アルミン「うん、ひどいよね」(53)



エレン「だから俺が嫌われない進撃の巨人のショートストーリーを作ってやる」


アルミン「おお、それは無理難題だね。死ぬと分かってるのに死にに行くようなものだよ。それくらい進撃SSは死に腐ってる」


エレン「まずは、最初の『>>1』で嫌われない為の自己PRだ」


嫌われる例

・プライベートな紹介文
・初心者アピール
・DS
・女=冷める
・中学生、小学生


エレン「大体はこれを見たら見る気失せるだろ?まぁこれは進撃の巨人のショートストーリーとは限らんがな」


アルミン「そうだね。テニスの王子様の単行本も作者の顔写真が毎回付いてて、僕は見てて吐き気がしたよ。自己主張が強いのは正直見るに堪えない」


エレン「だから、こうしよう」





俺は、キミ達深夜住民より少しお兄さんの16歳だ

さてキミ達社会の愚衆は、この1文で俺の事を女だと勘違いしたと思うが、それはお門違いだ。こう見えて俺は男だ

そして、俺はSS書いて早8年が経つベテランだ。頭が高いぞ、人型産業廃棄物共が






エレン「ほら、これで」



お前ら『続き期待』

お前ら『はよ続き出せ』

お前ら『神作の予感(*゚ロ゚)!!』

お前ら『はるちゃんキモい』

お前ら『気体して舞ってる』



エレン「という好評も貰え、掴みはバッチリだ」


アルミン「中学生のノリ並にクソつまんないよ、エレン。そもそも書かなきゃ叩かれないんだよ」



エレン「次にキャラクターだ。進撃の巨人のキャラクターは個性が強くて書きやすい。だが、妄想癖のあるカプ厨共が都合の良いように性格をねじ曲げた。それのせいでキャラ崩壊、世界観無視などと叩かれるようになった」


アルミン「まさに今のキミだね」


エレン「その補正により」



エレン:鈍感ハーレム

ミカサ:ヤンデレ

アルミン:相談役

コニー:バカ

サシャ:アホ

ライナー:ホモ

ベルトルト:名前いじられ

クリスタ:腹黒

アニ:ツンデレ

ユミル:そばかすレズ

ジャン:煽り殴られキャラ

ミーナ:腐女子



エレン「という異次元な世界の何処のキャラだか分からない設定が生まれてくるんだ」



アルミン「誰だよ、こいつら」


エレン「この中で原作に忠実なのがユミルとコニーしかいないんだよ。友達に聞いてみろ」



あたし『進撃の巨人のキャラで名前が出てこないんだけど、誰だっけ・・・あの・・・・・』

ともだち『リヴァなんとかさん?』

あたし『似てるけど違う。あのぅ・・・・そばかすレズの』

ともだち『あぁ、ユミルね』



エレン「な?」


アルミン「僕は一回も原作では相談役として相談受けたことないからね。読み返しとけ進撃厨共」


エレン「まずは本来のキャラクターの性格を書き留めてみた」



エレン:死に急ぎ野郎

ミカサ:ただの無口無表情

アルミン:頭が良いだけの下衆野郎

コニー:運動神経のいいバカ

サシャ:食欲旺盛な田舎者

ライナー:頼れる真面目な兄貴

ベルトルト:腰巾着

アニ:ただの無口無表情

クリスタ:仮面少女

ユミル:そばかすレズ

ジャン:ポンコツ

ミーナ:モブ女



エレン「といったところだ。正直、お前らはキャラクターの顔を見て判断してるだけだろ。俺なんて原作じゃ誰ともフラグ立ててねえよ。母さん殺されて1秒でも早く巨人共を抹殺したいだけの単純能無しキャラなんだよ、原作読めよカスが」



アルミン「でも、ミカサは明らかに過去の話がフラグだと思うけど」


エレン「親が殺された直ぐ後に、恋に落ちるなんていう廃れた脳を持つ奴なんていねえよ。因みに今のは鈍感を発揮したというわけじゃねえぞ、現実論を述べてるだけだ」


アルミン「そうだね。エレンが鈍感でモテるなんて風潮いつからなんだろうね。多分、訓練中毒というのが、イコール恋に興味ないというのに繋がったんだね」


エレン「普通に考えろよ。『恋に興味ない』と『鈍感』は別物だからな?俺が鈍感だって、いつどこで誰に言われた?」


アルミン「そうだね。飽く迄、僕たちは巨人の駆逐が第一前提で訓練所にいるに過ぎない。毎日が死ぬほど過酷な生活を送っている中、そんな恋慕がどうのこうの語っている奴等はどうかしている。それこそ、この場においてエレンを肯定出来ない人間は、訓練所にいらない人間に値するね。クズ共がッ」


エレン「まぁそんな中でも、有り得ないパラレルワールドを展開したいというのが、ショートストーリーなんだよ」


アルミン「正直、原作出身の僕らからすれば、胸糞悪い話だね。訓練より恋愛とかDQNかよ、僕らは。車校行って彼女作ろうとする奴と同等だよ」


エレン「まぁアルミン落ち着け。そんな世界観無視の世界を作るという軽く矛盾かつ意味不明なオリジナル世界を楽しむのがショートストーリーなんだ」


アルミン「寧ろ突拍子も無い世界のが好まれるケースも存在するね」



エレン「そうだな。それはキャラ崩壊においても有り得たりする。ああ、矛盾してきた。その半々辺りの判断の仕方で叩かれるかどうかの別れ目になるな」


アルミン「じゃあ進撃SSにおいて嫌われない為の世界とは、どういうものなのか教えてよ、エレン」


エレン「嫌われやすいのが・・・」



・既に付き合っているor好き合っている恋愛もの

・キャラ崩壊した世界

・エレンハーレムorハイスペック

・進撃の巨人の世界に無いものをやる、使う



エレン「取り敢えず、進撃の巨人で恋愛を使うと嫌われやすい。深夜住民は120%の人間がドMだから、煽って寧ろ煽られたいハァハァを味わおうとする。それにおいて、一番煽りやすいのが進撃の恋愛SSだ。味方が多いから煽れば、皆仲間になってくれると思っているんだ」


アルミン「そっか。正直僕もあの蔭茎の皮と同レベルのアニなんかと恋愛するなんて聞いたら、皆と一緒になって批判しまくるよ。誰があんな男性器を擬人化したような人間と付き合う羽目になっているか分かる?キミ達ではなく、僕らなんだよ?」



エレン「つまりは、進撃SSはパソコンの前でしか強気でいられない内弁慶なお前達に許された唯一の憩いの場なんだ」


アルミン「最高だね」


エレン「そうだな。煽り合いを見ている第三者からすれば、これほど醜く阿呆な戦いは他では見られない。実に面白い」


アルミン「ネットでしか威張れない人間が、頑張って調べた難しい言葉を使って論争する姿は抱腹絶倒だね」


エレン「さて、じゃあそろそろ嫌われない為の話を総まとめした結果のSSを例として出そう」


・・・・・・・・




勇太「・・・・・」


六花「ゆうたぁ、宿題手伝ってよー」


六花「ゆうたぁ、お腹空いたよー」




勇太「六花、皿を洗ってくれないか?」


六花「私は現在、我がサーバント凸守と平行世界についての情報を交信中なのだ」ピッピッ


勇太「うちに住みつくくらいなら皿を洗うくらいの家事はやってくれ」


六花「私は邪王真眼の持ち主・・・私にそんな作業などしてはならないこと。ダークフレイムマスターなら容易くこの意味が解るだろう」ピッピッ


勇太「・・・・・」


樟葉「私がお風呂洗い終わったら、それするから大丈夫だよ。お兄ちゃんはリビングの掃除続けてて良いよ」



勇太「悪いな、樟葉」


樟葉「良いって良いって」


六花「ふっ・・・やはり凸守もそう思うか・・うん、うん」ピピッ




勇太「おーい。樟葉ー?」


樟葉「ん、何?お兄ちゃん」


勇太「もうお風呂のお湯溜まったろ?お前が洗ったんだし、一番風呂入っていいぞ」


樟葉「ふふっ・・・じゃあお言葉に甘えて入らせてもらうね」


勇太「掃除は早く終わったし、皿洗いはその間に俺がやっとくから」


樟葉「ありがとうございます。おにいさま♪」



勇太「なんだよ、そのキャラ・・・」


樟葉「本当になんなんだろうね」


勇太「って、おい!自分からやっといて、なんだよ!それっ!」


樟葉「じゃあ、お風呂に入ってくるね・・・・って、あれ?六花さんは?」


勇太「ん?そういえば・・・どこ行ったんだ、六花のやつ」


樟葉「トイレかな?」


勇太「そうじゃないか?家から出たなら玄関の開く音が聞こえるし・・・聞いてないよな?」


樟葉「うん、全然」


勇太「まぁいいか。ほらほら、風呂に入ってこい」


樟葉「わかった」





樟葉「・・・・・・」


六花「ふむ。良い湯加減だ」


樟葉「あ、はい・・・良かったです」


六花「ただし、洗剤の流し残しが多少ばかり気になるな。汚れ残りの所為で少しカビ臭い・・・」


樟葉「ご、ごめんなさい」


六花「残念だ。誠に残念だ・・・勇太がすればこんな事も無かったと私は思う」


樟葉「・・・・・」


六花「やはり一般人では力不足だった・・・というわけだな」





勇太「ん?どうしたんだ。パジャマでも忘れて戻ってきたのか?」


樟葉「いや・・・違うんだけどさ」


勇太「じゃあバスタオルか?」


樟葉「そういう意味じゃなくて・・・」


勇太「そういう意味じゃない・・・?」


樟葉「もう六花さんがお風呂に入ってたっていうか、なんというか・・・ね」


勇太「どうりで見つからないわけだ。・・・・あいつも遠慮という言葉くらい知ってるだろうに」


樟葉「いいよいいよ。ほら、一番も二番もそんな変わらないって!入っちゃえばお風呂なんて全部一緒だよ」


勇太「まぁ樟葉がそう言うなら別に良いけど・・・」



樟葉「そうだよ~。それに、きっと偶々六花さんもお風呂入ろうと思った時が今だっただけかもしれないしね」


勇太「お前は本当に心が広いな」


樟葉「そんなことないってば」


勇太「はぁ・・・」


樟葉「・・・・・あ・・・あのさ・・・・」


勇太「ん?どうした」


樟葉「こんな事、こんな歳になって恥ずかしい事かもしれないけど・・・」


勇太「言ってみろ」


樟葉「今日さ・・・体育の時間で転けちゃってね。膝のとこ剃りいちゃったんだ」


勇太「なんで、それを早く言わないんだ!」



樟葉「だ、だって・・・膝を擦りむくなんて子供のする事だし、言い出すのが恥ずかしくて」


勇太「お前はまだまだ子供だ。ばか・・・。ほら、よく見せてみろ」


樟葉「ちょっとグロテスクかも」


勇太「うわっ・・・結構酷いな。消毒したか?」


樟葉「保健室で程々に」


勇太「まぁこれなら、もう1回消毒して、ガーゼ当てて包帯でも巻いとけば大丈夫だろ」


樟葉「・・・う、うん・・・・けどぉ」


勇太「どうした?消毒するの痛いから嫌とか言うのは無しだからな」


樟葉「違うよ・・・私もウチに帰って、それを先ずやろうとしたけど、救急箱にさ」


勇太「うん」



樟葉「包帯とガーゼが無くなってて・・・」


勇太「ん?その辺りの一式は先週買い集めたばっかだぞ」


樟葉「もしかして押し入れにしまっちゃったかな」


勇太「ちょっと探してく」


ギィ!バタンっ!!


六花「見て見て!勇太!これは右手の封印を表しているのだ!ふっ・・・この右手の包帯を解く時は、私が本気を出す時だけ・・・・。おおっ!かっこいい!!」


樟葉「・・・・・」


勇太「悪い・・・ちょっと直ぐそこの薬局に行ってくるわ」


六花「やはり身体を清めるには、お風呂も最も正常な時でしか意味がない。正常と言っても、それが汚くなければ良いという意味ではない」


樟葉「はい、そうですね」



六花「そこに私の求める神聖なる穢れのないものがある事こそがー・・・」


樟葉「・・・・・・」




~翌日~



森夏「え、学校に家計簿なんて持ってきて何してるの?」


勇太「あ、あぁ・・・いや、ちょっと計算したくてな」


森夏「計算って・・・生活費の?」


勇太「今、母さんが居なくてな。だから仕送りで、やりくりしてるから・・・」


森夏「へー・・・たいへんねぇ」


勇太「ほんとにそう思っているのかぁ?」



森夏「うぅん。全然」


勇太「なんだよ、それ」


森夏「だって仕送りなんだし・・・親だって子供の生活費とかどのくらいか計算して送ってるでしょ?だからお金が枯渇する訳ないでしょ」


勇太「どうしても計算が合わないんだよなぁ・・・電話代や電気代が馬鹿に高くてな」


森夏「そうなの?」


勇太「今月はちょっと食費がきついかもなぁ・・・」


森夏「ふ、ふーん・・・」


勇太「・・・・はぁ・・・俺の昼食代でも削ろうかな」


森夏「あ、あのさ・・・冨樫君?」


勇太「なんだよ、もじもじして・・・トイレでも行きたいのか?」



森夏「ほんっとデリカシーが無いわね。普通、女の子が男の子にトイレに行く事を忠告するわけないでしょ」


勇太「じゃあなんだよ。痴女か?イテッ!」


森夏「ご飯作りに行ってあげようかなって」


勇太「いやいや・・・母さんが居ないからって料理が誰も出来ないってわけじゃないからな!?俺だって妹だって料理出来るしさ」


森夏「はぁ・・・私が言いたいのはそういう事じゃなくってね!」


勇太「はっきり言え」


森夏「食費が危ないなら・・・わ、私が手料理を冨樫君の家で作ってあげようかなって」


勇太「・・・・つまり材料を買って持ってくるから、材料費は浮くって事か?」


森夏「簡単に言えばそうかしら」


勇太「却下だ」



森夏「なんでよ!?」


勇太「なんでもクソもあるか。俺はそんな遠回しにお金を貰って得しているような行為を友達にしてもらいたくない」


森夏「私はそんなつもりないけど」


勇太「いや、さっき自分で『簡単に言えばそうかしら』って肯定しただろ」


森夏「もう!そうやって人の揚げ足ばっかりとるんだから」


勇太「とにかくダメだ。俺は丹生谷に負担になるような真似はさせたくない」


森夏「負担じゃないわ」


勇太「だとしても、俺は家計の事で他人を巻き込みたくないんだ」


森夏「・・・・・本音は違うの」


勇太「ん?」



森夏「私は料理の練習がしたいんだけど、良い試食相手が居ないかしら」


勇太「へ?」


森夏「でもウチのキッチンも材料も勝手に使ったらお母さんに怒られるし、どうしよう。どうしても料理の練習がしたい」


勇太「なんだよ。そんな事なら早く言えば良かったじゃないか。変な言い方するなよ」


森夏「ふふ・・・ちょろい」




勇太「ただいま」


六花「はははっ!帰ったか!ダークフレイムマスター!見よ!!この暗視スコープを!」


勇太「へぇ・・・かっこいいな」


六花「でしょ!!それでは・・・装着!!」



勇太「・・・・・それ買ったのか?」


六花「うむ」


勇太「・・・・・あのさ、六花?それは自分のお金で買ったのか?」


六花「プリーステスが振り込んでくれた。つまりそれは最早、私の所有物」


勇太「・・・・・おい、今月の生活費と先月の生活費6万は渡してくれな」

樟葉「あっ、お兄ちゃんおかえり~」


勇太「え?あぁただいま」


樟葉「今日のメールなに?夕御飯は作らなくてもいいって・・・?」


勇太「なんか丹生谷のやつがな、ウチで料理の練習したいらしくてな。で、試食とかして欲しいらしくて」


樟葉「ふーん・・・」



勇太「気に食わないって顔だな」


樟葉「そうかな?でも、1つ気にかかる事は、その人が善意か憐れみか・・・はたまた好意かってことかな」


勇太「どれも違うだろ。ただの向上心だろ」


樟葉「・・・・・・・・・・これ以上私を悩ませないでよ」


勇太「・・・・・?」


六花「ゆうたご飯まだー?私がお腹が減ったというのに何をのんびりしてるんだー。」


勇太「まだなんだ、ちょっと待ってくれ」


六花「ふむ。じゃあその間、課題を共に終わらそう!」


勇太「は、はぁ!?お前まだ終わってなかったのか!?・・・・・・1日何やってたんだよ」


六花「早く手伝ってよー」



勇太「ノート貸してやるから、自分でやっとけ。俺は手伝わんからな」


六花「やーだぁー。ゆうたやってー」


勇太「・・・・・・自分でやれ」


六花「だったらやらない。私があの女教師に怒られるのは、ゆうたのせいになるから」


勇太「・・・・・・」


樟葉「・・・・・・」


六花「ゆうたは嫌だよね。だってゆうたは私の恋愛契約を交わした仲なのだから。だから私から直々に命令を下す。樟葉よ、あとの家事は頼んだ」



・・・・・・・・


アルミン「イライラするね」


エレン「イライラするだろ?」


アルミン「荒らしたくなったね」


エレン「六花とかいう人間の人生を、だろ?」


アルミン「でも僕たち出ないね」


エレン「鈍感主人公ものだけど、これは嫌われないとにくいだろ?少し興味がわく。どうしてだかわかるか?」


アルミン「進撃の巨人のSSじゃないからかな?」


エレン「正解だ。今のを俺達でやったら名前を見ただけで奴らは荒らすだろうがな」



アルミン「そうだね」


エレン「例えばタイトルでも・・・」



『鶴屋「王様ゲームするにょろよ」』



『ジャン「王様ゲームするぞ」』



エレン「似たようなタイトルでも興味の差が出るだろ?そして内容的にも、主人公のラッキースケベ率が高い話だと進撃だと叩かれまくる。何故だと思う?」


アルミン「進撃SSだから」


エレン「そうだよ。二番煎じが何よりだ。そんな話は大抵、ミカサとアニが俺を巡って争う。そして、ライナーとジャンが八つ当たりされ、アルミンが相談され胃を痛めて、クリスタがずる賢い事をするという流れだ」


アルミン「うん。想像できるね。くそつまんな」


エレン「まぁ進撃で一番つまんないのが、ベルトルトの名前いじりだな。見てて腹立つ」



アルミン「面白いとか思っているのかな?僕は一回も笑ったことないな。あと、(こいつ直接脳内に!?)とかいう臭いノリも正直うざい」


エレン「あぁわかる。そういうノリは初めにやった人だけだよ。面白いと思えるのは」


アルミン「衰退の一途だね。でも当然だよ。二番煎じなんて言わば、パクリだからさ」


エレン「だな。ネタの被りにくいのは、パロディネタだ。だが、パロディをすると話がこんがらがったり、妙にキャラの性格に矛盾が生じたりする」


アルミン「そうだね。現代パロとか見てて思う。誰だコイツ?って。でもそうしたら、現代のエレンならきっとこうなってるとか意味不明な根拠を押し付けてくるんだよね」


エレン「あとは、性転換・幼児化ネタもそうだ。急に俺が女になったからって、性格全部ぶっ壊して、女らしくしたりするのは理解できん。エレンと言う名のオリジナルキャラクターだ」


アルミン「今のキミもね」


エレン「だからパロディネタは一触即発。下手したら荒らされ、上手くいけば賞賛だ」


アルミン「可能性は五分五分だね」


エレン「ということで・・・・」



・・・・・・・・


エルシィ「総武高校に転校ですか」



桂馬「転校してやっとあの暴力教師から離れれたと思ったら、なんだよ。あの三十路教師は・・・・・まだセーブしてなかったんだぞ。くそ・・・」


エルシィ「にいさまが悪いんですよ~?というか、転校して心機一転出来ると思ったら、教室入って10秒後に前と同じ状態になったじゃないですか!」


桂馬「っは・・・・他人の目を気にしてゲームが出来るとでも?馬鹿も休み休み言え」


エルシィ「はぁ・・・友達作れませんよ?」


桂馬「エルシィ・・・・ボクが友達を欲しがるたまに見えるか?あると言えばそれは最早僕ではない。その乏しい脳に刻みつけとけ」


エルシィ「もう!にいさまはいっつもいっつも!!」


由比ヶ浜「やっはろー!転校生の桂馬君にエル」

桂馬「・・・・・・・うるさい」カチャカチャ



エルシィ「ふぇっ!?」


由比ヶ浜「ちょちょっ!?え?」


エルシィ「にいさま!挨拶してもらえているのに無視は失礼ですよ!」


桂馬「現実は常に不条理が付きもの。ならば現実とより上手く付き合っていくにはどうすれば良いのか。簡単だ。関わらないことだ 、エルシィ」


由比ヶ浜「ちょっと!いきなり酷いし!」


桂馬「初対面の人間に対して意味不明な挨拶を行うヒロインがいると思うか?インパクトとしては100点だ。だがしかし現実において、そんなヒロインは所詮対処し難いバグに過ぎない」


由比ヶ浜「なんだか分からないけど、ありがとね!ヒロインだなんて大層なもんじゃないよ!えへへ」


エルシィ「私もにいさまとの出会いはインパクト大でしたから!」


桂馬「・・・・・・・」ピコピコ


由比ヶ浜「・・・・・ふぇ?え、ちょっとぉ!まだ話の途中だよね!?なんで急にゲーム始めちゃうの!?」



桂馬「知らん。ボクは理解出来た。お前達は熊同様だ。いくら『殺さないで』と説得しても殺されるものは殺されるんだよ」


エルシィ「・・・・?」


由比ヶ浜「どういうこと?」


桂馬「その返事が答えだ・・・はぁ」ピコピコ




エルシィ「にいさまにいさま」モグモグ


桂馬「食べながら話すな。画面に口の中のものが飛ぶだろうが。静かに食え」ピコピコ


エルシィ「ごくん・・・。はい!私は思うのですよね。高校生ならば高校生らしい青春をおくらなくてはならないのです」


桂馬「うおっ!ゲリライベント!?そんな情報は何処にも出てなかったぞ!?くそ!だからこの会社のゲームは信用ならないんだ!」


エルシィ「にいさまぁ~?聞いてますか?」



桂馬「あぁ聞いてる聞いてる。ひなたちゃんとのテレビ局デートのイベントが今日の1時からの10分限定の配信データなんだな」


エルシィ「え?私はそんなこと言ってませんよぉ!?」


桂馬「・・・・・」ピコピコ


エルシィ「・・・・・・」モグモグ


優美子「ちょっといーい?」


エルシィ「?」


桂馬「悪い忙しい邪魔」


優美子「はぁ?今なんつった?」



・・・・・・・・


エレン「というクロスネタだ」


アルミン「進撃のキャラ出た?」


エレン「アルミンの中の人が出たよな、最後」


アルミン「そういうネタも嫌われやすいよね。違う作品のネタを引っ張り出して使うのは」


エレン「世界観とキャラが守れるのがまず大事なんだ。だから、進撃のクロスは少年漫画的な常識を超越した異能力系の作品としか出来ないんだ。のんのんびよりとかとクロスしてみろ。ひぐらしになっちまう」


アルミン「そうだね。そう考えるとやっぱり進撃で恋愛はおかしすぎる」


エレン「そうなるな」



アルミン「嫌われない作品を作るなんて、やっぱり無理なんじゃ・・・・」


エレン「まぁな。もう進撃のSSと分かっただけで、意味不明な行為を行った単純馬鹿が現れているんだからな」


アルミン「ID腹筋よりも釣りやすいね、進撃SSって」


エレン「荒らされない作品を作りには、よりより内容・文章力を持ってすればいい。単純にそれなんだよな。基本面白ければ、期待してくれる人もいる」


アルミン「そうだね。読んでつまんないとわかっても、自らの形跡を残そうとする人の考えも分からないけどね」


エレン「少し文章力にこって考えてみよう」



・・・・・・・・



私が彼を見たのは、とある倉庫の裏


壁に凭れかかって何かを呟いていた彼


いつもみたいに「おつかれ」なんか言って駆け寄っていた


片手を挙げて、そんな行為を行おうとした矢先、私は瞬時に足を止めた


「くそ・・・」と消えそうな声を出し、壁を殴る彼はどこか普段とは違う弱い雰囲気が漂っていた


私は腕を下げて、物陰に隠れるように彼を見詰めた


そして・・・・私は視覚と聴覚を疑った



「なんで強くなれねえんだよ・・・なんで俺が守られなきゃならねえんだよ」



呟くあなたは本当に”エレン”なのか


別人なのではないか・・・


その瞳からは液体が流れ出し、頬を伝い、顎からポタポタと粒になって落ちていく


指の第二関節からは壁を殴ったせいで血が滲んでいる


彼がたまに指に包帯を巻いていたのは、これが原因だったのか


つまり・・・・・彼は、前からこんな辛い表情を浮かべ項垂れ苦しんでしたのか



エレン「・・・・誰だ!」



思わず後退りをした私は彼に気配を察しられてしまったようだ


生唾を飲み込み、ジリっと物陰から足を出し、エレンの前へ存在を顕にした



ミーナ「や、やっほー・・・どうしたの?元気ないじゃん」


エレン「はぁ・・・こんな拷問のような訓練続いたら、流石に元気の1つくらい失っても仕方無いだろ」



私は再び聴覚を疑った


さっきまで落魄れていた雰囲気は全くの虚実だったかのように、彼は通常運行で私に話し掛けてきた



ミーナ「・・・・ほら、汗かいてるじゃん。タオル貸してあげるよ」


エレン「ん、ありがとな」


ミーナ「目・・・真っ赤だね」


エレン「・・・・・・」


ミーナ「さっ、班長!早く訓練行こっか」



エレン「ミーナ・・・」


ミーナ「ん?どうしたの?」


エレン「なんでもねえよ。行くか」


ミーナ「ふふっ・・・変なエレン」


エレン「・・・・・」



この場合、私も変なのだ


それが優しさなのか、私は何も触れず、ただただ彼に合わせ通常と同じに接した


真逆に、それを優しい言葉で問い詰め、助けてあげる事も優しさなのだろうか


でも、私じゃ彼の事については役者不足だろう



だって彼の周りには、家族に親友・・・信頼出来る人間が多々いるのだから



ミーナ「あれ、アニ・・・?」



2人並んで歩く目の前に、同期の友人が通りかかった



アニ「・・・・なに?」


ミーナ「別に特に用は無いけど、挨拶程度に声を・・・・」



何故か服を引っ張られてる感覚に襲われる


後ろから首筋を刺激され、服が引っ張られてるのを確信した



アニ「どうしたんだい・・・?」



ミーナ「え・・・あ、なんでもないよ」



私は横目で原因であろう”何か”を探した


すぐ隣を見た


私の肩に彼の肩が当たりそうなくらい近くに彼がいた


そして彼の右腕を辿ってみていると、彼は私の丁度腰上あたりを、人差し指と親指で摘むように服を掴んでいた


私は疑問符を浮かべた



アニ「・・・・・?」



アニも疑問符を浮かべていた


が、しかしこの状況はアニには見えていない為、ただ単に私と彼の距離が近いだけにしかアニには見えていないのだろう



ミーナ「ちょっと・・・エレン?どういうつもりなの」



小声で彼の耳元に向かってそう告げた


彼は俯いたまま何かをまた呟いていた




「なんで強くなれねえんだよ・・・俺はいつまでも弱いままかよ・・・・」




只事じゃない


もう確信した


役者不足とか言っている場合ではない



ミーナ「エレン・・・ちょっと医務室行こ?私、なんだか気分が悪いみたい」


アニ「・・・・それなら早く行きなよ。教官には連絡しとくから」



アニには聞こえていないのだろう


この小動物が死にかけに見せるような小さく儚げのある悲愴の声が


そんな自分だけにしか見せていない彼の弱虫な部分を疑っている暇はない


現在進行で彼は哀しんでいるのに『どうしよう』と迷っていたら彼は悩みという名の闇に落ちてしまうかもしれない


助けられなかったら私は後悔するに違いない


それならば今直ぐにでも行動しなければ全てが過去形になってしまう



そんな気がしていた



ミーナ「ほら・・・行こうよ」


エレン「・・・・ミーナ」


ミーナ「分かってるってば・・・もう」



私は彼の右手を握り締め、力強く彼を引いた


なんとも彼の手は弱々しく感じた


力が抜け切り、何よりも・・・小刻みに震えていた


何が彼をそうさせたのか


彼に何があったのか



そして、私の知っているいつも強がりで熱くて優しい彼はどこに行ってしまったのか


こんな弱虫な彼は”エレン”じゃない


止めていた足を再び動き出した私達


アニにはさよならをして、私は彼の手を引き医務室へ向かった


向かう途中、彼は何も言わなかった


もし誰かが仕組んだドッキリだったらどうしようか。私はまんまと騙されている


これで満足でしょ?なら、早くネタバレでもしてくれないかな


寧ろ・・・ドッキリだったほうが嬉しいよ




・・・・・・・・



エレン「無理だな」


アルミン「だね。気持ち悪い」



「やはり進撃の巨人で嫌われない話を書くのは無理だ」




えんど

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