ベジータ「天下一自爆会だと!? ……面白い!」(53)

時は、魔人ブウを倒してからおよそ十ヶ月後──



─ カプセルコーポレーション ─

悟空「よう、ベジータ!」

ベジータ「カカロット……なんの用だ?」

悟空「おめえ、たしか魔人ブウ相手に自爆したことがあったよな?」

ベジータ「ああ、倒せはしなかったがな」

悟空「だったら出場してみねえか? 天下一自爆会に」

ベジータ「天下一自爆会だと!? ……面白い!」

悟空「オラも出たかったんだけどさ」

悟空「自爆した経験がなきゃ、加減ができないからダメっていわれちまってよ」

ベジータ「ふん、残念だがキサマの出る幕はないぜ!」

ベジータ「しかし、気になることがある」

ベジータ「自爆をするとなると、当然オレは死ぬことになるが──」

悟空「そのことなら心配すんな!」

悟空「新ナメック星のムーリっちゅう最長老様が」

悟空「ナメック星のドラゴンボールをさらにうんとパワーアップさせて」

悟空「ドラゴンボールは一日に一回使えるようになったし」

悟空「何度死んでも生き返れるのはもちろん、死後一年以内って制限もなくなったんだ」

ベジータ「そいつを聞いて安心したぜ」ニヤ…

ベジータ「カカロット! 大会当日は、オレの自爆っぷりをよ~く見ていやがれ!」

悟空「ちくしょう……いいなぁ」

悟空「オラも出たかったぜ……」

悟空「オラのアニキを倒す時、ピッコロに任すんじゃなく自爆してりゃよかった……」

ベジータ「ふん、今さら後悔してもおそい!」

悟空「じゃあオラはあの世とかも寄って出場選手を集めてくっから!」

ピシュンッ!

ベジータ「ふふふ……腕がなるぜ」

大会当日──

─ 天下一武道会会場 ─

司会『皆さま、大変長らくお待たせいたしました!』

司会『これより、第一回天下一自爆会を開始いたします!』



ワァァァ…… ワァァァ……



司会『ではさっそく、本日の出場選手を紹介いたします!』

司会『まず、エントリーNo.1、サイバイマン選手!』



サイバイマン「ギギーッ!」



司会『ナメック星のドラゴンボールとやらで生き返っての出場です!』

司会『正直いって、どういう方なのか存じ上げないのですが……』

司会『はたして、どのような自爆を見せてくれるのでしょうか!?』



ワアァァァァァ……!



クリリン「ありゃあ、ベジータたちが地球に攻めてきた時の……」

18号「気持ち悪いヤツだね」

司会『エントリーNo.2、チャオズ選手!』



チャオズ「えへへ……」



司会『天下一武道会にも出場経験のある、チャオズ選手!』

司会『すばらしい自爆が期待できそうです!』



ワアァァァァァ……!



天津飯「がんばれよ……チャオズ!」

司会『エントリーNo.3、セル選手!』



セル「ふっふっふ……。甘いマスク姿で登場だ」



司会『かつて、ミスター・サタンに倒されましたが、こちらも生き返っての出場!』

司会『なお、あえて完全体となる前の形態になったとのことです!』

司会『一度は我々人類を恐怖のどん底に叩き落としただけあって』

司会『とてつもない自爆をやってくれることでしょう!』



ワアァァァァァ……!



悟空「オラ、こいつの爆発に巻き込まれちまったんだよな~」

悟飯「あの時はすみませんでした……お父さん」

司会『エントリーNo.4、ベジータ選手!』



ベジータ「オレがナンバーワンだ!」



司会『チャオズ選手と同じく、天下一武道会に出場経験があるベジータ選手!』

司会『自爆には自信あり、といった不敵な笑みを浮かべております!』



ワアァァァァァ……!



ブルマ「ベジータ、しっかり~!」

チチ「派手に爆発してけろ~!」

司会『以上、4名によって、天下一の座が競われます!』

司会『優勝して、賞金1000万ゼニーを手に入れるのはいったい誰だ!?』

司会『皆さま、出場選手にもう一度拍手をお願い致します!』



ワアァァァァァ……!

パチパチパチパチパチ……!



サイバイマン「ギギギ……」

チャオズ「ボクが勝つ!」

セル「優勝はこの私のものだ」

ベジータ「ふん、キサマらはオレの引き立て役にすぎん……」

司会『それでは、天下一自爆会のルールを説明いたします!』

司会『勝敗は、審査員による採点によって決まります!』

司会『採点の内訳は、技術点、芸術点、そして感動点があり』

司会『それぞれ満点は10点、つまり得点は最大30点!』

司会『合計得点が一番高かった選手が、優勝となります!』

司会『そして、それぞれの項目の審査員は、ご覧の方々です!』

司会『私は知らない方々なのですが、皆さまとっても偉いんだそうです!』



<技術点>

デンデ「よろしくお願いします!」

<芸術点>

界王神「界王神として、完璧な審査をしてみせますよ!」

<感動点>

界王「わしは北の界王じゃ。北から、来たんじゃ。 ……ぷぷっ!」

司会『続いて、自爆を行うにあたってのルールを説明いたします!』

司会『自爆はこの武舞台の上で行うことになりますが──』

司会『評価項目に“破壊力”はありません』

司会『ですので、武舞台の外に影響が及ぶような自爆は、即失格となります!』

司会『そして、出場選手は一人だけ“パートナー”をつけることができます!』

司会『パートナーをどう使うかは、出場選手の自由です!』

司会『なお、例外として、パートナーは自爆に巻き込んでもかまいません!』

司会『以上で、天下一自爆会のルール説明を終了いたします!』



ワアァァァァァ……!



司会『ではさっそく始めましょう! サイバイマン選手、どうぞ!』

サイバイマン「ギギーッ!」

ヤムチャ「久しぶりだな! オレをパートナーに選んでくれて嬉しいぜ!」

サイバイマン「ギギギ……」

ヤムチャ「オレたちで最高のショーを見せてやろうぜ!」バッ

サイバイマン「ギャウッ!」バッ

【エントリーNo.1 サイバイマン】



サイバイマン「ギーッ!」スタッ

ヤムチャ「よっと」スタッ

司会『それでは始めて下さい!』

サイバイマン「ギエーッ!」バッ

ヤムチャ「はああああっ!」バッ

ガガガガッ! シャッ! ガッ! ドカッ! ズドドドッ!

ドガガッ! ズガガガッ! バババッ! ズドッ! ドカッ!

司会『いきなり二人が戦い始めた! すさまじいスピードです!』



ブウ「二人とも大したことないな、サタン」

サタン「これはあくまで演技ですから……」

サタン(全然見えないんだけど……)

ヤムチャ「つあっ!」

ドゴォッ!

サイバイマン「ギエッ……」ドサッ…

司会『ヤムチャ選手の蹴りで、サイバイマン選手ダウーンッ!』

司会『これは決まったか!?』

ヤムチャ「もう終わりか」

ヤムチャ「どうやら、この化物は大して強くなかったようだな」ニヤッ

サイバイマン「…………」ピクッ

ガバッ! ──ガシィッ!

ヤムチャ「し、しまった!」

司会『サイバイマン選手、油断していたヤムチャ選手に抱きついた!』

ヤムチャ「く、くそっ!」ググッ…

サイバイマン「ニヤ……」



ドォォォォォンッ!!!



司会『ここで自爆! 決まったぁぁぁっ!』

ヤムチャ「…………」プスプス…

司会『サイバイマン選手は木端微塵になり、ヤムチャ選手もこんがり焼けました!』

司会『これはみごとな自爆! 高得点が期待できそうです!』



ワアァァァァァ……!



18号「なんであれぐらいの爆発で、ヤムチャが死ぬんだい?」

クリリン「きっと、わざと気を下げて、サイバイマンの自爆を喰らったんだ!」

プーアル「ヤムチャ様、かっこいいです~!」

ウーロン「ヤムチャの奴、やるじゃんか!」



司会『審査員の皆さま、得点をどうぞ!』

【サイバイマンの得点】

技術点:7点

芸術点:8点

感動点:3点

合計:18点



司会『18点! まずまずの得点が出ました!』

司会『では審査員の方々に意見をうかがいましょう!』



デンデ「ヤムチャさんの油断を突いたという設定の、とてもいい自爆でした!」

界王神「ヤムチャさんのなんともいえない倒れ方が、実に芸術的ですばらしい!」

界王「感動というより滑稽さが目立ったので、低めになってしまった」

~ あの世 ~

ヤムチャ「くそぉ~、18点か……。20点はいきたかったんだがな……」

ヤムチャ「もう少し、お涙ちょうだいな要素を入れるべきだったか……」

サイバイマン「ギィ……」

ヤムチャ「いや、気にするな! お前の自爆はすごかったぞ!」

ヤムチャ「気を下げたオレを、ちょうどいい具合に焼いてくれたしな!」

サイバイマン「ギギーッ!」

ヤムチャ(さて、あとは残り三人の自爆を待つだけか……)

【エントリーNo.2 チャオズ】



ナッパ「よぉ~し、やるぞ!」

チャオズ「うんっ!」

司会『チャオズ選手とパートナーが出て参りました!』

司会『パートナーはナッパ選手……という宇宙からいらした方!』

司会『この方も、サイバイマン選手のようにドラゴンボールで生き返ったそうです!』

司会『では始めて下さい!』

ナッパ「どりゃあ!」

ドカッ!

チャオズ「うわぁっ!」ドサッ

司会『ナッパ選手の一撃で、いきなりチャオズ選手ダウン!』

ナッパ「へっ、あっけないチビだぜ!」

ナッパ「さて、次はあの三つ目ヤロウの番だ!」

司会『おーっと、ナッパ選手、観客席にいる天津飯さんに挑むつもりか!?』

チャオズ「させない!」ガバッ

ナッパ「なに!?」

司会『チャオズ選手、ナッパ選手の背中に張りついた!』

ナッパ「は、はなれやがれ!」

チャオズ「さよなら天さん……どうか死なないで……」



ドゴォォォォォンッ!!!



司会『ここで自爆が決まったぁっ!』

ナッパ「くっくっく、あの程度でオレを倒せるかよ……」モクモク…

司会『なんとーっ! まったく効いていません!』



天津飯「チャオズ……チャオズーッ!!!」



司会『観客席から天津飯さんの悲痛な叫びっ!』

司会『これは高得点が期待できそうだ! 得点をどうぞっ!』



【チャオズの得点】

技術点:8点

芸術点:9点

感動点:8点

合計:25点



司会『これは高得点! サイバイマン選手の得点を抜きました!』

デンデ「ナッパという人を傷つけない程度の自爆、すばらしいです!」

界王神「肉片も残らない自爆とは、おみごとです! 実に美しい!」

界王「天津飯の叫びも手伝って、かなり悲壮感が出ておったぞ。よくやった」



天津飯「よし……!」グッ

天津飯(これでセルとベジータに、かなりのプレッシャーがかかったはずだ!)



ナッパ「久しぶりだな、ベジータ。もう一度オレを殺してくれねえか」

ベジータ「なぜだ?」

ナッパ「あのチャオズってガキと一緒に、残りの大会を見物してえからな」

ベジータ「仕方ない奴だ」ボッ

ドォォォンッ!



司会『あーっと、ここでナッパ選手も爆死したあっ!』

~ あの世 ~

チャオズ「やったぁ、ボクらの勝ち!」

ヤムチャ「ちくしょう、やられたぜ……!」

ヤムチャ「お前の方がもうナッパってサイヤ人よりずっと強いのに」

ヤムチャ「倒さない程度の威力にしたのもすごかった! 完敗だ……!」

チャオズ「へへへ……」

サイバイマン「ギィィ……」ショボン…

ナッパ「ま、これがオレたちの実力ってことだ!」

ヤムチャ(25点……これはセルやベジータでも超えられないんじゃないか……?)

【エントリーNo.3 セル】



司会『セル選手、始めて下さい!』

セル「さて、私の番か……」

セル「私はパートナーなどなくても、自爆できる」

グググ……

司会『セル選手の体がふくらんでいきます!』

司会『これは、このまま破裂してしまうんでしょうか!?』

セル「うぐぐ……むむむ……」グググ…

司会『お~っと、どんどんふくらんでいく! まるで風船です!』

セル「見せてやろう……究極の自爆というものを!」ググ…

セル「うっ!」



ズドォォォォォンッ!!!



司会『ここでセル選手、自爆!』

司会『セル選手の肉片が、武舞台に飛び散っている!』

司会『サイバイマン選手やチャオズ選手同様、死んでしまったのでしょうか!?』

核「…………」グググ…

司会『おや?』

核「…………」ググググググ…

司会『これは、まさか──』

ギュバッ!

セル「はああああっ!」ボウッ

司会『これはすごい! 粉々になったセル選手、復活いたしましたーっ!』

司会『しかも、先ほどよりハンサムになっております!』

司会『かつてセルゲームを開催した時の形態です!』

セル「死の淵からよみがえったことで、完全体となったのだ」

司会『なるほどーっ! よく分かりませんが、すばらしい!』

司会『では、得点をどうぞ!』

【セルの得点】

技術点:10点

芸術点:9点

感動点:1点

合計:20点



司会『20点です! 現在のところ、第二位! 感動点が伸びませんでした!』

セル「バ、バカな……」



デンデ「あの状態から復活するなんて、ボクの能力でも無理ですよ! すごい!」

界王神「あのふくらみ方、実に芸術的でした! 文句なしです!」

界王「やっぱり……自爆ってやった者が死んでナンボじゃろ」

界王「それにワシ、お前に殺されとるしな。その恨みもこめといた」



セル「ち、ちくしょおおおおお……!」

~ あの世 ~

ナッパ「よっしゃ! あのセルってヤロウはオレたちより下だ!」

チャオズ「うんっ!」

ヤムチャ「まぁ……やっぱ自爆したら死ななきゃダメだよな」

サイバイマン「ギィーッ!」

ナッパ「さて残るはベジータか……」

ナッパ「ベジータ……。オレたちの得点、25点を超えられるかな?」

─ 天下一武道会会場 ─

ベジータ「セルはチャオズとナッパの得点を超えられなかったようだ」

ベジータ「いくぞ、トランクス!」

トランクス「うんっ!」

ベジータ「オレたち親子が真の自爆というものを思い知らせてやるんだ!」

トランクス「オレもパートナーとしてがんばるから、パパもがんばってね!」

ベジータ「任せておけ」

【エントリーNo.4 ベジータ】



司会『いよいよ天下一自爆会、最後の選手です! ベジータ選手、どうぞっ!』

ベジータ「…………」ジッ…

トランクス「…………」ジッ…

司会『ベジータ選手とパートナーのトランクス君……』

司会『武舞台の中央で、なにやらしんみりと見つめ合っていますが……?』



ブルマ「ベジータ! 派手に散りなさいよ~!」

悟飯「ベジータさん、しっかり~!」

悟空(見せてもらうぞ、ベジータ……おめえの自爆を!)

ベジータ「トランクス……」

ベジータ「ママを……ブルマを大切にしろよ……」

トランクス「え?」

ベジータ「トランクス、抱かせてくれ……」ギュッ…

トランクス「パパ、恥ずかしいよ!」

司会『お~っと、父と子のスキンシップ! これは感動的場面です!』



ブルマ「いいわよ~!」

悟空「やるじゃねえか、ベジータ!」

チチ「悟空さも、もっとああいうことをして欲しいだ!」

ベジータ「逃げろ、トランクス!」

トランクス「でっ、でも!」

ベジータ「早くしろ!」

トランクス「う、うんっ!」バシュッ

司会『トランクス君、飛んで逃げた!』

司会『どうやら、トランクス君をかばって自爆をするというストーリーのようです!』



ベジータ「さらばだ、ブルマ、トランクス……。そして、カカロット……」



ブルマ「じゃあね~!」

トランクス「バイバ~イ!」

悟空「おう、またな!」

ベジータ「うおおおおおおおおおおっ!!!」





ドズォォォォォンッ!!!!!





司会『おおおおおっ!?』

司会『すごい自爆です! ですが、かろうじて武舞台内に収まっているのでセーフ!』

司会『失格にはなりません!』

ベジータ「…………」シュゥゥ…



ザンッ……



司会『力を使い果たし、灰になってしまったベジータ選手!』

司会『武舞台の中央に落下し、肉体が空しく散りました! なんとも切ない光景だ!』

司会『さぁ、得点をどうぞ!』



トランクス「さすがパパ!」

ブルマ「やったわ!」

悟空「やるなぁ、ベジータ!」

悟飯「チャオズさんの得点を超えられるでしょうか……?」

【ベジータの得点】

技術点:9点

芸術点:10点

感動点:9点

合計:28点



司会『これはすばらしい! すばらしい得点が出ました!』



ワアァァァァァ……!



デンデ「さすがベジータさん、爆発の規模をみごとにコントロールしましたね!」

界王神「灰になったベジータさんが散るシーンが最高ですね! 私もやってみたい!」

界王「うむ、みごとなもんじゃ。ベジータとやら、なかなかやりおる」

~ あの世 ~

ベジータ「ふん、当然だ」ニヤッ

ヤムチャ「ちくしょ~、さすがだな! とてもかなわねえよ!」

ナッパ「うぐぐ……完敗だ。やっぱりベジータはとんでもねえぜ」

チャオズ「ごめんね、天さん……」

サイバイマン「ギィーッ!」

ベジータ「さて、優勝はオレに決まっ──」

ベジータ「な、なんだ、アイツは!?」

─ 天下一武道会会場 ─

16号「オレも参加させてくれ……」

司会『あ、あなたは……!?』

16号「自爆の経験はないが、未遂になったことはある」

16号「頼む……」



クリリン「16号……! いつの間にか復活してたのか、アイツ!」

18号「へぇ、懐かしいじゃないか」



司会『う~ん、どうしましょう? 今から飛び入りを認めるというのは……』

界王「ワシがあの世にいるベジータと会話をしてみよう」

界王≪どうする、ベジータ?≫

界王≪16号の参加を認めるか?≫

ベジータ≪当然だ!≫

ベジータ≪ここで逃げたらベジータ様の名がすたるってもんだぜ!≫



界王「──というわけじゃ。16号とやらの参加を認めよう」

16号「ありがとう」

司会『それでは、飛び入り参加となった16号選手、お願いします!』



クリリン(多分、自分で体内に新しい爆弾を仕込んだんだろうけど……)

クリリン(いったいどんな自爆をするつもりなんだ……?)

【エントリーNo.5 16号】



司会『始めて下さい!』

16号「俺の好きだった……自然や動物たちを……」

16号「守る!」キッ

16号「だあああああああああっ!!!」



バゴォォォォォンッ!!!



司会『16号選手、いきなり自爆! それでは審査員の皆さま──』

司会『おや……これは?』

フワァァァ……

司会『大量の花びらが、花吹雪となって会場中を包み込んでいます!』

司会『16号選手の体内に仕込まれていたのでしょう! 実にキレイです!』



悟空「すっげぇ~!」

悟飯「キレイだなぁ~」

チチ「オラ、こんなの見るの初めてだべ!」

ワァァァァ……! ワァァァァ……!



ボトッ!

司会『おっとここで、16号選手の生首が武舞台に落ちてきた!』

16号「セル、今だーっ!」ゴロン…

セル「分かった!」バシュッ

セル「余計なお世話だ。できそこないめ!」

グシャッ!

司会『セル選手、16号選手の首を踏みつぶしたぁ!』

悟飯「許さないぞーっ!!!」ボウッ!

司会『観客席の悟飯さん、怒ったぁーっ!』

司会『みごとな三段オチが決まりました! さぁ、得点をどうぞ!』



【16号の得点】

技術点:10点

芸術点:10点

感動点:10点

合計:30点



司会『出ましたぁーっ! 満点です! 満点が出たぁーっ!』

デンデ「生首だけ残すという自爆、技術点は文句なしの満点です!」

界王神「花吹雪は美しいし、セルさんに踏みつぶされるところもすばらしかったです!」

界王「孫悟飯が怒るタイミングもバッチリで、感動したわい」



司会『決まりましたーっ! 第一回天下一自爆会、優勝は──』

司会『16号選手です!!!』

ワァァァァ……! ワァァァァ……!



セル「フッ、私としたことが、対戦相手に協力してしまったようだ」

ブルマ「あ~、惜しかったわ~」

チチ「ベジータさんもトランクスもよくやっただよ!」

悟飯「ところで、踏みつぶされた16号はどうなっちゃうんでしょう?」

悟空「心配すんな、ドラゴンボールがある!」

~ あの世 ~

ヤムチャ「くっそぉ~、セルや悟飯までうまく利用するとは……やりやがるぜ!」

チャオズ「ボクたちの負けだね」

サイバイマン「ギィィィッ!」

ナッパ「……惜しかったな、ベジータ」

ベジータ「どこが惜しいものか」

ベジータ「30点満点と28点じゃ、天と地ほどの差がありやがるぜ……」

ベジータ「アタマにくるぜ……自然と動物が大好きな人造人間なんてよ」

ベジータ「16号……お前がナンバーワンだ!」

──

────

──────

ポルンガ『では願いは叶えたぞ、さらばだ』

バシュゥゥゥゥゥ……

悟空「お、みんな生き返ったな!」

悟空「惜しかったな~、ベジータ!」

ベジータ「ふん……あそこまで完敗したら、素直に認めるほかないだろう」

トランクス「また次の大会でがんばろうよ!」

ブルマ「そうよ!」

ベジータ「……そうだな。次はもっととんでもない自爆を披露してやるぜ!」



クリリン「ところで16号、賞金はなにに使うんだ?」

16号「自然や動物を守るために使おうと思っている」

18号「ふふっ、アンタらしいね」

ヤムチャ「次こそはオレたちが優勝してみせるぜ! なぁ、サイバイマン?」

サイバイマン「ギーッ!」

ナッパ「ふん、次こそオレとチャオズのコンビで優勝してみせるぜ!」

チャオズ「うん!」

天津飯「オレも次回は出場してみるか……」

セル「なんの! 次の大会では完全なる自爆を見せてやろう」



ワイワイ…… ガヤガヤ……



司会『大変名残惜しいですが……』

司会『これにて第一回天下一自爆会はお開き! 第二回をお楽しみに!』





                                   ─ 完 ─

これにて終わりです

悪ブウも自爆っぽいことをしてましたが今回は除外しました
他にもまだ自爆キャラがいたかも…

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom