空想アイマスシリーズ 『プロデューサー誕生』 (27)

アイマスとウルトラマンのクロスです

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やよい「うんしょ……うんしょ……」



彼女の名前は、高槻やよい。765プロという小さな事務所に所属している、アイドルの卵だ。これから話す物語は、ある一人の正義と秩序を守る為に戦う男と、体は小さいがどんな逆境にも負けない強い心を持った一人の少女の、不思議な出会いの物語である



やよい「ちょっと買いすぎちゃった……これなら長介達に手伝ってもらうんだったなぁ」

やよい「もう暗くなっちゃったし、早く帰って夕飯の支度をしないと……」

やよい「ん?何だろうあれ……青い星と赤い星が……こ、こっちに近づいてくる!?」


やよい「う、うわああぁああ!!」


やよい「うぅ……な、何だったんだろう……
    確かあっちに赤い星が落ちて行ったような……見に行ってみよう」

やよい「確かこのあたりに……うわっ!?」

銀色の巨人「……」

やよい「お、おっきぃ……人なのかな?」

銀色の巨人「……」

やよい「怪我してるのかな……でも、どうすれば……」

銀色の巨人(君は……)

やよい「!?」

銀色の巨人(この星の住人だね?)

やよい「え!?は、はい!」

銀色の巨人(私は、M78星雲から来た宇宙人だ)

やよい「えむななじゅうはちせいうん?」

銀色の巨人(ベムラーを護送中に、奴から不意打ちを受けてしまったんだ……)

やよい「べむらー?」

銀色の巨人(悪魔のような怪獣だ。奴はこの地球で、また暴れるつもりらしい)

やよい「えぇ!?」

銀色の巨人(もし奴が暴れれば、この地球はめちゃくちゃにされてしまうだろう)

やよい「そ、そんな事になったら長介やかすみ、765プロのみんなも……」

銀色の巨人(……私の頼みを聞いてくれるかい?)

やよい「頼みですか?」

銀色の巨人(君の体を、少しの間貸してほしいんだ)

やよい「私の体を?」

銀色の巨人(私と一心同体となり、ベムラーを倒す手助けをしてほしい。
      今の私には、奴を倒すだけの力が残っていないんだ)

やよい「で、でも私なんかが……」

銀色の巨人(これを君に託す)

やよい「これは?」

銀色の巨人(ベーターカプセルだ。これを使えば……)

やよい「使えば?」

銀色の巨人(何も心配する事はない……頼んだよ、ベムラーを……)

やよい「え?ま、待ってください!!」

やよい「あ……」

やよい「……あれ?」

やよい「私、銀色の大きい人と話してて、ベムラーを倒してって頼まれて……」

やよい「そ、そうだ!早く家に帰えらないと!」

やよい「……全部、夢だったのかな?」

~次の日~


やよい「おはようございまーす!!」

春香「おはようやよい」

やよい「春香さんだけですか?」

春香「みんな仕事に行っちゃったみたい」

やよい「そうなんですか……それじゃあ私は、事務所のお掃除してきまーす!!」

春香「……」

春香「やよい、あなたもプロデューサーを見つけたんだね」

やよい「ふぅ~、これで掃き掃除は終わり。次は……」



(ミツケタ)



やよい「え?」

やよい「あ、あれは昨日の……」



グオォ!!



やよい「うわぁ!?」

ベムラー「ギャアアァアアアッ!!」

やよい「か、怪獣!?」

ベムラー「……」

ベムラー(ズイブントチッポケニナッタジャナイカ……)

やよい「も、もしかして、昨日の事は夢じゃない……」

ベムラー(シネェ!!)

やよい「うわぁっ!?」

ベムラー(フミツブシテヤル!!)

やよい「なんで……なんで私を……」

(ベーターカプセルを)

やよい「こ、この声……」

(ベーターカプセルを掲げるんだ……)

やよい「べーたーかぷせる……そうだ、あいつを倒さないとみんなが……」

ベムラー「ギャアアアァアア!!」

やよい「何もわからない……何で私なのかな?何で私がこんな事……」

やよい「でも、私はみんなを守りたい!だから……だから!!」

やよい「えぃっ!!」



ピカッ!!



「シュワッチ!!!」



M78星雲の宇宙人からその命を託された高槻やよいは、ベーターカプセルで宇宙人に変身した。マッハ5のスピードで空を飛び、強力なエネルギーであらゆる敵を粉砕する、不死身の体を手に入れたのだ!それ行け、我らのヒーロー!!


ベムラー(ナニッ!?)

やよい(これが、私……)

やよい(この力があれば!)

銀色の巨人(すまない、こんな事にまきこんでしまって)

やよい(宇宙人さん……)

銀色の巨人(私の代わりに、ベムラーを倒してくれ)

やよい(はい!!)

ベムラー(シネェ!!)

やよい「シュワッ!!」

ベムラー「!?」

やよい「でりゃあぁあっ!!」

ベムラー「グギャアァアアア!!」

やよい(こ、これならあいつを倒せる!)



ピコーン……


        ピコーン……



やよい(え?きゅ、急に力が……)

銀色の巨人(どうやら私がこの星で活動出来るのは、三分が限界のようだ……)

やよい(えぇ!?)

銀色の巨人(エネルギーが切れる前に、奴を倒す必要がある……腕を十字に組むんだ)

やよい(う、腕を?)

銀色の巨人(そして撃つんだ、スペシウム光線を!)

やよい(スペシウム、光線……)

ベムラー「グウゥ……」

銀色の巨人(逃げる気か!)

やよい(逃がさない!!)

やよい(スペシウム光線!!)

やよい「シュワッ!!!」



ベムラー「ギャアアァアアッ!?」

やよい(た、倒した……)

銀色の巨人(あぁ、君の勝利だ)

やよい(や、やった……でも、何だか疲れた……)



バターン!!



やよい「う、うーん……ここは……」

銀色の巨人「ここは、私と君の精神世界だ」

やよい「宇宙人さん……」

銀色の巨人「ありがとう、君のお陰でベムラーを倒す事が出来た」

やよい「そ、そんな……わたしは宇宙人さんの力を借りただけです」

銀色の巨人「だが、戦ったのは君だ。私ではない」

やよい「……もう帰っちゃうんですか?」

銀色の巨人「ベムラーを倒すという目的は達した。これ以上この星に留まる理由はない」

やよい「でも、まだケガが……」

銀色の巨人「これ以上君に迷惑をかける訳にはいかない」

やよい「め、迷惑なんかじゃありません!!宇宙人さんが居なかったら、あの怪獣にみんな殺されてたかもしれない……宇宙人さんは、命の恩人です!!」

やよい「だから、ケガが治るまでこの地球でゆっくりしていってください!!」

銀色の巨人「だが……」

やよい「そうだ!!私が宇宙人さんの代わりにベムラーを倒したんですから、私のお願いを聞いてください!!」

銀色の巨人「お願い?」

やよい「私のプロデューサーになってください!!」

銀色の巨人(プロデューサー?)

やよい「はい!!私、アイドルなんですけどまだプロデューサーが居なくてデビュー出来てないんです……
    だから、宇宙人さんが私のプロデューサーになってくれれば、私もデビュー出来るし、宇宙人さんも地球に居れるし、これで全部解決かなーって!!」

銀色の巨人「……」

やよい「ダメですか?」

銀色の巨人「君に助けてもらったのだから、君の願いを聞くのは当然の事だな……
      わかった、君のプロデューサーとして、この地球に留まる事にしよう」

やよい「本当ですか!?」

銀色の巨人「あぁ」

やよい「うっうー!!うれしいですー!!それじゃあこれから、よろしくお願いしますねプロデューサー!!」

銀色の巨人「そういえば、まだ君の名前を聞いていなかったな」

やよい「あっ!!そういえば……」
    
やよい「私、高槻やよいって言います!!14歳、中学生でーす!!」

銀色の巨人「高槻やよい……わかった、よろしくなやよい」

やよい「はい!!よろしくお願いしまーす!!」


やよい「次は宇宙人さんの番ですよ」

銀色の巨人「あぁ……私の名は……」



「ウルトラマン」



765プロアイドル、高槻やよいとM78星雲の宇宙人、ウルトラマン。二人はこれから、多くの困難や試練に直面する事になる。だが、二人は決して負けない。それを乗り越え、そしてトップアイドルへの階段を上っていく事だろう。だがそれは、また別の物語である……

終わりです。ありがとうございました

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