リゾット「……学園都市?」(74)
メローネ「ボスの情報を探してたらこんなの見つけたよ」
リゾット「……学園都市?」
メローネ「日本にあるんだけど、最先端の科学技術である意味『国家』と呼べるほど特殊な都市みたいだよ」
リゾット「その最先端の科学でボスを探せと?」
メローネ「それもあるけど興味深い人物がいてね」
リゾット「10万3千冊の魔導書?胡散臭いな……」
メローネ「でも、もし本当にあるならかなりの情報を期待できと思わないか?なかったとしても行って損はないと思うしね。じゃあ俺行ってくるね」
リゾット「ダメだ」
メローネ「何でだよ!!」
リゾット「お前は日本で遊びそうだから駄目だ」
メローネ「」
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メローネ「そんなことはないぜ~リゾット。俺も仕事と遊びの区別はつく」
リゾット「本当か?」
メローネ「ああ!」
リゾット「ならそのポケットからはみ出してるジャポネの雑誌は何だ?」
メローネ「! い、いや、これは…」
リゾット「俺の目には『コミケ』って文字が印刷されているように見えるんだが」
メローネ「……すいません」
リゾット「……仕方ない…俺が行く」
メローネ「あんたが行くのかい!それはちょっとマズいんじゃあ…?」
リゾット「お前以外に予定が空いているのは俺しかいない」
リゾット「それにお前のスタンドは必ず犠牲を出す」
リゾット「学園都市とやらでその能力は発揮するのはリスクが高い」
メローネ「……学園都市は超能力を開発してるって噂だ…」
リゾット「……」
メローネ「あんたにもしもの事があったらッ…!」
リゾット「メローネ」スッ
リゾット「そこにはボスの手がかりがあるかもしれないんだろ?」
リゾット「なら俺はいかなくてはならない、このチームを『栄光』に導くのがリーダーであるオレの役割だ」
リゾット「それにボスを倒すまでに死ぬつもりも毛頭ない」
メローネ「……分かった」
メローネ「土産……期待してるよ」
リゾット「フッ、ああ」
――――
リゾット・ネエロ ―学園都市へ行く―
――in学園都市
リゾット「事前にここの情報は頭に入ってるが…」
リゾット「本当に未来都市といった感じだな…」
リゾット(しかし…『能力開発』か…オレのスタンド能力はあまり目立たない方だが使わないに越したことはないな…)
――ドン
スキルアウトa「ってーな!どこ見て歩いてんだコラァ!?」
スキルアウトb「aさん殺っちまいましょう!」
リゾット「……すまない」スッ
スキルアウトa「!! (な、なんだこいつ!!この全身からやってくる『スゴ味』!?ヤベェ、コイツはヤベェ!!)
スキルアウトa「に、逃げるぞ!」
スキルアウトb「あ、ちょっとaさん!?」
リゾット(……日本は治安が良いと聞いていたが別にそうでもないようだな)
リゾット「さっさと10万3千冊の魔導書『禁書目録』ってのを探して帰るか……」
ステイル「話しってなんだい?」
神裂「イタリアから身元不明な人物が1人、この学園都市に来たらしいです」
ステイル「……ローマ聖教かい?」
神裂「イタリアからここに来たという事以外はわかりません。だが気を付けるに越した事はないでしょう」
ステイル「何もなければいいけどね。あるとすればやはり……」
神裂「『禁書目録』か……もしくはあの『異能の右手』」
ステイル「やれやれ、つくづく彼は不幸体質だね」
上条「はぁ……特売品の卵をゲットできたのに転んでパーなんて不幸だ……」
リゾット(あれが『禁書目録』とよく一緒にという上条当麻か)
リゾット(異能の右手『幻想殺し』。右手で触ったあらゆる超能力を無効化する)
リゾット(スタンドはどうなんだ?オレの能力はその右手とやらで打ち消せるのか…?)
リゾット(そもそも能力者にはスタンドが見えるのか?オレのスタンドは見えても見えなくても問題はないが…)
リゾット(奴の身辺以と一緒に調べる価値はあるな…)
上条「はぁ……特売品の卵をゲットできたのに転んでパーなんて不幸だ……」
リゾット(あれが『禁書目録』とよく一緒にという上条当麻か)
リゾット(異能の右手『幻想殺し』。右手で触ったあらゆる超能力を無効化する)
リゾット(スタンドはどうなんだ?オレの能力はその右手とやらで打ち消せるのか…?)
リゾット(そもそも能力者にはスタンドが見えるのか?オレのスタンドは見えても見えなくても問題はないが…)
リゾット(奴の身辺以と一緒に調べる価値はあるな…)
――1週間後
リゾット(粗方情報は手に入った)
上条当麻の家と上条当麻の関係者→尾行により難なくわかった。
7人しかいない超能力者とその能力→メローネに調べさせた。
能力者にはスタンドは見えない→適当な能力者の前で服につけた『メタリカ』をうねうねさせたが見向きもされなかった)
リゾット(奴と関わりのありそうな超能力者は『超電磁砲』くらいか。後は大した事はない…さっさと終わらせてイタリアに……)
リゾット(それにしても深夜にしては人が少ないな……まさか!)
ステイル「人払いの結界だよ。君がイタリアから来た者かい?ちょっと聞きたい事があるんだが」
リゾット「質問を質問で返すようで申し訳ないが、貴様は何者だ」
ステイル「ん……僕はステイル=マグヌス。君はローマ聖教を知ってるかい?」
リゾット「生憎だが……神様は信じてない」
ステイル「目的はインデックスかい?」
リゾット「……
!」
ステイル「どういうつもりか知らないけど彼女に近付けさせるわけにはいかないよ」
リゾット「…しょおがない…邪魔するなら容赦はしない……!」
ステイル「どうやら君は裏の人間らしいからね。悪いけどここで殺すよ」
リゾット「!?」
ステイル「炎よ、巨人に苦痛の贈り物を」
ステイルの手から炎で出来た刃が放出されリゾットに襲いかかる。そして一気に燃え上がり視界は紅に染まる。
ステイル「まだだよ。僕は彼女のためなら容赦はしないし油断もしない……世界を構築する五大元素の一つ」
油断なくルーンを紡いでいく。それは最強にして絶対の攻撃。『魔女狩りの王』
ステイル「偉大なる始まりのほの……!?」
ステイル「ッ…オボロエーーッッ!!」
ステイル(なっ、何だコレはッ!何かが喉と口を切り裂きながら上がってくるッ!)
ステイル「これは…『針と剃刀の刃』っ!?」
ステイル(こんなものいつの間にッ!)
リゾット「魔法なんてものが本当にあったとはな…まあスタンドと超能力がある以上、魔法もあっておかしくはないか」
リゾットは寸前の所で避けた。暗殺者として常に修羅場を潜ってきた彼にとって、馬鹿正直に正面から放った攻撃など目を瞑ってでも回避できる。
勿論、ステイルもその程度予測済みであった。だからトドメを刺そうと『魔女狩りの王』を唱えようとした。
だが、それは喉からせり上がる剃刀と針によって遮られた。
ステイル「き、貴様何をし…いない?」
ステイル「姿も消せるのかい…君は」
リゾット「……あまり驚かないんだな」
人払いの結界の中で姿を消しても術者にはあまり意味がない
結界の中に入った人間を術者は依然把握できるからだ
ステイル(声からしてあまり遠くにはいっていないようだね…)
ステイル(ならばッ!!)
ステイル「始まりの炎よその名は炎、その役は剣
顕現せよ、我が身を喰らいて力と為せ」
ステイル「魔女狩りの王(イノケンティウス)!!」
詠唱を短略化し炎の巨人を一気に出現させる
短略化により威力は幾分落ちるがこの場においては充分すぎる程だった
>>36
訂正
×術者にはあまり意味がない
○術者にとってはあまり意味がない
ステイル「さっきは避けられたようだけどこれはどうかな?」
イノケンティウスによる業火は先ほどの炎とは比べものにならない程の範囲で広がる
姿が見えいなかろうとそんなことは関係なしにその業火は辺り一面を焼き尽くす
ステイル「さて…覚悟してもら…ッ」
ステイル「あいつ…『逃げて』いやがる!!」
――
リゾット・ネエロは誰もいない大通りを走っていた
タタタタタタ
リゾット(やつの炎はオレとは相性が悪い)
リゾット(まずは逃げて体勢を立て直したいが…)
リゾット(敵もそう甘くはないだろう)
リゾット(手が無いわけでもないが…)
リゾット(!)
前方数十メートル先に炎の巨人が姿を現し、その傍らには先ほどの赤毛の神父が立っていた
ステイル「この人払いの結界の中で逃げ回っても『無駄』だよ」
ステイル「位置はある程度特定できるからね、だからさっさと焼かれてカスになってくれないかな?」
ステイル「どう足掻いても焼かれるのは決まってるのに逃げ回るっていうのは『無駄』なことだ、ボクは『無駄』なことが嫌いなんだ」
ステイル「君もそう思わないかい?能力者君」
リゾット「……」
リゾット(罠だな、これは)
リゾット(位置を特定できるならさっさと焼けばいいものをわざわざオレに喋りかけてくるということは
位置を特定できるといっても大まかな程度で、オレに声を出させてはっきりと特定しようっていう魂胆か…)
リゾット(だからといって安易に近づいたら丸焼きか…)
リゾット(このままではジリ貧だな…)
リゾット(一か八やってみるか…)
ステイル「おいおい黙ってないで何か言ったらどうだい?」
ステイル「……チッ、焼き尽くせイノケンティウス」
イノケンティウスの炎により辺り一面に炎が広がる
ステイル「まだ近くにいるみたいだしこれを繰りか……!!」
ドスッドスッドス
ステイル「……ガハァッ!」
ステイル「これは…メスッ!?」
ステイル「バカなッ…後ろにも炎は巡らした……この距離からメスを投げれるはずはッ」
ステイル「グフッ!(クソッ!動脈を切ったか…ヤバいね…これじゃあイノケンティウスを維持できない)」
魔術とは術者の生命力を魔力に変換して行使する。
尚且つ魔女狩りの王(イノケンティウス)は法王級の魔術だ
維持するには莫大な魔力がかかり、重傷を負ったステイルにはとても扱いきれるものではない
必然、イノケンティウスは消滅する
リゾット「…貴様の敗因はオレを舐めたということだ…このマンモーニがッ」
ステイル(上から…声…だとッ)
リゾット(磁力を操り建物を伝い、周囲の鉄分から生成したメスを磁力の反発を利用し投擲する…)
リゾット(これほど上手くいくとはな…)
ステイル「だがっ、まだ闘えない訳じゃないっ」
ステイル「灰は灰、塵は塵」
ステイル「吸血殺しの紅十字!!」
リゾット「…無駄だ」
ザシュッ
ステイル「!! ア、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」
ステイルの舌に剃刀の刃が無数に現れ、ステイルの舌は無惨にも切り落とされた
リゾット「これで詠唱とやらもできまい」
リゾット「出血多量と痛みで満足に動けない」
リゾット「チェスや将棋で言う『詰み』だな」
リゾット「後は、止めをさすのみだ」スッ
キャアアッーーーー!!
リゾット「!」
「お、おい火事かよこれ!」「だれか警備員呼べッ!」「お、おいあそこに人が倒れてないか?」「マジかよ救急車呼べよ!!」
リゾット(人が…いきなり…!?)
リゾット(人払いとやらを解いたのかッ…)
リゾット「…今殺すこともできるが…ここは一秒でもはやく去るべきか…」
リゾット(どうせ奴は助からまい)
リゾット(オレのことがバレている以上迅速に行動に移さなければいけないな…)
ステイル=マグヌス――死亡?
魔法名 fortis931
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│…to be continued >
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今日はここまで
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