女「女子校の教師になって初めての教育相談、かぁ……」(35)

女「これは、生徒達との友情を深める大切なイベントだわ!」

女「ここで頼れる美人女教師をアピールするのよ!アピール!」グッ

コンコン

女「!」ハッ

女「最初の子は、えっと………」

女「>>3さんね!」

女「入ってどうぞー」

ガラッ

眼鏡娘

眼鏡娘「………失礼します」

女「あっ、そこに座っていいよ」

眼鏡娘「………」カタン

女「えぇっと、それじゃ、まず……」

女「眼鏡娘さんは何か悩みとかあるかな?」

眼鏡娘「…悩み、ですか?」

女「うん、例えば勉強が上手くいかないー、とか。クラスに馴染めないー、とか」

眼鏡娘「そうですね…」

眼鏡娘「…最近、>>5

近くのものが見づらい

眼鏡娘「…最近、近くのものが見づらいんです」

女「……!!」

眼鏡娘「眼鏡の度をきつくしてみても、全然駄目で……」

女「ぼやけて見える、って感じかしら?」

眼鏡娘「はい……」

眼鏡娘「私、どうかしちゃったのかな……」グスッ

女「なっ、泣かないで!それはねっ、老眼って言うの!」

眼鏡娘「…………ろう、がん…?」

女「う、うん」

眼鏡娘「………」

女「…老眼は、老眼用の眼鏡があるからそっちを掛けてみて。そしたらきっと……」

眼鏡「…病気、じゃなかったんですね」

女「ええ…!」

眼鏡「……良かったです」ホッ

女「一回病院で検査して貰ってね」

眼鏡娘「はい」

女「それで、えっと……」

女「クラスの雰囲気を教えて欲しいんだけど…」

眼鏡娘「雰囲気……」

女「どうかな…?」

眼鏡娘「特に……何て言うか普通です」

女「そ、そこを何とか詳しく教えて欲しいなーっ、て……」

眼鏡娘「………」

女「私から見たクラスの雰囲気と生徒達から見たクラスの雰囲気ってやっぱり誤算が出るもんじゃない?だ、だから…」

眼鏡娘「そうですね……」

眼鏡娘「>>8

一部にレズが居るが概ね普通

眼鏡娘「一部にレズが居ますけど、後は概ね平和、って言うか普通です」

女「……え?」

眼鏡娘「レズの事なら、マジですよ。皆、疑いますけど」

女「………れ、れず…?」

眼鏡娘「……」コクッ

眼鏡娘「この学校、何故かレズが多いんです」

女「…し、しょうげきの事実……っ!」

眼鏡娘「先生も気を付けて下さい。油断してたら襲われますよ」

女「ち、因みに……」

眼鏡娘「あ、私はノーマルですからご安心を」

女「……」ホッ

女「……えっと、まぁ、レズは置いといて」

女「眼鏡娘さん、勉強の方はどう?成績を見る限り、凄い高得点引き出してるけれど」

眼鏡娘「特に問題はありません」

女「そう…勉強の方でストレスを感じたりしたら言ってね」

眼鏡「はい」

女「問題は、体育の方かな…?」

眼鏡「………」

女「前までは、体育ちゃんと参加してたのに、一ヶ月前からずっと見学してる、って…何かあったの…?」

眼鏡「………」

女「………」

眼鏡「…実は、最近>>10が原因で運動は控えているんです…」

眼鏡「…実は、最近妊娠が原因で運動は控えているんです…」

女「妊娠!?!?」ガタッ

眼鏡「………」コクッ

女「ちょっ!何でそれを先に言わないのっ!?」

眼鏡娘「言い辛くて……」

女「………まぁ、良いわ」

女「詳しく事情、教えてくれる…?」

眼鏡娘「はい…」

女「…病院は行ったの?」

眼鏡娘「はい…妊娠してる、って言われました」

女「その……心当たりはあるの?」

眼鏡娘「はい、勿論」

眼鏡娘「情けながら………つい、勢いで………」

女「……過去の事をくよくよと嘆いても仕方ないわ。未来について考えましょう」

女「…次は、二度とこんな事が起こらないように気を付けるのよ。…いいわね?」

眼鏡娘「……はい」

女「…それと、後で指導室に来なさい。説明する事が沢山あるから」

眼鏡娘「…分かりました」

女「教育相談は以上よ。他に何かあるかしら」

眼鏡娘「いえ」

女「じゃあ、悪いけれど今日の分の教育相談終わるまで待っててね。図書室空いてると思うし、そこら辺で」

眼鏡娘「…はい」

女「……そんな顔、しないの」

眼鏡娘「………っ、ごめんなさい」

女「………」

眼鏡娘「……失礼、しました……」ガラッ



女「……大変な事になったぞ」

女「………若気の至り、ってやつかしらね」

女「………それにしても、衝撃の事実を一気に暴露されたわね……あぁ…」

女「レズに妊娠……」

女「………ある意味、教師、って職業を舐めてたわ…」

女「………しかも、生徒に処女卒業を先に越されるなんて……」

女「………はぁ」

コンコン

女「」ハッ

女「だめだめ!しっかりするのよ、私!生徒達の為!愛と正義を守るのよ!」

女「次は………えっと、>>15さんね!」

女「どうぞ~」

ガラッ

お嬢様

お嬢様「失礼します」ペコッ

女「はーい」

お嬢様「………」トコトコ

お嬢様「………」カタンッ

女「じゃ、始めるわね」

女「お嬢様さんは、何か悩みとかあるかな?」

お嬢様「いえ、特には」

女「そう?もっとリラックスしてくれても良いわよ。そんな堅くならないで」

お嬢様「……出来ません」

女「……そっか」

女「…悩み、とかはほんとに無い?」

お嬢様「はい」

女「………ほんとに?」

お嬢様「…はい」

女「………」

女「………」

お嬢様「………」

女「………」

お嬢様「………」

女「………」

お嬢様「………敢えて言うなら」

女「…!」

お嬢様「……最近、>>18

恋をしました

お嬢様「……最近、恋をしました」

女「恋……っ…!!」

お嬢様「はい」

女「いいじゃないっ…!お嬢様さんにもそんな風に人を想う事が出来る気持ちがあるなんて、先生嬉しいわ…!」

お嬢様「…でも、わたくしの様な世間を知らぬ、何の苦労も無く育った娘が果たしてこの様な恋心を相手に抱いても良いのか、悪いのか……」

女「何言ってるの!!良いに決まってるでしょ!!」バンッ

お嬢様「……!!」

女「………」

お嬢様「先生………」

女「………恋愛なんて自由なのよ、誰を誰が好きとかその人の勝手だわ」

お嬢様「………失言、でした」

女「…分かってくれればいいのよ」

女「…それに、お嬢様さんは苦労してるわ」

お嬢様「…!…そっ、そんな、こと……」

女「勉強だけじゃなく、スポーツまでトップなんて」

お嬢様「…そ、それは」

女「これは才能なんかじゃない、そうでしょ?」

お嬢様「………」

女「………貴方、いつも放課後に残って勉強してる」

お嬢様「……え…?」

女「体育のテスト前の時は、いつも残ってグラウンドで練習してる」

女「転けて、どろどろになっても頑張ってる」

お嬢様「何で、知ってるんですか……?」

女「そんなの見てたからに決まってるじゃない」

お嬢様「…!!」

女「ふふっ、教師として生徒の頑張る姿を見守るのは当然でしょ?」

お嬢様「………は、はい」

女「あ、ちょっと楽になって来たんじゃない?表情が緩くなった」

お嬢様「……そ、そうですか…?」

女「うん!」

女「じゃ、まぁ次にいこっか」

女「……えっと、クラスはどう?馴染めてる?」

お嬢様「……あ、いえ……あんまり………」

女「ふむ…仲の良い子とか………」

お嬢様「………」

女「………そっか」

女「この子となら仲良くなれるかもーって人いる?」

お嬢様「……いえ」

女「………」

女「………」

お嬢様「………」

女「………」

お嬢様「………」

女「………」

お嬢様「………敢えて言うなら」

女「うんうん」

お嬢様「>>24

美少女

お嬢様「………美少女、さん」

女「美少女さんかぁ…優しいもんね、美少女さん」

お嬢様「………」

女「お嬢様さんは、確か部活入ってたよね?」

お嬢様「…はい」

女「文芸部、だったかな…?」

お嬢様「…はい、でもあんまり行ってないんです…」

女「うーん…そっか。…じゃあ、同じ部活の子とは喋らない?」

お嬢様「……はい。…喋り辛くて」

女「そうだなぁ…、やっぱり、勉強に追われて部活を優先出来ない、って感じ?」

お嬢様「……はい」

お嬢様「…本当は、もっと部活へ行って皆と仲良くしたくて…」

女「………」

お嬢様「…でも、行ったら行ったらで、皆とお喋りしたいのに出来なくて………全然、部活に参加してないから邪険に扱われないか、怖いんです……」

女「…よし!分かった!」

お嬢様「…?」

女「美少女さんに一回、貴方の事を話してみるわね」

お嬢様「………」

女「んー…でも、強制的に仲良くさせるのは良くないから、美少女さんには時たまに話しかけたり構ったりしてあげて、とは伝えとくわ」

女「後はお嬢様さんの判断よ。仲良くなれそうなら、彼女と友達になれば良いし、嫌なら無理に付き合わなくて良い」

お嬢様「…!」

女「そして、これからは勉強が何だろうがテストがどうなろうが、必ず部活に行く事!良い?」

お嬢様「…えっ!?…でっ、でも…っ」

女「…ちょっとくらい勉強に遅れたって大丈夫よ。部員の子と仲良くしなくても部活には行くようにしなさい」

女「絶対、何か変わるから」

お嬢様「…………で、でも……」

女「………」

お嬢様「………きっと、勉強が遅れたら、お父様が許して下さらない………」

女「………」

お嬢様「……そしたら、部活まで…止めさせられてしまいます………」

女「……じゃあ、先生がお父さんを説得してみせるわ」

お嬢様「へっ…!?」

女「そもそも、それが教師の役目だし任せて!」

お嬢様「…そっ、そんな簡単な事じゃ…っ!お父様は、頑固だし………!い、幾ら…先生でも…絶対………無理、ですよ………」

女「………」

お嬢様「………」

女「………」

お嬢様「…………ぁっ、わたくしそろそろ帰らなきゃ…」ガタッ

女「逃げるの?」

お嬢様「…っ!!!」

女「………」

お嬢様「逃げて何が、何が悪いんですか…!!!」

女「………別に私は逃げるのが悪い、なんて言ってないわよ」

お嬢様「…!」

お嬢様「………」

女「逃げる事は悪くないんじゃないかしら。むしろ、人間の本能的な部分だから否定しないわ」

女「ただね、お嬢様さん」

お嬢様「………」

女「…貴方は、自分の逃げ場所、居場所があるの?」

お嬢様「…っ…!!」

女「逃げた先に自分のいるべき場所を掴めてるの?」

お嬢様「………」

女「…私は、それが心配なのよ」

お嬢様「………」

女「………貴方は、もっと人を利用した方が良い」

お嬢様「………」

女「背負いすぎてるわ、余りに多くのものを」

お嬢様「………」

お嬢様「…………先生」

女「………なぁに?」

お嬢様「……お父様の説得、お願いします」

女「ええ、任せてちょうだい」

お嬢様「………失礼しました」ガラッ



女「ふぅ………」

女「………」

女「………お嬢様さんは、思った以上に家庭に影響されてるなぁ」

女「………うーん」

女「………どうしたもんか」

女「…でも、まぁ…片親だから仕方ないのかな…」

女「………終わったら、お父様説得ね」

女「……弱気になるなーっ、わたしー!!頑張れーっ!!」

女「………よし!!!」

コンコン

女「次は、っと……>>32さんね!」

女「入って、入って~」

ガラッ

ロリ嬢

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom