南光太郎vs仮面ライダーJ (240)

仮面ライダーBLACKRXと仮面ライダーJのクロスssです。

南光太郎vs真・仮面ライダー
南光太郎vs真・仮面ライダー - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407240535/)

南光太郎vs仮面ライダーZO
南光太郎vs仮面ライダーZO - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1411005429/)


↑このssの続編になります。

出来れば上のssを読んでからこちらを読んで頂ければ幸いです。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1414665254



<1994年>


「「ハァァァァァッ!!」」


「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」


ここは人里離れた森林地帯。

今この場にて宇宙からの侵略者である機械獣母艦フォッグ・マザーと…

大地を守る巨大な戦士、仮面ライダーJの戦いが行われていた。

そして激しい戦いの末、仮面ライダーJのジャンボライダーキックにより、

機械獣母艦フォッグ・マザーを破壊する事に成功した。

この物語はその後日談である…

(ナレーション:政宗一成)



「う…うぅ…」


「おのれ…仮面ライダーJ…よくも…私の子供たちを…」


「許さない…仮面ライダーめぇ…」


機械獣母艦フォッグ・マザーは仮面ライダーJの手により確かに敗れた。

だが、内部に居たフォッグ・マザーの本体はまだ辛うじて生きていた。

しかしその命も既に風前の灯、まさに命が燃え尽きようとするこの瞬間…

フォッグ・マザーの下に一人の女が現れた。

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・マザー「あなたは…何者ですか…?」


?????「ただの気まぐれで訪ねてきただけよ。
これから死に行くお前が気にする事ではないわ。それにしても…無様ね。
傀儡である怪人どもは既に死に絶えたというのに一人だけ生き残るとは…
一族の長として自ら自害すべきではないのかしら?」


フォッグ・マザー「私は…死ねない…
どんなに生き恥を晒そうとも…愛する子供たちを守らなければ…」


?????「子供だと…?」


フォッグ・マザー「そう…私の胎内にはまだ…卵が…生まれるはずの子供たちが…」


?????「そうか…子供か…ならば!」


((バッ!))


女は不思議な術を使いマザーの命を辛うじて取り留めてみせた。

マザーには理解できなかった。

何故この女が自分を助けようとしたのかを…

(ナレーション:政宗一成)



?????「母艦と本体を分裂させた。これでお前は命拾いする事が出来た。」


フォッグ・マザー「何故…私を助けたのですか?」


?????「さぁ、だが強いて言うなら同情だな…」


フォッグ・マザー「同情…?」


?????「私もかつてお前と同じく仮面ライダーと名乗る男に全てを奪われた。
地位、名誉、同志たち、それに一族、いや…故郷すらも…全て奪われた…
そんな哀れなお前が私と似てたのさ…」


フォッグ・マザー「あなたもまた…仮面ライダーを憎みし者…あなたは一体…?」


?????「フフフ、私か…私は…!」


そして女はマザーの前でその正体を明かした!

なんとその正体は…

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「私の名はマリバロン!
かつてクライシス帝国の怪魔妖族大隊諜報参謀!だが今の私は復讐の鬼!!
我が故郷怪魔界を滅ぼした宿敵仮面ライダーBLACKRXへの復讐を果たすためにのみ生きている!!」


フォッグ・マザー「怪魔界…地球の双子星であった世界…
そう、その世界も仮面ライダーの手によって…いえ…人間どもの所為で滅んだのですね…」


マリバロン「フォッグ・マザー、お前がこの地球にやってきた理由も既に知っている。
千年の大孵化を迎えたお前は生贄を求めて地球に降り立ったのだろう。
お前の胎内に宿りし子供たち、このままではお前たちは全て死に絶える…
だが私と手を組み打倒仮面ライダーに手を貸すのならその命、助けてやろう!」


フォッグ・マザー「いいでしょうマリバロン。
今の私には断る理由などありません。あなたの申し出に快く受け入れましょう…」


かつて仮面ライダーBLACKRXの手により滅んだクライシス帝国。

だがその一味であった怪魔妖族の長マリバロンは密かに生きていた。

そしてマリバロンはフォッグ・マザーと手を組み打倒仮面ライダーを宣言する!

フォッグ・マザーとクライシス帝国、

この二大組織が後に地球をかつてない未曾有の危機に貶めようとは今はまだ…誰も知らない…

(ナレーション:政宗一成)



~佐原航空~


((バタバタバタッ!))


ここは佐原航空、ここでは一機のヘリコプターが発進準備している最中であった。

そのヘリのパイロットとは…

(ナレーション:政宗一成)


光太郎「よし、これで発進準備完了だ。あとは乗員を待つだけだな。」


勿論我らがヒーロー南光太郎だ!

クライシス帝国が滅びてから5年、

自分を鍛える旅を終えた光太郎はかつて自分が勤めていた佐原航空へ戻っていた。

(ナレーション:政宗一成)



茂「光太郎兄ちゃん!ちゃんと整備しているかい?
久しぶりのフライトだからって緊張したりすんなよ!」


光太郎「茂くん!いや…今は若社長か!」


茂「いいよ、いつもの茂でさ!
それにしても光太郎兄ちゃんに戻ってきてもらって助かったよ。
いきなり死んだ親父の後を継ぐ事になったからこの業界の事全然わからなくてさ…」


光太郎「ハハハ、高校生にしてこの佐原航空の社長だもんな!
亡くなったおじさんたちも立派になったキミの姿を見てきっと喜んでいるはずさ!」


茂「そんなにお立てたって給料は弾まないぜ!
それよりも…本当によかったよ。兄ちゃんが戻ってきてくれて…
それじゃあ今日も頼んだよ!」


光太郎「あぁっ!任せてくれよ!」


そのまま茂は会社の方へ戻っていった。

そう、光太郎はまだ幼さの残る茂を心配してこの佐原航空へと戻ってきていた。

平和なこの世界で充実した毎日を送る光太郎。

だが光太郎の心境は複雑であった…

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「かつてネオ・生命体ドラスとの戦いで創世王が言っていたフォッグ・マザー。
しかしそれも噂では新たな仮面ライダーによって滅ぼされたと聞く。
もうこの地球への驚異は無くなった。
これからはかつて俺を支えてくれた今は亡きおじさんたちのためにも、
この佐原航空を支えていかなきゃな…」


光太郎「だが…本当に驚異は去ったのか?」


光太郎「あの創世王があれだけ恐れていた存在だ。もしかしたらまだ…」


確かにこの地球に平和は戻った。

だが光太郎はそれを素直に喜べずにいた…

本当にフォッグ・マザーの驚異は去ったのだろうか?

そんな疑問を抱いている時であった。

(ナレーション:政宗一成)



玲子「光太郎さ~ん!今日のフライトよろしくね!」


光太郎「玲ちゃん?そうか、玲ちゃんが今日のお客さんだったのか!」


玲子「そうよ、けど今日は私だけじゃないの!もう一人いるのよ!」


光太郎「もう一人だって?」


彼女の名は白鳥玲子。光太郎のガールフレンドでカメラマンを勤めている。

そして今回玲子はある同行者を連れていた。その人物は…

(ナレーション:政宗一成)



瀬川「初めまして、俺は瀬川耕司。玲子さんと同じフリーのカメラマンです。
あなたが南光太郎さんですね。玲子さんから色々とお噂は聞いていますよ。」


光太郎「俺は南光太郎、こちらこそよろしく!」


玲子「瀬川くんは私の後輩なの。彼は環境破壊の現状を訴えたくてカメラマンになったのよ。」


光太郎「そうなんだ。うん…?」


瀬川「あ…」


玲子「どうしたの?」


握手を交わす光太郎と瀬川。

だが二人は何か不思議な感覚に戸惑っていた…

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「今の感じは…」


瀬川「何だったんだ?」


玲子「ちょっと二人ともしっかりしなさいよ!
これから行く場所は危険なところなんだからシャキっとして!」


光太郎「危険…?玲ちゃんそれはどういう事だい?」


玲子「あ、実はこんな事光太郎さんにしか頼めなくて…
今回佐原航空の方にはただの森林の撮影と言っていたんだけど、
それは嘘で本当はどうしても行ってほしい場所があるの…」


光太郎「俺にしか頼めない…行ってほしい場所…?一体何処なんだい?」


玲子「それは…」


瀬川「地獄谷…そこへ向かってほしいんです。」


光太郎「地獄谷だって!?」


地獄谷とは…

かつて地球侵略を企んだクライシス帝国が南光太郎とクライシス皇帝の会見を開いた場所である。

その場所は5年前、国から危険区域と指定され一般人の立ち入りは禁止されていた。

そのため光太郎もこの5年間旅を続けていたが地獄谷にだけは一度も立ち寄る事はなかった…

(ナレーション:政宗一成)



~地獄谷~


((バタバタバタッ!))


玲子「ここが地獄谷…」


瀬川「確かに名前の通り深い谷だ。底がまるで見えないですね!」


光太郎「写真を撮るなら急いでくれよ。何しろ危険区域を飛んでいるんだ。
いつ自衛隊のヘリがすっ飛んで来てもおかしくはないんだからね!」


玲子「OK!いい写真を撮ってみせるわ!」


光太郎「それにしても地獄谷…
あのクライシス皇帝の会見以来一度も来なかったが…何も変わっていないようだ。」


玲子「ねぇ、光太郎さん。もっと下に降りる事は可能かしら?」


光太郎「おいおい、無茶言うなよ。こんな谷に降りれるわけが…
大体この辺は何も変わっていない。玲ちゃん、ここに来た本当の理由を教えてくれないか?」



玲子「わかったわ、実はね…
この谷の底にクライス要塞が落下したって噂があるのよ。」


瀬川「俺たちはその調査のためにここに来たんです!」


光太郎「なんだって!?」


玲子の発言に驚く光太郎。

それもそのはず、クライス要塞はクライシス帝国地球攻撃兵団の巨大旗艦。

かつての戦いで失われたはずの敵の巨大旗艦がこの谷に落下したとあっては、

驚かずにはいられなかった!

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「この谷に…クライス要塞が…」


谷にヘリを近づけようとする光太郎。

その時であった!

(ナレーション:政宗一成)


((バチィッ!))


光太郎「うわぁっ!攻撃か!?」


玲子「まさか自衛隊のヘリが威嚇を!」


瀬川「いや、日本の自衛隊が威嚇射撃なんかするはずがない!」


光太郎「この攻撃は下からだ!」


((ドシュゥゥゥッ!))


光太郎の言う通り谷付近の森からロケット弾が撃ち込まれてきた。

このままではヘリが墜落してしまうと判断した光太郎はヘリを不時着させようとするのだが…

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「くっ…!攻撃が激しい…このままでは不時着する事も難しいぞ!?」


玲子「そんな…」


瀬川「光太郎さん!こうなったら俺が下に降りてヤツらと戦う!」


光太郎「瀬川くん待つんだ!?」


玲子「相手は何なのかわからないのよ!普通の人間が行ったら危ないわ!」


瀬川「大丈夫、俺は普通の人間じゃないから!トゥッ!」


そう言って瀬川はたった一人、ヘリから飛び降りた。

するとどうだろうか、攻撃がピタリと止んだではないか。

その間に光太郎はヘリを緊急着陸させるのだが…

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「瀬川くん!どこに行ったんだ!?」


玲子「返事をしてー!」


((ガサッ!))


玲子「物音が…瀬川くんなの?」


「「ウゥゥゥッ!」」


光太郎「違う!こいつらは…!?」


そこに現れたのは人間とは異なる者たち。

そう、かつて南光太郎が戦ったクライシス帝国の怪魔妖族たちであった!

(ナレーション:政宗一成)



スカル魔「俺たちは怪魔妖族スカル魔!」


スカル魔スター「我らはクライシス帝国の残党!ここを見られたからには死んでもらう!」


光太郎「クライシスだと!?」


玲子「光太郎さん!」


スカル魔スター「動くな!
既にお前たちを捕らえるために戦闘員のチャップたちが武器を持って潜んでいる!
無駄な抵抗はやめて大人しく死ぬがいい!!」


現れたのは怪魔妖族スカル魔!

クライシス帝国の残党に取り囲まれピンチに陥る光太郎と玲子!

(ナレーション:政宗一成)



チャップA「がはっ!?」


チャップB「ごほっ!?」


スカル魔「どうしたのだ?奥に潜ませていたチャップたちがやられていくぞ!?」


光太郎「これは…まさか!」


瀬川「トゥッ!」


玲子「瀬川くん!?」


瀬川「奥に潜ませていたチャップたちは全て倒した!
クライシス帝国、この俺が相手だ!行くぞ!変身!!」


((シュィィィィィィン!))


玲子「瀬川くんが変身した!?」


光太郎「まさか…彼が新たな仮面ライダーなのか…?」


瀬川耕司が聖霊の力であるJパワーを源とする変身した姿!

その名も…

(ナレーション:政宗一成)



J「「仮面ライダーJ!!」」


光太郎「仮面ライダーJだと…?」


スカル魔「仮面ライダーJだと?ふざけおって!」


スカル魔スター「殺れー!ヤツを殺せ!!」


J「ハァッ!」


「「うぎゃぁぁぁぁぁ!?」」


仮面ライダーJに挑むチャップとスカル魔たち。

しかし仮面ライダーJの力はクライシスの残党たちを圧倒的に上回っていた!

だが…

(ナレーション:政宗一成)



「「ガァァァァッ!」」


J「うわぁぁぁぁっ!?」


玲子「Jが攻撃されたわ!」


光太郎「あぁっ!あれは!?」


武陣「俺は怪魔妖族武陣!」


ズノー陣「怪魔妖族ズノー陣!」


J「くっ…!怪人が二体も現れるとは…」


スカル魔たちの加勢に現れたのはかつて光太郎が倒した、

怪魔妖族武陣、ズノー陣のクライシスの怪人たちであった!

このままではJが危ない!?

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「仮面ライダーJはやらせない!変…んん…身!!」


武陣「南光太郎が変身したぞ!」


ズノー陣「あれはまさか!?」


玲子「そうよ!あれはRX!私たちの仮面ライダーBLACKRXよ!!」


J「光太郎さんが…RXだって…?」


RX「俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!RX!!
蘇ったクライシス帝国の怪人たち!お前たちが何を企んでいるのかは知らんが…
俺たちに危害を加えた以上、容赦はしないぞ!」


仮面ライダーBLACKRXの登場にクライシスの怪人たちは狼狽え始めた。

敵側の指揮の乱れに乗じてJもまた反撃を開始!

RXとJ、二大ライダーの共闘が始まった!!

(ナレーション:政宗一成)



RX「トゥァッ!」


J「ハァッ!」


スカル魔「ウギャッ!?」


スカル魔スター「ギャギャッ!?」


武陣「おのれ…RX!それにJ!?」


ズノー陣「だがまだ我々怪人たちが残っているぞ!」


RX「かつての戦いで敗れたお前たちなど最早この俺の敵ではない!」



J「RX!行くぞ!」


RX「RX…!」


J「J…!」


RX、J「「ダブル―――ッ!パ―――ンチッ!!」」


武陣、ズノー陣「「ギャァァァァァッ!?」」


玲子「やったわ!ダブルライダーの活躍でクライシスの怪人たちをやっつけたわ!」


クライシスの怪人たちを撃破したRXとJ。

変身を解いた彼らは改めてそれぞれの正体を確かめ合った…

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「瀬川くん、キミが新しい仮面ライダーJだったとは…」


瀬川「光太郎さん、噂は予々聞いていましたが…
まさかあなたがあのゴルゴムやクライシスを倒した仮面ライダーBLACKRXだったなんて…」


玲子「こんな偶然ありえないわ!」


光太郎「なるほど、さっきの奇妙な感覚は俺とキミの改造人間同士の波長が合ったからか。
改めてよろしく、瀬川耕司。いや、仮面ライダーJ!」


瀬川「俺の方こそ、光太郎さん。いえ…仮面ライダーBLACKRX!」


改めて握手を交わす光太郎と瀬川。二人の仮面ライダーの固い結束!

だがこの友情が後に悪の手により引き裂かれるとは…この時誰が予想したであろうか?

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで

たぶんこのシリーズは今回で完結になります。

乙ー
今回も期待


ZOは今回出ないんかな

新作楽しみにしてる。乙。


不穏なナレーションだな……一体何があると言うんだ



~佐原航空~


((バタバタバタッ!))


光太郎「ふぅ、なんとか無事に帰って来れたな。」


玲子「今日はごめんなさい。私があんな事言い出さなきゃこんな目には合わずに済んだのに…」


瀬川「俺もすみません。こんな事に巻き込んでしまって…」


光太郎「いや、クライシスは俺が倒さなければならない敵だ。
ヤツらの生き残りが何かを悪事を企んでいるのなら俺が止めなくてはならない。
むしろ今回あそこへ行ってよかったと思っているよ。
クライシスの残党が生き残っている事がわかったんだ。
今度また乗り込んでヤツらが何を企んでいるのか調べなくては…」


瀬川「光太郎さん、俺も付き合いますよ!」


地獄谷から戻ってきた光太郎たち。

だがそこへ茂が光太郎の相棒の霞のジョーを連れてヘリポートにやってきていた。

(ナレーション:政宗一成)



茂「光太郎兄ちゃん!心配したよ!何度も無線で呼びかけたのに応答がなくてさ!」


光太郎「ゴメンよ茂くん。実はこれには訳が…ところで何でジョーまで?」


ジョー「大変な事が起きたんだ!今さっき緊急の連絡が入ったんだ!」


光太郎「一体何が起きたんだ?」


ジョー「実は…兄貴が旅の途中で知り合った風祭真、それに麻生勝が…
子共たちと一緒に行方不明になっちまったんだよ!?」


光太郎「なんだって!?」


風祭真、それに麻生勝とは…

かつて光太郎と一緒に戦った事のある仮面ライダーたちであった。

その彼らが揃って行方を晦ませたとは…

光太郎はこの背後に何か不気味な存在を感じた!

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「彼らも俺たちと同じ仮面ライダーだ。
その彼らが行方を晦ますとはどうしても考えられない…まさかクライシスが!?」


ベリー「大変だよJ!」


瀬川「お前はミュータントバッタのベリー!一体どうした?」


ベリー「加那ちゃんが!加那ちゃんがいなくなってしまったんだ!?」


瀬川「加那ちゃんが!?」


玲子「一体何がどうなっているの…?」


風祭真、麻生勝だけでなく瀬川耕司の幼い友人である木村加那までもが行方不明に…!?

悪の組織の企みは着実に光太郎たちの周りで動き始めていた。

(ナレーション:政宗一成)



~地獄谷~


同じ頃、ここは地獄谷の奥深くに眠る巨大な蟲の形をした機械の要塞。

その内部に一人の女が…マリバロンだ!

(ナレーション:政宗一成)


マリバロン「なんだと!
南光太郎にこの場所を知られておまけにヤツらをみすみす逃がしてしまっただと!?」


チャップC「ギギ…」


マリバロン「この愚か者が!!」


チャップC「ギャギャーッ!?」


マリバロン「おのれ…RX!
よもやこのような形で我らの存在を嗅ぎつけられようとは…
せっかく怪人を蘇らせてもこれでは無駄ではないか!?
一体どうすれば…」


苛立ちからチャップを攻撃するマリバロン。

無理もない、かつてマリバロンは宿敵RXに幾度となく作戦の全てを失敗させられた。

そして今回もまたRXの介入により作戦を失敗させられるのではないかと恐れていた…

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・マザー「落ち着きなさいマリバロン。
仮面ライダーはたとえ誰であろうと抹殺すればよいのです。」


マリバロン「フォッグ・マザーか。
お前はRXの恐ろしさを知らぬからそのような事が言えるのだ…
ヤツは真に恐ろしき存在、ヤツ一人の力で我らクライシス帝国が滅びたのだからな…」


フォッグ・マザー「心配はありません。そのために私は彼らを捕らえたのです。」


そしてフォッグ・マザーはマリバロンの前に厳重に拘束されたある者たちを連れてきた。

それは…

(ナレーション:政宗一成)



シン「グゥゥッ…!」


ZO「俺たちを…どうするつもりだ…?」


マリバロン「この者たちも…仮面ライダーなのか?」


フォッグ・マザー「そう、彼らは仮面ライダーシン、それに仮面ライダーZO。
彼らもまた地球を守る仮面ライダーたち、それにこの子供たちも…」


新「パパー!」


宏「お兄ちゃーん!」


加那「ここは…どこなの?」


フォッグ・マザー「彼らが自分の命よりも大事な子供たちを人質として捕らえました。
この子供たちがいる限り彼らは私たちには逆らえません。」



シン「ガゥゥッ!」


ZO「俺たちはどうなってもいい…だがその子たちには絶対に手を出すな!」


マリバロン「フフフ、そうか!ならばお前たち利用させてもらうぞ!
我が悲願、打倒RXのためにお前たちの身を捧げてもらうぞ!!」



シン、ZO「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!??」」



悪の組織に捕らわれの身となったシンとZO。

マリバロンは彼らを一体どうするつもりなのか!?

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで

>>27
毎度お楽しみいただきありがとうございます

>>28
出します、というより出しました
今回は今までの二作品の集大成にしたいので盛大に盛ります

>>29
今回で最後なので、できれば最後までお付き合いください

>>30
クライシスの中で生き残ったのが一番執念深いマリバロンですから…
それ相応の事をしてくるのです!


仮面ライダーVS仮面ライダーとか燃える展開ありがとうございますマリバロンさん!
(おのれマリバロン!さっそく非道なことを!)



フォッグ・マザーの調査スキル結構高いな

平成ライダーとのクロスはしないんですか・・・?



~廃墟~


瀬川「これは…やはり思った通りだ!」


光太郎「瀬川くん、何かわかったのか?」


ここは機械獣母艦フォッグ・マザーの残骸がある場所。

人里離れていたのが幸いしていたのか今まで誰の目にも触れられずにいたのだが…

気になった瀬川が光太郎を連れてこの場所を訪れていた。

そこで瀬川はある発見を…いや…

本来ならあるべきはずのモノが無くなっていた事に注目していた。

(ナレーション:政宗一成)



瀬川「はい、フォッグ・マザーが生み出すはずだった…
怪人たちの大量の卵が入った胎内が無くなっているんです。
こんな事ありえない…普通ならその欠片くらいあってもいいはずなのに…」


光太郎「恐らく何者かがそれを持ち去ったのだろう。」


瀬川「その何者かとは…?」


光太郎「クライシスの仕業だ!昨日行った地獄谷へ急ごう!」


?「地獄谷…」


こうして光太郎と瀬川はバイクに乗り込み地獄谷へ。

だがそんな光太郎たちを尾行する者の姿が…

(ナレーション:政宗一成)



~地獄谷~


((ブロロロロロッ!))


光太郎「ここが地獄谷…」


瀬川「空からはわからなかったが不気味な場所だ。
ここは滅多に人が訪れない危険区域、人目につかず悪事を働くならまさに絶好の場所に違いない。
さっそく潜入しましょう!」


光太郎「その前に、いい加減出てきたらどうだ!
さっきから俺たちを尾行しているのはわかっているんだぞ!」


茂「えへへ、バレてたんだ…」


瀬川「キ、キミは茂くん!?」


なんと先程から光太郎たちを尾行していたのは茂であった!

しかし何故茂がこのような尾行を…?

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「茂くん、ここは危険だ!早く帰るんだ!」


茂「何言ってんだよ!社員の命を守るのは社長の役目だよ!」


瀬川「しかし…ここは…」


光太郎「茂くん!これは遊びじゃないんだ!既にこの場所は危険なんだぞ!」


茂「そんなのわかってる…でも僕はクライシスの所為で二度と家族を失いたくはないんだよ!
それにクライシスは…あいつらは僕にとって親の敵でもあるんだ!!」


瀬川「敵だって…?」


光太郎「…」


家族を失いたくない。その言葉に思わず光太郎は苦い表情を浮かべてしまう…

茂の家族、つまり光太郎にとって叔父である佐原夫妻。

彼らはかつてクライシス帝国によってその命を絶たれた。

そんな茂にとってクライシス帝国はまさに憎むべき存在であった…

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「茂くん、キミの気持ちはよくわかる。だが憎しみは…」


((ガサッ!))


瀬川「光太郎さん!まずい!囲まれているぞ!?」


光太郎「なんだって!」


チャップD「ギギッ!」


チャップE「ギギッ!」


辺りを見回すとそこには大勢のチャップたちが光太郎たちを取り囲んでいた。

多勢に無勢、おまけに茂がいては迂闊に手も出せない状況…

光太郎たちはそのままチャップたちに連行され地獄谷の地下へ連行される事となった。

(ナレーション:政宗一成)



~地獄谷(最深部)~


チャップD「さっさと歩け!」


茂「ゴメンよ。光太郎兄ちゃん…俺の所為で捕まっちゃって…」


光太郎「いや、むしろ都合がいい。これでヤツらの下へ近づけるからね。」


瀬川「光太郎さん!あれを見てくれ!」


光太郎「あ…あれは!?」


地獄谷の最深部。

そこで光太郎たちが目撃したのは…

(ナレーション:政宗一成)




(( ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! ! ))



光太郎「あれは…クライス…要塞…!?」


瀬川「なんという巨大さだ…俺が倒したフォッグ・マザーと同じくらいの規模だ…!?」


光太郎「あぁ…かつての戦いの損傷が全部修復されている…」


茂の言う通りかつてのRXとの戦いで損傷したはずのクライシ要塞。

だがこの5年間でその損傷も修復され、既に航行可能なまでな状態になっていた。

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「なんという事だ…クライス要塞が…
だがおかしい…こんな谷底でこの要塞を修復なんて出来るはずがない…!
誰かがヤツらの手引きでもしたというのか?だが一体誰が…」


瀬川「そんな…戦いは…まだ…終わっていなかったのか…?」


マリバロン「そうだ!戦いはまだ終わってなどいない!」


光太郎「お前は…クライシス帝国怪魔妖族大隊諜報参謀のマリバロン!?」


茂「マリバロン!父さんと母さんの敵め!?」


マリバロン「敵…この私が敵だと…?」


光太郎たちの目の前に現れたマリバロン。

しかし茂が発した『敵』という言葉にマリバロンはある反応を示した。

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「黙れ!黙らんか!?貴様らが…私を敵と罵るか!!
我が怪魔界を滅ぼした人間ども…いや…南光太郎!
貴様らが私を敵と罵るならこの私とて同じ事よ!
お前の所為で死に絶えたクライシス帝国の同胞たち…
そして怪魔界50億の民、私はその者たちの敵を討つべく生き恥を晒してきた!
それも全ては南光太郎、貴様を倒すためにな!!」


茂「怪魔界…50億の…」


光太郎「マリバロン…お前はそのために今日まで!」


マリバロン「そうだ、お前に復讐するために今日まで生きてきたのだ!」


瀬川「待てマリバロン!加那ちゃんはどうした!?」


光太郎「そうだ、お前たちは真や麻生たちを捕らえたはずだ。彼らは一体どうした!?」


マリバロン「あぁ、これを見るがいい!」


((ガコンッ!))


クライス要塞の隔壁が開いた。そこに居たのは…

(ナレーション:政宗一成)



ZO「うぅ…」


シン「ア…アァ…」


光太郎「シン!?ZO!?」


茂「ライダーたちが捕まってるなんて!」


瀬川「彼らをどうする気だ!?」


フォッグ・マザー「それは、彼らを今から私が生む新たな子供たちの生贄にするためです。」


瀬川「お前は…フォッグ!フォッグ・マザー!?」


光太郎「これが…フォッグ・マザー…」


光太郎たちの目の前に現れたのはマリバロンに分断されたフォッグ・マザーの本体!

あまりの異質な存在に歴戦の戦士である光太郎も驚かずにはいられないほどであった!?

(ナレーション:政宗一成)



瀬川「だが何故ライダーたちなんだ?フォッグの生贄は加那ちゃんだったはずでは?」


フォッグ・マザー「それはマリバロンの助言だからです。」


茂「マリバロンの?」


マリバロン「そうだ。人間の小娘一匹の生贄などたかが知れている。
だが優れた生命力を持つ仮面ライダーならばどうだ?
この者たちの強靭な生命力を生贄とすれば、フォッグ・マザーよ!
お前の胎内に宿りし何万匹の子供たちに大いなる力が宿るであろう!」


瀬川「それでは彼らはフォッグ・マザーの子供たちを生むための生贄に…?」


光太郎「おのれマリバロン!なんと卑劣な真似を!?許さん!!」


マリバロン「フフフ、では最後にもうひとつ面白いモノを見せてやろう!」


それからマリバロンは部下のチャップに命じてあるモノを運び出してきた。

それは檻、しかもそこには三人の子供たちが囚われの身となっていた!

(ナレーション:政宗一成)



新「パパー!」


宏「お兄ちゃん!」


光太郎「あれは…真の子供の新くん!
それに麻生を改造手術した望月博士の息子の望月宏くん!
そうか、道理であの二人が簡単に囚われたわけだ!
マリバロン!お前はこの子たちを人質にして彼らを捕まえたのか!?」


マリバロン「その通り、それと瀬川耕司。お前にも面白いモノを見せてやる!この娘だ!!」


加那「お兄ちゃん!」


瀬川「なっ…!加奈ちゃん!?」


マリバロンが連れてきた人質は風祭真の息子の新。

それに麻生勝を改造手術した望月博士の息子である宏…

そしてかつてフォッグ・マザーの生贄として選ばれた木村加那であった!

この子供たちをマリバロンはどう利用しようというのか!?

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「瀬川耕司、この娘を助けたければその改造人間としての肉体を我らに差し出せ。
そうすればこの子供たちを解放させてやろう!」


光太郎「なんだって!?」


茂「嘘だ!クライシスの言う事なんか信じちゃダメだよ!?」


瀬川「…」


マリバロンの要求に対して瀬川の出した返答は…

(ナレーション:政宗一成)



瀬川「いいだろう。俺の身体でもなんでもくれてやる!
だが加那ちゃん、いや…子供たちは必ず返してもらおうか!!」


光太郎「なっ…待つんだ!マリバロン…それなら俺が代わりに!?」


瀬川「いいんだ光太郎さん。俺の命で子供たちが助かるのなら…」


フォッグ・マザー「ホホホ、良い返事です。さぁ、瀬川耕司。私の前へ来なさい。」


光太郎「ダメだ!行ってはいけない!?」


光太郎の忠告も虚しく瀬川はフォッグ・マザーの前へ出た。すると!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・マザー「キシャァァァァァッ!」


瀬川「うわぁぁぁぁぁっ!?」


茂「瀬川さん!?」


マリバロン「ホホホホホ!やったぞ!成功だ!」


光太郎「なんという事だ…フォッグ・マザーが瀬川の身体を乗っ取っただと!?」


フォッグ・マザーとマリバロンの企み。

それは瀬川耕司の肉体を乗っ取る事にあったのだ!

そして企み通り瀬川耕司の肉体を乗っ取る事に成功したフォッグ・マザー。

彼女はこう呟いた。

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・マザー「変…身…」


((カァァァァァァァァッ!!))


茂「そんな…」


光太郎「フォッグ・マザーが変身しただと!?」


フォッグ・マザー「ホホホホホ!我が最強の宿敵を吸収し自らの力になったわ!
新たなる力を得た我が姿を目に焼き付けなさい!人間ども!!」


瀬川耕司の身体が異型の姿へと変貌していく。

それは一見あの仮面ライダーJと同じ肉体ではあるが頭部はフォッグ・マザーの本体が牛耳っていた。

そして変身を遂げたフォッグ・マザーは光太郎たちの前で自ら名乗りを上げた!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・J「私は…フォッグ…最強の戦士フォッグ・J!」


マリバロン「成功よ!フォッグ・マザーが最新の仮面ライダーJを取り込んだのだわ!」


光太郎「おのれ…お前たちよくも!」


茂「おい!約束を守れよ!みんなを離せ!」


マリバロン「バカめ!お前たちとの約束など誰が守るものか!
南光太郎、それに子供たちよ。
お前たちはこの谷の最深部で太陽の光に照らされる事もなく死ぬのだ!」


光太郎「卑怯だぞマリバロン!?」


瀬川耕司との約束を反故するマリバロン!

悪の者たちに最初から約束を守る気など最初から無かった…

それどころかフォッグ・Jは自らの力を試すべく光太郎に襲いかかってきた!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・J「お前の相手は私です。かつての宿敵創世王の子である世紀王よ。
因縁あるお前を仮面ライダーの力でもって倒す事になろうとは…
これもまた奇妙な運命ですね…」


光太郎「くっ…フォッグ・マザーめ!だがヤツは瀬川の身体を寄り代にしている。
攻撃すればダメージは間違いなく瀬川にも影響されるだろう…一体どうすれば!?」


マリバロン「光太郎よ、躊躇っている場合ではないぞ。
ヤツもまたお前と同じく改造人間。潜在能力に至ってはもしかしたらお前以上かもしれぬのだから!」


茂「光太郎兄ちゃん危ない!」


光太郎「悔しいがマリバロンの言う通りだ…このままではやられる…変身!」


RX「行くぞフォッグ・J!」


そして光太郎も仮面ライダーBLACKRXに変身!

ここに仮面ライダーBLACKRXvsフォッグ・Jの戦いが始まった!!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・J「ガァァァッ!」


RX「ぐはっ!?」


マリバロン「ホホホ、RX!人質の子供たちを忘れない事ね!
私はお前がこのまま惨めにやられる無様な姿を見届けたいのさ!
だがお前が反撃にでれば子供たちの命がどうなるかは…言うまでもなかろう!」


茂「この…卑怯だぞマリバロン!?」


RX「うぅ…このままでは…そうだ!ライドロン!!」


((ブォォォォォンッ!))


マリバロン「なんだと!?」


変身したものの子供たちを人質に取られ反撃出来ない状況が続くRX…

そこでRXは専用マシンであるライドロンを召喚する事に!

(ナレーション:政宗一成)



((ガッシャァァァァン!))


茂「やった!ライドロンが子供たちを捕らえていた牢屋をぶっ壊してくれたぞ!」


RX「よし、今のうちだ!茂くん!子供たちをライドロンに乗せるんだ!」


茂「わかったよ!」


RX「よし、全員乗ったな。ライドロン!今だ!」


RXの指示通り茂は囚われていた子供たちをライドロンの中へ乗せた。

それと同時にライドロンが急に動き出し猛スピードでこの場から離脱した!

(ナレーション:政宗一成)



茂「そんな…RX!待ってよライドロン!RXが……!?」


((ブロロロロロロ!))


RX「これで子供たちは逃がせた。あとは…」


マリバロン「おのれRX!よくもやってくれおったな!」


フォッグ・J「愚かな、子供たちなど最早必要ないのです。世紀王よ、良い機会です。
あなたを倒すためにこの仮面ライダーJの肉体の真の力をお見せしましょう。」


RX「Jの…真の力…!?」



(( ド ド ド ド ド ド ド ド ! ! ))



フォッグ・Jの真の力の解放と共にこの地獄谷が大きく揺れた!

まるで大地から怒涛のごとくマグマが吹き出すのではないかというほどの勢いであった!

そして…

(ナレーション:政宗一成)



RX「トゥァッ!」


RX「ふぅ、なんとか地獄谷の地下深くからジャンプして助かった。
だが…一体…何が起きたんだ…?」


((ズシィンッ!))


((ズシィィィンッ!))


RX「こ…これは!?」


フォッグ・J「「ガァァァァァッ!!」」


RX「こんな…バカな…何だ…この巨大な化け物は!?」


RXが面喰ったのも無理はない!

地獄谷の底から現れたのは巨大化したフォッグ・Jの姿であった!?

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「フフフ、その様子だと瀬川から何も聞かされていなかったようね。
仮面ライダーJは地空人により改造され精霊の力Jパワーで巨大化する事ができるのよ!
つまりお前はこれからこのJパワーで巨大化したフォッグ・Jを相手に戦わねばならぬのだ!」


RX「そんな…だが…それでもやらなければ!ハァッ!」


ロボライダー「俺は悲しみの王子!RX!ロボライダー!ロボパンチ!」


((ビシィッ!バシィッ!))


フォッグ・J「「何ですかこの攻撃は?蚊に刺された感触しかしませんわ?」」


ロボライダー「おのれ…ならば喰らえ!必殺のボルティック・シューターだ!!」」


((バシュゥゥンッ!))


フォッグ・J「「ホホホホホ!効かぬ!お前の攻撃など何も効かないわ!」」


ロボライダー「そんな…ロボライダーの攻撃すら通用しないとは…」


マリバロン「どうだRX!この圧倒的なまでの強さは?
かつて我々を恐怖に震え上がらせたお前が今度は逆に味わうこの恐怖!
最早耐えられる事などできまいて?」


ロボライダー「うぅ…だがまだだ!俺は負けるわけにはいかないんだ!」


((カッ!))


ロボライダーの力が通じないと判断しRXの姿へ戻った。

そして大きくジャンプし必殺キックを放つ!

(ナレーション:政宗一成)



RX「RXキ――――ック!」


フォッグ・J「「無駄な事を…これより私は大孵化を始めなければならぬのです。
お前如きの相手をいつまでもしているわけにはいきません…
一撃で終わらせてあげましょう。喰らいなさい!」」


((ドンッ!))


フォッグ・J「「フォッグ・Jキック!」」


RXキックとフォッグ・Jキックの激しいぶつかり合い!

両者フルパワーによりキックを放ったのだが…


RX「うわぁぁぁぁぁぁ!?」


…やはり…巨大化したフォッグ・Jを相手にするには分が悪くRXキックは破られてしまった…

(ナレーション:政宗一成)



RX「う…ぐ…うぅ…」


マリバロン「ホホホホホ!遂にあの仮面ライダーBLACKRXを倒したわ!
今こそ完全にRXの息の根を止める時…!フォッグ・J!止めを刺せ!!」


フォッグ・J「「ハァッ!」」


((グシャッ!))


マリバロン「オオ…遂に…遂にやったぞ!
あのRXを…我らクライシス帝国の宿敵である仮面ライダーBLACKRXを…
念願の打倒RXを遂に果たせたのだ!!」


フォッグ・J「「シン、ZO、おまえたちもこの光景を目に焼き付けておくのですよ。
世紀王の…いえ…仮面ライダーBLACKRXの最期を…!」」


シン「ア…アァ…」


ZO「馬鹿な…あのRXが…」


傷ついたRXに念入りに止めを刺す事を命じるマリバロン。

そしてフォッグ・JがRXを踏み潰した事により遂にマリバロンは打倒RXを成し遂げた!

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「だが!まだ我が恨みは晴らせていない!
我が故郷怪魔界を滅ぼされた恨みはこの地球を破滅させて晴らされるのだ!
さぁ、この5年の歳月を経て今こそその姿を現せ!クライス要塞よ!!」


((グォォォォォォォッ!))


シン「ウゥ…」


ZO「クライス要塞が…遂に動き出した…一体何をする気だ!?」


地獄谷の谷底深くから激しい振動と共に現れたのは…

クライシス帝国のかつての攻撃要塞であったクライス要塞!

それが5年の歳月を経て遂に復活したのだ!

(ナレーション:政宗一成)



~首都~



(( ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! ! ))



「おい!あれは何だ!?」


「UFO?宇宙人?」


「あれは…5年前に現れたクライシスってヤツらだ!?」



マリバロン「その通り、我らはクライシス帝国!5年の歳月を経て今一度蘇ったのだ!!
愚かな人間どもよ、よく聞け!
これより我らクライシスはこの地球を死の星に変えてやる!
これは貴様ら地球に住む人間どもが我ら怪魔界を汚染させた報い!
存分に味わうがいい!!やれ―――――――――ッ!!」


宿敵RXを倒したマリバロンが次に目指したのは首都である東京。

ここに地球人類に対して地球総攻撃の宣言を突きつけた!

そしてマリバロンはクライス要塞よりある煙を撒き散らす。

その煙は…

(ナレーション:政宗一成)



「おい…空が…黒い煙で覆われていくぞ?」


「まだ昼なのに…これじゃあまるで夜中だ!」


「これじゃあ太陽が見えないわ!」


「どうなっているんだ!?」


マリバロン「ククク、この煙はかつて我らクライシスが開発したデススモーク!
貴様ら人間どもから希望の象徴であり…
そしてこの地球上で生存する事に欠かせない太陽を奪ってやったわ!」


デススモークにより地球から太陽の光を遮ったマリバロン!

だがそれだけでは終わらない…

次に人々の目の前に現れたのは巨人と化したフォッグ・Jであった!

(ナレーション:政宗一成)



「何だあの巨人は!?」


「ビルよりも大きいぞ?」


「あれもクライシスなのか!?」


フォッグ・J「「フフ、以前食べ尽くした恐竜たちよりも生命力が貧弱な人間たちよ。
しかし数だけなら恐竜よりも上なら問題はありませんね…
さぁ、これより千年に一度の大孵化を始めましょう。
仮面ライダーたちの生命力を源に、今こそ産まれなさい!我が子供たちよ!!」」


((ピシッ!)) ((ピシッ!))


((オギャァァァァッ!))


「ば…化け物が!?」


「巨人から産まれてきたぞ!?」


フォッグ・J「「さぁ、生まれたばかりの愛しき子供たちよ。
そこにいる人間どもを全て食べ尽くしなさい。そして力をつけるのです!」」


「「キシャァァァァッ!」」


「化け物が襲ってきたー!」


「た…助けてぇぇぇぇぇぇっ!?」


フォッグ・Jより現れたのは孵化したばかりの怪人たちであった。

生まれたばかりの怪人たちは餌となる人間を求めて世界各地を襲った!

そしてこの地獄絵図をクライス要塞から眺めるマリバロンは心底喜んでいた。

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「ホホホホホ!愚かな人間どもめ!お前たちの所為で怪魔界は滅びたのだ!
今度はお前たち人間がその報いを受ける番よ!この生き地獄をしっかりと味わうが良い!」


ZO「酷い…なんという有様だ…」


シン「オマエ!ユルサナイ!!」


マリバロン「フン、シンにZOか。お前たちがその言葉を言う資格があるか?
フォッグ・マザーの大孵化のためにお前たちの生命エネルギーを糧にしたのだぞ!
言ってみればお前たちが人間どもを死に追いやったも同然!
最早お前たちも同罪よ!!」


ZO「ぬぅっ!許さんぞクライシス!お前たちは絶対に俺たちが!」


シン「ウゥゥ…タオス!」


マリバロン「それは無駄な事ね。お前たちを拘束しているのは特別性の拘束具。
このクライス要塞の動力炉がショートでもしない限りは絶対に外れない事になっている。
仮面ライダーBLACKRXが敗れた今…
この地球このクライス要塞に立ち向かえる者などいるわけがないのだからねぇ!!」


RXが敗れ、クライス要塞から放たれたデススモークにより太陽を遮られた地球…

そしてフォッグ・マザーの大孵化により産まれたばかりの無数の怪人たちが世界各地に放たれた!

かつてない地球滅亡の危機!

人類を守るはずの仮面ライダーもRXが倒され、シンとZOは囚われの身となり、

新たなるライダーであるJもその肉体をフォッグ・マザーに奪われてしまった。

この地球の大ピンチに…立ち上がる者はいないのか!?

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで

大ピンチです

うわーたいへんだーRXがやられちゃったよー(棒)

ノブヒコォ!!さあ巨大化だ
何時になったらサンバスクが赤と緑の光になるのか
シャドームーンさんは一時といえ創世王になったのにRXェ…


なんてこった……ライダー達がみんなやられてしまっただって……!?



~地底~


ここは地獄谷の更に奥深くある地底。

この場所に奇妙な液体が大地の水脈から流れ落ちてきた。

その正体は…


バイオライダー「うぅ…危なかった…」


バイオライダーだ!

(ナレーション:政宗一成)



バイオライダー「ハァ…ハァ…あの時…フォッグ・Jに踏み潰される瞬間…
咄嗟にバイオライダーとなり液化状態になり地下の水脈に逃げ込む事ができた…」


RXが倒された、いや…そうではない!

RXは止めを刺される瞬間、バイオライダーの力で液化し攻撃から逃れていた!

マリバロンはRXを倒せた喜びの余りRXの死体の確認を怠ってしまった。

それが幸いにもこうして光太郎の命を取り留めたのだが…

(ナレーション:政宗一成)



((シュンッ!))


光太郎「うぅ…ダメだ…やはりフォッグ・Jキックのダメージが大き過ぎる…
もう変身を維持するどころか立ち上がる力も残っては…
クソッ!命辛々逃げられてもこのザマでは…まだ戦いは終わっていないというのに!?」


そう、光太郎の身体はフォッグ・Jキックのダメージで傷つきボロボロになっていた。

このままでは光太郎の命が危ない…だがその時!

(ナレーション:政宗一成)



((パァァァァッ!))


光太郎「この光は…暖かい光だ!それに傷が癒えていくぞ!」


ベリー「RX、大丈夫だったかい?」


光太郎「キミは確か…ミュータントバッタのベリー!?どうしてここに?」


ベリー「ここは地底、地空人の世界だからさ。」


光太郎「地底…地空人だって…?」


そう、光太郎が辿り着いた先は偶然にもかつて瀬川耕司を救った地空人が住む地底世界であった!

そして先程光太郎に生命の光を浴びせた二人の男女の地空人たちが現れた。

(ナレーション:政宗一成)



地空人(男)「ようこそ、南光太郎。いや、仮面ライダーBLACKRX。
我々は地空人、この地底で大地の精霊のエネルギーを糧として生きる者だ。」


光太郎「地空人…それではあなた方がかつて瀬川を仮面ライダーJに改造手術した…!」


地空人(女)「そう…ですが仮面ライダーJの姿はかつてこの場で仮死状態であった、
麻生勝こと仮面ライダーZOを参考に仮面ライダーJを作り出したのです。
つまり彼らは仮面ライダーBLACKの姿を原型にしているのですよ。」


光太郎「そうか、だからZOとJはあんなにそっくりだったのか。
うん…?待ってください!
何故俺の仮面ライダーBLACKの事を知っているのですか?
そういえばあなた方の姿はゴルゴムの三神官に似ている気が…まさかゴルゴム!?」



地空人(男)「ゴルゴム、懐かしい名だ。
あなたの言う通りかつて我らはゴルゴムの…創世王に仕えていた。
それも全てはかつて地球を襲来したフォッグと戦うために…」


光太郎「では…やはり!」


地空人(女)「ですが創世王はその後、地球支配を企み我々と意見が対立しました。
結果、三神官たちは創世王の配下となり我々はこうして地底世界の住人となったのです。
その証拠に私たちの足元を見なさい。」


光太郎「足元…?なっ!これは!?」


地空人(男)「創世王は我らをこの世界に留ませるために我らを大地と同化させたのだ。
だがそのおかげで我らはこの地球と一体化し全ての事象を知る事が出来る。」


かつて暗黒結社ゴルゴムに仕えていたという地空人の経緯を知った光太郎。

だが驚いてばかりもいられない。

光太郎は急ぎ地上へ戻ろうとするのだが…

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「なるほど、あなた方とゴルゴムの経緯はわかりました。
ですが今は一刻も早くこの事態をどうにかしたい!
お願いだ、俺に力を貸してください!」


地空人(男)「最早手遅れだ。
地上はクライシス帝国の残党であるマリバロンがデススモークで太陽を遮った。
そして私たちの恐れていた通り、フォッグ・マザーは大孵化を行い何万匹もの怪人が…
世界各地で人間たちを食料とするために襲い始めている。
今この地球は未曾有の危機に直面している。
私たちはこのような事態にならないように仮面ライダーJを生み出したというのに…」


ベリー「そのJもフォッグ・マザーに吸収されてしまいこの困難に立ち向かえる戦士は…」


光太郎「俺が…俺がいる!まだ俺が戦えます!!」


地空人(女)「無理です。南光太郎、あなたの傷は確かに癒えました。
ですがあなたの力は…RXは太陽の光を源に戦う戦士。
その太陽が遮られたのではRXの姿で戦う事など出来ません。」


光太郎「そんな…RXに変身できないなんて…」


地空人の言葉にショックを隠せない光太郎…

今この事態に立ち向かうには光の戦士であるRXの力が不可欠だ。

しかしそのRXの力を封じられたとあっては最早手の打ちようがなかった…

(ナレーション:政宗一成)



地空人(女)「もしかしたらこれが運命なのかもしれません。
地球の歴史はこれで幕を閉じるという神から与えられた運命なのかも…」


光太郎「何を言うんだ!俺たちは負けるわけには…
この世界には大勢の人間や生物たちがいるんだ!それを運命で片付けるなんて!?」


地空人(女)「ですがその人間たちが行った環境破壊により怪魔界は滅びたのです。
それだけではありません…これを見なさい。」


光太郎「こ…これは!?」


地空人はある幻を光太郎に見せた。その幻とは…

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン『ホホホ、お前たちの働きには感謝するわ!』


坂田『マリバロンさま、我ら財団は援助を惜しみませんぞ!』


大宮『あなた方クライシスが地球を支配した際には是非とも我らを幹部に…!』


光太郎「これは…かつてゴルゴムメンバーだった坂田と大宮!
風祭真を改造したあの財団がクライス要塞の修復を援助していたというのか!?」


地空人(男)「その通りだ。
財団はいずれクライシスが地上を征服するだろうと先読みし彼らを援助していたのだ。
だがそれは最初から嘘で本当は地球を壊滅させようとしようと企んでいたのだろう。
愚かな話だ、目先の欲望のために地上を売り渡そうとしたのだからな…」


地空人(女)「地球は…自ら滅びの運命を歩んでいたのです…」


地空人たちもまたこの事態に絶望していた。

人間たちを守るために精霊の力Jパワーを与えたというのにフォッグ・マザーに奪われ、

そしてクライス要塞を蘇らせるために援助を行ったのが実は人間たちであったと知れば…

(ナレーション:政宗一成)



((パァァァァッ!))


光太郎「この光は…?」


地空人(男)「今の我々に出来る事は残った力でお前を地上に戻す事だけだ。」


ベリー「頼んだよ、世界を救ってくれ…」


光太郎「だが…俺一人の力では…」


地空人(女)「いいえ、南光太郎。
あなたは一人ではありません。あなたにはこの地球に生きる全ての者が味方なのです。」


光太郎に助言を残し地空人はその場から去った。

そして光太郎の身体を不思議な光が覆い、気づいた時には地上に戻っていた。


光太郎「俺は一人じゃない…どういう事だ?」


地空人が残した助言の理由もわからぬまま光太郎はバイクに乗り込みある場所へと向かった。

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで

地空人が元ゴルゴムだったとかJがZOを参考にして作られてたとか
SICの設定とそれと長谷川裕一先生のもっとすごい科学で守ります!から拝借したものです。

※公式の設定ではないので注意してください。


地球と一体化、それなんてフィリップ


やはりバイオライダーだったか

凄い展開だ。乙。

>>87訂正



光太郎「待ってくれ!確かに人間たちにも悪人がいる!だがそれ以上に善人もいる!
確かに財団がやった事は許される事じゃない…
だがそれだけでこの地上に住む人間たちを見捨てないでくれ!
いや…人間だけじゃない…この地上に生きる全ての生命を見捨てたりしないでくれ!
頼む…!!」


地空人(男)「光太郎、お前の気持ちはわかった。だが我々にはもう力がほとんど残っていない…」


地空人(女)「クライシスが太陽の光を遮った事により精霊パワーが弱まっているのです。」


ベリー「僕たちもこのままではいずれ死に絶えてしまうだろう…」


光太郎「そんな…」


最早凡ゆる望みが絶たれたこの状況…

だがその時、光太郎の身体を優しい光が包んだ。

(ナレーション:政宗一成)



((パァァァァッ!))


光太郎「この光は…?」


地空人(男)「今の我々に出来る事は残った力でお前を地上に戻す事だけだ。」


ベリー「頼んだよ、世界を救ってくれ…」


光太郎「だが…俺一人の力では…」


地空人(女)「いいえ、南光太郎。
あなたは一人ではありません。あなたにはこの地球に生きる全ての者が味方なのです。」


光太郎に助言を残し地空人はその場から去った。

そして光太郎の身体を不思議な光が覆い、気づいた時には地上に戻っていた。


光太郎「俺は一人じゃない…どういう事だ?」


地空人が残した助言の理由もわからぬまま光太郎はバイクに乗り込みある場所へと向かった。

(ナレーション:政宗一成)

訂正終了

本編続けます



~佐原航空~


五郎「ほら、みんな!暖かいご飯だよ!」


ひとみ「さぁ、遠慮せずにたくさん食べて!」


新「ありがとうございます!」


宏「捕まってから何も食べてなくてさ…もうお腹ペコペコだよ!」


加那「けどお兄ちゃんたちは…」


茂「大丈夫、光太郎兄ちゃんたちは必ず帰ってくるよ!」


ここは佐原航空の食堂。

ライドロンのおかげで無事に地獄谷から脱出した茂たちはここ佐原航空にたどり着いていた。

人質となっていた子供たちに佐原航空の食堂のコックである五郎と茂の妹であるひとみが、

子供たちに食事を与えていたところに霞のジョーと玲子がやってきた。

(ナレーション:政宗一成)



ジョー「おいみんな!無事だったか?」


玲子「みんな、今は建物の外から絶対に出ちゃダメよ!外には怪人がウヨウヨしてるんだから!」


茂「ジョー、外はどうなってるの?」


ジョー「ダメだ。警察や自衛隊が怪人たちを相手に防衛してるがてんで話にならねえ…
おまけにこの暗雲に覆われた所為で太陽も出ないから凍えるように寒くなっちまった。
これが長く続けば地球はやがて生物が住めない死の星になるだろうな。」


玲子「それだけじゃないわ…
仮面ライダー1号~ZXまでの先輩ライダーたちも世界各地に出没している、
フォッグ・マザーが産んだ怪人たちから人々を守るので精一杯で日本には来れないと…」


五郎「なんてこった…これじゃあ世界はお終いかよ…」


茂「…」


状況は最悪であった。

茂はたった一人、誰にも気づかれないようにヘリの格納庫に行った。

(ナレーション:政宗一成)



~格納庫~


茂「…」


茂「ゴメンよ光太郎兄ちゃん…俺が勝手な真似さえしなきゃ…」


光太郎のヘリに向かってそう呟く茂。

故意に行ったわけではないが自分の所為でこのような状況になった事を後悔していた…

この状況に立ち向かえる戦士がいない中で絶望に暮れる茂。

そんな時だった。

(ナレーション:政宗一成)



((ブォォォォンッ!))


茂「バイクの音…?」


光太郎「茂くん!無事だったか!」


茂「光太郎兄ちゃん!よかった!生きてたんだね!」


光太郎「あぁ、キミが無事なら他の子たちも無事だったんだな。」


茂「さ、会社の方に戻ろう!ジョーたちが待ってるよ!
五郎さんが美味しいモノ作ってくれるし………あれ?光太郎兄ちゃん?」


光太郎「…」


佐原航空に戻ってきた光太郎。

だが光太郎はみんなの下へ行こうとはしなかった。

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「茂くん、俺はこれからクライシスの残党とフォッグ・Jとの戦いに赴く。」


茂「そんな!?無理だよ光太郎兄ちゃん!勝ち目なんかないよ!?
太陽の光は遮られてJは敵になっちゃうし…先輩ライダーたちだってこれないんだよ!?」


光太郎「それでも…俺が行くしかないんだ。
ここには別れの挨拶のために来たんだが…みんなにはキミからよろしく伝えておいてくれ…」


茂「待って!待ってよ!光太郎兄ちゃん!?」


光太郎を必死に呼び止める茂。そして茂は光太郎にある事を尋ねた。

それは茂が幼い時から疑問に感じていた子供には大人の身勝手にも思える行動についてだ…

(ナレーション:政宗一成)



茂「何で…何で大人っていつも身勝手なんだよ…?」


光太郎「茂くん…?」


茂「瀬川さんは加那ちゃんを助けるために自分を犠牲にして…
いや…瀬川さんだけじゃない!
俺とひとみをジャークミドラから守るために身体を張って守った父さんや母さん…
それにたった一人で凶悪な敵と立ち向かおうとする光太郎兄ちゃんも!
どうして大人はみんな子供を残していなくなろうとするんだよ!?
大人は何で子供たちに寂しい思いをさせるんだよ!?」


茂が幼き日から感じていた疑問。

それは子供を残して死んでしまう大人たちの事であった。

彼らは何故子供を置いていなくなるのか?

それが茂にはわからなかった…

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「茂くん…それは…大人たちにとってキミたち子供が大切な存在だからさ。」


茂「そんなのわかってるよ…でも…何で自分の命をもっと大事にしてくれないんだよ…?」


光太郎「勿論大人だって自分の命が大事だ。
だがそれよりも未来を生きるキミたち子供の命が大事なんだ。
今はまだわからないかもしれない…だがこれだけは覚えておいてほしい…
俺たち大人はキミたち子供の事をいつだって大事に想っている事を!」


茂「光太郎兄ちゃん待って!?」


光太郎「じゃあな茂くん!みんなを頼んだぞ!」


茂「光太郎兄ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」


茂の叫びも虚しく光太郎は佐原航空を後にした。

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで

書き溜めてageるとページが飛んでるというミスが…
すいません…


いかん、光太郎は死ぬ気だ……!



~市街地~


「ガァァァッ!」


「グゥゥゥッ!」


「うわぁぁぁぁ!?」


「助けてぇぇぇ!?」


マリバロン「フハハハハ!泣け!喚け!苦しめ!
お前たち人間どもが怪魔界にした報いを存分に味わうが良いわ!!」


フォッグ・J「「愚かな人間どもよ。
最早お前たちは私の愛しい子供たちの餌になる以外道は残されていないのです!」」


その頃、人々が密集した市街地では…

直接指揮を行うマリバロンとフォッグ・J。

それにフォッグ・Jが生んだ怪人たちが食料となる人間を求めて襲っていた。

その中には蘇った怪魔妖族たちの姿もあった。

するとそこへ…!

(ナレーション:政宗一成)



((ブォォォォンッ!))


光太郎「待てクライシス!これ以上の横暴は許さんぞ!!」


マリバロン「お前は南光太郎!?おのれ…生きておったか!?」


フォッグ・J「「狼狽えてはいけませんよマリバロン。あの男は一人。
何も臆する事はありません。丁度良い機会です。
生まれたばかりのあの子をヤツに仕向けましょう。」」


マリバロン「ではヤツが生まれたのか!我らの技術を全て注ぎ込んだあの最強の怪人が!」


フォッグ・Jが生んだ新たな怪人。

それは財団の援助を受けて改造兵士、ネオ生命体、のデータを取り入れ、

さらにコブラ男ガライ、ハチ女ズー、トカゲ男アギトの特性を持って生まれた合成怪人!

その名も…

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・キメラ「キシャァァァァッ!」


フォッグ・J「最強の怪人フォッグ・キメラよ。あの男を…世紀王を倒すのです!」


マリバロン「南光太郎、最早お前が生きてようと関係ない!
お前の力の源である太陽は既に封じてある。それにフォッグ・キメラと我らの怪人軍団!
お前に勝機など無い!お前に残された選択は死あるのみ!!」


「「ウゥゥゥゥゥッ!!」」


光太郎「確かに不利な事に変わりはない。…だが…負けるわけにはいかないんだ!」


((ギリッ!))


光太郎「変…んん…身!!」


拳に力を込めて変身ポーズを取る光太郎。

そしてベルトにあるキングストーンの輝きと共に現れたのは!

(ナレーション:政宗一成)



((プシュゥゥゥッ!))



BLACK「「仮面ライダーBLACK!!」」



マリバロン「ホホホホホ!なんと無様な姿よ!最早RXに変身する力も残っていないとは!」


フォッグ・J「「敵ながら哀れな…同情します。」」


BLACK「笑いたければ笑え!だが俺は決して負けない!
人々を守るため、そして明日を生きる子供たちを守るために…俺は戦う!
行くぞバトルホッパー!!」


((ブォォォォォン!))


「か…仮面ライダーが現れた…!」


「頼むぞ仮面ライダー!」


「地球の平和を守って!」


バトルホッパーを駆り人々の前に姿を現す仮面ライダーBLACK!

仮面ライダーBLACKの勇姿は絶望に支配された地球の人々に僅かながら希望を与えた。

頑張れ!仮面ライダーBLACK!!

地球をクライシス帝国、そしてフォッグ・マザーの魔の手から守るんだ!!

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで

RXにはなれなくてもBLACKにはなれます

1号~ZXまでの先輩ライダーたちは世界各地で戦っているためこれません

別に作者が出すの面倒だからというわけではありませんので…

返信

>>39
ssのタイトルにvs付いてるし戦わないとダメかなと

>>40
諜報参謀のマリバロンさま顔負けですよね

>>41
とりあえず今回で一区切り
でも実際平成ライダーとは合わない気がするのでやる気はありません…

>>73
やられてませんよ

>>74
仮面ライダーワールドの信彦さんはどうやって巨大化したんでしょうか?

>>75-77
やはりヒーローを引き立たせるにはこれでもかというほどの絶体絶命的な状況を作らないと!

>>89
あ、そういえばフィリップと同じ設定だ!
設定が被ってしまいました…

>>90
困った時はなんでもバイオライダーにお任せです!
本編でもそうでしたので

>>91
今回で南光太郎vsシリーズを最後にする予定なので盛ってます

>>104
ヒーローとて人の子
大切な人と別れの挨拶くらいしてから戦地に行きたいのです



~佐原航空~


アナウンサー『仮面ライダーです!仮面ライダーが現れました!』


玲子「見て!光太郎さんが戦ってるんだわ!」


ジョー「だがいくら兄貴とはいえ…この怪人どもを相手に一人じゃ…」


ひとみ「光太郎お兄ちゃん…」


茂「…」


その頃、佐原航空では茂たちがTVの報道を通じて仮面ライダーBLACKが戦場に現れた事を知った。

だが茂たちには戦う術などあるはずもない。

行ったところで足手まといになるのがオチだと思ったのだが…

(ナレーション:政宗一成)



宏「お兄ちゃん!」


新「パパもあそこにいるんだ…」


加那「お兄ちゃんが…なら!」


茂「おい…三人とも!こんな時に外に出ちゃ危ないって!?」


ジョー「そうだ。ライダーはキミたちを命懸けで守ったんだ。」


玲子「あなたたちがあそこに行ったら危険なだけよ…」


宏「でも…ここで待ってるよりはマシだよ!」


新「パパは僕を助けるために捕まっちゃったんだよ!今度は僕が助けるんだ!」


加那「今度は私たちがライダーを助けるの!」


茂「ライダーを…助ける…?」


子供たちの純粋な返事に茂はある決意を固めた!

(ナレーション:政宗一成)



ジョー「気持ちはわかるがよ…」


玲子「実際私たちが行っても…」


茂「わかった!行こう!」


ひとみ「お兄ちゃん…?」


茂「ライダーは僕たちの平和を守るために戦っているんだ!
光太郎兄ちゃんはいつもたった一人で苦しみや悩みを抱えて…でもそれじゃダメなんだ!
足手まといになるのはわかってる…でも…!
きっと僕たちにだって何か出来る事があるはずだよ!!」


茂の決意は固かった。

そしてその決意に惹かれたのか大人たちも…

(ナレーション:政宗一成)



玲子「しょうがないわね。私たちも行くわ!」


ジョー「そうだな!俺は兄貴の相棒だ!俺が加勢に行ってやらないと!」


五郎「光太郎さんに美味しいご飯食べてもらわないとね!」


ひとみ「私も行く!お兄ちゃんだけじゃ頼りないし!」


茂「よし!みんな行くぞ!!」


そして茂たちもまた戦場へ赴く事に…!

(ナレーション:政宗一成)



~市街地~


BLACK「バトルホッパー!ダイナミックスマッシュだ!!」


((ブォォォォンッ!))


チャップF「ギャッ!?」


チャップG「ギャギャッ!?」


マリバロン「RXの力は使えなくともチャップどもを蹴散らすとはさすがは仮面ライダーか。
だがそれもここまで、怪魔妖族の戦士!ビャッ鬼にウィル鬼よ!ライダーを倒せ!!」


ビャッ鬼「ハハッ!」


ウィル鬼「仮面ライダー覚悟!」


BLACK「こ…こいつらは…!?」


市街地で一人戦う仮面ライダーBLACK。

そんなライダーに対してマリバロンは怪魔妖族ビャッ鬼、それにウィル鬼を差し向ける!

かつて戦った相手とはいえ、

RXの力を封じられた今の状態では二体の怪魔妖族を相手にするのは困難であった。

しかしそれだけではなかった!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・キメラ「この俺がいる事を忘れるな!」


BLACK「しまった…フォッグ・キメラか!?」


ビャッ鬼「仮面ライダー!かつて殺された恨み!」


ウィル鬼「今この場で晴らしてくれる!」


BLACK「くっ…!?」


それにフォッグ・キメラもライダーの攻撃に加わり周りは敵だらけ…

だが…!

(ナレーション:政宗一成)



((ドバッ!))


ビャッ鬼「グギャッ!?」


ウィル鬼「こ…これは…!?」


BLACK「な…何だ?誰かが怪人軍団に攻撃を仕掛けているのか…?」


マリバロン「馬鹿な…ありえん!
シンとZOは囚われの身となりJもフォッグ・マザーに吸収されてしまい…
それなのに誰が助けに来たと言うのだ!?」


そう、仮面ライダーとは違う何者かが怪人たちに攻撃を仕掛けていた。

そして爆炎の中から一人の男が現れた。


((カシャンッ!)) ((カシャンッ!))


金属が地面を打つような独特な足音、それに銀色に光るそのボディは…

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで

誰が来たんでしょうか?

まさかのがんがんじい



シャドームーン「久しぶりだな、ブラックサン。いや…仮面ライダーBLACK!」


BLACK「お前は…シャドームーン!?」


シャドームーン「お前を倒すのはこの俺だ。誰にも邪魔はさせん!」


マリバロン「なんという事だ!あのシャドームーンが仮面ライダーの加勢にくるとは!?」


フォッグ・J「「まさかかつてのゴルゴムの世紀王が二人も現れようとは…」」


この戦場に現れたのはかつての暗黒結社ゴルゴムの世紀王シャドームーンであった!

かつて仮面ライダーBLACKRXとの戦いで傷ついたが…

地球の異変に反応し、深い眠りから目覚めたのだ!

(ナレーション:政宗一成)



シャドームーン「創世王やダロムたちから話には聞いていたがあれがフォッグか。
この俺とて地球が滅亡するのは困るのでな…
これも世紀王の務め、仮面ライダーよ。手を貸してやる!」


BLACK「シャドームーン!いや、信彦!ありがとう!!」


シャドームーン「だが勘違いするな。所詮は一時の共闘。
この戦いが終われば俺たちはまた敵同士だ!その事を忘れるな!」


BLACK「あぁ、今はそれでいい。一緒にあの悪魔を倒そう!」


マリバロン「おのれライダーどもめ!怪人どもよ!ヤツらに攻撃を集中しろ!!」


フォッグ・J「「敵はたったの二人、必ず勝てます!
世紀王たちよ!お前たちはここで死ぬのです!殺ってしまいなさい!!」」


「「ガゥゥゥゥゥッ!!」」


BLACK「来るなら来い!だが俺たちは負けない!人々が生きるこの地球を必ず守ってみせる!!」


シャドームーン「我ら世紀王が力を合わせれば貴様ら如き敵ではない!!」


迫り来る怪人軍団!

だが孤独な戦いかと思われたこの戦場にまさかの援軍が現れた!

仮面ライダーBLACKとシャドームーン。

かつてゴルゴムの手により呪われし運命の下で死闘を繰り広げたあの二人の王子が…

今、互いに手を携え巨悪に立ち向かう!!

(ナレーション:政宗一成)



BLACK「ライダ―――ッ!パ―――ンチ!」


ウィル鬼「ウギャァッ!?」


シャドームーン「シャド―――ッ!セイバ―――ッ!!」


ビャッ鬼「ギャギャギャッ!?」


マリバロン「おのれ…怪人たちが次々とやられていく…」


フォッグ・J「「フォッグ・キメラ、お前も行きなさい。ヤツらを倒すのです!」」


フォッグ・キメラ「ガァァァァッ!」


BLACK「くっ…フォッグ・キメラか!?」


シャドームーン「気をつけろ!こいつは手強いぞ!」


フォッグ・キメラ「バァッ!」


((ドォォォォンッ!))


BLACK、シャドームーン「「ぐわぁぁぁぁっ!?」」


フォッグ・キメラの怪光線がライダーとシャドームーンを襲う!

流石の二人も凡ゆる特性を持ったフォッグ・キメラには苦戦を強いられてしまう…

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・J「「フフ、ゴルゴムの世紀王が束になって掛かろうとも無駄なのです。」」


マリバロン「お前たちの敗北は最初から決まっていたのよ。大人しく死ね!」


シャドームーン「おのれ…シャドーセイバーが砕けたか!
ヤツはこれまでの怪人どもの全ての特性を持っている!
潜在能力なら我々世紀王を上回る力があるかもしれん。
ヤツを倒すにはお前のリボルケインの攻撃力でもなければ勝てんぞ…!?」


BLACK「だが…それでも諦めるわけにはいかない!
俺たちの後ろには守らなければならない人たちがいるんだ!!」


仮面ライダーの必死の思い、それが天に届いたのであろうか?

その時、空から赤い閃光が降り注いだ!

(ナレーション:政宗一成)



((ドガッ!))


フォッグ・キメラ「ウガガッ!?」


BLACK「この赤い光は…何だ…?」


シャドームーン「あれは…剣だ…!」


戦場に舞い降りた赤い光!その正体は赤く輝く剣であった!!

それはかつて次期創世王候補である世紀王にのみ扱う事を許されたゴルゴムの至宝。

その名も…

(ナレーション:政宗一成)



BLACK、シャドームーン「「サタンサーベル!?」」


シャドームーン「間違いない!これはかつての戦いで失われたサタンサーベルだ!?」


BLACK「そうか、サタンサーベルは俺たち世紀王の危機を察知して再び現れたんだな!」


サタンサーベルを手にする二人のライダー。

するとまるで脳に直接話しかけるようにある者の声が伝わってきた!

(ナレーション:政宗一成)



創世王『我が息子である世紀王たちよ、よく聞け!』


BLACK、シャドームーン「「創世王!?」」


BLACK「馬鹿な…お前は死んだはずじゃ…?」


シャドームーン「いや、これは恐らく剣に込められた残留思念だ。」


創世王『そうだ、お前たちがこれを聞いている頃には我は既に死んでいるだろう。
よいかお前たち。地球をフォッグの手からなんとしても守れ!それが世紀王の役目だ!!』


((シュンッ!))


BLACK「創世王の残留思念が消えた?」


シャドームーン「死して尚こんな伝言を残すとは…創世王、女々しいヤツよ…」


BLACK「創世王、かつてはお互い因縁があったが…今はこの地球を守るため!
このサタンサーベル、ありがたく使わせてもらうぞ!!」


フォッグ・J「「愚かですね創世王。剣を与えただけで私たちに勝てると思うだなんて…」」


マリバロン「そんな剣一本でこの状況がどうにかなると思っているのか?」


サタンサーベルをただの剣と思い見くびるフォッグ・Jとマリバロン。

だが二人はこの時、大きな間違いを犯していた。

これこそ次期創世王の証!

かつて仮面ライダーBLACKが創世王と戦った時、

創世王が張った結界を唯一突き破る事が出来た凄まじい力を宿した剣だという事を…!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・J「「フォッグ・キメラ!いい加減彼らに引導を渡すのです!」」


フォッグ・キメラ「グォォォォォォォッ!」


BLACK「来るかフォッグ・キメラ!だが俺たちは負けない!パワーストライプス!」


シャドームーン「シャド―――ッ!ビ―――ッム!」


((ヴィィィィィッ!))


フォッグ・キメラ「ギャギャ――――ッ!?」


BLACK「ヤツが怯んだ今こそチャンスだ!」


シャドームーン「行くぞ!」


ダブルライダーの攻撃に怯むフォッグ・キメラ。

仮面ライダーたちはこの機を逃さずに空高くジャンプして一斉に必殺技を放った!

(ナレーション:政宗一成)



BLACK「ライダ―――ッ!キ―――ック!!」


シャドームーン「シャド―――ッ!キ―――ック!!」


フォッグ・キメラ「グギャァッ!?」


マリバロン「しまった!フォッグ・キメラが!?」


フォッグ・J「「いいえ、まだですよマリバロン。
私の可愛い子供が世紀王の技で倒される事はありません。
あの子は私がこれまで生んだ子供の中で最も強い子、負けるはずがなどないのです!」」


フォッグ・Jの言う通りフォッグ・キメラは攻撃を喰らったが致命傷は負っていなかった。

この生命力の高さこそ恐らくフォッグ・キメラの潜在能力によると思われる。

だが、仮面ライダーたちの狙いは他にあった!

(ナレーション:政宗一成)



((ドスッ!))


フォッグ・キメラ「ウギャァァッ!?」


マリバロン「フォッグ・キメラが!」


フォッグ・J「これは…まさか!?」


BLACK「油断したな!俺たちの狙いはキックじゃない!」


シャドームーン「サタンサーベルでこいつを貫く事にあったのだ!」


フォッグ・キメラ「アギャ…ギャ…」


そう、仮面ライダーたちの真の狙いはライダーキックで怯んだ隙にサタンサーベルを刺し込む事であった!

苦しみ悶えるフォッグ・キメラ。だが二人は容赦しない!

仮面ライダーBLACKとシャドームーンは渾身の力でフォッグ・キメラを斬り裂いた!!

(ナレーション:政宗一成)




BLACK、シャドームーン「「うおおおおおおおっ!!」」



((ズバァァァァァッ!))



フォッグ・キメラ「ウギャァァァァァァァァァァッ!?」


BLACK「やった!フォッグ・キメラを倒したぞ!」


シャドームーン「フン、こんなヤツなど俺たちの敵ではない!」


サタンサーベルの力で真っ二つに斬り裂かれ爆散するフォッグ・キメラ!

仮面ライダーたちはフォッグ・キメラを倒す事に成功した!!

だが…

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで
>>125-133
まあ普通にシャドームーンです
他に誰が来るのかと?



フォッグ・J「「おのれ…ゴルゴムの世紀王どもめぇぇぇぇぇぇっ!」」


((ドドドドドドドドッ!))


シャドームーン「こ…これは…?」


BLACK「怒りだ…フォッグ・Jの怒涛の如く吹き出す怒りが大地を震撼させているんだ!?」


マリバロン「その通りだ仮面ライダー!
貴様らがフォッグ・キメラを倒してしまった事によりフォッグ・Jが怒りを露わにした!
今の貴様らは先程の戦いで死力を尽くしてもう立っているのがやっとではないのか?
最早抗う力など残ってはいないだろう!」


マリバロンの言う通りであった。

仮面ライダーたちはフォッグ・キメラとの戦いで力を使い果たし満足に動く事が出来なかった…

そこへ怒りに駆られたフォッグ・Jの攻撃が!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・J「「よ…よくも…よくも私の愛する子供を一度ならず二度までも!
お前たち仮面ライダーは…一体どれだけ私から子供を奪う気だ!?」」


BLACK「だ…ダメだ…フォッグ・Jの怒りは既に頂点に達している…!」


シャドームーン「子供だと?まったくふざけた事を…
お前たちにとって怪人など捨て駒にしか過ぎんはずではないのか?」


マリバロン「フンッ、所詮お前たちは男だな。子供を亡くした女親の心がわからぬとは…」


フォッグ・J「「おのれ!おのれぇぇぇぇぇぇぇっ!!」」


マリバロンの言葉は正しかった。フォッグ・マザーにとって怪人は実の子供である。

その大切な子供を失った事によりフォッグ・Jの怒りは頂点に達していた。

そしてその怒りの矛先は仮面ライダーBLACKとシャドームーンに向けられた!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・J「「ヌガァァァァァァッ!!」」


BLACK「ぐふっ!?」


シャドームーン「げほっ!?」


フォッグ・J「「まだだ…この怒りは…お前たちの死を持って償ってもらう!」」


((ガシィッ!))


BLACK「しまった!掴まれた!?」


((ギリッ!ギリッ!))


BLACK「あが…あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!?」


シャドームーン「なんという事だ…これではライダーが握り潰されてしまう…」


怒りに燃えるフォッグ・Jはその手で仮面ライダーを掴みとり握り潰そうとしていた!

だがそんなフォッグ・Jの前にクライス要塞が接近してきた!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・J「「クライス要塞…?マリバロン!何故邪魔をするのですか!?」」


マリバロン「勘違いしてもらっては困るわフォッグ・J。
私は別にライダーが死ぬのを邪魔したいわけじゃない。
でもねぇ、この男を敵と思っているのはお前だけではないわ。
南光太郎の死を望んでいるのはこのクライス要塞にいる者たち全員なのだからね!」


BLACK「何…?マリバロン…それはどういう意味だ…!?」


マリバロン「よかろう、冥土の土産に教えてやろうじゃないか。
このクライス要塞の乗員は全てかつてお前の所為で怪魔界を追われた者たちよ!」


BLACK「なんだと…?どういう事だ…?」


マリバロン「そう、クライシス皇帝が倒され怪魔界が崩壊したがそれでも生き残りがいた!
私はこの5年の歳月を掛けて生き残った者たちを集めて復讐する事を誓ったのよ!
このクライス要塞にいる者たち全てが南光太郎…お前を!
いや…地球そのものを憎んでいるのだ!!」


クライス要塞に乗り込み仮面ライダーの前に接近させるマリバロン。

そしてマリバロンはクライス要塞にいる者たちに、仮面ライダーが苦しんでいる様を見せつけた。

(ナレーション:政宗一成)



「あれが仮面ライダー…」


「俺たちの故郷である怪魔界を滅ぼした張本人…!」


「苦しんでやがる。」


「当然の報いだ!」


BLACK「うぅ…」


そしてクライス要塞から生き残りである怪魔界の人々が姿を現す。

誰もが仮面ライダーBLACKに対して恨み辛みの言葉で罵った。

人間たちの勝手な行いで生まれ故郷を滅ぼされた憎しみは想像を絶するほどだ。

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「フフフ、南光太郎。今の気分はどうだ?
五体を封じられた状態で苦しめられ、そして我ら怪魔界の者たちに罵られるのは?」


BLACK「確かに…俺は…クライシス皇帝を倒して怪魔界は滅びてしまった…
この罪はどう取り繕うとも免れないモノに違いない…」


マリバロン「ホホホ、自分の罪を認めるのだな?」


BLACK「だが…人々は…!人々を攻撃するのだけはやめてくれ!
彼らは関係ない…悪いのは俺一人だ…罰を受けるのは俺一人で十分のはずだ!!」


フォッグ・J「「フフ、ゴルゴムの世紀王にしては見上げた心構えですが…」」


マリバロン「そんなわけにいくものか。人間どもとて同罪よ!」


BLACK「うぅ…頼む…やめてくれ…!?」


自分一人で人間たちが犯した過ちを償おうとする仮面ライダーBLACK。

その時であった!

(ナレーション:政宗一成)



茂「光太郎兄ちゃん!!」


BLACK「し…茂くん…?」


ジョー「兄貴!俺たちもいるぜ!」


玲子「光太郎さん!」


ひとみ「光太郎お兄ちゃん!」


加那「お兄ちゃん!」


新、宏「「光太郎さん!」」


この危険な戦場に茂たちがやってきたのだ。

自らの危険も顧みずこの場に現れた彼らは仮面ライダーに向かってこう叫んだ。

(ナレーション:政宗一成)



茂「光太郎兄ちゃん…なんでも自分一人で背負い込むなよ!
怪魔界が滅びたのは俺たち人間の所為でもあるんだからさぁ…
もう自分一人だけで苦しまないでくれよ!?」


ひとみ「そうだよ…光太郎兄ちゃんが死んじゃうなんて…もう大切な人が死ぬのはもう嫌だよ…」


新「パパが言ってたよ。
光太郎さんがいなかったら僕は生まれてこれなかったかもしれないって…!」


宏「光太郎さんはドラスやパパ…それに麻生のお兄ちゃんを助けてくれたんだ!
だから今度は僕たちの番だよ!!」


加那「瀬川のお兄ちゃん!
お兄ちゃんもこれ以上フォッグ・マザーに光太郎さんを傷つけさせないで!!」


BLACK「み…みんな…」


フォッグ・マザー「「人間の子供たちか…!」」


マリバロン「フンッ!そんなに言うならまずはお前たちから始末してやろう!」


子供たちから届けられる声援。

だがそれをフォッグ・マザーとマリバロンが妨げようとした!

危うし!?

(ナレーション:政宗一成)



BLACK「子供たちを…傷つけさせはしない!
俺に残った最後の力よ…俺はもうダメだ…だが最後の力で彼らを解き放ってくれ!
キングスト―――ン!フラッシュ!!」


((カッ!!))


フォッグ・マザー「「グッ!?」」


マリバロン「おのれ…!まだそんな力が!?」


((バチィッ!))


((グググググッ!))


マリバロン「キングストーンフラッシュの影響でクライス要塞の機能が一時的にショートしたか…
所詮は無駄な足掻き。
これ以上見苦しい真似をせぬように、仮面ライダー!貴様に相応しい最期を用意してやる!!」


フォッグ・J「「ヌンッ!」」


フォッグ・Jは拳に力を集中しはじめた。そして…!

(ナレーション:政宗一成)




フォッグ・J「「フォッグ・J!パ―――ッンチ!!」」



BLACK「みんな……あとは……頼んだぞ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!???」



((ドゴォォォォォォォォッ!!))



シャドームーン「なっ…!仮面ライダーが!?」


玲子「そんな!嘘よ!」


ジョー「遥か空の彼方へ…」


茂「吹っ飛ばされちまった…」


マリバロン「ホホホホホ!我が宿敵南光太郎よ!
フォッグ・Jのフォッグ・Jパンチで空の彼方へ吹っ飛ばされるとは!
まさにお前に相応しい最期だったわ!!」


フォッグ・J「「フフ、私の拳を喰らってライダーの肉体は消滅しているでしょうね。
仮に原型を留めていたとしても吹っ飛ばされた先は生命が生きる事を許されない宇宙空間。
南光太郎の魂はこの地球を追放され宇宙空間を孤独に流離う事になるのです。」」


マリバロン「これが我が故郷怪魔界を滅ぼした…南光太郎!お前への罰!!
死んだ後も未来永劫…永久に苦しむがいい!ホホホホホホホホホホ!!!!!!」


「そんな…ライダーが…」


「もうダメだ…お終いだ…」


「俺たちは死ぬしかないんだ…」


シャドームーン「仮面ライダーBLACK…南…光太郎…」


マリバロンとフォッグ・Jの高笑いがその場に響いた。

だがそれとは反面にシャドームーン、

それに仮面ライダーを応援していた人々は絶望に貶められた。

唯一の希望であった仮面ライダーBLACKの敗北、最早生きる望みは絶たれた…

(ナレーション:政宗一成)



茂「マリバロン!よくも光太郎兄ちゃんを!許さないぞ!?」


マリバロン「佐原茂か、目障りなヤツめ!
南光太郎が死んだ今、お前たちも地獄に送ってやる!
現れよ!怪魔妖族ガイナニンポー!天空!そして我が大叔母である百目婆ァ!!」


ガイナニンポー「ヌンッ!」


天空「ガァッ!」


百目婆ァ「ヒャッヒャッヒャ!」


マリバロンの指揮の下、現れたのは…怪魔妖族ガイナニンポー、天空、それに百目婆ァ!

三体の怪人は子供たちを囲い逃げられないように包囲した!

(ナレーション:政宗一成)



玲子「そんな…怪人たちがまだ残っていたなんて…!」


ジョー「クソッ!まずいぞ!?」


シャドームーン「おのれ…南光太郎の大事な子供たちに手は出させんぞ!」


マリバロン「おや?シャドームーン、まさかお前が子供を守るとは意外だわねぇ。
だが…お前とて力を使い果たしフォッグ・Jに痛めつけられた身。
一体どうやって立ち向かい気なんだい?」


シャドームーン「フンッ!ヤツがあの程度でくたばるわけがない!
ライダーは必ず戻ってくる。それまではこのシャドームーンが子供たちを守る!
ぐっ…!?」


茂「シャドームーン!?」


百目婆ァ「ヒャヒャヒャ!そのザマで何が出来る?大人しく死ぬがいい!!」


仮面ライダーBLACKが倒された今、たった一人で子供たちを守ろうとするシャドームーン。

しかしシャドームーンもまた限界に来ていた…

そこへ怪魔妖族たちの攻撃が!まさに絶体絶命の大ピンチ!?

だがその時であった!

(ナレーション:政宗一成)



((ゴゴゴゴゴゴ!))


マリバロン「クライス要塞が揺れている…?この騒ぎは一体何事だ!?」


チャップH「ハッ!何者かが船内で暴れているようです!?」


マリバロン「なんだと!?」


((ドォォォォンッ!))


((シュバッ!))


「「トォッ!」」


「「「な…何だッ!?」」」


クライス要塞から二つの影が出現しそれが瞬く間に地上に居る茂たちの前に現れた!

その正体は…!

(ナレーション:政宗一成)




シン「カメンライダーシン!!」



新「パパ!」



ZO「仮面ライダーZO!!」


宏「お兄ちゃん!」


シャドームーン「シンにZOだと…?」


ジョー「二人とも捕まってたはずじゃ…?」


シン「コレハブラックノオカゲダ。」


ZO「そうだ、さっきBLACKが放ったキングストーンフラッシュ。
あれは苦し紛れに放ったモノじゃない。
俺たちの拘束を解くためのモノだったんだ。全ては子供たちを助けるため…
そしてマリバロン!フォッグ・J!お前たちからこの地球を守るためにな!!」


マリバロン「そんなバカな!?」


フォッグ・J「「仮面ライダー…なんと往生際の悪い事を…」」


仮面ライダーBLACKの最後の力で解き放たれたシンとZO!

だがそんな二人の前に怪魔妖族たちとフォッグ・Jが立ちはだかった!!

(ナレーション:政宗一成)



ガイナニンポー「おのれ仮面ライダー!」


天空「だがお前たちが復活しようとも戦況は何も変わらん!」


百目婆ァ「その通りさ、そこにいる人間たちと仲良く死ぬがいい!」


シン「ウゥゥゥッ!シヌノハオマエタチダ!」


ZO「そうだ。それに…戦っているのは俺たちだけじゃない!彼もだ!」


フォッグ・J「「『彼』…?一体誰の事ですか?」」


ZO「それはお前に取り込まれている瀬川耕司こと仮面ライダーJ!
彼もまた今のキングストーンフラッシュの光でお前の支配から目覚めつつあるのだ!!」


((ドクンッ!))


フォッグ・J「「こ…この感覚は!?」」


ZOの言葉と同時にフォッグ・Jの体内に異変が起きた!

まるで自分とは違う何かが肉体を動かそうとしているそんな感覚がフォッグ・Jの全身に響いた。

(ナレーション:政宗一成)



J「お…れ…の…」


フォッグ・J「「や…やめて!」」


J「俺の…!」


フォッグ・J「「やめなさい…!」」


J「俺の身体から出て行け――――!!」


キングストーンの力で意識を取り戻した仮面ライダーJ!

最早フォッグ・マザーに仮面ライダーJを完全に支配する事はできなかった。

そこに追い打ちを掛けるようにシンとZOの攻撃が!

(ナレーション:政宗一成)



シン「イマダ!」


ZO「オゥッ!」


((バッ!))


シン「シンライダ―――ッ!パ―――ッンチ!!」


ZO「ZO!パ―――ッンチ!!」


フォッグ・J「「ギャァァァァァッ!?」」


二大ライダーのライダーパンチが炸裂!

それと同時にJに取り付いていたフォッグ・マザーの本体が分離した!

(ナレーション:政宗一成)



瀬川「うわっ!?」


加那「お兄ちゃん…!よかった、洗脳が解けたのね!」


瀬川「うぅ…加奈ちゃん…俺は一体…?」


シン「セガワ、シッカリシロ!」


ZO「そうだ、戦いはこれからだぞ!」


シャドームーン「癪だが…あとはお前たちに任せる。俺と南光太郎の分まで戦ってくれ。」


瀬川「あぁ…そうだ!光太郎さんが俺たちを解放するために自らを犠牲にしたんだ!!
この地球を…人々を守るため…今度は俺たちが相手だ!変身!!」


J「仮面ライダーJ!!」


そして瀬川耕司もまた仮面ライダーJに変身!

人々の前に姿を現したのはシン、ZO、そして仮面ライダーJ!

対するは怪魔妖族ガイナニンポー、天空、そして百目婆ァの怪人たち!

三人のネオライダーたちと怪人たちの戦いが始まった!

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで

BLACKは宇宙へ吹っ飛ばされました

代わってシン、ZO、Jが相手をします

ちなみに何でシンとZOの拘束が解けたのかというと

>>71>>159にそのヒントがあります



ガイナニンポー「ハァッ!怪魔忍法!伸びろ如意棒!」


茂「気をつけて!そいつは武器を使うんだ!」


新「大丈夫だよ!パパはあんなヤツに負けたりしないよ!」


シン「グゥゥッ!スパインカッタ―――ッ!!」


((ズバァッ!))


ガイナニンポー「ま…まさか…如意棒をブッた斬り…俺ごと…真っ二つに斬るとは…!?」


((ドサッ!))


仮面ライダーシンvsガイナニンポー。その戦いはシンの勝利にて終わった!

(ナレーション:政宗一成)



ZO「トォッ!」


天空「仮面ライダーZO!お前はこの私が倒す!」


ジョー「そいつは槍捌きが得意な怪人だ!気をつけろよ!」


宏「お兄ちゃん!負けないで!」


ZO「任せてくれ!今までよくも閉じ込めてくれたな!たっぷり礼をさせてもらう!!」


天空「ギィィィッ!」


ZO「ZO!キ―――ック!!」


((バシィッ!))


天空「イギィィィィィッ!?」


仮面ライダーZOvs天空。戦いはZOの余裕の勝利だ!

(ナレーション:政宗一成)



J「うおおおおっ!」


百目婆ァ「くっ…おのれ…なんという力だ!?」


J「クライシス!よくも俺の身体を乗っ取り好き勝手やってくれたな!
俺が愛したこの地球を俺の手で滅ぼそうとしただなんて…絶対に許さないぞ!!」


加那「そうよお兄ちゃん!頑張って!」


百目婆ァ「若いの…やるじゃないか…
だが私は本当の目を傷つけられない限りは負けないよ!!」


そう、百目婆ァはその名の通り身体に目が百個ある怪人である。

百ある目の中で本物の目を攻撃しない限り百目婆ァが傷つく事はないのだ!

(ナレーション:政宗一成)



J「ならば…!ハァァッ!」


((ズォォォォッ!))


百目婆ァ「こ…これは!?」


加那「仮面ライダーJのジャンボフォーメーションだわ!」


茂「でっけぇ~!」


Jジャンボフォーメーション「「百目婆ァ、お前の身体にある百ある目を全て粉砕してやる!」」


百目婆ァ「ヒィィ…!?」


Jジャンボフォーメーション「「喰らえ!ジャンボライダ―――!パ―――ンチ!!」」


((ドゴォォォォッ!))


百目婆ァ「マ…マリバロォォォォォン!???」


そして最後に仮面ライダーJvs百目婆ァ。

今の地球の怒りを表すかの如くJの怒りの鉄拳が百目婆ァを見事に粉砕してみせた!

(ナレーション:政宗一成)



~クライス要塞~


マリバロン「そんな…大叔母さままで倒されるとは…おのれ…ライダーどもめ!?」


「仮面ライダーたちが攻めてくる…」


「もう終わりだ…降参しよう…」


一方ここクライス要塞ではマリバロンがモニターで仮面ライダーたちの勝利を目撃していた。

怒りに燃えるライダーたちの次の標的は間違いなくこのクライス要塞。

恐れを為した乗員たちが挙って逃げ出そうとしたその時であった!

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・マザー「まだ…戦いは終わっていませんよ…」


マリバロン「お前はフォッグ・マザー!生きていたのか!?」


フォッグ・マザー「仮面ライダーたちは私を分離させただけ。
本体である私はこうして無事です。
それよりも…あの憎むべき仮面ライダーたちを倒すために今こそ真の力を解放しましょう!
世界中に散った我が子たちよ!今こそこの母の下へ集うのです!!」


「「「シャァァァァッ!!」」」


フォッグ・マザーの号令により世界中に散っていたフォッグの怪人たちが集まりだした!

そしてそれはクライス要塞に纏わり付くように大きな形に変貌していくではないか!?

(ナレーション:政宗一成)



シン「ウゥッ!?」


ZO「これは…一体何だ…?」


Jジャンボフォーメーション「「まるでイナゴだ…
イナゴが群れを成して食物を食べ尽くそうとしている恐ろしい光景だ!?」」


茂「ライダーたち!あれを見て!」


加那「あの大きいのは…一体何なの…?」


シャドームーン「あれは…まさか!?」


仮面ライダーたちの前に立ちはだかった巨大な物体!その正体は!?

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・クライス「「フハハハハ!これぞ私の最大最後の姿!!
クライス要塞と我らフォッグの怪人が融合した姿!その名もフォッグ・クライス!!」」


Jジャンボフォーメーション「「フォッグ・クライスだと!?」」


ZO「クライス要塞をフォッグの怪人たちが融合している!」


フォッグ・クライス「「子供たちは皆、母であるこの私に仕える事を喜びと思っている。
親と子の融合、これこそまさに真の親子の愛情だと思うだろう!!」」


ジョー「あいつ…何言ってやがるんだ?」


ZO「恐らく俺たちとは死生観が違うのだろうが…」


シン「アンナノハ…ハハオヤジャナイ…」


Jジャンボフォーメーション「「フォッグ・マザーめ!
クライス要塞と怪人たちを全て融合してフォッグ・クライスになるとは…
だが負けるわけにはいかない!みんな!ヤツに総攻撃を仕掛けるぞ!!」」


加那「J!お願い!フォッグを倒して地球を救って!」


クライス要塞とそして怪人である子供たちと融合し新たな力を得たフォッグ・マザー。

そして怒りに燃える仮面ライダーたちがフォッグ・クライスに必殺技を放った!!

(ナレーション:政宗一成)



シャドームーン「サタンサーベル!」


シン「ハイバイブ・ネイル!」


ZO「行くぞZブリンガー!Zブリンガーアタック!!」


Jジャンボフォーメーション「「ジャンボライダ―――!キ―――ック!!」」


Jたちネオライダーとシャドームーンの必殺技が一斉に決まった。

だが…

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・クライス「「この程度の攻撃、まったく効きませんよ!」」


Jジャンボフォーメーション「「そんな…俺たちの必殺技が…」」


ZO「ヤツは不死身なのか!?」


シャドームーン「おのれ…!」


シン「ググゥッ!」


マリバロン「ホホホ!ライダーどもよ!絶望に打ち震えるがいい!」


茂「ゴメンよ光太郎兄ちゃん…地球を守れなかったよ…」


強大な敵、フォッグ・クライスの力を目の当たりにして立ち尽くすネオライダーたち。

茂は今も何処かで生きていると信じている光太郎に後悔とそして謝罪の言葉を呟いた…

(ナレーション:政宗一成)



~宇宙~


光太郎「…」


光太郎「うぅ…」


光太郎「…みんなが…まだ諦めずに戦っている…
それなのに俺はこうして一人でこの宇宙を彷徨っているだけだなんて…」


ここは宇宙空間。生物が絶対に生きられるはずがない過酷な環境下。

そんな場所で南光太郎は意識を取り戻した。

仮面ライダー、南光太郎は改造人間である。

人間を超越した改造人間としての肉体がこの死の世界でも生命活動を可能にさせていた。

だがその命も既に風前の灯、これまでの戦いの傷は深刻なモノだ。

このまま宇宙を彷徨い続ければあと数分と掛からずその命を終わらせてしまうであろう…

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「俺は…このまま死ぬのだろうか…?
かつて地球のためとはいえ…怪魔界50億の命を犠牲にしてしまった…
その罰を受けるのは俺だけでいい…だが地球に生きる者たちが犠牲になるのだけは…
…このままでは地球も…俺の大切な人たちが…それだけは…ダメだ!?
頼む…キングストーン…俺の命よ…もう一度奇跡を…
お願いだ…キングストーン…俺はもう大切な人が死んでいくのを見たくはないんだ…!!」


体内にある神秘の石キングストーンに語りかける光太郎。


その時、不思議な事が起こった!!


(ナレーション:政宗一成)



『我が子よ…』


光太郎「うん…?」


『我が子…光太郎よ…』


光太郎「俺に語りかけるのは誰だ…?」


『黒の勇者よ、お前に最後の力を託そう…!』


光太郎「最後の力だと…?」


突然光太郎に語りかける謎の声。

だが光太郎はこの声の主はすぐにその姿を現した。

それは光太郎の力の源でもあり、地球に生きる全ての者たちの希望の象徴!

そう、それこそ…

(ナレーション:政宗一成)




(( ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! ! ))



光太郎「太陽…?そうか…あなたが俺に語りかけてくれたのか!?」


『この光を受け取れ!そして今こそお前の宿命を全うするのだ!!』


((パァァァァァッ!))


光太郎「なんて暖かい光だ!この光は以前にも感じた事がある!
そうだ…かつて俺がクライシス帝国によって宇宙空間に放り出された時…
RXにパワーアップした太陽光線…!
これはあの時のモノよりもさらに力強い光!
太陽よ!俺は今こそ邪悪な者たちから地球を守るという自らの宿命を全うするぞ!
キングストーン…俺の魂よ…光を飲み込めぇっ!変…んん…身!!」


((カァァァァァァッ!))


今の地球上では浴びる事の出来なかった太陽の光が光太郎の全身に降り注いだ!

光を浴びた光太郎は変身!

変身した姿は今までのどの姿よりもはるかに巨大で、そして太陽の光のように輝いていた!!

(ナレーション:政宗一成)



~地上~


フォッグ・クライス「「ガァァァァァッ!!」」


「「「「うわぁぁぁぁぁぁっ!?」」」」


Jジャンボフォーム「「なんて強さだ!?」」


シン「ツヨスギル!」


ZO「まるで歯が立たない!」


シャドームーン「ヤツは自分の子供の生命力を使いあの凄まじい力を得たのか!
いいや…それだけではないはずだ。あの凄まじい力の源はもしかしたら…」


その頃、地上では仮面ライダーJ、シン、ZOとシャドームーンが、

フォッグ・クライスを前に苦戦を強いられていた。

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「シャドームーン、さすがに察しが良いな。
そうだ、この力を得るために犠牲になってもらったのはフォッグの怪人だけではない!
この者たちもだ!!」


「うぅ…」


「た…助けて…」


「マリバロンさま…な…何故…このような事を…!?」


驚いた事にクライス要塞内部はなんとマリバロン以外の乗員たちまでもが、

フォッグ・マザーの糧となって吸収されていた!

苦しみ蠢く乗員たち、だがマリバロンはそれを些細な事と気にも留めずにいた。

それはまさに悪魔の所業であった!

(ナレーション:政宗一成)



Jジャンボフォーム「「マリバロン…なんてヤツだ!?」」


ZO「恐らくヤツの心の中にある邪悪な感情…
怒りや憎しみがあのような行いをやらせているのだろう!」


シャドームーン「外道め、そこまでして勝利を欲するか!」


マリバロン「黙れぇ!全てはお前たちに勝つため!
私は勝利のためならなんでも捧げてやる!生き残った怪魔界の者たちも!
そして…私の命でさえも!フォッグ・マザー!私の命を吸収しろ!!」


フォッグ・クライス「「マリバロン、その言葉を…待っていました。」」


((ドドドドドドドド!!))


シン「フォッグ・マザーガマリバロンノイノチヲキュウシュウシテイル!」


シャドームーン「そうかフォッグ・マザーめ!フルパワーでこの地球を破壊する気だな!」


ZO「バカな!そんな事をしたらヤツだって自分の糧となる者がいなくなってしまうぞ!?」


ZOの言うようにかつてこの地球に生きる恐竜たちを喰らったフォッグ。

前回は後の世の事も考えて特定の種だけは残していたのだが…

しかし今回は違う、この地球上に生きる全ての生物を滅ぼそうとしていた!

(ナレーション:政宗一成)



Jジャンボフォーム「「それでも俺たちを始末したいのだろう。ヤツは長寿だ。
今回で食欲が満たされればまた千年後に何処かの星で狩を行えばいいだけの事だと…
恐らくそう思っているに違いない。
それこそイナゴが食べ尽くした食い物を捨てて新しい餌を求めるみたいにするように…」」


茂「チクショウ!なんてヤツだ!?」


フォッグ・クライス「「これも全てはお前たちが悪いのです。
お前たちがこれほどまで驚異でなければ私とてこのような真似はしなかった…!」」


マリバロン「フォッグ・クライスの言う通りよ…
この命に代えてもお前たちさえ死ねば我らクライシスの無念は晴らされ…
そして私は武人として…誇り高く…」


Jたちの言っている事は本当であった。

フォッグ・クライスは千年後もこの狩場を残すよりも危険因子である仮面ライダーたちの排除を優先した。

そして同盟者であるマリバロンもまた自らの命を犠牲にしてでも仮面ライダーを倒そうとする。

奇妙な事にこの二人の目的が重なり合ったからこそ出来る行いだ!

これもまた運命だとでも言うのだろうか?

(ナレーション:政宗一成)



??「「いいや…違う!そんなモノは運命ではない!!」」


マリバロン「むっ…!何者だ!?」


??「「トゥァッ!」」


((ズシィィィンッ!))


ZO「何だ…空から太陽の光が降り注いだぞ…?」


シン「ヒカリノナカニキョジンガ!?」


Jジャンボフォーメーション「「それも俺と同じくらいの大きさの巨人だ!」」


シャドームーン「あの巨人はまさか…!?」


茂「あれは…間違いない!あれは仮面ライダーBLACKRX!光太郎兄ちゃんだよ!!」


マリバロン「な…なんだと!?」


フォッグ・クライス「「そんな…バカな…!?」」


その場にいる誰もが驚いた。

何故なら太陽の光の中にいた巨人の正体は…仮面ライダーBLACKRXだからだ!!

(ナレーション:政宗一成)




RXジャンボフォーメーション「「俺は太陽の子!この世に生きる者全てを守る!!
仮面ライダーBLACK!RX!!ジャンボフォーメーション!!!!」」



マリバロン「バカな…RXだと!?お前は死んだはずでは!?」


フォッグ・クライス「「それにその身体は一体…?」」


RXジャンボフォーメーション「「確かにお前たちの攻撃により俺は重傷を負った。
だが宇宙を彷徨っていた俺に太陽の光が降り注ぎパワーアップしたのだ。
そう、この世に光がある限り仮面ライダーBLACKRXは不滅だ!」」


フォッグ・クライス「「そんなバカな事が…この男は一体なんなのですか!?」」


マリバロン「おのれ!おのれ!おのれ!RX…お前は不死身なのか!?」


太陽の光を浴びて更なる進化した姿となって蘇ったRX!

その姿にフォッグ・クライスとマリバロンはただ怯えるばかりであった!

(ナレーション:政宗一成)

とりあえずここまで

RXは大きくなりました



シン「RX…ヨカッタ!」


ZO「RX!無事だったんだな!」


RXジャンボフォーメーション「「シンにZO、二人とも助かったんだな。」」


シャドームーン「フン、貴様の事だ。どうせ生きていると思っていたがな…」


RXジャンボフォーメーション「「信彦、俺は簡単には死なないよ。お前との決着もあるしな!」」


Jジャンボフォーメーション「「RX、すまなかった。
連中に操られていたとはいえあなたを傷つけ人々に危害を加えてしまって…」」


RXジャンボフォーメーション「「J、気にするな。
キミの所為じゃない。悪いのはマリバロンたちだ。今度こそ一緒にヤツらを倒そう!」」


RXとの再会を喜ぶライダーたち!

だが喜んでばかりもいられない、フォッグ・クライスが最後の総攻撃を仕掛けてきた!!

(ナレーション:政宗一成)



((ドンッ!ドンッ!ドンッ!))


フォッグ・クライス「「お前たちに負けてたまるものか!
生き残るのはこの私だ…私たちフォッグだけだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」」


マリバロン「そうだ!まだ我々は負けたわけではない!」


ZO「ヤツら総攻撃を仕掛けてるぞ!」


シャドームーン「まずいな…このままではここにいる人間たちが全員死ぬぞ!」


RXジャンボフォーメーション「「マリバロン、そしてフォッグ・クライス!
地球を滅ぼそうなどとする行いは……この……俺たちが許さん!!」」」


Jジャンボフォーメーション「「俺たちの力をひとつに合わせるんだ!!」」


「「「「「トゥッ!!」」」」」


そしてRX、シャドームーン、シン、ZO、

最後にJの5人の仮面ライダーたちが空高く大ジャンプ!必殺のライダーキックだ!!

(ナレーション:政宗一成)




「「「「「ライダ―――ッ!キ―――ック!!」」」」」



マリバロン「5人の仮面ライダーどもによるライダーキックだと!?」


フォッグ・クライス「「こんな…ダメだ…これでは!?」」


Jジャンボフォーメーション「「フォッグ・マザー!地球はお前の食い物じゃない!
お前のような他の種を滅ぼす者たちはこの世から消えろォォォ――――ッ!!」」


フォッグ・クライス「「おのれ…仮面ライダーJ!ウギャァァァァァッ!?」」


加那「フォッグ・クライスを倒せたわ!」


茂「これで…終わったんだ…」


仮面ライダーたちのライダーキックを受けてフォッグ・クライスは爆破した!

これでフォッグ・マザーとの太古の時代から繰り広げられた戦いに終止符が打たれた…

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「まだだ!!」


RXジャンボフォーメーション「「マリバロンか!?」」


ZO「確かにさっきのライダーキックでフォッグ・クライスは倒された。
だが…取り付かれていたクライス要塞はまだ健在だったんだ!?」


マリバロン「そうだ…まだこの私とクライス要塞が生きている…!
そうだ…私さえ生きていれば…それがクライシス帝国なのだ!!」


シン「ナンテシュウネンブカイヤツダ!」


シャドームーン「あの業の深さ…あれは憎しみというより未練だな。」


RXジャンボフォーメーション「「未練…?」」


シャドームーン「そうだ。この俺とてヤツと同じ…
組織が無くなり孤独になっても戦う事をやめる事ができない…
他人から見れば愚かと思われるだろうが…
それでも成し遂げなければならない事があるのだろう。」


シャドームーンはマリバロンの心情を理解していた。

それは彼女と同じ共通の敵がいるからだ。絶対に敵わないであろう強敵…

そう…仮面ライダーBLACKRXを敵にしているからだ。

(ナレーション:政宗一成)



マリバロン「グフッ!さっきの攻撃で私の命もあとわずか…
だがこのまま打倒RXを果たせず死ぬわけにはいかない…
こうなれば死なば諸共…このクライス要塞をお前たちにブツけてやる!!」


ZO「なんだと!?」


シン「ヨセ!」


マリバロン「お前たちを道連れにしてやるっ!!」


((ゴォォォォォッ!))


既に先程のライダーキックで大破しているクライス要塞。

だがマリバロンは最後の力を振り絞りクライス要塞で特攻を仕掛けようとしていた!?

(ナレーション:政宗一成)



ジョー「マリバロンのヤツなんて事しやがるんだ!
クライス要塞が激突すれば動力炉が爆発してこの辺一帯が大爆発だ!?」


玲子「ここにはまだ大勢の人たちが取り残されてるのよ…」


茂「そんな…」


新「僕たち死んじゃうの?」


宏「嫌だよ!まだ死にたくない!」


加那「でも…どうしたら…?」


そう、ジョーの言う通りであった。

ここでクライス要塞が大爆発を起こせば間違いなく大勢の人間が死ぬのは目に見えていた。

(ナレーション:政宗一成)



RXジャンボフォーメーション「「みんな、俺に力を貸してくれ!」」


ZO「RX、どうする気だ?」


シャドームーン「なるほど、俺たちの力を合わせてクライス要塞を破壊するんだな。」


シン「ダガオレタチノチカラモノコリスクナイ。シッパイハユルサレナイ。」


Jジャンボフォーメーション「「だがそれでもやるしかない。RX、やりましょう!」」


RXジャンボフォーメーション「「みんな、頼む!」」


「「オゥッ!!」」


そしてシャドームーン、シン、ZO、そしてJの力がRXに!

(ナレーション:政宗一成)



シャドームーン「我ら世紀王の務めを果たすために!」


シン「ヒトビトヲ…アイスルコドモタチヲマモルタメニ!」


ZO「この美しい大自然を守るために!」


Jジャンボフォーメーション「「そしてこの母なる星、地球を守るために!」」


RXジャンボフォーメーション「「今こそ俺たちの真の力を!リボルケイン!!」」


((ブゥゥゥンッ!))


仮面ライダーたちの力がRXに注ぎ込まれた。

そしてRXのベルト、サインライザーから巨大に光る剣。ジャンボリボルケインが出現!

RXは今こそ己の宿命を全うするためにジャンボリボルケインを特攻を仕掛けようとする、

クライス要塞に突き刺した!!

(ナレーション:政宗一成)



RXジャンボフォーメーション「「トゥァッ!!」」


((ドシュッ!!))


マリバロン「ナァッ!クライス要塞にリボルケインが刺さった!?」


RXジャンボフォーメーション「「これで終わりだマリバロン!」」


マリバロン「おのれ…RX!!だが…これでよい…」


RXジャンボフォーメーション「「何ッ!?」」


マリバロン「私は…本当は…死に場所を求めていた…何故なら私は…」


その時、マリバロンの脳裏にこれまでの記憶が走馬灯の如く流れてきた。

それは5年前、RXとの闘いの日々…

マリバロンは同志であるクライシス帝国の幹部たちの事を思い出していた…

(ナレーション:政宗一成)





……

………


ゲドリアン『うおお…うわぁぁぁぁ…うぎゃぁぁぁぁぁ!!??』


マロバロン『ゲドリアン!?』


ガテゾーン『地獄で待ってるぜ…RX!』


マリバロン『ガテゾーン!?』


ボスガン『そんな…バカな…私は負けん…貴様には…負けんぞ…ぬぅわぁぁぁ!?』


マリバロン『ボスガン!?』


ジャーク将軍『RX…よくぞ私を倒した…
だが憶えておくがよい!いかにお前でも…クライシス皇帝には勝てん!
フフフフフフ…ハハハハハハハハ!!』


マリバロン『ジャーク将軍!?』


それは過去の忌まわしい記憶。

かつてマリバロンはクライシス帝国の尖兵として仮面ライダーBLACKRXと戦った。

だがその結果は惨敗の連続であった…

同志であるゲドリアン、ガテゾーン、ボスガン、はRXとの戦いに敗れて散った。

そして地球攻撃兵団の長であるジャーク将軍も強敵RXによって倒された。

だが…マリバロンだけは違った…

(ナレーション:政宗一成)



『愚か者、そちの役目は終わった!』


マリバロン『皇帝陛下!?光太郎ぉぉぉぉぉぉぉッ!?』


懐柔策を取り光太郎をクライシス帝国の同胞と迎え入れようとしたクライシス皇帝。

その命令に逆らいマリバロンは光太郎に攻撃を仕掛けようとするのだが…

逆にクライシス皇帝の怒りを買い処刑されてしまった!

結局マリバロンは他の同志たちとは違い戦う場を与えられずに終わってしまう。

次に目覚めた時、彼女が目にしたのはRXと対決し敗北したクライシス皇帝…

そして怪魔界が消滅する瞬間であった。

(ナレーション:政宗一成)



そして現在…


マリバロン「私は武人として戦って散る事もできずに裏切り者として処刑された…
全ては怪魔界を想ってこその行動であったのに!
何もかも失った私に残されたのは打倒RX、そして地球への復讐だけだった。」


クライス要塞の司令室で唯一人、過去を語るマリバロン。

失うべきモノは最早何も無い。

だが…ひとつだけ…望むとすればそれは…

(ナレーション:政宗一成)



RXジャンボフォーメーション「「武人としての誇り高い死…それがお前の望みだったのか?」」


マリバロン「フッ、そうよ。
私は処刑という形で死ぬよりもお前と正々堂々と戦い誇り高く散りたかった。
そしてそれが今ようやく果たされる…
さぁ、殺れ!遠慮はいらんぞ!!」


RXジャンボフォーメーション「「マリバロン…もっと他の道もあったろうに…!許せ!!」」


((ザシュッ!))


そしてRXはジャンボリボルケインをクライス要塞に深く突き刺し、

必殺技ジャンボリボルクラッシュを決めた!

そしてリボルケインを引き抜き、相手に背を向けて、全身で「ЯX」を描いたと同時に…



((ドッガァァァァァァァン!!))



クライス要塞は空中で大爆発を起こす!

この爆発により地球を覆ったデススモークは消え去り世界に再び太陽の光が取り戻された。

マリバロンは死亡、クライス要塞は木っ端微塵に破壊されクライシス帝国は今度こそ完全に壊滅した。

(ナレーション:政宗一成)



光太郎(…)


光太郎(……)


光太郎(うぅ…ここは瓦礫の中か…さっきの大爆発で埋もれてしまったんだな…)


瀬川(こ…光太郎さん…みんな…無事か…?)


真(どうやら…俺たちの力でこの辺り一帯にいる人間たちを大爆発から防げたようだ…)


麻生(だがその所為で…力を全て使い果たしてしまった…)


光太郎(そうか…だがこれで人々が救われたなら…)


意識を取り戻した光太郎たち。

だがその身体は先ほどの大爆発に巻き込まれ瓦礫に埋もれて身動きがとれなかった。

そんな時…

(ナレーション:政宗一成)



「…」


「……!」


「………!?」


光太郎(何だ?誰かが叫んでいるような声が…聞こえてくる?)


瀬川(これは…もしかして…俺たちを呼ぶ声か…?)


((ガラガラッ!))


その声が光太郎たちの耳元に届いたと同時に瓦礫が退けられていた。

その瓦礫から差し伸べられた手が…それは!

(ナレーション:政宗一成)



茂「光太郎兄ちゃん!」


光太郎「茂くん!?」


加那「お兄ちゃん!無事で良かった!」


瀬川「加奈ちゃん!」


新「パパ!心配したんだからね!」


真「心配掛けてすまなかったな…」


宏「お兄ちゃん!」


麻生「宏くん、もう大丈夫だ。あぁ…もう終わったんだ…」


そこに駆け寄ってきたのは茂をはじめとするライダーたちを心配した子供たちであった。

その手には真っ赤な血が出ていて子供たちがどれだけ必死にライダーたちを探していたのかが伺えた。

(ナレーション:政宗一成)



瀬川「みんな…手を怪我してるじゃないか!」


加那「平気よ、これくらい!」


新「そうだよ、パパたちは命を掛けて僕たちを守ってくれたんだよ!」


宏「それに比べたらこんな怪我へっちゃらだよ!」


茂「そうだぜ、それに光太郎兄ちゃんたちだってボロボロじゃん!これでお相子だよ!」


光太郎「そうか、ありがとうみんな…」


光太郎は茂に肩を貸してもらいようやく起き上がる事ができた。

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「まさか茂くんに肩を貸してもらう日が来るとは…大きくなったんだな…」


茂「今頃そんな事言ってるよ!俺だってもう大人の仲間入りしてもいい年齢だぜ!!」


加那「そういえば光太郎さん、私たちにこの場所を教えてくれたのはシャドームーンなの。」


瀬川「シャドームーンが?」


宏「それで『傷を治しておけ、今度会う時は決着をつける!』って言ってたよ。」


麻生「ハハ、素直じゃないな。」


光太郎「そうか、信彦。あいつが…」


新「光太郎さん、何で喜んでるんだろ?シャドームーンって敵のはずじゃ?」


真「新、お前にも無二の親友を得た時にわかる事さ。」


戦いが終わり光太郎たちが喜びを分かち合っている時であった…

(ナレーション:政宗一成)



「おい!クライシスの生き残りがいたぞ!」


「本当だ…瓦礫に埋もれているぞ!?」


「こいつらの所為で俺たちは…」


「う…うぅ…」


「助けて…」


そこにいたのはクライス要塞から命辛々脱出した怪魔界の生き残りの者たちであった。

彼らも先ほどの光太郎たちと同じく瓦礫に埋もれて身動きが取れなかった。

だが光太郎たちと違って彼らは今回の事件の加害者でもある。

そんな彼らに同情する声などなかった…

(ナレーション:政宗一成)



「黙れ!お前たちの所為で街が滅茶苦茶にされたんだぞ!?」


「当然の報いだ!!」


「そんな…俺たちは…」


「マリバロンに無理矢理やらされていたんだ…」


光太郎「みんな…待ってくれ!」


瀬川「彼らにも事情が…!」


人々は彼らに怒りを向けて暴徒と化そうとしていた。

光太郎たちは急いで止めに入ろうとするのだが…

(ナレーション:政宗一成)



茂「待ってよ!」


加那「この人たちが住んでた怪魔界は私たちの所為で滅びちゃったのよ!」


宏「僕たちにだって責任があるんだよ!」


新「そうだよ、この人たちを助けてあげようよ!」


「そ…そうだったのか…」


「よし、それなら…」


光太郎「こ…これは…!」


瀬川「子供たちの説得で…」


麻生「人々が怪魔界の人たちを…」


真「救い出している!」


「ほら、大丈夫か?」


「す…すまない…」


そう、そこには子供たちの説得により人々が怪魔界の生き残った者たちを救助する姿があった。

その光景を見て仮面ライダーたちは思った。

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「茂くん、まだ子供だと思っていたが…本当に大きくなったんだな…」


瀬川「子供は成長していくんだ。」


麻生「それを見守るのが俺たち大人の役目なんだ!」


真「だが、親としては少し寂しい気もするよ。」


子供たちの逞しい成長を見守る仮面ライダーたち。

彼らは思った。

この子供たちがこれからの未来を担うのなら、

これからもどんな悪の怪人が現れようが決して負けないと!!

(ナレーション:政宗一成)



光太郎「この地球に生きる全ての者が味方か…」


瀬川「なんですそれ?」


光太郎「かつて地空人が言ったんだ。俺にはこの地球に生きる全ての者が味方だって…
この地球を守るために俺たち仮面ライダー、それに人間たち。
さらには地空人やあのシャドームーンやゴルゴムの創世王まで味方してくれた。
今回の勝利は俺たち仮面ライダーだけじゃない。
この地球の全ての者たちが味方してくれたから得られたモノなんだ!」


真「なるほど、しかしマリバロンたちにはその味方がいなかった…」


麻生「捕らえられていてわかった事がある。
マリバロンとフォッグ・マザーの二人は所詮利害関係で結ばれていたに過ぎない。
いざとなればどちらかが切り捨てる気でいたはずだ。」


瀬川「だが俺たちに味方してくれた者たちにはこの地球を守る想いがあった!
この勝利はこの母なる地球を想う心があったからこそ勝ち得たモノなんだ!」


光太郎「あぁ、そうだな。」


瀬川の言葉に光太郎たちは太陽を見上げた。

先ほどまでデススモークの覆われた空とは違いこの宇宙で最も輝く太陽の光。

光太郎たちは改めて思った。

この太陽の光が輝く限り、これからも全力で人々を守っていこうと!

(ナレーション:政宗一成)



瀬川「光太郎さん、これで戦いは終わったのか?」


光太郎「いや、俺たちの戦いに終わりはないだろう。」


麻生「そうだな、もしかしたら今この時も何処かで悪の怪人が潜んでいるのかもしれない。」


真「正義と悪は所詮表裏一体、永遠に戦う宿命にあるんだ…」


光太郎「まさに光と闇の果てしないバトルか。
だが、それでも人々を守るために俺たち仮面ライダーは戦い続ける!!」


((ガシッ!))


そして南光太郎は手を差し出し、瀬川耕司、麻生勝、風祭真と誓いの握手を交わした!

仮面ライダーBLACKRXと真・仮面ライダー、仮面ライダーZO、そして仮面ライダーJ!

南光太郎と三人のネオライダーたちの物語はこれにて終わる。

だが、この世に悪の怪人が現れた時!彼らは再び人々の前に現れ戦ってくれるだろう!

何故なら彼らもまた…仮面ライダーなのだから!

戦え!仮面ライダー!!

(ナレーション:政宗一成)

~終~



<エピローグ>


~九郎ヶ岳~


((ドガァァァァァンッ!))


フォッグ・マザー「う…うぅ…」


フォッグ・マザー「苦しい…私はもうダメだ…」


フォッグ・マザー「命辛々ここまで逃げてきたが…最早これまでか…」


ここは長野県日本アルプスの九郎ヶ岳。

フォッグ・マザーは先の戦いで仮面ライダーの攻撃によりこの場所まで吹っ飛ばされていた。

(ナレーション:政宗一成)



フォッグ・マザー「私はこのまま死ぬのでしょう…
だがタダでは死なない…この場所に落とされたのはまさに運命というべきか…」


フォッグ・マザー「オォッ!感じる…感じます!
あの者たちだ…あの者たちが封じられているのが感覚でわかる!」


フォッグ・マザー「以前この星に来た時ヤツらは居た…
超古代の時代…この地にてある二つの部族がいた…
ひとつは平和を愛し争いを好まないリントと呼ばれる部族…
そしてもうひとつは…邪悪な心を持ち殺戮を繰り広げたグロンギ…」


そしてフォッグ・マザーは傷ついた手を大地にかざしてみた。

その時、驚くべき事が!?

(ナレーション:政宗一成)




((ドクンッ!))



フォッグ・マザー「居る!悪の鼓動を感じる!?
あれから果てしない時が流れたというのにあの者たちはまだこの地で生きている!!」


フォッグ・マザー「ここにたどり着いたのも恐らく運命なのでしょう!
グロンギよ、我らフォッグの無念をお前たちに託します!
私の生命力を喰らい、今こそ…蘇るのです!!」


((ズォォォォォォッ!!))


フォッグ・マザーはこの大地に眠るグロンギに全てを自らの生命力を与えて力尽きた…

だがそれと同じくその地下では恐ろしい怪人が深い眠りから目覚めつつあった!?

(ナレーション:政宗一成)



『ボボパ…ゾボザ…?』(ここはどこだ?)


『クウガ…?クウガパ…?リントパゾグバダ…』(クウガは…?リントはどうなった?)


この地にて目を覚ましたグロンギの怪人。この者こそ殺戮集団グロンギの頂点にして王。

その名はン・ダグバ・ゼバ!!

だがその目覚めは不完全であった。

かつてリントの戦士と戦い封印された事で力が完全に取り戻されてはいなかった。

するとそこへ…

(ナレーション:政宗一成)



夏目「オォッ!これは…地震かと思ってきてみれば…凄い…大発見だ!?」


実加「パパ、一体どうしたの?」


夏目「実加。よく見なさい。これがかつてリントと呼ばれた超古代の一族の遺跡だ!
恐らくさっきの衝撃による土砂崩れで姿を現したのだろう。」


実加「でも…まだかなり埋もれているね?」


夏目「うむ、これだと完全発掘するのに恐らく5年近くの歳月は掛かるだろうが…
だがパパはきっとやり遂げてみせるぞ!実加もパパの事を応援してくれよ!!」


実加「うん、パパ頑張って!」


『ゴソババリントレ、ゲゲルボドビパヂバギ…』(愚かなリントめ、ゲゲルの時は近い…)



その言葉を残しグロンギの王であるン・ダグバ・ゼバは再び眠りに就いた。

力を蓄え数年後にグロンギたちが楽しむ人間を狩るゲーム、ゲゲルを再び始めるために…

これより6年後の2000年、城南大学の夏目幸吉教授はこの九郎ヶ岳遺跡を発掘。

それと同時にグロンギたちは本格的に目覚めて殺戮の限りを尽くす。

こうして時代は流れ、昭和ライダーと呼ばれる仮面ライダーたちの時代が終わりを告げる。

だが正義と悪の戦いに終わりは無い!

それは新たに平成ライダーと呼ばれる新世代の仮面ライダーたちによる戦いの幕開けでもあった!!

(ナレーション:政宗一成)


南光太郎vs仮面ライダーJ 【完】

これにてこの南光太郎vsネオライダーシリーズは完結です。

悪の系譜は途切れる事はなくフォッグ・マザーはグロンギに力を託して死に絶え、

その意志をグロンギが受け継ぎます。

さて、それにしてもかなり壮大な物語になってしまいました…

ちなににこのシリーズを書く事になった経緯ですが、

元々は以前とあるssにて1号~RXまでの昭和ライダーたちを活躍させたssを書いてましたがその途中でふと…

「これだと真~Jまで活躍できないな…どうしたらいいかな?」と頭を悩ませ…

「それならしょうがない。この三人のライダーが活躍するssでも書くか」という結論に至ったわけです。

ちなみに今更ですが高校生の茂が何で航空会社の社長やってるのかと言えばまあssだから納得してくださいと…

前々作の最後で記憶を失った真が何で普通に記憶取り戻しているのかといえばたぶん最初に襲われた時に、

記憶を取り戻したとかssでは描ききれませんでしたがそんな展開があったと納得して頂ければ幸いです。

ではいずれまた何か特撮ssを書いてみたいなと…

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