キョン「俺はジョン・スミスだ!!」 (4)

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今思えばこの二年間ハルヒは暴れっぱなし、俺は振り回されっぱなしだった。

にやけ面の副団長殿は常にハルヒの太鼓持ち、長門は常時無表情モードだ。

でも、ハルヒが持ち込むいざこざを、俺は何だかんだ楽しんでいたんだ。

そう、俺はそれを認められるほど成長し、ハルヒが巻き起こす宇宙的未来的超能力的現象に対して

かなりの耐性と冷静な判断力を培ったつもりだ。テストの点数と引き換えにな。

SOS団はハルヒが俺の一言から作り出した、世界の大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団だ。

現にハルヒは、いや俺の気苦労は増えるばかりだったが、世界を局地的にだが大いにざわつかせたのはまた事実だ。

SOS団は今や確たるものとなり、団員それぞれがそれなりの思い入れをもって、活動に精を出している。

その活動でパシリの役を強制的に押し付けられるのは俺で、楽しんでいたとは言ったが、

SOS団の清涼剤、全世界非公認マスコット、大空から舞い降りた女神がいたおかげで、

俺の精神状態は安定し、喜びを享受できたというものだ。

そう、未来からやってきたお茶くみメイド、朝比奈みくるその人である。

先輩とは思えない愛くるしさと危なっかしさを併せ持つ、俺の絶対的天使的存在だ。

いやしかし、未来人なおかつ先輩である朝比奈さんには、近い未来にリミットを感じていた。

それを失念するほど俺は野暮じゃないぜ。でも、忘れていた方が楽しいこともあるだろう?

たとえば、小学生六年の我が妹はいまだに赤服じいさんを信じていて、毎年クリスマスに近づくと、

もうそれはキリストもびっくりのはしゃぎっぷりだ。純真無垢な妹の方が俺より何千倍もクリスマスを楽しんでいるに違いない。

でも、俺はそんな無知蒙昧ではいたくないのさ。だから、適度に忘れたふりして

目の前のことだけを見ようとしている。でも、時間って奴は非情で、俺ら人間のことなんかちっとも考えちゃいない。

そう、今日は三月の初旬、朝比奈さん含む三年生の卒業式だった。

誰かパス

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