穂乃果「気になるあの子の落とし方?」 (1000)

・海未ちゃんが大好きな穂乃果ちゃんの短編集
・ネタが思い浮かんだらちょっとずつ投下します
・穂乃果ちゃんへのアドバイス(ネタ・シチュ)募集中!

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本屋

穂乃果「ん~、何か面白そうな漫画出てないかな?」

穂乃果「んー……、あれこれなんだろう?」

穂乃果「漫画じゃないよね?誰か置きっ放しにしたのかなぁ?」

穂乃果「なになに、『気になるあの子の落とし方』?」

穂乃果「こ、これは……!」ゴクリッ

穂乃果「知り合いは……いないっ!」キヨロキョロ

穂乃果「……」スタスタ

<イッテンノオカイアゲアザッシター

穂乃果「……」

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高坂家

穂乃果「ふっふっふ、つい買っちゃったよ!」

穂乃果「あそこでこれが見つかるなんてもう運命だよねっ」

穂乃果「これで海未ちゃんを落としてあんなことやこんなことを……!」

穂乃果「おっとこうしてはいられないよ!早速読まないとね……ふむふむ」ナルホドナー

穂乃果「ふふっ、ある程度内容はつかめたしさっそく明日からやってみよう」

穂乃果「ファイトだよ私!」

穂乃果「よし早速今日は早めに寝なきゃ!」

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その1 登校時 待ち合わせは……

穂乃果「うぅ……眠いよ……、朝の10分はやっぱり貴重だなぁ……」フラフラ

穂乃果「でも『好きな人との待ち合わせは常に10分前行動!』って
書いてあったもんね……頑張らねば…ねば……」フラフラ

海未「あら、穂乃果ですか?今日は珍しく早いですね」

穂乃果「あっ!海未ちゃんおはよーっ!」

海未「はい、おはようございます」

穂乃果「っておはようじゃないよ!?なんでいるの!?」

海未「なんでって言われましても、いつも一緒に学校行ってるじゃないですか……」

穂乃果「約束の時間は10分後だよ!?」

海未「確かにちょっと早いですが普通の範囲ではないですか?」

穂乃果「ええっ!?それじゃあ私は何のために早起きを……」ガーン

海未「何を言ってるんですか……?それにしても穂乃果も早く起きようと思えば起きれるんですね」

穂乃果「ひっどいなー!遠足の日とかはウチで一番早く起きてるよ!」

海未「なんというか……、穂乃果らしいですね」

穂乃果「えっへへ!そうでしょそうでしょ!もっと褒めて~」スリスリ

海未「擦り寄らないでください!別に褒めてませんっ!」

ことり「二人ともお待たせ~」

穂乃果「あ!ことりちゃんおっはよー!」

海未「おはようございます、では揃ったので学校に行きますか」

穂乃果「そうだねっ!」ギュッ

穂乃果(10分前行動は結果的には海未ちゃんといっぱい絡めたから成功だったかも!)

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その2 チラ見

穂乃果(えっと次は『日常のさりげないチラ見でスキスキアピール!』だったよね)

穂乃果(授業中だしちょうどいいよね!よーし、穂乃果のチラ見で落としちゃうぞっ)チラッチラッ

海未「……」カキカキカキ

穂乃果「……」チラッチラッ

ことり(なんだろう……さっきから穂乃果ちゃんが海未ちゃんをチラ見してる?)

海未「……」モクモク

穂乃果(だ、ダメだ!授業に集中してて穂乃果の方を見てくれない!?)

穂乃果(……なんかすっごく悔しい!勉強と穂乃果どっちが大事なの!?)

穂乃果(こうなったらこっち見るまでガン見してやる……)ジーッ

海未「……」カキカキ

穂乃果「……」ジーッ

ことり(今度は見つめ始めた!?)

穂乃果(くぅ……穂乃果の熱視線をスルーするなんてなかなかやるね!)ジーッ

穂乃果(でも負けないからね!)ジーッ

教師「高坂ぁ?お前は一体授業中に何を見てるのかな~?」

穂乃果「海未ちゃんの顔です!……って、えっ!?」

教師「そうかそうか、お前は授業中に園田の顔を見る余裕があるほど勉強ができるんだなぁ?」

穂乃果「えっ、いや、そのぉ……」タラタラ

教師「そんな秀才な高坂さんには宿題のプレゼントだ!良かったなぁ」

穂乃果「そ、そんなぁ!勘弁してください!」ドゲザー

教師「無理♪」

海未(まったく、穂乃果は何をやってるんでしょうか……)

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その3 練習後

穂乃果(次は『さりげない誘いが二人の距離を縮ませる』だったよね!よし!)

穂乃果「海未ちゃん、お疲れ様~、帰りに寄り道しようよ!」

海未「いいですね、どこにいきますか?」

穂乃果「クレープ食べに行こうよ!みんなも誘ってくるね!」

海未「えっ、あの……できれば二人きりが……」ボソッ

穂乃果「みんな!クレープ食べに行かない?……、あれ?海未ちゃんなんか言った?」

海未「いえ、なんでもないです」ムッス

穂乃果「?? まあいっか、じゃあ聞いてくるねー!」





穂乃果(その後、みんなでクレープを食べに行きました!楽しかった!)

穂乃果(あれ?いつもと変わらない!?)

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その4 登校時② つなごう

穂乃果(昨日はあまり進展しなかったなぁ……、今日こそはファイトだね!)

穂乃果(次は『自然な手つなぎで意識させろ!』か、よーし!)

穂乃果「二人ともおはよー!」

ことり「おはよう穂乃果ちゃん!」

海未「おはようございます、昨日は早かったのにまた元に戻りましたね」

穂乃果「えへへ、やっぱり早起きはつらいからね~、それより学校いこう!」ギュッ

海未「ちょ!穂乃果!急に手をつかまないでくださいよ!」

穂乃果「ごめんごめん~」

海未「変なつなぎ方されると痛いんですから……、ほらいきますよ?」ギュッ

ことり「いつも思うけど本当二人って仲良しだよね」

海未「そうですか?」

ことり「うん、いつも手をつないで登校してるし」

海未「幼稚園からずっと手をつないでいたのでこれが普通って感じですからねぇ……」

穂乃果「そうだねぇ~、登校の時って自然に繋いじゃうよね」

ことり「ふふっ、さすがスーパー幼馴染だね!」

穂乃果「うん!ほらいこういこう!」

穂乃果「いや~、今日も何時も通りのいい日だなぁ……」

穂乃果(って!いつも手を繋いでるのにこんなんで意識するわけないじゃんっ!?)

穂乃果(うぅ……これは盲点だったよ)シュン

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その5 授業リベンジ

穂乃果(えー、授業中のチラ見は全く効果がないことが以前の検証でわかったし
次だよ次!)

穂乃果(えっと確か『授業中の手紙交換で好感度もアップ!?』だったよね!)

穂乃果(早速お手紙書かないと!何にするかなぁ……)カキカキ

トントン

海未(んっ……?)

トントン

海未(なんですか……、手紙?穂乃果からですね)

『朝ごはん何食べた?』

海未(な、なんですかこれ……)

海未(無視するのもかわいそうですし、一応返事は書いておきますか……)カキカキ

トントン

穂乃果(おっ!適当に書いたんだけどちゃんと返事くるなんてさすが海未ちゃん♪)

『授業に集中しなさい』

穂乃果(……海未ちゃんらしいなぁ、でもそういわれるともっとかまってほしくなるよね!)

穂乃果(次はもっと長文で……)カキカキカキカキ

教師「今日は一段と楽しそうだなぁ?」

穂乃果「はい!大事なお手紙ですから!―――ってひぃっ!?」

教師「そうかー、手紙書く余裕があるほど授業が簡単だったとはなぁ」

穂乃果「い、いや……あのですね……」

教師「宿題追加な」

穂乃果「そ、そんなぁぁぁ……」

海未(穂乃果は本当に何やっているのでしょうか……)

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その6 お弁当

穂乃果「お昼だー!ほい、海未ちゃんお弁当だよっ!」

海未「あ、ありがとうございます……」

ことり「あれ、今日は海未ちゃんのお弁当は穂乃果ちゃんが作ってきたの?」

穂乃果(ふふっ!これが『愛妻!?お弁当であの子をGET作戦』だからね!)

海未「昨日穂乃果から電話がありまして、どうしてもと言うので……」

穂乃果「うん!お料理の練習したくってね~、今度はことりちゃんのも作ってあげようか?」

ことり「本当?嬉しいなぁ!ところでどんなお弁当にしたの?」

穂乃果「海未ちゃんのことを考えて好物を詰め込んでみましたっ!」

海未「それは楽しみですね、どれどれ」パカッ

海未「……こ、これはなんですか?」

穂乃果「海未ちゃんの好きなほむまんだよ!私が作ったんだ~」

海未「……こっちは?」

穂乃果「穂乃果の得意料理の揚げ饅頭だよ!」

海未「……この白いのは?」

穂乃果「やだなぁ!お弁当って言ったらご飯でしょー?」

海未「あのぅ……ご飯と御饅頭しか入ってない気がするのですが……」

穂乃果「そうだよ好物でしょう?」キョトン

ことり(うわぁ……)

海未「……」

穂乃果「食べて食べてよ!」キラキラ

海未「……」モグモグ

海未(うっ……白米と御饅頭の餡子が……とてもじゃないですが食が進みません……)

穂乃果「どうかなっ?」キラキラ

海未(しかしこの穂乃果の好意を裏切るわけにはいきません……)

海未「お、おいしいですよ」ニッコリ

穂乃果「良かったぁ!これからも毎日作ってあげるね!」

海未「へっ?ま、毎日ですか!?」

穂乃果「うん!あ、ことりちゃんも作ってほしいんだっけ?」

ことり「わ、私はやっぱりいいかな~、負担になっちゃいそうだし!」

穂乃果「そっかー、気にしないでいいのに……、じゃあその分海未ちゃんの作るね!」

海未「待ってください穂乃果!」





穂乃果(その後、話し合いの末お弁当は穂乃果の負担を考え週に1回くらい作ってくることになった)

穂乃果(穂乃果のことまで考えてくれるなんて……やっぱり海未ちゃんは優しいなぁ!)

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その7 登校時③組もう

穂乃果(ふぅ、前回の登校の時は失敗しちゃったけど今回は応用編だよ!)

穂乃果(『距離の近さはそのまま心の近さ!』つまり距離を0にすれば心も体も穂乃果の物ってことだね!)

穂乃果(早速アタックだ!)

穂乃果「海未ちゃーんっ!」ダキッ

海未「なっ!急になにするんですかっ」

ことり「!?」

穂乃果「いつも手を繋いでばっかりだとアレだからたまにはこうやって登校しようよ~」

海未「い、いやです!」

穂乃果「えぇー!なんで!?」

海未「だ、だってこんなこと……とても目立ってしまって恥ずかしいです……」

ことり(手を繋いで歩くのも目立ってると思うけどなぁ……)

穂乃果「えぇ……、穂乃果は海未ちゃんとなら目立ってもいいんだけどなぁ……」

海未「うっ……、私だって嫌なわけではありません……」

穂乃果「じゃあいいじゃんっ!ね、今回だけだから!お願いっ!」

海未「……こうなったら穂乃果は聞きませんからね、今回だけですからね?」

穂乃果「わーい!じゃあ学校までこのままねっ!」

海未「ほ、穂乃果ちょっと痛いです!もっと優しく……」

穂乃果「あわわ!ごめんねっ?あまり組んだことないから力加減が」

海未「もう、貴方がやりたいって言いだしたんですよ?まったく最近の穂乃果は変です!」

穂乃果「へへっ、まあいいからいいから!じゃあ二人ともいこー!」

ことり「うん!」

ことり(……でもなんで急に肩なんて組みだしたんだろう?女の子同士だし凄い目立ってるよ……)

ことり(記念に写真撮っておこう♪)パシャ

海未「こ、ことり!?今写真撮りませんでしたかっ?」

ことり「ええー?なんのことかな?」シラーッ


穂乃果(いつもと違って海未ちゃんを恥ずかしがらせることに成功したし大成功だね!)

穂乃果(……あとでことりちゃんから写真送ってもらおう)

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その8 お弁当

ピーポーンカーンコーン

穂乃果「おっひる~♪おっひる~♪海未ちゃーん!」

海未「ひぃっ!まさかお弁当を……?」

穂乃果「ふっふふ!もちろんあるよー!早起きして作ったからね!」


海未「あはは、ありがとうございます……」グッタリ

ことり(ご愁傷様……)

穂乃果「食べよう食べよう!」



海未(お饅頭は嫌だお饅頭は嫌だお饅頭は嫌だ)パカッ

穂乃果「今日の御饅頭は特に上手にできた自信作だよ!」

海未「ええ……とてもおいしそうです……」

ことり(量も前回よりも明らかに多いよね……)

穂乃果「海未ちゃんに食べてもらうんだ!って思うと上手にできちゃうんだよね~♪」

海未「そう……ですか」

ことり(喜んでいいのか悪いのは複雑な表情してるなぁ……)

穂乃果「じゃあさっそく食べて食べて!」アーン

海未「ほ、穂乃果///」

穂乃果「こうすればもっと美味しくなるって聞いたんだ」

穂乃果(これが『手作り弁当とあーんのダブルパンチ!』作戦だよ!)

穂乃果「ほら、せっかく作ったんだからね!」アーン

海未「あ、あーん///」

穂乃果「どうかな?」

海未「お、美味しいです……とっても甘くて……///」モグモグ

穂乃果「なんていってもお饅頭だからね!ほらほらまだまだあるよっ」アーン

海未「あ、あーん///」

ことり(すごいなぁ、お饅頭とご飯の組み合わせなのに、どんどん食べてるよ。これが愛の力なのかな?)


穂乃果(海未ちゃんも喜んでくれてるみたいだし今回も大成功かな!)

穂乃果(それにしてもよくご飯と御饅頭を一緒に食べれるよね)

穂乃果(よほど好きなんだろうな~、次も頑張ってつくろう!)

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その9 二人きりで

穂乃果(練習終わりっ!よーし、今日も海未ちゃん達を誘って仲を縮めちゃうぞ!)

海未「……穂乃果、ちょっといいですか?」

穂乃果「あ!ちょうど穂乃果も用事があったんだ!なになに?」

海未「あのぅ……、良ければこの後二人でカラオケでもいきませんか?」ドキドキ

穂乃果「えっ?カラオケ?二人で?」

海未「はい、歌の練習がしたくて。できればあまり人には聞かせたくないので……」ドキドキ

穂乃果「全然OKだよ!海未ちゃんと二人でカラオケなんて久しぶりだねっ!楽しみ!」

海未「わ、私もとても楽しみです!///」

穂乃果(まさかあっちから誘ってくれるなんてね!)

穂乃果(本の効果が出てきたのかなっ!嬉しいな~!)

穂乃果(まさにハッピーだね!今日の私は何でもできそう♪)

ことり「ホノカチャーン!このあと遊びにいかない?」

穂乃果「いいよ!ちょうど海未ちゃんと―――はっ!」

穂乃果(いつもの調子でOKしちゃった……、海未ちゃんは……)チラッ

海未「……」ゴゴゴゴ

ことり「ちゅんっ!? そういえば今日は用事あったんだった!ごめんねっ」タッタッタ

穂乃果(逃げた!?やばいよ!めっちゃ怒ってるよ……)ヒヤヒヤ

海未「穂乃果」ゴゴゴ

穂乃果「ち、違うの!ついね?いつもの流れといいますか……」

海未「早く行きましょうか?」

穂乃果「は、はい!」

海未「ゆっくりしてると、誰かさんがまた誘惑に負けてしまうかもしれませんからね」ニッコリ

穂乃果「いえ、そんなわけじゃないんだけどね?あのね?」タラタラ

海未「いいから準備をしてくてください!」

穂乃果「は、はい!」

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その12 カラオケにて

穂乃果(結局カラオケまで会話らしい会話がなかったよ……)

穂乃果(海未ちゃんはいつもより強く手を繋いでくるし……、絶対まだ怒ってる……)

海未「……では早速歌い始めましょうか」

穂乃果「そ、そうだね!まず穂乃果からいいかな?」

穂乃果(よーし!ここは一発かっこいいところを見せてイメージ回復をね……)

海未「その前にデュエットしませんか?ぜひ歌いたい曲があったんです」

穂乃果「いいよいいよ!デュエットを海未ちゃんから誘われるなんて嬉しいな~」

海未「ふふっ、私からはあまり誘いませんからね」

穂乃果(案外機嫌直ってたのかな?)

海未「では穂乃果は男役でお願いしますね、ゆったりとした曲調なので多分歌えると思います」

穂乃果「了解!がんばるねっ!」

<パーヤヤッパーヤッパッパヤッパヤ

穂乃果(タイトル見てなかった……、まあファイトだよね!)

穂乃果「馬鹿言ってんじゃないよ~、お前と俺は~」

穂乃果(あれ?なんだろうこの歌、何かが……)

海未「遊ばれてるのがわからないなんてかわいそうだわ~!」

穂乃果(何この歌!? 海未ちゃん絶対まだまだ怒ってるよ!)

海未「開き直るその態度が気に入らないのよ~!」

穂乃果(うわあ、すごい気合入ってるよ……)

穂乃果「さ、三年目の浮気くらい大目に見てよ!」

海未「両手をついて謝ったって許してあげない♪」ニッコリ

穂乃果(ひぃっ!)ブルブル



海未「ふぅ、やはり穂乃果は歌がうまいですね」

穂乃果「あ、ありがとう。海未ちゃんこそ……感情がとても籠ってて凄かったかな」アハハ

海未「そうですか?では穂乃果のおかげでしょうね」

穂乃果「アハハ、じょ、冗談が上手いね。さてとどんどん歌おうか!」

海未「おっと、そうでしたね。時間はたっぷりありますし思う存分歌いましょうか」





穂乃果(その後、しばらくは海未ちゃんはなぜか失恋ソングを歌い続け、穂乃果はラブソングを唄い続けた……)

穂乃果(途中から機嫌も直ってくれたし良かったよ……)

穂乃果(それにしてもまさか海未ちゃんがここまで怒るとはね……)

穂乃果(そんなに歌声聞かれたくなかったのかな?アイドルやってるのにおかしいね)

穂乃果(はぁ、今日は進展なしだったかな。こんなんで海未ちゃんを落とせる日がくるのかなぁ)

今回はここまで!
またネタ思い浮かんだらちょこちょこ書いていきます

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その11 発覚

穂乃果「よーし!早起きしたし今日も海未ちゃんへのお弁当を作るよ!」

穂乃果「昨日はカラオケで評価下げちゃったし回復させないとね」

穂乃果「まずはお饅頭をこねこねして~」ペタペタ

雪穂「ふぁっ、あれ、お姉ちゃん?こんなに朝早くからなにしてるの?」

穂乃果「おはよう!海未ちゃんへのお弁当を作ってるんだ」

雪穂「へぇー、最近早起きしてると思ってたらそれだったんだねぇ」ノビノビ

穂乃果「美味しいって言ってくれるから頑張れるんだ!」

雪穂「愛ですなぁ。で、どんなの作ってるのかなー?」ドレドレ

雪穂「あれ?なに作ってるの?」

穂乃果「お弁当だよ?」

雪穂「でもお饅頭に見えるんだけど……」

穂乃果「? そうだけど?」

雪穂「お弁当は?」

穂乃果「だから作ってるじゃん」

雪穂「いや、それはお饅頭じゃん……ってもしかしてそれをお弁当にいれるの!?」

穂乃果「もちろん!だって海未ちゃんの好物だしね」

雪穂「好物だからってお饅頭を入れなくても……、まあ個人の自由なのかな」

穂乃果「よし!後は蒸すだけだしもう一眠りして来ようっと!」

雪穂「あれ?他のオカズはどこにあるの?」

穂乃果「え?お饅頭だけだけど……」

雪穂「え?だってお弁当作ってたんだよね?」

穂乃果「そうだよ?」

ゆきほの「……」

雪穂「……もしかしてお弁当ってそのお饅頭なの?」

穂乃果「ちゃんとご飯も入れるよ!」

雪穂「いや、それはさすがに……」

穂乃果「え?でも海未ちゃんの好物はお饅頭だし」

雪穂「嫌、好きだからってご飯とお饅頭はないよ!?」

穂乃果「で、でも毎回美味しいって言って食べてくれてるし……」

雪穂「それお姉ちゃんに気を使ってるんじゃないの?」

穂乃果「でも!」

雪穂「じゃあ聞くけど、ご飯とイチゴが入ったお弁当が美味しいと思えるの?」

穂乃果「いくら好物でもそれはさすがに……」

雪穂「それと同じことだよ?」

穂乃果「……」

雪穂「……」

穂乃果「……」ジワッ

穂乃果「うわぁぁん!どうしよう雪穂!海未ちゃんに嫌われちゃうよ!」グスグス

雪穂「うーん……、ここはきちんと謝ってちゃんとしたお弁当渡してみれば?」

穂乃果「……それで海未ちゃんが許してくれるかな」グスグス

雪穂「うん、きっと大丈夫だと思うから元気出してよ」

穂乃果「うんっ……そうだよね、よし!きちんとしたお弁当を作って謝る!」

雪穂「まあ、私は寝るから頑張ってね……」

穂乃果「うん、ありがとう!頑張るぞ!」

雪穂(それにしてもお饅頭を文句も言わずに食べ続けるなんて……)

雪穂(お姉ちゃんも愛されてるなぁ……)

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その12 本当のお弁当

キーコーンカーコン

海未「穂乃果、お昼にしましょうか」

穂乃果「っ……!そ、そうだね!そういえばことりちゃんは?」

海未「ことりなら委員会の仕事でお昼は向こうで食べるそうですよ」

穂乃果「そうなんだ……、海未ちゃんと二人きりの方がいいのか悪いのか……」ブツブツ

海未「何をブツブツと言っているんですか?何やら朝から様子が変ですが……」

穂乃果「へっ!そ、そんなことないよ!よーしご飯にしようかっ
今日はお弁当作ってきたんだよ!」

海未「そ、そうですか、それはタノシミデスネ」

穂乃果(こうしてみると海未ちゃんの笑顔が引きつってる気がする……
うぅ……やっぱり穂乃果のお弁当は駄目だったんだ……)

海未「どうしたんですか?とりあえず教室ではなんですし屋上に行きましょうか」



穂乃果「……はい、これ今日のお弁当だよ」

海未「ありがとうございます、楽しみにしてたんですよ!」ニッコリ

穂乃果「……いいのに無理しなくて」ボソッ

海未「えっ?」

穂乃果「なんでもないよっ、早く開けてよ!」

海未「ええ……」パカッ

海未「こ、これは……普通のお弁当?」

穂乃果「……今までお饅頭なんて食べさせてごめんなさいっ!」

海未「え?」

穂乃果「今朝ね、雪穂に言われて気づいたの。
お饅頭なんかじゃあご飯が進まないって……」

穂乃果「海未ちゃんは無理して食べてくれてたんだよね……」

海未「ほ、穂乃果」

穂乃果「喜ばせるために美味しいなんて嘘までついて……」

穂乃果「それ見てね、穂乃果は嬉しくなっちゃって張り切っちゃってたんだ
海未ちゃんの気持ちも考えずに……、馬鹿みたいだよね」

海未「……私の方こそ言い出せずにいてすみませんでした」

海未「でも嬉しかったんです、穂乃果が私の為に頑張ってお弁当を作って来てくれるのが」

穂乃果「海未ちゃん……怒ってないの?」

海未「怒るわけないじゃないですか、穂乃果が一生懸命作ってくれたお弁当なんですから」

海未「ただちょっと組み合わせが悪かっただけですよ
お饅頭とっても美味しかったです」

穂乃果「海未ちゃん……」ウルウル

海未「今回のお弁当だってとっても美味しそうです!
……また作ってきてくださいね?」

穂乃果「……うん!うん!美味しいお弁当いっぱい作るねっ」ポロポロ

海未「泣いていてはお弁当が食べれませんよ?ほら、拭いてあげますから」フキフキ

穂乃果「海未ちゃんはずるいよ……」グスッ

海未「へっ?な、何がですかっ」

穂乃果「……へへっ、秘密だよっ!よーし、食べようか!」

海未「さっきまで泣いていたのに調子がいいんですから」





穂乃果(海未ちゃんは本当にずるいよ)

穂乃果(落としたいのは穂乃果の方なのに……こんなの卑怯だよ……)ドキドキ

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その15 ○○繋ぎ

穂乃果(前回はまた海未ちゃんに惚れさせられちゃったよ!)

穂乃果(まったく穂乃果の気持ちも知らないで……)

穂乃果(この気持ちを伝えるためにも早く海未ちゃんを落とさないとねっ)





穂乃果「おまたせー!学校いこう!」

ことり「穂乃果ちゃんおはよう♪」

海未「おはようございます、では行きましょうか」

穂乃果「うんっ、じゃあ手を繋ごう!」ギュッ

海未「!?」

ことり(? あれいつもとなにか違うような……)

穂乃果(ふふっ、前回効果があまりなかったから今回はレベルアップさせたんだよ!)

穂乃果(恋人繋ぎって言うんだっけ?これなら海未ちゃんもっ!)

海未「ほ、穂乃果!繋ぎ方がいつもと……///」

穂乃果「えっ?そうだっけ、それよりも早く言いかないと!」

海未「そ、そうですね///」

ことり(あっ!今日恋人繋ぎなんだ!だからどこか違うと思ったんだね)

海未「なんかちょっと恥ずかしいです///」

穂乃果「なにが~?ほら早くしないと遅刻しちゃうよ!」ギュッ

海未「はい……///」

ことり(なんかすごい恥ずかしがってるけど、いつも同じようなことしてると思うんだけどなぁ)

穂乃果「ことりちゃーん!立ち止まってないでいこーよ!」

ことり「あっ!ごめんね、今行くー!」

ことり(……でも穂乃果ちゃんはとても楽しそうだしいいかな♪)

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その14 寝顔を

穂乃果(いや~、今朝は結構手ごたえあったかな?)

穂乃果(海未ちゃんったら真っ赤になってるんだもん、かわいかったな~)

穂乃果(これでちょっとは穂乃果のことも意識してくれたかな?)

穂乃果(ふぅ、嬉しくなったらなんだか眠くなっちゃったよ……)

穂乃果(授業中だしちょっとだけ……)zzz

海未「むっ……」

海未(穂乃果の寝息が聞こえます……)

海未(……)チラッ

穂乃果「すやぁ……すやぁ……」zzz

海未(まったく、また寝て!どうしてあなたはそうなんでしょうか)ジーッ

海未(この後に誰が授業範囲のことを、教えてあげると思ってるんですか!)ジーッ

海未(……まあ嫌ではないんですけどね、ってそれどころじゃなくて!)ジーッ

海未(まったく授業をなんだと思ってるんでしょうか)ジーッ

海未(……それにしても……その……可愛い寝顔です)ジーッ

海未(すごい幸せそうです、どんな夢を見てるんでしょうか)ジーッ

海未(なんだかいつまでも眺めていたくなるような……
って私は授業中に何考えてるんですかっ!)ジーッ

海未(全部穂乃果がいけないんです!あとでお説教しなくては)ジーッ





ことり(海未ちゃん、すごい穂乃果ちゃんをガン見してる……)

ことり(穂乃果ちゃんが見てるときは目もくれないのに、何だか面白い!)フフッ

穂乃果「ぐぅ……ぐぅ……海未ちゃん……」zzz

先生「こ、高坂?またお前なのか……」ワナワナ

~~~~~
その? デュエット曲

穂乃果(うーん……何かが穂乃果と海未ちゃんには足らない気がする……)

穂乃果(こう、ことりちゃんとか真姫ちゃんとか絵里ちゃんにはあって
穂乃果にはない物がある気が……)

穂乃果(胸?でも真姫ちゃんは穂乃果とおんなじだし……)

穂乃果(そういえばその足りない物は凛ちゃんや希ちゃんもある気がする……)

穂乃果(なんなんだろう……このもやもや……)

穂乃果(……はっ!そうだ!穂乃果と海未ちゃんの間にはあれが足らないんだ!)

穂乃果(よーし、さっそく明日直談判しにいかなきゃ!)



次の日

穂乃果「海未ちゃん!」

海未「な、なんですか?そんなに息を荒くして……」

穂乃果「ねえねえ、もうすぐ各メンバーが組みになって歌う新曲があるんだよね?」

海未「ええ……、厳密にいえばソロが3人にデュオが三組になりますが」

穂乃果「そのメンバーってもう決まってるの?穂乃果はデュオに行きたい!」

海未「駄目です!穂乃果はソロです」キッパリ

穂乃果「えぇー?なんでさ!この前もソロだったよね?」

海未「曲作りの都合やらいろいろあるんです!」

穂乃果「えぇー……海未ちゃんのけちんぼ……」

海未「こればっかりは仕方がなくて……、一気に何曲も作るのは難しいんです」

穂乃果「うぅ……でも……」

海未「確かに誰かと歌いたい気持ちもわかりますが……
ではその分を今度カラオケでいっぱいデュオするので許してください」

穂乃果「海未ちゃんがいつも歌わないような曲も歌ってくれるなら許す……」

海未「例えばどんな曲ですか?」

穂乃果「ラブソングとか!」

海未「い、いやです!」

穂乃果「うぅ……ソロばっかの穂乃果はせめてカラオケでくらい
海未ちゃんと一緒に歌いたかったのに……」

海未「ラ、ラブソング以外なら歌いますから!」

穂乃果「他の人とはそれらしい曲歌ってるのに穂乃果とは歌ってくれないんだ……」メソメソ

海未「ち、違います!そういうわけではないんです!」

穂乃果「そっか……、わかったよ。海未ちゃん穂乃果のこと嫌いなんだね」ウルウル

海未「!?」

穂乃果「穂乃果と歌いたくないからいつもソロに回すんでしょ!」

海未「そういうわけでは……」

穂乃果「ならカラオケでくらい穂乃果ともラブソングを歌ってよ!
じゃないと一歩も引かないからね!」フンス

海未「わ、わかりました!ラブソングを一緒に歌うのでもう機嫌を直してください!」

穂乃果「……本当?一曲だけじゃだめだよ?」

海未「ええ、穂乃果の気の済むで歌いますから……」

穂乃果「さっすが海未ちゃんっ!じゃあ後で暇な曜日をメールするから!」

海未「はい……」

穂乃果「気分良くなったらお腹すいちゃった!じゃあパン買ってくるね~♪」

海未「まったく、調子がいいんですから……」





海未(しかし穂乃果も、ソロが多いことに不満を持ち始めましたか)

海未(ですが暇なときに貴方を想って書いてたソロ用の歌詞がいっぱいあるんです……)

海未(ごめんなさい……もうしばらく我慢してください)

海未(私も穂乃果と歌いたいです)

海未(いつか必ず……)

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その14 将来は

穂乃果「うわぁぁ!課題一杯出されちゃったよ……」

海未「自業自得です!だいたいなんで授業中に寝るんですか!」

穂乃果「うぅ……疲れてたんだよぉ……」

海未「だいたいそんなことであなたは将来どうするんですか!」

穂乃果「将来?」

海未「そうです!近いところでなら高校卒業後とかです
私やことりとは別々の進路になるかもしれないんですよ?」

穂乃果「えっ?そうなの!?」

海未「えっ、いや……多分そうなるのかなと思いますが……」

穂乃果「ことりちゃんは服飾の学校だからしょうがないけど海未ちゃんは普通の大学でしょ?
なら一緒のところ目指そうよ!」

海未「ほ、本気で言ってるんですか……?あなたの成績で……?」

穂乃果「いつだって本気だよ!成績なんてこれから頑張れば大丈夫っ」

海未「どこからその自信がでてくるんですか……」

穂乃果「なんでだろう……、でも海未ちゃんと一緒に居るためだって
考えればいくらでも頑張れる気がするんだ!」

海未「なっ///」キュン

穂乃果「よーし、なんか勉強する気が出てきた!」

海未「……なら今日出された課題を片付けないとダメですね」

穂乃果「そ、そうだった……、ふぁ、ファイトだよ!」

海未「せっかくやる気を出したことですし私も手伝いますよ、頑張りましょう」

穂乃果「本当?ありがとう海未ちゃんっ!」

海未「手伝うって言ってもわからない問題を教えるだけですよ?
ちゃんと自力で解くんです!」

穂乃果「はーい、まったく……海未ちゃんは厳しいなぁ」

海未「あなたの為です、私と同じ大学を目指すんでしょう?」

穂乃果「……そうだね、よーし!頑張るぞ!」

海未「ふふっ、その意気です」

~~~~~
その15 ?の中なら

海未「穂乃果、好きです!付き合ってください!」

穂乃果「ふぇっ!?急にどうしたの?」

海未「最近の穂乃果の猛アタックに気づいていないと思ったんですか?
もう身も心も穂乃果に夢中になってしまったんです!」

穂乃果「よ、ようやく穂乃果の頑張りが報われたんだね……
あの本が役にたったんだね!」

穂乃果「私も海未ちゃんが大好き!付き合おう!」

海未「穂乃果っ!」ギューッ

穂乃果「海未ちゃんっ!」ギューッ



雪穂「――ちゃん!―姉ちゃん!お姉ちゃん!」

穂乃果「うぅ……海未ちゃん……それはまだはやいよぅ……」zzz

雪穂「ったく!いつまで寝てるの?起きなよお姉ちゃん!」

穂乃果「海未ちゃん……せめてベットに……んっ?あれ?雪穂?」

雪穂「おはよう、お母さんが早く朝ご飯を食べちゃってだってよ」

穂乃果「……あれ、海未ちゃんは?」

雪穂「海未さん?なんのこと?」

穂乃果「……ま、まさか……夢だったの!?」



穂乃果「はぁ……まさかあの幸せな日々が夢だったなんてね……」

穂乃果「腹いせに漫画でも買おうと本屋に来てみたけど……」

穂乃果「ん~、何か面白そうな漫画出てないかな?」

穂乃果「んー……、あれこれなんだろう?」

穂乃果「漫画じゃないよね?誰か置きっ放しにしたのかなぁ?」

穂乃果「なになに、『気になるあの子の落とし方2巻』?」

穂乃果「こ、これは……!」ゴクリッ

穂乃果「知り合いは……いないっ!」キヨロキョロ

穂乃果「……」スタスタ

<イッテンノオカイアゲアザッシター

穂乃果「……」

今回はここまで!
また何かネタ発見できたら書くよ!

ほのうみ最高だ!

・海未ちゃんが起きる前に忍び込んで添い寝
・二人で帰宅途中に雨、穂乃果のシャツがスケスケ…

どうじゃろ

~~~~~
その16 帰り道に

穂乃果(今日はことりちゃんが衣装の材料の買い出しに
花陽ちゃん達と行ってるから海未ちゃんと二人っきりの帰宅……)

穂乃果(この貴重な機会を生かして早速落とすために頑張らないと!……って!)

穂乃果「なんか雨降りそうじゃない?」

海未「本当ですね、天気予報では一日中晴だったのですが」

穂乃果「うーん、今にも振り出しそうだしちょっと急ごうか」

海未「そうですね……って!」

ザァァァッ

穂乃果「うわぁ!振ってきちゃったよ……、海未ちゃん走ろう!」

海未「はい!――――!?」

穂乃果「どうしたの?早く行かないと濡れちゃうよ!……ってもう手遅れだけどね」エヘヘ

海未「……近くに公園があるので、そこで雨宿りしましょう。来てくださいっ!」ガシッ

穂乃果「うわわぁっ、公園も近いけど別に走って帰っても……」

海未「駄目です!」

穂乃果「ええっー!」





穂乃果「もう、海未ちゃん強引すぎだよ!」

海未「すいません、引っ張ってきちゃいまして……」

穂乃果「それは別にいいけど……なんで雨宿りしようとしたの?
走っても別に……」

海未「あの、穂乃果は今日ブレザーを着てませんよね?」

穂乃果「うん、暑いからね。それがどうしたの?」

海未「雨に濡れて穂乃果の下着が……その……透けていて……」

穂乃果「えっ?……きゃっ!ほ、本当だ!」

海未「このまま人通りのある道を走って行ったら誰かに見られると思いまして……」

穂乃果「確かにそうだけど……、別に穂乃果の下着くらいなら見られても……」

海未「駄目です!」

穂乃果「ど、どうしたの急に大声出して?」

海未「す、すいません……。ですが穂乃果の下着を赤の他人に見られるのは嫌なんです!」

穂乃果(えっ?海未ちゃんどうして……。もしかして……)ドキドキ

穂乃果「な、なんでかな?」

海未「えーっと……それは……」

穂乃果「それは?」

海未「その……」

穂乃果「ごくりっ」ドキドキ

海未「は、ハレンチだからです!幼馴染として見過ごせませんっ」

穂乃果(はぁ……やっぱり、そういう理由だよね……。期待しちゃったじゃん)

海未「幼馴染として、穂乃果を守るのは当然の役目ですっ!」

穂乃果「うん、そうだよね」アハハ

穂乃果(はぁ……変に期待したからダメージでかいなぁ……)

海未「それにまた穂乃果が風邪をひいてしまっては嫌です……」

穂乃果「海未ちゃん……」

海未「そのままでは冷えてしまいますよね?私のブレザーです。着てください」

穂乃果「でもそれだと海未ちゃんが……」

海未「いえ、私のシャツは濡れていないので大丈夫です
それに透けてる下着をそのままにしてて欲しくないんです……」

穂乃果「そ、そうだった!ありがとう着させてもらうね///」

海未「はい、それでは雨が止むまで少し休んでましょうか」

穂乃果「うん!」





穂乃果(海未ちゃんの貸してくれたブレザーはとっても暖かくって)

穂乃果(海未ちゃんの優しい匂いがしました)

~~~~~
その17 ミッション!

穂乃果「私、穂乃果。今海未ちゃんの部屋にいるの」コソコソ

穂乃果(って、何やってるんだろう……。これが深夜特有のテンションってやつなのかな)

穂乃果(今日はこの『一夜を共にすることで身も心もメロメロに!』を実践するよ!)

穂乃果(……それにしても海未ちゃんのお母さんがノリのいい人で良かったなぁ)

穂乃果(お母さんの協力がなかったら忍び込めないからねっ!)

穂乃果「海未ちゃんは……いたっ!」

海未「すやぁ……すやぁ……」

穂乃果「可愛い寝顔だなぁ……、よし早速お邪魔しますっ」ゴソゴソ



穂乃果(海未ちゃんの布団すっごく暖かい……)

穂乃果(それに海未ちゃんの匂いがいっぱい、抱きしめられてるみたい)クンクン

穂乃果(こうやって一緒の布団で寝るのも久しぶりだもんね)

海未「んっ……くぅ……くぅ」zzz

穂乃果(海未ちゃんは今頃どんな夢を見てるんだろう)

穂乃果(海未ちゃんのみてる夢に少しでも穂乃果もいるといいな……)

海未「ほ……ほのかぁ……だめです……」zzz

穂乃果(い、今!寝言で穂乃果って言ったよ!?)

穂乃果(穂乃果の夢を見ていてくれてるんだよね?嬉しいなぁ、海未ちゃん大好き)ギュッ

穂乃果(っと……勢いで抱き着いちゃったけどおきないよね!?)

海未「……」zzz

穂乃果「……」ドキドキ

海未「ううんっ……」

穂乃果「!?」

海未「ぎゅーっ……」zzz

穂乃果(だ、抱きしめられちゃった!?これじゃあ抱き枕だよ!)

海未「えへっ……ほのか……むにゃ……」zzz

穂乃果(う、海未ちゃんの顔がこんなにも近い……)ドキドキ

穂乃果(海未ちゃんと触れ合ってる部分がすごい熱を持ってるみたい……)ドキドキ

穂乃果(穂乃果の大好きな海未ちゃんの匂いもこんなにもいっぱい……)ドキドキ

海未「ほにょかぁ……」カプッ

穂乃果「~~~!///」

穂乃果(海未ちゃんが穂乃果の耳を口にっ!?)

海未「あっまいです……おいしいです……むにゃむにゃ」

穂乃果(そ、それはちょっと本当にダメだから……!)

海未「はむっ……んっ……」zzz

穂乃果(あ、甘噛みしないで!)

海未「すぅ…すぅ……」zzz

穂乃果(は、離してくれたけど耳に海未ちゃんの吐息が当たって……)ドキドキ

穂乃果(もう……幸せ……でしに……そう……)バタンッ



チュンチュンチュン

海未「んっ……もう朝ですか?」

海未「昨日の夢は穂乃果がいっぱい出てきてとても幸せでした……」

海未「今日もいい日になりそうですねっ……って何か違和感が?」ムニュムニュ

海未「や、柔らかい物が布団に……」ムニュ

海未「い、一体何が……」ガバッ

穂乃果「すやぁ……すやぁ……」zzz

海未「」

海未(えっ……あっ……いったいなぜ穂乃果が私の布団に!?)

海未(昨日は絶対に一人で寝たはず、意味が分かりません!)

海未(ままま、まさか!昨日、夢見た穂乃果に抱き着いたり耳を食べたりする夢は本当!?)

海未(ああああ、ありえませんっ!早く穂乃果を起こして真相を聞かなくては!)

海未「穂乃果、おきて―――」

穂乃果「うぅ……ぐぅっ……海未ちゃん……しゅき……」

海未(……まったく、どんな夢を見てるんですか)

海未(穂乃果はすぐにいろんな人に好きって言うんですから……)

海未(それでも……ちょっとドキッっとしてしまいます)

海未(話を聞くのは穂乃果が自然に起きてからにしましょう)

海未(だってこんなにも気持ちよさそうに寝てるんですしね)

穂乃果「んんっ……だいすき……」zzz

海未(その好きの対象が私であるといいんですが……)

海未(まぁ、起きるまで穂乃果の寝言を楽しみますかね)

海未「可愛い寝顔ですね」ナデナデ





穂乃果(その後、穂乃果が起きた後に海未ちゃんにお説教されました)

穂乃果(顔を真っ赤にして昨日の夜にあったことを聞いてくる海未ちゃんんかわいかったなぁ)

穂乃果(でもあの夜のことは穂乃果だけの秘密だよ!えへへ)

>>75
ありがとう
貴方は最高です!

ここはあえて距離をとってみようじゃあないか
それほど長くは耐えられないだろうがね

~~~~~
その18 呼び名

穂乃果「おはよう海未!」

海未「はい、おはようございま……す?」

穂乃果「うん?何かあった?」

海未「い、いえ。私の気のせいですね……」

穂乃果「そっか、ところでことりちゃんは?」

海未「ああ、ことりなら用事があるので先に学校に行っていて欲しいとのことです」

穂乃果「そっか。じゃあ今日は二人だね行こうか海未」ギュッ

海未「へっ?」

穂乃果「遅刻しちゃうよ?早く行くよっ」グイグイ

海未「あっ……そうですね」



穂乃果「昨日の夕飯に出たから揚げがね!―――」

海未「……」テクテク

穂乃果「ねえ、聞いてるの?」

海未「えっ……す、すいません!少しぼーっとしてました……」

穂乃果「ボーっとしてるなんて海未らしくないよ?調子でも悪いの?」

海未「えっ……いえ!そんなことはありません///」ドキドキ

穂乃果(くっくっく、可愛い反応してくれてるよ)

穂乃果(『呼び名と変えることであの子との関係も変化?』は効果抜群だったみたい!)

穂乃果(よーし、もっと攻撃しちゃえ!)ウププ

穂乃果「隠してないで相談してよ!私と海未の仲でしょ?」

海未「それでは……その……なんでいつもと呼び方が違うんですか?」

穂乃果「なんでだと思う?」

海未「わ、わからないから聞いているんです!教えてくださいっ」

穂乃果「うーん、じゃあ気分転換かな?」

海未「なんですかそれは!」

穂乃果「ふふっ、今日は学校に着くまで海未って呼ぶからね!」

海未「な、なんで急に……」

穂乃果「だから気分転換だったら!それとも海未は嫌なの……?」

海未「嫌だってわけではないですが急だったので……」

穂乃果「えへへ、嫌じゃないなら決定!うーみっ!」

海未「もう……勝手にしてくださいっ!」

穂乃果「うん!じゃあ学校行こうね海未」

海未「は、はい……///」





海未(きゅ、急に呼び捨てなんて卑怯です……)

海未(呼び捨て程度でこんなにもドキドキするなんて……
私はいつも穂乃果を呼び捨てなのに……)


海未(でもいつもみんなに敬称を付ける穂乃果が私だけを呼び捨て……)

海未(なんだかそれだけで特別になったみたいで嬉しいです)

海未(またいつか呼び捨てで呼んでくれるでしょうか……)ドキドキ

~~~~~
その19 押してダメなら

穂乃果(今回も張り切って海未ちゃんを落としにいくよ!)

穂乃果「ことりちゃん、海未ちゃんおはよー!」

ことり「おはよう穂乃果ちゃん!」

海未「おはようございます」

穂乃果「よーし、じゃあ早く学校に行こうかっ」

ことり「うん」

海未「そうですね」

穂乃果「出発!」テクテク

海未「!?」

ことり(あれ……いつもと違って何かが……)

海未「あの……穂乃果?」

穂乃果「ん?」

海未「……」

穂乃果「どうしたの?」

海未「……いえ、なんでもないです」

穂乃果「そう?それで昨日見たドラマなんだけどね!」

ことり(あー!今日は穂乃果ちゃんと海未ちゃんが手を繋いでないんだ!
違和感の正体はこれかぁ……)

穂乃果「でね!そのシーンがね……って二人とも聞いてるの?」

ことり「えっ……?ああ!ちゃんと聞いてるよ!」

海未「……」

穂乃果「海未ちゃん?」

海未「あっ……す、すみません。ぼーっとしてました……」

穂乃果「もう!しっかりしなきゃだめだよ?」

穂乃果(ふふっ、効いてる効いてる!これぞ『押してダメなら引いてみろ』作戦だよ!)

穂乃果(いつもと違う日常を過ごすことによって、穂乃果の大切さを再認識をし……)

穂乃果(あわよくば恋心が芽生える!そんな賢い作戦だよ!)

海未「……むっ!穂乃果に言われると屈辱的ですね」

穂乃果(あれ……?)

海未「だいたい穂乃果こそ最近授業中に寝すぎですよ?しっかりしてください!」

穂乃果「うわぁ……地雷踏んだかも……」

海未「地雷とはなんですか!だいたい貴方は~~~!」

穂乃果「こ、ことりちゃんヘルプー!」

ことり「あはははっ……」

ことり(うーん、さっきから海未ちゃんが手をにぎにぎしっぱなしなのは無意識なのかなぁ?)

ことり(穂乃果ちゃんは気づいてるのかな?それとも……まぁ、面白そうだから放っておこう♪)

海未「ことりっ!貴方からも言ってあげてください!」

ことり「ふふっ、はーい」

穂乃果「ええっ!?ことりちゃんは穂乃果の味方じゃないのっ!?」


穂乃果(その後は騒ぎつつ学校にいったけど、海未ちゃんあまり気にしてなかったな……)

穂乃果(穂乃果のことなんてその程度なのかなぁ?)

穂乃果(……いいや!ネガティブになっちゃだめだよね!まだまだ頑張らないとっ!)

~~~~~
その20 たまには

海未(今日の穂乃果は変でした……、手も繋いでくれませんでしたし……)

海未(嫌われてしまったんでしょうか……)

海未(こうなったらたまには自分からアピールするべきですよね……)

穂乃果「いやー、今日もパンが美味しいなあ」モグモグ

海未「穂乃果はいつもパンばかりですね……、たまには違うものを食べたらどうですか?
よ、よければ毎日お味噌汁でも作りますが!」

穂乃果「えー?お弁当にお味噌汁は別にいいかなぁ……」

海未「そうですか……」シュン

海未(わ、私は何を考えているんですか!お弁当にお味噌汁飲む人なんて
中々いないじゃないですかっ!)

海未(ええいっ!まだ挽回できるはずです!……そういえば)

海未「あの、こんな話を知っていますか?」

穂乃果「んー?なになに」モグモグ

海未「そ、そのですね……IPS細胞なるもので将来的には同性どうしでも
子供ができるようになるらしいですよ」

穂乃果「ふーん、科学の進歩ってすごいですね」モグモグ

穂乃果「その調子で食べかけのパンを、食べる前に戻す細胞でもでればいいのにねぇ……」モグモグ

海未「……そうですね」ガックシ

海未(ええい!私は何を考えてるんですか!?
そんな細胞の話してもアピールになるわけないじゃないですかっ!)

海未「すいません、ちょっとお手洗いに行ってきますね……」

穂乃果「了解だよ」



海未(やはり私は他人に上手くアピールするのが苦手みたいです……)





穂乃果(あ、危なかった!
今日一日は引いてみろ作戦を続けなきゃいけないのに!)

穂乃果(まったく海未ちゃんったら変なこと言いすぎだよ!勘違いしちゃうよ?)

穂乃果(はぁ……それにしてもこの作戦結構つらいなぁ)

~~~~~
その21 やっぱり

穂乃果「うーん、居残り練習してたらこんな時間になっちゃった……」

穂乃果「さーてと、帰るかな……」

穂乃果(はぁ……今日一日海未ちゃんに素っ気なくしてたけど
海未ちゃん分が足らなくて穂乃果も限界だよ……)

穂乃果「あれ、下駄箱のところに誰か……海未ちゃん?」

海未「あっ、穂乃果!」

穂乃果「あれ、海未ちゃんも今帰り?弓道部でもいってたの?」

海未「そ、そうなんです!弓道部に顔だしていたら遅くなってしまいまして……
ぐ、偶然ですね!一緒に帰りませんか?」

穂乃果「んー、いいよ!」

海未「はい!では帰りましょうっ」



穂乃果「……」テクテク

海未「……」テクテク

穂乃果(あー……、二人でいるのになんか気まずい……)

穂乃果(もう限界!こんな作戦、そもそも穂乃果には向いてないもん!)ギュッ

海未「ほ、穂乃果?手が……」

穂乃果「ん、どうしたの?」

海未「……いえ、なんでもありません。いつも通りです」

穂乃果「うん」



穂乃果「やっぱり海未ちゃんの手は暖かいね」

海未「穂乃果の手もですよ」

穂乃果「本当?嬉しいな」

海未「……今日はどうしたんですか?少しおかしくなかったですか?」

穂乃果「んー、秘密!かな?」

海未「な、なんでですか!」

穂乃果「なんでもだよっ、秘密ったら秘密!」

海未「お、教えてくださいよ!」

穂乃果「じゃあ今日でた宿題写させてくれたらいいよ?」

海未「そ、それは駄目です……。自分で考えてください!」

穂乃果「なら海未ちゃんも自分で考えないとね~」

海未「それとこれとは話が違います!卑怯です!」

穂乃果「知らないよーだ!」

海未「穂乃果!」

穂乃果「だーめ!ほら、宿題やらないといけないから早く帰るよっ」ギュッ

海未「あっ……」





穂乃果(その答えは海未ちゃん自身に気づいてほしいからね)

穂乃果(よーし!明日もアタック頑張るぞー!)

今日はここまで!ネタありがとう!
>>93
同じこと考えててわろた、良いお酒が飲めそうだ

~~~~~
22 お手伝い

穂乃果「いらっしゃいませ!本日はほむまんがお安くなっておりますー!」

海未「い、いらっしゃいませ……」ボソッ

穂乃果「もう!海未ちゃんもっと元気出して接客しないとダメだよ?」

海未「しょ、しょうがないじゃないですか……、まだ慣れてないんですから!」

穂乃果「慣れって言ってもうちは常連さんがメインだし
難しく考えないで元気で明るくでいいんだよ?」

海未「それが簡単にできたら苦労しません!」

穂乃果「むぅ……」

お客「すいません、御饅頭3つください」

穂乃果「はーい!ただいまご用意いたしますね!」

海未「……はぁ、なぜこんなことになったのでしょうか」



1日前

穂乃果「海未ちゃんお願いっ!明日一日、穂むらでアルバイトしてほしいの!」

海未「また衝突に……、どうしたんですか?」

穂乃果「あのね。お母さんが風邪を引いちゃって……、雪穂用事があって店番できないくて……」

海未「店を休むわけには……」

穂乃果「それができたらいいんだけどね……お父さん頑固だから……」

海未「いかにも職人って感じの方ですからね……」

穂乃果「だから海未ちゃんお願い!穂乃果を助けると思って!」

海未「しかし私は接客はあまり得意では……」

穂乃果「大丈夫だよ!お客さんの相手は穂乃果がするから横でサポートしてくれればいいの!」

海未「まぁ、それくらいでしたら……」

穂乃果「ありがとっ!助かるよ!」ギューッ

穂乃果「じゃあ明日朝9時にうちにきてね!」

海未「は、はい///」



現在

海未「そして今に至ると……、やはり私には接客は向いてませんね……」

穂乃果「海未ちゃん!そこの御饅頭3個とって」

海未「は、はい!これですね」

穂乃果「うんっ、ありがとう♪」

穂乃果「こちらがお饅頭3個になります。ありがとうございましたー!」

海未「あ、ありがとうございました!」



穂乃果「ふぅ、ようやく落ち着いたね」

海未「はい……、穂乃果はすごいですね……」

穂乃果「何が?」キョトン

海未「きちんと接客ができてです……」

穂乃果「うーん、海未ちゃんも声が小さいだけですごい礼儀正しいし大丈夫だと思うけど……」

海未「その声の小ささが問題なんですよ……」

穂乃果「うーん、じゃあそうだ!お客さんを全員穂乃果だと思ってみるとか!」

海未「へっ?野菜とかならわかりますが、なぜ穂乃果なんですか?」

穂乃果「海未ちゃんは穂乃果を叱る時はいつも大きな声だからだよ?」

海未「な、なんですかそれっ!」

穂乃果「ほら今だって!……あっ!早速お客さんが来たからその意気でファイトだよ!」

お客さん「すいませーん、あんみつください」

穂乃果「はいっ!いらっしゃいませ!」

穂乃果「ほら、海未ちゃん」ボソボソ

海未(えっと、お客さんを穂乃果だと思って……)

海未(相手は穂乃果なんです……穂乃果……穂乃果……よしっ!)

海未「いらっしゃいませ!あんみつですね?店内でお召し上がりですか?」

お客さん「いえ、持ち帰りで」

海未「かしこまりました、少々お待ちください」

穂乃果「えへへ、やったね海未ちゃん」

海未「で、できました!」

穂乃果「その調子だよ!」

海未「はいっ」



お客「あら、穂乃果ちゃんこんにちは」

穂乃果・海未「いらっしゃいませ!」

お客「この子は初めて見るわね、新人さんかしら?」

海未「はい、穂乃果の幼馴染でわけがありまして、今日はお手伝いに来ているんです」

お客「へぇ……いいこね?頑張ってね」

海未「ありがとうございます」

お客「じゃあ持ち帰りで、御饅頭3個とあんみつ4つに。お団子5本もらえるかしら?」

穂乃果「はい、御饅頭3個とあんみつ4個に。お団子5本ですね?
お会計が2100円でございます」

お客「はい、ちょうどね」

穂乃果「ありがとうございます」

海未「穂乃果、商品です」ハイッ

穂乃果「ありがとう」ボソッ

穂乃果「お待たせいたしました、こちら商品です」

お客「ありがと、お手伝いって聞いてたけど息ぴったりじゃない」

海未「あ、ありがとうございます!」

お客「なんだから夫婦みたいだったわよ?」

海未「ふ、夫婦///」カァァッ

穂乃果「からかわないでくださいよ!もう///」

お客「うふふ、ごめんなさいね。じゃあまた来るからお母さんによろしくね」

穂乃果・海未「ありがとうございましたー!」


穂乃果「海未ちゃん、あのお客さん常連さんなんだけどね。
からかうのが好きな人だからあまり気にしちゃダメだよ?」

海未「はい、大丈夫ですよ」

海未(夫婦、夫婦、夫婦……)ボーッ



海未「ようやくアルバイトが終わりました……」

穂乃果「お疲れ様海未ちゃん!」

海未「はい……、穂乃果もお疲れ様です」

穂乃果「今日はありがとうね、おかげで助かったよ」

海未「いえ、穂乃果の為ですから……、それにきちんと役にたてていたんでしょうか……」

穂乃果「最初は正直心配だったけど、途中から見違えるようだったよ!」

海未(穂乃果のアドバイスのおかげですね)

穂乃果「それにいつも雪穂やお母さんと店番だから新鮮ですっごくたのしかったし!」

海未「私も貴重な経験をさせてもらえて楽しかったです」

穂乃果「穂むらのエプロンも似合ってたしね!」

海未「そ、そうですか///」

穂乃果「一日限りってのはもったいないなぁ……」

穂乃果「そうだっ!海未ちゃん将来は穂むらに就職しなよ!」

海未「なっ!///」

穂乃果「そしたらずっと一緒に居れるしいい案じゃない?どうかな」

海未「か、考えておきます……」

穂乃果「うんっ!待ってるからおいでねっ」





海未(はぁ……、あれを天然で言えるのが穂乃果のすごいところです……)

海未(穂むらに就職……、毎日穂乃果と店番もいいかもしれませんね)

海未(でも……できればあなたのパートナーとして隣には立っていたいですね)

今回はここまで!あたあとで!

お客さんは女同士でも夫婦に見えるのか・・・

>>133
か、からかうのが好きな人だからあくまでも冗談だよ!

~~~~~
その23 あなたまた……

ことり「それで買い出しの時の花陽ちゃん達がね~~~」

穂乃果「えー!そんなことあったの?凛ちゃんらしいなぁ」

海未「……」ジーッ

ことり「しかもその時絵里ちゃんがね~~~」

穂乃果「さすがハラショーなだけあるね!」

海未「……」ジーッ

ことり「しかもね!」

穂乃果「ご、ごめんことりちゃんちょっとたんま!
……海未ちゃん、さっきから穂乃果の体を見てるけどなんなの!?」

ことり「そういえばさっきから静かだと思ったら……まさか海未ちゃんっ!」

穂乃果「まさか海未ちゃん穂乃果に……」ゴクリッ

海未「……穂乃果、あなたまた太り始めてませんか?」

ことほの「え?」

海未「私の見立てが間違いなければ体重にして1,2kgほど太ったはずです!」

穂乃果「!?」

穂乃果(た、確かに最近は、お料理の練習してて太っちゃったけどなんでわかるの!?)

ことり「そうかなぁ?あまり変わったようには見えないけど……」

穂乃果「そ、そうだよ!気のせいだよ!」

海未「……いえ!やはり貴方は太りました!本当のことを言いなさいっ」

穂乃果「あっ……うぅ……確かにちょっとだけ太ったけどさ……」

ことり「ええっ!?本当に?」

穂乃果「うん……」

海未「やはりそうだと思いました……明日から、いえ今日からダイエットです!」

穂乃果「ええー!またやるの!?」

海未「太ったんですから当然じゃないですか。それともまた昔の衣装を着ますか?」

穂乃果「わかったやるよ……」

ことり「が、頑張ってね!」

穂乃果「はぁ……今回は花陽ちゃんもいないし一人かな」

海未「いえ、一人でやらせるとすぐにサボりだすのは前回で学びましたので……」

海未「今回は私が付き合います!」

穂乃果「へっ?海未ちゃんも実は太ってたの?」

海未「ち、違いますよ!貴方に為にですね……ゴニョゴニョ」

穂乃果「いいのに照れなくて!一緒に頑張ろうね!」

海未「だから違いますって!」

穂乃果「はいはい、わかったわかった!

海未「絶対にわかってませんよね!?」

穂乃果「わかったってば、しつこいなー!」

海未「むっ、だいたい私はあなたに付き合ってあげるというのになんですかその態度は!」

穂乃果「うわぁっ!怒っちゃった……逃げろー!」ダッ

海未「待ちなさいっ」



ことり(穂乃果ちゃんも変なところで空気読めないよね……)

ことり(海未ちゃんなりに頑張ったと思うんだけど可愛そうに)

ことり(でもだからこそ見てて飽きないんだよね♪)

穂乃果「ことりちゃーん!早く早くー!」

ことり「あっ!待ってよ。今行くねっ」

~~~~~
その24 はんぶんこ

穂乃果「おっひる~、おっひる~。海未ちゃん今日もお弁当作ってきたよ」

海未「いつもいつも、ありがとうございます」

穂乃果「穂乃果はちょっとパン買ってくるから待っててね」

海未「いえ、その必要はないですよ」

穂乃果「えっ、なんで?……もしかして海未ちゃん……」

穂乃果(私にお弁当を作って来てくれたとか!?)

海未「パンは太りやすいしカロリーの取りすぎになる恐れがあります
なので……」

穂乃果「うんうん!」ワクワク

海未「この穂乃果が作って来てくれたお弁当を二人で分けながら食べましょう」

穂乃果(ですよね……)ガックリ

海未「どうかしましたか?」

穂乃果「いえ……、なんでもないですよだ……。
そうですね、太るといけないのでそうしましょうですね……」

海未「おかしな穂乃果ですね」



海未「では、食べましょうか」

穂乃果「うん、でもはんぶんこするって言ってもどうやるの?
容器とかあるの?」

海未「そこは蓋を容器代わりにしましょう」

穂乃果「なるほど!さすが海未ちゃん。ところでお箸はどうするの?」

海未「……」

穂乃果「なんで黙るの?」

海未「考えてませんでした……」

穂乃果「えー!今からじゃあパンも売りきれちゃってるよ!?どうするの!?」

海未「ど、どうしましょうか……」

穂乃果(そうだ!)ウププ

穂乃果「うーん……あ!じゃあ先に海未ちゃんが食べてそのあとそのお箸を穂乃果が使うよ!」

穂乃果(そうすれば間接キスができる!穂乃果って天才かも!?)

海未「し、しかしそれでは……」

穂乃果「でももう時間もないしそれしかないと思うよ?」

海未「うぅ……、では先に穂乃果から食べてもらってもいいですか?」

穂乃果「えっ、穂乃果から?」

穂乃果(穂乃果がするより海未ちゃんにされる方がなんか嬉しいかも!)ピコーン

穂乃果「うんっ!いいよー。じゃあ食べちゃうねっ」



穂乃果「ごちそうさま!次は海未ちゃんの番だよ?」ハイッ

海未「は、はい……///」

穂乃果(もうちょっとで海未ちゃんが穂乃果の使ったお箸を口に……)ドキドキ

海未「うっ……、なんでそんなに見てるんですか?///」ブルブル

穂乃果「えー?だってほかにすることもないし……、いいから早く食べなよ!」

海未「わ、わかってます……行きます……」

穂乃果「……」ワクワク

海未「……」ブルブル

ほのうみ「……」ドキドキ




海未「や、やっぱり無理です!洗ってきます!」ダッ

穂乃果「あー!逃げたっ!」

穂乃果(こんなことなら穂乃果が後になるべきだった……)

穂乃果(まあいいや!今回の反省を生かして次回は海未ちゃんに先に食べてもらおう)





穂乃果(その後、海未ちゃんは自分のお箸を持参してくるようになりました……)

~~~~~
その25 今度は

穂乃果「はっ……はっ……はっ……」

海未「いいペースです!あと3kmですよ!」

穂乃果「あ、あと3kmもあるの……?」

穂乃果「ダイエットの為とは休日の朝から走り込みは辛いよ……」ハァハァ

海未「自業自得です!付き合ってあげてるんですから我慢してください」

穂乃果「そもそもなんで海未ちゃんは息が切れてないの!?そこが不思議で仕方がないよ!」ハァハァ

海未「鍛え方が違いますからっ」

穂乃果「穂乃果も……結構ダンス練習とか頑張ってる……んだけど……」ハァハァ

海未「まだまだってことですね」

穂乃果「えぇー……」



海未「ふぅ、ここで今日の目標は達成ですね」

穂乃果「ぜはぁ……ぜはぁ……」

海未「大丈夫ですか?」

穂乃果「だ、だめ……かも……どれくらい走ってたんだろう……」

海未「3時間くらいですかね」

穂乃果「もうちょっとでフルマラソン並みだよねそれ……」

海未「その分痩せれますから」

穂乃果「そんなことよりもうお腹ぺこぺこだよ……。どこかでお昼食べよう……」

海未「そうですね。ではここでお昼を食べて帰りましょうか」

穂乃果「……でもここって公園だよ?何食べるの?」

海未「その……私、お弁当作ってきたんです……」

穂乃果「ええっ!?」

海未「いつも穂乃果に作ってもらってるので、そのお返しにと……
食べてくれますか……?」

穂乃果「も、もちろんだよ!」

海未「良かったです、ではあちらのベンチで食べましょうか」

穂乃果「うんっ!」

穂乃果(いやー。海未ちゃんが鞄持って走ってたからおかしいと思ったよ)

穂乃果(走り方もなんだか鞄を揺らさないように気を付けてたしね!)

穂乃果(……あれ?それで全然疲れてないって海未ちゃんっていったい……)



海未「はい、これが穂乃果の分のお弁当です」

穂乃果「ありがと!お腹ぺこぺこだから早速いっただきます!」パカッ

海未「はい、召し上がれ」

穂乃果「何かな~……って、サンドイッチ!?」

海未「はい、穂乃果はパンが好きなので、お弁当のパンと言えばこれだと思いまして……
駄目でしたか?」

穂乃果「ぜ、全然ダメじゃないっ。むしろ嬉しいよ!
でもパンはカロリーが高いからダメだって……」

海未「今日はいっぱい頑張ったので特別です
それに具もカロリーを考えて作ったので大丈夫ですよ」

穂乃果「本当?や、やった!久しぶりのパンだー!」

海未「本当にパンが大好きなんですね」

穂乃果「それだけじゃないよ!海未ちゃんが作ってくれたパンだしね!」

海未「本当ですか?」ジトー

穂乃果「ほ、本当だったら!それより食べるからねっ」

海未「は、はい!」ドキドキ

穂乃果「んっー」パクッ

海未「……」ドキドキ

穂乃果「もぐもぐ」

海未「……味の方はどうですか?」ドキドキ

穂乃果「うーんとね」モグモグ

海未「はいっ……」ドキドキ

穂乃果「とーっても美味しいよっ、今まで食べたサンドイッチの中でもトップクラスだよ!」

海未「そ、それはさすがに言い過ぎです!」

穂乃果「本当だったら!ただでさえ好きなパンを海未ちゃんが作ってくれたんだもん
これ以上美味しい物はないよ?」

海未「うっ……あっ……///」

穂乃果「さっきから食べるのが止まらないもん」モグモグ

海未「ちゃ、ちゃんと味わってくださいね///」

穂乃果「もっちろん!」モグモグ

海未(お弁当……作って来て本当に良かったです)



穂乃果「ごちそうさまっ!お腹いっぱいだよ」

海未「穂乃果ったら夢中になって食べてましたね」

穂乃果「当然だよ!美味しかったんだもん」

海未「うっ……ま、また穂乃果が頑張ったら作ってあげますね///」

穂乃果「うん!絶対だからね?」

海未「はいっ、ではそろそろ帰りましょうか」

穂乃果「そうだね、だいぶ遠くの公園まで走ってきちゃったもんね」

海未「そうですよ、早く帰らないと日がくれちゃいますし」

穂乃果「あっ……でも穂乃果バスや電車に乗れるくらいお金持ってないよ……
飲み物代くらいしか……」

海未「元々歩いて帰る予定なので大丈夫ですよ」

穂乃果「イマナニカイッタ?」

海未「歩いて帰る予定だったので」

穂乃果「」

海未「ほら、帰りますよ」スタスタ

穂乃果「ま、待って!冷静になってよ!走って3時間だよ!?」

海未「急がないと夜になってしまいますね」

穂乃果「ほ、本気だ……」

海未「これも穂乃果のためですから」

穂乃果(……こ、こうなったら!)

穂乃果「海未ちゃんぎゅーっ!」

海未「ちょ!引っ付かないでくださいっ///」

穂乃果(せめて精一杯いちゃいちゃしながら帰ってやる!)

海未「無駄な体力使って帰れなくなっても知りませんよ!?」

穂乃果「そしたら海未ちゃんにおんぶしてもらうからいいよ!」

海未「もう!何を言ってるんですかっ、ほらいつもみたいに手を繋いで帰りますよ」ギュッ

穂乃果「はーい……」





穂乃果(この後海未ちゃんと二人でゆっくり歩きながら帰りました)

穂乃果(帰ったころにはすっかり夜だったよ……)

穂乃果(次の日は一歩も歩けませんでした……)

~~~~~
その26 その結果

ことり「穂乃果ちゃん、最近一段とスタイル良くなったよね」

穂乃果「えっ?そうかなぁ。海未ちゃんとのダイエットが効いてるのかも」

海未「きちんと調べて効率的なメニューでやっていますからね」

ことり「へぇ、すごいね!」

穂乃果「ただスパルタなだけだよ……、毎朝5kmのマラソンをするなんて信じられない……」

海未「太る方がいけないんです!」

ことり「あははっ……ん?」

ファン「こ、高坂さん!」

穂乃果「私?どうかしたの?」

ファン「あの!ファンなんです!これ受け取ってください!」

ことり「わー!すごね!」

海未「……」

穂乃果「これってファンレター?ありがとっ!」

ファン「は、はい!ではっ……」

穂乃果「あっ!ちょっと待ってちなみに私のどのあたりが好き?」

ファン「歌声と明るさが……」

穂乃果「うんうん」

ファン「あと最近はスタイルもすごく良くてもっともっと好きになりました!では」ダッ

海未「!」

穂乃果「えへへ、ダイエット頑張ったからね!ありがとう。じゃあねー!」

ことり「穂乃果ちゃんすごいね!ファンレターを直接渡されちゃうなんてっ」

穂乃果「うん、初めてだったから驚いちゃったよ」

ことり「私ももらいたいな~」

穂乃果「ことりちゃんなら近いうちに絶対もらえるよ!
よーし、もっとダイエット頑張るぞ!」

海未「……ダイエットはもうおしまいです」

穂乃果「へっ?」

海未「もう穂乃果は前の体重よりも軽くなりましたし
あまり痩せすぎも体に悪いと思うんです」

穂乃果「そういわれればそうだけど……」

海未「これからは維持するだけでいいのでもうおしまいです」

穂乃果「なんか急すぎない?」

海未「いえ、元から言おうとしていました。本当です!」

穂乃果「そ、そっか。ならいいんだけど……」

海未「では学校に早く行きますよっ」ギュッ

穂乃果「う、うん!ことりちゃんいこっ」

ことり「うん♪」

ことり(素直じゃないなぁ)クスクス





穂乃果(なんだったんだろう急に、確かに穂乃果は痩せたけど……)

穂乃果(毎朝二人で走ったりお弁当分け合ったりするのも
楽しかったからちょっと残念だなぁ)

穂乃果(まあいっか、よーし!お昼はパンにしよっと!)

今日はここまで!
ネタありがとうございます!凄く助かってます。

おつおつ、この距離感いいなwwwwww

口説き文句みたいなキザなセリフで恥ずかしがらせようとしたら海未ちゃんに真面目に返されて逆に恥ずかしくなる穂乃果ちゃんが見たいです


何か失敗して落ち込む海未が穂乃果にだけ弱いところを見せる
穂乃果は好感度upを狙うみたいなのが見たい

~~~~~
その27女の子は 

穂乃果「ふむふむ……」ペラペラ

穂乃果「やっぱりこの本は為になるなぁ」ペラペラ

穂乃果「この女の子の心理ってページなんて穂乃果も女の子なのに
知らない事ばっかりだったよ・・…」

穂乃果「よし、明日はこれを海未ちゃんに試してみよう!」

穂乃果「反応が楽しみだなぁ。もしかしたら一気に穂乃果にメロメロかも!」キャーッ




穂乃果「うーみちゃん!」ギュッ

海未「ちょ、ちょっと後ろから急に抱き着かないでくださいっ///」

穂乃果「そういわれるともっとやりたくなっちゃうな!ぎゅーっと!」

海未「や、やめてください!」ジタバタ

穂乃果「こらこら、抵抗するなー!」ギュー

海未「周りから見られてますから!駄目ですって!」ジタバタ

穂乃果(もうそろそろかな?)

穂乃果「あっ、確かにそうだね。じゃあやめたっと」パッ

海未「ふぅ……まったく穂乃果のせいで身だしなみが……
髪の毛とか一人で梳かすの大変なんですよ?」

穂乃果(きたっ!)

穂乃果「確かに海未ちゃんの髪の毛ながいもんね……、休み時間終わる前に梳かし終るかな?」

穂乃果「そう考えると、穂乃果すっごく悪いことしちゃったよね……ごめんね」

海未「なら最初からやらないでくださいっ、……ちゃんと反省してくださいよ?」

穂乃果「うん、でも何かお詫びしたいな……そうだ!穂乃果が海未ちゃんの髪の毛を梳かしてあげるっ」

海未「べ、別にいいですよ!髪の毛に触られるのはなんだか恥ずかしいですし」

穂乃果「えー!だって穂乃果だってお詫びしたいし……」

海未「ならもっと別のことで……」

穂乃果「ダメ!穂乃果は今すぐお詫びしたいのです」

穂乃果「ってことで早速梳かしてあげるね!ほら席に座って♪」グイグイ

海未「ご、強引に……、しかもなんでそんなに手際がいいんですかっ」

穂乃果「いいからいいから!」

穂乃果(ふふっ、これが『恋愛心理学であの子をゲット!』作戦だよ!)

穂乃果(女の子は髪の毛を触られるとドキッっとしちゃうらしいからね)

穂乃果(海未ちゃんには穂乃果でいっぱいドキドキしてもらうからっ)



海未「もう……、きちんと梳かしてくださいね?」

穂乃果「うんっ、まかせて!」

穂乃果(何だかんだでやらせてくれる辺り海未ちゃんもチョロイね!)

穂乃果「やっぱり海未ちゃんの髪の毛さらさらだね。手触りもとってもいいし」サワサワ

海未「うぅ……やっぱり恥ずかしいです……」

穂乃果「こんなきれいな髪の毛してるんだもん、恥ずかしがることないよ?」

海未「しかしやはり誰かに触られるってのは……その……」

穂乃果「触り心地が良すぎてずっと触ってたくなっちゃうよ……」サワサワ

海未「ちゃんと梳かしてくださいっ」

穂乃果「はいはい、ちゃんとやるから~」サッサッ

海未「時間があまりないんですからね」

穂乃果「海未ちゃんの髪の毛全然絡まないね、やっぱり良い髪の毛だなぁ
一度触ったら癖になっちゃうね!」

海未「な、何を言ってるんですかっ///」

穂乃果「だって本当のことだもん、触ってるとなんだか……」

穂乃果(穂乃果がどきどきしてきちゃうよ……)

海未「どうしたんですか?」

穂乃果「……なんでもないよっ!じゃあ時間もないから早くちゃっちゃわないとね」

海未「最初からきちんとしてください!」

穂乃果「はいはい、うーん!やっぱり海未ちゃんの髪の毛、穂乃果大好きだなぁ」

海未「あっ……うぅ……///」





穂乃果(はぁ、なぜか穂乃果の方がドキドキしちゃったよ……)

穂乃果(あの心理学のページは本当にあってるのかな?)

穂乃果(まあいっか、楽しかったしね♪)

ここまで!またあとで!

絵里Sidのあの話の設定を持ってきてちょっと改変
観覧注意かも

~~~~~
その28 黒歴史

穂乃果「ふ~んふ~ふ~ん♪あ!今日もきてるっ」

ことり「今日もファンレター来たの?」

穂乃果「うん!えへへ、嬉しいなっ」

ことり「ここ最近毎日届いてるよね、熱心なファンの子ができて良かったね!」

穂乃果「ダイエット頑張ったかいがあったよ~」

海未「……ファンに対するお礼の気持ちは忘れちゃだめですよ?」

穂乃果「わかってるって!毎回きちんとお礼に行ってるもん!」

ことり「えっ?直接?」

穂乃果「そうだよ、どんな子が出してくれたかも知りたいしね!」

ことり「うーん、穂乃果ちゃんらしいね」

海未「でもあまりほいほい、会いに行くのも考え物ですよ?
……何があるかわかりませんし」

穂乃果「むっ、穂乃果のファンにそんな人はいないよっ!
この前だって手作りのサンドイッチの差し入れくれたんだ~」エヘヘ

海未「何をにやにやしてるんです、サンドイッチなら私だって……」ボソッ

穂乃果「うん?何か言った?」

海未「……なんでもないです!」

ことり「食べ物の差し入れなんてすごいねっ!そのサンドイッチ美味しかったの?」

穂乃果「うん、とっても美味しかったよ!またくれるといいなぁ」

海未「ちょっとファンの人が増えたからと言って気を抜いてはいけませんよ?
もっと頑張らなくては」

穂乃果「……もう!さっきから穂乃果の幸せを邪魔するようなことを……、怒るよ?」

海未「い、いえ!そういうわけではなくて、穂乃果がはしゃぎすぎているので
一応気を引き締めてもらわないと、と思いまして……」

穂乃果「なにさ、海未ちゃんこそちょっと前は『妹ができました!』とか
はしゃぎ回ってたくせに!」

海未「っ!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃんその話は……」

穂乃果「あの時は大変だったよね、朝も帰りも妹さんと帰ってたし!
お昼だって手作りのお弁当持って二人で食べに行ってたもんね!」

海未「……」

穂乃果「そういえば最近、あの妹さんみないよね?どうしたの?」

ことり「穂乃果ちゃん、そのあたりにしといた方が……」

穂乃果「もしかして見捨てられちゃったのかな?海未ちゃんは厳しすぎだからそれもわかるね!」ウププ

海未「……」ブルブル

穂乃果「そう考えるとやっぱり海未ちゃんのお説教を耐えられるのはh「もう、貴方なんて知りません……!」

穂乃果「!」

海未「私が……あの時どれほど困ったか……どれほど後悔したか……
貴方は知らないでしょうね!」ダッ

穂乃果「ちょ!待って……」

穂乃果「……もう!穂乃果だって海未ちゃんのことなんて知らないからねー!」

ことり「穂乃果ちゃんいいの?本当に言いたかったことってそんなことじゃあ……」

穂乃果「ふんっ、知らないよ。行こう、ことりちゃん」





穂乃果(海未ちゃんのバカ……)

~~~~~
その29 今日のお昼

穂乃果「よーし、お昼だ!ことりちゃん食べよう!」

海未「ことり、一緒に食べませんか?」

ことり「えっ……、ことりは一人しかいなしい三人で食べるとか……だめかな?」

穂乃果「……」チラッ

海未「……」チラッ

穂乃果「うーん、穂乃果はどうしてもことりちゃんと食べたいからなぁ。しょうがないね」

海未「ことり、何を言ってるんですか?さぁ、二人で机をくっつけて食べましょう」

穂乃果「……」ムッ

穂乃果「ことりちゃん!穂乃果も机くっつけるね!」

ことり「あ、あははは……」



穂乃果「ことりちゃん見て見て!今日は穂乃果お弁当なんだよっ」

ことり「それっていつも海未ちゃんにあげてるやつじゃあ……」

穂乃果「なんのことかな?穂乃果そんな人は知らないし」

海未「……」

穂乃果「それより見てよ!今日のお弁当は上手にできたんだよっ」

ことり(よーし、ここはことりが頑張って二人の仲を取り持ちます!)

ことり「あ!本当だっ、穂乃果ちゃんって料理上手になったよね!
何かコツでもあるの?」

穂乃果「コツ?うーん……」チラッ

海未「!……今日もお昼ご飯が美味しいですねっ、毎日これが食べれたらすごい幸せなんですがっ!」

穂乃果「!……とっても怖い人が居てね!その人のご機嫌取るために作ってたら上手くなっちゃったんだよ~」

ことり「ちょ、ちょっとそれは……まずいかなーって……」

海未「……」ガタッ

穂乃果「……」モグモグ

海未「貴方は……本当に……!」ウルッ

穂乃果「……う、うみちゃ」

海未「ごちそうさまですっ!ことり、用事があるので席を外します」ダッ

ことり「えっ……う、海未ちゃん!」





ことり「ねえ、海未ちゃん行っちゃったよ?」

穂乃果「知らない、知らないよ……、海未ちゃんなんて……」

ことり「……」

~~~~~
その30 一人の帰り道

海未(穂乃果はバカです……)トボトボ

海未(あの時私はどんな気持ちでいたか……)

海未(いえ、あの時は全て私が悪いんですよね)

海未(今回だって、穂乃果が他の人にデレデレしてるのが嫌で
ひどいことを言ってしまったという自覚はあります……)

海未(だから本当なら、私に怒る資格なんてなかったのに……)

海未(でも……穂乃果から『妹』の話をされたとき、私は耐えきれなくなってしまいました)

海未(他の誰でもない穂乃果にだけはその話題に触れてほしくなかったんです……)

海未(穂乃果にだけは……)

海未「そういえば一人で帰るのは久しぶりですね」

海未「最近は穂乃果がいつも居てくれましたから……」

海未「少し手が寂しいですね」

~~~~~
その30 本当に

穂乃果(結局今日は海未ちゃんと話さなかったな……)

穂乃果(なんで海未ちゃんはあそこまで怒ったんだろう……。穂乃果わからないよ……)

ことり「穂乃果ちゃん大丈夫?」

穂乃果「う、うん。いつも通り元気だよ!」

ことり「そうは見えないけど……。そういえば海未ちゃん先に帰っちゃったみたいだね」

穂乃果「ふーん、知らないよ!どうでもいいし」

ことり「本当に、どうでもいいの?」

穂乃果「別にいいもん!」

ことり「早く仲直りしないと海未ちゃん、誰かに取られちゃうかもよ
それでもいいの?」

穂乃果「……」

穂乃果「ねえ、なんで妹さんの話したら海未ちゃんはあんなに怒ったのかな……」

ことり(言ってもいいのかなぁ)

穂乃果「お願いことりちゃん、何か知っているのなら教えて欲しいの!
知らないままじゃあだめな気がするんだ……」

ことり「うーん、あのね、穂乃果ちゃんの想像してる妹と
海未ちゃんにできた妹は意味がちょっと違うんだよ」

穂乃果「どういうこと?」

ことり「穂乃果ちゃんのイメージしてる妹は雪穂ちゃんや亜里沙ちゃんみたいな妹だよね?」

穂乃果「? だってそれが妹でしょ?」

ことり「うーん……、簡単に言うとだけどね
海未ちゃんの場合の妹は、告白と同じ意味なの」

穂乃果「えっ?えっ?だってそれって妹じゃなくて……」

ことり「同性の、それも年下の子と付き合う場合、妹って呼ぶ場合もあるんだよ。
ちょっと特殊なんだけどね」

穂乃果「えっ……じゃあ海未ちゃんはその子のことが好きで……」

ことり「そ、それは違うの!海未ちゃんも穂乃果ちゃんと同じで妹の意味を勘違いしてたの!」

穂乃果「じゃあ好きってわけじゃあ……」

ことり「うん、純粋に後輩先輩みたいな関係で慕われてるんだと思ってOKしちゃったんだよ」

穂乃果「そっか……」ホッ

ことり「後日、海未ちゃんもそのことに気が付いてね、すごい後悔してたんだよ」

穂乃果「なんでことりちゃんはそんなことを知ってるの?穂乃果は知らなかったのに……」

ことり「実はね、海未ちゃんからどうしたらいいのか相談を受けたの」

穂乃果「な、なんで穂乃果には一言も……」

ことり「勘違いしちゃだめだよ!穂乃果ちゃんのことが嫌いってわけじゃないから!
……ただ、穂乃果ちゃんには絶対に知られたくなかったんじゃないかな」

穂乃果「穂乃果に知られたくなかった?どういうこと?」

ことり「うーん……、海未ちゃんにとって穂乃果ちゃんは特に大切な存在だからかな?」

穂乃果「ううん?」

ことり「例えばだけど穂乃果ちゃんも家族に恋愛相談とかはしにくいでしょ?」

穂乃果「それはそうだけど……」

ことり「それと似た感じかな」

ことり「今回、海未ちゃんがあんなに怒っちゃったのはね
絶対に知られたくない大切な人にそのことを言われてショックだったってのもあると思うの」

穂乃果「じゃあ穂乃果とってもひどいことを言ってたんだ……」

ことり「ほ、穂乃果ちゃんは知らなかったんだから仕方がないよ!」

穂乃果「でも……」

ことり「それに後悔しても仕方がないよ!大切なのはこれから、でしょ?」

穂乃果「うん……」

ことり「今から走れば海未ちゃんに追いつけるんじゃないかな?」

穂乃果「追いかけていいのかな……」

ことり「当然だよ!むしろここで追いかけない穂乃果ちゃんなんて穂乃果ちゃんらしくないよっ!」

穂乃果「そうかな……」

ことり「穂乃果ちゃんがね、空港まで追いかけに来てくれた時は、私もとっても嬉しかったんだよ?
多分今の海未ちゃんもおんなじだと思うから……お願い行ってあげて!」

穂乃果「そっか、あの時みたいに……うんっ。ことりちゃんありがとっ」

ことり「それは全部終わってからでいいよ!ほらっ、急いで!」

穂乃果「うん……うん!行ってくるね!」ダッ





ことり(本当に私の幼馴染は手がかかるね……)

ことり「穂乃果ちゃん、頑張ってね!」

~~~~~
その31 家族?

海未「少し手が寂しいですね」

海未「早く帰りましょう……」

穂乃果「ま、待って海未ちゃんっ!」

海未「!?ほ、穂乃果……っ!話かけないでください……」

穂乃果「お願い!話を聞いて!」

海未「し、知りません!穂乃果なんてどうせ私のこと……」

穂乃果「私ね、ことりちゃんから聞いたの。妹の本当の意味を」

海未「なっ!ことりは……!」

穂乃果「ことりちゃんを、責めないで!穂乃果が無理を言って聞いたの!」

海未「……それを聞いて何をしに来たんですか?また私を笑いに来たんですか?」

穂乃果「違うの!ただ、海未ちゃんに謝りたくて……」

穂乃果「ごめんね、妹の意味も海未ちゃんの気持ちも何も知らなかったのに
軽々しくバカにするように口にして……」

穂乃果「海未ちゃんに妹ができた時、本当はずっと寂しかったの。
海未ちゃんが他人に取られちゃったみたいで……」

穂乃果「だからつい、あの時のことが思い浮かんで言いすぎちゃって……」

穂乃果「本当に馬鹿だよね、海未ちゃんがいなくなって寂しかったはずなのに
今度は自分から海未ちゃんを遠ざけちゃうんだもん」

穂乃果「都合のいいことなのはわかる……けどもう二度と間違えないから……
穂乃果を許してほしいの!」

海未「……わ、私も言わなくてはいけないことがあるんです」

穂乃果「うん……」

海未「最近ファンの子に構ってる穂乃果を見て……嫉妬しちゃったんです」

穂乃果「それってどういう……」

海未「穂乃果と同じですよ、穂乃果が誰かに取られてしまいそうで嫌だったんです」

海未「だから今回も頭では穂乃果は悪くないとわかっていたのについきつく言い過ぎてしまったんです……」

海未「謝らなきゃいけないのは私の方なのに……」

穂乃果「そんなことないよ!海未ちゃんは別に悪くなんて!」

海未「いえ、きちんと謝らせてください」

海未「私こそごめんなさい……、許してください……
また以前みたいに穂乃果と笑いあいたいんです……」

穂乃果「許すに決まってるじゃん、だって穂乃果だって許してもらいにきたんだもん」

海未「そういえばそうでしたね……」

穂乃果「それに穂乃果だってまた海未ちゃんと笑いあいたい!
海未ちゃんの隣にいたいもん!」

海未「穂乃果……」

穂乃果「だからこれで仲直りだよ?」

海未「はい……、そうですね」

穂乃果「うんっ!じゃあ帰ろうか」

海未「はいっ」ギュッ



海未「ことりには今回、迷惑をかけてしまいましたね……」

穂乃果「うん、荷物を置いたら謝りに行こうか」

海未「そうですね、そうしましょう」

穂乃果「そういえば海未ちゃんはさ、なんであの時に穂乃果には相談してくれなかったの?」

海未「えっ///それはその……」

穂乃果「ことりちゃんは家族には恋愛相談をしにくいのと一緒だって言ってたけど……」

海未「そ、そうです!それです!穂乃果は生まれる前から一緒ですからね
か、家族みたいなものですからっ」

穂乃果「そっかー、家族かぁ……」

海未「ええ、家族です」

海未(家族と同じくらい大切な……かけがえのない人です)

穂乃果「んー、まあいっか!でも次に本当に困ったときは穂乃果にもちゃんと相談してよね?」

海未「わ、わかりました……」

穂乃果「穂乃果だって海未ちゃんのことが心配なんだからね!
よーし、じゃあ帰ってことりちゃんの家にいこっ!」





穂乃果(家族か……、でも今はそれでいいかな?)

穂乃果(海未ちゃんの隣にいるだけで幸せだし……)

穂乃果(でもいつか必ず落とすから!覚悟してねっ!)

今日はここまで!危なくスレが終わってしまうとこだった

>>186
貴方はしらないでしょうね!が野々村議員で再生された

~~~~~
その32 不思議な魅力

穂乃果(うーん、海未ちゃんの一番の魅力ってどこだろう)

海未「こらっ!何をボーっとしてるんですか?ステップがずれてますよ!」

穂乃果「はわわっ!ご、ごめん!」

穂乃果(あー!もう練習中にいったい何考えてるのっ!?)

穂乃果(でも海未ちゃんの魅力かぁ……まあ全部なんだけど……)

穂乃果(あえて一番をあげるとしたらどこだろう……)

穂乃果(顔?しぐさ?匂い?性格?うーん……)

穂乃果(なんだろう……なんだろう……うーん……)モンモン



海未「お疲れ様です、穂乃果」

穂乃果「お疲れ様、海未ちゃん!」

海未「なんだか今日は集中してなかったように見えましたが……」

穂乃果「き、気のせいだよ!暑かったしっ!」

穂乃果(海未ちゃんの魅力について考えてたなんて言えないよね……)

海未「確かに今日は暑いですね……、汗もいっぱいかいてしまいました」

穂乃果「うん、もうびちょびちょだよね……」

海未「あれ、穂乃果はタオルを持ってきてないんですか?」

穂乃果「えへへ、今日はちょっと忘れちゃって」

海未「しょうがないですね、私の予備を貸してあげますよ」

穂乃果「本当!?あとがとう!ちゃんと洗って返すね」

海未「いえ、手間になるでしょうしそのままで大丈夫ですよ。
ちょっと待っていてくださいね」

穂乃果「うんっ!」

穂乃果(やっぱり海未ちゃんの魅力はこの優しさかなっ!)ジーッ

穂乃果(……あれ、汗で海未ちゃんの髪の毛がうなじに張り付いてる)

穂乃果(なんというかとってもセクシーかも……)ドキドキ

海未「ありました、はい。どうぞ使ってください」

穂乃果(汗で髪の毛が顔にもっ!い、色っぽい……)ドキドキ

穂乃果「あ、ありがとう……」

海未「気にしないできちんと汗を拭いてくださいね」ニッコリ

穂乃果(そ、その状態でその笑顔は卑怯だって……)キュンキュン

海未「大丈夫ですか?なんだかおかしいですが……」

穂乃果(ち、近づかないでっ!今はだめー!)ドキッ

穂乃果「だ、大丈夫だから!タオルありがとねっ!」フキフキ

海未「そうですか?」

穂乃果「うんうん! あっ!絵里ちゃーん!ちょっと話があるの!」ドキドキ

穂乃果(今の海未ちゃんはちょっと本気でまずいよ……退避退避っと……)





穂乃果(うーん、今日の海未ちゃんの一番の魅力は汗かな!)

穂乃果(毎日違った海未ちゃんが居てそのたびに魅力って変わるんだよね)

穂乃果(だから日替わりで決めることしよう!明日はどんな魅力がでるかなっ)

>>210
どこかで聞いた気がすると思ったんだがそれか
やっちまった!

~~~~~
その33 せくすぃー?

穂乃果(はぁ……あの時の海未ちゃん色っぽかったなぁ)

穂乃果(もっとメロメロになっちゃたよ!罪な海未ちゃんだよ、まったくっ)

穂乃果(そんなところも大好きなんだけどね)エヘヘ

穂乃果(あの時の海未ちゃんがまだ頭から離れないよ……)

穂乃果(やっぱり色香ってすごいんだね……ん……こ、これだ!)

穂乃果(穂乃果の色果で海未ちゃんをメロメロにしちゃえばいいんだっ!)

穂乃果(よーし、本とインターネットで調べてさっそく実践しよっ!)



海未「なんですか穂乃果、急に家に呼び出したりして」

穂乃果「いやー、美味しいアイスがあるから海未ちゃんにもって思ってね!」

海未「そうですか……他に用事はないんですか?」

穂乃果「え?ないよ?」

海未「まさかアイスの為だけに呼び出したんですか……?」ワナワナ

穂乃果(この気配は!ヤバイやつだよっ)

穂乃果「そ、そのね!この美味しさを海未ちゃんと分かち合いたかったの!」

海未「……私とですか?」

穂乃果「そうだよ!それに海未ちゃんにも会いたかったってのもあるし!
……もしかして海未ちゃんは穂乃果に会うのは嫌だったかな?」

海未「い、いえ。そんなことは……」

穂乃果「な、ならせっかく会えたんだし一緒にアイス食べよう!ね?」

海未「しょうがないですね……、本当に穂乃果は私がいないとダメなんですからっ」フフン

穂乃果「うん!やっぱり海未ちゃんが近くにいてくれないとね~」

穂乃果(ふっふっふ、そんなに余裕ぶってるのも今のうちだよ?)

穂乃果(もうすぐ穂乃果の色香でメロメロになるんだからね)



穂乃果「はい、アイスだよ」ホイッ

海未「これですか?普通のアイスキャンディーにしか見えませんが……」

穂乃果「まあまあ、食べてみてって」

海未「そうですね、ではいただきますね」ハム

海未「うーん……美味しいですが、やはり普通のアイスキャンディーではないですか?」

穂乃果「そうかなぁ?まあ私も食べるね!」

穂乃果「はむっ……ちゅっ……」チュパ

海未「!」

穂乃果「んっ……ちゅ……おいひいよ?」

海未「ほ、穂乃果……それよりも食べ方がなにか……」

穂乃果「ふぇ?きのへいはよ?……ちゅっ……んぁ……」

海未「そ、そうですかね……///」

穂乃果(効いてる効いてる!もうちょっとサービスして……)

穂乃果「ぷはっ……、んー!やっぱり最高だよ!ちゅっ……ペロペロ」

海未「そ、そんなに舌を出して下品ですっ!///」ドキドキ

穂乃果「二人きりなんだから堅いこと言っちゃだめだよ?」

穂乃果「見て見て、こうやってアイスキャンディーの方を出し入れするとね
とっても美味しいんだよ?」

穂乃果「んむっ……ちゅっ……じゅるっ……」

海未「えっ……あっ……///」ジーッ

穂乃果(えへへ、真っ赤になっちゃってかわいい!)

穂乃果(よーし、この調子で食べ終わるまで頑張ろう!)





穂乃果(食べ終わるまでずっと真っ赤で可愛かったけどさ……)

穂乃果(あの後海未ちゃんすぐに帰っちゃった……)

穂乃果(せっかくだしもっといっぱい遊びたかったのに……)

穂乃果(それにしてもインターネットで調べた方法を使ってみたけど
なんでアイスキャンディーをああやって食べるとセクシーなんだろう?)

穂乃果(不思議だね……、まあいいや!明日もがんばろっ)

~~~~~
その34 体育の時間

海未「穂乃果!早く着替えないと体育が始まりますっ!」

穂乃果「ま、まってよ!今行くからっ」

海未「まったく……、穂乃果が今日中に提出しなければいけない
書類を忘れたせいでこんなことに……」

穂乃果「ご、ごめんってば!それより早く着替えよっ」ヌギヌギ

海未「そうでした!急がなくては……っと」グラッ

穂乃果「ちょ、こっちに倒れないでー!」ドタンッ

バタンッ

海未「す、すいません……、大丈夫ですか?」ムニムニ

穂乃果「う、うん///だけど……そのね……」

海未「安心しました……、あれこの柔らかい物は……」ムニムニ

穂乃果「海未ちゃん手が……穂乃果のを……///」

海未「!?」バッ

海未「ごめんなさいっ!わ、わざとじゃないです!」

穂乃果「もう!海未ちゃんったらエッチなんだから……///」

海未「違いますって!別に穂乃果の胸を揉んでも何も思いませんし!」

海未「そ、それより着替えも散らかってしまいました!早く着替えないと時間がないので急ぎましょう!」

穂乃果「そ、そうだったっ、急がないと!」

キーンコーカーコーン

穂乃果「ああ!もう鳴っちゃったよ!とりあえず着替えちゃわないと!」

海未「はい!」



穂乃果(ふぅ、何とか体育に間に合ったよ……)

穂乃果(えへへ、海未ちゃんに揉まれた胸がまだ熱いや)

穂乃果(もう!海未ちゃんたら大胆なんだからっ!)

穂乃果(それにしても今日の体操着は違和感があるような……)

穂乃果(なんだか海未ちゃんの匂いがする気も……、まさかこれって!?)チラッ

穂乃果(あー!海未ちゃんの体操着だ!タグに海未って名前がついてる……)

穂乃果(じゃあ海未ちゃんの方は……)チラッ


海未「~~~~!///」チラッチラッ

穂乃果(やっぱりあっちが穂乃果のみたい……)

穂乃果(やっちゃったよ……どうしよう……)

穂乃果(……あれ、でもこれって色気仕掛けのいい機会なんじゃあ)

穂乃果(むしろビックチャンスかも!よし、この機会にメロメロにしなきゃ!)

~~~~~
その35 ストレッチ

穂乃果「海未ちゃん、この体操服ってさ……」コソコソ

海未「ええ……どうやら急いで着すぎて間違えてしまったみたいですね」コソコソ

穂乃果「そっか、脱ぐわけにもいかないししょうがないよね……」コソコソ

海未「ええ……、何かの拍子でばれるといけないので準備運動のペアは一緒に組みますか」

穂乃果「うんっ!」



先生「はーい、では二人組でストレッチしてねー」

穂乃果「ストレッチかぁ……、海未ちゃん先どうぞ!」

海未「駄目です、私に時間かけさせてサボろうとしてもわかりますよ?」

穂乃果「うぅ……、あんまり好きじゃないんだもん……」

海未「練習でいつもやっているではないですか、ほらやりますよ!」

穂乃果「はーい……」



穂乃果「う、海未ちゃん強く押しすぎぃ……」

海未「いいえ!まだいけるはずですっ」

穂乃果「むりっ……むりだから……ん?」クンクン

穂乃果(体操着から海未ちゃんの匂いが……)

海未「急に静かになりましたね……、ではもう少し強めに行きますよ」

穂乃果「う゛っ……」

穂乃果(あっ……でも体操着に顔がくっつくほど匂いが……)ドキドキ

穂乃果(考えてみれば私。海未ちゃんの服着てるんだもんね)

海未「いいですよ!その調子ですっ」

穂乃果(海未ちゃんに抱きしめられてるみたいなものだよね)

穂乃果(しかもストレッチで密着もしてるし、まさに海未ちゃんづくしだよ!)

海未「だいぶほぐれてきましたね!ではもうちょっと力を入れてっと……」

穂乃果(そ、そんなに押しちゃだめだったら!体がくっついて匂いも……)スーハースーハ

海未「どうですか?」

穂乃果「んー……最高だよ」トローン

海未「す、少し強くやりすぎましたかね……」



海未「では、次は私の番ですね」

穂乃果「うん!」

穂乃果(さっきは海未ちゃんにしてやられたけど……今度はこっちの番だよ!)

穂乃果「じゃあ押すねー」グイッ

海未「はい……っ……ん?」クンクン

穂乃果(ふふっ、気づいたかな?体操着の匂いに!)

穂乃果「どうしたの、大丈夫?」

海未「い、いえなんでもないです!続きお願いします」

穂乃果「うん」

穂乃果(よーし、次は本で読んだあの技を……)

穂乃果「いくよー!」グイッ

海未「はいっ……あれ?何かが背中に……」ムニムニ

穂乃果「気のせいじゃない?それよりもっと強くするから!」グググッ

海未「んっ……少し密着しすぎでは……?」ムニュ

穂乃果(まだ気づかないのかな?もっと露骨にいこ……)

穂乃果「穂乃果はあまり力ないから体重使わないとだめなの!」ギューッ

海未「そうですか……あれ……この感触って……」プニプニ

穂乃果(えへへ、気づいたかな?)

海未「ほ、穂乃果?あの!背中にっ……む、胸が当たっています……///」カァァッ

穂乃果「胸?ああこれのこと?」グイッ

海未「そ、それです!できればやめていただけると……///」ドキドキ

穂乃果「だーめ」

海未「な、なぜですかっ」

穂乃果「だってある程度、体重かけないと上手くできないし
さっき穂乃果の胸なんて触っても何も思わないって言ったしいいじゃん」

海未「そ、それはそうですが……」

穂乃果「それにね、この胸はね」

穂乃果(よーし、あとは海未ちゃんの耳元で……)

穂乃果「わざと当ててるだよ?ねえ、何とも思わないのになんでそんなに真っ赤なの?」

海未「えっ……ちょ……いい!一体何を言ってるんですかっ!///」ドキドキドキ

穂乃果「えへへ、冗談だよっ。海未ちゃんすぐ真っ赤になるから面白くて!」

海未「そういう冗談はやめてくださいっ……その……最近の穂乃果はちょっとえっちです!」





穂乃果(確かに最近ちょっとやりすぎちゃったかな?)

穂乃果(でも真っ赤になった海未ちゃんかわいいんだもん)

穂乃果(いつものかっこよくて凛々しめな海未ちゃんも大好きだけどたまにはね!)

今日はここまで!スクフェスほのうみSidで滾る
形はちょっと変わっちゃったけど>>171>>170以外は拾えたかな?抜けてるとこもあるかも……
ネタ募集中だよ!

~~~~~
その34 普段の行いが悪い

穂乃果「うぅ……やっぱり少女漫画はいいな~」

穂乃果「見てると胸がきゅんきゅんするよ!特にこの主人公のかっこいいセリフが……ん?」

穂乃果「これだっ!私もこんなかっこいいセリフを
海未ちゃんに言ってきゅんきゅんさせればいいんだ!」

穂乃果「そうすればこの少女漫画みたいに結ばれちゃうかも!?」

穂乃果「よし、早速かっこいい口説き文句をネットで調べよっ」

穂乃果「何々~、この月がなんたらってのが評価高いみたいだね」

穂乃果「確かにロマンチックかも……、よーし明日言ってみよう」



穂乃果「ふぅー、今日はすっかり帰るのが遅くなっちゃったね」

海未「ええ、誰かさんが生徒会の仕事を溜めこんでいたせいですがね」

穂乃果「うぅ……ごめんなさい……」

海未「きちんと反省してくださいよ?」

穂乃果「はーい、それよりもありがとうね。こんな遅くまで穂乃果に付き合ってくれて」

海未「私も副会長ですからね。……それに一人にやらせてはいつ終わるかもわかりませんしね」

穂乃果「一人だったら多分日付が変わっても帰れなかったよ~!本当にありがと!」

海未「ええ、穂乃果には私がいないとダメですからねっ」

穂乃果「うんっ!これからも頼りにしてるよー!」

海未「はいはい、少しは自分でも生徒会の仕事を頑張ってくださいよ?」

穂乃果「はーい……」

穂乃果(よし……いいムードだしこの辺りで!)ドキドキ

穂乃果「ねえ、今日は月が綺麗だね」ドキドキ

海未「ええ、確か……に……!?」ハッ

穂乃果(えへへ、ど、どうかな……)ドキドキ

海未「……」

海未「コホンッ 確かに今日は月が綺麗ですね」

穂乃果(あれ……?)

海未「……遅くに帰るのも悪くないですね。こんな綺麗な月を二人で見れるんですもん」

穂乃果「えっ……///そ、そうだね!///」

海未「さて、暗くて周りも良くみえませんし、急いで帰りましょうか」

穂乃果「う、うん!///」




穂乃果(なぜか反応がなかった挙句こっちがきゅんきゅんさせられたよ……)

穂乃果(このセリフ知らなかったのかな?
海未ちゃんなら知ってると思ったんだけどなぁ)





海未「今日の帰り道……」

海未「月が綺麗だね……ですか」

海未「それは告白みたいなものなんですよ?」

海未「穂乃果がその意味を知ってるとは思えませんし、きっと偶然ですね」

海未「どきっとしてしまいそうになったじゃないですか……、穂乃果は馬鹿です……」

~~~~~
その35 やりたいこと

穂乃果「海未ちゃんファイトだよ!」

海未「は、はい!精一杯頑張ってきます!」

穂乃果「もう!駄目だよ?大切な弓道の大会なんだから絶対に勝つくらいは言わないと」

海未「し、しかし……」

穂乃果「大丈夫だよ!海未ちゃんが頑張ってたのは知ってるもん。絶対勝てる!」

海未「そう……、ですよね」

穂乃果「そうだよ!」

海未「ありがとうございます!絶対に勝ってきますねっ」

穂乃果「うん!これなかったことりちゃんの分まで応援してるからねー!」

穂乃果(だけど海未ちゃんは……)




穂乃果「海未ちゃん負けちゃった……」

穂乃果「頑張って応援したけど足りなかったかなぁ……」

穂乃果「でも負けた海未ちゃんが一番つらいんだもんね、穂乃果が励ましてあげないと!」

穂乃果「あわよくば好感度もこれでうなぎ上りにって……ダメダメ!邪な考えは!」

<メールちゅん、メールちゅん

穂乃果「あれ、メールだ。誰だろう」

海未『すみません、反省会があるので先に帰っていてください』

穂乃果「そっか……考えてみれば当然だよね……」

穂乃果「帰ろう……」トボトボ



穂乃果(海未ちゃんが勝ったら祝賀会やろうって言ってたのに残念だな……)

穂乃果(でもなんで負けちゃったんだろう……あんなに頑張ってたのに)

穂乃果(……ん?)

通行人A「あの園田って選手、惜しかったな」

穂乃果(海未ちゃんのことかな?)

通行人B「もうちょっとだったのになぁ
なんでもアイドル活動と生徒会まで掛け持ちしてるらしいし、練習不足だな」

穂乃果(!)

通行人A「弓道一本ならどうなってたか……残念だな」スタスタ

穂乃果(あっ……あぁ……)

穂乃果(海未ちゃんが負けたのって穂乃果のせい……?)

穂乃果(穂乃果が無理させているせい……?穂乃果が海未ちゃんばかり頼ってたから……?)

穂乃果(穂乃果が邪魔をしちゃってたの……?)

穂乃果(謝らないと……海未ちゃんに……)フラフラ



海未(負けてしまいました……)

海未(あんなに応援してくれていた穂乃果に合わせる顔がありません)トボトボ

海未(今日は一人で帰りましょう……。)トボトボ

海未(あれ、あそこにいるのは……)

穂乃果「いたっ!う、海未ちゃん!」

海未「穂乃果、なぜ……。先に帰っていて欲しいとメールをしたんですが……」

穂乃果「うん、見たよ。でもどうしても言わないといけないことがあって……」

海未「言わないといけないこと?」

穂乃果「海未ちゃん、今日負けちゃったよね」

海未「……ええ、すみません。応援してくれていたのに」

穂乃果「それって……穂乃果のせいだよね」

海未「ど、どうことですか……?」

穂乃果「あのね、話してる人がいたの。海未ちゃんは弓道一本なら優勝だったって!」

海未「い、いったいなにを……」

穂乃果「穂乃果がアイドルに、それに生徒会にまで引っ張っていかなかったら優勝だったって!」ポロポロ

穂乃果「だから海未ちゃんが負けたのは穂乃果のせいだよ……ごめんね……ごめんなさい……」ポロポロ

海未「ち、違います!穂乃果のせいなどでは!」

穂乃果「だってそうでしょ……
ライブの練習だけでなくて生徒会の仕事まで海未ちゃんに頼って……」

穂乃果「せめてどちらか片方でもなければ……勝てたかもしれないのに!
私が海未ちゃんに頼り切ったばっかりに……」

海未「や、やめてください、私が負けたのは別に……」

穂乃果「そ、それでね。考えたの、μ'sは無理だけど……
せめて生徒会だけは頼るのやめようって……」

穂乃果「ごめんね……今まで……」ポロポロ

海未「もうやめてくださいっ!」ギュッ

穂乃果「えっ……」

海未「穂乃果に頼られるのは嬉しいんです!私が頼られたくてやっていることなのでいいんです!」ギューッ

海未「それに穂乃果の泣き顔を見るのはとってもつらいんです、大会で負けるよりもずっと……
なのでお願いですから、自分を責めないでください……」

穂乃果「で、でも……」

海未「でもじゃありません。穂乃果が泣き止んでくれるまで離しませんからっ」

穂乃果「誰か来ちゃうかも……」

海未「知りません、だったら早く泣き止んでください」

穂乃果「……海未ちゃんて……たまにすごい強引だよね……」

海未「誰のせいですか」

穂乃果「うん……うん……ありがと……」グッス



海未「もう、泣き止みましたね」

穂乃果「うん、ごめんね。いきなり取り乱しちゃって」

海未「本当に驚きましたよ。まさか私が慰めることになるとは……」

穂乃果「うー……。穂乃果だって最初は慰めるつもりだったんだよ」

穂乃果「ただ……さっきの話を聞いちゃって頭の中がぐちゃぐちゃになっちゃって……」

海未「いいんですよ、私が負けたことは穂乃果が気にすることではありません」

穂乃果「うん……」

海未「それに……弓道には悪いですが、今の私にはもっとやりたいことがありますから
負けてもあまり気にしてないんです」

穂乃果「……だったらなんで穂乃果と一緒に帰ってくれなかったの?」

海未「そ、それはその……負けるのはいいんですが、応援してくれた穂乃果に
合わせる顔がなくて……」

穂乃果「もう、何それ!意味わからないよっ」

海未「そういうものなんです……」

穂乃果「ふーん、ところで弓道よりもやりたいことってなんなの?」

海未「ああ、それはですね」ジーッ

穂乃果「うん?なになに?」

海未「内緒です♪」

穂乃果「えー!ここまで引っ張っといて!?」

海未「私に慰めさせた罰です!一人で考えなさいっ」

穂乃果「うぅ……海未ちゃんのいじわる……」

海未「なんと言おうが駄目です!」

穂乃果「ちぇー……」





海未(私が弓道よりもやりたいこと)

海未(それは穂乃果を隣で支えることなんですよ?)

海未(まったく、いつになったら気づいてくれるんですかね……)

今日はここまで!気を抜くと付き合いそうになる
ネタありがとうございます!FCやっば・・・やっば・・・

~~~~~
その36 おまじない

穂乃果「さ~てと、今日も海未ちゃんにアタックしかけないとね!」フンス

希「お~、いたいた!穂乃果ちゃん、ちょっとええ?」

穂乃果「あっ、希ちゃん。どうしたの?」

希「いやー、最近海未ちゃんに積極的やん?ちょっと手助けでもしようかと思ってな」

穂乃果「本当?助かるな~……って、気が付いてたの!?」

希「え……だってあれだけ激しくアタックしてれば嫌でも……」

穂乃果「そ、そんな……、ばれてないと思ってたのに……」

穂乃果「もう恥ずかしすぎて生きていけないよ……うわあああん!」

希(えっ……まさかこの子周りにばれてないと思ってたん?)

希(気づいてないのは本人達くらいでみんな空気読んで色々サポートしとるんやけど……)

穂乃果「うぅ……今日からどんな顔してみんなに会えば……」

希「あー、なあ穂乃果ちゃん。ウチって結構鋭い方やん?」

希「だから気づけたんであってな、周りはまだ気づいてないと思うんよ」

穂乃果「ほ、本当……?」

希「ウチが保障するよ!大丈夫や、穂乃果ちゃんの隠し方は完璧や!」

希「周りは全く持って気づいてないし、ウチ以外はこれから先も気づくことは不可能や!」

穂乃果「そ、そうだよね!焦っちゃったよ~」

希「ごめんなぁ、でもウチも色んな意味で焦ったから御相子ってことで……」

穂乃果「う、うん!そういえば希ちゃんは穂乃果の手助けしてくれるって言ってたよね?」

希「そうやったね。スピリチュアル知り合いに聞いた良さそうなおまじないがあるんよ!」

穂乃果「ほ、本当?どんなおまじないなの?」

希「えっとな、ゴニョゴニョゴニョ」

穂乃果「そ、それはすごいよ!是非教えてくださいっ」

希「ええよ、元々教えるために来たんやしね」

穂乃果「あ、ありがとう希ちゃーん!」

希「ただし一回しか使えないおまじないだから頑張ってな」

穂乃果「うん!」

~~~~~
その37 本当に

希『おまじないの方法は簡単でな
トイレの個室で30分間想い人のことを想いながら祈り続ければええんや』

希『そうすればあら不思議!想い人と体育倉庫で二人きりで閉じ込められる!って言う素敵なイベントが起こるんや』

穂乃果(って言葉に釣られて30分近く祈ってるけど……)

穂乃果(冷静に考えると絶対に嘘だよね……)

穂乃果(でも海未ちゃんと二人きりの体育倉庫とか穂乃果の夢見たシチュエーションの一つだし、試してみるのは仕方がないよね!)

穂乃果(……これで何も起きなかったら希ちゃんに苦情いってやる)



穂乃果(もうそろそろ30分のはず……何が起きるかっ!)

穂乃果(…………)

穂乃果(…………)

穂乃果(…………)

穂乃果(……何も起こらない)

穂乃果(やっぱりデマだったんだ!もう、早速希ちゃんに苦情言いにいかないと!)プンプン

バターン

穂乃果「!?」

海未「穂乃果!いるのはわかってるです!出てきなさいっ!」

穂乃果「ななな!海未ちゃん!?」

海未「やはりいましたね!何やってるですかっ!」

穂乃果「ちょ、ちょっとここお手洗いだよ!?なんで……」

海未「なんでじゃありません!今日の生徒会の活動は
体育倉庫の整理をすると決めていたのを忘れたんですか?」

穂乃果「体育倉庫!?」

海未「そうですよ!待てども待てども、一向に姿を現さないので探して回ったんですよ!」

穂乃果「ご、ごめん。でもどうしてここが……」

海未「いろんな人に聞き込みをしたら30分くらい前に
スキップしながらお手洗いに入る穂乃果を見た人がいたんです」

海未「まさかと思ってきてみたら本当にいたとは……、ここでサボるつもりだったんですね……」

穂乃果「ち、違うってたまたまだよ!たまたま!」

海未「知りませんっ!早くでてきなさいっ」

穂乃果「わかったから待ってよぉ……」

穂乃果(おまじない本当だったのかな?いや、まだそうと決まったわけじゃないよね……)



穂乃果「うわぁー、体育倉庫ってあまり入らないけどすっごく古いんだね」

海未「古い建物ですからね。さあ、遅れた分ビシバシとやって取り戻しましょう」

穂乃果「ところでことりちゃんはどうしたの?」

海未「ことりなら用事があって参加できないと言ってたではないですか」

穂乃果「そ、そうだっけ……」

海未「ただでさえ二人しかいないんですから、喋ってないでやりましょう」

穂乃果「はーい……」

穂乃果(体育倉庫に二人……これって本当に)ドキドキ



穂乃果(何が起きるんだろう)ソワソワ

海未「むっ、ここの棚達は古くなっていますね。用務員さんに伝えておかないと……」

穂乃果(本当に海未ちゃんと二人っきりで閉じ込められるのかな……)ドキドキ

海未「穂乃果、気を付けてくださいね。そこの棚がかなり古くなっていて安定性があまりないので」

穂乃果(閉じ込められたらどうしよう)ドキドキ

海未「聞いていますか?その棚が古くなってるので気を付けないと……」

穂乃果「えっ?ああ、ごめんね。この棚にこれ置けばいいの?」ホイッ

海未「ち、違います!そんなことをしてはバランスが!」

穂乃果「へ?バランス?」

ぐらぐらぐら

海未「穂乃果っ!」ダッ

穂乃果「えっ……」




穂乃果「げほっ……げほっ……」

海未「げほっ……、大丈夫ですか?」

穂乃果「う、うん。何が起こったの……?」

海未「古い棚が倒れてしまい、私たちはその下敷きになったみたいです……」

穂乃果「そうなんだ……って!あ、あの海未ちゃん、顔が…近い……」

海未「す、すいません!とっさだったので変な庇い方をして……」

穂乃果「い、いいから!だって穂乃果のこと守ってくれたんだもん!」ドキドキ

穂乃果(海未ちゃんに覆いかぶさられて……顔もこんなに……)ドキドキ

海未「すみません、今どきますから……っ!」

穂乃果「ど、どうしたの?」

海未「すみません、どうやら私たちは棚同士が倒れた隙間に運よく入れたらしく……」

穂乃果「え?つまりどういう……」

海未「中から強引に出るのは相当危険かと……」

穂乃果「じ、じゃあ私達このまま……」

海未「ええ、誰か助けが来るまではこのままの方が……
下手に抜け出して崩れたら危険です」

穂乃果「あの……この体育倉庫に閉じ込められたってことになるの?」

海未「ええ、そういうことになりますね……」

穂乃果(えええええ!あのおまじない本当だったの!?)



海未「すみません、私がもっと注意をしていれば……」

穂乃果「ち、違うよ!穂乃果が悪いんだもん!」

穂乃果(……色んな意味で)

海未「しかし……」

穂乃果「しかしじゃないよ!それにきっとすぐに誰か来てくれるよっ」

海未「そうだといいんですが……」

穂乃果「大丈夫!信じて待ってよう?」

海未「そ、そうですね。」

穂乃果「おしゃべりでもして待ってようか?海未ちゃんに話したいこといっぱいあったんだ!」

海未「もう、こんな状況なのに穂乃果はいつでも穂乃果なんですね」

穂乃果「穂乃果だからね!」

海未「意味が分かりませんっ!……だけどちょっと心強いです」

穂乃果(えへへ!好感度アップかな?)



穂乃果「……」

海未「……」

穂乃果(何時間たったんだろう……、もう真っ暗になっちゃったよ……
話すこともとっくになくなっちゃった……)

穂乃果「ねえ、どれくらいたったのかな……?」

海未「わかりません……、しかし辺りの暗さを考えると夜みたいですね……」

穂乃果「うん……」

穂乃果「……」

海未「……」

穂乃果「もしかしたらずっとこのまま……」

海未「いえ、さすがに明日になれば体育の時間でここも使うので
ずっとというはずは……」

穂乃果「そ、そうだよね!でもそれまではこのまま……」

海未「我慢しましょう……」

穂乃果「……」

海未「……」

穂乃果(うー、何か喋ってないと海未ちゃんの息遣いが聞こえて……)ドキドキ

穂乃果(それにずっと同じ態勢だからちょっと疲れちゃった……ん?)

穂乃果(海未ちゃんってずっと穂乃果にのしかからないために腕を支えにしてるけど……
相当つらいんじゃ……)

穂乃果「ねえ、海未ちゃん」

海未「な、なんですか?」

穂乃果「その……腕つらくない?」

海未「だ、大丈夫です!」

穂乃果「……嘘。本当は辛いんでしょう?」

海未「うっ……、まあ多少はですが……」

穂乃果「ずっと穂乃果に気を使ってくれてたんだもんね」

穂乃果「良かったらいいよ、楽にしてくれても……」

海未「あの、それって……」

穂乃果「うん、穂乃果にのしかかっちゃって大丈夫だよ?」

海未「だ、だめです!そんなことできませんっ!」

穂乃果「じゃないと海未ちゃんがつらいでしょ?
それにちょっと寒くなってきたし身を寄せ合って温まりたいなーって///」

海未「確かに冷えますね……」

穂乃果「でしょう?ここで風邪引くのもあれだし……」

海未「うぅ……で、ではすみませんがお言葉に甘えて……」

穂乃果「うんっ」

穂乃果(んっ……海未ちゃんの重みと暖かさを感じる……)

海未「その……重たくないですか?」

穂乃果「そんなことないよ!むしろ軽いくらいっ」

海未「ならいいんですが……、ではしばらく休ませてもらいますね」

穂乃果「うん」



穂乃果(うぅ……真っ暗の中……海未ちゃんと密着……聞こえるのは互いの息遣いだけ……)

穂乃果(な、なんなのこの状況!?穂乃果おかしくなっちゃうよっ)ドキドキ

穂乃果(あー、もう!落ち着かないよ……)ソワソワ

海未「? 穂乃果、もしかして寒いですか?」

穂乃果「へっ?う、うん!やっぱりもう夜は冷えるね~」

穂乃果(うー、海未ちゃんが近すぎてどきどきしてるなんて言えないよ……)ドキドキ

海未「そ、それなら!こうすれば暖かくなりますよ……」ギュッ

穂乃果「ふぇっ!?な、なんで穂乃果に抱き着いてるの!?」

海未「寒いと言っていたので……、こうすれば暖かくなると思いまして」

穂乃果「た、確かに言ったけどさ!でもこれって……///」

海未「穂乃果に風邪をひかれたら大変ですから
ちょっと汗臭いかもしれませんが我慢してくださいっ」

穂乃果「汗臭いとかそういうのじゃなくて……うー、ありがとう……」

穂乃果(海未ちゃんは純粋な気持ちで包みこんでくれてるんだもん
変なこと思っちゃだめだよね。でも……)ジーッ

海未「どうかしましたか?」

穂乃果(うぅ……でもやっぱり近すぎるよっ!)ドキドキ



穂乃果(海未ちゃんに抱きしめられて何時間たっただろう……)

穂乃果(もう寒いどころか体が熱いよぉ……)ドキドキ

海未「もうそろそろ日付が変わったころでしょうか……」

穂乃果「そ、そんなに経ってたんだね……」

海未「お腹は減っていませんか?」

穂乃果「うん、大丈夫だよ。」

穂乃果(ドキドキしすぎてお腹が減る暇もないよ……)

穂乃果(海未ちゃんはどうなのかな……)

海未「さすがにこの時間ですから、朝までは助けは諦めた方がいいですね……」

穂乃果「そうだね……」

穂乃果(ってことは朝までこのまま!?)

海未「あの……」

穂乃果「な、なに?」ドキドキ


海未「眠くなってしまいまして……その……眠ってもいいですか?」

穂乃果「あ、あぁ!もう夜中だもんね!穂乃果も眠くなっちゃってたんだよ!」

海未「本当ですか?ではこんな状況ですが寝ましょうか」

穂乃果「うん!寝て元気を貯めとかないとねっ」

穂乃果(何期待してたんだろ、そんなわけないのに……)



穂乃果「ねえ海未ちゃん、寝ちゃった?」

海未「すーっ……すーっ」

穂乃果「寝てるよね?」プニプニ

海未「うぅ……くぅ……くぅ……」zzz

穂乃果「ぐっすりだね、でも穂乃果をずっと庇ってくれて
疲れてたんだもんね」

穂乃果「……今日は閉じ込めちゃってごめんね」

穂乃果「棚を倒したのは穂乃果なのに海未ちゃんはそのことに全然触れないで
むしろ、穂乃果に気を使って頑張ってくれてたよね」

穂乃果「なんでそんなにかっこいいの?もっと好きになっちゃったじゃん……」

穂乃果「もう我慢できないよ……、胸が張り裂けそうってこういう状態のこというのかな?」

穂乃果「こんなに好きにさせた海未ちゃんが悪いんだもん。
だから寝てるのに、ごめんね……」ちゅっ

海未「んっ……」zzz

穂乃果(えへへ、しちゃった……、キスしちゃった……)

穂乃果(今はほっぺただけど……それでもいいや……)



穂乃果(その後、朝早くに私たちは希ちゃんによって救出された)

穂乃果(何でも穂乃果たちは希ちゃんの家に泊まってることになってたらしい)

穂乃果(海未ちゃんに色々突っ込まれてたけど全て『スピリチュアルやん?』
で流した希ちゃんをみて、希ちゃんには絶対に勝てないと改めてわからされたよ……)


希「なあ、穂乃果ちゃん。どうやったウチのおまじない」

穂乃果「うん!効果ばつぐん、急接近だったよっ!」

穂乃果(穂乃果の心がだけど)

希「ほんまに!?他にも『沈没船に二人で取り残されるおまじない』とか
『巨大隕石を二人で迎撃しに行くおまじない』とかあるんやけどどう?」

穂乃果「えっ、いやー……おまじない系はもういいかな?」

希「う~ん、残念やなぁ。まだまだいっぱいあるのに……」

穂乃果「あはは、またいつかね……」

ちょっと休憩!一日一ほのうみの予定が……
と、取り戻さないと

>>275の海未ちゃんのセリフ、脱字なのはわかってるし指摘して笑うつもりもないのだけど、

>海未「穂乃果!いるのはわかってるです!出てきなさいっ!」
>海未「やはりいましたね!何やってるですかっ!」

なんかこれが敬語覚え始めたばかりの幼海未ちゃんっぽくて、なんかこうフフッヒ

脱字でどっかの音楽部の五人組の後輩みたいになってた・・・
気を付けます

~~~~~
その38 共有

穂乃果「~~~♪」

海未「穂乃果、何をしているんですか?」

穂乃果「~~~♪」

海未(イヤホンで音楽を聴いているようですね)

穂乃果「ふ~んふふ~ん♪」

海未(鼻歌まで歌って可愛いですね)



~数分後~

海未(むぅ……、一向に穂乃果が私に気づいてくれません……)

穂乃果「~♪」

海未(そんなにいい曲を聴いているんでしょうか……)

海未(いつもならすぐに気が付いて私に擦り寄って来るのに……)

穂乃果「~~~♪」

海未(……寂しいです)



穂乃果「~~♪ふぅ、良い曲だった!ってあれ、海未ちゃん」

海未「はい、私です……」ドヨーン

穂乃果「い、いつからいたの?」

海未「今さっきですよ……」ドヨーン

穂乃果「そっか~、全然気づかなかったよ。ごめんね!」

海未「いえ、いいんです……」メソメソ

穂乃果「なんか元気ないね、……そうだっ!そんな時はこの曲だよ!」

海未「へっ?」

穂乃果「とってもいい曲なんだよ!一緒に聞こう?」

海未「一緒にって言っても一人ずつしか聞けないじゃないですか……
私のことは気にせずに楽しんでください……」

穂乃果「こうすれば大丈夫だよ、くっ付いてっと……」ギューッ

海未「ち、ち、近いです!」

穂乃果「これを海未ちゃんの片耳に入れてっと……これで二人で聞けるね♪」

海未(ひ、一つのイヤホンをふたりで……、穂乃果の顔がすぐそばに……)ドキドキ

穂乃果「とってもいい曲なんだよ?じゃあ流すね」

海未「は、はい///」

海未「本当ですね……、とてもいい曲です。どことなく声が穂乃果に似てるような……」

穂乃果「気のせいだよ!穂乃果こんなに歌上手くないもん!」

海未「いえ、とても上手だと思いますが……なんて曲なんですか?」

穂乃果「うーんと、なんだったかな?笑顔と笑顔でなんたらって曲だったと思うけど……」

海未「ふふっ、なんだかタイトルも穂乃果っぽい曲ですね」

穂乃果「そうかなぁ?よーし!穂乃果もこんな曲が歌えるように頑張るよっ」

海未「それなら私も穂乃果にぴったりの歌詞を作れるように頑張りますね」

穂乃果「うん!とりあえずこの曲を聞いて勉強だね。ほらもっとくっ付いて!」ギューッ

海未「ち、近すぎです!もうちょっと距離を……!」

穂乃果「だーめ♪だってイヤホンそんなに長くないんだもん」

海未「で、ですが!もうちょっと距離は取れるはずですっ」

海未「あんまり近すぎると……その……」

穂乃果「知らないよっ!ほら、また流すからね!」

海未(私の胸の音が聞こえてしまうかもしれないじゃないですか……)



~夜・穂乃果の部屋~

穂乃果「いやー、今日は海未ちゃんと音楽も聞けたし良い日だったなぁ……」

穂乃果「……あれ?良く考えるとあれって結構凄い行為じゃない?」

穂乃果「だってあんなに顔が近かったし!冷静に考えると……あわわわっ!」

穂乃果「うわーん!もっとあの幸せをかみしめておくべきだったよっ!」

穂乃果が左に座ってて、海未ちゃんが右に座ってて、それでいてイヤホンは穂乃果が左耳に、海未ちゃんが右耳に付けて密着の図が浮かんだ。
たまらん

次、観覧注意です

~~~~~
その39 誤算?
~お出かけ中~

海未「穂乃果、道はこっちであっているんですか?
どんどん人通りがなくなってきますが……」

穂乃果「大丈夫だよ、穂乃果を信じて!」

海未「なんかすごく嫌な予感がするんですが……」

穂乃果「キ、キノセイダヨ?」

海未「……カタコトじゃないですか?」ジトー

穂乃果(ふぅ、いけないいけない。ばれないようにしないとね)

穂乃果(この作戦は穂乃果一人の作戦じゃないんだもん。絶対に成功させなきゃ!)


~前の日~

穂乃果(希ちゃんが穂乃果に用ってなんだろう……、海未ちゃんに関することらしいけど)

穂乃果(まあ、いけばわかるよね)

ガラッ

穂乃果「お待たせ、希ちゃん」

希「おぉ、待ってたよ穂乃果ちゃん」

穂乃果「海未ちゃんに関する話って何かな?
……もしかしてまたおまじないじゃないよね」

希「おまじないもええんやけど、今日は別の案を持ってきたんよ!」

穂乃果「別の案……?」

希「そう!名付けて『不良でドッキリ大作戦』や!」

穂乃果「ふ、不良でドッキリ!?それってまさか少女漫画でよくあるあの……」

希「そう、不良に絡まれたところを助けるという王道トキメキイベントや!」

穂乃果「そ、それを穂乃果が……?」

希「せやで、ウチが全面協力で不良役もこっちでちゃんと用意する!
どう、やってみない?」

穂乃果「の、希ちゃん……」ガシッ

希「穂乃果ちゃん……」ガシッ

穂乃果「ありがとおおおお!最高だよっー!」

希「ええんよ、可愛い後輩の手助けするのは上級生の義務やからね」

希(楽しそうだからってのが一番の理由やけどね)

希(どうなるのか明日が楽しみや!)



海未「まだつかないんですか?治安の悪そうな場所に来てしまいましたが……」

穂乃果「うーん、この辺りのはずなんだけど……」

穂乃果(予定では変装した希ちゃん達が待ち構えてるはずなんだけど……)

海未「だいたいこんな場所に何の用があるんですか?」

穂乃果「えーっとそれは―――「ねえ、君たち何してるの?」

海未「えっ?」

穂乃果(きたっ!)

男1「女の子だけで歩いてたら危ないよー?案内してあげるよ!」

男2「そのお礼にちょっとカラオケやらに付き合ってくれればいいからさ!」

海未「なななっ!」

穂乃果(うっ……結構怖そうな人雇ったんだね……
てっきり変装した希ちゃんかと思ったのに……)

穂乃果(でもここで私がカッコよく助ければ作戦成功だね!)

男1「ねえ、君たちすっごい可愛いね!面白い場所あるから連れてってあげるよ?」

海未「す、すみませんが私達急いでるので……」

男2「じゃあ俺たちが道案内してやるよ」

海未「ま、間に合ってます。ど、どいてください!」

男1「ちょっと位いいじゃんさ」ガシッ

穂乃果「海未ちゃん、穂乃果にまかせて」ボソッ

海未「へっ?」

穂乃果「……結構です!触らないでくださいっ」バンッ

海未「ちょっと穂乃果!」

穂乃果(えへへ、やりすぎちゃったかな?でもカッコよく決まったはず!)フフン

穂乃果「行こう海未ちゃん!」

男2「……おい、ちょっと待てよ」

穂乃果(へっ……)

男1「痛いなぁ……女の子でも暴力はまずいんじゃないかなぁ?」

穂乃果「あの……軽く叩いただけでそこまで強くは……」

男1「いやー、結構痛かったよ?慰謝料取れるんじゃないかな」

男2「確かに慰謝料もらってもいいかもなぁ……」

穂乃果(うー……ここまでしつこくなくていいのに!どうなってるの?)

<メールやん、メールやん

穂乃果(あっ、希ちゃんからのメールだ。どれどれ)

希『電車が遅延したからちょっと場所に着くの遅れるわー
本物に絡まれんように気を付けてね』

穂乃果(……へ?)

男2「何、スマホ見てるんだよ。いい加減にしろって!」ドンッ

穂乃果「えっ……」バタッ

穂乃果(ほ、本物……?)

海未「穂乃果っ!」

穂乃果(そ、そうだ……海未ちゃんがいるんだ……なんとかしないと……)

穂乃果「ご、ごめんない……そんなつもりはなくて……」

男1「ごめんで済んだらってやつだよね?
……ここだとあれだしとりあえず場所を移そうか」

穂乃果「す、すみません……。許してください……」ブルブル

男2「許すかどうかを決めるから移動するってんの。ほら行くぞ」ガシッ

穂乃果「あっ……うっ……ぐすっ……ぐすっ……」

穂乃果(こ、怖いよ……だれか……)ポロポロ

男1「あーあ、泣いちゃったよ。めんどくさいなぁ。ほらそっちの髪の長い子も……ん?」

海未「ほ、穂乃果に……、穂乃果に触れるなっ!」バシッ

男2「いってえ……、何すんだこいつ……」

海未「穂乃果を泣かせた……、許せません……」

穂乃果「う、海未ちゃんダメだよ……」

海未「大丈夫ですから、心配しないでください」

男2「……人様を殴りつけといて覚悟はできてるんだよな?」

海未「そんなことは知りません、ですが穂乃果を泣かせた貴方は絶対に許せません」

穂乃果(ど、どうしよう……このままじゃあ海未ちゃんが……)

<誰か来てくださいっ!女の子が襲われてますっ!

海未「!?」

穂乃果(こ、この声……)

男1「おい、人が来るとまずいから行くぞ!」

男2「ちっ……しょうがないな」ダッ



海未「……た、助かったみたいですね」

穂乃果「う……うぅ……怖かったよぅ、海未ちゃん……ぐすっ」ギューッ

海未「まったく、最初の勢いはどうしたんですか」ナデナデ

穂乃果「だって……だってあんなことになるなんて……」グスグス

海未「いくらなんでも刺激しすぎです……でも、穂乃果が無事で良かったです」ナデナデ

穂乃果「うんっ……ご、ごめんね……ぐすっ」

海未「別に穂乃果が悪いわけではないですよ?
……ここにいるのも危なさそうなので移動しましょうか」

穂乃果「うん……あれ……」

海未「どうしたんですか?」

穂乃果「腰が抜けて立てない……」



穂乃果「……ねえ重くない?」

海未「軽いですよ?この前一緒にダイエットしたおかげですね」

穂乃果「うぅ……元々穂乃果は軽いもん」

穂乃果(海未ちゃんの背中暖かいなぁ……、こんな華奢な背中なのに……)

穂乃果「……なんであの時はどうしたの?冷静な海未ちゃんらしくなかったよ」

海未「……わかりません」

穂乃果「え?」

海未「私もすっごく怖かったはずなのに……
泣いている穂乃果を見たら頭が真っ白になって……気づけばあの状況に……」

穂乃果(必死に穂乃果のこと守ってくれたんだ……)

穂乃果「海未ちゃん、ありがとう……」



希「……」ジーッ

希「いや~、遅刻して現地に着いたときは、アカン!ってお思ったけど今は
いい雰囲気みたいやし大成功やね!」

希「本当に良かったわ~」

にこ「……」

希「にこっちもそう思うやろ?」

にこ「ええ……そうね……」

希「よーし、じゃあ帰ろうか!」

にこ「……ねえ、にこがスケバンみたいな格好してここまできた意味ってあるの?」

にこ「だいたいスケバンって刑事よね?不良役に向いてない気がするんだけど……」

希「まあ結果オーライってことで!」

にこ「な、納得いかないわ……!」

~~~~~
その40 萌え要素

穂乃果「次はどんなことして海未ちゃんを落とそうかな~」ペラペラ

穂乃果「んっ、『今流行の萌え要素特集!』か~」フムフム

穂乃果「今は『ギャップ萌え』ってのが流行してるんだね」

穂乃果「たまに見せるあの子の一面にドキッ!か……」

穂乃果「確かに海未ちゃんがたまに見せるかっこいい一面に穂乃果もどっきどきだよ!」

穂乃果「……そうだ!」

穂乃果「穂乃果にもギャップを作って海未ちゃんを萌えさせよう!」

穂乃果「ふふっ、早速どうするか考えないとね!」



~次の日~

海未(今日は少し早めに家を出てしまいましたね……)テクテク

海未(穂乃果はきちんとくるでしょうか?こなかったらまたお説教ですね、ふふっ)

穂乃果「あ!海未ちゃんおはよう、やっぱり早いんだねっ」

海未「はい、おはようございま……す?」

海未(な、なぜ穂乃果が!?約束の時間までまだ20分近くあるのに!?)

穂乃果「いやー、やっぱり朝はいいね!」

海未「……あの、なんで今日はこんなに早いんですか?何かありました?」

穂乃果「? なんで?」

海未「いえ、別に……」

海未(……たまにはこんな日もありますよね)



~授業中~

海未(今日の穂乃果は早起きでしたね、おそらくその分授業中に寝るはずです)

海未(穂乃果にノートを貸してあげるためにもちゃんとノートを取らなくては)カキカキ

海未(……)チラッ

穂乃果「……」カキカキ

海未(むっ、まだ起きていましたか……、しかしあと数分も経てば……)




~20分後~

穂乃果「……」カキカキ

海未(ね、寝てない!?それどころか真面目にノートを取っているように見えます……)ジーッ

海未(一体穂乃果に何があったんですかっ!?)ジーッ

先生「こらっ!園田、あまりよそ見はするなよー?」

海未「す、すいません!///」

海未(……穂乃果のせいですっ)



キーコーカーコーン

穂乃果「うー!疲れたぁ」

ことり「穂乃果ちゃん、今日は珍しく授業中に寝てないね♪」

穂乃果「うん!」

海未「それが当然なんです!」

穂乃果「……自分は怒られた癖に」

海未「そ、それより……次の授業の宿題はきちんとやってきました?」

海未(どうせ忘れてきて私に泣きつくんですよね)

海未(ちゃんと教えられるように予習復習もばっちりです)

穂乃果「へへー!今日はきちんとやってきたんだよっ」

海未「はいはい、では教えてあげます……え?」

穂乃果「もう!やってきたったらー!」

ことり「本当に?穂乃果ちゃんすごーい!」

穂乃果「えへへ、本気になればこんなもんだよっ」

海未「す、すみません。少し見せてください!」

海未(……全部きちんとやってありますね)

穂乃果「やったって言ってるのに……まったく疑い深いなぁ」

海未「すみません……」

穂乃果「どうどう?穂乃果のこと見直しちゃった?」

海未「ええ……」

ことり「すごいよ穂乃果ちゃん!さすがだねっ」

穂乃果「でっしょー!」エッヘン

海未(なんなのでしょうかこの感覚は……)



海未(この後も穂乃果はきちんと授業を受け、生徒会の仕事も真面目にこなしました)

海未(良いことのはずなのに……、なぜだかもやもやします)





穂乃果「いや~、今日は疲れたなぁ……」

海未「今日は真面目に授業も受けてましたもんね。生徒会もさぼりませんでしたし……」

穂乃果「うん!頑張ったよっ」

海未「本当にどうしたんですか?もしかして体調が悪いとか……」

穂乃果「そんなんじゃないってば!それよりも頑張ったんだからもっと褒めてよ!」

海未「ええ……、そうですね」ナデナデ

穂乃果「そうそう、その調子だよっ!」

海未(穂乃果が頑張ってるのはいいことなはずなのに……)

穂乃果「もう海未ちゃんに怒られっぱなしの穂乃果じゃないからっ
これからは私も真面目組だからね」フンス

海未「っ……!」

海未(やっとわかりました……今日感じていた気持ちが……)

穂乃果「どうしたの?」

海未(私は寂しいと感じていたんですね……)

穂乃果「ねーえー!どーおーしーたーのー!?」

海未「!? い、いえ!なんでもありませんっ」

穂乃果「本当?ならいいけど」

海未(……このまま穂乃果が私を必要としなくなったら、私はどうなるんでしょうか)

海未(穂乃果のお世話係の私、それがなくなったら一体……)

穂乃果「てーい!」ポンポン

海未「なっ!い、いきなり頭を触らないでくださいっ!」

穂乃果「うー!だって海未ちゃんつらそうな顔してたんだもん」

海未「……気のせいですよ?」

海未(……顔にでてましたか)

穂乃果「気のせいなんかじゃないよ!今の海未ちゃんすっごくつらそうだもん」

海未「……」

穂乃果「何か悩み事があるなら穂乃果にちゃんと相談するって約束したよね?」

穂乃果「頼りないかもしれないけど、穂乃果のこともちゃんと頼って!
何か悩んでるなら、私も一緒に悩んで答えを出したいの!」

海未「あっ……」キュン

海未(そっか……簡単なことだったんですね)

海未「ふふっ……」クスクス

穂乃果「う、海未ちゃん!?」

海未「すいません、変なことで悩んでたのがバカらしくなってしまって」

穂乃果「やっぱり悩んでたんだ!何があったの?」

海未「いえ、もう解決したので大丈夫ですよ。それより帰りましょう」

穂乃果「本当に……?」

海未「ええ!」

海未(穂乃果に頼られなくなるのは少しさびしいです……)

海未(しかしそれなら、今度は私が穂乃果を頼ってもいいですよね)

海未(子供の頃みたいにまた穂乃果に……)



~次の日~

海未「……」イライラ

ことり「穂乃果ちゃん遅いね……」

海未「本当ですね」イライラ

海未(真面目になって頼ろうと思った次の日にはこれですかっ!?)

穂乃果「うわぁぁ!ごめんね!遅れちゃった!」

海未「ようやく来ましたね……、なんだったんですか昨日の真面目になる発言は!」

穂乃果「いやー、穂乃果にも色々事情があると言いますか……」

海未「知りませんっ!まだまだお説教が必要みたいですね……!」

ことり「待って海未ちゃん!そんなことしてたら遅刻しちゃうよっ」

穂乃果「そうだよ!よーし、学校にダッシュだよっ!」ダッ

海未「ま、待ちなさいっ!」

海未(なんだったんでしょうか昨日の穂乃果は……そして昨日の私のあの気持ちは……)

海未(ですがやっぱり……この関係が一番しっくりきますね)



穂乃果(いやー、昨日はあのまま真面目になるつもりだったんだけどね)

穂乃果(考えてみたら一日中真面目に過ごしてたら
ギャップ萌えでもなんでもないってことに気づいちゃったよ)

穂乃果(やるときはやるって感じにしないとっ……ってことで)

穂乃果「海未ちゃーん!学校着いたら宿題教えてっ!」

海未「まったく、昨日は真面目にやってきたと思えば……」

穂乃果「毎日やると疲れちゃうからね」

海未「なんですかそれはっ。もう、しょうがないですね!」

穂乃果「えへへ、ありがと」

海未「ただし、写すのは駄目ですからね?教えてあげるので一緒にやりましょうね」

穂乃果「うん!」

穂乃果(それにやっぱり海未ちゃんのお説教がないと、ちょっと寂しいもんね!)

今日はここまで!

~~~~~
その41 自主練習

穂乃果「ほっ!ふっ!はっ!」

海未「いい感じですよっ」

穂乃果「本当?」ハァハァ

海未「ええ!……っとワンテンポ遅れてきましたよ!集中してください」

穂乃果「うんっ!」





穂乃果「休憩~、つかれたぁ」

海未「お疲れ様です、今日は一段と気合が入ってますね」

穂乃果「うん!せっかく海未ちゃんが自主練に付き合ってくれたんだしね」

海未「普段からその意気で生徒会の仕事などもやってくれるといいんですが……」

穂乃果「うー!休憩終わりっ!練習再開だよっ」

海未「都合の悪いことになるとすぐ逃げるんですから……」ジトー

穂乃果「き、気のせいだよ!ほらほら!練習しようっ」

海未「まったく……、後半は二人で踊りを合わせてみましょうか」

穂乃果「おっけー!」





穂乃果「~~~♪」

海未「~~♪」

穂乃果(えーっと次のステップで……あれ?右だっけ?)

穂乃果(いや、左?でも二人だからちょっと変えるんだっけ?)

穂乃果(ええい!いいや取りあえず右!)

穂乃果「へっ!」

海未「えっ」ギュッ

穂乃果(う、海未ちゃんとぶつかりそうになって!……なんか暖かい……?)

海未「あっ……えっ……」

穂乃果(あ、ぶつかりそうになったところを抱きとめてくれてくれたんだ……)

穂乃果「……」ジーッ

海未「……」シーッ

穂乃果(やっぱり海未ちゃんの顔、綺麗……)

海未「……」

穂乃果(って!何この状況!?なんで見つめ合ってるの!?///)

穂乃果「あの……その……///」ウツムキ

海未「……あっ!ご、ごめんなさい!ぶつかりそうだったので!///」パッ

穂乃果(あっ……離されちゃった……)

海未「と、とっさのことで!わざとじゃないんですっ!」

穂乃果「う、うん。穂乃果のミスだし大丈夫だよ」ドキドキ

海未「は、はい……」

穂乃果(体育倉庫の時もあったけど暗いとこだったし……
明るいとこだとさらに恥ずかしいというか……)

穂乃果「……」ドキドキ

海未「……」ドキドキ

穂乃果「あ……ぅ、海未ちゃん練習しよ……?」ドキドキ

海未「そ、そうですね!練習ですっ」ドキドキ

穂乃果(な、なんなのこの空気……)ドキドキ



穂乃果(その後、練習が終わるまで穂乃果はドキドキが収まりませんでした)

穂乃果(うー!穂乃果だけなんてずるい……、海未ちゃんはどうだったのかな?)

~~~~~
その42 不安なこと
~その後の帰り道~

穂乃果(うー、まだ変な空気……)

海未「……」フラフラ

穂乃果(海未ちゃんも心なしか元気がないし……)

穂乃果「海未ちゃん、大丈夫?なんだかふらついてるけど……」

海未「……だ、大丈夫です。ちょっと張り切りすぎたみたいです」

穂乃果「う、うん。確かに後半すごかったよね……」

海未「体を動かしてないとその……ダメだったんです……」フラフラ

穂乃果「ダメだった?」

海未「はい……あの……その……」バタンッ

穂乃果「えっ……へっ?」ギュッ

穂乃果「ど、どうしたの急に倒れ掛かってきて!じょ、冗談だよね……」

海未「……」

穂乃果「え?海未ちゃん?ちょっと返事してよ……」

海未「……」

穂乃果「海未ちゃん!?ど、どうしよう!こんなときは救急車!?救急車だよね!」

穂乃果「待ってて!今助けるから!」

海未「……すや……すや」

穂乃果「へっ?すやすや……?」ジー

海未「くぅ……くぅ……」zzz

穂乃果「……ね、寝てる!」

穂乃果「この状況で!?なんでっ!?」

穂乃果「まったくもう、焦らせないでよ。早く起こさないとね」

海未「すやぁ……すやぁ……」zzz

穂乃果「……もう、しょうがないなぁ」



海未「んっ……」

海未(ここは……?私は寝ていた……?)

穂乃果「あっ、起きた?」

海未「穂乃果ぁ?」

海未(頭の下が柔らかい……いったい何が……)スリスリ

穂乃果「ちょ、ちょっとくすぐったいよ~」

海未(とってもいい匂いもします……)クンクン

穂乃果「ちょっと///まだ寝ぼけてるの?起きて海未ちゃん!」

海未 「うぅ……私はいったい……」

穂乃果「ちゃんと起きたかな?」

海未「あっ、穂乃果?私はいったい……」

穂乃果「もう、突然倒れちゃったんだよ。穂乃果が公園まで引っ張って膝枕してあげてたんだから!」

海未「そうですか……って、ひざまくらっ!?」ガバッ

穂乃果「ダメダメ!まだ休んでなきゃ」グイッ

海未「いえっ、もう大丈夫ですっ」

穂乃果「大丈夫の人が突然倒れたりしないよ!
また倒れられたら大変だから安静にしてないと!」

海未「そ、そうですね……」シュン

穂乃果「そうそう、しばらく安静にね?」

海未「はい……」

海未「……あれ、私の頭の下にあるのは穂乃果の太ももですよね?」

穂乃果「そうだよ?」

海未(……さっき、私が頬ずりしたり、匂いを嗅いでたのはまさか///)カァァッ

穂乃果「はっ!い、いや。あの時は寝ぼけてたしね///だ、大丈夫だから!」

海未「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!わざとじゃないですからっ」

穂乃果「知ってるから!平気だから!落ち着いてっ!」



海未(ようやく落ち着きました……)

穂乃果「ところでどうして倒れちゃったの?もしかして……病気?」

海未「いえ、病気とかではないのですが……。最近疲れがたまっていて……」

穂乃果「でもそれだけでいきなり倒れるかなぁ?」

海未「あと……昨夜は眠れなくて……」

穂乃果「海未ちゃんが!?あんなに寝つきがいいのに珍しいね」

海未「はい……、寝つきが良い分寝れなかったときの反動がでかくて……」

穂乃果「そっか、そして今日あんなに激しく運動したから倒れちゃったんだね」

海未「すみません、自分のペースも守れずに迷惑をかけてしまい……」

穂乃果「迷惑なんかじゃないよ?そもそも海未ちゃんが大変なのは穂乃果を助けてくれてるからだしね」

穂乃果「それよりもなんで寝れなかったの?何かあった?」

海未「あの、その……ほの……いえ、
将来のことを考えていたら、いつの間にか朝になっていて……」

穂乃果「将来のこと?なんでまた……」

海未「たまに不安になるんです、将来どうなるのかが」

海未(穂乃果といつまで一緒に居られるのかが……)

穂乃果「うーん……海未ちゃんなら安泰だと思うけど……」

海未「そ、そうとは限りません!」

海未(その将来に穂乃果がいないかもしれません……)

海未(いつか、遠い未来だとしても
穂乃果と離れてしまうかもと思っただけで不安でいっぱいになるんです……)

穂乃果「うーん……そうだ!じゃあこうしよう」

海未「?」

穂乃果「海未ちゃんが将来困った時は穂乃果がすぐに助けてあげる!」

穂乃果「お金が無くなったら穂乃果が貸してあげるし、家がなくなったら穂乃果の家に住んでもいいよ!」

海未「で、ですが穂乃果といつまでも一緒に居るとは……」

穂乃果「へっ?なんで?私と海未ちゃんはいつまでも一緒だよ?」

海未「えっ……なぜですか……?」

穂乃果「なんでって言われてもそれが当然のことでしょ?」

海未「当然のこと……?」

穂乃果「そうだよっ!将来のことで心配しないでも大丈夫だよ、穂乃果がいつも傍にいて困ったときはすぐ助けてあげるからねっ」ナデナデ

海未「ほ、穂乃果……」

穂乃果「その代わり穂乃果が困ったときは海未ちゃんが助けてくれないとダメだからね!」

海未「……」

海未(穂乃果は、なぜ私の言ってほしい言葉をくれるのでしょうか)

穂乃果「ぎぶあんどていく?ってやつだよ!お願いねっ」

海未(不思議です、心がとても温かいです)

海未「まったく穂乃果は……ふふっ」

穂乃果「真面目な話なのに笑わないでよ!」

海未「そんなこと言って、将来私に助けてもらいたいだけなんじゃないですか?」ジトー

穂乃果「も、もちろんそれもあるけど……むしろそれが大きいけど……」

海未「ふふっ。いいですよ、穂乃果が困ったときは私が助けてあげますね」

穂乃果「うん!お互い助け合っていこうね」

海未「ええ、ちゃんと穂乃果にも助けてもらいますからね?」

穂乃果「もちろんだよ!……だからもうそんなことで悩まないでね?」

海未「大丈夫です、もう悩みませんから。
……その代りもう少しこのままでもいいですか?」

穂乃果「うんっ、今日の海未ちゃんは甘えん坊だねっ」ナデナデ

海未「……///」カァァッ


海未(たとえこの気持ちが届かなくても、ずっと一緒ですよ?)

海未(私は穂乃果の傍に居られるならいいですから)

海未(だから……今は甘えさせてください)

今日はここまで!一日一ほのうみに何とか間に合っ……た……?
ネタありがとうございます、消化が遅かったり形が変わったりしちゃいますが参考になります!

~~~~
その43 アドバイス

穂乃果「……」ウーン

ことり「どうかしたの?悩み事?」

花陽(……多分海未ちゃんのことなんだろうなぁ)

穂乃果「うん、ちょっと海未ちゃんのことで……」

花陽「やっぱり」ボソッ

穂乃果「え?」

花陽「な、なんでもないです!そ、それより悩み事ってどうかしたの?」

穂乃果「うん……、なんか最近海未ちゃんが疲れてるらしいんだ」

ことり「うーん、確かに忙しいもんね」

穂乃果「この前も二人で自主練した帰りに突然倒れちゃって……」

花陽「え゛え゛!?」

ことり「だ、大丈夫だったの!?」

穂乃果「う、うん。疲れがたまってて寝ちゃっただけみたい」

花陽「でも突然寝だすって相当なんじゃあ……」

穂乃果「そうなんだよね……、だからどうにか海未ちゃんを癒せないか考えてたんだ」

花陽「私とかならお米を食べれば疲れも一気にとれるのに……」

ことり「海未ちゃんはさすがにお米ってわけには……そうだっ!それならいい考えがあるかもっ!」

穂乃果「いい考え?」

ことり「海未ちゃんの好きな物をあげればきっと疲れも一気に吹き飛ぶよ!」

花陽「うん!いい考えかも!」

穂乃果「でも海未ちゃんの好きな物ってなにかなぁ?」

花陽(穂乃果ちゃん……だよね)

ことり(穂乃果ちゃんだよぉ!)

ことり「た、確か海未ちゃんマッサージが好きって言ってたよ!ね、花陽ちゃん」チラッ

花陽「は、はい!確かに言ってましたっ!」

穂乃果「そんなこと言ってたかなぁ?」

ことり「言ってたよ!だから穂乃果ちゃんがマッサージしてあげればいいのっ!」

穂乃果「まぁそれくらいなら穂乃果にもできるかな……」

ことり「うーん……でもそれじゃあちょっと弱いかも?」

穂乃果「えっ?弱いって?」

ことり「癒し要素がだよ!例えば……この衣装でマッサージするとか!」

穂乃果「ええっ!?これはちょっと……」

花陽「こ、こっちならもっといいと思います!」

ことり「あーん!花陽ちゃん、それかわいい!」


穂乃果「そ、相談する相手を間違えた気がする……」

~~~~~
その44 ……お店?
~生徒会室~

海未「穂乃果がこんな場所に呼び出すなんて珍しいですね……」

海未「しかしこのマットはなんでしょうか……?」

コンコン

<海未ちゃん、いる……?

海未「ええ、いますよ?」

<はいる……ね

海未「? はい」

海未(どうしたんでしょうか)

ガララッ

穂乃果「……き、来てくれたんだねっ」

海未「そりゃあ呼ばれれば……って!なんでもぎゅっとの衣装なんですかっ!?」

穂乃果「えーっと……これには深いわけがあって……」

海未「深いわけ……?そ、それより私に用事があったんですよね?」

穂乃果「う、うん……」

海未(もぎゅっとの衣装で用事とは……?振付の確認?それだと衣装を着る意味がないですよね)

穂乃果「あの……その……マッサージしてあげるっ!」

海未「へ?……マッサージ……?」

穂乃果「海未ちゃん最近疲れてるでしょ!だから穂乃果がマッサージしてあげる!」

海未「あの……その衣装は……?」

穂乃果「だってことりちゃんと花陽ちゃんがこの衣装でって……」

穂乃果「本当は夏色のだったんだけどそれはさすがにって断ったの」

海未(夏色って水着じゃないですかっ、何考えてるんでしょうか……)

穂乃果「でね。マットも持ってきたんだ!マッサージしてあげるね」

海未「い、いえ……さすがにその恰好では……」

穂乃果「こ、ことりちゃんがこの格好なら喜ぶって言ってたのに……」

海未(た、確かに嬉しいですが……って!何を考えているんですか私はっ)

穂乃果「最近海未ちゃんが疲れてるから、穂乃果が癒してあげたいって思ったんだけど……
迷惑だったかな?」

海未「い、いえ迷惑などでは……」

穂乃果「いいよ無理しなくて!ご、ごめんね、変なこと言いだして」シュン

海未(……穂乃果は純粋に私を心配してくれてるみたいです)

海未(……少なくとも穂乃果はですが)

海未(それを裏切るわけには……)

海未「あの、すみませんがやっぱりマッサージをお願いしてもいいですか?」

穂乃果「へっ?」

海未「実は結構、肩などがこってましてですのでお願いしますっ」

穂乃果「でもさっきは断ってたよね……」

海未「気が変わったんです。やるって言ったのは穂乃果ですよ?」

穂乃果「海未ちゃん……ありがと!」

穂乃果「よーし!じゃあやるよっ!こっちのマットに寝転がってね!」

海未「はい、でもやるからにはしっかりお願いしますね?」

穂乃果「うん!まかせてっ」



穂乃果「どう?気持ちいい?」むにむに

海未「あっ……はい……」

穂乃果「結構お母さんにマッサージしてあげてるからね、自信あるんだ~」

海未「んっ……本当に上手ですね……意外です……」

海未(し、しかいメイド服でマッサージとは……凄い状況ですね……///)

穂乃果「えへへ、そうだ!もっとすごいことやってあげるねっ」

海未「ほ、穂乃果!?一体どこを……」

穂乃果「ここだよっ、靴下脱がすね」

海未「や、やめてくださいっ!あ、足の裏は……汚いです……」

穂乃果「海未ちゃんに汚いところなんてないよ?大丈夫だから!」スルスル

海未「うぅ……匂うかもしれませんし……」

穂乃果「えー?」クンクン

海未「~~~!///」

穂乃果「大丈夫!いい匂いだよ?」

海未「な、何が大丈夫なんですかっ!一体何してるんですかっ!」

穂乃果「いや、匂いを気にしてたから確かめようと……」

海未「あ……ぅ……///」

穂乃果「じゃあいくよっ」

海未「だ、だからやめてほしいっと!」

穂乃果「ダメダメ、一度味わったら癖になるから、うりゃっ!」

海未「あっ!」

海未(へ、変な声が……///)カァァッ

穂乃果「いい声で鳴くね~。まだまだいくよ!」

海未「ちょ……本当に足の裏は……ひゃっ!」

穂乃果「どう?気持ちいでしょ?こうやって足の指の間をこするとね、もっとすごいんだよ?」コスコス

海未「んっ……あぅ……///」

穂乃果「えへへ、海未ちゃんもこれ好きなんだね?雪穂も大好きなんだよ」

海未(な、何をしてるんですか……)

穂乃果「よーし!もっともっとやってあげるね?いっぱい癒されてね!」

海未(だ、だめです……!だれか……たすけ……て……)





海未(その後、散々穂乃果に足の裏をいじり倒されました)

海未(うぅ……何をしてるんですか穂乃果は……)

海未(……今度仕返しですっ)

今日はここまで!

~~~~~
その43 悪堕ち

海未(仕返しをすると決めたのですが……まったくいい案が思い浮かびません)ウーン

海未(何かいい案はないでしょうか……穂乃果をぎゅふんと言わせたいのですが……)ボーッ

凛「海未ちゃーん、練習中だよ?」

海未「あっ、すみません。少し考え事を……」ハッ

希「どうしたん?練習中に考え事なんで珍しいやん」

凛「なんかあるなら相談にのるよー?」

海未「そうですね……」

海未(確かにこの二人なら、いい仕返しの方法を考えてくれるかもしれません)

海未「では、少しだけ相談にのってもらってもいいですか?」



凛「なるほどね~、穂乃果ちゃんに悪戯したいんだね!」

海未「悪戯ではなく仕返しをしたいんですっ」

希「まあまあ、どっちでもええやん。それで何をしようと悩んでたってわけなんやね」

海未「はい……、自分で考えた案ですと
勉強を教えないとかメールを無視するとかしか出てこなくて……」

凛「なんというかあれだね……」

希「でも穂乃果ちゃんならそれでも堪えそうやけどね」

海未「そうは思うのですが……どうもしっくりこなく……
二人は何かいい考えがありませんか?」

凛「うーん、凛はよくロッカーとかに隠れて後ろからかよちんを驚かしたりするよ!」

海未「うーん……、どうにも弱いですね」

希「ウチは目には目を、つまりマッサージにはマッサージやと思うよ」

海未「つまり私も穂乃果に足裏マッサージをするべきだということですか?」

希「ちゃうちゃう。マッサージと言っても色々あるやろ?ウチがオススメするマッサージそれはな……」

海未(ま、まさか……)

希「これやっ!」ワシワシ

凛「にゃっ!?の、希ちゃんなんで凛に!?」

海未「ハ、ハレンチです!」

希「でもよく見てみ?この凛ちゃんの表情を」

凛「うぅ……///」ウルウル

海未「っ……!///」プイッ

希「……こんな表情の穂乃果ちゃんみたみたくない?」

海未「……」

希「自分の手でいつもと違う穂乃果ちゃんを引き出してみたいと思わないん?」

海未(いつもと違う穂乃果……)

海未「……」ゴクリッ

希「海未ちゃんが望むならウチがわしわしのコツ、教えてあげるよ?」

海未(穂乃果を……私の手で……)

希「それにこれは仕返しなんやろ?海未ちゃんはなんも悪くないんやで」

海未(そうです……これは仕返しなんですから……、ハレンチでもなんでもない……)」

海未(しかも悪いのは穂乃果です、私じゃない……なら、いいのではないですか?)ゴクリッ

希「その表情、考えは決まったみたいやね。ウチの教えは厳しいよ?」

海未「はい……、お願いします師匠!」

凛(う、海未ちゃんが悪の道に堕ちたにゃ……!)

~~~~~
その44 修行の成果
~数日後~

穂乃果(最近海未ちゃんが、放課後いつもどっかに行っちゃう……)テクテクテク

穂乃果(どこに行ってるのか聞いても教えてくれないし……)テクテク

穂乃果(今日は生徒会があるけど来てくれるかな……)テクテク

穂乃果(なんだか寂しいよ)ハァッ

?「……」コソコソ

?「こちら、二年生教室前。対象は予定通り生徒会室に行く模様」

??『了解です、ここまでの協力を感謝します。』

?「ええって、作戦の成功を祈ってるで」

??『ありがとうございます、師匠』



~生徒会室~

ガチャッ

穂乃果「海未ちゃんは―――いないみたいだね……」

穂乃果「ことりちゃんも今日は来れないって言ってたし
一人じゃあ穂乃果さぼっちゃうよ!」

穂乃果「……はぁ、とりあえず仕事しよう」

バンッ

穂乃果「!?な、何々!?」

海未「……」

穂乃果「う、海未ちゃん!?なんでロッカーの中から……びっくりしちゃったじゃん!」

海未「……」

穂乃果「ど、どうしたの?なんか怖いよ……?」

海未「……穂乃果が悪いんですよ」ボソッ

穂乃果「えっ、なにが?」

海未「これは……仕返しです……」

穂乃果「し、仕返し……?」

海未「あの時のマッサージのです!くらいなさいっ!」ワシワシワシ

穂乃果「~~~!?///」

穂乃果(な、なんで海未ちゃんが穂乃果の胸を揉んでるのっ!?)

海未「どうですか?これであの時の私の気持ちがわかりましたか?」ワシワシ

穂乃果「ちょ、やめてよ/// それにあの時ってなんなの!?」

穂乃果(海未ちゃんが穂乃果の胸を……な、なんなのこれ!?///)ドキドキドキ

海未「覚えてないんですね……いいです……思い出すまでやめませんからっ」ワシワシ

穂乃果「んんっ!だ、ダメだよ海未ちゃん……///」ウルウル

海未「ふふっ……」ゾクゾク

穂乃果「う、海未ちゃん……?」

海未「穂乃果はやめてほしいって言っても、あの時やめてくれませんでしたよね」

穂乃果(やめてほしい?あの時?それってまさか……)

海未「仕返しなんですから、やめるわけないじゃないですか」ワシワシ

穂乃果「ひゃんっ!ま、マッサージの時のことは……ひっ……謝るからっ!」ウルウル

海未「ようやく思い出したんですね。では、これからが仕返しの本番ですね♪」

穂乃果「思い出したらやめてくれるって……」

海未「そんなことは言った覚えはありません。あの時私が受けた時間分
じっくり仕返しです♪」

穂乃果「そ、そんな……ほ、穂乃果壊れちゃうよ!」

海未「知りません、私もあの時は壊れそうだったんですからね?
同じ分の苦しみを受けてもらいます……わしわしMAXですっ!」ワシワシワシ

穂乃果「はうっ///う、海未ちゃん……強い、強いから……んっ……お願い、許してえええ!」

海未「わしわしMAXですから♪」

穂乃果(な、なんなの個の状況海未ちゃんに胸を揉まれて
海未ちゃんの匂いがいっぱいで、海未ちゃんが近くて!海未ちゃんが!///)

穂乃果(も、もうだめかも……)プシューッ



海未「これに懲りたらちゃんと私のお願いも聞いてくださいね?」

穂乃果「ひゃ、ひゃい……///」

海未「それでは、時間も遅くなりましたし仕事はまた明日するとして
今日は帰りましょうか」

穂乃果「う、うんっ////」フラッ

穂乃果(うぁつ……まだ頭がくらくらして真っ直ぐ歩けないよ……///)

海未「おっと、大丈夫ですか?」ダキッ

穂乃果「ちょっ!海未ちゃん///」

海未「もう仕返しは終わりましたし、私のせいですから肩くらい貸しますよ
ゆっくり帰りましょう」

穂乃果「う、うん……///」



穂乃果(海未ちゃんは仕返しのつもりだっただろうけど
穂乃果にとってはご褒美でもあったかも……)ドキドキ

穂乃果(また……してくれないかな?)ナンチャッテ

今日はここまで!ほのうみSidとかテンション上がりますわ!

何時もと違った髪型にドッキリとする穂乃果ちゃんもありだな・・・

うーん、観覧注意かも

~~~~~
その45 誘惑に
~部室~

絵里「ねえ海未、あなた穂乃果のこと好きでしょう?」

海未「もちろんですよ――――って!?なにを言ってるんですか!そんなことはありませんっ!」

絵里「……貴方今思いっきり好きって言ったわよね?」

海未「きききき気のせいです!だいたい何を根拠にっ」プイッ

絵里(あれだけいちゃついててばれてないと思ってるのかしら……)

海未「私が穂乃果を好き!?ありえませんっ!」

絵里「ふーん、ならその言葉を穂乃果に伝えてこようかしら」

海未「えっ……そ、それは……」

絵里「なんで?本心ならいいんじゃないの?」ニヤニヤ

海未「うっ……その……」モジモジ

絵里(いじめるのはこの辺にしときましょうかね)クスクス

絵里「それより良い物あげるわ、はいこれ」

海未「うぅ……なんですかこれは……?」

絵里「チョコレートよ」

海未「はぁ、チョコレートですか?嫌いではないですが……」

絵里「ふふっ、それはね。魔法のチョコレートなのよ」

海未「魔法の……チョコレートですか?」

絵里「そうよ、それを食べた女の子はあら不思議
何時もとは全然違う本当の自分を見せちゃうの」

海未「なんですかそれは、怪しいにもほどがあります!」

絵里「まあまあ、ここは先輩の言うことを信じて信じて♪」

海未「怪しすぎて信じられませんっ、だいたい裏表のない穂乃果ですよ?
本当の自分も何もないと思うんですが……」

絵里「物は試しって言うでしょう?誰も知らない穂乃果の気持ちが聞けるかもよ」

海未「……」

絵里「気になるでしょう?」

海未「べ、別に気になんて……」チラッチラッ

絵里(チョコレートの包みをちらちら見ながらよく言うわよ)

絵里「このチョコレートは上げるから試すなり捨てるなり好きにしてもいいわよ」

海未「わ、私は使いませんよ!」

絵里「うふふ、使う場合は誰も来ない場所で二人きりの時に使うのよ?
じゃないと穂乃果の気持ちが他人にも知られちゃうかもしれないからね」

海未「で、ですから私はっ!」

絵里「はいはい、じゃあここに置いておくからね。じゃあね」

バタンッ

海未「使わないって言ってるのに……」

海未「……」チラッチラッ

海未「……」

海未「……ですが」

海未「捨てるわけにもいきませんねもったいないですし」

海未「今日の放課後は穂乃果と二人きりのはず……」

海未「……使わないともったいないですもんね」イソイソ

~~~~~
その46 負けるとこうなる
放課後~生徒会室~

穂乃果「ねえ、海未ちゃんさっきからそわそわしてない?」

海未「はひ!?きききき気のせいです!」アセアセ

海未(あくまで平常心で!ばれてはいけませんっ)

穂乃果「……そういえばさっきから机に置いてある包はなんなの?」

海未「こ、これですかっ!?よく気づきましたね」アセアセ

海未(さすが穂乃果ですね……あなどれません)

穂乃果「さっきからそんなにチラチラ見てれば嫌でも気になるよ?」

海未「いやその!あの!これはですね、チョコレートなんです!
穂乃果に食べてもらおうと思って持ってきましたっ」

穂乃果「チョコレートくれるの!?」

海未「い、いつも頑張っている穂乃果へのプレゼントですっ」

穂乃果「もう、それなら先にそういってよ~」スリヨリスリヨリ

海未「今あけますねっ」アセアセ

穂乃果「へぇ~、すっごく美味しそうなチョコレートだね。なんて名前なの?」

海未「すみません名前はちょっとわからなくて……」

穂乃果「ふーん、まあ美味しそうだからいいか♪いっただきまーす!」

海未(ああ!穂乃果がチョコレートを……これで穂乃果の本心が……)ドキドキ

海未(私のことをどう思っているんでしょうか……
す、好きな人とかはいるんでしょうか)ドキドキ

穂乃果「―――っと!やっぱり海未ちゃんのだし、先に海未ちゃんが食べていいよ!あーん♪」

海未「へっ!?……はむっ……」モグモグ

穂乃果「どう、美味しい?」

海未(わ、私が食べてしまいました!?)ゴックンッ

穂乃果「ねえねえどうなの?」

海未(これでは私の本心が穂乃果にばれて……ど、どうしましょうか……)ブルブル

穂乃果「もしもーし?」

海未(あれ、でもあまり変化がないですね)

海未「ええ、とっても美味しいですよ」

穂乃果「本当?じゃあ穂乃果ももらおう「ひっく」

穂乃果「ひっく?」

海未「あははははっ!」

穂乃果「急に笑い出してどうしたの……?」

海未(なんだか体が熱くて……ぼーっとします……)

海未(それにとても幸せな気分です……)

海未(穂乃果……穂乃果……穂乃果……)

海未「穂乃果ぁ♪」トローン

穂乃果「えっ……えぇ!?」

~~~~~
その47 私の物

海未「穂乃果ぁ♪」トローン

穂乃果「えっ……えぇ!?」

穂乃果「どうしたの急に!なんかおかしくない!?」

海未「おかしくなんてないですよ?おかしいと思うならそれは穂乃果が私をおかしくしてるんですよ?」ひっく

穂乃果「い、意味わからないよ!」

海未「ならわかってくれるまでこうです♪」ぎゅーっ

穂乃果「海未ちゃんっ!?」

穂乃果(ど、どうして海未ちゃんが穂乃果に抱き着いてるの!?一体何が……)クンクン

穂乃果「あれ……この匂い……お酒?」

穂乃果(まさかのチョコレートって……ウィスキーボンボン!?)

海未「えへへ、穂乃果です!こんなに近くに穂乃果がいます」ひっく

穂乃果(絵里ちゃんからお酒のチョコがあるって聞いたことあるけど……
一つでこんなに酔うものなの!?)

海未「むっ、どこ見てるですか!私がいるのに……」

穂乃果「ちょ、ちょっと考え事を……」

海未「……考え事なんて許せませんっ、さてはあのチョコですね」フラフラ

穂乃果「一体何を……」

海未「ぱくっ!」

穂乃果「あっ!」

海未「ぱく、ぱく、ぱく、ぱく」モグモグ

穂乃果「ちょ、ちょっとそんなに食べたら……」

海未「……」ゴックン

海未「これでもうチョコはないですよ?」

穂乃果「大丈夫なの……?」

海未「あとは私だけを見てくださいっ、穂乃果ぁ」モギュー

穂乃果(あっ、駄目みたいだね)



穂乃果「うー、離してよ……苦しいよ///」

穂乃果(胸がドキドキしっぱなしでね……)ドキドキ

海未「だめです!穂乃果が近くにいるんです、離しません離れませんっ」ひっく

穂乃果「な、なんでこんな積極的なの!?///」

海未「今ならなーんでもできそうな気がするんです♪例えばこんなことも」クンクン

穂乃果「ちょ、ちょっと!どこの匂いかいでるのっ///」

海未「穂乃果の首元の匂いですよ?ここって凄くいい匂いするんですよぉ」クンクン

穂乃果「や、やめてよっ!恥ずかしいよ……」

海未「えぇ……とってもいい匂いなんですが……」

穂乃果「でも穂乃果にしてみたら、そういうの気になっちゃうし……」

海未「……もしかして、穂乃果は私のことが嫌いなんですか?」ウルッ

穂乃果「な、なんでそうなるのっ!?」

海未「嫌いだから……私と離れたいからそう言ってるんじゃないんですか……?」ウルウル

穂乃果「違うよっ、そんなことない!ただ恥ずかしいからで……」

海未「……では、穂乃果は私のこと好きですか?」

穂乃果「えっ……」

海未「うぅ……やはり嫌いなんですね……」ウルウル

穂乃果「ち、違うよ!穂乃果は……海未ちゃんのこと……す、好きだよ?」ドキドキ

海未「うれしいですっ!私も穂乃果のこと大好きですよ!」モギューッ

穂乃果(うぅ……どうせなら酔ってない時に言いたかったし言われたかったよ)

穂乃果(だって、どうせ正常な判断じゃないだろうしね……
酔ってる人って普段思ってもいないことを、口にしたり行動したりするらしいしね)

海未「ほのかぁ……」

穂乃果(だからどうせ海未ちゃんも……って!)

海未「ん~っ」ペロペロ

穂乃果「な、何してるの海未ちゃん!?」

海未「何って舐めてるんですよ?首元を」

穂乃果「だ、だからなんでそんなところ舐めてるの!?」

海未「いい匂いだったので美味しいかと思いまして……」ヒック

穂乃果「お、美味しいわけないでしょう!?」

海未「いいえ、とっても美味しいですよ?だって穂乃果ですもん」ペロペロ

穂乃果「あ……うう……///」

海未「穂乃果も私の首元舐めてみますか?」ひっく

穂乃果(あっ……舐めたいかも……ってダメダメ!海未ちゃんは酔ってるだけなんだからっ)

海未「むぅ、反応なくてつまらないです……、お仕置きですっ」

海未「ちゅっ~っ……んーっ!」

穂乃果「ちょっと海未ちゃんなんで吸ってるの……」

海未「んんんっー、ぷはぁ……。えへへ、できましたよ穂乃果ぁ」

穂乃果「えっ、できたってなにが?」

海未「首元じゃ見えませんでしたね、ふふっ、キスマークですよ♪」

穂乃果「き、キスマーク!?///」

海未「はい、これで穂乃果は私の物ですよ♪」

穂乃果「ええっ///もう!キスマークて中々消えないって聞いたことあるよ!///
どうすんのさっ!」

海未「えっ……?キスマーク消しちゃうんですか……?」

穂乃果「えっ、だってみんなに見られるし……」

海未「ほ、穂乃果は私の物になるのが嫌なんですか……?」

穂乃果「えっ!なんでそこに行きつくの!?」

海未「やっぱり私のことが嫌いだから消すんですね……」ウルウル

穂乃果「違うって!海未ちゃんのことは大好きだし……その……
本当は穂乃果を海未ちゃんの物にしてほしいって思ってるよ……?///」

海未「本当ですか!?」パァァッ

穂乃果「う、うん……一応ね」

海未「嬉しいです!そーしそーあいですね♪」

穂乃果「あはは……、だといいんだけどね……」

海未「嬉しいですから、もう一つつけてあげますね。んん~っ」

穂乃果「ちょ、ちょっと海未ちゃん、そこは本当に見えちゃうから……」

海未「……できましたぁ、綺麗につきましたよ♪」

穂乃果「うー、恥ずかしいよぉ//」

海未「明日みんなに自慢しないといけませんね、穂乃果は私の物だって」

穂乃果「な、なに言ってるの!?///」

海未「むぅ?二つじゃだめですかぁ?ならもう一個ですね♪」

穂乃果「あっ……本当にだめだって///」

海未「ちゅぅ~っと!もう遅いですよっ
これで穂乃果は私の物ですよね?」

穂乃果「う、うん。穂乃果は海未ちゃんの物だから……もうキスマークはナシだよ?」

海未「ええ、わかりました」

穂乃果(ふぅ、どうなる事かと思ったけどこれで…・・・・)

海未「穂乃果とっても綺麗ですよ。このキスマークもとても似合っています……」ジーッ

穂乃果「えっ……?」ジーッ

穂乃果(う、海未ちゃんの瞳に吸い込まれる……目が離せないよ……)ドキドキ

海未「穂乃果……」

穂乃果「あっ……う、海未ちゃん……」

穂乃果(これって……キ、キス……されちゃうんだよね……?)ドキドキ

海未「ほのか……」

穂乃果(酔ってる海未ちゃんとキス……でも……今を逃したら二度とできないかも……)

海未「ほの……か……」

穂乃果(ごめんね、穂乃果弱いから……。今の海未ちゃんを受け入れちゃうよ……)

海未「ほの……」

穂乃果(今だけだから……引きずらないから……ごめんね!――ってあれ?)

海未「ほ……の……」zzz

穂乃果「……ね、寝てる!?」





穂乃果(その後、海未ちゃんが起きたのは辺りがすっかり暗くなってからだった)

穂乃果(海未ちゃんにその時の記憶はなく、穂乃果もあのことを言わなかった)

穂乃果(あの時間のことは穂乃果だけの秘密、それが海未ちゃんへの罰だよっ!)

穂乃果(まったく、穂乃果のドキドキや覚悟を返してほしいよね)

穂乃果(でも……海未ちゃんにキスマークつけられちゃった)ナデナデ

穂乃果(穂乃果は海未ちゃんの物……か)ボーッ




~後日~

海未「穂乃果、なんで練習なのに首まで覆う長袖を着てきてるのですか?
汗だくではないですか」

穂乃果「あはははっ、ちょっと誰かさんのせいで首元が被れててね」

海未「? お肌の管理には気を付けないとだめですよ?」

穂乃果「むっ」イラッ

穂乃果「そうだね、ありがとう海未ちゃんっ!」フン

海未「えっ、ど、どうしたんですかっ!?」

穂乃果「知らないよーだ!」





絵里(何かを隠すような長袖、穂乃果の海未への態度……)

絵里(まさか酔った勢いでまさか穂乃果のこと食べちゃったのかしら……?)

一日一ほのうみは無理だった・・・
どっちを酔わせるかで三日間悩んでたってことで・・・。
ネタありがとうございます!ゆっくり頑張っていこうと思います。

~~~~~
その49 IF 鱈とかレバー

穂乃果「チョコレートくれるの!?」

海未「はい、いつも頑張っている穂乃果へのプレゼントですよ」ニッコリ

穂乃果「もう、それなら先にそういってよ~」スリヨリスリヨリ

海未「こんな時だけ調子がいいんですから……」

穂乃果「えへへ!じゃ早速あけるね」バリバリ

海未「ええ、穂乃果の為に持ってきたチョコですからね」

穂乃果「ありがと!すっごく美味しそうなチョコレートだね。なんて名前なの?」

海未「すみません名前はちょっとわからなくて……」

穂乃果「ふーん、まあ美味しそうだからいいか♪いっただきまーす!」

海未(穂乃果がチョコレートを……これで穂乃果の本心が……)ドキドキ

穂乃果「んーっ♪」モグモグ

海未「ど、どうですか?」

穂乃果「んっ、とっても美味しいよ!あまり食べたことない味かな?」モグモグ

海未「それはそうでしょうね」

穂乃果「えっ?」

海未「い、いえ!なんでもありませんっ。それよりもっと食べて大丈夫ですよ?」

穂乃果「本当っ!?」モグモグ

海未「ええ、思う存分食べていいですよ」ニヤリ



穂乃果「うぁーっ///」ボーッ

海未(すっかり回ったみたいですね……、さてと)

海未「穂乃果、大丈夫ですか?」

穂乃果「ひゃい?」ヒック

海未「め、目の焦点が合ってません……、食べさせすぎた……?」

海未「穂乃果!穂乃果!」

穂乃果「う……うみひゃん……?」

海未「そうです!大丈夫ですか?」

穂乃果「うみ……ちゃん……うみちゃん……うみちゃん?」ボーッ

海未「穂乃果……?なんだか雰囲気が……」

穂乃果「う~ん?うみちゃん、うみちゃん!」

海未「あの、穂乃果?」

穂乃果「うみちゃんとーってもかわいいよぉ!」

海未「な、何を言ってるですかっ///」

穂乃果「かわいいって言っただけだよ?」ヒック

海未「あ……う……///」

海未(酔っているからなのはわかりますが、照れますね……)

穂乃果「う~みちゃんっ!」ギューッ

海未「あっ、穂乃果……」

穂乃果「かわいい!かわいい!かわいい!」ホオスリスリ

海未「あぅぅ……///」

穂乃果「んーっ」スリスリ

海未(……はっ!いけません、私には目的があったはずですっ)

海未(ほ、穂乃果の本心を聞かないと……)ドキドキ

海未「ほ、穂乃果」

穂乃果「なにうみひゃん?」

海未「あの……私のことが可愛いって本心ですか……?」ドキドキ

穂乃果「ひょんとうだよ?」ヒック

海未「本当に、本当に、本当ですか?」

穂乃果「本当だったらー!もう、ぎゅーっとしちゃうよぉ?」

海未「もうしてるじゃないですか……」

穂乃果「えへへ、そうだったね」スリスリ

海未(……どうせ酔ってるのですし、ちょっと遊んでいいですよね)

海未「あの……お願いがあるのですが……」

穂乃果「ふぇ?」

海未「その……もっと可愛いと言ってくれませんか……?」

海未「だ、ダメだったらいいんです!ただ言ってもらいたいなと思っただけでっ」

穂乃果「……ふふっ、いいよ。うみちゃんかわいいよ」

海未「はうっ!」

穂乃果「かわいいよ、とってもかわいい……」ナデナデ

海未「あっ……」ドキドキ

穂乃果「うみちゃんも……ことりちゃんもえりちゃんもとってもかわいい!」ヒック

海未「えっ……」

海未(そ、そうですよね……私だけなわけありませんよね……)

海未(穂乃果にとってはみんな可愛いいんです……
私だけに向けられたものなわけ……ないですよね……)シュン

穂乃果「ほぇ?どうかしたの?」ナデナデ

海未「い、いえ!なんでもないです……」

穂乃果「んー?あっ、わかっちゃったかも?」

海未「へっ?」

穂乃果「……うみちゃん、嫉妬しちゃったんでしょぉ?他の人も可愛いって言ったことにねぇ」

海未「ち、違います!」

穂乃果「そんなこと言ってもわかちゃうよ?」

海未(穂乃果の癖に鋭い!?)

穂乃果「大丈夫だようみちゃん」

海未(ほ、穂乃果の口が耳元に……吐息が……)ドキドキ

穂乃果「……穂乃果がね、世界で一番かわいいと思ってるのはうみちゃんだよ」ボソッ

海未「~~~~!?///」ドキドキドキ

穂乃果「ふふっ、顔真っ赤だよ?」

海未「なっ……何を言うんですか!///」ドキドキ

穂乃果「何って穂乃果の気持ちを言っただけだよぉ?」ヒック

海未「き、気持ちって……」

穂乃果「穂乃果はね、海未ちゃんのことが大好きだもん
一番かわいいと思ってるのは当たり前だよぉ?」

海未「だ、大好き……?///」

穂乃果「そう、うみちゃんのことが大好き……」ボソッ

海未「あぅ……///」キュン

穂乃果「うみちゃんの綺麗な髪の毛も」ナデナデ

穂乃果「うみちゃんのいつも穂乃果を見てくれてる綺麗な瞳も」ジーッ

穂乃果「うみちゃんの柔らかそうな唇も」プニプニ

穂乃果「うみちゃんの小っちゃな耳たぶも」ハムッ

穂乃果「うみちゃんの凛とした綺麗な声も」スリスリ

穂乃果「うみちゃんのすらっとした体も」サワサワ

穂乃果「うみちゃんのいつも穂乃果を叱ってくれるところも」

穂乃果「うみちゃんのその中にある優しさも」

穂乃果「うみちゃんの体も心も全部が大好きなんだよぉ?」

海未「なっ……あっ……う……///」ドキドキドキ

穂乃果「ねえうみちゃん、穂乃果の胸を触ってみて」ガシッ

海未「えっ……ええっ!?」

穂乃果「こんなにどきどきしてるんだよぉ?うみちゃんが大好きだから」ドキドキ

海未(これが穂乃果の本心……?)

穂乃果「うみちゃんはどう?ドキドキしてる?」

海未(私のことが好き、その気持ちが穂乃果の……本当の気持ち?)

穂乃果「うみちゃんは……穂乃果のこと好き?」

海未(なら、私の気持ちは……)

海未「うっ……わ、私も……穂乃果のことが大好きです……」

穂乃果「本当に?」ヒック

海未「……はい、本当に穂乃果のことが……大好きなんですっ……」

穂乃果「本当!?ならそーしそーあいだよね?」ヒック

海未「ええ、そうなりますね……」

穂乃果「うれしいな……とっても嬉しい……」フラフラ

海未「私も……穂乃果と結ばれてとても嬉しいです」

穂乃果「えへへ……、穂乃果はずっとずっとうみちゃんのことが大好きだったんだよ。知ってた?」

海未「すみません、気づきませんでした……」

穂乃果「やっぱりね。鈍感なんだからぁ」

海未「……穂乃果だって私の気持ちに気づいてなかったくせに」ムッ

穂乃果「えー?……確かにそうだね、じゃあそこもそーしそーあいだっ!」ヒック

海未「意味が分かりませんっ」

穂乃果「穂乃果もね、頭がぽかぽかして意味が分からないんだよぉ?」

海未(うっ、アルコールのせいですね……)

穂乃果「今ならなんだってできそうだよ……。そうだ、キスしようか」

海未「へっ?キ、キスですか……?」

穂乃果「うん、だってせっかくそーしそーあいなんだよ?キスしたいもん
……それともうみちゃんはしたくない?」

海未「わ、私も……してみたいですっ……」

穂乃果「なら、しよ?穂乃果の全部をうみちゃんにあげる
だからうみちゃんの全部を穂乃果に頂戴?」

海未「は、はい……。私も、私の全てを穂乃果にあげます」

海未(例えこの後、穂乃果が忘れてても構いません)

海未(私は、今この瞬間だけだとしても穂乃果が欲しい)

海未(もう、愛おしくて我慢なんてできませんっ……)

穂乃果「ありがとう、うみちゃん大好きだよ」

海未「私も穂乃果が大好きです……」



海未(そして私は穂乃果と――――)




~数週間後~

海未(穂乃果は、酔いが冷めた後も酔った後のことを覚えていました)

海未(最初はお互いギクシャクしましたが、次第に元通りになり……)

海未(そして私たちの関係は変わりました)

海未(今思えば、私は間違った方法で穂乃果の気持ちを
引き出してしまったのかもしれません)

海未(ですが、後悔はしてません。ずっとずっと欲しかった言葉が聞けたんですから……)





穂乃果「海未ちゃんおはよー!遅れてごめんねっ!」

海未「……デートに遅れるなんてありえませんっ」プイッ

穂乃果「えへへ、デートが楽しみで昨日の夜眠れなくて……ごめんなさいっ」

海未「……反省してるんですか?」

穂乃果「海よりも深く……」

海未「なら、許してあげます。ですが次はないですからね?」

穂乃果「うん!うん!ありがとう海未ちゃんっ!」

海未「まったく、調子がいいんですから」

穂乃果「えへへ、穂乃果は優しい海未ちゃん大好きだよ!」

海未「……優しいところだけなんですか?」ムッ

穂乃果「あっ、違う違う!穂乃果はね」

穂乃果「海未ちゃんの全部が大好きだよっ!」

ここまで!ほの酔いもやりたかったのでIFで。
副業のケチャップを作って眼鏡を叩き割る仕事をしなきゃいけなくなってあまり投下できない・・・
15日以降になればもうチョイ投下頻度が上がる予定です

おつー
ネタもまだまだ書いていいのかしら?

~~~~~
その50 マネマネ

~放課後・生徒会室~

ガチャ

海未「すみません遅れてしまい、お待たせしました」

海未「……っていないみたいですね、どこに行ったのでしょうか」

海未「荷物が置いてあるので二人でお手洗いとかですかね」

海未「待っていればすぐに来ますよね」





~20分後~

海未「……戻ってきません」

海未「どこに行ってしまったのでしょうか」

海未「一応メールで連絡しておきましょう」ピッピッピ



~さらに20分後~

海未「まだ戻ってきません、メールの返信もなし……」

海未「二人は何をしているんでしょうか……」

海未「……」

海未「一人ですとこの生徒会室も静かですね」

海未「いつもはことりが……そして穂乃果が一緒に居てくれたから気が付きませんでした……」

海未「……穂乃果」ボソッ

海未(そういえば最近は穂乃果と一緒に居る時間が増えてる気がします)

海未(心なしか距離感も前よりも近く……)

海未(そのせいでしょうか?穂乃果がいないと、とても寂しいです……)

海未(……あれ、あそこにあるのは穂乃果のリボン?)



海未「いつもこれで結んでいるはずですよね、どうしたのでしょうか」

海未「穂乃果はいつもこれで髪の毛を……」ゴクリッ

海未「確かこんな風に右側を」ゴソゴソ

海未「できました、鏡はっと……」パカッ

海未「ふふっ、これで穂乃果とお揃いですね、しかもリボンも一緒です♪」

海未「こうしているだけで穂乃果が傍にいる、そんな気分になれますね」

海未(穂乃果はいつも私にいつも力をくれます)

海未(穂乃果がいるから私が強くいられる、そんな気がするんです)

海未(いつも傍にいてくれてありがとうございます、大好きですよ)



海未「それにしても真似してみたはいいですが、やっぱりサイドテールが穂乃果が一番似合っていますね」

海未「そうだ、せっかく髪型を真似してるんですし……」

海未「今日もパンがうまい!」

海未「うーん、もうちょっと高い感じでしょうか」

海未「今日もパンがうまいっ!」

海未「こんな感じですね、結構似てるんじゃないでしょうか」

海未「他にはえっと……」

海未「海未ちゃんのイジワル……」

海未「うんうん、こんな感じですね。穂乃果は叱るとすぐイジワルって言うんですから」

海未「別にイジワルしてるわけでもないのですが……」

海未(どうせだったらもっと違う言葉を言ってほしいです、例えばこう……)

海未「海未ちゃんだいすk 「たっだいまー!」

海未「きぃ!?」バッ

穂乃果「あれ、海未ちゃんきてたの?」

海未「えっ、あ、う?///」

穂乃果「あれ、そのリボン穂乃果のだよね?それにその髪型……どうしたの?」

海未(き、聞かれてない!?チャンスです!)

海未「そ、その!暇だったのでつい遊んでしまって!」

穂乃果「へぇー、本当かなぁ」

海未「ほ、本当です!他になにがあるんですかっ」

穂乃果「うーん、例えば……」

海未「う……」ドキドキ

穂乃果「穂乃果がいなくて寂しくて真似してたとか!」

海未「~~~~!///」カァァッ

穂乃果「な~んて、そんなわけ……ってあれ、顔真っ赤だよ?」

海未「き、気のせいです!」

穂乃果「さては本当にそうだったのかなぁ?」ニヤニヤ

海未「知りませんっ///」プイッ

穂乃果「バレバレなんだから素直になっちゃえばいいのに」プニプニ

海未「違いますって!///」

穂乃果「本当に海未ちゃんたら寂しがり屋なんだから」ウププ

海未「や、やめてくださいっ///」

穂乃果「そういえば穂乃果が来た時に鏡に向かって何か言ってたよね?あれって何を……」

海未「そ、そんなことよりもあれです!一時間近くも穂乃果は何をしていたんですか!」

穂乃果「えっ?あーっと……不幸な事故があったといいますか……」

海未「不幸な事故?一体何なんですか?」

穂乃果「……言わなきゃダメ?」

海未「駄目です、嘘をついてもわかりますからね」ギロッ

穂乃果「うぅ……怒らない?」

海未「内容にもよります、しかし話してくれないほうが怒りますよ」

穂乃果「その……海未ちゃんって今日来るの遅れるって言ってたでしょう?」

海未「そうですね」

穂乃果「だから海未ちゃんが来るまでお菓子でも食べて待ってようかって話になったんだよ」

海未「……まさか一時間も外でお菓子を食べていたと?」

穂乃果「ち、違うの!お菓子を食べてたんだけど……食べてる途中にふざけ合ってたら
ジュースをぶちまけちゃって……」

海未「……それで?」

穂乃果「穂乃果は髪の毛に、ことりちゃんは全身にかかっちゃってしょうがないからシャワーを浴びようとなりましてですね……」

海未「そして今に至ると」

穂乃果「深い事情は色々あるんだよ!でも簡単に説明するとそうなるかな……?」

海未「……」ゴゴゴゴ

穂乃果「ちょっと!怒らないでっていったのにっ!」

海未「知りませんっ!サボってお菓子を食べていただけでは飽き足らずに、私に連絡も入れないで一緒にお風呂だなんて!」

穂乃果「お互いベタベタだったし……謝るからっ、本当にごめんね!」

海未「許しませんっ」

穂乃果「そ、そんな海未ちゃん……ごめんってば……」シュン

海未「……反省するまで口を聞きませんから」

穂乃果「してるって!」

海未「……」ツン

穂乃果「う、海未ちゃーん!」



~帰り道~

穂乃果「うみちゃん……」

海未「……」プイッ

ことり「あはははっ……」

海未(な、何とかごまかせたでしょうか)

海未(これで穂乃果もきっとリボンのことは忘れたはずです)

海未(穂乃果と話せないのはつらいですがこれくらいの犠牲は……)

ことり「ねえねえ、ずっと気になってたんだけど一つ聞いてもいい?」

海未「何ですか?喋らない理由ならことりも知っている通り―――」

ことり「そうじゃなくてね、なんで海未ちゃんが穂乃果ちゃんのリボンつけてるのかなーって気になったの」

海未「あっ……」

ことり「ねえ、なんでなの?気になるなぁ」ニヤニヤ

海未「……」タラタラ

海未「……また明日会いましょう!」ダッ

ことり「あっ!逃げた、穂乃果ちゃん追うよっ」

穂乃果「あっ……ちょっと穂乃果のリボン返してよー!」





海未(結局私はこの後、二手に分かれた穂乃果達に挟み撃ちされて捕まってしまいました)

海未(細部を隠しつつ誤魔化そうとしたのですが、ことりは途中から察しましたね……)

海未(鈍感な穂乃果には全く気付かれなかったのが救いです……)

海未(穂乃果の鈍感さには頭を悩まされますが……、たまには助かることもありますね)

海未(……しかし早く私の気持ちに気づいてもらいですね、穂乃果は鈍感なので無理でしょうが)

今日もここまで!
>>454消化スピードはものすごく遅くなりますが大歓迎で募集中です!

ほのことうみで遊びに行ったけど当日にことりが来られなくなって、
急遽2人で照れながらデートすることになる。
デート中に迷子にならないようにって言って最初はぎこちなく手を繋ぐけど帰る頃には
自然に手を繋いでて別れる頃には名残惜しくなっちゃうのってどう?
そんで次の日に2人がずっとお互いの手を意識してるのをことりに気づかれてからかわれる

~~~~~
その51 見参
帰り道

穂乃果「ふんふっっふふー♪」

海未「穂乃果、あまりはしゃぐと危ないですよ?」

穂乃果「でも土曜日は久しぶりに三人でおでかけなんだよ?はしゃがずにはいられないよっ」

海未「確かに最近は練習やらで三人で遊ぶ時間も減ってましたからね」

穂乃果「そうでしょ!だからすごく楽しみなのっ」

海未「ですが、だからと言ってそんなに荷物を振り回しては……」

穂乃果「どこ行こうかなっ、前話してたケーキ屋でしょ!新しくできたパン屋にでしょ!
あっ!あそこのケバブ屋も行きたいっ」

海未「食べ物ばかりじゃないですか……」

穂乃果「それだけ楽しみってことだよ、もしかして……海未ちゃんは楽しみじゃないの?」シュン

海未「ち、違いますっ、私もとても楽しみですよ!」

穂乃果「だったら海未ちゃんも一緒にはしゃごうよ!ほらっ!」ブンブン

海未「鞄を振り回したら危ないですって……本当にいつまで経っても子供なんですから」フフッ

穂乃果「えへへ~……ああっ!」スポーン

海未「えっ?」

穂乃果「ほ、穂乃果のカバンがあぁぁぁっ!」

海未「水路の方に飛んできましたね……落ちてないといいのですが」



穂乃果「あった!穂乃果の鞄っ!」

海未「運よく枝みたいなものに引っかかりましたね……」

穂乃果「今にも折れちゃいそうだよっ、早く行かないと!」ダッ

海未「待ってください!」

穂乃果「えっ?でも急がないと鞄が……」

海未「私が取りに行きます」

穂乃果「い、いいよ。穂乃果の鞄だし……」

海未「いえ、さすがにあの位置は危険なので私が」ズイッ

穂乃果「でも危険なのは海未ちゃんだって変わりないんじゃ……」

海未「それでも穂乃果を行かせるよりは幾分か安心かと……」

穂乃果「で、でもさ!」

海未「……穂乃果は私のことが信じられませんか?そんなに……頼りないですか?」

穂乃果「海未ちゃんが頼りないわけないじゃん……、世界で一番信頼できるよ……でも!」

海未「なら見ててください、必ず穂乃果の鞄を取ってきますので」ニッコリ

穂乃果「うぁ……お、お願いね///」ドキッ

海未「はい、任せてくださいっ」





穂乃果「大丈夫ー?」

海未「は、はい……!もうちょっとで……」ウググッ

穂乃果「あんまり無理しなくても……」

海未「大丈夫ですから、見ててください……っ」

海未(もうちょっと前に出て……腕を伸ばせば……)ググッ

穂乃果「ふぁ、ファイトだよ海未ちゃん!」

海未「うっ……あ……」パシッ

穂乃果「あ!」

海未「取れました!穂乃果っ、鞄です!」ツルッ

海未「えっ?」

穂乃果「う、海未ちゃん!?」

海未(お、落ちるっ……せめて鞄だけは……)シュッ

ドパーン

穂乃果「海未ちゃん!?海未ちゃ!うみちゃーん!!」




~高坂家~お風呂場

カポーン

海未「うぅ……すみません。お風呂を貸してもらってさらに洗濯まで……」

穂乃果「穂乃果の鞄を取ってくれたのに、あのまま返すわけにはいかないよっ!」

海未「しかしですね……」

穂乃果「あははっ、でもよかったね、水路が浅くて」

海未「はい、服がびしょ濡れになるくらいで済みましたが……」

穂乃果「本当によかったよ……海未ちゃんに怪我がなくて」

海未「心配までかけて……本当にすみません……」

穂乃果「だからいいんだって!穂乃果の為に頑張ってくれたんでしょう?」

海未「あんなことを言ったのにこの結果では……」

穂乃果「海未ちゃんは濡れちゃったけど穂乃果の鞄は無事だったんだもん
海未ちゃんはちゃんとやってくれたよ?」

海未「ですが……」

穂乃果「穂乃果は感謝してるんだから元気出してよ!
それにあの時の海未ちゃん、とってもかっこよかったよ?」

海未「本当ですか……?」

穂乃果「うん!惚れ直しちゃったよっ!」

海未「ほ、惚れ直す!?」

穂乃果「あっ!……えーっと、そのですね……///」

海未「……///」

穂乃果「うーあ……そう!海未ちゃんの心意気に惚れ直したの!」

海未「こ、心意気……?」

穂乃果「うん!自分の身を挺してまで穂乃果の鞄を救ってくれたその心意気!最高だよっ」

海未「心意気……ですか……」

穂乃果「うん!ナイス心意気だよっ!」

海未「はぁ……そうですよね」ボソッ

穂乃果「どうしたの?」

海未「……なんでもないですっ」プイッ

穂乃果「そう?……あっ!洗いっこしようよ!」

海未「え、ええ!?急に何を言い出すんですか!嫌ですっ」

穂乃果「だめだよ!お風呂って言ったら洗いっこだからね♪」

海未「絶対に嫌です!」

穂乃果「ふふっ、ウチのお風呂に入ってる以上は逃がさないよっ!」モギューッ

海未「は、ははは裸で抱き着かないでくださいっ!///」

穂乃果「お風呂なんだから仕方がないって♪ほらほら!」ギューッギュ

海未「うっ……あ……ああ!///」

穂乃果「大人しくなったね、じゃあさっそく洗ってあげるね!」

海未(ど、どうなってしまうんですかっ!?私は!)



穂乃果「いいお湯だったね♪」

海未「……はい」

穂乃果「どうしたの?」

海未「別になんでもないです……」

海未(うぅ……いろんなところを穂乃果に……)

穂乃果「あっ、穂乃果が髪の毛を乾かしてあげるね!」

海未「うぅ……もう変なことはしませんか?」

穂乃果「し、しないったら!あれはお風呂のノリでだよ!」

海未「……本当ですか?」ジーッ

穂乃果「本当から!信じてっ」

海未「そこまでいうなら……ではお願いしますね」

穂乃果「うんっ!」



穂乃果「どこかかゆいところがありましたら言ってくださいね~」サスサス

海未「ふふっ、シャンプーじゃないんですよ?」

穂乃果「こういうのはノリが大事だからね!」

海未「そうですか?」

穂乃果「絶対にそうだよ!」サスサス

海未「穂乃果が言うのならそうなんでしょうね」

穂乃果「うんっ!」

海未(ずぶ濡れになったときは散々だと思いましたが、何だかこういうのもいいですね)フフッ

色々ネタありがとうございます!それだけに遅くて申し訳ない・・・
ほのうみSidも28日に出るのでもうちょっと頑張りたいと思います

>>470
素晴らしいアイディアすぎて一つスレ立てたいレベルだった
登下校は手つなぎがデフォになっちゃってるので少し変えましたが・・・

~~~~~
その52 ダメですか?
~土曜日~

穂乃果「今日は~今日は~♪」

海未「ふふっ、穂乃果ったらすっかり上機嫌ですね」

穂乃果「そりゃそうだよっ、だって今日は久しぶりに三人でのお出かけなんだよ!」

海未「そうですよね、私もとっても楽しみです」

穂乃果「昨日は徹夜して美味しい食べ物屋さんを調べてきたんだ」フンス

海未「一体何をしてるんですか……」

穂乃果「それくらい楽しみだったんだもん!早くことりちゃん遅いなぁ~」

海未「確かに遅いですね……、穂乃果が遅れるならともかくことりですと心配です」

海未「穂乃果は遅刻しすぎですし」ジトー

穂乃果「うぅ……、でも最近は遅れてないし……」

海未「それが普通なんですっ」

穂乃果「穂乃果だって頑張ってるのに……」

海未「頑張らないでできるようにならないとダメですよ!社会に出たらどうするんですか」

穂乃果「ふぇっ?」

海未「今は寝坊しても私に怒られる程度でも許されます、ですが社会に出たそうはいきませんよ?」

穂乃果「た、確かに……」

海未「一回の寝坊で自分の居場所がなくなるかもしれないんです
ですからそうならないように今からきちんとですね」

穂乃果「うーん……でも……あっ!いいこと思いついた!」

穂乃果「うーん……でも……あっ!いいこと思いついた!」

海未「いいことですか?」

穂乃果「海未ちゃんは穂乃果と違って寝坊しないんだよね?」

海未「まぁ、穂乃果より寝坊する可能性は低いと思いますが……」

穂乃果「なら将来は海未ちゃんが穂乃果のことを
毎日起こしてくれればいいんだよっ!」

海未「ええっ!?」

穂乃果「だってそうでしょう?そうすれば穂乃果も寝坊しないし!」

海未「い、いや……まぁ確かに寝坊はしませんが……」

穂乃果「えへへ、名案でしょ!」

海未「な、何を言ってるかわかってるんですか……?」

穂乃果「? 朝起こしてもらうだけだよ?」

海未「だからそれがどういうことかをですね……」

穂乃果「穂乃果の寝坊がなくなるってことじゃないの?」

海未「……はぁ、もう知りませんっ」

穂乃果「えぇ!急にどうしたの!?」

海未「知りません」プイッ

穂乃果「ちょっと海未ちゃん!」

海未「……それにしてもことりは遅いですね」

穂乃果「うーみーちゃーん!」グイッグイッ

海未「離れてくださいっ!」

穂乃果「いーやーだーよー!」グイッ

海未「ええい!もう……んっ、メールですね」ピピピッ

穂乃果「あれ、穂乃果にもメールがきたみたい」メールチュンメールチュン





穂乃果「……」トボトボ

海未「穂乃果、元気を出してください……」

穂乃果「でも……」

海未「楽しみにしていたのはわかりますが、ことりにも事情があるんです」

穂乃果「わかってるけど……、久しぶりの三人でのお出かけだったんだもん……」

海未「残念なのはことりや私も一緒ですよ」

穂乃果「そうだけどさ……」

海未「ことりだって言ってたじゃないですか、気にしないで楽しんでほしいと」

穂乃果「だ、だけどことりちゃんが来れないと思うと……」

海未「……もしも穂乃果が、ことりの立場だったらどうしますか?」

穂乃果「どういうこと?」

海未「穂乃果がいなくなったばかりに、私とことりは一日を楽しくなく過ごす
後日この話を聞いたらどう思いますか?」

穂乃果「それは……とっても申し訳なく思うかな」

海未「そうです、それは今回のことりだって同じに決まってます」

穂乃果「あっ……」

海未「だから、私たちは今日一日をめいっぱい楽しみましょう
それが来れなかったことりの為でもあるんですよ?」

海未「それとも……穂乃果は私と二人では楽しめませんか?」

穂乃果「違うよ……そんなことないっ」

海未「なら、二人で一杯楽しみましょう、ことりのことを思うのならそれが一番です」

穂乃果「そっか……よーし!次あった時ことりちゃんに聞かれたら
いっぱいお土産話をしてあげられるくらい楽しむっ!」フンス

海未「ふふっ、その意気ですよ」

穂乃果「ってことで海未ちゃんっ!今日はデートだよ♪」

海未「で、でーと!?」

穂乃果「うん、二人で出かければ、それはもうデートだって穂乃果のみてる本に書いてあった!」

海未「ど、どんな本ですかっ」

穂乃果「それは内緒かな?よし早速いこっ!」ギューッ

海未「な、なななんで腕を組むんですかっ!///」

穂乃果「えー、デートのときは腕を組めって本に書いてあったんだもん」

海未「一体どんな本を読んでるんですか!」

穂乃果「気にしない気にしない、まずはパン屋で朝ごはんだよっ!」モギューッ

海未「私はもう朝ごはんを食べてきたんですが……」

穂乃果「じゃあ穂乃果のパン少しだけわけてあげるね!」

海未「お腹があまり空いてないのですが……」

穂乃果「大丈夫だよ、穂乃果が食べさせてあげるから!」

海未「で、ですからそういうわけではありませんっ///」

穂乃果「いいからいいから!行くよっ」グイーッ

海未「ああもう!引っ張らないでくださいっ」



~夕方~

穂乃果「えへへ、今日は色んなところを回ったね!」ギューッ

海未「そうですね……、なんだか飲食店ばかりだった気もしますが」

穂乃果「おかげさまで穂乃果もう夕飯食べれないよぉ……」

海未「あれだけ食べればそうなりますね……」

穂乃果「デートとっても楽しかったねっ」

海未「……ええ、私もとても楽しかったですよ」

穂乃果「今度は三人で来たいなぁ……」

海未「そうですね、でも……」

穂乃果「でも?」

海未「……いえ、なんでもありません」ニッコリ

穂乃果「そっか、じゃあ帰ろうか!」

海未「はいっ」





穂乃果「何だかんだで、今日はずっと腕を組みっぱなしだったね!」

海未「離してほしいって何度も言ったじゃないですじゃっ!」

穂乃果「えー!だって途中から海未ちゃんも何も言わなくなってたじゃんっ」

海未「穂乃果が離してくれないので諦めたんですっ!」

穂乃果「そういうのはね、先に折れた方の負けなんだよ!」

海未「何を言ってるんですか、もう」

穂乃果「あとね、こーやって海未ちゃんと腕を組んでるとね、海未ちゃんのことをすごく感じられて好きなんだ」

海未「なっ!///」

穂乃果「海未ちゃんだって穂乃果のこと感じられるでしょう?」

海未「た、確かにすごく穂乃果を感じますが……///」

穂乃果「穂乃果を感じるのは嫌い?」

海未「……嫌いなわけないじゃないですか、嫌いだったら一緒にいませんよ」

穂乃果「えへへ、ならいいよね!分かれ道までこのまんまねっ」

海未「今日だけですよ?」

穂乃果「うん、今日だけだよ!」

~~~~~
夜 海未の部屋

海未「ことりが来れなかったのは残念ですが、今日はとても楽しかったですね」

海未「さっきまで穂乃果が私の腕に抱き着いてたんですよね……」

海未「今日一日……ずっとこの腕に……」

海未「ここに穂乃果が……引きはがそうとしても必死にしがみついて……」スリスリ

海未「まだ、穂乃果の熱が残っている気がします……」

~~~~~
夜 穂乃果の部屋

穂乃果「うー!今日は楽しかったなっ」

穂乃果「ことりちゃんに聞かれたら、今日の話いっぱいしてあげないと!」

穂乃果「それにしても、穂乃果しちゃったんだ……デートを!」

穂乃果「完全に勢いで言っちゃったけど……デートしちゃったんだ……」

穂乃果「それに腕まで組んじゃったし……もう完全にデートだよ!」

穂乃果「海未ちゃんとってもいい匂いだったなぁ、柔らかかったし」

穂乃果「って穂乃果は何を考えてるの!?これじゃあただの変態だよっ」

穂乃果「も、もしかしたら海未ちゃんも腕組んじゃったことに引いてたりしたのかな!?」

穂乃果「内心ドン引きだったとか……そしたら穂乃果は……うわ……うわぁぁぁっ!」ジタバタジタバタ

穂乃果「うぅーっ……ううー!///」バタバタバタ

穂乃果「……」ピタッ

穂乃果「でも、やって良かったな」

穂乃果「えへへ、まだ海未ちゃんの熱が残ってるや」

~~~~~
次の日 朝

ことり「穂乃果ちゃん!海未ちゃんっ、おはよう~」

穂乃果「おはようっ」

海未「おはようございます」

ことり「昨日はごめんね……、急に用事が入っちゃって……」

穂乃果「気にしないで大丈夫だよっ」

海未「そうですよ、また今度三人で出かけましょう」

ことり「うん!ありがとう。ところで昨日は楽しかった?」

穂乃果「うん、結局二人で色々遊んでたんだ」

ことり「いいなぁ……、その話聞かせてよ!」

海未「もちろんですよ、ですが立ち話をしてると遅れてしまうので、話しながら行きましょうか」

ことり「そうだねっ」

穂乃果「よし、じゃあ行こうっ」モギューッ

海未「はいっ」スタスタ

ことり「……ねえ、一つ聞いていい?」

海未「どうしたんですか?」

ことり「今日は手つなぎじゃなくて、腕を組んで歩くんだね」ニヤッ

ほのうみ「……」

ほのうみ「ああっ!」パッ

ことり「ふーん、昨日色々あったみたいだねぇ」ニヤニヤ

穂乃果「こ、これは別にその!ね!」

海未「べ、別に何もありませんでしたよね?」アセアセ

穂乃果「そ、そうだよ!デートだって言い出して遊んだりもしてないしっ」

海未「ほ、穂乃果!?」

ことり「デートかぁ、これは昨日何があったのかゆっくり聞かないとね♪」

ほのうみ「ひいいっ!」

ことり「じゃあいこ、二人とも♪」

※この二人は付き合ってませんし、お互い片思いしてると思ってます

~~~~~
その53 今日は何の日?

穂乃果「おっはよー!海未ちゃんっ」

海未「お、おはようございます、今日は朝から特に元気ですね」モジモジ

穂乃果「えへへ、やっぱりわかっちゃう?今日は何と言ってもあの日だからね!」

海未「あ、あの日……ですか?」ソワソワ

穂乃果「そうだよっ。11月11日と言ったらあの日に決まってるよ!」

穂乃果(そう!今日はポッキーの日、これで自然と海未ちゃんとぽっきーゲームを……)

穂乃果(あわよくばそのまま……ち、ちゅぅとかしちゃったりして!?)キャーッ

穂乃果(そ、その場合は事故だし!しょうがないことだよねっ!……えへへ)ニヤニヤ

海未「……」ブツブツ

穂乃果「あ!おっといけない……、それでね今日は何の日かって話だよ!」

海未「今日ですか?あ、えっと……うーん……だ、第一次世界大戦停戦記念日ですか?」

穂乃果「ち、違うよ!もっと穂乃果達にとって身近にある事の日だよ!」

海未「そ、そうですよね!私ったら何を言ってるんでしょうか……」

穂乃果「しょうがないなー、穂乃果が教えてあげるね、今日はなんと「か、介護の日!介護の日ですね!」

穂乃果「……はい?」

海未「11月11日と言えば介護の日です!なぜ私はそのことを忘れていたのでしょうか!」

穂乃果「あの、海未ちゃん?穂乃果が言いたいのはその日じゃなくてですね」

海未「穂乃果の家にはおばあちゃんもいますし、確かに身近なことの日かもしれませんね」

穂乃果「確かにおばあちゃんいるけど、今日はそうじゃなくて……」

海未「私ですら中々気づかなかった介護の日を知ってるなんて……見直しましたっ!」

穂乃果「えっ?」

海未「おばあちゃんのことを大切に思ってるからこそ、介護の日が身近に感じれるんですよっ」

穂乃果「あ、あの……」

海未「さすが穂乃果ですっ!まさに優しさの塊!私たちのリーダーなだけはあります!」

穂乃果「いや……その……」

海未「……それとも違っていましたか?穂乃果なら介護の日だと思ってたのですが」

穂乃果「うっ……そ、そう!その通り!介護の日なんだよ!」

海未「やっぱりそうでしたか!さすが穂乃果ですっ」

穂乃果「で、でっしょー?あははっ……」

穂乃果(な、なんかすごい勘違いされてるし、もうポッキーの日なんて言い出せないよ……)

海未「では、何の日かわかったところで学校に行きましょう!ダッシュです!」ダッ

穂乃果「ちょ、ちょっと海未ちゃん!?なんでダッシュ!?」

海未「な、なんでもです!」タッタッタ

穂乃果「ま、待ってよー!」





海未(今年も、無理でした……)

海未(ポッキーもちゃんと買ったのに……恥ずかしくて……強引に流してしまいました……)

海未(ぽっきーげーむ……穂乃果と……)

海未(あ、うう///絶対無理ですっ!無理っ!///)

穂乃果「待ってよー!朝から全力ダッシュなんて無理だよっ!」

海未「保健委員で先に行ってることりも待ってますからっ!ほらっ!」

穂乃果「だ、だからって全力ダッシュはぁ……はぁはぁ……」

海未(ごめんなさい……、でも他にいい方法が思い浮かばなかったんです)

海未(穂乃果とのポッキゲームを考えて、真っ赤になってしまっている、私の顔を隠す方法が……)

~~~~~
その54  逆ギレ……?
帰り道

穂乃果「……」テクテク

海未「……」テクテク

ヒュゥゥゥ

穂乃果「うー……」ブルブル

海未「最近、寒くなりましたよね。大丈夫ですか?」ギュッ

穂乃果「本当に寒いよ……。手だけは暖かいのに……」

海未「もう少し厚着をした方がいいのかもしれませんね……」

穂乃果「そうだよね……うーん。あ!そうだっ!」

海未「どうしたんですか?」

穂乃果「ねえねえ、二人で抱き合って帰れば暖かくなるんじゃないかなっ」

海未「だ、抱き合うっ!?な、何を言ってるんですかっ///」

穂乃果「えへへ、名案でしょ!ほら、穂乃果に抱き着いて暖まろうよっ」バーッ

海未「こ、こんな道の真ん中でなんて……イヤですっ!」

穂乃果「えー!だって暖かくなれるのになぁ……
前もことりちゃんに抱き着いたらとっても暖かかったんだよ!」

海未「っ……!」

穂乃果「懐かしいなぁ、何年前だろ……確か海未ちゃんが風邪をひいて休んでいた大雪の日のことで……って!」

海未「……」スタスタ

穂乃果「い、いつの間にかあんなに前に!?待って、待ってよ海未ちゃんっ!」

海未「……」スタスタ

穂乃果「無視しないで!待ってっー!」タッタッタ



穂乃果「ご、ごめんね海未ちゃん、冗談だったんだよぉ……」

海未「……知りません」フンッ

穂乃果「うぅ、抱き着くのなんていつものことなんだから、そんな怒る事ないじゃん……」

海未「……そこじゃないです」ボソッ

穂乃果「えっ?何か言った?」

海未「知りませんっ!」

穂乃果「えぇ!?なんでさらに怒ってるの!?」

海未「怒ってませんっ!」

穂乃果「う、うそだ……」ブルブル



穂乃果「海未ちゃーん、穂乃果の手が冷たいよぉ……」

海未「……」

穂乃果「抱き合うのはいいから、せめていつもみたいに手を繋ぎたいなーって!」エヘヘ

海未「……穂乃果は、すぐ人に抱き着きますよね」

穂乃果「ようやく反応してくれたっ!でもそれがどうかしたの?」

海未「どうしてすぐに抱き着きたがるのですか?」

穂乃果「え?うーん……暖かいからかなぁ」

海未「暖かいから……ですか」

穂乃果「そうだよ、ほら」ギュッ

海未「あっ!」

穂乃果「海未ちゃんもこうやって穂乃果と手を繋ぐと暖かいでしょ?それと一緒!」

海未「……一緒なんですね」ズキッ

穂乃果「うんっ!……あ、でもね」

穂乃果「ほ、穂乃果は色んな人に抱き着けど、海未ちゃんとこうやってる時が一番暖かいかな///」

海未「えっ!?い、今……」

穂乃果「な、なんてね!あはははっ!わ、わすれて!///」

海未「へ、変な冗談はやめてくださいっ///」ドキドキ

穂乃果「……本当なんだけどね」ボソッ

海未「うん?すみません、よく聞こえませんでした……」

穂乃果「えへへ、内緒っ!ほら、いこう」ギュッ



穂乃果「やっぱり手を繋いでると暖かいね」

海未「ええ、とても暖かいですね」

穂乃果「……さっきはごめんね、怒らせちゃって」

海未「あ……、違うんです。穂乃果が悪いわけではなくて……」

穂乃果「でも、海未ちゃんが怒るときは大抵穂乃果が何かしちゃた時だし……」

海未「こ、今回ばかりは本当に違うんですっ!私が勝手に怒ってしまったと言いますか……」

穂乃果「う、うん?」

海未「勝手にモヤモヤしちゃったと言いますか!えーっと、気にしないでくださいっ!」

穂乃果「う、うん?それならいいけど……」

穂乃果「あれ、でもそれだと穂乃果は勝手に怒られた被害者ってこと……?」

海未「えっ?い、いやですね、勝手に怒ったのは確かですが、穂乃果も悪いみたいな……?」

穂乃果「そっかー、穂乃果は海未ちゃんの逆ギレに付き合わされたのかぁ……」

海未「ぎゃ、逆ギレ!?そんな言い方は……」

穂乃果「穂乃果はあの時本気で焦ったのになぁー」

海未「で、ですから、穂乃果にだって多少はですね……」

穂乃果「どこが悪かったのか必死で考えてたのになー」

海未「うぅ……あの……すみませんでした……」

穂乃果「言葉だけじゃ許してあげないよっ」

海未「そんな……ではいったいどうすれば……」ワナワナ

穂乃果「それはね……こうだよっ!」モギューッ

海未「ほ、穂乃果っ!?ですから抱き着きは……///」カァァッ

穂乃果「だーめ♪じゃないと許してあげないよ?」

海未「で、ですが……」

穂乃果「四の五の言わないっ!―――えへへ、やっぱり海未ちゃんは一番暖かいね」

海未「うぅ……///」ドキドキ

穂乃果「よしっ、あの曲がり角までこのままねっ」

海未「そ、それはっ!///」

穂乃果「駄目っ、じゃないと許してあげないもん」

海未「うっ……で、では曲がり角までですからねっ……」

穂乃果「うん!じゃあ行こう♪」ギューッ

海未「は、はい……」ドキドキ

穂乃果「あっ!海未ちゃん歩くペースが速いよっ!」

海未「き、気のせいです。それに穂乃果こそゆっくりすぎます!」

穂乃果「それこそ気のせいだもん。罰として次の次の曲がり角までに変更ね!」

海未「と、遠すぎますよっ!あ、あそこは人通りも増えますし……」ドキドキ

穂乃果「だめっ!じゃないと許してあげないからっ」プイッ

海未「わかりましたから……、そんなに怒らないでくださいよ……」

穂乃果「次はちゃんと穂乃果の速さに合わせないとダメだからね?」

海未「はい……、ほ、本当に次の次の曲がり角ですからね」

穂乃果「うんっ、じゃあ出発!」





穂乃果「海未ちゃん」

海未「な、なんですか?///」

穂乃果「とってもやっぱり暖かいねっ!」

海未「……は、はい、そうですね。……本当にとても暖かいです」

穂乃果「だよねっ」モギューッ

穂乃果(穂乃果は、いろんな人に抱き着くけど、特別は海未ちゃんだけなんだよ)

穂乃果(こんなに暖かくなるのも、こんなにドキドキするのも、海未ちゃんだけなんだよ?)

穂乃果(でも……)ジーッ

海未「ど、どうしたんですか?そ、そんなに見つめられると……距離も近いですし///」

穂乃果「えへへ、秘密だよ///」

穂乃果(海未ちゃんが気づいてくれるのは、まだまだ先になりそうだね……)

期間が空いてしまいすみません・・・
スレ立てる前に終わりは考え終ってるのでエタるなら、きちんと〆ます
ですがもう少しできそうなのでゆっくりですが、続けたいと思います

~~~~~
その54 冬といえば
~穂乃果の部屋~

穂乃果「う~ん、やっぱり冬といえばアイスだよね♪」モグモグ

穂乃果「炬燵に入りながら食べるアイス……、夏とはまた違った良さがあるよねぇ……」ヌクヌク

穂乃果「こんなところ海未ちゃんに見られたら怒られちゃうよね」

穂乃果「『たるんでますっ!』って言われて、そのまま雪山にでも連れてかれそうだよ……」ブルブル

穂乃果「こわいこわい……、おっとそれよりもあの本で次の作戦を考えなきゃねっ」

穂乃果「なんだか久しぶりに見た気がする、何かいい作戦はないかな」ペラペラ

穂乃果「んっ……、『気になるあの子にプレゼント大作戦!』」

穂乃果「『貴方の想いも一緒にプレゼント!』」

穂乃果「こ、これだああっ!」ドタッ



次の日 休み時間

穂乃果(よーし、今回はプレゼント大作戦だよっ)

穂乃果(そのためにもさりげなく、海未ちゃんの欲しい物を聞きださないとね)

穂乃果(よし、ファイトだよっ!)スタスタ


海未「で、そん時の穂乃果がですね―――」

ことり「へぇ~、そんなことあったんだねぇ」ニコニコ

海未「ことりからも今度言ってあげてくださいっ」

穂乃果(よし、二人一緒だね。さりげなく……さりげなく……)トコトコ

ことり「あっ!ホノカチャン!」

海未「噂をしていれば……どこにいってたんですか?」

穂乃果「え、あ……、ちょっと飲み物を買いに行ってたんだ!」アタフタ

海未「一人で行くなんて珍しいですね」

ことり「言ってくれれば一緒に行ったのに……」

穂乃果「た、たまには一人でと思ってね!それよりさ、二人に聞きたいことがあるんだっ」

ことり「聞きたい」

海未「ことですか?」

穂乃果「ふ、二人は最近欲しい物とかあるのかなーって思ってみたりして!」

海未「欲しい物ですか?なぜ急に……」

穂乃果「な、なんとなくだよ!ふと思っただけで別に全然意味なんてないよ!」

海未「……なんだか怪しいです」ジトー

穂乃果「本当だって!それよりほら、何かあるでしょ!キーホルダーとかシールとかパンとか!」

海未「ラインナップに偏りを感じますね……」

ことり「う~ん、……あっ!あれが欲しいかも!」

穂乃果「何々!?ことりちゃんは何が欲しいのかなっ?」

ことり「最新型のミシン!」

穂乃果「み、みしん……?衣装作りに使ってるやつだよね?

ことり「そうだよ、とっても高性能のミシンが新しくでたのっ」

穂乃果「……あの、お値段の方は?」

ことり「3万円くらいかなぁ」

穂乃果「さ、さんまんえん……」ブルブル

穂乃果(ごめんね……、ことりちゃんにも渡したいけど3万円は無理だよ……)

海未「そういえば、前に雑誌を食い入るように見ていましたよね」

ことり「うん!とっても欲しいんだけど三万円はさすがに手が出なくて……」

穂乃果「あはは……そうだよね……、三万円は無理だよね……」ガックリ

穂乃果(ことりちゃんには、穂乃果が選んだプレゼントをあげよう……あとは)チラッ

海未「ことりはミシンですか……私は……」

穂乃果(ど、どうか海未ちゃんは高価な物ではありませんようにっ!)

海未「……マフラーですかね」

ことほの「マフラー?」

海未「最近寒くなってきたので、もうそろそろ買おうと思ってるんです」

ことり「あれ?でも去年まで使ってたやつあるよね」

海未「あれは古くなってしまって……、今年は買い直そうかと」

穂乃果(よかったマフラーで……そんなに値段もしないよね)

穂乃果(そうだ、手編みのマフラーなんてあげてもいいかも!うん、その方が絶対いい!)

穂乃果(えへへ、手編みのマフラーで海未ちゃんと一気に距離を縮めてそのまま……)キャーッ

ことり「あっ!それなら私が編んできてあげようか?」

穂乃果「!?」

海未「本当ですか?それなら是非―――「ダメダメダメ―!」

海未「えっ?」

ことり「ど、どうしたの穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「うっ……こ、ことりちゃんは衣装作りもあるし大変かなーって……」モジモジ

ことり「別にマフラーくらいなら大丈夫だよ?そうだ、どうせなら穂乃果ちゃんの分も作ろうか?」

穂乃果「あの、それは嬉しいけどそうじゃなくて……」

海未「穂乃果?どうしたんですか急に……」

穂乃果「そ、そのですね!穂乃果にも色々考えがあったり……」

ことり「考え?」

穂乃果「う、うん……色々と計画がですね……」

海未「計画?何のことですか?」

穂乃果「そ、それは……内緒というか……」

海未「内緒?……もしやまた何か企んでるんですかっ!?」

穂乃果「ち、違うよ!というかなにその企んでるって!?」

海未「穂乃果には色々前科があります!この前だって―――」

穂乃果「うっ……お説教が始まる予感が……」



ことり(……考え?……急に欲しい物を聞く、計画……内緒……)ムムッ

ことり(……あ!)ピコーン

海未「この前も穂乃果の思いつきの計画で私はですねっ!」クドクド

穂乃果「うぅ……あの時のことは反省してるって……」シュン

海未「いいえ!まだ反省が足りませんっ。本当に反省してるなら「ああっ!そうだ!」

穂乃果「ことりちゃんっ!?」

海未「ことり!?」

ことり「そういえば仕上げなきゃいけない衣装溜まってたんだったぁ!」

穂乃果「えっ?」

ことり「ごめんね海未ちゃん、ちょっとマフラー編むのは無理かも……」

海未「そうですか……。マフラーは元々買う予定でしたし、無理しないで大丈夫ですよ」

ことり「そういってもらえると助かるよ、あっもうそろそろ授業が始まるし席に戻ろうか」

海未「むっ、もうそんな時間でしたか……」

穂乃果「た、助かったぁ……」

穂乃果(本当色んな意味で助かった……)

穂乃果(憂いもなくなったしあとはマフラーを編むだけだね、ファイトだよ!)



~放課後~
手芸屋

穂乃果「とは言ったものの……」

穂乃果「マフラーなんて編んだことないし、どうすればいいかわからないよっ!」

穂乃果「とりあえずこの棒みたいのと、毛糸買えばいいのかな……」

穂乃果「うー!毛糸もいろいろ種類があるしどうすればいいの……」

穂乃果「あんごらとかあるぱかとかわからないよ……」

穂乃果「とりあえずこのもへあ?とか言う糸を買ってみよう……」

ことり「うーん、マフラーならモヘアよりこっちの方がいいと思うなぁ」ヒョイッ

穂乃果「えっ?こっち?」

ことり「うんっ、モヘアはチクチクしやすいんだ。だからカシミヤが無難だと思うよ」

穂乃果「へぇー、なるほど!さすがことりちゃんだ……ね……?」

ことり「ふふっ、それほどでもっ!」

穂乃果「な、なななななんで!なんでことりちゃんがいるのっ!?」

ことり「くすくす、こっそり後をつけてきたんだよ?」

穂乃果「ど、どうして穂乃果の後なんてつけて来たのっ!?」

ことり「どうしてって……だって穂乃果ちゃんだけじゃあマフラー編めないでしょ?」

穂乃果「穂乃果がマフラーを編もうとしてること知ってるの!?」

ことり「急に欲しい物を聞いたり、あの反応したり……さすがにばればれだよ?」

穂乃果「う、うそ……。だいぶさりげなく聞いたはずなのに……」ブルブル

ことり「気が付かないのなんて海未ちゃんくらいだよ……
さすがというかなんというか……」

穂乃果「うぅ……このことはどうか海未ちゃんには内緒に……」

ことり「もちろんだよ、海未ちゃんのことを驚かせてあげたいんでしょう?」

穂乃果「うん、そうなんだよね」エヘヘ

ことり「うんうん、わかるよその気持ち!ここは私がひと肌脱いであげるっ」

穂乃果「本当に!?」

ことり「うん、じゃあ一緒に買い物をしてことりの家に行こうか
マフラーの作り方、教えてあげるね!」

穂乃果「こ、ことりちゃん……ありがとう……本当にありがとう……」ジーン


ことり「友達だし当然だよ!それに頑張るのは穂乃果ちゃんなんだからね」

穂乃果「うん。頑張ろう……ファイトだよ!」

ことり「その意気だよ!それでどんなマフラーをあげたいの?」

穂乃果「えっとね、ちょっと長めで首にくるくるっと巻けて……」

穂乃果「色は……青かな?うん、海未ちゃんと言ったらやっぱり青!」

ことり「青のロングマフラーだね、毛糸の量が少し多くなっちゃうけど大丈夫?」

穂乃果「うん!毛糸くらいなら大丈夫だよ。」

ことり「じゃあさっそく選ぼうか、毛糸にはねさっき言ったように色々種類があって―――」





~夜~
穂乃果の部屋

穂乃果「材料もそろったし、作り方も教えてもらって準備は万端だね」

穂乃果「編み物の本も読んでみたけど、よくわからない記号ばっかだったし
本当にことりちゃんが居てくれてよかった……」

穂乃果「手伝ってくれたことりちゃんの為にも、絶対に良い物を作り上げなきゃねっ!」

穂乃果「えっと、まずは作り目を……」


~数時間後~

穂乃果「で、できたぁ……」グッタリ

穂乃果「うぅ……、一段目からこんなに苦戦するなんて……」

穂乃果「この先のことを考えると眩暈が……とりあえず今日はこの辺りにしよう」





~次の日~
放課後

穂乃果(よしっ、練習も終わったし帰って編み物の続きしないとね)ソワソワ

ヒュユウウゥ

穂乃果(うぅ……寒いなぁ……んっ)


絵里「お疲れ様海未、最近この時間になると一気に冷えるわね」

海未「お疲れ様です、本当ですね。寒さ対策が必要な時期になってきましたね……」

絵里「そうね……。海未はマフラーとか似合いそうだし巻いてみたら?」

穂乃果(!?)ピクッ

海未「マフラーですか……、実は少し古くなってしまって買い替えようと迷ってるんです……」

絵里「そうなの?早めに買った方がいいわよ。風邪をひいてからじゃ遅いしね」

海未「確かにそうですね……、今度の休みにでも見に行きますか……」

絵里「うんうん、それがいいわよ。なんなら誰かとデートでもして選んでもらえば?」ニヤニヤ

海未「な、何を言ってるんですかっ!///」

絵里「ふふ、冗談よ。じゃあまた明日ね」

海未「まったく、絵里は何を言ってるんですかね……」



穂乃果(ほ、本当だよ!海未ちゃんがマフラー買う気マンマンになっちゃったじゃん……)

穂乃果(い、急がなきゃ……!)



~夜中~

穂乃果「……」チクチク

穂乃果「……」モクモク

穂乃果「……」チクチク


~数時間後~


穂乃果「よしっ、だいぶ進んだ……って!」

穂乃果「すっかり明るくなってる……、今は……6時半!?」


穂乃果「て、徹夜しちゃった……」

穂乃果「うー、でもこうでもしないと完成しないし……」

穂乃果「……睡眠は学校でいいよね」



~数日後~

穂乃果「……」フラフラ

海未「―――から今度の休みの日に―――」

穂乃果(あと20%くらいで完成かな……、今日は金曜日だし週明けには……)フラッフラッ

海未「――果?――穂乃―?」

穂乃果「……」ウトウト

海未「穂乃果っ!もう、話ちゃんと聞いていましたか?」

穂乃果「んぁ……、ごめん、なんだっけ……?」ボーッ

穂乃果「なんか頭がぼーっとするんだよね、あはは……」フラフラ

海未「……大丈夫ですか?目の下も隈がひどいですが」

穂乃果「うん、だいじょーぶ。ここは動物園じゃないしね」

海未「ど、動物園……?」

穂乃果「それで何の話……だっけ?」

海未「そうでした!そのですね、明日一緒に遊びに行きたいなと思ってるんですが……」モジモジ

穂乃果「うん、明日ね。OKだよ……じゃあ穂乃果は寝るか……んっ?」

穂乃果「あ、明日!?」バッ

海未「ど、どうしたんですか急に!?」

穂乃果「明日って、明日だよね!?出かけるって……まさかマフラー……?」

海未「は、はい……、マフラー関係のことで、穂乃果に来てほしいなって」モジモジ

穂乃果(明日マフラー買うつもりなんだ……!)

海未「い、嫌ならいいんですよ!?でも、できれば穂乃果に……」モジモジ

穂乃果(も、もう時間がないよ……こうしちゃいられない!)

穂乃果「明日ね!OKだよっ、じゃあ穂乃果寝るからお休み!」

海未「えっ?ほ、穂乃果?」

穂乃果「ぐぅ……ぐぅ……」zzz

海未「……いったいどうしたんでしょうか」





~穂乃果の部屋~

穂乃果「よし……、今日は徹夜だよ!」

穂乃果「なんとしても明日までに完成させなきゃ!」

穂乃果「そうと決まれば!ファイトだよっ!」






穂乃果「海未ちゃんに穂乃果のマフラーつけてもらうんだもん」チクチク



穂乃果「色々教えてくれたことりちゃんの為にも頑張らなきゃ……」チクチク



穂乃果「もうちょっと……」チクチク



穂乃果「頑張らないと……」モクモク



穂乃果「ファイト……一発……」チクチク



穂乃果「うみ……ちゃん……」



穂乃果「……」




ちゅんちゅんちゅんゆん

穂乃果「海未ちゃん……だめだよ……」ムニャムニャ

穂乃果「遭難したからって……裸はまずいよぉ……」ムニャムニャ

穂乃果「穂乃果、まだ心の準備がぁ……うぐっ……?」

穂乃果「う……あれ、雪山は?海未ちゃんは……?」

穂乃果「何だ夢か~、そうだよね。あの海未ちゃんが穂乃果に裸で迫ってくるわけ……って」

穂乃果「夢!?ほ、穂乃果寝ちゃってたの!?」バッ

穂乃果「マフラーはどうなったの!?」キョロキョロ

穂乃果「あっ……」

穂乃果「で、出来上がってる!」

穂乃果「良かったぁ……、目が覚めた時はどうなることかと……」

穂乃果「おっと、こうしちゃいられない!早く準備しなきゃ!」ゴソゴソ



~待ち合わせ場所~

穂乃果(うー、いざ渡すとなると緊張する……)ドキドキ

穂乃果(市販のよりちょっと形も悪いし……)

穂乃果(迷惑じゃないよね……)

穂乃果(も、もしも突き返されたりしたら!?)

穂乃果(……海未ちゃんがそんなことするわけないよね)

穂乃果(うん、海未ちゃんなら喜んでくれるはずだよっ)

穂乃果(楽しみだな、早くこないかな)ソワソワ



海未「あっ穂乃果、先に来ていたんですね」

穂乃果「海未ちゃ――」

海未「おはようございます。先に居るなんて珍しいですね」フフッ

穂乃果「お、おはよう……その、海未ちゃんそれって……」

海未「これですか?……実は一昨日買っちゃったんです」

穂乃果(なんで……)

海未「今日初めて巻いてみたんです……ど、どうですか?///」ソワソワ

穂乃果(なんで……なんで海未ちゃん、マフラーしてるの……?)

海未「学校にしていこうかと思ったんですが、その……はじめては穂乃果だけに見てもらいたいなって……///」

穂乃果(間に合わなかったんだ……)

海未「ふ、深い意味はないんですよっ!穂乃果って一番私のことを知ってるじゃないですか!
ですから穂乃果から見てどうなのか気になっただけなんですっ!」

海未「あの……どうですかこのマフラー。似合ってますか……?」モジモジ

穂乃果「あっ……う、うん。とっても似合ってると思うよ!」

海未「本当ですかっ」パァァッ

穂乃果「本当だよっ!海未ちゃんってオレンジってイメージあまりなかったけど似合うね」

海未「はいっ、いつもはもっと落ち着いた色を選ぶんですが。今年はオレンジがいいなと思いまして……」モジモジ

『色は……青かな?うん、海未ちゃんと言ったらやっぱり青!』

穂乃果(……)ズキッ

海未「似合ってると言われて安心しました……、本当に買ってよかったです」

穂乃果「うん、本当にそのマフラ―似合ってるね。綺麗でぴかぴかで暖かそう!」

穂乃果(穂乃果のと違って……)

海未「色のせいでしょうか、なんだから太陽に包まれてる感じがして暖かいんです」

穂乃果「……そ、そっか。本当に、暖かそうで……よ、良かったね!」ブルブル

海未「穂乃果?どうしたのですか、少し様子が……」

穂乃果「な、なんでもない。なんでもないけど……ごめんねっ!」ダッ

海未「えっ?穂乃果?ど、どこに行くんですかっ!」

穂乃果(……)

~~~~~
その55 かげの

海未(一体穂乃果に何があったんでしょうか……)テクテク

海未(電話もメールも出てくれませんし……)

海未(まさかマフラーが似合ってなかったのでしょうか!?)

海未(そのせいで穂乃果にダサいと思われて嫌われた!?)

海未(……って穂乃果がそれくらいで人を嫌うわけないですよね)

海未(まさか最近体調が悪そうでしたしそのせいで……)

ことり「あれ、海未ちゃん?」

海未「あっ、ことり……」

ことり「あれ、穂乃果ちゃんとお買いものだったんじゃ……って!そ、それは……!」

海未「それ?何のことですか?」

ことり「く、首に巻いてる物だよ!」

海未「マフラーですが……?」

ことり「なんで海未ちゃんがマフラーしてるの!?今日買いに行くはずだったんだよねっ」

海未「ま、マフラーは一昨日に買ったんですが……どうしたんですか急に」

ことり「……ねえ、もしかしてもう穂乃果ちゃんに会ったの?」

海未「会ったには会ったのですが……急にどこかに走って行ってしまって……」

ことり(あーあ……やっちゃったんだね……)

海未「体調でも悪かったんでしょうか?
これから穂乃果の家に様子を見に行こうと思ってるんですが、よかったらことりも一緒に……」

ことり「はぁ……、本当に海未ちゃんもにぶちんだよね」

海未「はい?にぶ……ちん……?」

ことり「わかってたことだけどさ……
まずは穂乃果ちゃんの家に行く前に、どうして穂乃果ちゃんがそうなったのか説明してあげるね」

海未「えっ、ことりは知っているんですか?」

ことり「うん、話してあげるからちゃんとその意味を考えてね?」

ことり(だから私が頑張ってあげないとね!)

~~~~~
その56 ふりだしにもどる

穂乃果(……なんで逃げちゃったんだろ)

穂乃果(マフラーのことなんて気にしないで、いつも通り振舞えばそれで終わりだったのに)

穂乃果(勝手に作ったマフラーで、落ち込んで海未ちゃんに迷惑までかけて……)

穂乃果(最低だよね……でも……)

穂乃果(海未ちゃんには穂乃果のマフラーしてほしかったんだもん……)ギュッ

穂乃果「海未ちゃんの……ばか……」ボソッ

海未「穂乃果に……馬鹿って言われたくはないですね……」ゼハァゼハァ

穂乃果「う、海未ちゃん!?」

海未「まったく、探しましたよ?家にもいないと思ったら、まさか学校の屋上にいるなんて……」

穂乃果「な、なんでここが!?」

海未「偶然ヒデコが穂乃果が学校に行くのを見ていて、教えてもらったんです」

穂乃果「そうだったんだ……」

海未「まったく、急にいなくなったら心配するじゃないですか」

穂乃果「あっ……ご、ごめんね。色々あって、そのつらくて……」

海未「それにこの寒空の下でじっとしてるなんて……」ピトッ

穂乃果「あっ」

海未「体もこんなに冷たくなっていますよ。これではまた風邪をひいちゃいますよ?」

穂乃果「うっ……だって、その……」

海未「こんな寒い日はきちんと厚着しないとダメですよ?ほら、これあげますから」マキマキ

穂乃果「えっ!?これって海未ちゃんの……」

海未「ふふっ、やっぱりオレンジは穂乃果が一番似合いますね」

穂乃果「う、海未ちゃん?なんで……」

海未「寒そうにしてる穂乃果が悪いんです……でも今度は私が寒くなってきましたね……」

穂乃果「穂乃果なら大丈夫だからこのマフラー使っても……」

海未「ダメです、そのマフラーは穂乃果にあげたんですからっ」

穂乃果「う、海未ちゃん……?」

海未「とっても寒いです、このままだと今度は私が風邪をひいちゃいますね」

穂乃果「ど、どうして……」

海未「風邪をひいたら穂乃果の宿題を手伝うことも、ノートを貸すこともできません
……穂乃果はそれでもいいんですか?」

穂乃果「そ、それは嫌だよ。海未ちゃんが風邪ひいちゃうなんて……」

海未「それなら……どこかにもう一個マフラーがあればいいんですが……」

穂乃果(あっ、そっか……そういうことなんだ……)

穂乃果「……海未ちゃん、ありがとう」

海未「……なんのことですか?」キョトン

穂乃果「なんでもない!それよりこれ、よかったらこれっ」ガサゴソッ

海未「これは……」

穂乃果「えへへ、マフラーだよ!ちょっと形は変かもしれないけど、頑張って作ったから……」

穂乃果「た、多分とっても暖かいから!よかったら、巻いて欲しいなって……」

海未「ふふっ、当然じゃないですか。穂乃果が一生懸命作ってくれたんですから」

海未「むしろ私の方こそ本当にもらってもいいんですか……?」

穂乃果「うん、海未ちゃんの為に頑張って作ったものだから
海未ちゃんにもらってほしい、海未ちゃんに使ってほしいの」

海未「ありがとうございます、では大切に使わせてもらいますね」

穂乃果「うんっ!」


穂乃果「ねえ、海未ちゃん。マフラー暖かい?」

海未「はい、とっても暖かいですよ」

穂乃果「ちくちくしたりしない?」

海未「肌触りもとてもいいです」

穂乃果「こ、この穂乃果にくれたマフラーと比べるとどうかな……?」

海未「……確かに見た目はそのマフラーの方がいいですね」

穂乃果「う……やっぱりそうだよね……」シュン

海未「ですが、私は穂乃果のくれたマフラーの方が暖かい気がします」

穂乃果「ほ、本当!?」

海未「はい、マフラーに込められた気持が感じられて……とっても暖かいんです」

穂乃果「う、海未ちゃん……///」

海未「ですから私はこちらのマフラーの方が好きです
それに色は青の方が落ち着きますね」

穂乃果「あっ」ドキッ

海未「オレンジはやっぱり穂乃果の色ですね」

穂乃果「えへへっ、……来年はもっといいマフラー作ってあげるね」

海未「本当ですか?」

穂乃果「来年だけじゃなくて再来年も、その次もマフラー作ってあげるね!」

海未「約束ですよ?穂乃果がマフラーをくれなきゃ私は風邪ひいちゃいますからね?」

穂乃果「うんっ!約束だよっ」


穂乃果(だから海未ちゃん)

穂乃果(ずっと穂乃果と一緒に居てね!)




~後日~

海未(まさか穂乃果が私に手編みのマフラーをくれるなんて思いませんでした……)

海未(手編みですよっ?それに私にだけです!)フフン

海未(まさか穂乃果も私のことを……///)ドキドキ

穂乃果「あ、ことりちゃーん!」

海未(んっ?)

ことり「穂乃果ちゃん!どうかしたの?」

穂乃果「あのね、プレゼントがあるの!はい、これっ」

ことり「うわぁ、ありがとう!開けてもいい?」

穂乃果「うん!いいよ」

ことり「これは……手袋?」

穂乃果「この前のお礼だよ、頑張って作ってみたんだ」

海未(……)ピキッ

ことり「ありがとう!大切に使うね」

穂乃果「そういってくれると嬉しいよっ、……あ!そうだっ!」

穂乃果「海未ちゃーん!宿題教えて欲しいんだけど……」

海未「知りませんっ!」

穂乃果「へっ?」

海未「もう穂乃果なんて知りませんっ!自分で考えてください!」

穂乃果「ど、どうしたの?」

海未「飲み物を買ってきますので、宿題は一人で頑張ってくださいね」ニッコリ

穂乃果「そ、そんな……海未ちゃん!海未ちゃん!うみちゃーん!」


海未(まったく、私より穂乃果の方がよほどにぶちんじゃないですかっ)

海未(穂乃果のせいで、変な勘違いまでしちゃいました……)

海未(本当に穂乃果は馬鹿ですっ……)

おわり

色々あって投下に夜までかかることに・・・
体育祭ちょっとずつ書いてますが完全に季節が・・・。き、気にしないでいいよね

バーサーカーソウル「iPhone」
酔いどれほの紳士「大酒」
狂犬ブロリアン「月村」
のぞえり至上主義「湖北省」

これがほのうみスレの四天王、らしい

~~~~~
その57 あけましておめでとうございました

穂乃果の部屋

穂乃果「て~んてて~んて~♪」ペタパタ

穂乃果「うーん、海未ちゃんを落とす為のいい手段ないかなぁ?」ペラペラ

穂乃果「手軽にできて、さっくり落ちてラブラブなのがいいかなぁ……」ペラペラ

穂乃果「って、そんな方法があったら苦労しないか……」ハァ

穂乃果「はぁ……色々頑張ってはいるものの海未ちゃんが落ちる気配はないよね……」

穂乃果「……やっぱり海未ちゃんって穂乃果の何も思ってないんじゃ」

穂乃果「だ、ダメダメ!そんな弱気じゃっ!きっと努力が足らないだけだよね」

穂乃果「もっと頑張らなきゃ!」フンス

穂乃果「それにしてもこの本にもだいぶお世話になってるよね」ペラペラ

穂乃果「でもいまだに海未ちゃんを落とせてないって、もしかして意味ないんじゃ……」

ガラララッ

穂乃果「ん?」

雪穂「お姉ちゃん、お母さんがお店手伝ってだってよ」

穂乃果「えー!?この前手伝ったばかりだよ!?」

雪穂「イベントも近いし色々忙しいみたいだよ」

穂乃果「はぁ……和菓子屋のつらいとこだね……ん?イベント?」

雪穂「もうすぐハロウィンなの忘れたの?」

穂乃果「あー、そういえばそうだったね……」エヘヘ

雪穂「ウチも一応お菓子屋だしね」

穂乃果「また今年もカボチャあんみつとか出すの?」

雪穂「今年はカボチャ煎餅だってよ」

穂乃果「か、かぼちゃせんべい……?ま、また挑戦的なメニューを作るね」

雪穂「うん……。まあ売れ残っても近所の子供たちがもらいにきてくれるしね」

穂乃果「夜になると仮装した子供たちが来るもんね、『いたずらしちゃうぞー!』って」

穂乃果(んっ……?いたずら……いたずら……?)ブルブル

雪穂「お、お姉ちゃん?」

穂乃果「こ、これだあああああああっ!」バンッ

雪穂「!?」ビクッ

穂乃果「ちょっと用事できたから!店番はまた今度ねっ!」ダッ

雪穂「えっ?ちょ、ちょっと!?お姉ちゃん!」





穂乃果「ハロウィンと言えばTRICKorTREAT」ダッダッダ

穂乃果「海未ちゃんはどうせ穂乃果の体重を気にしてお菓子なんてくれない」

穂乃果「つまり合法的に悪戯し放題!」

穂乃果「あんなことやこんなこともできるってことだよっ……!」

穂乃果「そうと決まれば早速仮装の準備をしないと……」ピッピッピ

穂乃果「あっ、ことりちゃん!今大丈夫?―――うん、ちょっと手伝ってほしいことがあって……」

穂乃果(待っててね!海未ちゃんっ)

~~~~~
その58 園田は見た!

海未「……」タッタッタッ

海未「……」タッタッタッ

海未「……ふぅ、だいぶ走りましたね。少し休憩しますか」フキフキ

海未(今はだいたい11時頃でしょうか……、もうそろそろ穂乃果が起き始める頃ですかね)

海未(いえ、穂乃果のことですしお昼過ぎまで寝てる可能性もありますね)

海未(休みの日だからと、あまりだらだら寝過ぎるのも体に毒になるのですが……)

海未(って!な、なんで穂乃果のことばかり考えてるんですかっ///)

海未(う……っ、こ、これもだらしない穂乃果が悪いんですっ!)

海未(こうなったら次の休日のロードワークには穂乃果も誘いましょう!)

海未(そうすれば穂乃果のことを考える必要もですね……んっ?)

穂乃果『ハロウィンと言えば―――』タッタッタ

海未(穂乃果……?)

穂乃果『―――お菓子――――』

海未(あんなに急いでどこかに行くんでしょうか……)

穂乃果『そうと決まれば早速仮装の準備を―――』

海未(断片しか聞き取れませんでしたが、お菓子……仮装……ハロウィンの準備ですかね?)

海未(今年は仮装するつもりなんでしょうか……?)

海未(……懐かしいですね。昔は毎年仮装した穂乃果が、ウチにお菓子をもらいにきてましたね)

海未(お菓子を渡さないと私に悪戯をしてきて……くすぐられたりしましたね)

海未(……仮装するなら、久しぶりにウチにくるんでしょうか?)

海未(そうですね、なら……)

~~~~~
その59 恋愛補正

穂乃果「よいしょ……よいしょ……」

穂乃果「ふぅ……、ようやく海未ちゃんの家の前に着いたよ……」

穂乃果「でもやっぱりこの年齢で仮装はちょっと恥ずかしいね」

穂乃果「でも海未ちゃんに悪戯するためだもんね!えへへ、楽しみだなぁ」

ピーポーン
海未『はい?どちら様ですか』

穂乃果「あっ、海未ちゃん!穂乃果だよっ
ちょっと用事があるんだけど、出てきてもらっていいかな?」

海未『……今行きますね』

穂乃果「待ってるね!」

穂乃果(ふふ!まずは仮装で驚かせて……それからお菓子を請求して悪戯だねっ!)

穂乃果(ことりちゃんと協力して作ったこの仮装、きっとびっくりするはずだよねっ)

ガチャッ

海未「お待たせしまし……た……?」

穂乃果「がおおおおおおおおっ!」

海未「……」

穂乃果「がおおおっ!ゾンビだよっ!」

海未「……」

穂乃果「ぐおおおおっ!……あれ?」

海未「ほ、穂乃果……?」

穂乃果「ち、違うよ!今の穂乃果は穂乃果だけど穂乃果じゃないの!
ゾンビザウルスなんだよ!」

海未「ゾンビザウルス……?」

穂乃果「きょ、恐竜のゾンビだよ!怖いでしょ!?がおおおぅっ!」

海未「い、いえ怖いというかどちらかと言うと……」

海未(とても愛くるしいですね……)

穂乃果「おかしいなぁ……ことりちゃんは怖がってくれたんだけど……」

海未(絶対に楽しんでましたね……)

穂乃果「まあいっか。それでね海未ちゃん!今日何の日かわかる!?」

海未「今日ですか?それはもちろん「遅いよっ!今日はハロウィンなんだよっ!」

海未「むぅ……今言おうとしたのですが……」

穂乃果「えへへ、ってことでTRICKorTREAT!お菓子くれなきゃ悪戯しちゃうぞっ!」

海未「……はい、お菓子ですよっ」スッ

穂乃果「ありがとっ!じゃあ早速悪戯を……あれ?」

海未「お菓子ですって!きちんと話を聞いてください」

穂乃果「お、お菓子!?海未ちゃんがっ!?」

海未「もう、何をそんなに驚いてるんですかっ」

穂乃果「だ、だってお菓子なんて食べたら穂乃果太っちゃうよ!?」

海未「そうしたらまた一緒にダイエットですね」フフッ

穂乃果「うぅ……」

海未「……それに豆乳とおからのクッキーなので大丈夫ですよ」

穂乃果「へぇ……そうなんだ」

海未「はい、お砂糖も抑えていますのでカロリーはだいぶ低いです」

穂乃果「あれ?こ、これってもしかして海未ちゃんの手作りだったり……!?」

海未「ま、まぁ……ちょうど!たまたま!クッキーを作っていたら穂乃果がやってきてですね!」

穂乃果「……その割には綺麗にラッピングしあるような……真っ赤なお花の袋でさ」

海未「そ、それもたまたまです!―――ちなみにその花はあ、アネモネと言う花でして……」

穂乃果「お花は穂乃果詳しくないからなぁ……、ねね!食べてもいいかなっ」

海未「こ、ここで食べるんですか!?」

穂乃果「ダメなの?穂乃果にくれたんだよね?」

海未「い、いえ!そういうわけではないんですが……
初めて作ったクッキーなので味が心配でして……」

穂乃果「へぇー、初めてなんだね。それじゃあなおさらここで食べて感想言ってあげなきゃっ」ニヤニヤ

海未「うぅ……」

穂乃果「ふふふっ!じゃあいっただきます!」パクッ

海未「……」ドキドキ

穂乃果「もぐもぐ……ごっくん」

海未「あの、どうですか……?」

穂乃果「……これ、本当に海未ちゃんが作ったの?」

海未「は、はい。私が作ったものですが……」

穂乃果「これ……美味しいっ!すっごく美味しいよっ!」

海未「ほ、本当ですかっ!?」

穂乃果「うんっ、初めてとは思えないくらい!」モグモグ

海未「ほっ……、よかった……」

穂乃果「お店のクッキーに負けてないよ!ウチで出したら売れそうなくらいっ」モグモグ

海未「い、言いすぎです!」

穂乃果「ええー?そんなことないよ」モグモグ

海未「う……そ、それに私のクッキーは穂乃果だけ……」ゴニョゴニョ

穂乃果「んーっ……もぐもぐ……んっ?何かいった?」

海未「……な、なんでもないです!そ、それよりもっとクッキーがあるんですが
あがっていきませんか?」

穂乃果「本当!?あがってく!あがってく!」

海未「ふふっ、お茶も淹れますね」

穂乃果「うん、お邪魔しますっ!」



穂乃果の部屋

穂乃果「えへへ!まさか海未ちゃんの手作りクッキーが食べれるなんて思わなかったよ!」

穂乃果「最高のハロウィンだったね、あれ、でも何かを……」

穂乃果「あっ!結局悪戯できなかった!?」

穂乃果「うぅ……あんなことやこんなことをする計画が……」

穂乃果「……でも、海未ちゃんのクッキーとっても美味しかったからいいかな」

穂乃果「えへへ、来年もまた仮装していこう!」

穂乃果「お菓子がなかったら今度こそ悪戯しなきゃねっ!」

~~~~~
その60 1日5日

穂乃果「海未ちゃん問題です!今日は何の日でしょうっ」

海未「な、なんですか急に……」

穂乃果「いいからいいから、ほらほらっ」グイグイ

海未「なんでそんなにくっつくんですかっ///」

穂乃果「そんなのいつものことじゃん。で、なんの日でしょう!」モギューッ

海未「普段と比べてねちっこいというか、積極的だというか……何かおかしいですっ!///」

穂乃果「気のせいだったら!それよりも早く答えないと、もっと過激なことをしちゃうよ?」ホッペスリスリ

海未「か、過激なことですか……?///」ドキドキ

穂乃果「えへへ、気になっちゃう?例えばね……耳をかぷかぷしたり」スリスリ

海未「み、耳をかぷかぷ……」ドキドキ

穂乃果「首にちゅーしたり」

海未「く、首に、き、キス……」ドキドキ

穂乃果「他にもっともっといっぱいあるよっ
……あれ、もしかしてしてほしかったり?」ニヤニヤ

海未「ち、違いますっ!別に全然してほしいなんて思ってませんっ」

穂乃果「そっかぁ、なら答えないとね。今日は何の日でしょうっ!」

海未「えっと……今日は1月5日なので……」

穂乃果「ほら~、早くしないとお耳食べちゃうよ?」フーッ

海未「っ……わ、わかりました!いちごです!今日はイチゴの日ですっ」

穂乃果「ちぇっ……もっといろいろしたかったのに……。残念ながら大正解だよ」ゴソゴソ

海未「ほっ……、まったくいったいなんでこんなことを……」

穂乃果「ってことで見事正解の海未ちゃんには、穂乃果からのご褒美ですっ!……はむっ」カプッ

海未「へっ?」

穂乃果「んっー!」

海未「な、何をしてるんですかっ///」

穂乃果「ふぇ?ひひごのひだから、ひひごだよ?」(イチゴの日だからイチゴだよ?)

海未「イ、イチゴはわかります!で、ですが……なんで口でくわえてるんですかっ//」

穂乃果「ほほうびのひひごをはへるはえだよ?」(ご褒美のイチゴをあげるためだよ?)

海未「あ、あの……まさかとは思いますが……口で……?」

穂乃果「ふん、ふひうふひはほっ!」(うん、口移しだよっ)

海未「なっ!い、いりませんっ///」

穂乃果「だーめ、逃がさないよっ」ガシッ

海未「ほ、穂乃果!?///」

穂乃果「穂乃果の甘いイチゴを一杯味わってね」ンーッ

海未「駄目です!ダメですっ!ほ、穂乃果……ほの……んっ」

穂乃果「えへへ、いっぱい食べさせてあげるからね?ちゃんとお味の感想教えてね」

海未「う……ぁ……」トローン



<アサダヨーオキテーファイトダヨッ!

海未「うぅ……穂乃果……甘いです……」zzz

<アサダヨーオキテーファイトダヨッ!

海未「もっと……ほのかぁ……」zzz

<アサダヨーオキテーファイトダヨッ!

海未「おいしい……ふぁいと……?んんっ……?」バサッ

<アサダヨーオキテーファイトダヨッ!

海未「……」ポチッ

<アサダヨーオキ

海未「……はい?」



穂乃果「でね!その時雪穂が―――」

海未(今日は朝から変な夢をみてしまいました……)

穂乃果「ちょうど亜里沙ちゃんもいてさ―――」

海未(まったくなぜあんな夢を……。穂乃果にやましい気持ちなど抱いてないのですが……)

穂乃果「あれ?そういえば今日って―――」

海未(……も、もちろんキスしてみたくないわけでもないですし
どんな味がするのかを考えたこともありますが、あんな夢を見るほどではっ!)ブンブン

海未(はぁ……まったく私は何を考えてるんでしょうね……)チラッ

穂乃果「海未ちゃん問題です!」

海未「は、はいっ!?」ドキッ

海未(このセリフ最近どこかで……)ドキドキ

穂乃果「今日は何の日でしょうっ!」

海未「っ―――!は……は……」

穂乃果「えへへ、なんと今日は穂乃果の大好きな―――」

海未「は、ハレンチですっ!!!」タッタッタッ

穂乃果「えっ?」

ポツーン

穂乃果「……」

穂乃果「い、イチゴってハレンチだったのかな……」

今回は以上です。待っていてくれた方が居ましたらすみません……。体育祭詰まりすぎて色々横道それてました・・・、ゆっりくやろう。
違うネタ思いついたらまたのんびり投下します

15 名無しで叶える物語(大酒)@転載は禁止 sage 2015/01/11(日) 23:26:39.69 ID:G8YRYTre
ほのうみはあくまで友人で良い

大酒(´・ω・`)

~~~~~
その61 好きなタイプ

穂乃果「すごい……」ペラペラ

海未「穂乃果?」

穂乃果「かっこいいなあ……」ペラペラ

海未「何を見ているんですか?」

穂乃果「あっ、海未ちゃん!えへへ、これ見てたんだ」サッ

海未「『月刊スクールアイドル綺羅ツバサ特別号』……?」

穂乃果「ツバサさん特集と聞いて買っちゃったんだ。やっぱりかっこいいよね!」

海未「そうですか?」

穂乃果「うん、憧れちゃうよ……」ペラペラ

海未「……」

穂乃果「ツバサさんすごいなぁ……」ウットリ

海未「……穂乃果は綺羅さんみたいなタイプが好みなんですか?」

穂乃果「へっ?そういうわけじゃないよ!」アセアセ

海未「……その割には夢中になって見ていましたね」ジトー

穂乃果「そ、それはその、憧れ的な奴だよっ!いつかこんな感じになりたいなって!」アセアセ

海未「ふーん……、そうなんですか」

穂乃果「そ、そうだよ!あはははっ……」

穂乃果(な、なんだろう……怒られてるわけでもないのに変な威圧感が……)ガクブル

海未「……なら穂乃果はどんな人がタイプなんですか?」

穂乃果「へっ?……ええええっ!?穂乃果の好みのタイプ!?どうしたの急に!?」

海未「い、いえ!気になっただけで特に深い意味などは……」

穂乃果「そ、そっか!びっくりしちゃったよ」

海未「それにたまにはこういう話もいいじゃないですか
……それでどんな子が好みなんですか?」グイッ

穂乃果「ほ、穂乃果の好みなタイプか……うーん……う」

海未「う?」ドキドキ

穂乃果「う……嘘をつかない人とか!」

海未「嘘をつかない人ですか……」

穂乃果「う、うん!やっぱり嘘をつかれるのは嫌だもんね」アハハ

穂乃果(海未ちゃんって言おうとして慌てて変えたんだけどね……
言えるわけないし……)

海未「……他には、他にはどんな人がいいんですか?」グイッグイッ

穂乃果「他は……うーん……」

穂乃果(……ちょっと頑張ってみようかな)

海未「はいっ、性格でも外見でもなんでもいいので!」

穂乃果「えーっと……外見は落ち着いた感じの人かな?」ドキドキ

海未「落ち着いた感じの人……」

穂乃果「わ、和風みたいな雰囲気の人かな!大和何とかみたいな感じのさっ///」チラッ

海未「なるほど……、穂乃果のことですからもっとキラキラした人が好みだと思ってました……」

穂乃果(むぅ……反応が薄い……それならっ!)

穂乃果「あと性格は真面目な人がいいかな?///」ドキドキ

海未「真面目な人……ですか?」

穂乃果「う、うん!穂乃果ってちょっと抜けてるから
しっかりとした人にフォローしてもらいたいなぁって!」チラッチラッ

海未「……」ムッ

穂乃果(あ、あれ……?)

海未「それなら私が……他の人なんて……」ボソッ

穂乃果「海未ちゃん?どうかしたの?」

海未「い、いえ別に!」ブンブン

穂乃果「そ、そう?……そ、それでその……以上が穂乃果の好みのタイプなんだけど……///」モジモジ

海未「あ……はい、結構意外で驚きました」

穂乃果「えへへ、そうかな?なんだかちょっと恥ずかしいね///」

穂乃果(き、気づかれちゃったかな?どうしようっ)ドキドキ

海未「落ち着いた和風なしっかりとした人ですか……」

穂乃果「う、うん。近くにそういう人が居てくれれば穂乃果メロメロなんだけどねっ!」ドキドキ

海未「うーん……色々考えましたが私たちの周りにはいなさそうですね……」

穂乃果「え……ええっ!?」

穂乃果(ここまで言ってダメなの!?)

海未「今は欧米化で和風な人も減っていますからね……。和風なスクールアイドルもあまり居ませんし」

穂乃果(いるじゃん目の前に!)

海未「それに穂乃果のフォローは結構大変なんですよ?中々できる人はいません」フフン

穂乃果(なんで無駄に勝ち誇った感じなの!?鈍感!鈍感だよっ!)

海未「ふふっ、どうやら穂乃果はしばらくこのままみたいですね」

穂乃果(まさかここまでとは思わなかったよ……、頑張ったのに……
こうなったら……)

海未「でも大丈夫ですよ。そのですね、あの……えっと……穂乃果のフォローなら
私がしっかりと、し、しますし……」モジモジ

穂乃果「……ってことで次は海未ちゃんの番だね!」バーンッ

海未「えっ、なにがですか?」

穂乃果「何がって好みのタイプの話に決まってるじゃん」

海未「は、はい?それよりもですね……」

穂乃果「ほらほらっ!こういう話はお互いがし合うもんだよ?穂乃果も言ったんだしねっ」

海未「ちょ、ちょっと待ってください!す、好きなタイプを言うなんてそんなことっ」ガタッ

穂乃果「あれれ~?穂乃果には聞いたのに?」ジトー

海未「うっ……」

穂乃果「海未ちゃんはどんな子が好みなのかなぁ?じっくり穂乃果にお話し聞かせてくれるよねぇ?」ガシッ

海未「ほ、穂乃果?」

今回はここまでで続きはまたそのうち

~~~~~
その62 愉悦

穂乃果「それで海未ちゃんはどんな子が好みなの?」

海未「い、いえ!好みなんてそんな……別に……」モジモジ

穂乃果「何かあるでしょ?こんな感じがいいとかさ、漠然としたもので良いから!」

海未「そんなこと言われましても……。と、とにかく嫌ですっ!」

穂乃果「まだそんなこと言ってるの?
穂乃果に言わせたんだから海未ちゃんだって言わないとダメだよっ!」

海未「べ、別に無理やり言わせたわけではっ!」

穂乃果「変な威圧感まで出してたくせに……よく言うよ……」ジトー

海未「な、なんのことですかね?」プイッ

穂乃果「むっ……あっ!じゃあ好きなタイプとかじゃなくていいからさ
一緒に居ると楽しいタイプとかでもいいよ?」

海未「一緒に居て楽しいタイプですか?」

穂乃果「うん、こんな子だったら時間を忘れて楽しんじゃうみたいな!
それだったら大丈夫だよね?」

海未「そうですね。それくらいでしたら……」

穂乃果「まったくもう……。それで海未ちゃんはどんな子がいいの?」ドキドキ

海未「えっと……そうですね……一緒に居ると楽しいタイプ……」

穂乃果「うんうん、別に好きなタイプでもなんでもないし気軽に答えてね!」

穂乃果(なーんてね!一緒に居ると楽しいタイプなんて好きな子と同じだよ!
これで海未ちゃんの好きなタイプを聞きだして、後は穂乃果が頑張れば……)ニシシ

海未「例えば……明るい子ですかね」

穂乃果「明るい子?」

海未「私は積極的な方ではないので
明るくてどんどん引っ張ってくれる子と一緒だと楽しいですね」

穂乃果「そっか、明るい子なんだね~」

穂乃果(明るい子!?穂乃果ってどちらかと言えば明るいよね!?
もしかして……脈あり!?)グゥッ!

海未「ほ、穂乃果?」

穂乃果「あっ。ご、ごめんね!それで他には他には!?」

海未「ほ、他ですか?」

穂乃果「なんでもいいからもう一個だけお願いっ!」

海未「うーん……面倒の見買いがあるタイプとかですかね?」

穂乃果「面倒見買い……?」

海未「楽しいとはちょっと違うかもしれませんが、ついつい他の人の面倒を見てしまうので
そういう人と一緒に居ると時間を忘れちゃいますね……」

穂乃果「なるほどなー……」

海未「せ、世話を焼くのが多分肌に合ってるんだと思うんですが、どうしても放っておけないと言いますか……
そういう人が身近にいると言いますか……」モジモジ

穂乃果(んっ……?明るくて……面倒見買いがあって……身近にいる……)

海未「べ、別に好きなタイプってわけではないですが、そういうタイプが私に会ってるんじゃないかなって思うんですよ!」

穂乃果(あれ……あ……れ……?)

海未「って!別に好きなタイプの話じゃありませんでしたねっ。あくまで楽しい人ですから!」アワアワ

穂乃果「あはは、そ、そうだよね!あはははっ……」

穂乃果(これって……まさか……まさか……)



その夜 そのだけ

海未「今日は穂乃果といろいろ話しましたね……」

海未「す、好きなタイプの話とかも……してしまいました!」

海未「そういえば楽しいタイプを聞かれたときに、無意識に穂乃果の特徴ばかり言ってしまった気がします……」

海未「大丈夫ですよね……穂乃果は鈍いですし……」

海未「はぁ……」ションボリ



数日後 学校!

穂乃果「……」ジーッ

凛「……!?」ブルッ

穂乃果「……」ササッ

凛「……」キョロキョロ

凛「なんだろう誰かに見られてる気が……」

凛「気のせいかにゃ……?」



穂乃果(ふぅ……ばれてないみたいだね)

穂乃果(まったく……まさか海未ちゃんの一緒に居ると楽しいタイプが凛ちゃんだっととはね……)

穂乃果(ショックで数日間パンも喉を通らなかったよ……)

穂乃果(でもいつまでも落ち込んでてもしょうがないもんね!)

穂乃果(あくまで楽しい人であり好きな人ではないって言ってたし、まだまだチャンスはあるはず!)

穂乃果(凛ちゃんをみっちり研究して、海未ちゃん好みの女の子にならなきゃ!)

穂乃果「……」ジーッ

凛「!?」ビクッ

穂乃果(……)サッ

凛「!?」キョロキョロ

穂乃果(悪いけど海未ちゃんは渡せないよ……!)

月間ほのうみと化してきた……
また近いうちにきっと……

拾えなかった奴は何時か別スレでも立てやります。本当にありがとうございました!
違和感は気にしないで頂けると嬉しいです。

~~~~~
その63 虫歯の原因は

穂乃果「もうすぐついにあの日が……」ゴクリ

穂乃果「今年はこそこの気持ちを海未ちゃんに……」

穂乃果「っと、早く材料を買いに行って練習しないとね!」

穂乃果「少しでも美味しい物あげたいもんねっ」

穂乃果「うぅ、今からドキドキするなぁ……」



次の日 放課後

穂乃果「海未ちゃん!ことりちゃん、帰ろ―――あ!」

海未「どうしたんですか?」

ことり「穂乃果ちゃんかえろ?」

穂乃果「えっ……いや~、穂乃果ちょっと用事があるんだったんだよね!」アハハ

海未「用事ですか?」

穂乃果「う、うん!」

ことり「お買い物?それなら私たちもついていくけど……」

穂乃果「買い物!?ち、違う違う!それとはもっと別の用事……かな!」アセアセ

海未「何をそんなに焦ってるんですか?」

穂乃果「あ、焦ってなんてないよ?う、海未ちゃんたらやだなぁ!」

ことり「別の用事って何かあるの……?」

穂乃果「え?ああ!えっと……そう!病院に行くんだよねっ」

海未「病院!?」

ことり「まさか何かの病気とか……?」

穂乃果「!? ち、違うよっ!えっと……そう!虫歯になっちゃったんだよね」アハハ

海未「なんだ虫歯ですか」ホッ

ことり「えへへ、大変な病気なんじゃないかって心配しちゃった」

穂乃果「ご、ごめんね!ただの虫歯だから、二人とも気にしないで大丈夫だよっ」

海未「まったく……甘いものばかり食べているから虫歯になるんですよ?」

穂乃果「う……虫歯は地雷だったかも」ボソッ

海未「これからは甘いものを減らして、寝る前にしっかり歯を磨いて―――」

穂乃果「あぁ!予約の時間になっちゃうから!またねーっ」タッタッタ

海未「あっ!ちゃんと歯磨きはしないと駄目ですよっ!いいですね!」

ことり「あははっ……すごい勢いで行っちゃったし聞こえてないかもね」

海未「むぅ、しょうがないので寝る前に電話で注意しますか……」

ことり「くすくす、お手柔らかにね」

海未「まったく、虫歯なんてたるんでますっ」

ことり「でもそれにしては様子がおかしかったなぁ……あ!」

ことり(この時期……もしかして)チラッ

海未「どうしたんですか?」

ことり「くすくす、何でもない!帰ろうか海未ちゃん」ニヤニヤ

海未「? ええ、そうですね」

ことり(当日が楽しみだね)





穂乃果「ふぅ……危なかったぁ」

穂乃果「いつもの癖で一緒に帰ろうとしちゃったよ」

穂乃果「そのおかげで怒られそうになるし……虫歯なんかじゃないのにっ」プンプン

穂乃果「さてとチョコの材料買いに行ってっと……ファイトだよっ!」

~~~~~
その64 行列のできる園田さん
バレンタイン当日

穂乃果「……」ズドーン

絵里「……ねえ、穂乃果はどうしたの?」ヒソヒソ

ことり「ほら今日バレンタインだよね?だから……」ヒソヒソ

絵里「あら、海未の為にチョコを作ってたんじゃないの?」ヒソヒソ

ことり「そうみたいなんだけど……」ヒソヒソ

絵里「もしかして家に忘れたとか……?」ヒソヒソ

ことり「海未ちゃんって人気あるでしょ?それで朝から色んな人にいっぱいもらってて」ヒソヒソ

絵里「ああ……なるほどね。それで自分のが渡しにくくなっちゃったのね」ヒソヒソ

ことり「そうみたい……」ヒソヒソ

絵里「くすくす、穂乃果も意外にそういうところがあるのね」ヒソヒソ

ことり「うん、穂乃果ちゃんも変なところ奥手だからね」ヒソヒソ

絵里「伊達にここまで告白できてないだけあるわね」ヒソヒソ

ことり「最後には何とかしちゃうのも穂乃果ちゃんなんだけどね」

絵里「まあ、見守ってあげましょうか。新鮮で面白いし」ニヤニヤ

ことり「うんっ!」ニッコリ


穂乃果「はぁ……」トボトボ

~~~~~
その65 アイドルの代償
バレンタイン 放課後 帰り道

海未「っと、今年は結構多いですね……持って帰るのが大変です」

穂乃果(はぁ……結局渡せないままここまできちゃった……)

海未「スクールアイドルを始めた影響でしょうか……穂乃果も結構もらいましたね」

穂乃果「うん……海未ちゃんほどでもないけどね……」

海未「そうですか?」

穂乃果(そうですかじゃないよっ!だって……)



回想 朝

穂乃果『うわーっ!遅れる遅れる!』タッタッタッ

穂乃果『うぅ……ラッピングの手直ししてたらいつの間にかギリギリだよ……』

穂乃果『前日見た時は完璧だと思ったんだけどなぁ……』

穂乃果『でもこれで海未ちゃんが喜んでくれるならいっか!』

穂乃果『えへへ、朝イチで渡して驚かせちゃおうかな―――って
待ち合わせの場所に人だかりが……!?』

ガヤガヤガガヤ

海未『穂乃果っ!今は来ては―――』

ことり『穂乃果ちゃんっ!気を付けて!』

穂乃果『ふぇ?』

<あー!穂乃果さんも来たわよ!

<チョコ受け取ってください!

<私のを先に!

<私も!

穂乃果『ええええええ!?』



穂乃果(そんなこんなで渡すどころじゃなかったし
学校に着いてからも似たような感じで……)

穂乃果(さすがに放課後は落ち着いたけど……
でも今更穂乃果のチョコなんているかなぁ)チラッ

海未「それにしても本当沢山もらいましたね……食べきれるでしょうか」ドッサリ

穂乃果(はぁ……絶対いらないよね……あげても迷惑だろうし……)ションボリ

海未「穂乃果も食べ過ぎて太らないように気を付けてくださいね?」

穂乃果「あ……うん。そうだね」ハァ

穂乃果(このチョコは穂乃果が食べよう……)

~~~~~
その66 理解者
穂乃果の家

穂乃果「ただいまー……」

雪穂「おかえりお姉ちゃ―――って!チョコ凄っ!」

穂乃果「海未ちゃんや絵里ちゃんほどじゃないよ……はぁ……」グッタリ

雪穂「あの二人はこれ以上なんだ……、少しもらってもいい?」

穂乃果「いいよ。穂乃果一人じゃあ食べきれないし……最近チョコばっかり食べてたしね」

雪穂「そういえば海未さんへのチョコを毎日練習してたよね。で……どうだったの?」

穂乃果「……」

雪穂「そ、その反応……まさか失敗したんじゃ……」

穂乃果「うぅ……」

雪穂「え……、本当に?まさか酷評されたとか……?」

穂乃果「う、海未ちゃんはそんなこと言わないよっ!」

雪穂「じゃ、じゃあなんで……」

穂乃果「――なか―た―だよ……」ボソッ

雪穂「え?」

穂乃果「あげられなかったんだよぉ……」

雪穂「え……え……ええええええっ!?あげなかったのに!?毎日あんなに頑張ってたのに!?」

穂乃果「うぅ……だって海未ちゃん他の子からいっぱいもらってたし……」

雪穂「そんなこと考えてたの……?お人よしすぎるよお姉ちゃん……」

穂乃果「これ以上あげたら迷惑になりそうだったんだもん……」

雪穂「海未さんに限ってお姉ちゃんのチョコでそれはないと思うけど……」

穂乃果「そういうことだから……あ、よかったらこのチョコも食べてもいいよ」ハイッ

雪穂「はぁ……お姉ちゃんはそれでいいの?」

穂乃果「でも……海未ちゃんだって食べきれないだろうし……」

雪穂「……海未さん取られちゃうかもしれないよ?」

穂乃果「と、取られる!?だ、誰に!?」

雪穂「だってそんなにチョコもらったんでしょ?
誰か一人くらい本気の子がいてもおかしくないよ」

穂乃果「う……っ」

雪穂「お姉ちゃんはその時に後悔しない?もっとアタックしとけばよかったとかさ」

穂乃果「ほ、穂乃果は……」ブルブル

雪穂「それに海未さんの為のチョコでしょ?本人にあげなきゃチョコだって可哀そうだよ」

穂乃果「……まだ、間に合うかな」

雪穂「今からでも遅くないと思うよ。ほらっ、お姉ちゃんもアタックしてきなって」

穂乃果「うん……そう、だよね……。よしっ、ありがとう雪穂」

雪穂「お礼はいいよ。チョコもらうから」ニシシ

穂乃果「駄目っ!穂乃果の為のチョコだもん。やっぱり全部穂乃果が食べるから!」

雪穂「ええ!?ケチ!太るよっ」

穂乃果「冷蔵庫にある穂乃果の作った試作品なら食べていいから!じゃあいってくるねっ!」ダッ

雪穂「はぁ……まったくウジウジ悩んでるなんてらしくないのにね」ヨイショット

雪穂「お姉ちゃんを悩ませる海未さんもなんというか……」ゴソゴソ

雪穂「本当世話のかかるお姉ちゃんだよね」アッタアッタ

雪穂「ま、たまにはいっか」モグモグ

雪穂「んー♪甘いっ」

~~~~~
その67 意外な流行
園田家

海未「はぁ……このチョコどうしましょうか」

海未「嬉しいのですが……量が……」

海未「ですが、きちんと食べないと駄目ですよね……」

海未「……」ゴクリッ

海未「が、頑張りましょう!まずはことりの配っていたチョコから……」ゴソゴソ

海未「……穂乃果は今年もチョコくれませんでしたね」

海未「いつも通りなんですが……やはり期待してしまいますよね……」ハァ

海未「私からあげれれば一番なんですが……で、ですがそんなことはっ///」

海未「はぁ……食べましょう。いただきま―――」

<ピーポーン ウミチャー! ウミチャー!

海未「……穂乃果?ってそんなわけが」

<ウミサーンホノカチャンガキテルワヨ

海未「ほ、本物!?い、いまいきますっ!」

海未「と、とりあえずチョコをまとめて……今行きますー!」





海未「どうぞあがってください」

穂乃果「えへへ、お邪魔します~……。ってやっぱりチョコ凄い量だね」

海未「ええまあ……で、どうしたんですか?何か急用ですか?」

穂乃果「急用と言いますか忘れ物と言いますか……」

海未「忘れ物?えっと……何かありましたっけ?」

穂乃果「相変わらず海未ちゃんはにぶちんだなぁ……。問題です!今日は何の日でしょうっ」

海未「今日……ですか?」

穂乃果「そうです!ヒントですが、ちなみにそのせいで穂乃果達は一日中大変でした!」

海未「バレン、タインデー……?」

穂乃果「えへへ、正解だよっ!ってことでハイこれっ」

海未「え……あの、これって……」

穂乃果「え、えへへ。一応……チョコみたいなやつかな?」

海未「わ、私にですか!?」

穂乃果「ここには穂乃果と海未ちゃんしかいないじゃんっ!……それともいらないかな?」

海未「ち、違います!少し驚いただけで……いります!欲しいですっ」

穂乃果「えへへ、良かった!じゃあこれあげるねっ///」

海未「あ、ありがとうございますっ!///」

穂乃果「あんまり美味しくなかったらごめんね」

海未「な、何言ってるんですかっ!いつも美味しいお弁当作ってくれてるじゃないですか!
それに穂乃果のでしたら……」ゴニョゴゴニョ

穂乃果「お饅頭なら自信あるんだけど……チョコは初めてだから……えへ、えへへ///」

海未「っ/// は、はい///」



海未「……///」

穂乃果「……///」

海未(う……会話がないです……何とも言えない空気が……)

穂乃果「……///」

海未「……///」

海未(うぅ……私から声かけるべきでしょうか……でも何を言えば……)

穂乃果「う、海未ちゃんはもうチョコ食べたのかな?」

海未「わ、私ですか!?ま、まだです、これから食べようかと……」

穂乃果「じゃ、じゃあさ……穂乃果のチョコから……食べるとかどうかな?」

海未「ほ、穂乃果のをですか!?」

穂乃果「うん……ダメならいいんだ!別に他のやつからでもっ!」

海未「だ、駄目じゃないです!本当に食べていいんですか……?」

穂乃果「う、うん……海未ちゃんの為に作ったチョコだから……海未ちゃんに食べて欲しいな」

海未「わ、わかりました……では、いただきますね」ドキドキ

穂乃果「うんっ」ドキドキ

海未「あむっ……もぐもぐ……」

穂乃果「えへへ、やっぱり一口目って緊張しちゃうね」

海未「……んっ。……ふふっ、緊張なんてしないで大丈夫ですよ
とっても美味しいですから」

穂乃果「よかった……」ホッ

海未「それに……私は穂乃果の作ってくれた物でしたら、なんだって美味しいって言う自信がありますから」

穂乃果「っ……///」カァァァツ

海未「あ!勿論穂乃果のチョコは本当においしいですよ!?
何時もお弁当を作ってくれてる信頼感のことを言ってるのであって」アワアワ

穂乃果「もう……そこじゃないよニブチンだなぁ」ボソッ

海未「いつも穂乃果の作る物は美味しいですから!だから何でも美味しいんだろう
と言う確信が私の中にあってですね!」アセアセ

穂乃果「……ふふっ。大丈夫だよわかったからっ」

海未「ほ、本当ですか?」パァァッ

穂乃果「うん!海未ちゃんは穂乃果の作る物だったらなんでもいいってことがねっ」ニヤニヤ

海未「た、確かにそうなんですが……そういうわけではなくて……あのですねっ」アタフタ

穂乃果「あはははっ!海未ちゃん面白いっ!」

海未「ほ、穂乃果ぁ!」



穂乃果の部屋

穂乃果「ふぅ……えへへ、海未ちゃんにチョコ渡せてよかったぁ……」

穂乃果「雪穂には感謝だね……今後ケーキでも買ってきてあげよう!」

穂乃果「海未ちゃん穂乃果のチョコ美味しいって言ってくれたなぁ……」

穂乃果「チョ、チョコあげた意味も気づいてくれたかな?」ドキドキ

穂乃果「もしかして明日から急接近しちゃったりして!///」

穂乃果「えへ……えへへ……明日からが楽しみだなぁ」



一方その頃

海未「……穂乃果からチョコをもらってしまいました」

海未「穂乃果からチョコを……」

海未「もらってしまいましたっ!嬉しいです!」

海未「毎年期待しては落とされていたチョコをついにっ!」

海未「もしかして穂乃果も私のことを……?」ドキドキ

海未「だ、ダメです!期待しては……また落とされるかも……」

海未「で、ですがもしかしたらっ!っ……少しテレビでも見て落ち着きますか……」ピッ

『今日はバレンタインデー!今年大流行の友チョコ特集です!』

海未「友チョコ?」

『友チョコとは友達同士であげるチョコで―――』

『日頃の感謝の気持ちを込めて―――』

『今年からあげ始めた人が大幅に増加し―――』

海未「……」

海未「友……チョコ……?」ガックシ



次の日 朝

穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃんおはよう!」

海未「おはようございます穂乃果」

ことり「おはよう穂乃果ちゃん!」

穂乃果「今日も一日頑張ろうね!」

ことり(この調子だと穂乃果ちゃんチョコ渡せたみたいだね。良かったねっ)

海未「穂乃果、昨日はありがとうございました」

穂乃果「そんな改まらないで大丈夫だよっ」

ことり(うんうん、めでたしめでたし……かな?)

海未「美味しかったですよ。穂乃果の友チョコ」

穂乃果「……ふぇ?」

ことり(!?)

海未「来年は私も二人に渡しますね。では行きましょうか」

ことり「え?う、うん……」

ことり(穂乃果ちゃんは……)チラッ

穂乃果「……」チーン

ことり(し、死んでる……っ!?)

海未「穂乃果?どうしたんですか急に……ほらっいきますよ」ギュッ

グイグイッ

穂乃果「……」チーン

ことり(あははっ……ほ、穂乃果ちゃんファイトだよ!)

~~~~~
その68 改めてなおす
園田家

海未「ふぅ……いいお湯でした」

海未「さてと……早く髪の毛を乾かしてっと……んっ」チラッ

海未「……そういえば最近測ってませんでしたね」

海未「久しぶりにっと――!?」

海未「あ、ありえません……そ、そうです!髪の毛が少し濡れてるのできっと……」

海未「ですがそれだけでここまでは……さすがに」

海未「穂乃果ではあるまいしまさか、こんなこと……はっ!」

海未「そういえば最近はチョコばかり……まさかそれが……!?」



お昼休み

穂乃果「はい、海未ちゃんお弁当だよっ」

海未「いつもありがとうございます。……あの今日のお弁当なんですが」

穂乃果「今日の?から揚げとタコさんウインナーと卵焼きとアスパラの肉巻きに
プチトマトだよっ!あ、もちろんデザートのほむまんもあるよっ!」

海未「うっ……お弁当なんですがその……半分こしませんか?」

穂乃果「ふぇ?半分?」

ことり「あれ、もしかして体調が悪いの?」

海未「そういうわけではないのですが……」

穂乃果「じゃ、じゃあもしかして穂乃果のお弁当が駄目とか!?」ガーン

海未「いえ……そのですね……」

ことり「ち、違うよ穂乃果ちゃん!きっと今日はたまたま……」

穂乃果「この前は穂乃果の作る物なら、何でも美味しいって言ってくれたのに……」グス

海未「その……―――しまっ――です……」

穂乃果「本当にダメだったら改善する!だからはっきり言ってくれて大丈夫だよっ……!?」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん落ち着いて!まだそうと決まったわけでも……」

海未「で、ですからっ……あの……」

穂乃果「で、でも海未ちゃんがお弁当を残すなんてっ!」

ことり「た、確かにあのお饅頭期間も全部食べてけど……」

穂乃果「うぅ……きっと穂乃果のお弁当が……」グスッ

海未「ちゃ、ちゃんと話を聞いてくださいっ!――て―まったんですよ……」ゴニョゴニョ

穂乃果「えっ……?」

ことり「今なんて……?」

海未「くぅ……で、ですからっ!ふ、太ってしまってダイエット中なんですよっ!」

穂乃果「……」

ことり「……」

海未「……」

穂乃果・ことり「え……ええええええええっ!?」



海未「昨日、久しぶりに体重計に乗ったら悲惨なことになってしまっていて……」

ことり「全然気づかなかった……」

穂乃果「でも確かに触るとちょっとぷにぷにしてるかも……」プニプニ

海未「っ……!触らないでくださいっ///」

穂乃果「えー?なんだか気持ちいいんだもん」プニプニ

海未「や、やめてください!///」ジタバタ

穂乃果「えぇー……」ションボリ

ことり「海未ちゃんが太っちゃうなんて……、何かあったの?」

海未「実は少々チョコを食べ過ぎてしまいました……多分それが原因で……」

ことり「もしかしてあの量を全部一人で……?」

穂乃果「うわぁ……。穂乃果達よりも多かったもんね」

海未「普通のチョコならゆっくりでよかったのですが
手の込んでる物になると、早く食べないといけない物が多くて……」

ことり「今ってちょっと手の込んだもの送るのがブームだもんね」

穂乃果「……」ウーン

海未「はい……。ですので申し訳ありませんが、お弁当の量を少し減らしていただけると……」

穂乃果「そっかぁ……。よし!じゃあ穂乃果も頑張らなきゃだね!」

海未「えっ……?」

穂乃果「だって前にさ、穂乃果のダイエットの時は海未ちゃんも付き合ってくれたんだもん!
だから次は穂乃果の番だよっ」

海未「ほ、穂乃果……いいんですか?」ウルウル

穂乃果「もちろんっ。一緒に頑張ろうねっ!」

海未「はいっ!穂乃果頑張りましょうっ!」




穂乃果(しめしめ。これで海未ちゃんの穂乃果への評価が一気に上がったはずだよっ!)ニヤッ

海未「感激です……まさか穂乃果が付き合ってくれるなんて……」

穂乃果(もちろん恩返しってのもあるけど……。まあいいよねっ!)

海未「では穂乃果、明日は朝迎えに行きますねっ!」

穂乃果「……え。なんで?」

海未「さっそく明日から運動しましょうっ!」

穂乃果「で、でも明日って朝練があったような……」

海未「もちろんその前にですよ!いつもと同じではダメですからっ」

穂乃果「え……そ、そこまで頑張るの!?あはは……や、やっぱり穂乃果は―――」

海未「穂乃果が付き合ってくれるんですから、絶対に成功させなければ……ファイトです私!」ウキウキ

ことり「頑張ってね二人とも!あ。二人の分のタオルとドリンク用意しとくね♪」

穂乃果(うっ……今更断りづらく……)

海未「では頑張りましょうねっ!」ウキウキ

穂乃果「お、おー……頑張るぞー……」

穂乃果(うぅ……大変なことになったかも……)

穂乃果(でも海未ちゃん嬉しそうだし……いいかな?)



次の日早朝

穂乃果(……いいかな?とか昨日は思ったけどさ)

海未「どうしたんですか?早く走りださないと日が昇ってしまいますよっ」ウキウキ

穂乃果(全然よくないよっ!なんでこんなに朝早いの!?)

海未「あっ、もしかして寒いんですか?それなら……」ゴソゴソ

穂乃果(うぅ……穂乃果の安眠の為にもさすがにクレームを……んっ?)

海未「はいっ。私の手袋貸してあげますね」

穂乃果「ふぇ?」

海未「寒いんじゃなかったんですか?――私は大丈夫ですから。穂乃果が着けてください」ニコ

穂乃果「え……あ、ありがとう///」キュン

海未「では行きましょうか」

穂乃果「う、うん!頑張ろうねっ///」

海未「はいっ!」


穂乃果(はぁ……海未ちゃんもたまに卑怯だよね……)

穂乃果(惚れた弱みってやつだね……しょうがない、ファイトだよっ!)

~~~~~
その69 あるあるある
教室

穂乃果「ぐぅ……海未ちゃ……ん……」zzz

ミカ「ちょっと穂乃果!もうそろそろ起きなよっ」グイグイ

穂乃果「うう……海未ちゃん……?」モジモジ

ミカ「残念でした。私だよ」

穂乃果「んぁ……ミカ……?あれ、みんなは……?」

ミカ「次体育だよ?みんな移動済み。ほらほら穂乃果も寝てないで早く着替えにいくよっ」

穂乃果「うー……?そうだっけ……あれ、海未ちゃんとことりちゃんも?」

ミカ「二人なら生徒会のことで生徒会室行ったよ。
穂乃果があまりにも気持ちよさそうにしてたから放っておいたみたいよ」

ミカ「しょうがないから私が面倒見てるってわけ。ほらしゃきっとする!」

穂乃果「うん……」ウツラウツラ

ミカ「ああもうっ!ほら目やにが」

穂乃果「うー……?」

ミカ「動かないで、じっとして!」ソーッ

穂乃果「うん……」

ガタンッ

穂乃果(んっ……?廊下から……)

ミカ「はいとれたっ、じゃあいこっか」

穂乃果「あ……うん!ありがとミカ!」



穂乃果「よし、体育だ!やるぞー!」

ことり「くすくす、元気だね穂乃果ちゃん」

海未「……」

穂乃果「うん!体育は大得意だから」フンス

海未「……」

ことり「海未ちゃん?どうしたの?」

海未「……あ、いえ……別に……」

穂乃果「あ!今日の柔軟は穂乃果と海未ちゃんのがペアの番だよねっ!」

ことり「そうだねっ、じゃあ私は……」

海未「……いえ、ことり私とやりましょう」

穂乃果「ふぇ?」

ことり「え……?」

海未「駄目ですか?」

ことり「駄目じゃないけど……でも」チラッ

穂乃果「あ、あれ今日は穂乃果と海未ちゃんの番じゃ……」

海未「……穂乃果は、ミカと組んで来ればいいじゃないですか」

穂乃果「え……ミカと?」

海未「っ……!やりますよっ」

ことり「え……あ、う、うん」

穂乃果「……?」ポツン

ことり「ご、ごめんね穂乃果ちゃん……」ボソッ



お昼休み

穂乃果「さっきの海未ちゃんどうしたんだろ……」

穂乃果「お腹すいてたのかな……うん!きっとそうだよっ!」

穂乃果「よしっ、ならきっと穂乃果特製お弁当で海未ちゃんの機嫌も直しちゃおう!」

穂乃果「二人ともごはんに―――」

海未「すみません。体調がすぐれないので、保健室にいってきます。では」タッタッタッ

穂乃果「へぇ……?」



放課後 練習中

穂乃果「うぅ……お昼休みもダメだったけど練習の時間なら!」

海未「――――」

真姫「――――」

穂乃果「いたいた、よーし!海未ちゃーん!ちょっと今―――」

海未「……すみません。今は真姫と新曲のことで話てるので」

穂乃果「あ!それなら穂乃果も手伝うよっ!」

海未「……今はまだその段階じゃないので。すみません」ピシャリ

穂乃果「えぇ……」

真姫「ちょ、ちょっと!いいんじゃない穂乃果の意見を聞いてあげても」

海未「……自分の中でもまだ固まっていない部分があるので、キチンを固めてからと思いまして」

真姫「まあ、それもありかもしれないけど……でも」チラッ

穂乃果「……あ、あはは……じゃあ穂乃果あっちで柔軟してくるね!」タッタッタッ

海未「それで歌詞なんですが―――」




にこ「ねえ、またあの二人喧嘩したの?」ヒソヒソ

ことり「そんなはずないと思うんだけど……」

希「見てた限りだと海未ちゃんの方から、一方的な冷戦って感じやね」

にこ「一緒に居たんだし、なんかあったかしらないの?」

ことり「うーん?いつも通りだったと思うけど……」

希「んー、じゃあなんやろね……穂乃果ちゃんが浮気したとか?」ニヤニヤ

ことり「ほ、穂乃果ちゃんに限ってそれはないよ!」

にこ「まあ今日は個人練習だからいいけどね」

希「ダンス練習の時までに仲直りしてもらわんとなあ」

絵里「そうね……ねえ、ことりちょっと相談が――」



放課後 空き教室

海未「……なんですか、こんなところに呼び出して」

絵里「んー。まあ色々あってね。それより穂乃果達と帰ろうとしてたのに
呼び出してごめんなさいね」

海未「いえ、今日は一人で帰る予定でしたので……」

絵里「あら、穂乃果と喧嘩でもしたの?」

海未「っ!違いますっ!」プン

絵里「珍しいわね……海未がここまで怒るだなんて」

海未「べ、別に怒ってなんか……ないです!喧嘩もしてませんっ!」

絵里「ふふっ、恋ってホント人を変えるわね……」ニヤニヤ

海未「ち、違います!いい加減なこと言うのはやめてくださいっ!」

絵里「ふーん、まあいいけど……。穂乃果とても悲しそうだったわ」

海未「……」

絵里「喧嘩もしてないならなおさらよ。大切なんじゃないの?」

海未「……はい」

絵里「ならちゃんと話あったほうが―――「ですが」

海未「ですが、穂乃果はきっと私のことなんて別に大切じゃ……」

絵里「……え?」キョトン

海未「な、なんですか?」

絵里「はぁ……穂乃果も報われないわけね」ボソッ

海未「は、はい?」

絵里「まあ私が言いたいのはちゃんと話した方がいいってことね」

海未「私だってわかってるんです……ですが……」

絵里「何があったのかは知らないけど……じゃない後悔しても知らないわよ?」

海未「……」

絵里「穂乃果だって、案外モテるんだしね」

海未「っ……!」ガタッ

絵里「穂乃果なら生徒会室らしいわよ!」

海未「……」タッタッタッ


絵里「本当に世話が焼けるバカップルね……」クスクス



生徒会室

穂乃果「はぁ……ことりちゃん遅いなぁ……」

穂乃果「よるとこってどこなんだろ?別に穂乃果も一緒に行ったのに……」

穂乃果「一人だと暇だし……一人だと……うぅ……」

穂乃果「海未ちゃん……」

穂乃果「……穂乃果何かしちゃったのかな、嫌われちゃったのかな」

穂乃果「うぅ……普通に寝てただけのはずなのに……っ!」

ガラララッ

穂乃果「あっ!ことりちゃんおっそ―――う、海未ちゃん!?」

海未「穂乃果……」ハァハァ

穂乃果「ど、どうしたのそんなに息切らせて!?とりあえず座る……?」

海未「い、今はそんなこといいんです……それよりも!」ガシッ

ドンッ

穂乃果「え?ちょ……う、海未ちゃん!?」ビクッ

穂乃果(う、腕捕まれて……後ろ壁で……え?え?……ええええええっ!?)

海未「……聞きたいことがあるんです」

穂乃果「な、何々!?ど、どうしたの……?///」

穂乃果(か、顔近いよ……///)ハワワ

海未「……体育の前、ミカと二人で何をしていたんですか?」

穂乃果「え……?体育の前……?」

穂乃果(うぅ、近すぎて海未ちゃんの匂いが……って!それどころじゃ!///)

海未「はい。二人で、教室にいましたよね。あの時……何をしていたんですかっ」ギリッ

穂乃果(ち、力強い……。どうしちゃったの海未ちゃん!?)

海未「教えてください穂乃果!」

穂乃果「え……えっと、あの時は……ミカに起こしてもらって……」

海未「それからです。そのあとのことを……!」ギリリッ

穂乃果(う、海未ちゃん……)

穂乃果「そ、そのあとは……一緒に更衣室いって……」

海未「違いますっ!その前です。嘘は……つかないでください」ジーッ

穂乃果「え?ほ、他に……?えっと……えっと……」

海未「お願いします……教えて欲しいんです……」ジーッ

穂乃果「で、でもあの時他には……あ!ミ、ミカに目やにをとってもらったの!」

海未「……め、目やに……?」

穂乃果「う、うん!」

海未「……他には?」

穂乃果「そ、それだけだよ!」

海未「ほ、本当ですか……?私の目を見て言ってください」ジーッ

穂乃果(うぅ……いつみても綺麗な目……じゃななくて!)

穂乃果「本当だよ!堅くて一人で取れなかったから……
ほらっ、今みたいに顔近づけてもらってとってもらったの!」

海未「……じゃ、じゃあキスは……」

穂乃果「え?きすって?」

海未「嘘は……言ってないみたいですね」

穂乃果「海未ちゃんに嘘なんてつくわけないじゃん!」

海未「……よかったぁ」ホォッ

穂乃果「え?え?ええ?」

海未(ああもう!勘違いだったんですねっ。驚いちゃいました!)

海未(本当に良かったです……本当に……)

穂乃果「……あの、何がいいのかわからないけどさ……もうそろそろどいて欲しいなっ
か、顔も近いし……///」

海未「え゛!?す、すみませんっ!」パッ

穂乃果「ベ、別にいいんだけどね!あはっ、あははっ!///」ドキドキドキ

海未「ほ、本当にすみません!つい我を忘れて……」ドキドキ

穂乃果「うんうん!いいっていって。それよりも穂乃果はさ、なんであんなことしたか説明してほしいんだけど……」

海未「あ……」

穂乃果「体育の時から冷たかったのと関係あるのかな?」

海未「っ!」ギクッ

穂乃果「お昼の時もそうだよね……」

海未「あっ!そ、そういえばお昼まだでしたね……えっと、今食べてもいいですか……?」アセアセ

穂乃果「うんいいよ!ゆっくりお話ししながらねっ!」ゴゴゴ



園田家 その夜

海未「ふぅ……とても疲れました……」

海未「ミカのことも、そしてその後誤魔化すのも……大変でした……」

海未「私としたことが……今思えばなんであそこまでやってしまったのでしょうか……」

『ふふっ、恋ってホント人を変えるわね……』

海未「……本当、そういうことですよね」

海未「絵里にあとでお礼のメールをしておきますか……」

海未「はぁ……でもまさか、こんなにもだったとは……」

海未「きちんとコントロールできないといつか嫌われてしまいそうで怖いですね……」

海未「そうですね……頑張りましょう」

海未「だって、絶対に嫌われたくはないですからね」

終わり

~~~~~
その70 女の子の夢

穂乃果「海未ちゃんてさ」

海未「ん?どうかしたんですか?」

穂乃果「んー、お雛様でいうとお内裏様だよね」

海未「は、はい?どうしたんですか急に……」

穂乃果「いやー、もうそろそろひな祭りでしょ?だからなんとなくさ!」

海未「なるほど、そういうことですか。……そんなにお内裏様っぽいですか?」

穂乃果「うん。きりっとしてるし、弓道もやってるし」

海未「弓道は関係ないのではないでしょうか……」

穂乃果「そういうイメージなの!――うん、絶対に似合うよ!」

海未「そうですか……?」

穂乃果「うんうん!そうだっ、いっそのことひな祭りの日にお内裏様のコスプレしてみるとかは?」ウププ

海未「な、何を言い出すんですか!」

穂乃果「ほらっ!ファンサービスとかの一環でちょうどいいと思うよ!」

海未「た、確かにファンサービスとしてはいいかもしれませんが……」

穂乃果「その時についでにプロマイドとか作ってさ!みんなに配ったりしてさ」

海未「ん……まあありかもしれませんね」

穂乃果「意外と乗り気!?じゃあさっそくみんなに提案を――」

海未「その時はもちろんお雛様は穂乃果がしてくれるんだよね?」

穂乃果「え゛!?」

海未「ひな祭りの主役はお雛様なんですから、お内裏様だけでは駄目じゃないですか」ニッコリ

穂乃果「ほ、穂乃果がお雛様?/// そ、その辺りはにこちゃんあたりに……」ゴニョゴニョ

海未「ダメです。言い出したのは穂乃果なんですから。私と一緒にやってくれますよね?」

穂乃果(う、海未ちゃん何言ってるかわかってるのかな……///)

海未「ふふっ、少しは振り回される方の気持ちもわかりましたか?私はいつもですね―――「じゃ、じゃあやろうか!///」

海未「え?」

穂乃果「お、お雛様とお内裏様をだよっ!早速みんなに連絡しとくね!」タッタッタッ

海未「ちょ、ちょっと待ってください!そんなつもりでは!は、話を聞いてくださいっ!穂乃果ぁ!」



穂乃果「ううんっ……ふたりで…」zzz

穂乃果「ぐぅ……ぐぅ……がんばろー……」スヤスヤ

穂乃果「んっ……ぅぁ……んっ?」ガバッ

穂乃果「……」

穂乃果「……夢?」

穂乃果「はぁ……そうに決まってるよね……」

穂乃果「はぁぁぁっ……」ズドーン

バシンッ

海未「見つけましたよっ!早く来てくださいっ」グイグイ

穂乃果「え、海未ちゃん?その恰好は……!?」ゴシゴシ

海未「もうすぐ始まるというのに……言い出したのは穂乃果なんですからっ
しっかりしてください!」

穂乃果「ま、まさか夢じゃなかったの……!?」

海未「何を言ってるんですか……。ほらっ!早く着替えに行きますよっ」

穂乃果「う、うんっ!あっ……」ジーッ

海未「まったく……んっ?どうしたんですか」

穂乃果「……えへへ、やっぱり海未ちゃんのお内裏様とっても似合うなって!」

海未「な、何を言ってるんですかっ/// もうっ!早く行きますよっ」

穂乃果「はーい!」

おわり

~~~~~
その71 ねえ?

海未(今日は私の誕生日ですね。穂乃果は私に何かプレゼントしてくれるんでしょうか……)

海未(って、毎年してくれるんですから今されな心配ですよね
では何をくれるんでしょうか……?)

海未(……私が欲しいのは穂乃―――って何を考えているんですか私はっ!///まったく……)

穂乃果「あー!海未ちゃん顔真っ赤だよっ」

海未「穂乃果っ!?いつの間に!?」

穂乃果「えー?さっきからいたよ?」

海未「えっ……、考え事をしていて気が付かなかったみたいです」

穂乃果「むっ、せっかく穂乃果が居るのに気づかないなんて……」プンプン

海未「す、すみません!」

穂乃果B「まあまあ、許してあげようよ。だって今日はさ―――」

海未「ほ、穂乃果!?」

穂乃果A「そっか、今日は―――」

海未「穂乃果が……二人……?」

穂乃果A&B「「海未ちゃんの誕生日だもんねっ!おめでとう!」」

海未「な、なんで穂乃果が二人……いったいどうなってるんですか……?」

穂乃果B「それでねプレゼントなんだけど―――」

穂乃果A「どっちの穂乃果が海未ちゃんは好きかなっ?」

海未「!?」



穂乃果B「ねえ、海未ちゃんはこっちの穂乃果の方が好きだよね?」グイッグイッ

海未「ほ、穂乃果……その……胸が……当たって……///」ムニムニ

穂乃果B「ふふっ。当ててるんだよ?どうかな、気持ちいい?」

海未「は、破廉恥ですっ!///」

穂乃果B「そんなゆるだ顔で言われても説得力ないよ?
すきでしょ?こういうセクシーな穂乃果もさっ」ぷにぷに

海未「わ、私は……べ、別にそんなっ///」

穂乃果A「それ以上はダメーっ!」グイッ

穂乃果B「あ!ちぇっ……良いとこだったのに」

穂乃果A「ダメだよ海未ちゃん!あんなのにたぶらかされちゃっ!」プンプン

海未「あ、あんなのってあっちも穂乃果じゃないんですか……?」

穂乃果A「そ、そうだけどさ……。で、でも海未ちゃんが好きなのはこっちの穂乃果だよねっ!」

海未「こ、こっちの……?」

穂乃果A「そうだよっ!海未ちゃんはあんなによりさ、こっちのキュートな穂乃果の方がいいよねっ」

穂乃果B「くすくす、自分で言っちゃってるよ!かわいーっ!」ニヤニヤ

穂乃果A「う、うるさいっ! ねね、海未ちゃんは絶対こっちの方がいいよねっ!」スリスリ

海未「や、やめてくださいっ///穂乃果の、ほ、ほっぺがっ」ムニムニ

穂乃果A「ん~。海未ちゃんの頬っぺたすべすべだぁ……」ホオスリスリ

海未(な、なんなんですかこの状況はっ……!)

穂乃果B「あーん、こっちの穂乃果も忘れちゃだめだよ?」ハムッ

海未「ひゃっ!み、耳!?///」

穂乃果B「はむはむっ……どうかな海未ちゃん?やっぱりこっちの穂乃果の方が好きでしょ!」

海未「ま、待ってくださいっ///耳は……耳は……///」

穂乃果B「ふふっ、かわいーっ!」あむあむ

海未「きゃっ!ちょ、ちょっと……本当に……///」

穂乃果A「だ、だめだよ!そんなのにデレデレしちゃ!海未ちゃんはこっちの方がいいよねっ!」すりすり

海未(本当に……なんなんですかこれは……)

穂乃果B「海未ちゃん!」はむはむ

穂乃果A「う、海未ちゃん!」ぎゅーっ

海未(一体……なぜこんなことに……)

穂乃果A&B「……」ピタッ

海未「えっ、止まった……?」

穂乃果A「えっ、なんでこんな風になってるかまだ気づいてないの……?」

穂乃果A「もうっ!鈍感だなぁ」

穂乃果B「まあまあ、それも海未ちゃんらしいよねっ」

海未「い、意味が分かりませんっ!」

穂乃果B「ふふっ、じゃあ教えてあげるね。なんでこんなことになっているかはね……」

穂乃果A「それはね……」

穂乃果A&B「「海未ちゃんのことが大好きだからだよっ」」

海未「は……はいっ!?///」カァァァッ

穂乃果A「海未ちゃんのことが大好きだから、海未ちゃんの誕生日に
海未ちゃんの好きな方の穂乃果をプレゼントしたいんだ」

海未「わ、私の好きな方の穂乃果……?」

穂乃果B「そう、だから選んで。このセクシーな穂乃果か」

穂乃果A「このキュートな穂乃果」

穂乃果A&B「海未ちゃんはどっちの穂乃果が好き?」

海未「私は……私は……私は……私は―――」プツンッ



海未(んっ……んん……わた……しは……私は……)

穂乃果「~~~~♪」ナデナデ

海未「りょ、両方ですっ!」ガバッ

穂乃果「!?」ビクッ

海未「あれ……穂乃果が一人に……?」

穂乃果「び、びっくりしたぁ……。急に起きないでよ!……えへへ、おはよう海未ちゃんっ」

海未「貴方はキュートな穂乃果ですか……?それともセクシーな……?」

穂乃果「きゅーと?せくしー?……もしかして海未ちゃん寝ぼけてる?」ウププ

海未「は、はい?……って!」バッ

海未(ほ、穂乃果にっ!ひ、ひ膝枕されていました……///)

穂乃果「海未ちゃんたら誕生日会の終わり際に寝ちゃったんだよ?覚えてるかな」

海未「誕生日の終わり際に……?」

穂乃果「うん、あまりにぐっすり寝てるから、起こすのも悪いかなって
それで穂乃果が代表で残ることになったんだよ」

海未「そ、そうでした……。すみませんでした……」

穂乃果「えへへ、今日はいっぱいはしゃいだもんね!
それに海未ちゃん朝からちょっと寝不足みたいだったし」

海未(……確か昨夜はみんなのプレゼントが気になって……そ、そういえばっ!)

穂乃果「それに穂乃果も二人きりになりたかったし……ちょうどよかったり」ゴニョゴニョ

海未「あの!そ、そういえばなんですが……まだ穂乃果のプレゼントだけもらった覚えが……」

穂乃果「えへへ、やっぱり気になるよね!」

海未「も、もちろん催促してる訳じゃないんですよっ!
た、ただ毎年もらってましたからっ……その……」アセアセ

穂乃果「大丈夫っ、ちゃんとあるからね。ただちょっとみんなの前で私のが恥ずかしくって……」

海未「みんなの前で渡すのが恥ずかしい?―――あっ」

『海未ちゃんはどっちの穂乃果が好き?』

海未(そ、そんなわけありませんっ!まさか本当にだなんて……
ええい!破廉恥ですっ!)ブンブン

穂乃果「でね、プレゼントなんだけど……」ゴソゴソ

海未「は、はい!」ゴクリ

穂乃果「誕生日おめでとう!これあげるねっ!」

海未「あ、ありがとうございますっ!――これ……開けてもいいですか?」I

穂乃果「もちろんっ!」

海未「天然石のブレスレットですか……?とっても綺麗です……」

穂乃果「えへへ、よかった~。気に入ってくれなかったらどうしようかとドキドキだったよっ」

海未「プレゼントされて喜ばないわけないじゃないですかっ。
……本当にありがとうございます」

穂乃果「うんうん!ねね、早速つけてみてよっ」

海未「はいっ……っと。どうですか?」

穂乃果「うんっ、やっぱりとっても似合うね!穂乃果の目に狂いはなしだね!」フンス

海未「ありがとうございます。大切にしますね」ニコッ

穂乃果「あ!でもちゃんとつけてこなきゃだめだよ?」

海未「ふふっ、わかりましたよ。……でもなんでこれをみんなの前で渡せなかったんですか?」

穂乃果「えっ!?あー……まあ色々あったの!気にしないで!」

海未「そうですか……?」

穂乃果「希ちゃん辺りは詳しそうだし……」ボソッ

海未「うん?」

穂乃果「あ!あははっ!なんでもないよっ。そ、それより暗くなってきたし帰ろうか」アセアセ

海未「あ……そうですね。では帰りましょうか」

穂乃果「うん!」ギュッ



園田家

海未「今日はとても楽しい一日でした……。プレゼントまでもらってしまいましたし」

海未「穂乃果からもきちんともらえましたしね」ジーッ

海未「やっぱりとっても綺麗です……そういえばなんて石なんでしょうか」ガサゴソ

海未「こういうのって箱に説明の紙が入っていたりするのですが……ないですね」

海未「あ!商品名に……『アクアマリンとペリドット』ですか」

海未「なんだか見ていると元気になってきますね」

海未「ふふっ、まるで穂乃果が傍にいるみたいですね」

終わり

~~~~~
その71 真意

穂乃果「~~~~~♪」テクテク

雪穂「おかえりお姉ちゃん……あれ、なんだか気持ち悪いほど上機嫌じゃない?」

穂乃果「そう?そう?やっぱりわかっちゃう?♪」フフフーン

雪穂「うっ……気色悪い……」ドンビキ

穂乃果「もうっ!ユッキーたら酷いなぁ♪」ニヤニヤ

雪穂「どうしたんだろ……ウチのバカ姉は……」

穂乃果「知りたい?知りたいのかなっ?よし、じゃあヒントからね!今日は何の日でしょう♪」フーンフ

雪穂「あっ!そっか今日は15日だから海未さんからお返しか」

穂乃果「大正解っ!我が妹ながら賢いね!」

雪穂「全然嬉しくないどころかムカツク……」

穂乃果「ってことで穂乃果これから海未ちゃんのお返し食べるからっ!邪魔しないでね!」スンスンスーン

雪穂「邪魔って……。はぁ、くっ付く前からバカップルとか聞いたことないよ……」



穂乃果「よいしょっと……じゃーん!海未ちゃん特製クッキーだよっ!」

穂乃果「前ももらったけど、やっぱりホワイトデーにもらうってなんか特別な気分……///」

穂乃果「渡すときの海未ちゃんも可愛かったなぁ……」ニヤニヤ

海未『こ、これ!お返しですっ!と、友チョコでも、その……嬉しかったですからっ!///』

穂乃果「うぅ……思い出しただけで震えが……」ブルブル

穂乃果「もう穂乃果の見立てが正しければ」

『穂乃果は友チョコでしたが、私はラヴなんですっ!受け取ってください!』

穂乃果「みたいな感じだったよね~!絶対そうだよっ!」

穂乃果「えへ……えへへ……海未ちゃん……///」

穂乃果「食べるのがもったいないなぁ……」

穂乃果「……でもとっても美味しそう」ジュルッ

穂乃果「海未ちゃん補正ってやつかな!やっぱり食べなきゃだめだよね!うん、きっとそう!」

穂乃果「えへへ、じゃあ海未ちゃん食べちゃうねっ!えへ、いただきますっ!」アンムッ

穂乃果「んー♪おいしっ!なんだか海未ちゃんの味がするみたい……///」

穂乃果「きっと気合い入れて作ってくれたんだろうなぁ……」

『このクッキーで穂乃果を落としますっ……!最高に美味しく作らなければっ!』

『そうです!……しかし……いえ、恥ずかしがってる場合ではありませんね……』

『お、おいしくな~れ!萌え萌えきゅんっ!』

穂乃果「きっとこんな感じに……なんてね」

穂乃果「でもこうだったらいいなあ……ああもうっ!」ジタバタジタバタ

ピッ

穂乃果「あわわっ!手が当たってパソコンで変なサイト開いちゃったっ!……んっ?」

『実は知られてない?ホワイトデーのお返しに込められた意味!』

穂乃果「お返しの意味?ん……」フムフム

穂乃果「へー。キャンディーは好き、マカロンは特別な人、マシュマロは嫌いとか
あげるお菓子で意味なんてあったんだね」

穂乃果「じゃあクッキーはどれどれ」

『友達のままでいたいです』

『サクっとドライな関係です』

穂乃果「……」

穂乃果「……」バタッ



次の日

海未「あ!おはようございます穂乃果」

穂乃果「おはよ、海未ちゃん……」

海未「あの……昨日のクッキーどうでしたか?」

穂乃果「!?」

海未「お口にあってればよかったのですが……」

穂乃果「美味しかったよ……とっても」

海未「本当ですか!?あの、実はローズマリーを入れてみたんですがわかりましたか……?」

穂乃果「うん……美味しかったよ……涙が出るくらい」ジワッ

海未「ほ、穂乃果?」

穂乃果「海未ちゃん……、穂乃果諦めないから……諦めないからねっ!」タッタッタッ

海未「ほ、穂乃果!?どこに行く気ですか!穂乃果!?」

穂乃果「うわぁぁぁんっ!」タッタッタッ


海未「……?そんなにおいしかったのでしょうか」





穂乃果「うぅ……諦めない……絶対に諦めないからっ……!」

穂乃果「よしっ、次の策考えなきゃっ……」

穂乃果「ふぁ……ファイトだよっ!」グスッ

~~~~~
その72 何とか効果

穂乃果「うぅ……まさかゼロからの再スタートだなんて……」

穂乃果「いや。むしろマイナスなんじゃ……いやいや!嫌われてはないはずだもんねっ!」

穂乃果「うんうん!友達のままがいいってだけだもんね!今はまだ、ねっ!」

穂乃果「……頑張らなきゃ」

穂乃果「ってことで久しぶりにこの本で――」ペラペラ

穂乃果「今まで通りじゃなくてなんか新しいやつ―――」ペラペラ

穂乃果「いつもよりちょっと過剰な奴で……んっ、吊り橋効果?」ナニナニ

穂乃果「『恐怖や緊張、羞恥によるドキドキを感じると、恋愛感情と勘違いし
お互いいつの間にか恋に落ちる』こ、これとかいいかもっ!」

穂乃果「でも恐怖って言っても……この辺りに吊り橋なんてないし……」ウーン

穂乃果「緊張……海未ちゃんと二人で路上ライブをするとか……
うーん、海未ちゃんがやってくれるわけないよね」ウウン

穂乃果「穂乃果一人で強引に進められることにしないと……」ウーンウーン

穂乃果「……あ!これなら一人で強引に……
んー……。ちょっと恥ずかしいけど……」

穂乃果「でも……こうなった以上はぐいぐい押さなきゃ!」

穂乃果「よし、早速お洋服買いに行って、海未ちゃんにも連絡をして……」ピッピッピ

穂乃果「よしっ!ファイトだよっ!」タッタッタッ

~~~~~
その73 死語
土曜日 

海未「約束の時間ですが……穂乃果は……」

穂乃果「おーい!海未ちゃんー!」ブンブン

海未「あっ!穂乃……か……?」

穂乃果「お待たせっ!ギリギリセーフかな?」

海未「ほ、穂乃果……?な、なんですかその服装は……?」

穂乃果「えっ、これ?穂乃果の私服だよ!」

海未「し、私服……?だ、だってそれって……」

穂乃果「えへへ、この前買ったばかりなんだけど……似合うかなっ!」

海未「似合いますが……で、ですがっ!」

穂乃果「えへへ、ありがと!じゃあいこっ!」ギュッ

海未(な、なんで私とおんなじ恰好なんですかっ!?)




穂乃果「今日はとりあえずお買い物からいこっ!そのあと映画でも見ようよ」ギュッ

海未「ええ……いいですけど……」

穂乃果「楽しみだな~♪何見ようかな」

海未(一体穂乃果は何を考えてるんでしょうか……私と同じ服に、髪までおろして……
これでは……その……)

「ねえねえ、見てあそこの女の子達。ペアルックだよ」ヒソヒソ

「くすくす、手まで繋いじゃって。すごく仲良いんだね」ヒソヒソ

「あっつあつだね」ヒソヒソ

海未「~~~~~!///」カァァァッ

海未「ほ、穂乃果!一体何でっ……」チラッ

穂乃果「……///」カァァッ

海未(な、なぜ穂乃果が赤くなってるんですかっ!?)

穂乃果「えへへ、早くいこっ!」ギュッ

海未(うぅ……なんなんですかいったい///)ドキドキ

海未(穂乃果はどういうつもりで……)ドキドキ



穂乃果「えへへ、お買い物楽しかったね!」

海未「はい……。ですが、その……やはり視線がですね///」ドキドキ

穂乃果「気にしない気にしない!」

海未「本当になんでそんな恰好をですね!」

穂乃果「さてとっ!次は映画だよっ。あれみようよ」

海未「あっ!またはぐらかそうと……って!?あれを見るんですか!?」

穂乃果「そうだよっ!ほらほらっ」グイッ

海未「ま、待ってください!あれは恋愛映画ですよ?」

穂乃果「ふぇ?それがどうしたの?」

海未「穂乃果は途中で寝てしまうじゃないですかっ!」

穂乃果「だ、大丈夫っ!今度は起きてる自信あるから」

海未「そ、それに破廉恥ですし……。あっちのアクション映画にしませんか?」

穂乃果「ダメダメ!もうチケット買っちゃったし今日はこっち見るのっ!」グイグイ

海未「なっ!いつの間に……。ご、強引ですっ!引っ張らないでくださいっ!」

「ねえ、お姉ちゃんあそこにいるのって……」

「ぷっ!?くっ……くく……何やってるのかしらあの二人は」ププッ

「恋愛映画見るみたいだね……お揃いの恰好で……すっごい仲いいんだね」

「ぷぷっ、そ、そうね。くすくす……わ、笑いがっ……。写真撮っておきましょう」パシャッ

「あ!私も後で雪穂に見せてあげようっ!」パシャッ

海未「うぅぅぅ……///」ドキドキ

海未(振り向きませんあっちは見ません。この声は幻聴です幻聴です幻聴です!)

「送信っっと!はーっ、面白かった。じゃあ行きましょう」

「声かけるのもかわいそうだもんねっ!」

海未(だ、だった写真も撮らないでくださいよっ!うぅ……知りませんっ///)



~夕方~

穂乃果「ふぅー!今日は楽しかった!ねっ、海未ちゃん!」

海未「あっ……は、はい。そうですね」

穂乃果「うんうん!」

海未「あの……結局その服装は……?」

穂乃果「え、これ?もうっ!だから何でもないって!」アハハ

海未「う、嘘です!前まで穂乃果はその服は持ってなかったはずですしっ!」

穂乃果「んー……じゃあなんでだろうね!」エヘヘ

海未「は、はい?」

穂乃果「あっ!もうこんな時間だ……穂乃果帰るからっ!まったねー」タッタッタ

海未「ま、待ちなさい!ちゃんと話してくださいっ!」

穂乃果「海未ちゃんが自分で考えてねー!ばいばいー」ダッ

海未「うぅ……いったいなんなんですかっ!」モンモン



夜中 園田家

海未「まったく、今日の穂乃果はなんだったのでしょうか……」

海未「私と全く同じ恰好で……遊びに行って……何がしたかったんでしょうか」チラッ

海未「……あのカーディガン、穂乃果も来ていたんですよね……穂乃果も」

海未「……///」カァァッ

海未「周りの人から見たら……お、お揃いみたいなものじゃないですかっ///」

海未「もうっ!本当に何考えてるんですか!///」ドキドキドキ

海未「これじゃあ眠れないじゃないですか……///」ドキドキト

~~~~~
その75 穂乃果は知らない
夜中 穂乃果の部屋

穂乃果「えへへ、今日の羞恥作戦は成功だねっ!」

穂乃果「海未ちゃんのことだから、お揃いなら相当恥ずかしがると思ったけど
あぁ!海未ちゃんかわいかったなぁ~」

穂乃果「ことあるごとに顔真っ赤になっちゃって!うぅ……写真とっておきたかったよっ」

穂乃果「まあ……穂乃果も結構恥ずかしかったんだけどね」

穂乃果「でもこれで海未ちゃんが少しでもドキドキしてくれたなら嬉しいな……」

穂乃果「えへへ、大好きだよ海未ちゃんっ!」

穂乃果(この時の穂乃果はまだ知らなかった)

穂乃果(写真は既にメンバー全員にばら撒かれてていることを……)

穂乃果(そして二人そろってしばらくからかわれ続けることになることを……)

穂乃果(穂乃果はまだ知らなかった……)

おわり

書き溜め尽きた・・・。以上です。
とりあえずまた今月中に落とせればいいな・・・

~~~~~
その76 最近

穂乃果「うぅ……もうすっかり春だね……」ダラダラ

海未「ええ、桜も咲いて……とても綺麗ですね」

穂乃果「うん……。でも……熱い……あっついよぉ……」

海未「まったく、なんでまだ冬服なんですかっ」

穂乃果「うー……だって衣替えするのがめんどくさかったんだもん……」

海未「去年も同じことを言ってたのを忘れたんですか?」

穂乃果「あれ……。そうだっけ?」

海未「そうですっ!衣替えを手伝ったの覚えていないんですか!?」

穂乃果「あー……そういえばそんなこともあったような……なかったような……」

海未「ありましたっ!もうっ、大変だったんですから忘れないでください!」

穂乃果「じょ、冗談だよ!海未ちゃんとのことを忘れるわけないじゃんっ」アセアセ

海未「っ……///」

穂乃果「ってことで良かったら今回も衣替えを付き合ってもらえるとですね……」チラッ

海未「……いいですよ」

穂乃果「も、もちろんタダじゃなくてほむまんを……えっ、いいの?」

海未「別に対価もいりませんよ。もう冬服も必要なさそうですしね」

穂乃果「ほ、本当に!?」

海未「ほ、本当ですよっ!何をそんなに疑ってるんですか……」

穂乃果「だって去年は頼んだら『だらしがないから――』『もっと計画的に前もって―――』
とかお説教されたんだもん」

海未「うっ……」

穂乃果(それでもやってくれるのが海未ちゃんなんだけどね!)

海未「ま、まあ最近は穂乃果に色々お世話になっていますし……
そのお礼も兼ねて衣替えくらいは……」

穂乃果(!? これってあの本の効果……?う……う……)ブルブル

穂乃果「う……う……海未ちゃん!ありがとうっ!」モギューッ

海未「なっ―――!こ、衣替えくらいで大げさですっ!///」

穂乃果「他にもいろいるあるもん!」ギューッ

海未「は、はい?なんですかそれはっ!」

穂乃果「えへへ、秘密だよっ!じゃあ穂乃果の部屋いこっ!」ギュッ

海未「な、なんなんですかもうっ!」



穂乃果の部屋

海未「この服はさすがに暑そうですね……閉まってっと……」

穂乃果「ああー!まってその服は可愛いからダメっ!」

海未「えっ……?でもさすがにもう熱くないですか?」

穂乃果「でもお気に入りだからっ!ダメったらダメなの!」

海未「穂乃果が言うのでしたら……ではこっちを……」

穂乃果「あ!それもダメっ!」

海未「こ、これもですか!?……ではこっちのを」

穂乃果「ダメ!」

海未「ええっ!?で、では……」

穂乃果「メッ!」

海未「……」ニッコリ




穂乃果「追い出された……」

~~~~~
その77 それぞれの闘い

穂乃果「はぁ……そういえば去年も追い出された気が……」

穂乃果「暇だぁ……。海未ちゃんのとこ戻っても、また追い出されるだろうし……」

穂乃果「かといって遊びに行くのもさすがに……そうだっ!」

穂乃果「お礼の特製ほのまんを作って、お茶出してあげようっ!」

穂乃果「てきざいてきしょ?ってやつだよね!ウンウン」

穂乃果「よーしっ!やるぞ!」



一方その頃

海未「これはしまう方に……」テキパキ

海未「これは残して……」テキパキ

海未「これも残して……ふぅ」

海未「穂乃果には悪いですが、やはり一人の方が捗りますね……」

海未「暇してないといいのですが……、早く終わらせて遊びにでも行きますか」

海未「っと、これ……は……!?」

海未「こ、この前穂乃果が来ていた私とお揃いの服です……」

海未「穂乃果が来ていた私とお揃いの……」

海未「な、何を考えてるんですか!?これもきちんとしまう方に……あっ」

海未「私と同じ服なのに穂乃果の匂いが……っ!」

海未「だ、ダメです!こんなことを考えては!」ブンブンブン

海未「あ、改めてこれはしまう方に―――バタンッ

海未「ひゃぁぁっ!?」

穂乃果「海未ちゃーん!お茶持ってきたから休憩に……って、どうしたの大声だして?」

海未「な、なんでもありませんっ!///」

穂乃果「?」

~~~~~
その79 変化

穂乃果「今テーブル出すから待っててねっ」ヨイショヨイショ

海未「……?なんですかこれ?」

穂乃果「んっ。あぁ、参考書だよ!」

海未「は、はい!?今なんて言いましたか!?」

穂乃果「だーかーらー!参考書だったらっ!」

海未「ほ、穂乃果が……参考書……?」

穂乃果「なにその反応は」ジトー

海未「だ、だって穂乃果が参考書ですよ!?あの赤点星人の穂乃果が……」

穂乃果「な、何さ赤点星人って!」プンプン

海未「あ……い、いえ!それは置いといてください」

穂乃果「もうっ!この前一緒の大学に行こうって言ってたの忘れたの!?」

海未「お、覚えていますが……まさか参考書まで買っているとは思わなくて……」

穂乃果「だって落ちたら元もこうもないし、早くやる分にはいいでしょ!」

海未「そ、そうですが……あの穂乃果が……」

穂乃果「穂乃果だってちゃんと色々考えてるんだよっ!」プンプン

海未「す、すみません……」

穂乃果「まったく、こっちは海未ちゃんと一緒に居たくて必死なのにっ!」

海未「えっ……///」

穂乃果「あ……///」

穂乃果「……///」

海未「……///」

穂乃果(うぅ……変な雰囲気だよぉ……。思わず凄いこと口走っちゃった気がする……)

海未(私と一緒に居たくて……?まさか……、いえ深読みすすぎ……ですよね?)

ほのうみ「……///」

穂乃果「ぅ……ぉ……お茶とほのまんのお代わりもってくるねっ!」

海未「あ、は、はい!ちょうど追加欲しいと思ってたんですっ!」

穂乃果「でしょでしょ!じゃあ行ってきますっ!」

海未「い、行ってらしゃい!」


バタンッ

穂乃果「ふ……ぅ……」

穂乃果「……」ドキドキドキ

穂乃果「ゆっくりお茶入れよう……。うん、そうしよう」

~~~~~
その80 園田は見た

海未「ふぅ……」ドキドキ

海未「動悸が収まりませんね……」ドキドキ

海未「穂乃果が変なこと言いだしたせいですっ……。まったく……」ドキドキ

海未「でも、あの穂乃果が参考書を……そんなにも穂乃果は……んっ?」スタスタ

海未「……よく見れば本棚にも参考書が……。この辞書だって前来た時にはなかったはずです」

海未「高かったでしょうに……穂乃果、貴方は本当に……」ドキドキ

海未「んっ、この二冊だけカバーが……確か前はありませんでしたね」

海未「よく見るとこの二冊だけいたるところに付箋が。タイトルは……」ペラ

海未「気になるあの子の落とし方?」

~~~~~
その81 ネタバラシ

海未「こ、これは……いわゆる恋愛の指南書……?」

海未「しかも相当読んだ後が……穂乃果が……?」

海未「まさか意中の相手が……?そん……な……」クラッ

海未「……う、そです……。嘘です……」

海未「そ、そうですっ!きっと全部穂乃果のドッキリです!」

海未「参考書だってきっと、このための布石で……そうっ!中を見ればドッキリだって書いてあるはずですっ!」ペラペラ

『好きな人との待ち合わせは常に10分前行動!』←成功!海未ちゃんに褒められた!

『日常のさりげないチラ見でスキスキアピール!』←失敗……授業に集中しすぎ!

『授業中の手紙交換で好感度もアップ!?』←先生に怒られたよ……

海未「あ……こ、これ……私の名前が……?」

海未「それに……これって……」ペラペラ

『愛妻!?お弁当であの子をGET作戦』←ほむまん弁当で大成功!←じゃなかったよっ!

『距離の近さはそのまま心の近さ!』←成功!海未ちゃんドキドキだったね!

『一夜を共にすることで身も心もメロメロに!』←あまり効果なし……。でもほの得!

海未「す、全て覚えが……」ペラペラ

『恋愛心理学であの子をゲット!』←髪の毛サラサラ♪

『気になるあの子にプレゼント大作戦!』←マフラー・ブレスレット辺り?迷うっ

『吊り橋効果作戦』←同じ洋服で成功っ!でも……二度目はないかも

海未「これも!プレゼントも、洋服も!全部覚えがあります……っ」

海未「で、では……穂乃果が好きなのは……もしかして……わ、私?」

バタンッ

海未「あ……」

穂乃果「海未ちゃんただい……ま……」

海未「ほの……か……」

穂乃果「ね、ねえ……何みてるの……かな……?」

海未「あ、あの……これは……」

穂乃果「あ……っ!」ダッ

海未「ち、違いますっ!どこに行くんですか!?穂乃果!話を……話を聞いてくださいっ!」



穂乃果(見られた、見られた、見られちゃった!)タッタッタ

穂乃果(なんであんなところに置いといたの!?もっと隠しとけばよかったのにっ!)タッタッタ

穂乃果(バカバカバカ!穂乃果の大バカっ!)

穂乃果(全部ばれちゃった)

穂乃果(きっと変に思われた、嫌われちゃったかも……)

穂乃果「……もう、おしまいだよね」グスッ

~~~~~
その82 無駄遣い禁止
公園

穂乃果「ぐすっ……ぐすっ……」

海未「……穂乃果」

穂乃果「……」ビクッ

海未「ここにいたんですね。見つけましたよ」

穂乃果「……」

海未「子供の時、かくれんぼでここに隠れるのが好きでしたよね」

穂乃果「……ごめんね」

海未「なんで謝るんですか?」

穂乃果「……」

海未「謝るなら私の話を聞いてから……「聞きたくない!」

穂乃果「聞きたくないもん……」

海未「穂乃果……」スタスタ

穂乃果「っ……」ビクビク

海未「……」ギュッ

穂乃果「うみ……ちゃん?」

海未「私、ちょっとだけ怒ってることがあるんですよ」

穂乃果「ぅ……」ビクッ

海未「……なんで参考書を買ったんですか?
勉強なら私が全部教えますから。大丈夫ですよ」ナデナデ

穂乃果「え……参考書?」

海未「他にもです。あの、落とし方とかいう本もです」

穂乃果「っ……」ビクッ

海未「洋服だってそうです、安くなかったでしょうに……無駄遣いが激しすぎます」

穂乃果「ご、ごめん、なさい……」

海未「ちゃんと私の方を見てください」

穂乃果「う、うん……でも……」

海未「でもじゃないです。……こっちを向いてください」

穂乃果「う、うん……んっ!?」

ちゅっ

海未「本も服も、あんなの必要ないんです」

海未「だって―――私はとっくに穂乃果に落とされてるんですから」

海未「大好きです、穂乃果」

~~~~~~
その83 エピローグ

~十数カ月後~

海未「穂乃果、荷造りは終わりましたか?」ガララッ

穂乃果「待ってー!もうちょっとっ!」

海未「っ!まだ終わってないんですか!?一体何してたんですかっ!」

穂乃果「うぅ……予想以上に持ってく物が多くて……」アセアセ

海未「もう、私も手伝いますからやってしまいますよ?」

穂乃果「うんっ!」



海未「だいたい終わりましたね……あとは……」

穂乃果「あ!あそこの漫画もっ!」

海未「駄目です!本は置いておくって話したじゃないですか」

穂乃果「ええ……でもでも……」

海未「駄目ですっ!広くないんですよ?
本があったら寝る場所がなくなってしまいます」

穂乃果「うぅ……じゃ、じゃあこの三冊だけ!」

海未「それは……。まあそれだけなら///」

穂乃果「うん♪、ありがとっ!」

海未「もう……あとはしまい忘れはありませんね?」

穂乃果「うんっ!大丈夫だよ。手伝ってくれてありがとう海未ちゃんっ!」

海未「ふふっ、いつものことじゃないですか」

穂乃果「えへへ、そしてこれからもよろしくね!」

海未「こちらこそ、よろしくお願いしますね」

穂乃果「ずっと、一緒に居ようね!」ギュッ

海未「はい、もちろんです」ギュッ

おわり

1000近くまで行くかと思ったら尺が全然足りなかった……。
色々なアドバイスありがとうございました!力不足で拾えないのが多くてすみません。
半年間ありがとうございました!

~~~~~
その???

?年後

「――?―――?どこにいったんですか?」キョロキョロ

「よいしょ……よいしょ……」ゴソゴソ

「あっ、見つけましたよ!ほら、もう寝る時間ですよ?」

「ちょっと待って!今いいとこだからっ!」ペラペラ

「うん? 何を見てるんですか……それは―――」

「えへへ、お母さんたちのお部屋漁ってたら見つけたんだっ!
今いいとこだからもうちょっとだけ……」ペラペラ

「ダメです!もう寝る時間ですしまだこの本を読むには早いです。没収です!」パッ

「ええ三冊あるんだから一冊くらいいいじゃん……ケチ……」

「ケチ……?」ゴゴゴゴ

「ひいっ!?お、お母さんが怒った……?た、助けてー!」ドタドタドタ

「助けなら寝室にいますよ。あ!ちゃんと歯を磨くんですよーっ!……ふぅ」



「ふふっ、あの子も言うようになりましたね。誰に似たんだか……。
まあ一人しかいませんよね」

「それにしても……この本……また懐かしい物を……」

「ちょっと焼けちゃってますね……」

<ウミチャーン、デンキケシチャウー

「はーいっ!」

「とりあえず棚に隠しておきますか……、あの子にはまだ早いですし」チラッ

『気になるあの子の落とし方1・2』 『好きなあの子と―――』

<オカアサンハヤクー

「今行きますねー!」ゴソゴソ

バタンッ



おしまい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月05日 (日) 20:28:17   ID: qSzMLwef

良作

2 :  SS好きの774さん   2014年10月17日 (金) 06:18:17   ID: s836nYVi

面白い

3 :  SS好きの774さん   2014年10月20日 (月) 15:57:31   ID: OxDTsdC7

ほのうみは素晴らしい

4 :  SS好きの774さん   2014年10月21日 (火) 01:50:28   ID: dqBjKpvF

おいしいおいしい

5 :  SS好きの774さん   2014年10月26日 (日) 23:30:57   ID: pusQ17pr

また不人気穗乃果がことうみの邪魔してるのか
はっきり言ってウザイ消えろ

6 :  SS好きの774さん   2014年10月29日 (水) 00:14:30   ID: _llGCG_y

ことうみ好きほのうみ嫌い
穗乃果いらない

7 :  SS好きの774さん   2014年11月06日 (木) 14:49:39   ID: g58QFCuK

面白いです♪続き頑張って下さい!

8 :  SS好きの774さん   2014年11月15日 (土) 11:45:48   ID: JZotUzRa

ことうみ厨は目障りだから消えてくれ
ここはほのうみのSSだから巣に帰れよ

9 :  SS好きの774さん   2014年11月15日 (土) 15:50:40   ID: Ue_TIbub

続き期待してます

10 :  SS好きの774さん   2014年12月14日 (日) 23:15:37   ID: vBaiMXq6

ニヤニヤしながら見てたwことうみ好きさんはことうみssに行けばいいなじゃないでしょうか?

11 :  SS好きの774さん   2015年01月18日 (日) 14:16:11   ID: t5L7iVsV

こんな糞ssありがたがるほのうみ豚キモイなぁ

12 :  SS好きの774さん   2015年01月23日 (金) 02:53:31   ID: AzEK5UF1

キュンキュンするわ

13 :  SS好きの774さん   2015年02月12日 (木) 10:30:36   ID: bov098rX

disのためにわざわざ来る社会で相手にもされないゴミも糞だけどな

14 :  SS好きの774さん   2015年02月12日 (木) 19:28:58   ID: b75CcuD6

やっぱほのうみは間違いないな

15 :  SS好きの774さん   2015年02月14日 (土) 05:59:05   ID: uWVxYndX

つまんねぇなんだこの糞ss

16 :  SS好きの774さん   2015年03月31日 (火) 23:56:09   ID: VtS_pnFz

読んでてドキドキした!

17 :  SS好きの774さん   2015年04月01日 (水) 19:03:38   ID: 9qcPSl-a

凄いな…前からちょくちょく読んでたけど、まさかこんなに綺麗に終わるとは思わなかったよ
有難う。楽しかった

18 :  SS好きの774さん   2015年04月01日 (水) 21:51:57   ID: JnGgapFL

ほのうみ需要ない
いらない

19 :  SS好きの774さん   2015年04月03日 (金) 09:33:56   ID: -Sy6ctd5

前々から読んでいたけどとても良かったです。

20 :  SS好きの774さん   2015年04月20日 (月) 21:28:52   ID: HTDJvtSN

ほのうみ最高
異論は認めん
批判してるやつは失せろ

21 :  SS好きの774さん   2015年04月21日 (火) 15:24:18   ID: Zx3N7wf-

ほんとほのうみdisしたいカスは帰ってどうぞ
とてもいいSSでした

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