岸辺露伴の休日(17)



よし、出来た。

原稿が完成した。

ふむ、これで良いだろう。

締切はまだ先だし 

あ、そうか今日は――――、



よし、出かけよう



「あ、露伴先生?」

む。
康一くん。

「なにしてるんですか?」

別になにと言うわけじゃないが…
まぁ、ネタ探し、かな。

「そうですか。お疲れ様です。あ、向こうに仗助くん達がいますよ」

じゃあ向こうに行くのはやめとこう。

「相変わらずだなぁ。じゃ、僕デートなんで。また。」


む、…。

花が咲いている。
珍しい花だな…スケッチするか…

「ウミャオ」

…。
猫草…?
ちょっと遊んでやるか

「ニャ!?ウニャニャ!」シュッシュッ

生えてた猫じゃらしを猫草の前で振る。

「ニャ!ニャ!」パシッ パシッ


猫ってのはなんでこう、動いてるものに反応するんだかな。
疲れないか?

「ウミャオ」

………。
フン、こんなことをしている暇はないんだ。じゃあな。

「ニャ」


………………

「ん、おぉ、露伴くんか」


ジョースターさん…
こんにちは。なにをしているんです?

「みりゃわかるじゃろ。釣りじゃよ。」

…糸だけで、ですか?

「まぁ見ておれ。」コォォォォ

…!?

「隠者の紫&波紋疾走!」バチバチ


…おぉ…魚が浮いてきた…

「な?」

はい。
でもこれは釣りなんですか?

「…漁………かな…。」

…怒られちゃいますよ…。

……………………………

「あ、露伴」

……よう、仗助。

「珍しいっスね、こんなところで。」

…そうかもな。

「取材っスか?」

まぁ、そんなとこ、かな

「花屋ならそっちっスよ」

…………フン…

「全く、相変わらずっスねぇ…せっかく歩み寄ってるのによォ…」

…………ありがとよ

「どういたしまして」ニコ



…何してるんだ?

仗助「墓参りの帰りっス。」

そうか…
意外と偉いんだな

仗助「意外っスか…まぁ、そうかもしんないっスけどよォ~」

……フン
じゃあ僕はいくよ
じゃあな

「はいっス。」


………………………

「ん?」

空条承太郎。

「露伴先生か…」

どうも

「…」


「……」
……。

「露伴先生は」

…はい

「…いや、なんでもない」

…?
はぁ。

「…仗助とも仲良くしてやってくれ」

…………はい…。

仗助ってこんな舎弟口調だっけ


………………………………


「あれぇ?露伴先生!」

……憶泰…今日はよく知り合いに会うな…

「そんなメンドクサそうな顔しないでくれよォ~!?」

お前は花屋で何をしている

「バイトだぜェ」

…………。
………ま、まぁ似合う…かもな……。

「先生は何しに来たんですか?」

花を買いに来たんだよ
馬鹿だなお前は

「ちょ、馬鹿って酷くねェ!?」

事実だ

「ちくしょーッ!ほらよ!墓参りだろ?」

……あぁ。ありがとう。

>>10
吉良の事件からいくらか経ってるので二人とも多少丸くなっているということで


…………………………



お墓参り…
少し、久し振りになってしまったかな…
すまない…


ヘヴンズドアーでは遠い記憶は読めない……か…

僕は君に助けられたな…
何回も…


杉本鈴美――
ありがとう

僕が今ここにいるのは君のおかげなのかもしれないな…


-買ってきた花を彼女のお墓の前に置いてやる。

-線香に火を付け、手を合わせる


-しばらく手を合わせ、目を閉じる。

-髪が風になびくのを感じる


今日は13日。彼女の、杉本鈴美の月命日だ
なかなか毎月はこれないが、今回はたまたま休みが重なったからな。
今年は8月にもこれるようにするよ。



冬だな…
あぁ、―――


「また来るよ」



休日露伴の休日 完

このssはこれで終わりです

最近ジョジョss増えてきたのでたまにはこういう日常編も良いかな、と思い書きました

読んで下さった方々、ありがとうございました

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