男「都市伝説調べようぜ!」女「ふええ…」(31)


男「調べようぜ!」

女「え…と、都市伝説ってあれだよね? 口裂け女とか」

男「まぁ古いが正解だ」

女「お断りします」

男「えっ、何で」

女「だってわざわざ怖い目に会いに行くんでしょ!? 馬鹿なの!? ドмなの!?」

男「違う!」

女「こういう話だと先陣きる奴に限ってロクな目に合わないよね」

男「ん…まぁ、そうかもしれんが」

女「ご愁傷さま」チーン

男「おいやめろ」


女「仕方ないから理由だけでも聞いてあげるよ」

男「理由? ふん、聞いて驚くなかれ」

女「へ、へぇ…? ずいぶん自身アリアリじゃん」

男「まぁな」

女「それじゃ聞かせてもらおうかな。その理由を」

男「あぁ…それはな」

男「興 味 本 位 だ !!!」ドン

女「……」

男「……」

女「迫力出してもそれっぽく聞こえないから」

男「ごめん」


女「ま、いいよ。どうせ暇だし迷信だろうし」

男「ちょろいな」ボソッ

女「なんか言った?」ギロ

男「いやいやまさか…あはは」

女「それで、どうするの? 調べるったって…」

男「こういう物があります」パラパラ

女「…メモ帳?」

男「ただのメモ帳ではない! これは俺が独自に作り上げた伝説のメモ帳だ!」

女「つまりそれ見ながら検証していくわけね」

男「えっ…うん…そうなんだけど…」ショボン


男「最初はこれから行くか。女がさっき言ってた口裂け女」

女「えー…何々、赤いコートにマスク。へぇ、細かい事も書いてあるんだ」

男「驚いたか」ドヤァ

女「暇なんだね」

男「」

女「撃退方法は…ポマードを三回言うだけ? けっこう簡単なんだ」

男「うん…」

女「何落ち込んでんの?」

男「なんでもない…」

女「? ま、早く行こうよ。暗くなっちゃうし」

男「うん」

べっこう飴!べっこう飴!べっこう飴!


男「いたぞ女。ほら、電柱の所」

女「えっ」

男「いいか? まず話しかけるだろ、すると私キレイ? って聞いてくr―――

女「ポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマード!!!!!!!!!」

口裂け女「!」ビクッ

男「ちょっ!?」

女「ポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマードポマード!!!」

口裂け女「!??」ダッ

男「待って!! 口裂け女さん逃げないで! べっこう飴あげるから待ってぇ!!」

女「はぁ、はぁ…っ…」


男「行っちゃった…」

女「な、ななな…なんでそんな簡単に見つかるのよ!!!?」

男「そりゃそうだろ探しにきてんだし」

女「そんなすぐ見つかってりゃ世話ないって! 都市伝説大安売りか!!」

男「さっきはあんなに乗り気だったのに…」

女「どこが!? 百歩譲ってそうだとしても実在するとか思わないよ!」

女「ちょっとコンビニ行ってくるノリで出かけたのに飛行機からパラシュート無しでflyawayしてる気分だよ!!」

男「えぇーっと次は…」ペラ

女「聞いてよ!」


男「次はテケテケにするか」

女「…まだやるんだ…」

男「んじゃ学校戻るか」

女「え、夜行性って書いてるけど大丈夫?」ペラ

男「旧校舎あるだろ? あそこ日当たり悪いし出るだろ」

女「えらくアバウトなんだね」

男「それとこれ持っとけ」サッ

女「懐中電灯…?」パシッ

男「あいつ光に弱いらしいからさ」

女「ふーん…(さすがにこんな真昼間から出ないよね)」


女「いいぃぃやぁあぁぁぁ!!!!」ダダダダダ

男「女ってけっこう足速いんだな!」グッ

女「何であんたそんなに落ち着いてんの?!」

男「いや、ローラーシューズ履いてるし」スィースィー

テケテケ「ふしゃー」ズルズル

女「速い速い速いってば!! アイツ足ないのにいぃぃ!!」

男「あ、空飛べるようになったのって後々らしいぞ」スィースィー

女「そんな! 豆知識! どうでもいから!!」ダダダダ

テケテケ「ぎゃあー」ズルズル


女「はっ! 懐中電灯!」ピコン

テケテケ「ふしゃー」ズルズル

女「必・殺☆ライトニングボルトぉ!」ペカー

テケテケ「ッ…ぎゃー…」ジュウゥゥ

女「おぉー…溶けてる溶けてる…」ジー

テケテケ「ぐぉー…」ジュウジュウ

女(なにこの感覚…癖になりそう…)キュン

テケテケ「ぎゃ…ぎゃ…」

女「光力最大」カチッ

テケテケ「ぎゃー!」ジュッジュー

男「鬼かお前」


男「光はかなり効く、と…」メモメモ

女「ねぇ! 次は? 次は?」キラキラ

男「なんか急に乗り気になったな」

女「まぁね♪」

男「んじゃ…これで」ペラッ

女「人体模型? ふーん、内臓取ったら追いかけてくるんだ」

男「とりあえず試してみるか」

女「そうだね。あ、弱点とかないの?」

男「さぁ…どうなんだろう」

女「…ま、いっか」ニヤリ

男「っ」ゾクッ


女「おー、あったあった」

男「旧校舎便利だな」

人体模型「……」

女「それじゃ早速」カコッ

人体模型「かーえーせー!」

女「戻してみる」パコッ

人体模型「……」ピタッ

男「ほう」メモメモ

女「もっかい」カコッ

人体模型「かーえーs

女「えい」パコッ

人体模型「っ…」ピタッ

女「おもろい」ニヘラ


カコッ パコッ カコッ パコッ カコッ パコッ カコッ パコッ

人体模型「っ! …っ…かっ! …か、 …っ!」

女「ぷくく…」

男「おーい、もう次行こうぜ…」

女「も、もう一回だけ!」

人体模型「……」

女「……」サッ

人体模型「! かーe

女「フェイント!」ピタッ

人体模型「ッ!!?」ビタッ

女「よし、行こっかー」スタスタ

男「…うん。……なんかごめんな…」

人体模型「…っ…グスッ」ポロポロ


男「暗くなってきたな」

女「だね。今日はもう帰ろっか」

男「晩飯は何食うかな…」

女「お母さんが作ってくれるんじゃないの?」

男「町内の温泉旅行行っててさ。弁当にするか」

女「そうなんだ…。あ、それじゃ私の家来る? うちも今日誰もいないし」

男「えっ…それって…」ドキッ

女「ち、違うから! 一人でご飯食べるの寂しいだけだし!」

男「なんだ…」

女「ふぅ…」


男「ごちそうさまでした」

女「お粗末様。片付けるから先に上行っててー」

男「いや、何か手伝うけど」

女「…そ。んじゃお皿拭いてってくれる?」

男「おう」

女「……」ジャージャー

女「はい」サッ

男「はい」パシッ

男「……ふむ」

女「…どうかした?」

男「庭に井戸とかあったりしないか?」

女「ないよ…」


女「私の部屋でゴロゴロしてる訳ですが」

男「…せっかくだしインドア的な都市伝説調べてみるか」

女「へぇ、どんなの?」

男「こっくりさん」

女「有名所だね。準備とかあるんじゃないの? 紙とか」

男「実はここに完成したものがあります」パッ

女「おー」

男「…コインどれにしよう」

女「1円、5円から100円と500円か…高い方がいいんじゃない?」

男「まじか」

女「…あえて500ウォンとか」

男「おいやめろ」


男「まず上部にある鳥居マークにコインを置きます」

女「ところでさ」

男「ん?」

女「こっくりさんって二人でできるの? 聞いた事ないけど」

男「……」

女「えっ」

男「やればわかる!」

女「えぇ…まぁそうだけどさ」

男「コインの上に参加者が指を乗せます!」

女「あ、もう始まってるんだ」


男「次にこっくりさんを呼びます」

男「こっくりさんこっくりさん来てください。はい復唱!」

女「こっくりさんこっくりさん来てくだしゃい」

男「……噛むなよ」

女「……ごめん」

男「あ、動いた」

女「『はい』だって! こっくりさんいい子!」

男「お前さっきからこっくりさんなめてんだろ」

女「こっくりさんこっくりさん私は眠いです」

男「友達か! 質問しろよ!!」

『そ・う・で・す・か』

女「ほら!」

男「寛大すぎんだろ…」


男「あっ!」

女「どうしたの?」

男「いい事思いついたわ」

男「こっくりさんこっくりさんお願いがあります」

『あ・ぶ・ら・あ・げ』

男「ん…油揚げか。女持ってる?」

女「持ち運んでたら変でしょ…冷蔵庫にも無かったと思う」

男「こっくりさんこっくりさんお願いします」

『あ・ぶ・ら・あ・げ』

女「こっくりさんこっくりさんお願いします。卑しい男のお願いを聞いてあげて下さい」

男「おい」

『い・い・よ・ー』

男「……」


女「ほら、いいって」

男「なんか釈然としない…」

女「細かい事気にしない気にしない。で、何お願いするの?」

男「…次に繋げようと思ってな」

女「んん…?」

男「こっくりさんこっくりさんお願いします。メリーさんと電話がしたいです」

女「あーなるほど」

『い・や・だ』

女「こっくりさんこっくりさんお願いします」

『わ・か・つ・た』

男「…チッ」


男「もう疲れたから帰ってもらおうぜ…メリーさん控えてるし」

女「もう少しお話したかったのになぁ…ま、いっか」

女「こっくりさんこっくりさんお帰りください」

『はい』

女「またねー」フリフリ

『ば・い・ば・い』

男「やっと帰りやがったか」

女「いい子だったねー」

男「…お前にはな」

女「ふんふーん♪」


女「メリーさんってどんなのだっけ」

男「まず何回も電話がかかってくる」

女「ふむふむ」

男「ち、近づいてくる」

女「ふむ……ん?」

男「終わり……?」

女「いや、聞かれても…」

男「そう…だよな…」

女「……」

男「……」

女「説明下手か!!」


ピリリリリリリリ

男「お、きたか」

女「私のだ。もしもし」ピッ

『私メリーさん、今学校にいるの』

女「あ、うん…切れた」ピッ

男「メリーさん?」

女「たぶん。学校にいるって」

ピリリリ ピッ

『私メリーさん、今郵便局ピッ

女「郵便局だって」

男「遅くね?」

女「郵便局、学校の横だもんね」


ピリリ ピッ

『私メリーさん、今あなたの後ろにいるの』

女「えっ早」

男「どこ?」

女「私の後ろ」

男「えっ」プイ

女「何で目逸らしたの…?」

男「いや、見たら死んじゃいそうだし」

女「くっ…まさかメリーさんがチェンジオブペースの使い手とは…」

男「見えない見えない、っと」


男「絶対振り向くなよ。見たら死ぬぞ 」

女「んじゃどうするの?」

男「そこまでは考えてなかった」

女「考え浅いよ! 椎名並みに浅はかだよ!!」

男「わかりにくいネタやめろ」

女「ぐっ……」

男「……あっ足見えたやべ」

女「ぐぐ……」プルプル

女「もう…我慢、…できない!」

男「お、おい…」

女「振り向き――――ざまの目つぶりパワーボム!!!!」ガツン

『っ! ふぐ…ぅ……』


男「やったか!?」

女「手応えありぃ!」

メリー『い、痛いよ……グス』

女「え……えぇ…っ! ごめん、ごめんね…?」

メリー『ぅ…ぅぇ、ひっぐ…』ポロポロ

女「ごめん…あ! ほら、飴あげるから泣き止んで、ね?」サッ

メリー『うん…グス…っく…うぅ』

女「一人で帰れる? 家まで送ってあげようか?」

メリー『大丈夫…グスッ…』

男「なんだこれ」


女「帰っちゃった…」

男「……」

女「はあぁー…疲れたね」

男「だな」

女「よし、最後に……」

男「ん?」

女「…お茶飲む?」

男「あ、うん。もらうわ」

女「どうぞー」コポコポ

男「どうもー」ゴクゴク


女「おいしい?」

男「うん、うまいけど…なんで? 」

女「うぅん。なーんでも」ニコッ

男「そう…か……あれ…何か………ね…む……く……」バタッ

男「」グゥグゥ

女「……」

女「最後はこの都市伝説を…」サワサワ

男「」ビクン

女「ふふ、ふ…」

おわり

短いけど…

読んでくれてる人いたら有難うございました

おつ
最後って何の都市伝説?

最後わからない

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