ハム子「……あなたはだれ?」ゆかり「は?」(19)


>眩しい…、どうやら朝のようだ。

ハム子「ん……」

窓から入る日の光が眩しくて、目が覚める。
いつもの部屋、いつもの寮━━そう今日もいつもの日常がやってきた、筈だった。

ハム子「……起きなきゃ、今日はゆかりと遊びに行くから着替えて………痛っ」ズキッ

>頭が痛い。尋常じゃないくらい痛い。
>風邪でもひいたのだろうか。


ハム子「えっと、体温計はどこにしまったっけな……」

体温計を探すべくベッドから降りようとした━━その瞬間だった。

ハム子「あ」

ズルリと手がシーツで滑り、そのまま床へと落ちていく私。

現在、体感しているスローモーション。
わぁ本当にゆっくり動いているように感じる、なんて思いながら私はベッドから落下した。


━━━━━数十分後


ゆかり「遅い」


今日はリーダーと買い物に行く約束をしており、現在私は待ち合わせ場所にいる。
だが待てども待てどもリーダーが現れない。


ゆかり「何かあったのかな……携帯に連絡をいれてみるか」


リダイアルの履歴からリーダーを探し、電話をかける。
暫く呼び出し音が鳴り響いた後、意外な人物の声が電話の向こうから聞こえてきた。


美鶴『…岳羽か』

ゆかり「あれ?なんで桐条先輩がリーダーの携帯に?」

美鶴『緊急事態だから手短に話すぞ』

ゆかり「はい」

美鶴『ハム子が倒れた』

ゆかり「えっ?」

美鶴『彼女の部屋から鈍い音がしてな、気になってノックしてみたが返事がなく、嫌な予感がしたので合鍵を使って部屋に入った』

美鶴『ベッドからずり落ちたのだろう、頭だけ床にぶつけていてな。今医者を呼んで診てもらっている所だ』

ゆかり「今戻ります!」

美鶴『あぁ、そうしてくれ』


>寮、ハム子の部屋

ドアを強く開け、ゆかりが部屋に入ってきた。


ゆかり「ただいま戻りました!」

順平「おっ、早かったなゆかりっち」

美鶴「大丈夫だ岳羽、医者がいうには軽い脳震盪だそうだ。念のため後日病院で検査は行った方がいいがな」

ゆかり「……よかったぁ、というか気を抜いたら疲れがどっときた……」

真田「鍛練が足りないぞ岳羽」

荒垣「お前は黙ってろ」


天田「それにしてもリーダーが無事で良かったです。もっと大きな怪我になってたら…って心配しちゃいました」

コロマル「ワンワン」

アイギス「右に同じく、とコロマルさんは言っておられます。私もハム子さんに怪我が無くて良かったであります。彼女は私の一番の大事ですから」

ゆかり「はいはいっと、あ!リーダーが起きそう」


ハム子「ぅん……」モゾモゾ

荒垣「野郎共部屋から出るぞ」

順平「えっ何でっすか先輩!寝起きの乱れた女の子見れるんスよ!?」

荒垣「だからだ馬鹿。嫁入り前の婦女子の部屋にこれ以上いたら駄目だからな」

寝ます。(・ω・`)


>男子が荒垣に連れられ部屋から出ていく。
>ハム子が目を覚ました。

風花「おはよう、リーダー」

ハム子「…………」

ゆかり「大丈夫リーダー?もう、心配させないでよね!」

ハム子「…………」

アイギス「私がついていながらこんな事になってしまうなんて……今後は24時間ぴったりはりついてハム子さんを警護するであります」

美鶴「それは許可しかねるな、彼女にもプライバシーがある」

ハム子「あの」

ゆかり「ん、何?リーダー」

ハム子「……あなたはだれ?」

ゆかり「は?」



>リビング
>ハム子を覗く全員が集まっている。


順平「記憶喪失!?リーダーが!?」

アイギス「はい、恐らくは頭を強打したさいに一時的な記憶の混乱が起きたのでしょう」

真田「一時的、ということは暫くたてば治るのか?」

美鶴「その可能性は高い。今、ゆかりに病院に連れて行ってもらっている。詳しいことは検査が終わってからだ」

真田「そうか……」

荒垣「ふん、あいつなら大丈夫だろ。少しは落ち着けアキ」

風花「荒垣先輩、そっちはコロちゃんです」

荒垣「…………」

コロマル「ワフッ」


>沈黙が続く

>みんな心配しているようだ。

間違えた。
覗く→除く



>美鶴の携帯が鳴る。


美鶴「岳羽だ。……はい、何か分かったのか?」

ゆかり『はい、今検査が終わりました。アイギスの言っていた通りで、一時的な症状だそうです』

美鶴「そうか、ご苦労だったな」

ゆかり『それ以外に異常はないので、入院は必要ないみたいです。今戻ります』

美鶴「あぁ、彼女を頼んだ」


>通話が終わった……。
>美鶴は連絡の内容をメンバーに伝えた。


荒垣「そうか、そりゃ良かった」

天田「良くないですよ、一時的な物とはいえ記憶喪失なんですよ。記憶が戻るまで安心できません」

順平「記憶喪失……か。そういや前見た映画じゃあ」

アイギス「映画がどうかしたでありますか?」

順平「いや何でもない……ごめんなさい銃を向けないで!いやあのね、恋愛物の映画なんだけどさ記憶喪失になった恋人の為に主人公が頑張る訳よ」

風花「あっそれ見たことある。順平くんも恋愛物とか見るんだね」

順平「まぁねぇ、んでそれでさ献身的な主人公の看病によって最後は恋人の記憶が戻ってハッピーエンド」

真田「……その話の何が面白いんだ?」


順平「まぁ真田さんはそう感じるっしょ。でも俺はそれ見て思った訳ですよ、愛って素晴らしい……!」

美鶴「ブリリアント!つまり愛の奇跡、というわけだ」

天田「愛の奇跡……」

真田「つまりあいつに愛を込めた看病をすれば記憶が戻るんだな!」

荒垣「映画の話を鵜呑みにすんな」

コロマル「ワンッ」

アイギス「修羅場の臭いを感じるのでありますね、コロマルさん」

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