長男「末っ子の弟がニューハーフになって帰ってきた泣きたい」(66)

長男「……」ソワソワ

次男「……兄ちゃんそわそわしてんな」

三男「そりゃそうだろ。末っ子と連絡が取れない時、一番心配してたの兄貴だしさ」

次男「それが急に帰ってくるって連絡が入ったらこうなるのも無理はないか」

三男「それにしてもなんで連絡取れなかったんだろう」

次男「そんなもん本人に直接聞けよ。てか奥さん放置してていいのか?」

三男「末っ子のこと話したら迎えに行けとよ」

次男「それはいい奥さんをお持ちで」

三男「ああ、俺にはもったいないくらいだよ」

次男「はいはい、ごちそうさま」

コッツコッツ……

???「あの……」

長男「……あ、なんですかお嬢さん」ソワソワ

末っ子「……僕だよ、兄さん達」

長男「…………」

次男「…………は?」

三男「え、ちょ……」

末っ子「その……ニューハーフに、なったんだ」

長男「…………」

ドサッ……

次男「ああっ!兄ちゃんが倒れた!」

末っ子「ええっ!に、兄さん!」

三男「……無理もないよなぁ。心配してた弟が急にニューハーフになって帰ってくるとか……」

次男「たそがれてないで兄ちゃん運ぶの手伝えよ!」

三男「お、おう!」

~居間~

長男「うっく、ぐすっ、ひっく……」

三男「マジ泣きしてるよ……」

次男「兄ちゃんがマジ泣きとかめったにないのに」

末っ子「……」

次男「……事情は話してくれるよな?」

末っ子「……うん」

長男「……ずび、ずびび。……兄ちゃんが聞く」

次男「ん、わかった」

三男「兄貴、ティッシュ」

長男「あんがと」チーン!

長男「……事情を聞く前に言っておく」

末っ子「……うん」

長男「……お前がそんな風になって兄ちゃんは悲しい」

末っ子「……うん」

長男「父さんと母さんが亡くなってから兄ちゃんが親代わりとして頑張ってきた」

次男「……」

長男「大変だったけど父さんと母さん、そしてなによりもお前たちの為だったから兄ちゃんは頑張れた」

三男「……」

長男「……そうやって育てたお前がそんな風になって兄ちゃんは悲しい」

末っ子「……ごめん」

長男「……それと」

末っ子「……なに?」

長男「出来れば兄ちゃん達に相談して欲しかった。……だけどお前が何も相談せずにしたということは悩んでたんだろうな」

末っ子「……うん」

長男「……兄ちゃん気づいてやれなくて、ごめんな」

末っ子「謝らないでよ。悪いのは僕なんだから」

次男「……で、事情を話してくれ。なんでその……なんだ……」

三男「ニューハーフになったんだ?」

末っ子「…………」

長男「……話しにくいことでも、話してほしい」

末っ子「……それは」

長男「うん」

末っ子「……だから」

長男「うん?」

末っ子「……兄さんのことが、好きだから」

長男「」

次男「……兄ちゃん?」

長男「」

次男「……フリーズしてる」

三男「そりゃそうだろ……」

末っ子「……兄さん?」

長男「……ないないないないないない!」

次男「あ、動いた」

長男「はっはっはっ。兄ちゃん驚いちゃったぞ。真面目な話をしているんだから冗談はよそうな」

末っ子「冗談なんかじゃないよっ!」

長男「…………」

三男「……どう思う?」

次男「……どうみても本気で言っているようにしか見えない」

三男「そっか」

次男「お前はどうなんだよ」

三男「奇遇だね兄貴。俺もそうとしか見えないんだ」

次男「…………」

三男「…………」

次男「しゃれになってないぞ」

三男「しゃれじゃなくて本気なんだろ」

長男「そういう問題じゃない!」

長男「う、うわあああああああ」

末っ子「兄さん!どこ行くの!?」

長男「ああああああああ!」

ドタドタドタ……

末っ子「……兄さん」

次男「兄ちゃん奇声をあげながらどっか行ったぞ」

三男「……そうだな」

次男「……どうする?」

三男「愛する妻のところへ帰りたい」

次男「逃げんな」

三男「逃げたくもなるわ!」

次男「兄ちゃんに続き、お前までいなくなったらどう収集つけるんだよ!?」

三男「知るかー!帰る!帰るー!」

次男「逃がすかあああああ!」

末っ子「……どうしてこんなことに」

次男「いやいやいやいやいや」

末っ子「えっ?」

次男「お前がそれ言っちゃだめだろ」

三男「そうだそうだ。元凶お前じゃん」

次男「つか聞きたいことあるんだけど」

末っ子「なに?」

次男「……どこまで手術したんだ?その胸本物?」

三男「こんなときに聞くなよ」

次男「いや、気になるじゃん」

出だしだけ書いてみた
続きはこれから考えるので一旦おしまいノシ

末っ子「胸は女性ホルモンを打ってたら大きくなったんだ」

次男「ほー、ホルモンだけでもこんな風になるのか」

三男「……下は?」

末っ子「睾丸は摘出したよ」

次男「oh……」

三男「マジか」

末っ子「うん、マジ」

次男「……こんなとき、どんな顔したらいいんだろうな」

末っ子「さあ?」

三男「兄貴、またショック受けるだろうな」

次男「自分はいいから俺たちの子供を見るのが楽しみだって言ってたしな」

末っ子「……そうなんだ」

三男「俺以外無理くさいな」

次男「は?聞き捨てならねーな。少なくとも面はお前よりはいいから」

三男「てめえがロリコン癖直さない限り結婚なんてできねえだろ」

次男「いいやできるね!いつか俺の前に幼い天使が舞い降りてくれるって信じてるもんね!」

末っ子「兄さんのその病気、まだ治ってなかったんだ……」

次男「ロリコンは病気じゃねえ!生き様だ!」

三男「……もし娘が産まれてもお前には絶対合わせないわ」

次男「そんな殺生な!?」

サカキ博士の研究室

フェンリル極東支部アラガミ技術開発統括責任者ペイラー・サカキとフェンリル極東支部第一部隊隊長ライド・篠宮の密談が行われていた。

サカキ「やあ、お帰りライド君、戦果はどうだったんだい?」

ライド「快勝も快勝だ、意味のない言葉は聞くな、メンドイ」

サカキ「そうはいかないよ、報告は大切だからね」

ライド「さいですか、どうもスンマセンでした~」

サカキ「僕は真剣なんだけどね」
 少年のおちゃらけた態度に博士がじろりと睨む。

三男「つうかお前がロリコン発言する度に兄貴は苦笑いしてただろうが!いい加減治せ!」

末っ子「そうだよ。兄さんを困らせることしないでよ」

次男「お前が言うな」

三男「それは俺も思った。思いっきりブーメラン発言じゃねえか」

末っ子「……そうだったね」

次男「つうか兄ちゃんどこ行ったんだろうな」

三男「……だいぶショック受けてたしなー」

末っ子「……」

次男「兄ちゃんだから大丈夫だとは思うけどちょっと心配に……」

ガチャン、バタン……

長男「……」

末っ子「……おかえりなさい、兄さん」

長男「……おう」

次男「落ち着いた?」

長男「落ち着いたよ。あと、酒買ってきた」

次男「そっか」

プシュッ……

長男「ゴクゴク……呑みながらでいいか?」

末っ子「うん」

長男「とりあえず何から聞こうか……。兄ちゃんがいない間に聞いたことを教えてくれ」

三男「次男兄がその胸本物かってセクハラしてた」

次男「おおい!?」

長男「……何してるんだお前は」

次男「いや、気になったし。で、一応聞いたとこだと胸はホルモンで膨らんで、……睾丸は摘出したって」

長男「……は?」

次男「いや、だからもう玉無しなんだって」

長男「……」パクパク

末っ子「……本当だよ」

長男「……もう兄ちゃんはお前の子供を見ることが出来ないんだな」

末っ子「……うん」

長男「もう、望みは三男しかいないのか」

次男「兄ちゃん兄ちゃん」

長男「ん?」

次男「俺がいるぜ!」バチン

長男「……もう望みは三男しかいないのか」

次男「……ひでえ」

長男「こういう扱いが嫌だったらちゃんとロリコン治そうな。兄ちゃんと違ってイケメンに生まれたんだから」

次男「見た目がロリなら……!」

長男「もう兄ちゃんお前には期待しないわ」

三男「妥当な判断だな」

次男「っつうか俺たちだけじゃなくて兄ちゃんも結婚相手探そうぜ!?自分の子供を俺と一緒に可愛がればいいじゃん」

長男「……兄ちゃんはな、お前らと違ってモテないんだ」

末っ子「兄さんはモテなくていいよ。僕がいるから」

三男「ていうか話がずれてるずれてる。いつの間にか末っ子のことじゃなくなってる」

長男「おお、そうだな。……もう手術してしまったものはどうやっても元に戻らない」

次男「……そうだよなー」

長男「これからお前はどうしたいんだ?」

末っ子「……兄さんと恋人同士になりたい。また、一緒に暮らしたい」

長男「」

次男「兄ちゃんまた固まったよー」

三男「そりゃ、覚悟しててもこれは固まりもするだろ……」

末っ子「だめ、かな?」

長男「……本気か?」

末っ子「冗談でこんなこと言わないよ」

長男「まあ、一旦冷静になれ」

末っ子「僕は冷静だよ」

次男「……俺よりもレベル高いな」

三男「どんな意味でだよ」

次男「こう……カルマ的な意味で」

末っ子「二人とも黙ってて。真剣な話をしてるんだから」

次男「だって空気が重すぎて……」

三男「まあ、その気持ちもわかる」

末っ子「兄さん……」

長男「……いつから、そんな風にしたいって考えてたんだ?」

末っ子「……中学生頃からかな」

次男「はやっ」

末っ子「……いやもっと前かもしれない。父さん達がいなくなってから僕たちの為に兄さんはいつも頑張ってくれたから」

三男「兄貴に特に懐いてたからなあ」

次男「一番小さい末っ子に寂しい思いをさせないようによく構ってたし」

末っ子「……小さい頃から好きだったけど、中学生頃から好きの意味がだんだん変わり始めたんだ」

長男「ぜんっぜんっ気づかなかった……」

三男「いや、気づいたら逆に怖い」

次男「つうか俺もよく構ってたぞ?」

末っ子「……僕が小さい頃はね」

長男「お前……」

次男「ああっ!俺の株が急降下していく!」

三男「これ以上下がらねえから安心しろ」

次男「仕方がなかったんや!だって俺達の仲で一番母さんに似てて可愛かったんだもんよ!」

長男「……変なこと、されてないよな?」

末っ子「……うん」

次男「男、しかも弟に手を出すほど落ちぶれちゃいねえよ!それにそのときは俺も子供だったしセーフ!」

長男「……兄ちゃんはお前がいつ警察のお世話になるか心配でたまらんよ」

次男「やめて!そんな目で俺を見ないで!」

長男「……で、どこまで話したっけか」

三男「思春期に兄貴に発情してたところまで」

末っ子「そんな言い方止めてよ。……勿論僕だってそんなのおかしいと思ったさ」

次男「一応、葛藤はしたのか」

末っ子「当たり前だよ。……治すために女の子と一緒に居るときでも兄さんの顔がちらついて仕方がなかった」

長男「こんな顔がいつもちらつくなんて拷問だな」

三男「兄貴、自虐はやめようよ……」

末っ子「大人になっても治らなくて、住む場所も変えて、なんとかしようと思った。……でも無理だった」

長男「……で、吹っ切れて今に至るというわけか」

末っ子「うん」

長男「……どうしたものか」

末っ子「恋人になってよ」

次男「攻めるなあー」

三男「なんか冷静だな。なんとも思わなかったのか?」

次男「いや、なんか一周回って冷静になった」

長男「……兄ちゃんとしては、別に一緒に暮らすのはいい。昔に戻るだけだからな」

末っ子「うん」

長男「だが……その……恋人がどうこうっていうのは……」

末っ子「うん、とりあえずはそれでいいよ。頑張って兄さんを落とすから」

長男「本当にお前は母さん似だな。……昔聞いた母さんの話を思い出す」

次男「どんなの?」

長男「じつはな、昔、母さんが父さんに惚れて、アタックしまくったらしい」

三男「……親父が母さんに迫ったんじゃなかったのか」

次男「んでんで?」

長男「……最初は何気ないところからじわじわと逃げ道を塞いでいったんだと」

末っ子「……へえ」

長男「親父が青い顔して話してくれた」

次男「こえー」

長男「その後母さんに見つかってな、そのときの何気ない笑顔がさっきのお前とそっくりだった……」

三男「……」

次男「……」

末っ子「やだな、そんな顔しないでよ兄さん達……ね?」

三男「お、俺帰るわ」

次男「おいい!逃げんなよ!俺が取り残されるだろ!?」

三男「知るか!兄貴に頼ってて家から出なかったのはお前だろうよ!」

次男「俺も連れて行ってくれ!」

三男「アホか!こっちは新婚なんだぞ!」

次男「頼むからー!」

末っ子「兄さん」

次男「はい!」

末っ子「……僕も手伝うから、住む場所早くみつけてね」

次男「わかりました」

長男「……はあ」

末っ子「兄さん、ため息なんかつかないでよ。幸せが逃げちゃうよ?」

長男「……兄ちゃん今はため息をつきたい気分なんだ」

末っ子「……兄さん」

長男「なんだ?」

末っ子「結婚式いつにしようか」

長男「ごほっ!げほっげほっ!」

末っ子「やだなあ、冗談だよ」

長男「……頼むからこれ以上兄ちゃんを驚かせないでくれ」

末っ子「うん、わかった。……それに結婚式なんて所詮、家族じゃない人達がすることだしね。僕と兄さんには必要ないからね」

長男「あっそう……」

末っ子「……兄さん」

長男「今度はなんだ?」

末っ子「……僕ね、こんなことしたから絶縁されるんじゃないかって心配してたんだ」

長男「……あほ」

末っ子「あほって……!告白するのだって悩んだん……」

次男「そんなこと悩んでたのか」

三男「そんなムダなこと考えてたんだな」

長男「兄ちゃんは、お前たちの兄ちゃんだからな。絶縁なんてするわけないだろ」

末っ子「……そっか、そうだよね。……兄さん、改めて兄さんが好きになったよ」

長男「おう、兄ちゃんもお前たちのことが大好きだ」

これでおしまい。
なんだかんだ言っても家族は大事だよねノシ

終わりなんだよ

それならまだもうちょっとだけ続くんじゃよ。夜にやろう

あと誤爆した人は気にしてないんで頑張ってね

~夜~

長男「ごちそうさま」

末っ子「おいしかった?」

長男「ああ、おいしかったよ」

末っ子「よかった……」

長男「一人暮らしの時でも自炊を続けていたのか?」

末っ子「一応はね。……でもやっぱり一緒に食べてくれる人がいないと手を抜いちゃうから」

長男「そうだな。兄ちゃんも一人の時はインスタントで済ませちゃうし」

次男「……ちくしょう、あいつ逃げやがって!なあにが奥さんの作る手料理だ!……俺もどこかに行きたい」

長男「……お前にまで逃げられると兄ちゃん、貞操の危機だから。居てもらわないと困るぞ」

次男「……兄ちゃん」

長男「どうした?」

次男「……俺、今日はヘッドホンして寝るから」

長男「ふざけんなよ」

次男「なら俺にどうしろっていうんだよ!末っ子見てよ、明らかに俺を邪魔だと思ってるよ?」

末っ子「そんなことないよ」

次男「本当か?」

末っ子「うん、だからなるべく早く新居見つけてね」

次男「兄ちゃん……」

長男「どうした」

次男「もう諦めれば?」

長男「本当にふざけんなよ」

次男「だってこいつ昔から意地になると梃子でも動かないじゃん。兄ちゃんもよく根負けしてたろ?」

長男「あれは確か……父さん達がいなくなった頃か」

次男「そうそう、最初は寂しがって兄ちゃんと一緒に寝てたろ?」

長男「数回だけのつもりがそれがずるずるずるずると引き延ばされていったんだよなあ」

末っ子「あったねえ」

次男「その頃はやっぱり末っ子だから甘えん坊なんだと思ってたけど、今思い返すと……」

末っ子「その頃はまだ今みたいな好きじゃなかったよ?」

次男「あっ、そうなんだ」

末っ子「うん。あっそうだ、また昔みたいに一緒に寝る?」

長男「兄ちゃん遠慮しとくわ」

末っ子「遠慮なんかしなくてもいいよ。それに子供の頃と違って今の僕の体やわらかいよ?」

長男「……何かの間違いで反応したら兄ちゃん死にたくなるから」

次男「そりゃあなあ」

末っ子「そっか、残念。でも気が変わったら言ってね?僕の初めてをあげるから」

次男「……どっちの?」

末っ子「どっちでもいいよ?」

次男「……やったね兄ちゃん。童貞だけじゃなくて処女も捨てさせてくれるってさ」

長男「ぜんっぜんっ嬉しくない」

末っ子「あ、傷つくなあ。まあ……そのうちにね」

次男「……ブラコンをこじらせるとこうなるのか」

末っ子「ロリコンこじらせた人には言われたくないよ」

次男「わお、鉄板」

末っ子「なら聞くけどストライクゾーンは?」

次男「……九歳から十四歳です」

長男「……なんだろうか。知っていたはずなのに改めて聞くと破壊力があるな」

末っ子「変態だね」

次男「控えめに言っても実の兄と結ばれようと現在工事進行中のお前には言われたくない」

末っ子「ほら、僕のは純愛だから」

次男「何が純愛だ!このホモ!」

末っ子「なっ!」

長男「少なくとも兄ちゃんから見ると二人ともどっこいどっこいだよ」

次男「こんな非生産的な奴と一緒の扱いか……」

末っ子「ロリコンのどこが生産的なんだよ?」

次男「そりゃあロリは男と違って孕むことが……」

長男「……」

次男「冗談です、はい」

長男「よかったな、兄ちゃん冗談じゃなかったらどうしようかと思ったぞ」

次男「ははは、冗談に決まってるじゃないか」

長男「ははははは」

次男「……目が笑ってないんだけど」

長男「気にするな」

末っ子「それにしても、まともな恋愛してるの三番目の兄さんだけだね」

次男「つか童貞捨てたのもあいつだけじゃね?」

長男「えっ」

次男「兄ちゃんどうかした?」

長男「……お前たち童貞なのか?」

末っ子「さっきも言ったけど僕は兄さんに全部捧げたいから」

次男「いつか舞い降りきてくれる幼い天使のために」

長男「……」←言うまでもなく童貞

末っ子「……客観的に見て酷い兄弟だね」

次男「天国で親父とお袋泣いてるかもな」

長男「……間違いなく泣いてるだろうな」

末っ子「ていうか次男兄さんが童貞捨ててたら通報物だよね」

長男「本当にな」

次男「くそっ、ロリと結婚出来ない世界なんて間違ってるだろ!」

長男「間違っているのはお前だ」

次男「ちくしょう!」

末っ子「……なんか僕が居たときより酷くなってるよね」

長男「……顔はいいんだから相手を選ばなきゃもうとっくに結婚してただろうに」

末っ子「本当にもったいないよね」

長男「お前もな」

末っ子「残念、もう僕は手遅れです」

長男「真顔で言うな」

次男「あー、ロリと合法的にいちゃいちゃ出来る方法ねえかな」

末っ子「普通にあるよ?」

次男「本当か!?」

長男「おい……大丈夫なのか?」

末っ子「うん、大丈夫」

次男「ほ、本当にそんな夢ようなことが……」

末っ子「別に性的なことを望んでないなら娘をつくればいいだけでしょ?」

次男「え……」

末っ子「だから、普通に結婚して娘をつくればいいよ」

次男「……俺とロリが結ばれる方法は」

末っ子「あるわけないじゃない」

次男「くそっ!だが娘、娘かあ……それはそれでありだな。大きくなったらパパと結婚するー、いや大きくなっては意味が……」

末っ子「でも、そのためには奥さんを見つけないとね」

次男「そうだよな……。それがあったか、だが……」

長男「……これでいいのか?」

末っ子「これで少しは普通の女性にも眼を向けるでしょ。……これがきっかけで治ってくれたらいいんだけど」

長男「……無理、だろうなあ」

末っ子「まあ、根気よく続けていればきっと、たぶん、そのうち……」

長男「気が遠くなるな……」

末っ子「そうだね」

長男「よし、そろそろ風呂行ってこい。洗い物は兄ちゃんがやっとくから」

末っ子「あ、うんわかった」

長男「着替えは……」

末っ子「ちゃんと持ってきてあるから」

長男「そうか」

末っ子「それじゃ、洗い物よろしくね」

長男「あいよ」

とたとたとた……

長男「……行ったか」

次男「行ったね」

長男「ふうー、……なんかもう疲れた」

次男「そりゃ実の弟がニューハーフになって告白してきたもんなあ」

長男「……改めて言葉にすると破壊力あるな、本当に。まったくお前といい末っ子といいあんまり兄ちゃんを驚かさないでくれ」

次男「ごめんごめん。で、これからどうするよ」

長男「どうするかって言われてもなあ」

次男「……あいつの言うとおりすんの?」

長男「それは無い。弟をそういう眼で見れないし、何より見たくない」

次男「でもあっちはその気だぜ?」

長男「……だから困ってるんだ」

次男「兄ちゃん優しいからね。困るのならもっと毅然とした態度取らないと」

長男「……手術する前ならもっとそうしやすかったんだけどな」

次男「……計算ずくかな?」

長男「だろうなあ。昔から頭よかったし」

次男「向こうは本気だねー」

長男「本当にな。……言って聞かないしもうその気は無いという態度で根比べしかないな」

次男「……根比べで勝てる?あいつすっげえ頑固だぜ?」

長男「……勝つしかないだろう。弟が間違ってるなら正すのが兄ちゃん、そして家族だからな」

次男「了解、わかったよ」

長男「だからお前も早くロリコンを治そうな」

次男「……」

長男「治そうな」

今夜はここまで
終わりだと言ったのに続けてすんません
今度はちゃんとした形で終わらせます。それじゃノシ



末っ子「お風呂空いたよー」

長男「おー。先行ってこい、兄ちゃん最後でいいから」

次男「わかった」

トタトタトタ……

末っ子「……」

長男「……」

末っ子「……兄さんどうかな?僕、色っぽいかな?」

長男「……お?う、うんそうだな」

末っ子「ははは、急にそんなこと聞かれても困るよね」

長男「ま、まあな」

末っ子「……ましてや弟に」

長男「……」

末っ子「ごめんね、気持ち悪かったでしょ」

長男「なんだ急に」

末っ子「弟に急に好きだって言われてさ。……あはは、気持ち悪くないはずがないよね」

長男「……」

末っ子「本当にごめん、告白してしまって。言わなければ少なくとも兄さんは悩まなくて済んだのに」

末っ子「ごめんね、僕が兄さんを好きにならなければそもそもこんなこと起きなかったのに」

末っ子「ごめんなさい、僕が……」

長男「もういい!」

末っ子「……」

長男「……落ち着け」

末っ子「……なんで?兄さんもそう思ったんでしょ?僕のことを気持ち悪……」

長男「いいから落ち着け!」

末っ子「……ごめんね、自分が言いたいことだけまくし立てて」

長男「……どうしたんだ」

末っ子「……不安なんだ、僕は。兄さんに嫌われるんじゃないかって」

長男「……兄ちゃんはどんなことがあってもお前らを嫌いになったりなんてしないさ」

末っ子「うん、そう言ってくれると思ってたよ。でも考えちゃうんだ……兄さんが僕を拒絶するのを」

長男「……」

末っ子「兄さん」

長男「……どうした」

末っ子「僕のこと、好き?」

長男「ああ、兄ちゃんはお前たちが大好きだ」

末っ子「僕は?」

長男「……」

末っ子「弟達じゃなくて、僕のこと、好き?体をいじって、実の兄さんが好きなこともひっくるめた僕のこと」

長男「……それは」

末っ子「……答えられないよね」

長男「……すまん」

末っ子「ううん、いいんだ。僕もう寝るよ、お休み」

とたとたとた……

長男「……お休み」

長男「……」

長男「……ずっと一人で悩んできたんだもんな。いろいろ思うところもあったんだろう」

長男「……父さん、母さん。俺、どうしたらいいのかな」

長男「あんなに思いつめてるなんて、思わなかった。……俺は兄貴として、なにができるんだろう」

長男「……兄ちゃんやるのってしんどいよ」

~深夜~

ギィィ……

末っ子「……兄さん、起きてる?」

長男「……起きてる」

末っ子「一緒に寝ようよ」

長男「……」

末っ子「変なことしないから、お願い」

長男「こんなおっさんの布団でいいならな」

末っ子「うん、ありがとう」スス

長男「……兄ちゃんな、考えてた」

末っ子「何を?」

長男「お前のことをどうしようかって」

末っ子「……決まったの?」

長男「まさか、兄ちゃん優柔不断だからな」

末っ子「自分で言う……?」

長男「……だけど多分、お前の望むようにはしてやれないと思う」

末っ子「……」

長男「……兄弟でそんな風になるなんておかしいからな」

末っ子「……そう、だね。うん、そうだよ」

長男「だけどな」

末っ子「……うん」

長男「お前が望むのなら、兄ちゃんいつまでも隣にいてやるからな」

末っ子「え……?」

長男「もちろん本音を言うのならちゃんと一人立ちして欲しいさ。だけど、兄ちゃんは父さん達からお前達を任されたからな。ちゃんと見守ってやる」

末っ子「……」

長男「これが兄ちゃんにできる精一杯だ」

末っ子「……ありがとう、兄さん」

長男「……ん」

末っ子「兄さん……」ギュ

長男「こ、こら!む、むむむむ胸が……」

末っ子「当ててるんだよ」

長男「やめんか!」

末っ子「やーだ」

長男「に、兄ちゃんはそういう趣味は無いからはやく離せ!」

末っ子「はーい……」

長男「まったく……」

末っ子「……ふふふ」

長男「……どうかしたか?」

末っ子「……ううん、なんでもないよ。なんでも、ないから、ねえ」ギュ

長男「おい……!」

末っ子「……少しこのままでいさせてよ」

長男「……ごめんな」

末っ子「ううん」

長男「……兄ちゃんがもっとかしこけ……」

末っ子「いいんだ」

長男「……」

末っ子「……兄さんは、それでいいから」

長男「……おう」

末っ子「……残念だけど、ほっとしてる自分もいてさ。もう、ぐちゃぐちゃだよ」

長男「……そうか」

末っ子「これからよろしくね、【兄さん】」

長男「ああ」

本当におしまい。
姉妹物があるなら兄弟物もあっていいんじゃね?と思った。後悔はしてない
エロ?そんなもんない。それじゃノシ

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