シホ「じゅ、じゅじゅジュース隊長!!」 イザーク「まて」(11)

ジュール隊旗艦ボルテール 隊長室


イザーク「俺は清涼飲料水か!」

シホ「す、すみません噛みました!」

イザーク「……まあいいが。で、何だ? 改まって」

シホ「あの、その、ですね」モジモジ

イザーク「ん?」

シホ「その……ジュール隊長は、甘いものはお好き、ですか?」

イザーク「? 特別好きということはないが嫌いでもないな」

シホ「そ、そうですか」

イザーク「それがどうした?」

シホ「い、いえ! 何でも! 失礼します!」タッタッタッタッ

イザーク「……何だったんだ?」




???「へぇ……」二ヤッ

通路


シホ「甘いものは問題無しっと……あとは――」

ディアッカ「よ。シホ」

シホ「ひゃっ!? ディ、ディアッカさん!?」

ディアッカ「見てたぜ~。さっきのやり取り」

シホ「ええ!? 見てた……って、どうやって? 閉め切ってたんですけど」

ディアッカ「細かいことは気にすんな。しかし、意外に直球で訊いたな」

シホ「な、何のことでしょう」アセアセ

ディアッカ「隠さなくていいぜ。来月バレンタインだろ」

シホ「うぐ……!」カァッ

ディアッカ「まあ、あいつは朴念仁だから気付いてないだろ」

ディアッカ「例え前日に訊いてもヘタしたら気付かないかもしれないし、安心しろよ」

シホ(それはそれで嫌かも……)

ディアッカ「しかし、バレンタインか」

シホ「……『血のバレンタイン』のせいで、素直に迎えることはどうしても出来ませんね」

ディアッカ「その割には張り切ってるやつが目の前にいるんだが」

シホ「お、女心は複雑なんです!」

ディアッカ「あ、うん。それは身に染みて知ってる」

シホ「え?」

ディアッカ「知り合いのナチュラルの女の子と、ちょっとな……」トオイメ

シホ(触れない方がいい話みたいね)

ディアッカ「ま、それはともかく。あいつ、ビター系の方が好きだぜ」

シホ「え?」

ディアッカ「チョコだよ。好みの味な」

シホ「あ」

ディアッカ「ちなみにアイザックは――」

シホ「そっちは別に」

ディアッカ「wwwwwww」

シホ「でも、そうですか。ビター系……」

ディアッカ「ま、頑張れよ。俺としても、お前らにはうまくいってほしいからさ」

シホ「ど、どうも」カァッ

数日後 プラント某市街 マーケット

シホ「ビター系……ビター系は……」キョロキョロ

???「あら? そちらにいらっしゃるのはシホさんですか?」

シホ「え?」クルッ

???「こんにちは♪」ニコッ

ハロ「マイドー! マイド―!」

シホ「へっ!? ラクスさm――」

ラクス(しーっ。今はプライベートですから)

シホ(は、はい。だからサングラスと帽子を……)

ラクス「シホさんもお買いものですのね」

シホ「はい。久しぶりの非番なので」

ハロ「ミトメタクナーイ!」

ラクス「お仕事、最近はお忙しいですか?」

シホ「いえ。ロゴスの残党がたまに出てきますけど、それ以外はそんなに」

ラクス「それはなによりですわ。ところで、今日は何を買いにいらしたんです?」

シホ「あ、えっと……」

ラクス「うふふ♪ チョコの売り場でそれを聞くのはいじわるでしたね」

ハロ「あかんでー。あかんでー」


ザワザワ――


シホ(視線が……ピンク髪とハロのせいで忍べてないような)

ラクス「? どうかしましたか?」キョトン

シホ「い、いえ。立ち話もなんですから、とりあえずどこかカフェにでも」

ラクス「それもそうですわね。そうしましょう」

ハロ「マイドー! マイドー!」

カフェ

シホ「ところで、spはどちらに?」

ラクス「今日はプライベートですから……でも、たぶん近くで控えていると思いますわ」

シホ「やっぱり、大物議員ともなると窮屈なんですね」

ラクス「わたくしなど、まだまだ駆け出しです。議会では毎日、己の未熟を痛感するばかりですので」

シホ「やっぱり、お忙しいんですか?」

ラクス「そうですわね。視察なども多いので、自宅に帰れない日もしょっちゅうですわ」

シホ「じゃあ、彼氏さんともなかなか会えないんじゃ」

ラクス「はい。最近会えたのは二週間前ですわ。キラはキラで忙しいですし」

シホ「そうなんですか」

ラクス「でも、来月はなんとしてもお互いに時間を作って会おうと約束はしています」

シホ「来月……やっぱり、バレンタインに?」

ラクス「ええ。プラントにとっては、あらゆる意味で特別な日……」

ラクス「だからこそ、大切な人にきちんと想いを伝えたい日でもありますわね」

シホ「え?」

ラクス「家族、友人、恋人。普段当たり前に近くにいてくれる人がいるというのは、大切なことなのですから」

シホ「ラクス様……」

ラクス「ところで」ジュースズズー

シホ「はい?」コーヒーズズー

ラクス「シホさんの本命は、やっぱりイザークさんで?」

シホ「ぶふぉっ!?」

ラクス「あらあら。図星ですわね」

ハロ「てやんでぃ!」

シホ「ごほっ、えほっ! な、ななな、なん、なん……」

ラクス「うふふ♪ 彼とお話してるときのシホさんを見ればなんとなくわかりますわ」

シホ「……そんなに、わかりやすいですか?」

ラクス「殿方はどうかわかりませんが、同じ女性ならおそらく」

シホ(穴があったら入りたい……!)カァッ

シホの口調は完全に個人のイメージです。
ラクスと仲良さげなのは捏造です。

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