櫻子「クッキーハロウィン!!」 (38)

?10月30日、お昼休み?

あかり「そういえば明日はハロウィンだねえ」

ちなつ「あっ、もうそんな時期かあ……ハロウィンって影薄くて忘れちゃうんだよね、まるであかりちゃんみたい」プププ

あかり「もーちなつちゃんてばー!」プンプン

櫻子「私は覚えてたぞー!」

向日葵「あら、意外ですわ」

櫻子「明日はたくさん食べるぞー!」

向日葵「そんなとこだろうとは思いましたけど…」



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書き溜めは途中まで
途中から遅くなります

向日葵「皆さん、明日は期待してて下さいね!」

ちなつ「おっ、お菓子作るの?」

向日葵「ええ」

ちなつ「へーすごーい!私は多分市販の奴の予定だし」

あかり「わぁい向日葵ちゃんのお菓子!あかり向日葵ちゃんのお菓子大好き!」

ちなつ「ちなみになに作るの?」

向日葵「それは明日のお楽しみですわ」ニコッ

櫻子(……)

櫻子「やい!向日葵!」

向日葵「?」

櫻子「私だけ食べる役だとなんか負けた気がする!」

向日葵「あら、櫻子にはお似合いじゃありませんこと?」

櫻子「ふん!私も明日何か作るもん!」

ちなつ「えっ櫻子ちゃんが作るの?」

櫻子「向日葵のなんかよりずーっと凄いの作ってくるんだから!」

あかり「櫻子ちゃんのお菓子もとっても楽しみだよぉ」

向日葵「いいでしょう受けてたちますわ!」

―帰宅―

櫻子「とは言ったものの……」

櫻子「お菓子なんて作ったことないよおおおおおおお!!!」

櫻子「そもそもハロウィンってどんなお菓子があったっけ」

櫻子「カボチャ、飴、チョコ……うーん……」


櫻子「あ、クッキー!!」

櫻子「クッキーなら向日葵の作ってるとこ見たことあるから少しは分かるし!」

櫻子「いや、念のため誰かに聞くか……」

櫻子「向日葵……に聞いたら意味がないし」

櫻子「ねーちゃんは今日は友達の家に泊まるらしい」

櫻子「後はー……花子?」

櫻子「いやいやいやそれはなんかプライドが許さない!」

花子「櫻子にプライドがあったなんてびっくりだし」

櫻子「……」イタノカヨ

櫻子「そうだネットで調べりゃいいんだ!櫻子様ってば天才ー!?」

櫻子「えーっと……」カタカタ

櫻子「ふむ、ふむ……」

櫻子「あ、やっぱ大体分かるしいけそうじゃん!」

櫻子「そうと決まれば足りない材料を買いにしゅっぱーつ!」

櫻子「牛乳と卵はあるから、バターとホットケーキミックスと……」

櫻子「なんかバターが品切れでケーキ用マーガリンになってしまったがまあ私の手にかかれば大丈夫だろう」

櫻子「そして私は気をきかせてチョコチップにするため板チョコを買ってきました!」テーレッテレー

櫻子「まずはバター……今回はマーガリンとホットケーキミックスを混ぜる、っと」ゴトッドザー

櫻子「あれ?混ぜるってなにでだ?」

櫻子「向日葵との記憶をたどれ……」

櫻子「……」ポクポクポク

櫻子「泡立て器!だった気がする!」チーン

櫻子「よーし混ぜるぞー」

櫻子「…………あれ?」ズン

櫻子「なんか重い……ってうわ!マーガリン全部泡立て器の中入ってる!」

櫻子「なにこれ、ちょ、おい、落ちろ!」カンカン

櫻子「駄目だ、スプーンで取り除こう」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

櫻子「取れたけど……もう疲れてきた……」

櫻子「いや!向日葵に勝つためにもここで諦めるわけにはいかん!再び作業に取りかかる!」グッ

―20分後―

櫻子「終わった……次は……」

櫻子「牛乳と卵を入れて混ぜる!これは簡単だ!」パアァ

櫻子「ほーいっと」パカッ、サー

櫻子「で、混ぜると」シャカシャカ

櫻子「…………ん?」ピタッ

櫻子「なんか……硬くない?」グググ

櫻子「えっ、ちょっ、粘り強いってこれ、なにこれ」ネチネチ

櫻子「ぐわああああああ」LP4000→0

櫻子「く、くそぉ、生地の分際でぇ……」ハァハァ


―――――しばらくお待ちください―――――

櫻子「な、なんとか混ざったかな……」

櫻子「よぉし、後は砕いたチョコを乗っけてオーブンで焼くだけっと」ガチャコン

櫻子「ってええ!?もう0時かよ……」

櫻子「通りでちょっと眠たい様な……」

櫻子「でも寝ちゃうと焼き加減わからないし……あ……チョコ溶けちゃったりしないのかな……」

櫻子「ちゃんと見てないと……」ウツラウツラ

櫻子「向日葵、よくクッキー作ってたけどこんな大変だったんだな……」

櫻子「ちょっとは尊敬してやらんこともないぞ……」ニヘヘ

櫻子「あぁ……向日葵に食べてもらいたぃ……zZZ」



花子「おーい、朝だし、遅刻するし」

櫻子「えっ!?」ガバッ

花子「全くこんなところで寝て……風邪引いたらd
櫻子「クッキーは!?」ドタドタ

花子「クッキー?そういえば起きたときここからいい臭いしたし」

ガタガタ ガチャ

櫻子「う、うおおおお!出来てる!」

櫻子「味見に一枚……うめえ!!」

花子「櫻子が本当にお菓子作るなんて驚いたし」

櫻子「へへーん、私にかかれば朝飯前よ!あ、ちょうど今朝飯前だね(笑)」

花子「……もう片付けたし、適当に食べて早く行くし」

―学校、ハロウィン当日―

ガララ

櫻子「皆おはよー!」

あかり「櫻子ちゃんおはよぉー」

ちなつ「おはよー!そしてトリックオアトリート!」

櫻子「ふっふっふ……」



櫻子「見るがいい!」ドドーン



あかり「ほ、本当に……」


ちなつ「作ってきたのね……」



あかり・ちなつ「……おいしそう!!」

あかり「櫻子ちゃん、あかりもトリックオアトリートだよぉ!」

櫻子「ハハハ!食べるがよい!」

あかり「もぐもぐ……うんおいしい!」

ちなつ「ほんとおいしい!正直昨日は少し心配だったけど……」

モブ1「櫻子ちゃんクッキー作ったの!?」

モブ2「私達にもちょーだい!」

櫻子「え、ああいいよ」

モブ3「ありがとー」

モブ4「サンキュー!」

キャーキャー

あかり「大人気だねえ」

ちなつ「良かったね!櫻子ちゃん!」


櫻子「……(あれ……なにか……)」


ちなつ「櫻子ちゃん?」


櫻子(忘れているような……)

更新が遅くなってしまい申し訳ありません
今日の夕方から再開しますのでもうしばらくお待ちください

ガララ

向日葵「皆さん、おはようございます」


櫻子(あっ……)


あかり「向日葵ちゃんおはよー!」

ちなつ「おはよー!見て見て!櫻子ちゃん、クッキー作ってきたの!」

向日葵「ほう、クッキー……」

櫻子(今、思い出した)

向日葵「私はパウンドケーキを作ってきましたの、食べ比べてくださいな!」

櫻子(向日葵に食べてほしかったんだ)

あかり「わぁいパウンドケーキ!」

ちなつ「そういえば勝負だったよね、じゃいただきまーす!」

櫻子(昨日の夜に気付いた向日葵の大変さと感謝)

櫻子(でも……)


あかり「うーん!流石向日葵ちゃんだよぉ!」

ちなつ「しっとりしてておいしー!」

向日葵「じゃあ私の勝ちですの!?」

あかり「でも櫻子ちゃんのも、とっても美味しかったよぉ」

向日葵「くっ、なかなかやるわね櫻子!なら直接対決よ!トリックオアトリート!」

櫻子(ごめん……もう無くなっちゃったんだ……)

櫻子「………」ポロポロ

向日葵「っ!?」

あかり「え、ちょっと櫻子ちゃん!?」

櫻子「うう……うぁ……」ポロポロ

櫻子(ああ、泣いてしまった)

ちなつ「し、勝負の辞退の表明……?な訳ないか……」

櫻子(勝負出来なかったからからじゃないよ)

櫻子(向日葵にあげられなかった)

櫻子(『ごめん、また作るから』って言えればいいのに)

櫻子(初めてのクッキー作りで、材料から買って、いっぱいいっぱい苦労して、向日葵を思いながらオーブンを見守って)


櫻子(そうやって作ったクッキー、もう2度と作れない気がするよ……)

櫻子(あかりちゃん、ちなつちゃん、皆、ごめんね)

櫻子(今ほんのちょっと皆にあげたこと後悔してる)

櫻子(忘れてた自分が悪いのに……)


櫻子(私が悪いんだ……全部……)




櫻子「うぅ、うわああああああん……」ポロポロ

向日葵「……すいません、ほら櫻子、ちょっと来なさい」ガララ

あかり「櫻子ちゃん……」

ちなつ「……向日葵ちゃんなら大丈夫だよ!」

―屋上―

向日葵「もう大丈夫ですの?」

櫻子「うん……ごめん……」

向日葵「いえ……」

向日葵「……」

向日葵「あの、泣いてた理由、話してもらえます?力になれるかもしれませんわ」

櫻子「……」

向日葵「いや、無理にじゃないですわ、話したくなければ……」

櫻子(向日葵にこれ以上心配はかけられないな)

櫻子「いや、話すよ」

・・・・・・・・・・・・

櫻子「……って訳なんだ」

向日葵「……」

櫻子「ひ、向日葵?」

向日葵「……ぷぷっ!あはは!」

櫻子「なっ!?」

向日葵「まさか櫻子がそんなことで泣いていたなんて」クスクス

向日葵「……とっても可愛いですわ」ボソ

向日葵(っとつい声に……//)

櫻子「……私がどんな気持ちだったか……」

向日葵「たとえクッキーが貰えなくても」

向日葵「今、櫻子の気持ちは伝わりましたわ」

櫻子「えっ……?」

向日葵「そ、それほどまでに私の事を思っていて下さったのね//」

櫻子「は、いや、そんなんじゃねーし!!//」

向日葵「ふふっ、いつもの櫻子」

櫻子「あっ……//」

向日葵「思い詰めなくても大丈夫、やり場のない気持ちがあっても私が全部受け止めますわ」

櫻子「……あ、ありがと」カァ


向日葵「ところでやっぱり櫻子のクッキーは食べてみたい気もしますわ」

向日葵「もう一度、作ってもらえます?」


櫻子「…………ああ!作ってやる!」

向日葵「見ていても構いません?苦労していたみたいですし」

櫻子「うん!」ニコッ

向日葵「決まりですわね」

向日葵(笑顔が眩しいですわ……//)

―放課後、大室家―

櫻子「えーっとまずホットケーキミックス」ドザー

櫻子「次にマーガリンいれて混ぜると」

向日葵「ストーップ!」

櫻子「!?」

向日葵「そりゃ混ぜにくいはずですわ」

向日葵「バターやマーガリンは常温に戻して使うんですわよ櫻子」

櫻子「な、なるほど」


戻し中

櫻子「では満を持して!」アワダテキ!

向日葵「!?」

櫻子「ん、やっぱ泡立て器の中に入る……」

向日葵「……ゴムベラはないんですの?」

櫻子「え、あるけど」

向日葵「使いなさいよ……」

櫻子「泡立て器じゃ駄目なのかよ!」

向日葵「いや駄目ってことは無いですけど、現に大変そうじゃない」

櫻子「た、確かに……ごめんな泡立て器……」ガチャン

―そして―


向日葵「いや櫻子それは……」


櫻子「ナ,ナンダッテー」


―ついに―


向日葵「後は待つだけですわね」


櫻子「今度は寝ないぞー」


櫻子・向日葵「かんせーい!」

櫻子「ちょ、ハモんなおっぱい」

向日葵「そ、そっちこそ」

櫻子「それにしてもなんか知らないうちに二人で作ってたね」

向日葵「す、すいません」

櫻子「いやそういう意味じゃなくてさ」

櫻子「でもこれって私からのプレゼントになるのかな……?」

向日葵「勿論ですわ!」

向日葵「櫻子が作ったってことは、正真正銘の事実ですもの」

櫻子「へへっ」テレッ

向日葵「じゃあ私も……はい!」

櫻子「それは……パウンドケーキ!?」

向日葵「学校ではそれどころじゃなかったですもの」

櫻子「そ、そうだったね」

向日葵「それでは……」

櫻子・向日葵「いただきます!」

向日葵(櫻子の思いが詰まったクッキー……)ニヤニヤ

櫻子「ニヤけてないで早く食えよなんかはずい」

向日葵「はっ!それでは……」サクッ

向日葵「……」モグモグ


櫻子「……」ドキドキ

向日葵「とっても美味しいですわ、櫻子が作ったからですわ」ニコッ

櫻子「そ、そか……//」

向日葵「ほら1つ食べてみてくださいな」

櫻子「うん……」モグモグ


櫻子「昨日のより美味しい……」

櫻子「……ひ、向日葵のおかげってのも無くはないかもな//」

向日葵「」キュン

櫻子「パウンドケーキも旨いぞ!」

向日葵「ふふっ、良かったですわ」

櫻子「そういえばさあ」

向日葵「?」

櫻子「今日ハロウィンだったね」

向日葵「ああ、なんか忙しくて忘れてましたわ」

櫻子「それらしいことあんま出来なかったなあ」



向日葵「……!」

向日葵「あ、あの櫻子」

櫻子「ん」


向日葵「トリックオアトリート!!」

櫻子「!?」

櫻子「え、いやさっきあげたじゃんクッキー」

向日葵「あ、あれは二人で作ったからノーカンですわ!」

櫻子「さっきと言ってることが違う!」ガーン

向日葵「ふへ、お菓子をくれない悪い子には、ぐへ、いたずらしなくちゃいけませんわ……」ジリジリ

櫻子「な、なんか怖いよ向日葵」

櫻子「そんなこと言ったら私だってトリックオア……」

向日葵「私はさっきパウンドケーキをあげましたわ」ジリジリ

櫻子「くっ……」

向日葵「幸い今日は金曜日、あら月曜も祝日ですわね……」

向日葵「いっぱい、いっぱい、楽しみましょうね櫻子ぉ//」

向日葵(どさくさ?に紛れて言っちゃいましたけど……櫻子は?)

櫻子「うう……//」

向日葵(まんざらでもなさそうですわね//)

向日葵「じゃあ一緒に……//」ギュウ

櫻子「き、きゃああああぁぁ//」ジタバタ




―END―

完結が遅くなって申し訳ない!
そして最後までお付き合いいただきありがとうございます!
最近ゆるゆりに再熱してSS読み漁ってた結果自分でも書きたくなったので……

現実と少しだけリンクしてみたので櫻子達は今日までいちゃついてるよ!そういう意味ではギリギリ間に合ったよ!

それではまた次回作があればその時に

バイバイアゼルバイジャンよ!

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