夕張「できましたよ提督!艦娘豊胸装置3個目です!!」 (1000)

夕張「げえええええ!!?川内!!?」

龍驤「にゃにゃああああああああああああああ!?」

川内「見つけたぞ!!お前ら!!!」

ビスマルク「あなた達が敵の親玉ね!?覚悟しなさい!」ジャキッ

北方棲姫「大将首……見ツケタ……首置イテケ……」ジャキッ

夕張「あわわわわ!ど、どうします龍驤さん!?」オロオロ

龍驤「おおおおお、落ち着くんや夕張!」オロオロ

夕張「おおおお落ち着く!?落ち着くってどうやって!まずいです!こんな至近距離でいきなり出くわすなんて!」オロオロ

名取「…」

龍驤「と、とにかく……」

龍驤「装置発動や!」バッ

川内「あっ!!」

神通「まずいわっ!みんな散らばって!」

夕張「遅いっ!」

北上「やばっ……」

龍驤「……げる」






龍驤「……げる」

















龍驤「……」



龍驤「捧げる」





龍驤「……捧げる」





龍驤「……」ブンブン





龍驤「捧げる」





龍驤「…」ブンブンブン



龍驤「?」コツコツ




龍驤「ささげるでー」




龍驤「ささげるよー」


龍驤「捧げちゃうでー」


龍驤「メッチャ捧げる」


龍驤「もう大出血サービス。滅茶苦茶捧げたるわホンマもうええいいろいろもってけドロボー!」


龍驤「……」


龍驤「……あさげ」ボソッ


龍驤「…」


シーン


龍驤「……おりょ?」

川内「?」

龍驤「ちょっちタイム」

川内「は、はぁ!?」

龍驤「夕張、なんかこれ動かへんのやけど」ボソボソ

夕張「え?どうしたんですか?」

龍驤「壊れた?」

夕張「いやぁ簡単に壊れるはずは……ちょっと見せて。あ、わかりました」

龍驤「へ?」

夕張「ほらコレ見てくださいよ。満タンなってるでしょ?満タンだとこれもう動かないんですよ」

龍驤「あー……」

夕張「駄目じゃないですか、ちゃんとこういうのは事前に渡しに相談してくれないと」

龍驤「めんごめんご」

夕張「と、言うわけで……」スッ

川内「!?」

夕張「今回は私の方使いますよ!」スッ」

川内「げっ!?」

夕張「今度こそ捧げる!!」カッ






……げる






みんなの何を捧げますか?(第三艦隊)
阿武隈↓2
加賀↓3
北上↓4
大井↓5
川内↓6
初風↓7






……げる






みんなの何を捧げますか?(第四艦隊)
神通↓2
ビスマルク↓3
陽炎↓4
深雪↓5
白雪↓6
北方棲姫↓7

神通「くっ!隙を突かれました!」

ビスマルク「みんな!無事!?」

阿武隈「び、びっくりしたぁ……」

北上「おろ?おろろ?疲労がポンっと取れた?」

陽炎「え?北上さんも?実は私もです」

大井「……?」ジッ

大井「……」ブッ(鼻血)

夕張「すみません龍驤さん!急だったんであんまり効果あるのは思いつきませんでした!」

龍驤「かまわん!それより夕張、装置の残りはあとどんくらいや!」

川内「第四艦隊!アンチ装置は誰が持ってるの!?」

深雪「あ、そうだったそれは……」

夕張「あー。今これで89cm分ですね」

龍驤「なら折角だから満タンまで奪うで!」

夕張「了解!」

初風「やばっ!みんな!また来るよ!!」






……げる






誰の(安価↓)
何を(安価↓)

捧げますか?


最初に出た名前・「捧げるもの」をそれぞれ採用。貯金量は「捧げるもの」のコンマ一桁を採用






……げる






誰の(安価↓)
何を(安価↓)

捧げますか?


最初に出た名前・「捧げるもの」をそれぞれ採用。貯金量は「捧げるもの」のコンマ一桁を採用
現在92cm。あと7cm分貯まるまで繰り返します

これは大井の持ち株って事?

>>100
イエス






……げる






誰の(安価↓)
何を(安価↓)

捧げますか?


最初に出た名前・「捧げるもの」をそれぞれ採用。貯金量は「捧げるもの」のコンマ一桁を採用
現在97cm。あと3cm分貯まるまで繰り返します

奪ったもの
大井の持ち株
川内の恐怖心

ビスコ

加賀






……げる






誰の(安価↓)
何を(安価↓)

捧げますか?


最初に出た名前・「捧げるもの」をそれぞれ採用。貯金量は「捧げるもの」のコンマ一桁を採用
現在97cm。あと3cm分貯まるまで繰り返します

奪ったもの
大井の持ち株
川内の恐怖心
加賀が拷問を受けたことがないという事実






……げる






誰の(安価↓)
何を(安価↓)

捧げますか?


最初に出た名前・「捧げるもの」をそれぞれ採用。貯金量は「捧げるもの」のコンマ一桁を採用
現在98cm。あと2cm分貯まるまで繰り返します

奪ったもの
大井の持ち株
川内の恐怖心
加賀が拷問を受けたことがないという事実
神通の持ってる提督の使いかけ消しゴム

ビスコって、お菓子の名前かビスマルクのことかどっちなんだ

初風



奪ったものリザルト

大井の持ち株
川内の恐怖心
加賀が拷問を受けたことがないという事実
神通の持ってる提督の使いかけ消しゴム
初風の清純さ

これで89+11でジャスト100


お前らここにきてコンマの下一桁操るのやめてくれませんかねぇ

夕張「ふー。これで満タンです」

龍驤「おうご苦労。即興のわりになかなかええ仕事やったで」

名取「…」

神通「完全にやられました……アンチ装置を使う暇さえなく好き勝手されましたね」

川内「でもでも!これで相手は装置を使えなくなったよ!」

神通「ええ。川内姉さん!勝機です!」

北上「よーし!やっちゃうぞー!なんだか私、これまでの人生にないくらい身体が軽いのだー」

大井「そうね。私もたった今素敵な幻覚が見えてとても幸せで絶好調よ」

大井「私好みの体つきをした可愛い子が全裸で恥ずかしそうに北上さんの魚雷発射管の後ろに隠れているっていう幻影」ハァハァ

阿武隈「な、なんだか私も今なら誰にも負ける気がしないっていうか……!凄く強くなった気がする!!」

深雪「いける!いけるぜ!な?ほっぽ!」

北方棲姫「ナンダ……貴様ハ……」

深雪「……は?」

北方棲姫「慣レ慣レシイ名デ……コノ私ノ……呼ブナ……雑魚ガ」

深雪「お、おい?どうした?ほっぽ……」

北方棲姫「我ガ名ハ北方棲姫!!」

龍驤&夕張「にやり」

北方棲姫「仲間面ヲスルナ……!!私ハ……貴様ラノ敵ダ!!」

北方棲姫「否!!私ニ仲間ナンテ……イナイ!!ミンナ敵ダ!!ミンナ死ネ!!!」ジャキッ

深雪「うわあああああああ!!?」

白雪「ほっぽちゃん!?」

北方棲姫「ウルサイ!!!」ドンッ

白雪「あうっ!?」ドサッ

深雪「白雪!!」

北方棲姫「アハハハハ!!死ネ!!死ネ!!行ケ!!艦載機タチ!!」

深雪「テメェ!!ほっぽに何しやがった!!」

夕張「ふふふふ。その子からは仲間を奪ったの」

深雪「仲間だと!?」

夕張「そ、仲間」

深雪「どういうことだ!!」

夕張「なんとなく察しは付いてたけど、一緒に行動してるし、さっき会った時北方棲姫が白雪におぶさってたりでさぁ」

夕張「随分楽しげだなって思ってたのよ。だって深海棲艦は人類にとっての侵略者で、艦娘の宿敵でしょ?」

夕張「それがこの夕張さんらやっつけるためって言って、こうやって仲良く手を取り合って艦隊組んでさぁ」

夕張「利害の一致で仕方なくって感じじゃなくて、もしかして本気で仲良くなろうとしてなかった?ねえ、深雪」

深雪「わ、悪いことかよ!だってほっぽは、話してみたら案外いいやつで……無邪気で……笑顔がかわいくて……」

夕張「誰も悪いなんて言ってないわ。いいんじゃない?それって素敵なことでしょ」

夕張「だって、この夕張さんたちのお陰で艦娘と深海棲艦が手を取り合えたってことなんだから」クスッ

夕張「でも、本当に向こうもそう思ってたのかな?ねえ、アンタはそう思わない?」

深雪「……!」

夕張「私は思ったわけ。だから、ちょっと実験してみたの」

深雪「実験……だと……!」

夕張「そ。実験。そっちの北方棲姫のやつが、本当はあんたらのことどう思ってたのか調べる実験。で、その結果なんだけど……」

深雪「…」

夕張「おめでとう深雪。そいつもあんたらのこと、結構大切な仲間だって思っててくれたみたいね」

夕張「だって仲間意識奪った瞬間あんたらの事まるで虫けらみたいに扱い始めたんだもん」

龍驤「ほう。なるほど、仲間の絆万歳ってところやな。仲良き事は美しき哉や」ウンウン

夕張「もしかしたら、これを気に深海棲艦との共存の道が開けるかもしれませんねぇ」

龍驤「そしたらウチら巨乳なだけじゃなくて平和の使者やな。アカン、またひとつ女神に近づいてまう」

深雪「お・ま・え・ら~~~~~~!!!」

北上「あわわわわ!?ど、どうするどうする!?大井っち!艦載機メッチャ来てる!!」

大井「落ち着いて北上さん。今こちらには加賀さんがいるわ」

北上「おお、そうだった!加賀っち!頼むぞ加賀っち!」

加賀「はぁ……はぁ……」

北上「加賀っち?……加賀さん?」

加賀「うわああああああああああああああああああ!!!!」

北上「おおう!?」

加賀「またあの記憶が……!あの時の記憶が……!!」

北上「加賀っち!?」

大井「あの時の記憶?」

加賀「私が拷問を受けていた時の……あの地獄の日々の記憶が……蘇る!!」

北上「なにそれ初耳なんですけど!?」

加賀「忘れもしない!あの五航戦共!!」

北上「五航戦!?瑞鶴達が加賀っちに拷問を!?」

大井「……興味あるわね。内容次第によっちゃ後で〆めないと」

加賀「瑞鶴!!私の背が低いことをいいことに私の手の届かないところにおやつを隠したり!!」

加賀「翔鶴!!駆逐艦と間違えたと嘯きながらお風呂で私の頭にシャンプーハットを被せ勝手に髪を洗いにきたり!!」

北上「あ、それって加賀っちの中では拷問になるんだ」

加賀「この屈辱!!心の痛み!!末代まで忘れられそうにない!!」

加賀「うわああああああああああああああああああああああああ!!!!」

北上「おおおお!?」

大井「まずい!錯乱してる!」

加賀「壊れろ!!壊れろ!!壊れろ!!全部壊れろぉおおおおおおおおおお!!!!」

北上「加賀っちーーーーーーーー!!?」

ビスマルク「加賀のこんな必死な声、初めて聞いたわ……あの二人、拷問の才能があったのね、恐ろしい」

北上「いやないないそれはない!!ってうぉっ!?今流星改掠めてったぁ!?あ、北方棲姫とも戦ってくれてる。見境なしかい」

大井「ちっ……!遊んでる場合じゃなかったわ。あの二人をさっさと沈めないと」

初風「同感です!あんな悪い奴ら相手なら、妙高姉さんになりきって妙高姉さんみたいなことしてやるんだから!」

川内「装置はもう使えない!行くぞみんな!!」

陽炎「装置さえ壊せば……!加賀さんの錯乱も収まるしほっぽも落ち着くはず!」

深雪「ぶっとばしてやる!」

白雪「くっ……!私も、戦います……!」ヨロヨロ

龍驤「ふむ。これは困ったことになったなぁ、夕張」

夕張「ええ。装置はどちらも満タンで使えない。敵はバーサーカー二人と明確な意志でこちらを狙う残り10人。多勢に無勢」

いつになったら自分たちの豊胸をするんだ

神通「余裕ぶっていますが、ここまでですよ。神妙になさい」

初風「妙高姉さんならここで……うん、多分コロンビアネクタイの刑くらいは平気な顔でやるわよね?多分」   ※調べるなら自己責任で

龍驤「クックック。ピンチやなぁ」

夕張「ええ。ピンチですねぇ。大ピンチです。ねえ名取?」

名取「…」

龍驤「久しぶりにやるか?」

夕張「ですね。いきましょう。せーの」

龍驤&夕張「げっげっげっげ」

神通「くっ!みなさん気をつけて!まだなにか得体のしれない何かを企んでいます!」

夕張「企んでないよぉ?」

龍驤「せやでー。これはピンチやなー。もうアカンかもなー」

神通「くっ……!」ジリッ

川内「ビビっちゃ駄目だ神通!」

神通「川内姉さん!」

川内「これがこいつらのやり方なんだ!こうやって自分たちのペースに相手を持ち込んでいつの間にか術中に嵌めるんだ」

神通「そ、そうですよね。旗艦の私が恐れてはいけないんでした」

龍驤「ちっ。馬鹿が。馬鹿は馬鹿らしく馬鹿みたいに策にハマっとれや!アホ!」

神通「私の姉を侮辱するのは許しません!覚悟!」

夕張「まあ待ってよ神通」

神通「聞く耳持ちません!」

夕張「へえ?いいの?アンタの大切な提督についての話なんだけど」

神通「…」ピタッ

川内「神通!耳を貸すな!」

夕張「フフフ……アンタ、提督のこと憎からず思ってたでしょ」

神通「……何故それを」

川内「神通!」

夕張「ふふふ。夕張さんはね、な~んでもお見通しなのよ?それで、提督も神通、アンタのこと、それなりに気に入ってたってこともね」

神通「え……あっ……なっ……!う、うそっ!」

夕張「本当よ。証拠もあるわ。聞きたい?」

神通「あっ……で、でもっ!ま、また……また……わ、わりゃ、わりゃしを誑かしょ……ウソッ!でしょっ!」

夕張「素直じゃないわねぇ。いや、むしろ素直過ぎて笑っちゃうくらいだけど。クククク」

夕張「でもほんと。折角だからその根拠、教えてあげる。それはね?」

川内「そいつらの言葉だけは聞くな!!ダメだ神通!!!」

神通「そ、それは……」ゴクッ

夕張「この装置でアンタに対して注がれる提督からの愛情を根こそぎ奪ったらさぁ……」にたぁ

夕張「なんと一度に吸い取れるエネルギーのマックス値まで手に入っちゃったからでーーーっすぅ!」

神通「」

龍驤「いえーーーい!!妬けるで神通ーーーーー!!」ハイタッチパチーン

夕張「やふぅーーー!お前でと神通ーーーー!!」ハイタッチパチーン

龍驤&夕張「ラブアンドピース!!」

夕張「ま、変換効率が良かっただけかもしんないんだけど」ボソッ

夕張「あ、ついでにアンタの宝物の提督の使いかけ消しゴムも貰っちゃったぁ。こっちはカスみたいな価値しかなかったけどね」

龍驤「消しゴムだけにカス、ってか?」

夕張「あ、上手い」

龍驤「なはははは!」

神通「…」

川内「じ、じんつう……・」

神通「……くすっ」

龍驤「はは……ん?」

神通「よくわかりました」ユラリ

神通「それは朗報です」

神通「つまりあなた達を仕留めてその装置も破壊すれば」

神通「提督も私の事を、再び憎からず想ってくださるのでしょう?」

神通「ああ……朗報です」

神通「朗報です」

神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」
神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」
神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」
神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」
神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」
神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」
神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」
神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」
神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」
神通「朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です朗報です」

川内「じ、神通が壊れた……」

龍驤「ひえっ……」

夕張「うわ、こわっ」

うわぁ···アカンパティーンのキレ方や

龍驤「んじゃそろそろやるかぁ」

夕張「ええ」

神通「そうですね。殺りましょうか」

龍驤「無理なんやで」スッ

夕張「ええ。可哀想にねぇ」スッ

神通「?」

龍驤「ま、でも安心しーや後でちゃんと回収したる」

神通「愚かですね。装置はもう使えないのでしょう?」

神通「向けられても怖くありませんよ」

夕張「使えない?いやいやなに勘違いしてんのよ」

夕張「ちゃんと、使えるんだよ」

神通「だからそんなハッタリは……」

龍驤&夕張「げひ♪」




阿武隈
北上
大井
川内
初風
神通
ビスマルク
陽炎
深雪
白雪



上記の中から好きな名前を書いてください

安価↓3
   ↓4

同じ名前でも再安価はしません

(踏み台って安価下ってことでいいのよね?)


白雪「何を考えて……!」

ビスマルク「……まさか!!」

龍驤「そしたら一旦返すで!!」

白雪「危ない神通さん!!」ダッ

神通「白雪!?」

夕張「溜まりに溜まった100cm分!!」

ビスマルク「どきなさい川内!」ドンッ

川内「うわっ!?ビスマルクさん!?」

龍驤「返却や!!あくまで一旦!!」カッ

夕張「とりゃーーーーーー!」カッ

白雪「きゃああああああああ!!」

ビスマルク「うわああああああああああ!!!」

神通「なっ、光が……広がって……!」

龍驤「ハッハッハーーーーー!!!ちょっちもったいないけどねーーーーーー!!!」

夕張「背に腹は変えられませんもんねーーーーーー!!!胸には変えられるけどーーーーーーーー!!!」

川内「そうか……そういうことか……!!くっそーーーーーーーーーーーーー!!!」

ピカッ!!!

白雪(B176cm)「な、なにこれぇ……」ドスッ

ビスマルク(B192cm)「お、重……動けないわ……」ドサッ    ※艦娘の胸囲は嘘・誇張が含まれている場合があります

神通「…」

川内「…」

神通「……」

川内「………」

白雪「う、うまく立てないよぉ」ジタバタ

ビスマルク「……屈辱だわ」ズシッ

神通「だ、大丈夫ですか!?」

龍驤「なーっはっはっは!巨乳もここまでくると奇乳やな!」

夕張「まったくですねぇ。どこまで大きくしていいか疑問でしたし」

夕張「実験台には離島棲鬼を使うつもりでしたけど、その前に手頃なのが現れて良かったですよ」ウンウン

川内「龍驤ーーーー!!!夕張ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

龍驤「フハハハハ!!そっちの二人見とらんでええんか?胸の重みで自沈しそうやで!」

川内「あわわわ!沈まないで二人共!?」ババッ

大天使離島ちゃんすら裏切る気だったのかこのクソまな板どもは

白雪「な、なんとか生きてます……」

ビスマルク「でも動けそうにないわ……」

川内「卑怯者どもめぇ……」

龍驤「はっ。大人数で押し寄せおってからにそっちのが卑怯もんやでほんま」

夕張「これで装置は空っぽ。使い放題です」

龍驤「おっけーおっけー。なら行こか。当初の目的の港湾棲姫探しや」

夕張「おっと、動かないで。追ってくるなら装置、使いますからね?いくらでも」

神通「くっ……!」

川内「……ボソボソ」コソコソ

龍驤「……」ジーッ

龍驤「ふっ」

龍驤「せやせや。追って来るなら装置使いまくるで」

龍驤「でもま、どうせ後から追ってくるやろなぁ」

夕張「それもそうですね。どうします?後腐れないように全滅させちゃいます?」

龍驤「別にええわ。所詮この装置さえあればこいつらは雑魚どもや」

夕張「それもそうか」

龍驤「そ。だからな。夕張」

夕張「はい?」

龍驤「ここからはふた手に別れるで。その方が港湾棲姫のやつもさっさと見つかるやろ」

夕張「……大丈夫です?港湾棲姫は手強いですし、こいつらだって後から追ってきたらそれなりに面倒。やっぱり今やっつけたほうが……」

龍驤「なーにへーきへーき。ウチがそんなヘマすることはありえへんし?」

龍驤「夕張だっていざとなったら名取がおるやろ。それでも不安か?」

夕張「……」

夕張「このまな板、何か企んでるな?」ボソッ

龍驤「ちっ。このまな板、いっちょ前に疑いよって」ボソッ

夕張「……そうですねー。わかりました!私には名取がいるもんね!龍驤さんもお気をつけて!」

龍驤「おー。おおきになー」

夕張「じゃ、そういうことで」スタスタ

龍驤「ほなさいなら。負け犬艦隊諸君」スタスタ

神通「…」

川内「…」

阿武隈「……行っちゃった」

北上「行っちゃったじゃないよ!」グリグリ

大井「あなた達があいつらとのんきに会話してる間、私達どれだけ頑張ってたと思ってるのよ」グリグリ

加賀「」ピクピク

川内「加賀さん!?いつの間にか白目向いてる!?」

北上「第一艦隊なめんなよ?」

大井「北上さんと組んだ私は無敵よ」

北方棲姫「ソンナ……馬鹿ナ……」ビクビク

深雪「うううー……ほっぽ、ごめんよぉ……」ギチギチ

神通「深雪ちゃん、その北方棲姫ちゃん……」

深雪「ちくしょう……あいつらぁ……なんであんなことするんだよぉ……」グスグス

北方棲姫「」ビクンビクン

北上「ちなみにそいつは深雪が単独でやった」

川内「マジで!?どうやって!?」ビクッ

大井「雷撃が効かないから……肉体言語で」

北上「深雪、泡吹いてるからそろそろ首から手離してやんなサイ」

深雪「あ、ごめん」パッ

北方棲姫「」チーン

川内「」

神通「凄いわ深雪ちゃん。流石私達を差し置いて駆逐艦の身で第一艦隊に配属されるだけはあるのね」

北上「で、どうする?旗艦殿」

阿武隈「え?」

北上「なんか戦力減っちゃったけどぉ」

阿武隈「えっと……」

大井「第三艦隊は加賀が戦闘不能。第四艦隊はビスマルク、白雪、北方棲姫の3名が戦闘不能ないし行動不能」

陽炎「あちゃぁ……」

初風「第四艦隊半壊じゃない。好き放題やられちゃったわ」

阿武隈「これは本当に参ったなぁ……」

神通「……第一戦は完敗ですね」

北上「でも追いかけないわけにはいかないっしょ?」

阿武隈「それは当然!」

深雪「でも加賀さんとほっぽが起きたらまた暴れだすんじゃないの?ほっとくわけにはいかないよなぁ」

ビスマルク「それは私達がなんとかするわ。どうせもうみんなの戦力にはなれそうにないしね」

北上「ビス子?」

大井「まともに動けないアンタらが何をどうやって暴れるあいつらを抑えとくのよ」

ビスマルク「ああやってよ」クイッ

阿武隈「え?」

白雪「えいっ」ズシッ

北方棲姫「グエッ」プチッ

陽炎「…」

初風「今ぷちって」

ビスマルク「つまりこう」ズシッ

加賀「はうっ!?」プチッ

ビスマルク「こうしておけば彼女らが気付いても身動きは取れないでしょう」

北上「なんかさぁ……。そのまま永遠に気付かずに眠ったまんまになっちゃいそうな音聞こえたんだけど」

ビスマルク「さあ、急ぎなさい。グズグズしている時間はないわ。日本の艦娘はこんな時でも呑気なの?」キリッ

北上「お前、今更キリッとしても最近全然いいとこなかったかんな」

川内「わ、私庇ってもらったし……一応」

大井「どうする?戦力が5と3で偏ってるから、4,4にする?」

神通「そうですね……阿武隈さんはどう思います?」

胸は女の武器(物理)

バーサク状態になったのが二人ともちっちゃい子でよかったですねぇ...

阿武隈「私は……できればこのままで行きたいです」

ビルマルク「その根拠は?」

北上「もうお前黙って重石になっとけよ」

阿武隈「私達第三艦隊は、こういった場合に夕張を優先的に追うチームです」

阿武隈「だとしたら、そっちには名取お姉ちゃんがいる……」

川内「…」

阿武隈「龍驤は一人、夕張は二人です。だとしたらこっちの方が人数が多いほうがいいはずですから」

神通「なるほど。わかりました。陽炎。深雪。異存はありませんか?」

深雪「問題なーし!龍驤なんか深雪様が一人でやっつけてやるってんだ!」

陽炎「わたしも構いません。この三人なら問題なく戦えます」

阿武隈「ありがとう……」

北上「だったらえーっと……こっちは5人、そっちは3人ね。うん、そっちも頑張ってね」

大井「ええ。こっちは5人。そっちは3人。ね?」チラッ

大井「…」ジー

川内「……大井さん、もしかしてさっきから見えてる?」

大井「なにが?」クスッ

川内「…」

大井「と言うことは川内が連れてきたの?あの子。紹介しなさいよ」ヒソヒソ

川内「言っとくけど、私は見えてない。大井さん見えるの?」

大井「なんだ。……さっきからいきなり見えるようになったのよ。幽霊だかなんだかしれないけどかなり可愛いくて好みだわ」ヒソヒソ

大井「幽霊だからこれは北上さんに対する浮気じゃないわよね?」ヒソヒソ

大井「あはぁ……♥誰にも見えてないから全裸っていう思い切りの良い痴女性とさぁ」ヒソヒソ

大井「それにもかかわらず本気で恥ずかしがって常にモジモジしてる初々しさが同居して……いいわぁ」ニヤニヤ

川内「駄目だよ。文字で会話してわかったけど、あの子好きで裸じゃ無さそうだし、見えてるって気付かれたら本気で泣きそうだから」ヒソヒソ

大井「へぇ~」ニタァ

川内「……」

大井「なんだ残念、痴女じゃなかったんだ。でもそれはそれで」ジュルリ

川内「…」

大井「いじめ甲斐がありそうねぇ」

川内(幽霊さん、とんでもないのに目をつけられちゃったなぁ……)

北上「おーい二人とも何してんだー行くぞー」

神通「では第四艦隊も……」

深雪「了解!」

陽炎「はい!」

川内「あ、待ってよーみんなー」タタタタタ

大井「…」

大鳳「…」コソコソ

大鳳「ううう……」モジモジ

大鳳「恥ずかしいわ……」グスン

大井「…」

大鳳「へっくちっ!」

大鳳「それに寒いし……」

大鳳「おっといけない、川内さん達が行ってしまうわ」タタタタ

大鳳「……裸なのに胸が揺れないから走りやすいのよね」

大井「…」ジリジリ

大鳳「なんだか泣けてきちゃう」グスッ

大井「…」ジリジリ

大鳳「……いけないわ。今はそんなことを考えてる暇は……」タタタタ

大井「…」サワッ

大鳳「ひゃんっ!?」ビクッ

大井「…」タタタタ

大鳳「び、びっくりした……みんなに近づきすぎて大井さんに身体が当たってしまったのね」ドキドキ

大鳳「で、でも……な、なんなのかしらあの感覚」

大鳳「お、大井さんの手が、へ、変なところに当たっちゃって」

大鳳「は、初めての感覚だったわ……」ドキドキ

大鳳「なんていうのかしら、気持ちいいと言うか、切ないと言うか……」ドキドキ

大井「…」ジリジリ

大鳳「いけないいけない」フルフル

大鳳「真面目にみんなに付いていかないと」タタタ

大井「…」チョンッ

大鳳「ひゃうっ!?」ビクビクッ

大鳳「!?!?!?!?!」ドキドキ

大鳳「ま、またこの感覚……」バクバク

大鳳「大井さんの手が私のち……乳首を掠めた瞬間……」ゴクリ

大鳳「……た、確かめてみようかしら」スッ

大鳳「…」ソーッ

大井「」ニヤリ

悪いがレズ以外帰っ(AA略

大鳳「す、すこ~しだけ……大井さんが……腕を後ろに振った瞬間に……ちょんっ……ひゃうっ!?」ビクッ

大鳳「はーー……はーーーー……な、なにこれ、す、すごいわ……♥」ドキドキ

大鳳「……って、何をやってるのよ大鳳!」フルフル

大鳳「みんなが真面目にやってるのに!こんな淫らな……淫らな……」

大鳳「も、もう一回だけ……」

大井「…」ニヤニヤ

大鳳「そー……」

大井「」ヒョイッ

大鳳「あらっ?」

大井「…」タタタタ

大鳳「あ、あら。よけられちゃった?って、違うわよね。大井さんが加速したんだわ」

大鳳「そうよね。任務に集中してるんだものね。私も真面目に……」

大鳳「……」ウズウズ

大井「」ニマニマ

大鳳「も、もう一回だけやったら……」タタタタ

大鳳「そー……」

大井(はい残念)ヒョイッ

大鳳「あれっ?」スカッ

大鳳「…」ムズムズムズ

大井(よしよし)

大鳳「……駄目ね。私。気の迷いとはいえ、かつての仲間を利用してあんなことしようと考えるなんて……」

大鳳「気を入れなおすわ。今度こそ自分の目的に集中しましょう。この誰にも気付かれない身体を利用してみんなをサポートするのよ」

大鳳「……だから」タタタタ

大鳳「みんなに遅れないよう……」タタタタ

大鳳「走って……」タタタ

大鳳「…」

大鳳「…」ツンッ

大鳳「わひゃうっ!?」ビクッ

大井(あーあ。後はもう私は手を下すまでもないわね)タタタタ

大鳳「じ、自分で擦ってもき、気持ちいいものなの!?」ドキドキ

大鳳「な、なんだか固くなってきたし……嘘……」

大鳳「わ、私こんな状況下で……」グスッ

大鳳「裸なのに……」グスグス

大鳳「みんなの前で裸なのに……」ウルウル

大鳳「その事実に興奮してきちゃってる……」メソメソ

大鳳「うううう……嘘よ……嘘……嘘……」タタタタタ

大井(ほらほら、そんなに興奮したら今度は……)

大井(間もなくすぐに秘密の花園から蜜が漏れてきちゃうわよ)

大鳳「うっうっうっうっ…ひっぐ……私……そんな……エッチじゃ……ないもん……ひっぐ……」ポタポタ

大鳳「うぇええええ……私ぃ……ひっぐ……ひっく……そんな……変態じゃ……」グスグス

大井(はい陥落)

《大井がキラキラ状態になりました》

今日は終わり
いやぁ今日は難産でした特に最後

スレ見返してたらさ
今更>>130以降最初の名前が加賀さんじゃなくて
ビスコ(これはお菓子と勘違い)、その次初風だったって気付いたんだ

>>134さん、>>135さん
お許しください!なんでもしますから!

あ、かんけーねーとこ見てたや

>>109以降の話で
>>112でビスコって言われてんのに
>>115の加賀さん採用しちまった

ってのが正しいのか


>>130以降のは間違ってないわすまんかった

紛らわしく書くのが悪い(確信)
特になんでもアリなこのスレではね

そして大井っちに捧げるものは性欲だ。もしくはレズの心

夕張「できましたよ提督
の定型のスレタイの元をたどれば
阿笠「できたぞバーーーローー
の派生で、龍驤に夕張がゲスなのも鎮守府の惨状もここまでいたる顛末のすべてが黒幕である阿笠博士の仕業だったんだよ!(超推理)

ツ級とかいう真のまな板深海悽艦が来たな
実は離島ちゃんはよく見るとちゃんと胸ある

深海棲艦拠点前方

瑞鳳「よーっし!いい感じね!みんな!このままいっきに押し切るわよ!」

蒼龍「了解!」

飛龍「うざいなぁ。年下のくせに偉そうに仕切ってんじゃないわよ」ボソボソ

装甲空母姫「タッタ二人デ私達ヲ……相手ニデキルト思ッテタノカシラ?」

離島棲鬼「チッ……!」

ヲ級「ヲー…」(訳:我々、押されてますね…)

離島棲鬼「ウルサイ、ワカッテル!エエイ艦載機タチ!一体何ヲヤッテ……」

ヲ級「ヲ」(訳:あ、まずい)

南方棲鬼「ハッ!!」ドドド

離島棲鬼「ヒギッ!?」ドカーン

ヲ級「ヲヲ!?」(訳:離島棲鬼様!?)

那智「しかし、本当にこの部隊はすさまじいな。四人の空母の航空部隊の苛烈さもさることながら……」ドンッ

ヲ級「ヲウッ!?」ドカーン

那智「我々砲撃組のコンビネーションも初めてとは思えないほどだ」クスッ

南方棲鬼「ヤルワネ。ナチ」

那智「貴様も流石だと言っておこうか。南方棲鬼」

1行目

×瑞鳳→○瑞鶴

離島棲鬼「グヌヌ……コノママジャアッサリト壊滅ダワ……」

ヲ級「ヲヲヲーヲーヲー…」(訳:こうなったら離島棲鬼様。例のあれを……)

離島棲鬼「ヤムヲ得ナイカ……」スッ

瑞鶴「っ!?みんな気をつけて!相手はまだ何か企んでいるわ!」

装甲空母姫「懐ニ手ヲ差シ込ンデ……何ヲ出スツモリ!?」

南方棲鬼「コノパターン……マサカ!?」

離島棲鬼「見ヨ!艦娘!ソシテ今ヤ敵トナリシ深海棲艦共ヨ!!」

ヲ級「ヲーーーー!!!」

那智「何!?」

蒼龍「あっ、あれは!!」

離島棲鬼「アハハハハハ!!驚イタカ!!」

離島棲鬼「コレゾ我ラガ切リ札!!艦娘豊胸装置!!」

ヲ級「ヲー!!」

南方棲鬼「ナ……!」

装甲空母姫「嘘デショ!?」

飛龍「へえ…あいつら、持ってたんだ」

離島棲鬼(……ノ、レプリカ)ドキドキ

ヲ級(ヲー……)ドキドキ

離島棲鬼「ハハハ!絶望シタカ!?主ハ我ラヲ信頼シ、貴様ラヲ排除スルタメニ切リ札ヲ託サレテイタノダ!!」

飛龍「…」ジー

瑞鶴「げ」

那智「まずいな……」

南方棲鬼「下手ニ動ケナクナッタワ……サッキマデハ様子見ダッタノカシラ?」

離島棲鬼「然リ。ヨクゾ我ラヲ……ココマデ追イ詰メタ。マズハ賞賛シテヤロウ」

離島棲鬼「ダガ神聖ナルコノ装置ヲ貴様ラニ使ウノハ忍ビナイ。ナノデ貴様ラニ……チャンスヲヤロウト……思ウ」

飛龍「は?舐めてんの?」

離島棲鬼「違ウ。マア聞ケ。ヒリュウ」

飛龍「…」

離島棲鬼「我ラハ選バレシ者。我ラガ目的ハ、真ノ巨乳トナリ……コノ世界ノ支配者トナルコト」

装甲空母姫「イヤイヤ、巨乳ニナッタダケジャ、ソレ無理デショ」

離島棲鬼「ソノ通リ。シカシ世界ヲ支配スルニハ……我ラニハマダ……戦力ガ……共ニ戦ウ同志ガ……足リナイ」

装甲空母姫「違ウノ。ソウイウコトジャナイノ」

離島棲鬼「ダカラコソ……」

離島棲鬼「我々ヲココマデ追イ詰メルホドノ実力者デアル貴様ラニ、チャンスヲ与エテアゲル!」

瑞鶴「さっきから言わせておけば……!あんた、結局何が言いたいのよ!?」

離島棲鬼「知レタコト。我ラガ主、龍驤ニ忠誠ヲ誓ウナラ……」

離島棲鬼「我ラガ組織ノ末席ニ加エ、奇跡の恩恵ニモ預カラセテヤロウト言ウノダ」

離島棲鬼「ドウダ?悪イ話デハアルマイ?」ニヤッ

蒼龍「間に合ってます」

南方棲鬼「ソウネ。私モ、スタイルハ……今ノ体型ガ気ニ入ッテルカラ」

装甲空母姫「ヤメテヨ……セッカク辛イ炭水化物ダイエットデ……ヤット小サクナッテキタノニ……」

那智「胸の大きさなぞ戦いには邪魔なだけだろう。いらん。それにこれ以上男に寄って来られても足柄の嫉妬がウザイ」

離島棲鬼「…」

ヲ級「…」

瑞鶴「…」

飛龍「…」

離島棲鬼「コイツラ苦シンデ死ネバイイノニ」

ヲ級「ヲ」(訳:そういえば見事なくらいもう間に合ってるのとか胸に興味なさそうなの揃ってますねこの部隊)

離島棲鬼「ズイカク!!ズイカクハドウナノ!?胸ノ大キサ!!欲シクナイ!?欲シイデショ!!」

瑞鶴「ん~そうねぇ。まぁ、確かに興味はあるけど……」

離島棲鬼「ケド!?」

瑞鶴「私って実は、最近成長期で~」クネクネ

離島棲鬼「……ハ?」

瑞鶴「あ、聞きたい?もうしょうがないなぁ。ちょっとだけだよ?」ニマニマ
瑞鶴「あんま大きい声じゃ言えないし、恥ずかしいからこれはオフレコでお願いね?」ニタニタ
瑞鶴「いやぁ恥ずかしいなぁ。やっぱ話すのやめちゃおうっかなぁ~。でもここでやっぱ止めた~たんて言ったら感じ悪か~しかたないから話そ」ペラペラ
瑞鶴「いやそれがですね?ここだけの話、最近ちょーっと、大きくなってきちゃってさぁ。え?何がって?やだなぁ。それ聞いちゃう?」ペラペラ
瑞鶴「胸、よ。む・ね。バストサイズ。あはは、なんか恥ずかしいな~。やっぱ話さなきゃ駄目?も~しょうがないなぁ」ペラペラ
瑞鶴「あれは昨日の夜のことなんだけど。ご飯食べてお風呂入って、夜寝る前になんとなく日課の身体測定してみたらさ」ペラペラ
瑞鶴「なんとなんと!昨日まであれだけ毎日計ってもちっとも大きくなる素振りさえなかった私の胸が!3cmも!大きくなってたのよ!」ペラペラ
瑞鶴「3cmだよ!?3cm!いやぁびっくりしたわ、前日からいきなり3cmだよ!?このまま1週間も増え続けたら加賀さんだって超えちゃうくらいのペース!半端なくない!?」ペラペラ
瑞鶴「いやぁ諦めずに毎日バストアップ体操して牛乳飲み続けた甲斐があったわ!一昨日とか危なかったわ。あはははは」ペラペラヘ
瑞鶴「うん。今だから笑って話せるけど、余りに成長しないバストに頭にきていつも使ってる計測メジャー引っ張って引き千切りそうになっちゃってさぁ」ペラペラ
瑞鶴「まあ勿体無いからってギリギリのとこで思い留まったんだけど、その後虚しくて布団の仲潜り込んで泣いちゃったりなんかしちゃって」ペラペラ
瑞鶴「情けない話よね?でも、そんなことがあってもなんとか諦めずに運動して牛乳飲んで。そしたら次の日3cmアップ」ペラペラ
瑞鶴「神様って見てるんだと思わない?私の精神がボロボロになるまで試したのよ。で、ギリギリのところで一気に成長させてくれたんだ」ペラペラ
瑞鶴「これからは胸を張って生きなさいって。他の皆よりちょっとだけ遅い成長期をくれて。私って大器晩成だったんだねって。嬉しくて嬉しくて。凄く誇らしくて。いつも生意気な加賀さんのことさえ可愛いなって思えるくらいで」ペラペラ
瑞鶴「胸が膨らむだけでこんなに心にも余裕できるんだなって、わかったのよ。だから、貴女たちがそんな風に胸の大きさを求める気持ちは凄くわかるよ?うん、すっごくわかるの」ペラペラ
瑞鶴「けど、人から無理やりいろんなものを奪ってまで大きくするやり方は、私は許せないかな。だから貴女達の仲間にはなれない」フンス
瑞鶴「ごめんね?でも、私みたいに誰にも迷惑かけないで、日々努力してみたら?そうしたらいつか突然、私みたいに成長期がくるかもよ?」フフン

瑞鶴「それに成長期に入ってこれから急成長する私の胸にはもうその装置は必要ないしね。やっぱりナチュラルに成長した胸が一番じゃない?」ニコッ

離島棲鬼「…」

ヲ級「…」

瑞鶴「はー。また帰ったら今日も胸囲測んないとなー。そういえばそこはかとなくさっきから胸がいつもより重い気がしてるし?」

瑞鶴「また胸成長しちゃったかなー。参ったなー。あんまり大きくなりすぎると肩こりそうだしなー」

瑞鶴「かー辛いわー。成長期入っちゃって辛いわー」

蒼龍「ず、瑞鶴ちゃん。嬉しいのは伝わったから、もうそろそろいいかな?」

那智「ま、まあそういうわけだ。残念だったな」

南方棲鬼「ミンナ。装置ハ危険ダケド、ソレデモアレハ壊セバ効果ハ消失スルノガ実証済ミヨ」

装甲空母姫「誰カガ壊セバソレデコチラノ勝利ガ決マルノネ。行キマショウ」

離島棲鬼「…」

ヲ級「ヲ」(訳:降伏しましょう)

離島棲鬼「ソ、ソレハデキナイワ……偉大ナル主ノ……足ヲ引ッ張ルヨウナ真似ダケハ……」

飛龍「あのさぁ」

離島棲鬼「ナニヨ!!コウナッタラ……徹底的ニヤッテヤルワヨ!覚悟シナサイ!?」

飛龍「いやそうじゃなくて」

離島棲鬼「エ?」

飛龍「正直装置とかどうでもいいんだけどさぁ。そっちに付いたげよっか」

離島棲鬼「エ?」

飛龍「ここで私が裏切ったら、蒼龍のやつがどんな顔するか見てみたいんで、ね」ニヤッ

蒼龍「え?」

飛龍「みんな。やっちゃって」

蒼龍「飛龍?今なんて……」

ドンッ!!

那智「がっ!?」ドサッ

南方棲鬼「ガフッ!?」ガクッ

装甲空母姫「ソンナ……ナニ……ヲ……」バタッ

蒼龍「えっ?」

飛龍「あははははは!あっけなー。いくら鬼や姫だって言っても、味方だと思ってたやつに後ろから撃たれちゃ流石に一撃か」

瑞鶴「飛龍さん!?」

蒼龍「飛龍アンタ!!」

離島棲鬼「…」ポカーン

ヲ級「…」ポカーン

飛龍「ふー。でも、ま。一番手強そうな3人に火力を集中したから2人はまだ残ってるけど」

飛龍「でも、あんたら二人なら瑞鶴一人程度なら余裕でしょ?」

飛龍「これで手助けは終わり。そいつは好きにやっちゃいなよ」

飛龍「あとの私はお楽しみ。前々からうっとしくて堪んなかった女を今から……いたぶって遊ぶからさ」ニヤニヤ

蒼龍「ひ、飛龍……?」

離島棲鬼「…」ドンビキ

ヲ級「ヲ…」(訳:なにこのひとこわい)

飛龍「……ちょっと、ほんと呆けてないでよ。装置貰っちゃうわよ?」ヒョイッ

離島棲鬼「アッ!」

ヲ級「ヲ!?」

飛龍「えーっと。こうやって使うのかな?ねえねえ蒼龍~」

蒼龍「…」

飛龍「ほい、ささげるー」





飛龍「蒼龍の   を捧げてもらいまーす」




安価↓3

飛龍「蒼龍には私への慈悲を捧げてもらいまーす」

蒼龍「…」

飛龍「……?」

飛龍「あれ、動かないや。ちょっとあんたら、なんで?使い方変?」

離島棲鬼「ゴ、ゴメンナサイ……ソ、ソレ……レプリカ……」

ヲ級「ヲ……」

飛龍「はぁ?」

離島棲鬼「ヒィ!?」ダキッ

ヲ級「ヲヲッ!」ダキッ

飛龍「ちぇっ。まあいいか、この馬鹿女、私の事ま~だ避けようともしないもんだから」

飛龍「いい加減私のこと嫌ってくれるようにしたかったんだけどさ」

飛龍「練度もカスだしそれで喧嘩売ってきたら叩きのめした時いつもより気持ちよさそうだったし」ケラケラ

蒼龍「やだ……よ……私が飛龍のこと……嫌いになるわけ……ない……よ……」

飛龍「はぁ?なに寝言言ってんの。みなよこの有り様」

飛龍「私の裏切りで第一艦隊壊滅寸前だってのに、まだそんな寝ぼけたこと言えちゃうわけ?はっ!」

蒼龍「飛龍……みんなに……謝ろ?……私も……一緒に……謝るから……そしたら……みんなも……許して……くれる……よ……」

飛龍「んなわけないじゃん」ゲシッ

那智「ぐあっ!」

飛龍「こんなことして」グリッ

南方棲鬼「ガァ!」

飛龍「こーんなことしても?許して~って謝ったら許してくれるの?」ゴリッ

装甲空母姫「アアッ!?」

飛龍「だったらイイネー。そんな甘ちゃんだらけだったら今頃戦争なんて起こってないんじゃない?」ミシミシッ

装甲空母姫「ガアアアッ!!」

蒼龍「もうやめて!!」

瑞鶴「飛龍さん!!」

飛龍「まな板二人」

離島棲鬼「ハ、ハイ!」

ヲ級「ヲ!!」

飛龍「そっちの相手はあんたらよ?2対1なんだしできないとは言わせないわ。できるわね?」ギロッ

離島棲鬼「勿論デス!」ビシッ

ヲ級「ヲーー!」ビシッ

瑞鶴「くっ!邪魔しないで!!」

離島棲鬼「ウワアアアアアア!!」

ヲ級「ヲヲヲヲヲヲ!!」

瑞鶴「くっ!こいつら、死に物狂いで!」

飛龍「へえ、やるじゃん。流石姫級。……とおまけ」

蒼龍「飛龍!」

飛龍「あ、ごめんごめん。なに?」グリグリ

装甲空母姫「」ピクピク

蒼龍「その足を離して。その人はもう気絶しているわ」

飛龍「あっそ」ゲシッ

装甲空母姫「」ドサッ

蒼龍「飛龍!!」

飛龍「お。怒った?いい感じだね。装置なんか無くったってアンタから何かを奪うなんて楽勝なんだ」

飛龍「蒼龍の私に対する慈悲の心、奪ってあげみせて証明してあげる」

蒼龍「いい加減にしてよ……」

飛龍「やーだね」ゴスッ

南方棲鬼「ッ!オエッ!ゲホッ!ガホッ!」

飛龍「お。みぞおちに入った。うわぁ苦しそう」

蒼龍「もう止めて!!」

飛龍「やーだね」グイッ

那智「ひ……りゅう……なにを……する……」

飛龍「見てよ蒼龍。そういえばアンタの進言のお陰で私、改ニになれたんだったよね」シュッ

那智「ぐっ?」

飛龍「で、このハチマキは私の改ニになれた証みたいなもん。アンタの私に対する愛情とかいう感情の結晶って言ってもいいよね」ギュッ

那智「~~~~っ!?」パクパク

飛龍「はいご覧ください。そんなハチマキで那智の首絞めてまーす」

蒼龍「飛龍ーーーーーーーーーー!!」ダッ

飛龍「あは。ようやくその気になったね」ポイッ

那智「」ドサッ

蒼龍「いい加減にしなさい!ぶん殴って目を覚まさせてあげる!」

飛龍「ぶん殴って、ね」クスクス

飛龍「誰が誰をぶん殴るって?」ゴスッ

蒼龍「が……ふっ……」ペタン

蒼龍「おえええ…」ビチャビチャ

飛龍「脆いなぁ。隙だらけの動きに柔らかくて貧弱なお腹。練度0ってこの程度か」

蒼龍「はぁ……はぁ……うっぷ!」

飛龍「そのくせによくもまぁこんな決戦にしゃしゃり出ようって気になったね?雑魚の分際で」

蒼龍「げええええぇ……」ビチャビチャ

飛龍「ほらいつまでもゲロ吐いてないで立ちなさいよ」グイッ

蒼龍「ひ、ひりゅ……う……」フラフラ

飛龍「はいお腹にげんこつ。もういっぱーつ」ドスッ

蒼龍「がふっ!」ヨロッ

飛龍「おっと。そう簡単に倒れさせないよ?髪の毛掴んで無理やり立たせてー」グイッ

飛龍「はいもういっぱーつ」ドスッ

蒼龍「あうっ!」ビクッ

飛龍「もういっかーい」ドスッ

蒼龍「あぐっ!」ビクッ

飛龍「」クスクス

蒼龍「あ……ああ……」ポロポロ

飛龍「は~。泣いてるし」

飛龍「キモい」ドスッ

蒼龍「……っ」ビクッ

飛龍「…」ドスッ

蒼龍「」ビクッ

飛龍「……死ね」ドスッ

蒼龍「」ビクッ

飛龍「死ね」ドスッ

蒼龍「……っ!」ビクッ

飛龍「死ねよブス」ドスッ

蒼龍「」ブルッ

飛龍「…」

蒼龍「…」チョロチョロ

飛龍「……ありゃ。飛ばし過ぎたかな?」パッ

蒼龍「」ドサッ

飛龍「失禁しちゃったか~」グリグリ

蒼龍「…」ポロポロ

飛龍「まーだ泣いてるし。ほら起きなさいって」ペシペシ

蒼龍「う、うう……あ……うう……」

飛龍「まだまだ遊びはこれからだよ?」グイッ

蒼龍「どうして……ひりゅう……」

飛龍「どうしてって……決まってるじゃない。何度も言ってるでしょ?私はアンタが嫌いなの」

飛龍「いい加減に理解しろっての。不細工チビ」ドスッ

蒼龍「ひゅっ……!げほっ!」

飛龍「はいこれで10回目~」ドスッ

蒼龍「げぼっ!うぷっ……」

飛龍「…」パッ

蒼龍「ううう……」ポロポロ

蒼龍「げほっ……おえええええ……」ビチャビチャ

飛龍「ふー。区切りのいいとこまでいったし、次はなにして遊ぶ?蒼龍」

飛龍「そういえばさっき、私の事なんかするとか言ってなかったっけ、なんだっけ、ぶん殴って目を覚ますだっけ?」

飛龍「いいよ。できるもんならね。私の事倒せるもんなら倒してみな?もしアンタに負けるようなことあったら謝罪でも何でもしてあげるよ」

蒼龍「はぁ……!はぁ……!」

飛龍「ほら、どうしたの?今私無防備だよ?ほらほらかかっておいで?蒼龍ちゃ~ん?」

蒼龍「…」ノロノロ

蒼龍「……いい加減にしなさいよ」ボソッ

飛龍「ん?」

蒼龍「いい加減にしろって言ってるじゃない」

飛龍「あはは。いいねいいね。その目つき。段々いい感じになってきたね」

蒼龍「もうどうなっても知らない。後悔させてやるから」

飛龍「へえ。楽しみ」ニヤニヤ

蒼龍「……うわあああああああああ!!」ダッ

飛龍「はい残念」ドスッ

蒼龍「がうっ!」ドサッ

飛龍「あはは。いいね、これ。胸がすく思いだわ」クスクスクス

第二艦隊

瑞鳳「ウワアアアアアア!!」

赤城「くっ!強い!」

祥鳳「なんて気迫!大丈夫みんな!?」

吹雪「私はまだいけます!」

潮「わ、私も!」

羽黒「まだいけます!」

雲龍「ちょっとみなさん……待ってください」

赤城「雲龍!?旗艦なのに、さっきから何をしているの!ちゃんと指揮を取りなさい!」

祥鳳「そうです雲龍さん!相手は一人とはいえ信じられないほど手強いわ!」

雲龍「いやだからですね」

吹雪「雲龍さん!」

潮「雲龍さん!」

羽黒「雲龍さん、お願いです!何かあるなら後にしてください!」

雲龍「いやだからね?」

瑞鳳「ドウシタ……艦娘ドモ……!コノ程度カ……!」

雲龍「あの子、やっぱり瑞鳳さんじゃないの?」

瑞鳳「…」ピクッ

赤城「え……?」

祥鳳「瑞鳳……?あの子が……?」

吹雪「雲龍さん!?何を根拠に!」

雲龍「いやだって」

瑞鳳「…」

雲龍「…」ジー

瑞鳳「」ソワソワ

雲龍「ソワソワしてるし」

潮「た、確かに瑞鳳さんそっくりではありますけど……」

赤城「その可能性は義姉の祥鳳が否定したわ。つまりあの子は偽物。そういう結論だったでしょう?」

雲龍「その結論っていうのがそもそも……」

瑞鳳「…」ショボン

雲龍「ああほら、目に見えて落ち込んでるじゃないですか」

羽黒「つまり雲龍さんはさっきの祥鳳さんの結論に納得がいかないと?」

雲龍「……有り体に言えばそういうことね」

祥鳳「雲龍さん……ありがとう。そうね。私もそうだったらどんなに素敵かと、そう思うわ」

瑞鳳「!」

瑞鳳「」ワクワク

雲龍「……瑞鳳さんって感情の起伏激しい子でした?」ヒソヒソ

羽黒「そ、そうですね。提督に胸のことをからかわれて激怒しても、おまんじゅう貰ってすぐに機嫌直して一日中楽しそうだったりとか」

潮「龍驤さんとどっちの胸が大きいかで喧嘩して絶交宣言したのに、数分後に執務室で提督の隠してた育毛剤を見つけて」

潮「二人でその容器でラグビーみたいにパス交換しながら鎮守府中の廊下を練り歩いて終始ご機嫌だったこともありましたね」

吹雪「それで怒った提督に謹慎言い渡されて落ち込んで、ご飯も食べなくなってですね」

吹雪「心配した提督が謹慎解除した2時間後には龍驤さんと一緒に育毛剤の容器でプリン作って赤城さんに食べさせる計画練ってました」

赤城「え。もしかしてあの変な味のプリンって……」

祥鳳「あ、気付いてなかったんですか?」

赤城「全部食べちゃった……やだ、口やお腹の中で毛が生えたらどうしよう」

吹雪「大丈夫ですって。提督がどれだけ使っても効果なかったんですから。あれは効果ありませんよ」

潮「で、でも提督の頭の毛根と赤城さんのお腹じゃ、どっちのほうが毛が生えそうかって言うと後者ですよね……」

羽黒「この戦いが終わったら病院で検査したほうがいいかもしれませんよ」

赤城「それもそうねぇ」

瑞鳳「アー。アッタネ。ソンナコト」ウンウン

雲龍「おかしい……なにかが決定的におかしいわ……」

祥鳳「でもね?雲龍さん。悲しいけど、瑞鳳はもういないのよ」

瑞鳳「」ガーン

雲龍「ぶれないわね」

祥鳳「だってあの子は……ズ級と違って胸が……」

雲龍「ああもうっ!わかりました!」

祥鳳「わかってくれました?」

雲龍「だったらこういうのはどうですか祥鳳さん!!」

祥鳳「?」

雲龍「彼女の胸が膨らんでいるように見えるのは……」

雲龍「ヌーブラかもしれません!!」ビシッ

祥鳳「!!」

瑞鳳「!?」

雲龍「これなら彼女が瑞鳳さんだという可能性を認知していただけますか!?」

赤城「そうか……!その手があったわ!」

吹雪「盲点でした!」

潮「そうです!それなら……!」

羽黒「祥鳳さん!」

祥鳳「ええ……そう……そうね……!もしそうだとしたら……!」

祥鳳「瑞鳳が本当に胸が膨らんだと錯覚したこの世界が、真理法則と現実との間の決定的な自己矛盾に耐え切れなくなり崩壊」

祥鳳「次元の歪みを作り出しそこから死者が溢れ出し、ドサクサに紛れて死んだはずの艦娘が深海棲艦として復活……!」

祥鳳「そうか!瑞鳳はその時にひっくり返したのね!?世界の理が狂い、すべてがあべこべになった瞬間に!」

祥鳳「自分の死や、自分が貧乳だという絶対の真理に反逆したのよ!そして蘇った!」

祥鳳「凄いわ瑞鳳!貴女は奇跡を起こしたのね!?また私達と再会するために!!」

祥鳳「瑞鳳!思い出して!私よ!お姉ちゃんの祥鳳よ!!」

赤城「そうだったのね……!瑞鳳!赤城です!覚えてる?貴女のテーブルで食べたご飯……美味しかったわ!」

潮「瑞鳳さん!帰ってきて!今度こそ浜風ちゃんと浦風と一緒に温泉に連れてってください!!」

吹雪「瑞鳳さん!吹雪です!帰りましょう!また一緒に提督の髪の毛毟って遊びたいです!」

羽黒「瑞鳳さん!えーっと………………帰ってきてください!みんなもきっと喜びます!」

雲龍「…」

瑞鳳「…」

瑞鳳「ヤッパオ前ラ死ネ」チュドーン

羽黒「きゃああああ!?」

赤城「くっ!」

潮「わああああ!!」

吹雪「なんで!?」

雲龍(むしろあんな説得でも少し間があったってことは考えたのよね)

祥鳳「くっ!諦めないわ瑞鳳!私は貴女の姉よ!この身に代えても絶対に貴女を取り戻す!」

瑞鳳「無理ダ」

祥鳳「やってみないとわからないわ!」

瑞鳳「無理ダト……言ッテイル」

祥鳳「!?」ガクッ

吹雪「あ、あれ……?」ガクッ

赤城「な……!」ガクッ

雲龍「みなさん!?」

吹雪「……足が。力、入らない……」

羽黒「う、嘘……立てない……」ペタン

潮「も、もう、体力が……」ペタン

赤城「馬鹿な。それにさっきの攻撃で艤装が故障したわ」

瑞鳳「オ前達デハ私ニハ勝テナイ」

雲龍「…」

瑞鳳「……残ルハオ前ダケダ。名モ知ラヌ空母」ギロッ

雲龍「っ!」

瑞鳳「他ノ連中モ……謎ノ不快感ガ……アッタ……ガ……」

瑞鳳「私ハ……オ前ガ一番気ニ食ワン」ワキワキ

雲龍「何故!?」

瑞鳳「自分ノ胸ニ……聞イテミロ!!」

瑞鳳「胸ニ!!胸ニ!!胸ニ!!ソノ無駄にでっかくいやらしく腫らした乳にぃいいいいいいい!!!」ガバッ

雲龍「理不尽じゃない!!」

ドンッ

瑞鳳「ぶべぇ!?」ドサッ

雲龍「!?」

瑞鳳「誰ダ!?」

武蔵「フン。港湾棲姫のやつめ速攻でやられたか。私のこと置いて先に行くからだ馬鹿」

港湾棲姫「ウーン……」

瑞鳳「オ前ハ……!」

武蔵「ようズ級。いやさ瑞鳳。先日は世話になったな、お前の事情は聞いてるぞ」

瑞鳳「褐色金髪ツインテメガネ巨乳!!」

武蔵「武蔵だ」

武蔵「とりあえず、借りは返すぞ」チャキッ

???

夕張「…」タッタッタ

名取「…」タッタッタ

夕張「……あちゃあ。もう追いつかれちゃった」ピタッ

名取「…」

夕張「ま、いいか。どうせ私には装置がある。それに名取もいる。負ける要素はこれっぽっちもない」

夕張「いい加減うざったい蝿共は、ここらで叩き潰しちゃおっか。ね?名取」

名取「…」

北上「減らず口叩いてられんのも今の内だかんな」

大井「…」ツンッ

大鳳(ひゃうっ!?)ビクッ

大井「」ニヤニヤ

夕張「ふふ……」

川内「やっと追い詰めた……今度こそお前は倒す!」

夕張「ハハハ……」

阿武隈「覚悟しなさいよね!夕張!」

夕張「頭悪いよねぇ。ねえ?名取。まーた馬鹿正直に真っ向から来ちゃってさ。学習能力無いのかな?」

夕張「何?今度は何を奪って欲しいの?」スッ

川内「来るぞ!!」

北上「わかってる、予想通りだ!行くぞ大井っち!」

大井「まったく……邪魔しないで欲しいわ!」

阿武隈「名取お姉ちゃん!!」

名取「…」

夕張「名取に話しかけるなぁ!!!」カッ






……げる






みんなの何を捧げますか?
阿武隈↓2
北上↓3
大井↓4
川内↓5

阿武隈「ああああああああっ!!?」ズデッ

北上「阿武隈!」

阿武隈「目が……見えない!?」

北上「ちっ!目が無くなってる。無理すんな!すぐに装置壊して元に戻してやる!」シュルルル

大井「北上さん!?胸が!80mmも縮んでる!?」

大井「……ふう。そうか、肉欲なんて虚しいもの。真実の愛とはそもそも精神的な繋がりから形造られるものなのね」

大井「私達は同性同士であるからこそ、ポルノグラフィックな関係を通り越しプラトニックな真実の愛に近付ける。そういうことだったのか……」

北上「その辺どうでもいいから!大井っち、行くよ!」

川内「たーーーー!!」

名取「させない!」

川内「邪魔するなーーー!!」

夕張「…」

夕張「もう一回」スッ

大鳳「…」スタスタ

夕張「捧げ……」

大鳳「えいっ」ヒョイッ

夕張「る……!?」

大鳳「…」ジー

夕張「え……?あれ?……あれ!?」キョロキョロ

夕張「装置は?装置はどこ!?どこ行ったの!?」オロオロ

夕張「あわわわ……」

大鳳「…」

大鳳「さて」

大鳳「どうしようかしら?これ」クスッ

選択肢

A.さっさと壊す

B.……げる


↓5までで多数決

大鳳「私も反省しました。こんなものを使って胸を大きくしようとしても、ろくな結果に繋がらないわ」

夕張「あ、あった!……浮いてる?」

大鳳「この騒ぎの原因、私もそれなりに関与してるのよね。あの時ゴミ箱からこんなもの拾わなければ。……頭痛くなってきたわ」サッ

夕張「あっ、待って!」サッ

大鳳「その件に関しては後で洗いざらい報告しないとね。処罰も甘んじて受けます」ヒョイッ

夕張「あれ!?ちょ、まって!」スカッ

大鳳「でもその前に……全部終わらせないとね。とりあえずこれは即刻破壊処分します」ヒョイッ

夕張「この!待ちなさいよ!」スカッ

夕張「……なんでぇ!?なんで避けんの!?」

大鳳「はい、終わりよ」パリン

夕張「ああああああああああああああああ!!!?」

夕張「あああああああああああああああああああああああ!!!?」

夕張「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!?」

同時刻
鎮守府

天龍「ハッ!?」

天龍「……あれ?」

天龍「俺、今まで何を……」

天龍「っていけね!なんでこんな時間に自分の部屋のベッドで寝てんだよ!龍田に怒られちまう!」ガバッ

天龍「急いで服着ねーと!どこだ服ー……って」キョロキョロ

如月「はぁ……♥はぁ……♥あふぅ……うそ……でしょぉ……♥」グッタリ

荒潮「こ、こんな……♥わたしが……そんな……♥凄いわぁ……♥」グッタリ

夕立「も、もう足腰立たないっぽいー……♥」グッタリ

不知火「し……しらぬい……も……もうやめてって……♥なんど……も……言った……のに……♥」ヒクヒク

天龍「……いや、ほんとに何やってたんだよ俺」

今日はもう終わりっぽい

リストが欲しいって?はいよ
2号機

天龍の理性
龍田の履かなくなった靴
大鳳の服
時津風のつむじ
雷の願望
夕張の胸(7cm)  ※返却済み
提督の力の限界
長門の軍籍
大和の胸(1cm)
扶桑の羞恥心
木曾の胸(4cm)
鬼怒の龍驤と夕張に対する慈悲
龍田の夕張とRJ自体(に対する認識)
初春の夕張とRJ自体(に対する認識)
名取の夕張に逆らおうとする思考
阿武隈のあらゆる弱点
加賀の敵味方の認識
北上の疲労
大井の大鳳が知覚できない事実
川内の貧乳をディスる心
初風のまな板二枚への慈悲の心
神通への提督の愛情
陽炎の疲労
深雪の髪の毛一本
白雪の幸福
北方棲姫の仲間
大井の持ち株
川内の恐怖心
加賀が拷問を受けたことがないという事実
神通の持ってる提督の使いかけ消しゴム
初風の清純さ
阿武隈の眼球
北上の胸(8cm)
大井の性欲
川内のレズ気

ついでにビスマルクの胸が元に戻る

阿武隈「あ、あれ…?目が、見える……?」

北上「お、おおう?急に疲労感が……」フラッ

大井「!北上さん危ないわ」サッ

北上「あ、ご、ごめん大井っち……えへへ情けないねぇ私」

大井「そんなことないわ」モミモミ

大井(やっぱり北上さんの身体はこのバランスが黄金比だわ)

川内「これは……!やったんだね!幽霊さん!」

大鳳「ええ、やったわ、川内さん!」

大鳳「……!服が!!」スーッ

大鳳「帰ってきた!!」

大鳳「……っていうことは、私の存在を奪った装置はもうひとつの方なのね」

大鳳「だとすると」ヒラヒラ

夕張「あんたらーーーーーーー!!」

川内「へへーん!ざまあみろ!!」

阿武隈「よくも好き放題やってくれたわね!」

北上「さて……と。それじゃあおしおきタイムだぁ。ギッタンギタンにしてやりましょうかねえ。んん?」

夕張「くっ……!」

大鳳「やっぱり服を着ていても誰も私に気付いてくれてないわ……」

大井「……ちっ。見えなくなったわ」ボソッ

大鳳「……?」ゾクッ

大井「まあいいか。とりあえず仕事を終わらせてしまいましょう」

川内「装置のないお前なんて怖くないんだからね!」

夕張「ぐぬぬぬ……」

名取「……メロンちゃん」

夕張「……名取」

名取「……私も、メロンちゃんに奪われていた思考が、戻ってきたよ?」

夕張「っ!」

名取「今まで私は、メロンちゃんに逆らおうって思うことさえ許されなかったけど……」

名取「今はその制約が解けたの」

夕張「…!」ギリッ

阿武隈「名取お姉ちゃん!」

名取「ありがとう阿武隈ちゃん。みなさん。お陰で私は、正気に戻れました」

阿武隈「だったら一緒に戦おうよ!みんなで夕張をやっつけよう!」

名取「…」

阿武隈「名取お姉ちゃん?」

名取「…」ジーッ

夕張「……?な、何よ名取。怒ってんの?は、ははは、そりゃそうよね、私に散々イジメられた仕返ししたいわよねぇ」

名取「…」

夕張「で、でもアンタだって悪いのよ?ま、前に川内からわ、私のこと庇ったのは、アンタの意思じゃない」

夕張「アンタのあの時の行動のせいでどれだけみんなが迷惑被ったと思う?アンタだって戦犯なんだかんね」

名取「…」

夕張「……くっ、来るんなら来なさいよ!夕張さんをナメんじゃないわよ!?こうなったら皆まとめてやっつけてやるんだから!」ズサッ

北上「ビビってんじゃん。後退してるよ?」

川内「言っとくけど逃がさないからな。早くお前やっつけて他の部隊のサポートにも行かないとだ」

大井「逃げてもいいわよ?リンチが狐狩りになるだけだけど」クスッ

夕張「ぐうううううう~~……」

名取「待って。みんなにお願いがあるの」

北上「んあ?」

阿武隈「お姉……ちゃん?どうしたの?」

名取「この子のことは私に任せてくれませんか?」

北上「?どういうことさ」

名取「みなさんは他にもやることがあるんでしょ?」

名取「だったら、この子のことは私に任せて。早く他のお仕事の方に行ってあげてください」

大井「……なに考えてるの?」

名取「…」

大井「名取?」

阿武隈「…」

名取「……二人きりで、お話をしたいんです」

川内「…」

名取「駄目ですか?勿論、私が責任をもってこの子にはもう絶対に悪さをさせませんし、逃亡の手助けもしませんから」

北上「はぇ~。責任」

大井「この子の口からそんな言葉がきけるとはね」クスッ

名取「…」

北上「そうは言われてもねー。旗艦はあたしじゃないしー。知らなーい」

名取「……?旗艦は北上さんじゃないんですか?」

大井「そうね。こういう場合、どうするかの決定は旗艦に決めていただいた方がいいでしょうね」

北上「ってことだけど、どうする?旗艦殿」

阿武隈「…」

名取「……阿武隈ちゃんが、旗艦?」

阿武隈「お姉ちゃん。一つだけ確認してもいい?」

名取「……なに?」

阿武隈「…」

阿武隈「もしもだよ?」

名取「うん」

阿武隈「もし仮に、私達がこのまま夕張を拘束もせずにお姉ちゃんと二人きりにするとして」

名取「うん」

阿武隈「お姉ちゃんはお話をしたいと望んでも……夕張がお姉ちゃん一人相手なら勝てると踏んで襲い掛かってきた場合」

名取「うん」

阿武隈「お姉ちゃんは、絶対に、負けない?」

名取「大丈夫。絶対に勝つよ」

阿武隈「…」

名取「…」

阿武隈「わかった。みんな。もう夕張はお姉ちゃんに任せて大丈夫。急いで第四艦隊に合流しよう」

北上「いいのかー?そんな適当に決めちゃってー」

阿武隈「う……」

大井「北上さん、意地悪言わない。了解しました」

阿武隈「大井さん……」

川内「うーん。夕張も砲撃ぶち込んでやりたかったけど、旗艦の阿武隈が言うならしょうがないかぁ」

阿武隈「川内ちゃん。ごめんね?」

川内「いいっていいって。その代わり龍驤にはたっぷり仕返しするからね!」

川内「あ、聞いてるよね?幽霊さん!そういうことだからもう行くよー」

大鳳「わかったわ」

名取「わがまま言ってごめんなさい、みんな」

北上「……名取」ヒソヒソ

名取「北上さん?なんでしょう?」

北上「アンタの妹はちゃんと守ってやるから、こっちは任せとけ」ヒソヒソ

北上「その代わりそっちは全部任せるから、しっかりけじめ付けるんだぞぉ?」ポン

名取「……はい。ありがとうございます」

名取「…」

名取「……みんな行ったね」

夕張「…」

名取「二人きり、だね」

夕張「…」

名取「ね?メロンちゃん」

夕張「……そんな変な名前で私を呼ばないでよ」

名取「…」

夕張「何が絶対に勝つよ。5対1なんて絶好の状態で私をそのままにして」

夕張「連中は拘束も、ダメージすら与えずに私の事置いて龍驤さんのとこ行っちゃった」

夕張「屈辱だわ。まるで取るに足らないやつみたいな扱いを受けたみたいで」

夕張「もっと屈辱なのは、みんながアンタなら私に絶対に負けることないって信頼しきってたこと」

夕張「ふざけないでよ。名取なんか……名取なんか……臆病で怖がりで弱虫のヘタレな癖に……!」

夕張「私のどこがアンタに劣ってるって言うのよ!!」

名取「…」

夕張「思えば、昔のアンタは私の次だった。私は龍驤さんと瑞鳳さんと並んで、鎮守府の3強で」

名取「?」

夕張「アンタはその後に来た、新参者の軽巡洋艦」

夕張「……初めての軽巡仲間ができて私は凄く嬉しかった」

夕張「練度だって低くて、臆病で、弱虫で、泣き虫で、ほっとけなくて……だからいっぱい世話してやったのに!」

夕張「なのにアンタは私の事裏切ったんだ!」

名取「……よくわからないよ。何を言ってるの?」

夕張「気が付いたらアンタは私よりドンドン先に進んでた!練度も!戦力としての優先度も!」

夕張「アンタにわかる!?この気持ちが!北方鼠輸送作戦が開始された頃の話しよ!」

夕張「第二艦隊でバリバリ戦うアンタを尻目に、私は兵装をたくさん積めるって理由で完全に遠征用部隊に落とされた!」

夕張「惨めでたまらなかった!どうしたらアンタに勝てるかって本気で考えた!」

夕張「でも、遠征にしか行けない私と、毎日実戦も演習もこなしてるアンタじゃ差は開く一方で……」

夕張「そんな時、瑞鳳さんが沈んだ。私はその報せをドラム缶を運びながら海上で聞いたのよ」

夕張「無力感が押し寄せて……慌てて鎮守府に帰って……そこで悲しんでる皆の顔を見て」

夕張「私は、吹雪や白雪、龍驤さんやアンタの泣きはらした目を見て思ったわ」

夕張「私の一番大切な人たちはこの人達だ、ってね」

夕張「だから……その頃すでに艦隊は別々になってたけど……残された私達だけでも絆を深めようって思ってたのに」

夕張「そしたらその矢先アンタは……!第二艦隊の連中とばっか付き合いだして!!」

夕張「私達のことなんか目もくれないようになったんだ!!」

夕張「教えなさいよ!あの時アンタは何をどう思ってたのよ!!」

名取「……よくわからないよ。そんな記憶……ないもん」

夕張「知ってるわよ!!」

名取「…」

夕張「……でもね?今となってはそんなこともうどうでもいいの」

夕張「瑞鳳さんは帰ってきた。龍驤さんも今は楽しそう」

夕張「積年の夢だった豊胸だって、私は装置を手に入れた」

夕張「……一個は壊されたけど、もう一個は残ってる。なんならまた作りなおせばいい」

夕張「吹雪は……ちょっと変だけど、あの子は根は素直だから言って聞かせればいい。最悪装置だってある」

夕張「白雪はもっと簡単。あんなに騙しやすい子はいないしね」

夕張「あとはアンタだけよ。アンタだけこっちに引き込めば私はまたあの頃の私に戻れるの……」

夕張「でも一個だけ……一個だけこのままじゃあの頃と同じにできない」

夕張「あの頃は私のほうが上だった」

夕張「アンタは私より下だった」

夕張「これだけが……これだけが昔と同じにできない!このままじゃ!」

夕張「だから名取ィィイイイ!!」

夕張「私は!アンタを屈服させて!上下関係を叩き込んでやらなきゃいけないのよ!!」

夕張「装置が壊れたからなによ!!奪った思考を取り戻したのがなによ!!」

夕張「そんなもんなくたって!!私はアンタより強い!!」ジャキッ

名取「……結局こうなるんだ」

夕張「構えろ名取!私と戦いなさいよ!!私のほうがアンタより強いって証明してやる!!」

名取「……わかった」

名取「いくよ」スッ

夕張「え……」

名取「よいっしょ」グイッ

夕張「があああああああああ!!?」

名取「降参?」

夕張「んなぁあああああ!!?なんで艤装も使わずに……!」

名取「だってメロンちゃん隙だらけなんだもん」ギリギリギリ

夕張「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!?」

名取「それにこんな会話できるくらいの至近距離だと砲雷撃戦よりこっちの方が早いし」ミシミシ

夕張「折れ、折れるぅうううううう!!?」

名取「あと、ごめんね。あの頃とか、その辺のお話ほんとによくわかんない」ミキミキ

夕張「あががががががががが」

名取「降参?」

夕張「だ、誰があんたなんかに……」ガクガク

名取「え?なに?」グイッ

夕張「」ゴキッ

夕張「」パクパク

名取「あ、言っておくけど折ってはいないから安心していいよ。関節外しただけ」

夕張「…」

名取「次、反対の腕行くね」ギリッ

夕張「へ……」

名取「よいっしょ」メリメリ

夕張「のおおおおおおおおおおお!!!?」ペチペチペチ

名取「降参?」

夕張「こ……うさんじゃないっ!」

名取「本当?」ギリギリ

夕張「ひぎい!?」

名取「降参する?」

夕張「しないっ!するもんかっ!」

名取「そう」ゴキッ

夕張「おうっ」ビクン

名取「次は足だね」グイッ

夕張「ちょ!?」

名取「これは痛いよ?えい、アキレス腱固め」ギチィッ

夕張「ぎゃあああああああああああ!!!?」」

名取「あのね?メロンちゃん」ミシミシ

名取「よくわからないけどメロンちゃん達にも事情があるのはわかったよ?」ミシミシ

名取「でも、私思うにどんな事情があったとしても、メロンちゃん達はちょっとやり過ぎだったと思うの」グリグリ

夕張「いたたたたたたたたたたた!!いたあああああああああああ!!いたあああああいいいいいいいい!!」ジタバタ

名取「だから、この際もうメロンちゃんの気持ちとか騒ぎを起こした理由とかどうでもいいから」パッ

夕張「あうう……なにこれ、死ぬ……死ぬほど痛い……」

名取「ちょっときつめの海軍式の教育を施してあげないといけないと思うの」グイッ

夕張「…」

名取「教育」

夕張「ごめんなさい」

名取「うん」パシーン

夕張「…」ヒリヒリ

名取「教育」パシーン

夕張「…」ガクガク

名取「教育」パシーン

夕張「……ごめんなさい」

名取「教育」パシーン

夕張「……ごめんな」

名取「…」パシーン

夕張「ごめ」

名取「…」パシーン

夕張「…」ヒリヒリ

名取「…」パシーン

夕張「…」ガクガク

名取「ごめんなさいは?」

夕張「ごめ」

名取「…」パシーン

夕張「…」ヒリヒリ

名取「あ、そうだ」パッ

夕張「…」ベチャッ

名取「そういえばメロンちゃん、まだ罰ゲームの話覚えてる?」

夕張「罰ゲーム……?」

名取「そうそう。謝ったら胸を云々っていうやつ」

夕張「…」

名取「散々やってくれたよね。ほら、見てよ。私の胸」スルッ

名取「まだメロンちゃんにキスされた痕残ってる。凄く痛かったんだよ?」

夕張「」ガクガク

名取「メロンちゃん、今いっぱい謝ったよね」ジリッ

夕張「ちょっと待って……名取……?」

名取「罰ゲーム受けるの私だけは不公平って、前も言ったよね?」スッ

夕張「待って……ちょ、名取……それは……」

名取「えいっ」ビリビリビリッ

夕張「ひっ」

名取「えへへ。ひっ、だって。メロンちゃん可愛いなぁ」

名取「それじゃあ、さっきメロンちゃんが言ったごめんんさいの数だけ……」

名取「私も『刻印』刻んじゃいます」カプッ

夕張「いぎいいいいいいっ!?名取!?名取名取名取名取名取!ちょっと!」

名取「がぶがぶ」

夕張「っうううううっ!!噛んでる!噛んでるから!痛い!痛い痛い痛い痛い!!」

名取「がぶぅ……ん~……」

夕張「痛い!痛いって!痛い~~~~!!ちょっと!もうやめて!もういいでしょ!?」

名取「ぷはぁ」

夕張「あ、ああ……私の胸に~……名取の歯型がぁ~~~」グスグス

名取「くっきり残ったね。ちょっと血も滲んでる?」クスッ

夕張「名取~~。もう許してよぉ」

名取「駄目。はい2つ目」カプッ

夕張「ひうっ!?」ビクッ

名取「がぶぅ~~~……ん……」

夕張「いだだだだだだだだだ!!ああああああ!ごべんなざい!!ごべんなざい!!」

名取「くちゅ……ぴちゃ……」

夕張「あふ……っ」ビクンッ

名取「ん……ちゅ~~……ぷはぁ」

夕張「あひ……あひぃ……」ガクガク

名取「ふふ……血が出ちゃったね」トローン

夕張「あふ……」

名取「もったいないから舐めちゃおっか」ペロッ

夕張「ひっ!」ビクッ

名取「えへへ……美味しい。メロンちゃんの血ってこんなに美味しいんだぁ」

夕張「ま、待って名取。こ、これ以上は……」ガクガク

名取「それじゃあ3つ目」カプッ

夕張「私もう……っっぅ!!?」

名取「がぶ~~~~っ!」

夕張「~~~~~~~~~っっっ!!?!?!?!?」ビクビクビクッ




※この後なんだかんだ全身30箇所位噛まれた

同時刻

龍驤「ん~」テクテクテク

龍驤「夕張のアホはそろそろやられとる頃合いかな」

龍驤「なんせ見えない相手おるんやからなぁ。調子こいて装置見せびらかしとるうちにヒョイッと取られて終わりやろな」

龍驤「ケッケッケ!それにあの生真面目優等生の大鳳のことや。装置はさっさと壊してまうに決まっとる」

龍驤「これで邪魔者は消え、装置を持つのはウチ一人」

龍驤「離島棲鬼のアホとヲ級のアホには造物主様は勇敢に戦って相手の卑怯な策に嵌められて落ちましたーとか言っとけばええし」

龍驤「頂点は常に一つや。こないな危険な装置作れるやつには早いとこ消えてもらわなアカン」

龍驤「さて、港湾棲姫のアホはどこにおるかな~っとぉ……おっ」

龍驤「おったおった。なんや瑞鳳も一緒かい」

瑞鳳「……主」

龍驤「それに、艦娘の諸君も~」ニヤニヤ

赤城「くっ……!嘘、でしょ……!」

武蔵「この、化け物、めぇ……!」

吹雪「はぁ……はぁ……」

祥鳳「ずい……ほう……!」

龍驤「すでに全滅一歩手前やけど」ニヤッ

中断

今日はまだ書くかもしれないし書かないかもしれないっすわ

龍驤「いやー気分ええなぁ」

龍驤「雲龍に赤城に祥鳳に羽黒に潮、それに吹雪。港湾棲姫や武蔵まで」

龍驤「目の前にウチに逆らう艦娘や深海棲艦共が諸共ひれ伏しておる」

龍驤「瑞鳳も帰ってきた」

瑞鳳「…」

龍驤「唯一脅威となりうる邪魔モンの夕張は倒された。おそらく装置も大鳳に壊されとるやろう」

龍驤「これでウチを脅かすものはこの世に存在せんってことや」

龍驤「完璧や」

龍驤「全てはウチの思いのまま。ウチは欲しかったほぼ全てを手に入れたんや」

龍驤「そして……」

龍驤「そして」

龍驤「最後の一つ」

龍驤「この艦娘豊胸装置によってウチの完璧な人生最後の1ピースを……今ここに……!!」

龍驤「喜ぶんやで。お前たち。お前たちはその立会人や。ウチがこの世の神になるその瞬間の……な」スッ

雲龍「くっ……装置を取り出したわ」

赤城「まずい。このままでは……」

武蔵「なんとかして奴を止めねば」

羽黒「でも、みんなズ級にやられて動けませんよ?」

潮「もうあの人を止めることはできないのでしょうか……」

吹雪「…」

龍驤「そしてついでに、キミらからウチの豊胸に必要なエネルギーも頂いとこうかぁ!!」

龍驤「ウチの胸のためにキミらの……」

武蔵「くそっ!後は任せたぞお前たち!」

吹雪「武蔵さん!?」

武蔵「うおおおおお!!」

龍驤「      を捧げる!!」




武蔵の何を捧げますか?
↓2

久しぶりすぎるのでこれまでのおおまかなあらすじ

夕張「できましたよ提督!艦娘豊胸装置です!!」

夕張「他の艦娘犠牲にしてでも胸欲しいですよね」龍驤「せやな」

吹雪「まな板[ピーーー]。ハゲきもい」

大鳳「胸を大きくしたのはやまやまだけど、悪いことしちゃ駄目だわ」

龍驤「じゃあの夕張」夕張「裏切り者!!」

夕張「記憶喪失のメロンちゃんです」名取「これから第二艦隊のみんなとよろしく」

夕張「やっぱ思い出したわ。アンタら私の餌ね。はい名取は洗脳」龍驤「提督は化物にしとくし大鳳は存在を奪うで」

龍驤「深海棲艦の貧乳組と手ぇ組んだったわ」夕張「私が造物主ね」

レ級「鎮守府デ大暴レシタッタト思ッタラ金剛トカイウ鬼ニ調教サレタ」

大淀「深海棲艦と手を組んで反撃です!」

瑞鳳「瑞鳳ノー。ワタシズ級」

飛龍「蒼龍[ピーーー]や」

名取「メロンちゃんメロンちゃんメロンちゃんメロンちゃんメロンちゃんメロンちゃんメロンちゃんメロンちゃんメロンちゃんメロンちゃん」
夕張「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」

龍驤「夕張終了(笑)」


だいたいこんな感じ(多分)

龍驤「羞恥心を捧げる!!」カッ

武蔵「うおっ!?」

吹雪「武蔵さん!!」

赤城「武蔵!」

武蔵「くっ……!うおおおおおおお……!!」

龍驤「……」

武蔵「……」

龍驤「……やるなぁ武蔵。自分を盾にして他の連中を守ったか」

龍驤「ついでに武蔵の羞恥心とか価値ゼロやん。装置のエネルギーも1cm分も増えとらんし」

武蔵「……む。なんだ?何も変わっていない……?」

龍驤「ああやっぱりほらぁ」

武蔵「……ふっ。何が何だか分からんが残念だったな!」

龍驤「ちっ」

武蔵「だが……」グラッ

武蔵「私はここまでかな」ドサッ

武蔵「糞。ズ級にやられたダメージが大きすぎる。これではもう立てん……!」

龍驤「ふっ。最後の力を振り絞って、か。残念やったなぁ」

龍驤「それならもう一回装置使うだけや」スッ

赤城「っ!」バッ

羽黒「いけない!」バッ

吹雪「!」

潮「赤城さん!羽黒さん!」

龍驤「後ろの雲龍や駆逐のジャリ共の前に立って、なんの真似や?でももう立ち上がるのが限界のくせに、盾のつもりなら武蔵の二番煎じやで」

赤城「大破の正規空母なんてなんの役にも立たないかもしれないけれど…それならせめて小さな子達を庇うくらいは……ね」

龍驤「負け犬臭いセリフやなぁ。ええ?赤城ぃ。誇りある一航戦の名が泣くで?」

赤城「なんとでも言いなさい」

雲龍「赤城さん……なら私も」ググッ

羽黒「駄目です。雲龍さんは旗艦なんですから」

雲龍「…」

羽黒「旗艦がやられちゃったら、潮ちゃんと吹雪ちゃんを先導してここから逃げるのは誰がやるんですか」

雲龍「…」

羽黒「私にできることはこれくらいかもしれませんけど……ならばそれを果たします。だから雲龍さんは……」

赤城「さあ、早く。二人もいいわね?」

潮「……赤城さん。でも」

吹雪「…」

赤城「逃げて。お願い」

雲龍「……わかりました」

龍驤「勝てんと悟って撤退を決めたか。賢明な判断や」

龍驤「けど……はっ。アホとちゃうか?逃すわけが無いやろ」

龍驤「けれどまあ、これもお遊びや。それならまずお前らから先に奪ってやろうやないか」スッ

赤城「今!三人共早く行きなさい!」

雲龍「……っ!行きますよ潮!吹雪!」

潮「っ!はい!」

吹雪「…」

龍驤「赤城ぃいい!!羽黒ぉおお!!お前らの     をウチの供物として捧げる!!」




赤城の何を捧げますか?↓
羽黒の何を捧げますか?↓2

赤城「えっ?」

羽黒「……え?」

赤城「ダメージが……消えた?」

羽黒「……え?」

龍驤「ズ級。戯れにこいつらもっかい相手したれ」

龍驤「ま、羽黒はボロボロなまんまやし、実質赤城一人みたいなもんけどな」

瑞鳳「御意」

赤城「……!馬鹿にして!」

羽黒「……え?」

龍驤「はっはっは!!」

瑞鳳「行クゾ赤城!」

赤城「……!馬鹿にして!」

羽黒「……え?」

龍驤「はっはっは!!」

龍驤「そしたらウチは、残った駆逐艦二匹と使えん巨乳空母嬲りに追いかけるかね」

龍驤「あとは任せたで!!」

瑞鳳「死ネ!!巨乳!!」

赤城「くっ……!やっぱり強い……!羽黒!援護を!」

羽黒「ポケモン……」

赤城「羽黒!?」

羽黒「私の……今まで……厳選してきた……ポケモン…………?」

赤城「羽黒!?何言ってるの!?」

羽黒「私の……今まで……厳選してきた……ポケモン……を……捧げ……た……?」

赤城「はぐ……!?」ビクッ

瑞鳳「……?」ゾクッ

羽黒「は?」

羽黒「なんですかそれ」

羽黒「なんのつもりなんです?」

羽黒「馬鹿なんですか?」

羽黒「自殺志願者なんですか?」

羽黒「私驚いちゃいました」

羽黒「[ピーーー]を[ピーーー]して[ピーーー][ピーーー]まで[ピーーー][ピーーー][ピーーー]の[ピーーー][ピーーー]で[ピーーー]だなんて……」

羽黒「そんなことして欲しい人初めて見ましたよ」

羽黒「でもやって欲しいんなら仕方ありませんね」

羽黒「生きたまま内臓抉り出してミンチになるまで咀嚼させてあげますよ」ニコッ

瑞鳳「エッ」

赤城「羽黒さん?」

羽黒「あああああああああああああああ!!!」ガバッ

瑞鳳「嘘ッ!?」

羽黒「このひとでなしぃいいいいいいいいいいい!!!!」

赤城「羽黒がキレた!!?」

瑞鳳「マズイッ!余リニ唐突過ギテ不意ヲ突カレタッ!」

羽黒「また厳選最初から始めるくらいならもう妖怪ウォッチに切り替えるーーーーーーー!!!」ジャキッ

赤城「動機はあれだけど……凄い。引きずり倒して死に体にしてからの0距離射程。完全に制圧した」

瑞鳳「クッ!マズイ……殺ラレル!!」

祥鳳「駄目!羽黒!」バッ

瑞鳳「!?」

羽黒「祥鳳さん!?」

赤城「祥鳳!」

瑞鳳「ネ、ネエ……サン……」

祥鳳「気を失ったふりをして隙を突いて龍驤を殺ろうと思っていたけれど……駄目よ羽黒。それは駄目」

祥鳳「そんな怒りに駆られて行動しては必ず後悔する。まずは冷静になって正気に戻りなさい」

羽黒「しょ、祥鳳さん……」

瑞鳳(嘘。なんで祥鳳姉さんが?さっき私の事瑞鳳じゃないって……)

瑞鳳(もしかしてやっぱり私だって気付いてくれた?)

瑞鳳「……ナンノ真似ダ。祥鳳」

祥鳳「落ち着いた?羽黒」

羽黒「そ、それは落ち着きましたけど……でもなんで祥鳳さんが!?」

赤城「そうだわ。折角ズ級をやっつけるチャンスなのに!」

祥鳳「…」

瑞鳳「……姉さん」

赤城「え?」

羽黒「今……」

祥鳳「……」

瑞鳳(私だって……気付いてくれたの?姉さん!!)

祥鳳「ポケモンから妖怪ウォッチに切り替えることは許しません」

羽黒「あ、あれは……!!すみません本心ではないんです!!気が動転していて!!」

祥鳳「そう。それならいいわよ。とどめを刺して頂戴」

瑞鳳「祥鳳キサマーーーーーーーーーーーー」

羽黒「はい!!」チュドーン

瑞鳳「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

赤城「…」

瑞鳳「チクショウ……」ピクピク

祥鳳「まだ息があるわ!羽黒!もう一撃!」

羽黒「はい!」チュドーン

瑞鳳「キャアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

赤城「…」

瑞鳳「あ……うう……」ピクピク

祥鳳「まだ生きてるわ!?流石ズ級ね!羽黒!まだ弾はある!?」

羽黒「いけます!」チュドーン

瑞鳳「イヤアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

赤城「…」

瑞鳳「ううう……」グスグス

赤城「あのね?ふたりとも」

祥鳳「まだ!?しつこいわねこのゴミクズ深海棲艦!羽黒!」

羽黒「もう弾がありません!」

赤城「ふたりともその辺で……」

祥鳳「なら魚雷よ!」

羽黒「わかりました!」ドカーン

瑞鳳「モウヤダだあああああああああああ!!」

赤城「だから」

瑞鳳「ううう……」シクシク

祥鳳「羽黒!」

羽黒「祥鳳さん、もう魚雷も全弾尽きました。それにこれ以上は……」

赤城「そ、そうよ祥鳳!相手はもう黒焦げだし、ここまですれば流石に抵抗する気力も体力も残ってないだろうし……」

祥鳳「甘いですふたりとも!この貧乳我儘酒飲み食い意地張り娘は私達に多大な損害を与えた最大最悪の敵ですよ!?」

祥鳳「ここで始末しなくてどうします!お二人がやらないなら私がやります!どいてください!」

赤城「そう言うけれど貴女大破してるじゃない。どうやって攻撃するつもりよ」

瑞鳳「赤城さぁん……」シクシク

祥鳳「祥鳳キック!祥鳳チョップ!祥鳳格納庫をつま先でグリグリ!!」ゲシゲシグリグリ

瑞鳳「痛ぁあああああい!!いやああああ!!やめてよおおおおお!!」

祥鳳「これでもか!これでもか!」ゲシゲシ

赤城「しょ、祥鳳!落ち着いて!瑞鳳に似てるってことはもしかしたら擬態したとでも思ってる?だとしたら気持ちはわかるけど落ち着きなさい!」

羽黒「そうです祥鳳さん!泣いてます!この子泣いてますから!」

祥鳳「っていうかですね!!」

赤城「はい!」

羽黒「な、なんでしょう!」

祥鳳「この子瑞鳳本人ですから!!」

赤城「…」

羽黒「…」

瑞鳳「えっ?」

祥鳳「ね?瑞鳳」ニコッ

瑞鳳「……ナンノコトダカ分カランナ。祥鳳」プイッ

祥鳳「祥鳳『姉』でしょ?」ギリギリ

瑞鳳「痛イ痛イ痛イ痛イ痛イ痛イ頭割レル痛イアイアンクローヤメテ」

赤城「で、でもこの子、見た目完全に深海棲艦じゃない」

羽黒「そ、そうですよ。だったら仮にこの人が瑞鳳さんだとしても私たちのことは覚えてないんじゃ……」

祥鳳「そうですね。私も最初はそう思ったんですよでもね?」

祥鳳「思考まで完全に深海棲艦していて襲ってきたなら別人ってことにして私だけが悲しい話で終わらせても良かったんですけどね?」

祥鳳「途中で気付いちゃいまして」

祥鳳「頭の中も変わってないでしょ。貴女」ミシミシ

瑞鳳「…」

祥鳳「つまりノリノリでうちの鎮守府に襲いかかって甚大な被害を撒き散らしておまけに龍驤らと一緒にやりたい放題してたってわけ」

瑞鳳「…」

祥鳳「違う?」

瑞鳳「……知ラナイモン」

祥鳳「へえ……知らない。知らないねぇ……」ビキビキッ

瑞鳳「あがががが」

祥鳳「どんなテンションであっち側に付いたんだか知らないけどその分不相応に膨らんだ胸見たら大方想像付くわ」

祥鳳「龍驤のこと我が主とか呼んで……完全に豊胸に目眩んでたでしょ」

瑞鳳「あうううう……」オロオロ

祥鳳「何cm膨らませてもらったの?言ってみなさい」ニコニコ

祥鳳「その分だけ力尽くで絞り出して元のサイズに矯正してあげるから」ギリッ

瑞鳳「に、妊娠してないからお乳は出ないってばぁ……」

祥鳳「あら試してみないとわからないじゃない?」ギュウウウウ

瑞鳳「いたたたたたたたたたた!!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんてばもう!」

瑞鳳「分かりました!分かりました!私瑞鳳です!全部しゃべりますからもう許してください!!」

瑞鳳「だって凄く強くなって気持ちよかったし深海棲艦ごっこしてたらなんだか楽しくなってきたし龍驤が豊胸してくれるって言うから!!」

祥鳳「そんなところだと思ったわよ!!」

赤城「私が言うのも何なのだけれどちょっと欲望に素直すぎじゃない?この子」

羽黒「完全に力に溺れてたんですねえ……」

瑞鳳「祥鳳姉ごめんなさいー……赤城さんも羽黒ちゃんも……」ボロボロ

祥鳳「ふう……」スッキリ

羽黒(祥鳳さん、なんだかキラキラしてる……)

赤城「と、とにかく!ズ級改め瑞鳳の討伐……拿捕……奪還……捕獲?任務完了ね」

羽黒「雲龍さん達は無事でしょうか」

赤城「そうね。もうあれから結構経っているし、心配だわ。でも追いかけて戦おうにももう攻撃手段が打ち止めだし……」

羽黒「なんとか逃げ延びているか他の艦隊の人達と合流出来ていればいいんですけど」

赤城「……まあ、考えても仕方ありません。私達は帰投しましょう。祥鳳は瑞鳳を連れて来て。私と羽黒は武蔵を連れて行きます」グイッ

羽黒「はぁ……私のポケモン……」グイッ

武蔵「…」

祥鳳「分かりました。来なさい瑞鳳。処分は上から追って下されるでしょ」ゲシッ

瑞鳳「いたっ!祥鳳姉……もうちょっと優しく」

祥鳳「ん?」

瑞鳳「なんでもないです」

赤城「……はぁ。なんだか疲れたわ本当。早くお腹一杯になりたいわ……」

今日終わり
長いこと待たせてほんとごめんなさいアンドこんなに待っててくれてほんとありがとう
今週中に風呂敷畳むんでもうちょっとだけ付き合ってくれさい

???

陸奥「ん……」

「起きたか、陸奥」

陸奥「……?」

提督「傷はもういいようだな」

陸奥「え……」

提督「さて、起き抜けに早速で申し訳ないが、今はあまり悠長にしている暇がない。一緒に来てもらうぞ」

陸奥「えっと……」

提督「わかっている。状況が把握できていないのだろう?最低限簡単に説明すると、お前は敵に敗北して沈みかけたところを保護され入渠していた」

陸奥「入渠……」

提督「そうだ。この深海棲艦の基地でな」

陸奥「は、はぁ!?深海棲艦って……なにがなんやらさっぱりだわ!?もっと詳しく話しなさいよ!」

提督「時間がないと言っただろう。あとは移動しながら説明する。着いて来い。場合によってはお前の力も必要になる」

陸奥「だ、だから……!」

提督「それにしても、あいつらは上手くやってくれたものだ。俺からあの理不尽な力が抜けていったということは夕張の装置を無事破壊できたのか」

陸奥「ちょっと!聞きなさいよ!」

提督「陸奥よ……何度も言わせるな。だから時間がないと言ってるだろうが」

陸奥「その前に!!答えなさいって!」

提督「ん?」

陸奥「あなた……いえ」

提督「なんだ」

陸奥「……」ジー

提督「なんだ。言いたいことがあるなら早く言え」

陸奥「……スラリとした長身にキツめの端正な顔立ち、厚みのある扇情的な唇から発せられるハスキーボイス」ボソッ

提督「?」

陸奥「程よく筋肉の付いたしなやかな脚に肉付きの良いお尻、そこから大きくくびれて引き締まった細い腰」ブツブツ

提督「何を言っている?」

陸奥「腰のラインから計算され尽くした芸術的なカーブを描いて!たわわに実った形の良い胸!うっとおしそうに開いた海軍服の胸元から覗く鎖骨!」

陸奥「おまけに烏の濡れ羽色に輝く腰まで届きそうなサラサラ長髪ロングヘアー!」ビシッ

陸奥「貴女誰よ!?」

提督(女)「お前のとこの提督だが?」

陸奥「烏の濡れ羽色に輝く腰まで届きそうなサラサラ長髪ロングヘアー!」

陸奥「貴女誰よ!!」

提督(女)「指摘するの性別じゃなくてそこかよ!」

提督「クソッ!面倒だなぁ。どこから話したらいいものか。どうすっかな。えっとな」

提督「今回の敵から俺は性別と力の限界を奪われていたんだが、そのうち力の限界の方は艦娘達が取り戻してくれて……」

提督「そしたら化物に変わってた俺の姿が急にこの女の体になってって、こんな話自分でも納得できるかよわけわかんねぇ何だこの説明」

提督「まあ、なんだ。とにかく俺から性別だけを奪ったらこんな姿になるってことらしいぞ。……多分」

陸奥「うっ……確かにうちのとこの提督そっくりの話し方するわ……でも……」

陸奥「無駄に美人で男っぽい口調なせいでそっちの気ある艦娘とかに無駄に人気でそうだし……」

提督「ああ。そういえばさっきすれ違った深海棲艦にお姉さまって呼んでいいですか?って聞かれたな。空母棲鬼っつったか?」ファサッ

陸奥「それよりそんな諸々些細な他のことは置いといて、その扶桑並みの長髪は何!?信じられるわけ無いじゃない!!」

提督「些細って……そんなこと俺に言われても、その、なんだ。困る」ファサッ

陸奥「やめなさいよ!そんな嬉しそうな顔して髪かき上げないでよ!」

提督「すまんな。いや髪がこれだけあるとどうも気になってな」ファサッ

陸奥「ああほらまた……しかもやたらいい匂いするわね畜生!」

提督「だがさて困った、どうやってお前に納得してもらうべきか。そうだな……お前の部屋に隠してるおねショタエロ漫画の話でもするか?」

陸奥「なんでそんなこと知ってるのよ!?って言うかそんなの提督すら知らないはずなんですけど!?」

提督「しまった。これは長門に妹の性癖の件で内密に相談された案件だった」

陸奥「長門ぉおおおおおおおおお!!!」

提督「あとはそうだな、俺くらいしか知らないお前に関する話といえば、お前がしょっちゅう爆発させる第三砲塔の修理費がどれくらいかかってるかとか……」

陸奥「止めて!もうわかったわ!なんだかわけがわからないけどとりあえず貴女が私の提督だってのはわかったから!認めるから!だからもう止めて!」

提督「その被害総額は……」

陸奥「分かったから!!急いでるんでしょ!?」

提督「おお、そうだった」

陸奥「くっ……」

提督「ちなみに今までの被害総額は秋イベント全力出撃一週間分くらいだ」

陸奥「ごめんなさい!!」

提督「さ、行くぞ。俺はもう戦闘力ないからな。敵に遭遇したらお前が守ってくれよ」

陸奥(事故に見せかけて今のうちに殺っちゃおうかしら)

提督「おお、そうだ」クルッ

陸奥「な、何よ」ビクッ

提督「あと、今は深海棲艦もヲ級と離島棲鬼以外は味方だから」

陸奥「……本当に、私が眠っている間に何があったのよ」

提督「それはちゃんと道すがら話すさ。行くぞ。こっちだ」

陸奥「……はぁ。了解。でもまずはどこに?」

提督「……本当は取り急ぎ龍驤の馬鹿のとこに行ってとっちめてやりたいところだが、どうせ俺は足手まといだ。それは艦娘達に任せるとして」

提督「俺は俺でどうしてもやりたいことがあるのさ。個人的な我儘なんだけどな」

陸奥「?」

提督「だから頼むよ陸奥。そこまでの護衛を、さ」

潮「はぁ……はぁ……」

吹雪「…」ギリッ

雲龍「ふたりとも、大丈夫?」

潮「だ、大丈夫……です……」

吹雪「でも、艤装が悲鳴をあげています。いつ壊れるか」

雲龍「まずいわね」チラッ



龍驤「あっはっは!ほれほれ逃げ惑えや雑魚艦娘共!早く逃げんと捧げてまうで!?」


雲龍「龍驤がすぐ近くまで追いかけてきている」

吹雪「このままじゃ捕まるのも時間の問題です。もう迎え撃つしか」

雲龍「駄目よ。相手は万全。対して私達はさっきまで瑞鳳さ……ズ級の相手をしていたせいで残弾数も少ないし体もボロボロ」

雲龍「なんとかして戦闘は避けなくてはいけないわ」

吹雪「でもだったらどうするんですか!?」

雲龍「……大丈夫。策はちゃんとあるわ」

吹雪「……?」

雲龍「策っていうか……他人任せな上に一か八かではあるのだけれど」

吹雪「それって」

雲龍「覚えてる?今回の作戦の概要」

吹雪「あ、はい。艦隊を4つに分けて、私達の部隊の任務はズ級の討伐でした」

雲龍「けれどこれは失敗し、赤城さん達を犠牲にして敗走することになった」

吹雪「…」

雲龍「これはもう今更どうしようもないわ。でも他の部隊はどうなったかわからない」

雲龍「……龍驤が現れたということはネガティブな要素。第四艦隊(龍驤討伐部隊)はもしかしたらやられてしまたのかもしれない」

吹雪「!」

雲龍「……あるいはまだ会敵出来ていないだけかもしれない。こちらであって欲しいところね」

吹雪「…」

雲龍「夕張がいないのはどう解釈していいかわからないけれど、もしかしたら第三艦隊(夕張討伐部隊)が上手くやってくれたのかもしれない」

雲龍「こちらも希望的観測。けれど、この二つの部隊は健在ならどこにいるかわからない敵を探すためにこの基地を動き回っているはず」

雲龍「逃走中にこれらの部隊と運良く遭遇出来て、なおかつ交戦中でなければそこに支援を求めるのが最良だったけれど」

雲龍「その運良くに賭けるよりも、龍驤の追跡を振り払うよりも」

雲龍「……先程から砲撃音が消えているあの場所へ」

吹雪「第一艦隊(離島棲鬼およびヲ級討伐部隊)が戦っていた、基地正面に行くんですね?」

雲龍「ええ。安全な海域に行くよりは現実的だし、彼我の戦力差から言っても一番勝率が高い」

雲龍「彼女らが勝利していることを願って、そこに救援を求めます」

龍驤「……ん?あいつら方向を変えよったな?」

龍驤「ふむ……あっちは基地正面方向。離島棲鬼らが出とるとこやな」

龍驤「さっきからドンパチやっとった音も消えとるし、勝敗が付いたと見える」

龍驤「ってことは連中味方側の勝利に賭けて救援を要請しに行ったか」

龍驤「ククク……まあ正規の第一第二艦隊潰したとはいえ、離島棲鬼らじゃー鎮守府と深海棲艦の合同で組んだガチ艦隊には勝てんやろなぁ」

龍驤「ってことは最悪1対9?フヒッ!これはアカン。たまらんなぁ」

龍驤「甘ちゃんのあいつらの事やし離島棲鬼らも殺さず捕虜にしとるやろうし……」

龍驤「そしたら生贄ぎょうさん過ぎてすぐに装置が満タンになってまうわ」ニヤッ

龍驤「うしゃしゃしゃしゃ!!」

龍驤「ええで。泳げ泳げ。最後はどうせウチが笑うんや」

龍驤「精一杯抵抗してウチの覇道の花道を華やかにしてくれや!」

雲龍「……?龍驤の追跡速度が遅くなった?」

吹雪「こちらの意図を悟られたんだと思います」

雲龍「…」

吹雪「きっと余裕を見せつけてるんだ。どんなことをしても私達に勝ち目はないって、絶対の自信を持っているから」

雲龍「……成る程」

雲龍「ならそれを利用しない手はないわね」

吹雪「…」コクン

潮「ぜぇ……はぁ……」

雲龍「潮さん。もう少しだけ頑張って。きっと第一艦隊のみんなが助けてくれるから」

吹雪「もうすぐ基地正面です」

雲龍(……さて)

雲龍(そうそう全てが都合良く行っていてくれるのか……)

雲龍(私の運で運頼みしてもいいのかしら……ね!)

吹雪「到着しました!基地正め……!」

雲龍「…」

吹雪「…」

潮「…」

雲龍「……ああ」

雲龍「何よこれ」

飛龍「あっ。雲龍だ。やっほー」

雲龍「……飛龍さん」

飛龍「って、うわ凄いボロボロだね~。大丈夫?それに吹雪も。潮なんか息も絶え絶えじゃん。うける~」ニコニコ

雲龍「…」

飛龍「あれ?ってか赤城さんとかはどうしたの?三人しかいないとか。もしかして死んだ?」

飛龍「だとしたら最高だねぇ。あいつ一航戦とか言って糞チビ女の加賀と一緒に偉そうにしてたし」

飛龍「あいつには別に恨み無いけど、赤城さん赤城さん言ってた加賀が悲しむと思ったらこりゃ抱腹絶倒ってやつだわ」

飛龍「ま、加賀に今死なれたらちょっと困るんだけどね?私の事ボコってくれた礼は直接返してやんなきゃ気がすまないし」

飛龍「その点でもやっぱり赤城におっちんで貰えてるってシチュエーションは……うん。やっぱどう考えても最高」

飛龍「ってかアンタら、その感じ……さては任務失敗したな?あ~あ。いけないんだ。この無能。あははは」

雲龍「……飛龍さん。どういうことですか?これは」

飛龍「へ?」

雲龍「私には……蒼龍さんが貴女の足元で血まみれになって倒れているように見受けられるのだけれど……!!」

飛龍「ん~?……ああ。いいでしょこれ」グリッ

蒼龍「あうっ!」

吹雪「蒼龍さん!」

飛龍「まだ死んでないよ?まだ」

飛龍「私の事散々苛つかせてくれたんだ。簡単には殺さないよ」グリグリ

蒼龍「ごふっ……けほっ……ひゅー……ひゅー……」

潮「飛龍さん!止めて!止めてください!」

飛龍「やーだねっ。あ、ついでに艦隊の他の連中のことは気になんない?」

飛龍「おいカス共。見せてやんな」

離島棲鬼「ハ、ハイ!」ビシッ

ヲ級「ヲ!(訳:かしこまりました!)」ビシッ

離島棲鬼「ホラ、コッチ……逆ラッタラ殺サレルヨ?貴女達モ……私達モ……」オイデオイデ

ヲ級「ヲ~……(訳:堪忍してくだせえ、堪忍してくだせえ)」

雲龍「皆さん!」

瑞鶴「ごめん雲龍。まさか身内から裏切り者が出るとは……」

那智「情けない。深海棲艦の二人にはなんと詫びればいいのか」

装甲空母姫「ナチ、気ニシナイデ。アノ良イ子ダッタ飛龍ガコンナ風ニナルナンテ、キット敵ニ何カサレタンダワ」

南方棲鬼「離島棲鬼、ヲ級。私達ニコンナコトシテ、アトデマジ覚エテナサイヨブッコロ」

ヲ級「ヲヲ~…(訳:マジ勘弁してくださいよ……この人怖いんですもん。逆らったらマッハで縊り殺されそうで)」

離島棲鬼「レ級並ノ屑ニ仕上ガッテルケド、艦娘側ニモコンナ子居タノネ」

龍驤「おやおやぁ~。これは予想外の展開になっとるなぁ」

離島棲鬼「我ガ主!」

ヲ級「ヲヲ!(訳:ボス!)」

龍驤「おっ、ふたりともやるやないか。まさか二人で第一艦隊壊滅とは。大金星やでこれホンマ」

離島棲鬼「エーット……エヘヘ……身ニ余ル光栄。デモ……ナンテ言ウカ……」

ヲ級「ヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲヲ(訳:二人ではなく……)」

龍驤「ん?」

飛龍「ふぅん。アンタが龍驤ってやつか」

龍驤「おりょ?飛龍?……ああ成る程」

離島棲鬼「主?」

龍驤「そういえば忘れとったわ。このアホから愛情を奪い尽くしとったの」

龍驤「ちょっち前までコイツ、蒼龍とは何するにしても一緒のそっちの気あるんじゃないのー?ってレベルの仲良しだったんやで」

飛龍「あ?」

龍驤「うんうん。愛情って面白いもんやなぁ。それがなくなっただけであの飛龍がこうまで酷いやつになってまうとは」

飛龍「…」

龍驤「興味を失うってだけやないんやね。愛情に付属する感情……例えばその相手に対する執着やらなんやらだけそのまま残る、と」

龍驤「そんならこういう風になるのも納得はいくわな。愛してないのに手放せない。離れられない。気になって仕方ない」

龍驤「もどかしいよなぁ。苛立たしいよなぁ。だからって愛情を奪われてるから愛せないしなぁ」

龍驤「苦しいなぁ。愛情と一緒に育てていった相手への想いが、行き場を失った訳の分からない感情が胸に渦巻くんや」

龍驤「そうなるとどうなる?憎むしかないわなぁ」

龍驤「相手を愛していれば愛していたほど……相手のことが憎たらしくなるんやなぁ」

龍驤「その成れの果てがそれや。愛する姉妹にボロ雑巾みたくされて血反吐吐いて転がっとる蒼龍や。哀れやなぁ」

飛龍「はぁ?わけわかんないこと言って。なにこのまな板。上から見てんじゃないわよ?」

離島棲鬼「ヨク分カリマセンガ、飛龍ガアアナッタノハ主ノ策デアッタト?ナラバ流石デス我ガ主!オ陰デ助カリマシタ!」

龍驤「いやいや。流石のウチもこれには良心が痛むわ」

龍驤「あれだけ仲の良かった飛龍と蒼龍がこんな風になるなんてなぁ……よよよよ」

飛龍「…」

雲龍(龍驤。さっきから何を言っているの?)

龍驤「すまんかったなぁ。悪かったなぁ。いや、ウチもな?鬼やないんよ?ここまでする気はなかってん」

潮(反省してる?意外と悪い人じゃないのかな?)

龍驤「なんか、初めて気が付いたわ。ウチ悪いことやっとったんやな。やっぱ、いくら神だからって人の感情、特に愛情だけは踏みにじっちゃアカンよな」

離島棲鬼「主?」

龍驤「だからな……」ニヤッ

吹雪(……まさか)

龍驤「飛龍。キミには……」

吹雪「まさか……!!」

龍驤「愛情返したるでぇええええええええええ!!!」カッ

吹雪「この悪魔あああああああああああああああああ!!」

飛龍「へ?」





飛龍「……え?」





――夢から醒めた夢


邪悪な哄笑をあげ腕を掲げた龍驤の手から――正確には龍驤の手に握られた艦娘豊胸装置から――発せられた光を
目にした瞬間、飛龍は場違いだと思いつつもそんなタイトルのミュージカルがあったな、などと考えていた。
と言っても、彼女が知っているのはそのやけに印象に残るフレーズくらいのものだったが。

それでもそんなことを考えたのは、その瞬間飛龍の身に起こった出来事が、まさにそのタイトルそのもののようなことだったからだ。
酷い悪夢を見ていたような気がする。まるで自分が悪魔にでもなって、大切な人たちを――特に一番大好きだった人を――傷付ける夢。
最悪の夢だった。どんな夢かを思い返そうかと考えるだけで酷く陰鬱になるような。それが終わったのだと、なんとなく思った。

夢から醒めたのだ。


――でも


飛龍は思った。自分はまだ夢の中にいるのではないか。そうとしか思えないと。
なぜなら彼女が夢から醒めた先に広がる光景は、先ほどのなんだかよくわからないくらいの悪夢よりも、もっと、ずっと、現実味のない光景だったから。
飛龍にとって理解できない――理解したくない――光景だったから。


――蒼龍


飛龍は血だまりの中にいた。
とてもとても大きな血だまりの中に。
綺麗な、鮮やかに赤い、血だまりの中に。


――ッッッ!!


たじろぎ、思わず後ずさった足元に絡みつく、温かくぬるりとした感触に
血だまりの中心で悲しそうにこちらを見つめる最愛の人の変わり果てた姿に
飛龍はこれが夢ではないことをようやく認め


崩れ落ちて悲鳴をあげた。

飛龍「あああああああああああああああああああああああああ!!!!」

離島棲鬼「ヒッ!」ビクッ

龍驤「あーうるさい。離島棲鬼、耳栓持っとらん?」

離島棲鬼「」ガタガタ

龍驤「って聞いとらんな。ヲ級でもええわ。無い?……無いよなぁ。耳に指突っ込んどこ」ズポッ

ヲ級「ヲゥ……(訳:これは……流石に……)」

飛龍「蒼龍ーーーーー!!!そうりゅうううううううううう!!!」

蒼龍「…」

飛龍「蒼龍ーーーー!!ごめん!!ごめん!!ごめんごめんごめんごめんごめん!!ごめんなさい!!」

蒼龍「…」

飛龍「わ、私……な、なんて……なんて酷いこと……ああ……やだよ…ひっく……やだ……血がこんなに……なんで……」

龍驤「ちっ。でかい声やなぁ。指に耳突っ込んでも聞こえるわ。なんでってお前がやったんやないかい」

飛龍「違うの!!私!ひっく……ぐすっ、そんな、違うの、私、やだ……嘘、ああ、血がこんなに」

飛龍「やだ!!やだ!!やだやだやだやだ!!やだよ!!嘘だよ!こんなの!」

飛龍「蒼龍!!蒼龍蒼龍蒼龍蒼龍蒼龍蒼龍蒼龍!やだ!やだよ!私!嘘!ああああああああああああああ!!!」

吹雪「雲龍さん。蒼龍さん全然動きません。まさか……」

潮「大変です!蒼龍さん早く手当しないと!」

雲龍「……あの出血量は。その……」

南方棲鬼「ナンテコト……ムゴスギルワ……」

瑞鶴「……ねえ、私達の艦隊はもう壊滅してるわ。そっちの勝ち。もう敵意はないからせめて蒼龍さんのこと手当てしてもらえない?」

装甲空母姫(……モウ手遅レダトハ思ウケレド……ネ。悲シイワ)

離島棲鬼「……主、コウ言ッテ……マスケド……ソノ……」

龍驤「アカンで。こっからがおもろいんやろが」

離島棲鬼「……ハイ」

ヲ級「ヲ……」

ナチ「くっ……!なんて奴だ」

飛龍「ぐすっ……うぇっ……うえええぇぇ……」

蒼龍「…」ピクッ

飛龍「!」

龍驤「お、まだ生きとったんか。凄いなぁ。ゴキブリ並みやなぁ」

蒼龍「ひ……りゅ……」

飛龍「蒼龍!」

雲龍「……」スッ

龍驤「おっと。動いたらアカンで?感動の瞬間に水刺したらアカン」

龍驤「誰か一人でも変な動き見せたらその瞬間蒼龍の血という血を全部貰ったる」

雲龍「くっ」

蒼龍「   」パクパク

飛龍「蒼龍!蒼龍!良かった!ごめんね!ごめんね!大丈夫だからね!もう大丈夫だからね!」

龍驤「聞いた?離島棲鬼。あいつ自分でやっといてもう大丈夫だからねーやって。酷いやっちゃなぁ」

蒼龍「ひ……」

飛龍「もう安心だから!今すぐ助けてあげるから!治して……絶対治してあげるから!」

龍驤「空母がどうやって治すねんアホちゃう。明石やあるまいし。……関係ないけど明石ってCV明石家さんまで良かったんと思わん?」

離島棲鬼「イヤ、流石ニソレハ」

ヲ級「ヲ(訳:演技は割と上手いと思いますけどどうやってもさんまですし、第一ギャラが高すぎます)」

龍驤「そっか……やっぱアカンかな」

飛龍「ぐすっ……あああ……血が止まんないよ。どうしよう……蒼龍……そうりゅう……」

蒼龍「ひりゅ……う……よかっ…………もと……やさし……ひりゅ……もどっ……た」ニコッ

蒼龍「げほっ!ごぷっ!げほっ!」

飛龍「そ、蒼龍、しゃ、しゃべっちゃ、だ、だめ、だよ。傷が……」

蒼龍「きいて……ひ……りゅ……おね……がい……」

飛龍「……蒼龍?」

蒼龍「いまじゃないと……だめなの……」

飛龍「……そうりゅう……やだよ、そんな……あとで聞くから……みんなで、帰ってから……」

蒼龍「あの……ね……ひりゅ……う……」

飛龍「…」

蒼龍「   」パクパク

飛龍「……うん……うん」

蒼龍「…」

龍驤(うーん、どっちも面白そうなんやけどどーすっかなー)






捧げますか?↓1

はいorいいえ

蒼龍「愛してるよ、飛龍」

飛龍「…」

蒼龍「…」

飛龍「……蒼龍?」

蒼龍「…」

飛龍「……蒼龍?」

蒼龍「…」

飛龍「…」

飛龍「…………やだよ。蒼龍……」

龍驤「ま、えっか。今際の際の蒼龍から愛情抜いたら最後に呪いの言葉吐いて死んでくれるかなーって思ったけど」

龍驤「普通にこっちのほうがトラウマかもしれへんわな」

離島棲鬼「…」

ヲ級「うわぁ……(訳:ヲヲ…)」

龍驤「そんじゃ、ま。長い長い茶番も終わったことやし?そろそろキミらの方も処理しとくか」

雲龍「……いい加減にしなさいよ。こうなったら弔い合戦よ。命に変えても貴女はここで仕留めるわ」

龍驤「おー怖い怖い。でもさぁ。ちょっち勘違いしとらん?キミ」

雲龍「何が?」

龍驤「ここに来たのは大方瑞鶴らに助成求めるためだったんやろけど、でもあいつら助っ人どころか今人質やで?」

雲龍「…」

龍驤「そうそう。第二第三の蒼龍出したくなかったらキミらも仲良く人質にな。どうせまだ二艦隊ほど残っとるんやろ?」

龍驤「今再人質増えてもたいして変わらんって。それとも、あいつら全員処刑してキミらが人質になるか?どっちにする?ん?」

雲龍「……潮ちゃん。吹雪ちゃん。武装解除しますよ」

吹雪「……はい」

潮「…」

雲龍「……いつか殺してやる」

龍驤「そうそうそうやって憎まれ口叩きながら素直に武装解除するとこ、ツンデレっぽくて好きやで」

龍驤「その無駄にでっかい胸も今となっては愛おしくすら感じるで。もうすぐ無くなると思えば、な」ムニュッ

雲龍「…」ギリッ

祥鳳「ガミガミガミ」

瑞鳳「」シューン

羽黒「ううー…」ヨロヨロ

武蔵「すまん羽黒。私重いよな」

羽黒「いえ……だいじょう……ぶ……です……」フラフラ

武蔵「無理するな。もう少ししたら私も自分で歩けるくらいには回復する。そしたら赤城、そいつ背負うの交代してやる」

赤城「大丈夫よ?龍驤が体力を回復してくれたし」

武蔵「とは言っても、この大女を一人で運ぶのはいくらお前でも骨だろう」

港湾棲姫「ウーン……」

武蔵「こいつでかいくせになんにも役に立たなかったな。いや私が言えた義理ではないが」

赤城「まあまあ。最初一人で瑞鳳と戦ってたんでしょ?凄いじゃない」

武蔵「それはそうだが……あそこに置いてきても良かったんじゃないか?」

羽黒「それは可哀想ですよ」

武蔵「むぅ……うーむ」

赤城「武蔵、この子に嫌につっかかるわね」クスクス

武蔵「いや、そんなつもりはないんだが……む?」

赤城「どうかした?」

武蔵「誰か来るな。向こうからだ」

羽黒「えっ?まさか敵じゃ……」

武蔵「足音からすると二人だな」

祥鳳「誰でしょう?」ゲシゲシ

瑞鳳「いやほんとごめんなさい祥鳳姉……」

武蔵「……祥鳳、そろそろ物理的指導は許してやったらどうだ。同じ妹なんだか少し哀れになってきた」

祥鳳「……武蔵さんが言うなら仕方ないわね」

瑞鳳「武蔵さん!!」

赤城「索敵機飛ばそうかしら?」

瑞鳳「あ、その必要はないと思います」

赤城「え?」

瑞鳳「気配でわかります。もう一人はわかりませんけど、片方は陸奥さんですから」

武蔵「……そんなのまで分かるのか今のお前は」

瑞鳳「えへへ……」

祥鳳「調子に乗らない」

羽黒「もう一人って誰でしょう?」

港湾棲姫「ン……ムニャムニャ……モウ食ベラレナイヨ……」アムアム

赤城「ちょっと。髪の毛食べないで。食べるわよ」ユサユサ

港湾棲姫「ハッ!?ココハ!?」

祥鳳「あ、起きた」

瑞鳳「おはよう」

港湾棲姫「ヒッ!?ズ級!?イヤアアアア!!」ジタバタ

赤城「あ、こら!暴れない!ほんとに食べちゃうわよ!」

武蔵「お前が言うと洒落に聞こえん」

陸奥「ほら。騒がしいと思った」

提督「ああ。ワンコのやつ図体も胸も声もでかいからなぁ。小さいのは肝だけだ」

羽黒「陸奥さん!無事だったんですね!」ガバッ

陸奥「あらあら、助けに来てくれたのね?羽黒」ギュッ

提督「いやーワンコいるとこは相変わらずカオスだなー。お、瑞鳳反抗期治ったか?」

瑞鳳「え?誰?」

提督「あーまた一から説明し直しかー」

港湾棲姫「提督!ズ級!ワンコ怖イ!逃ゲナアカン!」

羽黒「うわあああん!!陸奥さん良かったよーーー!!」エグエグ

陸奥「ありがとうね羽黒」ナデナデ

瑞鳳「大丈夫ヨー。モウ瑞鳳怖クナイヨー」ピトッ

港湾棲姫「イヤアアアアアアアア!!」ピョンッ

赤城「あらもう立てるの?」

港湾棲姫「アウ」ズベチャ

提督「あ、転んだ」

祥鳳「深海語っぽく言って脅かさない!」ゴチン

瑞鳳「あいて」

ギャーギャー

赤城「……はぁ。お腹すきましたね」

武蔵「まったくだ」

提督「――ってわけだ」

武蔵「……マジか」

提督「マジだ」

陸奥「マジみたいよ」

武蔵「……けったいな。今度は女になったか提督よ」

祥鳳「しかもすっごい美人さんね」

瑞鳳「シカモ……スッゴイ……巨乳……」ゴゴゴゴ

羽黒「瑞鳳さんズ級に戻ってます。ズ級に戻ってます瑞鳳さん」

提督「んなこと言われても俺の好きでなったわけじゃねえし」ファサッ

陸奥「それ癖にしたいの?」

提督「…」ファサッ

港湾棲姫「デモ、良カッタ。ッテイウコトハ、夕張ハヤッツケタノネ?」

提督「そうみたいだな。で、龍驤は健在か。雲龍達が心配だな」

赤城「他の艦隊はどこにいるんでしょう?」

提督「いや、お前ら俺に連絡取れって言ったろう。作戦ガバガバじゃねぇか。もうちょっとマシな作戦立ててやれたのに」

赤城「あ」

羽黒「そ、その場のノリで一気に出撃しちゃいました……」

祥鳳「レ、レ級が攻めて来てみんな混乱して大変だったんですから!」

提督「……まあ、今更いいけどよ。ずっとこっちいた俺も悪かったし」

提督「とりあえず状況を一回整理しよう」

提督「今わかってるのは、ここに俺、陸奥、赤城、武蔵、羽黒、祥鳳、改心した瑞鳳、おまけにワンコがいる、と」

港湾棲姫「オマケ扱イ!?」

提督「で、まだ戦える力が残ってるのは陸奥と赤城だけか?しんどい。戦闘組に加勢に行っても足手まといだ。カモネギ背負って人質にされんのがオチだな」

提督「それならいっそこのチームの役割は決定。戦力外組を陸奥と赤城に護衛させつつ戦線離脱な」

提督「で、分断した第二艦隊はそんなとこか。龍驤に追跡されたっていう雲龍吹雪潮は気になるだろうが仕方ない」

羽黒「そんな……」

提督「あとは第一、第三、第四艦隊がどうなってるかだな。第一は離島棲鬼とヲ級と戦ってたな。でもあそこは飛龍がいるからなぁ……」

赤城「飛龍?確かに最近随分やさぐれてましたけど、腕は一級ですよ?」

提督「それが厄介なんだよ。まずいよなぁ。多分やられてるよなぁ」

祥鳳「どういうことです?」

提督「ああ、あいつ龍驤に細工されててな。糞。この辺もちゃんと伝えとくべきだったか。俺馬鹿だな~……!」

提督「空母組、悪いんだが索敵機使って他の艦隊の連中探してくれないか?」

赤城「了解しました」

祥鳳「やるわよ瑞鳳」

瑞鳳「はい」

赤城「私達も次から次へと事態が転がっていくせいで気が動転していたわ。そうよね。索敵機使って仲間と合流すれば早かったんだわ」

提督「いや俺ももうなにがなんだか」

武蔵「どうだ?」

瑞鳳「あ。誰かいたっぽい。ここから距離2000。基地の中の反対方向です」

提督「誰だ?」

瑞鳳「えーっと、ビスマルクさんと北方棲姫、あと加賀さんと……白雪?」

提督「夕張組か。……なんで疑問形?」

瑞鳳「だって!胸が!多分身長よりありますよあれ!」

提督「……龍驤共、なにやってんだあいつら」

瑞鳳「ビスマルクさんが白雪背負って、ほっぽが暴れる加賀さん抱きかかえてます。……加賀さんちっちゃくない?」

提督「……お前がいない間に色々あったんだよ」

瑞鳳「はぁ」

提督「それだけか?」

瑞鳳「はい。あとみんな元気有り余ってる感じです」

提督「こっちも分かれてるのか。加賀が何かされたか?偵察機からコンタクトとってこっち来るよう伝えてくれないか」

瑞鳳「伝えます」

提督「終わったら引き続き捜索開始。あとは残りの夕張組と龍驤組、基地正面組だな。祥鳳と赤城の方はどうだ?」

祥鳳「見つけました。阿武隈達です。他は北上大井川内初風。加賀さん以外の夕張組ですね。みんな元気そうです」

提督「あ、すまんこっちが夕張組の本体か。ん?ってことは龍驤組半壊してんのかよ。夕張と名取は?」

祥鳳「いません。あ、でも別の機が捉えました。二人でいますね」

祥鳳「…」

祥鳳「……うわぁ」

祥鳳「えっぐ」

祥鳳「えっ、ちょっと待ってなになにそこまでするの!?」

祥鳳「いやぁ……エロエロぉ♥」

提督「何!?なんなの!?」

祥鳳「ハードSMプレイしてます」

提督「分かるように説明しろ!いやいい!多分絶対わからん!この際捨て置く!全部終わったあとで纏めて回収しろ!」

提督「……で、龍驤組の残りは神通陽炎深雪。うわ怖え。敵みっけたら絶対後先考えず突っ込むぞあいつら。不安要素がさらに一つ」

提督「とりあえず阿武隈らに接触できるか?」

祥鳳「やります」

提督「あとは瑞鶴たちも気になるな。赤城、どうだ?」

赤城「……」

提督「赤城?」

赤城「まずいです」

提督「ん?」

赤城「全員捕まってますね。雲龍も含めてです。それに、蒼龍が……」ヒソヒソ

提督「やっぱりか。わかった。蒼龍に関しては他の連中には隠しておけ。士気に関わる」ヒソヒソ

赤城「了解。どうします?」

提督「どうするもなにもないさ」

提督「あとは戦える奴らに任せるしか無い。そのために組んだ艦隊だろ?」

赤城「……はい」

状況整理のつもりがぐだぐだになってしまった
あと2回くらいかな?

今日はここまでにします

ポートワイン沖周辺海域

大淀「うーん……」

榛名「大淀さん、どうですか?」

大淀「あ、榛名さん。いいえ、駄目みたいです」

榛名「そうですか……不思議ですね。榛名は心配です」

大淀「ええ。連合艦隊が深海棲艦基地に乗り込んですでに数時間。そろそろ決着とまではいかずともどこかの部隊から報告があってもいいはずなんですが」

榛名「ここに来て急に全艦隊との通信が完全に遮断されるなんて。何があったのでしょう?」

大淀「わかりません。ついさっきまでは通信機能も信号も良好だったのに」

榛名「……まさかみなさんの身に何か?」

大淀「考えたくはありませんが、可能性は高いと思います。ああ、提督。こんな時どうすれば……」

榛名「…」

比叡「突入しましょう」

霧島「賛成です」

大淀「比叡さん。霧島さん」

比叡「いきなり全員との連絡がとれなくなるなんて普通じゃないですよ。こうなったら残存兵力から新たに支援艦隊を編成して突入するべきです」

大淀「そうですね……でももし仮にこれが罠だったりしたら……」

霧島「そんなことを言っている場合じゃありません!向こうには提督もいるんですよ!?」

榛名「榛名も賛成です。例え仮に何か罠があったとしても、これ以上こんな状況で今戦っているはずの仲間達を放っておくなんて……」

大淀「……そう、かもしれません」

比叡「だったら!」

金剛「もし大淀が突入を決めたんナラ、私は反対しないヨ」

大淀「金剛さんも」

金剛「でも、本当に罠じゃないか確かめてからでも遅くないとも思いマース」

大淀「え?」

金剛「まずは偵察部隊を組織して……得られた情報を元に作戦を立てなおしてもいいんじゃナイ?この謎の通信不良の理由もわかんないんだしネ」

大淀「そうか……それもそうですね。でも、偵察部隊には誰が?」

金剛「そりゃ、そんな任務は高速戦艦の独壇場ネ。私達姉妹と、あとついでにレ級も連れてきマース」

比叡「ええ!?レ級もですか!?お姉さま!」

金剛「モチロン。っていうか、あんな危険な狂犬、調教主の私の目から離すのは逆に危険ネ」

金剛「大丈夫ヨ。誰かれ構わず噛み殺そうとするバカ犬は治ってないけど私の視界にいる内は絶対逆らえないネ」

霧島「お姉さまあの子に何したんですか……」

金剛「フフ」

比叡「ひえっ……」

榛名「あれ?でもお姉さま、そうおっしゃってますけど件のレ級は今どこに?」

金剛「ん?あー、あいつならあそこヨ」スッ

霧島「一人波の上に立って……なんだか随分挙動不審ですね。辺りをキョロキョロしてます」

金剛「ちっ。もしかしてまた逃げ出そうとしてル?もう調教が不足してきタ!?ちょっと再教育に行ってきマース!」

比叡「あっ、お姉さま……行っちゃった」

大淀「大変なんですねぇ。狂犬の調教って。でもあれは行動原理が単純だから一度従えさせられれば頼もしくもあるわ」

霧島「今や完全に金剛お姉さまにしか懐かない土佐犬みたいですからねぇ……」

榛名「榛名、なんだかちょっと可哀想にすら思えちゃうことがあります」

比叡「私もちょっと複雑。だってあの子も金剛お姉さまって呼ぶんですよ!?」

榛名「それって榛名達とも姉妹になるってことですよね。流石にあの子と姉妹は……う~ん。榛名大丈夫じゃないかもです」

霧島(あの「お姉さま」はちょっと違う「お姉さま」な気もしないでもないけど)

レ級「…」キョロキョロ

金剛「ヘイ。レ級。何してるデース?もしかしてまた逃げようとでもしてまシタ?だったらまたヤキ入れるぞこの雌豚が」

レ級「ア。金剛オ姉サマ。チス」ビクッ

金剛「……どうもそんな感じじゃないみたいデスね?何かありまシタ?」

レ級「……ン~。ナニカアッタ……ッツーカ」キョロキョロ

金剛「?」

レ級「……ナア。金剛オ姉サマ。変ナ事聞クンダケドヨ。別ニアタシガオカシクナッタトカジャネート思イテーンダガ……」

金剛「大丈夫。安心して良いヨ。お前の脳みそはとっくにスクラップネ」

レ級「……歌ダ」ボソッ

金剛「……え?」

レ級「ドッカカラ、歌……聞コエテ来テネーカ?」

金剛「……歌?」

金剛「…」

金剛(……辺りから聞こえるのは……波の音くらいデス……よね?)

金剛「……気のせいじゃなくて?」

レ級「アア……今モ……聞コエルンダ」

金剛「変なこと言う奴デース。私は聞こえないヨ?前言撤回。やっぱお前変になったんじゃ……」

レ級「イヤ。ヤッパ聞コエル。コレハ……コノ歌……ハ……」

レ級「……!!!」

金剛「ん~~?」キョロキョロ

金剛(那珂が即席ライブでも始めた?いやいやこの状況でそんなわけないネ)

金剛(もしかしてこの子、拷問のされ過ぎで本当に壊れた?それとも元からあまのじゃくっぽいし口からでまかせ?)

金剛(でもこんなところでそんなこと言われたら気になるに決まってるじゃないデスカ……!)

レ級「ソウカ。……コノ歌ハ」

金剛「……まあ良いヨ。そんなことよりレ級。私達これからちょっとお前らの基地に偵察に行くから一緒に……」

レ級「ソウカ……!ソウイウコトダッタノカ……!!」

金剛「レ級?聞いてる?」

レ級「……!!」ブルッ

金剛「おーい。レ級ー……」

レ級「……クヒッ」

金剛「?」

レ級「クヒッ……クヒヒヒヒ……ヒヒッ!ヒヒヒヒヒヒ!!」

金剛「What?」

レ級「ギャハハハハハハハハハハハハハ!!!」

金剛「っ!!」

レ級「ヒャッハッハッハッハ!!!」

金剛「shit!いきなりぶっ壊れたネ!」

榛名「金剛お姉さま!」

霧島「どうしたんですか!?」

比叡「レ級!?なんで爆笑してんの!?」

金剛「みんな!来ちゃダメヨ!何が起こってるのか私にもさっぱり……」

レ級「アー……」

レ級「オ前ハ……来ンナ」ドンッ

金剛「きゃっ!?」

比叡「お姉さま!!」

榛名「大丈夫ですかお姉さま!?」

金剛「イタタ……」

霧島「レ級!?いきなりお姉さまを突き飛ばすなんて、何がどうして……」

レ級「金剛」

金剛「レ級?」

レ級「バイバイ」ニカッ

金剛「は……」

レ級「ギャハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」


カッ


金剛「……え?」

榛名「きゃっ!?何!?」

比叡「うわっ!?まぶしっ!」

霧島「っ!!何!?閃光弾!?」

金剛「……え?」

金剛「…」

比叡「ひ、ひえー……びっくりした。金剛お姉さまがレ級に突き飛ばされたと思ったら、いきなりピカッってなって」

榛名「……目の前に光の柱が落ちてきましたものね。あれは何だったんでしょう。敵の攻撃?」

霧島「そんななんの前触れもなく?それに光が消えた後、波も荒立っていないし物理的な破壊力があったとは考えられません」

金剛「……レ級?」

榛名「えっ?」

金剛「レ級が、いないヨ……」

比叡「そ、そういえば!」

榛名「ま、まさかさっきの光に飲まれて……」

金剛「…」

榛名「まさかあの子、金剛お姉さまを庇って……?」

金剛「…」

霧島「た、確かにあの位置だとレ級が金剛お姉さまを突き飛ばしていなければ今頃一緒に……」

金剛「…」

大淀「みなさん!無事ですか!?」

比叡「あ、大淀さん!」

大淀「驚きました。突然光の柱が落ちてきたと思ったら、それがあっという間に収束して。しかもその側にみなさんがいたものですから」

霧島「我々は無事ですがレ級が……とにかく状況を報告します」

大淀「お願いします。ここに来てわからないことがあまりに多すぎる。参りますね」

金剛「…」

比叡「……お姉さま?」

金剛「……なんなのヨ」

金剛「……いったいここで何が……起こってるのヨ……」

龍驤「……ふーん。旗艦ビスマルク、副旗艦北方棲姫に随伴として北上大井川内初風か。なかなかの面子やな」

龍驤「夕張のカスめ。もうちょっちくらい敵戦力を削っておるかと思っとったがあいつ追いかけとった連中ほとんど無傷やんけ」

龍驤「ま、あの永世名誉貧乳ならそんなもんか。大方装置の力に酔いしれて遊んどる内に大鳳に装置奪われて終わりって感じやろ」

龍驤「なぁ?大鳳」

大鳳「っ!」ビクッ

龍驤「はっはっは。こそこそ近づいてきても無駄やで?ウチにはお前のことはよーく見えとる。感動的やなぁ。誰にも見つけて貰えない哀れなお前を、ウチだけが見つけてやれる」

大鳳「……黙りなさい悪党。挑発には乗らないわ。必ず貴女の暴走は止めてみせる」

龍驤「おお怖い怖い。で、どうやって止めるんや?夕張の持っとった装置でもあれば脅威やったかもしれんがなぁ」

龍驤「どうせ優等生のお前のことや。こんなものはあっちゃいけないんでちゅ~とか甘ったるいこと抜かして速攻ぶっ壊したんやろ?アホやなぁ」

大鳳「…」

龍驤「礼を言っとくで。装置持った夕張だけはさしものウチも返り討ちに合う可能性があったからな」

龍驤「お前が安全に装置をこの世から消滅させてくれたおかげで、ウチの天下はより磐石な物となった」

川内「…」ジリッ

龍驤「おっと!そこな似非NINJA。お前は動くなや。こっちには人質おること忘れんなや」

川内「くっ……」

龍驤「クハハハハ!浅い浅い!これだけの数の人質おって、また馬鹿みたいに正面から突っ込んでくるとはな!オツムホンマに入っとるんか?自分ら」

ビスマルク「…そうは言っても、それこそそれだけの人数の人質がそちらにある時点でこちらには打つ手が無いからね」

北上「ま、なんてーの?もう半分やけっぱちってやつ?あ、降伏するから人質全員解放してーつったら解放してくれる?だったらそれがいいな~」

大井「北上さん、無駄に刺激しないで」

北上「ちぇー」

龍驤(……なんやこいつら?バカの一つ覚えみたいにまた艦隊編成しなおして真正面からわらわらと)

龍驤(こんなんウチにやっつけてくださいっつってるようなもんやん。それともなんか企んどるんか?)

龍驤(まあええ。どうせどんな策があろうと装置のサビにしてまえば終わりや。それに折角集まってくれたってんならギャラリーは多いほうがええ)

龍驤「……そうやなぁ。キミらはホンマ優しくて仲間意識の高い模範的な艦娘やからなぁ。ウチもできればこっちの人質共全員解放してやりたいんやけどなぁ」

龍驤「でもそしたらみんなでまたウチのことやっつけにくるやん?それは勘弁やからなぁ」

北上「えー。もうアンタの凄いのはわかったからさー。目的は胸おっきくしたいだけなんでしょ?そしたらちゃちゃっとおっきくしちゃってよ」

北上「それで満足なんでしょー?それ以上暴れないってんならこっちだって今回みたいな被害出したくないし追っかけないって約束するからー」

龍驤「信じられへんなぁ」

北上「むー。まあ、そりゃそうよね~。こっちだってアンタが胸大きくしただけで大人しくなるなんて微塵も思ってないしね」

龍驤「はっはっは。北上、お前相変わらずすっとぼけた食えんやっちゃな~」

北上「そう?まあ私はアンタのことよく知らないけどね~」

龍驤「おお、そうやったっけか」

北上「そうだよ」

龍驤「ふーん……ま、そんな話はどうでもええんや」

北上「……本当はアンタ、何がしたいのさ?」

龍驤「ん?」

北上「胸大きくしたいってんなら、別にさっさとおっきくして終わりじゃん?それも今まで何度も何度も大きくする機会はあったはずなんだし」

北上「それがなんだっていつまでもそのフラットボディ頑なに守ってるわけなのさまな板」

龍驤「……言うねぇキミ。自分だってまな板のくせに」ピクピク

北上「ば、ばっか、お、おまえー。おまえー。この北上さんのはちゃんと膨らんでんのよー?一応なー!一応なー!」

大井「そうよ。北上さんのボディは完璧よ。形の良い胸は大きすぎず小さすぎず。計算され尽くした女神の黄金比よ」

龍驤「ちっ。糞大井はしゃしゃってくんなや。もぎ取るで?」

大井「…」イラッ

龍驤「だがまあ……北上の疑問ももっともかもしれんな?別に誰にも危害を加える事もせず胸を大きくしようと思えば確かに出来た」

龍驤「わざわざこうやってお前ら相手に大立ち回りや。なんでこんなことをしとるのか。不思議に思うのも無理は無い」

龍驤「ええで。冥土の土産に教えたったるわ」

北上「おう。冥土の土産にする気はないけど聞いてやるよん」

龍驤「…」

龍驤「なんでウチや夕張、そして離島棲鬼やヲ級がこんなことをやったのか。それはな……」

離島棲鬼「決マッテイル。貧乳ヲ迫害ス悪シキ巨乳共ニ正義ノ制裁ヲ!」

離島棲鬼「ソシテ特権階級ニ胡座ヲカキ続ケ虐ゲラレシ者達ヲ振リ返ルコトモセヌ豚共ニ」

離島棲鬼「我ラ持タザル者達ノ苦シミト悲シミ、ソシテ憎シミヲ思イ知ラセルタメ!!ソノ為ノ大義ダ!!!」

ヲ級「ヲヲヲヲーーヲ(訳:昔コンビニバイトの面接で胸小さいの馬鹿にされて落ちたんであそこの店長見返したかったんです)」

龍驤「……なんやねん。お前らまでしゃしゃってきおって」

離島棲鬼「主。油断ハイケマセン。彼奴ラハ造物主ヲ撃破シタ戦士達」

離島棲鬼「獅子ハ兎ヲ狩ルノニモ全力ヲ尽クスモノ。万ガ一ヲ起コサセヌタメニモ、邪魔者ハ疾ク滅ボスベキデス」

龍驤「それもそうか」

離島棲鬼「ワカッテイタダケタヨウデ何ヨリデス」

龍驤「ん。そうやね。邪魔者はさっさと処分するべきやね」スッ

離島棲鬼「ええ」

ヲ級「ヲ!(訳:龍驤様!ご命令を!あいつら人質とっとけば反撃できませんよ!やっちゃいましょう!)」

龍驤「…」

離島棲鬼「……主?」

ヲ級「ヲ?」

龍驤「……いやぁ」ニヤニヤ

離島棲鬼「……主?何故装置ヲコチラ側ニ向ケルノデス?」

ヲ級「ヲ?」

龍驤「いやな?離島棲鬼。ヲ級。お前らはほんとよう働いてくれたなぁって改めて思ってな」

離島棲鬼「ハ、ハア。アリガトウゴザイマス」

ヲ級「ヲー」

龍驤「うんうん。ウチがここまで来れたんも、きっとお前らの働きのおかげてのでっかいと思うんよ」

離島棲鬼「主。アリガタイオ言葉デスガ今ハ先ニヤルベキコトガ」

龍驤「察し悪いなぁ」ニヤニヤ

離島棲鬼「……オ戯レヲ」タジッ

ヲ級「……ヲ、ヲヲ……(訳:ひっ)」

龍驤「ウチはただ、キミらに今までのお礼を言おうと思っただけやで?この世界、一瞬先はどうなるかわからんからなぁ」

龍驤「この数秒先、急に感謝の言葉を伝えたい相手がその言葉を受け取れんようなっとる、なんてのはどこにでもあるありふれた話や」ニコニコ

離島棲鬼「ウ……ウウ……」ジリッ

ヲ級「ヲ……ヲヲ……」

龍驤「だから、な。離島棲鬼。ヲ級。ちゃーんと、受け取ってくれや」

離島棲鬼「ヲ、ヲ級……」

龍驤「ウチの感謝の言葉。な?」

ヲ級「ヲ……(訳:離島棲鬼様……)」

龍驤「今までありがとさん」

離島棲鬼「逃ゲロ!!」ダッ

ヲ級「ヲ!!(訳:離島棲鬼様!!)」ダッ

龍驤「そしてさようなら」

龍驤「キミらはもう用済みや」

龍驤「捧げる」カッ

離島棲鬼「イヤアアアアアアアアアア!!!」

ヲ級「ヲヲヲヲヲヲヲヲ!!」






離島棲鬼の何を捧げますか?↓
ヲ級の何を捧げますか?↓2

逆やろ……ほぼ魂しかないのが深海連中だろうし、こりゃあかなりヤバいんじゃねーのか……
全ての皮膚もヤバいぞ、包んでる筋肉とかがバラバラに飛び出しちまう。最低でもショック死は固いんじゃ……

離島棲鬼「」ドサッ

ヲ級「」ズルッ

ヲ級「」ベチャッ

龍驤「ん~。離島棲鬼の魂で2cm。ヲ級の皮膚で9cmの合計11cmか。ま、ええとこやな。これに赤城のダメージから奪った8cmと足して装置の残量は19cm分」

龍驤「ウチの元のバストサイズ68cmに全部足せば87cmになる。ウチの身体の大きさからすればまずはこのへんから試してみるのがちょうどええやろなぁ」

龍驤「こいつらもウチの胸となって生き続けるなら本望やろ」ゲシッ

離島棲鬼「」ゴロッ

北方棲姫「離島棲鬼!」

大井「抑えなさいほっぽちゃん。今突っ込んだら全て台なしよ」ギュッ

ビスマルク「……何をするつもり?」

龍驤「ふっ。喜べや無能ども」

川内「…」チラッ

初風「…」コクン

龍驤「キミ達はたった今、神の誕生の立会人となるんやで」スッ

龍驤「ウチという巨乳神伝説の誕生の、その瞬間の、な」

龍驤「これより豊胸の儀に入る!!邪魔しようもんなら人質一人ずつこいつらみたく酷い死に様晒させたるから動くんやないぞ!!」

北上(やっぱ、そう来たかぁ)

大井(提督の推測通りの展開になってきたわね)

>ヲ級「」ズルッ
>ヲ級「」ベチャッ

えげつない何てレヴェルじゃねぇぞ……!

龍驤「さあ!!」

龍驤「今こそ!!」

龍驤「我が悲願成就の時ぃいいいいいい!!!!」カッ

龍驤「…」

龍驤「……」

ビスマルク「…」

龍驤「…」

北方棲姫「…」

龍驤「…」

北上「…」

龍驤「…」

大井「…」

龍驤「…」

川内「…」

龍驤「…」

初風「…」

龍驤「…」

ビスマルク「えっと」

龍驤「タンマ」

ビスマルク「…」

龍驤「もうちょいタンマ」

ビスマルク「……あ~、その」

龍驤「……あ、くるかも」

ビスマルク「…」

龍驤「…」

龍驤「…」

龍驤「…」

龍驤「…」

龍驤「お」

ビスマルク「お?」

龍驤「おー…」

北方棲姫「ヲ?」

龍驤「おー…」フルフル

北上「おっぱい?」

俺「…………」

龍驤「うーん…うーん…」

大鳳(なんだか便秘の人みたいな……)

龍驤「………お?」ポヨッ

大鳳「!!」

龍驤「…………おお?」ポヨポヨッ

龍驤「おおおおお……」ググググ……

龍驤「おおおおおおおおおおおおおおお!!!」ムチムチムチ

龍驤「キターーーーーーーーー!!!」パツーーーン

大鳳「なっ!!」ビクッ

龍驤(B87cm)「ハーーーーーハッハッッハァアアアアア!!!どや!!見たか!!これが装置の力や!!」

龍驤「どやーーーーー!!!そこの貧乳装甲空母ーーーー!!羨ましいか?ンンンンン~~~~~????なんか言ってみろや~~~~~!!!」

大鳳「」ビキィッ  ?!

龍驤「ふぅううううはっはああああああああああ!!!ヤフウウウウウウウウウウウウウ!!!」

龍驤「ぃやったぁー!!やったで!ウチ大勝利やーーーーーー!」

大鳳「似合ってない!!似合ってないわ!!全然羨ましくない!!羨ましくなんかないんだからっ!!ばかっ!!!」グスッ

記念に俺のを挟んでくれよ(ボロン

ア"ア"ア"ア"

龍驤「あ?なんか貧乳が叫んどる。すまんなもうちょいおっきい声で話してくれへん?胸が小さくてよう声が聞こえへん」ニヤニヤ

大鳳「もうっ!!だから不自然なのよ!!貴女巨乳が全然マッチしてないって言ってるの!!」

龍驤「まあまあ、落ち着きーや。いや巨乳になった今だからこそ気付いたもんもようけあるわ。貧乳だって捨てたもんやなかったで。むしろ貧乳のが上な気すらしてきたわ」

龍驤「おっぱいって重いんやなぁ。肩凝ってまいそうや。小さいと凝らんし?走っても揺れんから楽ちんやな」モミモミ

龍驤「それにブラも種類あるから選び放題やし、大きくなったら柄少なくなってアカンわ。かーーー!辛いわー!巨乳辛いわーーー!!」クネクネ

大鳳「そんな聞きかじったような話ばっかり!全部受け売りのくせに!!その胸は偽物よ!偽物!偽物!偽物!偽物だもん!!偽物ーーーーー!!」

龍驤「ほーーん?で?」タプンッ

大鳳「うわあああああああああん!!!」

大鳳「もうっ!もうっ!もうっ!もうっ!もうっ!もうっ!!!!」ジタバタ

龍驤「カッカッカ。いやぁ嫉妬は見苦しいなぁ。貧乳だと心まで貧しくなるんやなぁ」

大鳳「うええええええええん!!!」

龍驤「はーっはっはーーーーー!!!」

川内「…」

北上「やるじゃん。川内の言う幽霊さんってやつ」ヒソヒソ

川内「あ、北上さん」

北上「何言ってるのか知らないけど、作戦通り上手いこと相手の注意引いてる。予想以上の時間稼ぎになってるよ。役者だねぇ~」ヒソヒソ

大鳳「偽物!!偽物!!偽物!!偽物!!偽物!!偽物!!偽物!!偽物!!偽物!!偽物!!そんな紛い物すぐに無くなるんだから!!」グスッ

龍驤「ほーーん?ほーーん?ほーーん?で?だから?だから~~~?」

大鳳「ひっぐ……えぐっ……ぇぅ……ううう~~~」

龍驤「偽物やで~?それで~~?だから~~~?」ユサユサ

大鳳「うえええええええええええええん!!」

龍驤「ほ~~れほ~~~れ」タプーンタプーン

赤城「提督。どうやらおっしゃっていた通りの展開になったそうです」

提督「やはりか」

祥鳳「うそぉ……」

武蔵「信じられん。まさかあんな予想が的中するとは」

陸奥「龍驤はきっとどこかのタイミングで誰かに自分の豊胸の立会人を務めさせようとするに違いない、だっけ」

提督「ああ。あいつならまず間違いなくやると思ったね」

羽黒「提督さん」

提督「ああ。わかってる。やるなら今しかない」

提督「阿武隈に合図を送れ」

提督「龍驤がこれ以上ないほど調子に乗っているこのタイミングが好機だ」

提督「今のうちに人質を解放する」



阿武隈「了解!!」


那智「奴め。目的を果たしたというのか」

雲龍「……くっ。龍驤のはしゃいだ声がここまで聞こえてくる。なんてこと」

飛龍「そうりゅう……そうりゅう……」ブツブツ

潮「ううう、吹雪ちゃん。飛龍さんが……わ、私どうすれば……」シクシク

吹雪「わ、私もわからないよ……でも……」

南方棲鬼「離島棲鬼……ヲ級……可哀想ニ、悪イ子達ジャナカッタノニ……」シクシク

装甲空母姫「南方棲鬼。今ハ泣イテル場合ジャナイヨ。ナントカココカラ脱出シテ仇ヲ取ル方法考エナクチャ……」グスッ

瑞鶴「屈辱……ああもうっ!この拘束が外れさえすれば今すぐ横っ面ぶっ飛ばして装置奪い取ってやれるのにっ!」ジタバタ

「ちょっ、瑞鶴さんちょっと静かにしてください」ヒソヒソ

瑞鶴「えっ?」

雲龍「……?」

阿武隈「…」コソコソ

阿武隈「みなさん、助けに来ました」ニコッ

雲龍「……!」

瑞鶴「あぶ……!」

赤城「やりました提督。作戦成功です!」

提督「……そうか。阿武隈よくやった。よし。ならば」

提督「次。神通に合図を送れ」

祥鳳「了解」



深雪「…」

陽炎「…」

白雪「…」

神通「…」ピクッ

神通「……往きますよ。皆さん」スッ


ドオオオオン!!

龍驤「おわっ!?」ビクッ

龍驤「な、なんやぁ!?」

北上「来たっ!」

龍驤「……って、げぇ!?なんやこのハンパない煙!?小火か!?」

龍驤「げほっ!?なんやこれアカン!けほっ!煙……目、痛っ!かなわん!」

龍驤「くっそ、ふざけんなやウチの喜びに水刺すような真似すんのはどこのどいつや!!」キョロキョロ

龍驤「神に逆らった罰として真っ先に供物に……」

龍驤「……」

龍驤「おりょ?」

龍驤(さっきまで目の前におった連中がおらへん?)

龍驤「っっ!!!」

龍驤(しまった!!これが狙いか!)

龍驤(この煙の中じゃ捧げる対象が見つからん!)

龍驤「けほっ!ふざけんな!こんなことして人質がただで済むと思って……」

龍驤「……」

龍驤「誰もおらーーーーーーーーん!!?」

龍驤(やばいやばいやばい!!)

龍驤(これはやばい!!アカン!いきなりどえらいピンチや!)

龍驤「とっ!とにかく!早いとここの煙から出て態勢を整えへんと……」

「させると思いますか?」

龍驤「っ!その声は!!」

神通「先ほどの借りは返します!!」

龍驤「お前かぁああああああ!!!神通ぅうううううううう!!!」

神通「覚悟!!」

龍驤「っ!!殺られる前に捧げたる!!」カッ



神通の何を捧げますか?↓

龍驤(もう今の時間は夜や!ここで火力さえ奪えば……勝った!)

神通「…」

龍驤「…ふ」ニヤッ

神通「…」ニコッ

神通「探照灯照射…」スッ

龍驤「な…」

神通「貴女の装置は……効きません」

龍驤「な、なんで……」

神通「突撃します、私に続いて!」ドンッ

龍驤「なんでやああああああああああああ!!!?」

深雪陽炎白雪「「「了解!!!」」」ドドドドド

龍驤「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」

神通「ありがとう明石さん」

龍驤「な……」グラッ

神通「アンチ艦娘豊胸装置……お陰で敵を仕留めることが出来ました」

龍驤「そんな……もん……まで……!あの……ゼニゲバ女ぁ……!!」

龍驤「ぐぅ」ドサッ

神通「…」

深雪「…」

陽炎「…」

白雪「……お、終わった……んですか?」

神通「ええ。後は装置を破壊して終わりです」

陽炎「そうですね。こんな恐ろしい物は早く壊してしまわないと」

深雪「よーっし。そんなら最後は深雪スペシャルで盛大に……」

龍驤「…」

龍驤「……へん」ピクッ

神通「っ!」

龍驤「させ……へん……!!」ググ……

陽炎「嘘!まだ立てるの!?」

深雪「げっ!化けもんかよ!」

白雪「そんな……なんて妄執!」

神通「皆さん構えて!今度こそ確実に……」

龍驤「させへん……!!」スッ

龍驤「絶対に……!!させへん……!!」

龍驤「よくも……!よくもウチを……!!ここまで追い詰めたなぁ!!!」

深雪「つ、強がんじゃねえ!いくらその装置が万能だからって、今のお前にその装置を使わせるほど私達は甘くは……」

陽炎「早く壊すよ!白雪!」

白雪「はい!」

龍驤「やらせ……へん……!!お前らに壊させるくらいならぁ……!!」

神通「くっ!この気迫は!」

龍驤「……げる」

龍驤「……げる!」

龍驤「……げる!!」

龍驤「捧げる!!」





龍驤「この世界を!!捧げる!!!!」



今日終わり
次で終わる……かな?

世界に価値は無い、皮肉だね

言葉「やったぜ」

提督「ん……」モゾッ

提督「う~ん……」

提督「…」ウツラウツラ

提督「」カクン

提督「おおっ!?」ビクッ

提督「…」

提督「……うお。いつの間にか寝てたのか」

提督(最近徹夜続きだったからなぁ。ってもまさか残業中に執務机の上で朝になるまで爆睡とは)ゴシゴシ

提督(頭……動かねえ。昨日の残務処理は……なんとか終わらせてたか)

提督(始業時間まであまり時間ないな。今日のスケジュールだけ確認してからシャワー浴びに行こう)

提督「えーっと、今日の業務内容は……」

龍驤「おっはーよーーさーーーん!」バターーン

龍驤「……おりょ?」

提督「…」キンキン

龍驤「どったんや?キミ。そない渋い顔して頭抑えて」

提督「……朝からお前は元気だな」

龍驤「そらそーよ。なんせウチはキミの鎮守府の第一艦隊旗艦にして秘書艦やしな。いつだって元気でおらなアカン」

提督「それが昨日俺に仕事全部丸投げしてさっさと部屋に帰った奴の言う言葉かバカ」

龍驤「あはは。そこはほれ……まあ、他の艦娘との先約とかいろいろあったりなんかして」

提督「ああ知ってるさ。その先約ってのが夕張瑞鳳との飲み会だってことまでな」

龍驤「あは……あははは……それは~……あ~……えっと」

提督「……って言っても、まあどうせお前に手伝わせる気なんかなかったけどよ。たまにはお前らにも羽広げて欲しいってずっと思ってたからな」

龍驤「……なんや。そうやったんか。あんがとな。それと、ごめん」

提督「いいって。それより昨日仕事で力尽きちまったみたいでな。眠気覚ましにシャワー浴びてくる。今日の予定はなんだったか?秘書艦」

龍驤「ん。本日もいつも通りや。1000から例の攻略中の海域に出撃。以上。それ終わったらお休み」

提督「嘘だろ?そんな少ないなんて……ああ、そういえば言われてみればいつもそんなもんだったか」

龍驤「せやせや」

提督「……あれ、待てよ、例の海域?」

提督(って、どこだっけ?)

龍驤「んも~寝ぼけとるんか?鎮守府正面近海やで。今日は連中にこっちのホームに来るよう伝えとるんやから、キミもしゃきっとせなアカンよ?」

提督「あ、ああ。そうだったか……すまんすまん」

龍驤「あーほらほら、髪の毛寝ぐせ付いとるし、おでこに机の跡あるし。目に隈まで作っちゃってまー」パタパタ

龍驤「それにその軍服も着っぱなしやったろ?ヨレヨレんなってかっこ悪い」

提督「あ、わり」

龍驤「えーからちゃっちゃとシャワー行ってき。ウチがアイロン掛けといたるから。今日はキミにも同行してもらわなアカンのやから。あんま向こうにみっともないとこ見せられんのよ?」

提督「連中……」

龍驤「今日こそ連中に目に物言わせたるでーーーーーー!!!」

提督「なあ龍驤」

提督(連中って誰だっけ……)

龍驤「もー!いつまでもぼーっとしとらんと!ほらちゃっちゃとシャワー行ってくる!駆け足!」ビシッ

提督「わ、わりっ!」タタタタ

龍驤「んっとにもー」プンプン

提督「……?」

廊下

提督(なんだ?これ)トボトボ

吹雪「あ、司令官」

白雪「本当だ。司令官、おはようございます」ペコリ

提督「ん?お。おう。おはよう、吹雪、白雪」

夕張「あ、提督!おはようございます!」

提督「夕張もか。ああ、おはよう」

夕張「どうしたんですか?なんだか冴えない表情ですけど」

吹雪「まあいつも冴えないんですけどね」

白雪「吹雪ちゃん」

提督「ああ。執務室で寝落ちしてしまってな。見ての通りヨレヨレだから、シャワー浴びてこいと龍驤に怒られた」

夕張「ああ」

吹雪「なるほど。それで髪の毛もいつもよりアンタッチャブルな感じなんですね」

白雪「吹雪ちゃんってば」

提督「はは……吹雪は相変わらずだなぁ」

瑞鶴「あ、提督。おはようー」

大鳳「おはようございます。提督」ペコリ

提督「おう。おはよう。お前らはこれから朝食か?」

瑞鶴「うん。提督は?」

提督「シャワーだな」

大鳳「もしかして昨夜も徹夜でお仕事ですか?いけませんよ。いくら提督が夜型だからって、そういう働き方は身体が保ちませんから」

提督「うーん、分かってはいるんだが、どうしてもな……ま、今日はあまり忙しくないみたいなんで仕事が終わったらゆっくりするさ」

瑞鶴「ん?今日は、って別に今日もいつもと変わらないんじゃ……」

北上「おっはー」

瑞鶴「あ、北上」

提督「おう。おはよう北上」

大鳳「おはようございます北上さん。今日も駆逐艦に懐かれてますね」クスッ

北上「うえー。うっさい。うざいんだぞ?こいつら」

暁雷電響北方棲姫「「「「「~~♪」」」」ギュッ

北上「おーい暁~。立ったまま寝るな~。雷勝手に先行しない。電服のボタン掛け間違えてる。響は朝ごはん前にポッケに隠したお菓子食べちゃダメだぞ」

北上「あとほっぽちゃん。キミは北上様より体力あって寝起きもよろしいんだから朝から肩車とか金輪際させないよ~に」

北方棲姫「キャッキャ」

北上「あ~うざい~」

世界線が消えて……装置の影響がある者は別の世界へ飛ばされた……?
このRJに胸があるか、提督が女なのかで色々と判明しそうだが……

提督「はは。北上はなんだかんだ言って面倒見がいいなぁ」

夕張「本人気付いてないけど満更でもなさそうですしね」

提督「そうだな」

レ級「ン。ナンカ臭イ」クンクン

提督「お?レ級か。おはよう」

レ級「提督?オッス。……ナンダカ臭セーゾ?」クンクン

提督「こらこら臭うって言いながら鼻近づけんな。昨日風呂入ってないから仕方ないんだよ」

レ級「アア、ドウリデナ」

吹雪「加齢臭とかそろそろ危ないんじゃないです?」

レ級「ゲラゲラゲラ!言ウネェ吹雪!アー確カニオヤジ臭セー匂イスッカモ!」

提督「泣くぞお前ら」

離島棲鬼「呆レタ。マタ徹夜シタノネ。ドウセ龍驤ニ怒ラレタンデショ」

ヲ級「ヲ。ヲーーヲ。ヲヲ(訳:これからシャワー室ですか?)」

提督「離島棲鬼にヲ級か。……図星だけどよ。なんで二人して出会い頭に当ててくんだよ。こえーよ」

ツ級「ソリャア……毎度毎度同ジパータンナラ、イイ加減誰ダッテ予想付キマス」

提督「ツ級にまで言われるとか……」

夕張「みんな。提督はこれからお風呂なんだし、引き止めるのも悪いって。私達ももう食堂行こ?」

提督「そうだそうだ、行って来い」

レ級「チッ。シャーネーナー。コノ辺デ勘弁シテヤッカ。瑞鶴。ヲ級。来イ。今日ノ出撃ノミーティングシナガラ食ウゾ」

瑞鶴「はーい」

ヲ級「ヲッス(訳:おっす)」

離島棲鬼「私ハ北上サントゴ一緒サセテイタダイテイイ?」

北上「いーよいーよー。ついでにガキどもの面倒半分くらい見てくれたらもっといいよー」

瑞鳳「それじゃ、吹雪。白雪。夕張。つっちゃんも」

吹雪「はい。もうお腹ペコペコです」

白雪「今日の朝ごはんはなんでしょう」

ツ級「ソレデハ提督。マタ後デ」ペコリ

提督「ああ。それじゃあな。よく噛んで食えよ」

提督「…」

提督「……ん?」

提督(なんだ?何かがおかしい……気がする)

提督(そんなわけないはずなのに……)

提督(だというのに、なんだ?この違和感は……)

提督(何かが……なにか……いつもと何も変わらない筈のこの日常が……)

「……ミ」

提督(どこか、決定的に間違っているような……)

「………ミ!………や!」

提督(だが、それの正体がわからない)

「キミ!」

提督(なんなんだ?俺は一体……)

「キーーーミ!!ちょっと!話聞いとんのか!?」

提督「はっ!?」

龍驤「……もー。まーた寝とったな?しっかりせんとアカンで?」

提督「っ!?」ビクッ

提督(……!しまった。出撃前のミーティングで寝落ちしてしまった!?)

レ級「オイオイシッカリシテクレヨ司令官サンヨ」ケタケタ

瑞鳳「やっぱり司令官、お疲れなんじゃ……」

白雪「そうですよ。シャワー浴びてきたのに顔色がよくなるどころかますます悪そうですし……」

瑞鶴「どうする?やっぱり今日の出撃、提督は見学止める?」

龍驤「いやいやアカン。提督にはしっかりウチらが敵やっつけるとこ見てもらって、この世界の現状しっかり認識してもらわな」

離島棲鬼「確カニ。ココ最近提督ハ弛ンデイルヨウニ見受ケラレルワ」

提督(言い返そうにも寝落ちしてしまっては反論もできんな。情けない)

ツ級「言ウホド深刻ナ問題カナァ?」ボソッ

ヲ級「ヲ(訳:こういうのは雰囲気だから)」

提督「?」

龍驤「とにかく。作戦内容は今話した通りや。ウチらは連中と正面から艦隊決戦。提督は港の防波堤でそれ観戦な」

提督「防波堤!?」

龍驤「ん?なんや?ええやん、一等観戦地やで」

提督「いやいやいや!色んな意味でなんかおかしくないか!?そんな近くまで敵の侵入許すってのか!?第一危ないだろ!こっちから見えるってことは敵の視界にも入るってことだぞ!?」

龍驤「なんや?流れ弾でも警戒しとるんか?大丈夫やって。向こうもその辺のルールはわかっとるから今回は火力兵器はなしや」

提督「ルール!?火力兵器無し!?お前らどんな敵と戦う気だ!?演習で殴り合いでもやるつもりか!?」

龍驤「んなわけないやん。これは真剣勝負やで?」

夕張「そうですよ。侵略者を討つんですよ」

提督(もう訳がわからない……!)

龍驤「まあ、実際戦闘を見れば全部わかるよ。んじゃ編成な。旗艦ウチ。副旗艦夕張。あと瑞鳳、吹雪、白雪。最後大鳳」

レ級「エー?アタシラハー?」

龍驤「今日はお休み。相手からキミのとこの艦隊は約一名ガチ過ぎて怖いって苦情入ったから」

レ級「チェー。今度カラハ空気読メヨ?ヲ級」

ヲ級「ヲヲヲヲ!!?(訳:いやどう考えてもおめーだよ!?)」

提督(なんだよこの緩い雰囲気は……!?しかもそれに付き合う敵ってなんだ!?)

提督(俺が戦ってた敵ってのはもっとこう……)

提督「…」

龍驤「……ま。提督。キミもなんや、疲れとるんよ。もうちょっと気楽に物事考えてみてもええんやで?」

提督「気楽。気楽ってなんだ……」

龍驤「とりあえず、今日のとこはなんも考えんとウチらのこと見とけばええんよ」

龍驤「……そしたら、いずれ必要なことは思い出すから」

鎮守府正面近海

龍驤「ってわけで開戦や!敵!来るで!」

瑞鳳「今日こそやっつけてやるわ!」

雲龍「ふっ。果たしてあなた達に私達が倒せますか?」

加賀「貧乳どもなど、鎧袖一触よ」

蒼龍「あ、吹雪だー。この間薦めてくれた漫画面白かったよ~」キャッキャ

吹雪「ほんとですか!?あれ私のイチオシなんですよー」キャッキャ

夕張「名取ー。やっほー。負けないぞー」

名取「夕張ちゃん。今日はお手柔らかにお願いします」ペコリ

白雪「潮ちゃん、改二おめでとう」

潮「白雪ちゃん。えへへ、ありがとう」

大鳳「それで、今度のお休みにアニマルレスキューのボランティアに行こうと思っているのだけど、友人を誘っても良いことになっていて」

空母棲姫「イイノ?ナラ是非トモ行キタイワ」



提督「なんだこの和気藹々とした雰囲気は。……敵」


やっぱ大井が居なかったのって……

龍驤「とりゃー!」ビューッ

加賀「きゃっ!冷たい!」

雲龍「加賀さん気をつけて!相手のチームの持ってる水鉄砲、服にかかると繊維が溶けるわ!」

加賀「そんな……ばかな」ドロリ

瑞鳳「あっはっは!少しばかり気付くのが遅かったみたいね!」ビューッ

加賀「こんなことなら赤城さんを連れてくればよかった」

雲龍「くっ!撤退!撤退よ!」ドロドロ

龍驤「誰が逃がすか!ここはウチらのホームや!全員全裸晒すまで返さへんでー!」ビューッ

吹雪「潮ごめん!」ビューッ

白雪「えいっ!」ビューッ

潮「にゃああ!」ビシャッ

潮「……ふえええ。三人がかりはずるいよう」ドロドロビチャビチャ

夕張「ほれほれー。ちゃんと逃げないと名取のおっぱい見えちゃうぞー」ビューッ

名取「うえーーーん!」ドロドロ



提督「…」


大鳳「…」コソコソ

空母棲姫「…」コソコソ

龍驤「自分らだけ無事逃げ切ろうとか許さへんでー!」ビューッ

大鳳「わっ!」ドロッ

空母棲姫「キャアッ!」ドロッ

大鳳「やったわね龍驤!」ビューッ

龍驤「ぬわーーーー!!」ドロッ

蒼龍「ふんっ!」グイッ

瑞鳳「げっ!龍驤やばい!蒼龍に水鉄砲取られた!」

龍驤「ナヌ!?」

蒼龍「もう怒った!全員そこになおれー!みなごろしにしてくれるー!」ピューーッ

瑞鳳「ぎゃああああああ!!」ドロドロ

吹雪「きゃあああああ!!」ドロドロ

白雪「いやああああああ!!」ドロドロ

龍驤「うおおおおお!!蒼龍が暴れとるーーーー!!お前らぼけっとしとんな!取り押さえーー!!」

夕張「隊長!すでに自分は敵に捕獲されております!」ジタバタ

名取「ふええええん!いきなり人のことドロドロさせるなんて夕張ちゃんひどいよーーーー!責任とってよ~!!」ガシッ

大鳳「龍驤ーーーーーー!!」ビューッ

空母棲姫「オ、オチツイテ、大鳳」オロオロ

龍驤「ぬぅっ!負けるかこならーーー!総力戦じゃーーーー!!」ビューッ


提督「なにこれ」

レ級「オーイ。龍驤ー。ソロソロ昼飯ノ時間ダゾー」

提督「うお!?レ級!?」ビクッ


龍驤「あ、もうそんな時間?んじゃはい、今日はここまでな」

雲龍「……そう。ご飯時なの。なら仕方ないわね」

大鳳「龍驤!殺す!!」ジタバタ

空母棲姫「オチツイテ!大鳳!」ギューッ

瑞鳳「今日はシーフードカレーだっけ?」

夕張「名取達も食べてくよね?」

名取「あ、うん。ごちそうになります」

蒼龍「悪いね。いつもいつも」

吹雪「いえいえ。ご飯はみんなで食べたほうが美味しいですから」

食後

夕張「あはははは!それでさー。今度新しい装置を開発してみようと思って」

名取「すごいなぁ。夕張ちゃんは」


大鳳「やっぱり飼うならノルウェージャン・フォレスト・キャットがいいわ」

空母棲姫「私ハ、メインクーンカナ」


加賀「それで、瑞鶴はどうしているの?」

白雪「ああ、今日はお休みでしたもんね。やっぱり気になります?」

加賀「いえ……別に。五航戦なんか」

レ級「素直ジャネーヨナ。コイツ」ヒソヒソ

潮「あ、あはは……」

提督「……なんだこれは。本当にこんなのが普通だったか?いや、絶対おかしいだろ」

提督「それとも俺がおかしいのか?」

「さあ、どうなんやろね」

提督「……龍驤か?」

「さて。それもどうやろか。振り向いてこっちの方見てみれば、きっとキミの疑問なんてすぐ溶けてまうんやで」クスッ

提督「…」

「隣、座ってええ?」

提督「……ああ」

「よっこいしょーいちっと」

提督(オヤジくさい)

「……ふう」

提督「…」

「……やっぱ、変?」

提督「……変」

「どの辺が?」

提督「……わからない。けど、どこかが」

「適当やなぁ」

提督「……かもな」

「ここはな。存在しない世界なんよ。貧乳と巨乳は決して混じり合わず。それでいて互いが憎み合うことのない。そんなただひたすらに、優しい世界」

提督「……言ってる意味がわからない」

提督(色んな意味で)

「……そうやろな。矛盾しとる。ならその存在しないはずの世界に存在しとるキミはなんや?って話よな」

提督「ああ。もうそれでいいわ」

「結論から言うで」

提督「わかりやすく頼む」

「キミがいた世界は、存在せんくなった。その場に、たった一つのあるものを残してな」

提督「……あ?」

「世界は捧げられたんや。あの装置に。そして消滅した。笑える話や。装置はそのかつてあった世界そのものを無価値だと判断した」

「女のバストサイズ1cm分にも満たへん価値しか、あの世界には見出だせんかったってことやな」

提督「……随分くだらない世界だったんだな。その無くなった世界ってのは」

「せやな。ほんま、くっだらない世界やったで。争いは決して絶えず、悲しみと憎しみ、おまけに絶望ばっかが量産される世界」

提督「まるで見てきたように物を言う。それに悪ふざけの作り話にしちゃ悲観論も過ぎるぞ。お前らしくもない」

「……そうやな。言われてみれば、ウチには合っとらんかもな」

提督「で、それがこの世界が存在しないってのとどう繋がってるんだ?」

「せっかちやなぁ……」クスッ

「ここは卵の中や」

提督「?」

「正確には、まだ存在していない、可能性の一つ。無限にある「ありえたはずの現在」の、その一つ」

「装置は、世界を無価値と判断し、消滅させた」

「けれど『誰か』は違うと判断した」

提督「誰か?」

「うん。その瞬間、装置を発動させた誰か」

提督「世界を装置に捧げたさせた誰かってことか。なにもかもを奪い尽くして、馬鹿なやつもいたもんだ。自分のいる世界がなくなったら誰も生きていけないじゃないか」

「せや。でもな。全てを台無しにしようと思ったそのやけっぱちも、知らんかったことがあったんや。装置はたった一つだけ、奪わんかったもんがあった」

提督「?」

「吹雪が龍驤と夕張の存在を奪おうとした時、吹雪だけはあの二人のことを忘れんことが出来んかった」

提督「何を言っている?」

「龍驤が大鳳の存在を奪おうとした時、龍驤だけは大鳳の存在を忘れることができんかった」

「装置は、周囲全てに影響を与える効果を発揮する時、自らを発動させた者からはそれを奪おうとしない」

「世界を贄に捧げた龍驤は、その業によって世界の消失からたった一人取り残された」

「するとどうなると思う?世界が消失した後、かつてそこに存在したはずの、世界を構成していたはずの全てのエネルギーが行き場を失い彷徨うことになった」

「エネルギーは必死に自らのあるべき場所を求める。やがてそこに残されたたった一つの存在に気付いた。そう、龍驤や」

「世界を構成していた膨大な量のエネルギーは容赦なく龍驤の身体に流れ込み」

「その瞬間、龍驤その人こそ、かつてあった世界そのものと同一の存在となった」

「意思を持った人の形をした世界そのもの」

「それは即ち理」

「それは即ち法則」

「それは即ち摂理」

「それは即ち全知」

「それは即ち全能」

「そしてそれは即ち」

「神や」

藤崎版封神演義のラスト思い出した

提督「…」

「神はいつか、夢を見た。かつて自分が人だった頃の夢や」

提督「……どんな夢だったんだ?」

「幸せな夢や。キミと、夕張と、瑞鳳と。名取に吹雪、白雪もおった。いたずらしては怒られて、いたずらされては怒ったり泣いたり、喧嘩して。そんでいっつも笑い合って」

提督「…」

「ほんとに辛いこともぎょーさんあった。争いの絶えない悲しい世界に何度も絶望して、最後はやけっぱちになっとった」

「でも、あの時の輝きをウチは覚えてる。だからあの瞬間、装置が下した世界が無価値であるという結論にどうしても納得できんかった」

「きっと、それだけや。それだけの理由でウチはこの世界を作り出したんや」

提督「……お前がこの世界の神だというのか。龍驤」

「…」

提督「いや」

提督「港湾棲姫」

港湾棲姫「…」

提督「……いや。やっぱりお前は龍驤だ。そうだろう?」

港湾棲姫「……知ットッタン?」

提督「……疑惑はあった。でも、そんなはずがないとも考えていた。お前は俺のせいで沈んだんだからな」

港湾棲姫「…」

提督「でも、あの時お前と会って、会話をかわしていく内に、疑惑はどんどん深まって」

港湾棲姫「……ボロ、出し過ぎちゃったんやな」

提督「だから、確かめたいと思っていたんだ。結局ドタバタのせいで最後まで聞きそびれちまったんだけどな」

港湾棲姫「……ごめんな。ウチ、キミにどうしてももう一度会いたかったんや」

提督「…」

港湾棲姫「あの日、キミを庇って沈んでいったあの瞬間。深い絶望と共にウチは願い続けた」

港湾棲姫「どんなことをしてもいい。せめて。ただせめてもう一度だけ、キミに会いたい」

港湾棲姫「……せめてもう一度だけ。例え何を犠牲にしてでも」

港湾棲姫「寒くて真っ暗な水の底で身体が朽ちていくのを感じながら、ずっと、ずっと、願い続けてたんや」

提督「…」

港湾棲姫「どれくらいの時間が経ったのかわからん。気が付いたらこの体になって艦娘と戦っとった」

港湾棲姫「身も心も完全に深海棲艦になっとったんや。憎悪で全てが支配されてな」

港湾棲姫「ウチがウチとしての意識を取り戻したのは……あの日、キミに再会した瞬間からや」

提督「俺が化け物の姿になってお前を殺しにやってきたあの日のことか」

港湾棲姫「せや。何故か一目でキミとわかった」

提督「…」

港湾棲姫「じゃなきゃぁキミぃ。あんなグロいモンスターに殺る気満々で出会ったらマッハで卒倒しとるよ」

提督「……それもそうだな」

港湾棲姫「アハハハハハハ!!」

提督「…」

港湾棲姫「…」

提督「……何故、今更そんなことを?」

港湾棲姫「さっき言ったやろ?艦娘豊胸装置は、龍驤以外の全てを消し去り、結果龍驤は絶対の神となった。もう誰も龍驤には勝てん。逆らえん」

港湾棲姫「けどな」

港湾棲姫「さっき、世界消滅後に残されたのはたった一つの存在だって言ったやろ?」

港湾棲姫「あれはある意味では正解で、ある意味では間違いや」

港湾棲姫「何故なら龍驤は『二人おる』」

提督「……お前まさか」

港湾棲姫「ウチ、行ってくるよ。龍驤はね。今、一人で遊んどる。今のウチと同じように、仮初めの世界を創って、その中で、自分以外巨乳が生まれない世界で」

港湾棲姫「でも、きっとそんなん長く続くはずがないんや。そんな世界……虚しいに決まっとる。あいつなら飽きたら壊すやろ。そして、また創る。飽きたらまた壊す。その繰り返し」

港湾棲姫「装置のことももう使う気はないみたいで、自分の世界の奥底にエネルギーのフィールドを創って隠蔽しとる」

港湾棲姫「当然や。装置なんか取るに足りん。比べもんにならへんくらいの力を手に入れたんやもんな」

港湾棲姫「でも、あれを壊せば全ては還る。世界も、みんなも。奪われた全てが」

提督「おいやめろ龍驤!相手はあの龍驤……ああもうっ!わかりにくい!二代目だぞ!あいつの練度は沈んだ当時のお前をとっくに超えてるんだぞ!?」

港湾棲姫「関係あらへんよそんなの。今、ウチはアイツと同じ万能の力を持っとる。勝率は、五分と五分や」

提督「だからってはいそうですかなんて言えるかよ!?俺は一度お前を死なせてるんだぞ!?もうやだよ!お前を失うのは!」

提督「もうこの世界でいいじゃねえか!争いなんて無い!みんなが仲良しで!お前もいる!俺は……!俺は!!」

港湾棲姫「でも、みんながいるわけやない」

提督「…」

港湾棲姫「この世界はウチが創りだした仮初の世界。本当のみんなは、あの装置の中に消えてもうた。いくらここで楽しそうにはしゃいでるみんなも、結局ウチにとっては本物や無いんや」

港湾棲姫「だから、返してもらいに行くんや。夕張を。名取を。吹雪を。白雪を。みんなを。あの世界を」

提督「龍驤お前……」

港湾棲姫「だから、ね。提督」

港湾棲姫「キミは、いつもみたいに……いつかみたいに、ウチのこと送り出してや。行って来いって。出撃だって。……無事に帰って来いって、さ。へへ」

提督「馬鹿……野郎……!」

提督(そんなこと言われたら……!!)

提督「っ!!」

提督「龍驤!!」

港湾棲姫「はいな!」

提督「これで最後だ!テメェこれ以上俺にストレス貯めさせたら承知しねえぞ!!」

提督「今度また沈みやがったら俺の毛根全部死に果てんだかんな!ふざけんじゃねぇぞこのこまっしゃくれまな板が!!!」

港湾棲姫「ほう?今や最胸を誇る全能の神に対し随分斬新な自殺宣言やね。神として予言したるで。どっちみちキミの未来に神はおっても髪は残っとらん!」

提督「うるせえ!黙って行ってさっさと帰って来い!」

港湾棲姫「はん!とっとと行ってくるわ!」

提督「ばーか!!」

港湾棲姫「あーほ!」

提督「チービ!」

港湾棲姫「ハーゲ!」

提督「大好きだ!」

港湾棲姫「ウチも!」

提督「…」

港湾棲姫「…」

提督「……ったく」ボリボリ

港湾棲姫「……ヘヘ。んじゃ」

港湾棲姫「いってみよう!」

ちょっと休憩
できれば今晩中に終わらせたいんだけどどうだろうなぁ…
あ、これで前スレ>>1000は達成したってことでいいよね?

港湾棲姫(悲しいなぁ)

港湾棲姫(偉そうなこと言っといて、さ)

港湾棲姫(その実あの提督も、ウチの創りだした偽物や。本物は装置に食われて消えてもうた)

港湾棲姫(あの提督は方便。ウチに龍驤と戦う勇気を奮い立たせるための方便)

港湾棲姫(こんな途方も無い力を得て尚、龍驤から逃げようという考えを捨てきれなかった卑怯で臆病な自分を奮い立たせるための、ウチの方便)

港湾棲姫(でも、それでもさ。それでもさ)

港湾棲姫(ウチは、あの偽物の提督を、本物と全く同じに創り出したんや)

港湾棲姫(ウチに都合がええように改変して創りだすようなことはせんかった)

港湾棲姫(せやからあの提督の言葉は、本物や)

港湾棲姫(提督がウチにくれたあの言葉だけは……)

港湾棲姫「大好きだって、あの言葉だけは……」

初代龍驤「ウチに言ってくれた、あの言葉だけは……!!」

二代目龍驤の世界

二代目龍驤「ふはははははははは!!」

龍驤「なんという愉悦や。おお、これぞ我が悲願」

龍驤「見てみい。我が玉座より見下ろすあのスラム街に佇む元巨乳共の哀れな姿」

龍驤「かつて別世界で神に逆らった罪として、未来永劫の罪を負わされた可哀想~な罪人たち」

龍驤「日々を生きる糧もなく。ただ毎日バストサイズ90cm以上が入ることを許される楽園に入れることを夢見てバストアップ運動を繰り返すんや」

龍驤「神たるウチがそれ以上胸の大きさを大きくならんよう抑制してるとも気付かんでなぁ?ええ?」

龍驤「せや、ちょっと遊んでみるかな。潮のバストサイズを急激に大きくして89cmにしてやろう」

龍驤「成長期半ばであと1cmで楽園に入って何不自由なく暮らせるって夢を見させて、そしたら今まで仲良くしとった加賀やら雲龍やらの年齢的にもうこれ以上成長見込めない組はどう思うやろなぁ?」

龍驤「嫉妬に狂っていじめ始めるか?潮はどうや?それまで付き合っとった連中をあからさまに見下し始めたりせんかな?あの素直で可愛い子がなぁ」

龍驤「そうなったら最高やな!人間の腹の中に渦巻くどす黒い感情!これこそがウチという神にとっての最高の供物や!」

龍驤「フハハハハハハハハハ!!」

龍驤「…」ピクッ

龍驤「……ちっ。せっかく面白い遊び思い付いたのに邪魔が入ったか」

龍驤「……よう。最低やな。二代目の自分」

龍驤「よう。できそこないのポンコツ初代。なんや?また死にに来たんか?」

龍驤「……お前を倒しに来たで」

龍驤「ふん。馬鹿が。ここはウチの世界やぞ?即ちここではウチが理や」

龍驤「それでも、ウチはお前をここでやっつけなアカンのや」

龍驤「……やってみーや。龍驤。ウチはとっくにお前を超えとるんや。そう……」

龍驤「……っ!」ピクッ

龍驤「ウチは……お前を超えた……!!龍驤を……!!そう!」ザワザワッ

龍驤「なんやて!?」

龍驤「龍驤を超えた龍驤!いうなればウチは……RYUJYO!!!」

龍驤「RYUJYOやと!?」

RYUJYO「せや!」

龍驤「くっ!一体何を言っとるんや……アカンなんかノリに若干付いてけへん」タジッ

RYUJYO「フハハハ!怯んだな!?全知全能たる神同士の戦いはいわば己が支配する空間の奪い合い!」

龍驤「しまった!」

RYUJYO「心の隙を見せた今のお前にウチを倒すことなど不可能や!!消えろ!!」カッ

龍驤「むお……」

RYUJYO「はーっはっはっはぁ!!!」

龍驤「……あ、アカン……このままでは……存在を……維持しとられへん……!」

RYUJYO「滅びろ!!そしてお前のエネルギーを取り込んでウチは更なる高みへと駆け上がる!!」

龍驤「おおおおおおおお!!」

龍驤「あ……あああ…………あああああああああ!!」

龍驤「嫌や!!消えたくない!!」

龍驤「提督……」

龍驤「提督……!!」

龍驤「提督!!せや!!ウチが今ここで負けたら、みんな永遠に帰ってこれへん!!」

龍驤「おおおおおおおおおおおおおお!!」

RYUJYO「ぬぅっ!なんやと!?龍驤の空間支配力が急激に上がった!」

RYUJYO「だがこの程度では元よりウチの支配する世界を完全に掌握することは不可能!!」

龍驤「くっ……!無理なんか……!!でも!まだ!限界まで踏ん張る!!」

RYUJYO「無駄な足掻きを!!死ねえええええええ!!!」

龍驤「おおおおおおおおお!!!」



カッ



RYUJYO「!?」

龍驤「!?」

RYUJYO「なんや!?急に光が……」

龍驤「こっ!この力は!?」




――待っていたわ。龍驤



RYUJYO「なっ……」

龍驤「だ、誰や!?」

叛逆の悪魔「待っていたわ。龍驤」

緋弾の継承者「新たなる『選ばれし者』よ」

眠り姫「我々と共に来なさい」

リーリヤ(百合)「貴女にはその資格があります」

紅赤朱「そのための力も既に得ているはず」

非想非非想天の娘「そう。私達と同様。全てを捧げ、それ故に超越した力をね」

超電磁砲「けど、まだよ。まだ足りない」

ゼロの魔法使い「何故なら私達の敵は遥かに強大だから」

龍驤「なんや……なんやこいつら」

RYUJYO「そうか、そういうことやったのか……」

龍驤「は!?」

叛逆の悪魔「ふっ……」ファサッ

眠り姫「どうやら気付いているのは片方だけのようね」

紅赤朱「元は同じ存在であるはずなのに。不思議なことも起こるものです」

リーリヤ(百合)「過ごしてきた環境の違いというやつなんでしょうか」

超電磁砲「まさかそんなことが起こりうるなんてね」

龍驤「いや全然わからん。なんや?なんなんや?」

RYUJYO「龍驤。お前ほんまにわからんのか」

龍驤「……うん」

RYUJYO「それならええ。ウチは理解した。この一連の事件が、一体なんのために仕組まれたものだったのか……」

RYUJYO「艦娘豊胸装置も、このための呼び水に過ぎなかったんや」

龍驤「なんやて?」

ゼロの魔法使い「私達の目的はこの世界から貧乳の因子を消滅させること」

緋弾の継承者「そしてそのための障害となる存在を多元宇宙から全て排除し、この世全ての貧乳の救済を行うこと」

叛逆の悪魔「私達は、その未来永劫に等しい戦いに踏み込んだ者達」

龍驤「…」

RYUJYO「ウチも、選ばれたんやな」

叛逆の悪魔「そう。そのためにわざわざ貴女の仲間を別次元から操り、艦娘豊胸装置を完成させた」

眠り姫「全ては貴女の中に眠る内なる可能性、この運命へと導くために」

RYUJYO「ふっ。光栄なことや。だがそっちのポンコツはアカン。ここまで来てまだ事態を把握できとらん」

叛逆の悪魔「確かに。彼女には貴女ほどの可能性を感じない」

非想非非想天の娘「強い意思は感じるけど……でもそれ以上ではない。貴女には邪悪に染まる覚悟が足りない」

ゼロの魔法使い「未来永劫への戦いへの資格を得るには条件を満たしていない」

RYUJYO「ウチは行く。お前は来るな」

龍驤「…」

レ級「ヒヒヒ。コッチハ楽シソウダゾ?破壊ト殺戮ノ運命ガ待チボーケシテル」

RYUJYO「おっ。オリジナル世界のレ級やーん!お前なんでここおるん?」

レ級「世界消失前ニコイツラニ助ケラレタ。一緒ニ殺シタリ殺サレタリシヨーゼ」

RYUJYO「是非もなしや。そうと決まったらこんなちっぽけな世界で遊んどる暇やないな」

龍驤「待ちーや……」

RYUJYO「答えはNoや。ウチには大義ができた」

龍驤(二代目)「ってなわけでこの世界はお前にやる。豊胸装置?それもやるで」

龍驤(二代目)「壊したかったら壊せばええ。それで全てが終わるはずや」

龍驤「そんな……そんなあっさりと……なら、ウチは……アンタも……!今まで一体なんのために……」

龍驤(二代目)「なんのため!?はっ!決まっとる!!」

龍驤(二代目)「全ての恵まれない貧乳のために!!!」カッ

龍驤「!!」

龍驤(二代目)「フアーーーーーッハッハッハァ!!!」

龍驤「……!!」

龍驤「…」

龍驤「……消えた」

龍驤「…」

龍驤「……いつまでもこうしちゃおれん。装置を破壊せな」

龍驤「…」

龍驤「…」

龍驤「……なんだったんやあれは」

今日終わり
今日中に終わんなかったから明日やって終わり

ということはどっかの世界では

QB「できたよ! 魔法少女豊胸装置だ!」
コルベール「できたぞ! 虚無豊胸装置だ!」
ゲコ太医師「できたんだね! 超能力者豊胸装置だ!」

とかやってたのか……

数日後
執務室

提督「…」ウツラウツラ

提督「」カクン

提督「おおっ!?」ビクッ

提督「…」

提督「……うお。いつの間にか寝てたのか」

提督(最近この前の一件の事後処理で徹夜続きだったからなぁ。ってもまさか残業中に執務机の上で朝になるまで爆睡とは)ゴシゴシ

提督(頭……動かねえ。昨日の分の書類処理は……なんとか終わらせてたか)

提督(始業時間まであまり時間ないな。今日のスケジュールだけ確認してからシャワー浴びに行こう)

提督「えーっと、今日の業務内容は……」

コンコン

提督「……入っていいぞ」

大鳳「失礼します。お部屋にいらっしゃらないからまさかと思いましたが、やっぱりこちらにいらっっしゃったのね。呆れた」

提督「はは……おかしいな。昨日の夜はちゃんと定時に帰ったはずなんだが」

大鳳「そうやって秘書艦の私も無理やり帰らせて、その後一人でこっそり戻って仕事をしてたのね?そんなのってないわ」

提督「だってお前俺に無理して付き合おうとするじゃないか。今日も出撃なのにそんな無理させられるかよ」

大鳳「気遣いはありがたいけれど……少し寂しいわ」

提督「悪い悪い」

大鳳「もう……」

提督「さて、眠気覚ましにシャワー浴びてくるかな。今日の予定はなんだったっけ?」

大鳳「今日は少し少なめです。午前はとりあえず1000から第一艦隊はMS諸島沖に出撃。第二艦隊中心でデイリーこなしつつオリョクル部隊はいつも通り。正午には第四艦隊が帰ってくるので補給してまた遠征。これくらいかしら」

提督「そんなもんか。わかったありがとう」

大鳳「提督。任務の確認は後で大丈夫だからシャワーに行ったら?髪の毛寝ぐせ付いますし、おでこには机の跡。目に隈まであるわ」

提督「うげ、悪い。それに軍服もヨレヨレになってる」

大鳳「仕方ありませんね。鳳翔さんにお願いしてアイロン掛けておいてもらうよう頼んでおくわ」

提督「ああ、助かるよ。それじゃあシャワー行ってくる」

大鳳「ええ。では、またあとで」

提督「ああ」

廊下

提督(あの日、龍驤が最後に装置を使った後のことだ。一体何が起こったのか、誰も覚えていなかった)

提督(確かなのは、いつまでも連絡が取れないことに業を煮やした金剛達が深海棲艦基地に乗り込んだ時、俺達が全員あの場で気絶していたということ)

提督(そして、俺達のすぐ側に、砕け散った艦娘豊胸装置の残骸が散らばっていたという事実)

吹雪「あ、司令官」

白雪「本当だ。司令官、おはようございます」ペコリ

提督「ん?お。おう。おはよう、吹雪、白雪」

雲龍「あ、提督。おはようございます」

提督「雲龍か。おはよう」

神通「おはようございます、提督」

ビスマルク「提督。グーテンモーゲン」

提督「ああ。おはよう」

提督(だが、その場に深海棲艦達の姿だけはなかった。大淀達の話によると、ウチの鎮守府に待機してたはずの他の深海棲艦らもいつの間にか姿を消していたらしい)

提督(少しばかり混乱したが、後日鎮守に手紙が送られてきた。差出人の名前は南方棲鬼)

提督(その手紙には、几帳面な字で彼女らが俺達よりも先に意識を取り戻したことや共通の敵は倒れたので次からはまた敵同士だということ)

提督(そして自分たちは全員無事だったが、そちらはどうだろうか、気になるのでもし良かったら今度適当な深海棲艦に返信の手紙を持たせて欲しいということなどが記されていた)

提督(ついでに離島棲鬼やヲ級も無事だったそうだ。憑き物が落ちたように反省しており、保護者?も五月蝿いため解体処分は免除。後日追って処分を下すつもりだそうだ)

加賀「どうしたの?なんだか冴えない表情だわ」

瑞鶴「ほんと。なんかショボショボしてる」

提督「お前らか。いきなりご挨拶だな」

吹雪「まあいつも冴えないんですけどね」

白雪「吹雪ちゃん」

提督「ああ。執務室で寝落ちしてしまってな。見ての通りヨレヨレだから、シャワー浴びてこようと思ったんだ」

吹雪「なるほど。それで髪の毛もいつもよりアンタッチャブルな感じなんですね」

白雪「吹雪ちゃんってば」

提督「はは……吹雪は相変わらずだなぁ」

蒼龍「あ、提督。おはようー」

飛龍「おはよ。提督」

提督「ん。おはよう。蒼龍、傷はもういいのか?」

蒼龍「はい、もちろん!」

提督「そりゃ良かった」

提督(まあ、別にわざわざ手紙を返す必要は無かったんだろうけどな。なんだかんだ世話になったし、俺も本当のところを伝えることにした)

提督(こっちも全員無事だった。蒼龍は一時期かなり危なかったが、なんとか拘束修復剤で一命を取り留めたってな)

提督(あの時はどうやら意識を失っていただけだったらしい。艦娘ってのはつくづく頑丈だ)

飛龍「本当に良かった……あの時は本当にごめんね?蒼龍」

蒼龍「ううん。いいの飛龍。悪いのは全部龍驤だったんだから。それに改二もなれたし」

飛龍「かっこいいよ。蒼龍」ギュッ

蒼龍「えへへ……」

提督「お前らは本当に仲いいよなー」

赤城「あらみんな。まだ朝食に行っていなかったの?」

提督「赤城か。逆にお前はもう食ってきたのか?」

赤城「ええ。お腹いっぱい食べられるって素晴らしいですね。提督はこれからシャワーですか?」

提督「程々にな……ああ。結局昨夜も徹夜だよ。こういう働き方は良くないってわかってるんだけどな

武蔵「提督よ。たまにはゆっくり休んでもいいんだぞ?お前に壊れられると私達も大変なんだからな」

陸奥「この間の一件で身に沁みたわよね」

提督「またわらわらと大飯ぐらいが食堂から出てきたな。お前ら他の奴等の分も食ってたりしないよな?」

大和「しませんよそんな真似」

提督「どうだか」

北上「おっはー」

大井「おはよう。始業前なのにまた随分とわらわら廊下に湧いてるわね」

提督「おう。おはよう北上。大井」

阿武隈「北上さん、今日も駆逐艦に懐かれてますね」クスッ

北上「うっさい阿武隈。うざいんだぞ?こいつら」

暁雷電響時津風「「「「「~~♪」」」」ギュッ

北上「おーい時津風~。人の足元で駆け回るな転ぶ。雷勝手に先行しない。電服のボタン掛け間違えてる。響は朝ごはん前にポッケに隠したお菓子食べちゃダメだぞ」

北上「あと暁。キミはただでさえその歳で彼氏持ちとかムカつくのに朝っぱらから見えるとこでラブメールとか打ってるんじゃない。泣くぞ。私が」

暁「違うわ!北上さん!この人はただのキープ君よ!肉体関係だってまだ3回くらいしか持ってないし!」

北上「あ~うざい~マジうざい~~~~」

提督(龍驤に色んな物を捧げられた艦娘達も皆、元通りの日常に戻った。……一部を除いて)

提督「はは。北上はなんだかんだ言って面倒見がいいなぁ」

祥鳳「本人気付いてないけど満更でもなさそうですしね」

提督「祥鳳か。そうだな」

瑞鳳「ん。なんか臭い」クンクン

提督「……瑞鳳。おはよう」

瑞鳳「提督?おはよ。……なんだか臭さいよ?」クンクン

提督「こらこら臭うって言いながら鼻近づけんな。昨日風呂入ってないから仕方ないんだよ」

瑞鳳「ああなるほどー」

吹雪「加齢臭とかそろそろ危ないんじゃないです?」

瑞鳳「あははは!言うねー吹雪!確かにおじさん臭い匂いするする!」

提督「おいお前ら。朝食の予定変更だ。焼き肉にするぞ。でかい鉄板がここにある。ホットプレートだ」

瑞鳳「鬼メ。ソウイウ弄リハ許サンゾ」

提督「ズ級になってんじゃねえ!」

提督(瑞鳳は……祥鳳に絞られた後、なんだかんだこっちの軍に復帰した)

提督(本当は軍法会議にでもかけてやりてーとこなんだが……まあ、祥鳳に泣いて頼まれちゃしょうがない)

提督(俺は甘いんだろうけどな)

木曾「呆れた。まーた徹夜したのかよ」

鬼怒「これからシャワー室?」

提督「木曾に鬼怒か。……図星だけどよ。なんで二人して出会い頭に当ててくんだよ。こえーよ」

初春「そりゃあ毎度毎度同じパータンならのう」

龍田「誰だっていい加減予想付くよね~」

提督「そりゃあ龍田や初春に言われるならまだかわるが……」

扶桑「みんな。提督はこれからお風呂なんだし、引き止めるのも悪いわ。私達ももう食堂行きましょう?」

山城「そうですよ。早く行きましょうお姉さま!」

提督「そうだそうだ、行って来い」シッシ

木曾「チッ。仕方ない。この辺で勘弁してやろうか。扶桑姐。ついでに今日の出撃の予定話しあおうぜ」

扶桑「ええ」

摩耶「おっす。なんだ随分ぞろぞろいるじゃねーか」

天龍「おっ、北上じゃねーか!相変わらずモテモテだねえ!」

北上「わー天龍だー!一緒にごはんくおーぜー。ついでにガキどもの面倒半分くらい見てくれたらもっといいぜー」

瑞鳳「それじゃ、吹雪。白雪」

吹雪「はい。もうお腹ペコペコです」

白雪「今日の朝ごはんはなんでしょう」

川内「ねーむーしー」

那珂「もう!川内ちゃん!朝ごはんだよー!あ、神通ちゃん!川内ちゃん引っ張るの手伝って!」グイグイ

山城「それでは提督。また後で」

提督「ああ。それじゃあな。よく噛んで食えよ」

提督「…」

提督「……ふう」

提督「…」

提督「……何の用だ?名取」

名取「…」

提督(……夕張は)

提督(解体した)

名取「…」

提督「…」

名取「許さないから」ボソッ

提督「…」

名取「…」スタスタ

提督「…」ドキドキ

提督(正直、少しだけ後悔している)

提督(あいつのやったことを考えればむしろ当然なことをしたと思うんだが)

提督(そのお陰で名取から恨まれるようになってしまった)

提督(最近は顔を合わせる度に剥き出しの殺意をぶつけられ、寿命が縮まる思いだ)


名取(待っててねメロンちゃん)

名取(すぐにあの人を殺して、私もそっちに行くから)

名取(でももう少しだけ待って)

名取(あの人はただ殺すだけじゃ飽きたらない)

名取(できるだけ……できるだけ残酷に、惨たらしく、生まれてきたことを後悔させながら殺す方法を考えるから……)

名取「だからもう少しだけ待っててね……」ブツブツ

シャワー室

提督(俺、無事任期終えれるんだろうか)

「ちょっとキミぃ。なーに辛気臭い顔してるんや?」

提督「…」

「ケッケッケ。またぞろ問題抱えとんか?管理職ってのは大変なんやねぇ。ハゲ進行するで?」

提督「……なんだ壁か」

龍驤「誰が壁や!?」

提督「なんでお前が男用のシャワー室にいんだよ!?」

龍驤「そりゃウチ、この鎮守府の掃除のおばちゃんやし」

提督「だからってせめて俺がいない時にするとかなぁ……」

龍驤「まあええやん!別に今更!」

提督「どういうことだ!?」

龍驤「え?それ言わすん?」ポッ

提督「…」

提督(で、こいつだ)

提督「お前ってやつはほんと減らず口の減らないやつだよな」

提督(こいつは三代目龍驤)

提督(つい2日前、どこだったかの適当な海域でドロップしやがった)

提督(本人はやる気満々なんだか、どうしても艦娘として運用する気になれず、かと言って解体する気にもなれず)

提督(穀潰しにするくらいなら、と艤装を全部外して鎮守府の清掃婦として雇うことにした)

提督(のだが)

龍驤「そりゃキミの方やろ。オマケに意地悪や。ウチはこの世界の救世主やで?それをこんな扱いして。かー!ひっどい提督やなー!」

提督(何故か初代の記憶を持ってやがる)

龍驤「ウチは待遇の改善を要求するー。艦娘に艤装くらい持たせろー。てか出撃させろー」

提督「だから断る!」

龍驤「ぶーぶー」

提督「はぁ……お前ならわかるだろ?俺の気持ち。なんでお前出撃させたくないかって言うと一言じゃ説明できないんだがなぁ」

龍驤「わかっとるよー。けどそれでもさー。こう、活躍したいやん!?ずばーん!どがーん!って敵蹴散らして!」

提督「ダメだー。却下ー」

龍驤「むーーー!」

提督「……まあ、いずれ俺の心の整理がついたら考えてやるから」

龍驤「ホンマ!?」

提督「ああ。だからいい加減この部屋から出ろ。シャワー浴びるから服脱ぎたいんだけど」

龍驤「よーし、楽しみにしとるで!心の整理付くのいつ!?」

提督「知るかよ!簡単に決められるか!」

龍驤「そんなら頑張って早いとこ整理付けたってなー」タタタタ

提督「だから無理だって……ああ。もう行っちまった。出てく時は早いのな」

提督「……じゃ、シャワー浴びるか」

提督「…」シャーー

提督「……はぁ。髪にコシが無い」

提督「ほんと、泣けてくるぜ。髪を濡らしたらボリュームが一気に無くなって、まるでカッパみたいだ」

提督「装置の力で女になってた時は超綺麗なロングヘアーでサラッサラだったのになぁ……」

提督「……」ワシャワシャ

提督「……」シャーー

提督「……1分で髪の毛洗い終わってしまった」グスン

提督「…」シャー

提督(兎も角だ)

提督(こうして今回の一連の事件は終幕を迎えた)

提督(だが俺にはまだ、どうも引っかかっている事がある)

提督(艦娘豊胸装置)

提督(あれは明らかに現在の技術力を超越したものだ)

提督(明石が工廠であれの設計図を見せてくれた)

提督(その理論はとてもこの世のこの世界のものとは思えないほどに革新的で論理的だった。あの理論を使えば応用も自在に効くだろう)

提督(正しく使えば人類の技術力を一夜にして飛躍的に発展させるに違いない。だが余りにも危険なそれは、ヒトの手に余るのもまた事実……)

提督(……当然世に出せるわけもない。俺は明石から装置の設計図を預かり、責任を持って焼却処分をすることにした)

提督(だが……)

提督「……」キュッ

提督「…」ガチャッ

提督「…」モゾモゾ

提督(余りにも危険過ぎるその力は……余りにも魅力的に映り過ぎた)

提督「」ガチャッ

提督(完成させてしまったのだ。俺は。ついに)

提督(提督増毛装置を)スタスタ

提督(一回だけだ。一回だけ使おう。そうだ、それだけ使ってあとは海の底にでも沈めて封印しよう。それくらいなら……)

提督(あとはこれをどうやって使うかだが……)

ドンッ

提督「うおっ!?」

「きゃっ!」

提督「いててて……」

「あらら……す、すみません。よそ見してて」

提督「あ、ああ。こちらこそすまない。考え事をしていたんだ」

秋月「って、し、司令官?す、すみませんでした!」

提督「秋月か。そんなに縮こまらないでくれよ。俺も悪かったんだ」

コロコロ

秋月「で、でも……!」

提督「はは、まだちょっと固いな。無理もないか。着任したばかりで姉妹もいないしな」

秋月「す、すみません……」コツン

提督「!!」

秋月「……あら?」

秋月「何でしょう?この赤い卵みたいな……アクセサリー?」ヒョイッ

提督「す、すまない。それは俺のなんだ」

秋月「なんだ、そうだったんですね。はい、どうぞ」スッ

提督「あ、ああ。ありがとう」

秋月「いえ。でも意外ですね。提督、男の人ですし飾りっ気もあまりない方なのにアクセサリーを持っていらっしゃるなんて」

提督「…」

秋月「あ。すみません、なんだか失礼な言い方しちゃいましたよね?他意はないんです」

提督「いや……わかっているよ」

秋月「あ、もしかして彼女さんからのプレゼントとかですか?」

提督「いや。そういうわけでもない」

秋月「そうでしたか……それじゃあお守りとか?」

提督「…」

秋月「……提督?」

提督「なあ秋月」

秋月「は、はい?」

提督「本当はな。これ、アクセサリーじゃあないんだよ」

秋月「あ、そ、そうなんですか。それじゃあそれの用途って……提督?どうしたんですか?な、なんだか雰囲気が……」

提督「どうした?」

秋月「い、いえ……ちょっと……怖い……です……」

提督「ふっ」

提督「知りたいか?」

秋月「は、はあ…・・教えていただけるなら」

秋月「あ、で、でも無理にとは……」

提督「なら教えてやるよ」

秋月「え……て、提督……」

提督「クククク……」スッ

秋月「ひっ!?」






提督「捧げる」





終わり

(次スレとか)ないです
とりあえず後先考えず風呂敷広げまくったらどうなるのか身を持って体験できたのは貴重な経験でした
お付き合い下さりあざーっした

????

夕張「……ん」

夕張「……はっ!?」ガバッ

夕張「あ、あれ……ここは……」

夕張「っていうか、私なんで生きてるの?確か艦娘豊胸装置を作った罪で解体されたはずじゃ……」

「待っとったで。夕張」

夕張「……この声は」

龍驤「久しぶりやな」

夕張「……龍驤さん。ってことはここは地獄?」

龍驤「ふっ。せやな。半分くらいは正解や」

夕張「半分?もう半分はなんだって言うんですか。天国とでも?」

龍驤「夕張。お前にも資格はある。そういうことや。迎えに来たで」

夕張「なんだ。やっぱり地獄じゃないですか。こうして地獄の住民がわざわざお迎えに来てくれたってことなんだから」

龍驤「せやからちゃうねん。お前がこれから来るのは、地獄やない」

龍驤「未来永劫続く地獄よりも恐ろしい戦いの舞台や」

夕張「……何を言っているんです?」

龍驤「お前はとうに知っとるはずや。我ら貧乳が成すべきこと。成さねばならぬこと」

夕張「……そうか。そういうことか」

龍驤「流石やな。すぐに悟ったか」

夕張「フフ……ならば仕方ありません。まさかまた貴女と共に戦う日が来ようとは」

龍驤「今度は後ろから狙い合う必要もない。敵は巨大な一つの敵や」

夕張「フフフ……兵装実験軽巡としての力、存分に振るってみせますよ」

龍驤「ならば行くぞ!!夕張!!時間を!!次元を!!空間を超越して!!」

夕張「ええ!!いざ行かん!!」

龍驤夕張「「巨乳という概念を全ての多元宇宙から消失させるための戦いへ!!」」

龍驤「フハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

夕張「アーーーッハッハッハアアアアアアア!!!」


ドワオ!!

おやすみ

>>984
多分この貧乳たちかな
叛逆の悪魔→暁美ほむら(まどマギ)
緋弾の継承者→神崎・H・アリア(緋弾のアリア)
眠り姫→如月千早(アイマス)
リーリヤ(百合)→サーニャ・V・リトヴャク(ストパン)
紅赤朱→遠野秋葉(月姫)
非想非非想天の娘→比那名居天子(東方)
超電磁砲→御坂美琴(とある)
ゼロの魔法使い→ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(ゼロの使い魔)

>>986
全部正解なのでさすがだと言わざるをえない
依頼出そうと思ったけどあと10レスで埋まると思うとなんか癪なので埋めようと思う

なにしよう

名取の天誅完遂

>>993
流石にあと数レスでそれはキツイかなぁ……
増毛装置使って暴れまわった提督を始末したのは名取ってことで脳内補完してくれ
その後新しい提督(フサフサ)が着任して、夕張は新しい子がドロップしました


とりあえず現在構想のあるssのスレタイ
すぐやるかはわかんないし何書くかも結局その時の気分だけど

1.時津風「着任した鎮守府のみんながかわいがってくれるって!」

2.提督「ゆりばな憲兵タチバナ?」

3.提督「パチモノの混じった鎮守府」

4.俺「新しく着任した俺提督だ」



こんな感じなんだけどどれが興味引く?

3

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