姉妹「 「とある田舎町の姉妹の秋」 」 (76)

※百合えろ注意

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ここは、とある田舎町。
娯楽施設や大きな建物なんて無く、田んぼや畑、原っぱのみが広がっているような町。
そんな田舎町に、とある姉妹が住んでいた。




姉「すぅ……すぅ……」

妹「……」ペラ

姉「むにゃむにゃ……」

妹「ふふ」ナデナデ

姉「んん……すぅ……」




うだるような暑さの夏が過ぎ、この田舎町は、秋に突入した。
涼しい風があたりを吹き抜け、日は傾き始めて空はオレンジ色に染まっている。
庭の草むらから響く虫の大合奏を聴きながら、姉妹は家の縁側にいた。
姉は妹に膝枕をしてもらいながら眠り、妹は本を読んでいる。

姉「むにゃ……んぁれ……?」

妹「……あ、お姉ちゃん。 おはよ」

姉「おはよ……。 私、寝てた?」

妹「ぐっすりね。 わたしの肩にもたれて寝ちゃったから膝枕したけど、どっか痛めてない?」

姉「ん、大丈夫。 むしろ気持ちよかったし。 妹こそ、足とか痛くない?」

妹「だいじょぶ」




しばらくして姉が起き上がり、目をこすって外を眺めた。
つられて、妹も外に視線を移した。
太陽が地平線から半分だけ顔を出していて、空は真っ赤に染まっていた。




姉「……秋だねぇ」

妹「だねぇ」




なおも響きわたる、虫の鳴き声。
沈みゆく太陽を眺めながら、姉妹の時間は過ぎていった。

―――――――――――――――――――――――




さて、秋である。
木々の葉は紅く色づき、生い茂る雑草もほのかにオレンジ色に染まっている。
秋特有のかすかに甘い薫りが、風に乗って町を渡る。




姉「んーっ、なんか秋っていい匂いがするよねー!」

ユミ「あ、わかるー! なんだか甘いにおいがするんだよねー!」

姉「ねー!」





姉妹は今、学校にいる。
姉のいる高等部の教室では、お昼休みの真っ最中。
姉とほか二人の級友は、三人で仲良く昼食をとっていた。

ハル「甘い匂い、ねぇ……。 そんなの、するかしら?」

姉「するよ! まったく、ハルちゃんはセンスがないなぁ」

ハル「むかっ……センスは関係ないじゃない」

姉「大ありだよー」ベー

ハル「ぐっ……アンタね……」

ユミ「まあまあ、二人とも仲良く仲良く。 ね?」

ハル「姉からふっかけてきたのよ」

姉「ハルちゃんが噛み付いてきただけだしー」




……仲良く昼食をとっていた。

待ってた
紫煙

―――――――――――――――――――――――




妹「ごちそうさまでした。 ふー、おなかいっぱい」




さて、こちらは妹のいる中等部。
妹とトモの二人が教室で昼食をとっていた。




トモ「妹ちゃん、食べるの早いよね」

妹「ん、そうかな?」

トモ「うん」

妹「まあ、男子には負けるけどね」

トモ「あはは……」




男子……ヒロ、カズ、ユウの三人は、お昼休みが始まるやいなや猛スピードで給食をかき込み、グラウンドへと走っていった。
今頃は初等部の子たちとサッカーでもやっているのだろう。

妹「いや、きっとトモちゃんが食べるのが遅いんだよ。 早く食べないと、わたしが食べちゃうぞー」

トモ「ダメー。 あげなーい」

妹「ちぇー」




妹が席を立ち、窓からグラウンドを眺めた。




妹「お、やっぱりやってるね、サッカー」

トモ「よく食べたあとにすぐ運動できるよね……」

妹「だね……」




ヒロ、カズ、ユウの三人は、やはり初等部の子らと一緒にサッカーに励んでいた。
グラウンド中に、彼らの声が響いている。

妹「……いっつもサッカーやってるけどさ、飽きないのかな?」

トモ「どうなんだろね……ごちそうさまでした」

妹「食べ終わった? じゃ、片付けちゃお」

トモ「うん」




食器をワゴンに載せ、二人並んでワゴンを押して廊下に出る。




妹「これ戻したら、どうしよっか」

トモ「サッカーでも見に行く?」

妹「だね。 そうしよう」




給食のワゴン用エレベーター前にワゴンを置いて、二人は階段を降りた。
この校舎は、4階が高等部、3階が中等部、2階が初等部になっている。
全ての学部で給食が提供されていて、その給食を運ぶためにワゴンとワゴンを階上へと上げるためのエレベーターが用意されているのだ。

―――――――――――――――――――――――




妹「やってるやってる」

トモ「よくあんなに遠くまでボール蹴れるなぁ……すごい」




二人がグラウンドに着き、適当な芝生に座った。




妹「あ、あっちではドッジボールやってるね」




サッカーグラウンドの隣の芝生では、女子男子混合のドッジボールが行われていた。

トモ「五人くらいでしかやってないね」

妹「サッカーのほうが人気あるからかなぁ」




ぼんやりと二人でグラウンドの光景を眺めていると、先ほどまでドッジボールをしていた初等部の女の子たちが、ボールを持って二人の元へと走ってきた。




女の子1「妹せんぱい、トモせんぱい! 一緒にドッジボールしませんかっ?」

妹「どうする? トモちゃん」

トモ「いいよ、やろ?」

妹「うん。 じゃ、わたしたちも参加するね」

女の子2「わーい!」

―――――――――――――――――――――――




姉「……青春だねえ」

ハル「何言ってるのよ、アンタは……」




妹たちがドッジボールに励む中、姉たちはその様子を教室から眺めていた。




ユミ「昔はよくやったよね、ドッジボール」

姉「だねぇ」

ハル「そういえば、高等部に上がってからしなくなったわね」

姉「飽きた、ってわけじゃないけどさ。 なんか……なんでだろ?」

ユミ「する機会が無かった、って感じかなぁ」

ハル「そうね……」




グラウンドを眺めながら、三人はむかしむかしに思いを馳せていた。

―――――――――――――――――――――――




秋の風が吹く田舎町。
姉妹がこの町にやって来たのも、ちょうどこの時期であった。
今から、どれくらい前だろうか。
少なくとも、姉がまだ小学校を卒業していなかったくらいに。

姉妹には両親がいた。
幸せな家庭のはずだった。
しかし、母親が不倫をしていたことが発覚し、不倫相手の男と突然行方をくらませてしまった。
残った父親と幼い姉妹はほそぼそと暮らしながらも、それなりに幸せな生活を送っていた。

しかし、姉妹に転機が訪れる。
父親が再婚したのだ。
姉妹は父親の幸せを望んでいた。
父親が再婚することに反対はなかった。
けれど、姉妹にとって、再婚相手が悪かった。
相手は、優しく、綺麗で、穏やかな人だった。
けれど、姉妹に対する風当たりは強かった。
不倫をした女の娘……貼り付けられたそのレッテルによって、姉妹は父親の再婚相手からいじめのようなものを受けていた。
父親はそれを止めようとしたが、いじめは止まらない。
ある日、いじめに耐えられなくなった姉妹は決意した。
この家を、出ようと。

姉妹は父親の幸せを望んでいた。
自分たちのせいで父親とその再婚相手の仲が悪くなるのは嫌だった。
自分たちがいなければ、喧嘩もなくなるだろう。
幼い姉妹は、そう考えた。
そして、ある日。
父親は仕事へ向かい、再婚相手が買い物へと向かっている時間。
その間に、姉妹は必要なものを持てるだけカバンに詰めて、いくらかのお金を手に家を飛び出した。

当時小学生だった姉妹に、行くあてなんてあるはずはなかった。
けれど、姉の中で、唯一行き方のわかる場所があった。
それは、母方の祖父母の家であった。
祖父母は姉妹をいたく可愛がっていた。
両親が仕事で忙しいときに、よく遊びに行ったりもしていた。
それをあてにして、姉妹は祖父母の家へと長い道のりをバスに揺られた。

そして真夜中に、姉妹はある停留所でバスから降りた。
今現在、姉妹が登校する際にバスに乗るために使っている停留所である。
街灯も少なく、ほぼ月明かりのみの暗い夜道を姉妹はぴったりと寄り添って歩き、ある一軒の家の前までたどり着いた。
その家が、今現在姉妹が住んでいる、祖父母の家である。
姉妹が家のチャイムを鳴らすと、眠そうに目を擦りながら、髭を顎にたっぷりとたくわえた老人が玄関のドアを開けた。
この人物こそが、姉妹の祖父である。
祖父はドアを開けた先に立っていた姉妹を見て、それはそれはひどく驚いた。
こんな真夜中に、遠いところに住んでいるはずの幼い孫娘たちがこんなところに現れたら、誰だって驚く。
その時に祖父は、こんな言葉を残している。
『最初君たちを見たときは、本当に驚いた。 キツネに化かされているのかとも疑ったね。 寿命が三年くらい縮んだよ』

祖父はすぐさま姉妹を家に入れて、祖母を起こして食べるものを作らせて姉妹に食べさせた。
姉妹が食事をしている間に、祖父は姉妹の父親に連絡を入れた。
祖母は姉妹から事情を聞き、姉妹が家出をしてきたのだと知った。
祖父と父親は話し合い、姉妹は祖父の家で預かると決めた。
それが、幼いながらも姉妹の意志であったからだ。

ほんの数時間に過ぎない旅であったが、幼かった姉妹にとっては大冒険であった。
この冒険が、幼かった姉妹を変えた。
姉は妹を守るという意志を持つようになり、妹は姉を支えるという意志を持つようになった。
この冒険が今の姉妹をつくっていると言っても過言ではないのだ。

―――――――――――――――――――――――




姉「……」チーン

妹「……」




仏壇の前で、姉妹が手を合わせる。
今日は、祖父の命日である。
祖父は、姉妹がこの家に現れてから二年ほどでこの世を去った。
愛らしい孫娘や愛する妻に看取られて、幸せそうな表情で眠りについた。
祖母は、その二年後に亡くなっている。




姉「……迷惑かけてばっかりだったね」

妹「うん……」

姉「おじいちゃん、ごめんなさい。 おばあちゃん、ごめんなさい。 私たちを育ててくれて、ありがとう……」




現在、姉妹は父親からの仕送りと祖父母の遺した貯金で暮らしている。
父親とは、家出をして以来会っていない。
祖父母の葬式などのとき、あえて避けてきたのだ。

姉「……」

妹「……」




再び姉妹は無言で手を合わせ、目をつむる。
祖父母は、娘――姉妹の母親が不倫をしていたと知り、娘とすぐさま縁を切った。
どんな人間であれ、祖父母にとってはかけがえのない娘である。
その娘と絶縁してから、祖父母は悲しみに暮れていた。
そこに、可愛がっていた孫娘が現れたのだ。
娘を育てていたころを思い出しながら、祖父母は姉妹を大切に育てた。
祖父母にとって姉妹を育てる日々は、幸せな日々であったろう。
祖父母は姉妹を愛し、姉妹も祖父母を愛していたのだから。




姉「……」

妹「……そろそろ、お昼にしよっか」

姉「……うん」

―――――――――――――――――――――――



姉「……」

妹「……」




穏やかな風が吹き、太陽に照らされた庭のススキが揺らいでいるお昼時。
昼食を終えた姉妹は、縁側でくつろいでいた。




姉「……」

妹「お姉ちゃん……」




祖父の命日。
普段はにこにこと笑顔を絶やさない姉も、この日だけはその表情に憂いがある。
それもそのはず、姉は祖父母が大好きだったからだ。
もちろん、それは妹も同様である。

妹「……」ギュ

姉「……妹」




妹が、震える姉の手をそっと握った。




姉「……会いたいね」

妹「……うん」




姉妹は寄り添って、静かに涙を流した。

―――――――――――――――――――――――




姉「ん……ちゅる……」

妹「んぅ……ん……」

姉「ん、ん……ちゅ……」

妹「ちゅぷ……んっ……」

姉「ぷはぁ……」

妹「んぁ……もう、真っ暗……」




寂しさを紛らわすように、求め合うようにキスをしていた姉妹がふと気がつくと、外はすでに完全に日が落ち、真っ暗になっていた。

妹「そろそろ、晩ご飯つくんなきゃ」

姉「……」

妹「……お姉ちゃん?」




夕飯をつくりに妹が立ち上がろうとするも、姉が妹の袖を掴んで離さない。




妹「……したいの?」

姉「……うん」

妹「晩ご飯、まだ食べてないよ? お腹すいてないの?」

姉「お腹は……すいてる。 でも、今はそれよりも……妹が、欲しいの」

妹「……そっか」




そっと、姉が妹を押し倒した。

妹「ん……」

姉「妹……」




姉の手によって、妹の服が脱がされていく。




妹「あ……」




程なくして、妹は生まれたままの姿に、一糸纏わぬ姿になった。




姉「……ごくっ」




姉の生唾を飲み込む音が、妹の耳に響く。




妹「いいよ……お姉ちゃん。 きて……」

姉「妹っ……!」

妹「ふぁ……ぁっ……!」




姉が、妹の小振りの胸に手を伸ばし、弄る。
小振りながらも、しっとりとした肌触りと柔らかさが、姉の手を包み込む。

妹「ふ……っ、んっ……」

姉「かわいい……かわいいよ、妹……」

妹「ん、ぁ……でも、お姉ちゃんのよりちっちゃいし……」

姉「大きさなんて関係ないよ。 妹のだから、私は好きなの」

妹「お姉ちゃん……んあっ!? ふぁっ、あぁっ! ちょっ、ちく、びっ……!」




姉が、妹の乳首をつまむ。
妹が身体をびくりと大きく震わせて、反応した。




姉「乳首つまんだだけで、イっちゃった?」

妹「っ……」

姉「ふふ、気持ちよかった?」

妹「うん……。 でもね、お姉ちゃん」

姉「うん?」

妹「わたし、お姉ちゃんにやられっぱなしって、嫌なの」

姉「へ? わわあっ!?」




妹が姉を押し倒し返し、妹が姉にまたがるような形になった。

妹「わたしがしてあげる」

姉「……今日はわたしが攻めようと思ったのに」

妹「ふふ、ごめんね」




姉と同様に、妹が姉の服を脱がしていく。




妹「いっぱい、気持ちよくしてあげるから……」

姉「ん……」




妹は姉にひとつキスをして、姉の胸に指を這わせた。




姉「ふ……っ」

妹「柔らかいね……」




姉の胸の感触を愉しむように、妹がやわやわと姉の胸を揉む。

姉「んん……妹、私のおっぱい、好き?」

妹「うん……」

姉「そっか……んっ、ふぅっ……!」

妹「はぷ……んちゅ……」




妹が、ぷっくりとふくらんだ姉の乳首を口に含んだ。
舌でころころところがされ、唇で挟まれ、吸われる。




姉「んゃああぁぁっ! ダメっ、んあっ、つよすぎっ……!」




急に姉を襲った大きな快感の波が、姉をすぐに絶頂へと追い詰めた。




姉「だめだめっ……いっ、くぅっ……! ふぁっ、ああああぁぁぁぁっ!!」




妹の身体を抱きしめて、姉が絶頂する。
びくびくと快感に震える姉に愛おしさを感じながら、なおも妹は姉の胸を愛撫する手を止めない。




姉「はっ、はぁっ、い、いもっ、ダメっ……」

妹「うん、こっちもちゃんと弄ってあげるからね」クチュ

姉「はうぅっ!?」




一度絶頂を迎えているからか、姉の秘部は既に濡れそぼっていた。

姉「待っ……! んぅぅっ!!」




姉の制止を聞かず、くちゅくちゅと姉の秘部を攻め立てる妹。
姉の秘部から響くいやらしい水音が、姉と妹をより興奮させた。




姉「はぁっ、んんっ、くぅっ……!」

妹「我慢しないで……イっちゃっていいんだよ。 ぜんぶ、わたしが受け止めるから」

姉「妹っ……いもうとぉっ……!」

妹「うん。 わたしはここにいるよ。 ずっと、お姉ちゃんの傍にいるから。 ぜったい、離れないから」




姉の耳元で、妹が囁く。
妹から与えられる愛と快感が、姉を再び絶頂へと追い詰めていく。

妹「ぜったいに、お姉ちゃんを一人にしないから……だから、ね……?」

姉「んっ、ぅっ……! いくっ……! いっちゃうっ……!」

妹「うん、きて」

姉「んんっ! んああぁぁぁぁっ!!」




一度目よりも激しく、姉の身体が痙攣した。
妹が自らの存在を姉に焼き付けるかのように、姉の身体を強く抱きしめる。




姉「はっ……はっ……はっ……ふぁっ……」

妹「お姉ちゃん……」

姉「妹……すき……だいすき……」

妹「っ……わたしも、だいすき」

姉「妹……ん、む……」

妹「ん、ちゅ……」




秋の月明かりの下で、姉妹はお互いを求め合う、切なげで、艶やかな声を庭に響かせた。

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妹「ん……ぅ……?」

姉「ふぁぁ……」




開け放たれた縁側から、朝日が居間に差し込む。
姉妹は居間に敷かれた布団から、ゆっくりと起き上がった。




妹「あれ……朝……」

姉「私たち……寝ちゃってたかな……」




昨晩、姉妹は縁側でしたあと、部屋に戻るのがまどろっこしくなり、居間に布団を敷いて二人一緒にもぐり込んだ。
布団の中でキスをしたりお互いの身体に触れたりとしているうちに、二回戦が始まってしまった。
そしてそのまま、姉妹は寝落ちしてしまったのだった。




妹「……お腹すいたね」

姉「だね」




姉妹は照れたように笑った。

―――――――――――――――――――――――




妹「お姉ちゃん」

姉「うん?」

妹「今日って何の日か知ってる?」



とりあえずの朝食を食べ終えたところで、妹が姉に尋ねた。




姉「え? 何かあんの?」

妹「今日はね、十五夜だよ。 満月満月」

姉「十五夜……月見団子!」

妹「そうそう」

姉「お団子かあ……あ、杵とか使う?」

妹「……餅つきするってこと? お団子を自分で作るってこと?」

姉「やろうやろう! たしか物置にあったはず!」

妹「あ、あったような気はするけど……」

姉「よし、物置に行こう!」ガタッ

妹「ちょ、ちょっとお姉ちゃん!?」

妹「行っちゃった……もう」




妹は、いつものお姉ちゃんの暴走癖が出たよ……と呆れながらも、姉が元気になって良かったと思いながら、姉の後を追いかけた。

―――――――――――――――――――――――




そんなこんなで、姉妹は庭にある物置前までやってきた。
この中には、生前の祖父母が使わなくなったものがたくさん詰め込まれている。




妹「開けるよー」

姉「うーい」




妹が扉にかかっている南京錠に鍵を差し込み、南京錠を外した。
続いて、姉が扉を開く。
錆びた金属特有の摩擦音が、姉妹の耳をつんざいた。




姉「うわっ、ぺぺっ! ほこりっぽい!」

妹「今度時間あるときに物置整理もしなきゃなぁ……」

姉「んーと、杵と臼は……あったあった」

妹「あった? じゃ、運び出そう」

姉「おっけー!」

妹「そっち持った? じゃ、行くよ。 せーのっ……!」




姉妹が息を合わせて、臼の両側から臼を持ち上げた。




姉「んっ、くっ……おもいっ……!」

妹「むぐぐっ……庭の真ん中まで頑張ろっ……! じゃないと水道のホースが届かないからっ……!」

姉妹は時間を掛けて、ようやく庭の真ん中まで臼と杵とを持ってくることができた。




姉「ふいー、ホコリまみれだねー」

妹「よし、次は洗うよ!」

姉「あいあいさー!」




妹が庭に備え付けられている蛇口にホースをつけて、蛇口をひねって水を出しながらホースを引っ張ってきた。




妹「水洗いでいいかな?」

姉「ホコリ被ってるだけだし、大丈夫なんじゃない?」

妹「よしよし」




妹がまず、臼に水をかけた。
姉がスポンジで臼を全体的に擦る。




妹「もう一回」

姉「はーい」




再び妹が臼に水をかけ、姉がスポンジで擦っていく。

妹「よし、じゃ、つぎは杵!」

姉「あいよーい!」

妹「とりゃー!」ピュー

姉「ぶへぇっ!? バカバカ、私にかかってるかかってるー!」

妹「おとと、ごめーん!」




姉が、杵についているホコリをスポンジで洗い落としていく。




妹「だいぶキレイになったかな?」

姉「いい感じじゃない?」

妹「……んーと、洗ったはいいけど、もち米が無い」

姉「なにい!? 買いにいかないと!」

妹「うひぇー」

姉「妹は待ってて! 買ってくる!」

妹「ダメー!! わたしも行くから!」

姉「えっ、なんで?」

妹「知ってる? 普通のお米じゃお餅ってできないんだよ?」

姉「……できないの?」

妹「だから専用のもち米ってやつが必要なの! お姉ちゃんわかんないでしょ!」

姉「……わかんない」

妹「うん。 だから、わたしも行く」

姉「ごめんなさい……」

―――――――――――――――――――――――




店員「ありがとうございましたー!」




目的のもち米ともち粉を買って、姉妹は店を出た。
大きく手を振って見送ってくれている若い女性の店員さんに、手を振りながら。




妹「あはは……あの人って最近ここに来た人だよね?」

姉「たしかね。 しすたーしすたー知っててくれたなんて嬉しいよね!」




『しすたーしすたー』とは、夏祭りの時のみ活動する、姉妹によるアイドルユニットの名前である。




妹「うん……でも、恥ずかし……」

姉「奥手だなぁ、妹は」

妹「む……」

姉「だいじょぶだいじょぶ! それほど人気があるってことでしょ? だから……んむっ!?」

妹「んっ……ちゅ……」

姉「ぷはっ……い、妹……?」

妹「わたし……奥手なんかじゃない。 これでわかった?」

姉「わ、わかった、けど……」




姉がキョロキョロと周囲を見回す。




姉「誰かに見られたらどうするの」

妹「う……考えてなかった……」

姉「もー……」

妹「ごめんなさい……」

姉「大丈夫。 今は誰もいないみたいだから……」

妹「んっ!? んぅ……」

姉「はふ……続きは、家に帰ったらね?」

妹「でも、お団子つくらなきゃ」

姉「じゃ、お団子できたら、かな?」

妹「……うん」

―――――――――――――――――――――――




姉「そーれ、ぺったーん!」

妹「よいしょっ!」

姉「ぺったーん!」

妹「よいしょっ!」




姉妹の家の庭に、餅をつく特有の音が響く。




姉「うんしょっ!」

妹「はいっ!」




姉が餅をつき、妹がひっくり返す。
ひたすらそれを繰り返していた。

「おー? 二人とも、何してんのー?」

姉「ん? あ、ユミ!」

妹「ハル先輩も!」




庭の塀から、ユミとハルが庭を覗いていた。




ハル「臼と杵……餅つき?」

姉「餅つきだよ! お月見団子用の!」

妹「先輩がたもやります?」

ユミ「おー! いいの?」

姉「ぜんぜんいーよ! これ結構疲れるから、人手は多い方がいいし!」

ユミ「よっしゃ! やろ、ハル!」

ハル「じゃ、お邪魔しようかしら」

姉「いらっしゃーい」

―――――――――――――――――――――――




少女「ぺったーん!」

おじさん「おっ、いいぞー!」

少女「ぺったーん!」

妹「……どうしてこうなった」




姉妹の家の庭には、町中からたくさんの人が集まってプチお祭り状態になっていた。
なぜか餅つき用の臼と杵が増えており、庭のあちこちで餅をついては、できた餅を食べるために用意されたあんこ、きな粉などを付けて皆で食べていた。




妹「まあ、お月見団子はできたし、お餅は美味しいし、別にいいんだけど……」

トモ「妹ちゃーん! はい、きな粉餅!」




トモが、二つの餅を持って妹の元へと駆けてきた。

妹「ありがとー!」




妹がトモからきな粉のまぶされた餅を受け取り、頬張る。




妹「んむ、おいひー!」

トモ「ねー!」




二人並んで縁側に腰掛け、餅つき大会と化してしまった庭を眺めた。
姉は小さい子たちと一緒に、餅つきをやっている。




トモ「姉先輩、楽しそうだね」

妹「お姉ちゃん、ちっちゃい子と遊ぶの大好きだから……」




小さい子と戯れている姉を見ながら、妹が呟く。
妹の姉を見つめる瞳には、どこか昔を懐かしむような光を宿していた。

トモ「……妹ちゃん?」

妹「……ん?」

トモ「どうしたの? ぼーっとして……」

妹「あ、ううん。 何でもないよ」




トモがその光に気付くはずもなく、二人は餅を食べるのを再開した。




妹(こんなに食べたら晩ごはん食べられなくなるだろうなぁ……)




自らついた餅の美味しさに食べる手を止められない妹がそんなことを考えながら、時間は過ぎていった。

―――――――――――――――――――――――




妹「ふいー、片付けは終わったかな」

姉「終わり? やったー!」




暗くなり、月が出てきた頃。
その頃には餅つき大会に来ていた人たちは皆帰り、残ったのは姉妹だけになっていた。




妹「……どうしてああなったんだろうね」

姉「あはは、なんでかな……」




姉妹は、ぐったりと縁側に腰掛けた。
傍らには、月見団子が置いてあった。

姉「まあ、お団子はできたし、楽しかったし」

妹「そだねぇ」




姉妹揃って、夜空を見上げた。
満天の星と、まん丸の月。




姉「満月だぁ……」

妹「十五夜だもん」

姉「ん、月見団子みたい!」




姉が月見団子をひとつ手に取り、月に添えるようにかざした。




妹「ふふ、確かにどっちもまんまるだ」

姉「うん、美味しい」

妹「早いよ食べるの!! もっとこう、余韻に浸ろうよ!!」

姉「んむ?」




むぐむぐと月見団子を頬張りながら、姉が首をかしげた。

妹「うん……そうだよね、お姉ちゃんにそういうのを求めるのは酷というものだよね……」

姉「??」




妹が、遠い目をして再び空を見上げた。
月は相変わらず丸く輝いている。




妹「……」




ちらちらと、妹が月見団子をもくもくと食べる姉と満月とを交互に見た。




妹「……お姉ちゃん」

姉「んー?」

妹「月、綺麗だね」

姉「だねー!」




妹は恐らく、かの有名な文学の人の言葉をもじって言ったのだろう。
もちろん、あの姉がそれに気付くはずもなく……。




妹(……まあ、そうだよね)

姉「ね、妹」

妹「ん? え」




姉が、縁側の床に置かれた妹の手に、自らの手を重ねた。
そして、妹の目を見て、微笑んだ。

姉「……私、死んでもいいかも」

妹「……?」




ぽかん、と妹が口を開いて。




妹「……!!?!?///」




言葉の意味に気がつき、ぼひゅっ、と音がなりそうなくらい、一気に妹の顔が赤く染まった。
そんな妹の反応を見て、姉はにこっと笑って。




姉「はい、あーん」

妹「え、え……あむ」




妹に、月見団子を食べさせた。




妹(やられた……お姉ちゃんに……)




妹は思わぬ反撃を喰らって激しく自己主張を始めた心臓を宥めようと、口にある月見団子に意識を集中しようとした。
けれどどうしても脳裏に浮かぶのは、さっきの姉の普段は見せない微笑みと、言葉。




姉「……ふふっ」




そんな感じに悶々としている妹を見て姉は、ただにこにこと微笑んでいるだけだった。

―――――――――――――――――――――――




さて、秋も深まり。
吹き抜ける風の冷たさは増して、半袖では辛くなってきた時期。




姉「妹妹」

妹「ん、どしたの」




ある日。
姉が妹に擦り寄り、つんつんと頬をつついた。




妹「ちょっ……くすぐったいよ」

姉「ねね、もうすぐでさ、ハロウィンじゃん?」

妹「もうすぐって言っても、まだ一ヶ月くらい先じゃん」

姉「細かいことはいーのいーの! で、ハロウィンと言えば!」

妹「お菓子」

姉「それもそうだけど!」

妹「……トリックオアトリート?」

姉「いやまあ、それもなんだけど!」

妹「……あと、なんかあったっけ?」

姉「あるでしょ!! 仮装だよ仮装!!」

妹「仮装……おばけとか?」

姉「そうそう! 町のみんなで仮装とか、面白そうだと思わない?」

妹「……いや、思わないかな」



嫌な予感がした妹は、そう言ってすぐに手元の雑誌に視線を移した。

姉「ぬふふ、実はここに、ハロウィン仮装祭りの計画書が……」

妹「……」




妹が、雑誌で顔を隠した。




姉「ねね、町を活性化させるのにもさ? こういうイベントって、大事でしょ?」

妹「……」

姉「いーもーうーとーぉ」

妹「……」

姉「……ぐすん」

妹「…………ううぅぅ、もー、しょうがないなぁ! これっきりだからね!」

姉「妹、大好きっ!!」




姉が、妹を抱きしめる。
やれやれという表情をしながらも、どこか満更でもなさそうな妹だった。

―――――――――――――――――――――――




そんなことがあってから、約一週間後。
姉妹は、とある建物の一室にやってきていた。




姉「……さて、皆様。 本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます」

姉「本日皆様にお集まりいただいたのは、他でもありません」




姉が、室内にいるメンバーを見渡す。
夏祭り実行委員会のメンバーと同じである。




姉「……来るハロウィン!! それにちなんでハロウィン仮装祭りを開くための会議ー!!」




姉の隣に座る妹がノートパソコンを操作して、スクリーンに画面を映し出した。
映し出されたスクリーンには、第一回ハロウィン仮装祭りを開くための会議と描かれている。

姉「発案者は毎度おなじみ、私姉でございます。 それでは、説明から入りたいと思います。 まずは、ハロウィン仮装祭りとはどういうものか」

姉「私が考えているハロウィン仮装祭りは、簡単に言えば、秋祭りのようなものです」

姉「いろんな屋台があって、お菓子だったりたこ焼きだったりが食べられるような。 そんな感じのものにしたいです」

姉「ただひとつ違うのは、そのお祭りに来ているみんなが、何かしらハロウィンにちなんだ仮装をしていることです」




言い終えてから姉が座り、次に妹が立ち上がった。




妹「次に、経済効果についてです」

妹「皆さんの記憶に新しい、夏祭り。 今年の夏祭りがこの町にもたらした経済効果は、去年をはるかに上回る結果となりました。 つまり、大成功と言っても過言ではないと思います」

妹「これもひとえに、夏祭り実行委員会の皆さんのお陰です。 この場をお借りして、お礼を申し上げます。 ありがとうございました」



妹が、ぺこりと頭を下げた。
それにならって、姉も立ち上がって頭を下げた。
室内に拍手の音が鳴り響く。

妹「……さて、そこで、ハロウィン仮装祭りも夏祭りと同等の経済効果を目指していきたいと考えております」

妹「今回はまだ一回目ということで、今年の夏祭りには遠く及ばないとは思います」

妹「しかし、夏祭りのお陰で、この町には少なからず関心が集まっているのは確かです。 現に、この町に訪れる観光客の数は、年々増えつつあります」

妹「つまり、この一回目のハロウィン仮装祭りを成功させれば、町外からの観光客をさらに呼び込むことができると言えます」

妹「そこから経済効果はぐっと上がっていくでしょう。 夏祭りの経済効果もプラスして、この町がさらに活気づくだろうと考えております。 以上です」




妹が座り、再び姉が立ち上がった。




姉「……とまあ、細かいことはさておき」

妹「全然大事なことだよ、お姉ちゃん」

姉「来た人みんなが楽しめる……そんな行事にしたいと思います。 皆さんのお力添えをお願いします」




重要なことを細かいことと片付けられたことと、ツッコミをスルーされたことにムッとする妹だが、周りの他のメンバーに合わせて拍手をした。




姉「それでは、町長からのお言葉を……」

―――――――――――――――――――――――




会議が終わって、帰り道のこと。




妹「……」ムスー

姉「もー、いつまで不機嫌でいるつもり?」

妹「……別に、不機嫌じゃないし」

姉「誰が見てもわかるくらい不機嫌そうだよ? それに、なんで不機嫌なのかも言ってくれないし……」




姉が妹のツッコミをスルーした時から、妹はずっと不機嫌そうな顔をしていた。
姉はなぜ妹が不機嫌そうな顔をしていたのか分からず、会議の合間に尋ねてみても、妹は答えてくれなかった。




妹「……」ムスー

姉「むぅ……」




困ったなぁと頬をかく、姉。
妹は、たまにこういうことがある。
妹のムッとしている顔も可愛いなぁと思いつつ、このまま放っておくのもあれなので、いつも姉はご機嫌取りに苦労しているのだった。

―――――――――――――――――――――――




妹「……」

姉「……むぅ」




姉妹は今、夕飯の真っ只中。
相変わらず妹は機嫌が悪いままだが、どんなに機嫌が悪くても夕飯はしっかり作る。
そのあたりに、姉は若干安堵しているのだが……。




姉「……ねーねー、そろそろさ? なんで不機嫌なのか教えてくれない?」

妹「だから、不機嫌になんてなってない」

姉「うう……」




とりつく島もない、とはこのことだろうか。
どんなに姉が尋ねても、不機嫌になんてなってないと不機嫌そうな顔と声で答える。




妹「……ごちそうさま」

姉「あ、妹……。 うー……」




妹はさっさと夕飯を食べ終えて、食器を片付けて自分の部屋に戻ってしまった。
一人残された姉は、妹のいない食卓に寂しさを感じながら、どうしようどうしようとひたすら頭を抱えていた。

―――――――――――――――――――――――




妹「……」




さて、こちらは妹の部屋。
妹はベッドに潜り込んで、頭まで布団を被っている。




姉「やほ」

妹「……ひっっ!!? びっ、びっくりしたっ……」




突然妹が被っていた布団が捲られ、姉の顔が現れた。




姉「ね、どうしても教えてくれないの?」

妹「……何を?」

姉「妹が不機嫌な理由」

妹「不機嫌じゃないから。 おやすみ」

姉「待って」




布団を被ろうとした妹を、姉が布団を掴んで止めた。




妹「なに?」

姉「私も一緒に寝る」

妹「……」

姉「……」

妹「やだって言ったら?」

姉「私が従うと思う?」

妹「……いいよ」

妹が横にずれて、一人分のスペースを作った。
姉がそこに入り込み、背を向けている妹を、背中から抱きしめた。




姉「……ごめんね、妹。 どうして怒ってるのかわからないから、それについて謝れなくて」

妹「……お姉ちゃん」

姉「だから……ね」スス

妹「んひゃっ……! ちょっ、おねえちゃっ……!?」




姉が妹のお腹あたりに回していた腕を、胸あたりにまで上げた。
そのまま、パジャマの上から妹の胸を弄る。

妹「ふぁっ、ぁっ……おねえ、ちゃんっ……?」

姉「いっぱい気持ちよくさせてあげるから、許して?」

妹「そ、そんな……んぁあっ!」




姉が妹の髪をかきあげて、うなじにキスをした。




妹「あっぁっ……んんっ……」




うなじの他にも耳や首元にキスをしながら、姉は妹の胸を揉んでいく。



妹「はぁっ、はぁっ……」

姉「……直接触って欲しい?」

妹「……ぅぅ」

姉「いいよ、言わなくても。 今日は私がしてあげるから」




そう言って姉は、妹のパジャマを脱がしていく。
やがて妹は下着姿になった。

姉「ん……」

妹「んぅ……」




姉が妹の顔を横に向けて、キスをした。
その間に妹のブラの中に姉の両手が差し込まれ、硬くなっている乳首をころころと指先で転がした。




妹「んっ、あっ……あぁっ、はぅっ!」




くにくにと乳首を弄る度に、妹が身を捩じらせて喘ぐ。
その妹のかわいらしい反応が、姉の興奮を煽っていく。




姉「……次は、こっちね」

妹「あっ……!」




姉が、ぴっちりと閉じた妹の太ももの間に手を滑り込ませた。
濡れてしまっている妹の下着の上から、秘部をゆっくりと擦る。

妹「ひぁっ……んんっ!」

姉「下着まで濡らしちゃって……」

妹「だ、だって、んあっ!」

姉「わかってるよ。 おっぱい触られるのが気持ちよかったんだよね?」

妹「うぅ……」




妹が、耳まで赤くなる。




姉「もっと気持ちよくしてあげるから。 ね?」




そう言って、姉は妹の下着を脱がせた。
露わになった妹の秘部に、直接触れる。




妹「んっ……!」

姉「ぬるぬるだ……」




割れ目をなぞるように、姉が妹の秘部を擦る。
秘部からは愛液が溢れ、妹が身体をびくびくと震わせた。

妹「ふぅっ、んんっ、はぁぁっ!」

姉「こっちも忘れちゃだめだよね」フニ

妹「ひゃぁぁっ!?」




姉が、空いている手で妹の乳首を摘んだ。
予想外の刺激に、妹の身体がより大きく反応した。




姉「あははっ、気持ちいいんだ」

妹「やあぁっ、ダメぇっ! 乳首、そんなっ……!」

姉「すぐイっちゃいそう?」

妹「んっぅっ……!」




妹の息が荒くなっていく。
秘部から溢れる愛液の量もまた、増えていく。

妹「おねえっ、ちゃぁぁっ! だっめえぇっ……!」

姉「ダメじゃないよ。 イっていいから」

妹「っ!? ふぁぁっ!?」




妹の秘部を擦る速さが、より速くなる。




妹「あぁっ、はぁっ! あっ、んんぅっ……あはぁぁぁぁっっ!!」




身体を大きく痙攣させて、妹が絶頂した。




妹「あふっ、はぁっ、はぁっ……ふっ、ふぅっ……」

姉「イっちゃったね?」

妹「ふぅっ、ふぅっ……うん……」

姉「でも、まだ満足してないでしょ?」

妹「はぁ、はぁ……え?」

姉が妹をうつ伏せに寝かせて、その背中にまたがった。




妹「お、お姉ちゃん……?」

姉「ふふっ、妹は黙ってて……」




普段は決して見せない妖艶な笑みを浮かべている姉だが、うつ伏せになっている妹からではその表情は見えない。
姉が妹の身体に覆いかぶさるようにして、倒れこんだ。




妹「ん……」




妹の背中に、二つの柔らかな感触と硬い感触が押し当てられる。
再び、姉の手が妹の秘部に当てられた。




姉「二回戦、始めよっか」

妹「えっ、ちょっちょっ、ちょっと休ませて……?」

姉「ダメ」

妹「っぁ!?」




ぬぷり、と姉の中指が妹のナカに入り込んだ。

姉「いっぱい気持ちよくさせるって、言ったでしょ?」

妹「も、もう十分だからっ!」

姉「ダメ」

妹「にゃああぁぁっ!?」




さらに、人差し指が挿入された。




妹「はぁっ、あぁっ、勘弁してぇ……」

姉「まだまだ、夜はこれからだよ! 妹♪」

―――――――――――――――――――――――




妹「ぅ……ぁ……はぁぁっ……」

姉「どう、満足できた?」

妹「はぁぁっ……うん……」

姉「そっかそっか、よかったよかった」




何度イかされたかわからないぐらいイかされた妹は、もはや満身創痍に。




妹「……ふぅ」




けれど、その表情から不機嫌さは無くなり、代わりに苦笑が現れた。




妹「もう。 お姉ちゃん、強引すぎだよ」

姉「え? でも、妹まともに口きいてくれなかったし……」

妹「だからって、他にやり方あるでしょ? まったく……」

姉「ごめんごめん。 で、結局なんで不機嫌だったの?」

妹「……」

冷静な頭で考えてみると、ものすごくくだらないことだった。
そんなことで膨れていた自分が恥ずかしくなり、妹は姉から視線を逸らせた。




妹「なんでもない」

姉「えー、教えてよー。 今後の参考にするからさー」

妹「どうせすぐ忘れるでしょ! 教えない!」

姉「ケチ。 妹のケチー」

妹「何とでも言いなさい!」




そんな感じで、たいてい妹の不機嫌は姉のわからぬ所で始まり、姉が謎のまま解決する。
それがまあ、当たり前になっているのだった。




妹「……それより、よくもやってくれたね」

姉「へ?」

妹「言ってるよね。 わたし、お姉ちゃんにやられっぱなしは嫌だって」

姉「いやその、今回のは違うじゃん? 妹の機嫌を直すために……」

妹「覚悟はできてる?」

姉「あの、だから……妹さん!? 目が怖いよ!?」

妹「ふふっ。 安心して、お姉ちゃん。 命は取らないから」

姉「ひいっ!? やめてっ! 私が悪かったからああ!!」




秋の夜長。
姉妹の夜は、こうして更け、こうして明けていく。

―――――――――――――――――――――――




妹「むむ……」




夜が明けて、次の日。
始まるのは、ハロウィン仮装祭り開催のための準備。
妹は夏祭りの時と同じく、広報のためのホームページ作りをやっていた。




妹「ん、ん……」




モニタとにらめっこをしながら、うんうんと唸る。




姉「妹ー? 麦茶飲む?」




そこに、飲み物を持った姉が現れた。
今回の企画は姉が急に思いついたこともあって、とにかく時間が無い。
なので、夏祭りの時よりもかなり小規模になる。
それによって、姉の作業は夏祭りの時と比べてぐんと減っているので、姉には余裕があるのだ。

妹「……んぁ、飲みたい」

姉「ほい、置いとくね」

妹「ありがと、お姉ちゃん」




妹が机に置かれたコップに口をつけながら、キーボードを打ち込んでいく。
姉はその様子を、ベッドに腰掛けて眺めていた。




妹「お姉ちゃん、今日の作業は?」

姉「ん。 もう町長と敷地を見てきたよ。 夏祭りの場所で良さそう」

妹「そっか」

姉「会場設営は間に合うと思うなぁ。 やっぱり規模は小さくなるけどね」

妹「お姉ちゃんが無理言うから……」

姉「で、でも、委員会のみんなに同意は得られたし、ここに住んでるみんなも期待してるわけじゃん」




この仮装祭り開催については、すでに町民に開催していいかどうかのアンケートを実施している。
結果、ほとんどの町民から承認されたので、開催されるということになっている。




妹「来年でもよかったんじゃないの?」

姉「思い立ったが吉日ってやつだよ」

妹「もう……」




そう文句を言いながらも、妹の目がモニタから離れることは無い。

姉「……ごめんね。 迷惑ばっかりかけて」

妹「ふふっ、それはもう、いまさらって感じだよ」




妹がキーボードから手を離して、姉に向き直った。




妹「気にしないでいいよ。 わたしは迷惑だなんて思ってない」

妹「こういうことするの、楽しいし。 お姉ちゃんに頼られて嬉しいし」

姉「……うん、妹なら、そう言ってくれると思った。 ありがと、妹」




姉妹が微笑み合う。




妹「お姉ちゃんが完璧で、わたしがなんにも頼られることが無かったら、寂しいもんね」

姉「そうなの? もし私が完璧だったら、妹が苦労しないように行動すると思うなぁ」

妹「そういうの寂しいから。 お姉ちゃんは完璧にならなくていいの」

姉「だいじょーぶ! なれないから!」

妹「だよね~……」




若干遠い目をしながら、妹は作業を再開させた。




姉「ところでさ、妹」

妹「んー?」

姉「アレ、やろうと思うの」

妹「……本気?」

姉「マジマジ」

妹「時間ないよ?」

姉「なんとかなるって!」

妹「夏祭りの時だけじゃなかったの?」

姉「そりゃ、そもそも夏祭りの時以外にやる機会なんてなかったし」

妹「……もう、しょうがないなぁ」

姉「よし、決まりね! 曲と振り付けは考えておくから!」

―――――――――――――――――――――――




さて。
ひたすら仮装祭りの為の準備に明け暮れた数週間が過ぎて。
本日、ついにやって来ましたハロウィン当日。
夏祭りの時と違ってハロウィン仮装祭りの会場は、カボチャのランプやユーレイの飾り物など、ハロウィンらしい雰囲気を纏っている。




姉「うむ! ちょっと規模は小さいけど、ふいんきは完璧!」

妹「確かに雰囲気はいいけど、でも……」




妹が、会場を見回す。
どこも人で溢れかえっている。




妹「……こんなに人がくるなんて」

姉「わ、私もこれはさすがに予想外かな……」




夏祭りで町外の人たちから関心が集まっているとはいえ、初開催のお祭りにここまで人が来るとは、誰しもが予想していなかった。
時間的な意味でも規模を小さくせざるを得なかったが、ここまで人が来るのなら、来年はもう少し大きくしても大丈夫そうだった。

姉「来年はもう少し規模を大きくできそうだね」

妹「そうだね。 でも、夏祭りに加えて、更に準備が大変なのが増えちゃったね……」

姉「ま、まあ、それはそれ、これはこれ……みたいな」

妹「いや、意味わからないから」




道行く人が、あらゆる仮装をしている。
魔女や布を被ったお化け、フランケンシュタインやゾンビ。
中には某蜘蛛男のコスプレをしていたり、某コウモリ男のコスプレをしていたり。
もはやコスプレ祭りになっていた。




妹「なんか、ハロウィンに関係ない仮装ばっかりじゃない?」

姉「んー? 別にお祭りが開ければいいし。 仮装なんて建前だよ建前」

妹「……」




お祭り大好きな姉なのであった。

―――――――――――――――――――――――




ハロウィン仮装祭りも、ついに佳境に入った。
夏祭りと同じく用意されたステージでは、いろいろなパフォーマンスが行われていた。
そのパフォーマンスも終わり、ひと段落ついたあと。
ステージのスピーカーが、プツ、とノイズを鳴らした。
それに気づいたお客さんたちが、期待のこもった目でステージを見た。




姉「みんなー! ハッピーハロウィーーン!!」




ステージが、照明で照らされた。
姉妹が、マイクを持って佇んでいた。
姉がマイクを片手に叫んだのだ。




姉「どうも、こんばんは! はじめましての人は、はじめまして! 私たちはこのハロウィン仮装祭りの主宰者のうちの二人です!」

妹「このハロウィン仮装祭りの場を借りることで、夏祭り以外でも活動ができるようになりました!」

姉「年に二回活動できるようになった、私たち!」

姉妹「「『しすたーしすたー』でーす!!」」




魔女のような……というか、魔法少女のような格好をしている姉と、幽霊にような白い装束を身にまとった妹が、声を揃えて叫んだ。
姉妹が手を振ると、お客さんから歓声やら拍手やらが上がった。




姉「ありがとー! さて、いつもなら私がテキトーに選んだ曲を歌って踊るんですが!」

姉「なんと、今回はハロウィンということで、ハロウィンっぽい曲をきっちり選んでみました!」

妹「それでは、ミュージックスタート!」




スピーカーから、曲が流れ始める。
その曲に合わせて踊りながら、姉妹は歌い始めた。
姉妹の言ったとおり、どこかホラーテイストな曲だった。

―――――――――――――――――――――――




妹「お疲れ様でした」

姉「お疲れ様でしたー!」




役員の人たちに別れを告げて、姉妹は帰り道を歩いていく。




姉「仮装祭り、大成功だったね!」

妹「そだね」




いまだ興奮冷めやらぬ様子の、姉。
アイドルとしての活動も成功をおさめることができて、満足のようだ。




姉「お断りするのは大変だったけど……今回はサイン会やんなくてよかったよ」

妹「あれ、疲れるからね……アイドルって大変なんだね」

姉「だねぇ」

真っ暗な夜道を、姉妹が歩く。
時間が時間なので、人通りはほとんどない。




妹「……そういえば、お姉ちゃん」

姉「うん?」

妹「トリックオアトリート」

姉「へ? はっ!?」




慌てて姉がポケットとかを探る。




姉「……ない」

妹「無いの?」

姉「ま、待って、コンビニで買ってくるから!」

妹「ダメ。 タイムアウトー」

姉「えええ!」

妹「んじゃ、いたずらしちゃうからね。 ん」

姉「ん、んむ……」




妹が、不意に姉の唇を奪った。

姉「……ここ、外だよ」

妹「うん、だから、いたずらなの」

姉「……むぅ」




姉は、しばらく考えてから。




姉「……あ! 妹、トリックオアトリート!」

妹「ふふっ。 はい」




妹は姉に、小さな飴を手渡した。




姉「……」

妹「あげたよ? ふふふっ」

姉「……うん……」




なんだか負けた気がして、姉はすぐに飴を口の中に放り込んだ。

姉「……あ!」

妹「ん?」




かりっ、と姉の口の中で軽い音がした。
飴を口の中で噛んで、割ったようだ。




姉「ん!」

妹「んぅっ!? んっ、んっ……!」




姉が妹にキスをして、口の中で二つに割った飴の片方を、妹の口に移した。




姉「ちゅっ……ん、はい、これで私もあげられた」

妹「……」




はんぶんこされた飴を口の中で転がしながら、姉を睨む妹。

妹「……もっと」

姉「え?」

妹「もっとちょうだい」

姉「んっ、んむっ!?」




ぐっ、と姉に抱きついて、妹がキスをした。
舌を絡ませながら、半分に割れた飴をお互いの舌で転がす。




妹「ちゅるっ……ぷはぁっ……」

姉「んはぁっ……」




完全に飴が溶けてから、二人は口を離した。

姉「……家にまだ、飴あったっけ」

妹「お姉ちゃん、こないだいっぱい買ってなかった?」

姉「あー……確か、妹の疲れがとれるかなーって思って、買っておいたような……渡すの忘れてた」

妹「もうお祭り自体が終わっちゃったよ……でも、舐めさせてくれるよね?」

姉「……うん。 でも、私も舐めるよ?」

妹「うん……」




熱っぽい目で視線を交わす、姉妹。
きゅっ、と握られた、姉妹の手。
秋の少し冷たい空気の中でも、姉妹の手はとても熱かった。

終わりです。
このSSは
姉妹「 「とある田舎町の姉妹の夏」 」
の続きとなっておりますので、そっちを読むとより楽しめる……と思います。

ありがとうございました

おもしえろかった乙

最高だったぜ
冬期待する

最高だったぜ
冬期待する

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