女「一人残らず百合にしてやる」(124)

女「わたしが密かに恋心を抱いてる男君」

女「モテるわけだこの上なく」

女「よりつくわけだ女の子が」

女「競争率を減らしたいわけだ」

女「けど人を傷つけたくはない」

女「そこで頭の良いわたしは気付いた」

女「男君のこと好きな子をみんな百合にしちゃえばいいんじゃね?」

女「そうすればわたしは男君と結ばれるし」

女「女の子達は新しい世界を見つけられるしみんな幸せ」

女「てわけでよろしくね友ちゃん!」

友「えっと…、うん?」

女「もぉ聞いてなかったの?もっかい説明するとね…」

友「いや別に聞いてなかったわけじゃないんだ」

女「それなら早速行動開始だよ」

友「いやだからちょっと待って」

女「待てないよ!こうしてる間にも男君が他の女の子に誑かされるかもしれないんだから」

友「どうしようこの子話が通じない」

女「…何か不満でもあるの?さっきからノリ悪いよ」

友「不満も何も状況が理解できないのだが」

女「じゃあもっかい最初から…」

友「はいっ!いくつか質問させて!」

女「しょうがないなぁ」

友「そもそもなんであたしを協力者みたいなのに選んだの?」

女「だってわたし友ちゃんしか友達いないし」

友「えっと、そっか」

女「それとね友ちゃんわたしと違って交友関係広いじゃない?」

友「まぁそれだけは自信あるかな」

女「だから友ちゃんにはターゲットに関する情報を教えて欲しいの」

友「あたしだって知らない子いるんだけど」

女「わたしと違って広い交友関係を使えば調べられるでしょ?」

友「なんとなくあんたに友達いない理由わかったわ」

女「他に何かある?」

友「百合にするって具体的にどうするわけ?」

女「それはほらわたしの類稀なるトークスキルでこうちょちょいと」

友「そんなものがあるならあたし以外にも友達いると思うよ」

女「ギ、ギャルゲーで数々の女の子を堕としたわたしをなめるなよ!」

友「現実と虚構を一緒にしちゃってるのかな?」

女「ううううるさい!これ以上悪口言うならコマすぞ!」

友「それは是非ターゲットの女の子で見せてよね」

女「ふぬぬ」

友「あと最後に確認だけどあんた自身は百合なの?」

女「わたしはノーマルだよ」

友「今までの会話からしてノーマルとは思えないけど」

女「むしろ女の子なんて嫌いなレベルだもん」

友「いやいや嘘でしょ」

女「わたし女子高時代にひどいこといっぱい女の子にされたんだから」

友「ごめん、イジメられてたのか…」

女「性的にね」

友「はいぃぃっ!?」

女「わたしのカラダは隅々まで開発済みです」

友「そんな生々しい告白聞きたくなかった!」

女「で、手伝ってくれるの?」

友「うんまぁ可哀想な話も聞いちゃったし」

女「やった!じゃあ早速最初のターゲットにいこう」

友「そういえばたくさんいすぎてキリないんじゃない?」

女「そこはわたしの女の子センサーでビビっときた相手を厳選してみた」

友「あんた絶対女の子好きだろ…」

女「わたしと男君の障害になりそうな子ってなると実はそこまでの数じゃないからね」

友「もうどうでもいいや」

女「それじゃあいっくよー!」

女「というわけでやってきました!」

友「あそこにいるのが一人目のターゲットね」

女「友ちゃん友ちゃんあれは…」

友「文学部の眼鏡さんよ」

女「おっぱいおっきい」

友「一言目がそれかい」

女「本読んでる」

友「小学生並みの感想ね」

女「なんて言えば満足なのさ!」

友「あの子はあなたと同じであまり交友関係が広くないそうよ」

女「本が友達って感じなのかな」

友「学校にいる時間の殆どは読書に費やしてるらしいわね」

友「ところであの子を選んだ理由は?」

女「男君にラブレター送ったから」

友「えっ、別に普通じゃない」

女「家に宛名もない手紙が何通も届いたらどう思う?」

友「…ちょっと怖いかな」

女「というわけで接触してくる」

女「こんにちわ眼鏡さん」

眼鏡「えっと…どちら様でしょうか?」

女「おっと、わたしは文学部の女です」

眼鏡「どうして私のことを?」

女「授業で見かけたもので」

眼鏡「私に何か用ですか?」

女「ちょっと男君のことでね」

眼鏡「」ピクッ

女「男君に宛名のないラブレターを何通も送るのやめてもらえないかなって」

眼鏡「な、なぜそれを…」

女「男君怖がってるみたいだしさ」

眼鏡「…あなたは一体男さんのなんなんですか?」

女「うーん、未来の彼女?」

眼鏡「はい?」

女「男君を諦めるつもりとかない?」

眼鏡「いきなり話しかけてきたと思ったらこんなこと言ってくるなんて頭おかしい人ですか?」

女「むっ」カチン

眼鏡「すみません言いすぎました」

女「い、いやいやよく考えたらわたしにも非があるし」

眼鏡「お詫びにこれどうぞ」

女「ん?」

眼鏡「それでは」スタスタ

友「で、渡されたのが精神病院の先生の名刺だったと」

女「むかつくむかつくむかつくっ!」

友「たいしたトークスキルだこと」

女「こうなったら意地でも百合にしてやる」

友「相手にされてないし無理でしょ」

女「ふっふっふ、本気のわたしを見せるよ」

友「今までのあんたはなんだったのよ…」

女「女の子の弱点なら誰より詳しいんだから」

友「…悪い顔しとるねぇ」

女「ふひひ、二度とわたしに逆らえないカラダにしてやる」

友「なんであたしこんなのと友達やってるんだろ」

眼鏡「・・・」ドクショ

女「やっ、眼鏡ちゃん」

眼鏡「…またあなたですか」

女「あからさまに嫌そうな顔しないでよぉ」

眼鏡「図書館では静かにしてください」

眼鏡「そんな常識もないんですか?」

女「そうだね声を出さないようにしないと」

女「お互いにね」ニヤリ

眼鏡「?」

女「・・・」

眼鏡「・・・」

女「・・・」

眼鏡「・・・」

女「・・・」ペロッ

眼鏡「ひゃん!?」

女「・・・」

眼鏡「一体何を考え…」

司書「そこ静かにしなさい」

眼鏡「す、すみません」

女「・・・」ニヤニヤ

眼鏡「くっ…」

女「・・・」

眼鏡「・・・」

女「・・・」ペロリ

眼鏡「んひゃっ!」

眼鏡「・・・」キッ

女「ダメだよ眼鏡ちゃん声だしたら」

女「常識ないのかな?」ミミペロ

眼鏡「っ…!」ビクン

司書「そこさっきからうるさいわよ」

女「ごめんなさーい」

女「あっ、この子調子悪いみたいなんで奥の部屋使わせてもらってもいいですか?」

司書「…そこそこにしておきなさいよ」

女「はぁい」

女「ほら行くよ」グイッ

眼鏡(力が入らない)

女「ほいっ」ドサッ

眼鏡「あぅっ」

女「さっきの司書さんね、わたしの言うことなんでも聞くんだぁ」

女「なんでだと思う?」

眼鏡「…私をどうする気ですか?」

女「わたし友達少ないからさ仲良く慣れたらなぁって」

眼鏡「」ゾクッ

女「ねぇ、女の子同士ってどう思う?」

眼鏡「どうもこうもありえないです。気持ち悪い」

女「でも眼鏡ちゃんはね、こらからの人生女の子しか愛せなくなるんだよ」

眼鏡「早く病院に行ってください。そして二度と出てこないでください」

女「いつまでその態度がもつかな?」

眼鏡「あなたなんかに私は屈しません!」

女「…かぐや姫はなんで月に帰ったか知ってる?」

眼鏡「はっ?」

女「わたしから離れるためなの」

女「わたしが舐めまわすとかぐや姫はよがり狂った」

女「このままでは間違いなく自分は堕とされてしまう」

女「それが怖くて帰ったの」

眼鏡「なにを馬鹿なことを」

女「試してみる?」

女「わたしの舌は月の民をも狂わすよ」チロチロ

眼鏡「ひぃっ」

女「あなたは逃がさないよ♪」

眼鏡「うにゃぁぁぁぁぁぁぁあっ!!」

女「ミッションコンプリート」

友「うまくいったみたいね」

女「眼鏡ちゃんが女の子だけを愛すって誓うまでそれはもうじっくりねっとりと」

友「詳しくは聞かないでおくよ」

女「まぁ今回は特別だよ」

女「次からは当初の予定通りわたしの喋りテクでおしてく」

友「はぁ、嫌な予感しかしない」

女「友ちゃん大変!」

友「どした?」

女「わたしの部屋にこんな手紙がきてた」

友「・・・」

女「わたしが今までしてきたことが書かれてるの」

女「ストーカーかな?」

友「こ、心当たりとかはあるの?」

女「…両手両足を使い切っても数えきれないくらいには」

友「あんた一体何してるのよ…」

女「わたしどうすればいいかな?」

友「とりあえず手紙はあたしが預かっといてあげるよ、うん」

女「ほんとに?」

友「保管しといた方がいいだろうけど気味悪いだろうしね、うん」

女「ありがと!」

女「それじゃ二人目のターゲットいっくよー!」

友「あそこにいる子ね」

女「友ちゃん友ちゃんあれは…」

友「芸術学部のギャルさんよ」

女「明るい髪に濃い化粧派手な服」

友「結構可愛いわね」

女「わたしの苦手なタイプ」

友「へぇ、あぁいうの苦手なんだ」

女「ぼっちとビッチは相入れないんだよ」

友「なんでビッチ確定なのよ…」

女「絶対そうに決まってる!」

友「あの子はあなたと正反対で友達多いわ」

女「わたしあの子嫌い」

友「嫉妬すな。で、常に誰かと一緒にいるらしい」

女「トイレにも一緒にいくタイプかてやんでぃ」

友「唯一一人になるのは作品を仕上げてる時よ」

友「話しかけるならそこね」

女「気が進まないけど頑張る」

友「ところであの子を選んだ理由は?」

女「男君にたいしてボディタッチが多い」

友「別にいいじゃない」

女「友ちゃんは男君があんなのに騙されてもいいっていうの!?」

友「いや別にかまわないけど」

女「万が一ってことがあるからね、ああいうタイプは見逃すことができないんだよ」

友「へぇへぇ」

女「てわけで行ってくる」

女「こんにちわギャルさん」

ギャル「ちーっす」

女「あのわたし…」

ギャル「悪いけど集中してるから静かにしてて」

女「あっ、はい」

女「・・・」

ギャル「黙ってそこにいられると気が散るんだけど」

女「えぇっ!?」

ギャル「そういやあんた誰?」

女「文学部の女です」

ギャル「あたしになんか用?」

女「男君のことでちょっと」

ギャル「男がどうかしたの?」

女「男君に対して過激なスキンシップはやめて欲しいなって」

ギャル「はぁ?あんたに関係なくない?」

女「いや未来の彼女?としては気になるといいますか」

ギャル「なにそれウケる」

女「真面目に言ってるんだよ!」

ギャル「はいはい。今忙しいからまた今度ね」

女「まだ話は終わって…」

ギャル「話し足りないならここ行ってきな」

女「ん?」

友「で、渡されたのがキャバクラの名刺だったと」

女「むかつくむかつくむかつくっ!」

友「キャバクラは楽しかった?」

女「モテモテだったよ」

友「行ったんかい…」

女「こうなったら意地でも百合にしてやる」

友「喋りテクとはなんだったのか」

女「ふひひ、喘ぎ声しか喋れなくしてやるんだから」

友「友達やめようかなー」

ギャル「でさーそいつそこでね……~~」

ギャル友「なにそれウケるー」

ギャル「でしょー…やっ!?」

ギャル友「どうしたのー?」

ギャル「いやちょっと」

ギャル(チッ、痴漢かよ。これだから満員電車は嫌なんだ)

「・・・」サワサワ

ギャル「ぃやっ…!」ビクッ

「・・・」スリスリ

ギャル「ん…っ!」

「ずいぶん気持ち良さそうだね」

ギャル「その声…!」

女「また会ったね」

ギャル「てめぇ、いい加減に…」

女「えっ?」ツネリ

ギャル「んんっ!?」ビクン

ギャル友「ちょっ、大丈夫?」

ギャル「あ、うん……大丈夫…だよ」ハァハァ

女「カラダの方は大丈夫じゃないみたいだけどね」クスクス

ギャル「調子に…んっ…乗るな!」

女「調子に乗るっていうのはこういうこと?」サワサワモミモミ

ギャル「~~~~っ!」

女「声我慢しちゃってカワイイ!」

ギャル「・・・」ハァハァ

女「友達にこんな恥ずかしいとこ見られたくないもんね」

女「でもこれからもっと恥ずかしくなっちゃうんだよ」

ギャル「何する気だてめぇ…」

女「ねぇ、女の子同士ってどう思う?」

ギャル「気持ち悪い…ぁん…だけだ!」

女「説得力ないよ?」ツネッ

ギャル「っ~~!」ビクッ

女「これは女の子のことが大好きになるのも時間の問題だね」

ギャル「バカ言うな。あたしはあんたなんかに屈しない!」

女「…ミロのヴィーナスはなんで裸だか知ってる?」

ギャル「は?」

女「わたしが命令したからだよ」

女「わたしの指が彼女のカラダを弄ぶとね、気持ちよすぎて逆らえなくなっちゃうの」

女「昔の美術品に女性の裸が多いのは大体わたしが原因」

ギャル「妄想も大概にしとけ」

女「試してみる?」

女「わたしの指はどんな美女も虜にするよ」ウネウネ

ギャル「ひぃっ」

女「立派な作品に仕上げてあげるからね♪」

ギャル「うにゃぁぁぁぁぁあっっ!!」

女「ミッションコンプリート」

友「また犠牲者が出たわけか」

女「電車で散々イジメたあとホテルに連れ込んでそれはもうじっくりねっとりと」

友「段々犯罪じみてきたわね」

女「ギャルちゃんの持ってた筆を使った時はホント良い声だったよ」

友「あたしの貞操大丈夫かなぁ」

友「そういやあんた一年浪人してるんだっけ?」

女「そうだよー」

女「地元の友達に無理やり地元の女子高に入れられそうになってね」

友「それ友達なの?」

女「コネで入れるんだから必要ないよねって具合で勉強させてもらえなかったの」

友「他の大学にいかせないためにそこまでするとは…」

友「でも結局は許してくれたんだね」

女「黙ってこっちに逃げてきた」

女「もしここにいることがバレたら…」ブルッ

友「御愁傷様」

女「ではでは三人目のターゲットいっくよー!」

友「あそこにいる子ね」

女「友ちゃん友ちゃんあれは…」

友「体育学部の短髪さんよ」

女「爽やかって言葉を具現化させたみたいだ」

友「少し話したことあるけどさっぱりしてていい人そうだったよ」

女「でも裏ではあんなことやこんなことしてるんでしょ?」

友「そういう黒い噂は全く聞きませんね」

女「ちぇっ」

友「で、あの人を選んだ理由は?」

女「男君と仲良くしてるから」

友「はい?」

女「爽やかイケメンと爽やかスポーツ少女とか反則じゃん!」

女「わたしはぜぅぇったいそんな組み合わせ認めませーん」

友「薄々気づいてたけどあんた結構いい性格してるわよね」

女「えへへ、照れるよぉ」

友「短髪さんがこの性獣に堕とされないよう願うばかりだわ」

女「じゃ、行ってくるね」

女「こんにちは短髪さん」

短髪「やぁ、君は誰かな?」

女「文学部の女っていいます」

短髪「そうか。よろしく女さん」

女「ど、どうも」

短髪「なにかあたしに用があるのかな?」

女「ちょっと男君のことで」

短髪「おぉ、君は男君の知り合いなのか」

女「はい。それでわたし男君…」

短髪「いや最後まで言わなくていいぞ」

女「へ?」

短髪「君の言いたいことはわかった」

女「ホントですか!?」

短髪「もちろん。君はあたしに男君の…」

女「うんうん」

短髪「男君のようなボディになれるよう協力して欲しいんだな?」

女「そうそう……って、えぇ!?」

短髪「男君のような引き締まった体になるのは大変だからな」

短髪「それで体育学部でも目立っているあたしのもとに来てくれたってわけだ」

女「いや、ちょっとま…」

短髪「案ずるな。あたしに任せればすぐに理想のボディを手にいれられるぞ」

女「わたしの話を…」

短髪「ただし厳しいからな。今のうちに遺書を書いておけ」

女「なにさせるつもりなんですか!?」

短髪「半分冗談だ。準備はいいか?」

女「半分って残り半分気になるんですけども!」

短髪「返事ははい!」

女「はい!」

短髪「うふふ、しごきがいがありそうだ」

女「ふ、ふにゃぁぁぁぁぁぁああっ!!」

友「で、無理やりトレーニングさせられたと」

女「ぜぇ…ぜぇ…」

友「少しは腐った性根がなおった?」

女「身体中が…ぜぇ…痛い」

友「・・・」ツン

女「ふにゃ!?」

友「面白い」ツンツン

女「やめて、筋肉痛のとこツンツンすんのやめて!」

友「それで短髪さんはどうするの?」

女「意地でも百合にしてやる」

友「あんたも懲りないわねぇ」

女「ヤられたらヤり返す!まんぐり返しだ!」

友「うわぁ…」ヒキッ

女「ふひひ、ベッドの上で体が動かなくなるまで運動させてやるんだから」

友「この子に話しかけた過去の自分を説教したい」

幹事長「それでは飲み会も盛り上がってきたので王様ゲームやりたいと思いまーす!」

\ワーワーキャーキャー/

幹事長「王様だーれだ?」

幹事長「もちろん最初はわたくしでーす」

短髪「そのクジ最初から持ってませんでした?」

幹事長「それが何か?」

幹事長「体育会系において先輩はぁ…ゼッタイ!」

短髪(相当出来上がってるなぁ)

幹事長「それでは手始めに5番と9番がチューしなさい!」

短髪「あっ、あたし5番だ」

幹事長「やっほーい!それでそれで9番はどこのどいつだい」

女「わたし9番です!」

幹事長「おぉ、君か!んーと誰だっけ?」

女「新入りの女です!」

幹事長「そういえばそんなのもいた気がするな、うん」

短髪「どうして君がここに?」

女「理想のボディは一日にしてならず」

女「また一緒に運動してもらおうと思って」ニヤァ

短髪「ふーん。ま、とりあえずちゃちゃっとチューしちゃいますか」

幹事長「おーしそれじゃいってみよー!」

短髪「ん…」

女「ん…」

\チュッ/

短髪「!?」

短髪「あふぅ///」ヘナヘナ

幹事長「ど、どうした?」

短髪「力が抜けちゃって…」

女「具合悪そうなのでわたし達外の空気にあたってきますね」グイッ

短髪「え…ちょっと」

幹事長「いってらー」

女「大丈夫?」

短髪「なんともない」

女「顔赤いよ?」

短髪「こ、これは少し酒に酔ってしまっただけで…」

女「もしかして女の子にキスされて気持ち良くなっちゃった?」

短髪「だだだ断じてそんなことはありえない!」

女「必死だねぇ」

短髪「君は一体あたしをなんだと思ってるんだ」

女「ねぇ、女の子同士ってどう思う?」

短髪「そういう性癖を否定するつもりはないよ」

短髪「あたしとは無縁なことだけどね」

女「軽くキスしただけであんなとろけた顔してたのに?」

短髪「だからあれは違うんだって!」

女「わたしが本気でキスしたらどうなっちゃうのかなぁ」

短髪「別にどうもならないよ絶対」

女「いーや、きっと女の子に夢中になるね」

短髪「ありえない」

女「なんだったらホントにやってもいいんだよ?」

女「わたしの前にひれ伏す未来が見える見える」

短髪「やれるもんならやってみな。あたしは君なんかに屈しない!」

女「…茨姫はなんで100年の眠りから目覚めたと思う?」

短髪「は?」

女「わたしがキスしたからだよ」

女「王子様はね、わたしが男装した姿なの」

女「わたしのキスにはね、魔法がかけられてるの」

女「女の子を魅了する魔法」

女「魔法使いの呪いなんて無力にするくらい強力な」

短髪「作り話の世界ならありえるかもね」

女「試してみる?」

女「わたしのキスは100年の眠りも覚ますよ」ペロリ

短髪「ひぃっ」

女「あなたを蝕む茨を全部百合にしてあげる♪」

短髪「うにゃぁぁぁぁぁぁああっ!!」

女「ミッションコンプリート」

友「短髪さんなにも悪いことしてないのに…」

女「失神するまで休まずそれはもうじっくりねっとりと」

友「早く捕まらないかなぁ」

女「体力あったから久しぶりに頑張っちゃったよ」

友「男君に報告してくる」

女「それだけはやめて!」

友「今度お姉ちゃんが来るんだよね」

女「へぇお姉ちゃんいたんだ」

友「あんたに会いたいって言ってたよ」

女「ふぇ?」

友「SNSにあんたと写ってる写真アップしたの見たらしくて興味持ったみたい」

女「わたし女の子なんだけど…」

友「普段の行動を思い返してみようか」

女「まぁ女の子相手ならわたしが負けるはずもないしいっか」

友「友達の姉に手を出そうとしないでよ…」

友「といってもお姉ちゃん好きな人いるみたいだしそういう心配はないでしょ」

女「なーんだつまんないの」

女「そんじゃ四人目いっくよー!」

友「あそこにいる人ね」

女「友ちゃん友ちゃんあれは…」

友「生物学部の長髪さんよ」

女「どこかでみたことあるような…」

友「短髪さんの双子の姉だからじゃない?」

女「なんと!でも顔の作り以外似てないね」

友「性格とか真逆って噂」

女「なんか冷たそうな雰囲気だ」

友「人付き合いはあまりよくないらしいよ」

友「あの人を選んだ理由は?」

女「あの人男君のストーカーなんだよね」

友「え、ホントに?」

女「間違いないよ」

女「無言電話、盗撮、自分の体の一部をポストへinなどなど罪状はたくさん」

友「珍しく男君にとって危険な人物ってわけだ」

女「他にもあの人が書いてる妄想日記に男君の監禁計画があったんだよね」

友「あんたなんでそんな詳しく知ってるの?」

女「男君をストーキングしてるあの人をストーキングしたからに決まってるじゃない」

友「……あっ、もしもし警察ですか?」

女「ストーーーップ!!」

友「あんたのことはとりあえず置いておくとして」

女「とりあえずじゃなくて一生置いといて!」

友「このまま野放しにしていい感じじゃなさそうね」

友「あの人を止めてきなさい」

女「ラジャッ!」

女「こんにちは長髪さん」

長髪「どちら様?」

女「文学部の女です」

長髪「初対面で間違いないわよね?」

女「はい。あっ、妹さんとは仲良くさせてもらってます」

長髪「へぇ。で、私に何か用?」

女「男君のことでちょっと」

長髪「・・・」

女「男君のことストーカーするのやめて欲しいなって」

長髪「何を根拠に私がそんなことをしていると?」

女「男君のあとをつけてるの目撃しちゃって」

女「あとこの監視カメラ男君の部屋に仕掛けたのもあなたですね?」

長髪「…あなたは男君のなんなの?」

女「未来のお嫁さん?」

長髪「………そう。観念するしかなさそうね」

女「物分りがいい人は好きだよ」

女「こういうことやめるって約束してくれるなら警察には言わないであげる」

長髪「助かるわ」

長髪「お礼にあなたの目の前で今までの戦利品を処分しようと思うのだけどどうかしら?」

女「そうしてくれるとこっちも安心だよ」

長髪「それじゃ……私の家までついてきてちょうだい」

友「久しぶり」

女「うわーん友ちゃーん」ダキッ

友「よしよし。それで今までどうしてたの?」

女「監禁されてた」グスッ

友「ありゃりゃ」

女「どうにかこうにか逃げ出してきたけど怖かったよぉぉ」

友「これに懲りて女の子にちょっかいだすのやめたら?」

女「…わたしから女の子とっても何か残るかな?」

友「ただの残念な子になっちゃうかもね」

友「でもあたしはあんたの友達やめたりしないよ」

女「友ちゃん…」

友「あたしの友達紹介してあげたりするからさ」

友「これから新しいキャンパスライフを楽しもう」

女「うん…ありがとう!」

友「よし、それじゃあカラオケでも行く?」

女「あっ、ごめん。これから予定あるの」

友「へぇ、珍しいじゃん」

女「長髪さんに会うんだ」

友「そっかそっか、楽しんでき………って、えぇぇぇっ!?」

女「意地でも百合にしてやる」

友「さっきまでのいい話風な流れなんだったの!?」

女「友ちゃんが勝手に盛り上がってただけじゃん」

友「ショック!」

女「ふひひ、身体中が性感帯になるまでイジメてやるんだから」

友「もう好きにして…」

女「失礼しまーす」ガチャッ

長髪「探してたのよ。勝手に逃げたりしたらダメじゃない」

女「わたしを監禁しようなんて100年早いんだから!」

長髪「…どうやらキツーいお仕置きが必要みたい」

女「ひぃぃっ、ごめんなさい」

女「はっ」

長髪「うふふ、カラダに刻まれた教育はそう簡単にぬけないみたいね」

女「わ、わたしはあんたなんかに屈しない!」

長髪「あなたは私に逆らえないよ」

長髪「正しい手順に則って教育すれば人間なんて簡単に思い通りにできる」

長髪「私の外見に騙されて近づいてきた人間で数えきれないくらい実験したわ」

長髪「例外は存在しない」

長髪「あなたで得られた実験結果は男君の時にいかすから安心して」

女「言いたいことはそれだけ?」

長髪「は?」

女「随分と偏った考えを持ってるみたいだけど人はそんな簡単なものじゃないよ」

女「それに今回は相手が悪かったね」

女「わたし女の子に負けたことないの」

女「雌であるならたとえそれが百獣の王であろうと天に輝く織姫であろうとわたしに堕とせない相手はいない」

長髪「文学部だけあって物語のような話が好きみたいね」

長髪「でもそんなものは私の前では通じない」

長髪「人は本能には勝てないんだから」

女「人は本能には勝てない、か…」

女「きっとその通りだよ」

長髪「あきらめた?それならおとなしく…ひゃん!?」ビクッ

女「人は快楽から逃れることはできない」サワサワ

長髪「っ……!やめな…さいっ!」バシツ

女「もちろんあなたもね」

長髪(今の感覚一体…)ハァハァ

女「わたしに手を出して無事だった女の子は一人もいないよ」

女「そこに残るのは一輪の百合の花のみ」

女「例外は存在しない」

長髪「面白い…何が何でもあなたをオモチャにしたくなってきたわ」

女「…ねぇ、女の子同士ってどう思う?」

長髪「生物学的に不自然だわ」

女「女の子の一番気持ちいいところは女の子が一番知ってるんだよ?」

長髪「同性同士じゃ気持ちがのらない」

長髪「カラダっていうのはそういう事情も関わってくる繊細なものなのよ」

女「弱者の考えだね」

長髪「はっ?」

女「わたしは抱くと決めたら必ず抱く」

女「そして必ずわたしに夢中にさせる」

女「受け入れようが拒否しようが無関係」

女「どんな条件にも左右されない」

長髪「その自身根拠はあるのかしら?」

女「わたしに近づいてきた女の子達で星の数ほど実戦をこなしてきたからね」

女「そうしなきゃ生きてこれなかった」トオイメ

長髪「ふん、私をそこらの女子と一緒にしないで欲しいわ」

長髪(この子の雰囲気そして自信満々な態度…)

長髪(私としたことが…正直気圧されてるわ)

女「…アダムとイヴはなんでエデンの園を追放されたと思う」

長髪「は?」

女「わたしに手を出したからだよ」

女「イヴは神に禁じられていたにも関わらず女の子と禁断の関係になる…」

女「イブは知ってしまった…この世で最上の快楽を与えてくれる百合の味を」

女「アダムは知ってしまった…この世で最上の美しさを誇る百合の輝きを」

女「神はこのままでは子孫繁栄に支障がでると危惧したから二人を追放したの」

長髪「言ってなさい。なんとしてもあなたを思い通りにしてみせるから」

女「試してみる?」

女「わたしに手を出したら元の世界に戻れなくなるよ」ササヤキ

長髪「ひぃっ」

女「禁断の果実をたっぷり味合わせてあげる♪」

長髪「うにゃぁぁぁぁぁぁああっ!!」

女「ミッションコンプリート」

友「まぁ今回はお疲れと言ってあげるよ」

女「悔しそうな顔が全てを諦めた顔になるまでそれはもうじっくりねっとりと」

友「あのクールな長髪さんがそんなんになるなんて想像できない」

女「ああいうタイプは一度ハマるとスゴイんだよ」

友「そういえば密かに長髪さんのファンクラブなるものがあるらしいけど大丈夫だった?」

女「女の子達は美味しくいただいたよ」

女「まだ食べ足りないけどね」ジュルリ

友「・・・」

女「冗談だから黙って距離とらないで!」

次で最後の予定です
なるべく早く投稿できるようにがんばります

女「次のターゲットで最後だよ!」

友「へぇ、もう満足したんだ」

女「とりあえず今男君によりついてる子はこんなものだからね」

女「これからの問題はわたしと男君の愛の力で乗り越えていく…!」

友「ふーん…ところであんた男君とどれくらい仲良いの?」

女「まだ喋ったことないよ」

友「えっ?」

女「えっ?」

友「だってあんた…今まで…その…あれ…?」

女「わたし男の子とまともに話したことないもん」

女「どう接していいのかわからないんだもん」

友「あー…はいはい、あんたは百合でしたね」

女「わたしはノーマルだい!」

女「それでは五人目のターゲットいっくよー!」

友「あそこにいる子ね」

女「友ちゃん友ちゃんあれは…」

友「法学部の許嫁さんよ」

女「すんごく美人だね」

友「おまけに頭もいいし、家金持ちで習い事もたくさんこなしてるらしいよ」

女「まさに立ちはだかる最大の壁ってわけだ」

友「男君とは親公認の仲らしいわね」

女「大事なのは本人達の意思だよ!」

友「確かに正式には付き合ってないとはいえ、手を出すのはどうかと思うけど…」

女「恋は戦争なのさ」

友「正直あんたは戦場に立ててないと思うけどね」

女「いつか喋りかけてみせるし…」

友「一つ良い情報を教えてあげる」

友「あの二人実はあまりうまくいってないらしいわ」

女「ほぅ…それは興味深い」

友「それでね一番の問題が許嫁さん、濡れないらしいの」

女「ほうほう、夜の生活がうまくいっていないというわけですな」

友「それが原因でちょっとギクシャクしてるんだって」

女「しかしそうなると百合にするのも一筋縄でいくかどうか…」

友「腕の見せ所なんじゃないの?」

女「そうだよね…いってくる!」

女「こんにちは、許嫁さん」

許嫁「あら確か女さんよね?」

女「えっ、わたしのこと知ってるの?」

許嫁「私高校時代、あなたの通ってた学校があるあたりに住んでたから」

女「げっ…」

許嫁「色んな噂を聞いたわ」

許嫁「女の子であればなんでもござれ」

許嫁「守備範囲は揺り籠から墓場まで」

許嫁「目を合わせたら孕むまで逃がさない」

許嫁「将来の夢は世界中の雌を全て愛人にすること」

許嫁「この他にもたくさんあるわ」

女「それ全部嘘だから!」

許嫁「あなたに会ったら一つ聞きたいことがあったの」

女「何かな?」

許嫁「何で女の子のことを好きになれるの?」

女「いや別に女の子が好きってわけじゃ…」

許嫁「女の子なんだから女の子の醜い本性を知ってるはず」

許嫁「本能的にも同性を好きになるっていうのは抵抗があるし」

許嫁「女の子が女の子を好きになるっていうのは全く理解できない感情だわ」

許嫁「気持ち悪い」

女「むっ」

女「わたしは別に女の子が好きってわけじゃないからいいけど」

女「女の子のことが好きな人がそんなこと言われたら悲しむと思う」

許嫁「そんな性癖を持ってる方が悪いのよ」

許嫁「変態は変態らしく影でコソコソ生きて欲しいものだわ」

女「…なんでそこまで酷いことが言えるの?」

許嫁「私女の子って大っ嫌いだから」

女「同性の友達だからこそできることも色々あるんだよ」

許嫁「そんなもの私には必要ない」

女「考えを変える気はないんだね」

許嫁「そうやって生きてきたのよ…ずっと」

女「そう…でもわたしは予言する」

女「あなたは必ず女の子と仲良くする」

女「そうやって生きていくんだよ…これからは」

許嫁「楽しみにしてる」

友「宣戦布告してきたわけだ」

女「あんな言葉を許すわけにはいかないからね」

友「珍しく真面目な感じじゃん」

女「個人の主義主張は勝手だよ」

女「でも人の生き方を否定するのはダメだと思う」

友「ならあんたはどうするの?」

女「わたしを好きになってくれた女の子のために…」

女「そして自分自身のプライドのために…」

女「意地でも百合にしてやる」

友「正直あたしは女の子同士っていうのはよくわからないし」

友「あんたの普段の行動や言動はどうかと思うことが多いけど」

友「今のあんたはちょっとカッコいいと思うよ」

女「友ちゃんもついに百合の道へ…」

友「調子に乗るな」ペシッ

女「あてっ」

友「譲れないものがあるなら負けるなよ女」

女「うん…行ってくる!」

許嫁「お邪魔します」

女「いらっしゃーい」

許嫁「こんなとこに連れてきてどういうつもり?」

女「わたしの部屋をこんなとこ呼ばわりとはひどいなぁ」

許嫁「私が酷い人間だってことは前話した時にわかったでしょ」

女「あなたは酷い人間なんかじゃないよ」

女「いい出会いがなかっただけ」

許嫁「だったらなんだっていうのよ」

女「せっかく出会えたんだからわたしがあなたを更生してあげる」

女「女の子ととっても仲良くできる良い子にね」パチッ

許嫁「電気なんて消してどういうつもり?」

女「暗い部屋、狭い空間、そこに良い女が二人」

女「やることは決まってると思わない?」

許嫁「私言ったよね?」

許嫁「女の子なんて大っ嫌い、あなたみたいな人種は気持ち悪いって」

女「じゃあまずは手始めに気持ち良くなってもらおうかな」

許嫁「私が濡れない….気持ち良くなれないって知ってのイヤミ?」

女「わたしの前で気持ち良くならない子なんていないよ」

女「許嫁さん…あなたに女の子同士の真の快楽をプレゼントしてあげる」

許嫁「とりあえず電気つけてくれない?」

女「・・・」サワッ

許嫁「…はぁ、そういうの私には意味ないんだって」

女「いつまでそう言っていられるかな?」ナデリ

許嫁「いくらやっても無駄よ」

許嫁「不快だからやめてくれないかしら」

女「やーだね」スリスリ

許嫁「ちょっと!どこさわってんのよ!」

女「そんなに嫌だったらさわれないようにガードしてもいいんだよ?」

許嫁「あなたの手を捕まえた瞬間こんなくだらない行為はおしまいにしてあげる」

女「・・・」ツツー

許嫁(おかしい)

女「・・・」フーッ

許嫁(色んなところをランダムにガードしてるはずなのに的確に避けてくる)

女「・・・」サワサワ

許嫁(どうして…)

女「どうしてこんなに好き勝手触られてしまうのか不思議?」

許嫁「別にそんなこと…」

女「わたし目隠しプレイもたくさんされてきたからね」

女「真っ暗な中でも相手の状況がわかるようになったの」

許嫁「はぁ?」

女「匂い、声、息づかい、床の軋む音、前持って知ってる相手のカラダの形」

女「情報はいくらでもある」

許嫁「そんなことできるはずない…」

女「あとね、わたし女の子にどうするとどういう行動をとってどういう風に思うか手に取るようにわかるの」

女「あなたはもうわたしの手の平の上」

許嫁「ふん、これ以上やれるもんならやってみなさい」

女「もちろん…本番はこれからだよ」

許嫁「」ゾクッ

女「・・・」モミッ

許嫁(ついにそれらしい触り方になってきたわね)

女「・・・」カジッ

許嫁「!?」

許嫁(相変わらず躱してくるわね)

女「・・・」ツネリ

許嫁(悔しいけど何もできない)

女「・・・」ペロッ

許嫁(どんな行動をしても確実にそれを避けてくる…)

女「・・・」チュッ

許嫁(次はどこをどのように触られてしまうの)ドクンドクン

女「そろそろかな」キュッ

許嫁「あんっ!」

許嫁「あんっ!」

許嫁「…今の声私の?」

女「少しは気持ちよくなってくれたみたいだね」パチッ

許嫁「一体どうして…私の体はおかしいはずなのに」

女「ううん、あなたの体は全然おかしくないよ」

女「おかしかったのは心」

女「心を閉ざしてたのが原因」

許嫁「・・・」

女「だからわたしはいつもと違うシチュエーションで心に訴えてみたの」

女「まぁ今回のは裏技みたいなもので正攻法じゃないんだけどね」

許嫁「なら男君に対しても濡れないのはどう説明するつもり?」

許嫁「私は男君に心を閉ざしてなんかいない!」

女「女の子も男の子も同じ人間だよ」

女「女の子に心を閉ざしてたら男の子にだって完全に心を開くことなんてできない」

女「男君だってそんな相手に心を開くことなんてできないんじゃないかな」

許嫁「ならどうすればいいって言うのよ!」

許嫁「私は…私は今更変わることなんて…!」

女「変われるよ」ギュッ

許嫁「あっ…」

女「あなただって最初からそんなんじゃなかったでしょ?」

許嫁「…私ね、昔から同性に嫌われてたの」

許嫁「ちょっと優秀ってだけで嫉妬されて、陰口言われて、仲間外れにされて…」

許嫁「私だって努力したのに…いっぱい努力したのに…」

女「・・・」ナデナデ

許嫁「本当は友達欲しかった…ずっとずっと」

許嫁「くだらないことで笑ったり、喧嘩したり色々してみたかった」

女「これから今までの分もたくさんしていけばいいんだよ」

許嫁「今更どうすればいいのかなんてわからない…」

女「ねぇ、女の子同士ってどう思う?」

許嫁「わからないよ…私には何も」

女「女の子同士っていうのはね本来結ばれるはずのない関係」

女「だからこそね、心の繋がりがとっても大切なの」

女「法律、世間の目、環境、罪悪感…色んな障害を乗り越え喜びを分かち合うのは辛いし難しい」

女「それでも一緒にいたいから頑張れる…二人だからこそ頑張れるの」

女「そんな世界でずっとわたしは生きてきた」

女「だから…そんなわたしだからあなたの手助けをできると思う」

許嫁「でも…私は…」

女「…創世記の大洪水は何でおきたと思う?」

許嫁「えっ?」

女「わたしが地球を愛したからだよ」

女「地球は全ての生命を育む母」

女「子育ては大変で疲れ果てちゃったの」

女「だからわたしは女の子として地球をいっぱいいっぱい愛してあげた」

女「世界が滅びるほど濡らしちゃったのはちょっと失敗だったけどね」クスッ

許嫁「私…変われるかな?」

女「試してみよう」

女「わたしの愛は世界だって変えられるんだから」ニコッ

許嫁「…うん」

女「二人で新たな一歩を踏みだそう♪」

許嫁「うにゃぁぁぁぁぁああっ!!」

女「ミッションオールコンプリート」

友「やり遂げたんだね」

女「許嫁さんが気持ち良くなるまでそれはもう優しくじっくりと」

友「これが原因で男君とうまくいっちゃうかもよ?」

女「望むところ!」

女「これから先もわたしの前に立ちふさがる女の子は…」

女「一人残らず百合にしてやる」

友「女の子のこと本当に大好きなんだね」

女「わたしはノーマルだい!」

女「友ちゃんごはんまだー?」

友「……なんであんたあたしの家で生活してるわけ?」

女「いやぁ、最近短期間に女の子堕としすぎたじゃん?」

女「眼鏡ちゃんはどの授業でもわたしの隣で読書してるし」

女「ギャルちゃんはモデルになってくれーとか言ってわたしの服脱がしてこようとするし」

女「短髪さんはベッドの上の大運動会だとか夜のレスリングだとか爽やかな顔で下ネタ言ってくるし」

女「長髪さんはペットにしてくださいとか言って首輪つけてつきまとってくるし」

女「許嫁さんは旦那様ぁー♪とかいって所構わず抱きついてくるし」

女「大変なわけよ」

女「わたしの部屋とか修羅場なわけよ」

友「あたしをそれに巻き込まないで欲しいんだけど…」

女「まぁまぁ友達じゃんか」

友「そろそろあんたが友達の定義についてどう思ってるか聞いていい?」

女「細けぇことは気にしなさんなって」

女「わたしにとってここが世界で一番安全な場所ってことが大切なわけよ」

友「はぁ…まぁ今日に限っては呼ぶ手間が省けたからいいわ」

女「と言いますと?」

友「お姉ちゃんが来るの今日なんだよね」

女「あぁわたしに会いたいって言ってたんだっけ」

友「そういえば今だから言うんだけどさ」

友「前に自分の行動の書かれた手紙が送られてきたーとかいうのあったじゃん?」

女「結局あれっきりだったけどね」

友「あれ送ったの実はあたし」

女「えぇっ!?」

友「お姉ちゃんにあんたがどういう子なのか詳しく教えて欲しいって頼まれたの」

友「で、図とかあるし手紙にして送ろうとしたら間違えてあんたに送っちゃったってわけ」

女「なんてことしてやがるんだい」

友「ごめんごめん。そんで結局あんたから回収した手紙をお姉ちゃんに送ったら…」

友「返事と一緒にこんなものが送られてきてあんたに渡せって言われたんだよね」

女「消しゴム…」

友「なんか心当たりとかある?」

女「あのー、お姉さんの写真とかってありませんかね?」

友「ちょっと待って……あったあった、この人だよ」

女「・・・」タラー

女「友ちゃん、今この瞬間この部屋は…」

女「わたしにとって世界で一番危険な場所になったよ!」

友「はっ?」

女「わたし帰るね!」

友「ちょっと待って!それは困る」

女「何も聞かず帰してくだせぇ」

友「なんなのよ…あんたお姉ちゃんと知り合いなの?」

女「高校の同級生…」

女「そしてわたしを百合の道に引きずりこもうとした張本人だよ!」

友「引きずりこもうとしたって…あんた百合じゃない」

女「わたしはノーマルだい」

友「なんでそんなお姉ちゃんに会いたくないわけ?」

女「黙って逃げてきたんだよ?」

女「再会したら何をされるか…」

友「あぁ…そんなこと言ってたっけ」

友「でも女の子相手なら負けないんでしょ?」

女「それはその…大学デビューで調子乗ってついた嘘といいますか」

女「高校時代は(性的な意味で)いじめられっ子だったくらいでして」

女「友ちゃんのお姉様にはそれはもう可愛がっていただきましたとも」

友「お姉ちゃんに?」

女「教育と称して百合ものの漫画、小説、ビデオを全部記憶させられたり…」

女「実戦と称して他校の女子百人斬りさせられたり…」

女「合宿と称して食事と気絶してる時以外女の子達にイジメられ続けたり…」

女「しかもそういう酷いことしたあとはものすごく優しくしてくるし…」

女「とにかくここままじゃ折角手に入れた平和な生活を失うことになっちゃうんだよ!」

友「またまた大袈裟なんだから」ケラケラ

女「脚色のない事実だよ!」

女「友達なら黙ってわたしを逃がして」

友「うーん、妹としてはあんたを帰すわけにはいかないし…」

女「どうしても帰さないっていうなら友ちゃんを堕としてでも逃げるよ」

女「わたしの前に立ちはだかる女の子は…」

女「一人残らず百合n」

\ピーンポーン/

女「」ビクッ

友「あっ、来たみたいね」スタスタ

友「お姉ちゃんいらっしゃい」ガチャッ

「お邪魔します」

女「どうもはじめましてわたしともさんのともだちのゆりっていいます」

女「しまいみずいらずじゃましたくないゆえかえりますね」

女「それではごきげんよう」トコトコ

「逃がしませんよ」ガシッ

女「」

「久しぶりですね女さん」

「言いたいことはたくさんあるけど勘弁してあげます」

「そのかわり会えない時間が育んだ私の愛を全身で受け止めてください」

女「ひぃっ」

「私から二度と離れられないようにしっかり躾けてあげます♪」

女「ふ、ふにゃぁぁぁぁぁぁぁぁああっっ!!」

おしまい

遅くなりましたが以上です
読んでくれた人ありがとうございます

女「石を投げれば百合にあたる」
女「遂に卒業か…」
なども他に書いたので読んでくれると幸いです

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月14日 (日) 10:37:31   ID: TsBhe7hb

普通二面白かった

2 :  SS好きの774さん   2014年12月25日 (木) 01:23:13   ID: MBbJHWJ3

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