蘭「新一、新一、新一!」 (40)

毛利蘭、高校2年
工藤新一を待つ己の忍耐と己の武術に限界を感じ彼女がたどり着いた先は感謝だった

自分自身を育ててくれた空手への限りなく
大きな恩を自分なりに少しでも返そうと思いたったのが

一日一万回感謝の正拳突き

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気を整え

工藤新一を想い

祈り

構えて

突く!!

一連の動作を一回終えるのに当初は5~6秒

一万回突き終えるのに初日は18時間以上費やした

突き終われば家に帰り、飯を作り寝る

二日目に異変に気付く

一万回突いても日が暮れない

齢15を越えて完全に羽化する

三日目、感謝の正拳突きが5分をきる

変わりに祈る時間が増えた

山を降りたとき

蘭の拳は光を置き去りにした!!!

園子(気のせい…よね?)

小五郎(い、いつの間に探偵事務所が破壊されて)

園子「真さん?」

京極「か、観音様が…」

蘭「どう?最強かけてやる?」

京極「いえ、最強はあげます。ぜひ自分を弟子に」

蘭「いいわ。新一探し手伝ってくれたらね」

怪物が誕生した

近距離射撃

アイリッシュが引き金を引くのには

1秒をきる

しかし、アイリッシュはその狭間の時間確かににきいた

蘭「はっ!受け攻めをいくつか予想してたけど、それは悪手よ!下っ端!」

歩美「ありえない?」

歩美「ううん、あるよ」

歩美「長くなるから詳しいことは省略するけど」

歩美「蘭お姉さんの強さの秘密?まあいくつかあるけど……」

歩美「まず、すっごく新一お兄さんを待ってるの。我慢の限界がきてるし、あの怒りから逃れることは不可能かも。まあ、戦闘の方で言えば“怒りの拳(早く帰って来なさいよ!新一!)”やっぱりこれかも」

蘭の一連の動作は、この上なく流麗かつ緩やかに行われたようにアイリッシュは感じたが



アイリッシュの狙撃までの刹那に全てが為されたことに疑いの余地はなく

それはアイリッシュが己の体感時間を限りなく圧縮させ

自らの時を止めるに等しい状態に置くことでしか

蘭の動きを目で捉えることが出来なかったことに起因する

つまり真相は


不可避の速攻である

アイリッシュ「グォォォオオオオオオオ!!!!!!!!!!」

蘭「そのまま塵になってくれたらありがたいわ」

アイリッシュは蘭の正拳突きをくらい吹き飛ばされ塵と化した

阿笠博士が応じると同時、蘭は飛んだ

蘭(いつからかしら……?)

蘭『いつでもいいわ』

和葉『たああああ!!!!』


蘭(敵の攻撃を待つ様になったのは……?)



蘭「セエイイイ!!!!!!」

蘭(一体いつからかしら……?)

和葉『アカン!!!!』

蘭(敗けた相手が頭を下げながら、差し出してくる両の手に間を置かず応えられるようになったのは?)

蘭(そんなんじゃないわ!!

私が求めた武の極みは……!

敗色濃い難敵にこそ全霊を以て臨むこと!! 

蘭「ここは、墓場」

阿笠「ほう」

蘭(お前のな)

蘭「感謝するわ……あなたと出会えたこれまでの全てに!!」

阿笠博士は、自身の発明によって極限まで時が圧縮され、

意識のみがかろうじて捉える蘭の残像を追いながら、ある感情に支配されていた。

敵への惜しみ無き賞讃。


阿笠(……これじゃ!!

新一を想い、自身の感情を爆発させ、祈りへと昇華させつつ、拳を前に突き出す。

攻撃への起点とする所作、それのみが、わしの発明による強化の反映速度をはるかに上回る。

戦闘において命取りに近いはずの無駄な祈りの動作が、わしの発明に優る武器として成立している矛盾
蘭君がこれを体得するに到ったかを考察する事に意味はない。
なぜなら、合理的な道筋ではたどりつけない場所だからじゃ。

おそらくは、狂気にすら近い感情に身を委ねたのじゃ。
※5年……あるいは10年か……それのみに没頭したのじゃ。)
※連載開始から数えて

蘭のすさまじい攻撃も

阿笠博士の持つ厚い脂肪と
生まれながら持っていた柔軟な筋肉により
ほぼ無効化されていた

阿笠「……蘭君が、己を高めんが為に続けた永き時。その成果。しかと受け取った」

蘭(これだけ攻撃を与えてほぼ無傷……まあ予想通りだわ)

阿笠「一個が修練の末届き得る限界。それを卓越した稀有な事例といえよう」

蘭(………あ?)

阿笠「天晴れと言えよう」

蘭「……ヘタレが」

蘭「上から物言ってんじゃ……ないわッ!!!」


蘭「ヘタレが」

蘭「ブタが」に変更お願いします

阿笠博士の戦術は至極単純であった。

攻め続ける事。
蘭が唯一阿笠博士に勝る空手も。

阿笠にダメージを殆ど与えないのであれば恐るるに足らず。

阿笠(所詮は単なる武術。両手両足でしか攻撃出来ぬ。
既に見た攻撃では受け切れない角度から攻撃すれば、新たな型を繰り出すしかない道理。
その組み合わせを全て検証し、奴が更に新しい型を出さざるを得ない角度からの攻撃を導き出す!!

奴の型は有限なれどその組み合わせは甚大。無限に等しい数に及ぼう。だが個には必ず特有の呼吸がある。
つまり、無意識の内に好む型・嫌う型があり、自ずとその者独自の流れを形作る。
呼吸の流れを掴めさえすれば、幾多ある型から奴がどれを選択するかを探るは充分に可能!!

無数にそそり立つ針の穴から正解を導き出し、正確に糸の矢を貫き通し、その先の的を射抜くが如く。

その作業は難事なれど、やってみせよう!わしには叶う!!

新一の想い人よ。頼むからその前に、精魂果ててくれるなよ?)

蘭(ふっ……笑うのね)

蘭(まっ、私も楽しんでるからお互い様だけどね)

蘭(あらゆる角度からの攻撃にも最短で体勢を立て直し、反撃に転じて来てるわ)

蘭(型の選択を誤れば、その速度は次なる型を繰り出すまでの間をも奪うだろうし、気を抜けば攻撃をする前にやられ、勝負が決するってこと……!!)

蘭(正確無比に最善の型を出し続いてるしかない根気の勝負……!!)

蘭(それが尽きた時がお前の潮時!!
とか思ってるんでしょ?阿笠博士。詰めるもんなら、詰んでみなさい)


蘭(神の角を……見せてあげるわ)

数千数万と重ねた打撃が僅かではあるが、阿笠博士の体に鈍い痛みを蓄えつつあった。

しかし

蘭の右足が切り落とされた。

蘭「!!?」

阿笠博士「止血するがいい そして新一と哀君の居場所を言え!蘭君はよくやった。ただの人間にしてはな……」

蘭「……」

阿笠「どうした?早くせぬと失血で死ぬぞい?」

蘭「ふっ……笑わせないで!!」

グッ!!右脚の傷口のみが無くなる。

阿笠「ホォー……再生は無理でも止血は可能か」

蘭「誰が死ぬですって?」

蘭「今のは博士が運がよかっただけよ。調子に乗んないで、勝負はこれからよ」

阿笠「……全く以って感服じゃよ。気力が些かも衰えていないのは驚異じゃ。だが蘭君が脚を失ったのは半ば必然。悪手とは言えぬまでも、正着ではない手が招いた結果じゃよ」

過去に行った新一の推理の代弁と灰原の手を読み隠れて肉を食べてた経験が予知のごとき先見を可能にした!!

阿笠「蘭君が無意識に嫌う型……その存在が本来無限であるはずの選択に標を示すのじゃ」

阿笠「次は左腕をもらう」

これが……生涯最後。

そこからの攻防は時間にして一分に満たなかったが、

互いの力量、精神の高揚と相まって、

億を超える拳と拳の遣り取りとなって、

両者の間に無数の火花を生んだ。


そして、その瞬間は訪れた。

僅かに顕われる型の偏り。くせや傾向・型と呼ぶにはあまりに乏しい"ゆらぎ"

脂肪を盾に蘭の拳を受け続ける事で阿笠博士は
その先に見える幽かな光を探し出し、そして、
たどり着いた


宣言通りに蘭の左腕が切り落とされる

阿笠「これで気が済んだじゃろう。さあ言うんじゃ。新一と哀君の居場所を」

蘭「……くっくっく……アッハッハッハッハ!」

阿笠「なに?」

蘭「黒の組織のボスよ……まさか左腕をぶち切った程度で……私の空手を潰せるとか思ってたんじゃないんでしょうねェェェェ!?」

祈りとは、心の所作。

心が正しく形を成せば、祈りとなり。祈りは、想いとなる。

神の角は、蘭の角のある位置から現われし神が

有無を言わさぬ慈愛の両手でもって、対象を優しく包み込み、
先日服部が数里も先からその殺気に気付き、怯え、性別を変えた程の精神統一の業を経て蓄積した、
蘭の渾身の生命力を。目も眩む神の角に変え。対象を貫く。

無慈悲の突きである

阿笠「……まさに個の極地。素晴らしい一撃じゃった」

蘭(神の角でさえも……)


阿笠「わしはわしのハーレムをつくるために黒の組織を用い、世界の頂点に立つ事を許された」

阿笠「それは世界の美少女をわしのものにするという悲願であり、美少女だけがわしの性欲のことを抑えられる」

阿笠「蘭君は人間の一個であって神でなく、わしは世界の全てを託された王である事。それが勝敗を分かつ境!!」

阿笠「長い進化の歴史が全てわしに集約される様機能した発明に多様な個の有り様を許した人間が敵う道理など無いのじゃ」

阿笠「じゃが、蘭君に免じ哀君の裏切りはなかった事にしよう。実験体の人間の負担も可能な限り減らそう」

阿笠「蘭君の孤独な闘いは無駄ではなかったのじゃよ」

阿笠「もう決して言う事はないぞい。新一と哀君の居場所を言え……」

蘭「…フフフ」

私は一人じゃないわ…」

蘭「人間を舐めないで!阿笠博士!!」

阿笠「な、なに……!?」

蘭「帝丹高校。それが二人の居場所よ」  

蘭が二人の居場所を告げた時、阿笠博士はその響きに浸る間もなく、白旗を上げたはずの女性を見ていた。

阿笠(何じゃ……こいつは!?)

蘭「黒の組織のボス阿笠博士。あなたは何もわかってないわ」

人間の、底すら無い悪意を……!!

それは、己の発明によって感情をほぼ消した阿笠博士が初めて感じる恐怖だった。

全てを絞り尽くし、死を待つのみであるはずの女性の言葉が、
決して虚栄の類ではないと思える根拠が、

そのカオに現れていた

蘭「」シコシコ…………

突如、己の角をシコりだす蘭

新井出『君の角をシコれば“薔薇”は発現してしまいます』

蘭「地獄があるなら、また会いましょ!」

阿笠「貴様は……!!」


そう貴様は
詰んでいたのだ
初めから

光彦「博士ーーーーー!!!!!!!」

蘭の起こした爆発により、溶岩の海となった
ところにより
阿笠博士を救出した元太と光彦

元太「どうすんだよ?光彦!」

光彦「簡単なことですよ
僕を召し上がっていただくのですよ」

光彦は自分の体を粉微塵に爆発させた

そうすることで、阿笠博士が食べ安い

ようにして、阿笠博士に自分を食べさせた

阿笠「な、なんじゃ?これは………ゴミくずのような味がするわい…」

元太「博士!!」

元太(光彦じゃ不味すぎたみたいだ)

元太「こちらをお試しください」

元太は自分の体の一部を鰻の赤ちゃんに

変えて食べさせた

阿笠「おお!!………高級な天然鰻の味がするわい。もっと……もってこい……」

元太「はい!!」

元太は光彦の欠片を溶岩にほうりなげ、

自分の体を次々と鰻の赤ちゃんに変化させた


そして



阿笠「………確かわしは………」

阿笠博士が復活した

しかし、光彦は自爆しバラバラに
なったところを元太に溶岩の海に
捨てられ

元太は自分の体全てを鰻に変えて
阿笠博士に食べさせたため

この場には阿笠博士しかいなかった

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月28日 (土) 08:20:40   ID: BXHfZqlQ

すき

2 :  SS好きの774さん   2016年11月22日 (火) 10:03:35   ID: LMGE_YuR

支離滅裂。序盤でこころ折れたよ。時間を圧縮するんじやなくて引き伸ばすんじやねーの。拳銃の引き金引くのに1秒も掛けてたら普通に避けられるんじゃね?

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