希「えりちのためならウチは・・・」 (47)

ラブライブ

死ネタ

闇落ち



短い

苦手な方はご注意を

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病院


希「えりち!しっかりしてや!」

凛「かよちん!返事してよ!」

海未「・・・」

にこ「・・・」

ことり「・・・」

そうや、悲劇は突然起きた

ウチらμ’sは野外ステージでライブをする予定やった

でも、その野外ステージの裏のビルが突然の火事。落ちてきた鉄板にえりちと花陽ちゃんが下敷きになったんや

今は病院で入院中やけど・・・正直危険な状態らしい

このままやと二人は・・・

希「うぅ・・・えりち・・・花陽ちゃん・・・」

海未「希、凛、今日は帰りましょう。私たちが落ち込んでいても二人は喜びません」

希「でも!」

にこ「希、絵里と花陽を信じなさい。これぐらいでくたばったりしないわよ」

にこ「そうに決まってる・・・うぅ・・・」

希「にこっち・・・」

希(そうや、辛いのはウチだけやないんや)

希「・・・わかった」

真姫「凛・・・」

凛「・・・うん」


帰路


希「えりち・・・ウチ、どうしたらいいんや・・・」


???「友達を助けたいのか?」


希「!!」

希「誰!?」

その時、ウチの前に光が集まって、そこに現れたのは人間・・・に近いような生き物・・・

???「私は使者とでも名乗っておこうか」

使者「東條希、お前は友達を助けたいのか?」

希「・・・」

希「助けたい」

使者「そうか、なら私が助けてやる」

希「えっ・・・?」


いきなり意味のわからない展開やった

けど、今はそんな得体のしれない生き物にも頼る始末やった

希「た、助けて!二人を助けてほしいんや!」

使者「二人は無理だ。私が叶えられる願いは1人につき1つだけだ」

希「じゃ・・・じゃあ・・・」


希「えりちを助けて!」


花陽ちゃんごめんな。ウチはひどい先輩やな・・・

使者「いいだろう。その願い叶えてやる」

使者「ただし、それに伴う代償は支払ってもらうぞ」

希「代償でもなんでもいい!えりちを助けてほしいんや!」

使者「まぁそう言うな。代償というのはな」



使者「仲間の命だ」



希「えっ・・・?」

使者「つまり、今回のお前の場合は、自分以外のμ’sの誰かの命が代償だ」

希「それって・・・えりちを助ける代わりに、誰かを殺せってこと・・・?」

使者「そうだ。殺すのは私がやる。お前はただ生贄を指名するだけでいい」

希「・・・ははっ」

希「やっぱりそういうことやったんか。まぁいきなりえりちを助けてもらえるなんて都合のいい話、あるわけないんや」

希「やっぱりウチの願いは叶えなくていい」

使者「本当にいいのか?」

希「うん、だってえりちが死ぬなんて、まだ決まってもないんや。えりちならきっと死なないはずや」

使者「・・・ふむっ。まぁ今回は特別に教えておいてやろう」


使者「絢瀬絵里と小泉花陽は3日後に必ず死ぬ。これは確かだ」


希「・・・はっ?」

嘘や。そんなん嘘や。だって未来のことなんて誰にもわかるはずないんや

でも、ウチの前にいるのはまぎれもない人じゃない存在。

そんなスピリチュアルなことが起きてる今、信じるしかなかったんや。

使者「さぁ、どうする。本当にいいのか?」


希「・・・待って」



希「えりちを助けて」



その日、ウチは悪魔と契約してしまったんや




次の日


病院


海未「絵里!本当によかったです!」

絵里「みんな、ごめんなさい。迷惑かけちゃって」

にこ「もう、心配させないでよ・・・ばかぁ!!うわぁぁぁぁん!!」

絵里「にこ・・・本当にごめんなさい」

希「えりち、えりち!」ダキッ

絵里「ちょっと希!抱き付かないで!恥ずかしいじゃない//」

希「えりち、ほんま良かった!」

凛「かよちん・・・」

絵里「・・・そうよみんな。私よりも・・・花陽が無事になるのを祈らないと・・・」

希「・・・」


____

使者『願いは叶えた、お前の友達は明日には元気になっているだろう』

希『ほ、ほんまか・・・?』

使者『あぁ、ちなみに生贄を捧げてもらう日は1週間後だ。しっかり考えておくんだな』

希『・・・なぁ、やっぱりもう一人助けてもらうことはできへんのかな・・・?』

使者『それはダメだ』

使者『でもお前に一つ、選択肢を与えてやろう』

希『選択肢・・・?』

使者『今回、私はお前を選んでここに現れた。しかし、お前は割と理解力も良くて気に入った。そこで特別に、お前の友達1人にも願いを叶える権利を与えてやる』

希『えっそれってつまり』

使者『そいつを呼んだあと、私を心の中で呼べ。そいつが小泉花陽を助けてと願ったら私がそれを叶えてやる。もっとも、そいつにも生贄を選んでもらうことになるがな』


希「・・・」

凛「・・・」


凛「希ちゃん、ちょっといいかにゃ?」




帰路


希「話って何?」

凛「希ちゃん・・・凛たちに何か隠してるよね?」

希「・・・!!」

希「・・・なんのことや」

凛「ちがうの!責めてるとかじゃないの!」

凛「お願い!かよちんを助けて!」

希「えっ・・・」

凛「絵里ちゃんが助かったの、希ちゃんが何かしたからなんでしょ!?」

希「そ、それは・・・」

凛「お願い!凛なんでもするから!かよちんを助けたいの!」

希「・・・凛ちゃん」

希「・・・わかった、ちょっと待ってな」

使者、聞こえるんか?凛ちゃんに願いを叶えるチャンスをあげてほしいんや!


バシュッ


凛「ま、まぶし・・・!!」


使者「久しぶりだな、いや、つい先ほどぶりか。東條希」

希「あのこと、凛ちゃんに説明してあげて」

凛ちゃんは信じられないような表情で、でもあっさりと使者の存在を認めたんや

それで、生贄の話をされた凛ちゃんは迷いながら、でも強い声でこう言った

凛「わかった、それでいいよ」

凛「だからかよちんを助けて!」

使者「いいだろう、その願い叶えてやる」

こんなオカルト現象、ほんまに意味がわからへんわ

使者「願いは叶えた、明日には小泉花陽は元気になっているぞ」

凛「や、やった・・・」

使者「お前たち二人とも、生贄は1週間後でいい。よく考えておくんだな」

使者「ちなみに二人で同じ人物を選んだ場合、そいつを死よりも苦しい世界につれていくことになるから注意するんだな」

希「死よりも・・・苦しい世界・・・」

凛「・・・」



次の日


凛「かよちん!かよちぃぃん!!!」

花陽「凛ちゃんごめんね、もう大丈夫だから」

海未「絵里も花陽も無事でよかったです」

にこ「これが奇跡ってやつね」

ことり「うん!神様、二人を助けてくれてありがとう!」

穂乃果「よーし!じゃあ明日からまた練習だー!」

海未「穂乃果、病院では静かに」

みんな元気が戻った。そう、これが理想のハッピーエンド

でもウチと凛ちゃんは違う。ここからが始まりなんや



帰路


希「凛ちゃん」

凛「希ちゃん・・・生贄って・・・ほんとに」

希「現に二人は助かった。生贄の話は・・・信じるしかないんや」

凛「いやだよ!凛は誰にも死んでほしくない!」

希「そんな言い訳は通用せぇへん!」

希「願いの代償なんや・・・ウチはえりちを助けた。凛ちゃんは花陽ちゃんを助けた」

希「ウチらは選んでしまったんや、人の命の優先順位を・・・」

凛「そ、そんな・・・」

希「・・・凛ちゃんは安心して」

凛「えっ・・・」

希「もともとウチが凛ちゃんを巻き込んだようなもんや。ウチが凛ちゃんにあんな選択肢を与えてしまったんや」

希「だから、この罪の代償はウチがとらなあかんのや」

凛「そ、それはちがうよ・・・希ちゃんは凛のために・・・」

希「凛ちゃんは生贄に」



希「ウチを選んで」




凛「・・・!!」

凛「そ、そんなことできないよ!凛は希ちゃんを選べないよ!希ちゃんを殺すなんてできないよ!」

希「凛ちゃん!!」

凛「だって!!」

希「これは決定した運命や!誰も死なずになんて無理なんや!」

希「大丈夫や、ウチはみんなのために死ねるなら本望やから」

希「凛ちゃん、これはウチからのお願いや」

希「これ以上、凛ちゃんの苦しむ姿は見たくないんよ」

凛「希・・・ちゃん・・・」


そうや、罪を被るのは、ウチだけでええ・・・





翌日


学校


希「・・・」

絵里「希、大丈夫?顔色が悪いけど・・・」

希「えりち・・・」

希「あははっウチは大丈夫やで」

絵里「・・・」

絵里「そう。無理しちゃだめよ?」

希「うん、ありがとな」

こんなこと、相談できん・・・誰を殺すかなんて、相談できるわけがない


そうや・・・ウチが選ばないとあかんのや


ウチが誰かを殺さないといけないんや


心を鬼にして考えるんや。雑念は捨てろ。思い出は捨てろ。


不必要な人間を捨てろ。自分を捨てろ。


みんなの笑顔を守れ。えりちの笑顔を守れ。



罪に溺れて死ね、自分







練習中


海未「希、どうしたのですか?」

希「ごめん、ちょっと体調が悪いから先帰らせてもらうわ」

海未「そうですか、なら誰かに送らせますね」

希「あぁ大丈夫!一人で帰れるから!ほなまた明日」

練習なんてしていられる心境じゃないんや。ごめんな海未ちゃん

誰を殺す・・・えりちは論外や。凛ちゃんと花陽ちゃんもダメや。ウチが巻き込んだようなもんやからな

だったらそれ以外の誰か?いや、ウチは凛ちゃんに殺される。だったら仲良かったとかそんなん関係ない。どうせウチが死んだらそんなんいっしょや

だったらμ’sにいらない人。そうや、それでいこう

真姫ちゃんは作曲や。死んだら活動に影響がでる。海未ちゃんは作詞。これもあかん

だったらことりちゃん。いや、衣装が困る

穂乃果ちゃん?いや、穂乃果ちゃんがいるからこそのグループや

にこっち。いや、部長だからだめ


えっ部長?


部長程度ならえりちでもできるんじゃないやろうか


そうや、にこっちじゃなくても大丈夫なんや


じゃあにこっちは?いなくても大丈夫?


だったらウチがやることは・・・


希「・・・」

希「あぁなるほど、願いを叶えてもらった代償に」




希「ウチは売ってたんやな。自分の魂を」






5日後


希「もうすぐや・・・もうすぐ約束の日」

学校も練習サボって自宅に待機。もう、どうでもいいんや

ウチはもう、魂を売ってしまったんやから


ピンポーン


希「・・・誰?」

にこ「希、入っていい?」

希「・・・!!」

希「・・・鍵、あいてるで」

にこ「・・・」

希「にこっち、学校は?まだお昼やで?」

にこ「それはこっちのセリフよ」


にこ「アンタ、何か抱えてるんでしょ」


希「・・・!!」

希「ウチは何も。ただ体調が悪いだけやで」

にこ「嘘よ!!」

にこ「にこにはわかる!あんたは今、とてつもない何かと戦っているんだって!」

希「ちがう!ウチは何も!」

にこ「嘘つくんじゃないわよ!」

希「嘘じゃない!」

にこ「なんでよ!なんで頼ってくれないの!」

にこ「にこ達は友達じゃないの!?」

希「とも・・・だち・・・」

にこ「希はいつもそう、皆を支えて、でも自分は誰にも頼らずに抱え込む」

にこ「もっと頼ってよ・・・友達が苦しんでる姿なんて、見てられないんだから・・・」

希「にこっち・・・」

希「ありがとう・・・でもウチはほんとに大丈夫やから・・・」

希「それ以上泣かんといてよ・・・」


やめて。せっかく決心がついてたのに


こんなことされたら


殺せなくなっちゃうやんか


友達なんて


やめてや



希「・・・」

絵里「・・・」

希「なに?いきなり公園に呼び出して」

絵里「昼ににこが来たんでしょ?」

希「さぁ?なんのことやろうか」

絵里「・・・希、お願い。私にすべてを話して」

絵里「大丈夫、にこには言わない」

希「・・・べつに、にこっちに隠しときたいとかじゃないんやけど」

絵里「じゃあ誰にも言わない。これでいいかしら?」

希「・・・」

希「ほんと、おせっかいなんやから」


まぁいいか、えりちになら。どうせウチはもう・・・



絵里「そ、そんなことが・・・」

希「信じなくてええよ」

絵里「希はそんな嘘をつかないわ」

希「・・・」

絵里「希、お願いがあるわ」



絵里「私を指名しなさい」



希「!!」

希「な、なんで・・・なんでそんなこと言うんや!!」

希「ウチはえりちに生きてほしいから魂を売ったんや!なのになんで!」

絵里「簡単なことよ、希」



絵里「あなたがいない世界なんて、私はいらない」




希「な、なんやそれ・・・」

絵里「私を助けてくれた、希には感謝してもしきれないわ」

絵里「まさに命の恩人よ」

絵里「だからこそ!そんな希がいない世界なんてわたしは嫌!」

希「やめて!ウチはそんなこと望んでない!」

絵里「私が望んでいるの!」

絵里「・・・希となら、地獄でも天国でも楽しいんでしょうね」

絵里「だから、一緒にいきましょ?」

希「えりち・・・」

希「うぅ、うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」

絵里「泣かないでよ!!そんなに泣かれたら私だって・・・」

絵里「うぅっ・・・うぅ・・・」


なんでこうなるんや


こんなん望んでない


でもえりちとなら


あの世も楽しいんやろうな



使者「約束の日だ。生贄は決めたな?」

凛「・・・」

希「・・・うん」

使者「よしっ、ではそいつの名前を心の中で叫び続けろ」


そうや、えりちが望んでくれたんや


えりちはウチと一緒にあの世にいきたいって言ってくれたんや


だったら、そうするしかない


使者「・・・把握した」

使者「東條希、お前からの生贄は」


使者「絢瀬絵里に決定だ」


希「・・・」


そうや、これでいい


えりち、安心して


えりちはひとりぼっちじゃない


すぐ行くから待っててな


使者「星空凛、お前からの生贄は」







使者「絢瀬絵里で決定だ」








希「・・・」

希「・・・えっ?」

凛「・・・」

希「ど、どういうことや」

希「どういうことや凛ちゃん!!!」

凛「・・・」

希「なんで、なんでウチを選ばかったんや!」

凛「・・・」

希「おい!なんとか言いや!おい!!」

凛「・・・仕方ないよ。だって」



凛「これが絵里ちゃんの願いだったんだもん」



・・・


・・・は?





6日目


絵里『凛、ちょっといいかしら』

凛『どうしたの絵里ちゃん?』

絵里『あなた』


絵里『希を生贄に出すのよね?』


凛『・・・!!』

絵里『昨日、希から全部聞いたわ。凛が希を指名するってことまで、全部』

凛『・・・』

絵里『凛、お願いがあるの』


絵里『私を指名して』


凛『えっ・・・?』

絵里『お願い、希は私を指名するはずよ。私がそうお願いしたから』

絵里『だから凛、あなたが私を指名してくれれば犠牲は私だけで済むの』

凛『そ、そんなことできないよ!だって二人で絵里ちゃんを指名したら絵里ちゃんは死よりも苦しい世界につれていかれちゃうんだよ!?』

絵里『それでいいの!だって私はμ’sのみんなが・・・いや、』


絵里『希が死ぬことが私にとって一番苦しいことなのよ』


凛『絵里ちゃん・・・でも・・・』

絵里『凛・・・私はあなたのことを』


絵里『信じてるから』


希「そ、そんな、嘘や・・・」

希「だってえりちはウチと死にたいって・・・ウチと一緒がいいって」

希「それなのに、なんでウチが生きて・・・えりちが死よりも苦しんで・・・」

使者「・・・たった今、絢瀬絵里はこの世を他界した」

希「えっ・・・まってや・・・」

使者「では、私はいくぞ」

希「まって・・・こんなのって・・・」

希「あんまりや・・・そうや、これは夢・・・ちがう、痛い。夢やない」

凛「希ちゃん・・・」

希「えりち・・・えりち・・・うぅ」







うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!









病院


海未「真姫!!希の調子は・・・?」

真姫「・・・重い精神病で、すぐ自殺を図るから今は拘束されているわ」

ことり「そ、そんな・・・」

穂乃果「・・・な、治るんだよね?」

真姫「・・・さっき医者が言ってたわ」

真姫「治る見込みは・・・残念ながら・・・」

穂乃果「う・・・そ・・・」

にこ「希・・・なんで・・・」

にこ「どうして相談してくれなかったの・・・」

海未「絵里・・・どこに行ってるのですか・・・」

海未「もうずっと行方不明なんて・・・希を助けてあげられるのはあなただけなんですよ・・・」

凛「・・・みんな、今日は帰ろう」

凛「凛たちは希ちゃんの病気が治るのを、祈るしかないよ」



帰路


にこ(絵里も行方不明・・・希はああなって・・・)


にこ「・・・神様」


にこ「お願い、二人を・・・」



にこ「二人を返して」







その願い、叶えてやろうか?







-fin-

終わり

のぞりん書きたかったはずなのにどうしてこうなった

読んでくれた方に感謝

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月22日 (水) 15:00:10   ID: BtmHYqYs

これ…同じ様なことループしてるのかな…?

1 :  SS好きの774さん   2014年10月22日 (水) 15:00:10   ID: BtmHYqYs

これ…同じ様なことループしてるのかな…?

2 :  SS好きの774さん   2014年10月22日 (水) 23:11:11   ID: T0DCp98R

海未「ことりのためなら私は」

3 :  SS好きの774さん   2014年10月25日 (土) 10:14:14   ID: hHcHzXEn

のぞりん関係なさすぎてワロタ…

4 :  SS好きの774さん   2014年10月28日 (火) 13:11:12   ID: Yo2ko_mK

えりち…

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