【ごちうさ×Fate】リゼ「聖杯戦争?」【安価】 (891)

・独自の解釈、設定あり

・このスレを読んで心がぴょんぴょんしなくても、当方では一切責任を負いません

・設定の一部は前スレにて決定しました。気になる方はご参照ください

・前スレ『【ごちうさ×Fate】千夜「聖杯戦争?」第2羽【安価】』

【ごちうさ×Fate】千夜「聖杯戦争?」第2羽【安価】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413898731/)

・Fate/EXTRAにおける聖杯戦争のルールや仕様を、変更して採用することがあります

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1414336595

――ラビットハウス――


リゼ「チノ。悪いけど、明日からまた休まなくちゃならないんだ」

チノ「それは構いませんが……また、危ないところに行くのですか?」

ココア「リゼちゃん、もうやめようよ! 私、リゼちゃんが危ない目に遭うのなんて……」

リゼ「ありがとな、二人とも。けど、そういうわけにはいかないんだ」

リゼ「私にしかできない、とまでは言わないけど……私にできることがあるんだ。見て見ぬふりはできない」

リゼ「それに、親父が引退しちまったからな。私が頑張らなきゃ」

ココア「リゼちゃん……」

チノ「わかりました。私には、止めることもできませんし……」

チノ「でも、リゼさん。絶対に、帰ってきてくださいね。リゼさんがいないと、ココアさんを止める人がいませんから」

ココア「えっ」

リゼ「!」

リゼ「はは、そうだな。いつも通り、五体満足で帰って来るさ」

ココア「リゼちゃんも否定してよー!」



シャロ「そうですか……先輩、大丈夫ですよね……?」

リゼ「もちろんだ」

千夜「できたら、早めに帰ってきてあげて。シャロちゃん、リゼちゃんがいない間、すごくテンション低いから」

シャロ「ちょっ、そんなこと言わないでよ!」

リゼ「大丈夫だよ、シャロ。いつも心配かけてゴメンな」

シャロ「!」

シャロ「へ、平気です! 私、待ってます!」

リゼ「ああ、ありがとう」

ところで、世界情勢どんな感じ?↓1(コンマ1桁目)


1~5、西欧財閥「天下取るよ」

6~0、「大きな動きはなし」

コンマ1桁目1



リゼ「……私は、この街が大好きなんだ。みんなといっしょにいる、この街が」

リゼ「だから……西欧財閥になんか渡さない。聖杯も、世界もだ」

リゼ「……はは、震えてるな。紛争地域には何度も行ったけど……月なんて、初めてだしな」

リゼ「けど、それでも。私は負けない」

リゼ「勝って、ここに戻って来るんだから――――!」

――???――



魔術師、天々座理世の参加を受理しました



予選開始に伴い、その記憶を剥奪。こちらが用意したモノと取り替えます



本戦に進めるのは、128人です



それでは、健闘をお祈りします


【学園生活・残り4日】


――学園・教室――


ガラッ


???「…………」

リゼ「!」



同じクラスの友達↓1(コンマ1桁目)


1~3、「雨生龍之介」

4~6、「ラニ=Ⅷ」

7~9、「衛宮士郎」

0、「ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア」

コンマ1桁目5


ラニ「おはようございます。今朝はいつもより3分ほど遅いようですね」

リゼ「相変わらず時間に厳しいなあ」

ラニ「規則正しい生活は人間にとって当たり前、かつ最も効率の良い生き方ですから」

リゼ「窮屈じゃないか?」

ラニ「そんなことはありません。これが理想なのですから」

リゼ「そういうものか……その厳しさ、教官を思い出すな」

ラニ「教官? ここの教師のことですか?」

リゼ「え? いや…………あれ?」

リゼ(教官って、誰のことだ……?)

ラニ「大丈夫ですか?」

リゼ「……ああ、大丈夫だ。寝不足なのかもしれないな」

ラニ「そうですか。睡眠はしっかりとってください。過不足なく、です」


キーンコーンカーンコーン


ラニ「授業が始まりますね」


ガラッ



リゼの担任↓1(コンマ1桁目)


12、「衛宮切嗣」

34、「獅子劫界離」

56、「トワイス・H・ピースマン」

78、「ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア」

90、「藤村大河(NPC)」

コンマ1桁目7


ゴルド「早く席につかんか。授業を始める」

リゼ「相変わらず、なんか偉そうだなあ……」

ラニ「ミス天々座、静粛に。授業が始まります」

リゼ「お、おう」

リゼ(おかしい……私の周りって、こんなに堅物ばっかりだったか……?)

リゼ(いや、でも……私は昔からここに通ってる……ゴルド先生も、ラニのことも知ってる)

リゼ「やっぱり寝ぼけてるのかなあ……」

ゴルド「おい天々座! 何をぼけっとしている!」

リゼ「あっ……す、すみません」

【学園生活残り4日・夕方】


ラニ「では、ミス天々座。また明日」

リゼ「ああ、また明日」

リゼ「…………」

リゼ「なんか落ち着かないな」



↓2


1、「さっさと帰ろう」

2、「適当に校舎をぶらつこう」

3、「その他(内容併記)」

リゼ「……このまま帰るのもなあ」



――月海原学園・廊下――


リゼ「一階に保健室、二階には図書館、三階には視聴覚室……」

リゼ「やっぱり、私の知ってる校舎だよなあ。……ん?」

???「……」カツカツ

リゼ(白衣……理科の教師、だっけ?)

???「……」

???「君も、覚えていないんだね」

リゼ「え……?」

リゼ「いない……なんだったんだ?」

リゼ「結局、怪しい奴とすれ違っただけだった。なんなんだ……」

リゼ「けど、なにか……なにか、おかしい、気がする……」







【予選1日目・終了】

【学園生活残り3日・夕方】


リゼ「…………」



↓1(コンマ1桁目)


1~7、「ダメだ、わからん」

8~0、「そうだ、私は――――」

コンマ1桁目8


リゼ「…………そうか、そういうことか」

リゼ「忘れていた……いや、違う」

リゼ「ついさっきまで、私は誰でもない誰かを、演じさせられていたのか」



↓2


1、「思い出した以上、やることはないな」

2、「そうだ、ラニは……」

リゼ「あとは、本戦に向かうだけ……ここでやるべきことは、もうないな」

リゼ「けど…………もし思い出せなかったら、どうなってたんだろうな……」





予選突破条件をクリア

予選の残りをスキップし、イベントを進行します

――月海原学園・廊下――


リゼ「……わかる。これは、ただの壁じゃない」

リゼ「…………いよいよ始まるんだな。聖杯戦争が」




リゼ「ここは……」


カタッ


リゼ「っ!」バッ

人形「……」

リゼ「人形……?」

人形「……」


カタッカタッ


リゼ「ついてこい、ってことか」

リゼ(けど、話に聞いてたサーヴァントとは、ちょっと違うみたいだな……)



リゼ「……!」

リゼ「なんだ、これ……」

リゼ(死体……!? それも、1人や2人じゃない……)

人形「……」カタッ

リゼ「……そうか。私が指揮して、あの人形を倒すってわけだな」



↓2


1、「よし、行け!」

2、「……いや、私がやろう」

リゼ「……いや、私がやろう」


瞬く間に拳銃を握ったリゼが、人形に向けて発砲する。放たれた2発は、空気を抉りながら人形の両腕を弾き飛ばした


リゼ「なんだ、試験官にしては随分貧弱じゃないか……!」


銃弾の衝撃で硬直した人形に、リゼが一息で間合いを詰める。5メートルを1歩で越えられねば、もとより傭兵なぞ務まらない

人形が足を振り上げる。腕をもがれながらも攻撃する姿勢は見事だが、数多の戦場を経験した彼女には、止まって見えた


リゼ「おおっ――――!」


強化の術式を与えたその拳は弾丸、いや、砲弾と呼んで差支えない。堅いはずの人形の胴が、ガラス細工のように粉々に砕け散った


リゼ「…………えっと」

リゼ「あれ、終わり?」

リゼ「…………」

リゼ「どうすれば……」

「おい! どういうことだよ!」

リゼ「え?」

???「ここは、死にかけて決意を新たにするとか、信念と意地で無理矢理立ち上がるとか」

???「そういうシーンじゃねえのかよ!」

リゼ「えっと……どちら様?」

???「……まあ、いい。マスターが強いのはいいことだしな」

セイバー「オレはセイバー、お前のサーヴァントだよ」

リゼ「サーヴァント……そっか、私は」

セイバー「あそこまでやられちゃ、当然予選突破だ。こんな微妙な登場の仕方をさせられるなんて思ってなかったが……」

セイバー「ともあれ、よろしくな。マスター」

リゼ「ああ。よろしく、セイバー」




【予選終了】

――ブルーマウンテン道場――


アオヤマ「こんばんは、アオヤマです」

アオヤマ「ここは、ブルーマウンテン道場、ここではないどこか」

アオヤマ「こちら側の世界と皆さんの世界の狭間……いわば、2.5次元」

アオヤマ「要するに、>>1の言葉を私たちが代弁する空間です」

アオヤマ「初めての方は、初めまして。前スレでお世話になった方は、今回もよろしくお願いします」

アオヤマ「私はアオヤマ。ごちうさの青山ブルーマウンテンとそっくりの、別の存在。そして、こちらは」

弟子四号「はじめまして! 私はココ……じゃなくて、弟子四号だよ! これからよろしくね!」

弟子四号「えっと、もう気づいたと思うんだけど。今回、試験的に、戦闘シーンだけ地の分を入れてみるよ」

弟子四号「効果音とセリフだけじゃ、伝わるかどうか微妙だとようやく気付いたの」

アオヤマ「不評なようなら、効果音のみの形態に戻します。遠慮なく仰ってくださいね」

弟子四号「じゃあ、短編コーナー! 本編の更新が終わるごとに、短編を一つ書くよ!」

弟子四号「ルール違反してたら、安価下になるから注意してね」


・登場人物は『ご注文はうさぎですか?』または『Fate(staynight,zero,apocrypha,EXTRA,EXTRACCC)』に登場する人物のみ

 ※ごちうさに関しては、アニメ版、もしくはコミックス3巻までの登場人物に限ります

・ごちうさとFateから、最低でも1人ずつ選出

 ※人物の代わりに、場所などを指定することもできます(ラビットハウス、衛宮邸など)

・前スレおよびそれ以前のネタを前提とするものは無効

・R-18は無効


アオヤマ「↓2で、登場人物とシチュエーションを指定してください」

リゼのサーヴァントが固有結界を習得して英霊になったチノだったら

もんだいないよー。アストルフォさんがラビットハウスに就職

○リゼのサーヴァントが固有結界を習得して英霊になったチノだったら



リゼ「これで予選突破……あれ?」

リゼ「チノ!?」

キャスター「! リゼさんですか。お久しぶりです」

リゼ「えっ…………ああ……」

リゼ「えっ」

キャスター「お察しのとおり、別の世界の、未来のチノです」

リゼ「察せてねえよ……」

リゼ「別の世界の未来って、友達の友達の友達が駅で偶然見かけたあの人レベルで遠い話だぞ」

失礼しました。>>55はルール内の『ごちうさとFateから、最低でも1人ずつ選出』に抵触します

ここまで書いたので書き切りますが、安価下の>>56も書きます



リゼ「しかし、キャスターか……別の世界のチノは、魔術師なんだな」

キャスター「はい。固有結界が使えます」

リゼ「人外じゃないか」

キャスター「使ってみましょう」


カッ


リゼ「どう見てもあの街だぞ。ウサギもたくさんいるし」

キャスター「そういう魔術ですから」

リゼ「……まあ、チノならやりやすいか。これからよろしくな」

○アストルフォさんがラビットハウスに就職



チノ「というわけで、今日から働いてくれるアストルフォさんです」

アストルフォ「よろしく!」

ココア「かわいい! 制服似合うね!」

アストルフォ「ほんと? ありがとう!」

リゼ「ますます賑やかになりそうだな」


チノ「では、アストルフォさん。このコーヒーを、あちらのテーブルまで運んでください」

アストルフォ「了解!」タタタ

アストルフォ「……」ピタッ

ココア「アストルフォちゃん?」

アストルフォ「ごくごく」

リゼ「!?」

客「!?」

アストルフォ「いやー、喉乾いてて」

チノ「まさかココアさん以上の問題児がうちに来るとは……」

――ラビットハウス・更衣室――


アストルフォ「いやー、疲れたねー」

リゼ「よく私とチノの前でそれ言う気になったよな」

チノ「仕方ありません。雇った側の責任ですから」

ココア「あれ、私は?」

チノ「ココアさんはいっしょになって騒いでたじゃないですか」

アストルフォ「いやー、この制服ほんとに可愛いよねー」

リゼ「アストルフォ、脱ぎっぱなしじゃなくて早く着替え……」チラ

リゼ「!?」

ココア「リゼちゃん?」

リゼ「……………………い、いや。なんでもない。疲れてるんだよ、あんなに可愛い奴が男に見えるなんて……」

チノ「?」



弟子四号「割と細かくルールを決める → 決めた方が忘れる」

弟子四号「うん、次は気を付けるよ。ところで、アストルフォちゃんに向いてる職場って限られると思う」

アオヤマ「では、次回の更新でお会いしましょう。ありがとうございました~」

弟子四号「またねー!」



決戦の火蓋は、切って落とされた。


安寧を求める者も。破滅を望む者も。手を伸ばす。


立ちはだかる信念を、矜持を踏みにじる。


あるいは、打倒したそれらをすべて背負う。


掴み取った勝利の果てに、待つのは――――





第1回戦 開幕



残り 128人


セイバー「で、その監督役のNPCとやらが、ルールの説明をしてくれるらしい」

リゼ「なるほど。じゃあ、さっそく向かおう」



――月海原学園・1階――


リゼ「お、あの人かな?」



監督役NPC↓2


※Fate/stay nightに登場するマスターから1人選択。(衛宮士郎を除く)

書き方が悪かったです。『Fate/stay night』に『マスターとして登場する人物』から1人選択。よって安価下




綺礼「ルールの確認かね?」

リゼ「ああ」

綺礼「では、まずこれを渡しておこう」


リゼは『携帯端末』を入手


リゼ「これは……?」

綺礼「この聖杯戦争には欠かせないアイテムだ。基本的に、こちらから伝達する情報はそれに送られる」

綺礼「また、自身やそのサーヴァント、対戦相手となるサーヴァントやマスターについて、入手した情報があればそこに記録される」

セイバー「へえ。便利なもんだな」

綺礼「さて、本題に入ろう。この戦いはトーナメント形式で行われる。参加者は128人、よって、7回戦が決勝となる」

綺礼「そして、これが重要だが。回戦ごとに5日間の期間が設けられる」

セイバー「5日? 5日かけて戦うのか?」

綺礼「そういう言い方もできなくはないが、君が想像しているものとは違うだろう。5日の内、最終日を除く4日は『猶予期間(モラトリアム)』だ」

綺礼「この猶予期間内に、参加者は情報収集、鍛錬などを行う。まあ、自由時間と言って差し支えない」

綺礼「ただ、この間に1つだけしてもらうことがある。アリーナに赴き、『暗号鍵(トリガー)』を入手すること」

綺礼「アリーナとは、端的に言ってしまえば『SE.RA.PH(セラフ)』が用意したダンジョンだ」

リゼ「そこに行って、トリガーを取って来るんだな?」

綺礼「そういうことだ。猶予期間内に取得できなかった場合は不戦敗となる。気を付けたまえ」

綺礼「ちなみに、アリーナは各回戦ごとに二階層用意されるが、トリガーがあるのは第一階層のみだ」

セイバー「ん? じゃあ、第二階層は何のためにあるんだ?」

綺礼「ボーナスステージ、とでも呼ぼうか。礼装等が手に入る。まあ、無理に行くことはない。余裕があれば行ってみるといい」

リゼ「なるほど……」

綺礼「決戦のルールについては、後日連絡する。こちらも、ルール無用というわけではないのでね」

綺礼「それと、最後に。学園内やアリーナでの戦闘は基本的に推奨されない。長時間の戦闘は、ペナルティを受ける対象となる」

綺礼「さて、私からは以上だ。なにか、質問はあるかね?」



↓1~↓2


1、「大丈夫」

2、「ある(内容併記)」

セイバー「ペナルティって、具体的には?」

綺礼「それが気になるということは、ルール違反をするつもりということか?」

セイバー「それもなくはないが……」

リゼ「おい」

セイバー「けど、あんまり軽いんじゃ、仕掛けてくるやつも増えるだろ? 具体的に知ってた方が、対策も立てやすいかなって」

綺礼「なるほど。基本的にはステータスの低下などだが……具体的な返答はできん。その戦闘の規模や時間、被害の程度によって変わってくる」

綺礼「校舎の一角が消し飛ぼうと、修復は可能だが……そのようなことをするチームが、聖杯に相応しいかどうかは疑問だからな」

綺礼「この戦いは、あくまで聖杯に相応しいものを選別する儀式だということを忘れるな」

リゼ「…………なあ。長時間の戦闘は、って言ったよな」

リゼ「短時間ならいいのか?」

綺礼「……ふむ、痛いところを突く。我々NPCは、嘘はつけんからな。答えよう」

綺礼「短時間の戦闘で処罰の対象となりえるのは、マスターを狙った攻撃に限られる。サーヴァント同士の戦闘の場合、短時間であれば」

綺礼「ムーンセルは『情報収集の一環』と判断する。つまり……」

セイバー「サーヴァント同士なら戦っていい――――!」

リゼ「嬉しそうだな」

セイバー「いいじゃないか、情報収集(物理)。このルール、結構オレ向きかもしれねえぞ」

綺礼「さて、もういいか? 私も暇ではないのでな」

リゼ「ああ、引き留めて悪かったな」

綺礼「言い忘れていたが、各参加者に対してマイルームが用意されている。二階の2年生の教室がそこに繋がるゲートになっている」

綺礼「活用したまえ」

セイバー「へえ、気が利くな」

リゼ「じゃあ、行ってみよう。セイバー」

――マイルーム――



セイバー「なんか、ごちゃごちゃしてんなあ」

リゼ「学校の教室をそのまま使う感じだな。広さ的には問題なさそうだ」

セイバー「へえ、学校ってこんな感じなのか……。ん?」

セイバー「マスター。NPCがいるぞ?」

リゼ「え? 監督役は何も言ってなかっ……」

NPC「…………」

リゼ「……チノ?」

NPC「初めまして」

セイバー「知り合いか?」

リゼ「あ、ああ……けど、どういう……」

NPC「今回、ムーンセルは各陣営のサポート役として、マイルームに一人ずつ、NPCを配置することにしました」

NPC「その際、そのマスターにとってサポート役として最適と思われる人間を再現するのです」

リゼ「そうか、記憶も管理されてるのか……恐ろしいな、ムーンセル」

リゼ「じゃあ、お前はチノなのか?」

チノ「そのチノという人間の再現ですので、違うけど同じ、という感じでしょうか」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「再現するのは容姿や性格のみ」

6~0、「記憶も含めてほぼ完全に再現」

コンマ1桁目2



チノ「とはいえ、記憶までは再現できませんから、あなたの知っているチノとは違うかもしれません」

リゼ「いや、十分だよ。チノといっしょにいられるならな」

セイバー「…………なあ。ひとついいか」

リゼ「どうした?」

セイバー「あの毛玉はなんだ?」

毛玉「……」

チノ「私が再現された際に頭に乗っていたのですが……私にもわかりかねます。ぬいぐるみでしょうか」

セイバー「アホみたいな顔してんなあ」

リゼ(……あれか。私の中のチノは、ティッピーとセットで当然ってことか)

ピピピピピ


リゼ「! これは……」

チノ「携帯端末ですね。連絡があるときは、そのアラームが鳴ります」


『1回戦の対戦相手を、2階掲示板にて発表』


リゼ「よし。行くぞ、セイバー」

セイバー「おう! いよいよだな」

チノ「いってらっしゃい、です」

リゼ「ああ。行ってくるよ」

――月海原学園2階・掲示板前――



『第1回戦・天々座理世 VS 衛宮士郎』



セイバー「衛宮士郎……これが対戦相手の名前か」

リゼ「そうみたいだな」


ガタガタガタンッ


リゼ「っ……!」バッ

セイバー「落ち着け、マスター。警戒する気持ちは分かるが、襲撃じゃねえよ」

セイバー「なにかが落ちた音だな。あっちだ、行ってみるか」

――月海原学園・2階廊下――


男子生徒「わ、悪い。怪我はないか?」

???「大丈夫だ。それより、手伝うよ。一人でこの量は大変だろ」

男子生徒「え? けど……」

???「気にすんなって」


セイバー「NPCに手を貸すなんて、殊勝なマスターがいたもんだな。ああ、いかにも人がよさそうな顔だ」

リゼ「…………」



↓2


1、「声をかける」

2、「手伝う」

3、「無視する」

あ、これって連取りになるのか?それともコンマ判定挟んだら大丈夫なんだっけ?

>>94

→ 以前のルールならNGでしたが、今回は多分選択肢大目になるので連取OKとします




リゼ「なにかあったのか?」

男子生徒「俺が荷物を運んでたんだが、それを崩しちまってな。そしたら……」

???「よっと」

男子生徒「彼が手伝ってくれて」

リゼ「そうか」ヒョイ

リゼ「どこに運べばいいんだ?」

男子生徒「え……?」

男子生徒「あ、ああ。図書室の……」

どちらにしろ手伝うのか

>>96

→ 無視しない限りそこは変わりませんが、結果が少し変わります



――図書室――


リゼ「あいつは行っちまったか……」

セイバー「マスターも大概お人よしだな」

リゼ「苦手なんだよ、見て見ぬふりは。特に、私で手を出せる範囲のことならな」

セイバー「難儀な性格だなあ」

リゼ「そうか?」

セイバー「……まあいいや。で、これからどうする?」



↓2、↓3(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室を調査」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

リゼ「まずは購買だ。食堂も一緒になってるみたいだし、一度様子を見に行こう」

セイバー「兵糧の確保は、戦の基本だもんな」




店員NPC↓2


※Fate/Zeroにマスターとして登場している人物から1人選択(衛宮切嗣、雨生龍之介、言峰綺礼を除く)

――月海原学園・購買部――


ケイネス「いらっしゃい。ムーンセルの品揃えをとっくり堪能していってくれたまえ」

リゼ「ゴルド先生といいこの人といい……どうして金髪のおじさんは態度がでかいんだ」

ケイネス「なっ、おじさんだと!? 失敬な、百歩譲ってもお兄さんだろう」

セイバー「は?」ギロリ

ケイネス「……な、なんでもない」

ケイネス「で、買っていくのか?」

リゼ「……そういえば金がない」

ケイネス「では、出直してきたまえ。アリーナでエネミーを倒せば、はした金くらいは手に入るだろう」

セイバー「ちょっとまけてくれないか?」

ケイネス「さすがにタダにはならん」

セイバー「ちぇっ。ケチ。ハゲ」

ケイネス「おい! 最後のはただの悪口ではないか!」

セイバー「なんだよ、こっちはお客様だぞ」

ケイネス「ぐぬぬ」

リゼ「酷い悪質クレーマーだな」

――月海原学園・屋上――


セイバー「へえ、ここの空はこんな感じになってるのか」

リゼ「これを見ると、ここが月なんだなって実感するな」

リゼ「ん、誰かいる…………あ!」

界離「お?」



リゼと獅子劫界離↓1(コンマ1桁目)


1~4、「界離とリゼ父が友達。その縁で知り合い」

5~7、「戦場で敵対したことがある」

8~0、「戦場で背中を預けて戦ったことがある」

コンマ1桁目9



界離「まさかこんなとこで会うとはな」

リゼ「まったくだ」

セイバー「また知り合いか?」

リゼ「今度は本人だよ。戦友というか」

界離「けど、今回は敵同士だな。まったく、傭兵ってのも因果な商売だ」

リゼ「私たちみたいな生き方してれば、昨日の友が今日の敵、なんて珍しくないだろ」

界離「ははっ、違えねえ」

???「随分楽しそうじゃないか、マスター」

セイバー「!」

セイバー(こいつ……見ただけでわかる。ただ者じゃねえな)

界離「ああ? そう見えるか」

???「ああ、見えるね。好敵手を見つけた俺みたいな顔だ」

界離「好敵手か……なるほど、そうかもな」

リゼ「なんだ、そこまで認めててくれたのか?」

界離「信用してない奴に背中は預けられねえよ。まあ、まだまだあいつには及ばねえだろうが」

リゼ「そうだな。私はまだ、親父の足元にも及ばない。けど……私は勝つぞ」

界離「ははっ、気が強いのは相変わらずか」

――月海原学園・1階廊下――


セイバー「マスターの知り合い、濃いな」

リゼ「ああ、私もそう思う」

セイバー「ところで、あのマスター……獅子劫界離か。強いのか?」

リゼ「そうだな。かなり」

セイバー「じゃあ、警戒しとかなきゃな。サーヴァントの方も一級だった」

リゼ「厄介な敵がいたもんだなあ……ん?」



クエストを依頼してくるNPC↓2


※Fate/EXTRA(CCC含む)にマスターとして参加している人物(トワイス、ラニを除く)、もしくは藤村大河から1人選択

ランルー「コンニチハ」

リゼ「こ、こんにちは……?」

セイバー「見るからに怪しいピエロだな。敵か?」

リゼ「いや、NPCだ。……なんでムーンセルはこいつを採用したんだ」

ランルー「オ願イヲ聞イテホシイナア」

リゼ「お願い?」

ランルー「ランルークンハ オ腹ガスイテルンダ」

ランルー「ダカラ ナニカオイシソウナモノヲ モッテキテクレナイカナア」

リゼ「えっと……わ、わかった。なにかあったら持ってこよう」

ランルー「ワーイ 楽シミダナア」

――月海原学園・1階廊下――


セイバー「マスター。地上にもああいう知り合いがいるのか?」

リゼ「ピエロの知り合いなんているわけないだろ」

リゼ「さて……ここからアリーナに行けるんだな」

セイバー「よし、張り切っていこう、マスター」

リゼ「…………なあ、セイバー」

セイバー「なんだ?」

リゼ「いや、急に鎧着込んだから度肝を抜かれたというか」

セイバー「大丈夫だ、見た目よりは俊敏に動けるぞ」

リゼ(それはそれで不気味だな……)

――一の月想海第一層――


セイバー「……! マスター」

リゼ「ああ。いるな、敵が」

セイバー「入口はあそこだけだが、中を共有するのは、対戦する2組だけだ。つまり……」

リゼ「先に進めば、対戦相手の衛宮士郎がいるわけだな」

リゼ「警戒して進むぞ」

セイバー「ああ」

セイバー「ところで、敵性エネミーを倒すと金が手に入るって、あの金髪ハゲが言ってたな。積極的に狙っていくぞ」

リゼ「その言い方はあんまりだ」


セイバー「はあっ――!」


セイバーが放った一閃が、脆弱なエネミーを斬り伏せる

彼らの目的は、不適格なマスターを排除することのみ。ゆえに、マスターの愚か極まる采配がない限りは、基本的にサーヴァントが苦戦することはない

だが、


リゼ「おおっ――!」


仮に、エネミーに心があったとしたら。今の状況には驚愕するだろう

ただのマスターが繰り出した拳が、銃弾が。エネミーを次々に葬っていく


セイバー「……マスター。オレが活躍する機会も残しておいてくれよ」

リゼ「けど、2人でやった方が効率がいいぞ?」

タタタッ


セイバー「……! 止まれ、マスター」

リゼ「!」

リゼ「あれが……」

セイバー「オレたちの対戦相手だろう。サーヴァントの方は……セイバーか…………?」

リゼ「あの得物は日本刀だな」



↓2


1、「勝負を挑む」

2、「様子を見る」

3、「引き返す」

リゼ「なにか話してるみたいだな……少し様子を見よう、セイバー」



士郎「いや、悪いな、アサシン。やっぱり俺じゃあ、エネミーにも手こずっちまう」

アサシン「なに、仕方のないこと。マスターは、最低限の自衛を心掛けてくれればいい。1秒も足止めしてくれれば、その隙を突いて拙者が敵を屠ろう」

アサシン「……時に。向かってくるなら相手になろう。背を向けて走るなら追いはしない。だが」

アサシン「盗み聞きは感心せんな――――!」ダッ



リゼ「っ、気づかれてたか……!」

セイバー「下がれマスター! いくらなんでも、サーヴァントの相手はきついだろう!」


ヒュッ

ギィンッ


前もってアサシンだと知らされていなかったら。間違いなく、セイバーは彼のクラスを誤認していた


セイバー(暗殺者だと……!? 姿を晒して、オレと撃ち合える奴がそのクラスに収まるのか!)


アサシンの得物は長い。極東の武士が愛用する刀という武器の多くは1メートルに満たないモノであるはずだが、彼は違った

リーチでいえば、セイバーのそれをあっさりと凌駕する


セイバー(けど、その長さ……懐に入れば詰みだろう――――!)


その発想は、歴戦の剣士として至極当然。セイバーはその戦略の有用性を疑わず、地を蹴った




↓1(コンマ1桁目)


1~3、「アサシン優勢」

4~7、「拮抗」

8~0、「セイバー優勢」

コンマ1桁目1



だが――――


セイバー「……!?」

リゼ「セイバー!?」


セイバーは片足をブレーキとし、突貫を中断した。驚愕するマスターの声にこたえる余裕はない

次の瞬間、目にもとまらぬ速度で奔ったアサシンの剣が、空を切った


アサシン「見事。そのまま突っ込んできていたなら、そなたの首、宙を舞っていたぞ」


脅しでないことは、セイバー自身がよくわかっている。あろうことか、アサシンは

突撃するセイバーの鎧の隙間を狙ったのだ。それも、寸分の狂いなく


アサシン「得物を見るに、西洋の出身と見受ける。……剣で押し斬る文化圏では、このような剣技に耐性はないか?」


アサシン「ふむ。無闇に動かぬのは賢明だが……こないのなら、こちらから行かせてもらおう」


攻守逆転、今度はアサシンが地を蹴った

迅い。剣技だけでなく、身のこなしそのものが理不尽なほど速い。アリーナ故の狭さが幸いし、攻撃の軌道は読めぬこともない

だが、それは逆に言えば。ここがアサシンが縦横無尽に動き回れる空間であったなら、セイバーが瞬殺されていたかもしれないということに他ならない


セイバー「っ……おおおっ――――!」


ここで戦う限り負けはない。だが、ここでなかったら負けていたかもしれないという事実に、セイバーは耐えられない

騎士たる自分が。彼の王の子である自分が。暗殺者に劣るのか――――!



バチンッ

空間に亀裂が走ったような錯覚。気がつくと、セイバーとアサシンは大きく距離をとらされていた


アサシン「なるほど……これがムーンセルの介入か。これ以上はやめておけ、と」


アサシンがちらとセイバーを見る。視線が語っていた。今は、引き返せと


セイバー「っ……!」

リゼ「……行くぞ、セイバー」


反論の言葉が出ない。逆襲に出るに足る策がない。歯噛みして、セイバーはアサシンに背を向けた



【1回戦1日目・アリーナ探索終了】

――マイルーム――


チノ「おかえりなさい」

リゼ「ああ、ただいま」

セイバー「…………」

チノ「……? どうかしましたか」

リゼ「ああ、そうだな。一大事だよ」

チノ「?」

リゼ「……」



↓2


1、「とてもではないが、かける言葉がない」

2、「なにか話す(内容併記)」

リゼ(どう贔屓目に見ても、セイバーの負けだった)

リゼ(マスターだからって、あの勝負に関しては私は部外者だ。なら……言葉なんて、軽々しくかけるべきじゃない)

セイバー「……」

セイバー「ちょっと休むよ、マスター」

リゼ「ああ。お疲れ、セイバー」



リゼ(さて……)


↓1


1、「チノと話す(希望があれば内容併記)」

2、「私も寝よう」

リゼ「なあ、チノ」

チノ「はい。……ところで、私はチノと名乗ってよいのでしょうか」

リゼ「え?」

チノ「私はあくまで再現にすぎません。地上のチノへの冒涜にはならないのでしょうか」

リゼ「そんなこと考えてくれる時点で、お前はチノだよ。安心しろ」

リゼ「偽物とか本物とか、考えなくていいさ。お前は、月で生まれたチノ。それでいいじゃないか」

チノ「……」

リゼ「……ああ、そうだ。なんか変だと思ったら、私のこと呼んでくれないんだよな」

リゼ「地上のチノは、私のこと、リゼさんって呼んでるぞ」

チノ「リゼさん……そう、ですか。あの、リゼさん」

チノ「私のこと、教えてくれませんか」

リゼ「ああ、もちろんだ」



【1回戦1日目・終了】

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「なんか、選択肢が沢山だね。というわけで、月でやるときは選択肢の連投もOKにするよ!」

アオヤマ「また、進行を円滑にするために、コンマだけでなく選択肢安価も直下にしようと思います」

アオヤマ「今回は1日目なので少し長めになりましたが、次回からはもう少しさくさく行けるかと思います」

弟子四号「じゃ、短編コーナーだよ!」


・登場人物は『ご注文はうさぎですか?』または『Fate(staynight,zero,apocrypha,EXTRA,EXTRACCC)』に登場する人物のみ

 ※ごちうさに関しては、アニメ版、もしくはコミックス3巻までの登場人物に限ります

・ごちうさとFateから、最低でも1人ずつ選出

 ※人物の代わりに、場所などを指定することもできます(ラビットハウス、衛宮邸など)

・前スレおよびそれ以前のネタを前提とするものは無効

・R-18は無効


アオヤマ「↓2で、登場人物とシチュエーションを指定してください」

○佐々木流、秘剣で作る!甘兎庵の和菓子講座



リゼ「千夜が和菓子作りを教えてくれるって?」

ココア「そうなんだよ! 楽しみだねー」

チノ「コーヒーと和菓子……合うのでしょうか。メニューに加えられるといいですね」


千夜「みんないらっしゃい。今日は、特別講師をお招きしているわ」

シャロ「講師?」

小次郎「ふむ、右を見ても左を見ても可憐。これは拙者も熱が入るというもの」

千夜「小次郎先生よー」

ココア「和服! 和菓子のプロフェショナルだね!」

小次郎「では、さっそくはじめよう。題して『佐々木流、秘剣で作る!甘兎庵の和菓子講座』」

リゼ「秘剣……!?」キラキラ

シャロ「なにかがリゼ先輩のストライクゾーンに!?」

小次郎「まず、適度な長さの日本刀を用意する」

チノ「!?」

小次郎「続いて……助手よ、頼む」

千夜「はーい」ポーン

シャロ「よ、ようかんを丸ごと一本」

ココア「投げた……!?」


小次郎「――――『秘剣・燕返し』!」


ココア「すごい! ようかんがウサギの形に!」

小次郎「……と、このように全く同時に3つの斬撃を繰り出すことによって」

小次郎「どのような造形も変幻自在となる」

リゼ「秘剣、すごいな!」

チノ「和菓子講座……?」



弟子四号「小次郎さんと和風の空間は合うねー」

弟子四号「というわけで、今日はここまでだよ」

アオヤマ「ありがとうございました~」

【1回戦2日目・朝】



――マイルーム――


セイバー「昨日は悪かったな、マスター」

リゼ「謝ることじゃないだろ? 勝負は相性とか運とか……」

セイバー「いや、そっちじゃなくて」

セイバー「ふてくされちまったのは、よくなかったなって」

リゼ「なんだ、そんなことか。気にするな」

リゼ「むしろ親近感が湧いたくらいだ。負けると悔しいもんな」

セイバー「ああ。あの剣筋……決戦までには見切ってやるさ」

【1回戦2日目・夕方】



リゼ「よし。そろそろ行くか」

セイバー「そうだな」

チノ「いってらっしゃい、です」

セイバー「おお」

リゼ「行ってくるよ」

リゼ「さて、まずは……」



↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

――月海原学園・購買部――


セイバー「よう」

ケイネス「また来たのか。冷やかしなら帰ってくれたまえ」

セイバー「おっと、そんな口をきいていいのか? こっちは金をもったお客様だぞ?」

セイバー「ほら」

ケイネス「……!?」

ケイネス「1日でこんなに稼いだのか」

リゼ「地上とは違うことばっかりだけど、金は稼ぎやすくて助かるな。私1人でも1週間あればだいぶ稼げるぞ」

ケイネス「えっ」

ケイネス「マスターが生身でエネミーを倒したのか?」

セイバー「オレのマスターは最強だからな」

ケイネス「……まあいい。とはいえ、購買部の品揃えはトーナメントの進行状況によって潤沢になっていく」

ケイネス「それだけの金は、今の購買では持て余すぞ」

リゼ「昨日の自信はなんだったんだ」

セイバー「ホントにしけてんなあ。売れんのか、これ?」

ケイネス「まあ、正直なところ回復アイテムより焼きそばパンの方が売れてるな」

ケイネス「礼装は未入荷だ。今後に期待してくれ」



↓1


1、「回復アイテム買っとくか」

2、「焼きそばパン買おう」

3、「何も買わない」

リゼ「回復アイテム買っとこう。ないよりはいいだろ」

ケイネス「そうか。もっていけ」

セイバー「なんでだよ。なんで買ってもらっといてそんなに偉そうなんだよ」

セイバー「ところで、回復アイテムなんて要るのか? マスターが治癒してくれりゃあいいじゃねえか」

リゼ「戦闘中は、安定して魔術を使えないかもしれないだろ? けど、これなら」

リゼ「セイバーに投げるだけでいいからな」

セイバー「そんな雑な使い方なのか!?」




『エーテルの欠片(×10)を購入しました』

――月海原学園・図書室――



リゼ「さて、情報収集といえば図書室だ」

セイバー「今あるヒントは、長い日本刀を使うってことくらいか」

リゼ「まあ、日本人ってだけである程度は絞れそうだけど……」



↓1(コンマ1桁目)


1~4、「ちょっとヒント少ないなあ……」

5~7、「直感Bによる的確な推理(笑)」

8~0、「直感Bによる的確な推理」

コンマ1桁目3



セイバー「サムライって結構いるんだなあ。名前が紹介されてる奴だけでも結構な数だぞ」

リゼ「まあ、英霊である以上まったくの無銘とは思えないけど……長い刀ってだけじゃなあ」

セイバー「アサシンって線から探れないか?」

リゼ「聖杯が何を以て『暗殺者』と判断するかはよくわからないが……それも難しいな」

セイバー「そうか……もう少し情報集めてから、また来るか」

――月海原学園・1階廊下――



リゼ「……なんだ?」

セイバー「購買、いや食堂か。何か騒がしいな」

リゼ「行ってみよう」




――月海原学園・食堂――


ザワザワ


リゼ「す、すごく混んでるな」

セイバー「……マスター。厨房にいるのって」

リゼ「え? ……あ!」


士郎「あ、ちょっと皿もってきてくれ」


リゼ「な、なにやってんだ……?」



↓1


1、「無視。アリーナに行こう」

2、「近くの一般生徒に話を聞いてみる」

3、「忙しそうだ。手伝おう」

リゼ「……」

セイバー「感心しないな、マスター。数日後には殺しあう相手だぞ」

リゼ「けど、忙しそうじゃないか。ちょっと行ってくるよ」

セイバー「……まったく。オレも変なマスターに引かれたもんだな」

セイバー「アリーナの探索があるんだ。あんまり長居するなよ」

リゼ「ああ」



士郎「じゃあ、今度は醤油を……」

リゼ「ほら」

士郎「ああ、ありが…………あ」

士郎「お前……」

リゼ「喋るのは後だ。みんな待ってるぞ」

士郎「……ああ。そうだな」



士郎「ふう、終わったか」

士郎「ありがとうな。えっと……天々座、だっけ」

リゼ「リゼでいいよ。噛むだろ」

リゼ「で、なんでコックの真似事なんてしてたんだ?」

士郎「厨房を担当してるNPCがいなくなったみたいでさ。ムーンセルが変わりを用意するまで、少しかかるって」

リゼ「だから手伝ってたのか」

リゼ「↓1」



1、「いい奴だな」

2、「お人よしだな」

3、「便利屋でもやってるのか?」

リゼ「いい奴だな」

士郎「いいとか悪いとかはよくわからないけど……俺は、誰かの助けになればいいと思ってやってるだけだ」

士郎「褒められるようなことじゃないさ」

リゼ「そっか。変わった奴だな」

士郎「よく言われるけど……そうなのか?」


ザッ


セイバー「マスター」

リゼ「ああ、悪い。待たせた」

――月海原学園・1階廊下――


セイバー「……」

リゼ(セイバーの機嫌が悪い……? やっぱり、敵マスターと話すのはよくなかったか?)

リゼ「えっと、セイバー」

セイバー「別に、マスターが敵マスターと仲良くなるのはいい。相応の覚悟があるならな」

セイバー「ただ、オレはあいつが気に入らなかっただけだ」

リゼ「気に入らない……?」

セイバー「およそ人間らしくない。いい奴なんてごまんといるが、あいつは奉仕と献身の奴隷だ」

セイバー「オレは、好きにはなれないな」

――アリーナ・一の月想海第一層――



セイバー「こういう言い方しなきゃならねえのは癪だが……あいつらがいねえうちに、トリガーを取っちまおう」

リゼ「そうだな。行くぞ、セイバー」


エネミーの実力では、彼女らの進撃を止めることはできない。それは昨日の時点で証明されていることだが、エネミーに敵前逃亡という選択肢はない

彼らは思考することもないままセイバーに、あるいはリゼに攻撃を試み、触れることすらできぬまま消滅していく

もし、エネミーの亡骸が霧散しない仕様だったなら。この階層は、すでに死屍累々の惨状となっていただろう

セイバー「……マスター、やっぱり強いな」

リゼ「セイバーもな」

リゼ「さて、結構進んだな。トリガーが最奥にあるとは限らないけど、そろそろ見つかってもいい頃だよな」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「アサシンの侵入を感知」

6~0、「トリガー発見」

コンマ1桁目7



『暗号鍵を入手しました』


リゼ「よし、これで不戦敗は免れたな」

セイバー「ああ。…………!」

セイバー「マスター、来たぞ。アサシンだ」

リゼ「!」

セイバー「ここからなら距離がある。出口もすぐそこだが……」



↓1


1、「学園に帰還」

2、「迎え撃つ」

リゼ「情報がない以上、戦って得るしかない」

リゼ「危険な賭けだが……」

セイバー「危険じゃない戦いなんてないさ。それに、借りは早めに返しておきたい」

セイバー「けど、まだここにいるってことは、トリガーはとってないのか……? なら、それも邪魔するとしようか!」



アサシン「…………!」

アサシン「あくまで迎え撃つ気だな。マスター、警戒を」

士郎「わかった。頼むぞ、アサシン」



ザッ


アサシン「ふむ、不意打ちも是とする類の剣士かと思っていたが。素直に待っていてくれるとは」

セイバー「不意打ちが通用するような半端な腕じゃねえだろ? どのみち、制限時間もあるんだ。正面からありあおうじゃないか」

アサシン「一理ある。……そういえば、昨日は名乗り損ねていたな」

アサシン「拙者、アサシンのサーヴァント――――佐々木小次郎」

セイバー「えっ」

リゼ「えっ」

士郎「えっ」

士郎「ちょっ、アサシン!?」

セイバー「……剣を交える前なら、愚行だと笑い飛ばしたんだがな」

セイバー「腕によほど自信があるとみえる。あるいは……ブシドーってやつか?」

アサシン「高尚な理念も、守るべき矜持もない。拙者はただ、主がために剣を振るうのみ」

アサシン「ああ、心配するな。お主に名乗りを強制するつもりはない。どうあっても隠したいようだしな」

セイバー「助かる。正義も流儀も、押し付けがましいのが一番迷惑だからな」

セイバー「さて、始めようか。アサシン――――!」

アサシン「来い、セイバー――――!」


威圧的な怒号とは裏腹に、セイバーはすぐには動かなかった

勝負には、流れがある。それは、単純なゲームにも、命を賭した殺し合いにも言えること

昨日の敗因、そのひとつは……間違いなく、相手の実力を見誤っての軽率な一手目であった。あれで、流れが決したのだ


アサシン「…………」


アサシンも、動かない。セイバーの攻撃に備えているようにも見えるし、飛び込むタイミングを見計らっているようにも見える

沈黙が支配する空間で、生唾を呑みこんだのはどちらのマスターか。それを合図にしたように、動いたのは――――



↓1(コンマ1桁目)


1~3、「アサシン優勢」

4~8、「拮抗」

90、「セイバー優勢」

コンマ1桁目3



――――アサシンだ

空間を切断するような鋭利な剣閃が、突進の速度に乗って繰り出される



セイバー「っ……!」



とっさの防御は、剣。鎧で受けきれぬ重さではないが、昨日の太刀筋が脳裏によぎった。鎧による防御では、かいくぐられる



アサシン「……」



アサシンがほほ笑む。嘲笑ではない。獰猛な獣のような歓喜でもない。ただ純粋に、眼前の敵の強さに喜んでいる

優勢であっても……否、優勢であるからこそ、アサシンはセイバーの強さを理解する

有利な状況を構築するのが強さであるのなら。不利な状況においてしぶとく粘るのもまた、強さである

リゼ「っ、セイバー……!」



歯がゆい。サーヴァントの危機に、しかしなす術がない。なんとか動きを目で追えるのだから、銃口でアサシンに狙いを定めることはできる

だが、その度にアサシンがちらとリゼに鋭い視線をやる。余計な動きをすれば、彼は迷わず標的を変更するだろう



セイバー「あああっ――――!」



剣士と相対した経験は、それこそ数えきれない。だが、アサシンの間合いは特別だった。攻勢に転じるためには、一歩踏み込まなければならない

あれほどの長刀、攻撃後の返りは遅いはずである。にもかかわらず、アサシンの攻撃はセイバーを己の間合いに釘づけにしていた



バチンッ



終戦の合図は昨日と全く同じだった。両者が生存している以上、結果は引き分けだ

だが。セイバーはそう解釈できない。またしても、完敗だった



セイバー「ふ、ふふ……ははははははははっ!」

セイバー「こうもボコボコにされちゃ、自分を怒る気も起きねえな」

セイバー「覚えてろよアサシン! 次は勝つからな!」

リゼ「小悪党みたいな捨て台詞はやめろ!」



士郎「…………。面白いな、あいつら」

アサシン「まったくだ。決戦が楽しみだな」



【1回戦2日目・アリーナ探索終了】

――マイルーム――


セイバー「ああああああああ! くっそおおおおお!」バタバタ

チノ「セイバーさん。サーヴァントに暴れられると、壁が壊れてしまいます」

セイバー「許してくれよ、悔しいんだ。見切ったつもりだったんだけどなあ……あの間合いと速さはなんなんだ」

リゼ「まあ、真名も発覚した……というより、教えてくれたって感じだけど」

リゼ「そろそろ、対策が練れるだろ」



セイバーと喋ろう。話題は?↓1


※1つに絞ってください

リゼ「というわけで、アサシン対策を考える」

セイバー「問題はリーチと速さだ。防御は薄そうだし、うまく間合いを詰められれば勝ち目はあるだろ」

リゼ「役に立ちそうなスキルとかないか?」

セイバー「魔力放出を使えば、あるいは。けど、あいつのことだ。1度見せたら、2度目は通じないだろう」

セイバー「これを切り札に据えるなら、確実に決めないとな」

リゼ「だから温存してたのか」

リゼ「私も、サポートできるといいんだけど。動きは捉えられてるし……」

セイバー「は?」

リゼ「え?」

セイバー「……あいつの動き、追えんのか?」

リゼ「まだ目で追うのが精いっぱいだ。もう少し慣れれば……」

セイバー「……うかうかしてっと、追い抜かれるかもな」

チノと喋ろう。話題は?↓1


※1つに絞ってください

チノ「リゼさん。コーヒーを淹れてみました」

リゼ「おお、ありがとう」

リゼ「!」

リゼ「……やっぱりチノだな。あの味だよ」

チノ「そうですか、よかったです」

チノ「チノが喫茶店で働いていると聞いて挑戦してみましたが、うまくできてよかったです」

チノ「セイバーさんもいかがですか?」

セイバー「コーヒーか……」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「口に合わない」

6~9、「割と気に入る」

0、「カフェイン中毒発症」

コンマ1桁目3



セイバー「……」

セイバー「悪い、ちょっとオレには向いてないな」

チノ「そうですか……」シュン

リゼ「セイバー! 好き嫌いはよくないぞ!」

セイバー「怒られた!? いいのかマスター! サーヴァンを初めて怒るイベントをこんなところで消費するのか!」

リゼ「大丈夫だ、チノ。私が飲むぞ」ゴクゴク

セイバー(マスター、チノに甘いな。故郷が恋しいのか……?)



【1回戦2日目・終了】

【1回戦3日目・夕方】



チノ「今日も頑張ってください。おいしいコーヒーを淹れて、待ってます」

リゼ「ああ。行ってくる」



↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

――教会――


ギィィィ



セイバー「そういえば、ここってなんなんだろうな」

リゼ「さあ…………ん、誰かいるぞ」




なぜかサーヴァントがいます。誰?↓1↓2



※staynight,zero,apocrypha,EXTRA,EXTRACCCに登場するサーヴァントを1人選択、重複した場合安価下

※エクストラクラス、アルターエゴから選択してもOK

※以下のサーヴァントは選択できません

 ・セイバー:アルトリア、モードレッド、ネロ

 ・アーチャー:エミヤ(無銘)、ギルガメッシュ

 ・ランサー:カルナ、エリザベート

 ・ライダー:イスカンダル、アキレウス

 ・キャスター:アヴィケブロン、玉藻の前

 ・アサシン:セミラミス、佐々木小次郎

 ・バーサーカー:全員

ジャンヌ「おや、お祈りですか?」

セイバー「いや、そういうのは性に合ってないんでな。ただ、戦争の舞台に教会があるのも変だからよ。なんとなく気になってな」

ジャンヌ「なるほど、そうでしたか」

パッションリップ「えっと……こ、こんにちは」

リゼ「ああ、こんにちは。お前たち、サーヴァントだよな? なんでここに?」

リップ「えっと、それは……」

ジャンヌ「召喚されたはいいのですが、マスターが見当たらないのです。しかし、なぜか現界に支障がない」

ジャンヌ「謎のはぐれサーヴァントと言ったところでしょうか」

セイバー「胡散くせー」

リゼ「じゃあ、ここはなにかをする場所じゃないってことか?」

リップ「は、はい。でも、休憩に使うとか……」

セイバー「それならマイルームでいいな」

ジャンヌ「…………。はっ!」

ジャンヌ「来ました、啓示が来ましたよ」

リゼ「そんな宅急便みたいな感じで来るのか」

ジャンヌ「私たちと勝負しましょう。勝ったらいいものをあげます」

セイバー「オレがお前に言うのもあれだけどさ。教会なんだと思ってるんだ?」

リップ「でも、ここ壊したら怒られるんじゃ……」

ジャンヌ「大丈夫です。あくまで穏便に」

ジャンヌ「じゃんけんで決めましょう」

リゼ「フランクな聖女だなあ……」

ジャンヌ「ではいきますよ、セイバー。先に3勝した方が勝ちです」

セイバー「なんだかわからねえが、勝負なら受けて立つぜ!」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「ジャンヌ勝利」

6~0、「セイバー勝利」

コンマ1桁目1



セイバー「バカな、あいこすらなく3連敗だと……!?」

リップ「ジャンヌさん、すごいです!」

ジャンヌ「主は私に味方しましたね」ドヤァ

リゼ「ゲームにすら勝てなくなってきてるな、セイバー」

セイバー「うるせえ!」


リゼ「そろそろ行くか」

セイバー「そうだな……次は負けないからな!」

ジャンヌ「いつでも受けて立ちますよ。では、お暇なときには遊びにいらしてくださいね」

リップ「ま、待ってます……!」

――保健室――


セイバー「なんだ、マスター。怪我したのか?」

リゼ「そういうわけじゃないけど……世話になるかもしれないし、挨拶しといたほうがいいかなって」



保険医担当NPC↓1


※Fate/Apocryphaにマスターとして登場している人物(ゴルド、獅子劫界離を除く)

玲霞「あら、どうしたの?」

リゼ「美人だな……保健医は美人なんて、都市伝説だと思ってたよ」

玲霞「あら、ありがとう。そうそう」

玲霞「私、マスターに支給品を渡すのが仕事なの。回戦ごとに一つだから、忘れずに受け取りに来てね」

セイバー「へえ、気が利くな」



↓1(コンマ1桁目)


1~4、「無難に回復アイテム」

5~8、「お弁当」

90、「拾った物騒なモノ」

コンマ1桁目8



『おかあさんのお弁当を入手しました』


リゼ「なんだ、このあふれる母性は……!」

セイバー「美味そうとかそういう問題じゃない……愛が溢れてるぞ……!」

玲霞「喜んでくれて嬉しいわ。じゃあ、頑張ってね」

――月海原学園1階・アリーナ入口――



リゼ「ところで、トリガーを取ったから第2層に行けるようになったぞ」

セイバー「なにか手に入るかもしれない、って神父が言ってたな」



↓1


1、「第1層に行く」

2、「第2層に行く」

セイバー「行かない手はないな。宝探しといこうじゃねえか」



――アリーナ・一の月想海第二層――


セイバー「見た目はそんなに変わらないな。エネミーも強くなってる感じじゃないし」

リゼ「けど、ムーンセルがただのボーナスステージを用意してくれるとも思えないぞ」

セイバー「相応のリスクがあるかも、ってことか」

セイバー「……マスターに勝てるエネミーとかいんのかなあ」

↓1(コンマ1桁目)


12、「アサシンの侵入を察知」

3~5、「手応えのありそうなエネミーと遭遇」

6~8、「美味しそうなスイーツを発見」

90、「礼装発見」

コンマ1桁目4



セイバー「……!」

エネミー「……」

リゼ「人型……?」

セイバー「こいつは一味違うな。下がってな、マスター」

リゼ「……」



↓1


1、「無理をすることはない。セイバーに任せよう」

2、「いや、私がやるぞ」

リゼ「ああ。頼んだ、セイバー」

セイバー「おう」



確かに、今までのエネミーとは違った。浮いているだけの箱とは違う。腕があり脚があるということは、それだけ戦闘手段が多彩になるということだ

その疾走は風、拳は銃弾。だが、セイバーは嘲るように、あるいは拍子抜けしたように、乾いた笑みを浮かべた



セイバー「出会うべき順番が違うよなあ……アサシンと比べりゃあ、止まって見えるぞ――――!」



あえて紙一重で回避し、すれ違いざまに横薙ぎの一閃。人の形をしていたソレは、真っ二つに両断された

上半身は地に落ちる前に粒子となって消失する。残された下半身はしばし立ち尽くした後、静かに消えた



リゼ「うん、安心したぞ」

リゼ「セイバー、やっぱり強いな」

セイバー「当然だ。……あいつと戦うのもありかと思ったけど、こっちには来てないみたいだな」

リゼ「そうだな。礼装とやらも見つからないし……いつもあるとは限らないのか?」

セイバー「じゃ、今日は帰るか」






【1回戦3日目・アリーナ探索終了】

――マイルーム――



リゼ「猶予期間も明日を残すのみか……もう一回、戦っときたいな」

セイバー「そうだな。とはいえ、校内で堂々と仕掛けるのもなあ」

セイバー「……果たし状とか叩きつけたら、応じてくれそうじゃないか?」

リゼ「ははは、そんなわけ」

リゼ「……応じてくれそうだ」

セイバー「だろ?」



セイバーと話しますか?↓1


1、「話す(希望があれば内容併記)」

2、「別にいい」

リゼ「ところで、真名は教えてくれないのか?」

セイバー「マスターは戦士としては一流だが、魔術師としては平凡だからな。情報が漏れるとまずいだろ」

リゼ「ふむ……なるほど」

チノ「コーヒーです」

リゼ「お、ありがとな」

チノ「セイバーさんには、紅茶を淹れてみました」

セイバー「悪いな、気ぃ遣わせて」

リゼ「…………じゃあ、セイバーの親父ってどんな人だ?」

セイバー「……」ピタッ

チノ「セイバーさん?」



↓1(コンマ1桁目)


1~3、「話してくれない(激昂)」

4~6、「話してくれない(冷静)」

7~9、「なんとなく教えてくれる」

0、「詳しく話してくれる(名前は伏せる)」

コンマ1桁目6



セイバー「…………」

セイバー「真名のヒントになっちまうだろ。まあ、いずれ話す時が来る」

リゼ「……そっか。わかった」

リゼ「悪かったな、出過ぎた真似だった」

セイバー「いや、いいよ。自分のサーヴァントの真名が気になるのは当然だ」




チノと話しますか?↓1


1、「話す(希望があれば内容併記)」

2、「別にいい」

そういや素顔も晒してないんか?

>>245

→ マイルームなど、敵の目がないところでは脱いでますが、基本鎧です

  私服は、ケイネス店員が入荷してくれるまで待ちましょう




リゼ「チィッピーは動かないんだな」

チノ「ティッピー?」

リゼ「ああ、そのうさぎだよ」

セイバー「それうさぎだったのか」

チノ「どうやら、ムーンセルはチノの一部として再現したようですね」

チノ「ペットですか?」

リゼ「ペットというか……看板うさぎというか。喫茶店のマスコットだ」

チノ「なるほど……取れませんかね?」

リゼ「えっ」

セイバー「よし、手伝うぞ」

ギギギギギ


チノ「痛い痛い痛い痛い……!」

セイバー「完全にくっついてるな。マスター、1セットにしちまうなんてあんまりじゃないか」

セイバー「どんな生き物なのか興味あったのに」

リゼ「未確認生物みたいな言い方するなよ。普通のうさぎだ」

チノ「普通のうさぎはこんなに丸くない気がします」




【1回戦3日目・終了】

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「指摘されて気づく、そういえば私服の入手手段がない月面」

弟子四号「ケイネス店員! よろしくね!」

アオヤマ「やっぱり従来と比べて安価が多めになりますねえ。ご協力、ありがとうございます」

弟子四号「じゃ、短編コーナーだよ!」


・登場人物は『ご注文はうさぎですか?』または『Fate(staynight,zero,apocrypha,EXTRA,EXTRACCC)』に登場する人物のみ

 ※ごちうさに関しては、アニメ版、もしくはコミックス3巻までの登場人物に限ります

・ごちうさとFateから、最低でも1人ずつ選出

 ※人物の代わりに、場所などを指定することもできます(ラビットハウス、衛宮邸など)

・前スレおよびそれ以前のネタを前提とするものは無効

・R-18は無効


アオヤマ「↓2で、登場人物とシチュエーションを指定してください」

全員はさすがに書ききれないので、Fate女性陣はstaynightのみとします



○ごちうさ&fate女性陣を対象とした小次郎とディルムッドとタカヒロさんとあんこでのイケメン対決!



小次郎「なにが始まるというんだ?」

ディルムッド「さあ、俺にも何が何だか……」

あんこ「……」

タカヒロ「今日は女性のお客さんが多いな」


イリヤ「第1回、イケメン対決ー! イエーイ、ぱふぱふー」

桜「あ、先輩以外は間に合ってます」

凛「なんですでに開き直ってるのよ」

チノ「イケメンって?」

ココア「イケてる麺のことだよ! きしめんとか、生パスタとか!」

リゼ「どこがどうイケてるんだ」

セイバー「聖杯が与えてくれた知識によると、顔面偏差値が高い男性のことのようですね」

ライダー「聖杯とはいったい……」


あんこ「!」ビュッ


千夜「あら、優勝候補筆頭のあんこがシャロちゃんに突進したわ」

シャロ「やめてえええええええええええええ!」

イリヤ「対決どころじゃないんだけど」

小次郎「次は審査員の選考から始めるべきだな」

キャスター「うさぎが混じってるのはいいのね」




弟子四号「次回は、1回戦猶予期間最終日から再開だよ! 次回もよろしくね!」

アオヤマ「ありがとうございました~」

【1回戦4日目・朝】



――マイルーム――



ピピピピピ


『決戦のルールをお知らせします』

『決戦場には、対戦するマスターとサーヴァント以外は、いかなる理由があっても立ち入りできません』

『また、サーヴァントとマスターには以下のルールを適用します』

『1、サーヴァントはサーヴァントにしか攻撃できない』

『2、マスターは相手マスター・相手サーヴァントの両方に攻撃できる』

『ルールの改正は不可能ですが、質問等は監督役NPCが受け付けます』

『ご健闘をお祈りします』

リゼ「マスターはマスターと戦ってもいいのか」

セイバー「問題ないな。二流のマスター相手なら、うちのマスターの護衛を考える必要もないし」

セイバー「むしろ、オレたちには有利かもな」

リゼ「ああ。セイバーの足を引っ張らないように頑張るよ」

リゼ「さて、相手の情報も増えたことだし、今のうちに図書室に行っておくか」

セイバー「そうだな」

――月海原学園・図書室――



セイバー「佐々木小次郎って、日本だと有名なのか?」

リゼ「ああ。人気もあるし、知名度も高い」

リゼ「……あった。これになら書いてあるだろ」




セイバー「得物は『備前長船長光』……けど、刃長1メートルって書いてあるぞ?」

リゼ「まあ、まったく記録通りってことはないだろう。それにしたって、あれは長すぎるけど」

セイバー「ふーん……あと、重要そうなのはこれだな。『燕返し』」

リゼ「ああ。宝具なのかスキルなのかは分からないが……奥の手であるのは間違いなさそうだ」

セイバー「……でもやっぱり、活字を追うだけじゃな」

セイバー「もう一回戦いたい」

リゼ「それがいいだろうな。さて、どうするべきか……」



↓1


1、「果たし状を送る」

2、「ストーキングを敢行。アリーナに入ったところで戦いを申し込む」

3、「校舎内だろうが知ったことではない。見つけ次第襲撃」

セイバー「昨日も言ったが、やっぱり果たし状が効果的な気がする。あいつの性格を考えてもな」

リゼ「二度も剣を交えたセイバーが言うんだ、間違いないだろう。じゃあ、それで……」

セイバー「待った。送るって言っても、あいつらがどこにいるか分からないんじゃ、どうしようもない」

セイバー「マスター、探せるか?」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「……」

6~0、「これでも魔術師だ。人探しくらいはできる」

コンマ1桁目2



リゼ「……」

セイバー「ダメなのか」

リゼ「ま、まあ、学園を歩いてれば見つかるだろ。外には出られないんだし」

セイバー「それもそうだな。けど、マスター。オレ」

セイバー「マスターの魔術師っぽいとこ、まだ見てないんだけど」

リゼ「うぐっ」

【1回戦4日目・昼】



――月海原学園・食堂――


リゼ「や、やっと見つけたぞ」

士郎「リゼ?」



『果たし状を渡しました』



士郎「これは……」

アサシン「ほう、果たし状とは。よほど拙者と戦いたいとみえる」

アサシン「喜ばしいことよ」

リゼ「受けてくれるのか?」

アサシン「当然。仮にも剣士、決闘の申し込みを拒んだとあれば恥の極み。よいな、マスター?」

士郎「アサシンがそうしたいなら止めないさ」

アサシン「うむ。では、今から4時間後、場所はアリーナ第2層でどうだ」

リゼ「……」チラ

セイバー「オレはいいぞ」

アサシン「では、それで。楽しみだな、マスター」

士郎「俺は殺し合いを楽しむ趣味はないんだけどな……」

リゼ「……」



↓1


1、「士郎と話す(希望があれば内容併記)」

2、「部屋に戻ろう」

リゼ「なあ、士郎。お前は、どうして人を助けるんだ?」

士郎「え? そりゃ、困ってる人がいたら助けるだろ」

リゼ「それはわかる。私にも、思い当たる節がないでもない。でも……」

リゼ「ここに来るまでに、いろんなNPCやマスターからお前の話を聞いたよ。みんな言ってた、衛宮に助けてもらったって」

リゼ「いくらなんでも多すぎる。士郎、お前、困ってる人を放っておかないんじゃなくて」

リゼ「困ってる人、自分から探してないか?」

士郎「……困ってる人を探してる、か。そんなつもりはないけど、そうだな。そうかもしれない」

士郎「けど、それが俺の生き方だ。これまでがそうだったし、これからもそうだ。変わることはないだろうし、変えるつもりもない」

リゼ「そっか」

リゼ「変なこと聞いちまったな」

士郎「いや、いいよ。じゃあ、またあとでな」

リゼ「ああ」



セイバー「…………」

セイバー「はあ」

リゼ「どうした?」

セイバー「なにが、またあとで、だ。これから殺し合うんだぞ。気が抜けるってもんだ」

【1回戦4日目・夕方】



↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

――教会――



セイバー「リベンジだ!」バーン

リップ「わわっ……! こ、こんにちは」

ジャンヌ「待っていましたよ、セイバー。あなたなら、一度の敗北にめげないことは分かっていました」

リゼ「今日もじゃんけんか?」

ジャンヌ「そうですね、それで……。!」

ジャンヌ「啓示が来ました。主は、同じ勝負では満足なさらない御様子。別の勝負を考えましょう」

セイバー「主とか言ってるけど、視聴者か何かの間違いじゃねえか? マスター、カメラ探せカメラ」

ジャンヌ「では、今日はリップさんにお願いしましょう」

リップ「えっ、私ですかぁ……!?」

セイバー「何でも来い! 殴り合いでもいいぞ!」

リップ「あ、じゃあそれで」

リゼ「えっ」

ジャンヌ「殴るのとか潰すのとか得意って言ってましたね、そういえば」

ジャンヌ「ですが、本格的に戦うとさすがにアレなので……リップさん、3回だけ攻撃してください」

ジャンヌ「避けることができればセイバーの勝ちです。いいですか、避けるのですよ? 鎧や剣で受けては、敗北とします」

セイバー「上等だ! 来い――――!」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「リップの勝ち」

6~0、「セイバーの勝ち」

コンマ1桁目4



セイバー(まずはこの距離で様子を……)

リップ「えいっ」ボシュッ

セイバー「!?」


ドガァァァァァン


リゼ「ロケットパンチ、だと……?」

ジャンヌ「ああ、教会の壁が……」



ジャンヌ「またいらしてくださいねー」

リップ「あの、楽しかったです……! ありがとうございました」

セイバー「パンチが飛んでくることがあるのか……勉強になった」

――図書室――


セイバー「まだ調べてないことがあるのか?」

リゼ「いや、これからも世話になるだろうから、受付の人にあいさつしとこうかと」

セイバー「律儀だなあ」

リゼ「なぜか今朝まで空席だったからさ。今度こそ会えるかと……」

受付NPC「……」

リゼ「え……?」



図書室受付NPC↓1


※『ご注文はうさぎですか?』の登場人物(リゼ、チノ、モカ、ティッピーを除く)から1人選択

ココア「こんにちは! 図書室の受付役、ココアだよ!」

セイバー「図書室に向いてなさそうな奴だな」

リゼ「……ココア」

セイバー「また知り合いか? マスターの知り合い充実してんなあ」

ココア「! ひょっとして、私のモデルになった人の知り合い?」

リゼ「ああ」

ココア「そっかあ! なんだか嬉しいな」

ココア「私とあなたって、どういう関係なの?」

リゼ「関係?」



↓1


1、「友達だよ」

2、「親友だよ」

3、「姉妹だよ」

リゼ「友達だよ」

ココア「友達……そっか、なんだか楽しい気持ちになるのはそういうことだったんだね」

リゼ「私はリゼだ。よろしくな、ココア」

ココア「うん!」



ココア「ぐー……」

セイバー「ちょっと調べものした隙にこれだよ」

リゼ「今回、ムーンセルの人員配置はミスが目立つな、うん」

――アリーナ入口――



リゼ「私も可能な限り気を付けて観察するけど……やっぱり、セイバーに任せるしかない」

セイバー「ああ。いくら本を読んだって、運が良くても対応できるのは能力までだ。技術は、実際に戦って攻略するしかない」

セイバー「それに、そろそろいいとこ見せねえと、マスターが不安になるだろうしな」

リゼ「頼りにしてるよ、セイバー」

リゼ「じゃあ、行くぞ」

――アリーナ・一の月想海第二層――



アサシン「来たか、セイバー」

セイバー「こっちからケンカ売ったんだ、逃げるはずないだろ」

アサシン「正論だな」

アサシン「さがっていてくれ、マスター。周辺のエネミーは掃除した、しばらくは拙者から離れても問題ないだろう」

士郎「……」コク

セイバー「広いところで戦うのは初めてだな。マスター、巻き込まれるなよ」

リゼ「ああ」

セイバー「……。じゃあ、始めようか、アサシン――――!」

失礼しました。再開します





この決闘におけるセイバー側の狙いは、あくまで情報収集である。で、あれば。防戦に徹するのが、賢しい選択であろう

だが、セイバーはそれを良しとしなかった。性に合ってない、というのはもちろんだが、それ以上に

負けっぱなしでは、自分を許せない



セイバー「おおっ――――!」



先に仕掛けたのはセイバー。1日目と同じ展開。だが、そのときとは心構えが違う。相手の実力も理解している

これで、結果が変わらないのであれば…………その時は、実力で劣っていると断定せざるを得なくなる



↓1(コンマ1桁目)


1~3、「アサシン優勢」

4~8、「拮抗」

90、「セイバー優勢」

コンマ1桁目3



躊躇なく首筋を狙う切っ先を、腕を振り上げて受け流す。速度は落とさない。次だ。次を防げば、懐に飛び込める

そう確信した、直後



セイバー「……!?」



息を呑んだのは、本能が体を動かしたあとだった。アサシンは一太刀目を防がれるや否や、素早くその身体をセイバーの側面に滑り込ませた

その初速は、圧倒的だった。セイバーとて、速度に難があるわけではない。最優と呼ぶにふさわしいステータスである

単に。アサシンがそれより速いというだけ



アサシン「どうした、セイバー。それではいつぞやの二の舞だぞ――――!」


芸術と呼ぶことすらできそうなアサシンの繊細な剣技は、セイバーの獰猛な攻撃をかいくぐる

アサシンは強固な鎧をまとっていない。マスターも三流だ。ゆえに、あと一歩。あと一歩前に出られれば、勝負はつく

だのに、その一歩が詰められない。セイバーを寄せ付けぬ速度が、急所を的確に狙う精密さが、最後の一歩を邪魔している



セイバー「っ、おおおおおおおおおっ――――!」



雄叫びも、飄々とした笑みに受け流される。両者とも傷は負っていない。だが、攻めている側がこうも一方的に疲弊していては、優劣は明らかだ

届かない。制限時間があるから、ではなく。このまま何時間と続けても、その剣は届かない

セイバー自身が、心の底から理解してしまった




アサシン「ああ、お主と戦うのは楽しい。明日の決戦が楽しみだ」

アサシン「行くぞ、マスター」

士郎「ああ」



リゼ「……。セイバー」

セイバー「……情けねえ。まったく、情けねえ。自分のマスターにこんなこと言わなくちゃならねえなんてな」

リゼ「え……?」

セイバー「マスター。オレは、勝ちたい。聖杯が欲しいってのもあるが……純粋に、あいつに勝ちたいんだ。だから、恥を忍んで、言う」

セイバー「力を貸してくれ、マスター。オレ一人の力じゃあ、あいつには届かない――――!」



【1回戦4日目・アリーナ探索終了】

――マイルーム――


チノ「おかえりなさ……」

チノ「!」ビクッ

リゼ「……ああ、悪い。ちょっと、気が立ってるんだ。お互いにな」

チノ(気が立ってる……? 私にはよくわからないけど、これは『殺気』というものでは……!?)

セイバー「危険な役目を与えることになっちまう。けど、オレにはマスターを信じることしかできない」

セイバー「あいつと戦うのに、マスターの身を案じてる余裕はないからな」

リゼ「サーヴァントはマスターに攻撃できないってことだったけど……どこからが『攻撃』なのかはよくわからないしな」

リゼ「アリーナでの戦いが実質的に許可されてるあたりを考えても、基準はあいまいだと考えるのが無難だ」

リゼ「けど、心配するな。やれるだけのことはやる」




リゼ「……こんなもんかな」

チノ「なにをしてるんですか?」

リゼ「ああ、明日の準備をな。……セイバーに頼られちまったんだ、下手は打てない」

チノ「あまり、根を詰めすぎないようにしてくださいね」

リゼ「ああ、気を付けるよ。ありがとう」

リゼ「ところで、NPCってのは中立なんじゃないのか?」

チノ「生徒会の皆さんはそうかもしれませんが……私は、リゼさんをサポートするために生まれましたので」

チノ「リゼさんを応援します」

リゼ「そっか。じゃ、尚更頑張らないとな」

リゼ「チノのコーヒーが飲めなくなるのは困る」

チノ「それは、どっちのですか?」

リゼ「両方だよ。言っただろ、私にとっては、どっちもチノなんだよ」

チノ「そう、ですか」

チノ「ありがとうございます」




↓1


1、「セイバーと話す(希望があれば内容併記)」

2、「今はそっとしておこう」

リゼ(思うところもあるだろう。今は、言葉を交わす必要はない)

リゼ(明日、勝ってから……そうだな、どんな服が欲しいかとか、そんな話をしよう)






【1回戦4日目・終了】

【1回戦・5日目】



セイバー「準備はいいか、マスター」

リゼ「ああ。今のところ負け越しだが……問題ない」

リゼ「最後に勝った方が勝ちだ」

セイバー「ははっ、違いない!」

リゼ「……なあ、チノ」

チノ「はい」

リゼ「もし、私たちが負けたら、お前はどうなる?」

チノ「私は、リゼさんたちのためにいるのです。ですから、その奉仕先が不在となれば」

チノ「ムーンセルは、私を不要と判断するでしょう」

リゼ「……。そうか、そうだよな」

リゼ「ああ、行くぞセイバー。もう一つ、戦う理由ができちまった」

――月海原学園1階――


リゼ「さて……ん?」

ランルー「オイシイモノ アッタ?」

リゼ「あっ」

セイバー「すっかり忘れてたな」



↓1


1、「『おかあさんのお弁当』をあげる」

2、「見つからなかったと言って謝罪」

リゼ「……」

セイバー「! マスター、それは……」

リゼ「わかってる……あの人の愛情たっぷりのお弁当だ」

リゼ「けど……お腹を空かしてる奴にあげたとなれば、あの人も喜んでくれるさ」


『おかあさんのお弁当を渡しました』


ランルー「サガシテクレテ アリガトウ」

ランルー「ナニカ オ礼ヲ送ッテオクヨ」



綺礼「来たか。では、トリガーを提示してくれたまえ」

綺礼「うむ、確かに。すでに承知のことと思うが、敗者に未来はない。ここから出てこられるのは、1組だけだ」

綺礼「健闘を祈る。若きマスターよ」


ゴゴゴゴゴ

ガシャン

――エレベーター――



士郎「……なあ、リゼ」

リゼ「ん?」

士郎「この戦いに、和解はない。だから、聞くべきじゃないと思ってたけど」

士郎「やっぱり、聞いておきたい。お前は、どうして戦うんだ?」



↓1


1、「西欧財閥に聖杯を渡したくないから」

2、「守りたい場所があるから」

3、「士郎はどうなんだ?」

リゼ「西欧財閥に聖杯を渡したくないからだ」

士郎「……そうか」

リゼ「ん、残念そうだな。もしかして、士郎は西欧財閥側なのか?」

士郎「そういうわけじゃない。そもそも、どっち側とか……そういうのじゃないんだ。俺は、自分の正義を貫くだけだ」

セイバー「正義、ね……マスター。向こうの質問に答えてやったんだから、今度はこっちから聞いてやりな」

リゼ「そうだな。まだ時間もありそうだ」



↓1


1、「士郎はどうして戦うんだ?」

2、「正義って、なんだ?」

3、「彼女とかいるの?」

リゼ「士郎って、彼女とかいるの?」

士郎「え?」

セイバー「今の流れでそれ聞くのか」

アサシン「はは、面白い! どれ、マスター。年頃の少女が恥を忍んで聞いてきたのだ、応えてやるのが礼儀だろう」

士郎「いや、そんなこと言われても……いないよ、いたこともない」

リゼ「なんだ、そっか。料理上手だから、彼女に作ってやってるのかと」

士郎「なんだその無駄な想像力……」

セイバー「決戦前の緊張感がどっかいっちまったな」

セイバー「マスター、あんたスゲーよ。ある意味」

――決闘場――




ガコォン



士郎「……着いたみたいだな」

アサシン「これから殺しあう相手と語り合う……観測機にしては、粋な計らいだった」

リゼ(この戦いで……どちらかが)

修正:決闘場 → 決戦場



セイバー「所定の位置に立ってから始めなきゃならないのか。これじゃ殺し合いっていうより……」

アサシン「決闘、あるいは拳闘といったところか? 観客のいない見世物とは、おかしな話よ」

セイバー「……さて、言葉で語る時間は終わりだ。始めよう、アサシン」




セイバーとアサシンが同時に飛び出した。ここから先の戦況は、もはや改めて観察するまでもない

決まりきった結末を変えられるものがあるとしたら……それは、混入し得ない異分子による干渉

リゼは眼を見開き、アサシンの動きを凝視する



リゼ「……」




↓1(コンマ1桁目)


1~5、士郎「そうはさせない……!」

6~0、「リゼ、参戦」


今のところ、衛宮士郎に動きはない。まさか、何もしないつもりとは思えないが……ともかく、今はできることをしなければ

さすがに、アサシンの間合いに飛び込むのは無謀だ。だが、こちらには、この距離で攻撃する手段がある



リゼ「……」



拳銃を構える。衛宮士郎が動き出したが、問題ない。一発撃つだけなら、まだ間に合う



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「外す」

6~9、「防がれる」

0、「命中」

コンマ1桁目3



引き金を引いた瞬間、リゼは舌打ちした。出鱈目すぎる。セイバーの相手をしながら、銃による妨害を警戒して立ち位置をずらすとは……!

もう、そちらに注意は払えない。衛宮士郎による妨害をやりすごさなければ、作戦を遂行するどころではない



リゼ「……!」



とっさに右方に跳ねる。見えたわけではない。勘だ。結果的には、正しかった

相手は三流魔術師。その妨害方法などたかが知れている。その見立ては、正しかった。だが……



リゼ(弓……!?)



衛宮士郎は。弓使いとしては、間違いなく一流であった

リゼ「……! そうか」

リゼ(私が介入するであろうことは読まれてた……その対策が、士郎の弓か……!)



アサシンの動きを捉えようとすれば、ほかのことに気を配る余裕はなくなる。すなわち、士郎の弓を避けられない

ならば……



リゼ(先に、士郎をどうにかしなきゃならないってことか……!)



↓1


1、「距離を保ったまま、銃で応戦する」

2、「距離を詰めて、勝負を決める」

リゼ(……矛盾してるな。セイバーを助けるためには士郎をどうにかしなきゃならないけど)

リゼ(士郎を倒せば、そもそもセイバーを助ける必要がなくなるじゃないか)



考えている時間がもったいない。距離を考えれば、士郎が放てる矢は、多くて2発。それを避ければ、終わる



士郎(やっぱり、来るか……!)



↓1(コンマ1桁目)


1~3、「2発被弾」

4~7、「1発被弾」

8~0、「両方回避」

コンマ1桁目3



そも、現代の戦場に駆り出されるリゼにとって。弓とはあまりに未知の武器であった

射程も、連射機能も、持ち運びの際の利便性も、銃には劣る。その程度の認識だった

仮に、彼女に過失があったとしたら。弓を極めた者の実力を、考慮しようとしなかったことか



リゼ「……っ!?」



当たる。避けろ。本能が二度も鳴らした警鐘に、しかし身体が追い付かない。左肩と右足に、焼けるような痛みが走った

だが、足を止めることはできない。自分の働きにかかっているのだ

セイバーを、チノを。裏切りたくはない



リゼ「っ、あああああああああっ――――!」


二発当たった。それは、見事な功績であった

だが、同時に。それが衛宮士郎の限界でもあった。ここで頭か心臓を撃ち抜けなかった時点で、彼の敗北は決まったのだ

リゼが手負いであることを考慮しても、地力が違いすぎる。衛宮士郎は抵抗を試みはしたが、すぐに組み伏せられた。額に銃口が突きつけられる



士郎「ああ……ごめんな、アサシン。ごめんな、親父……」」



恨み言のひとつもない。衛宮士郎は、すでに敗北を受け入れていた

ならば。あとは引き金を引けば終わりだ。引き金を、引け、ば…………



リゼ「…………あ、れ?」


友の条件とは、なんであろう。付き合った期間だろうか。話した回数だろうか

リゼにも、それは分からない。だが、いっしょに料理をした。戦う理由を語った。

またあとで、と。そう言って別れた

ならば、衛宮士郎は。リゼにとって、友ではなかっただろうか



リゼ「…………」



そうだ。今、初めて気づいた。幾度も戦場に赴き、戦った。この手で奪った命もあった

だが。友を殺すのは、初めてではないか――――



↓1


1、「殺せない」

2、「…………それでも、引き金を引く」




リゼ「…………」

リゼ「ごめん、士郎」



殺さないという選択肢は、あってはならなかった。だから、そう口にするのが精いっぱいだった



士郎「ああ……いいんだ、リゼ。俺より、お前の方が強かった。それだけなんだ」

士郎「でも、その謝罪が本心なら……今の気持ちを、忘れちゃだめだ。その気持ちが、お前自身なんだから」



乾いた銃声とともに、衛宮士郎の存在が、ムーンセルから弾き出される

自覚した。せざるを得なかった。これが、殺すということなのだと――――


誤算があった。どれもこれも、一から十まで説明してくれないあの男のせいといっていい

マスターが死ねば、そのサーヴァントも脱落する。これは、揺るぎないルールだ。だが

マスターが死んだ瞬間に、サーヴァントが消滅するわけではない



セイバー「……! 抗うのか、アサシン! もうお前は……」

アサシン「ああ、聖杯戦争からは脱落する運命よ。だが、だからといって目の前の戦いを放り出すことはできん!」

アサシン「結果、ムーンセルには引き分けと判断されようが……それでも拙者は、この身体朽ちぬ限り、剣を手放すつもりはない――――!」

アサシン「最後の勝負だ、セイバー。我が秘剣、受けきれるか……!」

セイバー「……!」



アサシンが、構えをとった。これ自体、異常事態である。もとより、定まった構えのない戦い方であったはず

それに加え、彼の口から発せられた『秘剣』という単語。疑うべくもない。アサシンは、これで勝負を決めるつもりだ



セイバー「…………」



時間がないのはアサシンの方であるはずだが、セイバーは自らが優位にあると自覚できない

全身が震えている。長年の経験が告げている。判断を謝れば、死ぬと

アサシン「――――『秘剣・燕返し』!」




↓1


1、「魔力放出を使い、下がる」

2、「魔力放出を使い、前に出る」


それは、宝具ではない。佐々木小次郎という名を与えられた名もなき誰かが、一生かけて編み出した至高の剣技

そのルーツは、燕。いかに研鑽を重ねても、奴らは空気の流れを鋭敏に感じ取り、刀を躱す

そのツバメを斬るのなら……回避できる要素など、一片も与えてはならなかった

危険を感じたセイバーは、持てるすべての力を使い後方へ跳んだ。間違いではない。妥当な判断だ

相手が、彼でなければ



セイバー「……!?」



それは、斬撃の檻。全く異なる方向から全く同時に襲来する3つの軌跡は、対象に逃走を許さない

鎧で防ぐ、というのも安易な発想。その繊細にして鋭利な剣閃は、堅牢な鎧をかいくぐり、セイバーを四散させた

リゼ「…………。セイバー……」



身体が消える。存在が消える。怖い。自分は、死ぬのか

士郎の笑顔を思い出す。今わの際に、よくもまあ、あんな顔ができたものだ。自分より、彼の方がずっと強い

ああ、でも。そんな彼に言われてしまった。その気持ちを忘れるなと。それが、リゼの姿なのだと

だったら、忘れるわけにはいかない。死ぬ時くらい……いや、死ぬ時だからこそ。自分は、自分のままでありたいから――――




【DEAD END】


ラビット道場に送還されます

――ラビット道場――


しゃろ「いらっしゃい。DEADENDかBADENDになったらここに来るようになってるわ」

ちや「私としゃろちゃんでやってるの。よろしくね」

しゃろ「身体能力10、サーヴァントはモードレッド。イージーモードでないとしても、こんなに苦戦するとは思わなかったわ」

ちや「アサシンさん、強いわねえ」

ちや「ちなみに、>>347で殺さないを選んでたら、やっぱり道場行きだったわ」

ちや「この戦いは、絶対に敵を殺さないと先に進めない月の聖杯戦争を戦ううえで、大事な一戦なの」

しゃろ「まだ乗り越えられたわけじゃなさそうだけど……あとはあなたよ。頑張って、セイバー!」



>>355に戻ります

アサシン「――――『秘剣・燕返し』!」



それが秘策、大技であることがわかっているうえで、その詳細が不明であるならば。距離をとって回避を試みるが定石である

だが、戦場において定石など、頼りになるものではない。今まで戦ってきた100人が同じ戦術をとってきたとして、眼前の敵もそうである保証はないのだ

故に。セイバーは、己の直感を信用した



セイバー「はあああああっ――――!」



おそらく、躱せない。なら、技が完全に出終わる前にアサシンを倒す。分の悪い賭けだが、現状、これしかない

魔力放出によって加速したセイバーの速度は、あくまで瞬間的にではあるが、アサシンのそれを凌駕していた


両者とも、相手の攻撃を防御するつもりはなかった。すべての力を、攻撃に傾ける

剣戟の音もなく、セイバーの身体がアサシンの後方に飛び出した



アサシン「…………」

セイバー「…………っ」



たまらず、セイバーが片膝をつく。鉄壁であるはずの鎧の隙間から、とめどなく深紅が流出していた

だが――兜のせいでアサシンには見えないが――セイバーは、笑っていた



アサシン「…………。見事」



アサシンが刀を取り落し、仰向けに倒れこんだ。その身体は、袈裟懸けに両断されていた

痛みも相当なはずだったが、しかし。彼は、穏やかに微笑んでいる


セイバー「……なにが、見事だ。あんなの、正面から破れる奴はいねえよ」

セイバー「認めてやる。オレが勝てたのはたまたまだ。お前が消えかけで、時間がなかったうえに全力を出せなかったから勝った」

セイバー「オレが戦ってきた誰よりも、お前の剣は強かった」

アサシン「そう、か。ああ……」

アサシン「この清々しさ……初めて燕を斬った時以来だな――――」




【第1回戦・終了】

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「公式で必殺とか必中とか言われると書きにくい! 勘弁して!」

アオヤマ「ああ、いけませんココアさん。そんなことを言っては……」

アオヤマ「1回戦が終わるまでやろうとした結果、今日は長めになってしまいました。こんな時間までお付き合いいただき、ありがとうございます」

弟子四号「短編やるよー!」


・登場人物は『ご注文はうさぎですか?』または『Fate(staynight,zero,apocrypha,EXTRA,EXTRACCC)』に登場する人物のみ

 ※ごちうさに関しては、アニメ版、もしくはコミックス3巻までの登場人物に限ります

・ごちうさとFateから、最低でも1人ずつ選出

 ※人物の代わりに、場所などを指定することもできます(ラビットハウス、衛宮邸など)

・前スレおよびそれ以前のネタを前提とするものは無効

・R-18は無効


アオヤマ「↓2で、登場人物とシチュエーションを指定してください」

○モードレットとアルトリアの親子がラビットハウスで働きだしたら



モードレッド「……」

アルトリア「……」

ココア「け、険悪だよ……! 私とチノちゃんがケンカしたときとは比べ物にならないくらい険悪だよ……!」

リゼ「ちょっとした喧嘩とかなら助けてやりたいが……根が深そうだな」

リゼ「というかチノ。どうして2人同時に採用してしまったんだ」

チノ「そ、それが……2人が関係者だとは知らず」

ココア「別々にお願いに来たってこと?」

リゼ(あんだけ顔似てればわかりそうだが……)

ココア「よし、二人を仲直りさせよう!」

リゼ「私の話聞いてたか?」

ココア「でも、お店の雰囲気が悪くなるのは嫌だよ!」

ティッピー「これ以上客が来なくなるのも困るし……」

ココア「というわけで、ティッピーよろしく!」

ティッピー「!?」


ティッピー「……」ピョンピョン

モードレッド「相変わらず変な顔してんなあ」ヒョイ

モードレッド(そういえば、ココアがもふもふしたら気持ちいいとか言ってたな)

モードレッド「……」モフモフ

モードレッド「……!」モフモフ

アルトリア「……」

アルトリア「モードレッド。私にも貸してください」

モードレッド「お断りです」モフモフ

アルトリア「……!」イラッ


リゼ「余計険悪になってないか?」

チノ「ああ、ティッピーが修羅場の渦中に……」

ココア(アルトリアさんももふもふしたいのかな)

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「えっと、突然だけどお知らせだよ。ちょっと更新をお休みするね」

アオヤマ「来週の月曜日の夜に再開する予定ですが……多少、前後するかもしれません。ご了承ください」

弟子四号「じゃあ、次にみんなと会うのは、多分来週だよ。次回もよろしくね!」

アオヤマ「ありがとうございました~」



悪の定義は難しい。だが、善でないと断定するのは易い


暴力は善ではない。殺しは善ではない。それを肯定するのも、善ではない


では、善でない者を殺すのは、どうだろう。いや、そもそも


その手が血に染まっているのなら。あなたに、悪や善を定義する権利があるのだろうか――――





第2回戦開幕



残り64人


――マイルーム――



リゼ「…………」

チノ「あの、セイバーさん」

セイバー「そっとしておいてやれ。思うところがあるんだろうさ」

セイバー「オレと違って、マスターはまだ一線を越えてなかったみたいだしな」

チノ「そうですか……あ、そうだ」

チノ「お二人がいない間に、こんなものが届いてましたよ」

セイバー「なんだこれ……? ラケット?」

チノ「バドミントンの道具のようです」

セイバー「あのピエロか……遊んでる暇があればいいけどなあ」



ピピピピピ



『2回戦の対戦相手が決定しました。二階掲示板にて確認してください』



セイバー「マスター」

リゼ「……ああ、わかってる。吹っ切るのは難しいけど」

リゼ「塞ぎ込んでちゃ、ダメだよな」

セイバー(頭じゃわかってるか……けど、無理してる顔だぞ、マスター)

――月海原学園2階・掲示板前――



『第2回戦・天々座理世 VS 雨生龍之介』



セイバー「雨生……知ってるか?」

リゼ「いや、初めて聞く名前だ。けど、有名じゃないからって気は抜けないな」

セイバー「そうだな。それじゃ、始めるか」



↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

――購買部――


セイバー「よう」

ケイネス「常連風を吹かすな。しかし、足しげく通うものだな」

ケイネス「さては、この私の店員としての才能を見抜き、早めに取り入っておこうという魂胆か? なかなか慧眼じゃないか」

リゼ「相変わらず偉そうだな」

セイバー「回戦ごとに品揃えが充実するって言ったのはお前だろ? 見に来てやったんだよ」

ケイネス「そうか。では、私の手腕に敬服し跪くのだな、サーヴァント」

セイバー「あ?」

ケイネス「サーヴァントは、その服装を生前のものに縛られる。それでは窮屈だろう? そこで、私が服を仕入れてやった。ありがたく思え」



↓1(コンマ1桁目)


1~3、「スーツ(男性用)」

4~6、「スーツ(女性用)」

7~9、「露出度高めの洋服(Fate/Apocrypha参照)」

0、「ゴスロリ」

コンマ1桁目3



リゼ「スーツか。どうだ、セイバー?」

セイバー「いいんじゃないか? 動きにくそうでもないし」

セイバー「これもらうよ」

リゼ「また勝手に……で、いくらだ?」

ケイネス「代金はいらん」

リゼ「え?」

ケイネス「確かにコストはかかったが……取り戻すためには、宣伝してもらう必要があるからな」

ケイネス「そこのサーヴァントが、校内でこれを着てくれればいい宣伝になる。それを頼みたい」

セイバー「オレに、モデルの真似事をやれってことか。で、それを呑めばタダにしてくれると」

ケイネス「ああ。どうだ?」

セイバー「よし、乗った! いいよな、マスター?」

リゼ「ああ。セイバーも、ずっとそれじゃあ窮屈だろ」

――教会――



セイバー「頼もう!」バン

ジャンヌ「おや、こんにちは。ここにいるということは……」

リップ「一回戦、勝ったんですね。おめでとうございます……!」

リゼ「ああ、ありがとう」

ジャンヌ「おや、イメチェンですか?」

セイバー「どうだ、似合うか? マスターには褒めてもらったんだが……」

ジャンヌ「ええ、とっても似合いますよ」

リップ「私も、そう思います」

リゼ「な、言ったろ、セイバー?」

セイバー「なんか照れるな……」

リゼ「まだ、勝負ってやってくれるのか?」

ジャンヌ「ええ、いつでも。主が望まれていますから」

セイバー「負けっぱなしだからな……」

リップ「今日は、これです」

リゼ「トランプだな。で、なにを?」

ジャンヌ「ポーカーにしましょう。すぐに終わりますし」

セイバー「よし、今日こそ勝つぞ」

リゼ「頑張れ、セイバー!」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「ジャンヌ勝利」

6~0、「セイバー勝利」

コンマ1桁目2



セイバー「これでも運はいい方だからな」

セイバー「どうだ、スリーカード!」

ジャンヌ「まだまだですね」

ジャンヌ「フルハウスです」

セイバー「なに……!?」

リゼ「セイバー、あれか。ゲームとか苦手なタイプだな」

リップ「ジャンヌさん、すごいです……!」パチパチ

ジャンヌ「ふふん」ドヤァ

セイバー「別にいいんだ、ゲームの強さとか王には必要ないし……」ブツブツ

リゼ「ああ、セイバーがナーバスに……」

リゼ(スーツ着て項垂れてると、就活に失敗した女子大生みたいだ)

ジャンヌ「いつでも遊びに来てくださいねー」

リップ「あ、あの……2回戦も、頑張ってください……!」

――月海原学園・1階廊下――


セイバー「じゃ、気を取り直してアリーナに行くとするか」

リゼ「そうだな……ん?」


タタタタ


ココア「はあ、はあっ……」

セイバー「あれ、図書室のNPCだよな。持ち場離れて、どうしたんだろうな」

リゼ「そうだな……」



↓1


1、「話しかける」

2、「アリーナに急ぐ」

リゼ「ココア、どうかしたのか?」

ココア「!」

ココア「あ、あのね。図書室って、私以外のNPCもいるんだけど……」

セイバー「ああ、確かにいたな。それがどうしたんだ?」

ココア「私が居眠りしてる間に、みんないなくなっちゃって……!」

セイバー「それって、おかしなことなのか?」

リゼ「おかしなことだろう。NPCには、役割が与えられてるんだ。それが、一度に持ち場を離れるなんて……」

リゼ「なにかありそうだな。行ってみよう、セイバー」

セイバー「わかった」

――図書室――


セイバー「もぬけの殻か。NPCでも、いなくなると寂しいもんだな」

リゼ「ほかのところにいる、ってわけじゃないんだな?」

ココア「探してみたんだけど、どこにもいなくて……」

リゼ「そうか……みたところ、不審な感じはないが」

リゼ「どうだ、セイバー?」

セイバー「……」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「気付かない」

6~0、「気付く」

コンマ1桁目6



セイバー「細工の跡がある」

リゼ「なに?」

セイバー「随分と巧妙に隠してあるが……こいつは、システム側の問題じゃないな」

セイバー「参加者の誰かが、手を出したとみていい」

ココア「で、でも……私たちをさらって、どうするの?」

セイバー「さあな……なにか使い道があるのかもしれないが」

セイバー「いずれにせよ、お前も気を付けておいた方がいい。監督役とか、生徒会とか、そいつらの目の届く範囲にいた方がいいだろう」

ココア「……!」コク

――月海原学園・アリーナ入口――



リゼ「NPCを誘拐するなんて、なに考えてるんだろうな」

セイバー「ペナルティを受けるリスクと隣り合わせのはずだからな。それに見合うだけのメリットがあるのか……?」

リゼ「……考えても仕方ない。行くぞ、セイバー」

セイバー「ちょっと待て、マスター」

セイバー「今日は、オレの後ろにいろ。戦うな」

リゼ「…………。どういう意味だ?」

セイバー「わかってるだろ。感情が人を強くすることは稀だが、弱くするのは茶飯事だ。多分、今のマスターは弱いぞ」

リゼ「…………」

リゼ「……わかった。セイバーの言うとおりにするよ」

――アリーナ・二の月想海第一層――



セイバー「さて、トリガーは早めにとっておきたいところだが……」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「敵がいるようだ」

6~0、「自分たちしかいないようだ」

コンマ1桁目9



セイバー「敵はいないみたいだ。マスターとも出くわさないし、不気味といえば不気味だが……」

リゼ「けど、トリガーを取るチャンスだな。頼んだぞ、セイバー」

セイバー「おう」



特筆すべきことはない。一段階進んだだけでは、セイバーの敵となり得るエネミーなぞ現れるはずもなかった

攻撃する暇も与えない。深紅の閃光が瞬いたと思うと、すでに敵の姿は掻き消えていた

故に、その後ろをついていくリゼには、思案する余裕があった。今のマスターは弱いと、言われたこと


セイバーは、自分の実力を認めてくれていた。それを、躊躇なく弱いと言った

…………いや、実際のところ、思案する余地などなかった。なにが自分をそうしているのか、思う意当たる節は、ひとつしかない



セイバー「……いや、本当に不気味だ。あったぞマスター。トリガーだ」



セイバーの声で我に返る。確かに不気味だが、悪いことではない。情報収集は、明日からでもいいだろう



ところで

リゼは思案に夢中で、それに気づかなかった

セイバーは、純粋に見落とした。油断も慢心もなかった。ただただ、その隠蔽が、あまりに巧妙だったからである




【2回戦1日目・アリーナ探索終了】

――マイルーム――


チノ「リゼさん、コーヒーです」

リゼ「…………」

チノ「リゼさん……」

セイバー「悪いな、チノ。気を遣わせて。ちょっと根の深そうな問題でな」

チノ「いえ。……こういう時、チノならリゼさんの力になれるのでしょうか」

チノ(なにか、私にできることは……)



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「失敗」

6~0、「成功」

コンマ1桁目7



チノ「あの、リゼさん。ここに偶然、バドミントンの道具があります」

チノ「ご一緒に、どうですか?」

リゼ「……」

リゼ「バドミントン……」


――練習に付き合ってもらえないでしょうか……?

――頭にティッピーが乗ってたら2倍の力が出せるんです。嘘じゃないです


リゼ「……そっか。やっぱり、チノなんだな」

チノ「あ、あの……」

リゼ「ああ、いいよ。親父直伝の特殊訓練を叩きこんでやるよ」

チノ「……た、たぶん元のチノはただの人間なので……殺さない程度に……」

リゼ「はは、わかってるよ」

「――――『パトリオットサーブ』!」

ドゴォォォォンッ


「ちょっ、殺さない程度にと……!」

「ごめんごめん、つい……」



セイバー「……ちょっと元気になったみたいだな。助かったよ、チノ」

セイバー「オレは、メンタルのケアとか得意じゃないからなあ……そういうのは」

セイバー「そういうのは……」

セイバー「…………」

セイバー「オレの知り合いにいい相談役って、いたっけなあ……」



【第2回戦1日目・終了】

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「みんな久しぶり! また今日からよろしくね!」

アオヤマ「確かに、小次郎さんはもう少し描写があってよかったですね……リゼさんに寄りすぎました」

弟子四号「試行錯誤なう。ご意見ご感想、待ってるよ!」

弟子四号「じゃ、短編コーナー!」

アオヤマ「間が空いてしまったので、どこかで埋め合わせをしたいと思うのですが……今日はすみません。いつも通り、一篇でいきます」



・登場人物は『ご注文はうさぎですか?』または『Fate(staynight,zero,apocrypha,EXTRA,EXTRACCC)』に登場する人物のみ

 ※ごちうさに関しては、アニメ版、もしくはコミックス3巻までの登場人物に限ります

・ごちうさとFateから、最低でも1人ずつ選出

 ※人物の代わりに、場所などを指定することもできます(ラビットハウス、衛宮邸など)

・前スレおよびそれ以前のネタを前提とするものは無効

・R-18は無効


アオヤマ「↓2で、登場人物とシチュエーションを指定してください」

ごちうさメンバーのサーヴァントがラビットハウスに集合自分達のマスターについてあれこれ語る

>>423

→『前スレおよびそれ以前のネタを前提とするものは無効』に抵触するので安価下。このスレしか読んでいない方もいらっしゃるかもしれませんし

 もし今日はいなくても、前スレを読むことを押し付けることにつながりかねませんので、ご理解いただければ幸いです



>>256の嫌がるシャロを追い回すあんこに対し、イリヤ「はしたない雄兎には串ザシがお似合いよ」 あんこの運命やいかに!



シャロ「いやあああああ来ないでえええええええええ!」

あんこ「……」タタタタッ

イリヤ「むむ」キラーン

イリヤ「はしたない雄兎には串ザシがお似合いよ」

イリヤ「刃物持ってこーい! 今日はうさぎ鍋だー!」

凛「趣旨変わってるじゃない! ちゃんとしてよ司会者!」

イリヤ「やっちゃえ、ランサー!」

ディル「えっ、いや……え?」

リゼ「困ってるじゃないか」

シャロ「いいから早く助けてええええええええええ」


>>425>>427で意気揚々に書いといてあれだけど

前スレの範囲と境界がどこまでなのか、自分、分かってないんだよな

前スレの 前 が、ココアやシャロのスレが該当するのかという意味合いで

勘違いしてたら、ごめん、聞き流して

小次郎「しかし、助けを求められている以上、捨ておくわけにもいくまい」

小次郎「悪く思うな、兎。なに、峰打ちだ――――!」


ヒュッ

ピョンッ


小次郎「避けられた、だと……!?」

ライダー「なかなかの身のこなしですね」

チノ「さすがです。……あ、こっちに来ますね」

ティッピー「!?」

シャロ「いやああああああああああ」

あんこ「……」タタタタ




弟子四号「このあんこ人気。うん、私も好きだけどね」

弟子四号「えっと、同じスレ内なら『>>~の続き』もアリだけど、あんまり同じのが続くと制限するかもしれないから注意してね」

アオヤマ「今日もありがとうがざいました~」

弟子四号「またねー!」

>>432

→ 該当します。どう表現するのが適当だろうか……

  要するに『【ごちうさ×Fate】リゼ「聖杯戦争?」【安価】』以外の『【ごちうさ×Fate】』はすべて前スレに該当します

  誤解してた方がいらっしゃれば、申し訳ないです

乙です。

あとちょっと質問なんだですが
確か以前ルヴィアとか式や青崎姉妹みたいなちょい役や立ち位置が微妙なのはNGって言ってた気がするんですが
「ベディヴィエール」さんはどうなんでしょ?

>>440

→ staynightに出てるのでOKです(書ききれるとは言ってない)

  そういえば、ルヴィアNGって言ったけどstaynight出てたみたいですね……これは>>1の勘違いでした

  Fate(staynight,zero,apocrypha,EXTRA,EXTRACCC)に出てれば、ちょい役でもOKです

  式とかのゲストキャラは、出しちゃうと【ごちうさ×Fate】っていう軸がぶれる気がするのでNGにしています

【第2回戦2日目・朝】



――マイルーム――


セイバー「さて、敵にはまだ会えてねえし……探してみるのもありかもな」

セイバー「どうする、マスター?」

リゼ「……」

セイバー「マスター?」


ドサッ


セイバー「!? おい、マスター!」

チノ「か、顔が真っ青です……! リゼさん、リゼさん!」

――月海原学園・保健室――


セイバー「マスターの容体は?」

玲霞「このままだと、歩くこともできないわ。でも、私の権限で治せるものじゃないし……」

セイバー「原因は?」

玲霞「何とも言えないけど……怪我や病気でないのは確かね。例えるなら、そう」

玲霞「呪い、とか」

セイバー「呪い……!? けど、校内でのマスターへの攻撃は」

玲霞「ええ、ペナルティの対象よ。これほど強い呪いならなおさらね」

セイバー「ってことは、それを承知でオレたちを倒しに来てるか……」

セイバー「あるいは、ムーンセルの監視をかいくぐれるレベルの使い手ってことか」

【第2回戦2日目・夕方】



リゼの呪いが解けるまで、セイバー単独での行動となります

リゼが復活するまで、校内およびアリーナ散策中には令呪が使えません




↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

――保健室――


セイバー「マスター」

リゼ「ああ、セイバー……ごめんな、足引っ張らないようにとか、偉そうなこと言っておいて……」

セイバー「自分の不覚を呪ったって仕方ないだろ。相手が強いってことが分かったんだ、そっちを気にしとけ」

セイバー「それに……守ってやれなかったオレにも、非はある。あんまり自分ばっかり責めるなよ」

リゼ「……」

リゼ「ありがとな、セイバー」

セイバー「礼は呪いを解いてから……いや、この戦いに勝ってからでいい」

セイバー「待ってろ、マスター。呪いを解く方法を見つけて、ついでに犯人に灸をすえてくる」



セイバー(顔色は悪いな……まさか、呪殺でもしようってのか?)

セイバー(決めつけるには尚早だが……こんなことができる以上、今回の相手は)

玲霞「お疲れ様。マスターが動けないみたいだから、貴女に渡しておくわ」

セイバー「え? ……ああ、支給品だっけ」

玲霞「はい、どうぞ」




↓1(コンマ1桁目)


1~7、「おかあさんのお弁当・改」

8~0、「古びた銃弾」

コンマ1桁目1



『おかあさんのお弁当・改を入手しました』



セイバー「これは……!」

セイバー「くそっ、なんなんだ、オレはこの人のことなんて知らないのに……わかってしまう」

セイバー「これが、愛――――!」

玲霞「喜んでもらえてうれしいわ。じゃ、頑張って」

――月海原学園・屋上――



セイバー「……」

セイバー「なんでこんなとこ来ちまったんだろうな」

セイバー「まあ、一人で考え事する分には…………ん?」

セイバー(誰かいるな……マスターか?)



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「獅子劫界離」

6~0、「ラニ=Ⅷ」

コンマ1桁目1



セイバー「あ」

界離「ん? 誰だお前」

セイバー「誰って……あ」

セイバー(そういえば、あのときは鎧着てたな……どうしよう)



↓1


1、「天々座理世のサーヴァントだよ」

2、「邪魔したな。オレは戻るぞ」

3、「誰でもいいだろ。ここに用があっただけだ」

セイバー「天々座理世のサーヴァントだよ」

界離「は? ……あー、お前おんn」

???「やめときな、マスター。俺の勘だが、そいつは地雷だ」

界離「そ、そうか」

界離「で、どうしてサーヴァントが一人でこんなところにいるんだ?」

セイバー「…………。それ、は……」

???「何やら事情がありそうだな。どうだ、マスター。話だけでも聞いてやったら」

界離「なんで敵に手を貸すんだ」

???「正直になれよ、マスター。彼女と戦いたいんだろ? だったら、こんなところで負けられちゃ困るんじゃないか?」

界離「そんなつもりじゃねえんだが……まあ、いい。情報収集にもつながるかもしれないしな。話す気があるなら、話してみろよ」

セイバー「……」



↓1


1、「話す」

2、「話さない」




界離「呪い、ね。正直専門外だが……」

???「マスターも辛気臭い魔術使ってるじゃないか」

界離「呪いってのは生者に向けるもんだ。俺の魔術とは遠いところにある」

セイバー「じゃあ、わからないのか。オレのマスターを助ける方法は」

界離「具体的にはさっぱりだ。ただ、人を殺すって使い方なら、呪いほど回りくどい手もない」

界離「相手がお前んとこのマスターを恨んでるなら話は別だが……おそらく、相応の準備と条件を必要とするはずだ」

界離「恨んでも嫌ってもない相手を呪うのは、呪いの大原則に背くからな」

???「ムーンセルの監視をかいくぐるってんなら、余計、厳しい制約があるだろうよ」

セイバー「……じゃあ、どこかに手掛かりがあるかもしれないんだな」

界離「机上論だが、おそらくな」

セイバー「助かった! いつか礼をするよ、多分!」


ダッ


???「行っちまったな。いや、面白い奴だ」

界離「俺も焼きが回ったか……敵に助言するとは」

???「気付いてるか、マスター? お前、彼女たちを敵だ敵だとあえて口に出すことで、敵だと認識しようとしている」

???「本当は、敵だと思ってないだろ。ライバルと敵ってのは、似てるけど違うからな」

界離「…………」

界離「さて、な。だが、本当にそうなら、俺もそろそろ現役は引退だな」

関係ないがキャラ設定や各クラスの鯖名はそのスレの最初に書いておいたほうがいいんじゃないのだろうか?
毎回前スレ確認するの面倒だし

――月海原学園・1階廊下――


セイバー(怪しいのは、やっぱりアリーナか。敵に先回りされて、罠を張られてたとすれば……)

ランルー「……」ジー

セイバー「おわあっ!?」

ランルー「コンニチハ」

セイバー「お、おう。ああ、お前からのお礼、マスター喜んでたぞ」

ランルー「ヨカッタ トコロデ」

ランルー「ランルークン トッテモオ腹ガ空イテルンダ」

セイバー「またかよ!」

>>470

→ そこまで気が回っていなかった。リゼのステータスは今日の更新終了後に表記します

  敵サーヴァントやマスターについては……どうだろう。確かに書いた方がわかりやすいけど

  このスレから見てくれてる人的には、ネタバレにならないだろうかと。こっちは少し考えさせてください





セイバー「けど、今は…………今、は……」

セイバー(ま、またこの弁当を渡すのか……! いや、でも……)

ランルー「ナニカミツケタラ モッテキテホシイナア」

セイバー「よ、よし。任せとけ」

セイバー(この弁当は……なんだろう、渡したくないなあ)

――アリーナ・二の月想海第一層――



セイバー「なにか細工をするなら……校内よりここだろう」

セイバー「昨日歩いたとこを……いや、全域をくまなく調査するべきか」



「…………」



セイバー(敵もいるみたいだしな。ここから追いつけりゃあ、一戦交えるのもありだろう)


少し進んだあたりから、違和感があった。敵が、動いていない。てっきり、罠か何か仕掛けて早々に逃げだすと思っていたのだが、違う。これでは、まるで



セイバー(オレが行くのを待ってるってのか……? 理解できねえ。そもそも、マスターに呪いをかけたのは、直接対決を避けるためなんじゃ……)



思案しながら、眼前に躍り出るエネミーを蹴散らしながら、走る。敵の気配は、依然として動かない

場所が分かった。昨日、トリガーを取った場所だ



「みこーん! さすが、お速いですねえ」



狐だ。和装の狐だ。ほかに、適切な表現が見つからない。戦場に似つかわしくない笑みを浮かべて、マスターと思しき青年を庇うように立っている

龍之介「ねえ、キャスター。オレ、帰って続きがしたいんだけど」

キャスター「まあ! 昨日の熱い夜、その続きをしたいと!」

龍之介「そうそう! いいインスピレーションが湧いてきてさあ!」

キャスター「……本当に、ご自分のご趣味のことしか見ていませんねえ」

キャスター「でもいいのです! そのはっちゃけぶり、同族嫌悪を通り越して愛らしいくらいです!」

龍之介「だから、もう帰らない?」

キャスター「ご主人様がそこまでおっしゃるなら!」

セイバー「……」



足りない。緊張感が、足りない

セイバー(どうする……? これ、放っておいたら本当に帰りそうだぞ)




↓1


1、「問答無用で斬りかかる」

2、「スルー。帰らせる」

3、「話しかけてみよう(希望があれば内容併記)」

セイバー「…………」



あまり得意ではないが、壁際によって、剣を下ろして、気配を薄めてみる

キャスターは、こちらをちらと一瞥し……そのまま通り過ぎた。マスターに至っては、こちらを見ようともしない

ただ、その間際



キャスター「せいぜい頑張ってくださいまし。易々と解けるほど、甘いものではありませんよ」



ぞっとするような笑みを浮かべて、狐はアリーナを後にした


捜索は、呆気なく終了した。昨日、トリガーがあった空間。そこに、呪符が1枚ぽつんと落ちていた

ろくに言葉を交わしてもいない相手だが……セイバーは、直感していた。これは、わざとだと。彼女が、故意にしたことだと

隠す必要がなくなったのか、こちらを煽るためにあえて1枚だけ晒したのかは定かでないが……




【2日目アリーナ探索・終了】

――マイルーム――


チノ「……」

セイバー「……」

セイバー(沈黙が気まずいわけじゃないが……オレとチノって、直接的な関わりはなかったよなあ)



↓1


1、「話しかけてみる(希望があれば内容併記)」

2、「今日はもう休もう」

セイバー「……なあ、チノ」

セイバー「マスターに呪いかけた奴がわかった。次の対戦相手、キャスターだ」

チノ「! ……そう、でしたか。決戦場で戦うだけでなく、呪いに侵されることすらあるなんて」

チノ「やっぱり、危険な戦いなんですね」

チノ「……あの、セイバーさん」

セイバー「なんだ?」

チノ「リゼさんは、どうして戦わなくてはならないのでしょうか」

セイバー「…………。さあな、オレには分からねえよ。本人には、ちょっと聞きにくいかもしれないけど」

チノ「そう、ですよね……」

セイバー「けど、チノ。戦う理由なんて、いくらでもあるぞ」

チノ「え?」

セイバー「たとえば、そうだな……今オレは、マスターに呪いをかけたあいつにイライラしてる。だから、コテンパンにしてやるつもりだ」

セイバー「これも立派な戦う理由だよ。ほかの奴からしたらどうでもいい、けど、本人にとっては死ぬほど重要なこと」

セイバー「だから、細かいことは考えなくていい。応援してやってくれ。今のマスターには、お前が必要なんだから」

チノ「セイバーさん……」

セイバー「……ははっ、らしくねえ。柄にもねえこと喋っちまったな」




【2回戦2日目・終了】

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「獅子劫さんの呪いトーークが型月的に正解なのかは不明だよ! 雰囲気で楽しんでね!」

アオヤマ「そういえば今日の更新分は、リゼさんが呪いで倒れたので【ごちうさ×Fate】感が薄れてましたね」

弟子四号「……」

アオヤマ「……」

弟子四号「た、短編だよ!」



・登場人物は『ご注文はうさぎですか?』または『Fate(staynight,zero,apocrypha,EXTRA,EXTRACCC)』に登場する人物のみ

 ※ごちうさに関しては、アニメ版、もしくはコミックス3巻までの登場人物に限ります

・ごちうさとFateから、最低でも1人ずつ選出

 ※人物の代わりに、場所などを指定することもできます(ラビットハウス、衛宮邸など)

・前スレおよびそれ以前のネタを前提とするものは無効

・R-18は無効


アオヤマ「↓2で、登場人物とシチュエーションを指定してください」

○士郎から貰った大事なたい焼きの上にあんこ落下 凄い笑顔で イリヤ「兎はギリギリまで追い詰めて、怯えきった所を仕留めるものでしょ?」



シャロ「お買い上げありがとうございまーす」

士郎「ほら、イリヤ」

イリヤ「! い、いいの?」

士郎「そのために買ったんだ、当然だろ」

シャロ(露店でバイトすると、リア充との遭遇率が高くて胃が痛い)

イリヤ「わーい、ありがとうシロウ!」

イリヤ「いただきm」


キラーン

ヒュゥゥゥゥ

ベチャッ


イリヤ「……」

士郎「……」

あんこ「……」

>>499
疑問なんだが言峰の娘(カレン)がちゃんとした形で出るのってHAだがいいのか?(娘が居るって発言はHA以外であるけど)

イリヤ「な、ななななななな……」ワナワナ

士郎「お、落ち着けイリヤ! 新しいの買ってやるから……」

イリヤ「ふ、ふふふふふふ」ニコォ

士郎「!?」

イリヤ「さっきのじゃなきゃ、意味ないの……ああ、そうそう」

イリヤ「兎はギリギリまで追い詰めて、怯えきった所を仕留めるものでしょ?」

士郎「そこの兎、逃げるんだ! 狂化したイリヤは俺の手に負えない!」

あんこ「!」タタタタ

イリヤ「待ちなさああああい!」

シャロ「ちょっ、なんでこっちに来るのよおおおお!」


ドガァァァァン


士郎「……」

綺礼「事後処理を任される身の辛さ、少しは理解できたかね」

士郎「どっから出てきた」

>>506

→ ルールで規定した作品に出演はしてないので、無効になりますね

  次回にはHAも採用できるようにしたいと思いますので、今回はご了承ください






○天々座理世(リゼ)


基礎能力値(それぞれ最低値1、最大値10。数字が大きいほどその能力に優れる):戦闘力10、魔力4、魔術5

 ・体術、武器、魔術を用いて戦闘に参加できる

 ・サーヴァントを問題なく運用できる魔力量

装備

 ・拳銃

 ・コンバットナイフ

 ・バドミントンのラケット、シャトル



弟子四号「じゃ、リゼちゃんのステータスを晒しておくねー。今後、装備が増えたりするかも」

アオヤマ「では、次回の更新でお会いしましょう。ありがとうございました~」

【2回戦3日目・朝】


――マイルーム――


セイバー(マスターにかけられた呪いと、この呪符が関係ないとは思えない……)

チノ「セイバーさん? アリーナに行くには、少し早いのでは」

セイバー「ああ、ちょっとな。これが、あの狐からの挑戦だとしたら」

セイバー「同じような呪符が、どこかにあるはずなんだ」

【2回戦3日目・昼】



――購買部――


セイバー「……」

セイバー「! おい、ちょっとそこどけ!」

ケイネス「なっ!? 強盗はお断りだ、下がれ!」

セイバー「そういうんじゃねえ、よ……!」


ガタンッ


セイバー「あった、これで6枚目……」

セイバー「けど、全部で何枚あるかわからないんじゃ……いや、泣き言は言ってられないな」

【2回戦3日目・夕方】



セイバー「見つけられたのは12枚か……さて、これからどうするか」



↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

そういえば
気になってたんだが短編ってアインツベルン相談室の二人はzero枠でOKなんだろうか?

>>519

→ OKです




――保健室――



セイバー「マスター、調子は……マスター!?」

リゼ「っ……せ、セイバー、か…………」

玲霞「さっき急に悪化したみたいで……やっぱり、私じゃどうにもできないし……」

セイバー「そう、か」

セイバー(呪符はまだあるのか……? いや、それとも、オレはなにか間違えている……?)

セイバー「……」

玲霞「自分には、なにもできないのか」

セイバー「え……?」

玲霞「そんなこと考えてる顔してたわ。そうね、今すぐできることといったら……」

玲霞「手を握ってあげるとか」

セイバー「そんなことしたって……」

セイバー「…………」


ギュッ


リゼ「!」

リゼ「セイバー……」

セイバー「……もう行くぞ。安心しろ、マスター。オレが何とかする」

リゼ「ああ、任せ、た……」

――月海原学園・屋上――


界離「よく会うな。いや、今回は……」

セイバー「ああ、お前に会いに来た」

???「信用されたもんだな、マスター」

界離「そいつは皮肉か? ……まあいい。乗りかかった船だしな」

界離「呪いは何とかなったのか?」

セイバー「それが……そうだ、まずこれを見てくれないか」

???「呪符だな」

界離「……!」

界離「どうやらお前たちは、とんでもないのを相手にしてそうだな」

???「誰の呪符かわかったのか?」

界離「バカ言え、そこまでわかるか。だが、ただの一流じゃねえのは、これを見るだけでわかる」

セイバー「そんなにすごい奴なのか? そうは見えなかったが……」

界離「サーヴァントとしてどの程度かはともかく、呪術師あるいは呪術使いとしては化け物級だ」

界離「多少制約があったとしても、こいつがかけた呪いを解くのは一筋縄じゃいかねえだろうな」

セイバー「そうか……」

セイバー「ところで、校内にあった呪符を片っ端から壊していってるんだが、マスターの容体が治るどころか悪化する一方なんだ」

セイバー「こいつはどう思う?」

???「関係ないんじゃないか?」

セイバー「なに?」

???「仮に、呪いを解く術があったとして……校内の呪符を壊すことは、関係ないんじゃないかと思ってな」

セイバー「校内の呪符はフェイク、オレを引っ掻き回して時間を稼ぐための囮ってことか……」

――月海原学園・3階廊下――



セイバー「あいつらには世話になっちまってるな……いつか借りを返さないと」

セイバー「けど、今はマスターの呪いをどうにかするのが先だ。さて……」




↓1


1、「キャスターたちに会えるかもしれない。アリーナに向かおう」

2、「囮に紛れて本命があるかもしれない。呪符の捜索をもう少し続けよう」

――アリーナ・二の月想海第二層――



セイバー(昨日、あいつらがトリガーのあった場所に陣取っていた以上、トリガー取得済みであることは明白)

セイバー(なら、今日はこの第二階層にいる可能性が高いと思ったが……)

セイバー「やっぱりいるな。待ってろよ、キャスター……!」ダッ



キャスター「むむっ」ミコーン

龍之介「キャスター?」

キャスター「セイバーさんがいらしたみたいです。あれだけ設置した呪符をもうコンプリートしたのか、あるいはタネに気づいたか……」

キャスター「ご主人様、もっと近くに。思うにセイバーさん、不意打ちとか平気でやってくるタイプですよ」



ザッ


セイバー「さあ、追いついたぜ」

キャスター「さすがに私の細い脚じゃあ、武闘派の脚力からは逃げ切れませんねえ。マスター、下がってください」

龍之介「戦うの? 珍しいね」

キャスター「逃げるにしても、一工夫要る相手ですから」

セイバー「さて……」



↓1


1、「さっそく仕掛ける」

2、「キャスターに話しかける(希望があれば内容併記)」

3、「キャスターのマスターに話しかける(希望があれば内容併記)」


相手はキャスター、搦め手を得意とする相手。近距離の短期決戦とはいえ、わずかな時間を与えることもリスクになり得る

ならば、対魔力とパラメーターの性能差でもって、迅速に倒すが正答……!



キャスター「ち、ちょっとはお話ししようとかあってもいいんじゃないんですかー!?」



情け容赦ないセイバーの襲撃に、キャスターが目を丸くして対応する。彼女の傍らに浮いている――鏡だろうか――が盾のように彼女を庇った




↓1(コンマ1桁目)


1、「キャスター優勢」

2~6、「拮抗」

7~0、「セイバー優勢」

コンマ1桁目4



キャスター「あああああ、無理無理無理無理!」



防戦一方。セイバーの剣が、幾度、幾十度どキャスターが掲げる盾に叩きつけられる。その度に鈍い音がアリーナに反響するが、鏡は壊れない。相当丈夫なようだ



セイバー「おおおおっ――――!」



だが、それだけだ。今は防がれているが、それも長くはもつまい。あとは、ムーンセルが介入してくる前に、一撃でも入れられるか、そういう勝負に……



セイバー「……!」



だが、気づく。セイバーの猛攻を受けながら、キャスターはその手に一枚の呪符を挟んでいる

とはいえ、セイバーの対魔力はB。ろくに詠唱もせずに放たれる魔術など、無視していいのだが……

彼女の直感は、その選択を是としなかった

キャスター「ああもう、頼りにならないとはいえ、私の鏡がボロボロじゃないですか……!」

キャスター「お返しに、丸焼きにしてあげます――――『呪相・炎天』!」

セイバー「っ……!」



動いたのは、セイバーの方がほんの一瞬速かった。後方に跳躍したセイバーに、灼熱の爆風が襲い掛かる



セイバー「……!」




大丈夫だ、直撃はしていない。損害は軽微だ……いや、違う

直撃していないのに、魔術でダメージを受けた。これは、どういうことだ



キャスター「ふふーん、キャスターだと甘く見ましたか? 魔術なんて効かないと? ところがどっこい、これが」



バチンッ。ムーンセルの介入による戦闘の中断が、キャスターの言葉を遮った



キャスター「ああん、いいところだったのにー!」

キャスター「うーん、でもやっぱり強いですねえ」

セイバー「そりゃどうも」

キャスター「さ、これ以上は戦えませんし、帰りましょう、ご主人様」

龍之介「はーい。ところで、やっぱ地味だよね、キャスターの戦いって」

キャスター「炎天を地味だと言われたらこれ以上何も……そうですねえ、せめて宝具がもう少しダイナミックなら……」

セイバー(……さっき撃ち合ってる時に気づいたが、あいつの帯に挟まれてる呪符…………あれって)



↓1


1、「かまをかけてみる」

2、「黙っておく」

セイバー「おいキャスター。いつでも取り出せるってのに、あえて帯に差しておくなんて」

セイバー「随分とお気に入りの呪符なんだな」

キャスター「まあ、私も乙女ですし? 肌身離さず持っておきたい大事なものくらいあります」

龍之介「あれ? それ、ずっと持っておかなきゃならない特別なヤツだって……」

キャスター「あわわわわわ、ご主人様! 魔術師の世界に明るくないのはご主人様の美徳だと思いますけど」

キャスター「今は、今はダメでございます! そういうことを相手に言ってはダメなのです!」

セイバー「ほう?」ニヤァ

キャスター「……まさか、私に話しかけたふりしてマスターから引き出そうとしました?」

セイバー「お前みたいなやつは、会話じゃ絶対ボロを出さねえ。だったら、その周りから攻めるのは当然だろ?」

キャスター「いい性格してますねえ」

キャスター「まあ、今日はこれ以上戦えませんし? 私たちは帰るとします」



セイバー「……あれすら囮ならどうしようもないが、そうじゃないことを祈るばかりだな」

セイバー「さて、あいつらも帰ったし、捜索してみっか」



↓1(コンマ1桁目)


1~7、「美味しそうなスイーツ」

8~0、「礼装」

コンマ1桁目6



セイバー「ん、こいつは……」



『ショートケーキを入手しました』



セイバー「どうしてアリーナに食べ物が……」

セイバー「拾い食いになるんじゃねえか、これ」



【2回戦3日目・アリーナ探索終了】

【2回戦3日目・夜】



――マイルーム――



チノ「お疲れ様です、セイバーさん」

セイバー「ああ、ありがとな」

チノ「……」ソワソワ

セイバー「……?」

セイバー「ああ、マスターの容体が気になるんだな。まだ危ないところだが……手掛かりは見つかった」

チノ「本当ですか!」

セイバー「ああ。あとは、オレの働き次第だな」



↓1


1、「チノと話す(希望があれば内容併記)」

2、「今日はもう休もう」

セイバー「そろそろ休むか……チノ、あんまり気に病むなよ」

チノ「はい。私には、待っていることしか……」

セイバー「十分だよ。誰かが待ってくれるってのは、力になるんだからさ」






【2回戦3日目・終了】

【2回戦4日目・夕方】



セイバー「さて、行ってくる」

チノ「はい。リゼさんのこと、お願いします」

セイバー「おう」



↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

7、「呪符探しを続行」

――教会――


リップ「こ、こんにちは」

セイバー「おう」

ジャンヌ「あら、今日はおひとりですか?」

セイバー「ちょっとわけありでな、今はオレだけで動いてる」

リップ「な、なにかあったんですか……?」

セイバー「お前らに話すことじゃないさ。オレたちと対戦相手の問題だからな」

ジャンヌ「それで、ここに来たということは」

セイバー「これから望むのは、下手したら明日の決戦以上の大一番だ。負債は払って、身軽に挑みたいからな」

リップ「負債……?」

ジャンヌ「ここでかさんでいる負けのことでしょう。1階ですべて返そうとしているあたり、ちゃっかりしていますね」

リップ「じゃあ、今日は私がやります……!」

セイバー「今回も殴り合いでいこうぜ。前みたいにはいかないからな……!」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「リップの勝ち」

6~0、「セイバーの勝ち」

コンマ1桁目4



リップ「えいっ!」ボシュッボシュ

セイバー「この間は驚かされちまったが、二度目はないぞ――――!」

ジャンヌ「ああ、また壁が……」

セイバー「さあて、あと一回……ん?」

セイバー(両手とも撃っちまったが、3撃目は……)

セイバー「そうか、しまっ……」


ドガァァァァン


ジャンヌ「飛ばした後も操作できるのですね……もうサーヴァントというかサイボーグじゃないですか」

ジャンヌ「4戦4勝、向かうところ敵なしですね、私たち」

リップ「そ、そうですね」

セイバー「くっそお、勝てねえ……」

セイバー「けど、これでますます負けられなくなったな。3回戦が始まってから、またリベンジに来てやるからな!」

ジャンヌ「ええ、待ってますよ」

リップ「遊んでくれて、ありがとうございます……っ!」

――月海原学園・屋上――



セイバー「お前、いつもここにいるんだな」

???「なんだかんだで気に入ってるんだよな、この空が」

界離「それはお前の方だろ。で、なにか用か?」

セイバー「いや、もうアドバイスは十分だ。ただ、礼を言っとこうと思ってな」

セイバー「助かったよ、ありがとう」

???「まだマスターが復活してないようだが、礼を言うには早いんじゃないか?」

セイバー「そうかもな。けど、今言っておきたくてさ」

セイバー「3回戦が始まった時、お前らいないかもしれないだろ?」

界離「はははっ、言うじゃねえか。覚悟しとけよ、次会った時は何か奢らせてやるからな」

セイバー「じゃ、せいぜい生き残るこったな」

???「ああ。お互いにな」

セイバー「用はそれだけだよ。じゃあな」

???「…………待った」

セイバー「ん?」

???「お前、美味そうなもの持ってるな」

セイバー「っ……! バカやめろ、これは渡せない――!」

界離「なんだ、弁当の一つくらいいだろ。俺たちに感謝してるんならな」

セイバー「くそっ、お前ら……!」



↓1


1、「大人しく渡すしかない」

2、「逃げる」

セイバー「…………」

セイバー「わ、かった、よ……」

???「昼飯、同じのばかりで飽きちまってな」

界離「毎日あれだけ食うからだろうが。お前は部活帰りの男子高校生か」

???「いいじゃねえか、故郷との食文化の違いを楽しむのも乙なもんだぜ。……!」

???「美味い! なんというか、安心する味だな」


セイバー「おのれおのれおのれおのれおのれ――――!」

セイバー「マスターといっしょに食べようと思ってとっといたのがまずかったのか……!」

セイバー「でも、オレは負けない……! いつか、味わってあの人の弁当を食べるんだ――――!」

――月海原学園1階・廊下――



セイバー(さて、そろそろアリーナに……)


「ランルークンニ ナニカヨウ?」

「ご主人様のご指名です、来ていただけます?」


セイバー「! キャスターと……ピエロ?」

セイバー「なんか、穏やかじゃないな。特にキャスターの雰囲気」



↓1


1、「なにしてるんだ、キャスター」

2、「ピエロ、新しいおやつだぞ!」

セイバー「ピエロ、新しいおやつだぞ! 美味そうなショートケーキだ!」

ランルー「!」

ランルー「ワア 美味シソウダナア アリガトウ スーツノヒト」

ランルー「ジャア ランルークンハ カエルネ」

セイバー「おう」

キャスター「むう……まさかすでに手懐けられていたとは」

セイバー「……キャスターお前、オレのマスターを呪っただけじゃなさそうだな」

セイバー「最近NPCが減ってたこと、なにか知ってるな?」

キャスター「あら、私があなたのマスター以外で手を出したのは、1回戦の相手マスターだけです」

キャスター「私は、ですけど」

セイバー「そうか。なら――――」


「やめたまえ」


セイバー「!」

キャスター「あら、神父さん」

綺礼「こんなところで始められては、私も止めるしかない。無論、ペナルティを甘んじて受け入れる覚悟があるなら、強く止めはしないがね」

キャスター「えー、それっておかしくないですかぁ? セイバーさんが急に殺る気出しただけで、私は何もしてないんですよ。それでもペナですか?」

綺礼「確かに理不尽だが、ムーンセルがどのように対処するかは、私たちには関与できぬ領域。君にも同等の罰が下る可能性がある」

キャスター「ケンカ売られて罰金とかヒドい。女子小学生にあいさつされる事案、とかそういうレベルです」

キャスター「でも、セイバーさんペナ無視で襲い掛かってきそうな勢いですし……いいですよ、ドンパチやるならアリーナで」

キャスター「気は進みませんけど、理不尽に罰金払わされるよりましです」

セイバー「……わかった」

綺礼「一応アリーナでの私闘も推奨はしていないのだが……まあ、いい。ここで暴れないのなら、これ以上は何も言うまい」

キャスター「じゃ、私、第2階層に行ってますから」

セイバー「いや、今すぐいっしょに行くぞ」

キャスター「なんで敵と一緒に仲良くアリーナに行かなきゃならないんですか」

セイバー「お前、そんなこと言って第1階層に行くつもりだったんじゃないか?」

キャスター「……」

セイバー「……」

キャスター「てへっ」

――アリーナ・二の月想海第二層――



キャスター「はあ、なんで紙装甲のこの私が、セイバーさん相手に決闘の真似事なんてしなきゃならんのでしょう」

龍之介「キャスター、結局あの人ダメだったの?」

キャスター「申し訳ありません、邪魔が入りまして……」

龍之介「そっかあ……あれだけ細いと、どうなってるか気になったんだけど」

セイバー「……」

セイバー(ただ戦うだけじゃだめだ……帯に挟んである呪符、あれを破壊、ないしはあいつから引き剥がさなきゃならない)

セイバー(対魔力を無視できる魔術……いや、呪術か。あれがある以上、まったく優勢で進めるのは難しい。時間もない)

セイバー(けど……この戦いに、かかってるんだ。なんとしても、マスターを助ける――――!)

キャスター「……相変わらず、戦うとなるとせっかちな方ですねえ。余裕がないんですか?」

キャスター「とはいえ、おいそれとそちらの狙いを成就させるわけにもいきません。ムーンセルが介入してくるまで、耐えて見せますよ……!」

キャスター「――――『呪相・氷天』!」



キャスターが放った呪符が、空中で炸裂。強烈な冷気を辺りにばら撒く。サーヴァントといえど、直撃すれば行動の鈍化は避けられない

だが、属性が異なるとはいえ、キャスターの呪術はすでに一度見ている。冷静に対処するのは、易い

猛然と疾駆するセイバー。冷気は、届かない



キャスター「さすが、やりますね……ですが、一発撃って疲労する貧弱な女だと思わないでくださいね!」

キャスター「――――『呪相・炎天』!」

セイバー「っ……!」



間髪入れずに飛んできた二撃目を、速度を落とさぬまま強引に回避。いける。届く。この間合いなら、キャスターに3撃目を撃つ余裕はないはず……!

キャスター「ふふ、わかっていますよ。ですが、まだ手はありますとも」

キャスター「さあ、今こそ私の主戦力を! お願いしますね、黒天洞ちゃーん――――!」



きちんと名前を唱えなくていいのか。じゃあ、今までのはなんだったんだろう

キャスターの正面に、円形の盾が出現する。これが、彼女の奥の手なのか……?



↓1


1、「盾ごと斬る」

2、「盾をかいくぐって攻撃する」


盾を避けようとすれば、少しだけ猶予を与えることになる。そのわずかな余裕でキャスターに何ができるかはわからないが、彼女を相手にする以上、短期決戦が望ましい



セイバー「おおおおおっ――――!」



大きく腕を振り上げ、円形の盾に叩きつける。すると、次の瞬間



セイバー「っ……!?」



視界が揺れた。剣が震えた。それは、自身の魔力を吸い取られるような、あるいはその流れを乱されるような、不快な感覚だった

一瞬だった、はずだ。だが、セイバーが平静を取り戻したときには、キャスターは十分な距離をとっていた

バチンッ。最後のチャンスは、ムーンセルの無感情な介入によって、無慈悲に砕かれた



キャスター「やーん、さすが私の黒天洞ちゃん! もう水天日光なんて降格して、黒天洞ちゃんを昇格してあげたいですねー」



勝ち誇った笑みを浮かべて、キャスターは迷宮を去った



顔を真っ青にした六道玲霞が駆けつけてくるのは、翌日

リゼは、もう話すこともできない。目を開けることもない。それでも、駆け付けたセイバーの手を取って、口を動かした

声はない。だが、動きでわかる



――おまえの せいじゃ ない

――ふがいない ますたーで ごめん



セイバーが答えるより早く、リゼの身体は、存在は。ムーンセルから消滅した




【DEAD END】


ラビット道場に送還されます

――ラビット道場――


しゃろ「いらっしゃい。さて、黒天洞は原作だと通常攻撃に対してはただのガードだったけど……」

しゃろ「ここでは、魔力吸収とそれに伴った……なんていうのかしら、錯乱というか、そんな感じのバッドステータス付与を追加したわ」

ちや「死因:呪い……うーん、今回は怖いわねえ」

しゃろ「ところで、キャスターのせいでリゼ先輩の出番がない。訴訟」

しゃろ「というわけで、早く復活させて! このままだと、どんどんごちうさ成分が薄まっていくわ」



>>575に戻ります

キャスター「ふふ、わかっていますよ。ですが、まだ手はありますとも」

キャスター「さあ、今こそ私の主戦力を! お願いしますね、黒天洞ちゃーん――――!」



きちんと名前を唱えなくていいのか。じゃあ、今までのはなんだったんだろう

キャスターの正面に、円形の盾が出現する。これが、彼女の奥の手なのか……?



セイバー「……!」



だめだ。あれは攻撃を止められるとか、そういうレベルの盾ではない。触れてはいけない類の、呪いそのものだ――――!

直感を信じ、真上に跳躍する。視覚で捉えたままで考えれば、あの盾の有効範囲は前方のみ。なにも、正面からぶつかっていく必要はない



キャスター「ひょっとして、直感持ちですか!? もー、勘弁してください、ただでさえ強いセイバーが何でそんな優秀なスキルもってんですか!」

キャスター(でも、着地までにはまだ猶予がありますね……これなら)


次の準備ができる、キャスターのその判断は基本的には正解である

だが、彼女はセイバーの在り方を理解できていない。剣は槍とは違い、投擲を想定して造られた武器ではない

眼前のセイバーもその理に縛られているはずだと、無意識のうちに判断してしまっていた。故に



セイバー「おぉらあぁっ――――!」

キャスター「!?」



真上から回転しながら飛来する剣に、とっさに対応することができなかった。鏡による防御も、呪術による防御も間に合わない

身体をひねって回避する。だが、それが限界。続いて落下してきたセイバーの拳を、止める術はない



キャスター「っ、がっ……!」

セイバー「とった――――!」



セイバーは、よろめくキャスターの帯から呪符を引き抜き、片手で握り潰した


バチンッ。ムーンセルが、両者の距離を強引に引き離した

キャスター「げほっ、げほっ……」

龍之介「き、キャスター!? 大丈夫?」

キャスター「ひ、ひどすぎます! 女子のお腹を全力でグーパンだなんて!」

セイバー「ここは戦場だ、男も女もあるか。だいたい、人ひとり呪い殺そうとしてたくせによく言う」

セイバー「さて、これでお前の目論みは外れたわけだ。明日は覚悟しとけよ?」

キャスター「ぐぬぅ、ほぼ一方的に負けた以上何も言えねえ……」

キャスター「か、帰りましょう、ご主人様!」




【2回戦4日目・アリーナ探索終了】

【2回戦4日目・夜】


――月海原学園・保健室――


セイバー「マスター!」

玲霞「だめよ、セイバーさん。静かに。彼女は寝てるわ」

セイバー「寝てる……気絶とかじゃなくて?」

玲霞「ええ。ついさっき、眠ったの。疲れはあるようだけど……顔色は良くなってるわ」

セイバー「……そうか。ああ、よかった」



↓1


1、「部屋に戻ろう」

2、「今日はここにいよう」





セイバー「……うん、ほんとに顔色よくなってるな」

セイバー「じゃ、オレは戻る。明日の朝、迎えに来るから、もし起きたらそう伝えておいてくれ」

玲霞「わかったわ。頑張って」

セイバー「……いいのか? お前、中立なんだろ?」

玲霞「お弁当作ったり看病したりしてれば、情もわくわ。いいのよ、気持ち的な応援くらいなら、ムーンセルも見逃してくれるわ」

セイバー「そうか、なら、ありがたく受け取っておくよ」

セイバー(弁当まだ食ってねえけど)

――マイルーム――


チノ「呪いは治りましたか。よかったです」

セイバー「心配かけたな。とはいえ、明日は決戦だ。マスターも病み上がりじゃ、まともに動けないかもしれない」

セイバー「けど、大丈夫だ。必ず帰ってくるからよ。久しぶりに、マスターにお前のコーヒー、飲ませてやりな」

チノ「はい……!」



↓1


1、「もう少しお話ししよう(希望があれば内容併記)」

2、「もう休もう」

セイバー「そうそう、治った以上当然と言えば当然なんだが」

セイバー「マスターの…………いや、リゼの具合は快方に向かってる。安心しろ」

チノ「はい、本当によかったです。それはそうと、リゼさんのこと、名前で呼びましたね」

セイバー「……」

チノ「セイバーさん?」

セイバー「恥ずかしい……」

チノ「え? でも、私のことはチノと……」

セイバー「いや、名前で呼ぶこと自体はいいんだが、今までマスターって呼んでたからさ……なんか、くすぐったいっていうか」

チノ「あれですね。今までお母さんと呼んでいたけど、急にお袋と呼び出すと違和感がある、そんな感じですか」

セイバー「なんでそんな思春期の葛藤に心当たりがあるんだお前」



【2回戦4日目・終了】

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「CCCをキャスターで始めた時に、あーあ黒天洞使えるようになるまで大変そうだなあ、と思ってたら」

弟子四号「キャスターが『戻ってこーい! 私の黒天洞ちゃーん!』って言ってきてなんか嬉しくなったのは私だけじゃないはず」

アオヤマ「安心感が違いますよね」

弟子四号「じゃあ、恒例の、短編コーナー!」



・登場人物は『ご注文はうさぎですか?』または『Fate(staynight,zero,apocrypha,EXTRA,EXTRACCC)』に登場する人物のみ

 ※ごちうさに関しては、アニメ版、もしくはコミックス3巻までの登場人物に限ります

・ごちうさとFateから、最低でも1人ずつ選出

 ※人物の代わりに、場所などを指定することもできます(ラビットハウス、衛宮邸など)

・前スレおよびそれ以前のネタを前提とするものは無効

・R-18は無効


アオヤマ「↓2で、登場人物とシチュエーションを指定してください」

○CCCの宝具解禁イベント、リゼが満身創痍でモードレットの壁画まで辿り付きセイバーの名を口にする



リゼ「……」

モードレッド「なっ、おい! あいつの話聞いてたのか!? これ以上進んだら、お前消えちまうぞ!」

リゼ「構うもんか。お前を取り戻せないまま生きてたってしょうがないだろ」

モードレッド「っ……」


リゼ「……」フラッ

モードレッド「もうやめろ! ボロボロじゃないか、お前!」

リゼ「……」

モードレッド「……聞こえてないのか……? なんで、なんでそんなになるまで……なんなんだよお前!」

モードレッド「オレは、お前のなんなんだよ!」


リゼ「……」

リゼ(……随分と体が軽くなったな。世界も狭くなっちまった。でも、いい。まだ歩ける。まだ、前を向ける。十分だ)

BB「まったく……ここまで愚かな人だとは思ってませんでした。いいです、私が消してあげますよ」



ズバァッ


BB「なっ……どういうつもりですか!?」

モードレッド「さて、どういうつもりなんだろうな。けど、オレは知っている。覚えてはないが、識ってるんだ」

モードレッド「こいつは、死なせたくねえ奴だって。いけ、マスター!」

リゼ「……ああ。ありがとう」

リゼ(マスターと、呼んでくれた。何も、覚えていないくせに。ああ、なら私がすべきは……いや)

リゼ(私にできるのは、いつだってこれだけだ。お前の名を、ここに……)


リゼ「来い、セイバー――――!」


バキィィィィンッ


リゼ「おかえり、セイバー」

セイバー「おう、待たせたな、マスター! こんなわけのわからねえ影なんざ、オレの宝具で薙ぎ払ってやるよ!」



弟子四号「CCCも書くと面白そうなんだけどなあ……ごちうさキャラのSGイベントとかやってみたい」

弟子四号「じゃ、今日はここまで! またねー」

アオヤマ「ありがとうございました~」

――ブルーマウンテン道場――



弟子四号「うーん……>>95>>143で説明したとおり、今回は選択肢が多いから連取ОKにしてたんだけど、やっぱり不公平かなあ」

アオヤマ「ルールをころころ変えてしまってすみません。探り探りやっている状況ですので……」

弟子四号「あ、でも、円滑に進めたいだけなら連取OKにしなきゃダメってことはないかも」

弟子四号「というわけで、今日からはこのルールでよろしく!」

アオヤマ「ご質問があれば書き込んでくださいね。あと、おまけの短編については、今日の更新が終わった後に改めてアナウンスします」



○安価について


1、「コンマ安価は連取可」

2、「選択肢および自由安価は連取不可(間にコンマ安価を挟む場合を含む)」

3、「15分経過しても安価が埋まらなかった場合、オートで進行」

【2回戦5日目】



――マイルーム――


セイバー「行ってくるよ、チノ」

チノ「はい。リゼさんと二人で、帰ってきてくださいね」

セイバー「ああ。あの狐、けちょんけちょんにしてきてやるさ」

チノ「頑張ってください、セイバーさん」

――保健室――


ガラガラ


玲霞「いらっしゃい。お待ちかねよ」

リゼ「セイバー!」

セイバー「……よかった。ちゃんと治ってたな」

セイバー「それで、調子はどうだ? あの狐が、呪符壊しただけであっさり完治するような呪いをかけるとは思えないが」

リゼ「ああ……」



↓1(コンマ1桁目)


1~3、「立っているのがやっと」

4~6、「戦闘への参加は厳しい」

7~9、「短時間なら、戦闘も可能」

0、「問題なく完治」

コンマ1桁目8



リゼ「万全とは言えないが……多少は動ける。お前のおかげだよ、セイバー」

セイバー「そうか、ああ、なら問題ないな。けど、あんまり無理はするなよ。キャスターのマスターは見たところ素人だったが……何も対策してないとは思えないからな」

リゼ「そうだな、気を付けるよ。……よし、それじゃあ」

リゼ「行くか、セイバー」

セイバー「おう!」

――月海原学園1階・廊下――



綺礼「よく来た、若きマスターよ。さあ、トリガーの提示を」

綺礼「…………。確認が完了した。では、行きたまえ」


ガコォン


セイバー「準備はいいな、マスター?」

リゼ「……」コク

――エレベーター――



キャスター「ごきげんよう。顔を合わせるのは初めてでしたね」

リゼ「ああ、そうだな」

龍之介「へえ、こういう感じになってるのかあ……月にエレベーターがるって、なんか変な感じだ」

リゼ「……」



↓1

1、「1回戦のマスターにも、呪いをかけたのか」

2、「特に言うことはない。彼女の相手は、セイバーに任せよう」

3、「お前たちは、どうして戦うんだ?」

リゼ「なあ。お前たちは、どうして戦うんだ?」

キャスター「あら。そっちの脳筋パツキンと違って、マスターにはお話しする余裕があるんですねえ」

セイバー「……」イラッ

リゼ「落ち着けセイバー」

龍之介「そういえば、オレも聞いてないや、キャスターが戦う理由」

キャスター「えー……さんざん良妻アピールしたのに、響いてないどころか記憶にすら残ってないとか。さすがにショックを隠せません」

キャスター「まあ、好きなことしか見ないのもご主人様のいいところですけど。そうそう、戦う理由でしたね。時間もありますし、お話ししましょうか」

キャスター「私のご主人様は、それはそれは綺麗な魂をしているのです」

セイバー「NPCを拉致するような奴がか?」

キャスター「もう、話の腰を折らないでくださいまし。それはご主人様の本質ではないのです。まだ、発展途上なんですよ」

キャスター「まあ、自分の本質にたどり着いたとき……真人間になってしまうのか、今のまま突き抜けるのか。それは分かりませんが」

キャスター「私は、そのときまでご主人様に寄り添うことを決めたのです。そして、聖杯はきっとその助けになる」

キャスター「とまあ、そんな感じですよご主人様! 人形遊びもいいですが、たまには私の相手を……」

龍之介「あ、そろそろ着くよ」

キャスター「ごーいんぐまいうぇいが過ぎますよぉ、ご主人様ぁ……」

リゼ「……」



↓1


1、「その過程で多くの人が死ぬことに、抵抗はないのか?」

2、「お前たちは危険だ、聖杯は渡せない」

3、「何も言えない。セイバーに任せる」

リゼ「その過程で多くの人が死ぬことに、抵抗はないのか?」

キャスター「あら、ここにいる時点でブーメランですよ。それとも、抵抗を感じながらも願いのためにそれを圧し殺しているんですか?」

キャスター「だとしたら……姑息ですよ、それ。抵抗を感じていたところで、殺すことに変わりはない。自分を納得させるための、免罪符にすぎません」

キャスター「だったら、欲望に正直なご主人様の方がすっきりしてるってもんです。ねえ、ご主人様?」


ガコォン


龍之介「ついたよ、キャスター。へー、これが決闘場かあ」

キャスター「攻略難易度たっけえ。エロゲのヤンデレヒロインのほうがイージーってもんです」

リゼ「……」

セイバー「あんまり真に受けるなよ、マスター。あいつの返答も一つの答えではあるが……マスターもそこにたどり着かなきゃならねえってわけじゃないんだから」

――決戦場――


キャスター「あーあ、呪殺だけで7タテする私の計画がぱあです。セイバーさんとタイマンとか、無茶ぶりにもほどがあるってもんです」

セイバー「ここなら制限時間はねえ。三日三晩苦しんだマスターの代わりに、オレがお前に仕置きしてやるよ」

キャスター「ご主人様以外からのお仕置きとか、真っ平御免です。いいですよ、キャスターのサーヴァントの底力、見せてやります」

龍之介「頑張れー、キャスター」

キャスター「はーい! あなたのキャスター、死力を尽くして戦いまあす!」

セイバー「相変わらず緊張感に欠けてんなあ……マスター、乱されんなよ」

リゼ「ああ、大丈夫だ」




キャスター「さて、出し惜しみはなしですよ……! ――――『呪相・炎天』!」



先手を打ったのはキャスター。深紅に発光する呪符が、セイバーめがけて投擲される

考えるまでもない、これはあくまで牽制だ。キャスターの狙いは、セイバーがこれを回避した後の隙を狙うことにあるはず



セイバー「――――!」



わずかに息を吐き、キャスターとの距離を詰めにかかる

相手が手の内をすべて晒しているとは思えないが、遠距離でもたもたしていてはペースを握られる……!




↓1(コンマ1桁目)


12、「キャスター優勢」

3~6、「拮抗」

7~0、「セイバー優勢」

コンマ1桁目9



呪符が炸裂し、大きな爆風が発生するが……セイバーはすでにその射程圏を脱している。キャスターを剣の間合いに入れるまで、あと一歩

だが、キャスターの顔に焦りの色はない。当然だ、こうなるのは想定済みである。勝負は、次の一手



キャスター(セイバーさんは黒天洞を警戒している……だからこそ、ペースを乱す鍵になる!)

キャスター「――――『呪層・黒天洞』!」



円形の盾の出現と、セイバーがキャスターに肉薄したのは、まったくの同時。ここからだ、セイバーが黒天洞をかいくぐる隙を突いて……

だが、キャスターの目論みは外れた。それに気づいたのは、セイバーの手にあの剣がなかったからだ



キャスター「……っ!」



同じ手を二度使うはずがない。その、警戒という名の傲慢さすら、セイバーは見抜いていた


炎天を回避した瞬間に、斜め上方に投擲した剣。それが放物線を描きながら、キャスターの脳天めがけて落下した

気付いた以上、回避は可能だ。だが、奇襲への無理な対応は大きな隙を生む。再び、セイバーの拳がキャスターを襲った



キャスター「にぎゃあああ! な、なんなんです!? あなた、曲芸師か何かですか!?」

セイバー「勝つためなら、曲芸だって覚えてやるさ。騎士らしい正々堂々とした正当な決闘なんざ、性に合ってないんでね」



地に突き立った剣を引き抜き、セイバーの猛攻が始まる。一手目、最初の駆け引きを制したのはセイバーだ

もはや、キャスターに挽回する術などないだろう。ない、はずだが



キャスター「……っ!」



顔を苦悶に歪めながらも、その眼はまだ死んでいなかった

リゼ「……」



距離は開いている。だが、当てられない距離ではない。相手はどう見ても戦いなれていないのだ、引き金を引けば、容易にその頭を撃ち抜けよう

ああ、だのに。引き金にかけた指が震える。こんなことは、久方ぶりだ。今回の相手は、情けをかける余地も、理由もないのに



リゼ「……っ!」



衛宮士郎の顔が、ちらつく。殺した。殺してしまった。こんなに苦しいのに、続けるのか

相手が善でないからと、自分を強引に納得させながら。自分の幸福のために、これ以上人を殺すのか



リゼ「……」

龍之介「撃たないの?」

リゼ「!」

龍之介「拳銃かあ……そういえば、使ったことないなあ。ねえ、鉛玉で死んでいく人って、どんな感じなの?」

リゼ「っ……!」



躊躇うな。ここで立ち止まって、今更なんになる。もう、ほぼ全身が泥と血にまみれている。いまさら抜けたところで、無垢には戻れない

ああ、けれど…………



――今の気持ちを、忘れちゃだめだ。その気持ちが、お前自身なんだから




私という存在は、どこに向かっているのだろう――――



↓1


1、「撃つ」

2、「撃たない」

…………。それでも。いや、だからこそ。ここで止まるわけにはいかない。士郎は、忘れるなと言った

だが、後ろを向いたまま立ち止まるのは。彼の遺言とは関係ない、私の逃避だ……!



リゼ「……!」



引き金が、いつもより重い。だが、負けられない。これは敵との戦いなどではなく、自分との戦いだ……!

全身汗だくになって、ようやく銃口から弾丸が放たれる。一直線に虚空を走るそれは、龍之介の額に徐々に近づき

弾かれた



リゼ「な、に……?」

龍之介「オレ、素人みたいなもんだからさ。キャスターが、これ持ってろって」



龍之介が取り出したのは、一枚の呪符。まさか、あれの力で弾丸が弾かれたのか

キャスターの呪符が、本人以外が所有していても能力を発揮することが明らかになった以上、迂闊には近寄れない。かといって、何もしないわけにもいかない

リゼは再び、拳銃を構えた。迷いはある。疑問も、躊躇いもある。だが、理解した。止まれない。止まってはならない

少なくとも、彼の死を背負って生きるためには、ここで死ぬわけにはいかないのだから――――!




セイバー「おおおおおっ――――!」

キャスター「うなあああああっ――――!」



キャスターの防戦一方、それ以外に形容できない戦況。しかし、そのしぶとさにはセイバーも舌を巻く

だが、焦って攻め時を誤ってはならない。キャスターの呪術が、極めて短い工程で発動されるものであることを、セイバーは身をもって知っている

僅かな隙すら、反撃の糸口となり得るのだ



セイバー「く、そっ……しぶといな、お前!」

キャスター「当然、です……! 女の子は、愛に生き、愛に死ぬもの! 性能差なんて、愛の力で覆してあげます――――!」

キャスター「ご主人様あああああっ!」



龍之介「え、もう使っちゃうの? まあでも、そっか……出し惜しみして負けました、じゃ意味ないしなあ」

リゼ「……! まさか、令呪……!」



呪いの後遺症に顔をゆがめながら、リゼはさらに2発、発砲する。だが、届かない。仮にも魔術師のサーヴァントが用意した策、人の身で破るのはあまりに困難だった



龍之介「キャスター! 宝具を使って、セイバーを倒せ――――!」



龍之介の右手の甲が、激しく発光する。気づいたセイバーが攻撃を仕掛けるが、遅い。キャスターの姿はすでにそこになく、セイバーの遥か上方にあった

宝具を使えと言う命令は、キャスターをセイバーから遠ざけていた




キャスター「軒轅陵墓、冥府より尽きることなく。出雲に神在り。審美確かに、魂たまに息吹を、山河水天に天照」



空気が変わった。それは、キャスターと言う存在から放たれる、圧倒的な魔力の奔流

セイバーが、魔力放出を用いて真上に跳ぶ。その速度をもってすれば、2秒後には追いつけよう。だが



キャスター「是自在にして禊ぎの証、名を玉藻鎮石、神宝宇迦之鏡也――――!」



それでは、遅い。キャスターはすでに宝具の発動を完了した。極東の島国、その風景を再現したような結界が決戦場を覆っている

キャスターは間髪入れず、一枚の呪符を手に握った



キャスター「なんちゃって」

セイバー「お前、宝具使う時くらいまじめにやれよ……!」



空中で、セイバーの剣とキャスターが放った呪符が激突した




セイバー「っ……!」



空中で、しかもここまで至近距離では回避できない。剣を振るい、爆風を相殺する。けれど、キャスターには届かない



キャスター「セイバーさん、失策でしたねえ」

セイバー「なに……? …………!」



言われて、気づく。今、キャスターは落下中であり、セイバーは上昇中だ。これでは、キャスターが先に地上に降り立つ

すなわち、呪術を一度使えるだけの猶予が発生する……!




セイバー(けど……)

キャスター「一発くらい、正面から受けても大丈夫。そんなこと思ってません?」

セイバー「!」

キャスター「そのふざけた幻想、ぶち殺しです! ――――『呪層界・怨天祝祭』!」



空気が震えた。もとから強大であったキャスターの魔力が、今の呪術で大幅に強化された。距離が離れていても分かるほど、その力は圧倒的だった



キャスター「さあ、勝負ですセイバーさん!」

キャスター「――――『呪相・空裂』!」



飛来するその呪符は、魔力の塊と言っても過言ではない。彼女の言うとおり、これをどうにかできるかが、最後の勝負になる――――!



↓1


1、「魔力放出を使い、側方に回避」

2、「剣を投擲し、キャスターを攻撃する」

3、「このまま空中で迎撃する」


分類的には、その能力は身体強化に該当する。しかし、実際に発生する現象は、魔力のジェット噴射。すなわち、強引にこれを用いれば、空中での方向転換が可能となる――!



セイバー「おおおっ――――!」



間一髪、呪符の軌道から離脱する。あとは、落下の勢いに任せてキャスターを……



キャスター「が、だめ……っ! そこ、射程圏内です―――――!」

セイバー「っ…………!?」



キャスターのおちょくるような声色の直後、セイバーの身体を暴風が叩いた。

だが、圧倒的攻撃範囲とはいえ直撃は避けた。まだだ、ここから反撃を……



キャスター「ざーんねん。セイバーさん、動けます?」

セイバー「!」



キャスターの言うとおりだった。あの呪符の能力か、セイバーの身体は、空中で完全に硬直していた

キャスター「さあ、もう一回必殺コンボいきますよー! ――――『呪層界・怨天祝祭』!」



次の攻撃の準備をするキャスターは、隙だらけだ。だが、動けないのではそれを咎めることはできない

リゼの手の甲が輝いている。だが、だめだ。間に合わない



キャスター「――――『呪相・空裂』!」



脳裏によぎるのは、マスターと、頭に毛玉を乗せた少女の、笑顔

短すぎる走馬燈に目を細めながら、セイバーは、暴風に呑まれて消えた




【DEAD END】


ラビット道場に送還されます

――ラビット道場――


ちや「いらっしゃいませ。キャス狐さん、強敵ねえ」

しゃろ「水天日光使う意味あったのかと思ってるそこのあなた! ……ええと、たぶんあるわよ。祝祭→空裂のコンボは魔力を食うのよ、たぶん」

しゃろ「だから、呪術の消費を抑えられる水天日光を使った……って感じだと思う」

ちや「あと、リゼちゃんの令呪は間に合わないわ。描写は長いけど、この間、実に2秒! とかそんな感じなの」

しゃろ「今回も強敵だけど、あと一歩! 頑張って!」



>>653に戻ります

キャスター「そのふざけた幻想、ぶち殺しです! ――――『呪層界・怨天祝祭』!」



空気が震えた。もとから強大であったキャスターの魔力が、今の呪術で大幅に強化された。距離が離れていても分かるほど、その力は圧倒的だった



キャスター「さあ、勝負ですセイバーさん!」

キャスター「――――『呪相・空裂』!」



飛来するその呪符は、魔力の塊と言っても過言ではない。彼女の言うとおり、これをどうにかできるかが、最後の勝負になる――――!



↓1


1、「剣を投擲し、キャスターを攻撃する」

2、「このまま空中で迎撃する」

空裂。未知の呪術だ。だが、これまでの傾向から、それが呪符を起点に炸裂する類の術であることは想像できる

避ける? ダメだ、攻撃範囲がわからない

剣を投げるか? ダメだ、直撃して耐えきれるかわからない

だったら、残された選択肢は一つだ



セイバー「――――」



キャスター相手に魔力勝負、こう言えば無謀にしか聞こえない

だが、こちらの武器は魔力だけではない。経験に裏打ちされた剣術がある。名剣と名高き剣がある

全ての魔力を攻撃に集中する。破壊力を以て、キャスターの切り札を打倒する――――!



セイバー「真っ向勝負だ、キャスター――――!」

キャスター「望むところ! 破れますか、私の本気の本気を――――!」



暴風が炸裂する。挑むは、一振りの剣、一人の騎士

交錯は、一瞬。すぐに、セイバーが落下してくる。やはり、剣術のみでは、あれに対抗することはできなかったか

セイバー「……」

キャスター「!」



勝利を予感した、次の瞬間。キャスターの背筋に寒気が走った。セイバーが、笑ったのだ

呪術対剣術は、互角だった。セイバーは呪術の効果を受けて、その動きを封じられている

にもかかわらず、セイバーは勝利をあきらめていない。たとえ動けずとも、切っ先が真下を向いていれば、落下の勢いに任せてキャスターに剣を突き立てることができる――――!



キャスター「がめついですね、そんなに勝ちたいですか……!」

セイバー「当然……!」



だが、キャスターの反応は速かった。ただちにここを離れれば、セイバーの最後の攻撃は不発に終わる。そう確信し、跳躍しようとした、その時

セイバーの落下速度が、急激に増した



キャスター「っ……!?」


間に合わない、そう思考するより速く、セイバーの剣がキャスターを貫いた



キャスター「魔力、放出……!」

セイバー「オレの動きは止められても……オレの魔力までは、止められなかったみたいだな」



二人して、その場に倒れ伏す。だが、決して相討ちではない。キャスターの身体を起点に広がる深紅の水たまりが、それを証明していた




バチンッ。ムーンセルが介入し、両者を決戦開始時の立ち位置に戻した

その直後、勝者と敗者が、赤い壁に遮られた。見ただけでわかる。これは、決して越えられない壁だと

キャスター「…………」

キャスター「ごめんなさい、ご主人様。どうしても、あなたと言う人間の完成を見届けたかった」

キャスター「それも……このタマモ、力及ばず……」

龍之介「んー……いいよ、謝らなくて。オレ、キャスターとここでいろいろやって、楽しかったし」

キャスター「え……?」

龍之介「そりゃ、聖杯に聞いてみたいこともあったし、ここで死ぬのはもったいない気もするけど……オレ、誰かと一緒にいて楽しかったの、久しぶりでさ」

龍之介「あ、でも待って。死んで、その先があるなら……まだ、できることいっぱいあるじゃん!」

龍之介「天国でも地獄でも、オレたちならやっていけるよ」

キャスター「ご主人様……!」

キャスター「はい! ご主人様のためなら、閻魔だろうがサタンだろうが、去勢した挙句けちょんけちょんですよ!」

キャスター「行きましょう、ご主人様! 私たちの冒険は、これからです!」


心底楽しそうに笑い合って、壁の向こう側の二人は消えた

なんて…………なんて、強い。性質は全く違っても、あの二人は、士郎と同じように

死と言う絶望を前に、笑ったのだ。漆黒の闇に放り出される恐怖を前に、自分の魂の形を守ったのだ

そんな人たちを殺して、それでも私は――――






【2回戦・終了】

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「お疲れ様! 2回戦突破、おめでとう!」

弟子四号「これでまだ序盤とかどういうことなの」

アオヤマ「さて、短編についてですが……どうしましょう。ちょっと考えてきますので、今回はお休みさせてください」

アオヤマ「あと、たびたび間が空いて申し訳ありませんが、また少しだけ更新をお休みします」

弟子四号「たぶん、来週の月曜日くらいに戻ってくる、と思う。短編のことも、それまでに考えておくから、ちょっと待っててね」

弟子四号「じゃあ、今日はここまで! 少し間が空くけど、次回もよろしくね!」

アオヤマ「ありがとうございました~」

弟子四号「そろそろ再開の予定だったけど、ちょっと無理っぽい。ごめんね」

アオヤマ「今週中には再開しますので、もうしばしお待ちを~」

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「今日の夜から再開するつもりだったけど、予定が入っちゃった……だから、今から少しだけ更新するよ」

アオヤマ「今日の更新分は、安価はありません。本格的な再開は、明日の21:00頃を予定しています」

弟子四号「あと、最近時間が取りづらくなったから、しばらく、おまけの短編はお休みするね」

アオヤマ「無理に続けようとすると、短編を書く時間のために本編の更新を早く切り上げる、と言う事態になりかねませんので……」

アオヤマ「楽しみにしてくれてる方には申し訳ありませんが、ご理解いただければ幸いです」

弟子四号「あ、それともう一個。これからは、3日以上更新できないことがわかってる時だけアナウンスするよ」

弟子四号「だから、1~2日更新がなくても心配しないでね」

アオヤマ「では、少しだけ進めます~」



理解なさい。あなたがいるのはそちら側、平穏と対極の、血みどろの世界


受け入れなさい。あなたがいるのは向こう側、彼女たちが決して見ることのない、戦いの運命


それでもなお、彼女らと友でありたいというのは、行き過ぎた願いではないか


たとえ誰一人として、貴女を拒絶しなくとも


たとえ誰一人として、貴女を糾弾しなくとも


貴女は自問し続ける。私は、ここにいていいのかと――――





第3回戦開幕



残り32人



護身術を仕込む。訓練を始めた当初の動機は、それだけだった


男もまた、自らの娘を戦場に送るつもりはなかった。護身術はあくまで、念のためであった




だが、誤算があった。彼の娘の才能は、あまりにも突出していた




血のなせる業か、あるいはただの偶然か。それは、男には関係のない話だった


男の葛藤は、数年に及んだ。父親として、娘を平穏の中で愛するか。軍人として、優秀な人材を戦場に送り込むか


答えは出なかった。故に、少女の人生を決定づけたのは、外部からの干渉だった


男にも、地位がある。自分より上の人間に命じられては、拒否する術はなかった


文字も書けるかどうかという頃。少女は生まれて初めて、銃を握った





人を殺すのはいけないことだ。だったら、私は悪い人だ




気付いたころには、もう、その手は真っ赤に染まっていた


夜毎、夢を見た。殺される夢を見てはうなされ、殺す夢を見ては飛び起きた


それも、次第に減っていった。友達もできて、戦場以外の居場所ができた。幸せな時間が、できた


殺すことに慣れたからだと、思っていた。けれど、違う。ようやく気付いた


慣れたわけでも、忘れたわけでも、すべてを背負う覚悟を決めたわけでもなかった。ただ、心の奥にしまいこんで、鍵をかけただけだった


今、その鍵が壊れようとしている。止める手立ては、ないだろう。解き放たれるそれの重みに、私は耐えられるだろうか


もし、耐えられなかったのなら。そのときは…………

【3回戦1日目・朝】



セイバー「マスター。……マスター!」

リゼ「ん、どうした?」

セイバー「こっちのセリフだ。上の空だったぞ、どうかしたのか?」

リゼ「……いや、なんでもないよ」



ピピピピピ


『3回戦の組み合わせが決定しました』

――月海原学園・掲示板前――



『第3回戦  天々座理世 VS ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア』



セイバー「ユグドミレニア……知ってるか?」

リゼ「ああ。確か、没落した魔術の家系が集まって云々、って聞いたことが…………」

リゼ「…………」

リゼ「……ゴルド?」



カツカツ


セイバー「お、敵さんのお出ましみたいだぞ、マスター」

ゴルド「……む」

リゼ「あっ」

セイバー「…………また知り合いか?」

――ブルーマウンテン道場――


アオヤマ「短いですが、今日はここまでです」

弟子四号「き、今日はシリアスだったけど、大丈夫! ぴょんぴょんできるお話しもある…………はず」

弟子四号「それじゃあ、次回の更新で!」

アオヤマ「ありがとうございました~」 

>>1に質問

1 次回からエクストラクラスのサーヴァントも召喚できるけど、セイヴァーとルーラー(天草四郎)も召喚できる?

2 次回やるのが冬木の聖杯戦争だったらアジア圏のサーヴァント達って召喚できないの?(確か冬木の聖杯ではアジア圏の

サーヴァントは召喚できないはず)
もし召喚できなかったら呂布や李先生等は召喚できないんですか?

3 聖杯戦争って冬木と月と石畳と木造りの街のやつだけだけど、聖杯大戦もあるの?

4 もし聖杯が白聖杯だったら、ジルドレの旦那はzeroの頃じゃなくて綺麗なジルドレが召喚されますか?

5 ルーラーが召喚された場合ルーラークラスの特権ってどのくらいまで有効ですか?

長文失礼しました

>>693

1 → 可能です


2 → 原作的には不可能ですが、このスレでは可能にすると思います。理屈は……なにか、ふさわしいものを用意します

    これまでもそうでしたが、聖杯そのものについての設定は、割と好き勝手いじっています


3 → 考え中。登場可能な人物がだいぶ増えてきたのでその点は問題ないのですが、書ききれるか不明なため。

    ただ、1度くらいは試験的にやってみたいとは思ってます


4 → 原作の設定的にどうなるかは不明ですが、このスレでは綺麗なジルは出しません

    設定というよりメタ的な話なのですが、Fate側の登場人物を過剰に脚色しすぎると、ごちうさ成分が今以上に薄れる恐れがあるからです

    ありす以外と契約するナーサリーライム、原作でバーサーカーとして登場しているサーヴァントをその他のクラスで召喚、設定のみ存在するキャラクターなども同様です


5 → 現時点では回答できません。ルーラーが召喚される、と決定した際に決めるかもしれません

――月海原学園・2階掲示板前――



リゼ「ゴルド先生」

ゴルド「まったく、やめんか。あんなものはムーンセルに押し付けられた役割にすぎん」

ゴルド「それに縛られるなど、まったくバカらしい。お前も魔術師なら、そういうところは割り切るべきだと思うが」

リゼ「む……」



↓1


1、「わかったよ、ゴルドさん」

2、「わかったよ、ゴルド」

3、「わかったよ、ゴルド先生」

リゼ「わかったよ、ゴルドさん」

ゴルド「ふん、それでいいんだ」

ゴルド「天々座。ここまで残っている以上、運がいいだけではないのだろうが……それもここまでだ」

リゼ「……」

ゴルド「多少は腕に覚えがあるようだが……これは魔術師の戦争だ。勝つのは強者ではない。優秀な魔術師だ」

ゴルド「無駄なあがきはするなよ」



セイバー「……行っちまったな。ケンカ売りに来ただけか?」

リゼ「うーん、そうかもしれない。ゴルドせ……さん、プライド高そうだし」

リゼ「とりあえず、戻るか」

セイバー「おう」

【3回戦1日目・夕方】



――マイルーム――


リゼ「じゃ、行ってくる。留守番よろしくな、チノ」

チノ「はい。頑張ってくださいね」




↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

――教会――


セイバー「よう、来たぞ」

ジャンヌ「ご無事でしたか。何よりです」

リップ「あ、あの……リゼさん、お久しぶり、です」

リゼ「ああ、久しぶり。元気だったか?」

リップ「はい……!」

リゼ「……にしても、勝負するために教会に通い詰めるのって、大丈夫なのか? こう、宗教的にというか」

ジャンヌ「ご心配なく。主はそのようなことでお怒りにはなりませんよ。むしろ、楽しんでおられるのではないかと」

ジャンヌ「セイバーさんの闘志は、純粋ですから」

セイバー「負けっぱなしだからなあ……」

ジャンヌ「では、今日も?」

セイバー「おう! こうも連敗が続いちゃあ、最優の沽券に係わるからな」

ジャンヌ「いいでしょう。では、今日はこちらです」

リップ「これは……」

リゼ「たこ焼き……?」

ジャンヌ「『ろしあんたこ焼き』なるものを作ってみました。6つの中に1つだけ、辛いものが混じっています」

セイバー「なるほど、それを引いた方が負けと」

リゼ「聖女世俗に染まりすぎだろ」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「ジャンヌの勝ち」

6~0、「セイバーの勝ち」

コンマ1桁目4



セイバー「お、なかなか旨いな」モグモグ

ジャンヌ「ありがとうございます」モグモグ

リップ「あと2つ……セイバーさんが普通の方を引けば」

リゼ「セイバーの勝ちだな」

セイバー「…………。よし、こっちだ!」パク

セイバー「……。!?」

セイバー「ああああああああああああ――――!?」ダッ

リゼ「お、おいセイバー!? どこ行くんだ!」

ジャンヌ「思わず走り出すほどの辛さ……神父直伝激辛レシピ、すごい威力です。匂いまで消すあたりはプロの業ですね」



セイバー「はあ、はあ……死ぬかと思った」

セイバー「あと、なんか生前槍で刺されたとこが痛む気がするんだけど」

リゼ「もう兵器じゃないかそれ」

ジャンヌ「ともあれ、私たちの勝利です。ご褒美はお預けですね」

リップ「あ、あの……! また来てくださいね。私、楽しみにしてるんです」

リゼ「ああ、また来るよ」

セイバー(幸運が低いのがダメなのか……?)

――月海原学園・購買部――


ケイネス「ああ、君たちか。なかなかしぶとく生き残っているじゃないか」

セイバー「いつも通りで何よりだ」

リゼ「そういえば、店員さん。サーヴァント用の服の売り上げはどうだ?」

セイバー「お、そういやそんな話だったな。特別何かをしたわけじゃないが、なんとなく気になるな」

ケイネス「その件か。実は……」



↓1(コンマ1桁目)


1~3、「全然売れていない。店員は怒っている」

4~7、「そこそこ売れている」

8~0、「大繁盛。店員はご満悦だ」

コンマ1桁目7



ケイネス「まあまあ、といったところか。君の宣伝も、多少は貢献してくれたのだろう。ほっとしている」

ケイネス「もし売れなければ、君たちに賠償してもらおうかと思っていたところだ」

セイバー「見上げた商魂だよ、まったく」

リゼ「やっぱり、サーヴァントも着替えたりはしたいのかな」

ケイネス「終始鎧であったり、正装が半裸や全裸のサーヴァントは特にな」

リゼ「そんなのいるのか……」

ケイネス「逆に、そんな格好で戦うのか、という奴もいるな。和装だとか、ドレスだとか……」

ケイネス「おっといかん。私はあくまで中立のNPC、些細なことであれ、他者の情報を渡すべきではないか」

ケイネス「で、何か買っていくのか? 回復アイテムも、上質なものが入ったが」

リゼ「この間買ったやつ、結局1つも使ってないんだよなあ」

セイバー「エネミーは雑魚だし、サーヴァント戦じゃタイミングが難しいからな」

ケイネス「ふむ……そうだ、礼装も入ったぞ。まだあまり上等なものではないが」

リゼ「どんなのがあるんだ?」

ケイネス「効能は以下の通りだ。買っていくか? といっても、その所持金では1つが限度だろう」

セイバー「高いんだな、礼装って」



↓1


1、「マスターを治癒」

2、「サーヴァントを治癒」

3、「探索に便利」

4、「今は買わない」


※このスレ独自の礼装が登場することがあります

リゼ「うーん……」

リゼ「じゃ、これ買うぞ」



《礼装『人魚の羽織り』を購入しました》



ケイネス「うむ、確かに。そうそう、礼装は所持しているだけでは無意味だ。装備するのを忘れるなよ?」

リゼ「わかってるよ」

セイバー「キラキラしてて綺麗だな。マスター、ひょっとして見た目で選んだり」

リゼ「え?」

セイバー「なんでもない」

――月海原学園・1階廊下――


リゼ「さて、準備はこんなもんか」

セイバー「……」キョロキョロ

リゼ「セイバー? 探し物か?」

セイバー「……いや、なんでもない」

セイバー(礼欲しさにやったわけじゃないが……音沙汰なしだと、ちょっと気になるな)

セイバー(キャスターは倒したわけだし、危険はないはずだが……)

――アリーナ・三の月想海第一層――


リゼ「ここが今回のアリーナか……」

セイバー「――――!」

セイバー「マスター、気をつけろ。偶然だろうが……敵が近いぞ」

リゼ「!」



↓1


1、「追いつくくらいの気持ちで進む」

2、「慎重に捜索する」

リゼ「セイバー、敵の動きは?」

セイバー「……」

セイバー「遠ざかっていくな。やっぱり、待ち伏せしてたわけじゃないらしい」

セイバー「本気で走れば追いつけなくもなさそうだが、どうする?」

リゼ「……」

リゼ「いや、慎重に進もう。誘いかもしれない」

セイバー「確かに、その可能性は無視できないな。わかった、マスターの言うとおりにしよう」




セイバー「アリーナってほとんど一本道だから、敵に先行されるとエネミーと出くわさなくなるな」

リゼ「楽といえば楽だけど、金欠だしなあ……取りこぼしがあるのは、逆にありがたいけど」

セイバー「ああ、そうだな。けど、このレベルの相手を取りこぼすなんて、よっぽど急ぐ用事でも…………」

セイバー「!」

リゼ「セイバー?」

セイバー「……あくまで結果論だが、失策だったみたいだ」

セイバー「下がれ、マスター。敵さん、引き返してくるぞ」

リゼ「なに……?」



2人の眼前に躍り出たのは、一人の少女。その手には、華奢な見た目とはあまりに不釣り合いなハルバードが握られている

サーヴァントやエネミーには見えない。といって、マスターであるはずもない。ここには入れるマスターは、リゼのほかにはゴルドしかいないはずだ

では……彼女は、なんだ…………?



???「……」



殺気は感じ取れるが、まだ微弱といっていい。言葉を交わす余地はありそうだ

無論、ここにいる以上、敵であるのは間違いないだろうが――――




↓1


1、「セイバーに攻撃するよう指示」

2、「名前を聞く」

3、「まさか、ゴルドさんの変装か……!?」



いや、仕掛けるには早い。飛び出そうとするセイバーを目で制して、少女を見つめる



リゼ「名前は?」

???「……人間はこういう時、人に名を尋ねるなら自分から名乗れ、と言うそうだな。私もそれに従おう」

リゼ「それもそうか……私はリゼだ。天々座理世」

トゥール「私はトゥール。ゴルド・ムジーク・ユグドミレニアの代理として、アリーナを探索している」

リゼ「代理……? けど、マスターとサーヴァント以外は入れないんじゃ……」

セイバー「マスターかサーヴァントが造ったモノは例外ってことじゃないか?」

リゼ「え?」

トゥール「説明する手間が省けて助かる。そういうことだ」

トゥール「そして、今回の私の任は……暗号鍵の取得と、敵陣営の情報収集及びアリーナ探索の妨害だ」

リゼ「……っ!」



トゥールの殺気が膨れ上がる。セイバーの言葉を額面通りに解釈するなら、彼女はヒトではなく人形か何かということか

殺気そのものの濃さはサーヴァントには及ばないが、その冷たさはサーヴァントと互角かそれ以上だ



セイバー「――――」



セイバーが、リゼを庇うように前に出る。今に、剣戟の音が弾けるだろう

……………………

だが、両者動かないまま。より正確には、トゥールは殺気をあらわにしただけで、動くつもりはなさそうだった



セイバー「どういうつもりだ?」

トゥール「わからないか、サーヴァント? 私はこうしているだけで、与えられた任務の半分以上を達成できる」

セイバー「なに……?」


セイバーだけではない。トゥールの言葉は、リゼにとっても難解だった

殺気を剥き出しにして立っているだけでいい……?



セイバー「……まあ、いい。来ないっていうなら、行かせてもらおうじゃねえか――!」



トゥールの言葉をブラフと解釈したか、セイバーは身体を沈め、一気に飛び出…………



セイバー「――――っ!?」



……さない。いや、飛び出そうとしたが、直前で中止した

トゥールを睨みつけるセイバーの表情は、硬い



リゼ「セイバー……?」

セイバー「お前、どんな細工しやがった」

トゥール「私は戦うために造られ、そのために生きているにすぎん。こういう小細工は、あの男の仕事だ」

セイバー「……」



セイバーは剣を下ろしはしない。しないが、戦意は明らかに薄れていた



セイバー「マスター、たった今分かった悪い知らせだ。落ち着いて聞けよ」

セイバー「ムーンセルはあの女を……少なくとも、今この場においては、『マスター』として認識している」

リゼ「なっ……! それって……」

セイバー「そうだ。オレは、あの女を攻撃できない。ペナルティを受ける覚悟があるなら、別だが」

――ブルーマウンテン道場――


アオヤマ「今日はここまでです。きりが悪いですが、ご容赦ください」

弟子四号「トゥールちゃんの秘密とは!? こうご期待! あと、トゥールちゃんの挿絵をください!」

弟子四号「というわけで、次の更新で会おうねー!」

アオヤマ「ありがとうございました~」

トゥール「だから言ったんだ、私はこうしてるだけでいいと」

リゼ「……」



理屈は分からない。令呪を譲渡したのか、なにか不正なハッキングを仕掛けてムーンセルを騙しているのか

あるいは、私には思いつけないような奇策があるのか。彼の言う『優秀な魔術師』の所業が、それに該当するとでもいうのか



セイバー「……」



セイバーは動かない。だが、彼女が剣を下ろさないのは、あくまでマスターを守護するために過ぎない

彼女は待っているのだ。私の指示、撤退の指示を

トゥール「ああ、ちなみにだが。背を向けてここから去るというなら、邪魔はしない」



それは本当だろう。いかにヒトの枠を外れているとはいえ、背後から襲うというだけのアドバンテージでサーヴァントを打倒できるはずもない

彼女は男の指示通り、邪魔をしているだけなのだ。この殺気も、こちらをここから退かせるための道具に過ぎない



リゼ「……」



なら、私は――――



↓1


1、「撤退する」

2、「セイバーに戦わせる」

3、「自分で戦う」

リゼ「下がってくれ、セイバー」

セイバー「……そうだな、仕方ない」

トゥール「賢明だ。やはり、ここまで勝ち上がってきただけのことは……」

リゼ「私がやる」



一歩前に出た私に、二人は奇異の眼差しを向ける。まあ、そうなるだろう

でも、現状これしかない。帰ってじっくり対策を練るにしても、時間は限られているのだ。今できることは、今やっておいた方がいい



トゥール「……前言は撤回すまい。ここまで勝ち上がってきただけのことはある。私と戦おうなどというのは、お前が初めてだ」

セイバー「……まあ、止めねえよ。マスター同士の戦闘でも、おそらくムーンセルの介入はあるはずだ」

セイバー「劣勢なら、守ることだけ考えろよ」



戦う前から劣勢時の対応を指示されるとは……あの白髪の少女、ただの人形ではないということか

トゥール「いいだろう。せいぜい死なぬことだ、人間――――!」



ハルバードを構え、トゥールが駆ける。セイバーの助けを期待できない以上、自分一人でこの敵を打倒しなくてはならない




↓1(コンマ1桁目)


1~4、「トゥール優勢」

5~8、「拮抗」

90、「リゼ優勢」

コンマ1桁目8



トゥール「…………!」



トゥールの目が見開かれる。人間が、自分の攻撃を回避した。それは彼女にとって、驚愕に値する事象であった

これまでのマスターは、サーヴァントに自分を攻撃させ、ペナルティによる弱体化で敗北した愚か者と

ペナルティを恐れるあまり、トリガーを取り損ねて敗退した臆病者であったから

自分と戦えるマスターの存在など、彼女にとって、異常以外の何物でもなかった



トゥール「だが、どこまで保つかな……っ!」



目にもとまらぬ速度で、ハルバードが舞う

それは、人間の筋力では実現不可能な破壊力、かつ並の技術では達成し得ぬ緻密な攻撃であった

リゼ「ふっ――――!」



それを、文字通り紙一重で躱す。ほんの一歩、足運びを誤れば首が飛ぼう

これまで、強敵と戦った経験はある。だが、今回の敵は単純だ。奇抜な拳法を使うわけでも、最先端の武器を所有するでもない

力と技だけで、こちらを追い詰める。これほど、御しがたい敵もない……!



リゼ「っ……!」



至近距離、1対1、ハルバードという得物。これだけの条件が揃えば、待っているだけでも隙ができるものである

トゥールとて例外ではない。だが、その隙はあまりにも小さなものだ。反撃の糸口とするには心もとない

それでも。そのわずかな間隙を頼りに、トゥールに額に銃口を向ける

トリガーの取得を目指す以上、トゥールを退ける必要があるのだ。やりすごすだけでは、意味がない

バチンッ

まさに、決着がつこうかというタイミングで、ムーンセルがそれを妨げる。リゼとトゥールは、再び大きく距離をとらされた



リゼ「……」



今の勝負は引き分けだ。死者どころか、けが人すら出ていない

だが、今日の戦いは敗北だ。トゥールはトリガーを取り、リゼたちは取り損ねた



トゥール「……ふっ」



トゥールが笑う。それは主の命を守ることができた安心感ゆえでも、まんまと邪魔されたリゼたちを嘲るものでもなかった

けれど、この笑みの意味を彼女自身が知るのは、ほんの少し、後のことだ






【3回戦1日目・アリーナ探索終了】

――マイルーム――



チノ「お疲れですか、リゼさん」

リゼ「疲れてるっていうか……申し訳ない気持ちというか……」

セイバー「あいつに勝てなかったことなら、気に病む必要はないぞ、マスター。むしろ、あれだけ戦えりゃ上等だ」




↓1


1、「セイバーと話す」

2、「チノと話す」


※希望があれば内容併記(最大1つ)

リゼ「……」

リゼ「なあ、セイバー」

セイバー「ん?」

リゼ「2回戦の時は、ありがとうな」

セイバー「なんだよ改まって。マスターが死にそうになってたんだ、サーヴァントとして当然のことを……」

リゼ「それでも、だよ。ありがとう」

リゼ「ああ、あと……手、握ってくれたよな。あれも嬉しかった」

セイバー「お、おう」

セイバー「……ま、マスター、そろそろ勘弁してくれ。面と向かって言われると、どうしていいかわからない」

チノ「セイバーさん。こういうときは、どういたしまして、です」

セイバー「いや、そういう話じゃ……。…………」

セイバー「ど、どういたしまして」




【3回戦1日目・終了】

【3回戦2日目・夕方】





↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「教会に行く」

6、「屋上に行く」

――教会――



セイバー「なあ、毎日来たら特典、とかそういうのないのか?」

ジャンヌ「教会は客寄せに苦心してる地方のスーパーじゃないんですよ」

リップ「でも、たくさん来てくれて、嬉しい、です……」

リゼ「第二のマイルーム、みたいなとこあるよな」

ジャンヌ「さて、今日も勝負ですね?」

リゼ(そういえば、ゴルドさんがやってる不正……かどうかはまだわからないけど)

リゼ(この二人、なにか知らないかな)



↓1


1、「ためしに聞いてみよう」(勝負はしません)

2、「そんなことよりリベンジだ!」

セイバー「おう! 今日こそ……」

リゼ「待った。ジャンヌ、リップ。聞きたいことがあるんだ」




ジャンヌ「ふむ……マスターでもサーヴァントでもない人物がアリーナに、ですか」

リゼ「問題は、そいつがマスター扱いだったことだ」

リップ「えっと……ルール違反ってことですか?」

ジャンヌ「そうとは限りませんよ。そもそも、ムーンセルは高性能ではありますが、完全無欠とは遠いです」

セイバー「万能の願望器なのにか?」

ジャンヌ「願望器、観測機としては万能でも、ほかがそうだとは限りません。今回の聖杯戦争がいい例です」

ジャンヌ「『攻撃』という単語のあいまいな使い方、キャスターやアサシンが死ぬほど不利なルールなどなど……選定のルールとしては穴だらけですよ」

リップ「じゃあ、その穴のせいで、リゼさんの敵はマスター2人になってる……?」

ジャンヌ「正確には、そういう扱いになっている、ですね」

ジャンヌ「たとえばですが……ムーンセルが『マスター』の基準を『サーヴァントに魔力を供給する存在』と定義していたとしたら」

ジャンヌ「あとからそういう存在を創りあげることで、2人目のマスターを用意できます」

セイバー「なるほどな……ムーンセルの基準さえ看破できれば、反則すれすれの作戦がとれるってことか」

リップ「でも、ドールとかって魔力を持ってるんですか……?」

リゼ「そうだな、ただの人形じゃ難しいかもしれない」

セイバー「……」



リゼ「ありがとな、2人とも」

ジャンヌ「私たちはNPCと違って中立ではありませんから、堂々と応援しますよ。お二人が来なくなると、寂しいですから」

リップ「頑張ってください……!」

――月海原学園・保健室――



玲霞「こんにちは。調子はどう?」

リゼ「もうすっかりよくなったよ。世話になったな」

玲霞「いえいえ、ここは休むためにあるんだから」

玲霞「あ、支給品ね。ちょっと待ってて」

玲霞「実は、何人かにあげたお弁当がすごく好評だったから、今回は全員分作ってみたの」

セイバー「ぐぬぬ」

リゼ「セイバー?」




↓1(コンマ1桁目)


1~7、「おかあさんのお弁当改二」

8~0、「↑ + おまけ」

コンマ1桁目8



玲霞「はい、どうぞ」



《『おかあさんのお弁当改二』を入手しました》



セイバー「2段、だと……!」

リゼ「32人分これ作ったのか……」

玲霞「あ、そうそう。これ、NPCの人からもらったんだけど……私が持ってても仕方なさそうだから、代わりにもらってくれる?」

リゼ「え? いいけど……」



《『古びた弾丸』を入手しました》



リゼ「えっ」

セイバー「思ったより物騒なのが出て来たな……」

――月海原学園・中庭――


セイバー「なにか用があるのか? こんなとこに」

リゼ「いや、そういうわけじゃないんだけど……ちょっと休もうかと思って」

セイバー「へえ。花が好きなんて、乙女っぽいとこもあるんだな、マスター」

リゼ「や、やめろ! 恥ずかし…………ん?」

リゼ「やっぱり私って女っぽくない?」

セイバー「そんなことないぞ? 男気はあるけど」

リゼ「複雑だ……」

???「……」


セイバー「女っぽいってのは、あいつみたいな奴だよな。ドレスも似合う」

リゼ「確かに……世間じゃああいうのを、女子力高い、とか言うんだろうか」

セイバー「なんでサーヴァントがこんなとこで、花摘んで冠作ってるのかはわからないが」




↓1


1、「話しかけてみる」

2、「スルー」

3、「近くのNPCに話を聞いてみる」

リゼ「よし、本人に女らしさの秘訣を聞いてみよう」

セイバー「たまにマスターの行動力の高さに愕然とする」



リゼ「なあ、ちょっといいか?」

???「……?」クルッ

リゼ「!」

リゼ「おいセイバーどうする? 顔も可愛いぞ」

セイバー「どうもしねえよ。けど、確かに綺麗だな」

セイバー「ドレス着てるし……どっかの王侯貴族とかか?」

???「……」

リゼ「喋らないな。クールビューティーってやつか?」

セイバー「多分だけどさ。マスターの知識、偏ってる」

???「……」

セイバー「あー、これあれだ。『なにか用?』って顔だ。とっとと要件話せ」

リゼ「む、そうか。いきなりで悪いんだけど、女らしくあるためには、どうしたらいいと思う?」

???「……」

???「……」スッ

リゼ「え……?」

???「……」グッ

セイバー「マスターの頭に冠のせて、親指立ててるな。……似合ってるとか、これでいい、とかそういう感じじゃないか?」

リゼ「そ、そうか? ありがとな」

???「……」コク

セイバー(つーか背ぇ高いなこいつ……)←154㎝

???「……」←172㎝

???「……」ジー

???「……」クイッ

リゼ「? えっと……裾を軽くつままれたが、これは…………?」

セイバー「いっしょに花摘もう、とかそんな感じだと思う」

リゼ「セイバーってテレパシーとか使えるのか?」




↓1(コンマ1桁目)


1~3、「白髪の少年が迎えに来る」

4~7、「何事もなし」

8~0、「金髪のおじさんが迎えに来る」

コンマ1桁目0



ゴルド「バーサーカー! いつまで油を売って……」

リゼ「えっ」

ゴルド「なっ……!」

???「……?」キョトン

ゴルド「な、なにを呆けている! ちっ、まさかこんなところにいるとは……」

ゴルド「行くぞ!」

リゼ「……」



↓1


1、「無言で見送る」

2、「バーサーカーに再度お礼を言う」

3、「ゴルドにルール違反をしていないか問いただす」

4、「へー、ゴルドさんのサーヴァントってバーサーカーなのかー。へー」

リゼ「バーサーカー! これ、ありがとな」

バーサーカー「……」コク

バーサーカー「……」フリフリ

ゴルド「呑気に手を振っている場合か!」

リゼ「おお、じゃあな」フリフリ

ゴルド「お前も応じるんじゃない! 敵同士だぞ!」


セイバー(まったく……馴れあうと後が辛いって、知ってるはずなのにな)

セイバー(それでも、邪険にはできない。殺しあう敵だって事実は、誰かの好意を退ける理由にならないんだな)

セイバー(つくずく、あんたは変わり者だ。マスター)

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「バーサーカー可愛い! 妹にしたいね!」

弟子四号「というわけで、次回は2日目のアリーナ探索から再開だよ」

アオヤマ「今日もありがとうございました~」

――月海原学園1階・アリーナ前――



リゼ「……多分、今日もいるだろうな。トゥール」

セイバー「そういう作戦らしいからな。倒せねえまでも、突破する方法くらい用意しとくべきだろう」

セイバー「さもないと、トリガーが取れずに不戦敗、ってことになりかねない」

リゼ「そこでだ、セイバー。ひとつ、案があるんだが」

セイバー「オレも浮かんでる。たぶん、令呪を使わず、ペナルティをかいくぐる方法は、これくらいだろう」

リゼ「……」コク

リゼ「私がトゥールと戦う。セイバーはその間に、トリガーを取りに向かってくれ」

セイバー「……まあ、そうなるよな」

セイバー「異論はない。昨日の戦況から察するに、多少不利になったとしても、マスターならあいつを引き付けておける」

セイバー「ただ、マスター。ひとつ約束してくれ」

リゼ「え?」

セイバー「昨日オレがあの場に留まったのは、もしものとき、マスターを守るためだ。今日は、それができなくなる」

セイバー「だから、失策はそのまま死につながる。それを肝に銘じたうえで……」

セイバー「あいつを殺そうとするな」

リゼ「……? それは、どういう……」

セイバー「時間稼ぎに徹してくれ。マスター、自覚はないのかもしれないが」

セイバー「『人じゃないから殺してもいい』、なんて器用な考え方ができる人間じゃないんだよ、あんたは」

リゼ「……」

セイバー「いずれは、なんとかしなきゃならない問題だが……今はそうしておいてくれ」

リゼ「……わかった。気を付けるよ」

――アリーナ・三の月想海第一層――



トゥール「遅かったな」

リゼ「っ……!」



待ち伏せされているとは思っていたが、まさか入口のすぐ近くとは……!



セイバー「なるほど。本来なら敵が退路を確保できる待ち伏せなんぞ下策だが……お前の場合はそれでいいんだったな」

トゥール「そういうことだ。アリーナへの出入りは、1日に1度だけ。逃げてくれるなら、成果としては上々といえよう」



やはり、トゥールはこちらの妨害に終始するつもりのようだ

だが、それでもやるべきことは変わらない。私は、彼女をここに釘付けにする――!



トゥール「……やる気だな。いいぞ、来い――!」

銃を構えて、引き金を引く。同時、セイバーが壁を蹴り、トゥールの上を抜けんと疾駆する



トゥール「――――!」



トゥールの視線が、一瞬、空中に躍り出たセイバーを追う。当然だ、彼女の狙いはこちらの妨害、セイバーに突破されてはそれも叶わなくなる

トゥールは、セイバーに対処するはずだ。私はその隙を……



リゼ「……っ!?」



目を疑った。トゥールはセイバーからすぐに視線を外し、一目散にこちらに接近してきたではないか……!

セイバーが一瞬、こちらに視線を走らせる。それに、視線で応える。構わない、行け!



トゥール「ふっ――――!」

リゼ「っ!」



疾走の勢いそのままに振るわれるハルバードを、身を屈めて回避する。風圧だけで、肌が斬られそうだ



リゼ「どういう、つもりだ……!」

トゥール「さて、どういうつもりなのだろうな!」

トゥールは笑っている。……そうだ、笑っている

彼女の体から発せられる殺気は、昨日の氷のような冷たさを失っている。代わりに、身を焦がすような灼熱を内包していた

だが、構うものか。彼女の何かが変わったところで、関係のない話。私は、私がすべきことを――――



↓1(コンマ1桁目)


1~3、「トゥール優勢」

4~7、「拮抗」

8~0、「リゼ優勢」

コンマ1桁目5



トゥールは惑っていた。そも、この惑うという心の動きすら、彼女にとっては未知の領域だった

薄弱ながらも、自分に感情があることは分かっている。だが、だとしても

自分が倒し得ぬマスターの存在。それが誘発すべき感情は、不安、恐怖、不快感、そういう類のものであるべきではないか

だというのに、彼女は



トゥール「はああっ――――!」

リゼ「おおっ――――!」



回避する余地のないはずの、ハルバードの連撃。それを、眼前の人間は避けている。あまつさえ、反撃の機会をうかがっている

いや、反撃自体はすでに行われていた。その蹴りは服を掠るだけであり、銃弾は外れるばかりだが……一手誤れば、それらはたちまち、トゥールを敗北に追い込むだろう

それだけの脅威を前に、彼女は



トゥール「――――!」



楽しいと、感じていた。楽しいと感じる自分に、戸惑っていた

力量は互角だった。とはいえそれは、ほんの少し、たとえばそよ風が吹いただけでも崩れかねない危うい均衡ではある

焦っては、ダメだ。今日、時間稼ぎが勝利につながるのはこちらなのだから、攻め急いではならない



リゼ「……!」



その時。トゥールに大きな……大きな、といってもそれは1秒に満たないものであるが……隙ができた

疲労したわけではあるまい。攻め時を誤ったようにも見えない。言ってみれば、たまたまだ

たまたま、そよ風が吹いただけだ。だが、その偶然は、拮抗した戦況を動かすには十分すぎる時間を与えてくれる



↓1


1、「トゥールに額に銃口を向ける」

2、「大きく距離をとる」

時間は足りる。体勢にも無理はない。ここで、決める――!

銃口をトゥールの額に向ける。引き金を引く指に力を入れる

トゥールが、事ここに至ってその致命的な隙に気づいた。だが、遅い

振り上げられたそのハルバードがこちらの首を落とすより、弾丸がトゥールの額を貫通する方が速い――――!



トゥール「――――!」

リゼ「――――!」



血しぶきが舞う。握っていた得物が床に落ち、虚しい音が鳴った

リゼ「――、ぇ――――?」



痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い――――!

なぜ? こちらの方が速かったはずだ、なのに、なぜ……



――『人じゃないから殺してもいい』、なんて器用な考え方ができる人間じゃないんだよ、あんたは



セイバーの声が脳裏にこだまする

…………ああ、そうか。そりゃあ、勝てないはずだ

一瞬とはいえ、引き金を引くのを躊躇ったのだから……




【DEAD END】



ラビット道場に送還されます

――ラビット道場――



ちや「久しぶり~。ラビット道場へようこそ」

しゃろ「えっと……サーヴァントの忠告は素直に聞いとけ、ってことかしら」

しゃろ「龍之介戦でちゃんと戦う覚悟は決めたから、殺す気で撃てないわけじゃないんだけど……まだ、少しだけ躊躇っちゃうみたい」

ちや「龍之介さんと違って、今回は実力が近い相手だから、死に直結してしまった、という感じね」

ちや「このリゼちゃんの……トラウマ? 甘さ? みたいなのは、どこかで決着をつける時が来る……かも」

しゃろ「だから今は、ちょっと面倒かもしれないけど、『殺さなきゃとわかってても、躊躇ってしまう』」

しゃろ「この葛藤と付き合いつつ頑張ってね」

ちや「じゃ、引き続き楽しんでいってね~」

しゃろ「やっぱり、バトルが入るとぴょんぴょんできないわね」

ちや「トゥールちゃんはぴょんぴょんしてるみたいだけど」

しゃろ「あれはちょっと違うんじゃ……」



>>788に戻ります

力量は互角だった。とはいえそれは、ほんの少し、たとえばそよ風が吹いただけでも崩れかねない危うい均衡ではある

焦っては、ダメだ。今日、時間稼ぎが勝利につながるのはこちらなのだから、攻め急いではならない



リゼ「……!」



その時。トゥールに大きな……大きな、といってもそれは1秒に満たないものであるが……隙ができた

疲労したわけではあるまい。攻め時を誤ったようにも見えない。言ってみれば、たまたまだ

たまたま、そよ風が吹いただけだ。だが、その偶然は、拮抗した戦況を動かすには十分すぎる時間を与えてくれる



リゼ(……いや、落ち着け)



セイバーから忠告も受けた。それ以前に、無理をしてでもこの相手に勝利しなければならない理由もないのだ

ここでの勝利は、ゴルドたちへの多少の妨害にはなろう。だが、それが死というリスクと見合った報酬だとは思えない

一気に跳躍し、距離をとる。おそらく、そろそろ……



バチンッ

ムーンセルが介入し、空間が歪んだ

トゥール「引き分け……いや、私の負けか」



それは、セイバーを素通りさせ、トリガーの奪取を許したことへの評だろうか。だが、それにしては、彼女が浮かべた笑顔は清々しい



トゥール「さて、あの男になんと言い訳したものか……」



トゥールが、リゼの横を通り過ぎる。その、間際





リゼの最後の一手について、トゥールは↓1(コンマ1桁目)


1~3、「リゼが手加減したと勘違い」

4~7、「無茶を控えた賢明な一手と判断」

8~0、「リゼの躊躇を看破」

コンマ1桁目2



トゥール「加減するようなら、次はないぞ」

リゼ「な、に……?」



振り返った時、少女の姿はそこになかった





【3回戦2日目・アリーナ探索終了】



《セイバーが暗号鍵の取得に成功しました》

【3回戦2日目・夜】



――マイルーム――


リゼ「ただい……お、コーヒーのいい香りがするな」

チノ「お疲れ様です。お怪我もないようで、安心しました」

セイバー「おう。ところで、どうしたんだ、チノ? なんか、マイルームの一角が喫茶店みたいになってるんだけど」

チノ「この部屋宛てに、荷物が届いたんです。それを設置すると、ご覧のように、本格的な設備が……」

リゼ「? いったい誰が……」

チノ「それが、差出人の名前もなく……あ、そうそう。かたかなで、『アリガトウ』と書かれた手紙が同封されていました」

セイバー「!」

セイバー「だったら、なにも心配いらないな。チノ、気兼ねなく使ってくれ」

チノ「えっと、これがこうで……」

チノ「……よし。おいしいコーヒーができそう……」



セイバー「勉強熱心だな、チノ」

リゼ「ああ、まじめな奴だからな。ちょっと不思議なところもあるけど」

セイバー「あの毛玉が似合ってる時点で十分不思議だよ」



↓1


1、「セイバーと会話」

2、「チノと会話」


※希望があれば内容併記(最大1つ)

リゼ「そういえば、苦手って言ってた割にコーヒーに挑戦してるよな、セイバー」

セイバー「チノにあんな顔されちまったから、飲まないままってのも申し訳なくてな……」

チノ「無理しなくていいんですよ? 気持ちだけで、とっても嬉しいですし」

セイバー「けどなあ……愛のある食事は財産なんだって、マスターたちと過ごして初めて気づいたからな」

セイバー「目の前にある宝を、どぶに放り投げるわけにはいかないだろ」

チノ「セイバーさん……」

リゼ「で、少しは慣れたか?」

セイバー「……」



↓1(コンマ1桁目)


1、「やっぱ無理」

2~4、「前よりは飲めるようになった(やせ我慢)」

5~7、「前よりは飲めるようになった」

8~0、「魅力に気づきつつある」

コンマ1桁目1



セイバー「……」

リゼ「……」

チノ「……」

セイバー「…………悪い」

リゼ「そんなに相性悪いのに毎日挑戦してたのか……」

チノ「紅茶や緑茶の特訓も始めます。きっと、セイバーさんのお口に合う飲み物を見つけてみせますよ」

チノ「待っててください、セイバーさん」

セイバー「チノ……!」




【3回戦2日目・終了】

――ブルーマウンテン道場――


アオヤマ「今日はここまでです。次回は、3回戦3日目からスタートします」

弟子四号「ひょっとしてトゥールちゃんしか戦わないのでは、と警戒してるそこのあなた! 大丈夫、バーサーカーちゃんも戦うよ!」

アオヤマ「今日もありがとうございました。次回の更新でお会いしましょう」

弟子四号「またねー!」

【3回戦3日目・昼】



――マイルーム――



チノ「というわけで、各種紅茶、緑茶、抹茶などご用意しました。どれかひとつくらい、お口に合えばいいのですが」

セイバー「ありがとうチノ! 食に気を遣われるって、嬉しいもんだなあ……」

リゼ(2日間ろくに戦ってないからか、セイバーのキャラがブレてきてるぞ……)

リゼ「それにしても、コーヒー以外も用意できるのか」

チノ「あの匿名のプレゼントは、あえて言葉にするなら『キッチンを改造する機能』そのものとでも言うべきものです」

チノ「ですから、こういう無茶もできるようです」

チノ「これなら、7回戦が終わるまででも、お二人を飽きさせずに済みそうです」

セイバー(あいつ、ただのNPCじゃないのか……?)

チノ「ところで、お二人とも。今日の昼食はどうしますか?」

リゼ「そうだな、今日もチノにお願いしようかと……」

セイバー「マスター、待った」

リゼ「セイバー?」

セイバー「あれ食わないか? 弁当」

リゼ「よっぽど執心してるんだな……」



どこで食べよう↓1


1、「マイルーム」

2、「屋上」

3、「教会」

4、「中庭」

5、「学食(購買前)」

6、「保健室」

セイバー「教会行くか」

チノ「よく知らないのですが、教会って飲食しても大丈夫なんですか?」

リゼ「いいんじゃないか? 近所の教会で、クリスマスにカレー振る舞ってるとことかあったぞ。行ったことないけど」

セイバー「細かいことは気にするなって」

セイバー「そうだ。食べ終わったらそのまま校内探索するか」

リゼ「そうだな。というわけだ、チノ。いつもより長く空けることになるけど、留守番よろしくな」

チノ「はい。お気をつけて」

――教会――



ジャンヌ「おや、今日はお早いですね」

リップ「こ、こんにちは」

セイバー「おう。ここで昼飯食おうと思ってな。いいだろ?」

ジャンヌ「ええ。賑やかな食事もまた、よいものです」

リップ「私も、いいと思います……!」

リゼ「そっか、よかった。じゃ、早速……」パカッ

ジャンヌ「お弁当ですか……。! これは……!」

リップ「!」

セイバー「……美味そうだな」

リゼ「これまで二回食べ損ねてるのが本当にもったいなく感じるよ」

セイバー「よし、早く食おうぜ、マスター」

リゼ「そうだな。いただきま……」

リゼ「……?」チラ

ジャンヌ「……」ジー

リップ「……」ジー

セイバー「昼飯、まだなのか?」

ジャンヌ「い、いえ、そうではないのですが……」

リップ「美味しそうだから……」



↓1


1、「4人で食べよう」

2、「これ以上、おかあさんのお弁当をほかの奴に渡すわけにはいかない」

3、「日頃の(逆)恨みだ、分けてあげるふりして2人で食べよう」

セイバー「そうか。ならやらん。オレたちも、散々お預けくらってるからな」

ジャンヌ「ああそんな、無慈悲な……」

リップ「せ、せめて一口……」

リゼ「……すまない。分けてやりたい気持ちはあるんだ。でも」

リゼ「私はもう、自分の食欲に抗えない――――!」



セイバー「ああ――美味かった。チノの料理も好きだけど、また違った魅力があったな」

リゼ「そうだな、なんというか……優しい味だった」

リップ「すごく幸せそうな顔してますね」

ジャンヌ「これが、NPCの間で噂になっている『おかあさんのお弁当』の威力……一度、玲霞さんにお願いしてみましょうか」

リップ「でも、参加者にしか配ってないとかなんとか……」

ジャンヌ「くっ……」

ジャンヌ「……ところで、せっかくいらしたのですし、どうですか? 一戦」

セイバー「お、いいのか? 言っとくが、今のオレは強いぞ」

リップ「お弁当パワー……?」

リゼ「それは違うぞ、リップ。おかあさんの、愛の力だ」

ジャンヌ「今日も私が行きましょう。実は、ゲーム専用の部屋が設置されまして。その試運転を」

ジャンヌ「こことは違う空間で、時間の流れが速いのです」

リゼ「つまり、それなりに時間がかかるゲームを、結果として短時間でできる……?」

ジャンヌ「はい。チェスなど、いかがでしょう」

セイバー「やってやろうじゃないか」



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「ジャンヌ勝利」

6~0、「セイバー勝利」

コンマ1桁目5



キィンッ



リゼ「おお、2人の姿が消え……」



キィンッ



リゼ「1秒で負けたー!?」

セイバー「違うんだマスター。頑張った、頑張った結果なんだ。20分くらい粘った結果なんだ」

セイバー「断じて、1秒で負けたわけではない」

リップ「ジャンヌさん、すごいです!」

ジャンヌ「私、才能あるかもしれません」ドヤァ

セイバー「チェス強い聖女ってなんなんだよ……」

リゼ「なあ、ジャンヌ。私たちみたいな客がない時って、なにしてるんだ?」

ジャンヌ「お祈り三昧、ゲーム三昧です。これで、結構楽しんでます」

ジャンヌ「リップさんも付き合ってくれますし」

リップ「はい。でも、チェスの駒とか、脆いからすぐ潰れちゃって……」

セイバー「お、おう」

リゼ「強いはずだ」

リゼ「……よし。気を取り直して、探索行くぞ」



↓1、↓2(重複した場合安価下、これらを実行したのちアリーナに向かいます)


1、「校内散策」

2、「図書室に行く」

3、「保健室に行く」

4、「購買に行く」

5、「屋上に行く」

6、「中庭に行く」



※今回は教会からのスタートなので、選択肢から外れています

 3回戦に限り、中庭が選択肢に追加されます

【3回戦3日目・夕方】



――中庭――



セイバー「マスター。ここは素通りしてもいいとこだと思うが……あえて立ち止まったのは?」

リゼ「それは……なんとなくだけど、バーサーカーに会えるかもしれないって思って」

セイバー「なるほど、そうだな。あいつ、ここが気に入ってたみたいだし。それに」

セイバー「まだ1度も戦ってない以上、様子を観察するだけでも情報を得られる可能性はあるもんな」

リゼ「えっ」

セイバー「えっ」

セイバー「……マスター。まさか、ただ会いたかっただけ、とかじゃないだろうな」

リゼ「ソ、ソンナコトナイゾー」

セイバー「まったく……オレたちは友だちをつくりに来てるんじゃないんだぞ」

リゼ「わかってるつもりなんだが……」

リゼ「……お、いたいた。バーサーカー!」

バーサーカー「!」

バーサーカー「……」ペコリ

セイバー「会釈されちまったよ。これ、敵だと思われてるのか……?」

リゼ「なあ、バーサーカーとコミュニケーション取るのって、難しいかな?」

セイバー「普通は難しいどころか無理なんだが……こいつは事情が違うみたいだ。頷いたり、首振ったりはできるみたいだから」

セイバー「簡単な質問ならいいんじゃないか?」

リゼ「ふむ……」



↓1


1、「願いがあるのか聞いてみよう」

2、「マスターとの関係が良好か聞いてみよう」

3、「セイバーに任せてみよう」

4、「その他(内容併記、最大1つ)」

リゼ「なあ、バーサーカー。質問があるんだ」

バーサーカー「……?」

リゼ「お前には、叶えたい願いがあるのか?}

バーサーカー「……」コクコク

リゼ「!」

セイバー「即答……と捉えてよさそうだな。これでわかったろ、マスター」

セイバー「こいつは願いをもってて、それを叶えるためにここにいるんだ。戦うとなれば、手は抜かないだろうさ」

リゼ「……そう、だな」

リゼ「ありがとう、バーサーカー。答えてくれて」

バーサーカー「……」

バーサーカー「……」スッ

リゼ「え……? 私を指さして……?」

セイバー「『お前にはないのか?』、ってことじゃないか?」

リゼ「!」

バーサーカー「……」コク

リゼ「私……私の願いは……」

リゼ「…………ごめん、バーサーカー。その質問には、答えられない」

バーサーカー「……」

セイバー「行くぞ、マスター」

リゼ「……」コク

リゼ「ありがとな、バーサーカー」

バーサーカー「……」コク

セイバー「ああ、そうだ。バーサーカー。オレからもひとつ、いいか?」

バーサーカー「……」コク

セイバー「単刀直入に聞くぞ。お前は、『造られたモノ』か?」

バーサーカー「!」

バーサーカー「……」

セイバー「ああ、答えてくれなくていい。今の反応で満足だ」

セイバー「けど、やっぱりそうか……お前とは、普通に喋れてたら、楽しかったかもしれないな」

バーサーカー「……」

――保健室――



ガラガラ



リゼ「こんにちはー」

玲霞「あら、どうしたの? 怪我? 呪いとかは、ちょっと手におえないんだけど……」

リゼ「いや、そうじゃないんだ。今日は……」



↓1


1、「追加のお弁当を要求」

2、「素直にお礼を言う」

3、「2 + 『古びた弾丸』について聞いてみる」

そう言えばモーさんホムンクルスだったな、サイボーグのフランちゃんと立場的には似てるかも

リゼ「お弁当のお礼を言いに来たんだ。ごちそう様、美味しかったよ」

リゼ「ほら、セイバーも」

セイバー「あ、ああ」

セイバー「えっと……ご、ごちそうさま」

玲霞「お粗末様。お口に合ったようでよかったわ」

玲霞「次も頑張って作るわね」

セイバー「! 必ず取りに来るぞ!」

リゼ「ほんとに気に入ったんだなあ……けど、確かにあの味はクセになるな」

玲霞「もう、おだてても何も出ないわよ」

セイバー「弁当さえもらえれば十分だ」キリッ

リゼ「そうそう、お弁当といっしょにもらったあの弾丸」

リゼ「あれの話が聞きたくて。知ってることはないか?」

玲霞「それが、本当にもらっただけなの。拾ったっていうNPCの子も、よくわからないって言ってたし」

玲霞「だから、私から話せることはないわ」

セイバー「そうか……けど、そのNPCに聞けば、分かることがあるかもしれないな」

リゼ「ダメもとって感じになりそうだけどな……拾ったのって、どんな奴だった?」

玲霞「女の子よ。なんだかとっても賑やかな……そうそう、図書室の受付をしてるって言ってたわ」

セイバー「あー、なるほど」

リゼ「なんて物騒なもの拾ってるんだ、あいつ……」

――ブルーマウンテン道場――



弟子四号「今日はここまでだよー」

弟子四号「>>835さんが言ってくれたように、セイバーちゃんがバーサーカーちゃんの表情を読み取れてたのは」

弟子四号「共通点があるから、という緻密な伏線だったんだよ!」

アオヤマ「まあ、原作にはそういう感じのからみは一切なかっ……」

弟子四号「しーっ! アオヤマさんしーっ!」

弟子四号「細かいことはいいんだよ!」

アオヤマ「というわけで皆さんも、細かいことは考えず、楽しんでいただければ嬉しいです」

アオヤマ「ところで、教会は人気ですねえ。景品が気になるのか、ジャンヌさんやリップさんの人気が高いのかはわかりませんが……」

弟子四号「セイバーちゃん、勝てないねえ……2分の1のはずなんだけどなあ」

アオヤマ「では、次回の更新でお会いしましょう」

弟子四号「またねー!」

――月海原学園1階・アリーナ前――



リゼ「さて、トリガーも取ったし……あとは」

セイバー「できることなら、相手の戦力を測っておきたいところだな。戦っただけで真名を看破できるとは思えないが」

セイバー「決戦の準備にはなるだろ」

リゼ「そうだな。そして、それは向こうも同じ。ゴルドさんたちが来るとしたら、第二層か」

セイバー「ああ。今更、第一層でうろうろする理由もない」

リゼ「よし……行くぞ、セイバー」

――アリーナ・三の月想海第二層――



リゼ「……」

リゼ「どうだ、セイバー?」

セイバー「まだいないみたいだな。まあ、あのバーサーカーが気配遮断とか、それに似たようなスキルをもってるなら話は変わってくるが……」

リゼ「そこまで考えてちゃきりがないな……ゴルドさんたちはまだ、って体で動くか」

セイバー「そうだな。ただ、警戒は解かないようにな」



↓1


1、「入り口近くで待ち伏せ」

2、「奥の方で待ち伏せ」

3、「その他(内容併記)」

リゼ「よし、ある程度先に行って、待ち伏せしよう」

セイバー「それがいい。あり得ないとは思うが、逃げられると面倒だしな」

セイバー「と、なると……」

エネミー「……」

エネミー「……」

セイバー「こいつらを片付けてからだな」

リゼ「億劫か?」

セイバー「いいや。マスターに背中を預けるのは久しぶりだからな、楽しみなくらいだ」

リゼ「はは、そうか。期待に添えるように頑張るよ」

聖杯戦争も折り返し地点に近く、故に、エネミーの数や質は、間違いなく上がっている

だが、彼女らの敵ではなかった。剣閃は冴え、弾丸に迷いはない。エネミーには、抵抗する余地すら与えられなかった



セイバー「……」

セイバー(エネミー相手なら問題なさそうだな。やっぱり問題は、マスターやホムンクルス、そういう奴らか……)



進撃は、あっという間に終わった。消滅したエネミーは、しばらくの間復活しない

ゴルドたちがあまり時間を空けずにここを訪れるなら、彼らがエネミーと出会うことはないだろう。それだけ、徹底的に殲滅した

その先には――



↓1(コンマ1桁目)


1~5、「なにもない」

6~8、「本」

9~0、「メモ」

コンマ1桁目3



リゼ「……」

リゼ「なにもないな。言峰さん、二層にはなにかあるって言ってなかったか?」

セイバー「なにかある(あるとは言ってない)とか、そんな感じだろ。あの神父のことだ」

セイバー「あればラッキー、程度に思っとくのが一番だろ」

リゼ「そういうもんか」

セイバー「ああ。……マスター、一応下がっといてくれ。いつどこからとびかかって来るかわからないからな」

リゼ「……」

セイバー「マスター?」

リゼ「あいつが戦うって、イメージできないなって」

セイバー「バーサーカーか。気持ちは分からんでもないが、見た目に惑わされるなよ」

セイバー「……」

セイバー「なあ、マスター」

リゼ「なんだ?」

セイバー「オレには、あんたを説得するつもりも、諭すつもりもない。正直、今のマスターの気持ちが、よくわからないんだ」

セイバー「だから、オレから言えるのは……オレは、マスターに死なれると困るってことだ」

リゼ「……そう、だよな。セイバーには願いがあるんだ。私が中途半端に迷ってるせいで負けたんじゃ、迷惑だよな」

セイバー「…………。あー、えっと」

セイバー「それもあるんだけど、なんというか……オレは、マスターに死なれたく」

セイバー「――――!」

セイバー「気をつけろ、マスター! 来たぞ!」

リゼ「!」




ザッ



バーサーカー「……」

ゴルド「ふん、殊勝なことだ。わざわざ、やられるのを待っているとは」

セイバー「はっ、よく言う。ホムンクルスに任せっきりで自室に引きこもってる奴がよ」

ゴルド「低俗な挑発だな。戦場に赴くは下っ端の役目、マスターとは本来、来たるべき時まで力を蓄えるものだ」

セイバー「へえ、満を持しての登場、ってわけだ」

ゴルド「さあ行け、バーサーカー! 今ここで倒してしまっても構わん!」

リゼ「! 問答無用か……!」




セイバーVSバーサーカー↓1(コンマ1桁目)


1~2、「バーサーカー優勢」

3~7、「拮抗」

8~0、「セイバー優勢」



トゥール判定↓2(コンマ1桁目)


1~5、「来てない」

6~0、「来てる」

コンマ1桁目6、6




バーサーカー「ゥゥ、ァァッ――!」



雄叫びとともに疾駆するバーサーカー。そこには花を摘み冠をつくる乙女の姿はなく、荒れ狂う戦士が一人いるだけ

得物は戦槌(メイス)。武器というよりは彫刻めいた見てくれだが、侮ることはできない。どうあれ、サーヴァントの武器なのだ



セイバー「変わった武器を使うじゃねえか、バーサーカー――!」



獰猛に笑い、メイスの一撃を剣で受けるセイバー。重い。強化のランクが低いとはいえ、さすがはバーサーカーというべきか

だが、止められない重さではない。追えない速さではない。なれば、この束の間の戦闘は、時間との戦いだ

いかにして、バーサーカーの戦い方を、素性を、看破できるか。近づくことができるか。この成果が、決戦を左右しよう――!




セイバー「おおおっ――――!」

バーサーカー「ァァァァッ――――!」



メイスと剣が、幾度もぶつかり合う。だが、互いに相手の首を狙ってはいるものの、小競り合いの域は出ない

無論、小競り合いといってもサーヴァント同士のものである。人間が介入する隙はない

その間、セイバーは思考する。このバーサーカーは、何者か。

だが、前提として、バーサーカーは真名に繋がるヒントがほかのクラスと比べて一つ少ない

というのも、よほど向いていない限り、誰にでもバーサーカーとして召喚される可能性はある。そのため、『クラスから真名を推測する』のが困難なのだ

では、武器はどうだ。これも難しい。メイス使いというだけでは、とても絞りきれない

では、性別は。これもアテにならない。記録として残っている性別と、サーヴァントとして召喚された際の性別が同一とは限らないのだ



セイバー(戦力的にはそうでもないが……難敵には違いないな!)

トゥール「……」

リゼ「……」

トゥール「……来ないのか?」

ゴルド「おい、トゥール! お前は私の護衛、余計なことは言わず、そのことだけ考えていればいいのだ!」

ゴルド「そもそも、お前がしくじるから、こうしてわざわざ出向く羽目に……」

トゥール「戦う気はないのか、天々座理世?」

ゴルド「話を聞かんか!」

リゼ「……」



↓1


1、「戦う」

2、「無言」

3、「話しかける(希望があれば内容併記、最大1つ)」

――ブルーマウンテン道場――


弟子四号「えっと、すごくきりが悪いんだけど……席を外さなきゃいけないから、今日はここまでだよ」

弟子四号「>>856の安価は……とりあえず、なかったことにしよう。次回、ここから再開するね」

アオヤマ「最近更新頻度が落ちてしまってますね……早めに以前のペースを取り戻したいところです」

アオヤマ「では、次回の更新でお会いしましょう」

弟子四号「またねー!」

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