僕「気づいたら、異世界で····」(267)


 僕「信じてくれるのかい···こんな話を···」

 エルフ「そりゃ、嘘かもしんないけど····」

 僕「けど?」

 エルフ「アンタがあのゲートから来たなら信じるしかないわね。」

 僕「ゲート?」

 エルフ「円卓の騎士専用魔方陣のこと」

 僕「円卓の騎士って?」

 エルフ「アンタ····本当に···まあいいわ」ハァ~

 エルフ「円卓の騎士はこの世界<ヴェルジャミオガ>の英雄」

 エルフ「かつて、この世界は<戦刃>っていうドラゴンに滅ぼされかけたの」

 エルフ「しかし、それは十三人の騎士たちすなわち円卓の騎士」

 エルフ「彼らがドラゴンを封印したことで防がれたわけよ」


 エルフ「そして、アンタがゲートからこの世界に来たということは」

 エルフ「アンタは円卓の騎士に選ばれたってことよ」

 エルフ「手に紋章それがその証よ」

 僕「そんな大役務まるかな···」

 エルフ「大丈夫よ、厳しい審査で選ばれたってことは」

 エルフ「それだけ見込みがあったてことよ」ポン

 僕「ありがとう、それでこれからどうすれば····」

 エルフ「そうね、とりあえず中央のカレル王国を目指しましょう」

 僕「分かった!」

 僕「ところで、僕の継いだ騎士の役目とかあるの」


 エルフ「アンタが継いだのは<十二>の均衡を保つ騎士」

 エルフ「称号名は<カドゥケウス>」

 僕「十二は他の騎士のこと?」

 エルフ「そのとおりよ」

 エルフ「そして、中央のカレル王国は」

 エルフ「<カドゥケウス>が作った国」

 僕「国をつくるなんて凄い!」

 僕「称号については分かった」

 僕「でも、なんで中央のカレルに行くの?」

 エルフ「それは····」


 エルフ「例のドラゴンが復活するからよ」

 僕「!?····どうして?」

 エルフ「詳しくは分からないけど、他の騎士から裏切り者がでたのかも」

 エルフ「なにせ、封印を解けるのも騎士だけだからね」

 僕「そうか、僕の役目って····そういうことか···」

 エルフ「理解したようね」

 エルフ「そう、アンタの役目は···」

 僕「他の騎士に制裁を下すことだろ」

 エルフ「そっ、でカレルに行くのは<継承の儀>をするため」


 僕「<継承の儀>?それいるの?」

 エルフ「いるのって·····いるに決まってるわよ!」イラッ

 エルフ「今のアンタはいわば仮免許」

 エルフ「本来の騎士の力がない以上、他の騎士にも」

 エルフ「ましてや、ドラゴンに勝てないのよ」

 僕「う、うん」

 僕「つまり、それをすれば本来の力が備わると」

 エルフ「そういうこと」


 エルフ「カレルには3日あれば着くわ」

 エルフ「今日はもう遅いし、近くの森で野宿よ」

 僕「ちょっと待って、あの森」

 僕「看板に<邪怨の森>って書いてあるけど····」

 僕「やめたほうがいいんじゃ···」


 ???「ビビってんのか、お前」

 僕「エルフさん、急にどうしたの?」

 僕「目も青から、赤になってるし」

 ???「オレはエルフじゃねーよ」

 ???「オレはダルガム、円卓の騎士だ」

 僕「女の騎士もいるんだね·····」

 僕「まさか、こんなに早く他の騎士に会うなんて」

 ダルガム「オレが表で、エルフが裏の人格だが···」

 ダルガム「オレに人格がシフトしたってことは」

 ダルガム「この森に相当な<邪晶>がいるってわけだ」

 僕「<邪晶>って?」

 ダルガム「悪いが、話をする暇はない!」

 ダルガム「くるぞ、敵が!」
 
 そう言われて、前方を見ると····巨大なカニが木を切り倒しこちらに向かってきていた!!


 僕「ハィ~!?あ、あんなのどうすんの」アタフタ

 ダルガム「ヤツはオレが倒す!」

 ダルガム「オマエはここで待ってろ」シュッ、ジャキン

 ダルガム「いくぜ、ハァー!!」タッタッタ

 彼女は腰に着けていたチェーンを一瞬で剣に変え、ヤツに向かう!

 邪晶カニ「グゥゥオアアア」

 ダルガム「チィッ、咆哮で地面が割れたか!」

 ダルガム「だが···悪いなオレには無意味だ!!」バサッ

 僕「背中に翼が生えている!?」

 僕「一体どういうことだ···」

 ダルガム「それはオレが<アルタイル>の称号を継いだからだ!!」バサッバサッ

 ダルガム「さっさと片づけるぜ、秘技<風雅空礼>!」バサッバサッ、ヒューザシュン

 天高く、舞い上がった彼女は一気に敵めがけて急降下した!!


 邪晶カニ「グゥゥイジャー!!」ドサバタン

 ダルガム「フゥー、疲れた」

 僕「一瞬で···これが円卓の騎士の力····」

 僕「ん?カニの側にクリアラメの黒い物体が落ちてる···」

 僕「なんだこれは···水晶かな?」

 ダルガム「気をつけろ····それがさっき言ってた<邪晶>だ」


 僕「これが?チャッチいプラの塊にしか見えない····」

 ダルガム「邪晶は人の強いマイナスエネルギーが集まりできる。」

 僕「確かに、周りの木全部に藁人形打ち付けてあるし···」ガクブル、ウルウル

 ダルガム「仮にも、円卓の騎士がこれくらいで泣くなよ」

 僕「本当にここで野宿すんの···」

 僕「何か出そう····近くにいるんじゃ···」

???「フフフッ、いるわよ。」フッ

 僕「!?·····今、誰か後ろにいたような····」

 エルフ「気のせいよ、それよりテント早く立てましょうよ」

 僕「はい。ところでもうエルフさんにシフトしたんですね」

 エルフ「ええ、戦闘はしばらくなさそうだし」


 ここからは、皆さんから騎士の称号と技名等を募集します。

 締め切りは明日の昼12時までです。

 よろしくお願いいたします。by作者


~募集するもの~

 ・騎士の称号名(1人)

 ・技名(25個)

·新キャラ(2人)

·十三の騎士の紋章デザイン

~15分後~

 僕「ふぅ~、何とかテント立て終わった。」

 エルフ「お疲れ、それじゃお休み」

 僕「お休みなさい。」

 僕「さて、寝ようかな。あれ、体が動かない!」

 僕「もしかして······金縛り····」

 ???「フフフ、正解よ」スッ

 僕「···君は···さっきの···」

 ???「私の目的には、君が必要なの」

 ???「ついてきてもらうわ、眠りなさい!」

 僕「(意識が遠のく····)」ドサッバタッ

 ???「これで、私の願いが叶う···待っててね、アルヴェギヤ。」

 彼女が言った言葉の意味は····あとで大きな波乱を呼ぶとは······
僕はこの時、知るよしもなかった。


 僕「ハッ、ここはどこだ?···」

 ???「ここは私の家よ」フッ

 僕「···そうだ····僕は誘拐されたんだった····」

 僕「一体何故?君は誰?」

 ???「私の名はルミヤ。円卓の騎士<ガウェイン>の部下よ」

 ルミヤ「君を<ガウェイン>が呼んでるの」

 ルミヤ「カレルの隣の王国<シィルバ>にこいと」

 僕「·····ちょっと待って、僕は先にカレルにいくとエルフさんと約束したんだ····」

 僕「····エルフさんなしで、ルミヤについていくわけには·····」

 ルミヤ「エルフ?ああ、ダルガムね···」

 ルミヤ「彼女ならこのビンに····」カンカン、オーイコッカラダセ

 僕「!?····エルフさんが小さくなってる···!?」

 ダルガム(エルフ)「チィッ、油断したぜ。」

 僕「どうして···?」

 ダルガム(エルフ)「ルミヤの能力は拡大縮小と霧隠れだ」


 僕「だから····そんなに小さく···」

 僕「もうひとつは霧隠れか····どうりで体が霧みたいになっていたわけだ」

 ルミヤ「あの森はカレルにいくために必ず通ると分かってたからね」
 
 僕「でも、どうしてだい?」

 ルミヤ「<邪怨の森>以外の森は、全て迷宮になってるのよ」

 ルミヤ「一度入ったら、簡単には抜け出せない」

 僕「それでか····カラクリは分かった···」

 ガルダム「それで、眠っていたオレを縮小し仕上げか」

 ガルダム「で、狙いは何だ」

 ルミヤ「もちろん、<戦刃>の復活よ!!」

 僕・ガルダム「!!!」

 ガルダム「·····<ガウェイン>のヤロウ裏切りやがったか····」

 ガルダム「答えろ!裏切り者は他にいるのか!」


 ルミヤ「····答えると思う?··」シュッジャキン

 ルミヤ「···残念だけど···ガルダム···消えてもらうわよ····」ボゥバァン!

ガルダム「ガァァア!!!」ヒュィーン

 ルミヤの黒い炎がガルダムを吹っ飛ばした!

 僕「ガルダムゥゥ!!」

 ルミヤ「翼は展開できないし、<炎刃の谷>に落ちた以上終わりよ」

 僕「···よくもッ···許さんぞォォォ!!!」キューイン、バシュン!

 ルミヤ「··覚醒したようね···」

 僕「···フゥゥオオオゥウ!!!」バサッ、ジャキン

 覚醒した彼はルミヤへ攻撃を仕掛けた!


 僕「ジィアッリャ!」ザシュン

 ルミヤ「早いわね···ならこれはどう?」パシッ

 ルミヤ「··黒炎斬丁!」ビュンバーン!

 炎の斬撃が彼を襲う!

 僕「グゥアラアァァ!」ピィユン、バチバチ

 僕「グゥゥオオオガアアァァ!!!」バチバチ、ボゥビィゴーン


~とある宮殿~
 
 ???(1)「····どうやら、覚醒したようだ···」

 ???(2)「彼が善と悪どちらにつくのか····」

 ???(3)「いずれにせよ···我らには····」

 ???(3)「····彼の力が必要だ····」

 ???(1)「····ガウェイン···頼んだぞ」


 彼の放った雷弾はルミヤの斬撃を吸収し、彼女にむかう!

 ルミヤ「グゥッ···まさか、十三番目がこれほどとはね···」

 僕「ハアハア、どうだ···」ゼェゼェ

 ルミヤ「私に膝をつかせるなんて····」

 僕「ガルダムの仇、とらせてもらうよ!」

 キィン!

 ???(4)「おっと···悪いね···彼女を殺させるわけにはいかないんだよ!」カァキィン

 僕「手に紋章····まさか!」


 ???「俺の名は<バリガウル>、円卓の騎士!」

 僕「ルミヤの仲間か····」

 バリガウル「ルミヤ、一旦退くぞ」

 ルミヤ「仕方ないわね····」ブゥンヒュン

 僕「逃げたのか····ガルダム、仇は必ず取るよ···」

~炎刃の谷~

 ガルダム「いてぇ···ルミヤの奴、手加減しろっての····芝居で本気とか···」

 ガルダム「だけど、これでアイツは<覚醒>できたみたいだな····」

 ガルダム「これでオレの役目は一旦終わりか···」


 僕「さて、家は半壊してるけど····」バキッギシッ

 僕「····一晩過ごすには十分かな····」ガサゴソ

 僕「ふぁ~あ、さっきの戦いで疲れた···寝よ···」スタスタ

 僕「え~と毛布は····あった···」

 僕「···これで寝れる···zzz···」


 ???「見つけた···我が主!」

~翌朝~

 僕「···メリーさんの羊、メェメェ、羊···zzz···」

???「起きてください!我が主!」ユサユサ

 僕「···うーん、誰だい···もう少し寝たいんだけど···」

???「ダメです。起きてください。」ガバッ

 僕「あ~毛布···寒い····」


 ???「まったく、円卓の騎士である自覚をもってください」

 僕「あのあなたは誰ですか?」

 ???「これは失礼しました、今日から私は僕様につかえさていただきます」

 ???「メイドです。よろしくお願いいたします。」ピシッ

 僕「よろしく、メイドさん」

~15分後~

 僕「カレルにいく準備は整った!」

 メイド「では、参りましょう」

 僕「ところでメイドさんって、誰に頼まれたの?」

 メイド「ガルダム様から新しい騎士の世話をと···」

僕「なるほどね、ガルダムが···」

 メイド「すいません····気を悪くされましたか···」

 僕「いや、いいんだ···さっ行こう!」スタスタ


メイド「あっ、待ってくださいよ!」

メイド「先にこれを渡しておきます」チャリン

僕「···鈴?熊よけに?」

メイド「違います!それは鎧です!」

僕「鎧って、これがか?」

メイド「鎧は邪晶を贄にして進化します」

メイド「そして、邪晶を取り込むほど自由にその形を
    変えることができるのです」

メイド「主様の場合、鈴が最初の形態なのです」

僕「ふ~ん、覚えとくよ」

メイド「では、改めて出発です」

~2日後、カレル王国~

僕「やっと着いた!それにしても····」

ザワザワ  

僕「なんだか、注目されてるような····」

メイド「当然です。騎士がきたのですから」

メイド「さぁ、神殿に行きましょう」

僕「そうだね」

???(5)「遂にきたか···<カドゥケウス>···我が友よ!」

僕「ハッ!」クルッ

僕「気のせいかな···」

~神殿~

神官「ようこそ、<カドゥケウス>様!早速ですが儀式を
    行いましょう」

僕「はい、お願いします!」

 神官「では、手を祭壇の紋章にかざしてくだされ」

 僕「紋章からの力が···」ピカッ、バシュ!

 僕「····流れ込んでくる!」

 神官「うまくいったようですな」

 僕「ありがとうございます、これで他の騎士と闘える!」

 神官「そうですか、ならば···お相手しましょうか?」

僕「···神官さん、あなたはまさか!」ザッ

 神官「我は<ジャヴェル>!我が友よ、かかってこい!」

 僕「これで、騎士は三人目か·····」

僕「あなたは味方なのか?<ジャヴェル>」

 ジャヴェル「···騎士は君を除いて十二、そして今は····」

 ジャヴェル「<シュトルフ>派と<ガウェイン>派に分かれている」

 ジャヴェル「前者は国民の幸せ、後者は更なる利益を得るために」

 ジャヴェル「それぞれ協力しあってきた···しかし!」

 ジャヴェル「<ガウェイン>は裏切った···」

 ジャヴェル「<戦刃>をめぐり、二つの派閥は対立している」

 ジャヴェル「だが、封印を解くには六人以上の騎士と···」

 ジャヴェル「<カドゥケウス>の力が必要だ····ちなみに我はガウェインの敵だ」

 僕「···少なくとも、敵ではないようです」

 僕「ガルダムの仇をとるためにも協力します!」

 ジャヴェル「よろしく頼む!」スッ

 僕「はい!」ガシッ

 僕「あの他の騎士について聞きたいんですけど···」

ジャヴェル「そうか、良いだろう」

 僕「他の騎士はどんな力があるんですか」

 ジャヴェル「神速の<ガウェイン>、飛翔の<アルタイル>
       雷電の<バリガウル>、爆炎の<ジャヴェル>···」

ジャヴェル「····悪いが我が知っているのはこれくらいだ」

 ジャヴェル「なにせ、騎士は能力をめったに使わんからな」

 僕「あのじゃあ、僕の能力は····」

 ジャヴェル「······十二の騎士の能力全てと戦いの中で敵が使った技を使える····」

 ジャヴェル「ただし、それは<戦刃>と等しい力····」

 ジャヴェル「暴走すれば····君自身が第二の<戦刃>になるだろう」

 僕「肝に命じておきます」

 ジャヴェル「話は終わりだ····どうする、刃を交えてみるかね?」

 僕「いえ···今日はここに着くまで疲れました···」

 僕「それは後日お願いします。」

 ジャヴェル「ならば、今日はこの教会に泊まるとよい」

 僕「ありがとうございます!」

~夕食~

 僕「うまそう····」ジュルリ

 メイド「そうですね···私もそう思います···」ゴクッ

 僕「コンソメスープにサラダ、ステーキまで····」ジュルリ

 メイド「どれも美味しいそうです····」ゴクリッ

 僕「いただきます!」パクッ 

 メイド「いただきます···」パクリッ

 僕「このスープ、コクがあってウマイ!」

 メイド「こちらのステーキは柔らかで、岩塩がほどよく効いています!」

 コック長「喜んでいただき、光栄です。」

 コック長「食材は全て市場から仕入れた一級品のみを使用しております。」

 僕「スープのおかわりくださいッ!」

 メイド「私もステーキお願いします!」

 コック長「はい、よろこんで」ニコッ

~数分後~

 僕「ごちそうさま!はぁ~おいしかった!」

 メイド「お風呂の準備ができましたよ」

 僕「···いつのまに···」

~風呂~

 僕「ふぅー、温かい····でも···」チラッ

 メイド「どうなさいましたか?」

 僕「何でいるの···は、早く出てよ!」

 メイド「お背中お流しいたします」

僕「いいからッ!」

メイド「そうおっしゃらず、これもメイドの務めです」

僕「うーん·····じゃあ、背中流すのだけお願いするよ」スチャ

メイド「では、失礼いたします」ゴシゴシ

メイド「加減はこれくらいでよろしいですか?」ゴシゴシ

僕「うん、ちょうどいいよ···ところで」

僕「···メイドさんは<円卓の騎士>が正義の味方だと思う?」

メイド「人にはそれぞれの正義があり、騎士の皆様も」ゴシゴシ

メイド「それぞれの正義を掲げて戦っています」ゴシゴシ

メイド「なので<純粋>な正義の味方ではないと思いますよ」ゴシゴシ

僕「そうだよね····純粋な正義ではないよね···」

僕「実は今、迷ってるんだ····<ガウェイン派>の騎士達と戦うか」

僕「ジャヴェルさんの話では、彼らも昔は人々のために」

僕「戦っていた····それを聞いて本当に彼らを討つべきなのか」

僕「分からなくなったんだよ···」

メイド「そうですか···」ゴシゴシ

僕「そりゃ、ダルガムの仇をとりたいのも本当だし····」

僕「昔のように彼らとの関係を戻したいとも思うんだ···」

僕「けど結論が出せてないんだ·····」

メイド「焦る必要はないですよ、主様」ゴシゴシ

メイド「時間をかけてゆっくり決めればいいんです」ゴシゴシ

メイド「他の騎士全員に会われた訳ではないのですし」ゴシゴシ

僕「そうだね···ありがとうメイドさん!」

メイド「いえいえ、これも務めですので」ゴシゴシ

メイド「洗い流します」キュキュ ジャー

メイド「(<戦刃>の復活はともかく、真の敵はこの世界だけでなく)」ジャー

メイド「(平行世界にまで暗躍しています····急がねばなりません···)」ジャー

メイド「(主様の真の力を目覚めさせなければ···)」

~その頃、シィルバ王国~

ガウェイン「全員揃ったようだな、では会議を始める」

ガウェイン「ルミヤ、新入りはどうなっている?」

ルミヤ「一段階目の覚醒はしたようです」

ガウェイン「そうか···ヴァリル、平行世界で例の組織は?」

ヴァリル「人工生命の研究を進めているそれと····」

ヴァリル「三人の騎士が洗脳されて傀儡にされた」

ガウェイン「まさか!調査に向かった三人が···これは厳しいな」

ガウェイン「私達の戦力は騎士8人に対し、向こうは···」

ルミヤ「洗脳された騎士と<魔神将>、さらに、<オメガポーン>
    厄介ですね····どうなさいますか?」

ガウェイン「ヴァリル、奴らの工場をすべて根絶やしにしてくれ」

ガウェイン「バリガウル、君には<カルディア>を探して欲しい」

ガウェイン「ルミヤ、君もヴァリルに同行してくれ」

ガウェイン「私は新入りの覚醒を急いで最終段階に運ぶ」

ルミヤ、ヴァリル、バリガウル「了解!」ピシッ

ガウェイン「健闘を祈る!解散!」

こうして、僕の知らないところで彼らの闘いが始まった····

~一方、平行世界のとある研究所~

???「やったぞ!成功だ!遂に、私の夢が叶う···」プシュー、ウィーン

部下A「先輩、やりましたね!」パチパチ

???「ああ、後はこのパーツを付けるだけだ···」

部下B「歴史的瞬間に立ち会えるなんて···最高です!」パチパチ

???(赤)「待て、そこまでだ···俺兄博士!
     貴様らには裏切りの容疑がかかっている····」ガチャ、バタン

俺兄「何!?バカな···何故裏切ると言えるんだ!?」

???(赤)「人工生命体の暴走····そして、我々が掴んだ証拠の数々
      これら、全てを見てもそんなことが言えるか?」

俺兄博士「フッ、嘘の容疑で捕まえるか····だが遅かったな!パーツはない!」ベリッ

部下C「それに本物の博士はもう逃げた!暴走はあんたらが起こした
    そうなんだろ?バジリスクのお姉さん?」

バジリスク「チィッ、まあいい····博士はこのプロトタイプに
      任せるとしよう····」プシュー、ウィーン

バジリスク「目覚めよ···プロトタイプ!」ピポバ、プロトキドウシマス

プロト「···パーツ····私のパーツ····どこ···」キュイ、ウィーン

バジリスク「貴様のパーツは博士が持っている」

プロト「····博士?····私の生みの親?····」キュイ、ウィーン

バジリスク「そうだ、俺兄博士だ」

プロト「···私····博士追う····承知した···」キュイ、ウィーン、ヒュゥン

バジリスク「テレポートか···これで」

バジリスク「後の邪魔者は···騎士達とあの二人か···」

バジリスク「我々の敵は全て排除する···」

~翌日、教会にて~

ピチュンピチュン

僕「···朝か···起きよう···」ポヨン

僕「ん?これは····って、ええ!?メイドさん」ポヨン

メイド「····おはようございます、主様···」

僕「何で添い寝してるの····びっくりだよ!!」

メイド「嫌でしたか····それとも····照れていらっしゃる?」ズィ

僕「近いよッ!?」サッサッ

メイド「そう身構えないでください···」

コンコン、シツレイスルゾカチャバタン

ジャヴェル「朝飯だ···ってスマン、邪魔したな···」カチャバタン

僕「誤解だよッ、待ってジャヴェルさん!」

ジャヴェル「何だ違うのか····着替えて早く飯食え
      そのあと、騎士としての仕事が待っている」

ジャヴェル「要件は以上だ」ガチャバタン

僕「仕事····邪晶の回収か」スタスタ

メイド「正式な騎士になって初の仕事ですね!」

僕「うん、気合い入れて頑張るよ!」グッ

僕「さぁ、飯食いに行こうか」スタスタ

メイド「そうですね」スタスタ

ガチャバタン

~その頃、炎刃の谷~

ダルガム「早いとこ<カドゥケウス>達に合流しないと····」カツカツ

ダルガム「····いつまでついて来る気だ···姿をみせな!」ジャキン

???「拙者でござる····<アルタイル>殿」キラーン

ダルガム「アンタは<エクラヴィア>!」

ダルガム「宮殿のジジイどもを守ってるんじゃなかったのか?」

エクラヴィア「口の悪さは変わらずでござるね····」

エクラヴィア「天神官様達が貴女の救出と
       <炎刃>の討伐をしろと言われたのでござる」

ダルガム「成る程な····なら、オレも····」

エクラヴィア「貴女には別の命令が下ったでござるよ」

エクラヴィア「拙者も円卓の騎士である以上簡単に
            死にはしないでござるよ」

エクラヴィア「だから、安心されよ」ポンッ!

ダルガム「気は乗らねぇがしゃーないか····
     オレの任務は何だ?ジジイのお守りか?」

エクラヴィア「·····洗脳された騎士を解放することでござるよ····」

ダルガム「!?敵の傀儡にされたのか!?····厄介だな···」

エクラヴィア「やってくれますか?」スッ

ダルガム「ああ、いいぜ」パシッ

~一方、教会では~

僕「ジャヴェルさん、仕事って何ですか?」

ジャヴェル「君の仕事は<炎刃>の討伐だ」

僕「<炎刃>ってドラゴンなんですか!?」

ジャヴェル「····かつて<戦刃>を封印するときに····」

ジャヴェル「····十三の騎士は全ての力を解放した····」

ジャヴェル「その力は<戦刃>と共鳴し<四聖龍>を生み出した」

僕「····その一体が····」

僕「·····まさか、暴走したというんですか····」

ジャヴェル「····邪晶を食い過ぎたのだ···だが
        悪い知らせだけではないぞ」

ジャヴェル「····邪晶を鎧に食わせれば一気にレベルアップだ!」

僕「····はい、そうですね····じゃあ失礼します····」ガチャバタン

ジャヴェル「····(ダルガムのことを思い出したか)」

~一方、炎刃の谷~

ダルガム「(···もう少しで地上だな···)」バサッバサッ

ダルガム「(····<炎刃>を倒しにアイツも来るだろう··)」バサッバサッ

ダルガム「(···まぁ、メイドも付いてるから大丈夫のはず···)」バサッバサッ

ダルガム「(··この世界を頼むぞ、<カドゥケウス>!!)」バサッバサッ

~一方、エクラヴィアvs炎刃~

炎刃「グギャルアアア!!」バリバリ キラキラ ピューンピューン

炎刃の腹部からは大量の邪晶が飛び出している!

エクラヴィア「やはり···邪晶を取り込み過ぎたでござるか」スゥ ブゥンダーン メキメキ

エクラヴィア「拙者がこの戦斧で成敗致す!」ブォブォバーン

彼は戦斧を地面に深く突き刺した! 

エクラヴィア「···<石火巌断>!」ガーバシュバシュギュン!

地面の土、周辺の岩石が吸い寄せられるように炎刃を包んでいく····

やがて炎刃を閉じ込める檻へと変わる····

炎刃「ギャオオオン!」ガンガン!

エクラヴィア「····無駄でござるよ···その檻は拙者の戦斧でなければ
     破壊できぬ(だが·····長くは持たないでござる)」

エクラヴィア「(檻が維持できるのは1時間だけ、それ以上は····)」

エクラヴィア「(急ぐでござるよ、カドゥケウス!)」

~一方、三神官の宮殿~

ガチャ ギィー バタン

ガウェイン「<氷刃>と<巌刃>さらに<風刃>も暴走しています
      私は新入りのことで手一杯なのですが····」

天神官A「既に<エクラヴィア>と<アルヴェジス>、<デフティロ>
    を足止めに向かわせておる。案ずることはない」

天神官B「それに<四聖龍>をカドゥケウスに討たせなければ
     意味がないのだ。分かっておるな?」

ガウェイン「承知しております、しかし···」

天神官C「言わんとしていることは分かっておる。が、これも
     騎士の仕事····命に変えても国を守ることなのだ」

ガウェイン「····そのために騎士が死ぬことは誇りだろうと」

ガウェイン「私には理解できない話です····では失礼します」ヒュン

天神官B「何処へ行く···仲間を助けるつもりか?
     そのために我らの命に背くつもりか?答えろ!」ガタッバンッ

ガウェイン「·····あくまでも円卓の騎士は己の正義を掲げ戦うもの
      それに反するなら命令だろうと関係ない!!」

天神官A·B·C「············」

ギィー バタン···

~教会~

ガチャ ギィー バタン

僕「·····戻ったよ·····」

メイド「主様?どうかなされたのですか?」

僕「·····いや、何でもないよ····」

僕「ところで·····今日の仕事、メイドさんは
      ついてこないでくれないかい?」

メイド「それは主様の命でも聞けません!!」

僕「どうして····そこまでして僕についてきてくれるんだ」

メイド「·····無礼なのは承知ですが主様のためなんて思ってはおりません····
             ただ、私がこの世界を守るためにできることが」

メイド「主様にお仕えすることだっただけです···」

メイド「主様、今の貴方には騎士としての信念が欠けていると思います」ピシッ

メイド「騎士ならば揺るぎない信念をお持ちください!!」

僕「·····そうか、きっとダルガムも信念のために····」

僕「やっと心がスッキリしたよ!
  ありがとう、メイドさん!!」

メイド「いえいえ、そんな///」

メイド「真っ直ぐな目で言われると恥ずかしいです····///」

~一方、平行世界で組織は~

プシュ-、コポコポキシュ、ウィーン

バジリスク「····遅いぞ、ガルムなにをしているのだ····」イラッイラッ

コンコン、シツレイシマス ガチャ

バジリスク「何のようだ····戦闘員よ」

戦闘員「それがですね····」コソコソ

バジリスク「·····ガルムが裏切っただと····」

バジリスク「おのれぇ!」バンッ

バジリスク「····組織を裏切った報いは必ず!!」バリン

バジリスク「····何をしている····早くガルムを追え!!」ピキピキ

戦闘員「ひぃー!!わ、わかりました」カチャ バタン

~お知らせ~

来週から更新は毎週水曜土曜日曜とさせていただきます。


~第一章完結~

次回予告

僕「そうか····いままでの戦いは前哨戦に過ぎなかったんだな」

ガウェイン「グォ!?まさか····裏切り者は君だったのか····ピーよ」

???「····全ての世界を我が手に!」

続く

~第二章~「零の断罪、影の策略」

デフティロ「ゼヤァ!」キンキン カチカチ!

巌刃「バォウジャアアアア!」ドドドバリン!

アルヴェジス「いくぞ···<重葉影候>」バババピュピュピュン!

氷刃「リュイジャポウウウウ!」フゥゥゥガチン!

ガウェイン「····<瞬武帝払>····」タッタッタ ジジジジバヒューン!

風刃「ピャアルルウウウ!」バサッ フゥーピュウー!


偵察隊「こちら、偵察隊です。本部に連絡····
   四人の騎士が<四聖龍>と交戦中···」

シシュム「バジリスク様、どうなさいますか?」

バジリスク「一人残らず捕獲せよ!」

シシュム「御意····すぐに捕獲隊を出します」

現在の騎士

カドゥケウス(僕)、ガウェイン、アルタイル(ダルガム)、アルヴェギス

バリガウル、ジャヴェル、エクラヴィア、デフティロ

現在の敵陣

<魔神将>五人、洗脳騎士3人

プロト(少女型零式オメガポーン)、オメガポーン(少女型拾式)

裏切り者???

~一方、教会~

僕「さぁ出発だぁ!」

メイド「行きましょう!」

僕「<炎刃の谷>は五分あれば着くって言ってたけど
   ·····遠いよね?本当は····この力がなければ」バサッ

メイド「はい、翼を展開出来れば軽いものですよ」バサッ

僕「······メイドさん!?翼····生えてるよね!?···」バサッ

メイド「·········私は魔族<ガルーダ>ですから········」バサッバサッ

僕「ええええええ!?知らなかった·····」バサッバサッ

僕「何で黙ってたの」バサッバサッ

メイド「····今話すべきではありません。
    それより見えてきましたよ·····」

メイド「主様、鎧を装着してください」バサッバサッ

僕「鎧よ僕に力を!」リンリン パァア ドゥイー ガチャンキシュン バサッバサッ

~炎刃の谷~

ピキピキ バリン!

エクラヴィア「檻の限界が来ているでござる····」

炎刃「ギャロオオオン!」ガンガン 

エクラヴィア「残り十分でござる·····拙者もここまでか····」

???「いいや、まだ終わりじゃない!」バサッバサッ

エクラヴィア「<カドゥケウス>来てくれたでござるか!」

僕「加勢するよ····」バサッバサッバサッ ヒューン

僕「·····<風雅空礼>!」ザシュン

炎刃「グオオオオン!」パシッ バーン 

僕「グワァ!!」ヒュー ドサン パラパラ···

僕「痛いな····なら···」バサッバサッ

僕「····<黒炎斬丁>!オウリャアアア!!!····」ボォボォボォ バフゥー!

炎刃「グオオオオン!」プシュウゥゥ キラキラピューン

僕「·····狙いどおり·····<邪晶>ゲット!!」バサッバサッ

僕「鎧よ次なる姿を見せたまえ!」ピィーン ジャショウニンショウシマシタ

僕「しゃ、喋った!?」レベルアップ ブレイクパラディン! ピカァ

僕「眩しい···」

メイド「····あの白い姿は···遂に覚醒は第二段階というわけですか」

エクラヴィア「あれが伝説の鎧<ペンデュラム>でござるか····」

僕「これがレベルアップした鎧···何だか勝てる気がする····!」バサッバサッ

僕「いくよ、ウオオオオ!!!」バサッバサッバサッ ビュウーン

炎刃「グオオオオン!」ボォ-ン ボォ-ン ボォ-ン

バサッバサッバサッ ビュウーン

僕「火の玉で攻撃か·····ならこっちは···」バサッバサッバサッ 

僕「·····<冷滅風雅斬丁>!!!」バサッバサッ フゥーキィーンジャキジャキン

炎刃「グオルアアアアア!!!!」ズシャン! カチコチ····バキーン

僕「ふぅー····終り」バサッバサッ シュタッ

~一方、三騎士vs三体のドラゴン~

ガウェイン「ハァハァ、どうにか一ヶ所に封じ込めれたな」

デフティロ「封印は10時間後には消えるだろう···」

アルヴェギス「我輩たちが食い止めている間に
       襲撃がなければいいのだが·····」

ガウェイン「····早く、来い新入りよ····」

巌刃·風刃·氷刃「·····ZZZ·····」

~一方、平行世界のとある町~

プロト「····パーツ····どこ···私のパーツ····」キュイ、ウィーン

???「探しモノはこれかい?」キラン

プロト「····博士····パーツ····」キュイ、ウィーン

俺兄「久しぶりだね····零式····」

プロト「···博士···帰ろう···私と···研究所に···」キュイ、ウィーン

俺兄「それは出来ない····君の為にも世界の為にも····」

俺兄「·····分かってくれ···」

プロト「····理解不能···博士····強制連行する!」キュイ、ウィーン

俺兄「·····やはり聞いてくれないのか····」

プロト「·····博士····パーツ····どっちも大事····でも····」キュイ、ウィーン

プロト「組織の命令····絶対!」キュイ、ウィーン

俺兄「········気がすすまないが····」ピカン、コードヲニュウリョクシテクダサイ

俺兄「パーツを奪われるわけにわいかない!コードALPHA14!!」ピポン、ニンショウシマシタ

プロト「博士····それは····<ゼローブ>なの?」キュイ、ウィーン

俺兄「今日のために準備していた·····零式いや、プロト···君
     を奴の呪縛から解き放つために!!!」ウィーンピュガキン スタンバイ アルファ!! 

プロト「·····そう····私のために····でも、博士は私に勝てない!!」キュイ、ウィーン

プロト「······コードOMEGA14!······」ニンショウシマシタ、キドウシマス

プロト「容赦しない····博士···パーツ····手に入れる!!」キュイ、ウィーガキュン

俺兄「始めようか···」タッタッタ

プロト「··········」ボォービューン

~一方、炎刃の谷

僕「何とか勝てた····」

メイド「お疲れ様です」

エクラヴィア「····カドゥケウス殿、お見事でござった!」

僕「いいや·····危なかったよ」ポタポタ···

メイド「あ、主様お背中に傷が····!!」

僕「吹っ飛ばされたときか····手当てしてくれる?」ポタポタ····

メイド「はい、すぐに!」

エクラヴィア「(····計画どおりでござるな···<アルヴェギス>····)」ニヤリ

~一方、組織では~

コポコポウィーンプシュ-

バジリスク「戦況はどうなっている」

シシュム「現在、三騎士と捕獲隊が交戦中。並びにプロトが博士と交戦中です。」 

バジリスク「手こずっているな······<三銃士>を呼べ」

シシュム「御意····すぐ連れてきます」ピューン

ジィー~····

バジリスク「!?」クルッ

バジリスク「気のせいか····。」

シュタ、サッサッサ、チラッ

???(ル)「気づいていないようね·····」

???(ヴァ)「この工場にまさか幹部がいるとはな」

~一方、平行世界のとある家~

俺(平穏)「組織の工場を破壊するか····賢明な判断だな」

バリガウル「<カルディア>、アンタいままで何してたんだ二十年前なにがあった?」

俺(平穏)「俺は組織の暗躍を知り、独自に調査をすすめていた····」

俺(平穏)「ある日のことだ····奴らのアジトで俺は仲間の
     中に裏切り者がいることに気づいた···」

俺(平穏)「が、<魔将軍>の不意打ちで俺は封印され捕まった」

バリガウル「·····おい、裏切り者ってまさか···!?」

俺「····<アルヴェギヤ>の兄である<アルヴェジス>だ!」ピカァ ゴロゴロ

俺「奴の狙いは只一つ、二つの世界を支配し
  <戦刃>を超える力を手に入れることだ!!」

バリガウル「そうか····奴の能力は吸収···組織の研究でさらに力を高める気か!」

バリガウル「チィッ、戦況は最悪だ!!」バンッ

俺(平穏)「焦るな···まだ<カドゥケウス>がいる!」

俺(平穏)「俺の分離の能力を彼にコピーさせればいい···」

~一方、平行世界のとある町~

俺兄「ハァァァ!!」ブゥンブゥン キィン

プロト「タァァァ!!」ビューン バキュン バボーォォォン

プロトの放つ光弾を俺兄はサーベルで斬り、プロトに向かう!

俺兄「···コードALPHA24!···」ニンショウシマシタ、ウィングテンカイ···バボー

プロト「····無駄···ミサイルで撃ち落とす!」ウィーンプシュ、ガシャン···

プロト「ロックオン、全方位ミサイル発射!」ウィーン、バヒュバヒュバヒュン!

俺兄「(流石は最新の<ゼローブ>····桁違いの性能だ)」ボォー

ビィボカーン!ボカーン!ボカーン!ボカーン!ボカーン!

シュープスプス····

俺兄「(しかし、こちらの方はオリジナルの改良版····)」ボォー

俺兄「破壊力では劣るが····強度は申し分無しだ!」ボォー

プロト「···流石は博士···コードOMEGA24···さらに
         コードOMEGAPLOT!!」ニンショウ···オーケー

バーニア、シュツリョク ビューンボォー 

オメガプロト、ハツドウシマス····

俺兄「手に紋章···そうか、<カルディア>の細胞を
      持つプロトの力が解放されたのか····」ボォー

俺兄「髪が白から赤に変わっていく···」ボォー

プロト「···博士、終わりよ!」ジュウテンカンリョウ、ハツドウシマス!

プロト「<零ノ終輝>!!!」バキュン ゴゴゴ ジャキン ブゥン

ザシュザシュ バーン!!!

彼女はテレポートで距離を詰め、技を放つ!

俺兄「グォォ!!」ドゴーン パラパラ···

プロト「·······」バボー、シュタ···スタスタ

俺兄「ハァハァ·····流石だな····」

プロト「さぁ、帰ろう····博士···」オメガカイジョ···キュイ、ウィーン

俺兄「まだだ····言っただろ、君を救うとね····」

プロト「勝機はない···諦めて···」キュイ、ウィーン

俺兄「いいや···」グィ、ギュウ

プロト「!?何のつもり···」キュイ、ウィーン

<ゼローブ>···円卓の騎士の鎧のデータを元に作られたパワードスーツ。
       開発者は俺兄博士で現在所持しているのは
       プロトを始めとする<オメガポーン>逹である。

<オメガポーン>·······少女の姿をしている人工生命体。
          プロトのみ、<カルディア>の細胞を与えられている。
          モデルの人物は<魔神将>のガルーダである。

俺兄「····<ゼローブ>の力は何も攻撃だけに使うのではない」ギュウ

プロト「何を言うの····それより離して///」カァァ

俺兄「(今だ、首についているチェーンを!!)」ギュウ バリンッ

プロト「しまった····」ドサ バタン

俺兄「これで、バジリスクからの洗脳は解けるはずだ」

俺兄「···さて、プロトを家に運ぶか···」

俺兄「(刺客はプロトだけではないはずだ·······
   急いで<カドゥケウス>に会わなければ!)」

~一方、三騎士は~

バキバキ ゴーン··· 

???「終わりではないぞ、三騎士よ!!」シュタ

ガウェイン「お前は···!?」

???「我が名はφベル!<三銃士>だ!!」

デフティロ「····<ケフェウス>···敵に回るとは!!」

アルヴェジス「····(計画通りだな)」ニヤリ

~一方、僕は~

僕「グワァ!····」ヒューバゴーン

???「どうした、<カドゥケウス>よ····この程度か?」ジャキン、スゥーカチャ···

メイド「<ガゼリオル>····重力を操る騎士!!」」

???「···ガゼリオル?違うな俺様は<三銃士>···Δレイルだ!!!」

~一方、組織~

バジリスク「お前には<カルディア>の始末を命ずる····行け
<Σディム>よ!」ピシッ

Σディム「はっ、仰せのままに!」

バジリスクにより洗脳された円卓の騎士····<三銃士>が
刺客として、彼らの前に立ちはだかる!

果たして彼らは<三銃士>に勝つことが出来るのか?

ダルガム「····<シュトルフ>いや、Σディムか····」バサッ、ヒラリ

バジリスク「鼠が紛れこんでいたようだな····やれ、Σディム」

Σディム「覚悟せよ!」ジャキン、ピョーン キィン

ダルガム「おっと、危ねぇな····」バサッ、キィン

~僕vsΔレイル~

エクラヴィア「加勢するでござる····<残疾禍廉>!」シュー、シュー、バーン

Δレイル「ふぅん、ハァー!!」バチバチ···カァキン

Δレイルは技を跳ね返した!

エクラヴィア「うわあああ!!!」ヒューン、ズドン

僕「今度は僕が相手だ···<風雅空礼>!」バサッバサッ、キィン···ピューンザシュ

Δレイル「····遅い··」パシッ、グィ、ドーン

僕「クッ····なら···<黒炎斬丁>」ジャキン、ボォボォボォウ!!

斬撃は炎となり、Δレイルに向かう!

僕はΔレイルと距離ととる

僕「····(効いてないか)」バサッバサッ

Δレイル「無駄だ····この技も見切った!」

メイド「では、私がお相手しましょう····」

僕「メイドさん!?」

メイド「ご心配なく、勝ちますので。」

Δレイル「騎士ではない者が我に勝つだと····フッ、ありえん!」

メイド「私の力は騎士以上ですよ?」バシュ、ピカァ···ガルゥ

僕「何だ····オーラがさっきとは違う!」

エクラヴィア「(予想外の展開でござる····これでは台無しでござる)」ギリィ

Δレイル「ほう、中々の闘気だ····いいだろう」スチャ カァージャキン

Δレイル「お手並み拝見だ····<Δストレンジ>!!」フォフォ、ギャリン!

メイド「········」パシッ、ポロポロ····

僕「ナイフを素手で粉々に!?」パチクリ

メイド「···良いパフォーマンスでしたですが···!」バシュ、ギュイギュイ、バーン!

僕「メイドさんの翼から闘気が!」

メイド「<魔神将>の一人であった私には効きません!」ボォボォボォウ!

Δレイル「何!?貴様がバジリスク様と同じだと····!?」

僕「(<魔神将>····何のことだ?)」

エクラヴィア「(メイド殿が魔神将であったとは····)」

Δレイル「···バカな!····<魔神将>に貴様のような奴はいないはずだ!」ジャキン、タッタッタキィン

メイド「残念ながら····‘元’魔神将ですので···」タッタッタ パシッ、バシャーン!

Δレイル「グフゥ····強い!」ガクッ

Δレイルは水溜まりに投げ飛ばされた。

メイドはさらに追撃を仕掛ける!

メイド「行きますよ!」タッタッタ、フォン、バサッバサッ ピキィン!

僕「拳に闘気が溜まっていく···」

エクラヴィア「(····いかんでござる、Δレイルが負けてしまう!
       こうなれば····奥の手を使うしかないでござる)」スーギャリジャキン、カシャン! 

メイド「<闘供隼歪>!」バサッバサッ、ヒューンバシュ、ズドォドォドォドォン!

拳の突きがΔレイルに飛んでダメージをあたえる!

<風雅空礼>····敵の真上から急降下し、剣で突く。

<黒炎斬丁>····斬撃を炎として敵にめがけ飛ばす。

<重葉影候>····葉の形をした刺を全方位に投げる。

<瞬武帝払>····槍による突きとなぎはらいのスピードコンボ。

<三銃士>·····φベル、Δレイル、Σディムの三人からなる。
       洗脳された円卓の騎士たちである。

<魔神将>····バジリスク、アルラウネ、メデューサ、ガルム、麒麟の
       5人の魔族王により構成される敵の部隊。

<ペンデュラム>·····十三人目の騎士<カドゥケウス>が持つ鎧
          唯一、邪晶をとりこむとき言葉を発する。
          製作者は<エクス>。

エクラヴィア「そこまででござる!メイド殿!」キィン

メイド「どうゆうつもりですか·····」バサッバサッ、シュタ

Δレイル「エクラヴィア····何故庇う?」

エクラヴィア「····拙者もそなたと同じでござる!」

僕「·····何でだよ····どうしてッ!」

エクラヴィア「·····己の正義のためでござる····そのためなら···!」ジャキン、タッタッタ

エクラヴィア「····仲間さえも····殺す!」ザシュ···ポタポタ

メイド「主様ぁぁぁぁ!!!」タッタッタ

エクラヴィアの突然の攻撃を僕はかわせなかった。

僕「···許さないぞ····お前を····」ガクッ、バタン···

~一方、ダルガムは~

ダルガム「はぁぁ!」バサッバサッ バシュジャキン!

Σディム「ぬぉぉ!」シャキィン、ズバーン!

ダルガム「<風雅空礼>····決めるぜ!」バサッバサッバサッ、ヒュ-

Σディム「<Σファング>!!!!」ガォン、バァァァーン

激しい死闘を繰り広げる両者···だが

ダルガム「うわぁぁぁあ!!」ヒュー、ズドーーン····

Σディムの力はダルガムを上回っていた。

Σディム「·······終わりだ」ジャキン、カチャンカチャン

ダルガム「畜生····!!(<シュトルフ>の能力は氷漠····攻撃で
     体温が奪われちまう····凍死は避けねぇと····)」

ダルガム「(氷ついて翼は展開できねぇ····なら)」

Σディム「死ねぇぇ!!」ブゥン…ズバーン

ダルガム「グゥ····いってぇな·····けど、これで動きは封じた!」ポタポタ···

Σディム「は、離せっ!」ドガドガッ

ダルガム「嫌だね····洗脳を解くチャンスを逃すかよ!」ピカァ、バシュン、ピィーン!

バジリスク「あのオーラは鷲····」

ダルガム「奥義<風雅天浄>!!」ピィーンピィーン、ゴゴゴキラーン、ピカァ!!!

辺り一面が眩しい光に包まれる!

ダルガム「····力を全て使ったぜ···ウッ···」バタン···

Σディム「·····ありがとう、ダルガム····」ボソッ

バジリスク「何も怒らなかったようだな····止めをさせ、Σディムよ」

Σディム「断る!」

バジリスク「貴様····組織に逆らうつもりか!」

Σディム「····俺は三銃士ではない···」

Σディム「俺は円卓の騎士!<シュトルフ>だ!」

バジリスク「バカな····!?洗脳が解けたというのか!?」

~一方、三騎士vsφベル~

ガウェイン「···<瞬武帝払>!···」タッタッタ、キィン!

デフティロ「<凱削蛾林>!」タッタッタ、ザシュザシュ!

二人は技をφベルに放つ!

φベル「グゥゥ····」ジャリィィィィ····

ガウェイン「止めだ!」ピキィン

???「<重葉影候>!!」ピュピュピュン、ザシュザシュザシュ!

ガウェイン「グォ!?·····アルヴェジス····君は···」ドサッバタン

デフティロ「何故だ·····アルヴェジス!」クルッ、ジャキン、カキィンカキィン

アルヴェジス「君達には犠牲になってもらうよ·····私の正義のためにね!!」

デフティロ「貴様ぁぁぁ!許さんぞぉぉぉぉ!」ジャキン、タッタッタ、ズバーン

アルヴェジス「フン、φベル後は任せたぞ·····」ピュフゥーン····

φベル「はい、分かりました」

デフティロ「逃がすか!!」キィン

φベル「ここは通さんぞ、デフティロ!」キィン

メイド「主様、主様!目を開けてください·····」ユサユサ

僕「·········」

メイド「許さないですわ、エクラヴィア!!!」ギロッ バシュブゥン

エクラヴィア「ならば、来い!!」

メイド「··闘供隼歪ぃぃぃぃぃ!!!!····」タッタッタッタ、バゴーン!

Δレイル「ゴハァ!?·····お前、俺様を盾に····」ドサッバタン···

エクラヴィア「近くにいた·····お主が悪いでござる」ニヤリ

メイド「仲間ではないのですか!?やはり、卑怯者ですね
     エクラヴィア!」バシュブゥン、ドゴーン 

バリンバリン ズシャーン

エクラヴィア「おっと······逃げはしないでござるよ、メイド殿」

メイド「なら、次で地獄に送ってあげますわ」ポキポキ ニコリ

エクラヴィア「おお、怖い怖い····」タッタッタ、ピュンザシュザシュ

メイド「覚悟してくださいませ!」ボォウ、ドガシャーン パラパラ···

エクラヴィア「悪いでござるが····拙者に拳は届かんでござるよ」ヒュンヒュンヒュン

メイド「早いですね····ですが!」グゥウイン····ギュイギュイン

エクラヴィア「!?あれは時空の渦!まさか、メイド殿が!?」

メイド「そうです。あなたを葬るために!
    <空間移植>···‘元’魔神将である私だから使える技」

メイド「さぁ、その存在を消してあげます!」

エクラヴィア「うわぁぁ·····いずれ····帰ってくるでござるよ!」ヒューコォー····シュルシュル、スポン!

時空の渦はエクラヴィアを吸い込み消えた···

メイド「主様····勝ちましたよ」ウルウル

僕「········」

メイド「こんなにも早く····別れがくるなんて···」ウルウル

僕「······死んでないけど···」パチリ、ヌィット

メイド「あ、ああ主様ぁぁぁ!」ギュッ

メイド「良かった····本当に良かった····」ポロポロ····

僕「ありがとう、メイドさん」

メイド「ところで、傷は大丈夫ですか?」チラッ

僕「傷なら平気だよ····ほら」

メイド「傷がふさがっていますわ···!」

メイド「確かに腹部を刺されたはず····これは一体」

僕「ジャヴェルさんに聞いたことがある····
  <カドゥケウス>は呪われた騎士だと」

僕「遥か昔、<戦刃>を封印した後····当時の<カドゥケウス>は
  ある女と出会い、恋に落ちる···しかし」

僕「<カドゥケウス>は小さな子供を野盗から守り死んでしまう」

僕「女はその事実を受け入れられず、ある魔術師に彼の蘇生を依頼した」

僕「その魔術師の名は<デウス>····デウスは女にこう言った···」

僕「術を使えば、彼は蘇る。しかし···それは彼が永遠の命を持ち
  永劫に苦しむことになる。と」

僕「女は言った。それならば私も彼と苦しみをわかつために永遠の命をください。と」

僕「デウスはその願いを聞き入れなかった。何故なら···」

僕「それは<カドゥケウス>の称号自体を呪うことになるからだ。」

僕「彼は称号を自分の名として生きていた。彼の本名は誰も知らずにいた。
  つまり、彼がだけが不死になるだけでなく、その称号を受け継ぎし者もそうなる。」

僕「が、諦めきれない女はこう言った。ならば、私も死にましょう。
  死んでこの命を彼に与えましょう。と」

僕「デウスは女の心に迷いがないことを悟った。デウスは迷った挙げ句
  とうとう女の願いを叶えてしまった。こうして、」

僕「禁忌の術を使い彼は蘇る。そして、称号に呪いがかけられた。」

僕「<カドゥケウス>とその恋人に一度でもなった女は
  不老不死の力で永劫の時をさまよい、苦しむという呪いが」

僕「そういうことらしいよ、だから死ぬことはないよ」

メイド「それでも····私は主様に傷ついて欲しくありません····」ギュウ ポロポロ····

僕「本当にメイドさんは優しいな····」ポンポン

Δレイル「おい、俺様を忘れているな····貴様ら!」イラッイラッ

メイド「Δレイル!」

僕「ん?メイドさん····倒したんじゃなかったの?」キョトン

Δレイル「貴様らを血祭りに上げてやる!!」ジャキン、キュイン ザシュン

Δレイル「<吽骸一貫>!」ブワァンブワァン、ギュイーン

僕「うぉ···体が思い!」ズシリズシリ ガクッ

メイド「<ガゼリオル>の能力は····重力を25分間だけ
            自由に操れることです、主様」ズシリズシリ、ジャリィィィ···

僕「そうか、それで·····」ズシリズシリズシリ、ガクッ

僕「(鎧を身に付けている今の状況では重みを増していて動けない)」 

僕「(かといって、鎧を脱げば防御が出来ない···どうする···)」

僕「(重力に縛られずに動くことができれば····いいのに···)」

僕「(<黒炎斬丁>の炎をどうにか奴に飛ばせれば····)」

僕「(·····‘あの技’をやるしかない)」

僕「フォォォウ!」ガチャ バーン

Δレイル「何!?鎧と剣を捨てた!?無駄なことを···」

Δレイル「スピードを上げたところで重力に逆らえん!」グゥイン

僕「いいや、これでいいんだ···」ズシリズシリズシリズシリ バシュンバシュン、バーン

僕「ハァ~セイッ!」ドガーン バリバリ ボォボォボォン!

僕の突きが大地を割っていき、炎を舞い上げていく!

僕「<岩鉄斬丁>!!」

メイド「(あの技はジャヴェル様が伝授したもの···流石です。)」

舞い上がる炎はΔレイルを焼く!

Δレイル「グワァァァァァァァ!!!」ジュージュー プシュプシュ

Δレイル「いずれ、この借りは帰すぞ···」ヒュウン···

メイド「やりましたね、主様!」

僕「ハァハァ······」グッ

~一方、天神官の宮殿~

天神官a「順調に‘彼’は強くなっているようだな」

天神官b「我々の計画も第二フェーズに移行する時か···」

天神官c「<吼零の騎士>も動いている···<エクス>め···」

天神官a「···<デウス>と<マキナ>はどうなっている?シシュムよ、答えろ·········」

シシュム「はい、<マキナ>は組織の第六支部にて捕らえております。
     <デウス>についてはまだ発見できておりません。」

天神官a「早急に<デウス>を探せ、シシュムよ」

シシュム「はっ、では失礼します·······」ギィーバタン····

天神官b「まずいことになったな」

天神官c「行方をくらませているとは」

天神官a「<デウス・エクス・マキナ>······三人の魔術師
     は<吼零の騎士>を率いて秩序を守る者·····」

天神官b「もし、<円卓の騎士>に裏切り者がでたことを
     知られれば、我々神官の処分は重いだろう」

天神官c「奴らに気づかれる前に手を打たねば!」

天神官a「安心せい····切り札はこちらにもある····」スチャ キラーン

天神官b「邪晶で何をするのだ?」

天神官a「フフッ、それはだな·····」コソコソ···

~一方、教会~

ガチャ、ギィーバタン

僕「ただいま、ジャヴェルさん」

ジャヴェル「どうやら、かなりの連戦だったようだな」ジロッ

ジャヴェル「おや、メイド·····担架に乗せている男はもしや····」

メイド「はい、<ガゼリオル>様です。」

ジャヴェル「そうか、組織もいよいよ···」

僕「あの、組織って何のことですか?」キョトン

メイド「主様には謝らなければなりません。実は
    隠していたことがあるのです。」

僕「ええええええ!?ダルガムが生きてるの!?」

メイド「はい、全ては主様の覚醒を促すために」

僕「そんな全部仕込みだったのか····でも、ダルガムが生きてて良かった····」ホッ

僕「で、肝心の敵がその組織なのは····本当だよね?」ジィー

ジャヴェル「ああ、もう嘘はない。組織は二つの世界で暗躍している。」

メイド「これからの戦いはより過酷なものになります。」

僕「そうか、いままでの戦いは前哨戦だったんだな」

僕「気合い入れて頑張ることにするよ!」

僕「んじゃ、今日の仕事も終わったし····自室に行くとしようかな」

ジャヴェル「スマンが····仕事はまだあるぞ」サッ

僕「緊急連絡書?何が書かれて·····」チラッ

僕「アルヴェジス·····裏切り····逃走·····ガウェイン重症····至急来い!」

僕「また、裏切り者が!?それに重症って」

ジャヴェル「ついさっき届いた·····アルヴェジスは我が追う····君は
       ガウェイン達のいる<三刃の山>に迎え!」

僕「了解したよ····行くよ!メイドさん!」タッタッタ、ギィーバタン

メイド「はい!」ギィーバタン

一方、組織の第一支部~

アルラウネ「やったわ····フフッ、新たな<オメガポーン>の誕生よ!!」

プシュー、カチャン パチリ ピチャピチャ

???「私は誰···」

アルラウネ「貴女はペルチェ、革命をもたらす為に生まれた者よ!」

ペルチェ「私が革命を起こす······できるのかな····」

アルラウネ「大丈夫、できるわ!」グッ

ペルチェ「ありがとう、えっと····名前は····」

アルラウネ「アルラウネ、みんなからは“ラウネ”って呼ばれてるわ」

ペルチェ「改めて、ラウネ····ありがとう」

アルラウネ「大したことじゃないわよ·····」

カチャバタン

???(1)「ラウネさん、完成したんですね!」

???(2)「あら、可愛い娘じゃない」

アルラウネ「二人とも来てたの····」

ペルチェ「?」

アルラウネ「紹介するわ、私の仲間よ」

???(1)「初めまして、私は麒麟です。仲良くしましょうね、ペルチェちゃん!」

???(2)「私はメデューサよ····よろしくね···ペルチェ」

ペルチェ「こちらこそ、よろしく」

アルラウネ「さて、挨拶は終わりよ。本題に入りましょうか···」

麒麟「ペルチェちゃんには俺兄博士の抹殺をしてもらうよ」

ペルチェ「俺兄博士?誰なの?」

メデューサ「俺兄博士は貴女達<オメガポーン>の研究をしていた人よ」

ペルチェ「何故殺すの?」

アルラウネ「彼が組織を裏切り、組織の機密情報を持ち去ったからよ
        ·····放っておけば彼は私達の大きな障害に成りうるわ」

ペルチェ「納得した···私は組織のために博士を殺す!
          それで、博士は何処にいるの?」

メデューサ「まあ、焦らないで····仕事はもう一つあるわ」

メデューサ「円卓の騎士<カドゥケウス>と<カルディア>を始末すること」

ペルチェ「円卓の騎士?」

麒麟「<円卓の騎士>は全部で十三人いるの中でも
   カドゥケウスとカルディアは私達の計画に邪魔な者よ」

ペルチェ「オーケー·····仕事は分かった」

アルラウネ「それじゃ、これを渡しておくわ····」チャリン···

ペルチェ「このメダルは?」

アルラウネ「外見はメダルだけど、展開すれば鎧になるわ」

ペルチェ「どういう仕組み!?」

アルラウネ「それは“企業秘密”よ」

アルラウネ「鎧に博士、円卓の騎士についての情報は記憶されてるから
      それを頼りにして仕事をすればいいわ。」

ペルチェ「了解したわ····では、仕事にいってくる。」

麒麟「頑張ってね、ペルチェちゃん!」

メデューサ「貴女の活躍に期待してるわ」

アルラウネ「ペルチェ、ファイトよ!」

ペルチェ「じゃあね····みんな」ヒュン···

新たに誕生した人工生命体、ペルチェ····

彼女の進む道は如何なるものか。

彼女とその仲間を待つ運命とは?

~第二章完結~

次回予告

プロト「····博士····殺させない!」

ペルチェ「守りきれるかしら?」

僕「これが鎧の究極形態····!!」

???「我こそは誇り高き、<吼零の騎士>!!」

俺兄「弟よ····さらばだ!」

エクス「さて、どうでるか···<カルディア>」

~第三章「血の慟哭、戦の鳴動」~

φベル「<φスパイラル>!!」ビュン コォー バァァァ!

デフティロ「<凱削蛾林>!!!」タッタッタ ザシュザシュ ズドォー!

バチバチ バァン!!

φベル「ムウゥゥゥ·····」ジャリィィィ····

デフティロ「ハアハア·····どうだ····」ガクッ

デフティロ「(三刃を閉じ込めた結界はあと、二時間で消える····)」

デフティロ「(急いで、ケリをつけなければ···!)」

φベル「なかなかの技だな···ならば!」バァン ギュイギュイン···

φベル「我はこの技で貴様を迎え撃つ!」ギュイギュイン ゴォォォォ バゴォォォン!

φベル「<φトルネード>!!!」

デフティロ「まずい、逃げ場がない···!」

???「セイヤァァァ!!」ジャキン ザシュザシュザシュ!

フゥーシュウ····

φベル「竜巻を消し去っただと!?」

デフティロ「お前は<カドゥケウス>!!」

僕「待たせてゴメン···さぁ、反撃といこうか!!」スチャ チャリリン パァァ····ガシュン

デフティロ「鎧の力は“半分”か···まあいい、手伝え!」ジャキン

僕「メイドさんは<ガウェイン>の治療をお願いします!」タッタッタ

メイド「了解しました、主様」

~一方、ペルチェは~

ペルチェ「この町に博士が····」スタスタ

???「待ちなさいよ!」ボォーン、シュタ

ペルチェ「···貴女はガルム···」

ガルム「博士は殺させないわよ····ペルチェ!」ガチャン キューウィーン····

ガルム「充填完了!」バキュン バキュン バキュン!

ヒュウン ヒュウン ヒュウン

ペルチェ「·········」キィン キィン キィン

ペルチェ「アーマー展開!」ピィン パァァ ガチャン ガチャン!

ナイフで弾丸を弾き、彼女はメダルを頭上に投げ、鎧を装着する!

ガルム「<ゼローブ>···!」ザッ

ペルチェ「<ゼローブ>の力を見せてあげる!」

ペルチェ「コードOMEGA24!<デュランダル>召喚!」パァァ ギュ、ジャキン

ガルム「武器を召喚!?少し見ないうちに<ゼローブ>も進化したようね···」

ペルチェ「<Ωデストロイ>!」ジャキン ザシュザシュザシュ ピュピュピュン!

Ωデストロイとは、デュランダルによる攻撃と鎧であるゼローブから
射出されるミサイルのコンビネーションである!

ガルム「グゥゥゥ····」ジャリィィィ····

ガルム「(博士が真実を知っている以上、退くわけにはいかない!)」

ガルム「(最新型の<ゼローブ>がこれほどの火力とはね····)」

ガルム「(でも、<Ωデストロイ>には隙があるわ)」ジィ ドゥーガチャンガシュン 

ガルム「(5秒だけどね···それも加速さえできれば勝てるわ···)」パシュンパシュン

ガルム「充填完了!<γアクセル>!!」ピュイン バァン!

ペルチェ「自分に弾丸を撃った!?どういうこと!?」

ガルム「ハァハァ···(やっぱ、反動は大きいわね···)」

ペルチェ「何だ、自滅か····ならいっそ····葬ってあげるわ!」ドゥー バシューー

ペルチェ「<Ωデストロイ>!!」 ピュピュピュン ザシュザシュザシュ!

ガルム「···今ね!」ブゥン ブゥン ブゥン

バババーン····

ペルチェ「速い!ミサイルを避けるなんて····!!」

ガルム「最後よ····<γヴァリアント>!!!」パァァ ガチャンガシュン ウィーン バーン!

ペルチェ「ウワァァ!!!」ジャリィィィ···パラパラ···

ペルチェ「一旦引き上げるわ···次は必ず殺す!」ヒュウン

ガルム「さてと、それじゃ···博士の家に行きましょうか」スタスタ···

ピンポーン 

ガチャ···

俺(乙4)「どちら様ですか?」

ガルム「私は俺兄博士に用があるんだけど···」

俺(乙4)「アンタは組織の追っ手か···」ザッ

ガルム「別に殺そうとか思ってないし、ただ情報をくれればいいのよ」

俺(乙4)「情報?まさか、<プロト>の····」

ガルム「<プロト>?違う違う···」

俺(乙4)「いずれにせよ、兄さんに会わせるわけには···」

ダレガキタノ?キニナル···

俺(乙4)「おいっ、出てきちゃダメだ!」

ガチャ ジィー····

ガルム「この娘が<プロト>?」

プロト「あなたは···ガルム?」

俺(乙4)「え、知ってるの!?」アセアセ

プロト「この女···組織の<魔神将>···」

ガルム「よく知ってるわね····零式ちゃん···」

俺(乙4)「えっと、知り合い?」

ガルム「いいえ、噂程度でしかお互いに知らないはずよ?」

プロト「同じく····鎧からの情報···」

俺(乙4)「あのさ、鎧やら魔神将やら分からないことだらけなんだが······」

ガルム「鎧<ゼローブ>も博士が研究したものよ」

プロト「<魔神将>は····組織の幹部であり部隊····」

俺(乙4)「なるほど、アンタはその幹部ってことか?」

ガルム「正確には“元”幹部よ····」

俺(乙4)「アンタも組織を裏切ったのか?」

ガルム「まあ、そうね····」

プロト「ダメ···信用しちゃ···」

俺(乙4)「分かってるけど·····どうも敵には思えないな····」

俺(乙4)「とりあえず、話だけは聞く···上がっていって」

ガルム「ありがとう、お邪魔します」ガチャ バタン···

ジィー コソコソ

???「見つけたわ、裏切り者!」

~一方、ダルガムは~

シュトルフ「洗脳はダルガムの力で解けた·····長い間、よくも
      操ってくれたな····お礼をしてやるぞ、バジリスク!」パキパキ キィーン

バジリスク「フンッ、もはや貴様は用済み····手加減なしだ
               騎士風情が頭にのるなよ!」メキメキ ガシュン

ブゥンブゥン シンニュウシャ ハッケン シンニュウシャ ハッケン

バジリスク「チィッ、こんな時に···誰だ!」

戦闘員「どうやら、例の二人のようです」

バジリスク「おのれぇぇ····どいつもこいつも····!!」イラッイラッ

シュトルフ「頭を冷やせよ、湯気が出てるぜ?」

バジリスク「この怒りは貴様にぶつけてやる!!」イラッイラッ

バジリスク「戦闘員ども、例の二人を殺せ!」イラッイラッ

戦闘員達「御意、バジリスク様!」ピュー、ダッダッダ····

シュトルフ「いくぞ、ハァァァァア!」 ピュウン ブゥンブゥンジャキン

バジリスク「その剣···へし折ってやる!」タッタッタ ボムゥ ドガーン

ポワワァーン

ダルガム「俺は死んだのか····」

???「そうだ、君は死んだのだよ」

ダルガム「アンタは<デウス>!!」

デウス「君にチャンスをあげよう····この女を始末して欲しい」サッ

デウス「そうすれば、君は蘇ることができる」

ダルガム「何だと!?俺にソイツを殺せるはずが·····!」

デウス「出来ぬなら、君は消える」

ダルガム「それでも、俺は····」

デウス「君は本当にあの女が仲間であると?
    そんなものは“マヤカシ”だ!」ガンッ

デウス「君は知らない、あの女の目的を····」

ダルガム「何言ってるんだ!アイツが俺を騙すわけない!」

デウス「そうかな?では、これはどうかな····」パァァ

ダルガム「これは未来のビジョン···あれはカドゥケウスそれにカルディア····」

ダルガム「“俺”以外の騎士が全員揃っている····あの龍は戦刃か?」

ダルガム「······これは<戦刃>ではない!?それにこの波動は」

デウス「分かったかね?何故始末しなければならんのか····」

ダルガム「···アイツが<戦刃>いや···<彗刃>になるのか···」

デウス「今のままではな、だが始末すれば話は違う。」

ダルガム「それにしても、何で俺を選んだんだよ?」

デウス「今の君は魂のみの存在···本来の肉体はすでにない」

デウス「だが、あの女の持つ<円環の結晶>さえあれば話は別だ」

ダルガム「<円環の結晶>で蘇ることができるか·····」

デウス「それに、歴史をかえても<戦刃>は必ず現れる
    倒すには十三人の騎士を揃える必要がある。」

デウス「そして、君だけが···我々が信頼している唯一の騎士だからだ」

ダルガム「ハッ、よく言うぜ····話は分かったけど、俺は
         アイツを殺すことは絶対にしない!」

デウス「美しき友情かね····甘い!騎士とは余計な情をすて戦いに
            身を投じる者だ!君の甘さは必要ない!」

ダルガム「アンタは変わらず高潔なこだわりもってんな
       忘れちゃいないか?俺は<円卓の騎士>」

ダルガム「自分の正義は自分で決める!じゃあな····」クルッ、スタスタ

デウス「(愚か者め、何が待っているのかも知らずに·····)」

デウス「フンッ、所詮は<円卓の騎士>か···」

~一方、三刃の山~

僕&デフティロ「ウォォォッ!」ガキンガキン

φベル「ヌゥン!」ガチュンガチュン

ピクッ パチリ

メイド「目が覚めましたか、<ガウェイン>様」

ガウェイン「私も新入りに加勢してやらないと····ウッ!」ズキズキ

メイド「傷はまだ完全に癒えていないのですよ」

ガウェイン「チィッ、<三刃>を閉じ込めた檻はあと三十分で崩れる···
何もできないというのはダメなのだ!せめて、何か····そうだ!」

ガウェイン「メイドさん、頼みがある····これを新入りに渡してくれ···」サッ

メイド「邪晶·····こんなにたくさん、よろしいんですか?
    ご自身の鎧を強化に使わなくても?」

ガウェイン「無意味だ···ドラゴンから取り出した物は
            <カドゥケウス>しか扱うことが出来ない」

メイド「<戦刃>に最も近い存在だからですか···分かりました
    主様に渡しに行ってきます。」バサッ

ガウェイン「頼むぞ!」

僕「···黒炎斬丁ぉぉぉぉ!!」タッタッタ ボムゥ シュパーシュパボオン!

φベル「······ぬるい炎だな····<φアブゾーブ>!」ゴォゴォゴ·····ブワァン

僕「そんな!?炎が吸収されただと!?」

φベル「我のバリアはあらゆるエネルギーを吸収するのだ!
    さぁ、くらえ····デフティロ!」バシュバシュ

デフティロ「黒炎を何倍にも増幅して返すだと!?····グゥ!」ズキズキ、ガクッ ポタポタ

僕「デフティロさん!!」

デフティロ「済まない新入り····どうやら、傷が深いみたいだ····」ドサッ、バタン····

φベル「さぁ、残るは<カドゥケウス>貴様だけだぞ····」カツカツ

僕「クッ····なら、<岩鉄斬丁>だ!」ドゴーン 

φベル「大地を割るか、フンッ····無意味だな」ブワァン

僕「バリアの範囲を広げている!?」ピキピキ····ピタッ

僕「そんなッ、これも効かないだと!!」

φベル「いったはずだ····あらゆるエネルギーを吸収すると。」

φベル「もう打つ手がないようだな、今度は我の番だ····」

φベル「<φフュージョン>!」パァァ バチバチ ピキィン!ドゴーン バキバキ ブクブク バシャーン!!

僕「黒炎斬丁と岩鉄斬丁をミックスだと!!?ムグゥゥゥゥ·····」ジャリィィィ····シュー、プスプス

僕「ハァハァ····グッ!!」ポタポタ···ガクッ

φベル「骨が折れ、酷い火傷····辛いだろう···今楽にしてやる!」タッ ジャキン ザシュン···ポタポタ

メイド「·····間に合いました」ポタポタ···

僕「メイドさん!!(僕のために····!!)」グッ

φベル「ほう····我の剣を素手で受け止めるとはな。」タッ ボムゥ シュタ

メイド「主様····これを貴方に渡しに来ました···邪晶です。」スッ キラーン

僕「ありがとう、メイドさん····デフティロさんの手当ても頼むよ!」ダンッ

僕「鎧よ騎士に新たな力をぉぉぉぉぉ!!!」ジャショウ、ニンショウシマシタ ブレイクパラディン····

アルティメット!····パァァ、ガシュンガシュンガシュン!!!キランキランキラン···

φベル「ほう、鎧を纏ったか····来い!カドゥケウスよ!」ジャキン ダンッ

僕「ハァァァァァァァ!!!」ダンッ ザシュ ザシュン!

φベル「<φアブゾーブ>!!」ブワァン

僕「ハァァァァ!」バチバチ バリン····

φベル「バリアを破壊だと!?まさか、鎧の力か!」

僕「一気に決める!ハァァァァ····」ダンッ 

φベル「頭にのるな····φフュージョォォォォォォン!!!!」ドワン ドゴーン バシャーン!

僕「フォォォォォォウ!!!」タッタッタ 

φベル「バカな!黒炎の中を走り抜けただとぉぉぉ!」ザッ

僕「いくぞ!·····鎧よ、騎士に大いなる力を!!」カァァ ブレイクパラディン···キラキラキラキラ

φベル「何だ····鎧が黒く変わるだと!」

デフティロ「あ、あれは····黒炎の鎧!」

メイド「<ペンデュラム>(鎧)がまた一つ進化を遂げましたか·····」

僕「·····<玄焔斬鳴>!!フゥン!」ザシュザシュザシュザシュザシュ ザキューン!!ボォボォボォボォボォウ、ヒュヒュヒュヒュヒュヒュン

φベル「無数の黒炎を飛ばしたところで、無意味だ!」

ゴォゴォゴォ····キィン

φベル「何!?グハァ!!」ジュープスプス ポタポタ····

φベル「炎がバリアをすり抜けただと·····」

僕「玄焔····この炎はエネルギーではないからだよ。」スタスタ

僕「僕の“思念”·····さ。」ガチャンガチャン

僕「φベル、貴方のいうエネルギーとは物理的なものだろう?」ガチャンガチャン

僕「僕のいうエネルギーとは精神的なものなんだよ···」ガチャンガチャン

φベル「····人の意思を力に····フッ、ハッハッハ!!見事だな····“新入り”よ」ガクッ

僕「!!まさか、最初から記憶が戻っていたのか!!」

φベル「我はずっと、奴らに従うふりをしていたのだ·····首領の正体を掴むために
           そして、いつか来るであろうこの時に備えていたのだ。」

φベル「貴様が我の敵として、対峙する時をな·····我との戦いを通して
    貴様は新たな鎧の力に覚醒した···究極の力はもう少しで手にするだろう。」

僕「φベル····いや、<ケフェウス>さん·····究極の力とは何なんですか?」

ケフェウス「····“龍”の力を手にすることだ····」

僕「·······<戦刃>に近い存在だからですか···でも、暴走するんじゃ···」

ケフェウス「いや、暴走の前に龍の力に到達したのは初代だけなのだ。」

僕「なら、なんで僕が到達できると?」

ケフェウス「貴様は····<円環の結晶>から初代<カドゥケウス>
が生み出したホムンクルスだからな····特別なのだ。」

僕「!?な、何を言うんですか!?僕が人間じゃないだと····嘘だ!
  確かに僕はゲートを通って···この世界に来たんだ!!」

ケフェウス「····嘘ではない···事実だ、この古文書に書いてある···」スッ

僕「そんな····僕は····人間だと思っていたのに····」ヘナヘナ、バタム

メイド「主様·········」

デフティロ「(いずれは知るだろうと思っていたが····やはり、事実を受け入れられないか)」

僕「僕はいままで·····元の世界に帰るために戦ってきたのに····
    僕のいた世界は始めからここだったっていうのか·····」ギリィ····

僕「じゃあ····僕は何のために·····強くなってたんだ····
  何のために·······騎士として戦ってきたんだ········」

僕「<戦刃>を倒すためだけに生まれ、倒したら用済か
     ·····ハッハッ···僕なんてそんなもんだよ····」

メイド「そんなことはありませんッ!!!主様は誰よりも優しいお人ではありませんかッ!!」

メイド「生まれた事情なんてどうでもいいんじゃないですかッ!!
    貴方という騎士は今ここにいて、人として戦っているッ!
    それだけで、十分じゃないですかッ!!」

僕「僕には····そんな感じで思えないんだ····けど····ありがとう、メイドさん!
  ·····立ち直るために少しだけ時間が欲しいんだ。三人とも、先に帰ってくれないか?」

デフティロ「何を言う、<三刃>を閉じ込めている結界は·····!」

メイド「主様、私も残ります!」

僕「<三刃>と戦うことで、今のモヤモヤが晴れる気がするんだ····
     頼むッ!三人ともここは僕に任せてくれないかッ!」

ケフェウス「·····いいだろう。」

デフティロ「オイッ!?ケフェウス!?」

メイド「主様に何かあったらどうするんですか!」

ケフェウス「····この程度で敗北するようでは“円卓の騎士”とは言えん····
     それに、己がいく道は己が切り開くものだ········」

ケフェウス「新入りは己の宿命を知り、逃げずに再び剣をとった·····
             我らにそれを止める資格などないのだ!」

メイド「·····分かりましたわ、主様のためになら認めましょう!」

デフティロ「ハァー、しゃあないな·····新入り···必ず勝てよ!」

~一方、ジャヴェルは~

ジャヴェル「<アルヴェジス>!見つけたぞ!」ザッ

アルヴェジス「やはり、追っ手はお前か<ジャヴェル>よ」ジャキィン

ジャヴェル「待て、我は戦いに来た訳ではない····君の“真意”を問うために来たのだ!」

ジャヴェル「我は君が組織と手を組む男だとは思えないのだ····
本当の君は正義の為に戦う円卓の騎士のはずだ!」

アルヴェジス「·····それはかつての話····今の俺は組織の幹部だ!」ダンッ キィン

ジャヴェル「嘘をつくな!君は意味もなく悪に加担などしないッ!!」キィン ジリジリ

アルヴェジス「····良いことを教えてやろう····裏切り者は
       円卓の騎士だけではない····天神官のジジィどももだ!」ジリジリ

ジャヴェル「何ッ!?天神官様たちが!?」

アルヴェジス「<吼零の騎士>に刃向かうために裏切ったんだ·····
       封印されし邪晶の姫<ベファルーワズ>を組織に渡してなッ!」

ジャヴェル「<ベファルーワズ>様をだとッ!!(<ベファルーワズ>様はあることを
      きっかけに、邪晶を永久に生み出す呪いをかけられた姫だ。その力
      を悪用させない為に自らの封印を<エクス>に頼み、眠りについた····)」

ジャヴェル「天神官様まで、裏切るとは····だが」ボォボォボォ····シュゥシュゥ

アルヴェジス「この炎はッ!!」バッ

ジャヴェル「····それでも、君は違うはずだ、<アルヴェジス>!」ボォボォボォウ

アルヴェジス「フンッ····(今はまだ真意を告げるときではないのだ····)」シュタ

アルヴェジス「<烈火亡骸>か····ならば、俺も本気でいくぞッ!」ダンッ

~一方、組織の第五支部では~

アルラウネ「····この棺桶に眠っているのが····<ベファルーワズ>」カンカン

アルラウネ「····研究にはちょうどいいわね····」カンカン

メデューサ「しかし、棺桶の封印はどうやって解くつもりだ?」

麒麟「もしかして····マキナちゃんの力を利用するんですか?」

アルラウネ「<マキナ>の力を使う·····そう」

アルラウネ「<マキナ>の血で封印を解くのよ」

アルラウネ「でも、肝心の血は封印と解くには足りないし····
<マキナ>は第六支部を脱走しようとしてるわ」スチャ ピーピー

メデューサ「それで、私たちに捕まえろと?」

麒麟「第六支部にはバジリスクさんもいるし大丈夫じゃ····」

アルラウネ「残念ながら、バジリスクは<シュトルフ>と交戦中なのよ
          ·······私は研究で忙しいし······お願い二人とも!」

メデューサ「仕方ないわね····行くわよ、麒麟!」

麒麟「えええぇ····私のんびりしたかったのに···」

~一方、ガルムは~

ガルム「····私はただ東京消滅の真実を知りたいだけよ」

俺(乙4)「兄さんが何か知っていると?プロトは何か知らないのか?」

プロト「私はその頃····水槽にいたから····」

俺(乙4)「·······兄さんに会わせるしかないのか····」

プロト「私は断固反対ッ!」グイグイ

俺(乙4)「うーん····でもなぁ····」  ピンポーン 

俺(乙4)「誰が来たんだよ····君は····誰?ってドワァ!?」グイ バタン!

プロト「俺ッ!!」タッタッタ ガチャ

ガルム「貴女はペルチェ····!!」

ペルチェ「この男は預かったわ····帰して欲しければ」スチャ  ピュン パシッ

ガルム「ここに来い?」ジィ

ペルチェ「····博士を連れてね····ではまた」ヒュウン····

プロト「···急いで助けなければ!」

ガルム「····プロト、博士は今どこにいるの?」

プロト「博士なら、この町の研究所にいるはず····」

ガルム「何の研究をしてるのよ?」

プロト「·····それは分からないけど····<カドゥケス>がどうとか····」

ガルム「<カドケゥス>·····聞き覚えがある名ね···」

ガルム「急いで博士の所へいくわよ、プロト!」

プロト「了解ッ!」

~一方、僕は~

僕「気合い入れていくよッ!!」ダンッ    ゴゴゴゴバリーン····

三刃を閉じ込めていた結界が破られた!

氷刃「ギュイガグォオオオオオオッ!!!」

僕「どうやら、<氷刃>が一番目みたいだね·····」バサッバサッ

氷刃「ギュイガグォオオガアアアアアア!!!」ブォーン カチカチ····バリーンバリーンバリーン!

氷刃の凍てつく息は瞬時に当たり一面を凍結させていく。

僕「グムゥ····(何て、冷気だッ!このままでは体温が奪われてしまう!)」

僕「(····体温の低下を防がないと·····)」

僕「ここは、<黒炎斬丁>だな····!」ジャキィン ザシュザシュザシュ ボォボォボォ

僕「····よし、周りの枯れ枝が燃えてきた····(···しばらくは体温低下を防げるはず)」

僕「····いくぞッ!!」バサバサッ キィン!

僕「<風雅影卍>!!!」ヒュウン ピキィン ブゥンブゥブン!

氷刃「ギュイガグォオオガアアアアアア!!!」コォコォコォー カチンカチン!!

~一方、ジャヴェルは~

ジャヴェル「····ま、待てッ!<アルヴェジス>!」フラフラ···

アルヴェジス「フンッ、貴様の相手をしている暇はない····」ヒュウン

ジャヴェル「···ハァハァ···急がねば····」ズシャン···

???「傷が浅くて良かったな····<ジャヴェル>」ユラユラ

ジャヴェル「<アルタイル>····今の名はダルガムだったな····
          それにしてもその姿はまさか········!!」

ダルガム「ああ、オレは死んだ····今じゃただの“亡霊”さ」ユラユラ

ジャヴェル「·····今度は“本当”に死んでしまったというのか····」

ダルガム「<シュトルフ>の洗脳を解くためにな·····」ユラユラ

ジャヴェル「死してなお、我に何の用がある?」

ジャヴェル「君はもう安らかに眠ってもいいはずだ····」

ダルガム「····どうやら、十三の騎士全員の力が必要になるらしいからな·····」

ジャヴェル「だが、今のままでは·····」

ダルガム「そう、全ての騎士を揃えるのは不可能だな·····
それでも、全員の力がなければならん理由がある!」ユラユラ

ダルガム「未来で<彗刃>が出現するのをオレは知ったんだ····」ユラユラ

ジャヴェル「<アルヴェジス>の言ったことは事実であったか·····」

ダルガム「オレがお前に会いにきたのは····これをわたすためだ」キラーン

ジャヴェル「それはメダルか?」

ダルガム「そう、これはメダルだ····そして、
これを<カルディア>に渡して欲しい····」ユラユラ

ジャヴェル「<カルディア>がどこにいるか分かるのか?」

ダルガム「····ヤツは組織の旧工場にいくはずだ····」ユラユラ

ダルガム「オレが手助けできるのはこれくらいだ····あとは
         自力でなんとか頑張ってもらいたい····」

ジャヴェル「····君はどうするんだ?」

ジャヴェル「···魂だけの存在では戦うことはできないはずだ」

ダルガム「····<円環の結晶>を持つ男を探すさ···」ユラユラ

ジャヴェル「<円環の結晶>で蘇るか····そんなことができるのか?」

ダルガム「<デウス>からの情報だ間違いない···」ユラユラ

ダルガム「<デウス>によれば···それを持つ男は
        現在組織から隠れて生活しているみてぇだ。」ユラユラ

ダルガム「オレはソイツに会って蘇る!」ユラユラ

ジャヴェル「····そうか、健闘を祈るぞ!」

ダルガム「ああ、じゃあな····っとその前にいい忘れたことがあった」ユラユラ

ジャヴェル「<カルディア>も世界の支配を!?」

ダルガム「たぶん、<彗刃>が原因だろう···
説得を頼むぜ!ではまた····」ユラユラ フッ

ジャヴェル「問題は山積みだな···さて、まずは
<カルディア>に会うとしよう」スタスタ···

~一方、僕は~

氷刃「ギュイガグォオオ····」ズシャン!

シュタ タッタッタ···ダンッ!

僕「ウオオオオオォォ!!」ジャキィン

巌刃「グブルウウウウウゥゥゥゥ!!」ドゴーンドゴーンドゴーン!!!

バキバキバキバキ···ヒュヒュヒュヒュン

巌刃は地面を岩石を投げとばす!!

僕「フゥン!」ピュンピュンピュン ダンッ バサッ 

僕「<玄焔斬鉄>!!!」シュパシュパシュパシュパ 

ザシュザシュザシュン ボォボォボォン!!

巌刃「グブルウウウウゥゥゥゥ····」ズシャン···

風刃「ファボォォォォォォ!!」バサバサッ ビュンビュンビュン!!

僕「うわぁ!!!」ヒュー、ドゴーン···パラパラ···

風刃「ファボォォォォォォ!!!」バサバサッ ビュンビュンビュン!!

再度、竜巻が彼を襲う!

僕「ウオオオオオオア!!!」ジャキィン シュー バシン!

僕「φアブゾーブゥゥゥゥゥゥッ!!」コォー ヒュウヒュウスーゥン····

僕「····ハァハァ、グッ···!」ズキズキ ガクッ

風刃「ファボォォォォォォ!!」ズシンズシン···

氷刃「ギュイガグォオオオオオオ!!」ズシンズシン···

巌刃「グブルウウウウウゥゥゥゥ!!」ズシンズシン···

僕「負けるもんかあああああッ!」ジャキィン タッタッタ バサッ

僕「フウオォォォォウ!!!」タッタッタ

氷刃「ギュイガグォオオオオオオ!!!」ヒューヒューカチンカチンカチン!

巌刃「グブルウウウウウゥゥゥゥゥ!!!」ドゴーンドゴーンドゴーンバキバキバキバキ!

風刃「ファボォォォォォォォォォォォォ!!!」バシン ビュビュビューン!

僕「ドリャアアアアアア!!」ザシュザシュザシュ ヒュヒュヒュン ダンッ タッタッタ

バリーンバリーンバリーン···ポロポロポロ タッタッタ ジャキィン

ビュゥイン グルグルグルグル ピキィン!

僕「····<玄焔斬卍>····!!!」グルグルグルグル キュイーン ザクザクザクザクザクザク ズバーン!

クルクルクル シュタ·······スゥーカチャン!

氷刃「ギュイガグォオオオオオオアアア····」ズシャン シュー キラーン···

風刃「ファボォォォォォォオオオオン······」ズシャン シュー キラーン···

巌刃「グブルゥゥゥゥゥゥウウウウイン·····」ズシャン シュー キラーン···

カツカツ···ピタッ、ヒョイ キラーン

僕「<邪晶>だけが残ったのか·····」

僕「····生きてるってことが少しだけ分かった気がするよ···」クルッ、カツカツ····

僕「(···僕は何のために生きるのか····)」バサバサッ····ヒラリ···

僕「(···“四聖龍”には心がなかった。ただそれだけで···)」バサバサッ

僕「心が彼らにもあったなら·····わかりあえたかもしれない····」バサバサッ

ジィー、キュイーン

シシュム「また一つ強くなったか····<彗刃>復活は近いな···」フッ

~一方、メイド達は~

ケフェウス「組織は平行世界で<戦刃>を復活させるつもりだ···」

ガウェイン「円卓の騎士を全員揃えることが出来ていないのが現状だ······」

デフティロ「何とかして他の騎士と連絡がつけられればな···」

ガゼリオル「それならば···大丈夫だ···」スチャ

ガゼリオル「<シュトルフ>は洗脳される前に支部の地図を俺に託した」

ガゼリオル「支部を減らすことも<シュトルフ>を見つけることも出来るぜ!」

メイド「···となると問題は三人だけですね」

ガウェイン「<アルヴェジス>、<エクラヴィア>そして···<カルディア>か」

ケフェウス「···それは我に任せて欲しい!」

ガウェイン「どうするんだ?」

ケフェウス「···<カルディア>と<エクラヴィア>は今、平行世界で
       組織が起こした“東京消滅”について調べている·····」

ケフェウス「実は十年前···我はその三人と既に会っていたのだ」

ケフェウス「···その時、<戦刃>の復活を聞いた我らは約束を交わした···」

ケフェウス「<戦刃>の復活が近くなったら···“ここ”に集まろうと」パラッ

ケフェウス「···騎士を揃えるために」

ケフェウス「···日時は明後日の午後2時だ····」

ガウェイン「そうか、ならばいくしかあるまい!!」

デフティロ「ああ、我らの力を結集するために」

ガゼリオル「····待て、この世界の守りはどうする」

メイド「それならばご心配なく···来なさい、ゼムルフォ!」チリーンチリーン

ゼムルフォ「お呼びですか?」キュイ、ウィーン

ガゼリオル「その娘は····誰だ?<オメガポーン>なのか?」

ゼムルフォ「私はガムルフォ···メイド様の下でメイドをしているものです。」キュイ、ウィーン

ゼムルフォ「私は<オメガポーン>などではありません···」キュイ、ウィーン

メイド「彼女は元々、<オメガポーン>を作るために
           組織に囚われていたのです。」

ゼムルフォ「だから、<オメガポーン>と私の顔が同じなのです···」キュイ、ウィーン

ガウェイン「それで、何故彼女を呼んだ?」

メイド「彼女が<吼零の騎士>であるからです!」

ガウェイン「何···!?信用出来るのか?」

ゼムルフォ「···私達の使命はあなた方とは違います···」

ゼムルフォ「ただ、世界を守る思いは同じだから···」

メイド「···どうか、彼女に任せてくれないでしょうか」

メイド「お願いしますッ!」ペコリ

ガウェイン「分かった···この世界を頼む!」

ゼムルフォ「はい、全力で守ります!」

~一方、組織の第六支部では~

バジリスク「<ψバルカン>!」ズダダダダダダダ ヒュヒュヒュヒュン

シュトルフ「セイヤアアアア!!!」タッタッタ ザシュザシュザシュ

シュトルフ「<残輝帝払>!!!」ブヒュウゥゥゥ カチコチカチコチ ジャキィン ズドーン!!

バジリスク「グウウウウウワアアア!!」バチバチ···カチコチ

バジリスク「(右腕が凍りつくとは···凄まじい冷気だ···!)」ムクリッ パッパッ···カツカツ

シュトルフ「さぁ、止めだ···!!」ジャキィン!

バジリスク「フンッ···どうやら、時間切れのようだ···」

ゴゴゴ···パラパラ···コロコロ

シュトルフ「な、何だこの揺れは!?」

バジリスク「フフフッ····あと三十分でこの支部は崩壊する!!」

バジリスク「貴様もここで死ぬのだ!」

シュトルフ「早く逃げなければ····」クルッ、タッタッタ···

バジリスク「···無駄だ···既に通路は閉鎖済み···」ガクッ····バタリ···

バジリスク「どうやら、私もここまでのようだ····」

???「いいや、まだ死なせないよ···<バジリスク>···」カツカツ

バジリスク「シシュムか···死なせないとはどういうことだ···」

シシュム「君も連れていく···偉大な<彗刃>の復活に必要だからね····」

~一方、組織の第一支部では~

首領「何やら騒がしいな····」

首領「第六支部はどうなっている?」

フェンリル「ハッ···支部は崩壊しました」

首領「···そうか、支部が減ったか···おのれぇ!」ガンッ

首領「····忌々しい連中だ···!」

首領「フェンリルよ···騎士どもを即刻始末しろッ!」バンッ

フェンリル「承知しました···」ヒュゥン···

首領「·····余の計画を邪魔するものは全て消す!」

~一方、組織の第五支部では~

アルラウネ「ルンルン♪♪ララララッと····」ピポパピポプシュー···

アルラウネ「あと少しで·····新たな<ゼローブ>の完成よ♪」ピポパピオ···

???「待て···!そこまでだ···」ジャキィン ブゥン!

アルラウネ「わわわわッ!?危ないわねッ!誰よッ!」ザッ

バリガウル「円卓の騎士<バリガウル>···君を滅しに来たッ!」ジャキィン スタスタ···

アルラウネ「よくここが分かったわね···」シュルシュル···バチンバチン!

彼女は背中から鋭い刺のついた蔦を伸ばす!

バリガウル「···ルミヤとヴァリルのおかげだ···」ジャキィン バチュウンバチュウン···

彼は剣に電気を集中させていく···

バリガウル「既に俺様の仲間が他の支部を襲撃しているはずだ····」バチュウンバチュウン····

アルラウネ「無駄ね···<オメガポーン>に勝てるとでも?」シュルシュルシュル

バリガウル「····だからこそだ、君を倒し<オメガポーン>のコントロールを解除する!」

アルラウネ「···倒されるのはアナタの方よッ!」シュルシュルシュルシュル バチンバチンバチン!

バリガウル「ハァァァァッ!!」ザシュザシュザシュ ドサッドサッ····

アルラウネ「ッ!···蔦を焼き切るなんて····!」ポタポタ····

バリガウル「俺様は電気を扱えるんでな····」バチュウンバチュウン···

バリガウル「さぁ·····次は蔦ではなく君を焼き切るぞ····」バチュウンバチュウン···

アルラウネ「···か弱い乙女を殺す気?怖いわね···」シュルシュルシュル

~一方、第四支部では~

サッサッサ···チラッチラッ···タッタッタ

ルミヤ「忍びこめたわねッ!」タッタッタ

ヴァリル「だが、<オメガポーン>をここでは大量動員している
               油断していると命はないぞ······」タッタッタ

ルミヤ「ええ、彼女達は強いからね···でも、負けないわッ!」タッタッタ

ヴァリル「···その気力が果たしてもつだろうか···」タッタッタ

ルミヤ「ネガティブなこと言わないッ!」タッタッタ

ヴァリル「君はポジティブ過ぎだと思うがな···」タッタッタ

シンニュウシャアリ!、シンニュウシャアリ! タダイマ チュウオウセイギョシツヘ、イドウチュウ···

タダチニ、ホカクセヨ···ホカクセヨ···ホカクセヨ···

ルミヤ「···激闘の予感ねッ!」タッタッタ

ヴァリル「頭痛がする····帰りたい···」タッタッタ

ルミヤ「骨のある相手と戦えるのよ···ワクワクしてきたわッ!」タッタッタ

ヴァリル「私は不満でしょうがないが·····」タッタッタ

~一方、第三支部では~

ジャヴェル「···いくぞッ!<カルディア>!」ダンッ 

俺(平穏)「おうッ!暴れてやるぜッ!」ダンッ

戦闘員達「ゲルガーッ!」ダッダッダ···

ジャヴェル「フンッ!」ボォボォボォ···スパースパースパン!

戦闘員達「ゲェエエ····」ドサッドサッ

俺(平穏)「<弾辰閃蛇>ッ!」ジャキィン ピカァ!ギャリリリン!ザシュザシュザシュ!

戦闘員達「ギャアアアアアッ!」ドゴーン、ドサッドサッ···

ジャヴェル「···雑魚は片付いたが···」ザッ

俺(平穏)「····<オメガポーン>を率いた奴がくるとはッ!」ザッ

フェンリル「フフフッ···円卓の騎士よ、ここで貴様らは死ぬのだッ!」ジャリン···

フェンリル「首領様の側近であるこの“フェンリル”によってなぁ!」ジャリン···

フェンリル「さぁ、行けッ!<オメガポーン>よッ!」ジャリン···

オメガポーン達「了解しました···対象を殲滅します···」ヒュンヒュンヒュン シュタシュタシュタ!

ジャヴェル「···まずいな、<ゼローブ>を纏っている···!」ジャキィン···ボォボォボォ···

俺(平穏)「···<ゼローブ>のエネルギー源を断ち切ればいい···」ジャキィン···ジャララララン···

ジャヴェル「···バックパックを破壊するのは骨が折れる!···」ダンッ ボォボォボォ···

俺(平穏)「俺がサポートする···お前は背後をッ!」ジャララララン···ブゥンブゥンブゥン!

俺(平穏)はスネークソードを振り回し攻撃をする。

オメガポーン達「···攻撃開始···コードψ3124···」バシュン バシュン バシュン

ジャヴェル「分身だとッ!?」ザシュザシュザシュ···

俺(平穏)「この数で分身されるとは···!」ジャララララン スパーンスパースパン···

フェンリル「終わりだな···ハッハッハッ!」

~第三章完結~

次回予告

僕「これが究極の力“ドラグーン”か···」バシュンバシュン!

俺(平穏)「円卓の騎士として···俺は戦うッ!」スゥー、ジャキィン

ダルガム「ようやく、お出ましか···<戦刃>!」バサッバサッ

首領「遂に余の悲願が叶うのだッ!」

フェンリル「このときがきたか···私も真の姿を見せようッ!」ジャリン···バーン!

シシュム「偉大な<彗刃>様が降臨なされる···!!」ヒュンヒュンヒュン、シュタ···

続く

~第四章~「彗の龍神、鎧の龍人」

俺兄「···ペルチェ、私達の仲間にならないか?」

ペルチェ「···それは出来ないわ···」

ガルム「仲間を裏切れないから?」

ペルチェ「···“首領”様に駒としか思われてなくても、私はラウネ達を
         見捨てまで“首領”様の支配から逃れるのは嫌ッ!」

プロト「···貴女は優しいのね···」キュイ、ウィーン

ガルム「ハァ-···なら彼女達も支配から解き放つならいいわよね?」

ペルチェ「····それならかまわない····」コクリッ···

俺兄「よしっ決まりだなッ!急いで、第一支部に向かうぞッ!」

ガルム「ええ、そうね···(···ガルーダの姉御も<カドゥケウス>
                とともに向かっているはず)」

ガルム「待っててね、姉御···」グッ

プロト「···博士、<ゼローブ>はどうするの?装備がないと戦えないよ···」キュイ、ウィーン

俺兄「それなら、ペルチェの<ゼローブ>を解析して既に新規作成済みだ」ドヤァ···

プロト「流石、博士···仕事が早い···」キュイ、ウィーン

~一方、僕は~

僕「僕たちが向かうのは第一支部?」

メイド「はい、<ガゼリオル>様が地図を···」

ガウェイン「首領を倒し奴らの計画を阻止するのだ。」

僕「でも、僕はまだ“ドラグーン”になったことは···」

ケフェウス「それならば、“円環の結晶”をもう一つ手にすればいい···」

僕「···“円環の結晶”って僕の心臓になっている部分だよね?」

ケフェウス「ああ、そして、君の鎧<ペンデュラム>
          を制御するために組み込まれたものだ」

僕「そんな“レアモノ”がどこにあるんだよ···」

ゼムルフォ「私···知ってます···今は俺兄博士が所持しているそうです。」

メイド「流石は<吼零の騎士>ね」

ゼムルフォ「恐らく、彼も第一支部に向かうのでは?」

デフティロ「何故そんなことが分かる?」

ゼムルフォ「私の細胞を元にして生まれた···<オメガポーン>
        その最初の個体が博士がそこに向かうと教えてくれました」

デフティロ「そうか···君の分身だからこそ、テレパシーで話せたのか」

ガウェイン「で、彼らはいつ第一支部に乗り込む?」

ゼムルフォ「明日の午前2時だそうです。」

ガゼリオル「六時間後か···今のうちに準備をしとかねぇとなッ!」パシッ

僕「じゃあ、今のうちに食事は済ませておこうよ」

メイド「コック長にお願いしましょう···」チリーンチリーン···

コック長「お呼びでしょうか。」

メイド「食事を作って欲しいの···急いで」

コック長「はい、分かりました。」クルッ、タッタッタッ···

~一方、第六支部では~

ゴゴゴズシャーン!

シュトルフ「ハァハァ···間一髪だった···」

相棒「ああ、そうだな···」

私「あのぉ···<アルヴェギヤ>さんは敵なんですか?」

相棒「分からない···ただ以前の奴とは明らかに様子が違った···」

シュトルフ「<エクラヴィア>、お前アイツに会ったのか?」

相棒「ああ、この娘を···<マキナ>を助けるときに襲ってきた」

シュトルフ「その娘が<マキナ>だと···!」チラッ

私「あのぉ···そんなに重要人物なんですか、私って···」

シュトルフ「君は長い間、空白の席だった三賢者の一人
         <マキナ>の力を受け継いだんだよ」

私「どうして、私···何ですかッ!こんな力があるから···
私は組織に捕まり、酷い仕打ちを····」ブルブル

私「もう嫌なんですよッ!こんな力入りませんッ!」バンッ

相棒「東京を元に戻せるかもしれないのにか?」

私「そんなことできるわけない···」

相棒「いいや、できるさ···<マキナ>の力なら」

シュトルフ「<エクラヴィア>よ、東京は消滅したのではないのか?」

相棒「厳密にはこの世界から切り離されたんだ···人も建物も」

私「切り離された?どういうことよッ!?」

相棒「奴らの行った実験で生み出されたのは“ブラックホール”だ」

私「···そうなのね···確かにあの日、空に渦があったわ」

シュトルフ「だが、だとしてもどうやって制御出来たんだ?」

相棒「恐らく、“円環の結晶”で制御を行ったんだろう」

私「私の力で助けられる···友達も他の人達も?」

相棒「<マキナ>の力は···宇宙のあらゆる事象を司る···
そのなかの一つが“ホワイトホール”だ···」

シュトルフ「“ブラックホール”で吸収された物はいつか、“ホワイトホール”
   からでてくるといわれているが実在していたのか?」

相棒「<マキナ>が到達した魔導の真理だ···実在している。」

~一方、第五支部では~

アルラウネ「···か弱い乙女を殺す気?···怖いわね···」シュルシュル···キラーン!

バリガウル「邪晶を取り出してなにを?」バチュウンバチュウン···

アルラウネ「フフフッ···食べるのよ!これほどの力なら···
                アナタに勝てるかも···!」シュルシュル、ジャキィン!

バリガウル「邪晶を取り込み、花を咲かせたところで···」ダンッ、バチュウンバチュウン!

バリガウル「強くなるものかぁぁぁぁぁぁ!」ザシュザシュザシュ、ジュージュージュー

~一方、第四支部では~

ルミヤ「ここが“中央制御室”ね···」ガチャ···バタン

麒麟「あっ、敵ですよッ!メデューサさん!」ワクワク

メデューサ「はしゃぐと怪我するわよ?麒麟···」

ヴァリル「何だこの女達は?魔族のようだが···」

メデューサ「私達は<魔神将>···」

麒麟「この支部は私達が守りますッ!」

ルミヤ「<魔神将>···フフフッ、骨がありそうね···!」スゥーカチャ ジャキィン

ヴァリル「···ハァ···面倒な敵だな···」ジャキィン

メデューサ「開戦といきましょうか!」シュルシュル シャーシャー!

麒麟「殺っちゃいますよ~」ピカァ ブゥン ズシャーン パラパラ···

メデューサは頭の蛇を解放し、麒麟は戦斧を召喚し臨戦する。

~一方、第三支部では~

フェンリル「終わりだな···ハッハッハ!」

オメガポーン達「対象抹殺します···」ウィーン、ズダダダダダダダダ!

ピューンピューンピューン、キィンキィンキィン···パラパラ···

ジャヴェル「グゥ、手強い!」ポタポタ···

俺(平穏)「ジャヴェルッ!これをッ!」ブゥン、ヒューズシン キラーン!

ジャヴェル「これは“邪晶”···しかも特大サイズ!」

俺(平穏)「鎧を強化するんだッ!」

フェンリル「させるか···<オメガポーン>やれッ!」

オメガポーン達「対象を確認···破壊しますッ!」ガチャ ズダダダダダダダダ!

俺(平穏)「かかったな···!それは爆竹だッ!」タッタッタ···

バチバチバチバチバチ モワーンモワーンモワーン

フェンリル「オノレェ!奴らを逃がすなッ!」

ジャヴェル「君···よくもあんな量の爆竹を我の前で···」タッタッタ···

俺(平穏)「わ、悪かったよッ!···だが、あのままじゃ負けただろ?」タッタッタ···

ジャヴェル「ああ、そうだな···ありがとう」タッタッタ···

俺(平穏)「で、これからどうする?」タッタッタ···

ジャヴェル「とりあえず、<バリガウル>と合流しよう」タッタッタ···

~一方、第一支部の地上ゲートでは~

僕「黒炎斬丁ぉぉぉぉぉッ!」ボォボォボォ···

ガウェイン「···<瞬武帝払>···!」ダンッ、タッタッタ ザシュザシュザシュ!

戦闘員達「ゲェルガアアア····」ボカーンボカーン バタッバタッバタッバタッ····

デフティロ「あらかた、片付いたな···」ジャキン

ガゼリオル「だが、強敵が来たようだぜ···!」ザッ

ヒュゥンヒュゥンヒュゥン!

オメガポーン達「対象を確認しました···殲滅します!」キュイ、ウィーン

僕「この娘達が<オメガポーン>···」ジャキィン

ケフェウス「油断するなよ、“新入り”···」ダンッ、タッタッタ···

モワーンモワーンモワーン···

プロト「博士、あっちで戦闘が始まってる···」キュイ、ウィーン

俺兄博士「そうか、<円卓の騎士>がすでに来ているのか」

ガルム「急ぐわよッ!」

ヒュゥンヒュゥン

???「おっと、ここを通すわけにはいかないね!」

???「君達のもつ“円環の結晶”を渡してもらうよッ!」

俺兄「お前は誰だッ!」

シシュム「僕は“シシュム”···偉大な<彗刃>様の配下···」

ペルチェ「貴方はバジリスクの部下じゃなかったの?」

シシュム「僕は<彗刃>様のために働くのみ···バジリスクなどに
               忠誠を誓った覚えはないよッ!」

ガルム「じゃあ、何でアンタは“円環の結晶”を狙ってるのよ···」

シシュム「愚問だね···勿論、<彗刃>様のためさッ!」スゥーカチャ、ジャキィン

俺兄「やるしかないな···」ザッ

シシュム「フフフッ···気をつけなよ···もう一人いるから···」

ガルム「この気配は···まさかッ!」

???「裏切り者はここで死ねッ!」ガチャ、ズダダダダダダダダ!

プロト「危ないッ!ガルムッ!」

ガルム「ウッ!グハァ!グァァァァ!」バキュンバキュンバキュン!

ガルム「ウゥゥゥ···バジリスクッ!」ポタポタ···

バジリスク「久しぶりだな···ガルムよ」シュタ···

ガルム「何でよ?···アンタはコイツに利用されてたんじゃないかッ!」

バジリスク「あくまでも私の目的を果たすために···協力しているだけだ」

ガルム「何ですって···目的って何よ!」ゼェゼェ···

バジリスク「知る必要はないッ!貴様達はここで死ぬ!」

ガチャ···ウィーン、ズダダダダダダダダ!

~一方、第二支部では~

天神官a「どうやら、他の支部は攻撃を受けているようだ」

天神官b「我々も巻き添えをくらうやもしれんな···」

天神官c「再び、騎士側につくとするか」

???「やっぱ、オメェラは嫌いだなッ!」ジャキィン、タッタッタ!

天神官a「お前はダルガム!」

天神官b「貴様···また、我々の邪魔を!」

天神官c「許さんぞぉ!小娘が!」

ダルガム「ハンッ···よくいうぜ、手のひらコロコロ返すくせによぉ!」ジャキィン ザシュ!

天神官c「グワァ!」バタリ···

ダルガム「一人残らず地獄に送ってやるッ!」ダンッ、ザシュザシュ!

天神官b「ヒィィィィ!」タッタッタ···

天神官b「儂はまだ死にたくないッ!」タッタッタ···

ダルガム「死にたくないだと?命乞いか···みっともねぇなぁ!」ジャキィン、タッタッタ···

バーン!

ダルガム「グワァ!···バリア····!」ジャリィ···

天神官a「ダルガムよ、貴様と遊んでいる暇はないのだ···」ヒュゥン···

天神官b「この借りはか、必ず返すぞぉぉぉ·····」ヒュゥン···

ダルガム「チィッ、逃げられたか···」ジャキィン スゥーカチャ

ダルガム「奴らは第二支部で何をしていたんだ···」カツカツ···

ブゥーンブゥーン···ケイコクケイコク、サンジュプンゴニバクハシマス

ダルガム「天神官のジジィども···余計なことしやがって···!」タッタッタ···

ピィ、ボカーン!ボカーン!

ダルガム「もう火の気が···三十分じゃなさそうだ···」タッタッタ···

ピュゥイン!バボガァァァァン!

ダルガム「グハァァァァァ!!」ヒュー、バリーン!

ダルガム「チィッ、逃げられたか···」ジャキィン スゥーカチャ

ダルガム「奴らは第二支部で何をしていたんだ···」カツカツ···

ブゥーンブゥーン···ケイコクケイコク、サンジュプンゴニバクハシマス

ダルガム「天神官のジジィども···余計なことしやがって···!」タッタッタ···

ピィ、ボカーン!ボカーン!

ダルガム「もう火の気が···三十分じゃなさそうだ···」タッタッタ···

ピュゥイン!バボガァァァァン!

ダルガム「グハァァァァァ!!」ヒュー、バリーン!

~第五支部~

バリガウル「ダァァァァァ!」ザシュザシュザシュ!

アルラウネ「<μヴェノム>ッ!」ブシャーブシャー!

バリガウル「グウゥ···!?毒だと···」ガクッ···バタリ···

アルラウネ「<μヴェノム>は細胞を徐々に侵食し破壊する」

アルラウネ「貴方の命はもって10日ほど···残りわずかの命だけど···」シュルシュル、ジャキィン!

アルラウネ「私が今、楽にしてあげるわよ!」シュルシュル、ジャキィン グサグサグサッ!

バリガウル「グハァァァァァ!····簡単に死ぬかよ···!」ポタポタ···ムクリッ···

アルラウネ「あら、まだ戦う気?」シュルシュルシュル···

バリガウル「当然だ···仲間のピンチを見過ごせるかよッ!」ジャキィン、バチュンバチュン!

アルラウネ「良い根性ね···でも、私は倒せないわッ!」シュルシュルシュル、ジャキィン!

バリガウル「(···毒を抜く前に多分、俺様は死ぬ···)」ジャキィン、バチュンバチュン

バリガウル「(···その前に、システムの制御だけは破壊してやるッ!)」タッタッタ···

~第四支部~

ルミヤ「いくわよ、タァァァァァァ!」スパーンスパーンスパーン!

麒麟「よっと、えええいッ!」ズドン···パラパラ···ブゥン!

ルミヤ「ふぅん、やるわねッ!」ジャキィン、キィン

麒麟「貴女こそ···お強いですッ!」ブゥン、キィン

キィンキィンキィンキィン!

ヴァリル「あちらはやけに楽しそうだな···」ジャキィン

メデューサ「もしかして、派手に戦いたい?」シャーシャー

ヴァリル「いいや···ボクは静かなほうがいい···」ダンッ、タッタッタ···

メデューサ「···敵でなければ、貴女とは友達になれたかもッ!···」シャーシャー、グワァン!

ヴァリル「そりゃどうもぉぉぉぉ!」ザキュンザキュンザキュン!

ボトボト···ボトボト···

ヴァリル「蛇の丸焼きの···完成だ」スゥーカチャ、スパーンスパーンスパーン!

メデューサ「私の髪をよくもッ···許さないわよッ···!」ギロッ!ピカーン

~第一支部地上ゲート~

僕「ウォォォォォォォォォ!」タッタッタ、ザシュザシュ

オメガポーンA「········」ドゴーン···キューイン、バボォ-ビュウン!

僕「背中のバーニアで飛んでいるッ!?」

ケフェウス「まずいな···<ゼローブ>を纏われれば空中戦ができるのは」

ケフェウス「新入りとメイドさんだけだ···」

ガウェイン「もう、遅いようだ···!」ギリィ···

オメガポーンB「バーニア出力全開····」バボォ···

オメガポーン達「バーニア出力します····」バボォ···

僕「皆さんは背中のブースターを狙ってくださいッ!」ダンッ、バサバサッ···

メイド「皆様、この弓をお受け取りください···
              サポート頼みましたよッ!」バサッバサッ···

パシッ パシッ パシッ パシッ

ケフェウス「弓か···久しぶりに使う···」キューイン ビュゥ

ガゼリオル「やってやるぜッ!」キューイン ビュゥ

デフティロ「狙いは正確かつ慎重にな」キューイン ビュゥ

ガウェイン「新入り···頼んだぞッ!」キューイン ビュゥ

グサグサグサッ ヒュー ズシャン ヒュー ズシャン

~一方、俺兄博士達は~

俺兄「ガルム、君は休んでいろ···」

ガルム「私はまだ、戦えるッ!···ウッ!」ズキズキッ···ポタポタ···

俺兄「その傷では無理だ···プロト、手当てしてやってくれ···」

プロト「博士···私も戦うッ!」キュイ、ウィーン

俺兄「駄目だッ!傷の治療をできるのはこの中で君だけだ
          君以外にガルムを救うことはできないッ!」

ペルチェ「プロト、博士は私が守るから···安心して···」

プロト「なら···約束して博士、無事に帰ってくると···」スッ

俺兄「ああ、約束するッ!」グッ、タッタッタ···

シシュム「相談は済んだかい?」

俺兄「お前らは私達が倒すッ!」

バジリスク「フンッ、人間が魔族に勝てるものかッ!」

ペルチェ「それはどうかしら?」

俺兄「<ゼローブ>があれば話は違うッ!」ピィーン、キラーン!

俺兄「コードALPHA1256ッ!」パァー···コードニンショウ···アーマーオン!

ガチャン、プシュー ウィーン!

ペルチェ「私もッ!」ピィーン、キラーン!

ペルチェ「コードOMEGA1469ッ!」ニンショウ···アーマーテンカイ!

ドゥイーン、ギュルォォン!

シシュム「流石は<ゼローブ>の開発者···俺兄博士だ」

バジリスク「シシュム、ここは我に任せろ···」

シシュム「じゃあ僕は···<カドゥケウス>と遊んでくるよ」ヒュゥン···

~第三支部~

フェンリル「オノレェ···どこに消えたッ!」プルルルル···

フェンリル「ムッ、誰だ···」ピッ···

フェンリル「何ッ~!?第一支部が攻撃を受けているだとッ!!」

フェンリル「首領様が心配だ···一旦戻るか···」ヒュゥン···

ジィー、タッタッタ···コソコソ

ジャヴェル「仲間が戦っているようだな」タッタッタ···

俺(平穏)「俺達は第五支部に急ぐぞッ!」タッタッタ···

ジャヴェル「ああ、<バリガウル>が無事だといいが···」タッタッタ···

ジャヴェル「第五支部には魔神将の一人“アルラウネ”がいる」タッタッタ···

俺(平穏)「成る程、そりゃ確かにヤバそうだ」タッタッタ···

~第五支部~

バリガウル「ウォォォォォッ!」バチュウン、バチュウン!

シュルシュルシュルシュルシュル、ジャキン、ブゥン!

バリガウル「雷電冥装ッ!」バチチュウン、ビリビリビリッ!

アルラウネ「フンッ、効かないわよッ!」ブワァン、キィンキィンキィン···

バリガウル「狙いはお前じゃない···」ガクッ、バタン···

バチィィィン···プスプス···

アルラウネ「制御装置を捨て身で破壊するなんて···」

アルラウネ「ああぁ···これじゃ、台無しねッ!」シュルシュル、ジャキン、グワァン!

スパーンスパーンスパーン!ボトボトボト···ブシャァァ!

アルラウネ「ギャアアアアアアッ!腕がアアアアアアッ!」

???「<バリガウル>、大丈夫か?」

バリガウル「助けに来たのか···ダルガm···」ガクッ···

ダルガム「おいっ!しっかりしろッ!バリガウルゥゥゥゥゥゥゥッ!」

アルラウネ「フハッ····死んだのッ、無様ねぇッ···」ヨロヨロ···

ダルガム「<バリガウル>の仇はオレがとるッ!」ジャキィン···ダンッ、バサッバサッ!

ダルガム「<風雅空礼>ッ!」ヒューザシュン!

アルラウネ「ギャアアアアアアアアアアアア!!!」ブシャァァァァァァァァ···バタン···

ダルガム「<バリガウル>、必ず蘇らせてやる···」スゥーカチャ、ダンッ、バサッバサッ···

バサッバサッバサッバサッ···

~第四支部~

ヴァリル「···蛇の執着心が強いというのは···」クルッ

ヴァリル「本当らしいね···」ジャキィン

ゴゴゴゴゴゴ···

メデューサ「よくもよくもよくもッ···私の髪をォォォォォォッ!」ギロリ···

ヴァリル「完全にオカンムリだね」

メデューサ「潰すッ!骨も残らないように·····細かくッ!」シャーシャーシャー!

ヴァリル「そんなに怒ると···髪に良くないよッ!」ジャキィン···タッタッタ、ブゥン!

メデューサ「二度同じ手は通じないわよ···!」シャーピカーン!

ヴァリル「この光はッ·····!!」カチンカチンカチンカチン!

ズドン!ゴロッ···

ヴァリル「腕が石に···!」ズシン···ガクッ···

メデューサ「これで、ご自慢の剣術も使えないわねぇぇぇッ!」ドガッドガッ!

ヴァリル「グゥゥ、ゴハァ!」ビチャビチャ···

メデューサ「髪の怨みを思い知れッ!」ドガッドガッ!

ヴァリル「グハァ、ダハァァァァ!」ビチャビチャ···

メデューサ「簡単には殺さないわ···」ドガッドガッ!

ヴァリル「グハァ、ゴハァァァァァァァ!!」ビチャビチャ···

メデューサ「フフフッ、次で終わりよ···」シャーシャーシャー、グワァン!

スパーンスパーンスパーン!

ボォボォボォ!ジュージュー···プスプス···

メデューサ「この炎は···」

シュタ···

ルミヤ「そう、私よ」ボォボォボォ···

メデューサ「まさかッ!貴女は麒麟が···」クルッ···

ルミヤ「彼女なら···」

麒麟「······zzz···メリーさんの···羊···zzz···」ムニャ···

メデューサ「ね、寝ている!」

ルミヤ「だから···貴女の相手はこの私よ···」ジャキィン

メデューサ「フフフッ···いいわ、二人まとめて···」ピカァーン!

メデューサ「石に変えてやるわッ!」シャーシャーシャー、グワァングワァングワァン···

ルミヤ「···いくわよ···」ダンッ、タッタッタ···

~第一支部地上ゲート~

僕「ハァァァァアッ!」ザシュザシュ!

オメガポーンA「·········」パシッ、グワァン!

僕「ウワアアアアアッ!!」ブゥンブゥンブゥンブゥンブゥン···

ヒュー···ドゴーン!

メイド「主様ッ!···よくもッ!」キィ

メイド「タァァッ!!」バサッバサッ···ビュン!

バボォォォ···キィン!

オメガポーンB「········」キュイー···ビィィィィィィッ!

メイド「キャアアアアアアアアアッ!」ビリビリ···

ヒュー···ドゴーン!モクモク···

僕「メイドさん···大丈夫···?」フラフラ···

メイド「ええ···なんとか····」ヨロヨロ···

僕「あの二体の強さは異常だね···」

メイド「···今の私達では勝てないのでしょうか···」

僕「いいや、まだ希望はあるッ!」キラーン

メイド「それは“邪晶”···」

僕「今こそ···“第二の進化”だと思うんだ···」キラーン

僕「メイドさんは、休んでて···」ザッ

僕「鎧よ、騎士に新たなる力をッ!」ピカァーン···ジャショウ、ニンショウシマシタ···

ブレイクパラディン!クリムゾン!パァァ···シュン···

メイド「それが···“クリムゾン”···ですか···」

僕「装飾は赤が基調か···」ガチュンガチュン···

僕「うん、悪くないッ!···それじゃ、倒してくるよ···」ビュゥ、バサッバサッ···

メイド「···ご武運を···」

僕「“リベンジ”といくかな···」バサッバサッ

オメガポーンA「····標的再確認···」ウィーン···バボォォォ···

オメガポーンB「抹殺します····」ウィーン···バボォォォ···

???「待て···」

オメガポーンA·B「·······」ピタッ

僕「オメガポーンが止まったッ!?」バサッバサッ···

僕「アンタは誰だッ!」バサッバサッ···

シシュム「僕は“シシュム”···偉大な<彗刃>様の配下···」

シシュム「<カドゥケウス>···進化した君と一対一で勝負がしたい···」

シシュム「そのために、その娘達には眠ってもらったのさ」

僕「···随分な自信だね···」バサッバサッ···

シシュム「その娘達ではどうせ君には
         勝てないと思っただけさッ!」ジャキィン、ビュゥ···

僕「フッ···そう···」ジャキィン、ビュゥ···

~異世界·ヴェルジャミオガ~

ヒュゥン···ヒュゥン···

天神官a「始めるぞ···」

天神官b「だが、天神官cは死んだが···」

天神官a「我々の計画に支障はない」ガサゴソ···キラーン

???「見つけたぜ···ジジィどもッ!」バサッバサッ···シュタ···

天神官b「ダ、ダルガムッ!!」スッスッ···

天神官a「生きておったか···」

ダルガム「“オレ”だけじゃない···」

カツカツ···ジャキィン

天神官a「お前達は···!!」

ジャヴェル「天神官様···覚悟なされよ···」ジャキィン、ボォボォボォ···

俺(平穏)「アンタらの計画とやらはここで終わるッ!」ジャキィン

ゼムルフォ「私は<吼零の騎士>として···あなた方を斬るッ!」スゥーカチャ、ジャキィン

天神官a「円卓の騎士が三人に、吼零の騎士が一人か···」

天神官b「ど、どうするんじゃッ!これでは計画が···」アセアセ···

天神官a「···言ったはずだ···計画に支障はないと」

ダルガム「なぁにゴタゴタ言ってやがんだぁぁぁッ!!」ジャキィン、タッタッタ···

キィン!グワァン···

ダルガム「また、バリアか···」ザァァァ···

俺(平穏)「あのバリアを破らないと」

ゼムルフォ「私、考えがありますッ!」

ジャヴェル「ほう···聞こうか···」

ゼムルフォ「えっとですね········」コソコソ···

ダルガム「···分かったぜ」

俺(平穏)「了解だ···」

ジャヴェル「タイミングを外せばチャンスはないが···」

ジャヴェル「何もしないよりましだ」

ゼムルフォ「では、5秒後に···」

ゼムルフォ「カウントダウン5秒前···5···4···3···2···1···0···」

ゼムルフォ「今ですッ!」ジャキィン、ブゥンブゥンブゥン!

ゼムルフォはトマホークを天高く、投げ飛ばした!

ジャヴェル「ハァァァァァ···」タッタッタ、ダンッ···

ジャヴェル「<烈火亡骸>ッ!」ボォボォボォ!

ブゥンブゥンブゥン···バチバチバチバチッ···

ジャヴェルがトマホークに炎を纏わせる!

俺(平穏)「お次はこれだッ!」タッタッタ、ジャキィン ザシュ ボォボォボォウ!

俺(平穏)「<蒼炎斬滅>ッ!」

ブゥンブゥンブゥン···バシュバシュバシュボォ···

更に、トマホークに蒼い炎が加わる!

ダルガム「仕上げだ···」タッタッタ、バサッバサッ···

ダルガム「·····風雅旋風ッ!」バサッバサッ、ジャキィンジャキィン ブビュゥー!

ブゥンブゥンブゥンブゥン バシュバシュバシュボォボォボォ

トマホークは旋風により、更に回転する!

ブゥンブゥンブゥンブゥンブゥンブゥン バシュバシュバシュボォボォボォゥ

キィン、バリバリ····ピキピキ···

天神官b「バリアにひびが···」

天神官a「···········」

ブゥンブゥンブゥンブゥン、バボォォォゥゥゥゥ···キュイン、ピカァーン···バリーンバリーンバリーン!

天神官b「バリアが割れた···!!」

シュタ、シュタ、シュタ···

俺(平穏)「ハァハァ·····よし···」

ジャヴェル「···やった···」

ダルガム「ゼムルフォ、お前の言ったとおりだな···」

ゼムルフォ「いえいえ···皆さんが協力してくれたおかげです」

~一方、俺兄博士達は~

バジリスク「<ψバルカン・ネオ>ッ!」ガチャ···キュイン

ズダダダダダ···ピュゥンピュゥン!

俺兄「····コードALPHA1257····」ニンショウシマシタ···カソクシマス···

ドゥウウィーン、プシュ-······ビュゥビュゥビュゥウン···

ビュゥビュゥビュゥウン···

バジリスク「チィッ···ちょこまかと···」ズダダダダダ···

タッタッタ···バボォォォゥゥゥゥ···

バジリスク「!!この音は···後ろか···!」クルッ、ズダダダダダ···

ペルチェ「遅いわよッ!」バボォォォゥゥゥゥ、ジャキィン

キィンキィンキィンキィンキィン···ポロポロ···

ペルチェ「<双ノ一閃>ッ!」スパーン!····バボォォォゥゥゥゥ···シュタ···

バジリスク「ウワァァァッ!!!」バチバチ···

バジリスク「グゥ···まだ負けんぞ···」フラフラ···

バジリスク「我にはまだ···」ガサゴソ···

バジリスク「果たすべき目的があるのだ」キラーン

俺兄「“邪晶”で何を···」

バジリスク「フフフフッ···こうするのだ···」パクッ!ゴォクン!

ペルチェ「“邪晶”を食べた!?」

バジリスク「これで···我は······」ピキピキ···

俺「まさか···進化するのかッ!」

バジリスク「···みなぎる···素晴らしい力だッ!ハッハッハ···!」バリバリ···

バジリスク「フヌゥゥゥゥゥアアアアッ!!」ピカァーン!

俺兄「ウワァァァッ!」ヒュー、ドゴーン···

ペルチェ「キャアアアッ!」ヒュー、ドゴーン···

俺兄「グッ····なんて力だ···」

バジリスク「フフフッ···驚くのはまだ早い···」ピカァーン!

モクモク···ヴァーン

バジリスク(キマイラ)「グゥゥゥゥゥ···ガァオオオンッ!」ズシン!

ペルチェ「あの姿はッ!?」

俺兄「···“キマイラ”か···」

バジリスク(キマイラ)「フフフッ···この姿になるのは···久しぶりだ」

バジリスク(キマイラ)「なにせ、自我を失いかねんからな···」

バジリスク(キマイラ)「だが進化した我はもうそれを克服した····」

俺兄「···私は美女の姿の方が好きだけどね···」

ペルチェ「そんなこといってる場合じゃないッ!」

俺兄「···分かってるさ···(<ゼローブ>の装甲がどれだけもつか···)」

俺兄「ペルチェ、出来るだけ鎧の損傷はないように···」ジャキィン

ペルチェ「了解よ」ジャキィン

~第一支部地上ゲート~

ガウェイン「“新入り”に任せている間に」

ケフェウス「ああ、基地の内部に入る」

デフティロ「···誰か来たようだ」

カツカツ···ピタッ···

フェンリル「···ネズミども、ここは通さんぞ」ジャリン···

ガゼリオル「お前は“フェンリル”ッ!」

ケフェウス「···厄介な相手が来たものだ」

フェンリル「貴様ら二人と会うのは久しぶりだったな···」ジャリン···

フェンリル「“元三銃士”の貴様らは裏切り者···我の手で葬ってやる」ジャリン···

フェンリル「偉大な我が主君、<彗刃>の名のもとにッ!」ジャリン···バーン!

フェンリルの腕に巻かれていた鎖が弾けとんだ!

ガウェイン「とてつもない闘気を感じる····!」スゥ-カチャ、ジャキィン

デフティロ「“新入り”が戦っている“シシュム”と
実力は恐らく···同じかそれ以上だろう」スゥ-カチャ、ジャキィン

~その頃、相棒達は~

シュトルフ「<エクラヴィア>よ、これから何処へ向かう?」

相棒「そうだな···まずは、<エクス>様と<デウス>様のもとへ」

私「誰何ですか?」

相棒「<マキナ>様···そして、<エクス>様と<デウス>様」

相棒「“デウス・エクス・マキナ”·····合わせてこう呼ぶ···」

相棒「彼らはいずれも異世界ヴェルジャミオガ
         において魔導を極めし者達だ」

相棒「···しかし、その強大な力故に世界に破滅をもたらす存在になった」

相棒「彼らは自らを虚無の世界に封じ、世界の破滅を防いだんだ」

私「え、じゃあ···私もいつか世界に破滅を···」

シュトルフ「いいや···君は大丈夫だろう」

シュトルフ「···あくまでも力の使い方で変わる話だからな」

私「何故、二人に会いに?」

相棒「<彗刃>に勝つための知恵を借りにいくのさ」

私「彼らにどうやって会いに?」

シュトルフ「君の力を使う···」

私「私一人が会いに行けばいいんじゃ···」

シュトルフ「“虚無の世界”には···危険な“魔獣”もいるからな」

私「えええっ!?“魔獣”!?」

相棒「まあ、一応は封印されてるけどな···」

私「な、なぁんだ······」ホッ···

シュトルフ「···運が悪ければ“魔獣”と戦えるかもな···」ボソッ···

私「フラグ立てないでくださいッ!」

~第四支部~

ピカァーンピカァーンピカァーン!

メデューサ「石になれッ!」ピカァーン!

ルミヤ「よっ、ほっ、さっと···」ヒュゥンヒュゥンヒュゥン

ルミヤ「貴女の光なんて当たらないけど?」タッタッタ···

メデューサ「バカな···!光速の光を避けるなんて···!」

ルミヤ「ハァァァァ···」スゥ-カチャ、ジャキィン···

タッタッタ、ダンッ!

ルミヤ「<黒炎版蠍>!」ジャキィン、ザシュザシュ!ボォボォボォウ!

メデューサ「ギャアアアアアアアアアアア!!!」ジュープスプス···

ボカァーンボカァーンボカァーン!

メデューサ「······私が···負けr···」ガクッ···バタン···

シュゥー、サラサラ···

ヴァリル「···砂に変わった···」

パァァァ···

ヴァリル「腕が戻っている···」

ルミヤ「良かった···元に戻ったのね」

ルミヤ「今のうちに“制御装置”を破壊するわよ」

ヴァリル「···そうはいかないらしい」チラッ···

ヒュゥンヒュゥンヒュゥンヒュゥンヒュゥン!

オメガポーン達「対象を確認···抹殺します···」キュイ、ウィーン

~第一支部地上ゲート~

僕「ドウリャアアアアッ!」ジャキィン、ブゥン···ザシュ!ブシャァァァァ!

シシュム「フハハハ···やっぱり君は面白い!」シュー···

シシュム「次は僕のターンだ···スゥー·····ハァー····」ヒュゥン···

シシュム「<χテンペスト>···!」ヒュゥン···バンバンバンバンッ!

キィンキィンキィンキィン!

僕「(···凄まじい威力だ···!)」キィンキィンキィン···

僕「(···対抗するにはやっぱり···“アレ”しかない)」キィンキィンキィン···

シシュム「どうした···反撃してごらんよッ!」バンバンバンバンッ!

僕「········」キィンキィンキィン···

シシュム「だんまりか···なら、止めを指すッ!」ヒュゥーバシュン!···

カランカラン···フッ···

シシュム「何ッ!?鎧だけだとッ!」

シシュム「何処へ消えた!」クルッ、クルッ···

モクモク···モワァッン···僕「ここだよ···」フワァンフワァン···

シシュム「体が霧にだとッ!?」

僕「“ルミヤ”の技を使っただけさ···」モワァッン···ピカァーン···バサッバサッ!

シシュム「そうか···君は見た技を完璧に使えるんだったね」

僕「あなたの技も既に見切った···
もう通じませんよッ!」バサッバサッ···

シシュム「···ご心配なく、僕の技はまだまだあるからね···」

シシュム「どちらが先に倒れるか···
           気力の勝負といこうかッ!」ジャキィン

僕「臨むところだッ!」

シシュム「<χスライス>ッ!」シャキーン、ブゥン···

ビュゥン、ブゥンブゥンブゥンブゥン!

僕「<黒炎斬丁>ッ!」ジャキィン、ザシュザシュ···

ザシュザシュ···ボォボォボォウ!

ブゥンバチバチ、ボォゥバチバチ

ボカァーンボカァーンボカァーン!···モクモクモク

バサッ、ビュゥーン···ジャキィン

僕「フォォォォォォォォウッ!」ビュゥーン···

僕「<風雅空礼>ッ!」ビュゥーン、ヒュゥー···

シシュム「<χウイング>ッ!」コォォォォ···バヒュゥゥゥン

僕「ドリャアアアッ!!」ヒュゥー···

シシュム「ハァァァ·····フゥンッ!」バシュゥゥゥーン

ピカァーン···シュンボカァーンボカァーンボカァーンボカァーン!

僕「ウワッ!」ボカァーン!ヒュゥー···ドゴーン···

シシュム「グッ!」ボカァーン!ヒュゥー···ドゴーン···

僕「まだ···終わりじゃない···」フラフラ···

シシュム「僕も···気力はある···」フラフラ···

僕「次で最後だ···」フラフラ···ジャキィン

シシュム「そうだね···」フラフラ···ジャキィン

僕「ハァァァ······」ダンッ、タッタッタ···

シシュム「ウォォォ······」ダンッ、タッタッタ···

ボムゥ、ジャキィン!

僕「玄焔斬帝ッッッッッッッ!」ジャキィン、ボォボォボォウ!

シシュム「χブレーカァァァァァァァッ!」ジャキィン、バリーンバリーンバリーン!

スパーンスパーンスパーンッ!

僕「グワァァァァッ!!」ブシャァァァァ···

シシュム「グムゥゥゥゥゥッ!!」ブシャァァァァ···

僕「···どうやら···引き分け···みたいだ···」ガクッ、ポタポタ···

シシュム「いずれ···決着はつける···必ずね···」ガクッ、ポタポタ···ヒュゥン···

僕「ハァハァ···少し休まないt···」バタリ···

ピシャラァン、ピィ···

オメガポーンA「···行動再開します···」

オメガポーンB「···対象を再確認···抹殺します···」ガチャ、キューイン···

僕「······」

メイド「主様は私がお守りしますッ!」バサッバサッ···

~第四支部~

麒麟「····ん~···ハッ···!」パチリ···

麒麟「私いつの間に寝たんだろう···」

ルミヤ「やっと、お目覚め?」

ヴァリル「おい···オメガポーン5体を倒し終わったのに···」チラッ···

ヴァリル「また強敵か···頭痛がする···」

麒麟「そんな···メデューサさん···死んじゃったの···」ポロポロ···

ピチャン、ピチャン···

麒麟「···メデューサさんを殺したあなた方を許さないッ!」ギロッ!

ルミヤ「素直に倒されるわけにはいかないのよ」ジャキィン

~異世界·ヴェルジャミオガ~

ダルガム「もうバリアはねぇ···」ジャキィン

ジャヴェル「おとなしく、降伏してください」ジャキィン

天神官a「それはできぬ相談じゃな···」

天神官b「我々には野望があるのだ」

天神官a「この世界を手にするという野望がなぁッ!」

俺(平穏)「ハッ···それができるとでも?」ジャキィン

ゼムルフォ「逃げ場はありません···諦めてくださいッ!」ジャキィン

天神官a「フッ···逃げ場がないなら作ればよい···!」キラーン···

天神官b「我々の力を思い知れ····!」キラーン···

パクッ···ゴクゥン、パクッ、ゴクゥン···ピカァーン!

俺(平穏)「これは·····!!」

ジャヴェル「“邪晶”で進化を···!?」

天神官a(虎)「虎になったか···鷹のほうが良い···」

天神官b(鷹)「ムゥ···儂は虎のほうが良かったな···」

ダルガム「···思ってたよりも、弱そうだな···」

ゼムルフォ「確かにこれは···拍子抜けですね」

俺(平穏)「ああ、そうだな···」

ジャヴェル「いや、油断すると危ないかもしれん···」

天神官a「クククッ、その通り···!」バシュゥゥゥーン···

天神官b「内包している力は格段に上がっておる!」バシュゥゥゥーン···

俺(平穏)「へぇー、そうかぁ?」

ダルガム「試してやりゃいいッ!」ダンッ、バサッ···

ゼムルフォ「あ、ちょっとッ!」

ジャヴェル「せっかちな奴だ···」

~その頃、虚無の部屋では~

デウス「“カドウケゥス”は順調に強くなっているな」

デウス「“円卓の騎士”、“吼零の騎士”そして、我々···三賢者」

エクス「役者は揃った···後は···時を待つのみッ!」

エクス「さて、どう動く“カルディア”よ?」

~第一支部地上ゲート~

ガウェイン「ゴハァッ!」ヒュゥー、ドゴーン···

ケフェウス「グゥゥッ!」ヒュゥー、ドゴーン···

デフティロ「グァァッ!」ヒュゥー、ドゴーン···

ガゼリオル「グフゥゥッ!」ヒュゥー、ドゴーン···

フェンリル「どうしたぁぁ···この程度か?」

ガウェイン「何て強さだッ···!」

ケフェウス「···我らの技が全て通用せんとは···!!」

デフティロ「どうする···このままじゃ···!」

ガゼリオル「確実に負けるッ!」

フェンリル「降参かぁぁ?」

ガウェイン「いや、違うな···!」ジャキィン···

ケフェウス「我らの“使命”のために···!」ジャキィン···

デフティロ「···信じる“正義”だ」ジャキィン···

ガゼリオル「俺達の信念は···曲げるわけにはいかない!」ジャキィン···

フェンリル「フッハハハハハッ····使命?正義?」

フェンリル「それで力の差を埋めると?」

フェンリル「愚かな騎士どもだッ!」

ガウェイン「いくぞッ!」ダンッ、タッタッタ···

ケフェウス「派手に決めるッ!」ダンッ、タッタッタ···

デフティロ「この命、天に預けたッ!」ダンッ、タッタッタ···

ガゼリオル「これで···新入りに自慢できるッ!」ダンッ、タッタッタ···

~一方、俺兄博士達は~

バジリスク(キマイラ)「ハッハッハ!死ねぇッ!」シャキーン、ピュピュピュン

ヒュヒュヒュン···ズサズサズサ···

ペルチェ「(ヤマアラシの能力ね····)」タッタッタ···

俺兄「(あの針に当たったら···まずいッ!)」タッタッタ···

バジリスク(キマイラ)「全方位の攻撃を避けられるか?」シャキーン、ピュピュピュン

ヒュヒュヒュヒュヒュヒュン···

俺兄「コードALPHAッ!」ニンショウシマシタ···アルファキドウ···

ブゥーン、ビュガチャ···プシュー、キュイウィーン···

俺兄「···リフレクトシールドッ!」グワァングワァングワァン···

キィンキィンキィンキィンキィンキィンッ···クルックルックルックルックルッ···

ビュビュビュビュビューン···

バジリスク(キマイラ)「針を跳ね返しただと···!」

ズサズサズサッ!

バジリスク(キマイラ)「グフゥゥッ····」ポタポタ···

ペルチェ「モラッタァァァッ!」バボォォォ···

ペルチェ「<双ノ一閃>ッ!」ジャキン、ビュゥーン···

バジリスク(キマイラ)「何ッ!···とでも?」クルッ、ズシンズシン···

バジリスク(キマイラ)「<ψデストラクト>ッ!」ゴォゴォゴー····バシュゥーン!

ペルチェ「キャアアアアアアッ!!」ドカーン!

ポタポタ···

ペルチェ「私が負けるなんて、そんn···」バタン···

俺兄「ペルチェッ!····クッ、何て力だ···!」ザッ

バジリスク(キマイラ)「さぁ、博士よ···次はお前だ」ズシンズシンズシン···

バキュバキュバキューン!

ポロポロポロ···ガチャ···バキュバキュバキューン!

バジリスク(キマイラ)「この弾丸は···ガルム···」クルッ、ズシン···

ガルム「私はまだ死なない···」ガチャ、ガシュン···

ガルム「博士、あんたはペルチェ達と先に行って···」スタスタ····

俺兄「···分かった、頼んだぞッ!」クルッ、タッタッタ···

ガルム「因縁の対決と行きましょうか···」タッタッタ···

バジリスク(キマイラ)「よかろう、決着をつけてやるッ!」ズシンズシンズシン···

~異世界·ヴェルジャミオガ~

ダルガム「<風雅空礼>ッ!」ヒュー···

天神官a(虎)「小娘ッ!いきがるなよッ!」ガォーン

天神官b(鷹)「我らの力見せてやるッ!」ピューン

天神官a・b「ハァァァァァァッ···行くぞッ!」ピカァ-ン

天神官a(虎)「刃獄···」

天神官b(鷹)「···外輪ッ!」

天神官a・b「ハァァァァァァッ!」バチバチ···

ダルガム「グフゥゥ···!!」ドゴォゴォーン···ズシャン···

ジャヴェル「やはり、簡単には倒せないか···」ジャキン、ボォボォボォウ···

俺(平穏)「こりゃ···骨が折れるぜッ!」タッタッタ···ジャキン

ゼムルフォ「サポートは任せてください···」タッタッタ···ブゥン、カァーン···

パラパラ···ムクリ···

ダルガム「クソッ·····翼が顕現できねぇ···」ポタポタ···

ダルガム「···しゃあねぇ···あいつらに任せるk···」ガクッ、バタッ···

~第一支部地上ゲート~

僕「···ウーン···」ムニャ···パチリ

僕「傷は癒えているようだ···」

僕「ハッ、そうだ···戦況は···」チラッ···

メイド「···お目覚めですか、主様」ヌッ···

僕「わぁッ!···ビックリした···」

メイド「主様も加勢されたほうがいいかと」ポタポタ···

僕「メイドさん、その怪我は···!」

メイド「大したことはありません···」ポタポタ···

メイド「私の心配はいいです···早く、
       他の騎士に加勢してください····」ポタポタ···

僕「傷ついた仲間を置いて戦えないよッ!」

僕「(けど、僕には治癒の技は使えない···)」

僕「どうすれば·····」

ポンッ···

???(1)「彼女の傷は私達が治す···」

???(2)「アンタは加勢に行きなさいッ!」

僕「あなた方は一体···」

???(1)「私は俺兄···君達を助けに来た」

???(2)「私はペルチェよ」

???(3)「···プロト···です···」キュイ、ウィーン

僕「もしかして、あなた方が組織を裏切った···」

メイド「らしいですね···ゼムルフォの言っていた」

プロト「······」コクリッ···

ペルチェ「プロト、あんたはホント人見知りね···」

俺兄「合流できてなによりだ」

俺兄「やっと、コレを君に渡せる···」キラキラ···ピィーン

パシッ

僕「これが···“円環の結晶”ですか」ジィ···

俺兄「君の助けになるはずさ···さっ、ボヤッとせず」

俺兄「加勢に行きなさいッ!」

僕「はい、ありがとうございますッ!」クルッ、ピョンピョンピョーン···

______

____

__

ガウェイン「···········」

ケフェウス「···········」

デフティロ「···········」

ガゼリオル「···········」

フェンリル「フゥゥゥ····今止めを指してやるぞッ!」ジャキン、ビュゥーン!

キィン!

シュタ···ジャリィ···

フェンリル「<カドゥケウス>か···邪魔だ」

僕「ガウェインさんたちは死なせない···」ジャキィン···

フェンリル「ほう、ならば我を倒してみろぉぉぉぉッ!」ダンッ、ヒュゥン···

僕「鎧よ、騎士に力をッ!」ブレイクパラディン!クリムゾン!

ガチャガチャ···ガシュゥン···ダンッ、クルクルクルッ···

僕「···玄焔····卍斬ッ!」クルクルクルッ、ザシュンザシュンザシュン···

ヒュヒュヒュー、ボォボォボォウ···

フェンリル「焔など···フゥゥゥンッ!」グワァングワァングワァン!

ジュゥージュゥー、プスプス···

僕「焔をいなしている····!」

フェンリル「貴様の焔はヌルイな···我が真の焔をみせてやる」

~第四支部~

麒麟「てぇぇぇえいッ!」ブゥンブゥン···バキィーンバキィーン!

ルミヤ「戦斧を振り回すだけで···!」ピョォン···

ヴァリル「···侮れないねッ!」ピョォン···

麒麟「スキありですッ!」ブゥンブゥンブゥン···

麒麟「とりゃぁぁぁぁッ!」ブゥンブゥンブゥン···ヒュゥー

麒麟「<堕蓮暴秋>ッ!」バゴォォォォン!

キキュィイーン!

麒麟のオーラが二人に向かう!

ルミヤ・ヴァリル「キャアアアアアアアアッ!」ドカーン、ドカーン····

カツカツ···

麒麟「·····終わりですッ!」ブゥン!

ピロロロロロロロ···ピロロロロロロロ···

麒麟「何ですか···こんなときに···」ピッ

麒麟「もしもし?」

???『初めまして、麒麟···』

麒麟「あなたは誰···何のようですか?」

ガルーダ『私は“ガルーダ”···君に組織を抜けて貰いたいんだ』

麒麟「私が組織を裏切る理由はないです···切りますよ」

ガルーダ『待て···今の君は死んだ仲間を救いたいんじゃないのか?』

麒麟「!!何故それを!」

ガルーダ『私は元“魔神将”だからね···
       元仲間が死んだことぐらいすぐに感じ取れるさ·····』

ガルーダ『君に提案なんだが···死んだ仲間を蘇らせるかわり···』

ガルーダ『組織を裏切って貰いたい···』

ガルーダ『君が完全に裏切った証拠として···』

ガルーダ『そこにいる二人を見逃してくれ』

ガルーダ『そうすれば、死んだ仲間をまず一人蘇らせてやろう』

麒麟「チィッ····分かりましたよ」

麒麟「そこのお二人さん···見逃しますから」

麒麟「早くここから立ち去ってくださいッ!」

ルミヤ「なっ···!」

ヴァリル「ルミヤ、逃げるぞ···」ヒュゥン···

ルミヤ「···仕方ないわね」ヒュゥン···

ガルーダ『こちらから確認した···
約束どおりまず一人蘇らせてやろう···』

サラァサラァ···シュゥゥ···

麒麟「メデューサの砂が···!?」

~虚無の世界~

バリガウル「·····ウッ、ここは····」パチリ···

エクス「今度は君が死んだのか」

デウス「これで二回目の騎士死亡だな」

バリガウル「そうだった···俺様はアルラウネとの戦いで···」ユラユラ···

バリガウル「頼むッ!俺様を生き返らせてくれッ!」ユラユラ···

エクス「無理な相談だな···死者を蘇らせる力は我々にはない」

デウス「“円環の結晶”はもうここにないからな···」

バリガウル「だったら、持ってる奴を···」ユラユラ···

エクス「無駄なことだ···もうお前は蘇らない」

デウス「いくら、“円環の結晶”といえど限度がある」

エクス「今は“円環の結晶”全てがその限度を過ぎてしまった···」

バリガウル「だが、俺様は···!」ユラユラ···

エクス「気持ちは分かるがもうどうにもならんことだ」

エクス「···諦めることだな···<バリガウル>よ」クルッ···スタスタ···

デウス「·····」クルッ、スタスタ···

スタスタ···スタスタ···

エクス「やはり、こうなる運命か···何度繰り返しても」

デウス「<彗刃>を倒す騎士は十三人揃わない···」

デウス「<カルディア>や<エクラヴィア>は
      ある程度時間に干渉をしているから問題ないが」

エクス「リセットして記憶がない騎士は問題があるな」

エクス「<彗刃>に滅ぼされた未来を変えるために
     数百回も時間のリセットをしてきたが」

デウス「···今回も世界は滅ぼされるようだな」

???『諦めてはいけませんよ···お二人とも』

エクス「<マキナ>か···」

デウス「時空の狭間にお前はいつまでいるつもりだ···」

デウス「もう戻ってきたらどうだ···
     我々が干渉しても歴史は変えられんからな」

エクス「我々の力をもってしても···」

デウス「運命に抗うことはできんのだ」

マキナ「それでも···私は諦めません···」

マキナ「“カドゥケウス”がいる限りは···絶対にッ!」

エクス「そこまで言うなら···どこまで騎士     
        が戦えるか試すことにしよう」

デウス「結果がどうなるか···期待しているぞ」

マキナ「ありがとう···」フッ···

エクス「我々は観測に戻るとしよう···」スタスタ···

デウス「···戦況はどうなっていることやら」スタスタ···

~ガルムvsバジリスク~

ガルム「ウオラァァァァァッ!」バキュンバキュンバキュン···

キィゥンキィゥン···ポロポロン···

バジリスク(キマイラ)「貴様の銃はこの程度か?」ズシン···

バジリスク(キマイラ)「ただの鉄屑に過ぎんなッ!」ズシン···

ガルム「···そう?よく弾丸をみなさいよ」ニヤリ···

プシュ-プシュ-···バチバチ、バァァァァァァァァン!

バジリスク(キマイラ)「結界を我の周りにはったのか···!」

ガルム「···じっくりいたぶるわよッ!」タッタッタ···ガチャガシュン···ダンッ

ガルム「···Δストレンジッ!」バキュンバキュンバキュン!

ヒュヒュヒュン、グワァングワァングワァン!

弾丸の軌道が変わる···そして

ビュゥゥン···ビュゥゥン···

バジリスク(キマイラ)「弾丸が結界内で跳ねている···!」ビッビッ···ポタポタ···

ガルム「その大きさじゃ···避けることはムリよ」

ビッビッ···ポタポタ···

バジリスク(キマイラ)「ムゥゥゥ···こしゃくな···」ビッビッ···ポタポタ···

バジリスク(キマイラ)「(···この姿ではダメージは確実···だが、
            結界は破壊できなくなる···)」

バジリスク(キマイラ)「···よく考えた手だな」

ガルム「当然よッ!···私の怨みは深いからねッ!」ガチャガシュン···

~第一支部地上ゲート~

フェンリル「貴様の焔はヌルイな···我が真の焔を見せてやる」

フェンリル「<πプロミネンス>·····ダァァッ···デイヤァッ!」タッタッタ、ボォォォウ!

ボォォォウ···バシュゥン···ヒュヒュヒュゥーン!

巨大な焔の弾が僕に向かう!

僕「(···避けないと···)」ヒュゥン···ヒュゥン···ヒュゥン···

フェンリル「貴様が焔を避けるなど不可能だッ!」

ボォォォウ、ヒュゥン···ヒュゥン···ヒュゥン!

僕「なッ!?焔が瞬間移動についてくる!?」ヒュゥン···ヒュゥン···ヒュゥン···

フェンリル「我の制御がある限りは
         焔は貴様を燃やすまで消えん!」

僕「何だと!(···まずい、体力が切れれば···どうする)」ヒュゥン···ヒュゥン···ヒュゥン

フェンリル「早く諦めろ···そのほうが身の為だ」

僕「(···状況を打開するには···“ドラグーン”
      になるしかないのか?)」ヒュゥン···ヒュゥン···ヒュゥン···

僕「(でも、それは<戦刃>に
      近い存在になるということ)」

僕「(暴走すれば危険だ···ここには
      ガウェインさん達もいるし···)」

僕「(だとしたら···あの技しかない···!)」

~異世界・ヴェルジャミオガ~

天神官a(虎)「邪魔者は排除するッ!」ジャキン、スパーン!

俺(平穏)「邪魔者はアンタだッ!」ジャキィン、ザシュ!

ジャヴェル「神官殿···倒させてもらうッ···!」ジャキィン、ボォォォウ!

天神官b(鷹)「今の儂は倒せぬわッ!」バサッバサッ···ビュゥゥン!

キィンキィン···ピカァンピカァン···

ゼムルフォ「実力はほぼ互角みたいですね···」

ダルガム「このままじゃ···共倒れだろ···
      オレもすぐ戦いに·····ウッ!」ズキズキ!

ゼムルフォ「さっきの技で傷は深いはずです···ダルガムさんは
        傷が癒えるまで安静にしてください」

ダルガム「なら、オマエが代わりに戦ってくれるか?」

ゼムルフォ「ええ、もちろんッ!」

ダルガム「それなら···この剣を貸しておくぜ···」スッ、ジャキィン···

ゼムルフォ「ありがとうございますッ!」ギュ、ジャキィン···

ダルガム「早くアイツらの加勢を···」ピシッ

ゼムルフォ「承りました···」ダンッ、タッタッタ···

~第一支部地上ゲート~

ヒュゥンヒュゥンヒュゥン···ピタッ

僕「·····」

フェンリル「ようやく、止まったか···ならばッ!」

フェンリル「貴様に死をプレゼントだッ!」パチン···

指が弾かれると同時に焔が彼に向かう···。

ボォォォウ、シュパァァァン!

僕「···フゥー···(まだだ···焔をギリギリまで惹き付けて···)」

ボォォォウ···ビュゥゥン···ビュゥゥン···

僕「(今だッ!)···ハァァァァァッ!」パァン!カランカラン···

彼は鎧を勢い良く飛ばした!

焔を吸い込み、鎧は彼を守る···その動きは生物のように
しなやかで道具だとは思えなかった···!

フェンリル「バカなッ!?鎧がしなやかに
         動くだと!あ、ありえんッ!」

僕「普通はね···でも、貴方は焔を
       しなやかに動かせるはずだよ?」

フェンリル「!!···そうか、我の<πプロミネンス>を真似て!」

僕「そう···極限の焔を身体から放出させて
     鎧に焔を纏わせれば···同じだよ」

フェンリル「我としたことが···だが、鎧が焔を吸収するだけで
       貴様が我に攻撃をすることは不可能だな!」パチン!

ボォボォボォ···

フェンリルは再び、焔を作り出す···。

フェンリル「貴様が焔を吸収できようと関係ないッ!」

フェンリル「我は無限に焔を作り出す···!」バシュゥバシュゥ···

僕「(···敵は恐らく、焔を吸収できる
      時間制限に気づいている)」

フェンリル「(···鎧の焔を制御するということは並みの
       集中力ではない···一瞬でも集中が切れれば)」

フェンリル「(鎧を纏っていない奴の死は“確実”···!)」

~第五支部~

パチリ···ギィバタン!

アルラウネ「ハァ····ハァ····」ポタポタ···

???「お目覚めですか···“アルラウネ”···」

アルラウネ「貴女は···<ベファルーワズ>!」ポタポタ···

ベファルーワズ「よく生きていましたね」

アルラウネ「それはコッチの台詞よ···何で貴女が蘇ったのよ!」ポタポタ···

ベファルーワズ「親切な“魔神将”が蘇生させてくれましたから」ニコッ

アルラウネ「そんな能力を持つ奴はいないわよ!?」

ベファルーワズ「あれれっ···?おかしいですね···」

アルラウネ「何て名乗ってたのソイツは」

ベファルーワズ「確か、“ガルーダ”とかいってました」

アルラウネ「“ガルーダ”ッ!?嘘····!」

ベファルーワズ「何を驚いてるんですか?」

アルラウネ「(···彼女はもうとっくに死んだはず!)」

アルラウネ「(いや···誰かが演じてるだけかも····)」

ベファルーワズ「(····本物の“ガルーダ”、約束は守りましたよ)」

~第四支部~

麒麟「メデューサの砂が····!?」

サァァッ····バシュゥバシュゥ!

メデューサ「······」ガクッ、バタン·····

麒麟「メ、メデューサさんッ!」

ガルーダ『約束どおり、蘇らせた····』

麒麟「あ、ありがとうございます···」

ガルーダ『···では、また····』

プツッ、ツーツー···

~ガルムvsバジリスク~

ビッ、ビッ、ビッ···ポタポタ···

バジリスク(キマイラ)「グフゥゥゥッ!」ポタポタ···

ガルム「そろそろ終わりよッ!」バキュバキュバキューン!

ビュゥゥン!ズタズタズタズタッ、ビッ、バシュゥゥン!

バジリスク(キマイラ)「グワァァァァッ!!!!」

バジリスクの血が勢いよく飛び散る···。

シュゥゥゥッ、ガクッ···

バジリスク「ゴハァッ····」ビチャビチャ···

カツカツ···カツカツ···ピタッ···

ガルム「·······」

バジリスク「···悔いはない···止めを指せばいい···」

ガルム「···ハァ···別に殺すつもりはないわ···
     私のポリシーは“目には目”をだからね···」

ガルム「ガルーダの姉御が生きてる以上はアンタを
      殺しはしない·····それだけだから」クルッ、カツカツ···

バジリスク「·····相変わらずか、ガルムよ」

バジリスク「我を生かしたことを必ず後悔するだろう···」

~異世界・ヴェルジャミオガ~

ジャヴェル「トリャアアアアアッ!」ピキィン!バシュゥゥーン···

ボォボォボォウ···ザシュン!

ジャヴェル「烈火···炙業ッ!」

ボォボォボォウ、ジュージュージュー!

プスプス···モクモク···

天神官a(虎)「効くものかァァァァッ!」シュゥゥゥッ!

傷がわずか数秒で治っていく···。

進化を遂げた神官達は魔法なしで
傷を自然回復できるようだ···。

俺(平穏)「(···再生する前にダメージが
         大きければいいはずだが···)」

俺(平穏)「(今の力では、少々不利かもな···!)」ジャキィン···

天神官b(鷹)「クワァッハッハッハッ!
       どうした?傷もつかんぞ?」バサッバサッ···

~僕vsフェンリル~

僕「ダァァァァァァァッ!」

シュゥゥゥッ···ボォボォボォウ···

フェンリル「それそれッ!」ヒュヒュヒュゥ···ボォウ!

バシュゥゥーン、バァァァン!

ケフェウス「彼は“ドラグーン”による暴走を恐れている···」

ガウェイン「そうか···新入りは俺達に気遣いを···」

デフティロ「ッたく···お人好しだな···」

ガゼリオル「ああ、仲間を守ることを
        優先するんだからな···」

\オーイ、シンイリッ!/

僕「はい?」

\オレタチハダイジョウブダ!/

僕「いや、でもッ!」

バサッバサッ···

メイド「主様、お気になさらず···
    敵を倒すことに集中してくださいッ!」バサッバサッ···

僕「みんな・・・分かったよッ!」スッ、キラァーン···

僕「(···意識を円環の結晶に集中させる···)」バシュゥゥ···

僕「(なるのは···ドラゴンじゃなくて、“龍騎士”だ···)」ジィジィ···

バシュゥゥーン、バァァァン、バォォォォウ!

フェンリル「それが“ドラグーン”か···」

僕「そうさッ!・・・フェンリル、これで終わりだよッ!」ジャキィン!

~第四章完結~

次回予告

ガルーダ「これでよかろう・・・」

メイド「ええ、ありがとう」

ベファルーワズ「最終準備にとりかかりましょう・・・」

僕「騎士が···消えるのかッ!?」

首領「全ては余の思惑通りッ!」ニヤッ···

アルヴェジス「ここまでは順調だな・・・あとは」ジャキィン···

アルヴェギヤ「···“カドゥケウス”···待っていろ···」

???「世界を我が手にッ!」

~第五章『彗刃と龍神』~

僕「これで終わりだよッ!」ジャキィン!

バサッバサッ···ビュゥーンビュゥーンビュゥーン···

フェンリル「(···目視できんッ!恐るべきスピードだ···)」クルッ···

ビュゥーンビュゥーンビュゥーン···

僕「(···まだだ、もっと加速して···)」ビュゥーン···

ビュゥーンビュゥーンビュゥーン···バシュオゥーン!

バシュオゥーンバシュオゥーンバシュオゥーン···ピカァン!

僕「(···フェンリルを叩き落とすッ!)」バシュオゥーン···

バシュオゥーンバシュオゥーン、ビュゥゥゥーン!

フェンリル「(超加速による激突か···!)」

僕「ハァァァァァァァァァッ!!!」ザシュン!

フェンリル「グハァァァァァァッ!!」カァ···キランキラン···ピカァン···バボカァァァーン!

ビュゥゥゥーン···バサッバサッ···

僕「終わりだよ···」クルッ···

バチバチ···

フェンリル「オノレェェェェェェッ!!」バブォカァァァーン!

バサッバサッ···シュタ···

僕「(···“ドラグーン”の力が結晶に戻っていく···)」シュゥ···

シュゥ···キラン···

\オーイ、シンイリィッ!/

タッタッタ···

_______

____

__

ピロロロロロ···ピロロロロロ···

ガルム「もしもし?」

メイド『久しぶり、ガルム···』

ガルム「!姉御なの!?」

メイド『・・・頼みがあるの・・・
    今すぐ、ジャヴェル達と合流して・・・』

ガルム「え、なんで?」

メイド『天神官が・・・』

ガルム「分かった···姉御が言うならッ!」

メイド『頼んだわ・・・』

ガルム「あっ、待ってッ!···」

プッ、ツーツー···

ガルム「帰ってきたら、問い詰めてやるッ!」

メイド「(ここまでは···エクラヴィアとの打ち合わせどおり)」

メイド「(···後は“マキナ”を連れてきてもらえれば)」

メイド「主様、ここからは別行動にしてもらえないでしょうか?」

僕「いいけど・・・大丈夫なの?」

メイド「はい、ご心配なくッ!」

僕「ウ~ン・・・ウ~ン・・・」

僕「分かったよ・・・メイドさん、気をつけてね・・・」

メイド「ありがとうございますッ!では・・・」バサッ···バサッバサッ···

僕「ハァー···」

ガウェイン「彼女なら心配いらんさッ!」ポン···

ガウェイン「組織を倒しにいくぞ、“カドゥケウス”」タッタッタ···

僕「そうですね···(メイドさん、何処にいくんだろう?)」タッタッタ···

バサバサッ···

メイド「(···さて···)」スチャ、フッ···

メイド「(···“アイツら”は予定どおり、動いてるかしらね···)」バサッ···

________

_____

__


3ヶ月前・・・

メイド「お願い···協力して···」

???(赤)「ガルーダさん···そこまでして何故?」

???(蛇)「···君は消えるんだぞ!それでもなのかッ!」

メイド「覚悟はできてるわ···それに···」

メイド「私が消えれば、歴史は元どおりに···」

メイド「“彗刃”は···この世界から抹消されるんだから···」

孤児「それで、彼女はどうなったんですか?」

戦士「続きはまた明日だ・・・」バタン···

孤児「ええぇ・・・続きしりたいぃ・・・」

戦士「楽しみはとっておけ・・・じゃあな・・・」キィ、バタン···

戦士「(ガルーダ、約束は果たせそうだ・・・)」カツカツ···

戦士「(忘れられない・・・君との約束・・・)」カツカツ···

今、私がいるのは過去の世界・・・彼女は孤児だった。

彼女は戦いとは無縁のごく普通の少女・・・。

未来の彼女は私にこう言った。

「自分の運命を変えてくれ」と・・・。

現代・・・

首領「・・・来たか」クルッ···

僕「首領、お前の野望もここまでだッ!」

首領「お仲間はどうした?」ニヤッ···

僕「何ッ!?」クルッ···

ガウェイン達「」カチカチ···

僕「一体、何がッ!」

首領「時を止めたのだよ・・・」

僕「なら、お前を倒して救うだけだッ!」

首領「フフフッ・・・無駄だな・・・」

首領「君の身体は限界を迎えたからな」

僕「グォッ・・・!!」ザキュシュゥ···!

ピトピト···ガクッ···バタリ···

僕「そんな・・・不死身の僕がなんで・・・ゴハァ!」ピトピト···

首領「不死身?そんなことを誰が言った?」

首領「・・・悪いがそれは余の広めた嘘に過ぎん」

僕「グッ・・・ゲホゲホッ!」ポタポタ···

首領「時間切れだな、“カドゥケウス”」

首領「見ていろ・・・お仲間が無惨に死ぬ様をな・・・」バチバチ···

首領「ヌゥゥゥゥゥンッ!」バシュバシカシュン!

僕「ヤメロオオオオオオウッ!!!」

グシャン···サラァサラァッ···シュゥゥゥゥッ···

僕「ウワアアアアアアアアアアッ!!!」

無抵抗のまま、彼らは灰とかしたのだ・・・。

僕「・・・許さないッ」ポトポト···

僕「お前だけは・・・絶対に許さないッ!」グッ···ギリィ···

首領「ほう・・・いい目だな・・・」

僕「ハアアアアアアアアッ!!!」ダンッ!···タッタッタ···

僕「ドリャアッ!ドリャアッ!」ザシュンザキュジャン···

首領「・・・」ヒョイヒョイ···

僕「ドオリャアアッ!!」バシュンバシュン···

首領「・・・」バシッ、バシッ、バシッ···

僕「(何故だッ!?攻撃が当たらないッ!)」ギリィ···ジャリリリィ···

僕「(クソッ!・・・押されているッ!)」ジャリリリィ···

首領「・・・どうした?」ドガァドガァ···

首領「この“程度”か?」ドガァァン!

僕「ゴハァッ!!」ブシャァァァァッ···ドゴーン!

僕「グッ・・・」ピトピト···

カツカツ···カツカツ···

首領「・・・終わりだ」ブンッ!

僕「グァァアアアアアアアアッ!!!」ブシャブシャァァァァ···

僕「」ドサン···タラタラ···

首領「あっけないものだな・・・」スゥー···カチャ···

シシュム「おめでとうございます・・・」パチパチ···

天神官a「これで、我々は世界の覇者に・・・!」パチパチ···

天神官b「素晴らしいッ!」パチパチ···

首領「いまこそ、彗刃復活の時だッ!」

部下一同「偉大なる我が組織に栄光をッ!」ピシッ···

かくして、円卓の騎士はほぼ抹殺された。

彗刃復活はもはや止められない・・・。

残された者達はどうするのだろうか?

バタン···

孤児「騎士は死んじゃったんですか?」

戦士「大丈夫さ・・・意思を継ぐ者がいる・・・」ナデナデ···

孤児「気になるゥゥ・・・続き知りたいッ!」

戦士「それは・・・また明日だ・・・」

ギィ···バタン···

戦士「(昔話をすると古傷が痛むな・・・)」ズキズキ···

戦士「(首領に倒された後か・・・懐かしいな)」ズキズキ···

円卓の騎士は死後、“虚無の世界”へと飛ばされる。

魂は永遠に安らぎを与えられることはない。

修羅となり、そこで永遠に戦い続けるのだ・・・。

戦士「(あの奇跡が起こらなければ・・・)」

戦士「(・・・私も修羅になっただろう)」

カツカツ···カツカツ···


_______

_____

__

パチリ···

僕「ここは・・・」

カツカツ···

「お目覚めか」

僕「ここはどこなんですか・・・僕にはまだやるべきことが・・・」

「やるべきこと?・・・プッ、クッハッハッハ!」

僕「な、何が可笑しいッ!」

「死人に何が出来る?」

僕「死人?僕は生きているッ!」

「自分の身体はよくみろ・・・」

スゥ、カッ、スゥ、カッ···

僕「これはッ!?(身体が透明に···!!)」

「理解したか···オマエは“死んだ”のだ···」

僕「それじゃ・・・世界はどうなる・・・」

「世界は滅び···新たな世界が誕生するのさ···」

僕「クッ・・・あのとき···勝ってさえいれば···」

「・・・」

僕「僕は···どうしたらいい···」クシャクシャ···

「そんなに・・・世界を救いたいのか?」

僕「出来ることなら···けど···」

僕「・・・方法はあるのか?」

「簡単だな・・・オマエが蘇ればいいだけだ」

「かつての仲間を葬ることで・・・!」スゥッ···

僕「何ッ!?どういう意味だッ!」

「こういうことさッ!!」スゥッ、パチン!

ブワァーン···ガチャン···ガチャン···

僕「嘘だろ・・・」

指をならし、魔法陣から現れた騎士は・・・

ガチャン···ガチャン···

ガウェイン「・・・」ガチャン、ピタッ···

僕の目に映るのは死んだガウェインさんだった・・・。

『運命は残酷なもの』だとこのとき、僕は悟った。

・・・姿なき声の主は本気で彼らを殺せと言う。

僕はまだ、彼らを殺す覚悟がないと言った。

すると、姿なき声の主は言う。

「なら、君は此処で消えるんだね?」パチン!

指を弾く音と同時に『ガウェインさんだった者』は

活動を開始した・・・!

ガチャン、ガチャン、ガチャン···

ガチャン、ブゥーン、パシッ···

ガチャン、ガジャンガジャンガジャン!

槍を手に持ち、彼は僕に向かってくる。

ガジャンガジャンガジャン···

その姿は野生の虎のようだ。

生前からの鋭い眼光は変わらず、魂の欠片は感じない。

野生の虎なのだと・・・。

今の彼らを・・・そして世界を救うには・・・

『答えは一つしかない』

とうとう、僕は決心が着いた。

ガジャンガジャンガジャンガジャン!ブゥーン、バスゥゥゥン!!

僕「彼らを倒すッ!一人残らず・・・!!」ジャリィ···ポタポタ···

僕「フゥンッ!」バキバキ···カランカラン···

槍をへし折り、彼の態勢は崩れる。

僕「ダァァァッ!」ドガシャァッ!

拳が直撃し、彼の身体は灰に・・・。

サラサラ···ガチャン、ガチャン···サァァ···

僕「ハァハァ···足が肉身を得ていく・・・!」パァァ···

「おめでとう、君は足を手に入れたんだよ」パチパチ!

僕「そうか、彼らを葬ることで肉体が戻るのか!」

「君が倒さなければならない騎士は
 あと、10人・・・精々、頑張ってね♪」スゥッ···

そういうと、声の主は消えた。

バタン···

戦士「今日はここまでだ・・・」

戦士「・・・んじゃな、また明日・・・」ガチャ···フリフリ···

孤児「おじさん、ありがとーッ!!」フリフリ···

ガチャ、バタン···カツカツ、カツカツ···

皮肉にも最後の二人は・・・

ダルガム「グォォオォオォオオオオン···」バサバサッ···

ジャヴェル「フゥゥゥヌァァァァ!」ボゥボゥ···

かつての友と師匠であった。

僕「(二人が敵か・・・それでも・・・)」

僕「斬るッ!斬ることでしか道は拓けないッ!」ジャキ···

僕「ウオオオォォォォッ!」タッタッタ、ズバァン!

ジャヴェル「ヌァァァ···グレンムソウ···」バチバチ、ビューンビューン!

ドシュドシュドシュ!カァンカァンカァン···

僕「(攻撃の隙がないッ!)」ズバァ、ズバァ···

ジャヴェル「ヌァァァァァァァァァッ!」バシュボガバシュボガ!

ドカーンドカーン!!

僕「グァァァァアアアッ!」

ガクッ···ドサッ、ジュウウウウウッ···

僕「ウッ、グッ・・・」

バサバサッ、ピキィーン···

ダルガム「···フウガ···クウレイィィィィィ···」ズゥンズゥン!

ダルガム「グオオオオオオオンッ!」ブゥッ、ビュビュフビュビュゥーン

僕「ウワアアアァァァァァッ!」ヒュゥーン···

ドサッ!バキバキッ···タラタラァッ···

僕「ゴハァ···ハァハァ···」

二人は本来の力を存分に発揮している。

だが、負けられない・・・。

決して負けないッ!

鮮血を吐き、意識が朦朧としながらも、

彼は“希望”を捨てない。

僕「僕は・・・」ポタポタ···ヨロヨロ···

僕「この命を懸けて、アンタらを倒すッ!」ジャキ!

彼は微かに残る闘志と力で再び、彼等に挑む。

僕「ウオオオオオオオオッ!!」ダンッ、タタタタタタ···

ジャヴェル「グオオオオオオオンンン!」ボシュボシュボシュッ!

ヒュゥーバーン!ヒュゥーバーン!ヒュゥーバーン!

僕「こんな炎・・・効くかァァァッ!」タタタタタ···

ジジジジッ···プスプス···

僕「ダアアアアアアッ!!」ジャキ、ザシュン!

ジャヴェル「グゥゥゥゥッ···」シュゥ、サラサラァ···

僕「残りは・・・」チラッ···

バサバサッ、ヒラリヒラリ···

僕「・・・一人・・・」

ダルガム「グオオオオオオオンンン!」ガッ、ズシュゥバサュ···

ダルガム「フウガ···クウレイィィィィィィッ!」ビュウゥゥゥゥゥーン!

僕「(せめて、安らかに眠れ・・・)」タタタタタタタタタタ···

僕「(さよなら、ダルガムッ!)」ブンブンブンブン···

僕「風雅・・・」フォオフォオフォフォウ···ビュウゥゥゥゥゥグルグルグルグル···

ダルガム「グオオオオオオオンンン」ビュウゥゥゥゥゥーン!

僕「・・・旋滅ッ!」グルグルグルグルグルグル!!!!

剣を回転させ、斬撃を飛ばすこの技は・・・

彼が嘗ての友に捧げた花であった。

スパーンスパスパスパーン!

ダルガム「グァァァァァァッ···」シュュュュュウウウウ····サラサラ···

ギュゥ···グッ···ピトン···ポロポロ···

僕「みんなの死は・・・」ポロポロ···

僕「無駄にはしないッ!」グッ···ギュゥ···

かくして、散っていった仲間の闘志を胸に

彼は戦うこと・・・生きることを誓うのであった。

バタン···

戦士「さて、いよいよ終盤戦だ。」

孤児「彼は犠牲の上に生かされたんですね・・・」

孤児「(なんか、私と似てる···)」

孤児「おじさん、この人って実在したんですか?」

戦士「・・・さあな・・・だが・・・」

戦士「彼の生き様から、学べるものがある。」

戦士「それは・・・“生命の在り方”だろうな。」

孤児「“生命の在り方”?」

孤児「どういう意味ですか・・・」

戦士「いずれ、分かるさ。じゃあな・・・」

ギィ···バタン···

ピチュン···ピチュン···

孤児「フワァー···よく寝た···」ゴシゴシ···

孤児「今日も、野菜の収穫しなきゃ・・・」

孤児「頑張るぞッ!」

ピンポーン···

孤児「こんな朝早くに誰だろ?」スタスタ···

ガチャ···

孤児「どちら様ですか?」

バジリスク「我はバジリスク・・・君をスカウトしにきた。」

これが、彼女とバジリスクの出会いだった。

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