ミカサ「消えた私の英雄」アルミン「露る皆の殺人鬼」(30)



捏造話

オリキャラあり

最初辺りが意味不

ポテンシャル高が約一名



847年、トロスト区兵士訓練所――――


ミカサ「………」モキュモキュ


アルミン「…やあミカサ」

ミカサ「…アルミン」


ミカサ「…座る?」ガタタッ

アルミン「ありがと」ガタッ


ミカサ「…」モキュモキュ

アルミン「…」



アルミン「…僕たちも今日から訓練兵だね」

ミカサ「……うん」




アルミン「……こんな僕が兵士かぁ。人並みに運動も出来ないのに……」


ミカサ「問題ない。鍛えれば良いこと。……それにアルミンはアルミンにしかない武器を持っている」

アルミン「……うん、わかってるよ」




アルミン「……エレンもよく言ってくれてたからね…」

ミカサ「!!」ドキッ



アルミンの言葉にドキリとしてしまう。

そうして私はいつもの様にアルミンの顔を恐る恐る窺う………。


アルミン「……また何か誤解してるから言うけどね、ミカサ」


アルミン「……僕はミカサのことなんか責めてないよ」


ミカサ「………でも」


アルミン「………あの時の真実なんて誰にも分からない」 ・・・・・・

アルミン「……そして、誰にもどうにも出来なかった」


ミカサ「………」


アルミン「……君とエレンに、何が起きたかなんて分からないよ」


ミカサ「………それでも、割り切れるものではない」


アルミン「……今でもかい」

ミカサ「うん」

アルミン「………けど、それでも生きるんだろう」

ミカサ「うん」


ミカサ「カルラおばさんのために」


ミカサ「……エレンのために」


ミカサ「………私は生きる」




……あれは、数年前のことだった。


私の家に、招かれざる客が来た。

客は武器を持った男三人。


客たちは私の父と母を殺し、更に私は…………。



 さ ら わ れ た




拐われた私は無気力だった。

私は全てを一瞬でなくしてしまった。

父に母、暖かい家、平穏…………。


真っ当な人間として生きていくにはどれもこれも必要なモノばかり。


それらをなくして、どうして人間が生きられようか。


………だけど、この後私は唯一無二のモノを手に入れる。


……もっとも、直ぐにまたなくしてしまったのだが。



人さらいA「…馬鹿野郎!母親の方が純血で価値があったんだぞ!」


人さらいB「わ、悪い。抵抗してきたからよ………」


人さらいC「まぁ殺しちまったもんはしょうがねぇ。俺は上に行ってるぞ」スタスタ


ミカサ「…」グッタリ



人さらいたちを目の前にしても私は何も感じなかった。

恐怖も怒気もなければ、嘆きもしない。


私にあったのは寒さ。………心の底から感じる寒さだった。


このまま売られるのか、殺されるのか。

……そんなことすら頭に出てこない。



………正確に言うと、考える暇もなかったと言うのが正しいかもしれない。


…ソレが、私が得た“唯一無二のモノ”だったんだ………。



コンコン


人さらいAB「「!!?」」

人さらいB「だ、誰か来たのか」

人さらいA「……一応出ろ。怪しまれるのはマズい」

人さらいB「あ、あぁ…」




人さらいB「だ、誰だ……?」ガチャ


少年「あ、あの……」

人さらいA「! ガキ!?」

人さらいB「な、なんだ子供か……」ホッ

人さらいB「どうしたんだ坊主」


少年「み、道に迷っちゃって……」

人さらいB「そうか、それは大変だな」

人さらいB「よし、おれがつれてってやるよ」


人さらいA「お、おい!」

人さらいB「大丈夫だよ、追っ払うだけだ」



少年「………から」サクッ


人さらいB「え………?」


少年「いいからさっさと死んじまえよ」グイッ

人さらいB「」コプッ



人さらいB「」ドサッ


ミカサ「…」


人さらいA「なっ!!」

人さらいA「このガキぃっ!!!」


エレン「」ギイッ…


バタン


人さらいA「待てクソガキ!!」


エレン「」バァン!


人さらいA「え…」

エレン「うぉぉぉぉぉ!!」



人さらいA「ぎゃあぁぁ!」グサッ


エレン「死ね!死んじまえ!!この悪魔ども!!!」ザクッザクッザクッ


―――――――

―――――

―――




エレン「……ケガはないか?」シュルシュル

ミカサ「…」

エレン「お前、ミカサだろ?おれはエレン。いつも診察に来るイェーガー先生の子供だよ」シュルシュル


エレン「よし、縄は解けた」


ミカサ「………三人」

エレン「え?」


ミカサ「三人、いたはず……」

エレン「……三人?」


エレン「……まさか」バッ


人さらいA「」

人さらいB「」


エレン「二人しかいな………」


「……なんだこりゃ」

エレン「!!!」

ミカサ「!」


人さらいC「お前がやったのか……?」


エレン「ナイフを……!」バッ

人さらいC「」ビッ

エレン「ぐぁ!」ドカッ

人さらいC「信じらんねぇ…!!お前が俺の仲間を殺したのか!?」

エレン「ぐぅっ…」ギリリ

人さらいC「殺してやる…!!」



ミカサ「え、エレン!」

エレン「………え」

ミカサ「え?」


エレン「……戦え」

エレン「…戦え!!」

エレン「勝てば、生きる!」

エレン「戦わなければ………勝てない!!」

ミカサ「」ハッ



ミカサ「……ナイフ」カチャ


ミカサ(……このナイフで、奴の背中を…………)

ミカサ(……)フルフル


ミカサ「………む、無理」フルフル

ミカサ「………できない」フルフル


エレン「っ…」ギリリ

人さらいC「死ねぇ!」


ミカサ「……え?」

ミカサ(………死?)



ミカサ(……死)

ミカサ(…そうだ、そうだった)


ミカサ(………この世界は)


ミカサ(………残酷なんだ)





ミカサ「……もう、大丈夫」

ミカサ「………私は自らの身体を、100%支配できた」





………いける。



ミカサ「フッ!」ダッ


エレン(! よし!)ギリリ

人さらいC「!!」


人さらいC「テメェから死にてぇのか!?」クルッ



ミカサ「え」

エレン「!! よけろミカサぁ!」







ドスッ

ミカサ「がっ」


エレン「」



人さらいC「し、しまった!東洋人を……」


ミカサ「………ぇ……ん」


エレン「み、ミカサ……?」



ミカサ「え………レン」

ミカサ「」ドサァッ



人さらいC「し、しまった!東洋人を……」


ミカサ「………ぇ……ん」


エレン「み、ミカサ……?」



ミカサ「え………レン」

ミカサ「」ドサァッ

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