ミタビ「なぁ、リコ……」リコ「ん?」モグモグ(35)


ミタビ「その、こういうことはあんまり面と向かっては言いづらいけどさ」

リコ「何?」

ミタビ「お前太っただろ?」


リコ「は? 何言ってるの」

ミタビ「いやだって、前と比べて明らかにこう、横にでかくなってんぞ」

リコ「ちょっと、失礼だと思わないの。仮にも乙女を捕まえて」

ミタビ「それは悪いと思ってる。思ってるんだが」

リコ「何よ」

ミタビ「そのぱつぱつのジャケットの着こなし方はシャレにならない」

リコ「え?」ムチッ


ミタビ「こう、二の腕あたりからギチギチッて音がしそう」

リコ「そんなことないよ」ビリッ

ミタビ「おい待て! 今ビリッていったぞ明らかに!」

リコ「そんなことないって」

ミタビ「本当か?」

リコ「本当だよ」

ミタビ「それじゃあ、今まさに隠そうとしてる右脇腹下あたりを見せてみろ」

リコ「やだ」

ミタビ「こらぁ!」


ミタビ「正直に言えリコ。何キロ太った」

リコ「ミタビ、少しは気を使ってくれない? さっきからストレートに言い過ぎなのよ」

ミタビ「オブラートに包んで欲しければ、現状を打破しようとする意志を見せてくれ」

リコ「大体、太ったっていってもそんな大して太ってないわよ」

ミタビ「とてもそうは見えないが」

リコ「全く、たかだか7キロくらいで大げさな」

ミタビ「7キロ!? 7キロって言ったか今!?」


ミタビ「これは大問題だぞリコ。大問題だ」

リコ「だからそんなことないって」

ミタビ「いいや。7キロ太ったということは、馬術や立体機動にも影響が出るはずだ。お前の愛馬、大丈夫なのか?」

リコ「……」

ミタビ「まさか」

リコ「……長年苦楽を共にしたが、先週とうとう足をやられて」

ミタビ「ほらぁああ!! お前だろ原因!! お前の急激な体重増加に耐えきれなかったんだよ!!」


リコ「そんな馬鹿な! 私は女だぞ! いくら太ったと言っても、男と比べれば体重はないはずだ!」

ミタビ「お前の馬はお前の体躯に合わせて一番ちっさいの選んだんだろうが! 7キロも太れば支えきれなくなんのは当然だ!」

リコ「そ、そんな……じゃあ私のせいだと言うのか」

ミタビ「リコ、悪いことは言わん。ダイエットするんだ。このままじゃいけない」

リコ「でも」チラッ*皿

ミタビ「でもじゃない」


ミタビ「大体なんでそんなに太ったんだ。食べ過ぎか?」

リコ「う……ほら、秋は食欲の秋って言うだろう?」

ミタビ「まぁな」

リコ「それで、秋は色々な新作・限定スイーツが出るんだ。サツマイモタルト、マロンマフィン、パンプキンパイ……」

ミタビ「果物なんかもいっぱい市場に出回る時期だな」

リコ「どの味も気になる、どの味も制覇したい! と欲を出していたら、こういうことに」

ミタビ「お前の頭ん中がスイーツだよ」

何で落ちてないのに立て直したの?
荒らしの人なの?


ミタビ「リコ、ダイエットしよう。俺も手伝えることはするから」

リコ「やだ」

ミタビ「リコ」

リコ「だって、秋は始まったばかりなんだよ?」

ミタビ「まだ太る気かお前は!」

リコ「これからがもっともっと、秋の味覚を味わう時期だっていうのに」

ミタビ「これ以上太ったらまた痩せるのは至難の技だ。今お前は岐路に立たされている。もとのすらっとした痩せ体型に戻るか、このままデブ体型の人生を歩むか」

リコ「そんなこと言ったって」パク

ミタビ「こら! 食べるな!」


リコ「美味しいものを体がもとめてるんだよ。しょうがないんだ」

ミタビ「リコ、はっきり言ってこんなお前の姿は見たくなかった。がっかりだ」

リコ「む。何で」

ミタビ「こんな自制心のない、兵士としての自覚を失ったリコ・プレツェンスカ班長なんて、俺は見たくなかった」

リコ「そんな、ちょっと太ったからって、そんな言い方はあんまりだ! 私は太っても、兵士としてきちんと戦える! 戦う気概があるんだ!」

ミタビ「お前最近、立体機動の動き落ちただろ。どうせ」

リコ「」

ミタビ「兵士としての魂があっても、体がそれについていかないんじゃ意味がないんだ」


ミタビ「それに単純な話、太ったリコなんて見たくないよ。魅力激減だ」

リコ「なっ、何を言ってるんだ。太ったところで、私を好いてくれるやつはいるはずだ」

ミタビ「どうかな」

リコ「見た目が変わろうと私は私だ! 中身は何も変わらないだろ!」

ミタビ「すでに内面も変わったように俺には見えるんだが」

リコ「そんなことない!」


コンコン、コン

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    /  \__       /
    |      "'ー‐‐---''


ガチャッ


イアン「ミタビ、リコ、いるか?」

リコ「イアン!」

ミタビ「よぉイアン。お前も言ってやってくれよ、リコが」

リコ「イアン、私、変わってないよな?」

イアン「え?」

リコ「その、ちょっと体重が増えたりはしたけど……でも、全然変わってないよな? 大丈夫だよな?」

いったん切ります

>>8
>>12
そのスレ立てた後ホスト規制くらったので端末を変えたんですが、表示方法が変わってしまい、前のスレがまだ残ってるのに気づきませんでした。
スレ重複させてしまってすみません。こちらで進めていきます。


ミタビ「イアン、遠慮しなすいでいいぞ。バッサリ言ってやれ」

リコ「ミタビは黙ってて!」

ミタビ「お前だって、気を遣われるのは嫌だろう」

リコ「そんなのミタビが決めることじゃない!」

ミタビ「太ったことで、見た目も中身も変わったって素直に受け入れろよ」

リコ「ひどい! 何その言い方!」

イアン「あー……なるほどな」


イアン「リコ、大丈夫だ。太ったとしてもリコはリコだ。魅力的な女性だよ」

リコ「イアン……!」

ミタビ「ちっ、かっこつけめ」

イアン「事実を言ったまでだ」

ミタビ「甘やかしても仕方ないぞ」

イアン「そんなつもりはないさ。それに、太った方がいいこともあるし」

ミタビ「うん?」


リコ「どういうこと?」

イアン「あ、いや、何でもない」

ミタビ「いや、今一瞬だが明らかにやらしい顔したぞ」

イアン「そ、そんなわけないだろ!」

リコ「でも嬉しいよ、イアン。ありがとう!」ガバッ

イアン「うわっ!?」


ドターン!


ミタビ「お、おい! 何やってんだお前ら、大丈夫か!?」

リコ「う、うん。私は大丈夫。イアンが庇ってくれたから。大丈夫? イアン」

イアン「……」

リコ「イアン?」

ミタビ「おい、どうした、どっか打ったか?」

イアン「いや、大丈夫だ。それよりリコ……やっぱりお前、ダイエットした方がいい」

リコ「えっ!?」


ミタビ「おいおい急にどうした。まさかリコの下敷きになって、その重さがシャレにならないことに気づいたか?」

リコ「そ、そうなの?」

イアン「いや、違うんだ。重さとかは大した問題じゃない。問題は……脂肪のつき方だ」

リコ「え?」

ミタビ「まさか、何か重大な病気の前触れとかか……?」

イアン「おっぱいがほとんど増えてない! 脂肪がついたのは腹、二の腕、脚ばかりだ。これじゃ太った意味がないじゃないか!」

ミタビ「お前最低だな!!」


ミタビ「まーでも、これで結論は出ただろう、リコ。ダイエットするんだな」

リコ「い、嫌だ。大体ダイエットすると、胸の脂肪からなくなるって言うし」

イアン「何っ、それは大変だ。ミタビ、別の方法を考えよう」

ミタビ「イアンはちょっと黙っててくれ。他にどうするって言うんだ。超硬質スチールでその腹肉を削ぎ落とすのか?」

リコ「いやぁああ! ゾッとするようなこと言うな! そんなの出来ないよ!」

イアン「いや、いっそ腹の肉を胸に移植出来ればあるいは!」

ミタビ「イアンちょっと黙れ」


イアン「しかし真面目な話、筋力ならともかく脂肪がつくのはまずいな。訓練に支障が出るはずだ」

ミタビ「ほら」

リコ「うう」

イアン「まぁダイエットするにしても、普段の訓練をきちんとこなして、焦らずじっくりやっていけばいいさ」

ミタビ「まずはスイーツを1日1個に制限な」

リコ「そんなっ、せめて10個に!」

ミタビ「せめての限度を知れよ!」


リコ「……わかった。二人がそこまで言うなら私、ダイエットするよ」

ミタビ「リコ……! やっと決心してくれたか」

イアン「その意気だリコ。女性兵士の中でも並々ならぬ努力をしてきたお前なら、きっと出来るさ。頑張れよ」

リコ「うん!」

ミタビ「イアンもいいこと言うじゃないか」

イアン「ただしおっぱいだけはなんとしても死守してくれな」

ミタビ「前言撤回」


イアン「おっと、もうこんな時間じゃないか。今日の業務はもう済んだんだ。お前らも早く休め」

ミタビ「あぁ、そうするよ」

リコ「お疲れ様、イアン」

イアン「お疲れ、二人とも」


ガチャッ パタン


ミタビ「よし、それじゃあ俺もそろそろ」

リコ「なぁ、ミタビ」


ミタビ「うん? 何だ、リコ」

リコ「やっぱり……太った私は見たくないか?」

ミタビ「え?」

リコ「女として……魅力ないか?」

ミタビ「……もしかして、俺がさっき言ったこと、気にしてるのか?」

リコ「……」

ミタビ「……」


ミタビ「悪かったよ。お前を傷つけるつもりはなかったんだ」ポン

ミタビ「確かに、太ったところでリコはリコだもんな。駐屯兵団の精鋭班唯一の女性班長、リコ・プレツェンスカだ」ポフポフ

ミタビ「いつも部下に厳しくて、でも厳しいだけじゃなくて、あいつらが困難にぶち当たった時は励まし、課題をやり遂げた時には褒めることも忘れない」

ミタビ「そんな内側の、リコの根源にあるリコの魅力は、ちょっと見た目が悪くなったくらいじゃ変わらない」

ミタビ「だから……その」

ミタビ「見たくないとか、魅力が減ったとか、中身も変わったとか……ひどいことばかり言って、悪かった」

リコ「……」


ミタビ「まぁ、リコならちょっと太ったくらいでモテなくなるなんてことないだろうしな!」

ミタビ「 万が一このまま痩せられなくなっても、嫁には行けるだろうから心配するなよ」

リコ「……」

ミタビ「……その、もし、もしも本当に、誰からも嫁の貰い手がなかったら」

ミタビ「その時は……」

ミタビ「……」



ミタビ「その時は……俺がーー」

リコ「……」


ミタビ「……」

リコ「……」

ミタビ「……リコ?」

リコ「……すー」コテン

ミタビ「はぁ!?」


ミタビ「お、おいちょっと待て、おい!」ペチペチ

リコ「んぐぅ……んにゃ」zzz

ミタビ「起きろ馬鹿! この大事なセリフの前に何寝てんだよ! おい!」

リコ「むにゃあ……」

ミタビ「リコ、今起きるなら特っっっ別にもう一回だけ言ってやる。物凄く恥ずかしいがもう一回だけ言ってやるさぁ起きろ」

リコ「んにゃんにゃ……リンゴケーキ」

ミタビ「夢の中でまで食ってんじゃねぇよ!」


ミタビ「起きろリコ! 起きやがれ!」

リコ「イチゴのチョコレートフォンデュ~」

ミタビ「起きろぉおーーーー!!」



お し ま い





リコ「ふふっ*」

超速で終わらせた後悔はしていない
最後のはご想像にお任せ

読んでくださった方ありがとうございました

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