男「狐の恩返し」(10)


男「………」

狐娘「………」

男「あの」

狐娘「……む」ピク

男「……そ、その耳、本物なんですね」

狐娘「……当たり前だ。狐なんだからな」

男「あ、そうですよね……」

狐娘「……」

男「……」

男(き、気まずい……)

狐娘「…………」ピク

男「……あ、どうかしましたか?」

狐娘「……恩返し」

男「……は、はい?」

狐娘「だから、恩返し」

男「お、恩返し?」

狐娘「うむ。恩返しをしにきた」

男「……は、はぁ?」

既にほぼ同じ名前のスレがあるんだけど別物?


狐娘「……先程言った通り、貴方には助けて貰った。私はその恩返しをしたくてな」

男「……い、いえ、あれは……その、気まぐれといいますか……」

男(単に怪我が酷くて、それが辛そうで見過ごせなかっただけなんだよなぁ……そもそも、治療した後、直ぐにどっかに行っちゃったし……今は何か人間の姿で目の前にいるけど)

狐娘「……それでも、貴方に命を救って貰ったのは変わりない。何しろ、あのままだったら私はここにはいなかった事だろう……」

男「は、はぁ……」

狐娘「……だから頼む、この通りだ。何でもする。恩返しとして、何かさせて欲しい」

男「……い、いいですけど……別に、して欲しい事は特にないですよ?」

狐娘「……む」

>>3
あー……ほんとだ、気付かんかった……別物です。
戸惑わせてしまってすいませぬ……


狐娘「な、なら、この家に置かせて欲しい!」

男「えっ」

狐娘「貴方の身近ににいれば、色々と手伝う事が可能だ。し、しかし、至らぬ所があるのも承知の上」

狐娘「世間に疎い事もわかっている。元は狐……だしな。だ、だが、小間使いとしてなら貴方に恩を報いる事が出来る」

狐娘「む、無論、邪魔ならば追い出してくれたって構わない!その覚悟の上で来ている!」

男「ど、どうしてそこまで……」

狐娘「貴方に恩を返したい……それだけなんだ」

狐娘「……こ、こんなつまらない理由だが……だめ、だろうか?」

男「……う」

男(そ、そこまで必死に言われると……断るわけにもいかない……よなぁ……)


男「……うん、分かった。いいよ。うちなんかで良ければ」

狐娘「ほ、ほんとか!?」

男「う、うん……」

狐娘「よ……良かったぁ……」

男「……そ、そんな喜ぶ事かなぁ?」

狐娘「あ、あはは……断られるかと思っていたからな……私は獣。その獣が人に化けて恩返しをするなどと……おぞましいと言われても仕方ないと思っていたからな……」

男「い、いや、いくらなんでもそこまで悪くは思ってないからね?少し驚いたけど……」

ふんふむ

期待

やる気ないなら立てんなハゲ

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