西條拓巳「涼宮ハルヒの憂鬱?」(118)

ニュージェネレーションの狂気、あの事件から二ヶ月後

街は未だに機能を停止し瓦礫が散乱していた…

拓巳(って言うのに、何で学校に行かなくちゃ行けないんだよ…)

拓巳の通っていた高校は倒壊しており、普通ならば登校すらままならないのだが、奇跡的に倒壊せずに残っていた高校が近くにあったらしく、登校可能な生徒達はそこに通うよう通達があった

普段の拓巳ならば登校せずに引きこもるのだが、登校せざるを得ない事情があった

拓巳「……」チラッ

優愛「……?どうかしましたか、西條君?」

拓巳「な、何でもない…」
拓巳(今は落ち着いてるけど、さっきは怖かった…)
――数分前

優愛「西條君、一緒に学校に行きませんか?」

優愛「行きますよね?」

優愛「行くよね?」

優愛「行かないとか言わないよね?」

優愛「行くって言え」

拓巳「いっ、行きます!行かせていただきます!」

拓巳「はぁっ……」

七海「大きなため息、そんなに行くの嫌だった?」

拓巳「七海か…、当たり前だろ、ぼ、僕みたいなキモオタイジメられそうじゃないか…」

七海「そうかなぁ…、おにぃ沢山友達出来たし大丈夫だと思うけど…」

拓巳「友達って…」チラッ

優愛「…?」 元探偵気取りのストーカー女

梢「ん~?なんなのら」 電波女

セナ「なんだ、ジロジロみるな」 ツンデレ

あやせ「……何?」 厨二病

梨深「タク?どうしたの?」 ビシィ

拓巳(色物集団じゃないか、悪目立ちしまくりだよ!)

拓巳(出来るだけ目立たないように気配消して、初日を乗りきるしかない……)

拓巳(そう思っていた時期が僕にもありました)

梨深「わぁ、やったねタク!皆同じクラスだよ!!」

拓巳(心強いけども!不安の方がでかすぎる)

梢「セナしゃんも拓巳しゃんも同じクラスなのら~」
セナ「何で私や楠が西條達と…」

優愛「一緒のクラスですね、西條君」 ニコッ

あやせ「これもグラジオールの導きね…」

七海「学年バラバラだね、都合上仕方無いね」

拓巳「最悪だよ、けど取り敢えず行かないと…」

――教室
ガララッ
ザワッ

拓巳(教室に着いたのは良いけども、やっぱり目立ってるよ…)

モブ×3「…」 ヒソヒソ

拓巳(クソッ、僕の席は何処だ…)キョロキョロ

拓巳(あそこか…って誰か座ってる……あれは)

??「よぉータク、それに梨深」フリフリ

拓巳「三住…君」

梨深「ヤッホー、久々だねぇ」

三住「どうした、タク?ってすまんすまん、席座ってたな」 ガタッ

拓巳「あ、有り難う…」

三住「まさか、同じクラスになるとはな~、そ れ に」 チラッ

セナ&優愛「?」

三住「あんな美人と同じクラスとはな~!タクの知り合いなんだろ?紹介しろよ!」

拓巳「えぇ…」

梨深「ちょっと、大ちん
タク困ってるから止めなよ…」

三住「へいへーい、ま、さっきのは冗談だからな?」
三住「俺、もう彼女が出来たからな~」 ニヤニヤ

拓巳(流石三住君…、コミュ能力高杉)

三住「タクはその様子だと、まだ彼女居ないんだろ?作らないのか?」

拓巳「か、彼女?居ないけど…無理だよ」

三住「そぉかあ?あやせとかは脈アリだと思うけどなぁ…」

拓巳(……三住君止めてくれ、席に座ってるセナ達のふいんきがヤバい)

ゴゴゴゴゴ

三住「うっ…、なんか寒気がすんな…、悪い席戻るわ」スタスタ

拓巳(はぁ、やっと行ってくれた…)

拓巳(このまま寝たふりするのに限るよ…フヒヒッ)

梨深「あれ?タクー?寝ちゃった?
仕方無いなぁ、私も席に着こっと…」 スタスタ

拓巳(あー、暇だお)





ガララッ

あれ、つまりミナコは死んだのかな?

>>10 スマソ ミナコって誰ですか? まだゲーム一周目なもんで

拓巳(帰ったらエンスーにログインしないと…)

拓巳(後は限定フィギュアの予約を……三次元女に邪魔されないようにしよう…) ニヤニヤ

拓巳(あー早く終わらないかな…)



ガタッ


拓巳(……?後ろからか…、今頃来たのか…どんなDQNだよ全く…) チラッ

???「………」 ジィー

拓巳「」バッ

拓巳(三次元女か…それも滅茶苦茶可愛い、ツンデレっぽいけど)

???「………」ジィー

拓巳(まだ見てるな…、クソッ何なんだよ…)

>>11
三住くんのカノジョ、二ノ宮美菜子
9章の三住くんへの電話の際に名前が出てくるのと、こずぴぃルートを参照
あとは、中盤でもタクが「カノジョだっているくせによくやるよ」ってモノローグしたり
梨深が「カノジョさんが聞いたら泣くよ?」「ウザいって言ったの、どうせ大ちんのカノジョでしょ?」って言ってる

>>13 有り難う御座います
大ちんの彼女か通りで名前を知らないわけだ

拓巳(僕がエスパー西條だってバレたのかな…まさか…ね) ブルブル

ガララ
岡部「おーい静かにしろよ、始めるぞ~」

???「……」 フイッ

拓巳(はぁ、助かった…)
岡部「知らないやつも多いだろうが、面倒だとは思うが今から勉学を共にするクラスメイトだからな、今から自己紹介してもらおう!」

拓巳「えっ…」

僕の心配を他所に、自己紹介は続き、やがて僕の番になっていた

ガタッ
拓巳「に、西條拓巳です、趣味とか特に無いです……以上です」
ガタッ

ニシジョウ? モシカシテエスパージャナイ? ホンモノ?

クラスメイトの何人かはヒソヒソと話をしている…

拓巳(こんな事になるから目立ちたくなかったのに!クソックソックソッ!!)ギリッ

ざわめくクラスメイトを他所に、教師は次の三次元女に自己紹介を促す

岡部「次、涼宮お前だぞ」
???「……」

返答は無い、ただ背後から席を立つ音だけが響く

知っててあえてやってたらゴメンだけど、オカリンと拓巳しゃんはほぼ同年代だぞ
ChaoS;HEAdは200X年で拓巳しゃん高校生
Steins;Gateは2010年でオカリン大学生

拓巳(……?)

つい先程まであったざわめきは消え、周囲が静まり返る

拓巳(……)

一体何が…、とクラスメイト達の視線の先を辿るとそこには三次元女が

直後、僕が振り替えると共にタイミングを図ったかのように、三次元女は口を開いた




ハルヒ「北高出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。この中に、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさいっ!以上!


拓巳(どうみても電波です、本当にありがとうございました)

>>17 紛らわしくてスマソ
ハルヒの高校教師に岡部って名前の教師がいる

台詞は適当

いえいえ 即興+携帯なんで滅茶苦茶遅いですがまたなんかあったら言ってくだせえ

続けます

―自己紹介後、休み時間

拓巳(なんで此処が北高なのに北高出身とか言ったし…とか言うツッコミは置いといて)

拓巳(自己紹介痛すぐるwwwww
あやせのグラジオールレベルじゃね?w)

拓巳(周りの反応も白けてるし、もしかして二度目かな?メンタル強すぎワロタwwwww)

拓巳「フヒッ……ヒヒッ」

ハルヒ「……ねぇ」

拓巳「……クソワロタ…フヒヒッ」

ハルヒ「西條拓巳」

拓巳「」 ビクッ

ハルヒ「なんか様子おかしいわね、もしかして超能力者だったりする?なんかエスパーだって聞いたけど」

カオヘの塚ちん先生とか名字すら不明だしハルヒ側にもなるだろう
というか、体育教師が担任って作品多いな……

拓巳「ち、違うよ、僕は普通の人間だよ」

拓巳(妄想をリアルブートしたりディソードを実体化出来るけどね、今は使えないけど)

ハルヒ「ふーん、そっ」

そう言って彼女は僕から視線を反らし、窓際へ視線を向けた

拓巳(何なんだよ…、一体、黙ってれば可愛いのに、あやせやこずぴぃしかり…)

梢(こずぴぃは喋ってもかーわーい~い~よ?)

拓巳(こいつ、直接脳内に……!?)

梢「た~く~みしゃん!!」

拓巳「な、なにこずぴぃ?」

梢「えっとね、セナしゃん達が呼んでるよ?」

拓巳「えっ?」

嫌な予感、先程まで感じられなかった複数の視線を認識し、こずぴぃの指差す方へ視線を向けた、その先には―――

七海「む~」 プク

不機嫌そうな七海達がいた

何でも涼宮さん?と話していたのが気に入らなかったらしく、埋め合わせとしてこの後休み時間 昼休み 放課後共に彼女達に付き合わされた

拓巳「理不尽じゃね?やっぱ三次元女は糞」

優愛「はい?」

拓巳「何でもないです、ごめんなさい」

アニメ組だけど、結局ヒロイン達は偽拓巳のことが好きってことでいいのか?

前半すげー面白かったけど後半が説明大杉でいまいち理解できんかった

>>29
梨深→本人が言うとおり、側にいる内に放っておけなくなった
   あとは精神的には弱いのに命がけで助けにきてくれたのも大きい
   ただし、場合によっては「殺してあげる」
七海→元々ブラコンで世話焼き
あやせ→黒騎士(ギガロマニアックス)を捜しの中で絶望したときに、命を救ってくれた王子様
セナ→ガルガリ君で惚れた(嘘)
   「君の頼みなんて聞く義理ない」と言いつつ、ノアⅡを破壊してくれたタクに強い恩を感じている
こずぴぃ→ちゃんとした恋愛感情なのかは不明だが、人間関係が苦手故に一度懐いた相手には依存する
     また「君はこずぴぃだよ!」で言葉を取り戻させてくれた
優愛→犯人として憎しみつつも、償わせたい救ってあげたいと思っていた
   誤解だと知って感情も反転。趣味も合う

たぶんほとんどは本編ラスト付近でフラグが立った

あの自己紹介から、一週間経っていた

僕は相変わらず教室では気配を消して目立たないようにしているのに比べ、涼宮ハルヒはと言うと…

ガララッ
ハルヒ「……」 スタスタ

拓巳(今日も髪型を変えてるな…)

ここ一週間は休まず登校していたから、嫌でも気付く

涼宮ハルヒは毎日髪型を変えているんだ

何故?目立ちたいから?誰かへのメッセージ?

様々な憶測が浮かび 好奇心を押さえきれなくなる
気がつけば、僕は涼宮ハルヒに話し掛けていた

拓巳「よ、曜日で髪型を変えるのは宇宙人対策なの?」

ハルヒ「……いつ気付いたの?」

拓巳「(本当だったんだ…)今さっきだよ…」

ハルヒ「……そう」 フイッ

そこで話は終わり 僕も特に話す事が無いから話し掛ける事なく、その日は終わった

そして次の日
ガララ
ハルヒ「……」

拓巳「えっ…」

涼宮ハルヒは長かった髪をバッサリ切っていた

僕が指摘したせいなのだろうか、罪悪感は少しはある

だけど、ハルヒと中学でクラスメイトだった谷口と言う男から「涼宮は昔から奇行ばかりだったからな、きにすんなよ!」と言われ、ハルヒが中学生だった頃にやった奇行を聞かされた

拓巳(夜中に石灰で校庭に文字書いたりとかレベル高杉wwwww)

拓巳(それと梨深から聞いた話だと、部活を入ったり辞めたりしてるらしい…
何がしたいんだ…)

拓巳(ま、僕には関係ないでしょ……)

それから暫くしたとある日

休み時間中、ハルヒはやや不機嫌そうに言葉を放った

ハルヒ「あ~もぅつまんない!!これだけあれば少しは変なクラブがあってもよさそうなのに・・・」

ハルヒ「そう思わない?西條君」

拓巳(何で僕…)ビクッ クルッ

拓巳「そ、そうだね…ありそうだけど…、ここって結構自由で人数さえ集まれば部活作れるらしいし…(エンスー部とか作れないかなwww)」

ハルヒ「ふーん……」

キーンコーンカーンコーン

拓巳「助かった……」

ハルヒ「………」

教師「―――、――」

カリカリ ペラッ ペラッ カリカリ



ガタッ
拓巳「うわっ!」

ハルヒ「そうよ!」

拓巳「いたた……な、何!?」

ハルヒ「無いなら作れば良いのよ!!簡単な事じゃない!」

拓巳「は、はぁ?」

ハルヒ「部活よ、部活!作るわよ!」

教師「それは後からな、今は授業中だ」

拓巳&ハルヒ「……」 ガタッガタッ

キーンコーンカーンコーン
ガタタッ
拓巳「ぐえっ」

スタタタタタッ

梨深「タクッ!?」

七海「おにぃ、連れて行かれちゃった…」

――――
襟を捕まれ、引きずられてる なんて力なんだよ!
階段を登ったのち、そこでようやく襟を掴む手を離された

拓巳「かはっ…、殺す気かよ!?」

ハルヒ「大袈裟よ、生きてるじゃない」

拓巳(生きてるじゃないって…)

拓巳「あのさぁ……」

ハルヒ「さっきも言ったけど、部活を作るわよ!」

ハルヒ「あたしは部員と部室を確保するから、あんたは学校に提出する書類を揃えなさい!良い?」

拓巳(話を聞いちゃいない…、これだから三次元女は嫌なんだ…)

ハルヒ「じゃあ、私は部員を探してくるから、宜しくね!」 ダッ

拓巳「えっ!?」

ある意味DQNよりも厄介な奴に気に入られてしまったみたいだ…

はぁ…、なんで僕がやらなくちゃいけないんだよ

取り敢えず僕は必要な書類とやらを揃えるため、梨深達に協力してもらう事にした

梨深「部活?タクも入るの?」

拓巳「僕じゃない…、涼宮さんが作るらしいんだけど、僕に書類を揃えてほしいって…」

セナ「何で西條が…、無視すればいいだろ」

拓巳「後の席だし絡まれるじゃないかぁ…」

優愛「ん~、私も部活に入ろうかと思っていたので、先生にその必要な書類について聞いてみますね?」ニコッ

拓巳「あ…、有り難う…」
優愛「では、行ってきます」 ダッ

拓巳(こういう時は優等生の優愛が居てくれると助かるなぁ…)

梨深「たはは…、ごめんね~?力になれなくて…」
セナ「すまん……」
拓巳「いいよ…別に…」

―――――
―――
それから暫くして、小走りの優愛が書類を手に帰ってきた

優愛「はいっ、西條君どうぞっ!」

拓巳「あ、有り難う…、助かるよ」

優愛「どういたしまして」ニコッ

拓巳(よし、書類は揃ったから、後は渡すだけだ…) チラッ
シーン

拓巳(まだ、戻って来てないのか…)

それから暫く待っていたけども、涼宮さんは授業が始まっても戻って来なかった…

ようやく戻って来た時には、もう放課後だった

ハルヒ「西條君、部室を確保したわ!早速行くわよ!」

HRが終わった直後、涼宮さんはそう発言した

お陰様で帰り支度をしていたクラスメイトの視線を一気に受ける事になったのだが、それを気にせず、彼女は僕の手を取り、立ち上がると駆け出した

拓巳「ちょっ、待ってよ」

ハルヒ「何よ?予定でもあったの?」

拓巳「いや…エンスー…」
ハルヒ「ゲームとかだったら怒るわよ」

拓巳「……予定無かったよ(僕弱すぎww、言い返せないwwwww)」

ハルヒ「そう、ならよかったわ」

それから会話はなく、僕は彼女に連れて行かれるがままだった

拓巳(部室を確保したって言ってたけど…、ここら辺は結構部室があるけど…空いてるのかな)

暫くして僕達はパソコン部と言った多くの部室があるエリアへと来ていた

ハルヒ「着いたわ、ここよ!」

拓巳「は…?」

ようやく止まったハルヒ、その視線の先には文芸部の部室があった

拓巳「ここって文芸部じゃないの…?」

ハルヒ「よく知ってるわね、でも元文芸部よ」

拓巳(エンスー仲間つくろうかとパソコン部に入ろうと思って、ここには来たことがあるからね、怖くて止めたけどw)」

拓巳「元ってどう言うこと…?」

ハルヒ「詳しくは中に入ってから説明するわ、そこで部員の紹介もしたいし」
ガチャ
ノックも無しにハルヒは部室の扉を開く、ずかずかと我が物顔で行くハルヒに続いて僕も後をついて行くと――

???「……」

机に椅子 本棚といった地味な部室の窓際には椅子に座り読書をしている女子がいた

それも二人

×パソコン部 コンピュータ研究会

???「……」 スッ

一人は本から視線を上げ、僕を見たかと思うと直ぐに視線を本へと移す

もう一人はと言えば、まるで僕達が来るのが分かっていたかのように、此方をじっと見ていた

その人は知り合いに似ていて……

あやせ「拓巳、ようやく導かれたのね…」

あやせ本人だった もう一人は知らないけど

拓巳「あやせ…?」

ハルヒ「知り合いなの?じゃ、紹介は有希だけで良いわね」

拓巳「クラスメイトじゃないか…」

ハルヒ「そうなの?一々クラスメイト全員の顔なんて覚えてられないわよ…」
拓巳「それは……そうだけど…(僕も覚えてないし)」

ハルヒ「それじゃ、紹介するわね、彼女は長門有希よ!元々は文芸部の部長だったんだけど、部員不足で廃部になる予定だったらしいのよ」

ハルヒ「有希は本が読めれば大丈夫だって言ってたから、部室を譲って貰って、ついでにスカウトしたわ」

拓巳(本当かな…) チラッ

有希(…) ペラッ ペラッ

拓巳(本人がいいなら良いと思うけど…、別に僕には関係無いし…)

ハルヒ「あやせはここの部員じゃないんだけど、部室に出入りしてたみたい」
ハルヒ「なんか独特の雰囲気あるし、インディーズの歌手をやってるらしいわね、面白そうだしスカウトしたわ!」

拓巳「へ、へぇ―……」

拓巳「部員集め頑張ってね…、これ書類」 スッ

ハルヒ「ん…、ありがとう、念のため言っておくけど、あんたも部員よ?」

拓巳「僕も!?何でっ…!」
ハルヒ「部員が足りないのよ、数合わせでもいいから、入って頂戴」

拓巳「別にそれなら、他の人でも…!」

ハルヒ「嫌、西條君入って頂戴」 ジッ

拓巳(強制じゃないか…!!)

拓巳「わ、分かったよ、入部するよ…」

ハルヒ「ありがとう、西條君」 ニコッ

拓巳「うっ……(いつも不機嫌な顔してるのに…、笑顔なんて…反則だよ、可愛すぎ…)」

半強制的に入部させられた僕だけど、今日は特にやることが無いらしく、長門さんの本を閉じる音を合図に下校することとなった

ハルヒ「明日も部室に来てね、部員連れてくる予定だから…」

拓巳「……分かったよ」

面倒な事に巻き込まれた、そう思う一方で、新たな部員はどんな子だろうと楽しみにしていた自分がいた

そして次の日

拓巳「……」

僕は約束通り、放課後に部室前に来ていた

拓巳(なんで大人しくきたんだろう…、少しは学生らしいことしたかったからかな…)

部室前にはなんとかこれたが、部室を前に躊躇してしまう

拓巳(本当に部員になったのかな…、もしかしたら僕を騙す嘘だったりして)

様々なネガティブ妄想が浮かんでは消え、ドアノブにすら触れずにいた

そんなこんなで迷うこと数分、半ばやけくそでドアノブを握り、ドアを開けた

長門&あやせ「……」チラッ スッ

昨日とさほど変わらぬ部室には長門、あやせの二人がいた

どちらも僕が来たからといって対応は変わらず、読書をしていた(一応僕を見たけど)

拓巳(良かった…)

取り敢えず、数々のネガティブ妄想が現実にならず安堵する

拓巳(取り敢えず座ろうかな…)
目についた、近くの椅子へと腰掛ける

拓巳(……暇だ)

普段から携帯と言った物を持ち歩かない拓巳は暇潰しの手段をもたず、本を読むと言う気力も無かった為にただひたすらハルヒを待つこととなった
それから暫くして、あやせが口を開いた

あやせ「彼女に導かれて、また一人来たわ…」

拓巳「…? 涼宮さんが来るの…?」

あやせ「えぇ…」

拓巳「……」 チラッ

本当だろうか、ふと部室のドアを見付める

拓巳「……?」

タッタッタッタッ

拓巳(足音、それも3人)
微かに廊下から3人分の足音が聞こえ、それは徐々に此方へ近づいていた

――――
???「ふえぇ~、何処に行くんですかぁ~?」

???「何故私も??」

ハルヒ「着いたら分かるわよ!」

タッタッタッタッ バタンッ
―――
ハルヒ「待たせたわね!」
またもやノックもせず、彼女は部室の扉を開き、中へ入ったかと思えば踵を返し、鍵を閉めた

???「何で鍵を閉めたんですかぁ?」

???「ここは何処ですか…?それに西條君?」

拓巳(また知り合いが…)
ハルヒ「紹介するわ、楠優愛ちゃんと朝比奈みくるちゃんよ!!」

拓巳(授業中以外教室にはいないから、今回もクラスメイトって知らないんだろうなぁ…)

拓巳「…今回もスカウトしてきたの?」

ハルヒ「えぇ、書道部にいたのよ、あまりにも可愛いから連れて来ちゃったわ」

ハルヒ「萌え要素が足りないから、部のマスコットキャラになってもらうわ!」

優愛「???」

みくる「困りますよぉ…」
拓巳(拉致してきたのか…、だからさっき鍵を閉めたんだ…)

みくる「帰して下さい~!!」

ハルヒ「駄目よ、入部してくれるまで帰さないわ」

拓巳(これは酷い、流石に助けないと駄目だよね…、二人は助け船出しそうに無いし…) チラッ

やはりと言うか、長門あやせの二人はハルヒの拉致騒ぎに興味なく読書を続けていた

拓巳(クソッ…面倒だけど、頑張らないと…)

拓巳「あ、あのさぁ……って」

ハルヒ達へ向き直り、話し掛けようとした矢先、優愛、みくるの様子の異変に気が付く

優愛「……!!」
みくる「!!」
拓巳「……?」 フイッ

片方は目を輝かせ、もう片方は驚きの表情で一点を見つめていた

一体何が…と視線を追った先には、何処かで見た事がある服と、長門がいた

拓巳(何で長門さんを見て驚いているんだろう?知り合いにしては怯えてるし…)

拓巳(それよりも、服だけど何処かで見たことがあるな…)

優愛「あれって…星来の覚醒前のコスチュームですよね!?」

拓巳「あ…、本当だ(通りで見覚えあった筈だ、気付かなかったな…)」

ハルヒ「そうなの?知り合いから貰ったのよ、入部してもらったら着てもらおうかしら…」

優愛「……」

拓巳(アカン)

優愛「他にもコスプレはあるんですか…?」チラッ チラッ

ハルヒ「沢山あるわよ?ここに持ってきていないだけで、そのブラチュー?関連も幾つかあるわ」

優愛「へ、へぇ~……」

優愛「…分かりました、私書道部を退部して、ここに入部します!」 キリッ

拓巳(うわぁ、コスに釣られたよ…、僕としては優愛の星来コス見れるから眼福なんだけどw)

みくる「私も書道部を辞めます!!」

拓巳「は?なんで…」

みくる「えっと…急に入りたくなったんですぅ!」

拓巳(なんだそれwww、適当すぎるwww)

拓巳(長門さんが居たからなのかな…?百合だったりして…ふひひっ)

ハルヒ「何にやついてるのよ…」

拓巳「うあっ!?何でもないよ…」

ハルヒ「そう…で、集まって貰った所で悪いけども、私用事があって帰らないといけないのよ」

ハルヒ「皆もやること無かったら帰って構わないわよ?」

拓巳(…本当自由にやってるな…、帰っていいなら帰ろうかな…)

ハルヒ「じゃ、また明日!!」 バタンッ タッタッタッタッ

拓巳「…じゃ、僕も帰るよ…」 チラッ

長門「……また明日」

あやせ「…教室で会いましょう、拓巳」

拓巳「うん……」

こうしてこの日の部活は新たな部員の紹介で終わった

また明日も来ようかな…、コス見たいし…

―翌日 放課後―
部室には拓巳 有希 あやせ 優愛 みくるの姿があった

有希 あやせの二人は相変わらず読書であり、優愛 みくるの二人は星来 メイド服のコスプレを着用 仲良く談笑

一人残された拓巳は特にすることがなく、ただただ待つこと数分 ようやく彼女は現れた

タッタッタッタッ バタンッ
ハルヒ「待たせたわね!」
元気よく扉を開け彼女は部室へと入る

みくる「あれ?涼宮さん、その方達は…?」

そのハルヒに続いて、部室へと入った者が一人いた

ハルヒ「コンピ研の部長よ!パソコンを譲って貰ったのよ」

優愛「はぁ…、あの本当ですか?」

部長「本当だよ…、余っていたからね、処分に困っていたから助かったよ…」
部長(美少女だらけじゃないか…!こんな子達と合コン出来るならパソコン一台安いものだ!!)

あやせ「そう言うこと…」 クスッ

部長「パソコンはここで良いかな?」

部室の奥 机がある場所へと部長はパソコンを置く
ハルヒ「えぇ、ありがとう、もう良いわ」

部長「設定とかは大丈夫なのか…?」

優愛「それなら私がやりますよ?こう見えて結構詳しいんですよ」 ニコッ

部長「そ、そうなんだ…、じゃあ僕はここで失礼するよ……、涼宮さん例の話よろしくね…」 コソッ

ハルヒ「分かってるわよ、時間が取れたらまた言うわ」

二人で話を交わした後、部長は部室を出ていった
あやせは何か分かっている様子だったけど…

ハルヒ「優愛ちゃんお願いね!」

ハルヒ「私は手伝えないし、部員探ししてくるわ!!」 タッタッタッタッ

拓巳(またか…、どうしよう…帰ろうかな…)

優愛「あの…、西條君…良かったら、パソコンの設定するのを手伝って貰えますか?」

拓巳「えっ?……良いよ(断ったら怖いし)」

優愛「ありがとうございます」ニコッ

この日はパソコンの設定やらなんやらで終わった

涼宮さんは部員集めって言ってたけど、まだ増えるのか……次も美少女だったら良いんだけど ふひひっ

古泉「古泉一樹です、よろしくお願いします」 ペコッ

ハルヒ「転校生よ!珍しいからスカウトしたわ!!」

パソコンの設定をしてから翌日、こずぴぃから隣のクラスに転校生が来たとの話は聞いていた

だが、まさかスカウトしてくるとは…

拓巳「完全にフラグだった…」

ハルヒ「フラグ?何の話?」

拓巳「な、何でもないよ…、よろしく、みす…古泉君…」

古泉「…?よろしくお願いします、西條君」 ニコッ

拓巳「……?(僕名前言ったっけ…?)」

ハルヒ「それじゃあ、部員も集まった事だし…、今から部活名を発表するわよ!!」

古泉君が一通り部員へと挨拶を終えると、涼宮さんは何処から入手したのか不明なホワイトボードを叩き、注目させるとそう言いはなった

ハルヒ「部活名は…」
キュ キュ キュ

ホワイトボードを目一杯使って書いたのは3文字のアルファベットだった

ハルヒ「SOS団よ!!」

拓巳(助けでも呼んでるみたいだ…)

みくる「えすおーえす団?」

ハルヒ「世界を大いに盛り上げる為の涼宮ハルヒの団、略してSOS団!!」


古泉「……」 パチパチパチ

ハルヒ「皆には、宇宙人や未来人や超能力者を探し出して貰うわ!」

古泉 長門「…」 ピクッ

みくる「ふえっ」 ビクッ

拓巳(本気で言ってるのか…、ヤバいよ…)

あやせ「もし…、見つかったら、貴女はどうするの?」

ハルヒ「一緒に遊んだりするのよ!面白そうじゃない!」

あやせ「そうね…、面白そうだわ…」 クスッ

優愛「まるでアニメや漫画にあるような部活ですね」 キラキラ

ハルヒ「取り敢えず今日は校内を探索するわ、何か不思議があるかもしれないし」

みくる「ふえぇ、この格好で行くんですかぁ?」

優愛「少し…恥ずかしいです、着替えてもいいでしょうか?」

ハルヒ「駄目よ、部の宣伝にもなるし、そのままで行くわよ!」

みくる達二人は今日はメイド服を着用していた

取り分け露出が多い訳では無いが、人目を引く服装ではある

ハルヒ「西條君は書類の提出をお願いね、そのあとは古泉君と有希の三人で探索して頂戴」

二人の都合なんてお構い無しに、此方へ向き直った涼宮さんは僕へそう言うと、朝比奈さん、優愛、あやせを連れ探索へと行ってしまった

拓巳「ハァ……」

古泉「元気な方ですね、涼宮さんは…」

拓巳「うん…」

古泉「…」

拓巳「……」

古泉「…書類を教師に提出されないのですか?」

拓巳「あっ……、行ってくるよ…」

古泉「僕は此処で待っていますね」

拓巳「うん…、すぐに戻ってくるよ…」 ガタッ

タッタッタッタッ

古泉「……」 フゥ…

拓巳(あの綺麗な三住君、苦手だな…、にやけ顔で何考えてるか分からないよ…)

拓巳(まぁ、それは僕もなんだけども…ふひひっ)
スタスタスタ

―生徒会室―
拓巳(…っとここか、古泉君は教師とか言ってたけど、提出は此処でいいはず…)

拓巳(……) ゴクッ

拓巳「失礼します…」 コンコン ガラッ

モブ「…?」チラッ

拓巳「あっあの、部活の書類を…」 スッ

モブ「は、はい…」 ビクビク
拓巳「お願いします…」 ダッ

拓巳(クソッ!キョドった自分も悪いけど、あんなに怯えなくても良いじゃないか!) タッタッタッタッ

拓巳(部活名は奉仕部みたいな感じにしたし、大丈夫だとは思うけど…)

タッタッタッタッ ガラッ

拓巳「ごめっ……お待たせ」

古泉「!」

古泉「早かったですね、提出ありがとうございました」

拓巳「うん…」

古泉「では…、僕達も行きましょうか…?」 ガタッ

長門「…」 ガタッ

拓巳「……うん(面倒だけど、怒られたくないし…)」

こうして僕達は校内探索を始めたものの不思議なんて見付かる訳もなく、古泉君の校内の案内をしただけになっていた

やがて他部活の生徒達が帰宅し始めた頃、僕達と合流した涼宮さんは解散と言いはなった

拓巳「………」

拓巳(リア充は毎日こんな感じなのかな…、あまり楽しくないよ…)

拓巳(最近梨深達と話したり遊べてないし…、エンスーの時間も削られてる…)

拓巳(僕は何のためにこの部活にいるんだろう?人数合わせでもいいなら、十分間に合ってるじゃないか…)ハァ…

古泉「西條君?帰らないんですか?」

拓巳「あっ…、うん…もう帰るよ…」

古泉「…辛いでしょうが、また部活に来てくださるとありがたいです」

拓巳「……僕が無理してるって分かってるなら、何でそう言うことを言うんだよ…」

古泉「理由はいずれお話しします、今は彼女に付き合ってあげて下さい」

拓巳「………っ!」 ダッ

拓巳(なんなんだよ!!電波女に巻き込まれてる僕の気持ちにもなれよ!) タッタッタッタッ

―コンテナ―
拓巳「ああああぁぁぁっ!!」

拓巳「何だよこいつ、口ばっかりで役に立たないじゃないか!!」

足早に自宅へと戻った拓巳は直ぐにエンスーをプレイするも、同じパーティーメンバーのミスが多く思うようにプレイできずにいた

拓巳「クソッ、僕はもう落ちるよ、勝手にやってくれ!」

エンスーを終了し、画面はいつもの星来のデスクトップ画像に切り替わる

拓巳「はぁ…」

深く椅子に腰掛け、目を閉じる

落ち着きを取り戻し興奮は押さえられ、頭がクリアになり思考がまともになる

拓巳(僕は…また頑張らないといけないのか…)

拓巳(誰かの都合に振り回されて、動いてばかり…)
拓巳(正直逃げたいけど、前はそれで大変な事になったし…)

拓巳(……もう少しだけ頑張ろう、僕はもう一人じゃないんだし…)

拓巳(………)

思考は其処で停止し、いつの間にか眠りについていた

そして翌日

ガララッ

古泉「!」

古泉「ありがとうございます、西條君」

拓巳「……君の為じゃないよ、元々の原因は僕みたいなものだし、途中で逃げるわけにはいけないから…」

古泉「…それでもありがとうございます、…っと今日はボードゲームを持ってきたのですが、どうですか?」

もう一度お礼をのべた後、古泉はオセロを下から取り出す

拓巳「…僕は強いよ」

古泉「……お手柔らかにお願いします」 ンッフ

それからも僕は放課後になるとSOS団へと来ては、部活動…主に探索等行っていた

流石にコスプレして門の前で宣伝のビラ配りはヒヤヒヤしたよ

それほど楽しいとは思え無いけども、苦痛では無くなっていた部活動

そんなある日、何時ものように僕は部室のドアを開けると―――

長門「……」

みくる「あっ、拓巳君こんにちわぁ」

古泉「…どうも」

拓巳「…?三人だけなんだね、あやせ達は?」

古泉「彼女達は校外探索に出掛けられています、丁度良いので、今日は親睦を深めようかと西條君をお待ちしておりました」


拓巳「ふーん…」 ガタッ

みくる「お茶ですぅ」 スッ

拓巳「あっ、ありがとうございます…(良い香りがする…)」

長門「…」 パタンッ

拓巳(長門さんが読書を止めた…?珍しいな…)

古泉「西條君、今から少し私達の話を聞いて貰えますか?」

拓巳「…うん?」

古泉「ありがとうございます、今からお話しするのは全て真実です…では長門さん、お願いします」チラッ

長門「…」コクッ

長門「西條拓巳、うまく言語化できない。情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない。でも、聞いて」

長門「涼宮ハルヒと私達は普通の人間じゃない」

拓巳「?」

長門「彼女と私達は大多数の人間と同じとは言えない」

長門「この銀河を統括する情報統合思念体によって造られた、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。それが私」

拓巳(日本語でok)

長門「通俗的な用語を使用すると、宇宙人に該当する存在」

拓巳(良く出来た設定だな…、厨二病乙)

長門「そして彼女は」 チラッ

みくる「私は未来から未来人ですぅ」

拓巳「……」

みくる「……」

拓巳「……」

みくる「ふえぇ…」

拓巳「終わりですか?」

みくる「ごめんなさい、未来の事は禁則事項で話せないの…」

拓巳「はぁ…」

古泉「んっふ、最後は私ですね」

古泉「私は涼宮ハルヒによって能力に目覚めた超能力者です」

古泉「超能力者とは言っても、限定的なものでして、今はお見せすることは出来ません」

古泉「ここへは、彼女、涼宮ハルヒを観察、保護するために来ました」

拓巳「……」

古泉「……とまぁ、簡単には説明を行いましたが、理解出来ましたでしょうか?」

拓巳「いや…、あんまり…電波過ぎてついていけないよ…」

拓巳「でも…、宇宙人、未来人、超能力者って…」

古泉「察しがいいですね、そう……彼女は自己紹介で言っていましたね」

『北高出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。この中に、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさいっ!以上!』

古泉「彼女は願望を具現化する力を持っています、自覚は無く無自覚で力を使われていますが」

古泉「私達は彼女の力によって集められたんですよ、西條君、あなたもです」

× 古泉「私達は彼女の力によって集められたんですよ、西條君、あなたもです」


古泉「私達は彼女の力によって集められたんですよ、西條君、貴方達もです」

拓巳「貴方達も…?梨深達の事だよね…?」

古泉「はい」 ニコッ

拓巳(電波過ぎるけども、三人が嘘を言ってるとは思えない……だけど…)

古泉「貴方達は異世界人に値する存在なんですよ」

拓巳「は…?」

古泉「長門さんが言うには、私達がいた世界では貴方達は存在しておらず、並行世界では存在を確認されていたそうです」

古泉「しかし、二ヶ月前、とある事件がありましたね」

拓巳「二ヶ月前って……まさか」

古泉「はい、そちらのノア?Uの稼働によって、此方の世界にまで影響がありました」

古泉「幸い事件等はありませんでしたが、彼女、涼宮ハルヒに影響がありました」

長門「ノア2の影響により、涼宮ハルヒは世界の再構成を行おうとした、自分が望む世界へと」

古泉「しかし、西條君の活躍によりノア2は破壊されました」

古泉「結果再構成は行われ無かったのですが、彼女の力が中途半端に発動されまして…、並行世界の融合が起こってしまいました」

古泉「皆さんはそれに気付いていないでしょう、作られた記憶が刷り込まれいるので」

拓巳(話は相変わらず電波だけども、一部の人しか知らないはずのノア2を知ってるって事は一般人じゃないことは確かだ…)

古泉「僕は独自の情報網を持っていますので、西條君達の事を知ることが出来ました」

古泉「確かギガロマニアックスでしたか?涼宮さんの能力と規模が違うだけでよく似ています」

拓巳「……」

古泉「おっと、利用しようなどとは考えていませんから」 ニコッ

拓巳「…」

古泉「私達の紹介は以上になります…が、ここからは僕の個人的なお願いになります」

古泉「西條君、SOS団に居続けてもらえないでしょうか?」

拓巳「!?」

古泉「貴方と出会ってからの彼女は非常に落ち着いていますが、今抜けられますと彼女のストレスが溜まり、また再構成をされるかもしれません」

拓巳「涼宮さんのご機嫌取りをしろって事?」

古泉「簡単に言えばそう言うことです」

拓巳「僕は…、そんなの得意じゃないし……」

古泉「大丈夫ですよ、フォローはしますから」

拓巳「くっ…いつまですればいいの……?」

古泉「ご機嫌取りですか…?そうですね…」

長門「本来ならば貴方では無く別の人間が涼宮ハルヒに気に入られ、鍵となるはずだった」

長門「その人間は、融合の影響で行方不明となった、現在捜索している」

拓巳「僕は代わりだったの…?じゃあその人を探せば……!!」

古泉「長門さん、それは秘密だったはずですが?」

長門「心配ない、彼なら協力してくれる」 チラッ

拓巳(誰かの代わりってのは嫌だけど、それもその人を探せば…!)

長門「少なくもあと2ヶ月は捜索にかかる、大丈夫?」

拓巳「2ヶ月……頑張ってみるよ」

長門「そう…」

古泉「……西條君」

拓巳「な、何?」

古泉「くれぐれも単独で捜索しないで下さい、私達の機関も捜索を行っていましたが、今は中止しています」

拓巳「中止って……、何かあったの?」

古泉「3名程行方不明になっています、そして同じように彼女達も…」チラッ

みくる「私達の仲間も一人ですが行方不明になっています…」

拓巳「……」

古泉「彼女の力を利用しようとする輩は多く存在します、彼女に関わった以上貴方も危険にさらされますので、保護の為にも部には居続けて貰いたいのです」

古泉「普段もなるべく単独ではなく複数で行動をお願いします」

拓巳「分かったよ……」

古泉「ありがとうございます」 ニコッ

こうしてこの日は話し合いだけで終わった
涼宮さん達は現地解散したらしい

―コンテナ―
拓巳(三人の話は非現実過ぎだけども、僕がギガロマニアックスの力を持っているように、他にも特別な力を持ってる人間や宇宙人未来人がいてもおかしくないよね…)

拓巳(2ヶ月……、2ヶ月我慢すれば元の平和な日常に戻るはずだよね…?)カタカタ

拓巳「チッ、またこのアイテムかよ…」

拓巳「……はぁ、寝よ」

―翌日―
ドンドンドン ドンドンドン

拓巳「んっ…」

オニィー アケロー

拓巳「七海……?」

ドンドンドン

拓巳「クソッ、なんだよ!」スクッ スタスタスタ
ガチャ

七海「おっはよー!って何でそんな嫌な顔をするのかなぁ…」

拓巳「……何の用だよ」

七海「見て分かるでしょ!早く行こうよ…?」

拓巳「あっ……、すぐに用意するよ」
七海はよく見たら制服を来ていた、どうやら僕を迎えに来たらしい…

七海「えっ……うん(素直に学校行くなんておにぃ変わったなぁ…)」ニコニコ

拓巳(なんて思ってるんだろうな…、下手に休んで涼宮さんを刺激したら不味いからだよ…)

キイィ

拓巳「……」

七海「おにぃ遅いよ!」

拓巳「うるさいなぁ…急げばいいんだろ…」 チラッ

拓巳(今日は七海だけか…静かだから別に良いけど…)

七海「…?おにぃ行くよ?」

拓巳「……」 コクッ

―校門前―
七海「何とか間に合ったよ~、じゃおにぃまたね!」 フリフリ

拓巳「うん……(男達の視線が…鬱陶しいなぁ)」 フリフリ

―下駄箱―
拓巳(今日も頑張るか…) ハァ…

カタン

拓巳「ん?」 ジィー

視線の先 見慣れた靴がそこにはあった
その見慣れた靴の上に何かが乗っていた

拓巳(なんだこれ…手紙?) スッ

宛先のかかれていない白色の手紙 連想されるのは…

拓巳(まさかラブレター!?)

拓巳(相手は誰だ?梨深?梨深なのかな…?)ニヤニヤ

???「おーい」

拓巳(いやこんな地味なラブレターはセナか?あやせだったら厨二っぽく黒とかだろうし…)

???「ねぇ?聞いてる?」

拓巳(ふひひっ…、何て書いてるんだろ…)

???「タク!!」

拓巳「へぁ!?」 ビクビク

梨深「おはよう、タク 無視は駄目だよ?」 ムスッ

拓巳「なんだ梨深か……って梨深!?」

梨深「そうだよ?どうしたの?」

拓巳「いや…あのこれ…」 スッ

梨深「手紙?私に?」

拓巳「えっ?(梨深じゃない…?)」

拓巳「……」

梨深「下駄箱に居たから声かけたんだけど…もしかしてこれを見てたの?」

拓巳「……」コクッ

梨深「…でさっき私が下駄箱に入れたんじゃないかって確認したんだね…」

拓巳「うん…」

梨深「私じゃないよ…、そんな遠回しな事しないし」

拓巳「……ごめん」

梨深「タクは悪くないよ、悪いのは手紙を入れた人だから」

拓巳「あっ…あのさ」

梨深「私、もう行くね」 ダッ

拓巳「あっ……」

拓巳(ギャルゲーみたいな展開になっちゃったな…、選択肢間違ったか…)ハァ…

―教室―
拓巳(さてと…中は何て書いてあるかな…) カサカサ

梨深「」ジー

拓巳「…」チラッ

梨深「」 プイッ

拓巳「」 カサカサ

拓巳(えっと……)

梨深(ほう)
セナ(かごに)
優愛(きょう)
梢(しつで)
あやせ(まって)
七海(ます…?)

拓巳(――かぁ、やっぱりラブレターかな…)ニヤニヤ

6人「……」

拓巳(放課後までちょっと長いけどなんとか乗りきれるかな…?)

―――
――――
―――――
―――――――

???「ねぇ」

拓巳「んん……」

???「西條君!!」

拓巳「うわぁ!?」

???「やっと起きたわね…」

拓巳「なんだ…、涼宮さんか…」

ハルヒ「なんだとはなによ…今日は随分寝てたわね…」

拓巳「は…?えっ!?」チラッ

拓巳(もうこんな時間になってる…、誰も起こしてくれなかったのか…)

ハルヒ「やっと起きたから言えるわね、私今日用事があるのよ
だから部活は今日は休みよ 帰っていいわ」

拓巳「……」

ハルヒ「じゃ先に帰るわね、また明日!!」 ガタッ ダッ

拓巳「ま、また明日…」

拓巳「……」チラッ

拓巳(まだ教室には何人かいるな、梨深達はいないけど帰ったのかな…?)

モブ「可愛い~」 モブ「でしょ?良いよね~」

拓巳(いつ帰るんだよ、あいつら…空気読めよ…)ジー

モブ「……」 モブ「……」 ガタッ ガタッ ガラララ

拓巳(…あれ?帰るんだ、さっきまで話してたのに…)

拓巳(まぁ良いや、これで一人になれたし、そろそろ来るかな…?)ニヤニヤ



ガラララ

拓巳(キター!?か……?)クルッ

???「……」

拓巳「えっ…、何で…」

――――――――――

ドサッ ドサッ

梨深「あ~、やっと着いたよ~」

セナ「意外と距離があったな…」 フゥ…

優愛「そうですね…、些か疲れました…」

梢「重かったのら~、何が入ってるんだろ…?」

あやせ「…彼女なら知ってると思うわ…、ねぇ、あさ……」

七海「どうしたんですか?」

あやせ「いないわね、彼女」

セナ「……いつの間にいなくなった?」

梨深「う~ん、途中までは話をしてたんだけど…」

優愛「途中で投げ出して帰る人だとは思えませんし…、何かあったのでしょうか…?」

6人「う~ん………」

6人「!?」 ハッ

七海「あの手紙って…」

セナ「まさかな…」

梢「あやしぃ…」

梨深「取り敢えず教室に戻らない?、荷物はこのままでいいって先生言ってたし」 ニコニコ

優愛「そうですね…、早く戻りましょう」 ニコニコ

スタスタ ガッ

優愛「あら?」 梨深「あれ?」

セナ「どうした?何をやっている…」

梨深「立て付けが悪いみたいで…」 グッグッ

優愛「此方も同じく、上手く開きません…」グッ

梢「うぅ~時間が無いのに~、ドガバキグシャーって壊しちゃえばいいのら~!!」

セナ「止めろ、ギガロマニアックスの力を無駄に使うなと言っているだろう」

七海「梨深さん、手伝います!!」

あやせ「仕方無いわね…」

四人「~ッ!」 グッグッ

ガラッ

四人「開いた!?」



<〇> <〇>



四人「!?」 バッ

ガラララ バンッ

梨深「えっ…?」

七海「今のは…」

あやせ「そちらにもいたようね…」

優愛「今のは……」



優愛「私達のクラスメイトの方でした……」

モブ×2「……」 グググッ

拓巳「君は確か…」

???「朝倉よ、朝倉涼子」

拓巳「ごめん…」

朝倉「良いのよ、あまり話した事は無かったし仕方無いわよ」 ニコッ

拓巳「うん……で、あのさぁ…」

朝倉「?」

拓巳「こ、この手紙なんだけど!!」 バッ

朝倉「あぁ…、その手紙ね」

拓巳「も、もしかしてだけどこれって――」

朝倉「――本当、純粋なのね、悪く言えば単純」

拓巳「えっ…?」

朝倉「残念だけれども、今日呼び出したのは告白じゃないわ」

拓巳「はぁ?違うの!?」

朝倉「暗いしタイプじゃないのよ、貴方」

拓巳「ぐぅ…!じゃあ何で呼び出したんだよ!?罰ゲームなの?」

朝倉「違うわ………」 スッ

拓巳「………?」ビクッ

朝倉「西條君、今日呼び出したのは…」




朝倉「貴方をここで殺すためよ!!」 シュッ

拓巳「えっ……?」

拓巳「……?」 ペタペタ

拓巳「ひっ!?(ち、血!?)」
朝倉「……次は当てるわ」 ジャキ

拓巳「ま、待って!?助けて!!」

拓巳(持ってるのはナイフ…?、恐らくさっき投げられたのもナイフなのかな…) ブルブル

朝倉「それ無理♪」 ニコッ

シュッ シュッ

拓巳「ひぃっ!!」 カバッ

キィンキィン カラン

朝倉(机に隠れたか…、邪魔ね…) スッ


拓巳(ひいぃ…、何だよあれ…、何で僕の周りにはこんな女の子ばかりなんだ…!) ブルブル

拓巳(このままじゃ殺される…逃げなきゃ!) ギリッ

朝倉「これで邪魔な障害物は消えたわ、西條君」

拓巳「………は?」 バッ キョロキョロ

拓巳(あんなにあった机が全部無くなってる…?)

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