仁奈「ずいぶんとセンスのいいモノを着てるじゃねーですか」ﾓﾌﾑﾌﾑ

泰葉「この服？　今度のイベントで着る衣装なんだ」

仁奈「ひつじとはよく分かってるですね！」ｷﾗｷﾗ

泰葉「そうかな？　ふふっ」ｸｽ

仁奈「ところでこんなところで何してたでごぜーますか？」

泰葉「プロデューサーさんにね、ここで待っててって」

仁奈「ふむふむ、じゃあなんでずっと立ってやがるですか？」

泰葉「座っちゃうと衣装にシワが付いちゃうでしょ？　そうなると大変だから立ってるの。プロデューサーさんを困らせるといけないからね」

仁奈「なるほどー……。ふふふ、そこでもふもふの出番なのでごぜーますよ！」ﾌﾝｽ

泰葉「もふもふの出番……？」

仁奈「なんと！　もふもふには『シワ』というものがないのでごぜーます！」ﾓﾌﾄﾞﾔｧ

泰葉「あ、なるほど！」

仁奈「……」ﾄﾞﾔｧｰ

泰葉「……？」

仁奈「……」ﾓﾌﾄﾞﾔｧｰ

泰葉「……ふふっ、もふもふって凄いね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

仁奈「そうでごぜーましょう！　これがもふもふの本気でごぜーます！」ﾓﾌﾝﾓﾌﾝ

泰葉「それじゃあ、座って待っていようかな」ﾎﾟﾌﾝ

仁奈「ふふふ、もふもふの底力をたんのーするといいでごぜーますよ！」ﾓﾌﾝ

泰葉「……？」

仁奈「ん？　どうしたでいやがりますか？」

泰葉「あの、仁奈ちゃんはどうしてここに？　お仕事じゃないの？」

仁奈「よくぞ聞いてくれやがりました！　仁奈はこの後Ｐのやろーと新しいきぐるみの打ち合わせなのでごぜーますよ！」ﾓﾌﾝｽ

泰葉「おおー」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

仁奈「もふもふの素晴らしさはこうして世界中に発信されて行くのでごぜーます……！」ﾓﾌｯﾌｯﾌ

泰葉「平和だね」

仁奈「もふもふが世界を救うカギでごぜーます」

泰葉「ふふっ、もふもふって凄いんだね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

仁奈「そーでしょうそーでしょう。泰葉おねーさんも分かりやがりますか」ﾓﾌﾝﾓﾌﾝ

泰葉「ふぁ…ぁ……」ﾈﾑ

仁奈「あくびでごぜーますね」

泰葉「うん、睡眠は十分取ってる筈なんだけどな……」ｺｼｺｼ

仁奈「それももふもふの力なのでごぜーますよ」

泰葉「もふもふの……？」

仁奈「もふもふの癒し効果でごぜーます。マイナスイオンのやろーが溢れ出るですよ」ﾌﾌﾌ

泰葉(マイナスイオンは関係無いんじゃないかな)ｸｽ

泰葉「羊ってなんとなく眠いイメージがあるよね」

仁奈「そこに目をつけるたあお見事でごぜーますよ。シャープでごぜーますね」

泰葉(もふもふなのに？)

仁奈「寝る時にもみんなひつじを数えるでごぜーます。つまりひつじは人を眠くさせる力を持ってるんでごぜーますよ！」

泰葉「おおー」

仁奈「ふっふっふ、流石もふもふのさいこーほーは癒しのパワーが違っていやがりますね」ﾓﾌﾌ


仁奈「つまり……今からニナひつじが寝ちゃっても、当然のことでごぜーます、から……」ｺｼｺｼ

泰葉「……？」

仁奈「泰葉おねーさんの……お膝を借りるのも……仕方のないことでごぜーまして……」

仁奈「…………」ﾓﾌﾝ

仁奈「……すぅ」ﾓﾌﾋﾟｰ

泰葉「ふふっ、お休みなさい」ﾓﾌﾓﾌ

泰葉「それにしても、Ｐさん遅いなあ……」

泰葉「ふぁ……」ﾈﾑﾈﾑ

――――


P「いやあ、スマン泰葉！　ちょっとお偉いさんに会っちゃってなあ……」

P「……ん？」


仁奈「……すぅー」ﾓﾌﾋﾟｰ

泰葉「くぅ……くぅ……」ﾓﾌﾓﾌﾋﾟｰ


P「ｲｪｰｱ……」ｼｬﾒﾊﾟｼｬｰ

――――

――――――


泰葉「ふ、ぁ……？」ﾊﾟﾁﾘ

P「……」ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｯ

泰葉「あ、Pさん……」ｺｼｺｼ

P「お、起きたか泰葉」ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｯ

泰葉「……あ！　ごめんなさい！　いつの間にか眠っちゃってたみたいで……！」

P「いや、いいんだいいんだ。待たせちゃってごめんな」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

泰葉「……？　何やってるんですか？」

P「社内LINEで天使(泰葉)の寝顔を拡散してる」

泰葉「!?　～～～～～～～～～～っ！」ｶｱｱ



仁奈「……すぅ」ｽﾔｽﾔ



完