玄「…………死ぬ………?」 (15)

灼「……………え?」

玄「……死?……」

灼「」

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玄「……過去……未来……死……」グワングワン

灼「……っ玄、玄っ…」ユサユサ

玄「リクドウリンネ……ふぁっ」

灼「よ、よかった……。……玄、どうしたの……?」

玄「あっ、アハハ……ごめんごめん」

灼「……玄」ジッ

玄「ん?」キョト

灼「…なにかあったの?相談なら乗る…」

玄「えっ、いや」

灼「玄」ジッ

玄「ぅっ…じゃ、じゃぁ遠慮なく」タジッ

玄「なんかあった、って程の事でもないんだけどね」


玄「人は死んだらどうなるのかな、って思って」

灼「……」

玄「うちは仏教でね、いいことをしたら仏様に天国に連れてってもらえますよー、なんていわれてきたけど、実際どうなのかなって思って」

玄「死ぬときはどんな気分なのかな、とか、死んだあとはどんな感じなんだろ、とか」

玄「じゃぁ死にたくないな、
  なら幸せに生きたいな、
  でもどんな人生を進むのかな、
  悲しい人生ならやだな、
  今の私って嫌われてるのかな、
  仲いいみんなも本当は裏で悪口言ってるんじゃないか、なんて……」

玄「そんなことばっかり考えてたら、夜も眠れなくて…バカみたい」アハハ

玄「……みんっ、な、信じでっ、たいのっ、にぃっ…」グスッ

灼「……バカみたいじゃな…。私も同じようなこと考えたことあるし……」

玄「……!」グス

灼「私は特に親に宗教みたいなのは習わなかったから、仏様も神様もどこか遠い存在で、やっぱり心配になったりした…」

灼「学校の前で配ってる本とかを見て、信じてない私はどうなるのか、地獄に行かなきゃどうなるのか」

灼「じゃぁ天国もないのか、
  
  ならどうなるんだろう、

  完全に消えちゃうのかな、

  そのとき私を知る人がいなくなったら、私はこの世界から完全に忘れ去られて、無かったのと同じになっちゃうのかな、

  ならこの人生にどんな意味があるのかな、

  なら未来なんてどうでもいいかな、

  ……なんて真面目に考えて、今の玄みたいになったこともあった…」

玄「灼ちゃん…」

灼「でもね、玄」

灼「私はこう考えることにした…」

玄「…」

灼「そんな先の、未来のことなんて考えてもきりがないし、今だけを見て生きていこうって」

玄「…!」

灼「将来どうなるか、死んだらどうなるか、そんなのわかるはずがな…。

  でも、今の事ならわかる。なら、そこだけを見ていればいいんだって」

玄「…灼ちゃん…」

灼「だから今の私は、大切な……大好きな人が…玄がいる、幸せな今だけを見ていればいいんだ、って思…」

玄「………っ灼ちゃぁん!」ガシッ

灼「わっ」

玄「ぁっ、ありがとぉ…」グスグス

しゃく「………」


ギュッ



カン

ムシャクシャして書いた。後悔はしてない

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