ID:fq58GvLg「カービィ、秋の季節だぞー」(72)

俺「何食べたい?何食べたい?」

カービィ「ぽぅよーっ」

俺「スイカ?スイカは夏に沢山食べただろーっ!」

カービィ「ぽよ…」

俺「おっ、落ち込むなよ!スイカ、買って来てやるからさ!」

カービィ「ぽよー!!」ピョンピョン

俺「かわいい」

俺「食欲の秋だぜ?何か他に食べたい物とかないのかよ」

カービィ「ぽよ!」

俺「ケーキは昨日食べただろ」

カービィ「ぽよぽよ!」

俺「イチゴの乗ったやつ?チョコレートの昨日食べたんだから我慢しなさい!」

カービィ「……」プクッ

俺「かわいい」

俺「…じゃなくて」

俺「ほら、何か秋限定の食べ物とかさ」

カービィ「…ぽーよっ」ピコン

俺「お、何か思い付いたのか?」

カービィ「ぽよよぃ!」

俺「…アイスは夏だろ!」

カービィ「あいしゅっあいしゅっ」キラキラ

俺(カービィに聞いたのが間違いだったか…)

俺「きーっめた!」

カービィ「ぽよ?」

俺「今日は、なんと………」

カービィ「ぽよぽよ」ワクワク

俺「鍋にします!」

カービィ「ぽよよーい!!!」キラキラ

俺「キムチ鍋だぁーっ」

カービィ「きむたくぅーっ」

俺「違う」

カービィ「ぽよ」キョトン




俺「所で、カービィ」

カービィ「ぽよ?」

俺「ハロウィンがもうすぐだぞ」

カービィ「はろうぃんっ」

俺「そうだ、ハロウィンだ」

カービィ「とまと…」ジュルリ

俺「残念ながら、トマトはお菓子に部類されない」

カービィ「ぽ、ぽよぉ……」シュン

俺「よおしっ、俺がいっちょトマトクッキーでも作ってやるかな!」

カービィ「!!」

カービィ「とまとっ、とまとっ」ピョンピョン

俺「写真に収めたい」

俺「カービィは何に仮装したい?」

カービィ「ぽぅよ!」

俺「スイカだと?食べ物に化けてどうする!」

カービィ「ぽよ!」

俺「問題ない?いや無い方が問題だろ!」

カービィ「ぽよぃっ!ぽよ、ぽよ、ぽよょいっ」

俺「食べ物に見せかけたお化けならいける?うーん…」

俺「まぁ、作れない事も無いけど……」

俺「裁縫得意じゃないが、いっちょやってみるか!」

カービィ「ぽよよ!」

俺「これも可愛いカービィの為だしな!」

俺「トマトクッキー焼いてみたんだが」

カービィ「っ!!」ビュンッ

俺「おおっ…凄いスピード……」

カービィ「ぽよよっ」

俺「こら、待て。先にするべき事は?」

カービィ「!」コクッ

カービィ「ぽよ」タッタッタ

キュッ ジャー

俺「そうそう!手洗い、うがい、だな!」

カービィ「ぽよよよよよ」ガラガラ

ガラガラ ペッ ガラガラ ペッ

俺「冷えて来たし、風邪には気を付けないとなー、うんうん」

カービィ「んむぅ……」フキフキ

カービィ「ぽよっ!」ドヤッ

俺「良くできました~!クッキー、大サービスで二枚追加しちゃう」

カービィ「ぽよよい!!」キラキラ

俺「ぐうかわ」

カービィ「ぽよっ、ぽよっ」

俺「はいはい、ちょっと待ってなー」コトンッ

俺「はい、どうぞ」

カービィ「ぽぅよっ」

俺「…吸い込まず、ちゃんと噛んで食べろよ?」

カービィ「ぽよっ」コクコク

俺「じゃあ、頂きまーす」

カービィ「いちゃじゃきまーしゅっ」




俺「カービィ、読書の秋だぞ」

カービィ「ぽよ?」

俺「絵本、借りて来た」

カービィ「ぽよーいっ」ニコニコ

俺「人魚姫と白雪姫、赤頭巾ちゃん、それと浦島太郎に…後は……」

カービィ「あーぱん!あーぱん!」

俺「……お前、アンパンマン好きだよな」

カービィ「あーぱん!」

俺「……言っとくが、アンパンマンは料理カタログでも何でもないからな?」

カービィ「あーぱん!」ジュルリ

俺「…食い意地張ってんなぁ」

俺「実は……」

カービィ「?」

俺「今回は、アンパンマン借りておりません!!」

カービィ「……」

俺「……」

カービィ「………」

俺「………」

カービィ「…………」ウルッ

俺「うっそー!ちゃんと借りてきたよーん!」

カービィ「ぽ、ぽよぉ……っ」プクッ

俺「はぁんんんくぁういいいいい」

カービィ「あーっぱんちぃ!」

カービィ「あーっきっくぅ!」

俺「読書してたのにいつの間にかアンパンマンごっこに…」

俺「でもかわいい、食べちゃいたい」

カービィ「ぽよーっ」パンチッ

俺「うげ~やられた~」

俺(……俺が悪役なのは気に入らないが)

カービィ「ばいばいきん!ばいばいきん!」

俺(あっ、忘れてた)

俺「ばいばいき~ん」

カービィ「ぽよぉ!ぽよぉ!」クルクル

俺「かわいいからいっか」




俺「結構、高いな……」

カービィ「……ぽ、ぽよ」プシュー

俺「強くて可愛いカービィでも熱は出すんだな…」

俺「って、当たり前か」

カービィ「……」

俺「…し、静かだな。やっぱ、しんどいか?」ハラハラ

カービィ「……」コクリ

俺「お粥作って来るから待ってろ!」ガチャッ

バタン

カービィ「……」ウトウト

ガチャッ

俺「作って来たぞ!さぁっ、………」

カービィ「……」Zzz

俺「…寝てるべ」

カービィ「……」Zzz

俺「寝顔天使」

俺「………」

スースー

俺「カービィ、お粥ここに置いとくからなー」コソッ

カービィ「……」Zzz

俺「………よし」




カービィ「んむっ、んむっ」ボリボリ

俺「食欲の秋だからって、幾ら何でも食べ過ぎ」

カービィ「ぽよっ、ぽよよ!」ボリボリ

俺「いや、確かにお前は太らないけどさ」

カービィ「ぽよ」ボリボリ

俺「まあ、良い」

俺「さて、カービィ」

カービィ「?」ボリボリ

俺「秋は何も食だけじゃないぞ?」

俺「秋はスポーツでもある!」

俺「と、言うことで!!」

俺「ジョキングするぞぉ!!!」

カービィ「ぽよーっ!」

俺「おっ、早速やる気満々だな!」

カービィ「ぽよよぃっ」

俺「え、頑張ってね?…いや、お前もするんだよカービィ!!」

カービィ「!?」

俺「………なんて奴だ」

俺「食べてばかりじゃ駄目だ!お前は戦士なんだぞ!」

カービィ「ぽ、ぽよ…」

俺「ジョギングが嫌なら、筋トレでも良いぞ!」

カービィ「ぽよぉっぽよよよぃっ」

俺「何々…………自分に筋肉は付かない、だって?……うーん、まぁ、そうだな…」

俺「じゃ、ジョギング」

カービィ「……ぃ」

俺「んな嫌な顔すんなよ」

俺「俺はお前の健康の為に言ってるんだぞー?」

カービィ「ぽよっ」

俺「つか、そもそもカービィに健康とかあるのか…?」

カービィ「けんこーだいいちー」

俺「まっ、いっか。健康第一だもんな!」

カービィ「……」ソロー…

俺「さて、早速今から走りに行くぞー!」

カービィ「……」ダダダッ

俺「って、カービィ!?ああっ、逃げんなよー!!こらぁっ」




俺「カービィ、頼みがある」

カービィ「ぽよ?」

俺「天井に蜘蛛が這ってるんだ。退治してくれないか?」

カービィ「!」コクッ

カービィ「ぽよぅ」フワッ

カービィ「ぽぅよ」フヨフヨ

カービィ「くもしゃんっ、くもしゃんっ」ツンツン

俺「お、おい…あんま刺激し過ぎると」

ポロッ

俺「ぎゃーっ!!落ちて来たー!!」

カービィ「っ、ぽよ!」

カービィ「ぽよぃっ」スタッ

カービィ「くもしゃん」ヒョイッ

俺(こっ、こいつ…!蜘蛛を素手で掴んで……っ!?)

カービィ「ぽよ」ガラッ

カービィ「ばいばい」ポイッ

俺(逃がしてあげた………)ホッ

カービィ「ぽよぉ!」ニコニコ

俺「天使」




俺「たけのこご飯でも作るかー」

カービィ「っ!!」キラキラ

俺「食べる気満々だな……かわいい」

カービィ「くり!くり!」

俺「栗は一昨日一緒に拾いに行って、食べただろーっ、もう忘れたのかよぉ」

カービィ「ぽぅよっ」キラキラ

俺「かわいいから許すけどさ」

俺「今度はたけのこ!OK?」

カービィ「!」コクコク

俺「んー…と、栗…竹の子、……と来たら……次は柿だな!」

カービィ「っ、」ジュルリ

俺「収穫の秋~」ルンルン




カービィ「…」ジーッ

俺「何見てんだ?」

カービィ「ぽよ」

俺「!?こ、これは……っ…!!」

カービィ「……」ジーッ

俺「ドーナツ店の……チラシ、だな………」

カービィ「ぽよっ」

俺「………」

カービィ「………?」

俺「………」

カービィ「…ぽよぅ?」

俺「あ、いや気にしないでくれ」

俺(うん、何て言うか…実にカービィらしい)





俺「夢を見た」

カービィ「ぽよ」

俺「カービィが俺を無理矢理カラオケへ連れて行く、そんな生き地獄な夢だ」

カービィ「ぽよぃっ」

俺「お前は天使だが、悪魔でもある」

カービィ「?」

俺「俺は、あれが正夢だとは思いたくない」

カービィ「ぽよ!」

俺「信じてるぞ」

俺(………待て、これって死亡フラグ立っちゃった、か……?)




俺「お風呂の後は、ヨーグルトだよな」

カービィ「!」コクコク

俺「でもカービィ、分かってるだろ?」

カービィ「…」

俺「ヨーグルトと牛乳を同時にやる事は出来ない」

カービィ「…」シュン

俺「お腹を壊す恐れがあるからな」

カービィ「ぽよぉ…」

俺「さぁ、どっちか選べ」スッ

カービィ「……」ウーン

俺「さぁさぁ」

カービィ「……」ジーッ

俺「………」

俺(一時間はかかりそうだな……)

20分後…

カービィ「ぽよぉ……」ウーン

俺「………」

40分後…

カービィ「……むむむ」ジーッ

TV『それで私、言ってやりましたよ……』

俺「わははっ、こいつおもしれぇ!」

1時間後…

カービィ「……ぽよ」ムムム

俺「おりゃっ、おりゃっ」ピコピコ

……………………………
………………
………

俺(結局、3時間…か…………)




俺「明日は休日だな、カービィ」

カービィ「ぽよよぃっ」

俺「久しぶりに外で日向ぼっこでもするか?」

カービィ「ぽよぉ、ぽよよぉい」

俺「え?そんな時期じゃない?寒い?……ちぇっ、現実的だなぁ」

カービィ「ぽよぽよ」ボリボリ

俺「菓子食うのは良いけど、たまには外でカービィとほのぼのしたかったのに…」ブー

カービィ「ぽよよおっ!」

俺「また今度?」

俺「やったぁ!!」




俺「芸術の秋!」

カービィ「げーじゅつ!」

俺「って事で、何か描こう!」

カービィ「かく!」

俺「絵の具これね。自由に使って」

カービィ「ぽよ!」

俺「♪」カキカキ

カービィ「♪」カキカキ

俺(俺のマイエンジェル、カービィたんを描く!この手で!!)シャシャシャッ

俺「そろそろ描けたか?」

カービィ「ぽぅよ!」コクコク

俺「どれどれ……」

俺「おっ!りんごか!うめーじゃねーか!!」

カービィ「ぽ、ぽよぃ……」

俺「!?」

俺「あっ、これ!俺だったのか!!いやーすげー!!すげーよカービィ!!これ俺と瓜二つだよ!!すっげぇー!!感動した!うんうん!」

カービィ「!」キラキラ

カービィ「ぽぅよっ」ニコニコ

俺「かわいい」

俺(とはいえ、嘘はやっぱりいけないよな……)

俺「…よしっ!!この罪悪感をキャンバスにぶつける!!」シャシャシャッ

カービィ「ぽよ?」

俺「できたぁーっ!」

カービィ「!」ワクワク

俺「こっちがカービィと俺が相撲をしてるの図」

カービィ「ぽよぅっ」コクコク

俺「んで、こっちがカービィと俺が大富豪してるの図」

カービィ「……?」

俺「そしてっ!こっちが!」

俺「俺とカービィが!!」

カービィ「……」ドキドキ

俺「麻雀してるの図」

カービィ「????????」

俺「いやー、絵の中のカービィも一段とかわいい」




俺「秋の夕方はまた一段と綺麗だな……」ウットリ

カービィ「ぽよ……」ウットリ

俺「どこからか、カラスの声が聞こえて来るな…」

カービィ「ぽよ…」

俺「時には、こうしてボーとするのも大切だぞ、カービィ」

カービィ「ぽよ…」

俺「……」ボー

俺「虫の声が落ち着くな……」

カービィ「……」

俺「………美しきかな、秋の虫声」

俺「ぎゃっ!!蟻がいつの間にか足にのぼってきてるぅ!!!」

俺「どっかいけっ!!この野郎っ!!」パッパッ

カービィ「………」ジーッ

俺「……………いや、これは違う。断じて」




俺「眠たくなって来たなぁー」

カービィ「ぽよー」ウトウト

俺「お前が一番眠たそうだなー」

カービィ「……」コクリコクリ

俺「寝るか?」

カービィ「……」Zzz

俺「………流石カービィさん」

俺「瞬速技」

カービィ「……」Zzz

俺「…今日も一日お疲れ様」

カービィ「……ぅにゃ、…けぇきぃ………む、ぅぅん……」Zzz

俺「はいはい」




俺「今日は代わりにカービィがご飯を作ってくれるだって!?」

カービィ「ぽよぅ!!」コクコク

俺「キタコレー!!!!超絶楽しみにしてる!!!!はよ!!!!」

カービィ「ぽよ~」

俺「………………あ」

カービィ「?」クルッ

俺「…………冷蔵庫、空っぽかも」

カービィ「!?」ガチャッ

俺(見事に空っぽ………)

カービィ「……」ブルブル

俺「ご、ごめん、カービィ。買い置き忘れてた…」

カービィ「ぽよっ、ぽよよぃっ、ぽぅよ!」

俺「自分が買い物に行って来る?」

俺「頼もしいな~カービィは」

カービィ「ちゃじゃいまぁ~」ガチャッ

俺「おかえりー」

俺「道に迷わなかったか?」

カービィ「」コクコク

俺「変な人に声かけられなかったか?」

カービィ「」コクコク

俺「そうかそうか、安心した!それで何作ってくれるんだ?」

カービィ「おむらいちゅ!」

俺「オムライス!!やった!!」

カービィ「ぽよぉ~」

俺「たのっしみ!たのっしみ!」ワクワク

カービィ「ぽよ~っ!」

俺「お、出来たか出来たか!どれどれ……」パクッ

カービィ「ぽよぃ…」ドキドキ

俺「うまい!!!!!」

カービィ「ぽよ!」ホッ

俺「いや~、カービィお前料理の才能あるよ!この卵のとろけ具合がたまんねぇ!!くるね~」

俺「将来はコックさんだな!」

カービィ「ぽぅよ~!」

俺「よし、ケチャップでカービィマジlove、っと………」

俺「カービィはなんて書く?」

カービィ「ぽよ、ぽよぅっ」

俺「でっかくトマト?ははっ、カービィらしいな。じゃあ、自分で書いてみるか?」

カービィ「!ぽよ!」

俺「よしよし、まずは……トはこんな風に書くんだ」

カービィ「……ぽよ」カキカキ

俺「そうそう!んでマは…………」

カービィ「ぽよよ……」カキカキ

俺「その調子!」

10分後……

カービィ「ぽぅよ~っ!」

俺「出来た~!!」

カービィ「ぽよよぃっ」ニコニコ

俺「癒される」




俺「やっぱり少し肌寒いよな」

カービィ「ぽよ」

俺「でも、まだこたつは早いよな」

カービィ「ぽよ」

俺「布団から出たくねぇ」

カービィ「ぽよ」

俺「寒いよな」

カービィ「ぽよ」

俺「俺、寒がりだから秋でも寒いよ」

カービィ「ぽよ」

俺「早く夏になってくんねーかな」

カービィ「ぽよ」

俺「お前、さっきから俺との会話めんどくさがってるだろ」

カービィ「ぽよ」

俺「………」

カービィ「………」

俺「……ココア飲む?」

カービィ「ぽよぅっ!!」キラキラ

俺「…カービィのばか」

カービィ「?」

俺「………」プイッ

カービィ「……!」オロオロ

俺「………」

カービィ「………」アセアセ

俺(かわいい)




俺「ここにスイカとトマトがあります」

カービィ「!!」

俺「カービィはどちらも大好物ですが、さて!どちらを食べた方が得でしょうか?」

俺「なお、両方という回答は受け付けません」

カービィ「……」ウーン

俺「カービィの知能が試されます」

カービィ「ぽよ!」

俺「スイカ?………本当にそれで宜しいですか?」

カービィ「………」コクッ

俺「…………」

俺「…………なんと」

俺「正解です!!!!」

カービィ「ぽよよ~い!!」ピョンピョン

俺「スイカの方が量が多いからな」

カービィ「………」ジーッ

俺「………」

カービィ「………」ジーッ

俺「………」

カービィ「………」ジーッ

俺「………あの、正解したからってスイカあげないよ?」

カービィ「…っ、!?!?」ガーンッ

俺「そもそも、このスイカ明日のお客さんの分だし…」

カービィ「ぽ、ぽよぉ………」ガクッ

俺「ごめん…期待してたんだな…」

俺「あっ、でもこっちのトマトなら良いぞ。食べる?」

カービィ「!!」

カービィ「ぽよぃっ!!」

俺「良い返事だな。ほら」

カービィ「ぽよ~!」モグモグ

俺「うまいか?」

カービィ「っ、」コクコク

俺「いっぱい食べる君が好き~っ」

俺「って曲が再生されるな」

カービィ「♪」モグモグ




俺「秋と言えば、紅葉だなカービィ」

カービィ「……っ…」ジュルリ

俺「待て、お前何か勘違いしてるぞ」

カービィ「まんじゅー?」

俺「いや、確かに紅葉まんじゅうというものは存在するが、俺が言ってるのはそっちじゃない」

カービィ「??」

俺「あれだ、あれ。あの植物の事を言ってるんだよ」

カービィ「ぽよぅ…?」

俺「綺麗だろ~」

カービィ「!」

カービィ「ぽよぉっ、ぽよぽよ!」

俺「おいしそう?…………お前って奴は…」

カービィ「ぽよぉ~」キラキラ




俺「空が黄色いな」

カービィ「ぽよ」

俺「お前は桃色だな」

カービィ「?」

俺「空は綺麗」

カービィ「ぽよ」

俺「でもお前は可愛い」

カービィ「…??」

俺「それだけ」

カービィ「……???」

俺「いやな、最近俳句にはまってんだ」

カービィ「ぽよ~」

俺「それで、カービィを題材に書こうと思ってるんだが」

カービィ「ぽょっ、ぽぅよ!ぽよぃ!」キラキラ

俺「はははっ、嬉しそうだなぁ、お前」

カービィ「………」ワクワク

俺「完成したら見せてやるからな、待ってろよ」

カービィ「ぽよいっ」ニッコー

俺「笑顔が眩しい。つかかわいい」

俺「雲はどこまでも白いよな」

カービィ「ぽよぉっ」

俺「カービィはどこまでも大食いだよな」

カービィ「?」

俺「言っただろ、俳句作ってるって。こうやって、カービィの特徴を絞り出す事で良い俳句の近道になるんだよ」

カービィ「ぽよぃっ」

俺「今、考えてる最中だから楽しみにしてろよ~」

カービィ「ぽよ!」

俺「カービィ、桃色……大食い……ブラックホール……強い……勝てない……かわいい……ぐうかわいい……」

カービィ「…?」




俺「腹筋ローラー買ったったwwwwwwwwwwwwww」

カービィ「ぽよっ」

俺「一番近いホームセンターに行ったんだけど在庫切れだったから、しゃあなしに別のホームセンターに行ったらあった」

カービィ「ぽよっ」

俺「やってみる?」

カービィ「!」コクコク

俺「………いや、待てよ」

カービィ「ぽよ?」

俺「カービィ一頭身だし無理くね…?」

カービィ「!!!!」

俺「………」

カービィ「………」

俺「………」

カービィ「………」

俺「…も、物は試しだし一辺やってみよーぜ!」

カービィ「ぽっ、ぽよ!」

俺「えっとな……」ガサゴソ

俺「これとこれをくっ付けて……」カチャカチャ

俺「よし、腹筋ローラー完成!」

俺「ほい、使ってみろー」

カービィ「ぽぅよ~」

俺「………」

カービィ「………」

俺「………無理、だな」

カービィ「………」ジワッ




俺「カービィ」

カービィ「ぽよ?」

俺「紅葉の花言葉、って知ってるか?」

カービィ「…」フルフル

俺「ま、当たり前だよな」

カービィ「ぽよ~」

俺「紅葉の花言葉はなぁ、“大切な思い出”だ」

カービィ「ぽぅよ!」

俺「俺達にピッタリの花言葉だよなぁ」

カービィ「ぽよよぃっ」

俺「むしろ、俺達の為に作られた花言葉だよなぁ」

俺「じゃあカービィ、秋桜の花言葉は知ってるか?知らないよな?」

カービィ「ぽよ!」

俺「秋桜の花言葉はズバリ、“愛情”だ!」

カービィ「ぽよーっ」ウットリ

俺「良い花言葉だよなぁ」ウットリ

カービィ「ぽよっ、ぽよよぃっ!ぽよ?」

俺「何でそんなに物知りなのか、って?」

カービィ「…ぽよ!」コクッ

俺「いや~、そりゃ俺頭良いし?天才だし?なんて~」

カービィ「ぽよぃーっ!」キラキラ

俺「ははは、は……………」

俺(………グーグル先生、ありがとう)




カービィ「ぽよよぃっ、ぽよぉっぽよよよっぃぽぅよお!」

俺「まてまて、そんな早口で喋るな。もう一回頼む」

カービィ「ぽよよぃ、ぽよぉっ、ぽよよよぃ、ぽぅよ!」

俺「今から山へきのこ狩りに行こう?…カービィから誘って来るなんて珍しいな」

カービィ「ぽよぅっ、ぽよよぃっ、ぽよ!」

俺「秋と言えばきのこ狩り?…まぁ、そうだな」

俺「しかし……ッ…!!!!」

カービィ「ぽっ、ぽよぅ!?」

俺「朝早くから山登りはちょっと…………」

俺「二度寝させて」ガバッ

カービィ「ぽっ、ぽよぉーっ!!!」

俺「ごめん、今超絶眠いんだ。寝かせてくれ」

カービィ「……」プイッ

俺「明日!明日必ず一緒に山へ行くから!きのこ狩るから!」

カービィ「……ぽよ?」チラッ

俺「ほんとほんと。今はもうほんとひたすら眠くて……」

カービィ「ぽよ!」

俺「お、分かってくれたか!じゃっ、俺二度寝するから!お休み!」

カービィ「ぽよー」

俺(昨日、ちょっとカービィと夜更かしし過ぎたな……)

俺(スマブラ楽しすぎてつい……)




カービィ「ぽよ?」

俺「その声はカービィ!どうした?」

カービィ「ぽよぅっ、ぽよよ!」

俺「俺の部屋からこんな物が?……………………っ、ぁっ!?」

カービィ「?」

俺「カッ、カカカカービィ……ッお前!!!!」

カービィ「…ぽっ、ぽよ…?」

俺「そっ、それは駄目だ!!!返しなさい!!!」

カービィ「ぽ、ぽよ~」

俺「…………カービィ、よく聞いてくれ」

カービィ「ぽよ」

俺「…それはな、男達の欲望が垂れ流しな下品で下劣で邪悪な物だ」

カービィ「!!」

俺(そう……俗に言う“エロゲ”だ)

カービィ「ぽ、ぽよ?」

俺「カービィ、今後一切俺の部屋を漁るな。いいな?」

カービィ「…」コクッ

俺「よし、いい子だ」ナデナデ

カービィ「んむぃ……」

俺「かわいい」

俺(このカービィの純粋さを守る為に何とかせねば……)

俺(いやっ、でも……!!あの全てのエログッズを捨てる訳にはっ……!!くそぉっ……!!)

カービィ「?」

俺(……………)




俺「月見でもするか」

カービィ「ぽよっ」

俺「団子が必要な訳だが……」

カービィ「つくりゅ!」

俺「だよな!よし!作るか!」

カービィ「ぽよよ~」ワクワク

俺「材料、材料、っと……」ガサゴソ

カービィ「ぽよ…?」

俺「おっとカービィ、そんな不安そうな目で見なくとも安心しろ!今度はちゃんと材料揃ってるからな!」

カービィ「…!」コクコク

俺「よーし」

俺「………」モグモグ

カービィ「………」モグモグ

俺「月綺麗だな」

カービィ「ぽよ」モグモグ

俺「………」

カービィ「………」モグモグ

俺「団子上手く作れたな」

カービィ「ぽよ」モグモグ

俺「………」

カービィ「………」モグモグ

俺(月より団子……………)

カービィ「………」モグモグ




俺「今日はお料理編ということで」

俺「たくさん料理を作ろうと思う」

カービィ「ぽよっ!」

俺「もこみちくんみたいにイケメン風味ではないけれど」

俺「まずは、栗ご飯!」

カービィ「ぽよ~」

俺「手伝ってくれる?」

カービィ「ぽよぅっ」コクコク

俺「よっしゃー!じゃ、早速レッツクッキングターイム!」

俺(てか、今回に限らずいつもお料理編じゃ……?)

俺「栗ご飯と言えば、しみじみと秋を感じる炊き込みご飯だよなぁ」

カービィ「かわ!」

俺「そうそう!栗の皮を剥くのにこれがまた結構手間がかかるんだよ」

カービィ「ぽよぽよ」コクコク

俺「てか、お前作った事あんの?」

カービィ「ぽよ!」

俺「ないのかよ!」

俺「……ごほんっ、気を取り直して」

俺「皮を剥くのは大変だけど作るだけの値打ちはある、って事がポイントだな」

カービィ「ぽよっ」

俺「栗の下ごしらえさえ済ませば、後は活力鍋がやってくれるし」

俺「炊き上がるのを待っている間もドキドキ感がして良い」

カービィ「ぽよぃっ」キラキラ

俺「前置きはこれぐらいかな」

俺(まぁ、全部レシピ本に書いてある事なんだけど……)

カービィ「ぽよよぃ!」

俺「おう、そうだな」

俺「そろそろ作っていこーう!」

カービィ「ぽよぉーっ!」

俺「あ、エプロン付けてあげるからジッとして」

カービィ「ぽよぃっ」

俺「白いフリフリリボンなエプロン買って良かった」

カービィ「ぽよよ~ぃ!」クルクル

俺「どうしよう、くそかわいい」

カービィ「ぽよ!」

俺「…おっと、いかんいかん」

俺「じゃあ、まず下ごしらえな」

カービィ「ぽよ」

俺「米は洗ってザルにあげて30分置いておく。んで、栗の皮を剥いて水につけてアクをぬく」

俺「最初はここまでやろう」

カービィ「ぽよぃっ」コクコク

ジャー ジャー

キュッ キュッ

カービィ「んしょ……んしょ……」ゴシゴシ

俺「あ、カービィ、米はそんな力を入れなくてもいいぞ。優しく洗ってくれ」

カービィ「ぽよ!」

ジャー ジャー

キュッ キュッ

カービィ「……っ、ぅん」ゴシゴシ

俺「頑張れー」

カービィ「ぽよ~」ゴシゴシ

俺「お、出来たか。どれどれ」

カービィ「……」ドキドキ

俺「うん、おっけーだ!頑張った頑張った!」ナデナデ

カービィ「!ぽよぃっ」ニコニコ

俺「なんて愛らしい」

俺「次は栗!」

カービィ「ぽよ!」

俺「ここで栗の皮の剥き方講座~」

カービィ「どんどんぱふぱふ!」

俺「えーっと、まず栗を水につけて鬼皮を柔らかくします。これは俺がさっきしといたから良いとして…」

俺「その次に柔らかくなった栗の底の堅いハカマの部分を少し切り、そこから頭の方へ皮を剥いでいきます」

カービィ「ぽ、ぽよぉ……?」

俺「口で説明しても分かりにくいよな。実際実戦しながらやっていこう」

カービィ「ぽよぉっ」

ペリ……ペリ……

カービィ「………」ムムム

俺「と、そんな具合で頭の方へ皮を剥いだら」

俺「残った渋皮を柔らかくする為にもう一度、水に付ける!」

カービィ「ぽよ」

俺「んで、底の部分の渋皮を厚めに剥く」

カービィ「………」ペリ ペリ

俺「お前、指無いのに結構やるな……」

カービィ「ぽ、ぽよ……」ペリ ペリ

俺「それが終わったら、両端を頭から底へ向けて厚めに渋皮をむく」

カービィ「ぽよ…」ペリ ペリ

俺「頑張れー……」

俺「って、俺も剥かなきゃ」

ペリ……ペリ……

俺「…こういう地味な作業って肉体とともに精神も削られるよな…」

ペリ……ペリ……

カービィ「ぽよ………」

俺「こういうのに疲れない人、ってのはやっぱり料理人とかに向いてるんだろうな…」

カービィ「ぽよ」ペリ ペリ 

俺「まぁ、そんなこんなで前の部分は底から頭へ向けて厚めにむく。後ろの部分も底から頭へ向けて厚めに、ってのを繰り返していく」

カービィ「ぽ、ぽよ…」

ペリ……ペリ……

俺「頑張るんだ、耐えるんだカービィ。お前は戦士。炊き上がった時を想像するんだ。きっとホカホカで……」

カービィ「ぽよ!」ジュルリ

俺「以上、栗の皮の剥き方講座でした~」

カービィ「ふー……」ゴシ

俺「下ごしらえもやっと終わったし、次いくか」

カービィ「ぽよ」

俺「じゃ早速、栗と米を活力鍋に入れて調味料、酒みりん塩と合わせて水を注ぎ、蓋をしよう」

カービィ「ぽよよぃっ」

俺「米はちゃんと水気をきっときましょう」

カービィ「ぽよ!」

俺「………」

カービィ「?」

俺「…問題は、低圧・活力調理なんだよなぁ」

カービィ「ぽよ?」

俺「絶対難しい」

俺「とりま、低圧にセットして…っと」

カービィ「ぽよ」

俺「強火にかける」

俺「そして、オモリが振れはじめて一分間たったら」

俺「火を止めて余熱で10分調理」

俺「内圧表示ピンが下がったらオモリを外す」

俺「取り合えず、ここまで」

カービィ「ぽよーっ」

グツグツ グツグツ

俺「………」ジーッ

カービィ「………」ジーッ

俺「…カービィ、俺がタイミング間違えないかしっかり見といてくれよ」

カービィ「ぽよ」ジーッ

グツグツ グツグツ

俺「………」ジーッ

カービィ「………」

グツグツ グツグツ

カービィ「ぽよ!」

俺「!!」カチャッ

俺「合ってる、よな?」

カービィ「ぽよ!」コクッ

俺「よし、余熱じゃい」

俺「さっきも言ったように10分立ち、ピンが下がったらオモリを外す!」

カービィ「ぽよよ」コクコク

俺「鍋内に圧力がなくなれば、蓋を開けて中身をチェック!」

パカッ

ホワ~~ン

俺「はぁん、なんて良い匂い………」

カービィ「…っ……」ジュルリ

俺「そして、中身を軽く切るように混ぜて完成!」

カービィ「ぽよっ、ぽよっ」ピョンピョン

俺「嬉しそうだなぁ、やっと食べれるもんな」

カービィ「ぽよぅっ!」

俺「茶碗に盛り付けるからちょっと待ちね」

カービィ「…っ…」ワクワク

ーお食事タイムー

俺「頂きまーす」

カービィ「いちゃじゃきまーしゅ」

俺「いやぁ、それにしても香りがやっぱり凄いな。栗の甘い香りが」

カービィ「ぽよ」パクッ

俺「お味は?」

カービィ「おいし!」ニコニコ

俺「カービィはいつでもどこでも美味しそうに食べるな。かわいい」

カービィ「」パクパクッ

俺「喉につめるなよ」

俺「俺も」パクッ

俺「んーまい!!」パクパクッ

カービィ「ぽよっ、ぽよぃっぽよ!」パクパクッ

俺「栗の甘さと米の甘さがこれまた丁度良い具合にマッチしてるんだよなぁ」パクパクッ

俺「じゃ、ご馳走さま、ってことで……!」

カービィ「ぽよ…!」

俺「次行ってみよーう!」

カービィ「ぽよー!」

俺「お料理編だからな」

俺「栗ご飯の次に作るのは…っ…!!」

カービィ「ぽ、ぽよ……」ドキドキ

俺「なんと!かぼちゃのにんにく炒めです!」

カービィ「ぽよーっ」

俺「実はこれ節約料理なんだよ」

カービィ「ぽよ?」

俺「所謂、簡単に出来ちゃう料理、って奴だな」

カービィ「ぽよ」

俺「作り方もシンプルで分かりやすい!」

カービィ「ざいりょー?」

俺「あっ、そうだった!材料確認だな」

俺「カービィ、冷蔵庫から出していってくれ」

カービィ「ぽよ!」

俺「まず、かぼちゃが小一個」

カービィ「かぼちゃ」ドスッ

俺「にんにくが2かけ」

カービィ「にんにく」トンッ

俺「パセリが適量」

カービィ「ぱせり」ファサ

俺「んで、バター、塩、こしょう、揚げ油」

カービィ「ぽよ」カタン

俺「ありがと」

俺「早速お料理タイムだ」

カービィ「たーいむ!」

俺「ではまず、かぼちゃを四つ割りにして種とわたを除きます」

カービィ「ぽよ」

俺「」ドスッ

パカッ グリグリ

俺「そして、1~1.5cm厚さのくし形に切って、皮を所々剥いて置きます」

トンッ トンッ

カービィ「ぽよ~」

俺「次、にんにくだけどカービィやる?」

カービィ「ぽっ、ぽよ!」コクコク

俺「手、怪我しないように気を付けろよ?」

カービィ「ぽよ!」

俺「にんにくは、みじん切り」

俺「こうやって………」

カービィ「ぽよ」

トンッ トンッ トンッ

俺「うまい!うまい!」

カービィ「………」

トンッ トンッ トンッ

俺(でも、ちょっと勢いありすぎなような……)ハラハラ

カービィ「………」

俺「カービィ、出来るだけゆっくり……ゆっくり……」

カービィ「…!」コクッ

トン トン

カービィ「……」

俺「そうそう」

カービィ「………」ジーッ

トン トン

俺「………」

カービィ「………」ジーッ

トン トン

俺(一生懸命やってる姿可愛すぎわろた)

俺「切り終わったら油を中温に熱し、さっきのかぼちゃを竹串が通るまで揚げて油を切る」

カービィ「ぽよ」

俺「んで、フライパンにバター大さじ二杯を溶かして、にんにくを入れる」

カービィ「ぽよよぃ♪」

俺「うっすらと焦げ色がつく程度に炒めればOK」

俺「次に揚げたかぼちゃを加えて炒め、塩とこしょう各少々を振って火を止める」

カービィ「♪」カチャッ

俺「パセリのみじん切りをたっぷり振って混ぜ、皿に盛る」

カービィ「ぽよ!」

俺「更にパセリを飾りに添えて完成!」

カービィ「ぽよーっ」

俺「出来たーっ!かぼちゃのにんにく炒めーっ!」

カービィ「いちゃめーっ」

俺「いやぁ、まじで簡単に出来たな。俺の料理のレパートリーに入れとこ」

カービィ「ぽよぽよ」ソワソワ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom