執事「RPGですか?」女「そーそー!」(215)


執事「…何の御用ですか?お嬢様」

女「いやーそれがさ、今度ウチのとこで開発した新作ゲームのテスト版ができたんだ」

執事「それはおめでとうございます」

女「内容とかは足とか頭に機械を付けて実際に動きながらやるrpgなんだよ!」

執事「…どこかの映画や漫画で出てきそうな設定ですね」

女「それでアタシの感想を聞かせてってことなんだけど」

執事「お嬢様一人だけでは不安なので私もついてこいと?」


女「そういうこと!さすが執事は話が早い!どう?やってくれる?」

執事「お嬢様の頼みならば嫌々ですが喜んで」

女「嫌々って…まぁいいや、何か質問とかある?」

執事「そうですね…どこまで作ってあるのですか?」

女「一応メインクエストはできてるみたい。それにサブクエストも一部だけどできてる」

女「ついでにラスボスとか内容とかの解説書も持ってるから道中もわかるよ」

執事「それって私がついていく意味ありませんよね?」


女「だって1人ってさみしいじゃん」

執事「私の代わりにaiでいいですよね、チェックも兼ねて一石二鳥です」

女「…なんか否定的だなー」

執事「私はお嬢様と違って暇ではないんですよ?」

女「そう言わずにお願い!このとーり!」

執事「そういうことは頭を下げながら仰ってください」


女「はいはい、このとーり!」ペコッ

執事「はぁ…わかりました。しかしラストまでやるとすれば相当な時間がかかりませんか?」

女「そんなこともあろうかと!執事がやったことのあるゲームのデータから5個まで
  アイテムとか魔法を持ってくることができるんだよ!」

執事「武器や防具の性能が良ければ攻略も楽ということですね」

女「そゆこと。じゃあ持っていくヤツを選んでよ。タブレットで選択式にしといたよ」

―執事選択中…


執事「……選び終わりました」

女「…早いね、どんなの選んだの?」

執事「流石に強すぎると楽しくないので考慮した範囲で楽になるであろうものを」

女「内訳は?」

執事「秘密です」

女「雇い主に隠し事があっていいのかー!」

執事「私の雇い主はお嬢様のお父様つまりは旦那様なのでお嬢様への隠し事は平気でします」

女「ちぇっつまんないの」

執事「それでどこでやるんですか?」

女「広くなきゃいけないから大広間だよ。メイドが全部用意してくれてるよ!」

期待期待


―大広間

メイド「お嬢様。用意は整えてあります」

女「ありがと。さあ執事これを装備して!」

執事「腕に足…頭もですか」

女「それぞれが神経とリンクして痛覚とかもリアルに再現するよ」

執事「…どう考えてもオーバーテクノロジーですよね」

女「神経とのリンクは体に指令を出した時の微弱な電気がどうとかでなんとかなったみたいだよ」

執事「理論上は可能でも誰が作れるんですか?」


女「そこのメイド」

メイド「…」テレッ

執事「どこに照れる要素があったんですか」

女「まあまあ、とにかくスタートだよ。最初は説明をしてくれる場所に出るからね!」

執事「わかりました」

メイド「game start!!」ポチッ

女「無駄に流暢だ!」

キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!


―【広間】

ガイド「みなさんこんにちは!」

執事「貴女がガイドですか?」

ガイド「はい!ボクがお二方のガイドです!」

女「ちなみにガイドは女性と男性と選べるんだよ。
  今回は女性しか用意されてないからこの子なんだけどね」

ガイド「まずはこのタブレットをお渡しします!」

執事「またタブレット端末ですか…気に入ってるんですか?お嬢様」

女「だってカッコいいじゃん!」


執事「魔導書とかの方がそれっぽいと思いますよ?」

女「カッコよさが決め手!だよ!」

ガイド「そのタブレットには各自のステータスが随時更新されて見ることができます」

執事「意外と便利なんですね。攻撃力からなにから隅々までわかります」

女「装備品もわかるね。武器は…装備なしか、防具は『高級な服』要は今の服ってことだね」

執事「私は武器に『ナイフ』を装備していますね。防具は『執事服』です」

女「…何でナイフが?」

執事「それが、偶然ポケットに入っていたようです」

女「まあ武器になるならいっか」


ガイド「さてさて、早速説明にはいっちゃいますよ~!」

執事「よろしくお願いします」

ガイド「まず皆さんが来たここは【広間】です。この場は現実世界とこっちの世界の中間地点です。
    基本的に始めはここから始まります」

女「へー、セーブしたとこからじゃないんだ」

ガイド「セーブした場所にはここを経由してからになります」

執事「面倒ですね」

ガイド「いやーボクも暇なんです。ただ、その代わり状況に応じたヒントをあげちゃいます!」


女「絶対にここを通らせる…もしかしてさびしがり屋なの?」

ガイド「えへへ…わかります?」

執事「説明の続きをお願いします」

ガイド「はわわわ…すいません…」

ガイド「…コホン。まずここを出ると【草原】に出ます。
    そこで頭上にこのような文章が出ます」

【info】welcome new players!

執事「info…情報あるいはお知らせ?」


ガイド「そうです!【info】に続く文には状況やカルマの増減、
    レアアイテムの入手など重要な情報がイッパイです!」

執事「カルマとはなんですか?」

ガイド「プレイヤーの人が悪いことをしたら減って、良いことをしたら増える値です」

女「そのまんまかい!」

ガイド「多ければお店で値引きをしてもらったり町の人からイイコトをしてもらえるかも…」

女「じゃあ減ってると?」

ガイド「町の警備兵の『ガード』さんに攻撃されちゃいます」


執事「どのくらい下がると攻撃されるんですか?」

ガイド「20です。ちなみにガードを逆に倒すこともできます。その場合はカルマが5減ります」

執事「重罪というわけですか」

ガイド「おまけに店でも買い物もできなくなりますし良いことなんか
    一つもありませんので下げないように気を付けてください」

女「カルマかー。ま、アタシには関係ないと思うけどね」

執事「カルマもタブレットに表示されるようなので気を付けていれば平気ですね」


ガイド「最後にnpcについてです」

女「フフフ…そこはアタシが一番力を入れるように言っておいたところなのさ!」

執事「npcにこだわったんですか?」

女「そうともさ!アタシが目指したのは楽しいぼっちプレイだッ!」

執事「………もしやご友人は?」

女「うわ…本気の哀れんだ目だ…」

つまんね

>>1気にすんな

凄く面白い


ガイド「npcはボクを含めて全員親交度が変化します」

執事「親交度…つまり殴ったりすれば仲が悪くなりプレゼントをすれば仲良くなるということですか?」

ガイド「そんな感じです。ボクと会話していてわかると思いますけど受け答えはばっちりなんです!
     親交度が高くなった人に指輪を渡せば結婚もできます!」

女「さっすがウチの開発部!良い仕事するね!」

ガイド「ここだけの話、引き継ぎなんてのもありますしね!」

執事「…今の発言で一気にr-18指定になったんですけど」

女「偉い人は言いました『バレなきゃ犯罪じゃないんですよ』と」

ガイド「ですよね!」

執事(のめり込んだら現実世界に戻って来られないんじゃないですかこれ)


ガイド「あ!大事な説明を忘れてました!」

執事「何ですか?」

ガイド「ゲームオーバーについてです」

女「そりゃ重要だ!」

ガイド「ゲームオーバーつまりhpが0になりパーティーに戦える人が
    いなくなった場合その場で3分気絶します」

執事「それだけですか?」

ガイド「ええ、ペナルティはそのくらいです。
    死んだ場合のいわゆるデスペナは気絶以外ありません」


執事「あ、そういえば…」ペシッ

女「いたっ!」

ガイド「なにしてるんですか?」

執事「いえ、本当に痛みを感じるかどうかのテストです」

女「アタシで試さないでよ!」

ガイド「痛みだけじゃなく暑さ寒さもリアルに再現してます。
    脳に直接電気信号を送っているとかナントカ…」

執事「…脳への負担は?」

女「言わなかったっけ?一切ないに決まってるじゃん。あったら安心してできないし」


執事「ほんとにこれオーバーテクノロジーですよ?!」

ガイド「偉い人は言いました『ufoキャッチャーは貯金箱である』と」

執事「貴女は何が言いたいんですか?!」

女「ねえ執事、そろそろ外に行こうよ」

執事「お嬢様、戦闘について何も無かったんですけどいいんですか?」

ガイド「戦闘についてはもうちょっと先です」


執事「そうですか」

女「…ねえガイドちゃん」

ガイド「なんですか?」

女「何かアイテムちょーだい!」

ガイド「ええ!?困りますよーボクのアイテムはどれもレアアイテムですから…」

執事(…レアアイテム)




女「そこをなんとか!」

ガイド「だから無理なんですってばっ!?」

執事の不意打ち!
執事はナイフをガイドに向かって投げつけた!
ガイドに30のダメージを与えた!

女「え?ちょっと!?執事!?」

執事「刺さりが甘いか…」ヒュッ

執事の連続攻撃!
ガイドに142のダメージを与えた!
ガイドを倒した!

ガイド「悪魔ですか…あなたは…」


【info】執事のカルマが1減りました。
【info】『ガイド』との親交度が10減りました。
【info】執事は『属性オルゴール』『天候ブランケット』『鬼人の護符』『策士の巻物』を入手した!

執事「レアアイテムゲットです!」

女「この上ないくらい良い笑顔だな!ってかナイフ強ッ!」

執事「……うーん…入手したアイテムを調べましたが私にはいらない装備ですね」

女「奪い取ったアイテムにケチ付けたよこの人!というかガイドを倒すなッ!」

執事「…やっぱりゲームなのでナイフが無限に投げられますね」ヒュッ

女「無視!?」

執事「とりあえずこのアイテムは全部お嬢様に渡しておきますね」

女「…先行きが安心なんだか不安なんだか…」

ロープレの方か…

ナイフではなく執事が強いだけなのでは


―【草原】

執事「お嬢様【広間】を抜けたここがどこか覚えていらっしゃいますか?」

女「えーっとね【草原】だよね」

【info】welcome new players!

女「あ、ちなみに今のはアタシたちが新規にセーブされたってことだよ」

執事「解説ありがとうございます。そういえばこのゲームは普通にラスボスを倒せばエンディングなのですか?」

女「ちょっと違うよ。ラスボスの『魔王』を倒せばいいんだけど条件が1個あるんだ」


執事「その条件とは?」

女「勇者よりも先に倒すことだよ」

執事「ということは勇者と共闘はできないんですか?」

女「もちろんできるよ。言ってなかったけど現実世界でできることはほとんどできるよ」

女「共闘の場合は勇者が魔王を倒してもokだね」

執事「つまりは勇者を倒してもいいんですね?」


女「それもok!勇者をこっちのパーティーに入れることもできるし、
  こっちがスカウトされることもあるし、勇者を倒しちゃってもいいよ」

執事「…結構おもしろそうですね」

女「とりあえず町に行こうよ。装備とか整えたいでしょ?」

執事「承知しました」


―【町】

執事「さて正真正銘【町】についた訳ですが…」

女「…うん。なんとなく言いたいことはわかるよ」

執事「どうして町に名前がなにも付いていないんですか?!」

女「えっとね…『特徴のない町の名前は検討中です』だって」

執事「…せめて何か付けましょうよ【北の町】とか」

女「じゃあそれにしよう」


女「システムコード#003【北の町】!!」

【info】町の名前が変更されました。以後この町は【北の町】と呼ばれます。

執事「…お嬢様今のは?」

女「フフフ…なんとこのゲームは開発中なので色々といじくれるのです!」

執事「いや、キャラクターがゲーム内容を改変するのはおかしくないですか?」

女「それがさシステムコードの後に続く数字で改変しておもしろくしてくれとも言われてるんだよ」

執事「チートにも程があるでしょう…」

女「変なのを使わなければ戦闘とかには影響しないよ」

執事「そうですか。それでは早く装備を買って経験値でも貯めますか」

女(経験値を大量入手するコードがあることは黙ってよっと)


―【城下町】

執事「……お嬢様どういうことでしょうか?」

女「こういうことだね」

執事「途中の【洞窟】に何もいなかったので【城下町】についてしまいました」

女「開発中で追いついてなかったみたい。どうしよ、チュートリアルやってないよ…」

執事「ああ、それは解説書でわかりました」

執事「戦闘方式はフィールドにいるモンスターを攻撃すれば良いということです。
   エンカウントなどは無く先制攻撃も可能。逆に向こうから先制されることもあるようです」

女「敵の攻撃をかわせるってのがいいね低レベルクリアもできそうだよ」


執事「敵が呆気にとられていれば連続攻撃も可能。ガイドさんに勝てたのもそれを利用していたようです」

女「ダメージ量はおかしかったけどね」

執事「ダメージが多かった点については急所に当てたからです」

女「ただ投げたように見えたけど狙ってたの?」

執事「そりゃそうでしょう。普通のゲームでは狙えない場所も狙えますからね」

女(こりゃ戦闘は執事まかせかも)

執事「早速、酒場に行ってみませんか?」

女「そだね行こ!行こ!」

乙。
予想や要望じゃないんだけど
ひょっとして、後々犬娘とか猫娘出てきます?

あと一人くらいは仲間を増やそうかと思っています。
獣娘かどうかは未定ですが…

トン。
て事は、「恩返し」と「困りましたね」
とは、別の話って事かな?
何はともあれ、楽しみにしてます。


―酒場

執事「……」キョロキョロ

バーテンダー「誰かお探しですか?」

執事「ええ、勇者さんはいますか?」

バーテンダー「そこの椅子に座って何やら悩んでいる方です」

執事「あの人ですか。ありがとうございます」

女「ふーん。見た目17歳ってとこかな?」


執事「確か女性なんですよね?」

女「顔立ちでわからない?」

執事「いえ…お嬢様と同じく体の発育が悪い部分がありましたので…」

女「……」ペタペタ

女「うがー!」ポコポコ

執事「お嬢様、今後の成長に期待しましょう…望みは薄いですが」

女「そんなことないもん!アタシはまだせーちょーするもん!
  お母さんも遅かったって言ってたし!」


執事「はいはい、わかりましたよ。さて…」

女「どうする?」

執事「お嬢様はここにいてください」

女「作戦があるなら聞かせて?」

執事「まずは勇者を呼び出します」

女「ふむふむ」


執事「そして良い場所を見つけてサクっと首を狩ります」

女「はい!?」

執事「地面深くに埋めて完了です」

女「うぉい!やることがおかしいでしょ?!」

執事「解説書を読みましたが、このゲームで倒された人物はしばらくしてからその場に復活するとのこと」

女「それでそれで?」

執事「低レベルな勇者を高レベルな土地に置いてくれば私たちの障害にはならないでしょう?」

女「あ、悪魔だ…」


執事「ついでにこの敵をわんさか呼び寄せる〈呼び寄せの指輪〉を装備させておきます」

女「わんさかってどのくらい?」

執事「このゲームのシステムだと…まぁまともに歩けないんじゃないですか?」

執事「〈呼び寄せの指輪〉は〈呪われた水〉を混ぜて呪ってあるので
   所持金も0にすれば教会での解呪もできず装備からはずせません」

女「勇者をどんだけ追いこむの!?」

執事「ただこの2つのアイテムで私が持ち込んだアイテムが削られました」

女「嫌がらせに全力を注ぐの止めようよ!」

執事「やるときはトコトンですよ?お嬢様?」

女「勇者にどんだけ恨みがあるのさ?」

執事「いえ、ただ旅路を邪魔する者は許せないのです。
   rpgはじっくりやりたい派なんですよ」


女「じゃあさ!勇者を仲間にすればいいんじゃないかな?」

執事「ただでさえこっちのパーティーには大きな足手まといがいるので無理ですね」

女「アタシそんなに弱い?」

執事「勇者と比べたら月とポン酢ですよ」

女「スッポンですらないの?!」

執事「さて、私は勇者と交渉してきますのでしばしお待ちを…」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事「勇者さんですよね?」

勇者「そうですが…?」

執事「私は執事といいます。見れば仲間をお探しとのこと、
   どうでしょう私たちとパーティーを組みませんか?」

勇者「私『達』?」

執事「ああ、そこで呑気にミルクを飲んでいる無駄にプライドが高そうな女性です」

女「うぉい?!アタシの紹介ひどすぎるよ!!」


執事「どうでしょう?雇用費もいりませんので組んでくれませんかね?」

勇者「ぼ、ボクでいいんですか?ほんとに?」

執事「良いも何も勇者は貴女でしょう?弱い少女の勇者1人では可哀そうですからね」

女(か弱いじゃなくて弱いって言った!?勇者だよ!?)

勇者「うぅ…弱くてすみません…」

執事「おまけに剣の才能も特になく、回復魔法などもってのほかでは
   誰もパーティーを組んでくれないでしょうし…」

勇者「その通りです…」

執事「更には――」

女「ストーップ!!勇者ちゃん泣いちゃうよ!?」


執事「ついでに言わせてもらうと勇者という立場でありながら弱気というのにも問題が…」

勇者「」

女「だから弱い者いじめに全力を注ぐなっての!」

執事「とまあこんなものでしょうか?では行きましょうか魔王城へ」

勇者「ハイ…ガンバリマス…」

女「勇者ちゃんの目が死んでる…」

支援

支援


―【街道】

女「…ねえ執事」

執事「はい何でしょうか?」

女「勇者ちゃんがヤバいことになってるんだけど」

勇者「ドウセ…ボクナンテ…ドウシヨウモナクテサ……」フラフラ

執事「ふむ、喋れるうちはまだ大丈夫ですよ」


女「いやいやいや!いくらゲームキャラでも良心が痛むよ!」

執事「勇者さん?大丈夫ですよね?」

勇者「ハイ…ガンバリマス…」

執事「受け答えもできますし大丈夫ですよ」

女「受け答えがどれも同じなんだよ!」


執事「気にしない気にしない」

勇者「ハイ…ガンバリマス…」

女「気にするよ!全力で!」

執事「とりあえず次の【農業の村】に魔物の巣窟があるみたいなので、そこにおいてきます」

女「記念すべきイベントなのに何か気分が乗らないよ!」

装備は…勇者は弱そうだし、剥ぐ価値は無さそうだからそこら辺は助かるといいな。ウン


【魔物の巣窟】

執事「着きました」

女「…執事」

執事「何でしょうか?」

女「武器の選択は考慮したって言ったよね?」

執事「ええ言いましたよ」

女「じゃあその武器は何?」

執事「何って某rpgより〈早苗さんアロー〉ですが?」


女「その効果を言ってみてよ」

執事「通常攻撃が敵全体即死攻撃です」

女「あのさ…このゲーム即死に対する耐性が全くないからその武器だと魔王も一撃なんだけど…」

執事「ご安心を、つまらないのでボス相手には使いませんから」

女「はぁ…もういいや。そんで?どうするの?大分奥まで来たけど…」

執事「まずは装備の変更です」

執事は忍刀に武器を持ちかえた。


執事「そしてほとんど抜け殻状態の勇者さんの出番です」

勇者「…なんですか……?」

女「あ、ちょっと復活してる」

執事「首を真っ直ぐに――そうそう、そのあたりです」

執事は勇者の頸動脈を切り裂いた!

【info】執事のカルマが1減りました。
【info】『勇者』との親交度が15減りました。
【info】『勇者』との関係が敵対になりました。


女「うわ…」

執事「首切り完了。ゴールド全額没収、〈呼び寄せの指輪〉よしと」

執事「これにて勇者の無力化終了です。――お嬢様どうなされました?」

女「うん…なんかさ…鉄の混じったような血の匂いがやけにリアルで吐きそう…」

執事「ほんとグロテスクですよね」

女「…執事は平気そうだね」

執事「映画を見ていれば耐性がつきますよ」

女「へーアタシも何か見てみよっかなー」


執事「お嬢様が見たら3秒で気絶ですよ」

女「どんなの見てんのさ!」

執事「お子様には刺激が強い物ですよ。決して性的な物ではありませんがね」

女「ふーん。そういえば気になってることがあるんだけど」

執事「何でしょうか?」

女「さっきのログを見てよ」

【info】『勇者』との関係が敵対になりました。


執事「これがどうしましたか?」

女「親交度が15減ったくらいじゃ敵対にはならないはずなんだけど」

執事「それが随分と嫌われたようで【info】には表示されずに親交度がガンガン減っていたようです」

女「…なんか納得」

執事「さてボスはスルー。勇者もおいて街道に戻りましょう」


―【街道】

執事「――よく考えてみれば埋める必要はなかったのでそのままでいいですよね」

女「執事だったらそのままボス部屋に勇者を捨ててくるかと思ったよ」

執事「そんなことですか。勇者をあの辺で放っておけば弱気なのに
   無駄に正義感の強い勇者はボス部屋に進み町に戻れるでしょう」

女「そっか。ボス部屋で死んだら町に帰れるもんね。」

執事「まぁぶっちゃけ町に戻ってくれないと困らせることができないからです。
   ゴールドも無く装備は布の服…」

女「そこまで勇者を完膚なきまでに叩きのめす必要はあったの?」


執事「だって旅の邪魔じゃないですか」

女「勇者を邪魔って言ったよこの人!」

執事「邪魔は邪魔です。他の何物でもありません」

女「もう執事が魔王でいいんじゃないかな」

男なら力仕事とかで金稼げるかもしれんけど、女がなにもない状態から金稼ぐなんて手段が限られすぎてるな。
まあゲームの進行に邪魔になるキャラって、ゲームになれると男女関係なく始末しちまうな。侍道とか

まあこのゲームのクリア条件だと、仲間にせずちんたらプレイしてたら完全なるお邪魔キャラだし仕方ないな


【神殿への道】

執事「次は【神殿】ですか…」

女「メインクエストの流れを一切無視してるね」

執事「やる必要のないものばかりでしたからね」

女「魔物に襲われている村も華麗にスルーしたし、伝説の剣が刺さってた台座は破壊して、
  行商人がいれば襲う…どこの世紀末?」

女「というかあの村滅ぼされちゃったよ?」

執事「いやはや勇者はどこに行ったんでしょうね」


女「そして戦闘は敵を即死させ、ボスには遠くから大量の毒・火・麻痺矢…」

執事「でもここのボスは強そうですね。ちゃんとした名前が付いているほどですから」

女「えーと…マルヤマだね!」

執事「何故マルヤマなのかは触れないでおきますか…」

女「いやー最後まで『バイアス』にするか『マルヤマ』にするか迷ったんだけどねー。
  バイアスじゃ中ボスだろ!ってことで『マルヤマ』になったんだよ」

執事「『マルヤマ』も中ボスですよ…」


女「どうせイベント戦闘だから心配いらないけどね」

執事「そういえばここのイベントは解説書になかったので何が起こるのか教えてもらえますか?」

女「そろそろマルヤマが現れてパーティーの弱い人を1人連れてくんだよ」

執事(確実にお嬢様が連れて行かれますね)

女「そこから強制負け戦闘が連れてかれて助け出すことになるんだって」

執事「その負け戦闘は勝てないんですか?」

女「もちろん上手くやれば勝てるよ!でも全力でも勝てないと思うよ」


執事「…と、そんなことを話している間に『マルヤマ』さんの登場です」

マルヤマ「よくぞここまで来たな勇者よ…」

執事「勇者じゃありませんよ?」

マルヤマ「え?……うわ、ほんとだ。勇者でもない人が何の用ですか?」

執事「これはこれはご丁寧に…私は執事といいます。
   ここに来た目的はストーリーの進行上避けられないからです」

女「そんな身も蓋もない…」

執事「ほら早くしてください、色々と準備が終わりましたから」


マルヤマ「なんだ準備って…まぁいいや、行くぞ執事!」

マルヤマは執事たちの後ろに回り込んだ!

女「あれ?」ガシッ

マルヤマは女を捕えた!

マルヤマ「これでお前は手出しできないだろう!」

執事「…ええ、確かにそのままでは無理ですよ」

執事はおもむろに葉巻を吸い始めた!

執事「フー……」


女「ってこら執事!葉巻なんか吸ってないで早くたすけて――って葉巻?」

執事「…行商人から正規に買った葉巻です」

マルヤマが襲いかかってきた!

執事「…なめんじゃねえぞ」

執事はマルヤマの腕を切り落とした!
マルヤマに210のダメージを与えた!

マルヤマ「ぐうっ…!」

女の拘束が解けた!
女はその隙に逃げだした!


執事「一端のキャラの分際でお嬢様に気安く触れてんじゃねぇ!」

女(いつも以上に怖い…)

執事は激怒した!

マルヤマの攻撃!
マルヤマの攻撃は全く当たっていない!

マルヤマ「クソッ外したか」

女「こんどはこっちの番だよ!」

女はウインドⅠを唱えた!
マルヤマに32のダメージを与えた!

執事は大量の槍を上に向かって投げた!

女「執事何やってんのさ!そんなの意味ないじゃんか!」

マルヤマはフレイムⅣを唱えた!
執事に178のダメージ!


執事「…終わりだ」

女「え?」

天から大量の槍が降り注ぐ!マルヤマに882のダメージを与えた!
マルヤマを倒した!

執事は葉巻を消した。

執事「お嬢様大丈夫ですか?どこかケガは?」

女「大丈夫だよ。それと執事?」

執事「なんですか?」

女「…キレたよね?」


執事「ええ、久しぶりに。葉巻は心を落ち着ける効果に期待して持っていたんですが…
    あまり効果がありませんでしたね」

女「あまりのキレ気味にどん引きだよ…」

執事「すいません…こんなイベントがなければよかったのですが…」

女「執事って敬語以外も使えたんだね」

執事「そりゃあそうでしょう。四六時中敬語なんか使っていたら変人に思われますよ」

女「それはもしかしたらたくさんの人達を敵に回すかもしれないからやめて!」


執事「それにしてもマルヤマは弱かったですね」

女「あ、言い忘れてた。ストーリー無視じゃんかよ!
  負けイベントで勝っちゃったよ!むしろ狩ったよ!」

執事「魔法使いは防御が弱いので殴れば良いんですよ」

女「(そんなことでいいの?)あんなのどっから思いついたのさ」

執事「あれは名付けて槍投げです。町でしこたま買い込んだ槍を
    次のターンで雨のように降らせるのです」

女「誰かから教わったの?」

執事「単純に投げたらつよそうだなーと」

女「…そんだけ?」

執事「そんだけです」


女「これでマルヤマ戦も終わりかー」

執事「…マルヤマは倒してもまた復活するみたいですよ」

女「え?また出てくるの?」

執事「ご安心をまた現れたら血祭りにしますから」

女「…やっぱり執事が魔王でいいんじゃないかな」

執事「あ、それと葉巻って結構いいですね」

女「気に入ったのかよ!」


【火山】

女「神殿への道が終わって、神殿もサクッと攻略して次は【火山】だね!」

執事「たぶん相当暑いんですよねここ」

女「ガイドちゃんの『属性オルゴール』と『天候ブランケット』が役に立ったね」

『耐性ブランケット』
これさえあれば雪山の寒さも火山の暑さもへっちゃら!

執事「『策士の巻物』は魔力を底上げし『鬼人の護符』は防御力アップ…
    お嬢様にはとても良い装備ですね」


女「おまけに『属性オルゴール』が優秀だよ!」

『属性オルゴール』

開くととてもいい音が鳴る魔法のオルゴール。火や水などの属性ダメージを軽減させる。

執事「火属性の技を使う敵がわんさか出ましたからね」

女「結構役に立つのに『あんまり良い装備じゃない』っていったのは誰だっけ?」

執事「確かお嬢様ですね。罪もないガイドさんから『ころしてでもうばいとる』を選択し…」

女「そうそう!『ねんがんのアイスソードをてにいれたぞ!』ってちっがーう!」

執事「おお、見事なノリツッコミ」

女「し・つ・じ・が!強奪したんでしょーが!」


執事「あれは私の役に立たないという意味です」

女「そういえば執事は汗一つかいてないけどどうなってるのさ?」

執事「心優しい村長さんに村の宝の『氷竜の卵』をもらって装備しています」

『氷竜の卵』

孵化をするための熱を周りから吸収するので装備していると暑さを無効化する小さな卵。
おまけになぜか攻撃力もアップする……けど使い方が違う気がする。

女「ほんとにもらったの?」

執事「魔物退治を頼まれて洞窟ごと潰したことを報告したら快く」

女「…世間一般的には恐喝って言うんじゃないかなそれ」


執事「さてお嬢様?【火山】に来た理由をどうぞ」

女「…なんだっけ?」

執事「……」

執事の攻撃!
女は倒れた!

【info】執事のカルマが1減りました。

女「さすが…即死武器……」

執事は天使のコインを使用した!

【info】執事のカルマが3増えました。


女「わざわざ殺してから復活させるとかドsか!」

執事「復活アイテム『天使のコイン』は大量に買い込んでおいたのでご安心を」

女「復活でカルマも増えてプラスだからってやめようよ」

執事「町で買い物ができませんからね…変装しなければ――」

1、カルマが下がっているからガードに攻撃される。2、ガードを返り討ちに。

3、カルマが下がる。4、1へ戻る。

執事「ループから抜けられません」

女「酷いループだ…」


女「あれ?じゃあどうやって買い込んだの?」

執事「行商人を襲ってその人に変装しました」

女「そんなので騙せるんだ」

執事「あまり町にいかないのでいいですけどね、それにガードがいない町もありますから」

女「襲うとかナチュラルにできる執事が一番残虐だよね」

執事「ノータッチで、それで【火山】に来た目的ですが…」

女「ああそれそれ!」

執事「火口にあるという『精霊の指輪』を入手して『魔界の門番』に渡すのです。
   すると魔界への道が開いて魔王城へ行くことができます」

女「…執事、メインストーリーが五分の一くらいの薄さなんだけどどう思う?ぺらっぺらだよ」

執事「自由度が高く良いゲームです」

女「ポジティブだな!」


執事「…それはともかく一つ問題があります」

女「どうしたの?」

執事「ここのボスはカルマがマイナスなら強くプラスなら弱くなるようです」

女「…ちなみに執事の今のカルマは?あ、もちろんアタシはゼロだからね!」

執事「マイナス158ですがなにか?」

女「は?」


執事「だからマイナス158ですよ。耳遠くなったんですか?」

女「誰がぼけ老人だ」

執事「商人を襲って10下がり、ガードを返り討ちで5下がり…
   何の罪もない物語の重要人物で15下がり…」

女「そこまでしてなんで158で止まってんの?!」

執事「そりゃあカルマを回復させることもありますから」

女「…どーすんの?ボスの強さえげつないんじゃない?」

執事「なのでカルマを上げてきます。お嬢様はここでお待ち下さい」


女「カルマ上げるってどうやって?」

執事「少々ログが酷いことになりますが気にしないでください」

女「ドユコト?」

執事「それでは!」

女「あーあ、いっちゃった。カルマ上げられるとこなんてあったっけ?」

女「カルマ自動回復機とか――」

女「そこの奥さん!この椅子に座るだけで簡単にカルマが上がります!
  これだけ便利なこの機械がなんと驚き!にぃきゅっぱ!……なんつって」


【info】執事のカルマが3増えました。
【info】執事のカルマが3増えました。
【info】執事のカルマが3増えました。
【info】執事のカルマが3増えました。
【info】執事のカルマが3増えました。

女「なんかログがほんとにえらいことになってる!ほんとに何やってるのさ!」

どんな形だろうと人を助けたら上がるらしいな

適当な町民殺して復活させてんのか…?
いや、そうなると合間に-1が入るなな


―数分後

執事「ただ今戻りました」

女「おかえり。どうだった?」

執事「おかげさまでカルマがプラス22になりました」

女「どうやったの?」


執事「一つの村がイベントをしなかったせいで滅びましたよね?」

女「うん。魔物がいっぱいでるとこになったよね」

執事「死んでしまった人を蘇生させるとカルマが3増えます。あとはコイン大量使用でなんとかなりました」

女「なるほど…ガードを復活させなければ攻撃されないし
  魔物からは逃げれるか隠れるかすればいいってことだね」

執事「ついでに魔物が復活させた村人を倒すので更に復活でカルマが上がります」

女「まさかこんなとこで役に立つとは…まぁいいや、いこっかボス戦へ!」

そう考えると勇者を仲間にするメリットって一体…

>>89

女「執事」

執事「なんでしょうか?」

女「勇者ちゃんを仲間にするメリットって何?」

執事「急にどうなされました?怪しい電波でもキャッチしましたか?」

女「あながち間違いじゃないかも。それで?勇者ちゃんを仲間にするメリットって何?」

執事「そりゃあ初心者への配慮じゃないですか?」

女「配慮?」

執事「一週目は確実にクリアしたいとかそういう人向けですよ多分」

女「なるほど」

執事「おそらく少しゲームに慣れてくればレアアイテム狩りの格好のターゲットになるでしょうがね」

女「…勇者なのに何か不憫だ」


【火口】

竜「よくぞ来たな…名もなき戦士よ…」

執事の先制攻撃!
竜に50のダメージを与えた!

竜「ええ!?待ってくれないの?!いいところなのに!」

執事「使いまわしの古いセリフは聞き飽きたんですよ」

竜「い、いやそれでもさ…流れってもんが…」


執事「大体、悪役がヒーローの変身を律儀に待ち続けるというルールは
   誰が決めたんですか?それと同じですよ」

女「…ん?それだと執事が悪役にならない?」

執事「どいつもこいつも『よくぞ来た』とか『待っていた』とか…
   そんなに来てほしかったのなら道くらい開けろってなわけですよ」

竜「ハイ…ソウデスネ…」

女(あらら、お説教モードだ。執事のお説教は長いんだよねー)

執事「大体、火口に竜というのも――」


―2時間後

執事「――とまあこんなところですかね」

竜「」

女「zzz…」

執事「ちゃんと聞いていましたか?」

竜「…ドウゾ」


竜は『精霊の腕輪』を手渡した。

【info】執事は『精霊の腕輪』を入手した!

執事「…そういえばこれが目的でしたね、お嬢様帰りますよ」

女「zzz…」

執事「寝ていますね…起こすのもかわいそうなので運びましょう。幸いにも棺桶が…」


【城下町】

執事「……」ペラッペラッ←読書中

執事「…フフッ」

ガンガンガン!

執事「?」

女<ちょっと執事?!これはなに?!」


執事「今開けます」ガチャガチャ

女「ぷはっ」

執事「お嬢様おはようございます」

女「人を棺桶に閉じ込めて開口一番それかい!!!」

執事「火口での戦いのときにお嬢様が寝てしまわれたので起こすのもかわいそうかと」

女「だからって棺桶に突っ込む!?」

執事「楽に引きずって運べる…すごい発明ですね」

女「いや使い方ちがうから!」


執事「お嬢様。話は変わりますが門番の所に行って『精霊の腕輪』を渡してきました」

女「どうなった?」

執事「それが門番が鍵をどこかへなくしたとか言いやがりまして」

女「じゃあ開かなかったの?」

執事「はい。そこで町の人に聞き込みをしたところ【幻惑の森】に住んでいる魔女に聞けばいいと」

女「じゃあ次は【幻惑の森】だね」

執事「それとお嬢様、何か食べに行きませんか?」

女「なにか食べられるの?」


執事「レストランの場所を聞いてきました。ゲームの食事がどんなものかを調べるいい機会でしょう?」

女(あ、ゲームの感想のことすっかり忘れてた)

女「でもさ、節約のために執事が料理するとかどう?」

執事「無理です。料理苦手ですから」

女「え、執事って料理できないの?」

執事「ええ。食事はシェフにお嬢様の料理のついでに作ってもらえるので」


女「あれ?アタシの妹の幼女ちゃんは執事のオムライスを食べて随分とご満悦だったけど?」

執事「オムライスは作れますよ。簡単ですから」

女「――そういえば執事と幼女ちゃんって仲良しだよね」

執事「…そうですか?」

女「だってさ、用も無いのに執事の後ろをついていったりしてるじゃん」


執事「なぜか懐かれてしまったようで」

女「ま、あえて『このロリコンめ!』なーんてツッコまないけどね」

執事「否定させてもらえないんですか…」

女「そゆこと。じゃレストラン行こ!」


【レストラン】

店員「いらっしゃいませ。メニューはお決まりでしょうか?」

執事「パエリアで。お嬢様は?」

女(お、何これ?珍しいな)

女「あ、アタシはこのベンガルハゲワシのステーキを」

店員「以上でよろしいですか?」

執事「はい」


店員「オーダー入りまーす!」

執事「…レストランは世界観一切無視ですね」

女「そんなもんでしょ。ちなみに味も再現してるよ」

執事「だからオーバーテクノロジーですよ!?」

女「オーバーでもアンダーでもなんでもいいんだよ。できちゃったんだから」

執事「…もういいです。そういえば今回のボス戦で無駄になったことがあります」

女「へ?ちゃんと腕輪は手に入れたじゃん。門番にも渡したんでしょ?」


執事「戦闘がなかったのでカルマを上げた意味がありませんでした」

女「ああ、それならだいじょぶ!」

執事「なぜですか?」

女「カルマがプラスじゃないと魔界への扉が開かないから、
  鍵を使うときもたぶんプラスじゃないと!」

執事「…扉なんて壊せばいいんですよ」

女「やっちゃダメだからね?!ってかできないからね!」

店員「お待たせしましたー。パエリアにベンガルハゲワシのステーキです」

女「あ、どうも」

執事「お嬢様がステーキとは珍しいですね」


女「でしょでしょ?何か珍しそうだしここでしか食べられないかなーって」パクッ

女「うまい!」

執事「ベンガルハゲワシのステーキですか…」

女「あげないよ?」

執事「いえ、そういうわけでは…」

女「じゃあなにさ?」


執事「ベンガルハゲワシは何でも食べるそうです。味もとてもおいしいとか」

女「さっきも言ったけど確かにこれすごくおいしいよ!」

執事「……人間の死肉を食べることもあるそうです」

女「え…?」

執事「つまりベンガルハゲワシを食べた人は間接的に人間を食べたことになるのでしょうか?」

女「……」


執事「どう思いますか?」

女「食べた後に言わないでよ…」

?「…本当に食べてしまったのか?」

執事(緑髪の!)

*ブシュッ*執事は?の首をちょんぎり殺した。

【info】執事のカルマが2下がりました。

?「おいおい、冗談だろう…」

【info】執事は★異形の森の弓を入手した!


執事「…こんな人もいるんですね」

女「ってか、いきなり一般人殺すな!」

執事「すいません。どうにも緑髪のエレアを見ると体が勝手に…」

女「…まあニヤリと笑われていい気分じゃなかったけどね」

執事「結構いい人なんですけどね。それはさておき食事も済んだところでちょっと行ってきます」

女「行くってどこに?」

執事「野暮用です」


―30分後

【info】執事のカルマが20減りました。

女「相変わらずなにやってんの?!」

北海道の例の羆事件での羆もなんだかんだで食べられたらしいしな。地域 によってはそういう事故を起こした動物を食べることによって、動物と喰われた人間を弔う習慣もあるらしいな


―更に5分後

執事「ただ今戻りました」ドサッ

女「なにそのでっかい袋」

執事「城の火薬庫から盗んできた大量の火薬です」

女「さっきのは窃盗か!ってかやりたい放題だな!」

執事「それと色々買い込んだ物です」


女「からっぽの回復薬の瓶に…油?」

執事「投げやすいんですよねこの瓶。それと油の他に火薬もあります」

女「何か作るの?」

執事「とにかく【幻惑の森】に向かいましょう」

女「わかった」


【幻惑の森】

ガイド「ここは【幻惑の森】入った者を惑わせる難関エリアです!闇雲に進んでも戻されます!」

女「あれ?ガイドちゃん?」

ガイド「出番がないんで来ちゃいました!」

女「おひさ!」


ガイド「おひさです!……そこの鬼畜さんも」

女(あらら、親交度の減少が響いてるね)

執事「」ゴソゴソ

女「ちょうどいいからこの森を抜けるヒントとかちょーだい!」

執事「」ガチャガチャ

ガイド「いいですよ!この森を抜けるにはアイテム『眉唾のローブ』が必要です」

執事「よし…完成!」


女「うわ…なんか着たくない装備…」

執事「せりゃあ!」シュボッ ポイッ

ガイド「確か…【港町】で手に入った筈です」

女「全然行ってないや…」

執事「もうひとつ!」シュボッ ポイッ

ガイド「【港町】なら簡単に……ってなんですかこの音」

女「言われてみればなんかコゲ臭いような…」


【info】幻惑の森にて火事発生!危険!危険!

女「はいぃ!?」

ガイド「火事!?火種なんてどこにも…!」

女「まさか……」

ガイド「そんなことをするのは…」


執事「?」ポイッ

女・ガイド「「やっぱりか!」」

執事「どうかしましたか?」

女「執事何したの?!」

執事「何って火炎瓶を投げて燃やしたんですけど?」

ガイド「前代未聞です!一体どんな神経してるんですか!」


執事「さすがパウロ直伝の火炎瓶…恐ろしい…」

女「恐ろしいのは火炎瓶じゃなくて執事だ!つーかパウロって誰だ!」

執事「ガイドさん。この森で迷う理由は森があるからですよね?」

ガイド「え?多分そうだと思いますけど…急に何ですか?」

執事「森が原因ならば森を消せばいいのです!」ビシッ


ガイド「森の中の魔女の家も燃えるじゃないですか!この悪魔!」

執事「………あ」

女「あ、じゃないよ!もう詰みじゃん!」

執事「とは言っても消火の手立てもありませんから逃げましょう!」

執事たちは逃げ出した!


【城下町】

「おいおい聞いたか?幻惑の森が燃えて無くなったらしいぜ」

「聞いた聞いた、全部燃えて森がなくなったんだっけか?」

「大火事だったのに森には小屋が残ったらしいぞ、誰も気味悪がって近づかないけどな」

執事「――それは本当ですか?」

「ああ。小屋だけ残って気味がわりぃ」


執事「そうですか…もうひとつ聞きたいことがあるのですがよろしいですか?」

「別に構わないぞ」

執事「最近、勇者さんの活躍を聞きませんが何か知りませんか?」

「勇者?――ああ、何かボロボロになって帰ってきたな」

執事「ボロボロ?」

「記憶が定かじゃなくてうっすらとしか覚えていないらしいが、全身黒服の変な男を探しているらしいな」

執事「何故探しているんでしょうか?」

「倒された。殺さなきゃって言ってたな。ついでにソイツの話になると途端に話が通じなくなるんだ」


執事「勇者が倒されたですか…その黒服の人物はただものじゃありませんね」

「違いないな」

執事「貴重なお話ありがとうございました」

「ああ、じゃあな」

執事「お嬢様。聞きましたか?」

女「聞いたよ小屋はそのままだってね」

女「ついでに勇者ちゃんのことも」

執事「まさか私を探しているとは…」

女「服を着替えておいてよかったね。全身黒服の変な男の執事さん?」

執事「全くです」


執事「じゃあ行きましょうか。迷うことも無いでしょうし」

女(あれ?このイベントの情報が何も書いてない…間に合わなかったのかな?)

執事「とりあえず行ってみましょうか」

女「りょーかい」


【幻惑の森】

執事「着きました」

女「早いね、さすがゲーム」

執事「それにしても焦げ跡一つないとは…確かに気味が悪い」

女「とりあえず開ける?」

執事「私が開けましょう」

コンコン


「はーい!どなたですかー?」

執事「執事と申します。魔女さんはいらっしゃるでしょうか?」

「まじょ?とりあえずはいってくださーい!」

ガチャ

執事「お邪魔します」

女「こんにちはー」

?「こんにちは!あ!おに――」

バタン


執事「……」

女「ちょっ!執事?!」

執事「……なんですか?」

女「何でドア閉めんのさ」

執事「閉めたいからです」

女「何で閉めたいの?」

執事「ご想像にお任せします」


女「おまかせって言われても…顔よく見えなかったし」

執事「さあ、いざ魔界の扉へ!」

女「そおい!鍵はどうすんのさ!」

執事「鍵などは破壊します心配いりませんシステムコードの地形無視を使ってでも先に進みます」

女「ちょいまち!なんか早口で聞き取れない!」

執事が動揺するとかw


執事「とにかく早くしないと――」

ガチャ

?「あのー」

執事「なんですか?いま急いでいる……ん!?」

?「おにいさま、なにかごよーだったんじゃ…」

女「おにいさま?」


?「おにいさまはおにいさまですよ?」

執事「…大人しく家に戻っていてくれるかな?」

?「はーい」トテトテ

バタン

女「執事」

執事「はい」

女「説明して」

執事「……はい」


女「なーんでアタシの妹の幼女ちゃんがここにいて
  執事のことを『おにいさま』なーんて呼んでるのかな?」

執事「後者の方は懐かれただけです」

女「じゃあ前者は?」

執事「さっぱりです」

女「ふふふふ…そ・れ・に・し・て・も~」

執事「何ですか?」


女「いっつも敬語の執事が『大人しく家に戻っていてくれるかな?』だってさ!さ!」

執事はナイフを投げた!
女は華麗にかわした!

女「おおっと!アタシだっていっつもやられるわけじゃないよっ!」

執事「チッ」


女「別に隠すほどのこと?アタシにネタにされるだけじゃん」

執事「それが最大で唯一の理由ですよ!」

女「まーまー落ち着きなって、らしくないよ?」

執事「…わかりました。ですが、次言ったら殴りますからね」

女「おー怖い怖い。おーい幼女ちゃーんでておいでー」

幼女「はーい!」ガチャ


女「ちょっと聞きたいんだけど、いつここに?」

幼女「めいどさんがもうじきおにいさまたちがくるって!」

女(実の姉より先に執事かい…なんか負けた気分)

執事「こんなところでどうしたの?」

幼女「えーとえーと…めいどさんがこれをわたしてって!」

【info】執事は〈メイドの手紙〉を入手した!


執事「無駄に手が込んでますね」

女「なになに…?」

あと少しで魔王城なのでちゃっちゃとクリアしてください。
ただし、魔王はお嬢様の頼みで近年まれに見る鬼畜仕様なのでそこだけ注意です。

女「執事、読んで」

執事「漢字くらい読めるでしょう?」


幼女「…よめません」

執事「キミじゃなくてお嬢様のことだよ」

女「字が達筆過ぎてどっかの掛け軸みたいで読めないってこと」

執事「…今度から教育係に書道を教えるように言っておきます」

女「うわ…やなことが増えた」

執事「とりあえず内容は…」

執事説明中…


女「あー鬼畜魔王か」

執事「一体、どんな魔王にしたのですか?」

女「まずhpは1700。回数無制限のhp・mp全回復魔法を使ってくるよ」

女「mpは3200だったと思う」

執事「回数無制限のhp・mp全回復魔法!?」


女「あと、どんなに攻撃力が高くても30以上のダメージは与えられないよ」

女「そんでもって、こっちのすばやさが最大でも必ず魔王が先制行動だよ」

幼女「せんせーこうどう?がっこうですか?」

執事「あとで説明するから少しお口チャックしてくれるかな?」

幼女「…」コクッ

執事「さて…それ勝てるんですか?膨大なターンをかけて弱らせても全回復で水の泡ではありませんか」

女「まー無理かな。調整段階でテキトーだからさ」

執事「…ゲーム終了のシステムコードは何番でしたかね…」

即死武器あるじゃない

理不尽と難しいの違いが解らぬとはそれでもゲーマーか!


女「わわっ待って待って!終わろうとしないで!」

執事「じゃあどうするんですか?」

女「そこはホラ、執事の持ち込んだ2つのアイテムやら魔法やらでなんとかならない?
  〈早苗さんアロー〉って即死武器でしょ?」

執事「〈早苗さんアロー〉は壊れたじゃないですか。やはりベネットさん専用装備というのは納得です」

女「いつの間に壊れたの!?」

執事「結構、序盤で。マルヤマとの直前くらいですかね、
    弦が切れたと同時に弓も弾けました」

女「そういえばそんな気も…」


執事「大体、あの武器があったらもっと早くここまで来られましたよ」

女「じゃあ他の2つで!」

執事「いえ、〈呪われた水〉はスタックして持ってきたので3つですね」

女「スタック?」

執事「えーと…アイテムをまとめること…でしょうか?」

執事「同じアイテムをまとめて持つと5服の呪われた水といったように
   アイテム欄を節約することが可能なのです」

女「ああ、やくそう99個みたいな感じ?」

執事「そうですね。某ローグライクなrpgより持ち込みました。
   混ぜることで任意の品物を呪うことができます。ちなみにあと57服ありますね」

女「アンタは呪術師かなんかか!」


執事「ちなみに他の2つも同じゲームからです」

女「そろそろ内訳を言ってくれてもいいんじゃない?戦略ってもんがあるし」

執事「お嬢様に戦略をまかせるなら幼女にまかせたほうが500倍マシです」

女「アタシどんだけ下に見てんの!?」

執事「月とポン酢のラベルくらいです」

ラベル「ついにポン酢でもないのか!!」

ラベル「んがっ!?マジでラベルになってる!」


執事「あ、こっそりとシステムコードで名前をいじりました」

ラベル「システムコード#012元に戻す!」

女「…戻った?よっしゃ戻ってる」

執事「しかし…戦略ですか…ふむ…」

女「まあ戦略も何も鍵を入手しなきゃいけないけどね。そのために幼女に――ってあれ?」

執事「…本題を忘れていましたね」


女「幼女、鍵持ってなーい?」

幼女「…」

女「どしたの?」

幼女「…」

幼女は手で大きくバツ印を作っている!


執事「あ、もう喋っていいよ」

幼女「はいっ!」

女「待てって言われた犬か!」

執事「いやー偉いねー」ナデナデ

幼女「えへへ…///」

女「手懐けてるっ!?」


執事「幼女、僕たちは鍵を探しているんだけどどこにあるかわかる?」

女(執事が僕って言ってる!なんか気持ち悪い!)

幼女「ふぇ?かぎ…?」

執事「家に入るときに使う物。無くさないように首にかけたりとかするね」

幼女「うーん……」

執事「もってない?」


幼女「もってるのはこれだけです!」

幼女はタブレット端末を取り出した!

執事「ちょっと見せてもらうね……(ふむ、これなら…)」

執事「よし、じゃあ行こうか」

幼女「ふぇ?どこにですか?」


執事「魔王城」

幼女(まおーじょー?おひめさま?)

女「そりゃ王女だ」

執事「どうしました?ラベルさん」

女「いやーツッコんどかないとわかんないかなーって」

女「ってかラベルじゃないから!!」


執事「ラベル…プフッ」

女「やっぱり気に入ってたのかよ!」

幼女「らべるー!あはははは!」

女「仲いいなアンタら!ってか鍵はどーすんのさ!」

執事「門に着いたら話します」


【魔界の門】

執事「ここですね」

女「あれ?門番は?」

執事「ふざけたことをぬかしやがった時にミンチに…おっと今のはお忘れください」

女「いやいやいや!全部言っちゃったよ!」

幼女「みんち?」

女「ほら!幼女の教育にも悪いし!」


幼女「ぺっとでかこんでなぐるんです!」

女「時すでに遅し!?誰から教わったの?!」

幼女「めいどさんからききました!」

執事「…帰ったら簀巻きにしましょうか有刺鉄線で」

女「2人ともさっきからツッコミの仕事を増やすな!過労死するわ!」


執事「ポン酢のラベル  女「過労死した!」
   【魔界の扉】でツッコミによる過労死で死んだ。」

女「だから増やすなー!」

幼女「すこあ4139,1」

女「…もうわけがわからないよ」

執事「さて、ボケるのもここら辺にしておきましょうか」

幼女「そうですね、おにいさま!」

女「やっぱりアンタら仲いいな!!」


女「つーか2度目だけど扉はどうするの?」

執事「そこで勇者さんの出番です」

女「勇者ちゃん?でも勇者ちゃんは…」

執事「幼女」

幼女「はいっ!」

幼女はアナザーテレポートを唱えた!
勇者のパーティーが空から落ちてきた!


勇者「いたた…あれ?」

僧侶「勇者様、大丈夫ですか?」

賢者「…呼び出された?」

執事「お久しぶりです」

勇者「…! お前は!!」

執事「落ち着いてください。別に危害は加えませんから」


僧侶「勇者様、こちらの方は?」

賢者「…危ない…黒い…魔王の使い…?」

女「女性ばっかのパーティーだね」

勇者「誰のせいでこうなったと…!」

幼女「どうしたんですか?」

僧侶「勇者様は洞窟での一件以来、男性恐怖症になってしまったのです」

執事「お労しい…」

僧侶「全くです…」

女「原因が何を言うか」


勇者「ドうクツでのうラみ!!!」

女「なんかバグってない!?」

勇者が襲いかかってきた!

執事「話を聞かない人ですねー」

勇者の攻撃!執事は余裕で避けた!

執事「お二方は参加しないのですか?」


僧侶「何か悪い人じゃなさそうですし」

賢者「勇者…強い…負けない…!」

執事「そうですか」

勇者はハリケーンⅢを唱えた!
執事に152のダメージを与えた!

執事「…さて」

執事は日本刀を構えた!


幼女「ふたりともがんばれー!」

女「幼女は戦闘ってことを――わかってないよねぇ……」

僧侶「幼女さん、ケーキ食べますか?」

幼女「たべる!」

女「敵って認識ゼロかよ!」

賢者「かわいいは…正義…」


女「執事をこと魔王の使いって言ったのは誰?」

賢者「…ポン酢のラベル」

女「アタシじゃねー!つーかアンタもラベル知ってんのかい!!」

僧侶「落ち着いてください。未開封のポン酢のキャップの中についてる微妙に取りにくい
   もし逆さになっても中身がこぼれないようにするアレさん」

女「長いわ!ボケが長すぎ!!」

幼女「あむっ…♪」

女「とことんマイペースだな!子供らしくていいけどさ!」

賢者「…ツッコミに…なってない…」


勇者「アタレ!!」

勇者の攻撃!
執事は32のダメージを受けた!

女「そういえばキミたちは戦いに参加しないの?」

僧侶「これは勇者様の暴走ですから」

賢者「黒服さん…悪い人じゃ…なさそう…」

女「魔王の使いじゃなかったの?」

賢者「…?」

女「いや何言ってんだ?みたいな顔しないでよ。数分前の記憶はもう無いのか!」


執事「さてと…」

執事はスリープⅣを唱えた!
勇者は眠ってしまった!

執事「これでよし」

女「勇者に睡眠って効くんだね」

執事「rpgの伝統みたいなものですからね。こちらが状態異常の技を使うと
    そのへんの雑魚には効くものの、ボスには全くと言っていいほど通用しない…」


女「代わりにボスからはガンガン食らうけどね。
  いったい何度『この子ってほんとに勇者?』って思ったことか…」

執事「勇者さんが寝てる間に用件を済ませましょう。そちらの聖職者さん?」

僧侶「僧侶です。何ですか?」

執事「そこの鍵を開けてもらえますか?」

僧侶「いいですよ」

僧侶は鍵を取り出し魔界の門を開けた!

僧侶「どうぞ」

女「開くんかい!」


執事「…やはり鍵は2本ありましたか」

女「2本?何でそう思ったの?」

執事「勇者と同時進行というシステムだからこそです。勇者と目的のアイテムが
    かぶらないようにするために勇者たち用の鍵があるはずだと思ったのです」

賢者「黒服さん…頭いい…」

執事「黒服ではなく私の名前は執事です」

賢者「…執事…さん…」


女「あれ?つーか僧侶ちゃん開けてよかったの?」

僧侶「あれ?何故だか開けなくてはいけないような…そんな気がして…」

執事「rpgの主人公パーティーは頼みごとを断れないんですよ」

執事「『はい』か『いいえ』の選択肢で『いいえ』を選んでも、結局『はい』を選ばないと進めませんからね」

女「悲しい性ってやつだね」


執事「では行きましょう。賢者さん僧侶さん、ありがとうございました」

女「執事、わすれもの」

執事「忘れ物?そんなのどこにも――」クルッ

幼女「すぅ…すぅ……」

女「ケーキを食べておねむの時間になった子を忘れてるよ」

執事「……おぶっていきましょう」


【魔界の村】

女「着いた―!魔界にある村で【魔界の村】!」

執事「…もうツッコミませんからね。とりあえず装備を整えましょう」

女「最後になるかもしれないし重要だね」

幼女「おかしはさんびゃくえんまでです」

賢者「ポーションも必要…」
女「なぜいる」


賢者「美味だった…!」

女「そりゃよかったな!!」

執事「幼女に続き賢者さんの加入によりパーティーは更に強くなりました」

幼女「まほーはおまかです!」

女「『おまかせ』ね」

賢者「魔法は…任せて…!」

女「…アンタもかウチのパーティー、バランス悪くない?」


賢者「ステータス…確認…」

女「えーっと…執事は戦士かな?回復魔法も使えるけど」

女「幼女は水属性の魔法使い。最強のウォーターⅩを覚えてるね」

女「そんでもってアタシは…」

執事「レベルが20なのに使える魔法がウインドⅡのみという…」

賢者「…雑な魚……」

女「素直に雑魚って言えよ!余計に傷つくわ!」


執事「ちなみに賢者さんは炎・雷・氷のそれぞれⅩを覚えていますね」

賢者「…エヘン」

女「hp順だと幼女→賢者→アタシ→執事だね」

執事「レベル順だと賢者さんと幼女が入れ代わりますね」

幼女「おにいさまはたいりょくいくつですか?」

執事「536だよ。幼女は1002だね」

女「幼女強え!」


賢者「…そんなことより…何を……買う?」

執事「酒、hp回復のポーション。mp回復にエーテルですかね」

女「酒?」

執事「通用するかわかりませんが試してみようかと」

女「お金足りるの?」

執事「足りますよ。行商人は片っ端から襲いましたし、足りない時はサクッっとすればいいんです」

女「何がサクッとだ。新しい言葉を作るな!」

商人「合計で10万だ」

執事「…じゃあこれで」

商人「まいどありー」

賢者「足りて…よかった…」


幼女「おにいさま!」

執事「どうしたの?」

幼女「ぱーてぃーのおなまえがほしいです!」

女「名前?」

執事「えーと…つまり?」

幼女「まおーをたおしたらなのりをあげるのがつーれーです!」


女「あー、要するにナントカ討伐隊って感じか。魔王を倒したのはアタシたちだ!みたいなね」

執事「それでは…一瞬にして死人というのは?」

女「縁起が悪すぎる!魔王どころかスライムにすら負けそうじゃん!!」

幼女「よーじょきしだんはつよいです!」

女「うーん…何となくイマイチかなー」


賢者「哀れな噛ませ犬…」

女「ネガティブだ!絶対に途中で死亡フラグを立てるよ!」

執事「それではお嬢様の案をお聞かせ下さい」

女「そうだねー。混沌に向かいし希望ってのは?」


執事「…やはりオーソドックスに魔王討伐隊とかは?」

賢者「インパクトが…ない…。邪神の復活は?」

幼女「じゃしんをたおすんじゃないんですか?ここはわんわんまつり!」

執事「犬の要素がないからダメかな…じゃあ最強の笑わせ師は?」

賢者「なんか…よくなってきた…地獄からの笑顔は?」

幼女「うーん…」


執事「ここは最高の漫才師でいきましょう!」

女「無視すんなコラー!!!」

執事・幼女・賢者「「「…いたの?」」」

女「いたわ!!最初っからずっといるわ!」


執事「ともかく、魔王の元に行ったらまとまりますよ」

幼女「そうですね」

賢者「きっと…そう…」

女「いいのか!?アンタらそれでいいのか!?」


【魔王城】

執事「では多数決をとります」

幼女「たすーけつ?」

賢者「いいと…思った方に…手を上げる…」

女「なんの多数決するの?」

執事「魔王城にどう乗り込むかです」


賢者「選択肢は……?」

執事「安全で簡単な方法とリスクはありますが確実に成功する作戦です」

幼女「かんたんなのー!」

賢者「リスクの…方…」

女「うーん…やっぱり安全には代えられないかな」


執事はメテオの唱えた!
隕石が落ちてきた!
魔王城は瓦礫になった!

女「いやちょっとまてぇぇぇぇえええ!!!」

幼女・賢者「「?」」

女「そこの二人!疑問を持て!」

執事「…さてと帰りますか」

女「魔王を倒せよ!!!」


執事「では安全で簡単な方法で――」

執事はメテオの唱えた!
隕石が落ちてきた!
魔王城は瓦礫になった!

女「いやちょっとまてぇぇぇぇえええ!!!」

幼女・賢者「「?」」

女「そこの二人!疑問を持て!」

執事「…さてと帰りますか」

女「魔王を倒せよ!!!」


執事「いやー城をここまで潰せば魔王も死にましたよ」

女「あ、それフラグ」

魔王「貴様らー!!」

女「やっぱり出てきた」

賢者「…!」


幼女「このひとがまおー……」

魔王「貴様ら!久しぶりの侵入者だと思ったら何すんだ!!」

執事「侵入者を律儀に待つくらいなら大人しく投降しなさい!」

女「立て篭もりか!」

賢者「…むしろ…引き篭もり…」

執事「我らは邪神のわんわん笑顔討伐隊!」

女「そこをまとめんな!!なんだ、わんわん笑顔って!怖いのか、かわいいのかどっちだ!」


魔王「お前らなど我が力d――」

幼女「うぉーたー!」

幼女はウォーターⅩを唱えた!
魔王に30のダメージを与えた!

女「戦闘ルール無視か!!」

魔王「せっかく考えた台詞まで奪うつもりか!そっちがその気ならこっちだってやってやる!」

魔王の攻撃!
女に300のダメージを与えた!


女「アタシかよ!ってかヤバい!」

女はポーションを使った!
hpが250回復した!

賢者「…炎」

賢者はファイアⅩを唱えた!
魔王に30のダメージを与えた!

執事は調合をしている!


女「なにやってんじゃい!」

執事「混ぜ忘れていたんです!」

魔王はフレイムⅩⅡを唱えた!
賢者に437のダメージを与えた!

幼女「ひーる!」

幼女はヒールⅤを唱えた!
賢者のhpが782回復した!


女はウィンドⅡを唱えた!
魔王に12のダメージを与えた!

女「アタシだけなんか弱くない?!」

賢者はアイスⅩを与えた!
魔王に30のダメージを与えた!

執事の攻撃!
魔王に30のダメージを与えた!


―50ターン後

魔王「フハハハハ!そんなものか!」

魔王は大回復を唱えた!
魔王のhp・mpが全回復した!

女「いーかげんにしろってのー!!!」

執事「ダメージ数にして30×50で1500ダメージ…回復やお嬢様のターンもありますから
    まあ800程でしょうか。それが一瞬で水の泡に…」


賢者「……疲れた…」

幼女「もういやです…」

執事「…こんなものですかね」

女「なにがさ?」

執事「ボス戦のデータ収集です」


女「この状況で?なんだかんだでゲームを楽しんでるね…」

執事「お嬢様はしんでますね」

女「死に『かけ』だからね…つかその雑なボケやめて」


執事「さーてちゃっちゃと終わらせますよ!」

魔王の攻撃!
執事に390のダメージを与えた!

執事「せいやっ!!」

執事は呪われたビアを投げた!
魔王に見事に命中した!
魔王は濡れた。
魔王は酔っぱらった。
魔王は嫌な感じがした。
魔王は吐いた。
魔王は痩せた


賢者「ポーション…」

賢者はポーションを使った!
執事のhpが250回復した!

幼女「えい!」

幼女はポーションを使った!
執事のhpが250回復した!

女「アタシも投げるよ!」

女は呪われたビアを投げた!
魔王に見事に命中した!
魔王は濡れた。
魔王は酔っぱらった。
魔王は嫌な感じがした。
魔王は吐いた。
魔王は痩せた


魔王「そんなもので倒せるとでも思ったのか!」

魔王の攻撃!
幼女は314のダメージを与えた!

幼女はポーションを使った!
幼女のhpが250回復した!

賢者・執事・女は呪われたビアを投げた!
魔王に見事に命中した!
魔王は濡れた。
魔王は酔っぱらった。
魔王は嫌な感じがした。
魔王は吐いた。
魔王は餓死した。
魔王を倒した!


女「すげぇ!なにこれ!?」

執事「呪い酒です。強敵相手に使われる戦法の一つです」

執事「呪われた食べ物、酒、乳を摂取させると直後に必ず吐くことを利用したものです。
   それにより満腹度が下がり餓死中となります。そして餓死中に吐くと致死ダメージを受けます」

執事「別のゲームなので使えないかとも思いましたが試してみるものですね」

賢者「試行錯誤は…大事……」

執事「さて、今度こそ帰りましょうか」

女「hahaha!甘い!甘いよ執事!」


執事「どうされました?疲れで痴呆にでもなりましたか?」

女「rpgのラスボスといえば第二形態がつきものでしょ!」

執事「は?」

魔王「フハハハハ!そんなものか!」

執事「さっきまで吐きまくってた人がよく言えますね」


魔王「遊びは終わりだ!」

魔王の攻撃!
幼女に2000のダメージを与えた!
幼女は倒れた!

幼女「おに…さ…ま……」

執事「……お嬢様」

女「?」


執事「魔力とは何だと思いますか?」

女「mpじゃないの?マジックポイントとか…」

執事「そうです。マジックポイント、マナ、魔法力…
   それらすべては魔法を使うときに消費されるものです」

執事「mpを消費して魔法は発動します。では体力が減っていないのに
   疲れるのは何故でしょうか?」

女「そういえば…なんでだろ?って今は魔王戦で――」

執事「hp回復アイテムよりもmp回復アイテムの方が貴重で、
   値段も高い意味は?」

賢者「…mpは……精神力だから…」


執事「そして限界まで魔力を放出すると気絶、もしくは死に至るのは?」

女「いや、だから魔王を――」

執事「そして、私は持ち込んだ魔法がある…これがどういう意味かわかりますか?」

女(はー、だめだこりゃ。俗に言う勇者ちゃん状態?)

魔王(こっちを無視すんなよ…)

執事「ククク…幼女の敵は私が…」


賢者「今の執事…黒い……」

女「魔王より悪人面してない?」

執事「魔王!ロリコン敵に回したらどうなるかわかってんだろうな!!」

女「ついに認めたっ!」

賢者「最強の…ロリコン…」

執事「今のがトラウマにでもなってたらどーするつもりだコラァァァ!!!」

執事はエレメンティアを唱えた!
マナの反動が魔王の精神を蝕んだ!
魔王はマナの反動で死んだ。
魔王を倒した!


女「why!?」

執事「雑魚が…」

賢者「…帰ろー」

女「帰ろーじゃないよ!なんだあれは!」

執事「ローグライクなrpgのplusより究極元素魔法エレメンティアです。
   通常での使用はできませんがwizardでのあまりの強さに――」

女「いや、冷静に解説されても分かんないし…」

執事「要するにログにもあった通りマナ…つまりmpですね。マナに大きなダメージを与えると
   マナがマイナスの値になります。そのマイナス分が精神を蝕みhpダメージに変わります」

女「…さっぱりわかんない」


女「ってそうじゃなくて!執事!なんであんなのがあんのに使わなかったのさ!」

執事「これはデータ収集なんですよ?色々試さないといけません」

女「それを言ったらおしまいだけどさー。そこまで試さなくてもいんじゃない?」

執事「詰めが甘くてはいけません」

執事「あ、それと…」

執事は天使のコインを使った!

【info】執事のカルマが3増えました。

幼女「…ふっかーつ!!」

執事「ではエンディングに…」


【城 謁見の間】

王「おお、よくぞ魔王を倒してくれた!褒美をやろう」

執事は100万ゴールドを手に入れた!

執事「…いや、エンディングで渡されても」

女「開発中なんだけど裏ダンジョンが追加される予定なんだよね」

女「ちなみに魔王がいなくなった平和な世界をのんびり歩けるモードもあるよ」

執事「そうですか」

王「今宵は宴会じゃ!町人も呼んでこのめでたき日を祝おうではないか!」

【info】ゲームクリアおめでとうございます!


執事「なんか達成感がありますね」

幼女「もうおわりですか?」

執事「戻ったらいっぱい遊ぼうか」

幼女「うん!」

賢者「……」

女(あ…そっか、賢者ちゃんは…)

執事「賢者さん」

賢者「…何?」

執事「帰りますよ」


女「……執事?賢者ちゃんはゲームのキャラクターで…」

執事「キャラ?御冗談を」

女「いや、冗談じゃないっていうか…」

執事「だって賢者さんはウチのメイドじゃありませんか」

女「what!?」

賢者「…」テレッ

女「メイドだ!その反応はメイドだ!」


執事「あれ?気付いていなかったとか?」

女「いや、顔も髪型も全然違うじゃん!!」

執事「ここはゲームの世界。顔グラや髪型なんて簡単ですよ」

執事「エンディングだというのにどこにいけばいいんですかね?」

女「それはそのうち扉が…」

【info】この扉をくぐると現実世界に戻れます。


女「お、あれだね。さあかえろー!」

幼女「かえろー!」

執事「やれやれ…」

賢者「ふふっ」


―大広間

執事「…よっと」

メイド「……おつかれ」

執事「本当に疲れました」

幼女「だいじょぶですか?」

執事「問題無いよ。幼女は?」

幼女「げんきいっぱいですっ!!」


ピッピッ

女「あ、もしもし?開発部?」

『これはこれはお嬢様。ゲームはいかがでしたか?』

パッ

女「あり?」

執事「そうですね…後でレポートとして提出しますよ」

『執事さん!?あなたも参加してくれたのですか?!』

執事「ええ、我儘なお嬢様に巻き込まれました。ちなみにメイドもですよ」

『あわわわわ…それはご迷惑を…』


執事「いえ、楽しかったですよ。また何か作ってください」

『恐縮です!』

執事「では」ピッ

執事「…お嬢様このゲームは発売禁止です」

女「え、なんで?」

執事「リアルすぎます。それにのめり込んだら
   二度と現実に戻って来ない人が出るであろうという理由からです」

女「えーいいじゃんいいじゃん。自己責任ってことで!」

執事「…ではこういうのはどうでしょうか?」


女「なにさ?」

執事「rpgとしてではなく、たとえば料理を練習できるゲームとかはいかがでしょうか?
   味も再現できるようですし、料理を練習したい人には最適だと思われます」

女「おお!それいいね!食材費もタダだし!」

執事「ではそのように開発部に言っておきます」

女「じゃよろしくね。あ、それと――」

執事「どうされました?」

女「次はこっちのゲームをやるよ!」

執事「は?」


女「rpgに続いて次のゲームはギャルゲーだよ!」

女「学園で育まれる恋の物語!ヒロインは5人、好きな女の子と思い思いの学園生活を!」

女「親交度のシステムを利用して、彼女になった女の子とは愛情度が出るように!」

女「もちろん愛情度が増えたらあんなイベントも…」

女「男性向けアドベンチャーゲームだよ!――って執事?」

執事←逃亡中

女「あ、こらー!逃げるな―!」

執事「流石に勘弁してください!!」

おわり

用事でしばらく書けなくて時間かかったけど何とか終わりました。
ありがとうございました。



激しくおつ

よく見たら誤字が酷い…
>>140
執事「結構、序盤で。マルヤマとの直前くらいですかね、
    弦が切れたと同時に弓も弾けました」

→執事「結構、序盤で。火口の竜との直前くらいですかね、
    弦が切れたと同時に弓も弾けました」

他にも「を」が「の」になっていたり、たくさんあってすいません。

修正
>>166>>167の間です。

賢者「…?」

女「なにその『最初からパーティーにいましたけど何か?』みたいな顔は」

執事「言ってませんでしたか?
   雇用費を払ったらすんなりと仲間になってくれました」

女「いくら払ったの?」

執事「プリン三個です」

女「はぁ!?」

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