【艦これ】鎮守府捜査日誌 (21)

8月10日




明日から暫く○○鎮守府に配属される

私の名前は大淀

招待は本部より派遣された監査官だ

近頃各鎮守府でのセクハラ行為、艦娘の極度の酷使が問題になっている

以前より任務受付で交流があったが、ここの鎮守府も疑いがある

私が来たからには全て暴いてみせる…といいたいところだが油断は出来ない

何故なら以前ここに派遣された私と同じ本部所属の艦娘が帰ってこないのである

私も無事に帰れる保証はない

それ故このような手記を残しておくことにする

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8月11日




新配属艦として朝礼で挨拶を行った

「よろしくお願いします」

「これから頼む」

「それなりに期待しているわ」

「胸が熱くなるな」

「一言お願いします!」

「コレデヨイフンハァミキレルカ」

「無明を切り裂く戦火の一刀」

「そんなことよりボーキサイト食べたい」

「若葉だ」

などという快活な返事が帰ってきた

一見した様子では、笑顔の者(一部無表情)ばかりであり、悪いイメージは浮かばない

しかし、表の印象などいくらでも操作できる

挨拶の後鎮守府を回ってみたが、怪しいところはなかった

まぁまだ一日目だ

これからゆっくりと暴いていこう

8月12日





提督より秘書官へと任命される

その後食堂にてこんな話が聞こえてきた

「……大淀さん秘書官だって」

「うわぁ、……大変………な」

「うん、また提督が……しないか心配…わ」

「まぁ、そうなるな」

やはりここの提督は艦娘に対して何かしているようだ

あの話ぶりからすると良いものではなさそうだ

これはチャンスであり、リスクでもある

気を引き締めて掛からなければならないだろう

8月13日





最悪の気分だ

秘書官としての仕事中、何度もセクハラをされたのだ

指令室はここか?などと言いながら臀部を撫でるなど言語道断だ

取り敢えず一発腹パンをお見舞いしたが、少し悶絶したくらいで「いい感じだ」とサムズアップされた

一応艦娘の身体能力で拳を食らったら一日は動けなくなるほどのはずなのだが…

やはり油断できない相手だ

しかし、仕事そのものは至って優秀であり、案外容姿もいいため、その姿には少し見惚れ(消した跡)

8月14日





出撃任務に駆り出された

提督の指揮は魔法のようであり、言われた通りに動くだけで敵の攻撃を回避、または予測射撃が出来た

また、敵主力部隊との戦闘で大破してしまった艦娘に対しても、すぐにドッグ入りを薦めるなど紳士的である

MVP艦には間宮アイスが進呈されるようで、提督と和気藹々と会話しながら労われていた

セクハラ以外は問題ないのかもしれない

他にも、提督が厠で少しの間留守の時、出撃記録を見たが、酷使されている艦はいない様子だ

8月15日




夜、風呂に入るために歩いていたら、顔面から大量に血を流している艦娘たちを発見した

すぐに駆け寄り、事情を聞くと

「て、提督……に……」

と言って気を失った

提督に何かされたというのか

艦娘の攻撃を平然と耐えるあの提督ならできる可能性は十分にあるだろう

セクハラだけではなく暴力すら振るうとは…

その艦娘たちを医務室に運び込みながら再び気を引き締めた

一つ疑問なのが、血を流していた艦娘たちの表情が妙に安らかだったことか

8月16日




秘書官として常に旗艦でいるためか、早くも改装可能な練度に達した

なんでもある程度の練度がなければ改装後能力に自分の体が付いてこれなくなるとか

新しくなった体は以前より動かしやすく、活躍できそうだ

私の改装祝いということで宴会を開いてくれた

提督はまるで自分の事であるかのように喜んでいた

私も嬉しい

この気持ちはお酒のせい?

8月17日




秘書官業務も大分慣れた

そんな浮かれた気分だったせいだろう

書類を運んでいる際に足を滑らせ転んでしまった

地面との衝突に目を瞑った

しかし、私が着地したのは地面ではなく提督の胸の中だった

偶然通りかかったからだそうだ

不覚にも抱き締められる形になった

それにしてもこれは…………いい………

顔が熱い

この胸の高鳴り…

しばらくそのままでいた

8月18日




風呂場に行く際に他の艦娘に出合い、一緒に入ることになった

その時、偶然提督の裸体を見てしまった

ここの風呂は時間交代で、今は男湯の時間であることをすっかり忘れていた

提督は特に気にした様子もなく風呂場に入っていった

ふと隣にいた艦娘を見ると鼻血を出して失神していた

私も顔を擦るとベットリと血が出ていた

あの時艦娘が倒れていた時に安らかな顔だった気持ちがわかった

薄れゆく意識の中そう思った

8月19日




提督の行動をカメラで撮影しながら逐一観察する

ちょっとした出掛け先、トイレの中、就寝中…etc…

監査活動の一環なので何の問題もない

鼻血を拭き取りながらさりげなく秘書官業務に戻る

秘書官業務中もなるべく提督に近づいてする

その際に胸や臀部が触れ、息がかかるが監査活動の一環なので何の問題もない

最近触ってくることにむしろ快感を覚える

もっと側にいたいな

8月20日




提督の身辺の観察のために司令室を掃除していた

すると、至るところに盗聴機や隠しカメラなどがあった

私の提督になんてことを

犯人を探したところ、青葉という艦娘の仕業だった

議論の結果今までに私が撮影した提督の秘蔵写真数点を条件に盗聴機、隠しカメラの映像の提供をしてもらった

あの艦娘とは気が合いそうだ

今日は私の知らない過去の提督の姿を見るために徹夜だ

8月21日




練度が90を越え、MVP取得も大分多くなった

たとえ大破していても

活躍できなくても

頭を撫でてくれる提督

意識が飛びそうになるくらい嬉しい

他の子も平等に労っていて、艦娘同士での交流も良好だ

それにしても、どうして提督はずっと私を秘書官にしてくれているのだろう

まさか私に気がある?

ふふふ…

うふふふふふふ

8月22日




そろそろ私の監査任務期間が終わってしまう

8月までの契約だ

提督と離れ離れになるなんて嫌だ

鎮守府にいる皆とも仲良くなれたのに…

そのことを他の艦娘に相談したところ、皆にやりと笑ってある提案した

同時に私はどうしてずっと秘書官であったかを悟った

決行は早い方がいい

明日やろう

エリートレ級、ヲ級改、南方棲戦姫の攻撃を避け、フラグシップヨ級を叩き潰しながらそう決意した

8月23日




提督を押し倒した

既成事実さえ作ってしまえば、本部でも中古品の私など誰も使いたくなくなるだろうという作戦だ

提督は押し倒されながら笑って、あるものを差し出した

それはケッコンカッコカリの書類一式

気がつかない内に私の練度は99になっていたのだ

その場で泣きながら了承し、抱いてもらった

最高の時間だった

8月25日




本日付で○○鎮守府に正式に配属された

提督がケッコンカッコカリを理由に私を引き入れてくれたらしい

今日も秘書官業務が始まる

どうしてずっと秘書官だったかって?

他の子は皆練度150だったからだ

私の練度が150になるまではまだまだ私が秘書官

覚悟してくださいね、提督

報告書



身体的なスキンシップはあるものの、艦娘は寧ろ欲しているため、戦意高揚に繋がる

また、執務も優秀であり、艦隊指揮も海軍で一二を争うほどの有能ぶりである

結果○○鎮守府に問題点なし




以上








本部の元帥は添付された報告書をを読み終わり、ビリビリに裂いた

前に派遣した明石が同じ末路だったため予想はしていた

取り敢えずあそこの鎮守府は大丈夫なのだろう

ため息をつきながらそう考えた

ふと封筒を見るとまだ何か入っている

取り出してみると、それは○○鎮守府の集合写真であった

幸せそうな雰囲気であり、カメラの中は笑顔で溢れていた

そこには明石や大淀の姿もあった

元帥は報告書同様写真を裂こうとして……机の引き出しにしまった

終わり
2時間クオリティ
運営ツイッターの恍惚のヤンデレポーズの大淀画像見て衝動で書いた

では

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