悠仁「佳子ねえちゃん、入学祝いだよ!」ドピュドピュ(23)

誰も来ない、取り壊しの決まった旧家屋。

僕達の――三年前の、の想い出が詰まった、皇居の庭園。

ここは、僕と彼女の出会った場所でもあり、まだ幼かったあの頃に、

愛、と呼ぶにはちょっとお粗末だったかも知れないけれど、

それに似たキモチを、ゆっくり育んだ場所。

「……悠仁、ちゃん」

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