妹「まあ、待とうか」(22)


兄「さっむ……」

妹「おかえりー」

兄「ただいまー。まだ外さみぃわ」

妹「ご苦労様。で、牛乳は?」

兄「ほい。あとお釣り」

妹「ん」

兄「じゃ、そういうことで」サッ

妹「まあ、待とうか」


兄「おう」

妹「うん。210円足らないね」

兄「いや……ちょっと高いやつ買ってきたからな」

妹「400円の牛乳なんておいてる店じゃないよね?」

兄「……その、そう! 別のお店に行ったんだよ! 高級店!」

妹「袋、いつものお店のだよね?」

兄「……」

妹「ん」

兄「何を出せと?」


妹「おつり、レシート」

兄「えーっと、210円足りないんだよな……」

妹「何を買ってきたの?」

兄「ほら、210円!」チャリン

妹「見せて!」

兄「断る!」

妹「見せろぉ!」

兄「無駄だ! ここにはない!」

妹「じゃあ部屋だ!」ダッ

兄「行かせるかっ!」ガッ


妹「む」ジリ…

兄「ここは通さん」

妹「ほっ」サッ

兄「無駄だ」

妹「ふっ」スッ

兄「止める!」

妹「パンチ!」ガッ

兄「ごふぁっ」

妹「レッツゴー!」ダッ

箱「」ポツン


妹「え……これ……」

兄「ホワイトデーだろ? 今日」

妹「うん……でも……」

兄「いやぁ。楽しかったろ? 最近スキンシップ少ないからなぁ」

妹「ねえ」

兄「ん?」


妹「手作りチョコのお返し210円なの?」

兄「いや、それはだな」

妹「ねえどうなの?」ガスッ

兄「ぐふぉっ」

妹「私のチョコってその程度なの?」ジワッ

兄「口実だバカたれ! ちゃんと良いところで買ってきたわ!」

妹「そっか。そうだよね……」ホッ

兄「ほら、開けてみ?」

妹「わぁ……」


兄「ゴ○ィバのチョコだ。なかなかに高かったんだからな?」

妹「ありがとっ」

兄「じゃあ、そういうわけで……」

妹「で、210円で何買ったの?」

兄「うっ……」

妹「ねえねえ」

兄「マカ○ミアだよ! 俺も好きだからな、チョコ」

妹「あーん」

兄「ほれ」ヒョイ

妹「ん」パクッ

兄「満足したか?」

妹「うんっ!」

兄「じゃあ、ゴデ○バいらんかったかなー?」

妹「いるもん!」

兄「へいへい。味わって食えよ?」

妹「うんっ!」




一日遅れのホワイトデーネタ。
本当は手渡ししたかったけど、また寮に戻ったから郵送だわ。

妹、喜んでくれたかな……(´;ω;`)

ほのぼのは和むな


おまけ ~普段の兄妹事情~


兄「おっす。勉強頑張ってるか?」

妹「んー。ちょっと手詰まり中」

兄「数学かぁ。三角関数の公式とかもう覚えてすらないな」

妹「にゃー!」

兄「うぉっ!? 急にこぶしを振り上げるな!」

妹「だるいー、眠いよー」

兄「暖房きかせ過ぎだろ。酸欠気味だぞ、ここ」


妹「そーでもないよ?」

兄「顔真っ赤にして何言ってんだ」

妹「んー。いつものやつやってー」

兄「そう来ると思ったさ」ピトッ

妹「んー。お兄ちゃんの手、冷たくてきもちいー」

兄「お前のデコが熱すぎるんだよ。酸欠だ酸欠」

妹「えーでも、暖房止めるとすっごい冷え込むし……」


兄「着込め」

妹「やーだぁー」

兄「勉強はかどらないとか意味ないだろうが」

妹「むー」

兄「まあリビングで一休みしよう。立て」

妹「みゅーん」

兄「ほら、立てよ」

妹「立つのもメンドクサイ……」


兄「ふーっ」

妹「ひゃっ!? 耳はダメ!」

兄「じゃあ早く起きないとな」サワッ

妹「耳の裏くすぐらないでぇ……」

兄「んー。妹はかわいいねぇ」サワサワ

妹「猫じゃないんだから、あごの下触っても……ふぁ……」

兄「はいはい。コーヒー入れてやるから、いい加減に立てって」

妹「やだぁ……」


兄「お前、かまってほしいだけだろ。オラオラ」コショコショ

妹「あはっあはははは! 脇はダメ! 脇は!」

兄「ほら、立たないとくすぐりは止めないぞ?」

妹「あははっ立つ! 立つから! はひっやめて!」

兄「うっし。じゃあリビングに」

妹「疲れたー、もう動けないー」パタッ

兄「おいぃ……」ツー

妹「背筋ゾクゾクするぅ!」ガバッ


兄「お前って、こういう時に全然反抗しないよな」

妹「するもん!」

兄「ふぅん?」ナデナデ

妹「ふぁ……」

兄「まんま、猫みたいだよお前」

妹「じゃあ飼い主はお兄ちゃん?」

兄「何言ってるんだお前は」ペチッ


妹「あうっ。とはいえ子供のころからお兄ちゃんがくすぐってくるのが悪い!」

兄「全身開発済みですってか?」サワッ

妹「ひぁっ……その言い方はなんかヒワイ」

兄「まあ普段は気を張りすぎなんだよお前は」

妹「お兄ちゃんは力抜きすぎ」

兄「足して2で割れば」

妹「ちょうどいいってよく言われるよね♪」

兄「んじゃ、リビングいくぞー」

妹「ん」

兄「なんだその手は?」

妹「だっこ」

兄「はいはい」

兄「よし、リビングに」

妹「おんぶ」

兄「……はいはい」

妹「よいしょっと」

兄「ほっ……おいおい、ちゃんと食ってるのか?」

妹「失礼な! 成長はしてるもん!」


兄「はいはい。じゃあリビングいくぞー」

妹「せいっ」バタン

兄「いってぇ!? ドア閉めんな!」

妹「……はずかしい」

兄「親にみられるのが?」

妹「」コクッ

兄「気晴らしにゲームでもするか? 二人でさ」

妹「ん」

兄「……さびしかったのな」

妹「うん」


兄「ぷよ○よでいいか?」

妹「うんっ」

母「あんた達、ほんっと仲良いわねぇ……」

兄「母さん、いたのか?」

妹「おりる! 勉強する!」ドンッ

兄「まあ、待とうか」


おしり

久々に書いて楽しかったから勢いで続けました。
この兄妹の空気だったらなんでもできそうな気がするんだ。

もう少し続けたいんだけど他になんかネタあったりする?
えっち系はなしの方向で。

温かくなってきたので春物へ衣替えをする妹
せっかくなので最後のもふもふ冬ファッションに着替えてみる

そして長時間外出して冷たくなってきた兄参上
妹を盛大にモフる!
まで妄想した

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