カネキ「もしも、何事もなくあの平穏な居場所に帰れたのなら」 (10)

あんていく

万丈「ほら、ヒナちゃん見てみな!」

ヒナミ「凄い……コーヒーに絵が浮かんでる!」

ジロ「万丈さん、手先は無駄に器用ッスから」

月山「ククッ、あのムッシュバンジョイが……羽赫といい君はどうして……クハハッ!」

万丈「うっせい!笑いすぎだ月山! ヒナちゃん、これはラテアートってんだ。今度教えてやるよ」

ヒナミ「ほんと!?」

万丈「ああ、きっとヒナちゃんならうまくできるよ。なあ?カネキ」

カネキ「……うん、そうだね」



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入見「それにしても、随分と賑かになったわね、この店も」

古間「まっ、そのお陰で僕らも楽ができるよ。人手はあるに越した事はないからね」

西尾「っても、俺は嫌ッスよ。なんでよりによって月山なんかが……」

月山「おやおや連れないなあ、西尾君。一度は共に戦いそして今では同僚なんだ。仲良くしようじゃないか!」

西尾「できるかよ、糞野郎が」

古間「まあまあ落ち着きなよ、西尾君。月山君の言う通り今は同じ仲間なんだ。とりあえずは過去の事は水に流そう」

西尾「ふん……」

カネキ(流石に、あの二人の仲はそう簡単にはいかないか……)

カネキ(……あんていくに戻ってきて、今日でどれくらいだろうか)

カネキ(ここで過ごす余りにも穏やかな時間は、とてもゆっくりと流れてるように感じる)

カネキ(少なくとも、アオギリを潰す為に喰種の力を強めていたあの頃よりは……)

カネキ(こんなに……満たされていたんだ、僕は)

カネキ「……」

トーカ「……何、ぼーっとしてんのよ」

カネキ「……トーカちゃん」

カネキ「ちょっと考え事してて……」

トーカ「ふーん、そ。まあ、いいけど」

カネキ(トーカちゃんは相変わらずだな……)

カネキ(最初、あんていくに戻った時、彼女は驚いた表情をして……次の瞬間には殴られてたな。僕)

カネキ(怒鳴りちらされて、怒った顔に涙を浮かべて、何度も何度も殴られた)

カネキ(思えば、彼女には殴られてばかりだ。前とちっとも変わらない)

トーカ「……ねえ」

カネキ「なに?」

トーカ「あんた、裏方の仕事やるって言ってたけど、万丈達にはまだ任せられないんだから、ちゃんと前みたいに働いてもらうからね」

カネキ「……うん、わかってる」

カネキ(前と変わらない、優しい女の子だ)

短いですが今回はここまでです

次回はすぐに更新します

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