まる子「男子たちの乱暴騒動!の巻」 (80)

男子たちの乱暴騒動!の巻 ~ 前編 ~


関口「なあ、俺たちで城ヶ崎リンチしねえか?」

はまじ「おいおい、本気かよ」

永沢「いいね。僕はその話乗ったよ」

藤木「ええ、本当かい!?永沢君」

永沢「ああ、あいついつも生意気だからな。藤木君はどうするんだい?」

藤木「僕は… みんなやるから、仲間に入ろうかな」

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関口「はまじはどうするんだよ」

はまじ「やめとけよ。城ヶ崎がかわいそうだろ」

永沢「何だい。浜崎君も案外、小心者なんだね」

永沢「藤木君でさえ加わるっていうのにこれじゃ藤木君以下だ」

はまじ「何だと!いいだろう、一緒にやってやるよ」

関口「よし、決まりだ。じゃあ、次の休み時間に早速な!」

休み時間

城ヶ崎「どう、笹山さん。あれからピアノはうまくなった?」

笹山「ううん。全然ダメ」

城ヶ崎「私もなかなか上達しなくって」


はまじ「笹山も一緒にいるな」

永沢「くそっ 厄介だなぁ」

関口「こうなったら笹山も一緒にいじめようぜ」

藤木「ええ!それはやめようよ!」

関口「何でだよ!」

藤木「だ、だってさっきみんなは城ヶ崎さんって言ってたじゃないか」

藤木「なのに無関係な笹山さんまで巻き込むことはないよぉ!」

永沢「藤木君の言うとおりだよ。目標はあくまでも生意気な城ヶ崎さ」

永沢「笹山には用はないよ」

はまじ「なあ、関口。今回は城ヶ崎一人だけにしておこうぜ」

関口「ちぇ、つまんねえな。だったら早く城ヶ崎だけを一人にしろよ」

はまじ「でも、どうするんだ?」

永沢「ここじゃ人目があるし、人気のない場所に呼び出すしかないだろうな」

藤木「どこがいいかな」

永沢「体育館の裏なんてどうだい」

関口「それじゃ、誰か城ヶ崎を呼びつけろよ。俺は嫌だぜ」

はまじ「俺も嫌だ」

永沢「藤木君、君がやれよ」

藤木「ええっ、僕がかい!?」

藤木「何で僕が!?」

永沢「さっき君、笹山を巻き込みたくないって必死に庇っていただろ」

永沢「そう思うなら、行動に示せよ」

藤木「で、でも… 僕が城ヶ崎さんを呼びつけるなんて」

永沢「言い訳して逃げるのかい?」

永沢「君はやっぱり卑怯だね」

関口「卑怯者は仲間に入れてやらねえぞ」

藤木「そんなぁ…」

はまじ「なっ 頼むよ、藤木~」

藤木「わ、わかったよ… 仕方がないなぁ」

城ヶ崎「それでね、パパったらおかしいの」

笹山「まあ」

藤木「あ、あの、あの…」

城ヶ崎「あら、藤木。何か用?」

笹山「どうしたの、藤木君」

藤木「え、えっと、その、じ、実は…」

城ヶ崎「何よ、はっきりしないわね」

笹山「私たちに用があるのね、藤木君なぁに?」

藤木「実は、城ヶ崎さんに用があってぇ」

城ヶ崎「藤木が私に?」

藤木「う、うん」

藤木「よかったら、今から体育館の裏まで一緒に来てくれないかな」

城ヶ崎「?」

藤木「そ、そんなに時間取らせないからさぁ!」

藤木「でも、無理なら別にいいんだ… あはは」

城ヶ崎「それくらい構わないけど」

藤木「本当かい?」

城ヶ崎「ええ。でも、その用ってここじゃいけないの?」

藤木「う、うん。ここじゃちょっと」

城ヶ崎「あらそう。なんだか知らないけど」

城ヶ崎「それじゃ仕方ないわね」

城ヶ崎「わかったわ。それじゃ、笹山さんも悪いけど付き合ってもらえる」

笹山「うんっ」

藤木「えぇー、笹山さんも来るのかい!?」

城ヶ崎「いけないの?」

藤木「当然だよ!笹山さんにだけは来られちゃ困るんだよ!!」

笹山「私だけって藤木君… そんなに私のこと嫌いだったの?」

藤木「あ、いや、決してそういう意味じゃなくて!」

城ヶ崎「ちょっと、藤木!笹山さんに失礼じゃないの!」

藤木「ち、違うんだ!誤解なんだよ!」

はまじ「何だらだらやってるんだよ、藤木は」

永沢「相変わらずどんくさい奴だなー」

関口「だぁー!面倒くせえ!!もう笹山も一緒でいいじゃんか」

永沢「不本意だけどそうするしかないようだな」

永沢「あのままだと、騒ぎになりそうだし」


藤木(ど、どうしたらいいんだ。僕は…)

ポトッ

藤木(ん、紙飛行機の手紙が飛んできたぞ? なになに…)

『こうなったら笹山も一緒に連れてこい 永沢』

藤木「おいおい…」

城ヶ崎「藤木!私たちの話、ちゃんと聞いてるの!?」

藤木「あ、ごめんよ」

笹山「藤木君、どうして私が着いてきちゃいけないの…?」

藤木「さっきのは冗談なんだ」

藤木「笹山さんも是非一緒に来てくれよ」

笹山「そう、よかった」

城ヶ崎「何よ、紛らわしいわね」

藤木(ごめんよ、笹山さん… 卑怯な僕を許してください)

永沢「藤木君、うまく二人を呼び出したようだな」

関口「よし。あいつらより先回りして待ち伏せるぞ」

はまじ「おう」

永沢「ふんっ 見てろよ、城ヶ崎」

永沢「今日こそ生意気な君をギャフンと言わせてやるからな」


まる子「あの男子たちったら何やってるんだろうね?」

たまえ「どうせ、またくだらないことでしょ」

まる子「それもそうだね」

キートン「後半へ続く」

笹山「それにしても何かしら、藤木君の用事って」

城ヶ崎「さあ。あまりしょうもない用事だったら承知しないわよ」

藤木「えへへ、そんなことないさ…」

藤木(はぁ。どうしてこんなことになっちゃったんだろう)

藤木(元々、リンチなんて僕は気がすすまなかったんだよな)

藤木(永沢君が乗る気だったからつい僕まで引き受けちゃっただけさ)

藤木(それに僕は笹山さんも好きだけど城ヶ崎さんだって)

藤木(クラスじゃ笹山さんの次くらいに好きなんだ。その子をリンチなんて)

藤木(完全に嫌われるだろうな。いっそのことこのまま逃げようかな…)

体育館裏

藤木(ああだこうだ考えているうちに目的地に着いてしまった)

藤木(ダメだな僕って…)

城ヶ崎「さあ、着いたわよ。藤木」

城ヶ崎「何の用なのか話しなさいよね」

笹山「藤木君?」

藤木「え、えっと…」

関口「こういう用だぜっ!」

ガシッ

城ヶ崎「きゃっ!何よ!?」

笹山「城ヶ崎さん!?」

はまじ「でかしたぞ、藤木」

関口「へへーんだ!ざまあはねえな、城ヶ崎」

城ヶ崎「ちょ、ちょっと!離しなさいよ!」

城ヶ崎「どういうことよ!藤木!」

藤木「ご、ごめんよ ごめんよ!」

城ヶ崎「何よ。あんた、騙したのね!」

永沢「ふんっ、騙される方が悪いのさ」

城ヶ崎「な、永沢まで!」

永沢「さてどうやって、いたぶってやろうか」

城ヶ崎「あ、あんたたち、こんなことしてただで済むと思ってるんじゃないわよ」

城ヶ崎「先生に言いつけてやるんだから!」

関口「へっ、できるもんならやってみろってんだぁ!」

城ヶ崎「な、何ですって!?」

永沢「状況考えろよ、こんな所、先生が来るもんか」

城ヶ崎「うぅ…」

笹山「み、みんな、酷いわ。城ヶ崎さんを離してあげて…!」

はまじ「うるさい。笹山は黙っててくれ」

関口「そうだそうだ。文句あるなら、お前が止めてみせろよ」

永沢「所詮、多勢に無勢だよ。出来っこないさ」

笹山「うぅ、お願いだから…」

笹山「城ヶ崎さん… ぐすっ」

藤木(笹山さんが泣き出しちゃったぞ)

藤木(泣いてる笹山さんも可愛いなぁ… えへへ)

笹山「藤木君、まさか藤木君も男子たちとグルになって」

笹山「城ヶ崎さんをいじめるつもりだったの…?」

藤木「え、あ、いや」

はまじ「そうだ。藤木も城ヶ崎いじめ隊の一員だ」

笹山「酷いわ、藤木君…」

藤木「ち、違うんだ!僕は無理やり永沢君たちに頼まれていただけで本当は無関係なんだよ!」

笹山「本当?」

藤木「そうとも!僕がこんな最低なことに加担してる訳ないじゃないか!」

笹山「それじゃ、お願い。今すぐ男子たちを止めて」

藤木「えぇ!」

笹山「私の言うことを全然聞いてくれないし」

笹山「このままじゃ、城ヶ崎さんがかわいそう… だからお願い藤木君」

藤木「えーっと」

藤木(どうしよう… ここで笹山さんの方に寝返ったら僕は完全に卑怯者だぞ)

キートン「すでに卑怯である」

藤木(でもここで城ヶ崎さんを助けたら、僕に対する笹山さんの株は一気に上がるよな)

藤木(それどころか、うまくいけば城ヶ崎さんにまで好かれるかもしれないぞ)

藤木(えへへ、そう考えると悪くないなー)

城ヶ崎「あ、あんたたちいい加減にしなさいってば!」

関口「だったらいい加減にいたぶってやるよー、はっは!」

城ヶ崎「何よー!」

永沢「そうだ。藤木君、笹山が先生を呼びに行かないように捕まえておいてくれないか」

藤木「えっ!?」

永沢「僕らはこのとおり抵抗する城ヶ崎を押さえつけるので手一杯だ」

永沢「手持無沙汰は君しかいないだろ」

藤木「で、でも」

永沢「いいじゃないか。ボサーッとしているくらいなら何か役に立てよ」

永沢「告げ口は女子の専売特許だから油断できないんだ」

はまじ「そうだな。チクられでもしたらまた母ちゃんに叱られる」

はまじ「藤木、早く笹山を捕まえろ」

藤木「えーっ!僕が笹山さんを… ど、どうしよう」

笹山「ふ、藤木君はそんなことしないわよね」ブルブル

藤木(笹山さんを捕まえる、か…)

藤木(中々いい役かもしれないなぁ、えへ)

藤木(笹山さんはあんなに怯えてるし)

藤木(ここで捕まえれば、男子たちにも示しがつくし)

藤木(それに永沢君に命令されていやいややるようにすれば)

藤木(笹山さんもきっとわかってくれるだろう。よし)

関口「早くしろよ、藤木」

藤木「わかったよ。それじゃ笹山さん、痛くしないから」

笹山「ふ、藤木君、うそでしょ…」

藤木「僕だって嫌だけど、男子たちの命令に背かない方がいいよ。ごめんよ」

笹山「そんな… ぐすっ」

永沢「よし、いいぞ。藤木君」

永沢「さて、城ヶ崎」

永沢「いつもお高く気取ってる君のこんな情けない姿」

永沢「クラスの皆が見たらどう思うだろうね」

城ヶ崎「くっ!何よ、永沢。あんたなんか!」

シャキ

永沢「いてっ!こ、こいつ、僕の顔を引っ掻いたな!」

関口「こいつめ、生意気だぞ!」

ペチッ

城ヶ崎「あぅっ!」

笹山「いや!城ヶ崎さんに乱暴しないで!」

永沢「よくもやってくれたなぁ」

永沢「仕返しに生意気な君の面に一発お見舞いしてやる」

はまじ「よぉし、いいぞ永沢!」

永沢「えいっ」

ポカッ

城ヶ崎「いたっ、ううぅ」

関口「はっはっは、ざまあみろ!」

笹山「やめてぇ、こんなのあんまりだわ… ぐすっ」

藤木「うん、まったくだね」

キートン「何を言うか」

笹山「もう見てられない!」

バッ

藤木「ああ、笹山さん!」

永沢「笹山が逃げたぞ!」

はまじ「きっと先生に言いつける気だぞ!」

関口「何やってるんだ藤木、早く追いかけろ!」

藤木「で、でも、追いつくかな…」

藤木「待ってくれよー、笹山さん」

キートン「待つわけがない」

笹山「ぐすっ…」

小杉「ん?何の騒ぎだ」

永沢「丁度いいや。小杉君、笹山を捕まえてくれ」

小杉「何で俺がそんなことしなくちゃいけないんだよ」

はまじ「明日の給食のプリンお前にやるから」

小杉「よしきた!」

ガシッ!

笹山「きゃあ!は、離してよ、小杉君!」

小杉「そうはいくか。今の俺にとっちゃお前はプリンだからな、ぐへへ」

笹山「やだー!」

はまじ「さすが、小杉。あいつ一人で笹山はどうにかなりそうだな」

永沢「まったくだね、藤木君よりよっぽど役に立ちそうだよ」

関口「その調子で抑えてろよ」

小杉「おう!」

藤木(小杉君、笹山さんを押さえつけるのは僕の役目だぞ!)

藤木(簡単に奪わないでくれ!)

藤木「小杉君、僕も手伝うよ」

小杉「いいよ。俺一人で十分さ。プリンの取り分が減ったら嫌だからね」

藤木(なんてずうずうしい奴なんだ)

小杉「ぐへへ」

ベタッ

笹山「いやあ、小杉君ヨダレ垂れてる!」

小杉「へ?わりぃわりぃ」

小杉「プリンのこと考えてたら、つい」

ベタベタ

笹山「いやあ、また垂れてる、いやぁ!」

藤木(うぐぐ!笹山さんの顔と服に小杉君のヨダレが!)

藤木(もう我慢できないぞ!)

藤木「小杉君、やめろよ!笹山さんがかわいそうだろ!」

小杉「悪かったよ。でも藤木君がそんなに怒ることはないだろう」

藤木「怒るよ!」

藤木「見ろ、笹山さんの服がベトベトじゃないか」

藤木「どう責任を取るつもりだ」

小杉「と言われてもなぁ」

永沢「そうだ、いいこと思いついた」

藤木「え?」

永沢「服が汚れたなら、笹山の服を脱がせばいいんじゃないか」

笹山「えっ!」

関口「おっ、そりゃいいやー」

はまじ「ついでに城ヶ崎も脱がせようぜ」

城ヶ崎「何ですって!?」

永沢「おい、小杉君。そういうことだから笹山の服、脱がしてくれよ」

笹山「いや、いやぁ、やめてってば」

城ヶ崎「あんたたち本当にいい加減にしないと… しないと…」

関口「なんだ、城ヶ崎。本当は怖いんだろ?」

城ヶ崎「こ、怖いわけないでしょ。いいから、やめなさい…!」

はまじ「よし。脱がせるぞ」

小杉「どうでもいいけど、明日ちゃんとプリンくれるんだろうな」

永沢「もちろんさ」

小杉「ならいいんだ。そんじゃ、笹山、行くぞ」

笹山「いやー!!」

藤木(ま、まさか、笹山さんの裸が見られるなんて!)

藤木(何が幸いするかわからないなぁー。さあ、小杉君早く脱がせるんだ!)

キートン「やはり卑怯である」

はまじ「城ヶ崎と笹山のすっぽんぽん♪」

はまじ「あ、それー、すっぽんぽん♪」

関口「あはは、いいぞいいぞ!」

永沢「うんと辱められるがいいさ、城ヶ崎」

城ヶ崎「い、いや、それだけはやめて!お、お願いやめて、お願いだから!!」

永沢「ふんっ、今さらしおらしくお願いしたって手遅れさ」

笹山「いやあぁ!いやぁ!酷い!いやぁ!!」

小杉「明日のプリンのためだ。悪いな笹山ぁー」

藤木「いいぞー、小杉君!早くホックを外すんだぁ!」

戸川先生「おや、皆さん。こんな所でどうしたのですか」

はまじ・関口・小杉・永沢・藤木「えっ…」

キートン「偶然体育館の裏にいた戸川先生に見られてしまったこの五人の男子。
幸い注意されるだけで済んだがその日の放課後、先生がこの男子たちの両親たちにこのことを連絡し、
後で親から雷を落とされることをまだ知らない五人のバカ男子たちなのであった。
後編へ続く」

男子たちの乱暴騒動!の巻 ~ 後編 ~


あの事件から数日後…

関口「なあ、よく考えたらさあ、土橋が一番生意気だよな」

はまじ「どういう意味だよ」

関口「今度は土橋を襲ってやろうぜ!」

ブー太郎「本気でやるのかブー!?」

永沢「僕は賛成だね。あいつ頭が良いくせによく調子に乗るからな」

はまじ「でもさ、前に城ヶ崎と笹山を襲ったときには先生に見つかっちまったじゃねえか」

小杉「ああ、あれのせいで母ちゃんにガミガミ怒鳴り散らされたし、晩飯もぬきにされたよ」


キートン「前回、はまじ・関口・小杉・永沢・藤木の五人は体育館裏に呼び出した城ヶ崎さんと笹山さんの脱がせたりした。
ところが偶然通りかかった戸川先生に見られてしまう。
幸い先生からは注意されただけで済んだがその日の夜、この男子たちは親から雷を落とされたのは言うまでもない。
しかし男子たちは全く懲りずに、今度はまる子とたまちゃんと仲良しのとし子ちゃんを襲おうとしているのである」

はまじ「でもよく考えると、土橋って可愛いよな」

関口「だろう!あの声で「いやあ!やめて!」とか想像したくらいでもたまんねえだろ!」

ブー太郎「そうだブー、確かにあいつは可愛いブー」

小杉「土橋の肌のにおい嗅ぎてえよ!」

関口「よし決まりだ。今日の放課後、襲っちゃおうぜ」

永沢「藤木君、君はどうするんだい?」

藤木「僕は…」

藤木(僕は前の笹山さんの方がよかったけど、地味な土橋ならまあいいか)

藤木「うん、僕も参加するよ」

小杉「俺、考えただけでも興奮してきたぜ!」

ブー太郎「おいらもだブー。で、どうやって呼び出すんだブー?」

関口「へへへ、俺にいい作戦があるんだ」

とし子「あれ?机の中に何か入ってる… 手紙?」

『土橋とし子ちゃんへ
とし子ちゃん、僕はずっと君のことが好きでした。
もしよろしければ放課後、教室に残って待っていてください。
直接会って、お話したいと思います。あと、この手紙のことは誰にも言わないでください。では』

とし子「ラブレターだ…///」

はまじ「土橋のやつ、ちゃんと来るのかよ」

関口「来なかったら明日でもやるさ。何日か続けていれば来る」

小杉「げへへ… 俺、もう興奮してきたぜ…」

ブー太郎「おいらもだブー」

はまじ「放課後はすぐに帰ってアレを取ってこなきゃな」

小杉「俺もアレは持っていこう」

藤木「僕も持っていこう。アレを」

永沢「君がアレを持ってくるなんて意外だね」

関口「こいつは楽しみになってきたぜ」


長山(…?)

長山(浜崎君たち、何を話し合ってるんだろ…?)

放課後

まる子「とし子ちゃーん、一緒に帰ろ!」

とし子「あ、今日はちょっと用事があるから一緒に帰れないんだ… ごめんね」

たまえ「図書室でお勉強?」

とし子「う、うん… そんなとこ」

まる子「とし子ちゃんは偉いね~。あたしゃ感心したよ~」

キートン「何を偉そうに」

たまえ「じゃあ、また明日ね」

まる子「バイバーイ」

とし子「ば、バイバイ」

ブー太郎「はまじ、手に持ってるそれは何かブー?」

はまじ「見てのとおりカメラさ。こいつで土橋の慌てている写真を撮りまくるんだ」

キートン「はまじよ、あんたはたまちゃんのお父さんか」

永沢「小杉君、何だいそのビデオカメラは?」

小杉「こいつを使って、清純な土橋の情けない姿を撮ってやるのさ」

キートン「もはや盗撮である」

藤木(あぁ… 僕もカメラを持ってきたけど、これが土橋じゃなくて笹山さんだったらなぁ)

はまじ「へへへ、土橋がどんな反応するか楽しみだぜ」

ブー太郎「そろそろみんな帰ったブー」

関口「よし。じゃあ作戦開始だ!」

放課後の3年4組

とし子「どんな人が来るのかな」

とし子「同級生かな」

とし子「ドキドキしてきた…///」


関口「よしはまじ、作戦通りにやれよ」

はまじ「よーしいっちょう、やってやるぜ!」

キートン「後半へ続く」

ガラッ

とし子「!」

はまじ「よう」

とし子「は、はまじ…」

はまじ「土橋、お前に手紙が届いたんだってな」

とし子「うん」

はまじ「なあ土橋… 言いたいことがあるんだ」

とし子「な、何?」ドキドキ

はまじ「それは… 今だっ!!かかれっ!!」

ガラッ

関口「イェーイ!」

ブー太郎「ブー!」

小杉「ヒャッハー!」

永沢「かかったな、土橋!」

とし子「な、何なの!ちょ… きゃー!」

はまじ「へへへ、悪いな土橋」

とし子「何なの!やめて!離して!」

関口「へへ~ん、いい気味だぜ!」

とし子「まさかみんなで私を騙したんだね!」

永沢「ふんっ、今ごろ気づいたってもう遅いさ」

ブー太郎「今からお前はおいらたちのおもちゃになるんだブー」

小杉「へへへ… うまそうな肌してんなぁ…」

藤木「ふふふ、確かに土橋も可愛いねぇ」

はまじ「さて、どうやって遊んでやろうかな」

とし子「酷いよ!もうやめて!」

はまじ「おい、ブー太郎」

ブー太郎「ブ~」ニヤリ

バサッ(スカートが捲られパンツが見える)

とし子「きゃあ!や、やめてよぉ!」

カシャ!カシャ!(カメラで撮影)

関口「小杉、押し倒せ!」

小杉「おう!」

ドンッ

とし子「きゃああ!」

小杉「ビデオカメラのセットは完了した」

藤木「こっちも準備はバッチリだよ」

関口「よし、じゃあ始めようぜ」

はまじ・ブー太郎「おー」

ヌギヌギ(とし子ちゃんの服がまくられる)

はまじ「スポブラか!」

小杉「興奮が止まんねえ!」

とし子「や、やめて!誰か!誰か助けて!」

関口「誰も来ねえよ!観念しろ!」

永沢「すぐに自分から腰を振るようになるさ」

とし子「誰かぁぁ!」

ガラッ

はまじ・ブー太郎・関口・小杉・永沢・藤木(!?)

山田「あれぇ~、みんなで何やってるんだじょ~?」

関口「何だよ。山田かよ」

はまじ「何しに来たんだよ」

山田「あははは~、おいら忘れ物したじょ~。ん?何してんだじょ~」

永沢「ああ、ちょっと土橋の持ち物検査をしてるんだよ。山田君もやらないかい?」

とし子「た、助けて…」

山田「持ち物検査~?」

永沢「そうさ。体の底まで変な物を持っていないかチェックしていたところなんだ」

とし子「やめて…」

山田「そうかぁ~、持ち物検査かぁ~」

関口「おい山田!持ち物検査手伝ってくれたらお前に10円やるぞ!」

山田「10円をおいらに~?」

永沢「もし手伝ってくれたら、僕の10円も君にやるよ」

山田「わーいわーい、おいら手伝うじょ~!それじゃあ早速持ち物を調べるじょ~!」

とし子「やめてぇぇー!!」

山田「まずどこから調べたらいいじょ~?」

関口「そうだな、まず胸のあたりを探してみな!」

山田「わかったじょ~。それじゃあ土橋~、ちょっとくすぐったいと思うけど、胸のあたりを探すじょ~!」

モミッ モミッ(とし子ちゃんの胸を触る山田)

とし子「いやあああ!!山田やめて!!」

山田「あはははは~、土橋の胸、柔らかいじょ~!」

山田「でも変な物なんてなかったじょ~」

はまじ「じゃあ次はスカートのあたりを探してみろ!」

山田「ラジャーだじょ~!」

バサッ(スカートを捲りパンツに触れる山田)

とし子「きゃああああ!やめて!やめてよお!!」

山田「あはは~、土橋そんなにこしょばなくてもいいじょ~。おいらが必ず変な物がないか調べるじょ~」

山田「次は~?」

永沢「そうだね、眼鏡なんてどうだい」

山田「アイアイサーだじょ~!」

ヒョイ(とし子ちゃんの眼鏡を取り上げる)

とし子「きゃあ!眼鏡が!」

山田「あははははは~!!眼鏡外したら美人だじょ~!」

とし子「返してよぉ!」

永沢「山田君、もう返してやれ。おもいっきりな」

山田「はい了解だじょ~。それじゃあ土橋~、眼鏡返すじょ~」

ガシッ!(おもいっきり力を入れて眼鏡を返す山田)

とし子「きゃああ!!痛い!」

関口「はっはっはっは、ざまあみやがれ!」

カシャ!パシャ!(その様子をカメラで撮りまくるはまじたち一行)

藤木(やっぱり土橋も可愛いなぁ… また永沢君たちの仲間になって正解だったよ)

藤木(うっ!!何だか殺気が感じる… ここは僕一人で帰ろうかな…)

藤木(土橋の写真もいっぱい撮れたし、永沢君たちは山田君に夢中だし、僕はこっそり抜け出して公園で写真でも見とこうか…)

コソコソ…(みんなにバレないように教室から出ていきカメラを持って一人抜け出す藤木)

藤木「それじゃ、お先に!みんなは責任を取って先生に怒られろよ!」

キートン「完全に卑怯である」

山田「ほ~ら次はお尻だじょ~!」

とし子「いやあああああ!!もうやめてよぉ!!」

ガラッ

はまじ・ブー太郎・関口・小杉・永沢・山田(!?)

戸川先生「おや皆さん、またやっているようですね」

永沢「せ、先生!?一体誰が!?」

長山「ほら先生、言ったとおりでしょ?浜崎君たちはまだ懲りていないようですよ」

関口「長山!何でお前が!?」

長山「こういうことだと思ったよ。僕は君たちが休み時間にコソコソ変な話をしていたのを見て怪しいと思ったんだ」

長山「先生に言いつけておいて正解だったよ!」

とし子「な、長山君…///」

関口「この野郎!!」

戸川先生「関口君、やめなさい!これは犯罪ですよ。前にもこんなことしてまたやるなんて…」

戸川先生「これから皆さんで職員室へ行きます。何故こんなことをしたのか話はしっかり伺います」

ブー太郎「あれ?そういえば藤木はどこだブー?」

小杉「あれっ?いつの間にかいなくなってるぞ!」

はまじ「藤木のやつ、後で先生に怒られると思って逃げたな!」

関口「ちきしょう!!藤木の卑怯者め!!バカ野郎!!」

永沢「自分一人だけ逃げるなんて… やっぱり藤木君は卑怯だな!!」

戸川先生「それから、このことについてはご両親にきっちり連絡しておきますからね」

はまじ・ブー太郎・関口・小杉・永沢(そ、そんなぁ~…)

山田「あはははは~… 最悪だじょ~…」

キートン「自業自得である」

夕方の帰り道、長山君ととし子ちゃんが一緒になって歩く

長山「…」

とし子「長山君…」

長山「何だい土橋」

とし子「助けてくれて… ありがとう!」

長山「いいってことだ… 当たり前のことをしただけだよ…」

とし子「///」

長山「それじゃまた明日な。バイバイ土橋!」

とし子「バイバイ… 長山君!///」


キートン「バカ男子たちに騙されて襲われていたのを長山君が戸川先生に言いつけて助けてくれた。
これをさかいに長山君のことがもっと好きになったとし子ちゃんなのであった。
おまけへ続く」

おまけ

キートン「一方、先生が来る前に一人逃げ出した藤木は誰もいない公園で一人、自分の撮ったとし子ちゃんが襲われている写真集を見ていた」

藤木「やっぱり可愛いな… 興奮が止まらないよ。でもやっぱり笹山さんの方が…」

とし子「何見てるの藤木…」

藤木「ビクッ!!つ、土橋!?」

とし子「その写真、私だよね?私が襲われている写真だね…」

藤木「いや、これは、あのー…」

とし子「バカッ!!」

バキッ!(藤木をおもいっきりグーで殴る)

藤木「うわぁ!!」

とし子「今自分が何をしてるのか、わかってるの!?この卑怯者!変態!信じらんない!!」

ヒョイ(藤木のカメラと写真を撮り上げる)

藤木「あっ!僕のカメラと写真が!」

とし子「こんなもの、こうしてやる!えいっ!!」

ガシャン!!(カメラをおもいっきり投げ捨てて壊す)

藤木「あああああああああああ!!」

ビリッ… ビリッ… ビリッ…(藤木の撮ったとし子ちゃんの写真集をビリビリに破る)

藤木「僕の写真とカメラがあああああああああ!!」

とし子「ふんっ!!」

タッタッタ…(立ち去るとし子ちゃん)

藤木「何で、何でこうなるのおおおおおおお~!!」ガックリ

キートン「今回の被害者、とし子ちゃんにカメラを壊されたうえに卑怯者呼ばわりされてしまう。
「優しい子ほど怒らせると怖い」と心から思う藤木なのであった。
ちなみに藤木もその夜、ほかの男子たちのように親から雷を落とされたのであった」


男子たちの乱暴騒動!の巻

お し ま い

山田「ほ~ら次はお尻だじょ~!」

とし子「いやあああああ!!もうやめてよぉ!!」

・・・・・・

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月26日 (日) 00:38:05   ID: Pc43MErY

とし子ちゃんのお尻って一体…

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