日本昔話「童貞地獄」 (37)

ジョインジョイントキィ!(お囃子の音)

 むかしむかし、ある所に肉棒と言う男がおったそうな。

肉棒「何か面白い話はないかなマスター?」

 肉棒はテキーラをあおりながらマスターに訊ねました。
 マスターは丁寧にグラスを布巾で拭いながら答えます。

マスター「そうですね、面白い話と言ったら……山の狐が悪さをしたそうですよ?」

肉棒「ほう? どんな悪さだい?」

マスター「何でも山越えをしていた飛脚を化かして、
     運んでいた荷物を奪い取ったそうな。
     まあ、今どき狐に化かされたなんて苦しい言い訳ですよ」

肉棒「へえ、そりゃ面白い。
   オレならそんなキツネがいたら取っ捕まえて食っちまうぜ」

 そう言ってグラスを置くと、肉棒は酔いどれ気分のままBARを後にしました。

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 火照った身体に夜風が気持ちがいい。
 家に帰る肉棒の足取りも軽く、そのまま峠の半ばに差し掛かった時じゃった。

?「もし、もし……」

肉棒「なんだぁ?」

 ふと投げ掛けられてきた少女の声に、肉棒は辺りを見回した。
 すると、松林の影から1人の着物の少女が手招きをしているではないか。

肉棒「おうおう、こんな夜中にどうした?」

少女「……はい」

 肉棒が怪訝な顔で言うと、少女は顔を赤らめて自分の着物の帯をするすると解き始めた。
 はらり、はらりと着物がはだけ、申し訳程度に羽織るのみとなった。
 少女の小さな胸の膨らみと、隠すものが何一つないすべすべの股が、月明かりに照らされてあらわになった。

肉棒「お、おめぇ……」

少女「こっちへ……」

 手招きする少女につられるまま、肉棒は松林の奥へ奥へと進んで行ってしまったのじゃった。

 松林の奥には、ぽつんと井戸があった。

少女「さあさあ、その井戸に腰を掛けてください」

肉棒「この井戸に腰を掛けろって?」

 肉棒が井戸を覗いて見ると、それはどこまでも続いているかのような、果てしなく深い井戸じゃった。
 肉棒の背中を寒気が走った。

肉棒「おいおい、こんな井戸に腰掛けて落ちでもしたら命は無いぞ」

少女「お願いします。いっぱい、ご奉仕しますから」

 肉棒は井戸の端に腰掛けた。
 半裸の少女に潤んだ瞳で訴えられれば、選択肢なんて無かった。
 しかし肉棒が井戸に腰掛けた瞬間、

少女「ばーかめッ! 甘いわー!」

 なんとここでネタばらし!
 キツネの本性を現した少女は、肉棒を井戸の中へと勢い良く突き落とした。

肉棒「うわー!?」

 肉棒はなすすべ無く、井戸の奥へとまっ逆さまに落ちて行った。

 長いような短いような時間、肉棒は暗闇の中を落ちていき、
 どすーん。
 盛大な尻餅をついて肉棒は気が付いた。

肉棒「いてて……な、なんだここは?」

 そこは一面の荒野だった。
 肉棒は首をかしげた。

肉棒「オレは井戸に落とされたはずだが、酔って見た幻覚か?」

?「いや、幻覚じゃないよ」

肉棒「だ、誰だ!?」

眼鏡男「やあ、ボクは亡者の1人さ。
    そして、ここは地獄。君は地獄に引きずり込まれたのさ」

肉棒「地獄だって!? そんな馬鹿な!」

眼鏡「嘘じゃないよ、アレを見てみな」

肉棒「アレ? ……ッ!?」

亡者「助けてー! 助けてー!」

鬼「がははははーっ!」

 なんと眼鏡男の指差す先には、角の生えた鬼に追われて逃げまどう男たちの姿があった。

肉棒「そ、そんな、オレはキツネに騙されただけじゃ……」

眼鏡「そのキツネも地獄の連中の1人さ、運が無かったね」

肉棒「くそっ! それでこの地獄は何ていう地獄なんだ?」

眼鏡「今に分かるよ」

 眼鏡男はアゴで先ほどの亡者たちの方を示した。
 肉棒がそちらを見てみると亡者たちはいつの間にか全裸にされ、鬼たちに地面に押し倒されていた。

肉棒「あれは……騎乗位か!?」

眼鏡「しっ! 静かに」

亡者「やめて~初めての相手はロリ巨乳がいいんだ~!」

鬼娘「うるせー! 童貞どもが!!」

 ずぶしゅ。
 鬼娘のワレメが亡者の一物をくわえこんだ。

亡者「ひぎぃっ!?」

鬼娘「ひゃっはー! やっぱり初物が一番だぜ!」

 ずぶしゅ、ずぶしゅ。
 上下する鬼娘の腰の動きに合わせて、淫靡な水音が辺りに響く。
 亡者の先走り液ではない。
 苦悶に歪む亡者の顔からそれは伺い知る事が出来る。
 すべて、鬼娘の体液だ。
 秘裂から止め処なく溢れ出る蜜に内股を濡らしながら、妖艶な笑みを浮かべる鬼娘。
 そこに相手を慈しむ心は欠片も無い。
 あるとすれば自己愛。
 バイブで自慰をする程度に、亡者を使い潰すエゴの塊だった。

鬼娘「ほらほら! 射精したら楽になるぜ!」

亡者「い、いやだ……初めては愛のあるセックスで……ロリ巨乳と……」

鬼娘「だからお前たちはいつまでも童貞なんだよ!
   この『童貞地獄』に落とされるほどにな!」

亡者「うぅ……ひぐぅっ!?」

 鬼娘が淫らに腰をひねる。
 絡み付く鬼娘の肉壁が、亡者の一物をねじりあげた。

鬼娘「お前の初めての相手はロリ巨乳ではない!
   この鬼娘様だ!」

亡者「誰か……誰か助けて……」

 ほろりと一筋の涙が亡者の頬を伝った。
 鬼娘が嘲るように口元を吊り上げる。

鬼娘「誰も助けに来ないさ!
   こんな地獄の底まで来る奴なんて誰一人とね!」

肉棒「いるさ! ここに一人な!!」

 力強い雄叫びが、大地に轟いた。

鬼娘「誰だ貴様ッ!?」

肉棒「オレは肉棒! ただひたすらに剛直な正義よ!!」

鬼娘「正義? 正義とはなぁ……」

 言いながら、ゆっくりと鬼娘が立ち上がる。
 くわえこまれていた亡者の一物がずるりと鬼娘の股ぐらから引き抜かれた。
 しかし鬼娘は目もくれず、そのまま眼光鋭く肉棒を睨み付けると、素早く身を翻した。

鬼娘「この童貞地獄で正義とは!
   アタシら獄卒の事なんだよおぉぉ!!」

 まんまんがポコチンを狙う。
 だがしかし、

肉棒「否! 断じて否!!」

鬼娘「ひっ!?」

 肉棒の大声量が鬼娘の動きを圧し止めた。

肉棒「ここが童貞地獄というならば!
   一定数の童貞がいるならば!
   童貞の正義も存在するッ!!!」

亡者「童貞の、正義……?」

眼鏡「あの馬鹿……」

鬼娘「童貞の正義など! あるはずが……」

肉棒「無いなら創ればいい!
   童貞の正義! 正しき義を!!」

鬼娘「くっ! 戯れ言を!」

 肉棒の声は天地に響き、何よりも童貞たちの心を震わせた。

デブ「童貞の正義……」

チビ「そんな考え方が……」

 鬼娘に襲われる哀れな亡者を遠目に見ていた童貞たちが、身を隠す事すら忘れて立ち上がる。
 その様子に、鬼娘は目に見えて焦り始めた。

鬼娘「くっ! 童貞どもが!
   亡者が獄卒に刃向かうんじゃない!」

肉棒「恐れているな鬼娘!
   オレたちが一致団結することを!
   童貞を蔑み優位感に浸れなくなることを!」

鬼娘「だ、だまれッ!!」

 鬼娘は否定するように首を左右に大きく振ると、すぐさま電光石火の勢いで肉棒にタックルをかましてきた。
 肉棒は受け止めようとするが、巧みな体捌きで上手く地面に転がされてしまう。

肉棒「くっ!」

鬼娘「何が正義だ! そのへらず口を塞いでやる!」

 叫ぶが早いか、鬼娘は肉棒の顔に跨ってきた。

~ 童貞たち ~

眼鏡「いかん! あのままでは鬼娘にヤられてしまう!」

デブ「どうすればいいブヒか!?」

チビ「助けるしかないだろうが!」

童貞たち「そうだそうだ!」

 妙な熱気に包まれる中、眼鏡は一人冷静だった。
 顔を俯け、黙考する。

眼鏡(……万が一、鬼娘を倒せても違う獄卒が来るだけだ。それも鬼娘より強い獄卒が。
   だがもし、彼が本当に口だけの男でないならば……
   童貞を導ける存在であるならば……)

 見極めなければならない。
 眼鏡は静かに顔を上げた。

~ 押し倒されて ~

肉棒「ぐっ! ぐふっ……」

鬼娘「どうだ! これが鬼の奥義『沈黙の接吻』(ルビは羅生門)だ!」

肉棒(い、いきが……できない……っ!)

 肉棒の顔面に血色豊かなその桃尻を落ち着けた鬼娘。
 だが単純に肉棒の顔を尻で塞いだ訳ではない。
 鬼娘のぷっくりと膨らんだ大陰唇が、肉棒の鼻と口を包み込むように執拗な口付けを強制してくる。
 呼吸もままならず、肉棒は暴れるがどうにもならない。

鬼娘「無駄無駄ァ! でも安心しな!
   気絶してからゆっくりとおちんぽを味わってやるよ!」

肉棒「ぐむむがっ! むぐぐ!」

 肉棒の意識が薄らいでいく。
 身体から力が抜けていく。

肉棒(くそっ……ダメか……)

 絶望が肉棒の脳裏をよぎった。
 その時だった。

眼鏡「むかし、こんな話があった!!」

 男の雄叫びが、どこか遠くから聞こえてきた。
 いや、もしかしたらすぐ近くからかもしれない。
 肉棒には判然としなかったが、その声はやけに明瞭に、肉棒の意識へと届いた。
 声は続ける。

眼鏡「おお、でっけぇな!
   おお、でっけぇなあ!!
   アソコに顔を突っ込んで言うと、女は『何で二回も言うのよ!』と怒った!!」

鬼娘「この声は……童貞どもか!!
   ちっ! 何をする気だ?」

肉棒(……童貞たちが?)

 困惑する。
 だがそんな肉棒と、鬼娘までも置いてきぼりにして、男の話は完結した。

眼鏡「だが実際は一回しか言っていない!
   二回目は反響さ! 女のアソコに声が響いたのさ!!」

肉棒「……ッ!?」

 その言葉を聞いた瞬間、雷光の閃きが肉棒の脳内を駆け巡った。
 窮地を脱する聖なる祝詞。
 名も知れない男の言葉を起爆剤に、肉棒の脳髄は外的重圧への対抗策を叩きだす。
 ニューロンの輝きに導かれて、肉棒は迅速に行動を開始した。

肉棒「お"お"お"~ッ!!」

鬼娘「なんだとッ!?」

 肉棒は叫んだ。鬼娘の陰裂に。力の限り。

鬼娘「ふ……、何をするかと思ったら」

肉棒「あ"あ"あ"~ッ!!!」

鬼娘「そんなヤワいパワーじゃ! アタシをイカせらんないよ!!」

肉棒「あ"あ"あ"~ッ!!!!」

――ずりゅ。

 肉棒は自分のズボンをずりおろした。
 肉棒の息子が天を突いた格好で屹立する。
 肉棒の頭に跨り、背後を疎かにしている鬼娘は気付かない。
 肉棒の息子が、僅かな微震を発していたことに。

~ 丘の上、童貞たち ~

童貞たち「おい! あの男、ポコチンを立てたぞ!」

チビ「ちっ! もう屈しちまったのかよ!!」

眼鏡「いや、違う!」

デブ「えっ?」

眼鏡「知っているか? 人体の何割が水分で構成されているのかを」

チビ「それが今どうかしたのかよ?」

眼鏡「水は振動による干渉波を蓄積しやすい。
   また男性器の勃起は血流が集中している事を示している」

デブ「と、ということは音を?」

眼鏡「ああ、あの男はポコチンを音波増幅器として活用しようとしているんだ。」

チビ「出来るのかよ、そんな事が!?」

眼鏡「理論上は可能だ。
   しかし、机上の空論にしか過ぎない。
   現実世界で発現させるには、あと一手が必要だ」

童貞たち「あと一手?」

 童貞たちが首をひねる。
 眼鏡はレンズを光らせながら、その奥で不敵な笑みを浮かべてみせた。

眼鏡「ああ、私たちの協力という一手だ」

~ 肉棒 ~

肉棒「お"お"お"~!」

鬼娘「不毛な事をいつまでやってる!
   さっさと窒息しな!」

 鬼娘は混乱していた。
 いつまで経っても、下の肉ヒダにくわえ込んだ肉棒の叫びが止まない。
 それも呼吸器を完全に塞がれているというのにだ。
 少しだけ注意を周囲に向ければ、あるいは鬼娘も気が付いたかもしれない。
 自分の下に仰向けで転がる男のポコチンが、不自然な超振動をしていたこと。
 その肉棒のポコチンが周囲の音という音を吸収しているため、辺りからは完全に音が消失していたこと。
 しかし慢心による油断か、鬼娘は結局、最後まで自発的にそれらに気付くことは無かった。
 鬼娘が気付いたのは、肉棒の異変ではなく――、

童貞たち「うおお~!!」

鬼娘「童貞たちの群れがこっちに来る!?」

童貞1「ガッツだ!」
童貞2「負けるな!」
童貞3「希望の星よ!」

鬼娘「なんだお前ら? アタシを取り囲んで出歯亀かい!?」

眼鏡「性悪な覗きではない。
   ただ応援しているだけだ」

鬼娘「応援? はっ! 馬鹿な事をするねぇ!」

チビ「くく、どっちが馬鹿かな?」

鬼娘「……なにっ?」

肉棒「ら"ら"ら"~ッ!!」

鬼娘「……うくっ!?」

童貞たち「おおっ!? 鬼娘が!!」

眼鏡「我々の『応援』を糧に音波が増幅されているのだ!
   もっと声を! もっと音を出せ!!」

童貞たち「応!」

眼鏡「よし! 円陣を組め!」

童貞1「ファイ!」
童貞2「ファイファイ!!」

 かしーん!
 『響く音の牢獄』(ルビは童貞スクラム)が完成する。
 音はこの一畳ほどの空間で跳ね返り、増幅され、ジリジリと威力を上げていくのだ。

鬼娘「くぅっ! バカな!?」

肉棒「ら"ら"ら"~っ!」

チビ「よし! 行ける!」

眼鏡「今だ! パワーをポコチンに!」

童貞たち「いいですとも!」

鬼娘「ん? ポコチンって……あっ!?」

 くるりと後ろを振り返る鬼娘。
 そして、ぶるぶる震える肉棒のポコチンとご対面する。

眼鏡「しまった!?」

鬼娘「なるほど、くくく……こういうカラクリだったってわけだ!」

 そう言うが早いか、肉棒の顔の上で鬼娘は軽く両脚を曲げ、すぐさまその蓄えた力を解放した。
 その直後、大地を蹴り上げて跳躍した鬼娘の身体は高度九百メートルの高みにあった。
 うろたえる地上の童貞たち。
 目の前から消失した鬼娘の位置情報を彼らが正確に把握出来たのは、最高到達点から折り返してきた鬼娘の尻が音速の壁を突破した証明――ソニックウェーブを全身に浴びてからだった。

眼鏡「ゲェーッ!? 両脚をV字にして高速落下してくるあの体勢はーッ!!」

鬼娘「あらゆる童貞を喰って来た地獄の殺人技の一つ!
   『ヴィクトリー・ストレッチ』だ!」

眼鏡「音速を越えた挿入は真性・仮性の包茎を問わずズルムケにし、強制的に射精させる!」

デブ「早く逃げないとヤバイでブヒ!」

眼鏡「いや、もう遅い。
   今から逃げてもパラシュートを操作するように鬼娘は空気抵抗を利用して降下地点を調整して来る!
   あの体勢に入った時点で、挿入は避けられないんだ!!」

チビ「なんてこった! 救いは無いのか!?」

肉棒「大丈夫だ……問題ない……」

眼鏡「……ッ!?」

肉棒「オレに考えがある」

鬼娘「ふはははは! 死ねー!」

肉棒「うおおおおーッ!」

ーーぶおおー!

鬼娘「な、なんだこの風は!?」

チビ「肉棒のイチモツを中心に竜巻が出来ているぞ!?」

眼鏡「そ、そうか! 空気振動を利用して風のバリアーを張ったんだ!」

鬼娘「こざかしい!」

眼鏡「言っておくが挿入はもう止めたほうがいいぞ鬼娘よ。
   ……聞こえてないか」

鬼娘「風のバリアーなんかあたしの尻圧で蹴散らして……なにっ!?」

ぶおおー!

鬼娘「風が硬い!? しかも振動して……これはまるで……」

 ――まるで、風で創られた巨大なポコチンではないか。

 鬼娘の頭が回ったのはそこまでだった。
 V字特攻を仕掛けた鬼娘は、荒れ狂うポコチン風に直でまんまんからぶつかった。
 まんまんを激しく刺激された鬼娘は、瞬時に絶頂した。

鬼娘「あひぃ~ッ!?」

 うねる風が、鬼娘のまんまんとクリと肛門を激しく責め苛む。

鬼娘「イっひゃう! イっひゃうのおぉぉぉ~!!」

 ドリルのように容赦なく肉壺を抉ってくる強引な攻めに、鬼娘は何度も連続で達する。
 しかし、風は止まない。

鬼娘「とめへぇ~ッ! このかぜをとめへぇ~ッ!!」

 肉棒の上空3メートル付近で不可視のイチモツに貫かれたように、鬼娘の身体は宙に浮いたままビクビクと痙攣して跳ね動く。
 そのたびに鬼娘のよだれや愛液が撒き散らされ、周囲の童貞たちに降り注いだ。

鬼娘「ら、らめぇ~!!」

 一際大きい嬌声と同時に鬼娘は空中で身を仰け反らせると、そのまま糸が切れたように動きを止めた。
 肉棒の、勝利の瞬間であった。

チビ「汚ねぇ……あのまんまん、辺りに汁を撒き散らしやがったぞ」

デブ「でも、何だか不思議と力が湧いて来るブヒ!」

眼鏡「今まで鬼娘に吸われて来た童貞たちの魂が解放されているんだ。
   彼らの魂が我々を助けようとしてくれているようだな」

モブ童貞「なるほど、ところであの方はどうしましょう?」

肉棒「……」

眼鏡「力を使い果たして眠っている。
   我々のアジトへ運ぼう」

モブ童貞「はい!」

~ 魔城コーマン ~

童貞「ぐわーッ!」

女幹部「ククク、童貞の断末魔は何度聞いても飽きないな」

女部下「ところで、西童貞のエリアからの報告がありませんが?」

女幹部「鬼娘のエリアか、かまわん。適当に童貞狩りでもしているのだろう。
    私のようにな?」

女部下「書類上の数を調整するわたしの身にもなってください」

女幹部「なら、お前も食うか? この童貞を?」

童貞「ひぃぃーッ!」

女部下「フフ、ありがたく頂戴させていただきます」

童貞「止めてくれ! 皮を剥かないで!
   誰か! 誰か助けてくれ~!!」

 薄暗い石畳の一室に、童貞の叫び声がむなしくこだましていった。

~ 童貞アジト ~

眼鏡「何とか戻って来れたな」

チビ「ああ、だけど少し静かすぎやしないか?」

デブ「も、もしかしてまんまんの襲撃が……?」

眼鏡「……ん、これはまさか!」

チビ「書き置き? なになに……」

~ 書き置き ~

『我ら、まんまんの非道を看過出来ず。
 ゆえに、世の童貞のために勃起するものなり。
 不器用者とそしり給え。
 願わくは童貞に平穏のあらん事を。
 
 ちんこ 』

~ 苦理空魔吸(クリスマス)儀式場 ~

童貞頭領「全員進めー!」

童貞たち「おおーっ!!」

まんまん1「ククッ! 獲物がわんさかと来たぞ!」

まんまん2「返り討ちだ!」

童貞頭領「苦理空魔吸の儀式を完成させるな!!
     地上がまんまんの波動で汚染されるぞ!!」

まんまん1「キシャー!」

童貞1「うわー!?」

童貞2「童貞1ーッ!!」

まんまん2「お前も天国に送ってやるよ!」

童貞2「うわー!?」

童貞頭領「ふんッ!!」

バコーン!

まんまん2「ぎゃー!!」

童貞頭領「大丈夫か?」

童貞2「さ、さすが頭領! イチモツでまんまんを凪ぎ払うとは!」

参謀童貞「頭領! 敵の陣形に亀裂が生じました!」

童貞頭領「よし! 全軍なだれ込めー!!」

童貞たち「おおーッ!!」

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