由比ヶ浜「ヒッキー、お味噌汁のこと、覚えている?」 (65)

八幡「味噌汁・・・? あぁ、お前に味噌汁を作ってくれって言ったことか」

由比ヶ浜「う、うん・・・あのさ、確認なんだけどあれってその、そういう意味だよね?///」

八幡「すまないが、あれは流れで言った発言d」




由比ヶ浜「は? <⦿> <⦿>」




八幡「ひぃっ!?」ビク

八幡「え、え~とその、き、期待はしていないが、万が一料理の腕が上がったら食ってやらなくもないというか・・・」ビクビク

由比ヶ浜「安心して! 私、物凄くトレーニングしてきたから!」

八幡「えぇ・・・? (大丈夫か・・・?)」

由比ヶ浜「試しにクッキー焼いてきたんだ! 食べてみてよ!」スッ

由比ヶ浜「はい、ゆきのんも!」スッ

雪ノ下「え、えぇ、ありがとう・・・」ガタガタ



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八幡「・・・・・・」ドクンドクン

雪ノ下「・・・・・・」ドクンドクン


八幡「ん・・・!」パク

雪ノ下「・・・!」パク


八幡「(・・・! 美味い・・・だと・・・!?)」ピキーン

八幡「(このバターとココアの絶妙なハーモニーはなんだ!? 仄かに甘く、決してしつこくない味はどうやって出したんだ・・・!? 美味い、美味過ぎる・・・!)」サクサク

八幡「(だが、後味が不思議な味がする・・・この風味は一体・・・?)」モグモグ


雪ノ下「(・・・確かに美味しいわ)」サクサク

雪ノ下「(でも、この後味は一体・・・?)」ムグムグ

由比ヶ浜「どう、2人とも? 美味しい?」

雪ノ下「由比ヶ浜さん、何か特別なエッセンスでも加えたのかしr」




由比ヶ浜「ゆきのん、私の話を聞いていなかったの? <⦿> <⦿>」

由比ヶ浜「私は美味しいか、って聞いたんだよ? どうなの? ねぇ? <⦿> <⦿>」




雪ノ下「!?」ビク

八幡「ごほっ!」ビク

雪ノ下「え、えぇ、とっても美味しいわ、由比ヶ浜さん」ヒキ

由比ヶ浜「良かった! 頑張った甲斐があったよ!」

由比ヶ浜「でさぁ・・・」




由比ヶ浜「ヒッキーはどうだったの? <⦿> <⦿>」




八幡「わーおいしいなー、これならまいにちたべたいくらいだなー(棒)」ビクビク




由比ヶ浜「ヒッキー、それ以上ふざけたら殺すよ? <⦿> <⦿>」




八幡「すいませんでした! とっても美味でした!」ガクガク

由比ヶ浜「そ、そんなに美味しかったんだ・・・私の血・・・///」ボソ


八幡・雪ノ下「え・・・?」


由比ヶ浜「なんでもないし! ヒッキーキモい!///」

八幡「(俺の聞き間違いか・・・?)」

雪ノ下「(由比ヶ浜さん・・・)」

由比ヶ浜「じゃあ、今度も何か作ってくるね。2人の意見も聞きたいし」

雪ノ下「えぇ、楽しみにしているわ」

八幡「まぁ、期待しているぞ? 由比ヶ浜」プイ




由比ヶ浜「やったぁ・・・///」ボソ




八幡「・・・?」




雪ノ下「<●> <●>」ジー




由比ヶ浜「<⦿> <⦿>」ギロ




雪ノ下「・・・・・・!」ビクビク

三浦「結衣って最近超料理の勉強してるよねー? 彼氏でもできた?」

由比ヶ浜「そ、そんな彼氏だなんて・・・///」

三浦「お、図星だなー? このこの!」グイグイ




由比ヶ浜「止めてよ優美子、痛いでしょ? <⦿> <⦿>」




三浦「うぇっ!? ゴ、ゴメン・・・」ビクビク

由比ヶ浜「私はただヒッキーとゆきのんの意見を聞いて、もっと美味しい料理を作りたいだけだよ」

三浦「へぇ~・・・って、彼氏ってもしかしてヒキオ!? マジありえなi」




由比ヶ浜「優美子、いい加減にしないとそこの窓から突き落とすよ? <⦿> <⦿>」




三浦「ひっ!? ゆ、結衣・・・?」ガクガク

由比ヶ浜「まぁ、特にヒッキーの意見を聞きたいんだけどね・・・」ボソ




三浦「頼むから、あーしからヒキオを取らないでよ・・・」グス




― 翌日 ―

由比ヶ浜「やっはろー!」ガラ

雪ノ下「ゆ、由比ヶ浜さん、いらっしゃい・・・」ビクビク

八幡「おぅ、来たか。まさかサンプルを持ってきたのか?」

由比ヶ浜「サンプルって言うなし! 今日はラズベリーのタルトを作ってきたんだ!」

八幡「それは美味そうだな!」




由比ヶ浜「・・・・・・」




雪ノ下「(・・・・・・)」

由比ヶ浜「じゃ、早速食べてみてよ!」スッ

八幡「うぃ (随分高そうなクーラーボックスだな・・・)」

由比ヶ浜「はい・・・ゆきのんも?」ニコォ

雪ノ下「あ、ありがとう、由比ヶ浜さん・・・?」ヒキ



八幡「・・・・・・」

雪ノ下「・・・・・・」


八幡「(完璧だ・・・超美味そう)」ゴク

雪ノ下「(良い香り・・・)」


八幡「ん・・・」パク

雪ノ下「あむ・・・」パク


八幡「(何の文句もない、完璧だ・・・! ラズベリーの酸味を考慮して、タルト生地の糖分を比較的多めにしているが、中のクリームのまろやかさが良い感じにマッチしている!)」モグモグ

雪ノ下「(紅茶に合うわね・・・でも食べ過ぎないように、ギムネマ・シルベスターをチョイスするべきかしら?)」ムグムグ




由比ヶ浜「<⦿> <⦿>」ジー




八幡「ごほぁっ!?」ビク

雪ノ下「・・・!? ごほ、ごほ」ゲホゲホ

由比ヶ浜「それで・・・どうかな?」ニコォ


八幡「由比ヶ浜、びっくりしたぞ。こんな完璧な物は今まで食べたことがない」

八幡「ま、小町の手料理が一番なんだけどn」




由比ヶ浜「は? <⦿> <⦿>」




八幡「いえ、何でもないです」カクカクカク

雪ノ下「由比ヶ浜さん、たくさん練習したのね。これはとても美味しいわ」

由比ヶ浜「ありがとう、ゆきのん!」ダキ

雪ノ下「あ、あまりくっつかないでほしいのだけれど・・・」ガクガクガク

八幡「(いつもの百合度が足りないな・・・)」ジー




由比ヶ浜「あともう少し・・・ <⦿> <⦿>」ボソ




八幡「」

雪ノ下「」

由比ヶ浜「じゃあ2人とも、また明日ね!」フリフリ

八幡「あぁ・・・ (少し記憶が飛んでいるな・・・どうしたんだ?)」フリフリ

雪ノ下「えぇ・・・(由比ヶ浜さん怖い由比ヶ浜さん怖い由比ヶ浜さん怖い・・・)」フリフリ




雪ノ下「(・・・・・・さて)」キリ





― 自宅 ―

八幡「ただいま」ガチャ

八幡「ん? 電気がついていないな・・・小町? いないのか?」スッ

八幡「・・・いないな。まだ帰っていないのか?」

八幡「小町が帰ってくるまでちょっと勉強するか・・・」


― 自室 ―

八幡「(今日は音楽を聴きながらやるか・・・)」スッ

八幡「・・・・・・」カキカキ

八幡「・・・・・・」カキカキ

八幡「・・・・・・」カキカキ

八幡「・・・Are you going to Scarborough Fair ~♪」カキカキ




カチャ・・・     パタン     カサカサ     トントン     ジャー




八幡「"Parsley, sage, rosemary and thyme"~♪」カキカキ




ピロリン♫      ピロリン♫      ブーブー      You got a Mail,




八幡「Remember me to one who lives there ~♪」カキカキ




カンカン      ジュー      ザバー      キュ




八幡「She once was a true love of mine ~♪」カキカキ

八幡「・・・結構時間経ったな」

八幡「(小町はまだ帰っていないのか?)」




― キッチン ―

八幡「小町~?」ガチャ

八幡「いないな・・・(ん? 換気扇がつきっぱなしだ・・・)」

八幡「(小町のやつ、消し忘れたな?)」ピッ

八幡「あれ・・・? (シンクが異様に綺麗になっている・・・小町、また掃除したのか?)」

八幡「っと、肝心の小町がいないな・・・ん?」スッ


『お兄ちゃんへ。今日、小町は友達の家に泊まっていきます。夕飯は作っておいたので、温めて食べてね☆』


八幡「そうだったのか・・・あとでメール確認するか」チラ

八幡「美味そうだな・・・」


― 自室 ―

八幡「ふぅ・・・(小町味付け変えたのかな? でも超美味かった)」

八幡「お、小町からメールきてたじゃん、返信するか」スッ


『今日の夕飯美味かったぞ。ちょっと味付け変えたか? こっちの味も美味かったが』


八幡「よし」ピロリン


ピロリン♫      ピロリン♫      ブーブー      You got a Mail,


八幡「ん?」


『お兄ちゃん何言ってるの? 夕飯は適当にカップヌードルでも食べてって、書置きに書いてたじゃん』


八幡「・・・は?」ゾワ

八幡「(書置き・・・? 確かに夕飯を作ったから温めて食べろと書いてあったはずだが)」


― キッチン ―

八幡「ない・・・ (書置きがない・・・)」

八幡「(確かにテーブルの端に寄せておいたはずだ、なんで消えているんだ・・・?)」

八幡「(小町が嘘をついているようにも思えないし・・・何より・・・)」




八幡「(あの夕飯は一体誰が作ったんだ・・・?)」ガクガクガク





― 自室 ―

八幡「はぁ・・・はぁ・・・!」

八幡「(クソ! 一体何が起きているんだよ!? 怖い、怖い・・・!)」ガクガク

八幡「(まさか・・・俺の家に誰かが住み着いている・・・?)」

八幡「・・・そろそろ本格的に幻覚を疑った方が良いな」

八幡「とりあえず今日は早く寝よう・・・!」ビクビク

八幡「(あ、そうだ・・・明日は平塚先生と話してから奉仕部に行くんだった)」

八幡「(送れるって由比ヶ浜に連絡しておかんとな・・・)」ポチポチ

八幡「(雪ノ下の連絡先は・・・知らん)」ポチ











ピロリン♫      ピロリン♫      ブーブー      You got a Mail,








八幡「・・・え?」ゾワ




八幡「今、この部屋から聞こえたよな・・・?」ゾワゾワ

八幡「(俺と同じ由比ヶ浜の着信音・・・!)」ドクンドクン

八幡「(・・・ベッドの下から?)」ドクンドクン

八幡「由比ヶ浜・・・? いるのか・・・?」ビクビク

八幡「・・・・・・なんて、そんなわけねぇだろーg」スッ














由比ヶ浜「<⦿> <⦿>」













八幡「」

八幡「」ゴト

八幡「」

八幡「」








由比ヶ浜「えへへ・・・ヒッキー・・・」ズリ・・・ズリ・・・








八幡「(さすがに今朝の頭痛は酷かったため、病院に受診してから学校へ向かった)」

八幡「(医者からはハルシオンを処方された・・・陽乃さんみたいで怖い名前だ)」

八幡「(何故か昨日の記憶が一切思い出せない・・・いや、不思議にも思い出そうとも思わない)」

八幡「(一種の防衛反応だろうか・・・? 昨日の夜、一体何が起きたんだ・・・)」

八幡「悪い、遅れた」ガラ




雪ノ下「<●> <●>」

陽乃「<●> <●>」

いろは「<⦿> <⦿>」

由比ヶ浜「<⦿> <⦿>」




八幡「ひっ!?」ゾク

雪ノ下「・・・比企画谷君、待っていたわ」

八幡「な、なんで雪ノ下さんと一色が・・・?」

雪ノ下「みんなから報告があるの」

八幡「報告・・・?」

雪ノ下「ええ、とっても良い報告よ・・・?」

雪ノ下「実はね・・・貴方は・・・」




雪ノ下「私達のお腹の中にいる赤ちゃんの、パパになるのよ?」ニコ




八幡「・・・・・・え?」ゾワゾワ




雪ノ下「よろしくね、八幡」ニコ




八幡「」

八幡「」ゴト

八幡「」

八幡「」




雪ノ下「<●> <●>」

陽乃「<●> <●>」

いろは「<⦿> <⦿>」

由比ヶ浜「<⦿> <⦿>」




――― 終 ―――


次回、最終回

すまん、サキサキ、海老名さん、相模、めぐめぐ、ルミルミはキャラが難しいんだ
誰かが書いてくれれば・・・

あーしと先生は妊娠フラグ無しの方向で

葉山は・・・おまけ編で考えておくね


葉山「比企谷君、俺と友達になろう <⦿> <⦿>」(仮)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年01月07日 (水) 21:44:56   ID: djfn3B_R

怖いそして怖いw

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