ちいさい頃から、わたしたちはよく褒められた。

学校でも人気者。

しあわせな日々はずっと続くと思っていた。







でも違った。





「それ」は唐突に始まった。
私たちが気に食わないと、その子たちは言った。
目を濁らせながら傷つけていく、なんだかとても哀れだった。

そう思うのも気に食わないらしい。　私たちはどうすればよいのだろう。

何も、解らない。　　公式も、記号もなんだか知らなくて、誰かに縋ろうとしても突き放される。




ああ、いやだ、嫌な思い出。


だって彼女たちは私の掌で踊ってくれない。

皆がポーンだとしても、わたしはクイーンでありたくはない。
あくまで、プレイヤーでいたいのだ。

登場人物

黒宮　鏡　(こくみや　かがみ)

腰まであるまっすぐな黒髪に銀縁眼鏡がデフォルトで、成績優秀品行方正な模範生。
学級委員長なのに風紀委員もこなしたがり、自らが完璧でないと気がすまない。
りんの双子の姉。

黒宮　燐　(こくみや　りん)

髪を金髪に染めていて制服をとにかく着崩し、教師にため口をきくいわゆる不良。
しかし人当たりがよく料理や製菓が得意で女子に人気。かがみとは違うかたちで皆を纏める。
かがみの双子の妹。

続きは明日書きます！
おやすみなさい…