海未「知らないものを知ろうとして」 (155)


穂乃果「じゃあ凛ちゃんにはこのCD貸してあげるねー」

凛「あっ!このバンド前から気になってたんだーありがと穂乃果ちゃん!」

穂乃果「ううん!あ、あとこのアルバム返すよ、すっごくよかった!」

凛「でしょでしょ!最近流行ってるから買ってみたんだけど、結構いい感じだよね!」


希「なんか盛り上がってるねえ」

絵里「高校生ってバンドとかアーティスト大好きだものね。私はちょっと疎いけど」

希「にこっちはああいうのどうなん?」

にこ「私と花陽はアイドル音楽しか聴かないわよ。ねえ、花陽?」

花陽「そうですねえ」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1413559816



花陽「でも最近真姫ちゃんからクラシックのCDを借りるようになってちょっとハマってるんだ」

にこ「クラシックぅ?お堅いわね〜あんなの聴いてたら毛先がクルクルになって口調が棒読みになっちゃうわよ?」

真姫「ちょっとそれ誰のことよ。まあ、にこちゃんにはクラシックの良さなんて分からないでしょうけど」

にこ「ふん、にこにはアイドルだけあればいいのよー!真姫こそアイドルらしくアイドルの曲聴きなさいよ!」

真姫「私は音楽を差別したりしないで多面的に取り込んでるからもちろんアイドルの曲だって聴くわ。花陽、このCDよかったわ、ありがとう」

花陽「花陽のイチオシだよ!気に入ってくれてよかった!」

にこ「ぐっ...腹立つ...」


希「えりちは音楽とか聴かないん?」

絵里「そうねー、私はあんまり最近のアーティストとかは...バレエ音楽は聴くけどね。」

希「ふーん、じゃあ海未ちゃんとかは?」

海未「...」

ことり「あー...」

希「...あれ、ウチなんか聞いちゃいけないこと聞いた?」

ことり「いや...海未ちゃんはね...あはは」


絵里「海未も作詞があんなに得意なんだし、きっと音楽沢山聴くのよね?」

海未「まあ...それなりに」

希「えー気になるなー!海未ちゃんって演歌とかそういうの聞いてそうなイメージあるけど、作詞とか見るとそんな感じじゃないもんなぁ」

海未「...」

希「...あれ?」

海未「...」

ことり「...さ、坂本冬美とか最近のトレンドだよね!」

海未「...女子高生が、演歌を聴いていたらやはり変でしょうか...」

希「あっ...いや別にそんなことは!」

にこ「ちょ、演歌ってあんた...ふふっ...」


海未「...!!
笑いましたね!聞こえましたよにこ!」

にこ「だって演歌て...っ!花の女子高生がなんてもん聴いてるのよ!」プスー

真姫「はあ、そうやって人の好きなジャンルまで食わず嫌いで差別するからにこちゃんは愚かなのよ」

海未「真姫...!」

にこ「えー、じゃあ音楽を多面的に取り込んでる真姫ちゃんは演歌も聴くのぉ?」

真姫「...友近とかいいわよね」

海未「...友近は芸人です演歌歌手じゃありません」

にこ「ほら見なさい!演歌なんておじさんくさい...」

希「はいにこっちストップー」ワシィ

にこ「にこぉっ!!」


希「ご、ごめんな海未ちゃん...ウチそんなん知らんくて...」チョットォ!ハナシナサイヨ!

海未「いいんです...私は最近の音楽というものが分かりませんから...」

ことり「こ、ことりは演歌も好きだよ!」

海未「ありがとうございますことり...でもあなたはアニメ音楽の方が好きなのは知っていますから...」

ことり「うう...ごめんね...」

希「海未ちゃんにも悩みがあったんやな...」チョッ...ノゾミ...ソロソロ...アッ

絵里「ていうか高校生がアニメ音楽ってのもどうなの?」


ーCDショップー


海未「(柄にもなくこんな所に来てしまいました)」

海未「すごいCDの数です...今時の人たちはどうやってこの中から自分の好みの物だけを探し出すのでしょう...」

海未「演歌は基本的に使いまわしなので歌手だけ定めればずっと聴いていられるのに...」

海未「とりあえず見て回ってみましょう、できるだけ女子高生が聴いてそうな音楽を探さなければ...」

海未「とりあえずJ-POPですね」


海未「...うーん、どうしましょう、どれも同じに見えます」

海未「凛が好きそうなジャンルですが...なんだか歌手名なのか曲のタイトルなのか良くわからないような人ばかりです」

海未「この歌手なんか舌を噛んでしまいそうな名前ですね...タイトルからも曲の趣旨がまったく汲み取れません」

海未「一般の人やファンの方なら分かるんでしょうね...ここらへんは私には難しそうです」

海未「やはりここはアイドルらしくアイドル曲をみてみましょうか」


海未「ふむ...アイドルと言っても千差万別ですね。硬派な物もあれば先ほどのように良くわからないものもあります」

海未「ですがここらへんが手頃でしょうか...アルバムというものを買ってみましょう」

海未「とりあえずは聴いてみることが大事ですしね。これで少なくともにこや花陽とは対等に話が....」

海未「...!?アルバムが6000円...!?そんなに高い物なのですか!?」

海未「シングルでも1600円...限定版やライブDVD...!?」

海未「...」(ソッと戻す)


海未「はあ...やはり私にはこういう物は向いていません...今日はおとなしく家に...」

海未「...」チラッ

海未「ロックバンド...ですか」

海未「たしか穂乃果が好きなジャンルですね...私には絶対合わなそうですが...」

海未「...真姫も食わず嫌いはいけないと言ってましたし、少し見て行きましょうか」


海未「しかし...ロックは荒々しいよいうのも偏見なのでしょうが、やはり私には刺激が強そうですね...」

海未「タイトルやジャケットからしてなかなか激しい物が多いというか...」

海未「おや...?なんでしょうこのアルバムは...まるで絵画のようなジャケットですね」

海未「これは...鳥でしょうか?翼の様に見えます」

海未「...ばんぷおぶちきん...ですか」


ー園田家ー


海未「...買ってしまいました」

海未「なにを考えているのでしょう...ロックなど肌にあうはずがないのに...」

海未「しかし買ってしまった以上聴かないと勿体無いですよね。安い買い物でもありませんし...」

海未「CDプレイヤーは確か音源の確認の為に真姫から貸してもらったものが...」

海未「...orbital periodですか。さあ、聴いてみましょう」

カチッ


海未「...おや?」

海未「ロ、ロックだというのにとても静かな曲が...こういうのもあるんですね」

海未「歌詞も見てみましょう、歌詞カードというものが付いているはず...あれ?」

海未「こ、これが歌詞カードですか!?厚いですし...物語になっている...!」

海未「...せっかくですから、読みながら聴いていきましょう」

海未「なになに...星の鳥...?」



ーーー
ーーーーー


ーーーーー
ーーー


ことり「んー...」

穂乃果「海未ちゃんおそいねえ」

ことり「珍しいよね、朝に海未ちゃんが遅刻なんて」

穂乃果「昨日もこっそりどっか行っちゃったし、きっとなんかあるんだよ!」

ことり「そうかなあ...?」


海未「おはようございます、穂乃果」

穂乃果「あ、海未ちゃ...ってうわ!目ぇ真っ赤!!」

ことり「それにひどいクマだよ!?どうしたの!?」

海未「すいません、昨日ちょっと夜遅くまで本を読んでいて...」

穂乃果「没頭しすぎでしょ!


ことり「でも海未ちゃんらしいっていうか...目が赤いってことはとっても感動的なストーリーだったんだね?」

海未「...」

穂乃果「海未ちゃん?」

海未「...はい、とてもいいお話でした」ツツー

ことり「海未ちゃん!?」

穂乃果「なんで今泣くの!?」

海未「ああ、すいません、思い出してしまって...」ゴシゴシ

海未「ふふ、涙を一つ落とされてしまいました」

穂乃果「感動しすぎでしょ!」


海未「さあ、とりあえず学校に行きましょう?遅刻してしまいますよ」

穂乃果「う、海未ちゃん大丈夫なの?」

海未「大丈夫に決まってるじゃないですか」

海未「...ふんふーん」

ことり「なんか口ずさんでる...」

穂乃果「大丈夫じゃないよね...」

ことり「そうだね...」





track1:睡眠時間


海未「では!失礼します!」

穂乃果「今日も一緒に帰れないの?」

海未「すみません、寄るところがあるので...」

ことり「仕方ないよ、穂乃果ちゃん。でも海未ちゃん、あんまり無理しないでね?」

海未「無理?どういうことです?」

ことり「最近ずっとクマ作ってるから...」

海未「...ま、まあ気をつけます」

海未「(夜通し曲を聴いているなんて言えません)」


海未「さて、今日は買うものがありますからね...」

海未「これとこれと...ふむ、以外と沢山あるのですね」

海未「今の手持ちではこれが限界でしょうか。まあ仕方ありませんね」

海未「お会計です」

ヨンセンゴヒャクエンニナリマース


海未「ふふ、家で聴くのが楽しみです」

海未「...でも、あまり夜更かしして聴くのはやめておきましょう」


ー園田家ー

海未「収穫はシングルが3枚...!」

海未「先日買ったアルバムに入っている曲もありますが、どうせならシングルも持っておきたいですしね」

海未「...これで私もファンというやつですか...ふふ、なんだかとても女子高生らしい響きです...」

海未「ではいざ、聴いてみましょう」

カチッ

〜♪

海未「...ああ、いい歌です...」

海未「消えそーぅなくらい、輝やーいてて...」

海未母「...?海未さんの部屋から何か聴こえますね」


海未「触れよーうと手を...ふふんふふーん」

ガチャ

海未母「海未さん、またみゅうずの曲ですか?」

海未「っ!!!」

カチッ

海未母「あ、何故止めるんです」

海未「お、お母様!突然入って来ないでください!」

海未母「えぇ、いいじゃありませんか」

海未「よ、よくないんです!」


海未「なんとか出て行ってもらいました」

海未「お母様が私がロックなんて聴いていることを知ったらどんな顔をするか...」

海未「それに、歌詞がうろ覚えの曲を歌っている所を見られるのはすごく恥ずかしいです...!」

海未「これは早く覚えなくてはいけませんね...!ええと、歌詞カードは...」

海未「...おや、裏に何か書いてあります」

海未「プラネタリウムの...作り方?」


海未「半球に...ええと、スプレーとマジックペン...そして豆電球もですか」ドッサリ

海未「なんとか作れそうですね。よいしょっと」

海未母「海未さん、一体そんなものを持ってなにを作る気ですか?」

海未「え、ええと...ちょっとした工作です。部屋には入らないでくださいね!」

海未母「はあ...でももう夜遅いんですから、あまり夜更かしはしないでくださいね?」

海未「わ、分かってます」

海未「(大丈夫、簡単そうですし一時間ほどで完成します)」


海未「半球に緯度と軽度を書き込んで...それを頼りに星の位置を...」

海未「あとはここに穴を空けるんですね」

海未「...概ね夏の星座は空けてしまいましたが...ふむ、アレンジですか...」

海未「このあたりに...穂乃果で、これはことり、これは希にして、隣は絵里ですね」プチプチ

海未「にこも置いて、周りの3つを真姫、凛、花陽ということにしましょう」プチプチ

海未「...ふふ、まきりんぱなの大三角です...」

海未母「海未さん、頑張っているみたいですからお夜食を」ガチャ

海未「っ!!!」

グシャ

海未母「ああっ!なんで壊してしまうんです!」


海未「お母様の乱入によりもう一回作り直しです...」

海未「...さすがにもう夜遅いですし、また目にクマを作ってことりに怒られてしまうかもしれませんが、まあ大丈夫でしょう...」

海未「さて、やりますか」


アッ!?センガズレテシマイマシタ

セイザノイチヲマチガエマシタ...

ン?ナンデヒカラナイノデス!

モウイッカイデス!





チュンチュン

チュン...



海未「...朝ですか」

海未「結局完成しませんでしたね...」

海未「...頑張ればあと1時間は眠れそうです...」

海未「...大丈夫、ことりもちゃんと寝なさいと言っていましたし...睡眠時間は確保しなくては」

海未「...おやすみなさい...夢の中へ...」



ーーー
ーーーーー

穂乃果「海未ちゃーーん!!」ピンポーン

穂乃果「遅刻だよー!ことりちゃん怒っちゃうよーー!」

穂乃果「海未ちゃーーん!?」



海未「...」クカー



この後3回寝返りした後に飛び起きた



track2:ディアマン


〜♪

海未「...ふふ」

海未「CD、かなり揃ってきましたね...棚が段々と埋まっていくのがたまりません」

海未「しかし、やはり古いものはCDショップだと手に入りませんね...苦手ですがネットで買うという方法を取るしかないのでしょうか」

ドコニダッテイレル ボクラハココニイタママディェー♪

海未「...ああ、藤原さんの声はとても落ち着きます...」

海未「そういえば、BUMPはメンバーは4人いらっしゃるみたいですが、作詞や作曲は誰が行っているのでしょうか」

海未「...ネットに慣れておく必要がありますね。調べてみましょう」

ナンニモシラナインダ タブン

ゼンゼンタリナインダ マダ♪


海未「...なんということでしょう」

海未「ジャケットの絵も、作詞も、作曲も...!全部藤原さんがやっているのですか!?」

海未「なんて人です...まるで私と真姫と花陽を全部足したようじゃありませんか...!!」

海未「全て藤原さんというわけでもありませんが、大部分をほぼ一人で...」

海未「素晴らしいです!歌を歌う者としても詩を書く者としても尊敬に値する方です!!」

海未「...」

海未「...そういえば最近詩を書いていませんでしたね」

海未「...一筆したためますか」


ー学校ー

真姫「新しい詩ができた?珍しいわね海未から渡してくるなんて」

海未「昨日の夜急に筆が乗ってしまって...一曲出来上がってしまいました」

真姫「ふうん、まあいいけどね。アイディアは宝物だから、出せる時に出しておく方がいいわ。見せてくれる?」

海未「実は今回、少し趣向を変えてみたのですが...」スッ

真姫「へえ!楽しみ!」


タイトル:幼馴染の唄



真姫「...」

海未「どうですか?穂乃果とことりをイメージして書いた曲なんです!」

真姫「うん、それは分かる...」

真姫「...えっと、まずタイトルなんだけど、なんでこの漢字を使ったの?」

海未「...歌より唄の方がかっこよくないですか?」

真姫「...そうね(何故かっこよさを求めたのよ...)」

真姫「(ちょっとちょっと、これ趣向を変えたってレベルじゃないわよ...全然アイドルらしくないじゃない)」

真姫「(何なのこの抽象的で遠回しな歌詞は...ストレートに心に響くのが海未の歌詞のいいところなのに)」

真姫「(...ん?)」

真姫「海未、ちょっといい?」

海未「なんでしょう?」

真姫「歌詞の横に書いてあるこの、オォーイェーイって何?」


海未「それですか。うーん、なんというか」

海未「...かけ声?的な」

真姫「...ああ!僕今の「イェーーイ!」とか、ピュアガールズの「イェイイェイェーイ!」みたいなやつ?」

海未「違います」

真姫「違うの!?」

海未「違いますね」

真姫「(すごい真顔で否定された...)」

真姫「(どうしちゃったのよ海未...これは何か変なものに影響受けたとしか)」

海未「真姫」

真姫「...え?何?」

海未「よろしくお願いしますよ」

真姫「...」

真姫「(...え!?曲付けさせる気!?冗談でしょ!?)」


ー放課後ー

絵里「うん。ダンスはこんな所ね」

絵里「しばらく休憩にしましょう。海未、いいわよね?」

海未「ええ。ところで、休憩が終わったら唄の練習をしませんか?」

絵里「歌?そうね。ソロの確認と合わせまでやりましょうか」

海未「はい、ではそういうことで」

海未「ふんふーん」スタスタ

真姫「...」

真姫「...絵里、ちょっといいかしら」

絵里「ん?どうしたの真姫」

真姫「ちょっと相談したいことがあって、海未のことなんだけど」

絵里「海未?」


真姫「最近海未の様子が変だと思わない?」

絵里「海未が?うーん、特にそうは思わないけど」

真姫「絶対変よ...なんか最近暇があればずっとなんか口ずさんでるし...」

絵里「別に普通じゃない?」

真姫「それだけじゃないのよ。なんか色々と言い回しがおかしいというか...」

絵里「言い回しがおかしいって具体的にどういうことよ」

真姫「具体的って言われると困るんだけど...うーん」



花陽「いたた...」ヨロヨロ


凛「あー、かよちんケガしてるにゃ!」

花陽「あはは、なんかさっき転んだ時すりむいちゃったみたい」

凛「血が出てるよ、大丈夫?」

花陽「大丈夫だよ!すぐ止まるし...」

海未「ダメですよ花陽。ちょっと見せてください」

花陽「海未ちゃん、大丈夫だから」

海未「いけません。大事になったらどうするんです?ね、傷を見せてください」

花陽「...うん、ありがとう」



絵里「ほら、いつもの海未じゃない」

真姫「...あれ?」


海未「...」

花陽「ごめんね、海未ちゃん。でも本当に大したことないから」

海未「...」

花陽「...」

海未「...」ジー

花陽「...あの、海未ちゃん?」

海未「...大丈夫ですよ、傷は治ります。きっと、元通りに」

花陽「...うん?」

海未「この傷もかさぶたになって、きっと花陽にこう言うんです。「初めまして、仲良くやろうぜ」と」

海未「短い間だと思うけど、ここは任せとけー」(裏声)

花陽「...海未ちゃん?」

海未「ふふ、かさぶたと仲良くしてあげてくださいね!では!」

花陽「ど、ドウイウコトー!?」

凛「手当てとかしてくれないの!?」



真姫「ほら!アレよ!!変でしょ!!」

絵里「...」


絵里「...まあ、海未にも色々あるのよ。多感な時期だし...」

真姫「いやいや...それで済んでないでしょ...」

絵里「でも、ちゃんと練習は仕切ってくれてるし、支障もないんだからいいんじゃない?」

真姫「それはそうなんだけど」

絵里「真姫は考えすぎよ。海未はちゃんとオンオフができる子なんだし大丈夫」

真姫「(いや、新曲が中学二年生丸出しな曲になりそうなんだけど...)」

絵里「さ、みんな!休憩は終わりよ。
次は歌の練習に入るわ!」

絵里「真姫もほら、いつまでもぼーっとしてないで!切り替えるわよ!」

真姫「う、うん...」


絵里「じゃあとりあえず私達はソルゲでもやりましょうか」

海未「いいですね、最近やってませんでしたし」

真姫「そうね。やりましょう」

絵里「じゃあ始めるわよ」

〜♪

真姫「(でも、確かに海未って練習にはあのテンションを持ち込んでこないのよね)」

真姫「Three,two,one,zero!
ここで登場!見てなさい私の本気♪」

真姫「(確かに私の考えすぎだったかもしれないわ。海未って、そういう所は真面目だものね)」

真姫「スリルと!美意識で、勝つのよ必ず♪」


海未「やぁさしげぇー!!な言葉囁くゥ〜↓」

海未「偽の可愛さ、じゃぁ〜なくてッ!!イェッ!!」

絵里「冷たく〜♪」

真姫「ストップストップ!!
ちょっと音源止めて!!ストップ!」


真姫「おかしいでしょ!明らかにアイドルらしからぬアレンジ入ってたわよ今!」

海未「そうですか?いつも通り歌ったつもりですが...」

真姫「嘘つくんんじゃないわよ!」

絵里「でもいいじゃないかっこよくて!」

海未「そうですよね!いいですよね!」

真姫「えっ、ちょっ絵里!?正気!?」

絵里「他の所にも色々アレンジ入れてみましょうよ。真姫もこっちきて」

海未「いいですね。さ、真姫も一緒に考えましょう」

真姫「...いやいや」

真姫「おかしいおかしい...こんなのおかしいわよ...」

真姫「冗談じゃなーい!!」ダダダダ

絵里「真姫!?」

海未「どこに行くんです真姫!」




この後真姫は部室に閉じこもって誰にも会えない顔になるまで泣いた。

そして窓から入った凛に泣き顔を笑われた。


あ、もうちょい書きます
trackごとに小分けにしていくんで地の文でまとめたら一区切りだと思ってください


track3:K


海未「ワンツー!ワンツー!」

海未「凛!ステップが早い!」

凛「あっ、はい!」

海未「凛!テンポがずれてますよ!」

凛「わっ、はいぃ!」

海未「凛!ターンが中途半端です!」

海未「凛!笑顔忘れずに!」

海未「凛!もっと精一杯歌を歌って!」

海未「凛!力強く生きて!」

海未「凛!」


海未「お疲れ様です。休憩にしましょう」

凛「にゃぁ〜...」ドサー

花陽「凛ちゃん大丈夫!?」

凛「大丈夫じゃない...水...」

海未「声が枯れたなら蛇口に行きましょう凛」

凛「声が枯れたわけじゃないよ...
最近の海未ちゃんは凛に厳しすぎるきがするにゃ〜...」

海未「そうでしょうか?」

凛「そうだよ...なんか最後の方はわけ分からなかったし...」


海未「凛は筋がいいですからね。
出来ている分、他のメンバーよりも詰めてしまっているのかもしれません」

凛「えー?
じゃあ凛だけ損じゃん!なんで出来てるのにみんなより注意されなきゃいけないの!」プンプン

海未「そう怒らないで下さい。きっと今頑張っておけば、怖かった海未が本当は優しかったことが分かりますよ」

凛「優しくなんかないよ!
海未ちゃんなんか嫌い!べーだ!」タタタ

花陽「あっ、凛ちゃん!
ごめんね海未ちゃん...?」

海未「おや...怒らせてしまいましたか」


花陽「凛ちゃん拗ねちゃっただけで、多分本気で怒ってないと思うから...」

海未「本当ですか?」

花陽「うん...花陽は、海未ちゃんの言うことが正しいと思うな」

海未「ありがとうございます。
時に花陽。膝のケガの具合はどうです?」

花陽「え?ああ...もうかさぶたになって、もうすぐ取れちゃいそうだから大丈夫だよ」

海未「そうですか...」

海未「幸せだよっ生まれた場所が君の膝小僧で良かった!」(裏声)

花陽「...うん?」

海未「ふふ」ニコッ

花陽「(言ってることは正しいけど、やっぱり少し変なんだよなぁ...)」


ー園田家ー


海未「またアルバムを買ってきてしまいました!」

海未「ふむふむ...THE LIVING DEADですか。少々ジャケットが不気味ですが、まあこれも"らしさ"というやつでしょう」

海未「さて一体どのような曲が...早速聴いてみましょう!」

カチッ

〜♪

オータズネシマス コノアタリデツイサッキ...


海未「...これは、聴き覚えがありますね」

海未「歌詞の内容が、別の曲の登場人物を彷彿とさせます...」

海未「ふむ...」



海未「全く、いい曲揃いでした...何故もっと早く買わなかったのでしょう...」グスグス

海未「物語調の曲が多くて素晴らしいですね...特にこのKという曲...!」

海未「絵描きも飼い主も!なんと健気なのでしょう!動物と人間との間に生まれる素晴らしい友情劇です!」

海未「それだけにとても切ない...涙が止まりません...何故死んでしまったのですかホーリーナイト」

海未「満身創痍の体を奮い立たせ、それでも想いを糧に走り続けるなんて...」

海未「...」

海未「...あ」


ーーーーー
ーーー



ー翌日ー


凛「嫌だ!今日だってどうせ凛ばっかし怒られまくるに決まってるにゃ!」

花陽「ダメだよ凛ちゃん...海未ちゃんだって意地悪で怒ってるわけじゃないんだから」

真姫「そうよ。あんまり噛み付くと今の海未は変だから妙な絡まれ方されるわよ」

凛「嫌ったら嫌にゃ!凛今日は練習休むもん!」

凛「二人はあんまり注意されないから分からないんだよ!」

花陽「凛ちゃん...」

海未「いいでしょう。練習には出なくて結構ですよ凛」

花陽「あっ、海未ちゃん...」

真姫「ひえっ...海未...」



凛「海未ちゃん...なんで凛がサボってること分かったの?」

海未「ふふ、涙の落ちる音が聞こえた気がしましてね。駆けつけました」

真姫「誰も泣いてないわよ」

花陽「う、海未ちゃん!凛ちゃんを怒らないであげて!せめて練習には参加させてあげて...」

海未「いいえ、凛は練習に出なくて結構です」

花陽「そんな!凛ちゃんは」

海未「凛が練習したくないと言っているんですからちょっとは休ませてあげなさい凛が可哀想でしょうがぁ!!!」

花陽「ええーーーーーーっっ!!?」

真姫「(いきなり怒りはじめたーーーーーー!!!)」



海未「なんですかあなた達は!
練習が嫌という凛に向かってまるで石を投げるかのように練習練習と!」

海未「凛は度重なる注意ですでに満身創痍なのですよ!?」

花陽「海未ちゃんのせいだよね!?」

凛「海未ちゃんのせいだよ!?」

海未「凛、いいんですよ練習したくないのなら休んでいても...」

凛「そ、そんないきなり優しくしたって...!」

海未「いいですか、あなたに必要以上に厳しくしてしまうのは凛の中に私と似たものを見たからなのです」

凛「似たもの?」

海未「そうです。
その運動神経とストイックな姿勢。そして不器用な裏側...」

海未「そう、私達よく似てる...」

凛「海未ちゃん...」


真姫「ホラ出たわよ!変な絡み方!だから言ったのよ!」


凛「ごめん...海未ちゃん。凛間違ってたよ!これからはもっと海未ちゃんの期待に応えられるよう練習する!」

海未「凛...それでこそ私の親友です!」

穂乃果「!?」
ことり「!?」
花陽「!?」

凛「親友...なんか照れちゃうにゃ」

真姫「二人ともいつの間にそんなに距離縮めてたのよ!?」

海未「別に明言していなかっただけでμ'sはみんな親友でしょう?」

真姫「いやまあ...そうだけど」

海未「凛、今年の冬は是非一緒に過ごしましょうね」

凛「いいよ!」


穂乃果「海未ちゃん!?毎年やってるお鍋パーティの約束は!?」

花陽「凛ちゃん!今年の冬はうちで初日の出見るって言ったでしょ!凛ちゃん!」





凛「ごめん...海未ちゃん。凛間違ってたよ!これからはもっと海未ちゃんの期待に応えられるよう練習する!」

海未「凛...それでこそ私の親友です!」

穂乃果「!?」
ことり「!?」
花陽「!?」

凛「親友...なんか照れちゃうにゃ」

真姫「二人ともいつの間にそんなに距離縮めてたのよ!?」

海未「別に明言していなかっただけでμ'sはみんな親友でしょう?」

真姫「いやまあ...そうだけど」

海未「凛、今年の冬は是非一緒に過ごしましょうね」

凛「いいよ!」


穂乃果「海未ちゃん!?毎年やってるお鍋パーティの約束は!?」

花陽「凛ちゃん!今年の冬はうちで初日の出見るって言ったでしょ!凛ちゃん!」

海未「では気を取り直して練習を始めますよ!」


海未「ワンツー、ワンツー!」カッカッ

海未「凛、素晴らしいですよ!」

凛「はい!」

海未「凛、いいです!その調子で!」

凛「わかった!」

海未「穂乃果!笑顔忘れずに!」

穂乃果「はーい」ムスッ

花陽「わあっ!」ドテッ

海未「花陽!何回転んだっていいさ!」



海未「では練習はここまでにしましょう!お疲れ様でした!」

海未「凛!いい動きでしたよ」

凛「うん!凛って褒められて伸びるタイプだから!」

海未「花陽はかさぶたに会いたくなったからってわざと怪我してはいけませんよ?」

花陽「そんな理由で転んだ覚えはないよ!?」



穂乃果「凛ちゃんは褒められすぎだよ...!」

絵里「でも確かに今日の凛の動きは良かったじゃない。そんなに怒らないの」

穂乃果「むー...!」

真姫「それよりも海未が手拍子じゃなくてスティックでリズム取り始めたことが気になるのは私だけ?」


海未「そうですね...凛。
あなたのあだ名は今日から「黒き幸」、ホーリーナイトです」

凛「ホーリーナイト?」

真姫「何よそれ!凛のどこが黒いのよ!」

穂乃果「なんの脈絡もないよ!?」

凛「り、凛はかっこよくてすきだよ?」

海未「そうですか...ではこれからも頑張りましょうホーリーナイト」

真姫「長いわよいちいち!」

穂乃果「凛ちゃん嫌なら嫌って言っていいんだよ?」



希「...?ホーリーナイト?」



この後、ホーリーナイトは長すぎるのでまったく流行らなかったが

誰も海未ちゃんの「優しさも温もりも全て詰め込みました」の一言には勝てる気がしなかった


track4:車輪の唄


ー朝ー

穂乃果「おはようことりちゃん」

ことり「おはよう穂乃果ちゃん」

穂乃果「あれっ海未ちゃんは?」

ことり「まだ来てないの。いつもは時間ピッタリに来るのに」

穂乃果「むー、なんだか最近の海未ちゃんはおかしいよ...ことりちゃんもそう思わない?」

ことり「そうだねえ...確かに言動が前と違っているような」

穂乃果「そうだよ!帰りも穂乃果たちに構わずどっか行っちゃうしさ!」

ことり「そういえば最近CDショップから海未ちゃんが出てくるのを見たよ」

穂乃果「CDショップ?」

キキッ

「二人とも、お待たせしました」


ことり「海未ちゃんおは...

...!?」

海未「おや、私としたことが。二分遅刻してしまったようです。ふふ」

穂乃果「海未ちゃんが遅刻なんて珍しいからびっくりしたよ....って海未ちゃん、なにそれ」

海未「自転車ですが?」

ことり「海未ちゃん自転車通学になったの!?いつの間に...」

海未「今日からです」エッヘン

穂乃果「えっへんじゃないよ...しかも随分古くない?この自転車...」

海未「まあ漕ぐたびに車輪が悲鳴をあげてますがそれもまた一興です」

穂乃果「手入れしようよ...」

ことり「でもなんでいきなり?」

海未「そ、それはですね...」



ーーー
ーーーーー






ー昨晩ー

海未「車輪の唄...なんていい唄でしょう...!」

海未「言葉が出ない主人公の心とは裏腹に鳴り響く車輪の音...素晴らしい対比です」

海未「...」



海未「お母様、うちに自転車はありましたっけ」

海未母「自転車ですか?
ああ...たしかずっと前に私が使っていた物が」

海未「お借りしてもよろしいでしょうか!」

海未母「いいですけど...なんせ古いですから、油を指さないと乗れないと思いますよ」

海未「大丈夫です!」


ーーーーー
ーーー


海未「...まあ少し自転車に乗りたくなってしまいまして」

穂乃果「その一言の割りには回想が長かったよ?」

ことり「この自転車動くの?」

海未「少々ペダルが硬いですが」ギッ

海未「乗ろうと思えば」ギィィーーー

海未「乗れない物ではありません」ギィィィィィーーー

穂乃果「う、うるさい...!これ悲鳴ってレベルじゃないよ絶叫だよ!」

ことり「う、海未ちゃんこれで学校まで行くの...?」

海未「一つの鍛錬だと思えばこれくらい...どうということは...」ギギッギィィギ

穂乃果「一体何が海未ちゃんをそこまで突き動かすの!!」


海未「どうです穂乃果?後ろに乗りますか?」

穂乃果「の、乗れないよ...海未ちゃんそれ漕ぐだけでやっとじゃん...」

海未「精一杯運びますが...ことりは?」

ことり「うん...ことりも...いいかな」

穂乃果「ていうかむしろ後ろから押そうか?すごいきつそうだよ?」

海未「押さなくていいので、もうちょっと!あと少し!という具合に声援を送ってくれると嬉しいです」

ことり「何があと少しなのか分からないけど...もうちょっとだよー!」

海未「ふふ...静かな朝です。まるで世界に二人だけのようですね」ギーーーー

穂乃果「自転車のせいで全然静かじゃないしすでにここの時点で三人いるから」


凛「あっ海未ちゃん達だー!今日は自転車?」

海未「おやおはようございますホーリーナイト」

花陽「す、すごい音だねえ」

真姫「どうしていきなり自転車なのよ?」

穂乃果「私達もさっぱり...」

海未「どうですホーリーナイト、荷台に乗りますか?」

凛「ううん、今日は走りたい気分なんだ!」

海未「花陽は?」

花陽「私は重いからいい...!」

海未「真姫は?」

真姫「なんでそんなに乗せたがるのよ...!」



ことり「何かしら乗せたいみたいで...」

真姫「何よそれ...さてはまた変なことになってるのね」

穂乃果「そうみたい...真姫ちゃんなんとかして...!」

真姫「なんとかって...あ」

海未「真姫、乗ってくれないんですか?」

真姫「...じゃ、じゃあカバン乗せていいかしら?今日辞書入ってて重くて!」

海未「カバン置いてんじゃねえーーー!!!」クワッ

真姫「ひっ!?」

穂乃果「!?」

ことり「!?」

海未「...」

海未「あ、カバンですか。どうぞ」

真姫「なんなのよ今の!!」ハンナキ


穂乃果「じゃあ穂乃果達先に教室行ってるね」

海未「ええ、私は自転車を停めてから行くので」

ことり「あとでね!」

海未「はい、さて駐輪場はたしかこちらでしたか」

海未「...おや」

希「おはよう海未ちゃん」

海未「希じゃないですか。何故希が駐輪場にいるんです?」

希「いや、ちょっと海未ちゃんに話があってね」

海未「なるほど、ではゆっくり下手な話をしましょうか」

希「じゃあ単刀直入に言うよ」

希「海未ちゃん、最近ちょっとアーティストに影響されすぎなんちゃう?」


海未「...なんのことでしょう」

希「ついこの前アーティストの話をしてた時は全く話に入って来れなかったはずの海未ちゃんが、最近は歌を口ずさんでる」

希「まるで歌詞のような言い回しばかりするようになって、歌い方も変わってる。挙句凛ちゃんに変なあだ名まで付ける始末」

海未「変な名前とはなんです!いえ、しかし何とでも呼ぶがいいさ!」

希「あと自転車は自転車通学届けを出さないと乗ってきちゃダメなんよ」

海未「えっ!?」

希「大方、帰りは坂道を風よりも早く飛ばしていくつもりだったんやろうけど、怪我につながるかもしれないからやるのはやめとき?」

海未「な、何故それが!」

希「他にも待ち合わせには大袈裟な荷物をしょって2分遅刻したり、自転車をわざと錆させて悲鳴をあげさせたり、プラネタリウム作って恥ずかしい名前付けたり
...」

海未「ま、待ってください!
なんでそこまで私の行動パターンを読めているのですか!?怖いです!」

希「それはね...」


希「...昔のウチとよく似てるから」

海未「!?」

希「ウチも中学生の頃は、そういう時期があった。愚かなドリーマーやった。もう今はそんなことないけどね」

海未「なるほど、希。
誰も聞いていなかったので分かりませんでしたが、あなたの好きなアーティストは」

希「そう、今となってはあまり聴かなくなったけど、ウチは古株のBUMPファンや...」

海未「やはり...!希がそうだったなんて」

希「だからこそ海未ちゃん。
冷静に自分を見直すんや。一時の迷いで音楽にのめり込みすぎるのは後々自分を苦しめることになる!」

希「海未ちゃんは明らかに影響されすぎや。このままだときっと悪いことが起きるよ?」

海未「なっ、つまりBUMPをもう聴くなと...!?」

希「そうやない、海未ちゃんぶっちゃけいまイタい

海未「冗談じゃありません!
私はまだ聴いたこともない曲があるんです!聴くのをやめるなんてことできません!」

希「うん、まずウチの話聞いて」


海未「大体なんなんです希は!
私のことなんて何も知らないくせに!私だってもうそこらの人間よりはBUMPに相当詳しいのですよ?」

希「いやだからそういうのがダメなんやて!その、聴きはじめたばっかしやのにもう全部分かってるような感じ出し始めるのとか本当にもう」

海未「大丈夫です!
私はちゃんとμ'sとBUMPを両立できます!お気になさらず!」

希「μ'sとBUMPの両立ってなに!?
まあ...海未ちゃんがそこまで言うならもうウチは何も言わんけども」

海未「分かってくれればいいんです。
私はいままでどおり自分の仕事を全うしますから」

希「ならいいんやけど...」

海未「では、また部活で」

希「うん...またね」




希は海未に通信を試みたが応答はナシだった

海未は自転車通学届けを出していなかったので風よりも早く歩いて帰った


track5:オンリーロンリーグローリー


ー園田宅ー


海未「なんなのですか希は!」

海未「私にBUMPから離れろなど...できるはずありません!」

海未「きっと希は自分が一番詳しいと思って新参者の私を目の敵にしているのです!」

海未「私だってBUMPへの愛なら負けません!もうBUMPがなければ生きていけないくらいなのです!NO MUSIC NO LIFEなのです!」

海未「もっと...もっともっと曲を聴かなくては。同じ曲を繰り返し繰り返し聴いて、曲だけではなく様々な方面で詳しくならなくては...!」


海未「誰よりもBUMPに詳しくなって、この思いを証明するのです。でなければファン失格です!」


ウーン
ナンカイキイテモイイキョクデス!

ナッコレハ!
カクシトラック!?
コンナモノニキヅイタノハキットワタシダケデス!!!

フジワラモトオメイゲンシュウ...!?
フジワラサンハコトバモスバラシイデス...!



海未母「海未さん、大丈夫かしら...」


ーーーーー
ーーー




凛「穂乃果ちゃん!この前のCDよかったよ!」

穂乃果「あっ、本当?よかった〜やっぱいいよね!」

凛「うん!穂乃果ちゃんはあのアルバムどうだった?」

穂乃果「あっ、すっごくいいよ!明日返すね!」


絵里「相変わらずみんなそういうの好きねえ」

にこ「アイドルなんだから少しは他のアイドルの曲聴きなさいよって話だけどねぇ」

真姫「...ていうか、最近音楽に没頭しすぎな人が一人いるけど」

花陽「うん...そうだね」チラ

希「...なぁ、ことりちゃん。海未ちゃんはなんでああなってしまったん?」

ことり「...えーっと」



海未「...」シャカシャカ



絵里「海未が音楽聴いてるわ...学校なのにヘッドフォンで...」

花陽「目にもすごいクマ...ずっと寝てないみたい...」

ことり「海未ちゃん音楽プレーヤー持ってたんだ...」

にこ「ていうか音漏れうるさいわね、ちょっと海未!音量下げなさいよ!」

海未「...」シャカシャカ

花陽「聴こえてない...」

にこ「...仕方ないわね」



海未「...あっ?何するんです!」

にこ「人の声が聴こえないほどの音量で聴いてんじゃないわよ!何回呼んだと思ってるの?」

海未「ヘッドフォンを返してください!壊れたらどうするんです!」

にこ「はあ...海未。返して欲しかったらもっとちゃんとマナー守りなさいよ。みんなでいるのに一人で音楽聴いてるなんて感じ悪いじゃない」

ことり「そうだよ、ことり最近海未ちゃんと話せなくて寂しいなぁ?」

海未「...私の勝手でしょう。音楽くらい好きに聴かせてください」

にこ「駄目よ。音楽の聴きすぎで部活に支障が出てる」

海未「...聴きすぎ?」


希「にこっち...」

にこ「なによ、本当のことでしょ」

海未「好きな音楽を聴くことの何がいけないんです?」

にこ「両立しろって言ってるのよ」

海未「はっ、にこはいいですよね。
アイドル研究部ですからすきなだけ自分の好きなアイドル曲が聴けて」

にこ「はぁ?」

希「二人とも、喧嘩はやめ」

海未「...ヘッドフォンを返してください。3万円もしたんです」

にこ「ひえっ!?こわっ...返すわよ...!」


ことり「どうしちゃったの海未ちゃん...あんなに音楽に依存して」

にこ「ヘッドフォンに3万て馬鹿じゃないの...壊さなくてよかった」

凛「いやいや、ヘッドフォンは大事だにゃ!海未ちゃんも音楽に興味出たんだね!CD貸そうか?」

海未「結構です。あなた達の好んでいるバンドはどこかで聴いたことのあるようなありきたりな言葉の羅列じゃないですか。聴いていられません」

凛「なっ...」

真姫「じゃあ洋楽は?最近聴き始めたんだけれど、いいものよ」

海未「洋楽かぶれですか...
これ見よがしにカッコつけて、歌詞の意味もわからずに曲を聴いているなんて恥ずかしくてやってられません」

真姫「...えっ...」

凛「...」

真姫「...」

海未「...」

絵里「え、えーと?なんか変な空気だけど、切り替えましょ?穂乃果、今日は大事な話があるのよね!」

穂乃果「そうそう!
今度ハロウィンのイベントで、μ'sがテレビに出て見ないかってお誘いが来てるんだ!」

にこ「テレビ!?
なによそれ、なんでもっと早く言わなかったのよ!」

凛「ほ、本当!?な、なんかテレビに映るの恥ずかしいにゃー...」

花陽「大丈夫だよ、凛ちゃんは可愛いもん」

ことり「μ'sがテレビかぁ...!」

絵里「そう、全国放送よ!
みんな、勿論賛成よね?」

にこ「当然よ!こんなチャンス滅多にないわ!」

希「ウチもいいと思う!」

穂乃果「じゃあ決定だね!」


海未「私は反対です」


穂乃果「...え?」

真姫「...海未、あなた今日ちょっと機嫌悪すぎじゃないの?」

にこ「なんで駄目なの?ヘソ曲げるのやめなさいよ!」

海未「...いいんですか。そんな評価のされ方で」

ことり「評価...?」

海未「μ'sの良さは!!ブラウン管の前で煎餅齧りながら評価されるような物じゃないって言ってるんです!」

海未「見たいなら本物の私達を見てもらわないと!」

絵里「...」

凛「...?」

ことり「...ど、どういうこと...!?」

希「海未ちゃん...名言にまで手を出してしまったんか...」

海未「ファンの二酸化炭素が、私達の酸素です!」


にこ「ちょっと海未...さっきのは私が悪かった、謝るわよ。それでいいでしょ?」

海未「いえ、前から言おうと思っていたんです。μ'sはこのままではいけないと」

花陽「え...?」

海未「作詞をしていた私の責任です。私の歌詞にはストーリーがない。メッセージがない。これではいけません」

海未「μ'sはこれから、ロックバンドアイドル....!それって、おもしろいなって」

ことり「ええええーー!?」

絵里「ろ、ろっくばんど!?」

真姫「どこが面白いのよ!」

穂乃果「や、やだな海未ちゃん...今日の海未ちゃん変だよ!」

海未「変じゃないです!アイドルの曲ではいけないんですよ!中身がスカスカなのです!恋愛禁止を謳っていながら恋愛の歌とはなんて滑稽なのでしょう!」

穂乃果「海未ちゃん...!」

海未「これからはもっと、私達の思いをドラムやギター、ベース。そして、ボーカルに乗せてストーリーのある曲をですね!」

穂乃海「海未ちゃんっ!!」


海未「!?」

絵里「穂乃果...!」

穂乃果「いい加減にしてよ!!」

穂乃果「最近の海未ちゃんはおかしいよ!全然一緒に帰ってくれないし、凛ちゃんに変なあだ名はつけるし、なんか言い回し変だし...!」

海未「い、言い回しが変...!?
BUMPをバカにするのは許しませんよ!」

穂乃果「海未ちゃんはμ'sを馬鹿にしたじゃん!」

海未「うっ...!?」

穂乃果「...海未ちゃんの詩は十分すごいよ?穂乃果は大好きだもん。みんなそう思ってずっと歌ってきたのに」

穂乃果「それをダメだなんて!スカスカだなんて!海未ちゃんは何も分かってない!」

穂乃果「そんなにバンプがいいならμ'sじゃなくてバンプに入ればいいんだよ!海未ちゃんの馬鹿ぁ!」


穂乃果「ううっ...」

ことり「穂乃果ちゃん...」

海未「う、ちが、私は...」

海未「そうではなくて...」

絵里「海未、もう屁理屈はよしなさい」

絵里「穂乃果の言う通りよ。
あなたはバンプとかいうバンドにのめり込んで、それを持ち上げる代わりにμ'sやみんなの好きなものを貶めた」

絵里「好きなものを馬鹿にされる気持ち、分からないの?」

海未「...!それは...!」

凛「海未ちゃん...凛の好きなバンドは...すごくいい歌詞だってあるんだにゃ...」

真姫「海未、洋楽だっていいものなのよ...?」

にこ「恋愛を知らないからこそ、書ける歌詞だってあるのよ...!」

海未「...!ち、ちが...」

海未「...っ!!」タタタッ

希「海未ちゃんっ!!」


海未「最低です」

海未「最低です...!」

海未「私は、私は最低です...!」

海未「王様気分の何様です、どこまでも胡散臭い、置いてかれた迷子です...!」



本当の孤独に気付いた海未は、風よりも早く走り、満身創痍の状態で家に着いた

部屋に鍵をかけ、誰にも会えない顔になるまで泣いた

ベッドで眠り、何回寝返りしても起きなかった


track6:天体観測


絵里「ワンツー!ワンツー!」

凛「はぁ...はぁ...」

花陽「あっ!?わわっ...!!」ドシャッ

凛「あっ、かよちん!」

絵里「...一旦休憩ね、花陽大丈夫?」

花陽「えへへ...擦りむいちゃった」

凛「またかさぶた出来ちゃうね」

花陽「うん...」

絵里「ごめん...ちょっと気配りが足りてなかったわ」

花陽「いや、花陽がどんくさいから...!」

絵里「海未だったら気付いてただろうにね...」

凛「...」


にこ「やっぱり海未がいないと駄目ね。もう3日よ?なんで練習来ないのよ」

真姫「そりゃあ...来にくいんでしょ?」

絵里「言い過ぎた...かしらね」

にこ「許してあげなさいよ。穂乃果が言い過ぎたのが原因でしょ」

穂乃果「...」

ことり「ううん...海未ちゃんにも少しは問題があるよ。のめり込んじゃう性格だし仕方ないけど...」

絵里「そうよね...やっぱり海未の方から穂乃果に謝らないと...」

にこ「でも本人は気まずくて来れないんでしょ?どうしろってのよ」

穂乃果「...」

希「...」



ー園田宅ー


海未「...」

〜♪

カクレテナイデデテコイヨ

コノヘヤハダイジョウブ

海未「...」カチッ

海未「...うぅ」

海未「海未さん?」

海未「...」

海未「大丈夫ですか?ご飯だけでも...」

海未「...」

海未母「入りますよ?」

海未「やめてください...」

海未「すこし...そっとしておいてください...」

海未母「海未さん...」


海未母「あれだけ鳴り響いていた音楽が聞こえない...一体どうしたのかしら」

ピンポーン

海未母「あら?」

海未母「こんな時間に...誰かしら」

ガチャ

海未母「はい、どなた様?」

海未母「...あら」


海未「...私は、最低ですね」

海未「もう、この部屋の片隅で...プラネタリウムを眺めることでしか...私には許されません」

海未「やめておけばよかった...本当に...」


コンコン


海未「...お母様、ですからそっとしておいてと...」

「あんたに笑顔を持ってきた」

海未「...」

「開けてくれないと、窓割ってでも入るよ?」

海未「希ですか...やめてください。もうしばらくBUMPは...」

「嘘やろ」

海未「...」


海未「しばらく...いえ、もうμ'sの練習には参加できません」

海未「あんなことをして...顔向けが出来ませんから」

「そんなの、ウチらが困る」

海未「...ごめんなさい。
でも、私はもうみんなと一緒にいる資格が...ありません」

「無いんだったら手に入れないと。ウチはもう手に入れてると思うけどね」

海未「無理ですよ...!
私まだBUMPが好きなんです...!全然反省できてないんです...!」

海未「歌詞も...全然頭から抜けなくて...影響されっぱなしです...。
言い回しも相変わらずBUMP調ですし、詩も自分らしく作れる自信がありません...」

海未「知らないものを知ろうと...BUMPに手を出し...影響を受けすぎました...」

海未「...本当に、愚かです」

「...」



「...別に、BUMP好きなことは悪いことじゃない。影響されることだって、みんなあるし」

「問題は、海未ちゃんが好きなものはBUMP以外にもあるってことを忘れてることと、他の人にもそれぞれ好きなものがあるってこと」

海未「でも...私はもう詩が...」

「みんな海未ちゃんの詩が好きなんや。海未ちゃんが好きでBUMP聴いて、それに影響されて作った詩なら真似っこじゃないかぎりみんな受け入れる」

海未「...!」

「そういうもんやろ?
自分の好きな物を沢山自分に取り入れて、今度は自分で生み出す...
そしてみんなで共有する」

「海未ちゃんも...それが楽しいんと違う?」

海未「...そうです」


海未「私は...みんなと共有したかったんです。BUMPという素晴らしい音楽を...曲を、歌詞を」

海未「なのに、私は自分がまるで崇高な存在であると錯覚していました。みんなが知らないアーティストを愛していることは偉いことだと勝手に思い始めたのです」

海未「...初めから、みんなは私のことを受け入れてくれていたのに...私はなんて身勝手な...」

「...だから、みんなに謝って、もっかいみんなでやろうよ。素の海未ちゃん自身をみんなで共有したいんや」

海未「でも、私はμ'sを貶めて、凛や真姫を傷つける発言を...!」

「だから謝るんやろ。
終わらせる勇気があるなら、続きを選ぶ恐怖にも勝てる」

海未「...!」

「やろ?」


海未「...そうですね。」

海未「もう私は失うものなどない...
もう、にこに名前を呼ばれても返事もろくにしない私はいません」

海未「しっかり、謝ります。みんなに。
終わりまでみんなといたいんです」

「...うん。その調子や」

海未「ありがとうございます希...わざわざ家まで」

「どういたしまして、でもウチは希やないよ?」

海未「そうでしたね、名前はなんというんですか?」

「名乗るほど大した名じゃないけども、
ハッピーメイカーのぞみんやで!」



ーーー
ーーーーー


海未「...」

穂乃果「...」



にこ「...で、連れて来たのはいいけどなんでずっと睨み合ってんのよ...」

花陽「こ、こわいです...」

希「まあ、待ち。海未ちゃんは今言葉を整理してるんや」


穂乃果「...海未ちゃん。練習...始めたいんだけど」

海未「...もう少し待ってください」

穂乃果「...夕陽が沈んじゃうよ」

海未「真っ赤な空....!!!

あ...いいえ、なんでもありません」

穂乃果「...」


絵里「なんで今夕陽に反応したのかしら」

凛「不思議にゃ」

希「いや、直前で抑えた」


海未「あの...ですね。
その、穂乃果には本当に悪いことを言ったと思っています」

海未「μ'sの曲がスカスカなどと、本当にどこまでも胡散臭い...ではなく」

海未「ですからその、あなたの言葉で目が覚めたといいますか...理屈ばかりこね回してすっかり冷めた胸の奥がですね....じゃなくて」

海未「あの...声が枯れたので川に行きたいな...なんて...」

穂乃果「...」

海未「...」


海未「...つまり!!!
私はμ'sが大好きなんです!!!」

穂乃果「!」


海未「もう、めちゃくちゃかもしれませんが、自分の言葉で、借り物じゃない私の言葉で伝えます!」

海未「私は作詞が好きです!
クオリティに自信はないですが、中学生の時から誰にも見られたくない反面、誰かに見せたかったんです!」

海未「μ'sは私の詩が生きる場所です!私の詩に真姫の曲が合わさって、それをみんなで踊る!」

海未「これほど楽しいこと...嬉しいことはないんです!!」

海未「だから甘えてしまった....こんな詩を受け入れてくれるみんなに、私の好きな物を受け入れて欲しかった!」

海未「誰しもに好きなもの嫌いなものがあって当然なのに、周りを見ずに私は身勝手な行為や発言をしてチームの輪を乱しました...」

海未「...本当に悪いことをしました。ごめんなさい...」

穂乃果「...」

真姫「...」

凛「...でも、凛BUMP嫌いじゃないよ」


海未「え...?」

凛「海未ちゃんが言ってたホーリーナイト...ネットで調べてみたの。そしたら有名な曲で...」

凛「すごいいい曲だったにゃ!海未ちゃんがのめり込んじゃうのも...わかっちゃうくらい!」

真姫「わ、私も...洋楽の歌詞の意味を意識してみるように聴いてみたら...なんだか色々違ったわ」

真姫「確かに、今まで私は聴き方が浅かったわ。広く聴きすぎて...海未の言うことも正しかった...かも」

花陽「花陽は、海未ちゃんのおかげでかさぶたが治るまで全然退屈しませんでした!」

花陽「いつもは途中ではがしちゃったりするんだけど...なんだか、悪いなって思って。」

海未「...3人とも」


穂乃果「...みんなの好きな物。もう二度と馬鹿にしたりしない...?」

海未「え...はい!もちろん!」

海未「凛の好きなバンドも!真姫の好きな洋楽も!アイドル曲も!みんな素晴らしいと今なら分かりますから...!」

穂乃果「あと...穂乃果の好きなものも」

海未「...え」

穂乃果「穂乃果の好きな海未ちゃんの詩も...もう馬鹿にしたりしない?」

穂乃果「穂乃果だけじゃない!みんな大好きな海未ちゃんの詩、もうスカスカとか言ったりしない...!?」

海未「...」

海未「...もちろんです」

海未「そんなこと言えない...最高の詩を書きます...!」


穂乃果「そっか...」

海未「...ですから、その」

海未「私をμ'sにいさせてください...ここでないと、私の詩は何ものにもなれません」

穂乃果「...」

にこ「穂乃果」

絵里「穂乃果、いいんじゃない?」

穂乃果「...うん、もちろんだよ」

海未「本当ですか...!」

穂乃果「今でも結構怒ってるけどね。でもまあ...反省してるみたいだし」


穂乃果「まあ、いいや」


ーーーーー
ーーー



凛「穂乃果ちゃん!これ良かったにゃ!他にアルバムはないの?」

穂乃果「それが一番新しいやつだよー」

凛「残念にゃー。あっ、海未ちゃん!」

凛「はいこれ!よかったよBUMP!」

海未「おや、聴いたんですか。なかなか良かったでしょう」

凛「うん!えっとねー宇宙飛行士のアルバムもよかったけど凛的には木星のやつが好きだな!」

海未「凛は通ですね。希と気が合うんじゃないでしょうか」

希「どの曲がよかった?」

凛「石油掘るやつ!」

希「おお...分かってるやん...」

穂乃果「へえー穂乃果も聴いてみようかなー!」

海未「いつでも貸しますよ」



真姫「すっかり仲直りしたのね。海未も普通に戻ったし」

にこ「まったくー世話が焼けるわよねー」

真姫「ま、誰もが一度は通る道でしょ。あそこまで見解を広げられた海未も立派じゃない」

にこ「なに偉そうに言ってんのよ。
そういう真姫は全然聴く曲変わってないじゃない」

真姫「そんなことないわよ。はいことり、これよかったわ」

ことり「本当?えへへ、ことりの好きな声優さんなんだぁ」

にこ「アニソン...あんた少しは選びなさいよ...」

花陽「最近はアイドル声優なんてのも増えてるからね!馬鹿にできないよにこちゃん!」

にこ「花陽まで...もー、なんとかいってやってよ絵里ー」

絵里「...」


にこ「...?絵里?」

希「えりちが音楽聴いてるの珍しいね。あれ?バレエ音楽ってやつ?」

絵里「...」ポロ...

穂乃果「な、泣いてる!」

花陽「どうしちゃったの!?」

海未「あ、絵里。それもしかして私が貸したやつですか?」

ことり「!?」

真姫「ちょっ」

絵里「...海未。とてもよかったわ」

絵里「みんな...今度天体観測しにいきましょう。ほうき星を探して...」

絵里「合宿よぉ!
望遠鏡を覗き込みましょう!!」


絢瀬絵里は知らない世界に踏み出した

何も知らない世界で、暗闇を照らすような微かな光を探して

そう、知らないものを知ろうとして



ーおしまいー


隠しtrack: Happy maker


絵里「μ'sの曲にも少しふざけた隠しトラックみたいなの入れたいわね...」

海未「私も思っていました。μ'sは少し真面目すぎるかと」

絵里「そうよ!もうちょっと遊び心が必要なのよ!」

海未「特に私達、いわゆるソルゲ組は真面目が祟ってつまらないイメージを持たれていますしね...」

絵里「いっそおもいっきりハジけたいわよね。なんかテンションおもいっきり上げちゃって」

海未「曲の終わりにみんなで思い切りはしゃいでみましょうか。ふざけた声を聴かせる感じで」

絵里「いいわね!」


こうしてHappy makerが生まれ、海未と絵里の終盤のテンションは異常だった(真姫はやらなかった)



ーおしまいー


おしまいです

みなさんなんだか洗練されたレスばかりで楽しかったです

自分ももちろんBUMP好きです
ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月22日 (土) 17:37:15   ID: W8KwtNjy

海未「やぁさしげぇー!!な言葉囁くゥ〜↓」

すげぇワロタ
脳内再生余裕だった

2 :  SS好きの774さん   2014年11月29日 (土) 07:51:59   ID: ogaj6SXm

好きなものにのめり込みすぎるのは誰でも通る道だしな。
BUMP下げスレに見せかけた巧妙な小ネタの多さに作者のBUMP愛の深さと懐かしさを感じた。
いいSSをありがとう。

3 :  SS好きの774さん   2015年06月12日 (金) 00:21:27   ID: 60FKQG8G

バンプを久し振りに無性に聞きたくなったよw

4 :  SS好きの774さん   2016年02月22日 (月) 02:23:49   ID: MGx56PsQ

オチまでよくできてるよな

5 :  SS好きの774さん   2016年08月16日 (火) 18:30:32   ID: MftatA4P

唐突な乗車券に草

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom