【安価で】咲「救いはないのかな」和「SOA!」【武器選択】 (146)

注意ワード

・グロ、百合、エロ、咲キャラ同士の暗いやりとり、シリアル、ギャグ、書き蓄めなし

※咲キャラは一応死なないよ!

※目指せハッピーエンドだよ!

前作

【安価で】咲「ゾンビだね」和「SOA!」【武器選択】



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安価について

基本なんでもありです。安価がシュールであればあるほど、作品のコミカルさも上がります。


現在までの主な登場人物

咲、和、照、淡、菫、衣、ハギヨシ、怜、竜華、霞、初美、小蒔


他何かあればお気軽にどうぞ!

シリアル…?

武器なんて包丁かカッターくらいだろ

前作はキック力増強シューズだった


みんな生き残りますように

前スレ>>374

あのスレはもやもやとしながら書いたので、心機一転の気持ちで、注意書きを書き改め、次スレにうつりたかったのですが、確かに余計にHTML化をさせてしまっています。気を付けます……。

頑張ってハッピーエンド目指す!

>>8
シリアスなコミカルでシリアルです

>>9
あなたの安価で常識を打ち破ってほしい

>>10
まだ使えますよね

>>11
>>13
夢と希望に溢れた安価をお待ちしております

東京駅———

駅員「お、起きてくださーい」

ペシペシ

咲「う……ん」

駅員「あ、朝ですよー」

パンパン

和「ん……はっ!」

駅員「あ」ズイ

和「きゃ?!」ビク

駅員「ち、違います。私はただ起こそうとしただけでして」ワタワタ

咲「……なあに?」ムクリ

駅員「あ」

ペタ

咲「寝呆けてるのかな……知らないおじさんに、む、胸触られちゃったよ……」プルプル

駅員「ひ、ひどいです。もう、忘れてしまったんですか」

咲「あ、ああ! 駅員さん」ポン!

駅員「あと、べ、別に触りたくて触ったわけでは……」

和「……」ニコ

駅員「ち、違いますって!私は女性に興味なんてないです!」

咲・和「……」

咲(え、な、何かな?朝から何が起きてるのかな?)コソコソ

和(聞かなかったことにしましょう)コソコソ

咲(そうだね。それに私の胸で喜ぶ人なんて和ちゃんくらいだし)コソコソ

和(ごほんごほん!)コソコソ
咲「えと」チラ

駅員「と、東京駅なうです……時刻は午前5時」

和「え?」キョロ

咲「ここがですか?」

駅員「せ、正確には、規制のためやや離れて停車していますが。ほら、でもすぐそこです」

和「規制って……?」

駅員「え、駅までの道路が封鎖されていまして。そうそうか、こ、高速道路もなぜか途中から通行止めになっていまして。仕方なく途中で降りる羽目に」

和「他に変わったことはありましたか……?」

駅員「あ、あなたが寝言でピーとかピーとかもごご?!」

和「言ってません」ドキドキ

駅員「え、で、でも確かにさき」

和「それ以上は生涯門外不出でお願いします!」

シュッ——グサッ!

咲「駅員さんが刺された!?」

駅員「め、目が目があああ!?」

和「それにしても、まだ朝方とは……咲さん寒くはないですか」

咲「うん、和ちゃんが暖かいから」ピト

和「それなら……」

駅員「……ところで」

和「打たれ強いですね」

駅員「ええ、か、会社の面背で、しなる竹のような柔軟さが取り得だと答えたくらいですので」

和「そうですか……」

駅員「それで、せ、青年との約束は駅までと言うことでしたので。わ、私はこれで失礼しようかと」

咲「え、でもどこに行かれるんですか?」

駅員「実家が近くにありまして……は、母と猫のましゅマロがおります。退屈だから帰ってこいと再三言われていたので調度良い帰省となりました。か、感謝しております」

和「いえ、見ず知らずの私たちを運んでいただいたのですから、こちらこそお礼を言う側です」ペコ

咲「歩いていかれるんですか?」

駅員「ええ、ち、近いもんですよ」

咲(和ちゃん)コソコソ

和(はい)コソコソ

咲(この車この人に貸してあげられないかな。歩きは少し不安だよ)コソコソ

和(それは、いいです)

眠くなってきたので、またです!

淡ってもう感染してんじゃなかったっけ

読んで頂いてる方、更新止まっててすいませんでした。今日も短いしのろのろですが暇つぶしにでも。


>>23
はい、感染はしてますね

※和の台詞寝呆けて打ったので修正します


和(はい、それはかまいませんよ。私たち運転なんてできませんし)コソコソ

咲(うん、ありがとう)

和「あの駅員さん、良かったら車使われませんか?」
駅員「い、いえいえ。歩いていける距離ですので」

和「でも、もしかしたら長野であったようなことが、起こらないとも限りませんし……」

駅員「さ、最近、うどんやパスタの食べ過ぎでコレステロールが高くなってたので、い、いい運動なんです」

咲「で、でも」

駅員「ご、ご心配なく。小三の頃から痴漢にあったことさえないですから」

和「それは普通のことですが……」

咲「うーん……気を付けてくださいね?」

駅員「ええ。あ、あなたがたも」

ガチャ、バタン——

ザッザッザッ

和「……もう少し寝ておきますか?」

咲「うん、ちょっと眠いね」

和「……膝使われますか?」

咲「え、ああっいいよいいよ、座って寝るから」

和「……そ、そうですよね」

——チラ

咲「え……っと、したいの?」

和「そ、そういうわけでは」

咲「そうなんだ?」

和「ただ、背中がしんどくはないかと思いまして……」

咲「ありがとうね。大丈夫だよ?」

和「は、はい……」

咲「それより和ちゃんこそ、体痛くない? 良ければ私の膝に頭置く?」

和「……い、いえ大丈夫です」

咲「そっか。じゃあおやすみ」

ゴソゴソ

和「……」

チラ

和「……」

チラ

和「……」シュン

咲「スースー」


少し時間を遡って、一方、照達は———


照「また、交通規制だね」
淡「りゅうこさーん。もう、巡視員さん跳ねてつっきちゃおーよ……」

竜華「誰がりゅうこや!? しんどいんはわかるけどなあ……」

淡「てるに抱きついてるとあんまり感じないんだけどねー……」

菫「へえ、試しに私にもしてみてはどうだ」

淡「えー、まあいいけど」

モゾモゾ

ギュウ

チッチッチ———

淡「何も感じない。ドキドキもワクワクも。まるで、墓石にしがみついてるみたいだよー。なんだか申し訳ない気持ちが生まれたね」

菫「はっはっ、窓から放り出すぞ?」

照「まあまあ、病人の戯言だよ、菫」

淡「そーだそーだ」

竜華「ところで、他に道はないんか?」

淡「川渡ればいいよ、川。りゅうこのテクなら余裕だって」

竜華「……この子はいつもこんなんなんか?」

照「いや、普段の5割り増しでおかしい」

ナデナデ

菫「おまえが5割り増しで甘やかしているせいかもな」

照「そ、そんなことは」

ナデナデナデナデ

淡「えへへー……」

照「小さな診療所で良ければ、次の道を左に曲がってもらえればあるけど……」
菫「ああ、あのモグリの医者か」

照「この前、コークスクリューツモで脱臼したの無料で治してくれたから」

淡「接骨院?」

菫「何でも屋ってやつだよ。何でも請け負うが、治療費はバカでかいぞ。なんで無料だったんだ?」

照「サインくれって言われて三枚書いたらタダでいいよって」

菫「三枚も何に使うんだ」
照「保存用、観賞用、非常時用だって言ってたかな」

竜華「心配すぎて、行きたないわあ……」

淡「じゃあさ、100枚くらい書けば、何があっても大丈夫だね!」

照「うん、さすが淡。賢いね」

菫「書くのか……?」

照「淡と清水谷さんのためなら」

竜華「あんた……ほんまはむっちゃええ人やったんやね……私、東京来て初めて人の優しさに触れたわ」

クル!

照「それは良かったけど、頼むから前を向いて欲しい」

淡「ちょ、ちょっと良い雰囲気になってるんですけど……千里山女子侮りがたし」

ググググ

菫「私の腕を圧迫させながら言うのは止めてくれないか」

眠くなってきたのでまた!ではでは!

ありがとうございます!うっかりしていました!

前スレにこちらへのURL貼っておきましたので良ければご活用ください。

お待たせしました


淡「かくなる上は、千里山を社会的に徹底してつぶすしか……」

菫「来年卒業なんだから許してやれよ……」

照「そこで止めて。みんな、診療所着いたよ」

——キキッ

竜華「診療所っちゅーか、ふつうの一軒家にしか見えへんな」


ガチャ——


診療所———

——チリンチリン

照「ごめんください」

菫「昼間のくせにやたら暗いが?」

照「母に連れてこられた時も前もこんな感じだった」
ガタタッ

竜華「あ、あんた大丈夫か?」ソッ

淡「むぅ……敵の情けは受けぬ」クラッ

竜華「て、敵?」

菫「お、おい淡?」

照「淡……中に入って見てくるから、ちょっと待ってて」

タタタ

——診療所奥


照「すいません、ドクターはいらっしゃいますか?」
ピコピコ!ピコピコ!

照(なんだこの音)

テクテク

照(この部屋から聞こえてくる)

ピトッ

「やだ、そっちは違いますよ」

「だってこっちの穴の方が、入りやすそうじゃろ? おいでおいでって、ひくひくしとる」

「搾り取られちゃいますよ?」

「こんな可愛いのなら本望本望。うははは!」

「もう、す・け・べ」

照(?)

コンコン、ガチャッ

照「あの、失礼ですが」

ナース「照ちゃん!」

ドクター「ぬお?!」

照(なんだインベーダーゲームか……残念)チラッ

照「あ、休憩中の所すいません。診て頂きたい子がいまして」

ナース「あらあら、すぐに診療室に案内しなくちゃ。ドクター、セーブして起きますね」

カチカチ

ドクター「も少しだけダメかの?」ウルウル

ナース「んま、そんな可愛い顔してもダメです。患者さんが待ってますよ?」

ドクター「……誰なんじゃ、患者とやらは」チラ

照「うちの大星淡と大阪の清水谷竜華です」

ガタタ!

ドクター「ほ、ほほばばば?!」

ナース「それは真かと仰ってます」

照「ええ」

ドクター「ばばばば?!」

ナース「お触り可か? と尋ねてらっしゃいます」

照(たぶんダメ、だろうけど時間ももったいないし)

照「……」コクコク

ドクター「んばあああ!!」

ダンダン!

ナース「じゃあ照ちゃん向かいのお部屋に案内するね」

照「はい、お願いします」

数十分後

——診療室


淡「……よ、よごされた……てるのとこにお婿に行けない……」

照「え、私が嫁なの?」

竜華「……う、うちやって怜に会わす顔がないわ……」プルプル

菫「あの、二人は新型インフルとか風邪とかなんですか?」

ドクター「良い感触だったわい……」ニギニギ

ナース「ドクター、元気なんだから。鼻血出てますよ」

フキフキ

ドクター「さて、診察の結果だがお嬢さん方」ジッ

淡・竜華「う」

ドクター「悪いがここからは別途料金が必要じゃ」

菫「な」

照「そこをなんとか。サインならいくらでも」

ドクター「照ちゃん、脱臼を治すのとは訳が違っての。血液検査をお触りタイム数分と引き替えにしただけでも大出血サービスだったわけじゃ」

照「つまり、どうすれば良いと?」

ドクター「まず、淡ちゃん、竜華ちゃん達だけと同じ部屋にしてもらいたいのう」

菫「何をする気なんですか!」

ナース「落ち着いて落ち着いて」

照「それから?」

ドクター「一時間、二人には私がすること言うことに対して、何も喋らないというのを約束してもらう。うへへへへ!」

照「治療はまた別料金なんですか?」

ドクター「げへへへうふふ!」

ナース「超特別に一時間プラスで治療も行うと仰ってます」

照「その役目は私じゃダメなんですか?」

菫「おい、照!? いや、ダメだそれなら私がやろう」
ズイ

照「私がここを紹介したんだよ。それに菫は反対していたし」

菫「バカ照! どうしておまえはいつもそうやって……ダメだダメだ。それだけは聞けない。そうだ、他の病院に行こう?」

照「でも」

淡「菫、大丈夫だよ! 全然平気だし、もとはと言えば私が悪いもん」ニコ

竜華「まあ、他の病院行っても三時間以上は待たされるやろうな。金払わんでええ言うてるし、多少は我慢するわ」

ドクター「本人の意思があるなら話は終わったの」

ガチャ

ナース「では、二人以外は退出なさってくださいね」

菫「いや、淡おまえそんなキャラじゃないだろ? もっとわがまま言っていいんだぞ?」

照「淡も清水谷さんも、考え直して」

淡「もー、ほらナースさんもう連れ出しちゃって!」

ナース「はーい」

グイグイ

照・菫「ちょ、ま!」

バタン——カチリ

淡「ぅ……」クラ

竜華「あんた、無理せられんで」

淡「そっちこそ、若い子に任せておけば?」

ドクター「ひゃひゅふゅふひ!」

淡「な、なんて言ったの」ビク

竜華「わからん……日本語?」ビク


ドクター「うひひっぐっごほごほ! ……立ってないで腰掛けたらどうじゃ」

淡「う、うん」

ドクター「さて、お主等運が良かったの。普通の病院なんかに行こうもんなら、今頃殺されとったわい」

竜華「ん?」

淡「は? おじいちゃん何言ってんの?」

ドクター「知らんのも無理ないわい。規制は交通だけじゃなかろう」

竜華「先生、あの……分かるように」

ドクター「お主等、さっき誰かに噛まれたと言ったな」

竜華「ええ、」

ドクター「間違いないの。感染しておる」

淡「な、なに?」


ドクター「寄生虫じゃ。体温が上昇すればするほど活動が活性化し、お主等の中枢神経を蝕むことじゃろう」

竜華「ウソ……やん」

ドクター「いずれ、体が寄生虫によって仮死状態を迎える。その時、お主等は理性を完全に無くし、寄生虫のコントロール下の元、喉の渇きを満たすため人を襲うようになるのじゃ」

淡・竜華「……」

ドクター「信じる信じないはお主等の勝手じゃが。思い当たる節がないわけではなかろう?」

淡「……私、私……さっきてるに対してローソンのチキンに抱く感情と同じものを……愛ゆえに……じゃないの……かな?」

竜華「……」

淡「これ、食欲だったのかな……?」

ドクター「愛とは欲すること、ならば食欲もまた愛なのかもしれんのお」

竜華「び……病気の話は信じます。でも、それやったらなんで病院行ったらそないなことになるんですか?」

ドクター「詳しくはわからんが、生かしておくわけにはいかんじゃろう」

淡「な、なんで?」

ドクター「狂犬病にかかった犬を生かし続けるか? しかも、人を襲うとわかっていて。そんなことはできんじゃろ」

竜華「うちらは、人間ちゃうんか……?」

ドクター「今はそうじゃ」

淡「……」

ドクター「これは昨日、今日の話ではない。もっと前から着実に感染は拡大しておったのじゃ」

淡「ねぇ」

ドクター「なんじゃ」

淡「治せないの?」

ドクター「治せたら、今頃わしはこんな所でやぶなどしとおらんがの。まあ、そのおかげでヤーさんから裏情報が流れてきて助かっとるが」

淡「このやぶ……」ウルッ

竜華「ちょ、淡ちゃん」

淡「だって……照や菫と一緒にいられなくなっちゃうじゃんか……うっ……っ」ポロポロ

竜華「……」

淡「そんなの……やだ……絶対やだ……卒業しても麻雀一緒にするって約束したんだもんっ……照と菫とするんだもん……」ボロボロ

竜華「……」ツー

ドクター「……何万、何百万人と感染者は出てくるじゃろう。しかし、その中には必ず……いや、希望的観測にしか過ぎんか……」

竜華「なんやの……?」

ドクター「免疫のあるものが出てくる……やもしれん」

淡「誰、それは誰……なの?」

ドクター「それが誰かなど、誰にもわからん……」

淡「……っ」

ドクター「ただのお……わしの予想にしか過ぎんが、聞くか?」

竜華「……乗り掛かった船や。聞かしてほしいですわ」

ドクター「寄生虫は体や内蔵、中枢等の温度が上がることで活動が始まる。これは、体内の異物を除去するための免疫機構がある人間ならば避けられんし、それで寄生虫を退治することもできん」

淡・竜華「……」

ドクター「しかし、しかしじゃ、仮にその上昇が普通の人よりも遥かに低いならばやつらは活動できずいずれは死ぬことじゃろう」

淡「そんな人…普通の病気にいっぱいかかっちゃうんじゃないの?」

ドクター「だから、仮の話しじゃと。こんなもんは免疫とも言えんわい」

竜華「あ、あの、温度が上がらへんって……それ、いっつも寒いんやないんか?」

ドクター「エネルギー代謝が悪いとかそんな理由ならば、まあ他にも何かあるのかもしれんが、体の内も外も冷えとるから、寒いじゃろうなあ」

竜華「うち……知っとる……おるやんけ! そういう人が一人だけ!」

淡「え?」

竜華「ほら、あれ! 夏やのにいっつもマフラー巻いてた人!」

淡「へ…あ………ああ!」

淡・竜華「あったか〜いの人!!」

すいません、眠いのでまたです!

——応接室

菫「……」カツカツカツ

カタカタカタ

照「菫、少し落ち着いて」
菫「……」カツカツカツ

照「菫、スカートがパンツに挟まってる」

ピタ!

サッ!

菫「どうもなってないが?」

照「やっと聞いてくれた。淡達が心配なのは分かるけど、冷静になろうよ」

カタカタカタ

菫「私はいたって冷静だが? 照こそ、その足の揺れでお茶がこぼれそうだぞ」
カタカタ—ピタ

照「……フ」

菫「……ハハ」

ガタン

照「ナースさん」

ナース「あら、なんです?」ニコ

照「菫、彼女を掴んで」

菫「ああ」

ガシッ

ナース「きゃ?!」

グルグルグル!

ナース「な、縄?! しかも、いつの間にか亀甲縛りに!?」

菫「照の得意技です」

照「すいません。やっぱり、心配なので行きますね」

キュ!

ナース「ちょっと、あなたたち!」

ガチャ

タタタタ——

ナース「あーん、もう!」



照「いいの? ほいほい着いてきちゃって」

菫「行かない理由はないだろ」

照「うん」

菫「開けたら、二人を担いで逃げる。そして車で病院に向かう」

照「その後、学校に戻って園城寺さんに合流して、みんなで麻雀」

照・菫「よし、完璧だ」

ガチャ!

照「淡!」

淡「照?!」

ドクター「なんじゃい?」

菫「逃げるぞ! 二人とも!」

竜華「な、何言うてんねんあんたら?」

照「……はっ! すっかり調教された後……なの?」
菫「ぐぅ……一足遅かったか」

淡「あ、頭大丈夫?」

すいません短いですがここまでです!

照「目を覚まして! とにかく、さあ、逃げるんだああ!」バッ

菫「早くこっちへ来るんだああ!」バッ

竜華「異様にテンション高いな」

淡「うん」

菫「おまえら、せっかく人が助けに来たのになんなんださっきから」

照「だめだよ菫。こういう場合は、まず洗脳している人間を倒さないと」

ドクター「誰じゃそれは」

菫「あなたのことだが?」

ドクター「え、わしなの?」

照「はい」

淡「ちょっと、ちょっと! 」

照「なに?」

淡「洗脳とかわけ分かんないから。この通り、淡ちゃんは淡ちゃんだし」

菫「確かに自分で淡ちゃんなんて言えるバカはお前くらいだが……しかし」

淡「バカって言うな!」


竜華「確かにこの子アホやけど、あんたらなら洗脳されとるかされてないかくらいちゃんと見たら分かるやろ?」

照「……淡」

淡「てる……」

照「私の一番好きなものは?」

淡「それはもちろん、大星淡でしょ」

照「菫、どうやら無事だったみたい」クルッ

菫「ああ、そうみたいだな」

ドクター「寿命が縮んだわい。さて、お主等これからどうするんじゃ?」

淡「ああ、そうだった。あのね、照、菫。私達これから」

キャアアアア!
パリーン!

ドクター「な、なんじゃ」

菫「向かいの部屋みたいだ!」

照「ナースさんに何かあったのかもしれない」


淡「強盗……?」

ドクター「ふむ、嫌な予感がするわい……」

竜華「と、とにかく様子見に行かへんと」

タタ——ガシ

照「清水谷さん待って。私が行くから」

竜華「せやかて」

照「あなたは病人だ。菫、ここはお願いするね」

菫「照、私も」

照「目立たないように一人のほうが良い。何人いるかも分からないし」

テクテク

ドクター「待てい照ちゃん」

照「何ですか」

ドクター「うちのナースが危険に晒されとるかもしれん。わしが行かんで誰が行く」

照「……ただのエロジジイかと思っていましたが、違うんですね。いえ、任せてください。淡もお世話になったようですし」

ドクター「照ちゃん……ならば、せめてその棚の>>59を持っていけ。身を守れるもんがあった方がよかろう」

ダッチワイフ

照「5ー3久美ちゃん?」

ドクター「やあん! それは、わしの初恋の女の子のお人形じゃああああ! しまってしまってええ!」テレテレ

淡「ジジイが照れても気持ち悪いだけだよ」

竜華「てっ、宮永さん何膨らまし始めよんねん!」

照「いや、囮に使えるし」
菫「ドクター! 間違えたんなら他に何があるんです!? 早くしないと」

ドクター「はあはあッ……あっちの壺の中の……はあはあッ>>61じゃあ……」

ドクター「間違えた……はあはあっ>>64

時計型麻酔銃+ワルサーP38

ワイフでも良かったんですが手元が狂いました

ゴソゴソ

照「ワルサーP38ってあのル○ン三世が愛用してた?」

ガサゴソ——ジャキ

菫「エアガンか?」

ドクター「どうじゃったかのお……親父がアメリカ軍から戦利品だと渡されたものなのじゃが。たまにヤーさんが手入れしてくれとったから使えるはずじゃが」

照「よくわからないですが、いざとなったら投げ付けておきます。時計はここを押したらいいんですか?」
ドクター「うむ、ナースに使うつもりだったがこんな状況で使うとはな」

照「感謝します。では」

ガチャ——タタタタ


淡「照……」

当方、銃のじの字も分からない素人でして、ルパンのワルサーP38の音は例えて言うならどのような感じですか?

あと、PSの部分ですが、生意気ながら弾数9発(ですかね?)で勘弁を。一応安価ですので追加の付属品はちょいと控えておきます。ごめんなさい

なるほど、ありがとうございます。ルパン見直してみます。

今日は眠いのでまた!

——応接室

ナース「きゃあああ!」

若い男「……ぅ」

ガブ!

太った女「……ア」

ブチブチブチ!


バタン——!

照「な!?」

ナース「たす……」

ブチブチブチ!

照「っ……ぅ」

太った女「……」ユラッ

ガタ、ガタ

照「なんでこんなことを……」

スッ

照「同じ人間同士で……」
照(撃つのか……その人間に)

ナース「はやく……撃って」
照(撃ち方なんて……)チラ
照(いや、ここを外すのか)カチ

照(なぜだろう……なんとなく撃てる気がする。撃ち方が……)

ス——カシャンッ

照(イメージできる……)ゾクゾク!

パンッ——バシュ!

太った女「……ガガ」ヨロ

照(外した。ううん、もとから手元がずれてたんだ……当てたくなくて)

ナース「い……や……しに…」

照(いや、迷っては……)

女の子「……」ガシッ

照「しまっ!? 放して!」

ゲシッ!

太った女「……アア!」ガバ!

照(やられる!)

——パンッ!パンッ!パンッ!


ドサドサッ——

照「はっ……」ブル

照「……っ」

——パァン!パアン!

若い男「ウ……」ユラ

——ドシャ

照「……はあッ……はあッ」
タタタ

照「だ、大丈夫ですか」

ナース「………」

照(息を……していない……)ドクンドクンッ

照「ぅ……おぇ」グッ

照(抑えて……まだ、近くにいるかもしれない)スクッ
テクテク——パリンッ

——パキンッ

キョロキョロ

照(外にいる……)スッ

——パアン!

——ギィ

照「はっ!」クルッバッ!

チャキ

菫「や、止めろ! 撃つな!?」サッ

照「あ……菫」ズシッ

照(あれ……急に重くなった……気がする)

淡「ひいいい……」

ダキッ!

竜華「ちょ、抱きつかんで……って、うおええ?!」
ヒシッ!

照「……あ」スッ

カチ

ゴトッ

ドクター「ナースは……」

照「……」フルフル

ドクター「そうか……」

菫「この人達が、さっきのやつらみたいに……?」

照「うん……そう」

竜華「……頭からみんな血が出てる……ぅ」クラッ

淡「ジュル……はっ!」クルッ
竜華「ちょお、淡ちゃん?」

淡「トイレ……」

バタバタバタ!

菫「お、おい淡」

竜華「まさか……」


竜華「うちも付き添ってくるわ!」

タタタ

ドクター「……照ちゃん」

照「はい……」

ドクター「この部屋からいったん出るんじゃ……」

照「ああ……はい」

チャキ

ドクター「いや、拳銃はそのまま置いといてかまわん」

照「しかし、外に……かなり……すぐに逃げた方が」

ドクター「なんと……」

菫「逃げれるのか……?」
照「分からない……」

眠くなってきましたのでまた!

照(私がナースを縛らなければ……彼女はもしかしたら)

菫「ドクター……車か何かは?」

ドクター「悪いが何もない」

照(でも、なぜだろうか……撃った余韻がまだ身体の中に燻ってる)

菫「照……?」

照(……蹴り飛ばした感覚が離れない)

菫「おい、照!」

照「あっ」ビク

菫「ここを出た方がいいと思うんだが……」

照「菫……ナースの人」ボソ

菫「それについては今語り合うべきではないだろ。安全を確保する方法を考えよう。私は……ひどい奴だと思うか?」ボソ

照「いや……ひどいのは」

菫「照、考えるな」

照「でも」

菫「ここは危険だ。早く出よう。私は淡達を呼んでくる」

タタタタ

ズルズル——


ドクター「なんの音じゃ……」

照「これは……」

ズルズル——ボトッ

ドクター「ナースなのか……?」ヨロ


照「ドクター」

ガタ——チャキ

照「下がって」

ナース「……」ググ

ドクター「っ何ということじゃ……早すぎる」


照「早い……? ナースの人は……どうして動けるんですか……?」

ズリズリ

ドクター「いや、あれは運ばれておるだけじゃ……宿主が死んでしまった寄生虫によって……」

照「……寄生虫。これは全てそれのせいだと言うことですか?」

ドクター「ああ……」

照「……じゃあ、淡達もいずれ……」

ドクター「あの二人もいつかああなるのじゃ……これを」

ガサガサ

照「なんです?」

ドクター「あの子達に渡しといてくれ」

照「……どういうことですか?」

ドクター「ちょいとナースと二人っきりで大事な話があっての」

照「そういうことではなくて……」

ドクター「人に聞かれたくないんじゃ」ニコッ

照「……」

ドクター「その銃はあと何発残っとる?」

照「一発です……」

ドクター「そうか……」

照「ドクター、あの」

ドクター「返してもらってもかまわんかい?」

照「しかし……」

ドクター「頼む」

眠すぎて耐えられないのでまた!

照「……」

スッ、カチャ

ドクター「ん、じゃあ、出ていってもらってかまわんかのお?」

照「ドクター……でも」

ドクター「何度も言わせんでほしいんじゃが」

照「……」

ドクター「完全に囲まれる前に、頼むから、もう行ってくれ。ここは傷病者や死人を出すところではない」

照「……」

ドクター「ああそうそう。また、サインをもらえるかのお? 孫が喜ぶのでなあ」
照「ええ……」

ドクター「ありがとう———ほらほら、行った行った」
トン——

照「っと……」

テク———テク

ドクター「グッドラック」

照「……また、ここに来ます。必ず」ペコ

——ガチャ

ギィ——バタン


バタン———

照「……」

ガンガン! ガンガン!

パン!

照「……」ゾクッ

ギシッ

菫「照……? ドクターは?」
照「……ここに残ると」

菫「……なんだと?!」

バッ

ガシッ

菫「なぜ止めるんだ!?」

照「もう遅いから」

菫「な……」

照「それより、早くここを離れよう。淡達は?」

菫「玄関に待たせているが……」

照「わかった」

テクテクテク

菫「照……?」

照「何ぼうっとしてるの? しっかりしないと、次は私たちがああなってしまうかもしれないよ」

テクテクテク———

菫「あ、ああ」

タタタタ

車内——

竜華「ドクター無事逃げれたんか?」

照「たぶん、裏口から逃げたはず」

菫「……」

竜華「やっぱ信じられんけど……やばい事態が起こっとんやな……」

照「そう言えば、ドクターから預かりものが」

ガサガサ

竜華「運転しながら見れへんのや。読んでくれるか?」

照「いや、奈良県の大学の住所と誰かの名前が書いてあるだけだが……医学部の研究室?」

竜華「なんやて! もしや、そこにマフラーさん連れてけっちゅうことちゃうか?! なあ、淡ちゃん! ……淡ちゃん?」

照「淡?」クル

淡「……」

菫「淡、気分でも悪いのか? しんどいのか?」

淡「……ない」フルフル

照「どうしたのか、正直に言って、淡」

淡「や……」フルフル

照「お願い」

淡「ちが……もん」フルフル

照「清水谷さん」

竜華「あ、あい」

照「淡は、今何に耐えてるかわかる?」

竜華「それは……」

淡「言わな……でっ」

照「何かな?」

竜華「淡ちゃん、黙ってたら二人を危険に晒すだけや……」

菫「……まさか」

竜華「食欲っちゅうんかな……生きてるもんを襲いたくてしゃーない。うちはまだ軽いけど……その子、相当きとるかも……」

お先に寝ます。ではまた。

淡「そんな……じゃない……し」

菫「……じゃあ、淡は」

竜華「そのうち私らを……襲う。そうなれば」

淡「止めて! 違うもん!……ハアッ……」

竜華「何も教えずに宮永さんらを傷つけることになってもかまわんのか?」

淡「違う……絶対にそんなことしないもん」ギュウ

菫「淡……」

照「……ドクターには治らないと言われたの?」

竜華「……希望はあるで」

菫「……それが、この住所と関係してくるというわけか」

竜華「そこに松実宥を連れていけば何かわかるかもしれへん」

菫「なぜ、そこで阿知賀が出てくる?」

竜華「彼女がもしかしたらこの感染症を治すヒントになるかもしれんのや。そのために、奈良の彼女の下に急がなあかへん……」

照「……」

菫「淡は……間に合うのか」

淡「だから……だいじょぶー……まあ、奈良観光もいいよねって……思うけど」

照「清水谷さん……」

竜華「ん……奈良行くんか?」

照「あなたは……園城寺さんを残してはいけないでしょう?」

竜華「まあ、連絡つかんっちゃつかんのやけど……でも、なんや大丈夫な気がするねん……それは分かる」

照「……傍にいてあげられる時に傍にいることが、大切なんじゃないかな」

キキッ———!

菫「うわあ?!」

照「っ……清水谷さん?」

竜華「あんた……なんやねん」

照「……なに?」

竜華「信じてへんの……?」

照「何を……」

竜華「希望はある言うんも、淡ちゃんの大丈夫言う言葉も何にも聞いてへんの?」

照「ちゃんと聞いていたし、信じている」

竜華「そうか? 奈良へ行く気もあるんか?」

照「……」

菫「照?」

竜華「やっぱりな。どうせ治らん思うてんのやろ……」

今日はここまでで失礼します。

照…
救いがあるといいな

照「奈良へ行って何か変わるという証拠はある?」

竜華「そんなん無いけど……でも」

照「行って、いたずらに期待して、体に負担をかけてしまうことになりかねないとは思う」

竜華「じゃあ、なんや。あんたはうちらに、自分が意味分からん化け物みたいになるんを指を咥えて待っとれ言うんか」


照「そうは言ってない……理想論は危険だと述べただけ。淡が治る確率はいったいどのくらいだろうね。発症して誰かを襲うとなれば他の人にも危害が及ぶ可能性があるよ」

菫「なあ、おい、止めないか。淡は、お前を庇ってこうなったんだぞ」

淡「菫…そういうのいいから……」

照「いいよ……そこは恨まれてもしょうがないから」

淡「……てる……どうしちゃったの……へん」

照「変?」

淡「なに……考えてるのか…わかんないよ」

照「私は、割り切って考えてるだけだよ」

竜華「だから、それは諦めてるちゅーことやろ」

淡「そー……なの?」

照「私の考え方に賛成しろとは言わないけど」

なんかもうどうしようもない空気ただよう・・・シリアルとは一体・・・

菫「照、議論している場合じゃない。行くか行かないかだ。私は行く。おまえはどっちなんだ」

照「……」フルフル

淡「……じゃ、じゃあ私も……」

菫「淡」

竜華「淡ちゃん」

淡「ぅ……やだ……行こうよ……てる」

照「淡は……行く必要があると感じたんだ。なら行くべきだ」

淡「一緒には……いて……くれないの?」

照「いてあげたいよ」

淡「なら」

照「でも、一緒にはいられない」

淡「だからわか……んない…よ……てるのバカ」

照「ごめん、私、車降りるね」

竜華「あんた、ほんまにええんか?」

菫「照……淡に必要なのは」

照「私には……どうも無理みたいだ。菫……後をお願い」

キキィ——

淡「竜華……?」

照「ありがとう」

ガチャ

竜華「こんな所でほんまに降りるんか。あんたさっき言うたやん。大切な人の傍におれって」

照「……呆れてくれてかまわないよ」

バタン

淡「……っ」

ギュウ

菫「淡、痛い」

淡「……私、てるに嫌われ……たの?」

菫「わからん……」

竜華「ほんまに、わけわからんわ……」

淡「あんなに……なっても……私はてるや菫だけは……襲ったりしないもん……」

菫「……ああ」

淡「でも……やっぱり化け物……みたいなの嫌……かな? 襲われたく……ないよね」

菫「……すまない、ちょっとここで待っていてくれ」

ガチャ

竜華「あ! ちょお!」

バタン!

淡「すみ……れ」

タタタタ——

菫「照!」

照「……」

ピタ——

照「もう出発しないと間に合わないよ」

———テクテク

菫「おまえ……淡を治したくはないのか?」

照「治ってほしいよ。心からそう思う」

菫「じゃあ、何を意地になってるんだ……! 淡が苦しんでいるのに、今、一生懸命にならない理由があるのか?」

照「……だから」ボソ

菫「?」

照「……耐えられない。大切な人をまた失う……私には耐えられない」

菫「……また?」

照「淡が私たちを襲うようになれば、菫はどうする?」

菫「それは……」

照「……殺すしかないよね。私には無理、だから逃げた。軽蔑して恨んでくれてかまわない。むしろ、その方が菫も楽だよね」

菫「そうしないために、頑張るんだろ……」

照「頑張った分、反動も大きいんだよ……ひどい人間だよね。淡より自分が大事なんだから」

淡「ちがうよ!」

照「淡……安静にしてないと」

淡「てるはいっつも、私のやりたいようにさせてくれた。菫と違って私のわがままに嫌な顔一つしなかった」

照「嫌なんかじゃなかったから」

淡「ううん——だから、今度はてるのしたいことを私が聞くの。このまま、てるを置いて奈良へ行くことがそうならそうするもん……」

照「……」

淡「……怪物みたいになる前に殺してくれたってかまわないよ」

照「そう言うと思った……私はただ生きててほしいんだ。……死ぬなんて言わないで!」

淡「てる、ホント素直じゃないんだから。つまり、自分より淡ちゃんが大事すぎて耐えられないんでしょ? そういうことじゃんかね。やっぱり私たちラブラブだね!」

パチパチパチ

恒子「いや、感激した! 若いってすんばらしいよね!」

照・菫・淡「……」ポカーン

健夜「こ、こーこちゃん?! 黙って見ててって言ったのに!」

恒子「い、いやついね……あ、どうぞお続けください」

健夜「ほら、車戻るよ」

ズリズリ——

ガチャ、バタン


菫「いや、待て待て待て」

今日はここまでです。ではまた!

>>101
救いあるある詐欺にならないよう頑張ります

>>103
少し暴走しました

雰囲気ぶっ壊れたし
一気にギャグに流れを変えるか………

淡「菫……そういうのいいから」
淡「菫と違って嫌な顔一つしなかった!」
菫「いや、待て待て待て」
照「菫‥‥‥後をお願い」
菫「(´;ω;`)」



>>112
楽しいSSにしたいのに、キャラはシリアスに向うので困りました

>>113ー115
菫さんをいじると空気が和らぐ気がします

ウィーン

恒子「あー、いや、ごめんってマジで……なかったことに」

健夜「……できるわけないでしょう」

照「あの、何をして?」

恒子「ご、ごほん。見ての通り、ドライブ中。あなたたちこそ何やってんの? ここ危ないよ?」

菫「いえ、今から奈良へ行くような行かないような」

恒子「どっちやねん」

照「行くのはその二人です。私はここに残りますから」

淡「てる……もう……ばかばか! オタンコナス! ヒラメ!アンポンタン!」

照「ごめんね……」

淡「知らない……菫!」

菫「な、なんだ?」

淡「私……もう車に乗るから…てる連れてきて!」フラッ

照「淡!」

淡「へいき……だもんね」

テク——テクテク


思いの外眠いのでまた

大変遅くなりましたが、生きてます!
書きためなくノロノロですが続きます。
見て下さってる方、ありがとう!

恒子「ふむ、なーに? なんかわけありっぽくない?」

健夜「あ、ちょっと恒子ちゃん?!」

ガチャ、バタン!

タタタタ

恒子「あんたら、この辺はほんと物騒なんだってば」

菫「それは承知していますが・・・」

チラ

照「・・・」

恒子「よし、あいわかった! てるちゃんは私が後で送ってあげる!」

菫「へ?! あ、い、いやいいです 」

恒子「いいっていいって!遠慮し・な・い・で」

菫「遠慮とかではなくて!」

カキカキ

恒子「これ、私の電話番号ね。向こう着いたら連絡ちょうだいね」

菫「だ、だから・・・て、照?!」

テクテク

照「・・・頭の整理がつくまで、お世話になります。菫、そういうわけだから」

菫「ちょ、いや待てって」

恒子「はーい、とりあえず車に乗って。話はそれから。菫ちゃんは急がないとヤバいんじゃないのかな?」

菫「・・・っ、よくわかりませんが照を絶対連れてきていただけるんですね?」

恒子「お任せあれー」

菫(悪い人ではないんだ。善意? なのか興味本意なのかいまいち分からないが・・・我々には時間がない)

菫「・・・照、本当に」

照「菫、もう行って・・・色々ありすぎて、私も混乱してるんだと思う」

菫「・・・恒子さん、こいつのこと頼みましたよ」

恒子「はいよ! ほら、菫ちゃんは急いだ方がいいんじゃない? 照ちゃんは車に乗った乗った」

照「はい・・・菫、淡をお願い」

菫「・・・私の手に追えるかわからない・・・照、必ず・・・来い」

クル、ザッザッザ————

照「・・・うん」







ガチャ、バタン

恒子「すこやん、お待たせ! 車出していいよー」

健夜「恒子ちゃん!? 何で二人?!」

照「お世話になります」

恒子「はい、お世話しまーす!」

健夜「・・・はあ。今に始まったことじゃないけど、犬の次は人間か・・・」 チラ

照「?」

健夜「うん、いいの。大丈夫、歓迎するよ。うん、話たくなったら話してね・・・」ニコ

恒子「あの子達、出発したみたいね」キョロ

照「・・・」チラ

ガチャ

恒子「だあ!? ストップ!?ストップ!?」

ガシッ!

照「お世話になりました」グググっ

健夜「はや!?」

恒子「お届け先に着くまで、話し合いましょーや!」

グイグイ!

照「話すことなど、ありません」グググ!

恒子「すこやん! とりあえず、出しちゃって!」

健夜「はいはい・・・いいのかなあ」

グッ

ブロロロ————

照「!?」

ドサッ!

今日はここまでです。ではまた!

照「つっ……」

恒子「ほら、危ないじゃん」

健夜「……大丈夫?」

照「……私を乗せることに何か意味があるんですか?」

恒子「意味? って、何かあるかなすこやん?」

健夜「私に聞かれても困るんだけど……ていうか、何か考えがあって乗せたんじゃないの?」

恒子「いんや」

健夜「……うん、そう言う人だよね。わかってたよ。そういう所も好きだよ……」

恒子「え、他にはどんな所が好きなの?」

健夜「え……教えなきゃだめだの?」

恒子「後でゆっくり聞かせてもらおうか!」

照(何でこんなに平和なんだ……)

恒子「おお? どうしたね? 怖い顔して、心配しなくても私らといたら安全だからね。っていうか主にすこやんといたら」

照「?」

恒子「魔除け的な」

健夜「その言い方止めてって言ってるよねっ?」

照「どういう……」

恒子「なんかさ、すこやんと一緒の時って、あの不死身さん達とのエンカウント率少ないんだよね。ホントこの三十路運だけはいいのよ」

健夜「褒めてるんだよね?」

恒子「たぶん、私なんか少しでもすこやんと離れたら、一瞬で餌食さ!」

健夜「笑顔で縁起でもないこと言わないで……」

 

ドオオオオオン!!

ガダダダ!!

健夜「きゃあ!?」

恒子「わあほ!!?」

照「?!」バッ

健夜「何、地震?!」

恒子「運が良いとかって言った矢先にこれですかい……」

照「二人とも、向こうのビルの裏手から煙が」

健夜「あそこって確か工場がいくつか立ち並んでたよね……」

恒子「やばいって! よおし、すこやんあそこにフルアヘッド!!」

照「何を」

健夜「寄り道してる時間は……?」

恒子「ないね! でも、報道って言う使命がそうはさせてくれないみたいです。あと人命救助!」

照「危険です……」

健夜「そうだよね。うん、その意見に賛成。……でも、まあ見て見ぬふりも出来ないよね……」

恒子「てるりん、ちょっとだけ奈良に行くの待ってね!」

健夜「まだ、宮永さんは行くって言ってないからね?」

恒子「細かいことは気にしなーい! それ、現場は待ってはくれないんだから、急いで急いでッ」

照(一体……この人達は何が目的なんだ……)

健夜「もお……宮永さん、恒子ちゃんちょっと飛ばすからしっかり捉まっててね」

恒子「サツにお気をつけあそばせ」

健夜「そんな正義感のある人がまだいたら、むしろ嬉しいんだけど……」

照(それに、この状況でどこか余裕がある……なぜ……?)

恒子「てるりん、大丈夫。危なくなったら撤退するから安心おし」

照「……はい———」



今日はここまでです。おやすみなさい

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