黒井「ついに完成したぞ…、私だけのアイドルを!」 (17)

???「…」コポコポ

研究者1「つい先ほど目を覚ましました」

研究者2「血圧、脈拍、心拍数、精神、身体共に異常ありません」

黒井「ついにか…、ここまで本当に長かった」

黒井「数え切れない失敗をし、莫大な金をつぎ込んだ甲斐があった…」

黒井「これでやっと私だけの忠実な駒ができあがる」

研究者2「いつでも外にでても大丈夫です」

黒井「よし、培養液を捨ててケースを開けろ」

ゴポポポポポポポ

シュウウウウウウウ

???「…?」

黒井「おい、身を隠すものを着させろ」

研究員3「はっ!」

ファサア…

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黒井「サンプルを採取した、これを貴様らの言う最新技術で人間を新たに造れるか?」

研究員「確かに私たちの技術を使えばできます」

研究員「しかし法律的な問題でここで造るのはできません」

研究員「造るとしたらまだクローンに関してこれと言って定まった法律がないアフリカや中南米などの奥地です」

研究員「場所のため機材や研究用の材料の調達が不便になるので、予定より比較的時間がかかることになりますがよろしいですか?」

黒井「金や時間など惜しまん! いくらでもつぎ込もう!」

研究員「それでは交渉成立ということで」

黒井(そしてあいつらの言うクローンの新技術で私が今まで集めた最強のアイドルのDNAを元にしてをクローンを造ったのだ)

黒井(だがこのクローン技術は本来のクローン技術とは大きく異なるものだった)

黒井(生物の成長を急激に加速させ、短い時間で10代以上の人間を造り上げることができるものだった)

黒井(だが生物としての本来の成長過程を大幅に飛ばしたせいか、負担はあまりにもでかすぎた)

黒井(体が急激な成長に耐えられず、崩壊し…、そのせいで00Aから00Mまでのクローンは失敗してしまったが…)

黒井(調整に調整を加えやっと完成したぞ、私の最終兵器が!)

研究員1「00Nの全体的な調子は好調のようです」

???「………」

黒井「00N、とりあえず初めましてとでも言っておこう」

00N「…え?」

黒井「…おい、お前たち、00Nは生まれたばかりだから状況が読めずに混乱しているはずだ、面倒を見てやれ」

研究員たち「かしこまりました、ほら、ついて来なさい」

00N「…」

黒井(しかしやっと完成したといってもまだ第一段階に過ぎない…)

黒井(これから私の駒となるための知識をたっぷりと与えなくては…)

数時間後

黒井「00Nの様子は?」

研究員A「大丈夫です、初めは混乱していましたが、今は安定剤を投与して精神を正常にしています」

黒井「ふふっ、そうか、もう話してもいい頃か?」

研究員A「問題ありません」

黒井「わかった、なら早速話しに行こう」

とある部屋

黒井「入るぞ」

ガチャ

00N「…」

黒井「調子はどうだ?」

00N「大丈夫」

黒井「そうか、それは何よりだ」

黒井「おっと、自己紹介が遅れたな、私は黒井崇男、君の父親だ」

00N「父さん?」

黒井「ウィ、君とこうして話せることができて嬉しいよ」

黒井「ガラス越しで見るより間近で見たほうが魅力的だな…、フフッ」

00N「………」

黒井「どうやらまだ私が父だという実感がないようだな」

00N「ええ」

黒井「…まあいきなり見ず知らずの男に父だと言われても困惑するのは当たり前だ」

黒井「ゆっくりと時間をかけて私のことを知ればいい、いいな?」

00N「うん」

黒井「よし、腹が減っているだろう、何か食べようか」ポパピプペ

00N「うん」

黒井「私だ、先ほど00Nが目覚めた、だが何も食してないから空腹だ」

黒井「だから彼女の食事を持ってこい、いいな」

黒井「あと私の分も頼む、うんと美味な物を用意しろ」

部下『かしこまりました』

部下「お待たせしました」

黒井「よし、下がれ」

部下「はっ!」

黒井「00N、記念すべき最初の食事だ、一緒に食べようか」

00N「ええ」

モグモグ

黒井「どうだ? 用意したフルコースはうまいか?」

00N「…よくわからない、これがうまいという味覚なの?」

黒井「ふむ…、初めて物を食べるから味の比較ができないのか」

黒井「まあいい、またこれからたくさん食べて味の範囲を広げればいいだけだ」

黒井「今はこの料理を満喫しようではないか、なあ」

00N「うん、わかった」

黒井「よし、それでは食事を再開しよう」モグモグ

黒井(いくら成長しているからとはいえ、一から教えるのは手がかかりそうだ…)

黒井(だがこれも私だけのアイドルを造り上げるためだ、しばしの我慢だ)

今日はここまで

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