モバP「CGプロオークション」 (31)

P(CGプロのホームページでファンを対象としたオークションを開催することになった)

P(みんなには出品物を持ってきてもらっている)

P(出品物を気軽に持ち運べない場合は写真などだが……とにかく)

P(アイドルとしてのイメージもあるから、まずは俺が確認をするというわけだ)




片桐早苗「私はコレよ。警棒と手錠(鍵付き)」

P「おー、さすが元婦警……って!」

P「辞めるときに返却するんじゃないんですか!?」

早苗「え、そうなの?」

P「なんで早苗さんが知らないんですか……」

P「だって警察辞めたのに警察手帳とか持ってたら簡単に人を騙せるでしょう」

早苗「あー、手帳は返した、ウン」

P「コレについては何も言われなかったんですか?」

早苗「どうだったかな~」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412338293

P「不安だなぁ……婦警時代の信頼できる同僚とかに、さりげなーく確認して下さい」

P「早苗さんがまだ持ってることは言わずに」

P「持ってて問題なければそれで良いですし」

P「ちょっと怒られる程度で済みそうなら返しに行きましょう」

P「大問題になりそうなら……」

早苗「なりそうなら?」

P「…………相談してください」

早苗「分かったー……コレを出すのはマズイ?」

P「そうですね、危険すぎます」

P「『そうなの?』じゃなくて『大丈夫』って即答してくれてれば、こんなに心配しないんですけどね」

早苗「大丈夫、問題ないわ」

P「いまさら遅いですよ。なにか違うものを探してください」

P「着なくなった服とかでいいんですよ。と言ってもあんまりボロは困りますが」

早苗「はーい」

白坂小梅「プロデューサーさん……も、持ってきたよ」

P「ピアスかー、小梅らしくていいな。一応消毒だけして……」

小梅「あ……消毒より、お祓いのほうが……良い、かも」

P「え、なに、呪われてるとか!?」

小梅「の、呪いかどうか……分からないけど、持ってると……ふ、不吉なことが、起こるみたい」

P「それ小梅は大丈夫なの?」

小梅「……私は平気。あの子がいるから」

P「ふーん、でもそれってあの子に負担かけたりしてないか?」

小梅「むしろ、調子いいくらいだから……大丈夫、だって」

小梅「あと……プロデューサーさん、気にかけてくれて……ありがとうって、い、言ってる」

P「お、おう。それで、小梅以外はどうなるんだ?」

小梅「私以外は……」

小梅「FX? ……で全財産を、い、一瞬で溶かしたり……」

小梅「生放送番組で……トラブルで磔にされたり、骨折したり……」

小梅「強SR+を間違って……レッスン素材にしてしまったり……」

P(悲惨……)

P「小梅とあの子はそれ手放していいの?」

小梅「私なら安全だから、って……ゆ、譲ってもらった、けど……欲しい人がいるなら」

P「多分誰も買わないと思うけど、ネタ的に面白すぎるから免責入れて出品しよう」

P「あと、そういういわくつきじゃないものがあったらそれも」

小梅「ん……分かった。ほかに何か、探してみるね……」

高森藍子「これは……出品すべきか迷ったんですけど」

P「え、これってひょっとして」

藍子「……寄せて上げるブラ、です」

P「藍子……」

藍子「ち、違うんですよ! 自分で買ったんじゃないんです!」

藍子「親戚のおじさんがデビュー祝いにって勝手に送ってきて……」

P「使ったことは?」

藍子「ないです。そもそも私が使ってもたいして変わらないだろうし」

P「まあ、うん、藍子はそういう物に手を出すタイプじゃない、と俺は分かってるけど」

P「ファンには分からないだろうし、わざわざ説明するのもなんだし」

P「これは出品しないほうがいいな」

藍子「ですよね、あはは……」

P「しかし、デビュー祝いにこれを送るって……」

藍子「ひどいセクハラですよ、もぅ」

P「他に何か持ってきた?」

藍子「デジタルデータでもいいでしょうか?」

P「というと?」

藍子「私がお散歩中に撮った写真なんですけど、SDカードごと出品しようかなと」

P「うーん、住所が特定できたり近所の人が写ってなければいいと思うが」

藍子「あっ、なるほど……そういうのチェックしないといけないですね」

P「今確認してみようか。パソコンにつないで……」

P「よし出た。おお、早速いい写真だなぁ。これって家の近く?」

藍子「はい、これはたしか……」



P(写真チェックしていて、気付いたら夜になっていた……おそるべし、藍子のゆるふわ空間!)

及川雫「及川牧場の牛乳一年分、というのはどうでしょう?」

雫「毎週落札者さんの家までお届けしますよー」

P「悪くないアイディアとは思うが……それって単なる定期購入契約じゃないか?」

雫「ああー、言われてみればそうですね~」

P「……」

雫「…………」

P「……え。それしか考えてなかったとか?」

雫「はい。絶対喜んでくれると思ってましたー」

P「いや、喜ぶだろうけどね……オークションにする意味が無いというか……」

雫「じゃあ……私がお届けする、というのは?」

P「ん……それなら最初と最後の配達だけ雫が、くらいにしないとな」

P「一年間毎週はさすがに厳しい」

雫「体力には自信ありますよー」

P「体力だけの問題じゃないよ、スケジュール調整とか……」

P「近くならまだいいけど、離島とかだったら行って帰ってくるだけで一日潰れるかもしれないぞ?」

雫「他のお仕事に影響でちゃいますねー」

P「それに最初と最後、だと一年経った頃には忘れてそうだな……」

P「三ヶ月分くらいにしようか」

雫「三ヶ月で、最初と最後だけなら配達しても良いですか?」

P「うん。ただし落札者が妙なところに住んでても後悔するなよ?」

雫「しませんよ。ありがとうございます~」

P「これ本当に出品していいのか? マジカルガールの衣装だろ?」

福山舞「アクション用なので結構傷んでるんですけど……」

舞「こんなの誰も買ってくれないでしょうか?」

P「ファンなら喜んで買うと思うが……思い出の衣装なのに、いいのか?」

舞「アップ撮影用の綺麗なのもありますので」

P「ああ、なるほど。そっちを大切に保管しておくんだな」

舞「はい。でもそのうち入らなくなりますけどね」

P「それでも手放すのはもったいない。ちゃんと手元に残したほうがいいよ」

P「……よく見ると本当に傷んでるなぁ」

舞「水の魔法を使うので、濡れることも多かったですねー」

舞「敵にやられて川とかプールに落ちたりも……」

P「マジカルガール・マイにとってある意味本当の戦友かもな」

舞「……」

P「どうした?」

舞「やっぱり……もうちょっと持っておきたくなっちゃいました」

P「そうだな、そのほうが良いだろ」

舞「でもそれじゃあ、オークションはどうしましょう」

P「別に無理して出品しなくていいんだぞ?」

舞「そうですけど、私も何か……あっ、そうだ。シュシュでも良いですか?」

P「うん、舞といえばシュシュでポニーテールにしてるイメージだからな。良いと思う」

舞「今つけてるのは買ったばかりでまだ綺麗だから、これにします!」シュルッ

舞「これ一つじゃ寂しいから、あといくつか持ってきますね」

舞「……どうしたんですか?」

P「舞が髪下ろしたところ見るの初めてかも」

舞「そういえばそうかもしれませんね。変じゃないですか?」

P「ちょっと大人っぽく見えるよ」

舞「わぁ、本当ですか! えへへ……」///

大和亜季「エアガンにしようかとも思いましたが、年齢制限がありますので」

P「で、プラモか」

P「俺はよく知らないが、最近戦艦が流行ってるんだって?」

亜季「プラモにまで手を出す人は少ない気もしますが、一定の需要はあると思われます」

亜季「それと、戦艦だけじゃなくて戦闘機や戦車もありますよ!」

P「いくつ持ってるんだよ……」

亜季「そうですなぁ、軽く20はあるでしょうか」

P「しかもそれ全部作ってないんだろ?」

亜季「いやはやお恥ずかしい」

亜季「言い訳になってしまいますが、作る時間が無かったり買って満足したり」

P「だから趣味は『プラモ収集』なんだな、『プラモ作成』じゃなくて」

亜季「うっ……昔はちゃんと作っていたのですが」

亜季「大人になると、時間はないのにプラモを買うお金だけはある、ということになりまして」

P「それは分かるけど」

P「うーん、在庫処分セールにしか見えなくなりそう」

亜季「あは……それは悲しいであります」

P「悪くはないけどもう一捻り欲しいってところだな」

亜季「了解しました、再考いたします」

亜季「ちなみにプロデューサー殿は、プラモに興味おありですか?」

P「模型雑誌とか見るのは好きだけど、俺も作る時間が……」

亜季「作ったことは?」

P「中学生くらいが最後かな」

亜季「私は小学生時代どっぷりハマりまして、毎日作ったり塗装したりしてました」

亜季「塗料でネイルアートのまねごとをしたり……」

P「女子力高いのか低いのかわからないな」

龍崎薫「せんせぇ、オークションのこと、もう一回教えてー」

P「みんなで欲しい物の値段を言い合って、一番高い値段をつけた人の物になるんだよ」

薫「じゃあどうしても欲しかったらじゅっちょーまんえんとか言えばいいよね?」

P「……そうだけど、この値段で買いますって意味だから、自分でつけた値段を払わないといけないぞ?」

薫「なんだぁ~。それじゃお金持ちの人じゃないと買えないんだね」

薫「かおるのお小遣いじゃきっと何も買えないよー」

P「そういえば薫はお小遣いにいくらもらってるんだ?」

薫「えっと、毎月三千円だよ。三年生だから」

P「……」

薫「せんせぇ、どうしたの?」

P(その何十倍も稼いでるはずだが……)

P(いや、小さい頃から大金持たせるのは教育上良くないよな、うん)

P(きっと薫の将来のために貯金されているのだろう……たぶん)

P「なんでもない。で、オークションに出せそうなものある?」

薫「んん~…………」

P「すぐには思いつかないか」

薫「ねぇせんせぇ、もしかおるがオークションに出てたらいくらで買ってくれる?」

薫「百万円くらい?」

P「そりゃ安すぎる」

薫「えー、そうかなぁ。でもあんまり高いとせんせぇ買ってくれないでしょ?」

P「そもそも人間を売ったり買ったりなんてやっちゃいけないからな?」

薫「ペットだったら買えるよ?」

P「それはそうだが……」

P(あれ? なんだか真面目な話に)

薫「ひらめいたー!」

薫「犬耳付けてわんちゃんになるー! そしたらせんせぇ買って~」

薫「くぅーん、せんせぇはご主人様だワン。買って欲しいワン」

P「買います。いや、それでもダメ……いや、買います。飼います」

P(オークションは犬耳生写真にしよう)

佐久間まゆ「まゆはマフラーと手袋を用意しましたよ。どちらも手編みです」

P「え、これ手編みなの?」

まゆ「はい、そうですけど」

P「以前もらったのよりだいぶ良くなってない?」

まゆ「あ……そうですね、結構前ですから」

まゆ「もちろんあの時点で最高のものをわたしましたけど、多少上達してると思います」

P「多少どころか既製品って言われても全く違和感ないレベルだよ」

まゆ「そんな、まだまだですよぉ」

P「これがファンの手にわたるのか……うらやましいな」

まゆ「プロデューサーさんのぶんも、新しいの編んでますよ」

まゆ「一本を二人で巻けるくらい長いんです」

まゆ「プロデューサーさんとそうしてみたくて」///

P「それは楽しみだ」

まゆ「もうすぐ出来ますからね。クリスマスプレゼントに……あ」

P「どうした?」

まゆ「言っちゃった……内緒にしておくつもりだったのに」

P「はは……ま、まあ、サプライズじゃなくても嬉しいよ?」

まゆ「でも、うう……ぐすっ」

P「泣くなって。プレゼントが分かってるのも、それはそれで楽しいもんだ」

P「新作ゲームの発売日みたいな感じでさ」

まゆ「本当ですかぁ……?」

P「ホントホント。だから、はいもう泣かない」ナデナデ

まゆ「は、はい……えへへ」

神埼蘭子「混沌の祭壇にて贄となるはいずこか(何を出品すればいいか分からなくて……)」

P「別に難しく考えることないぞ? ファンなら多分なんだって喜ぶ」

蘭子「だが、聖騎士を魔王の下僕にすることは叶わぬ(なるべく私らしいものがいいです)」

P「蘭子らしいものねぇ……怪しげな魔導書とか?」

蘭子「ネクロノミコンを魔王城から持ち出すことは出来ぬな(あるけど出品できません!)」

P(一応持ってるのか……)

P「じゃあ……あ、そうだ」

P「以前衣装デザインしてもらったけど、その後描いたりしてる?」

蘭子「フッ……グリモワールを持たぬ魔王など、翼をもがれた鳥と同じことよ(はい、お絵かき好きですから♪)」

P「よし、スケッチブックを出品しよう」

蘭子「なん……だとッ!?」

P「蘭子のお絵かき、ファンは見たいと思うんだよなー」

P「インタビューとかで話題には出るけど、公開したことないだろ?」

蘭子「い、嫌ですよぅ、恥ずかしい!」

P「自分のデザインした衣装は着たのに?」

蘭子「それとこれとは……はっ!」

蘭子「グ、グリモワールは、ええと、普通の人が見たら死んでしまいます!」

蘭子「……じゃなくて、並の人間ではその魔力の奔流に耐えられぬのだ!(絵は恥ずかしいです!)」

P「ほかに出品できるものある?」

蘭子「うーむ」

P「たとえば蘭子しか持ってないものとか」

蘭子「二代目シンデレラガールのトロフィー」

P「……それはダメだろ」



P(紆余曲折の末、愛用の日傘を出品することになった)

P「櫻井グループ子会社の重役ポストでも出すのかと思ったよ」

櫻井桃華「Pちゃまはわたくしをなんだと思ってますの?」

P「あはは、ごめん。さすがにそんな権限ないよな」

桃華「いえ、出そうと思えば出せますけど」

P(マジかよ)

桃華「でも単なる親の七光りですわ。落札して喜ぶ人がいるのかしら?」

P「案外いるんじゃないかな……」

桃華「それはわたくしのファンじゃなくて櫻井グループのファンでしょう?」

桃華「下手をすればライバル会社に乗っ取られかねませんし」

桃華「そんな人はこっちからお断りです」

桃華「というわけで、ティーセットですわ。これは自分の仕事のお給料で買いましたの」

P「出品しちゃっていいのか?」

桃華「ええ、それほど高いものではありませんし、それに」

P「それに?」

桃華「Pちゃまが使うにはデザインが可愛らしすぎるでしょう?」

P「まあ、たしかに」

桃華「これでは一緒にティータイムを楽しめませんもの」

桃華「使いやすかったのですけど、一緒に使ってくれる人がいなければ……ね?」

桃華「Pちゃまはどんなデザインが好みかしら。今度お買い物に付き合ってくださらない?」

P「NASAって知ってますか?」

安部菜々「えっと、アメリカ航空宇宙局……の、NASAですか?」

P「そうです、そのNASAがなんと!」

菜々「なんと?」

P「菜々さんをウサミン星に連れて行ってくれます!」

菜々「…………えっ!?」

P「以前言ってましたよね」

P「ウサミン星とは実は月のことで、宇宙船がないから帰りたくても帰れないって」

菜々「そ、そんなこと言いましたっけ~?」アセアセ

P「ホームシックになったんですかね、泣きながら話してくれましたよ。電話だったけど」

菜々(全く覚えてない! ひょっとして酔ったときに……!?)アワワワ

P「アイドルみんなのカンパとオークションを通したファンの資金提供で、NASAを説得しました!」

P「金は出すから月まで菜々さんを連れて行けと!」

P「そしてOKをもらいました!!」

菜々「えええぇ~~っ!!?」

P「アポロ77号もすでに完成しています。いつでも里帰りできますよ!」

P「滞在期間は一週間くらいです。出来ればもう少し長くしたかったんですが……」

菜々(一週間も月に置き去りにされたら死んでしまいます!)

菜々「いやっ、あのっ、待ってください!」

菜々(プロデューサーさんもアイドルのみんなも)

菜々(ファンの人達もNASAも、なんで信じちゃってるんですか~!?)

菜々「ナナはただの地球人です! ウサミン星人じゃありません!」

P「またまた。ここまでやって遠慮されても困りますよ~」ケラケラ

菜々「信じてください~!!」←涙目





その後、なんとか月面滞在を数時間だけで納得させ、

ついでに史上初の月面ライブを大成功に収めました。キャハッ☆

以上で終了です
菜々さんなら出来るはず

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom