【艦これ】 長月「9月」 菊月「9日」 【SS】 (120)


  みーんみんみんみ~・・・・・


長月「―――暑いな」タラー・・・

菊月「んっ、そうか?」フム・・・

長月「えっ。暑くないのか?」キョトン・・・

菊月「別段、然程」サラッ・・・

長月「……そうか」ポリポリ・・・



   みゃーみゃーみゃー・・・・・



長月「しかし、もう9月だというに。残暑というヤツだろうな」ゴロン・・・

菊月「残暑で……ござんしょ―――」ボソッ・・・

長月「何か言ったか」チラッ・・・

菊月「―――いや、何でもない」フイッ・・・

長月「……、」ジトー・・・

菊月「……何だ」フイッ・・・

長月「菊月。オマエ偶にバカだよな」ジー・・・

菊月「んなっ!」バッ・・・



   ジージジジジジジジー・・・・・



菊月「そういえば」フム・・・

長月「ん?」チラッ・・・

菊月「おかあs……鳳翔さんが『かぼちゃぷでぃんぐ』なるモノを拵えたらしい」コクッ・・・

長月「今オマエ間違えて『おかあさん』って言いかけたろ」ジー・・・

菊月「い、言う訳なかろぁ!」フイッ・・・

長月「声裏返ってるぞ」ニヤニヤ・・・

菊月「黙りゃ……黙れ! その減らず口縫い合わせるぞ!」ムギギ・・・///

長月「はいはい、菊月は『く~る』だなぁ」トコトコ・・・

菊月「こ、のぉ……待て長月! 貴様! 待たんかっ!!」ウガアアァ///




   にゃんにゃんおー・・・・・




金剛「ンン~っ。おバカな子ほどカワイイですネー……ちょっと飴ちゃんあげてきマース♪」ニマニマ・・・コソコソ・・・シュタッ・・・

青葉「お供しますよー。川内サンと長門さんが来る前に独占取材しちゃいましょ」ニヤニヤ・・・コソコソ・・・シュタッ・・・

日向「ちょっとそこの不審者二人。止まりなさい。職務質問させて貰お―――って消えた!?」ギョッ・・・

千歳「付近の偵察機からの反応ロスト! これは……まさかっ!?」ギョッ・・・

神通「川内姉さんの夜戦=ジツの応用。あの変態四天王、此処まで策を……私達もレベルアップしないとダメですね」ムゥ・・・


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1410184862

※注意!


・艦これSSです。亀スレ。特に書き溜めとかしてないんで徒然書いていきます。

・目標:3レス/day。ほのぼのスレッド。

・安価お願いするかもしれませんので犯罪にならない程度に協力お願いします。

・提督は半分不在みたいなもんです。秘書艦はローテー。

・ちな...

【艦これ】 文月「7月だよぉ~♪」 【SS】
【艦これ】 文月「7月だよぉ~♪」 【SS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404222773/)

 ↑ の続きみたいなものっぽい。先に読んでおくと心の準備が出来るかもしれません。


・最後に―――慢性的な皐月病患者の皆さんは陸奥さんの第三砲塔かヤマトさんの第三艦橋勤務を命じます。



それではボチボチお付き合いください。


 ~ 冷静と情熱の間は? ~



  ドーン・・・ボーン・・・ドゴーン・・・・・



天龍「―――よーし! 一同そこまで。整列だ」ピー・・・

駆逐艦's『はいっ』ザッ・・・

龍田「今日の成績は上々よん。全員花丸あげちゃいます」フフッ

天龍「しかしだ。甘んじず日々研鑽する事。そんじゃ射撃訓練は以上。掃海担当以外は戻って艤装の整備だ」ビシッ・・・

駆逐艦's『お疲れ様でした』ビシッ・・・



   ワイワイ・・・ガヤガヤ・・・・・



陽炎「長月、お疲れ」ポンッ・・・

長月「おう」フゥ・・・

陽炎「なんか今日成績良かったじゃない。どうしたの?」フフッ

長月「大して変わらないよ。マグレだ、マグレ」テクテク・・・

陽炎「またまた御謙遜をー。日頃の自主練の成果ってヤツですかねぇ」ツンツン・・・

長月「そう思いたいが、どうだかな」ポリポリ・・・


菊月「フフフ……さては、女だな」ヌッ・・・


陽炎「うぉをっ!? ビックリした?!」ビクッ・・・

長月「オマエは突然現れて何を言ってるんだ? というか菊月。掃除当番だろ」ジトー・・・

菊月「なぁに気にするな。話を戻すが……今日は合同訓練で、愛しき麗しの寡黙な少女が居たからな」ニヤリ・・・

陽炎「えっ……あー」チラッ・・・

長月「か、関係無いだろう」ピクッ・・・

菊月「何が関係無いのだ?」ニヤニヤ・・・

長月「だから霰の事は別に意識なんか―――」ムゥ・・・

菊月「誰が霰だなどと言った。私はそこまで言ってないぞ」フフッ

長月「―――……オマエっ」グゥ・・・///

陽炎「まぁまぁ。菊月もからかわないの」クスッ


長月「コイツ……覚えてろよ」ジトー・・・

菊月「ふふっ。キラ付け状態のヤツに言われても説得力が無いな……っと、噂をすれば長月の後ろに」クイッ・・・

長月「っ!?」パッ・・・



文月「―――てんっちゃんはねぇ~♪ てーんりゅーっていーうんーだホーントーはね~♪」ピョコピョコ・・・

天龍「おい文月。その調子外れな歌止めろ」タラー・・・

皐月「だーけーどーカワイィかーらー自分のこーとー『てんちゃん』ってよーぶんだよ~♪」ルンルンッ

文月・龍田「「オカシーね~てんちゃーん♪」」ニコニコッ

天龍「言わねぇよ! 皐月と龍田もノってんじゃねぇ!!」ウガアアァ!



長月「―――……ぇ」ポカーン・・・

菊月「ぶッはっ!!」プフー!

陽炎「ちょっ! 色々とアカンでしょ」プルプル・・・

長月「オマエ本気でブッ飛ばすぞ」ギリギリギリ・・・///

菊月「おお、怖い怖い。これ以上怒られる前に退散するか」ニヤニヤ・・・

長月「ったく……陽炎。何だその目は」ムゥ・・・

陽炎「いやいやぁ。楽しそうで何よりだなって」フフッ

長月「オマエまで悪ノリするか」ハァ・・・

陽炎「ごめんごめん。さ、戻りましょ。掃除の邪魔なっちゃうし」クイッ・・・

菊月「そうだな。まぁ手伝ってくれるなら構わんぞ。きっと掃除班一同助かる」ニヤッ・・・

長月「うるさい。帰ってさっさと飯にする」プイッ・・・

菊月「まぁそう言わずに」スッ・・・

長月「喧しい。陽炎、行こ―――」



  どんっ・・・・・



長月「―――ぅをっ! おい菊月。いい加減に、し……ろ」イラッ・・・クルッ・・・

霰「痛たた……ごめんなさい」ペタン・・・

長月「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ!!?」ギョッ・・・

霞「なぁにドジやってんのよアンタは。下ばっかり向いて掃除してるからそうなるのよ」ヤレヤレ・・・

霰「うん、ごめん……長月、大丈夫?」ヒョコッ・・・

長月「」

霰「……長月?」キョトン・・・

霞「ちょっと。当たり所悪かったんじゃないの?」ジー・・・

陽炎「えっと……あははは。多分平気だよ」タラー・・・


霞「そう?」フム・・・

菊月「霰、気にしなくていいさ。それより……人の所為にしといて謝罪の一つも無しか。困ったモノだな」ニヤニヤ・・・

長月「」

霰「……えっと」チラッ・・・

霞「教官呼ぶ?」チラッ・・・

陽炎「面倒な事になるから止めてあげて。おーい、長月さんやー。正気に戻れー」ユサユサ・・・

長月「                           っ!?」バッ・・・

菊月「戻ったな」ハハハッ

霰「長月。ごめんなさい。痛かった―――」


長月「メディイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッッックっ!!」ガシッ・・・


霰「―――ふぇ!?」ビクッ・・・

長月「け、怪我はないか!? 艤装に損傷は!? 頭とか打ってないか!? 眩暈はしないか!?」アタフタ・・・

霰「え、あ、うん」タラー・・・

長月「そうか。しかし何処にぶつかった!?」ダラダラ・・・

霰「か、肩だけど。それより長月こそ」チラッ・・・

長月「私の事なんか如何でもいい! それより肩だなっ! 急いで工廠に……いや、医務室に向かおう!」バッ・・・

霞「ちょい待てアラコン(霰・コンプレックス)女郎。早とちりしてんじゃないわよ」ハァ・・・

長月「えぇい! 邪魔をするな! もし霰の柔骨が複雑骨折でもしてたら如何する気だ!?」アタフタ・・・

霞「してる訳ないでしょ!」ウガー!

陽炎「あー長月さーん。冷静になってー」ハァ・・・

菊月「フフフフ……やはり卯月や文月の妹なだけはあるな」ニヤニヤ・・・

霰「貴女の姉でもあるんだけどなぁ。それより掃除しないと」ウーン・・・

長月「そんなもの菊月が二人分働くから気にするんじゃない! 早く行くぞ!!」ガシッ・・・ビューン・・・

霰「ああぁ~れぇ~・・・・・・……...」キィーン・・・

菊月・陽炎・霞「「「……、」」」タラー・・・



 みゃーみゃーみゃー・・・・・


   ぽかーん・・・・・




霞「えっ、いや……いやいやいやっ! あんのクソ熱血艦がぁ」ギリギリ・・・

菊月「まったく、我が姉ながら可笑しなヤツだ」フッフッフッ・・・

陽炎「あはは……とりあえず追うよ」ポリポリ・・・

霞「陽炎! アンタは霰(あの子)の代わりに掃除手伝って!」ムンッ・・・

陽炎「うぇ!?」ピタッ・・・

菊月「そうだな。彼奴等は放っておいても大丈夫だろうて……それより」クイッ・・・


龍田「―――おーい。早く掃除してねー」ジトー・・・


菊月「オッカナイのが睨んでるんだ」ポリポリ・・・

陽炎「……貧乏くじね」ヤレヤレ・・・








  カーン・・・カーン・・・カーン・・・・・








長月「医務当番!! 急患だっ!!」ガララッ・・・

霰「だから何とも無いって」ヤレヤレ・・・

??「やぁいらっしゃい……なんとっ! これは酷い! 肩をヤったのか!?」ジー・・・ ← 白衣のつけ髭ビッグ⑦

??「ナガモ…ゲフンゲフンッ…Dr.長間! CTの準備はOKネー!」クイッ・・・ ← 英国産ピンクナース服

??「はいはーい。放射線室はコッチですよー。どうぞどうぞ」ガチャッ・・・ ← 禿カツラの狼

??「服は此処に脱いでね。あ、長月も一緒に撮っちゃいな」ニコニコッ ← 忍者(?)

霰「ぇ……きゃあああああああぁ!!」イヤアアァ!!

長月「っ!?!」アタフタ・・・


あきつ丸「全員そこを動くな!」デアリマス!

??'s『アイエエエェ! 憲兵=サン!?』ナンデェエェ!?


   ~ 白露&十五夜 ~



      シトシトシト・・・・・



三日月「―――菊月姉さん。さっき廊下で長月姉さんが探してましたよ」ガチャッ・・・

菊月「あぁ。多分、明日の秘書艦の件だろう。長月は今月の『月直』だ」フム・・・

三日月「引き継ぎのアレコレですね……そういえば今日の秘書艦は」チラッ・・・

菊月「うん。今日は特別だな。とりあえず行ってくる。留守を頼む」テクテク・・・



     ホー・・・ホー・・・ホー・・・・・



菊月「待たせた。大佐は不在か?」チラッ・・・

長月「司令官は例の如く出張だ。今日は種子島に出てるらしい」ウーン・・・

菊月「ふむ? 今度は宇宙開発にでも手を出す気だろうか。まぁ好きにして貰おう……それより」

長月「おう…―――…失礼する」コンコンッ・・・



  しーん・・・・・



菊月「留守か」フム・・・

長月「いや、『二人』も居るんだ。ドチラかは滞在してる筈」ジー・・・

菊月「……開けるぞ」スッ・・・

長月「うん」ジー・・・



  ガチャッ・・・



望月「―――……、」ジー・・・

白露「―――……ハァ」ドヨーン・・・


菊月「やはり、この空気か」タラー・・・

長月「予想通りだが相性最悪だな」タラー・・・


菊月「片や睦月姉と同じ元気印。片や常時アンニュイな自堕落魔……なぁ長月、先行ってくれ」ポンッ・・・

長月「オマエが行け。人任せにするな」ピタッ・・・

菊月「貴様、月直だろう」ムッ・・・

長月「あの中に突っ込む勇気が無いんだよ! 行くなら手前で行けと言ってる!」グヌヌ・・・

菊月「くっ…―――…おい、待て! 何か話しているぞ!」クイッ・・・

長月「っ!?」ジー・・・


望月「……あのさぁ」グデェ・・・

白露「っ!? な、何かな」アタフタ・・・

望月「……衛生物品の発注準備終わった?」ジー・・・

白露「お、終わってるよ、うん」タラー・・・

望月「んっ」スー・・・

白露「あっはい……稟議書はー」スッ・・・チラッ・・・

望月「書くから」ジー・・・

白露「うん、よろしく」ポリポリ・・・

望月「……ミスってるし」ボソッ・・・

白露「えっ」ピタッ・・・

望月「ったく」ケシケシ・・・カキカキ・・・

白露「あ、の」タラー・・・

望月「……、」カキカキ・・・チッ・・・

白露「えっと……望月、さん」タラー・・・

望月「……んぁ」カキカキ・・・

白露「……何でも、ない、です」タラー・・・

望月「……、」フンッ・・・カキカキ・・・



  ボーン・・・ボーン・・・ボーン・・・・・



長月「望月いいいいいいぃ!!」ダラダラダラ・・・

菊月「察するに、白露は頑張っている様だな。だがテンパって敬語になってるぞ」ハハハ・・・


長月「望月はコミュ障の気があるからな。私だって白雪や北上さんと長時間同じ部屋に居たくはない」ウーン・・・

菊月「北上リーダーはコミュ障じゃなかろうて。意地が悪いだけだ……しかし今更だがあの二人を同時に秘書艦にするって発想がおかしい」フム・・・

長月「仕方なかろう。司令官の御考えだ」ジー・・・

菊月「大佐はイベント事を大事にするからな。それで、今日は『白露の節』と『十五夜(望月)』が重なったと」ポリポリ・・・

長月「ふざけている。私だって好きで月直なんぞしない」ハァ・・・

菊月「『睦月型は6,8,10,11,12月以外各暦通り月直および1日は秘書艦』とは、変な発想だ」ハハハ

長月「オマエと望月はまだマシだろうが。三日月なんか律義に全員の手伝いしてるぞ」ジトー・・・

菊月「それはそれ、これはこれだ。私だって明日(菊盆&重陽の句)は忙しい」フンッ

長月「それだけだろうに。まぁ三日月と望月は毎月の『三日月』&『満月』で秘書艦だがな……それより、如何する」ジー・・・

菊月「ふむ。如何って」ジー・・・

長月「このままだと碌に引き継ぎも出来ずに明日を迎える事になるぞ」ジトー・・・

菊月「それは困るが、私もあそこに突っ込みたくはない」ジトー・・・



  にゃーん・・・・・



白露「―――……あのー」ボソッ・・・


長菊月「「っ!!」」ピタッ・・・


望月「あん?」カキカキ・・・

白露「ひ、冷えてきたね。もうこんな時間だし」アハハ・・・

望月「……別に」カキカキ・・・

白露「そ、そう……ごめん」アタフタ・・・

望月「……、」カキカキ・・・

白露「……えっと」ウーン・・・

望月「ねぇ……明日の配達物、まとめたの」カキカキ・・・チラッ・・・

白露「あ、ごめん。今から」タラー・・・

望月「チッ……早くしてね。伝票張れないじゃん」クイッ・・・

白露「あ、ぅ」シュン・・・


長月「あんの根暗眼鏡があああぁ! 言い方ってもんがあるだろう。見てるこっちの胃が痛くなる」キリキリキリ・・・

菊月「拙い。折角コミュニケーションを取ろうとしているので片っ端から会話を折られている白露が不憫でならん」ハァ・・・


長月「これを一日中続けてたのだろうな……もういっそ飛び込んで望月を叱ろう」スッ・・・

菊月「待て。それでは何の解決にもならん。望月かて相手がそこまで親しい間柄では無いから、ああいう対応をしているのだろうて」ムゥ・・・

長月「だけどなぁ」ジトー・・・

菊月「……仕方ない。奥の手だ」スッ・・・

長月「何かあるのか!?」チラッ・・・

菊月「まぁ任せろ……『ゲキブツ』を突っ込む―――」フフフフ・・・





  パンパカパーン・・・プップクプゥー・・・ハニャアアアアアアアァ・・・・・





白露(―――……はぁ、早く帰りたい)モジモジ・・・

望月「……、」グデェ・・・

白露(白露型にこういうタイプの子居ないからなぁ。如何すればいいの)チラッ・・・チラッ・・・

望月「……、」カキカキ・・・

白露(アッチは常時機嫌悪そうだし……誰か助けてー)ウウゥ・・・



  ガチャッ!!



望月・白露「「っ!?」」ビクッ・・・


文月「しれぇ~かーーーんっ!! おっまたせぇ~!!」ドーン・・・


望月「……は?」ジー・・・

白露「えっ」タラー・・・

文月「……ほぇ」ピタッ・・・

望月「……何してんの」ジトー・・・

文月「しれーかんは?」キョロキョロ・・・

望月「出張」サラッ・・・

文月「えー」ブーブー・・・

白露「『えー』って、昨日から明日まで出張してるって連絡無かったかな」ハハハ・・・

文月「でもでもぉ~。私宛に電話掛けてきたってマヤちゃんがー」ムゥ・・・

望月「ねーよ。騙されたんだろオマエ」ヤレヤレ・・・

文月「」ガーン・・・

白露「あははは……ドンマイ」ポリポリ・・・

文月「んもぅ! マヤちゃんはドロボーです! ドロンジョです!」ムッキー!

望月「意味分かんねーし」ヤレヤレ・・・

白露「嘘吐きって言いたいんだね」クスッ


望月「アンタ……よく『文月語(コイツの言葉)』理解出来んな」チラッ・・・

白露「えっ! ま、まぁ」ハハハ・・・

文月「やれやれ……って、何で二人司令室にいるのん?」ジー・・・

望月「ん? あー……そういう日だ」コクッ

白露「今日は十五夜と白露の節気なんだよ。だから二人で秘書艦業」ハハハ

文月「せっき? 時代?」ポカーン・・・

白露「うーん。24節季っていって、簡単にいえば夏至とか冬至とか春分秋分とかの一つだよ……分かるかなぁ」ハハハ・・・

望月「コイツ、流石にそこまで馬鹿じゃねーよ……じゃない筈……だと、信じたい」ウーン・・・

文月「分かるもん! もっちー私の事バカにしすぎ!」ムー!

望月「いや、普段が普段だからな」ジトー・・・

文月「うきゃぱーっ! そんな事言うとー……白露ちゃんにある事ない事話すぞ~」ガルルルー・・・

望月「へいへい。んな事より早く戻ったらどうだ。早寝しねーと早起きできねーぞ」ヤレヤレ・・・

文月「言われなくても分かってるもん! あっ……そうそう。今日のお月さまねー。すんごく大きいよー」キラキラ・・・

望月「フミよ。オマエ、突飛押しも無く話区切るな」ハァ・・・

白露「あはは。そういえば十五夜だもんね。外、晴れてるんだ」チラッ・・・

望月「あー忙しくて見てなかったな」ポリポリ・・・

文月「ダメだよぉ! もっちーの日なんでしょ~」グイグイッ・・・

望月「おまっ、引っ張んなし」ウェー・・・



  ザザーン・・・ザザーン・・・・・



文月「ほらっ! こっちの窓から!」バーン・・・

白露「わぁ……綺麗」ジー・・・

望月「……、」ジー・・・

文月「『きゅーしゅーのめーか』だって! きぃちゃんが言ってた!」キラキラ・・・

望月「は? ひよこ?」キョトン・・・

白露「それ東京銘菓じゃない?」ハハハ・・・

望月「いや、福岡っしょ」チラッ・・・

白露「そうなの? って、そうじゃなくて……『中秋の名月』でしょ」ポリポリ・・・

文月「そうともいう」ウンウン・・・

望月「全然違ーよ」ヤレヤレ・・・


文月「あのねっ。月には兎がいてー―――」キラキラ・・・

望月「あーはいはい。モチついて踊ってんでしょ」ジー・・・

白露「あはは、可愛らしいねー」クスッ

文月「―――『あぽろ計画』の時から今日に至るまで、月の海にやってくる人類と戦争してるんだって」サラッ・・・

望月「怖っ!? 何その発想!?」ギョッ・・・

白露「メルヘンの欠片も無いよ」タラー・・・

文月「まぁまぁ。あ、そういえばほーしょーさんが月見団子作ってたから持ってくるねー! 待ってて待っててぇ~」トコトコ・・・

望月「ちょっと文月! 私達まだ仕事中で―――」



  バタンッ・・・しーん・・・・・



望月「―――……あんの脳味噌ユルふわ駆逐艦が」ハァ・・・

白露「ふふっ。楽しいお姉ちゃんだね」クスッ・・・

望月「姉と思った事ないけど、疲れるよ。まぁ退屈はしないけどさ」ポリポリ・・・

白露「だろうね。折角だしお茶淹れるよ。ずっと休憩無しだったでしょ」コクッ

望月「だな……あー眠っ」グデェ・・・

白露「もうちょっとだから頑張ろ」ハハハ・・・

望月「おー。まぁあとはフミを如何あしらうかってのも考えなきゃな」ゴロン・・・

白露「それは骨が折れそうだね。ウチの夕立とか涼風とも違うタイプだもん」アハハ・・・

望月「アンタ含め白露型の6隻なんか可愛いもんだろ。アイツ1隻で変態四天王と同等に騒がしいわ」ヤレヤレ・・・

白露「そんなにっ!? ヤンチャだってのは知ってたけど」タラー・・・

望月「アイツの破天荒さ嘗めたらダメだよ。ある意味夜戦時の時雨&夕立よか危険だわ」ジー・・・

白露「……まぁじで」タラー・・・

望月「まずアイツ、黙るって事が大っ嫌いだからさー……―――、」



  アレコレソレドレ・・・カンコレアンドレ・・・・・



長月「―――……一安心か?」フム・・・

菊月「大丈夫だろう。一度話題に乗りさえすれば白露のコミュ力で如何とでも出来ようて」フフフ・・・


長月「だと良いがな。しかし流石は文月だ」ハハハ・・・

菊月「オマエもだが他の姉妹達は文月を過小評価し過ぎだ。彼奴のコミュニケーション力は凄まじいぞ」コクッ

長月「それは知っているが評価云々の問題じゃないだろう」エー・・・

菊月「森羅万象皆兄弟思考だ。天皇陛下だろうが敵司令塔だろうが、猫だろうが妖精だろうが友達扱いだぞ」タラー・・・

長月「何が凄いんだ。下手すりゃ切腹ものだって」タラー・・・

菊月「だからこそ、それを上手く導いてやるのが姉妹艦と旗艦の役目だろう」フフフッ

長月「……やっぱオマエも変わってるよな」ハァ・・・

菊月「なぁに。シスコンの類だと思ってくれれば良い」ニヤリ・・・

長月「オマエそんな玉じゃないだろう……おっと、フミが戻ってくる」スッ・・・

菊月「隠れるぞ」スッ・・・

長月「うん。でも、なんかこれ、引き継ぎ出来ない流れじゃないか?」タラー・・・

菊月「え……んむっ!?」ピタッ・・・タラー・・・

長月「はぁ……やっぱりオマエ、何処かで抜けてるよな」ヤレヤレ・・・






 ウーサギウサーギー ナーニーミーテーハーネールー ジューゴヤーオーツキサマー ミテハーネールー・・・・・






兎の着ぐるみ(?)『―――はーい。よいこのみんなー。私をモフモフしても良いぞー』ムンッ・・・

川内「長門は身体張るねー……私は恥ずかしいから那珂にバニーガール衣装着せました」グイッ・・・

那珂「ちょ、川内ちゃん!? これ色々恥ずかしいんだけどっ!! 那珂ちゃんグラビアNGだし!」キャアアアアアアアァ////

金剛「ぐっ……被ったネー……しかし! コッチは際どいトコまでNo problemだヨー! Hey,Come'n!!」ガシッ・・・

榛名「は、榛名は、だ、大丈夫…・・・・・…じゃないですよおおおおぉ!! この衣装胸こぼれそうなんですけどっ!?」イヤアアアアアアァ/////

青葉「ウヒョー!! 那珂ちゃんさーん! 榛名さーん! コッチに目線お願いしまーす!」カシャッ! カシャッ!!

北上「今日は私も準備したよー……阿武隈っちー。早く出てきてー」グイグイッ・・・

阿武隈「無ぅ理無理無理無理ぃっ!! 何て恰好させるのよぉ!!」カアアアアアァ///// ← セ○ラ○ム○ンのコスプレ。


弥生「ねぇ……兎的にアレどうなの?」チラッ・・・

卯月「全員『月黄泉(地獄)』に堕ちるべきだぴょん」ジトー・・・

はい、今晩は此処までです。
明日投下できれば長月と菊月の秘書艦話を入れたいです。それ以降になる様なら前スレのリクエスト継続かなと。

因みに、今更かもしれませんが名前欄もネタになってました。暇な時読んでみてください。

それでは質問とか意見とか罵倒とかよろしくです。また次回! ノシッ"


白露ネタをようやく見れた
因みに昨日が中秋の名月で、明日が望月だ

これ白露か?
白露らしさゼロじゃねぇか どっちかっていうと五月雨っぽいし

自分の中での白露とはそんなに遠くないべ

朝潮ちゃんと三日月の真面目会話にふみ乱入とか見たいの

こんばんわ。遅くなってすいません……もう月半ばだ。今から書き溜め投下してもいいかしら。


>>18・・・暦上、中秋の名月は9月8日でしたが、天文学上は9月9日らしいですね。所謂スーパームーン。

>>21・・・すいません、弱々しい白露をイメージして書いたらまんま五月雨っぽくなりました。常に一番一番言わせるのは難しいです。。。


では、ボチボチ投下。寝落ちたらゴメン。


  ~ ほめられてのびたい娘達 ~



    カーン・・・カーン・・・カーン・・・・・



睦月「―――ふんふふーふんふふ~ふんふ~ふーん♪」テクテク・・・

長月「姉よ。随分と機嫌が良い様だな。良い事でもあったか?」チラッ・・・

睦月「んー。ちょっとねー」ニコニコッ

長月「ふむ?」キョトン・・・

如月「大佐に撫でて貰って機嫌が良いのよねぇ」クスッ

長月「あぁ、そういう」チラッ・・・

睦月「えっへへぇ。まぁ偶にはねー」ニコニコッ

如月「偶にはって、貴女結構撫でられてるじゃない」フフッ

睦月「そうかなぁ。ま、細かい事は良いのですよー」ニンマリ・・・

長月「あの手に撫でられて痛くないか?」タラー・・・

如月「しーっ。折角上機嫌なんだから余計な事言っちゃダメよん」フフッ

長月「はぁ……しかし、この鎮守府で司令官に撫でられたがるのは数名だろうて」フム・・・

如月「暁ちゃん筆頭に結構居る気がするけどなぁ。さて、と。午後のお勤め行ってこようかしらー」トコトコ・・・

長月「……ふむ」ジー・・・

睦月「えへへー」ニコニコッ




  ヒャッハー! ヒエー! トォーオゥー!!




長月「―――……如何思う」ジー・・・

菊月「如何って……私らに聞くか」ポリポリ・・・

長月「だって卯月と皐月と文月に聞いても意味不明な答えしか返って来ないんだ。止むを得無かろう」ヤレヤレ・・・

弥生「だからって私達に聞かれても」ウーン・・・


長月「正直、私らは睦月型の中でも感情表現に乏しいだろう」チラッ・・・チラッ・・・

菊月「そうか? 弥生は知らんが、私はハッキリと物事言ってるつもりだ」コクッ・・・

弥生「わ、私だって言ってるよ。というか長月だって感情表現ハッキリしてる方だと思う」タラー・・・

長月「ふむ。まぁ否定はしないが……因みに、ああ見えて三日月と望月は甘えるとこ甘えてるしな」ムゥ・・・

菊月「確かにあざとい部分があるからな。如月姉は、別として」タラー・・・

弥生「あの人は別次元だから。それより、それを聞いて如何するの?」ジー・・・

長月「如何って訳じゃないんだが、何となく気になってな」ポリポリ・・・

菊月「そんなに撫でられたいのか。貴様も変わってるな」ジー・・・

長月「だから違うと言うに。とりあえず『褒められる』というのがよく分からんのだ」ウーン・・・

弥生「多分、そうじゃなくて『褒めてもらう』っていうのが分からないんじゃないかな」チラッ・・・

長月「そう、それだ。睦月姉のアレが我々には無いだろ」ウンウン・・・

菊月「……ブリっ子しろと」タラー・・・

弥生「そうじゃないでしょ。というか、そうツンケンするのがまずもってダメだよね」ジトー・・・

長月「というか姉に向かってブリっ子言うなし」ハァ・・・

菊月「はいはい。で、実際には何がしたい」ジー・・・

長月「だからなぁ……文月程じゃないにしても、こう『甘える』というのを経験してみたい」コクッ・・・

弥生「クッソ真面目な顔して何言ってるんだか」ヤレヤレ・・・

菊月「その突飛押しの無さ。流石、卯月や皐月や文月の妹といったところか」ヤレヤレ・・・

長月「馬鹿にして……もういい。お前らに相談した私が馬鹿だった。一人で勝手に行動する」フンッ・・・スッ・・・

弥生「ごめんごめん。分かったよ。一緒に動くから」ハハハ・・・

菊月「……困った姉だ」ハァ・・・

弥生「そういう事言わない。ぶっちゃけ、菊月だって司令官に褒められるのは嫌じゃないでしょ?」チラッ・・・

菊月「まぁ……大佐が如何しても私を褒めたいというなら、考えてやっても良いが」フンッ・・・

長月「お前もクーデレなのかツンデレなのか、面倒なキャラだな」ジトー・・・

弥生「厨二は固定だけどね」ハハハ

菊月「っせぇ! 兎に角如何するのだ!」グルルゥ・・・

長月「ふむ。まず『甘える』事に関してプロいのは誰だと思う? 睦月姉は挙がってるぞ」ジー・・・

弥生「雷は……あれは司令官が甘えるもんね」ハハハ・・・

菊月「同じ理屈で如月姉や荒潮、夕雲なんかは除外だ。陸奥さんや愛宕さんもレベルが違い過ぎる」ムゥ・・・

弥生「那珂さんは?」チラッ・・・

菊月「ああいうイロモノになりたいか?」ジトー・・・

弥生「……ノーコメントで」タラー・・・

長月「司令官LOVEな連中は挙げるとキリが無い。とりあえず中でもそれっぽい人を考えよう―――」ジー・・・




  パンッパッカッ・・・・・ピャアアアアアアアアアアアアアアアアァ・・・・・


長月「―――まぁこんなとこか」コクッ・・・

弥生「睦月姉さんに、夕立。それから鈴谷さんだね」ジー・・・

菊月「確かにあの三人は大佐にベタベタしてる感じだな。犬っぽいというか何というか」フム・・・

長月「では一人ずつ観察してみよう」ビシッ・・・

弥生・菊月「「えっ」」ピタッ・・・

長月「折角だ。後生の為にもなる」コクッ・・・

菊月「何故そういう結論に至るかなぁ」ハァ・・・

弥生「んー。睦月姉さんならまだしも、夕立と鈴谷さんまで観察するっていうのが、ちょっと」タラー・・・

長月「なぁに、やってみれば上手くいくもんさ。困ったら暇そうにしてる卯月でも投げつければ何とかなる」ハハハ

菊月「何気に発想がエグい……とりあえず如何いう作戦なんだ?」ジトー・・・

長月「ふむ。それじゃあ―――」スタッ・・・





  【 姉の場合 】





長月「―――まずは試しとして睦月姉からだ。架空の呼び出しで司令室に来て貰って事を始めて貰う。我々はモニターで監視だ」コソコソ・・・

菊月「それは良いが……大佐は香港に出張中だぞ。代わりに代理してるのは」ジー・・・


武蔵「―――、」カキカキ・・・


弥生「これまたコワモテの武蔵さんだね」ジー・・・

長月「長門さんでないだけマシだろう。さておき、そろそろ来るな……因みに今日は軽い面談という事で提督業を頼んでる」ジー・・・

菊月「確認しておくが、もし武蔵さんに甘えなかったら如何する? 彼女らは如月姉達と違って誰それと甘えたりしないだろう」ボソッ・・・

長月「……、」タラー・・・

弥生「ダメじゃん」ハァ・・・

長月「だ、大丈夫だ。何とかなる筈……噂によると武蔵さんは『父親にしたい艦娘』ランキングで常に上位だし」タラー・・・

菊月「確かに恰好良いとは思うが、それとこれとは別だろう」ジー・・・

長月「えぇい! 細かい事は気にするな! それに、今日は特別に制服着用をお願いしている。如何見てもイケメン(?)提督だ!」ビシッ・・・

弥生「はいはい……あ、姉さん来たよ」ジー・・・



  コンコンコンッ・・・



睦月「失礼します」ビシッ・・・

武蔵「ん……入れ」カキカキ・・・

睦月「はいっ」テクテク・・・ガチャッ・・・

武蔵「其処に座ってくれ。飲み物は茶で良いか? 悪いが私は金剛らと違って洋風なモノは苦手でな」テクテク・・・

睦月「私が淹れます。武蔵さ……司令代理は待ってて下さいっ」ビシッ・・・

武蔵「ははは。そう硬くならんでも良いぜ。しかし、折角だからお願いしようか」クイッ・・・

睦月「はいはいお任せを」ニコッ


長月「流石は武蔵さん。板についてるな」ジー・・・

菊月「ふむ。恰好良い。司令服も似合っている。しかも今日は髪を結っていないんだな」キラキラ・・・

弥生「胸が無ければ本物の提督って言われても分からないね……それにしても睦月姉さん、慣れたモノだね」ジー・・・



武蔵「―――……さて、遠征や演習の成績も上々。出撃回数こそ少ないが流石古参といったところか。上長の夕張の評価も『甲』だ」ジー・・・

睦月「あはははー。恐縮なのです」ポリポリ・・・

武蔵「寮内でも模範兵として評価されている。まぁ大変な妹達の世話もこなしている様だし、言う事無しだな。今後も頑張ってくれ」コクッ・・・

睦月「えへへー。アイアイマム」ビシッ・・・

武蔵「さて、では何か言いたい事があれば聞く。と言っても大佐に報告しておく、という意味だがな」クイッ・・・

睦月「いやぁ普段から言う事言わせて貰ってますから、特には」ジー・・・

武蔵「そうか。では以上だ」サラッ・・・



菊月「おい。やはり何事もなく終わってしまいそうだぞ」タラー・・・

長月「くっ……流石に武蔵さんでは無理があったか」ポリポリ・・・

弥生「正直、司令官より出来た人だと思うんだけどね。でもやっぱり無理なモノは無理だと思う」ジー・・・



睦月「……もう終わりですか?」キョトン・・・

武蔵「む? ああ、そうだが何か」チラッ・・・

睦月「……んー」ジー・・・

武蔵「ん?」キョトン・・・

睦月「……、」ムゥ・・・

武蔵「えっと」タラー・・・

睦月「それだけですかぁ」ハァ・・・

武蔵「え、あ、うーん。他に、か」アタフタ・・・

睦月「……もう良いです」ドヨーン・・・

武蔵「ちょ、ちょっと待て! えっとだなぁ、その」アタフタ・・・

睦月「っ!」ピンッ・・・

武蔵(な、何だ? 何か足りなかった? 私の落ち度か? いや、でもやる事やったし……何を求めている?)ダラダラ・・・

睦月「えへへぇ」ソワソワ・・・


長月「お? これは、まさか!」ジー・・・

菊月「睦月姉が明らかに何かを求めているな」ワクワク・・・

弥生「多分、普段司令官からの呼び出しの時には甘やかされてるから、物足りないんだね」ハハハ・・・

菊月「しかし相手は武蔵さんだ。如何崩す?」ニヤリ・・・

弥生「盛り上がってきたね。反面、武蔵さんは超困ってるけど」フフフ・・・

長月「お前ら、何だかんだでノリノリだな」ハハハ・・・



武蔵(うーむ。普段の彼女。それに普段の大佐の対応……それを考慮すると……あっ)ピクッ・・・

睦月「んー」ワクワク・・・

武蔵「……、」スッ・・・

睦月「っ!」キラキラ・・・

武蔵「こ、今後も頑張ってくれ。期待してる」ナデナデ・・・

睦月「きゃー♪」パアアァ・・・

武蔵(いやはや、提督業も大変だな。各々の欲求も察しなければならん)ハハハ・・・

睦月「武蔵さんに撫でられちゃったー! えへへー♪ もっと褒めてくれても良いのですよ」ニコニコッ

武蔵「あ、あぁ……なんか恥ずかしくないか?」ワシャワシャ・・・

睦月「そうでもないです! うふふー武蔵さんの手大きい。しかも司令官の手と違って柔らかいのですっ」ホンワカ・・・

武蔵「まぁ大佐と比べられてもな。ほら、名残惜しいが次も控えてる」ポンポンッ

睦月「えー。もうちょっとダメですかぁ」キラキラ・・・

武蔵「ぐっ……もうちょっとだけだぞ」ヤレヤレ・・・ナデナデ・・・

睦月「ぅひひっ! やりー♪」キラキラ・・・



  キラキラ・・・キャッキャキャッキャッ・・・・・



菊月「お、おぅ」ジー・・・

弥生「これは、凄い」タラー・・・

長月「無言の圧力からの激甘えか。流石というか何というか」チラッ・・・

菊月「あと武蔵さんも凄い。空気を読める人だ」フムフム・・・

長月「鳳翔さんが皆のお母さんなら、あの人はやはりお父さんだな」コクッ・・・

弥生「とりあえず、一つ『甘え方』を勉強できたね」ウンウン・・・

菊月「しかし、真似しろと言われると……キツい」タラー・・・

長月「あとぶっちゃけ姉のああいう姿見たくなかったな」ハハハ・・・

弥生「分かり切ってた事でしょ。今更言わないでよ」ヤレヤレ・・・


   【 わんこの場合 】



弥生「―――やっと姉さん帰ったね。10分近く撫でられてた……それで、次はどっち?」チラッ・・・

長月「夕立の予定だ」コクッ・・・

菊月「ふむ。これまた今更なのだが、武蔵さんではなく長門さんや金剛さんの方が楽だったのではないか?」チラッ・・・

長月「いや、それだと『最悪』のケースが考えられる」タラー・・・

弥生「いや、流石に職務中の長門さん達は真面目だよ」ジー・・・

長月「だとしてもだ。彼女らは簡単に『可愛がり』をする。それではハードルが低過ぎるだろ」フム・・・

菊月「だから無難な所で武蔵さんという訳か…―――…っと、次が来たようだ」ジー・・・



  トントントントントントントントントントン・・・・・



武蔵「そんなに叩かんでも開いてるよ」ヤレヤレ・・・

夕立「失礼しまーす! あ、本当に武蔵さんっぽい!」ビューン・・・

武蔵「『ぽい』んじゃなくて本物なんだがな。とりあえず座ってくれ」テクテク・・・

夕立「はーい!」チョコン・・・



菊月「……犬だ」ジー・・・

弥生「犬だね」ジー・・・

長月「わんこだな」ジー・・・



武蔵「今日は何故呼ばれたかは分かっているな」ジー・・・

夕立「んー。面談って聞いてたけど、あたし何か悪い事しちゃったっぽい?」キョトン・・・

武蔵「いや、そうじゃない。定期面談だ。出張中の大佐の代わりに私が受け持つ事になった」コクッ・・・

夕立「そうなの? 武蔵さんが大佐っぽい?」ジー・・・

武蔵「いや、私の階級は特務少佐なのだが……『提督』という意味か。そういう事だ」ポリポリ・・・

夕立「へぇー。武蔵てーとくさん! 敬礼っぽい!」ビシッ・・・

武蔵「いや、その必要は……まぁ良い」ヤレヤレ・・・


弥生「夕立もフミ並にフリーダムだね」ハハハ・・・

長月「彼女の場合、戦闘中とオフとで差があり過ぎるからな」ハハハ・・・

菊月「忠犬or狂犬か……ふむ」キラキラ・・・

弥生・長月((菊月の厨二スイッチが入った))ハァ・・・



武蔵「―――……夕立くんの業績だが、流石と言うべきか。特に夜戦時は申し分ない」ジー・・・

夕立「ふふ~ん♪」パタパタ・・・

武蔵「遠征も演習も、数度の出撃も良い結果だ。ただ」チラッ・・・

夕立「んー?」パタパタ・・・

武蔵「上長からの一言が気になるな。『少々集団行動に難があります。あと少し落ち着きがありません』と、書かれているが」メモメモ・・・

夕立「……ありゃりゃ」ポリポリ・・・

武蔵「自分では如何思う?」フム・・・

夕立「えっとー……反省するっぽい。でもぶっちゃけ那珂ちゃんさんも人の事言えない様な気がするっぽい!」ムンッ・・・

武蔵「そうかもな。アイツの今の上長は……霧島か。ヤツにも言っておこう」カキカキ・・・

夕立「あ、でもでもー。那珂ちゃんさん、確かに変人だけど良い人だからあんまり怒らないであげてね」パタパタ・・・

武蔵「安心しろ。別に進退に関わる事では無いさ。アレはアレで良い点があるのは周知の事実だ。邪険にはせんよ」コクッ・・・

夕立「ならOKっぽい」ニコニコッ



長月「那珂さんが真面目に仕事してる、だと」タラー・・・

弥生「あの人、ああ見えて結構真面目だよ。確かに普段が普段だから残念キャラに見えるけど、普通に仕事できるよ」コクッ・・・

菊月「とはいえ『あの』那珂さんだからな……阿武隈リーダーや神通リーダーに比べたらリーダーとしては、ちょっとな」ポリポリ・・・



武蔵「こんなところかな……何か言っておきたい事はあるか? 大佐に伝えておくぞ」ジー・・・

夕立「特にないけど、何かある時は自分で直接言うっぽい!」ビシッ・・・

武蔵「そうか。なら以上だ」パタン・・・

夕立「おわり?」キョトン・・・

武蔵「ああ。通常業務に戻ってくれ」コクッ・・・

夕立「……ぽい」ムー・・・

武蔵「……あー」ピタッ・・・


夕立「むー。ご褒美はー?」パタパタ・・・

武蔵(彼女も睦月くんと同じタイプか。いや、ハッキリ言うだけ分かり易いか)ポリポリ・・・

夕立「武蔵さーん。じゃなかった、司令だいこー」パタパタ・・・

武蔵「……ご、御苦労」ナデナデ・・・

夕立「っぽい♪」キラキラ・・・

武蔵(良かった。モノを強請ったりはしない様だな)ホッ・・・



弥生「武蔵さん、学習したね」ハハハ・・・

長月「これでいつでも文官になれるな」ハハハ・・・

菊月「いや、彼女はまだまだ現場に居て貰わねば困るぞ」ハハハ・・・



夕立「んふふー♪ もっともっとー!」パタパタ・・・

武蔵「お、おう」ナデナデ・・・

夕立「うぇいうぇーい」キラキラ・・・

武蔵「そ、そろそろ良いか?」タラー・・・

夕立「んー……もっとっぽい♪」ワクワク・・・

武蔵「そんなに頭を撫でられるのが気持ち良いのか?」ワシャワシャ・・・

夕立「ぽいねー♪ あたしも武蔵さんの事ナデナデしてあげましょうか?」キラキラ・・・

武蔵「い、いや。遠慮しておこう」ハハハ・・・

夕立「えー」ブー・・・

武蔵「気持ちは嬉しいが次が控えているのでな」ポリポリ・・・

夕立「むー。じゃあ仕方ないっぽい」フムー・・・



  ポイポイポイポイポイポイポイポイ・・・・・



長月「終わったか……あの押しは凄い」タラー・・・

弥生「これまた私達じゃ真似できないね」タラー・・・

菊月「ふむ。まぁ卯月や文月と比べるとアレだがな」チラッ・・・

長月「うー&フミと比べるな。ヤツらは別次元だ」ハァ・・・

弥生「兎に角、また別の『甘え方』勉強したね」ハハハ・・・

菊月「因みに……ぽいぽい言わなきゃ駄目か?」ジー・・・

弥生・長月「「それは勘弁して」」タラー・・・


   【 JKの場合 】




弥生「―――ラストだね。でも駆逐艦じゃないよ」チラッ・・・

菊月「それに、彼女はあまり甘えん坊なイメージが無いのだが」フム・・・

長月「フミ曰く『ズヤちゃんは褒められて伸びるタイプだよ!』だそうだ」チラッ・・・

菊月「フミ情報って……そういえば意外とアイツ、仲の良い重巡洋艦多いな」ムゥ・・・

弥生「フランクに呼び合う仲多いよ。鈴谷(ズヤちゃん)さん、利根(トネちゃん)さん、摩耶(マヤちゃん)さん、足柄(アッシー)さん」ハハハ・・・

長月「他には那智(なっちゃん)さん、加古(カコッテンダー)さん……軽空母だが瑞鳳(ヅホちゃん)さん。いやほぼ全員か」タラー・・・

菊月「寧ろ文月が苦手なのは弥生とセットの時の不知火くらいだろうて。ついでに加賀さんも」チラッ・・・

弥生「わ、私悪くないよ。不知火…さんと加賀さんもトバッチリだって」ハァ・・・

長月「文月に苦手がられる人なんかそうそう居ないさ……おや、来たな」チラッ・・・



  トントントーン・・・・・



鈴谷「おっじゃましまーす」ガチャッ・・・

武蔵「鈴谷か。待ってたぞ」カキカキ・・・

鈴谷「うわっ。マジで提督みたいなんですけど。その制服如何したんすかー?」アハハ

武蔵「支給物。戦艦クラスは公務用の白服(制服)渡されるんだ……って、いつものテンションで話すな」ヤレヤレ・・・

鈴谷「はーい。提督代行どのー」カツカツ・・・スタッ・・・

武蔵「ったく。分かりきっていた事だが、先の駆逐艦娘に比べて風紀がなっとらんな」ジトー・・・

鈴谷「いやぁサーセン」フフフッ

武蔵「まぁいい。面談を始める」コクッ・・・

鈴谷「あーい。おねしゃーっす」コクッ・・・



長月「うーん……アレは真似ちゃダメなヤツだ」タラー・・・

弥生「というか武蔵さん相手に凄いね」ハハハ・・・

菊月「何というか、その……背筋が痒い。何故だろう」タラー・・・

弥生・長月((厨二と真逆な人だからなぁ))チラッ・・・



武蔵「―――……では改めて、鈴谷くんの業績だが」カキカキ・・・

鈴谷「ブッハっ! す、鈴谷くんって!」プルプルプル・・・

武蔵「喧しい。人事職中だ、笑うな…コホンッ…航空巡洋艦としての責務を良くこなしてくれている」カキカキ・・・

鈴谷「んー。まぁ重巡の方が性に合ってる気がするけどねー」ポリポリ・・・

武蔵「そう言うな。話を戻すぞ……旗艦引率の数こそ少ないが、失敗は無し。全ての業務を卒となくこなしているな」ジー・・・

鈴谷「ふふーん。あったり前じゃん。朝飯前ですよー」ニコニコッ


武蔵「そして上長の声だが……その前にオマエの場合は前期は榛名、後期は私が上長という特殊な経緯だ。困らなかったか?」フム・・・

鈴谷「そこんとこはよく分かんないけど、武蔵先輩じゃなく大佐の考えっしょ。しゃーないっすねー」ブラブラ・・・

武蔵「理解があって助かる。まず榛名からだが『概ね良し。但し、時として風紀乱れし』……だそうだが」チラッ・・・

鈴谷「さぁ? 如何思います? 現状上司サン」フフッ

武蔵「正直同意見だよ。戦績等に関しては何も言う事はない、が……やはり生活態度だな」ヤレヤレ・・・

鈴谷「はーい。改善しまーす」ブラブラ・・・

武蔵「やれやれ、暖簾に腕押しか。兎に角駆逐艦娘らが見てる手前はシャキッとしろ。仮にも巡洋艦だ。手本にならん」ジトー・・・

鈴谷「へいへい」ポリポリ・・・

武蔵「強く言いたくはないが言葉遣いも……斯く云う私も人の事は言えんga」フム・・・

鈴谷「んふふっ。先輩のそういうとこ好きですよーん」ニヤリ・・・

武蔵「お黙れ。まぁ今後は多少女性らしい言葉遣いを心掛けろ。じゃないと私みたいになるぞ」コクッ・・・

鈴谷「願ったり叶ったりー」ウフフッ

武蔵「馬鹿たれ」ハァ・・・



長月「なんかさっきと雰囲気が違うな」ジー・・・

菊月「直属の上司部下だとそうなのかもな。私らも夕張リーダーや名取リーダー相手だとあんな感じだろう」フム・・・

弥生「とはいえ相手は大和型の超弩級なんだけどね」ハハハ・・・



武蔵「……以上だな。何か言いたい事はあるか? 私にでも良いし、大佐にでも良いし」ジー・・・

鈴谷「じゃあ提督のフリーな日聞いといて貰えます?」ニヤリ・・・

武蔵「自分で聞け。相手して貰えるか如何かも分からんがな」フンッ

鈴谷「んふふー。冗談でーす。あ、それよりさぁ……この前話していた休暇の件なんですけどー」チラッ・・・チラッ・・・

武蔵「長期休暇か。暫し待ってくれ。今軽巡を先に休ませている」ウム・・・

鈴谷「この前もそんな事言って伸ばされましたよねぇ。ホントに休み貰えるんすかー?」ジトー・・・

武蔵「心配するな。遅れてでも休みは出す。シフト調整中だから待ってくれ」ハァ・・・

鈴谷「……はぁ」ブツブツ・・・


菊月「よくああいう事言えるな」タラー・・・

弥生「確かに休みは大事だけど、実際、軍人である以上は申請し辛いよね」ポリポリ・・・

長月「というか、やはり彼女は甘え上手では無い気がするんだが」ウーン・・・



鈴谷「ったくさぁ……マジ信じられないし。こっちだって色々と予定組みたいのに」ブツブツ・・・

武蔵(あーまた始まった。これだから今時の子は……しかも鈴谷の場合、グチグチネチネチと独り言を始める癖がある)ハァ・・・

鈴谷「別にベースアップとかは期待してないけどさぁ。せめて労基順守くらいはして欲しいっつの」ブツクサ・・・

武蔵(正直怒りたいのは山々だ。しかし彼女は怒ると拗ねるタイプ。仕事にも支障が出る)ポリポリ・・・

鈴谷「しかも……アッチの予定とも合わないし。つーか、私が休み安定しないって事くらい理解しろよ」ボソボソ・・・イライラ・・・

武蔵(更に面倒なのが遠距離の彼氏と最近上手くいってない様子―――って、上司がこんな事まで把握してるっての如何なんだ)ヤレヤレ・・・

鈴谷「……はぁ」ズーン・・・

武蔵「す、鈴谷よ。とりあえず希望の休暇日程あるか?」ポリポリ・・・

鈴谷「えっ」チラッ・・・

武蔵「絶対とは言わんが、善処してやる。お前が皆に見えないところで余分な仕事をこなしてくれているのは知っているからな」ポンッ・・・

鈴谷「ほ、ホントに!?」キラキラ・・・

武蔵「だから絶対とは言えないぞ。その、だな……逢いたい人も居るんだろ? 私とて女だ。気持ちは分かる……融通は利かせるぜ」ボソッ・・・

鈴谷「~~~ッ! ムッサシさーん! 大好きー!! 超愛してるー!!」キャー!!

武蔵「なっ!? えぇい、ひっつくな!」グヌヌゥ・・・

鈴谷「えへへぇ~♪ いやぁ日頃の行いですねぇ」ニヤニヤ・・・

武蔵「まぁ確かに慈善的に戦闘機妖精達の相談に乗っていたのは評価点だ……だぁーっから、くっつくなー!」グイグイ・・・

鈴谷「ふっふっふーっ。それからそれから?」ギュウウゥ・・・

武蔵「ウザい、頗るウザい、離れろJK! 前言撤回するぞ!」ググググ・・・

鈴谷「んひひーっ。先輩は一度言った事守る人だって信じてるしー! いやぁ優しい上司持って幸せっすねぇ」キラキラ・・・

武蔵「ったく、調子の良いヤツめ」ヤレヤレ・・・



  イィヤッホーゥ!! ウルサイ! ハナレロー!! ギャーギャーギャー・・・・・



長月「よく分からんが……ああいうのもあるのか?」ウーン・・・

菊月「下がって上がった感じだな。睦月姉のに似てるが、彼女の場合高低差が激しい」ジー・・・

長月「ネガティブやっといて掌返したようにベタベタする、と……どっちかっていうと武蔵さんが甘いだけの様な気も」ハハハ・・・

弥生「でもあれも『甘え方』なんだね。もしかしたら鈴谷さんの演技かもしれないし」タラー・・・

菊月「いや、アレは一瞬ガチな落ち込み方した。彼女、メンヘラの気があるな」ジトー・・・

長月「何気にオマエ、DQNタイプの人間苦手だよな」チラッ・・・

弥生「厨二だって捉え様によっちゃメンヘラなのにね」フフフ・・・

菊月「五月蠅い! 一緒にするな!」グヌヌゥ・・・

長月「はいはい。とりあえず、観察終了だ……部屋に戻ろう」コクッ・・・

  【 三人の場合 】


長月「―――……では弥生から真似してくれ」チラッ・・・

弥生「う、うん……ふー……―――ほ、褒めてー欲しいっぽーい」ギチギチ・・・ポイ・・・

菊月「新手の威圧か? 顔が強張ってるぞ」ジトー・・・

弥生「ぐっ。違う、っぽい。甘えてる、っぽい」ギギギギ・・・

長月「まぁいきなり真似ろってのも無理か。次、菊月」クイッ・・・

菊月「あ、あぁ・・・コホンッ・・・―――ふ、ふふーん! 褒めるが良いぞ」ニヤリ・・・

長月「何でオマエは上から目線なんだ? 何処となく利根さんっぽいし」ジトー・・・

菊月「違っ?! 張りきってやってる、のです! ぃひひー」ニヤニヤ・・・

弥生「いや怖い。愛らしさが全くもってない……次、長月だよ」チラッ・・・

長月「お、おぅ……ち、ちーっす。あざーっす。褒めてくれても良いじゃん」ビシッ・・・

弥生「体育会系? どっかのじゃんじゃん警備員?」エー・・・

長月「な、ナチュラルだしー。きんもー。カレーインドーナマステー」アタフタ・・・

菊月「馬鹿にしてるのか? 貴様がキモいわ」ジトー・・・



  ちーん・・・・・



弥生「」ダメダー・・・

長月「」マネデキン・・・

菊月「」オテアゲ・・・


皐月「なぁにあれぇ」タラー・・・

望月「どうせうーかフミがまた馬鹿な企画起こしたんだろ」ゴローン・・・

卯月「うーちゃん、あんなカオスティックな儀式企画しないぴょん!」ウガー!

文月「もっちー! エンザイです! こえんざいむです!」ビシッ・・・

三日月「意味が分からない……あの、如月姉さん。何か知りませんか?」ハハハ・・・

如月「んーあれはねぇ。妹がお姉ちゃん真似したがった結果よん」クスッ

睦月「ほぁ!?」ポカーン・・・



  リーン・・・リーン・・・リーン・・・・・



長門「……なぁタケゾー」チラッ・・・

武蔵「なんだナガモン」カキカキ・・・

長門「やはり貴様同類か? 何故タケゾーは駆逐艦娘達に好かれるんだ?」ジトー・・・

川内「だからさぁ。長門も黙ってりゃタケゾーみたいにチビちゃん達寄ってくるんだってば」ヤレヤレ・・・

金剛「Yes! タケゾーやヤマトやフソーはがっつかないから好かれマース」フンフンッ

青葉「いやはや、お二人にも言える事ですけどねぇ。あ、私もか。あははははー、皆でタケゾーさん見習わないといけませんねぇ」ニヤリ・・・

武蔵「タケゾー言うな四馬鹿共!!」ゴンッ!!

四天王『同志たけぞー』グイグイ・・・

武蔵「うがああああぁ!! 離れろおおおおおぉ!!」ブンブンッ!


   ~ しお ~



   にゃーん・・・・・



長月「―――ふむふむ。粗方、扇風機は片付いたな」メモメモ・・・

菊月「あれだけ暑い暑いと騒いでいたのが嘘の様だな。次はストーブの準備だろう」ジー・・・

長月「あと二ヶ月は我慢だろうて。それより、残りは何処の部屋の分だ?」チラッ・・・

菊月「えっと……三つの班だけだな。そのうち一つは貴様の部屋だぞ?」カキカキ・・・ジトー・・・

長月「皐月とフミに言え。私はもう知らん」ハァ・・・

菊月「頼むぞ班長。アレらの手綱を握ってるのは貴様なんだからな」ヤレヤレ・・・

長月「ったく。まぁ時間はあるから構わんが―――にしても、何故私達が扇風機回収係なんだ」ハァ・・・

菊月「大佐の命令だ。止むを得まい」ヤレヤレ・・・

長月「しかしだなぁ。秘書艦が居るだろう。月直とはいえ何でも屋ではないんだぞ」ポリポリ・・・

菊月「それだけ頼られてるという証拠だ……仮に卯月や文月に任せられるか?」ボソッ・・・

長月「ノーコメント」ハハハ・・・

菊月「そういう事だ。無駄口を叩くな。なぁに、私も手伝ってやってる。安心しろ」フフッ

長月「……それも心配要素なんだが。何故陽炎とか霰じゃないんだ」ボソッ・・・

菊月「あん?」ジトー・・・

長月「何でもありませんよーっと。さぁて、ボチボチ倉庫に持っていく準備でも」テキパキ・・・



   コンコンッ・・・



長月「ん? 開いてるよ」スッ・・・


朝潮「失礼します」ビシッ・・・


菊月「朝潮か。如何した」チラッ・・・

朝潮「お借りしていた扇風機を返還しにきました。この部屋だと聞いていたのですが、宜しかったでしょうか」ジー・・・

長月「ああ、此処だよ。そこに並べてくれ」クイッ・・・

朝潮「了解です」ヨイショ・・・

菊月「それにしても意外だな。貴艦はもう少し早く持ってくるものだと思っていたのだが」フム・・・

朝潮「す、すいません。妹数隻が中々手放そうとしなくて」ペコッ・・・


菊月「ははは。何処も同じだな。ウチもフミやモチが最後の最後まで離れなくて大変だったよ」ククク・・・

朝潮「ええ。もう秋だっていうのに。名残惜しいんでしょうかね」ポリポリ・・・

菊月「いやはや、大変だな。長女殿」フフッ

朝潮「いえ、お二人こそ姉も妹も面倒見てる様な感じで……あ、すいません」コホンッ・・・

菊月「構わないさ。自他共に卯月や皐月や文月は姉に見えんだろうて」クスッ・・・

朝潮「ふふふっ。ウチは満潮や霞がテキパキしてますから、妹に見えない時があるんですけどね……荒潮は別な意味でですが」タラー・・・

菊月「あぁ。彼奴は如月姉と同類だからな。頑張れ長姉よ」クスクス・・・

長月「……ふむ?」ジー・・・

菊月「どうした、さっきから黙り込んで」チラッ・・・

長月「失礼だが……朝潮は、その」ジー・・・

朝潮「はい?」キョトン・・・

長月「姉、だったか?」ジー・・・

菊月・朝潮「「……えっ」」ピタッ・・・

長月「い、いや、すまん! ちょっとボケただけだ」ハハハ・・・

菊月「長月。頭大丈夫か」ジー・・・

長月「五月蠅い。いや、すまん。ちょっと先日文月が馬鹿な事を抜かしていて洗脳されたんだ」タラー・・・

朝潮「は、はぁ。とりあえず、二台お返ししました」コクッ

菊月「ああ、御苦労。後の処理はしておくから戻って大丈夫だ」トンッ・・・

朝潮「はい、お願いします」スッ・・・



  コンコンッ・・・



菊月「むっ。次が来たか」ジー・・・


潮「し、失礼します」ビシッ・・・


長月「あっ」ピタッ・・・

菊月「は?」チラッ・・・

潮「す、すいません。遅くなりました!」アタフタ・・・

菊月「いや、時間内だ。問題無い」コクッ・・・

潮「そうでしたか……良かったぁ」ホッ・・・

朝潮「……、」コクッ・・・

潮「あ、こ、こんにちは」ペコッ・・・

長月「……えー」ジー・・・

菊月「長月よ。貴様はさっきから調子が変だな。何か言いたい事でもあるのか? それともトイレか?」ジトー・・・

長月「いや。その、な」チラッ・・・チラッ・・・

潮・朝潮「「ん?」」キョトン・・・

菊月「ハッキリ言え」ハァ・・・


長月「あ、あぁ……すまん、二人とも。少々待っていてくれ」コホンッ・・・

潮「え、ええ」コクッ・・・

朝潮「別に構いませんが」コクッ・・・

長月「すまない…―――…お菊よ。今から私は馬鹿な事を言う。聞いた後に罵って貰って構わないから、まず黙って聞いてくれ」ボソッ・・・

菊月「やれやれ」ポリポリ・・・スッ・・・

長月「まず、二人をじっくり見ろ」クイッ・・・

菊月「ん?」チラッ・・・チラッ・・・


朝潮「―――……何でしょうか」フム・・・

潮「―――さ、さぁ」オドオド・・・


菊月「……何だ」ボソッ・・・

長月「似てないか?」ボソッ・・・

菊月「えっ」ピタッ・・・

長月「よく見てみろ。似てるだろう」ジー・・・

菊月「……い、言われてみれば」タラー・・・


朝潮「―――そういえば先日、満潮と霞のケンカに曙が絡まれた様で。申し訳ありませんでした」ペコッ・・・

潮「―――い、いえ! 此方こそ! 曙ちゃんも喧嘩っ早いところありますから」ハハハ・・・


長月「して、だ。今から馬鹿な事を言う。例の如く文月と皐月の受け売りだから、其処の所考慮してくれ」ジー・・・

菊月「分かった分かった。さっさと言え」ヤレヤレ・・・

長月「正直な話。潮は同年代の私らに比べ発育が良いだろう。暁を除く各一番艦並といっても過言じゃない」ボソッ・・・

菊月「俗にいう『潮っぱい(例のアレ)』の所為だな」チラッ・・・

長月「反面、朝潮は……自分でいうのも難だが、私らや暁型レベルでガチロリだ。到底一番艦には見えん」ボソッ・・・

菊月「ふむ。まぁ今の話で一番ディスられてるのは自称レディ(笑)だという事は分かった」コクッ・・・


潮「―――……こ、この前のVR訓練の話聞きました?」チラッ・・・

朝潮「ええ。陸で推奨されているアレでしょう。ゲーム感覚の訓練って……何だか怖いですね」フム・・・


菊月「それで? 結局何が言いたい」ジー・・・

長月「……笑うなよ」ボソッ・・・


菊月「笑わん。さっさと言え」ジトー・・・

長月「ぶっちゃけ『潮型』だと思っていた」サラッ・・・

菊月「……えっ」ピタッ・・・

長月「朝潮型の一同を『潮型』だと勘違いしてた。一番艦が潮でそれ以降に『○潮』達が続くと」ボソッ・・・

菊月「おまえ馬鹿か」ハァ・・・

長月「だから先に馬鹿な事を言うと言ったろ! 自分でも可笑しいとは思っていたんだ!」グヌヌゥ・・・

菊月「はぁ……因みに、それは本当にフミの発想か? アイツまた瑞鳳や摩耶辺りに騙されて刷り込まれたんじゃなかろうな」ハァ・・・

長月「知らん。だが皐月と文月は今でも二人が姉妹艦だと思っている」ポリポリ・・・

菊月「まぁ確かに名前も似てるからな。その点勘違いしそうだが、何にしろ朝潮と綾波の立場が無いな」ヤレヤレ・・・


朝潮「―――ところで貴女の主砲(?)って、島風や天津風の連装砲亜種なのかしら?」チラッ・・・

潮「―――えぇ!? あの、その……禁則事項なので」アタフタ・・・


菊月「で、結局何が言いたい」ジー・・・

長月「いや、それだけなんだが」ジー・・・

菊月「……、」ピタッ・・・

長月「……んっ」コクッ・・・

菊月「きっさまぁ!」ガシッ・・・

長月「な、何だ!?」タラー・・・

菊月「そんな下らん事の為だけにヒソヒソ話したのか!?」ギリギリ・・・

長月「く、下らないって! 結構重要な事だろう! 艦種の話だぞ!」ムムッ

菊月「だったら本人らに聞け駄阿呆」ヤレヤレ・・・

長月「し、しかしだなぁ。聞き辛い話だろうし」ポリポリ・・・

菊月「知らん」スッ・・・テクテク・・・

長月「ちょ、待っ」タラー・・・


朝潮「―――そもそも貴女だけピンクの主砲っていうのが気になっていたのだけど……ん? おかえりなさい」チラッ・・・

菊月「待たせてすまない」トコトコ・・・

潮「あ、あの。何か私達に不手際がありましたか?」オドオド・・・

菊月「いや。ちょいとウチの馬鹿が馬鹿な発想で私を困らせる馬鹿な事態が発生しただけだ」ジトー・・・

潮・朝潮「「はい?」」ポカーン・・・

菊月「実はな―――」スッ・・・

長月「あああああぁ!! 何でもない何でもない! 二人とも、もう帰っても構わないぞ!」アタフタ・・・

菊月「―――えぇい! 黙れ! 言わせろ! 下らん事に巻き込んだ罰だ!」グヌヌゥ・・・

潮「えぇっと」タラー・・・

朝潮「お邪魔でしたら席外しますよ」ハハハ・・・

長月「ああ! すまない! また後で弁解するから今は回れ右してくれ!」ギリギリ・・・

菊月「待て帰るな! 今からコイツのバカげた話を聞いて貰わねば困る! そして朝潮! それを霰に言え!」チラッ・・・

長月「てんめぇブッ飛ばすぞ!!」グルルルゥ・・・

朝潮「ど、どうすれば良いのかしら」ポリポリ・・・

潮「ふ、二人とも! ケンカはダメですよぉ!」アタフタ・・・



     バーーーンっ!!




皐月「―――おっ待たせー!! 扇風機持って来たよー!」ガチャッ・・・

文月「いやぁ~。一年分満喫したからもう充分だよぉ……ってありゃ?」ポンポンッ・・・


長菊月「「ガルルルルルルルルルゥ!!」」ギリギリ・・・


皐月「Woh……なぁにこれぇ」タラー・・・

朝潮「よく分からないけどケンカ始めちゃったんです」タラー・・・

潮「さ、皐月ちゃんフミちゃん! 助けて!」アタフタ・・・

文月「まったくもー! 人様にメーワクかけちゃいけないっていっつも言ってるでしょ!」プンスカッ!

皐月「文月がそれを言っても説得力無いよね」アハハ

文月「そんな事ないよぉ~! ねー」チラッ・・・

潮「え? あ、はははは……どうだろうなぁ」チラッ・・・

朝潮「そ、そうですね。どうでしょうか」ポリポリ・・・

文月「んもー! ばかにしてぇ!」フミャー!

皐月「まぁまぁ…―――…それよりこの扇風機何処に置けばいいの?」チラッ・・・

朝潮「私達はあそこに並べましたけどってうわぁビショビショ!?」ギョッ・・・

潮「石鹸臭いです……フミちゃん、何してきたの?」タラー・・・

文月「んとね~。しゃぼん玉をつけてー―――」ニヤリ・・・

朝潮「もう良いです。大体想像付きました」ハァ・・・

皐月「―――扶桑さんの艤装の上で扇風機回したんだ! 凄かったよ! モシャーって!」キラキラ・・・

朝潮「想像の斜め上!?」ギョッ・・・

潮「扶桑さん、子供の笑顔の為なら喜んで汚れ役買いますからね」ハハハ・・・

文月「いやぁマジりすぺくとだよぉ~。二人も来ればよかったのにー」ニコニコッ

皐月「ん? それより『姉妹二人』で居るのは珍しいね」ジー・・・


長菊月「「―――っ!?」」ビタッ・・・


朝潮「……えっ」ピタッ・・・

潮「えっと、長月ちゃんと菊月ちゃんって、そんなに一緒に居ませんっけ? 結構頻繁にセットで見ますけど」キョトン・・・

皐月「じゃなくて、二人だよ。ふたりー。潮と朝潮」ビシッ・・・

朝潮「確かに、私達が二人で居るのは珍しいけど……姉妹?」ポカーン・・・

文月「ふぇ?」ジー・・・

皐月「えっ?」チラッ・・・チラッ・・・

潮「……ほぇ!?」ギョッ・・・


長月「あんの天然馬鹿共がぁ! 人が必死に誤魔化そうとしたのにぃ!!」ギャアアァ・・・

菊月「ふふっ……ふふふふふふっ! はははははっはっはっはっ! ざまぁみろーっ!!」クククク・・・


朝潮「私と、潮が、姉妹?」タラー・・・

潮「な、何を如何思って?」タラー・・・

皐月「だって似てるじゃん。見た目も名前も」サラッ・・・

朝潮「……そ、そう?」チラッ・・・ジー・・・

潮「似て、ますか?」チラッ・・・ジー・・・

文月「うっしーがお姉ちゃんでしょ? あさしんが妹!」ビシッ・・・

潮「あははは……何で私がお姉ちゃんなのかなぁ」タラー・・・

朝潮「待って。仮にそうだとしても私が妹ってのが納得いきません」ムムッ・・・

皐月「そりゃまぁ身長は大差無いけど、潮のほら……『アレ』がさぁ」ジー・・・

一同『……、』チラッ・・・ジー・・・



  ぼよぇ~ん・・・・・



潮「はぁうわぁっ!?」カアアァ・・・///

皐月「あははは。いいじゃん別にー。今更でしょー」ニヤニヤッ

文月「うっしーが『おっぱいボ~ンっ!』なのは皆知ってるもんねー」フフフ・・・

朝潮「くっ……認めざるを得ない」///orz///

潮「み、認めなくて良いよぅ! 第一、姉妹艦じゃないでしょう!」タラー・・・

朝潮「朝潮型一同『潮型』に改名しなくちゃいけないんですか……止むを得ませんね」ハァ・・・

潮「あ、朝潮ちゃん!!」アワワワワ・・・

皐月「改名って、今までそうだったんじゃないの?」キョトン・・・

文月「オッパイいいなー」モミモミ・・・


菊月「朝潮、ノリ良いな」タラー・・・

長月「というか潮も末妹からいっきに長女になったな…―――…って、話が飛び過ぎだ!」バッ・・・

菊月「クっ……流石、超天然脳筋娘皐月とトンデモハップンガール文月だ。空間が歪む」タラー・・・

長月「言ってる場合か! あーすまない、皆」トコトコ・・・

皐月「あ、長月。居たの?」チラッ・・・

長月「さっきから居たさ。とりあえず扇風機は確かに返却された。後はもう帰って貰って構わんぞ」ポリポリ・・・

潮「えっ、あ、はい」ビシッ・・・

朝潮「こ、こほんっ……そうですね。長居は無用でしょう」ポリポリ・・・///

文月「そんじゃー帰ろっかー。あ、ねぇねぇうっしー。どうやったらそんなにおっぱいプリプリになるのん?」トコトコ・・・

潮「漣みたいな事言わないで下さいっ」グヌヌゥ・・・///

皐月「いやぁ如月姉までもが羨む脅威の胸囲だからねぇ」ジー・・・フムフム・・・

朝潮「あの荒潮でさえ羨んでますから」ジー・・・


文月「夕雲ちゃんも一目置いてるっぽいよー……あさしんもそうなるのかなぁ」ジー・・・チラッ・・・

潮「だからぁ!」ンモー///

皐月「まぁ朝潮も潮の妹だし、すぐボインボインになるんじゃないの? 姉妹だから一緒の生活リズム送ってるんでしょ?」ニヤリ・・・

朝潮「っ! 成程……行きましょうか、潮『姉さん』」チラッ・・・ガシッ・・・

潮「ほぅわぁ!?」タラー・・・



  キャッキャウフフムッキュンムッキュン・・・・・



長月「―――ふぅ……上手く誤魔化せたな」ハァ・・・

菊月「チッ。もう少しで長月の落ち度で片付けられたものの」ヤレヤレ・・・

長月「この性悪女め。というかオマエ、さっき間接的に霰へ有る事無い事吹き込ませようとしたな?」ギロリ・・・

菊月「有る事だろうが駄阿呆。過ぎた話だ、ネチネチ言うな……それより」チラッ・・・

長月「あん?」ジトー・・・

菊月「……皐月とフミが持ってきた扇風機」ジー・・・


扇風機だったもの「」チーン・・・


長月「」

菊月「あれ、貴様が責任もって片付けろよ」ヤレヤレ・・・

長月「……勘弁してくれ」ハァ・・・






  チーッチッチッチーオッパーイ・・・ボインボイーン・・・・・






長門「―――一同、集まったな……今日の議題は潮ちゃんのおっぱい、通称『潮っぱい』についてだ」クイッ・・・

川内「特別講師にオッパイ星人こと愛宕が。同じく特別ゲストに潮弄りの天才こと漣が来てるよー」クイッ・・・

愛宕・漣「「いぇ~い」」ニヤニヤ・・・

青葉「それではさっそくスライドショーを―――って、警告音!? 敵集ですか!?」バッ・・・

金剛「What's!? 戦闘機多数……制空権を取られている!? 既に囲まれてるなんて! この場所がばれる訳が無い筈デース」タラー・・・


龍驤・大鳳・瑞鳳「「「ガルルルルルルルゥ」」」ザッザッザッザッ・・・


川内「まな板三人衆(フラッチェ3)だとッ!? まさか、愛宕先生! 漣!! アンタ達!?」ギョッ・・・

愛宕「うふふふっ」ニヤリ・・・

漣「『ぱんぱかぱ~ん!』ってヤツですよぉコイツぁ。古今東西、潮っちを弄っていいのは私だけなんでねぇ」ニヤリ・・・

長門「風紀委員の狗だったか!? くそぅ……貴様らは祖国(おっぱい)を裏切ったぁ!!」ギリギリ・・・

青葉「よりにもよってあの三人が何故」タラー・・・

金剛「アレは豊満な駆逐艦に対する日頃の僻みを私達で発散する気デス! O・M・G!!」Shiiiiit!!

愛宕「さぁさぁ……今日こそブタ箱行きよ~ん♪」ゴゴゴゴ・・・

以上です。中々日々投下できないっす。

>>23 のリクエストはまた後日書かせて頂きます。
次回は前スレであったリクで『年長者組の休暇』です。具体的には未定ですが巡洋以上のサイズという事で。
希望の組み合わせあったらリクエストください。

他にもお題リク募集します。

それでは質問意見感想罵倒などなども宜しくです…おやすみ! ノシッ"

うわっ。私の更新遅過ぎ……


すいません、ボチボチ投下します。


  ~ あきやすみ ~



    ぽっぽー・・・・・



長月「―――さて……昨日で駆逐艦娘の長期休暇が終わった。今日から軽巡以上がローテで休みに入る」スッ・・・

陽炎「え? あ、うん。そうね」コクッ・・・

菊月「いきなり如何した」チラッ・・・

長月「突然だが、その日の秘書艦と月直の私に特別任務が任されている」ジー・・・

陽炎「何それ? 私秘書艦だけど何も聞かされてないわ」タラー・・・

長月「当然だ。私もさっき司令官から電報を受けて知ったからな」ハァ・・・

陽炎「……ホント、唐突ね」ヤレヤレ・・・

菊月「因みに私関係あるのか?」キョトン・・・

長月「オマエは私(月直)の補助だ。文句は言わせん。司令官命令でもある」ビシッ・・・

菊月「うぇ」タラー・・・

陽炎「ははは……で、特別任務って?」ジー・・・

長月「端的にいうと、休暇に入っている艦娘の監督だ」サラッ・・・

陽炎・菊月「「は?」」ピタッ・・・

長月「だから休暇の監督。私らの監督にも名取リーダーや夕張リーダー、神通リーダーが入っただろ」コクッ・・・

陽炎「いやいやいやいや! ありゃぶっちゃけ遠足の引率教師みたいなもんでしょ」タラー・・・

菊月「というか軽巡以上の艦娘にプライベートの監督が居るのか?」ジトー・・・

長月「私もそう思うんだけどな……司令が行けという。仕方ないだろう」ヤレヤレ・・・

菊月「大佐は何をお考えなのだ。もし監督するというなら自身で行えばよかろうて」ウーン・・・

長月「長期出張……いや、出向中だ。何でも『月』に行くとか」タラー・・・

陽炎「あの人、軍人よね?」エー・・・

長月「正直よく分からないよ。とりあえず峯風型だろうが敷島型だろうが監督は必要だそうだ」ヤレヤレ・・・

陽炎「うーん。何というか、大佐の考えっていうより」チラッ・・・

菊月「軍上層部だろうな。結局いつま経っても身内の『艦娘』が怖い……というか、信じられない連中が多いのだろう」ジー・・・

長月「は?」ポカーン・・・

菊月「艦娘の謀反程の脅威は無い。私達は、凡庸な人間から見れば歩く兵器だ。それだけの話」サラッ・・・

長月「オツムが賢くない私にも分かり易く説明しろ」ポリポリ・・・

菊月「Girls of liberty―――我々に完全な自由など無い。有るのは軍属という箱庭の中の自由のみ」ジー・・・

長月「余計意味が分からない」エー・・・


陽炎「えっとつまり、超人的な艦娘を好き勝手させ過ぎるのはオッカナイ。だからしっかり監督しとけ、って事じゃないかな」ハハハ・・・

長月「あーうん。何となく分かったよ」コクッ・・・

菊月「愚かなモノだな、仲間が信用できないとは。これだから政治屋気質の臆病背広組は困る。いや、或いは非国民か」ハァ・・・

長月「私は一々厨二な言い回ししか出来ないオマエに困るよ」ハァ・・・

陽炎「まぁまぁ。兎に角そういう上の命令もあってか、私達は諸先輩方の監督をして回らなきゃいけない訳だね」チラッ・・・

長月「上の難しい話はよく分からないが、司令官からの命令はそうだ。黙って聞くのが筋だろう」ビシッ・・・

菊月「大佐も不本意だろうに……しかしまぁやるからには全うしよう」コクッ・・・

陽炎「うっし。それじゃあまずは如何いう手順で? プランは立ってるの?」ジー・・・

長月「未定だが、第一情報は得てる。まずはだな……―――」



  ザバーン・・・ザブーン・・・・・




  【 自由形お姉 】





長月「―――さて、到着だ」スタッ・・・

陽炎「何故渋谷?」キョロキョロ・・・

長月「何故かは分からないが、此処に居ると情報があった。ソースは『ソロモンの天狗』さんからだ」コクッ・・・

陽炎「あーなるへそ。因みに、菊月が居ないけど」チラッ・・・

長月「アイツは別の先輩方の居場所を調べて貰っている」フム・・・

陽炎「色々大変ね……で、この人混みの中如何探すの?」ポリポリ・・・

長月「気合いで」キッパリ・・・

陽炎「長月のそういうとこ好きだけど、同時に嫌いだなぁ」ハァ・・・

長月「冗談だよ。宿泊先は帝国ホテルらしいが、この時間は別の場所に居ると思う」ピッ・・・

陽炎「ふーん。それで、会えば良いだけ?」キョトン・・・

長月「司令官がいうには『如何にも休暇過ごしてますよ』的な写真を一枚パシャれば良いらしい」スッ・・・

陽炎「それ別に自己申告でも良くない?」エー・・・

長月「司令官のカメラじゃなきゃ駄目だそうだ。証拠にならないらしい」コクッ・・・

陽炎「色々面倒だね」ハハハ・・・

長月「よし。それじゃあ行くぞ」トコトコ・・・

陽炎「はいはい」テクテク・・・



 ザワザワ・・・ガヤガヤ・・・・・


陽炎「―――凄い人混みね」ウヘェ・・・

長月「流石若者の街だな。帝都の中でも屈指の混雑具合」グイグイ・・・

陽炎「海は戦火になってるのに内地は平和なモノね……って、長月! あんまり離れないで!」アタフタ・・・

長月「う、うん。すまん」オット・・・

陽炎「身長的に見失う可能性が」ハハハ・・・

長月「ぐっ。言ってくれる……此処で迷子になるのはオマエだけだぞ」ジトー・・・

陽炎「そん時は一人で任務終えて頂戴。私は適当にショッピングなりして帰るわ。カメラは長月が持ってるから大丈夫でしょ?」フフッ

長月「は、薄情者!」ウゥ・・・

陽炎「だったら置いて行かないでね。あぁ、はぐれない様に手でも繋ぎましょうか」クスッ

長月「このぅ……ふんっ。そろそろ目的地だ」ハァ・・・

陽炎「ごめんごめん、怒らないで―――って、此処?」ジー・・・




   『PARC○』




長月「ああ。情報通りだと此処の7Fだ」コクッ・・・

陽炎「……まぁじで」タラー・・・

長月「うむ。3人居る予定だ。行くぞ、陽炎」トコトコ・・・




    ゴチャゴチャ・・・ゾロゾロ・・・・・




長月「……、」タラー・・・

陽炎「うわぁ」タラー・・・

長月「マジか」タラー・・・

陽炎「すっごいわね」タラー・・・

長月「何人並んでる?」ジトー・・・

陽炎「ざっと300人。下の階まで列出来てるよ」ジトー・・・

長月「この中から3人を探せと。しかも多分、今日は私服だぞ」チラッ・・・

陽炎「列に並んでいればもしかしたらだけど、無理じゃないかな。整理券が如何こう言ってるけどアレは?」ハハハ・・・

長月「えっと……『整理券に書かれた時間にお並び下さい』……ん?」ポカーン・・・

陽炎「何処で整理券貰うの? 並んでれば貰える?」チラッ・・・

長月「聞いてみるか。少々待っててくれ―――」


  ヒャッハー!! ブシャー!!



長月「―――……、」ダラダラ・・・

陽炎「如何だった?」ジー・・・

長月「……朝に、夜までの分の券を配ったそうだ」タラー・・・

陽炎「は?」ピタッ・・・

長月「今からじゃ入れないらしい」ウー・・・

陽炎「それ、やっぱ無理じゃない?」ハァ・・・

長月「ま、まだだ! この列から3人を探す!」ビシッ・・・

陽炎「うぇ」タラー・・・

長月「大丈夫だ。私服とはいえあの巨乳は隠せん!」ボンッ・・・

陽炎「無い胸張らないの……まぁ探してみて居なかったら別の手考えましょう」ハハハ・・・

長月「くっ! 兎に角探すぞ!」トコトコ・・・



  ワイワイガヤガヤ・・・ヒャッハアアアァ!!



長月「……いない」ドヨーン・・・

陽炎「やたらと隼鷹さんみたいな叫び声が頭に残るわね。残るは店内かぁ」チラッ・・・

長月「整理券が無いから入れない。しかし、覗ける範囲は限られてるぞ」ジー・・・

陽炎「いっそ軍務手帳見せちゃダメかな」ハハハ・・・

長月「この場を混乱の渦にしたいならやってみろ」ジトー・・・

陽炎「冗談だって……あーもう折角だからグッズだけ買ってかない?」チラッ・・・

長月「オマエは何の目的で来たんだ」ヤレヤレ・・・

陽炎「まぁまぁ。写真だけ撮って帰るのも難でしょ。それに、お土産買ってったら皆喜ぶんじゃないかな」ポリポリ・・・

長月「……アレのか?」クイッ・・・

陽炎「人気じゃん、アレ」ジー・・・

長月「可愛さが分からん」ウーン・・・

陽炎「可愛いかどうかは別として、キャラとしては良い出来よね……霰も気に入ってるみたいよ」ボソッ・・・

長月「並ぶぞ陽炎! グッズは今からでも整理券貰って買えるらしい!」バッ・・・

陽炎「コイツ…―――…って、あっ!」ハァ・・・


長月「如何した、さっさと並ぶぞ。さぁて、あのキーホルダーが良いか、いや、Tシャツもアリか? しかし此処はやはりぬいぐるみを」ジー・・・

陽炎「長月! そこ! すぐそこ!」グイグイ・・・

長月「えぇい! 引っ張るな! 列からはみ出たらまた後ろに並び直さねば! 霰があの人形を欲してるんだぞ!?」チラッ・・・

陽炎「うっさい霰馬鹿! じゃなくて、そこの店頭フィギアんとこ!」ビシッ・・・

長月「は? んー……えっ」ピタッ・・・


店員「はい、撮りますよ」スッ・・・

愛宕「1たす1は……『ぱんぱかぱ~ん』よ♪」パンパカパーン!

千歳「ぱ、ぱんぱかぱーん」アハハ・・・

陸奥「律義にしなくてもいいから」ヤレヤレ・・・

愛宕「あ、やっぱり『ひゃっはー』の方が良いかしら? でもそれじゃあ隼鷹ちゃんみたいだしぃ」ウーン・・・

陸奥「じゃあ『ぶしゃーっ』で良いんじゃない? 千歳、『千歳汁ぶしゃーっ』ってやらない?」チラッ・・・

千歳「い、嫌ですよ!」カアアァ・・・///

店員「あ、あの、撮りますよ?」ハハハ・・・



  パシャ・・・



陽炎「」タラー・・・

長月「」エー・・・


千歳「ありがとうございました」ペコッ

店員「いえいえ。ご来店ありがとうございました」ペコッ

愛宕「うふふっ。次は本物のふなちゃん見たいわねぇ」ニコニコッ

陸奥「軍のイベントとかで鎮守府に呼んでくれないかしらね。大佐なら何とでもしてくれそうな気が」フフッ

千歳「割と何でも屋ですからね。それより一旦ホテルに戻ってから―――」


長月「か、陽炎!」チラッ・・・

陽炎「な、何!?」バッ・・・

長月「肩車しろ!」ガシッ・・・

陽炎「うぇ!?」ギョッ・・・

長月「早く! ハリーハリー!!」グイグイ・・・

陽炎「こ、こんなとこで?! 何考えてるの!? 恥ずかしいって!」ダラダラ・・・

長月「間に合わなくなっても知らないぞ! はぁやくぅっ!」キッ・・・

陽炎「く、くぅ……えぇい!」カアアァ・・・///



 ワーワー・・・アレナニー?? コラッ! ミチャイケマセン! ヒャッハアアアアァ!! クマアアアアァ!!


陽炎(羞恥心で死ねる!!)カアアァ・・・///

長月「すうううぅ……そこの3にいいぃん!! コッチ向いてくれえええぇ!!」バッ・・・

陸奥・愛宕・千歳「「「えっ?」」」キョトン・・・

長月「1たす1はああぁ!!」スッ・・・

陸奥「は? なっ!?」ギョッ・・・

千歳「な、長月、ちゃん?」タラー・・・

愛宕「ぱんぱかぱん?」ポカーン・・・



   パシャ・・・・・



長月「OK! 逃げるぞ陽炎!!」スタッ・・・

陽炎「何考えてんのよアンタはああぁ!?」ギャアアァ・・・///

長月「この機を逃したらアウトだったんだ。仕方なかろう! それより早く逃げないと!」アタフタ・・・

陽炎「逃げたいのは山々だけど何で逃げる必要あるの?! 一応公務でしょう? それともコレ隠密任務だったの?」タラー・・・

長月「そうじゃなく……羞恥心の問題だ! この場から逃げたい! 恥ずかしくて発狂しそうなんだよ!」アタフタ・・・///

陽炎「テンションだけで後先考えず馬鹿やらないでよ!」ンモー!!



  ギャーギャーギャー!!



店員「あ、あのぉ。お客様。店先で騒がれるのは困るのですが」タラー・・・

長月「―――だから仕方なかろう! 考えるより先に身体が動いてしまったんだ!」ムギギ・・・///

陽炎「ホントそういうとこ、卯月とか皐月とか文月の妹って感じよね! やっちゃったならあの三人みたいに堂々としないさよ!」カアアァ・・・///

長月「出来るかぁ―――ってうわぁ!?」ムニョン・・・

陽炎・店員「「っ!?」」ギョッ・・・

愛宕「うふふっ。ごめんなさいねぇ。この子達、私のツレなのよー」ギュウウゥ・・・

長月「っ~~~~~ッ!?」モガモガ・・・

陸奥「待たせてゴメンなさい。さ、下の階のフードコートだったわね。早く行きましょう」クイッ・・・

陽炎「え、ええ」タラー・・・

千歳「お騒がせしてすいません。ごちそうさまでした」ペコッ・・・テクテク・・・

店員「は、はぁ」ポリポリ・・・

愛宕「さぁて……『お姉ちゃん』達と『お話』しましょうねぇ。長月ちゃん、陽炎ちゃん」ウフフフ・・・

長月「っ~~~……、」フガフガ・・・ピクピク・・・

陽炎「あ、あははは……って! 愛宕さん! 長月! 息! 息が!!」アワワワ・・・




   にゃーん・・・・・


陸奥「―――……成程ねぇ」アハハッ

長月「ったく、死ぬかと思った」ゼェゼェ・・・

愛宕「んもぅ。そういう事なら一報くれれば良いのにぃ」フフッ

陽炎「そうですよね……だから言ったのに」ジトー・・・

長月「オマエは何も言ってないだろ!」グヌヌ・・・

陽炎「だって何も教えて貰えず引っ張って来られたんだもの。仕方ないじゃない」フンッ

千歳「まぁまぁ。ケンカしないの。それより二人で来たんですか?」チラッ・・・

長月「ああ。司令官の命でね」コクッ・・・

陸奥「大佐のねぇ。本人が来ればいいの」フム・・・

長月「司令官は今『月』に居るそうだ」ヤレヤレ・・・

千歳「えー」タラー・・・

愛宕「流石は大佐ねぇ」クスクスッ

陽炎「あのー。それよりお聞きしたい事が」チラッ・・・

陸奥「はいはい、何かしら」コロンッ・・・

陽炎「まず朝から、アレ、並んだんですか?」タラー・・・

愛宕「んー。並んだっちゃ並んだかなぁ」フフッ

長月「含みのある言い方だな」ジー・・・

陸奥「別に。とりあえず整理券手に入ったんだから良いのよ」クスッ

陽炎「……千歳さん」チラッ・・・

千歳「えぇっと」アハハ・・・

陽炎「安心して下さい。大佐に言ったりしませんので」コクッ・・・

千歳「うーん……その」チラッ・・・

陸奥「あらあら。千歳から攻めるのは卑怯よ」フフッ

長月「じゃあ教えてくれ」ムゥ・・・

愛宕「二人が私の事『愛宕お姉ちゃん』って呼んでくれたら教えてあげるかなぁ」ニコニコッ

長月「千歳さん」バッ・・・

愛宕「んもぅ」ムギュウウゥ・・・

長月「んがああぁ!!」モフンッ!

陽炎「この人は」ヤレヤレ・・・

陸奥「やれやれね……ま、別の人に並んで貰ったのよ」サラッ・・・

陽炎「別の人?」ポカーン・・・

長月「ぷはっ! な、何だそれは」ムギギ・・・///

千歳「んー……心優しい殿方、かな」ハハハ・・・

陽炎「……あー」チラッ・・・チラッ・・・

愛宕「如何して私とむっちゃんを見るのかしらねぇ」フフッ


長月「だって千歳さんのキャラじゃなかろうぅわばぁ!! だから抱き付くなぁ!!」パフパフ・・・

陽炎「で、でもタダじゃ並んでくれないでしょう……あっ」サッシ・・・

陸奥「邪推しないの。おませさんね」ヤレヤレ・・・

長月「よく分からないが……とりあえず、普通に休暇を過ごしている様で良かったよ」グイグイ・・・

千歳「変な休暇の過ごし方してる人なんて居ないんじゃないですか」ハハハ・・・

陽炎「いや、長門さんとか」チラッ・・・

陸奥「……ノーコメントで」ハァ・・・

愛宕「ふふっ。でもまぁ『上』が満足してくれるなら写真程度幾らでも撮って貰って構わないわよ。何なら水着にでもなりましょうか」ニヤリ・・・

陸奥「勿論、千歳がだけどね」ニヤリ・・・

千歳「嫌ですよ!」アタフタ・・・

愛宕「冗談よ」クスクスッ

陽炎「ははは……兎に角、任務はこれで終わりかな?」チラッ・・・

長月「ああ。因みに、皆の姉妹艦はドチラで休暇を過ごしてるか良かったら教えて貰いたいのだが」ジー・・・

陸奥「姉妹艦? 長門は……知らないわね」ハァ・・・

長月「彼女の事は期待してないよ。高雄型と千代田さんは?」チラッ・・・

愛宕「高雄は同じく東京に居るわよ。摩耶ちゃんと鳥海ちゃんは鎮守府付近に残ってると思うけどなぁ」コクッ・・・

陽炎「そういえば基地で摩耶さん見ましたね。那智さん達とツーリングの話してた様な」フム・・・

長月「あと利根さん達と一緒に文月の世話してたな。それで、千代田さんは?」ジー・・・

千歳「……、」タラー・・・

長月「ん?」チラッ・・・

千歳「えっとー」ポリポリ・・・

陽炎「……何か拙い事でも」チラッ・・・

陸奥「そうじゃなくてね……いや、そうでもあるかなぁ」ハハハ・・・

愛宕「実は今回、千歳ちゃん引っ張ってきたのには理由があってね。その理由の主たるところが、千代田ちゃんなんだけど」アハハ・・・

長月「ふむ? 難しい話か?」ポカーン・・・

陸奥「単純よ。要は少し姉離れさせないとって事。いや、逆かしら」クイッ・・・

愛宕「千代田ちゃん、お姉ちゃんが居ると如何してもベッタリでしょ。千歳ちゃんもそれに我慢してるし」ポンポンッ

千歳「別に嫌って訳じゃないんですけど、ね」ハハハ・・・

陽炎「あー。言っちゃ難ですけど、見てる限り千歳さん疲れそうですからね」ポリポリ・・・

陸奥「だから偶には姉離れ&妹離れしなきゃ駄目よって事で連れ出したのよ」フフッ

千歳「今頃パニックになってなきゃ良いんだけど」ハァ・・・

愛宕「千歳ちゃんも過保護なのよ。休みの間くらいは妹の事忘れなさいな」ナデナデ・・・

長月「確かに、千代田さんは大井さんと双璧でアレだからな……それで当の千代田さんは?」コクッ・・・

千歳「消音してるから分からないかもしれませんが、30秒置きでLINE来てるので元気だとは思います」ハハハ・・・

陽炎「怖っ!?」ギョッ・・・


千歳「多分、自室から出てないと思うんだけど……二人とも。仕事ついでに申し訳無いんだけど、一応あの子の安否確認頼めるかしら」ペコッ・・・

長月「了解した。しかしまぁ、大変だな」ポリポリ・・・

陸奥「ホントよ。あの子に内緒で千歳連れ出すの大変だったんだから」ヤレヤレ・・・

愛宕「名目上、私達と出張って事にしてるものねぇ。これじゃあオチオチ自分の時間も作れないもの」チラッ・・・

陽炎「四六時中一緒に居るイメージですからね。千代田さんは満足してそうですが」ジー・・・

長月「やはり千歳さんはプライベートな時間が欲しいんだな」フム・・・

千歳「一緒に居るのが嫌って訳じゃないんですが……多少は、ね」アハハ・・・

愛宕「そうそう。千歳ちゃんだって女の子だものねぇ」フフッ

陸奥「でもこの子も真面目ちゃんなとこあるから、私達が少し『遊び』を教える為に一緒に居るって感じかな」ニヤリ・・・

陽炎「『遊び』ですか」タラー・・・

愛宕「気になる?」フフッ

長月「お得意の『火遊び』とやらか?」ジトー・・・

陸奥「貴女の口からそういう言葉が飛び出すとは思わなかったわね」フフフッ

愛宕「安心して。そういう『遊び』は教えないわよ。というか教わるモノでも無いと思うし」クスッ

陸奥「ま、ご希望なら教えても良いけど……どう?」キランッ・・・

千歳「えぇっと、その」ポリポリ・・・///

陽炎「興味はあると」タラー・・・

長月「妹と違って衆道(レズ)って訳じゃないだろうからな」ハハハ・・・

千歳「あの子も別にそういう類じゃないですよ」コクッ

一同『えっ』ピタッ・・・

千歳「……え?」キョロキョロ・・・

陽炎「あの……えっと、千代田さんって、その」タラー・・・

長月「……違うのか?」タラー・・・

千歳「なっ! あの子『ノーマル』ですよ!」アタフタ・・・

陸奥「うそーん」チラッ・・・

愛宕「ぶっちゃけガチな『レーザー』かと」ハハハ・・・

千歳「いや、ノーマルですよ。今は分かりませんけど昔は彼氏居ましたし」ポリポリ・・・

長月「衝撃の事実!」アタフタ・・・

陽炎「でも昔の話かぁ。今はガチって可能性も無きにしも非ず」タラー・・・

千歳「……そうは思いたくないです」ハァ・・・

陸奥「相当酷い振られ方したらソッチに走るって場合もあるけれど、如何でしょうね」ハハハ・・・

愛宕「んー……因みに、長月ちゃんも結構ガチよね?」チラッ・・・

長月「んぁ!?」ギョッ・・・

陸奥「あぁ。そういえば有名よね」アハハッ


長月「んな馬鹿な! 私は至って真面目に!」ウガー!

陽炎「……、」ジトー・・・

長月「何だその目は!」バッ・・・

陽炎「……霰」ボソッ・・・

長月「あ、霰は別だ! 私はそういう目であの子を見てない!」グヌヌゥ・・・///

千歳「あははは……まぁ千代田もそんな感じだと思います。私が言うのも難ですが恋愛云々より姉妹愛っていうか」アハハ・・・

長月「お、おう。何より、私らは軍人だしな」ハァ・・・

愛宕「あらぁ。軍人が恋しちゃダメって法則はないわよ」クスッ

陸奥「そうね。艦娘だって感情を持ってるもの。縛られる由縁はないと思うわ」フフッ

陽炎「なるほど……それじゃあ斯くいうお二人は『イイ人』がいらっしゃって?」チラッ・・・

愛宕「んふふ~。ないしょー」ニヤリ・・・

陸奥「まぁ人並にはってとこよ。詳しく知りたかったら陽炎から教えなさいな」ニヤニヤ・・・

陽炎「わ、私はそういうの疎いんで!」アタフタ・・・

長月「貴女達の言う『人並』は如月姉のそれと同じだからな」ヤレヤレ・・・

千歳「如月とか荒潮、夕雲は駆逐艦なのに凄いと思いますよ」ハハハ・・・

陸奥「でもあの子達も遊びの中で『イイ人』見付けてるんだから、それはそれでOKじゃない」コクッ・・・

愛宕「白馬の王子サマなんてそう易々と現れないわよん。自分で探し出さなきゃねー♪」フフフ・・・

陽炎「は、はぁ。そうなんですか」タラー・・・



  アラアラー♪ パンパカパーン!



長月「……次元が違う」タラー・・・

千歳「私、大丈夫でしょうか」ハラハラ・・・

陽炎「覚悟は決めておいた方が良いかもしれませんね」ハハハ・・・

長月「安心してくれ。例え貴女が休み明けに『男を知った顔』になっていても私達は今まで通り接するよ」ポンッ・・・

千歳「よ、よろしくね」ハハハ・・・

愛宕「何の話してるのん?」チラッ・・・

陽炎「いやぁちょっと」ハハハ・・・

長月「この前如月姉が見ていた『せっくす&ざ・してぃ』は退廃的で考えモノだったなぁとね」チラッ・・・

陸奥「退廃的なんて言葉は聖職者かファシストか世捨て人が使うものよ。というか、貴女もそういうドラマ見るのね」ヘェ・・・

愛宕「結構生々しいけどコミカルで面白かったわよねぇ」ウンウンッ

陸奥「そういえばサマンサって愛宕っぽいところあるわよね」クスッ

愛宕「ひっどーい。私もうちょっと品あるよー。そういうむっちゃんはミランダかなぁ?」フフフ・・・

陸奥「私は分からないけど、シャーロットは足柄っぽいわね」ニヤニヤ・・・

愛宕「分かる分かる」アハハッ

陽炎「……千歳さん、ファイト」チラッ・・・

長月「私達はもう行くが、その、頑張れ」タラー・・・

千歳「……、」アハハ・・・

陸奥「あら? もう行くの?」チラッ・・・


長月「一応、次が控えてるのでな。その……羽目を外し過ぎぬ様に」コホンッ・・・

愛宕「んもぅ。どんな想像してるか分からないけど勘繰り過ぎよん。それに」チラッ・・・

千歳「あ、愛宕さん!」アタフタ・・・///

長月・陽炎「「ん?」」キョトン・・・

愛宕「千歳ちゃんは…―――…あー何でもなーい」クスッ・・・

長月「……気になる」チラッ・・・

千歳「何でもないから! ちょっと愛宕さん! ホント止めて!」カアアァ・・・///

陽炎「えっと」チラッ・・・

陸奥「うふふっ。ま、その内教えるわ」クスッ・・・

長月「……はぁ」ポリポリ・・・




   わんわんおーん・・・・・




長月「―――何だったんだろうな」トコトコ・・・

陽炎「さぁ。でも気になるね」ポリポリ・・・

長月「まさか、ああいう奥手な態度をしてはいたが、実は彼女も陸奥さん達と同類なのか」ピタッ・・・

陽炎「いやいやいやいや! 千歳さんに限ってそれは」タラー・・・

長月「しかし、前に居た鎮守府では司令官にベッタリだったと聞く。もしや男好きなのかも」チラッ・・・

陽炎「えー。多分、惚れ込んだ相手にベッタリなだけだと思うけど」ウーン・・・

長月「今の基地の司令官が『アレ』だから惚れる事はないだろうけど……実のところは分からないな」ヤレヤレ・・・

陽炎「そうだね。それよか、次は?」チラッ・・・

長月「一旦戻るよ。菊月に任せていた件を処理しないとな」コクッ・・・

陽炎「そっか。というか次からはちゃんと段取り持って行動しようよ。じゃないと今回みたいになる」ハァ・・・

長月「善処する…―――…あっ!」ピタッ・・・

陽炎「如何したの? 忘れ物でもした?」ジー・・・

長月「……ぬいぐるみ」ボソッ・・・

陽炎「は?」ポカーン・・・

長月「お土産のぬいぐるみ買い忘れた!」アタフタ・・・

陽炎「……えー」タラー・・・

長月「陽炎、戻るぞ!」ガシッ・・・

陽炎「いーやーだー! どの顔してあの場に戻れと!?」ギョッ・・・

長月「かーげーろーぅ! おーねーがーいー!」グイグイ・・・

陽炎「こういう時ばっか歳相応に戻るんじゃない! えぇい! 帰るわよ!」ヤレヤレ・・・

長月「ああぁ!! ○なっしいいぃーっ!!」ヒャッハアアァ・・・




  ブシャーッ・・・・・


    ~ その頃のチヨちゃん ~



  ニャーン・・・クマー・・・オーイ・・・キター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・キ、キソー・・・・・



摩耶「―――、」シーン・・・

利根「―――、」ジー・・・

瑞鳳「―――、」タラー・・・

鈴谷「―――、」エー・・・


千代田「あぁ~お姉ぇ~もちもちぃ~」グニグニ・・・

文月「ふみゃあぁーっ! 私千歳さんじゃないよぉ~!」ンミャー!!

千代田「何言ってるの? このゆるふわ具合はまさしくお姉ですよぉ」フミフミ・・・

文月「やめてよぉ~。マヤちゃーんトネちゃーんヅホにゃーんズヤちゃーん!! 助けてぇ~」ジタバタ・・・

千代田「んふふー……世にお姉のあらん事を」ムギュムギュ・・・


摩耶「何だよありゃ。おいトネ公。オマエ行け」クイッ・・・

利根「馬鹿を言うな。あんなバケモノ相手に出来るか。ヅホ、お主が行くべきじゃ」チラッ・・・

瑞鳳「勘弁してよ。アレはヤバい日の大井ちゃん以上だって。ズヤさぁ、お願いっ」グイグイ・・・

鈴谷「マジでイミフなんですけど。てか今行ったら見境無しにヤられるって。マヤ、アンタこういうの得意っしょ」タラー・・・

摩耶「ダホ。姉貴以上のゲテモノ処理は無理だっつの」ハァ・・・

利根「しっかしまぁ……『CPL』は怖いのぅ」ウーン・・・

瑞鳳「しかも微妙に文月教っぽい発言してない? アレも感染系?」エー・・・

鈴谷「マジ無理だわー。風紀委員か4バカに何とかしてもらいましょ」ヤレヤレ・・・


文月「ほわぁ~!? 変な所に手ぇ入れないでぇ! みんな見てないで助けてよぅ~!」フミャー!!

マヤトネヅホズヤ『がんばー』ビシッ・・・

千代田「んへへぇ」ニヤニヤ・・・

文月「んもぅ…・・・―――・・・…...こらっ! チヨちゃん! これ以上変な事したら彼氏さんに言いつけるよっ!!」メッ!

千代田「えー……――――――んんんなぁっ!? ちょ、な、うぇ、あっ、にゃ、ななななな、何で、い、居ないわよ!?」ピタッ・・・カアアアアァ///

マヤトネヅホズヤ『ッ!!?』バッ!!


卯月「フミって何気に鎮守府の恋愛事情把握してるから怖いぴょんねー」ハハハ

皐月「『おさんぽ』してたら勝手に情報入ってきたり、お忍びデートを見聞きしてるタイプだからね」ハハハ

今回は此処までです。なお、確実に10月まで延長決定の模様。

次回は二航戦と大和型です。

とりあえずリクエスト募集中。遅くなっても書きます。それではおやすみ!

九月ラストに駆け足投下!


    【 空を仰ぐ 】




不知火「―――……あの」チラッ・・・

菊月「ん? 如何した?」ジー・・・

不知火「何故私は今、貴女と一緒に新幹線に乗っているのでしょう」タラー・・・

菊月「デートでは無い事は確かだな」コクッ・・・

不知火「ふざけないで欲しいのですが」ジトー・・・

菊月「冗談が通じんヤツ……公務だよ。大佐の命令だ」チラッ・・・

不知火「司令の? また何かのおフザケですか?」ジトー・・・

菊月「どんだけ信頼無いんだ、あの人」タラー・・・

不知火「飼い始めて二日目程度の雑種犬程度には信用してますよ」サラッ・・・

菊月「ほぼゼロという訳だな……簡単に説明すると『カクカクシカジカ』だ」チラッ・・・

不知火「便利なモノですね」シカクイムーブ・・・

菊月「だろう。兎に角、一緒に松島まで行って貰う」コクッ・・・

不知火「しかし何故不知火が? その話の内容だと陽炎が行く筈では」フム・・・

菊月「二人は今東京だ。多分、今日中には間に合わん。よって明日秘書艦予定の貴様と早めに用を済ませる」サラッ・・・

不知火「手続き的に問題無いのであれば構いませんが」ポリポリ・・・

菊月「そんなもの如何とでもする……あ、お姉さん。お弁当ください」スッ・・・

不知火「……貴女もやはり卯月や文月の姉ですね」ヤレヤレ・・・

菊月「喧しい。貴様は要らん様だな牛タン弁当」チラッ・・・

不知火「わーい。きくづきサンはカッコイイなー」ボウヨミー・・・

菊月「存外現金なヤツめ……ほれ」スッ・・・

不知火「感謝します」キラキラ・・・

菊月「まぁ公費で降りるから私の知った所じゃないんだけどな……これ紐引っ張るのか?」イタダキマース・・・ン?

不知火「そうすると温まるみたいですね。あ、煙出てきました」モクモク・・・

菊月「最近の技術は凄いな。軍用のレーションだけじゃなくこういうのを配布して欲しいものだ」フムフム・・・

不知火「確かに非常食として有用な技術ですね。司令にお願いしましょう」チラッ・・・パカッ・・・

菊月「そうだな。士気も高まる」ホクホク・・・ジュルリ・・・




  モグモグ・・・オイシィーッ!!


菊月「―――さて、仙台だ」スタッ・・・

不知火「奈何せん『彼女(センダイ)』が浮かんでしまいますね」ポリポリ・・・

菊月「この地はドチラかといえば名取リーダーだな。あと此処は青葉区らしいぞ」コクッ・・・

不知火「青葉区とか青葉町とかは何処の街にもありますね」フム・・・

菊月「因みに今から行く松島は私達の大先輩の巡洋艦、三景艦のネームシップ『松島』の由来でもある」コクッ・・・

不知火「成程。で、此処からは?」チラッ・・・

菊月「車で行く。電車より便が良い。早速手配するぞ」テクテク・・・

不知火「了解で……ちょっと待って」スッ・・・

菊月「何だ」チラッ・・・

不知火「タクシーですか? 流石に此処からだと結構な距離でしょう。経費が降りるとはいえ費用が馬鹿になりませんよ」ポリポリ・・・

菊月「タクシー券があるが、そんな馬鹿な真似はせん。レンタカーだ」クイッ・・・

不知火「はい?」キョトン・・・

菊月「だからレンタルカー」サラッ・・・

不知火「……誰が運転を」タラー・・・

菊月「無論、私が」キッパリ・・・

不知火「免許は!?」ギョッ・・・

菊月「あるに決まってる。というか軍属になった時点で普通車の運転ぐらい出来る……筈」ボソッ・・・

不知火「今『筈』とか言いましたね?」ジトー・・・

菊月「えぇい喧しい! 私が運転するんだ!」ガー!

不知火「ハァ……私が運転します。もしくは電車で行きますよ」ヤレヤレ・・・

菊月「馬鹿にしてぇ!」グヌヌゥ・・・

不知火「私はしょっちゅう運転してますから……兎角、陸で、しかも死因が事故死とか死んでも死にきれないんですよ。さ、行きます」ヤレヤレ・・・

菊月「このぅ!」ムキー!



  ブロロロロォ・・・・・



不知火「―――で、走り出したのは良いんですが、何処に向かえば宜しいのでしょうか」チラッ・・・

菊月「……ふんっ」ムスー・・・

不知火「チッ……ガキですか。いつまでムつけてるんです?」ッタク・・・

菊月「貴様とてガキだろうが」ジトー・・・

不知火「貴女よりは年上です。いいから目的地をナビに入れて下さい」ヤレヤレ・・・

菊月「くっ。似非駆逐艦娘め……松島基地だ」チラッ・・・

不知火「はい? 空(軍)の?」キョトン・・・

菊月「空軍というより『空自』だ。まぁ行けば分かる。其処に2人居る」サラッ・・・

不知火「はぁ」ポリポリ・・・




   ミャーミャーミャーミャー・・・・・


不知火「―――着きました。が、門は閉まってますよ」チラッ・・・

菊月「手帳を見せろ。それで通れる」クイッ・・・

不知火「はいはい……すいません、■■鎮守府から来たモノですが」ウィーン・・・ビシッ!

自衛隊員「えっ、はい? 女の子?」キョトン・・・

菊月「突然の訪問すまない。基地司令殿に『艦娘』が会いに来たと伝えて貰えるか。アポイントは取ってある」ジー・・・

自衛隊員「『らりるれ』……ですか? えーっと、少々お待ちを? あー提督室に連絡を。よく分からん少女2名が―――」ポリポリ・・・


不知火「らりるれ?」キョトン・・・

菊月「艦娘の事だ。一般人や一、自衛隊員じゃ発音出来ない単語でな。それなりの階級が無いと意味も通じん」ボソッ・・・

不知火「は? そんな情報聞いた事ありません。というかニュースなどでも艦娘の存在は公表してるでしょう」ムッ・・・

菊月「ある条件の者にのみ閲覧が許可されているシステムだ。一般人には別のニュースに見えているぞ」トコトコ・・・

不知火「ば、馬鹿な」ウーン・・・

菊月「知る必要が無いからだ。特に『9条神話』の枷から逃れられない『自衛』隊が、艦娘を知る必要はない」サラッ・・・

不知火「いや、しかし、確かに我々は決戦兵器扱いで、艦娘は未だ周知少ない軍用語とはいえ深海凄艦の脅威が――」ウーン・・・

菊月「それに、そういう政治云々を貴様が深く知る必要も無い」ジー・・・

不知火「―――……、」ピクッ・・・

菊月「貴様の階級は何だ? 不知火」チラッ・・・

不知火「規定通り、駆逐艦娘なので准尉ですが」ジトー・・・

菊月「私は特務中尉。つまり佐官級の情報を知る権利があるんだよ。不知火兵曹長。以上」キッパリ・・・

不知火「はぁ!?」ギョッ・・・

菊月「兵卒が難しい事を考える必要はない。知りたくば上にあがれ」フンッ

不知火「貴女、タダの残念厨二病駆逐艦じゃないんですか」ジトー・・・

菊月「喧しいハッキリ言うな。あと貴様、先程私をガキと言ったが、睦月型(ベテラン)を嘗めるなよ陽炎型(こわっぱ)」ジー・・・

不知火「その点は素直に謝罪します。でも」ポリポリ・・・

菊月「機能やら実力は貴様の方が上だろうが、数年とはいえ活きた年数が違う。まぁしかし老兵(ロートル)というのも事実だがな」スッ・・・

不知火「……、」ムゥ・・・

菊月「睦月型である以上艦娘としてのコンプレックスは避けられな…――…あー話が逸れたな。とりあえず今の件は他言無用だぞ」チラッ・・・

不知火「……了解です」コクッ・・・


自衛隊員「―――あのぅ」コンコンッ

不知火「っ! はいっ」ピクッ・・・

自衛隊員「司令から『どうぞ、ご勝手に』との事です。車は第3駐車場の空きスペースに置いて下さい」ポリポリ・・・

菊月「ふむ、感謝すると伝えてくれ。不知火、出せ」チラッ・・・

不知火「はい。失礼します」ハァ・・・ビシッ・・・

自衛隊員「……何だかなぁ」ビシッ・・・




  ゴオオオオォ・・・・・


不知火「―――T-4(ドルフィン)」ジー・・・

菊月「此処は主に操縦教育訓練基地だからな」トコトコ・・・

不知火「流石に知ってますよ。さて、これから如何するんですか」チラッ・・・

菊月「ついて来い。あぁ、カメラは持ってるな? 大佐の私用品だから壊すなよ」トコトコ・・・

不知火「はいはい……って、滑走路?」ジー・・・

菊月「何処に居るか」キョロキョロ・・・

不知火「あの、今更なんですがどなたをお探しで」キョトン・・・

菊月「言ってなかったか?」フム・・・

不知火「全く以て耳にした覚えがありません」キッパリ・・・

菊月「それはすまん。今から会うのは…―――…あ、居た」ピンッ・・・

不知火「え? あ、ちょっ」ンモー・・・



  ゴオオオオォ・・・




武蔵「―――流石に壮観だな」ジー・・・

大和「やっぱり新世代機は色々違いますね」キラキラ・・・

航空団副司令「そう言って貰えると何よりです」ニコニコッ

菊月「失礼する」ビシッ・・・

武蔵「むっ……おわっ!?」ビクッ・・・

大和「菊月に、不知火!?」キョトン・・・

不知火「大和さんに武蔵さん!?」ビシッ・・・

副司令「おや? 貴女達も艦娘ですか。今日だけで6人にお会い出来るとは何とも」ペコッ

不知火「はぁ。6人?」ポカーン・・・

武蔵「お前ら此処で何をしている」タラー・・・

不知火「公務ですよ……多分ね」チラッ・・・

菊月「安心しろ。偽りなく大佐の命令だ」フンッ

副司令「おや? では三佐殿はお越しになられなかったのですか」キョロキョロ・・・

菊月「大佐も多忙でね。空佐もお忙しい身でしょう」ジー・・・

副司令「いえいえ。貴女方に比べれば楽なモノですよ。さて、では一度失礼します。大和特佐、武蔵特佐。また後ほど」ペコッ・・・



  カーン・・・カーン・・・カーン・・・・・



大和「―――それで、何故?」タラー・・・

菊月「そう斜に構えないでくれ。さっきも言った通り大佐の命令だ」コクッ・・・

武蔵「大佐の……まさかスクランブルか?」ジー・・・

菊月「違う。要は『マルバツサンカク』だ」アレコレ・・・

大和「『マタキテシカク』……って? 何でそんな面倒な真似を」ハァ・・・

菊月「大佐にも色々御考えがあるのだろう。私達は黙っていう事を聞くだけだ」コクッ・・・

大和「はいはい。まぁ突飛押しも無い行動は今に始まった事じゃありませんしね」ウーン・・・


不知火「あの……一つ、お聞きしても宜しいでしょうか」ジー・・・

武蔵「ん? 何だ」チラッ・・・

不知火「お二人は休暇中なんですよね? 何故軍服を着てらっしゃるのでしょうか?」ジー・・・

大和・武蔵「「はい?」」ポカーン・・・

菊月「不知火よ。この二人は休暇じゃない」ヤレヤレ・・・

不知火「えっ」ピタッ・・・

大和「詳細は話せませんが、私達は公務で此処に来ています」ハハハッ

武蔵「尤も、半ば休暇みたいなものだがな」コクッ・・・

菊月「というかこの二人に休暇は無いぞ。いや、有るといえば有るが、無いといえば無い」ジー・・・

不知火「すいません。頭がこんがらがってきました」タラー・・・

菊月「何と教えたらいいか……要は、この二人は一般企業でいう所の『役員』みたいな位置付けだ」クイッ・・・

武蔵「いつでも休めるし、いつ出勤しても良い。だが殆ど休んだ事はないぜ。何だかんだで仕事や任務が重なるからな」コクッ・・・

不知火「確かに武蔵さんが休んでいる日を見た事はありません。でも大和さんは任務以外であまり基地には居ませんよね」キョトン・・・

大和「私は本営や地方基地に出向いてる事が多いですから。本当は鎮守府に居座りたいんですけどね」アハハ・・・

武蔵「大和は将官(老人)共のアイドルだからな。引っ張りダコさ」ニヤリ・・・

菊月「実のところ、彼女達は大佐の代わりに提督・司令官業もこなせる。上からは再三デスクに専念しろと愚痴られてる」フンッ

不知火「正直、あの司令よりもお二人の方が人望厚いかと」キッパリ・・・

武蔵「ハッキリ言い過ぎだ……でもとりあえず、現場主義なんでな。大和はまだしも、私に背広は似合わんぜ」ポリポリ・・・

不知火「いや、充分似合ってます」ジー・・・

大和「武蔵は軍服似合いますからね」ジー・・・

菊月「ふむ。大佐を退陣させ、貴女を御輿に担ぐのもアリか」ニヤリ・・・

武蔵「勘弁してくれ」グデェ・・・

大和「ふふっ。冗談です―――それより、そろそろ帰ってきますよ」クイッ・・・

武蔵「ああ、大分飛んでたな。しかしまぁヤツらもモノ好きだよ」ポリポリ・・・

不知火「ん?」キョトン・・・

菊月「……不知火。一応、あのT-4を撮っておけ」クイッ・・・

不知火「え、あ、はい」ジー・・・パシャッ・・・



  ドオオオォ・・・・・



整備班『お疲れ様です!』ビシッ・・・

蒼龍「―――ふぅ……いやぁ。やっぱり良いなぁ」ガバッ・・・

飛龍「練習機とはいえ流石ターボ機。推力が段違いですね」ガバッ・・・

蒼龍「鎮守府にも一機欲しいです。大佐にお願いすれば買って貰えるかな?」フフッ

飛龍「でも提督的には垂直離着陸機(VTOL機)の方が良いみたいですけど―――おや?」チラッ・・・


不知火「」アゼーン・・・

菊月「……ふむ」ジー・・・


蒼龍「あるぇ?」タラー・・・

飛龍「なんか見知った顔が居ますね……あ、すいません。あと宜しくお願いします」スタッ・・・

整備班『アイマム!』ビシッ・・・

大和「お疲れ様。相変わらず、顔に似合わず派手な操縦しますね」フフッ

蒼龍「あははは。ドライバーズハイってヤツでしょうか。楽しくてねー」ポリポリ・・・

飛龍「母艦としてだけじゃなく、偶には自分たちで空に上がるのも勉強ですよ。それより……あの二人」チラッ・・・

武蔵「大佐の命令で監督に来たそうだ」クイッ・・・

蒼龍「えっ! で、でもこれ、ちゃんと軍部と自衛隊に許可取ってますよね?」タラー・・・

飛龍「というかその為の大和さん同行でしょう。でも、不知火がいるって事は……風紀委員的にアウトな事しちゃってました?」アワワワ・・・

武蔵「安心しろ。そういうのじゃない。とりあえずコッチ来い」カツカツ・・・


菊月「うむ。操縦者は蒼龍だったか。『ブルーインパルス』の名に恥じぬ良い飛行だった」パチパチパチ・・・

蒼龍「どうもどうも」ハハハ・・・

不知火「」ポカーン・・・

飛龍「あのー。不知火さーん。おーい」タラー・・・

不知火「」キョトン・・・

菊月「おい馬鹿。さっさと正気に戻れ」ペシッ・・・

不知火「っ! あ、あぁ。お疲れ様です」ビシッ・・・

飛龍「大丈夫? というか何しに来たんですか?」チラッ・・・

菊月「写真を撮りに来た。上に提出する書類上必要でな。とりあえず今1枚撮らせて貰うぞ」クイッ・・・

蒼龍「なっ! ちょっと待って下さいよ! 一応、プライベートで!」アタフタ・・・

飛龍「というか上って! 私、身内に見られる系ですか」ダラダラ・・・

菊月「問題無い。プライベートな写真が欲しいからな……不知火」クイッ・・・

不知火「ええ。あ、T-4がバックの方が良いですか」スッ・・・

菊月「ああ。あと出来れば大和型のお二人も一緒に入ってくれ。その方が誤魔化し易い」チラッ・・・

大和「はいはい」フフッ

武蔵「うーん。あまりこの姿をカメラに収められたくないのだが」ムゥ・・・

大和「私だって軍服なんです。文句言わない」メッ

蒼龍「話についていけないけど、とりあえず流れに乗りますか」ハァ・・・

飛龍「プライベート写真なら、せめてパイロット服じゃなく私服で撮られたかったかも。しかも今ノーメイクだし」ヤレヤレ・・・

菊月「そんなの誰も気にせん。じゃあ撮るぞ」ジー・・・



  カシャ・・・・・



菊月「よし。以上だ」チラッ・・・

不知火「しかし……色々ツッコミ所満載なのですが」ハァ・・・

菊月「何故自衛隊の機体に乗っていたのか、か?」ジー・・・


蒼龍「何故って言われてもね。長めのおやすみ貰える度、乗らせて貰ってますし」ハハハ・・・

飛龍「勿論、諸方面から許可取ってますよ」ウンウン・・・

不知火「だからといって、如何して乗れるんですか!? というか普通許可も下りないでしょう!」エー・・・

飛龍「どうしてって」ウーン・・・

蒼龍「艦娘だからかな?」コクッ・・・

不知火「……意味が分かりません」ハァ・・・

菊月「許可云々については艦娘特権みたいなモノだ。それに空母艦娘達はヘリや飛行艇を含め、殆どの飛行機を操縦できる」コクッ・・・

蒼龍「理屈は分かりませんが、知識と技能が頭と体に備わっちゃうんです」コクッ・・・

飛龍「並の訓練生なんかよりはずっと上手く扱えますよ。伊達に艦載機飛ばしてないって事ですね」フフッ

大和「まぁ余所に迷惑掛けない程度にお借りしてますしね。それに、航空戦議などの資料も提供してますから互いにウィンウィンですよ」コクッ・・・

菊月「兎に角、あまり深く考えるな。休日のドライブ程度に思っておけ」ジー・・・

不知火「はぁ」ナンダカナー・・・




  ウォンウォンウォンウォン・・・・・




不知火「―――さて。終わりですね」チラッ・・・

菊月「うむ」ジー・・・

不知火「先輩方のお邪魔をするのも難ですし、早々戻りましょうか」コクッ・・・

菊月「……、」ジー・・・

不知火「……菊月?」キョトン・・・


飛龍「それじゃあ次、私が操縦で」トコトコ・・・

蒼龍「はいはい。あ、大和さん達は今から中入っちゃいますか?」チラッ・・・

大和「そうですね。ただ一人は監督で居ないと」フム・・・

武蔵「私が残るよ。オマエは空佐の相手を頼む」ポリポリ・・・


菊月「……、」ソワソワ・・・

不知火「もしもし」トンッ・・・

菊月「なっ! ど、如何した」タラー・・・

不知火「何固まってるんですか」フム・・・

菊月「いや、その、何でもない」チラッ・・・

不知火「……ん?」チラッ・・・


T-4妖精『ヤッホー!』ノシ"


不知火「Oh。そういう事でしたか」タラー・・・

菊月「……良いなぁ」ボソッ・・・

不知火「はい?」キョトン・・・


菊月「……不知火」チラッ・・・

不知火「何か」ジー・・・

菊月「所用が出来た。終わり次第連絡するから大和さんに同行しろ」イソイソ・・・

不知火「えっ」ポカーン・・・

菊月「では行ってくる―――」トコトコ・・・


不知火「意味が分からない……あ、大和さん」ハァ・・・

大和「え? あら、どうしました」キョトン・・・

不知火「私にもよく分からないのですが、貴女に同行しろと」ポリポリ・・・

大和「はぁ。菊月は?」ポカーン・・・

不知火「分かりません」タラー・・・

大和「あははは……相変わらず掴み所が難しい娘ですね」ウーン・・・

不知火「ですね。流石卯月や皐月、文月の妹といったところでしょうか」ハァ・・・

大和「ベクトルは違うけど結果が似たり寄ったりですしね」ハハハ・・・

不知火「ええ―――ところで」チラッ・・・

大和「うん?」カツカツ・・・

不知火「差し出がましい質問を一つ宜しいでしょうか。もしかしたらお答え頂けないかもしれませんが」ポリポリ・・・

大和「うーん。長門の様な破廉恥質問じゃなきゃ答えますよ」クスッ

不知火「馬鹿四天王(アレら)と一緒にしないでください。では……艦娘の周知について」ジー・・・

大和「ざっくばらんですね」フム・・・

不知火「まず一般人や階級の低い自衛隊員に艦娘の存在は秘匿事項なのですか?」ジー・・・

大和「え?」キョトン・・・

不知火「先程、菊月が検問を通る際に門兵が艦娘という単語を理解出来なかった様なんです」テクテク・・・

大和「何故?」ポカーン・・・

不知火「何故って……え?」ピタッ・・・

大和「いや、今や赤子でも艦娘の存在は知ってますよ」ハハハ・・・

不知火「なっ! し、しかし、先程は『艦娘』という言葉が『らりるれ』と聞こえていたみたいなんですが」タラー・・・

大和「単に滑舌が悪いか、その方の耳が悪いかじゃないですか。だって新聞やネットにも載ってるでしょ」カツカツ・・・

不知火「……、」タラー・・・

大和「あー。貴女、新聞とかネットニュース見ます?」ピタッ・・・

不知火「み、見ます」ダラダラ・・・

大和「それで艦娘という単語を見掛けた事は?」エー・・・

不知火「……あります。ですがそれは閲覧が許可された特殊な人間のみが見聞き出来るシステムで」ダラダラ・・・

大和「不知火」ジー・・・

不知火「は、はい」ビシッ・・・

大和「貴女、あの子に騙され過ぎです」キッパリ・・・

不知火「うぇ」ピタッ・・・


大和「あの子は情報操作(そういうの)得意ですからね。あの口達者は私も見習いたいですよ」ヤレヤレ・・・

不知火「う、嘘なのですか!?」ギョッ・・・

大和「全部が嘘かは分かりませんが、あの子は提督から事務的に『そういう類』の仕事も任されます」コクッ・・・

不知火「では、彼女が特務中尉というのも嘘ですか」タラー・・・

大和「それは本当です。ただ、睦月型は月直という仕事を任される都合上、そうなっているだけですよ」サラッ・・・

不知火「」チーン・・・

大和「狐に抓まれましたね。しかし、階級によって多少は閲覧範囲が広がるのも事実ですよ。まぁ微々たるものですが」ハハハ・・・

不知火「ぐぬぬぅ……あんのぉ厨二ガキぁ」プルプル・・・///

大和「下手に頭が回って、しかも丁度良いぐらいに妄想力があるので厄介ですよね」クスッ

不知火「アイツも風紀委員のブラックリスト入り決定です!」チッ・・・

大和「程ほどにね。ところで、菊月遅いですね。時間がかかる仕事なのでしょうか」フム・・・

不知火「知りません。もう奴を置いて帰ります」プンスカ・・・

大和「はははは。貴女の方がお姉さんなのでから、大きい目で見てあげなさい」フフフッ



  ワヤワヤ・・・・・



武蔵「―――あー、撮るぞー」ヤレヤレ・・・

菊月「ああ! 頼む!」キラキラ・・・ビシッ!

蒼龍「あはは。コクピット乗ってみたかったのね」ニコニコッ

飛龍「気持ちは分かるけど、別に不知火いても良かったんじゃないですか」クスッ

菊月「や、ヤツは興味が無いと言ってたからな。先に帰らせた」シラー・・・

飛龍「はいはい……こういう一般人的なノリをしてるのを見られたくないんですね」ニヤニヤ・・・

蒼龍「厨二病ってのも面倒だね」フフッ

菊月「や、喧しいっておわぁ!?」グラグラ・・・

武蔵「オイ馬鹿者! コクピット上で暴れるな!」アタフタ・・・

T-4妖精『バカジャネーノ』ヤレヤレ・・・


    ~ 今日の睦月型 ~



  ヒエエエエェ・・・ヒャッハアアアァ・・・プップクプゥー・・・ピャアアァ・・・・・



皐月「」チーン・・・


弥生「あの子、半裸でグダグダと如何したの?」チラッ・・・

如月「筋トレのし過ぎ&お酒の飲み過ぎみたいよ」アハハ

睦月「アハハじゃないよ! てかまたビール隠し持ってたの!?」ハァ・・・

卯月「陽炎と長月がお忍びデートしに行ったからヤケになってたぴょん」アッハッハッ

文月「まったくもー。長月ちゃんも霰ちゃんというものがありながら悪い人だねぇ~」ムゥ・・・

三日月「そういう問題じゃないと思いますが」ウーン・・・

望月「つーか陽炎も大概タラシだよなー。妹達とか皐月とか、あの曙(ぼの)まで落としてるし」ヤレヤレ・・・


皐月「…ー…、」ノソノソ・・・


卯月「あっ。動き出したぴょん」ジー・・・

如月「何だか芋虫みたいな動きねぇ」フフッ

望月「アイツ、何する気だ?」ウーン・・・


皐月「ねー……だれかー」チラッ・・・


三日月「コッチ見てますけど」タラー・・・

弥生「目を合わせると筋トレか酒盛りに誘われる、と思う」ムゥ・・・

文月「なになにぃ~?」トコトコ・・・

睦月「こら文月ぃ! 止めなさいっ」アタフタ・・・


皐月「文月……ボク今身体動かないんだ」ノソノソ・・・

文月「うん。見ればわかる」コクッ・・・

皐月「実は、今まで黙ってたけど病気なんだよ」コソコソ・・・

文月「えっ!?」キョトン・・・

皐月「お酒を飲んで筋肉を付けないと死んじゃう病っていうんだー」ゴローン・・・

文月「はじめて聞いた!」ギョッ・・・

睦月型一同『ねーよ』ハァ・・・


皐月「このままじゃ死んじゃうかも」グデェ・・・

文月「あわわわわぁ……どうすればいいの!?」ハラハラ・・・

皐月「んー……とりあえずビールを」チラチラ・・・

文月「わかった! 今持ってくr―――」スタッ・・・

睦月「駄目です」ポカッ・・・

皐月「いったあああぁい!! 頭が割れるううううぅ!!」ギャアアアァ・・・

文月「んにゃあああぁ!? むーちゃんのアル中殺しいいいぃ!!」フミャアアアァ・・・

睦月「フミ、アンタ分かってるんじゃないの。というか軽く叩いたのに大袈裟な」ハァ・・・

皐月「ぐぅ……ほぼ大破状態の今のボクは風に当たっただけでも轟沈しかねないのにぃ」ジトー・・・

睦月「ったく。こうなった時の皐月は普段の望月のグーダラより面倒だね」ヤレヤレ・・・

望月「酷い暴言を聞いた」ジトー・・・

弥生・三日月「「どの口言うか」」ハァ・・・

睦月「兎に角、これ以上アホな真似するつもりなら名取さんに言い付けますよ」ギロリ・・・

皐月「べっつにー。名取ーダー怖くないもーん。それより早くお酒をー」グデェ・・・

如月「じゃあ神通さんに言おうかしら。もしくは加賀さん?」ボソッ・・・

皐月「うぐっ。それは、まずい」ダラダラ・・・

弥生「だったら大人しくしてるべき。お酒掠めてきてた事は黙っておいてあげるから」ンモー・・・

皐月「……はぁ」ゴロン・・・

卯月「あははは。やっと落ち着いたぴょん…―――…そういえばフミは何処に?」キョロキョロ・・・

一同『えっ』ピタッ・・・




  ガララッ!!




文月「―――皐月ちゃーん! お酒持ってきたよ~!!」フミッ!

長門「皐月ちゃんがベロンベロンと聞いて! はい、ビールサーバー!」ガララッ!

川内「私との夜戦を希望していると聞いて! はい、ポカリ&日本酒!」ドロン・・・

青葉「あられもない姿が撮影れると聞いて! はい、おつまみセット!」●REC...

金剛「Mayの部屋でNight partyだと聞いて! ハイ、黒霧島&赤霧島!」Foooh!!

隼鷹「オールで呑み放題コースだと聞いて! はい、スピーリタ~ス!」ヒャッハー!

皐月「わぁい! ヤケ呑みだーっ!」スクッ!


睦月「」チーン・・・

望月「コラァ! 余計なモンまで持ってくんなバカヤロぉー!!」ギャー!!

三日月「……こっちまで頭痛くなってきました」ハァ・・・

弥生「回れ右してお帰りください」ジトー・・・

卯月「うーちゃん的にも宅呑みドンチャン騒ぎはNGぴょん」ウー・・・

如月「誰か風紀委員呼んできて貰えるかしらぁ」ンモー・・・


    ~ 神無月 ~



  パラパラパラ・・・リーン・・・リーン・・・・・



長月「さて……10月だ」カキカキ・・・

菊月「グッと冷え込んできたな。彼岸も過ぎて夜も長い」ジー・・・

長月「引き続き私とお前が月直なのだが……今日の秘書艦は」チラッ・・・

時雨「―――僕だね。よろしく」ニコッ・・・

菊月「ふむ。『時雨月』か……一日(いっぴ)はその月を冠する艦娘。当然、貴様になる」コクッ・・・

長月「10月も別名が多いからな。時雨月の由来は、そのまんまだ」クイッ・・・

時雨「雨が多いからね。雨というより、台風かな」フフッ

長月「うん。正直時化が多く出撃が厳しい月だ。シフトも慎重に組まねばならん」ヤレヤレ・・・

時雨「ふふっ。安心して―――この雨だって、必ず、止むさ」ジー・・・

菊月「ああ、でも―――この静寂の中の雨音、悪くない」ジー・・・

時雨「雨宿りをしている虫達の音も悪くないでしょ。これ以上ない調だ」クスッ

菊月「風流だ。戦時とは思えんよ……雨と共に、心洗われる様だ」スッ・・・

時雨「詩人だね」ジー・・・

菊月「なぁに。直情的なだけさ―――感じたままに往きたいのでな」トコトコ・・・

時雨「素敵だよ。自分に正直に生きるのって難しいから」スゥ・・・

菊月「深く考え過ぎだ。在るが儘―――森羅万象。世は常に諸行無常だろう」フフッ・・・

時雨「そうだね。この雨も、また同じかな」テクテク・・・

菊月「確かに虚しいが……嫌じゃない」ガチャッ・・・

時雨「だね―――窓を開けるの?」ジー・・・

菊月「あぁ。外の空気をな……寒いか」フゥ・・・

時雨「うん。だけど、良い匂い」クスッ・・・

菊月「分かるか」チラッ・・・

時雨「秋の匂い。僕は好きだよ」ニコッ・・・

菊月「ふふっ―――やはり貴様は変わってる」クスッ・・・

時雨「君もね」フフッ・・・



長月「……、」ジー・・・


  パラパラパラパラ・・・・・


菊月・時雨「「―――、」」ジー・・・

長月「……、」チラッ・・・









長月(うっ……うわあああああぁ! 何だこれ!?)ダラダラダラダラ・・・


長月(私にはこの空気無理だあああああぁ!! 何故よりにもよって厨二×厨二の組み合わせを作ってしまった?!)タラー・・・

長月(てかコイツらさっきから何の話してるんだ?! 日本語!?)エー・・・

長月(『秋の匂い』って何だよ! 銀杏臭いだけだろうが! つーか寒いぞ! 二人で窓開けて黄昏んのは昼間にしてくれ!)ブルルッ・・・


長月(あぁもう無理だ! 誰か助けろ―――こういう時こそ、うーとか皐月とかフミとか来いよ! 何してんだオイ!?)アbbbb・・・




  ―――一方、その頃・・・・・




卯月「―――そういえばこの前、グパヤマに会ったぴょん。シポムニギでね。二人にによろしくと言っていたぴょん」ジー・・・

雷「えっ……えっ?」アタフタ・・・

皐月「ボクは前世でアメリカシロヒトリだったんだ。あの頃は楽しかったなぁ……二人の前世はなんだい?」ジー・・・

電「なっ? その、えっと……あぅ」オドオド・・・

文月「実は言うべきか黙っておくべきか迷っていた事があってね~……やっぱり言っておこうと思うんだぁ」ジー・・・

文月「先週の土曜日の朝……暁ちゃんのお部屋から男子が出てくるのを見たんだよー」ジー・・・

文月「なんていうか…その…とても親密な感じだったんだぁ。ごめんね~。任務前にこんなことを~」ジー・・・

雷・電「「う、うわあああぁん!!」」バタバタバタ・・・

4,5,7月「「「らりるれろ! らりるれろ!! らりるれろ~!!!」」」フッフッフッ・・・

雷「ちょ、追って来ないでよ!」キャアアァ!!

電「誰か助けてくださぁい!!」イヤアアァ!!


摩耶「ぶッはwwwww」ゲラゲラゲラゲラ・・・

瑞鳳「アwレwはwこwわwいwww」アハハハハ!

鈴谷「オっカシぃわー! いやぁフミ達に言わせると恐怖倍増だねー」プルプルプル・・・

利根「いや、でものぅ。少々やり過ぎな気も……って、あっ」ピタッ・・・


長門「……、」ゴゴゴゴ・・・

川内「ドーモ。マヤトネヅホズヤ=サン。夜戦ニンジャとナガモン=サンです……覚悟は良いな?」ペコッ・・・ギロリ・・・

マヤトネヅホズヤ『アイエエエエェ! ロリコン!? ロリコンナンデ!?』アバーッ!!

はい、悪ノリが過ぎました。次回は長良型の休日予定です。

とりあえずリクエストがあれば来月までは応えるつもりです。

それではまたね! ノシッ"

ぼっちぼっち続き投下しやす。


  【 体育会系姉妹 】



  ガガガガガガガガガ・・・・・



長月「―――ふぁああぁ……次は長良型の先輩方だな。宜しく頼む、黒潮」ネムネム・・・

黒潮「はいな。朝早く御苦労さんやね。んで、何処に向かってるん?」テクテク・・・

長月「そう遠くはないよ。彼女達は旅行に行ったりとかはしてないそうだからな」コクッ・・・

黒潮「ホンマに? いやぁ助かるわぁ。陽炎と不知火がゲッソリして帰ってきたから、正直遠出は嫌やったんよ」エヘヘ・・・

長月「確かに疲れるからな……さて、そろそろだな」キョロキョロ・・・

黒潮「んー……近場の小学校の体育館?」キョトン・・・

長月「ああ。そこに居る筈だ。今回は名取リーダーから直接聞いてるから間違いない」フムフム・・・

黒潮「さよか。ほな行きましょう」テクテク・・・



  キュッキュッ・・・バシーンッ・・・・・



黒潮「結構人だかりができとるよ。何かのイベント?」ジー・・・

長月「民区のバレーボール大会だ。長良型で参加するらしい」キョロキョロ・・・

黒潮「へぇ。まぁ長良の姐サン達、運動好きやもんねー」フム・・・

長月「しかし、態々休日に好き好んで大会なんて出なくてもよかろうに」ヤレヤレ・・・

黒潮「そりゃ皐月に自主トレ止めい言う様なモンやて……あ、いたわ」クイッ・・・

長月「うん?」ジー・・・


長良「―――くじ引いてきましたよー」テクテク・・・

五十鈴「何番目?」1,2,3,4・・・

長良「1番!」ドーン・・・

由良「うわー。くじ運悪い」ハァ・・・

名取「姉さんっぽいっちゃ姉さんっぽいですけどね」ハハハ・・・

長良「何よぉ。どうせやるならトップバッターの方が良いでしょ」ムー・・・

鬼怒「確かにいつでも同じだよね。ちゃっちゃと決勝進みましょー」フンヌッ

五十鈴「ポジティブね……ところで、そこの末っ子は如何すんの?」クイッ・・・

阿武隈「……めっさ眠いです」Zzz...

由良「昨日遅くまで起きてるからだよ。大丈夫?」ヤレヤレ・・・

鬼怒「かああぁ! アレか? 男とメールか?」ジトー・・・

阿武隈「違うわよ……雷電姉妹が不安で寝れないとか言い出したから寝かせ付けるの大変だったの」グデェ・・・

長良「んな幼稚園児じゃあるまいし。一体如何したの?」キョトン・・・

阿武隈「何でも睦月型の数名に訳分かんない事言われてパニくっちゃったんだってー……主に4,5,7月にーっ!」ギロリ・・・

名取「うっ……私見られても」タラー・・・


五十鈴「いつものトラブルメーカーか……で、何て言ったの?」フム・・・

阿武隈「『巻き舌宇宙で有名な、紫ミミズの剥製は、ハラキリ岩の上で音叉が生まばたきするといいらしいよ~。要ハサミ。61!』」ジトー・・・

一同『はっ?』ピタッ・・・

阿武隈「そうなるわよねぇ……電、如何して良いか分からなくなって泣いてたし」ヤレヤレ・・・

鬼怒「いや、私でも泣くよ。超怖い」タラー・・・

阿武隈「その後発狂した様に『らりるれろ! らりるれろぉ~!』とか連呼し出して更にカオスとか」ジトー・・・

由良「はい、保護者代表から一言」チラッ・・・

名取「私関係無い様な気がするけど……ごめんなさい」ハァ・・・

五十鈴「やれやれ。まぁどうせ馬鹿四天王もしくはマヤトネヅホズヤあたりの『おつかい悪戯』でしょ」ハハハ・・・


長月「」

黒潮「あはははっ! 相変わらずおフミ達はおもろいなぁ!」ケラケラケラッ

長月「一気に顔合わせ辛くなったよ」タラー・・・

黒潮「まぁまぁ。さっさと行きましょ―――おーい、姐サン達ー」テクテク・・・

長月「おいバカ心の準備が!」ハラハラ・・・

長良「ん? あらら」チラッ・・・

五十鈴「黒潮……と、問題児の次妹」ジー・・・

長月「うっ」ダラダラ・・・

阿武隈「ちょっと長月ぃ。アンタしっかり監督しなさいよ。同室でしょ」ジトー・・・

名取「そ、そんなに攻めないであげて。特にフミは誰にも止められないんだから」ポリポリ・・・

由良「暴走時の島風みたいな謳い文句ですね」ハハハ・・・

鬼怒「んで? 何しに?」キョトン・・・

黒潮「あぁ。ちーっとばかし阿武隈姐サンの男の話を」ニコニコッ

鬼怒「ほぉ」キランッ・・・

阿武隈「アンタ何処から聞いてんのよ! てか鬼怒もぶり返すな!」グルルル・・・

由良「この子、今はフリーの筈よ。元彼は3週間前まで居たけどフったんですって。原因は1時間以上のLINE既読放置によるアブオコ」ニヤリ・・・

阿武隈「んなぁっ!?」ギョッ・・・///

五十鈴「詳しいわね。誰情報?」チラッ・・・

由良「北上さんと響(Верный)」サラッ・・・

阿武隈「あんの人はああああぁ!! あと響いいいいぃ!!」ウガアアアァ///

長良「情報漏らす方が悪いよね」アハハ・・・

阿武隈「漏らしてないわよ! 何故か勝手に知ってたから黙ってろって言ったのにぃ」グヌヌゥ・・・///

長月(修羅場を発見したのが文月だとは言えない)ダラダラ・・・

鬼怒「いやはや……で? その彼とは何処まで? お姉ちゃん超知りたいんですけど」ニヤニヤ・・・

阿武隈「黙れぃ! いいから第一試合なんでしょ! 集中しろぉ!!」ガルルル・・・///

黒潮「イヒヒヒッ! いやぁ長良型の姐サン達は愉快ですねー!」ケラケラッ

阿武隈「人事だと思ってぇ。元はといえばアンタが!」ギリリリ・・・

名取「阿武隈どうどう……長月達も一応任務で来たんでしょ。ふざけ過ぎちゃダメだよ」メッ・・・

長月「ああ、了解だ」コクッ・・・


由良「えっ。任務?」キョトン・・・

名取「えっと……『サヨナラサンカク』だっけか」チラッ・・・

黒潮「そうそう。『マタキテシカク』です」コクッ・・・

鬼怒「『シカクハトウフ』と……変な任務だね」フーン・・・

長月「司令官も色々考えがある様だ。ご協力を」ジー・・・

長良「協力は良いんだけど、写真だけ?」ジー・・・

長月「そのつもりだが」コクッ・・・

長良「そっか。つまり基本暇と」フムフム・・・

黒潮「そうなりますね。ま、数枚シャッター切ったら帰るつもりでしたけど」コクッ・・・

長良「よしっ。じゃあ控え選手(リザーバー)登録決定!」ビシッ・・・

長月・黒潮「「はっ!?」」ギョッ・・・

五十鈴「良いわね。6人しかいなかったし。誰か疲れたり怪我したら交代要員居なかったから丁度良いわ」フフッ

長月「い、いや、しかし」タラー・・・

阿武隈「なぁがつーきちゃーん……イイヨネ?」ギロリ・・・

長月「うっ」ダラダラ・・・

名取「ごめん、二人とも。私からもお願い」ポリポリ・・・

黒潮「んー。どうしても言うならええですけど、そんな上手無いですよ」アハハ・・・

由良「大丈夫。私達だって所詮はママさんバレーレベルだから」ニコニコッ

鬼怒「ま、やるからには優勝だけどね!」メラメラ・・・

長月・黒潮「「……、」」タラー・・・

長良「よーっし、決まり! そんじゃそろそろ試合始まるから準備しよー」ビシッ

長良型『おー』ビシッ



  キャッキャウフフムッキュンムッキュン・・・・・



黒潮「―――どないするん?」ボソッ・・・

長月「やるしかなかろう……因みに、バレーの経験は?」チラッ・・・

黒潮「お遊び程度や。精々初等科の体育や昼休みにソフトバレーやったくらい」ウーン・・・

長月「右に同じく。それに……私らスカートだぞ」ヒラヒラ・・・

黒潮「しかも上もブレザーとカッターやしな……うわぁ如何するこれ」ジー・・・

長月「黒潮はまだスパッツ履いてるから良いよ。私なんかタイツだぞ」ウーン・・・

黒潮「ニッチやなぁ。あ、私は長良型の姐サン達からジャージ借りれるわ! サイズ合うし」チラッ・・・

長月「貴様ぁ!!」ガシッ!!

黒潮「離してぇな。怨むならロリ体型な睦月型の血筋を恨み!」ギチギチ・・・

名取「あのー二人とも」ジー・・・

長月「名取リーダー! 助けてくれ! やはり私はこのピンチに挑む事はできない!」ダラダラ・・・

名取「え、あ、うん?」キョトン・・・

黒潮「名取姐サーン。おチビは放っておいてジャージ貸してーな」ニコニコッ


名取「あ、そうだね。体操着貸さないと……長月はサイズ的に無理ですよね」アハハ・・・

長月「だからって大衆の手前、スカートなびかせて球技なんぞできん!」グヌヌゥ・・・

名取「そうだね。対策考えます。黒潮はコレ、更衣室で着替えて来て」スッ・・・

黒潮「はいはーい。ほな長月ー。お互い頑張りましょー」ウシシシッ

長月「あんの悪ノリ関西人めぇ」ウググゥ・・・

名取「うーん。しょうがないなぁ……長良姉さん」チラッ・・・

長良「うん? もう試合始まるよ。早く早く!」クイクイッ

名取「長月、体操着無いって。如何する?」ジー・・・

長良「あらら。替えの体操着持って来てたのって名取と……他に居た?」チラッ・・・

鬼怒「私、一応もう一着ジャージあるよ」ゴソゴソ・・・スッ・・・

五十鈴「いやぁ鬼怒のはデカいっしょ。アンタ、タダでさえ体格(タッパ)あるんだし」ウーン・・・

長月「構わん! 貸してくれ! スカートなびかせるよりマシだ!」グヌヌゥ・・・

阿武隈「普段スカートで戦闘してるヤツが言うセリフじゃないわね」ヤレヤレ・・・

長月「人の目があるんだよ! しかも男も居る! すこぶる恥ずかしい!」ビシッ・・・

由良「そうねぇ。貸してあげたら? 裾巻くれば何とかなるんじゃない?」フフッ

鬼怒「私は構わないよ。ほれ」スッ・・・

長月「恩にきる! あぁ助かった」ホッ・・・

長良「じゃあさっさと着替えてきてねー」クイッ・・・



  バシーン・・・ポーン・・・ポーン・・・バシーン・・・・・



長良「―――いよーっし! 第一試合ストレート勝ち!」イエーイ!

由良「まぁ商工会のオジさんチーム相手でしたから」アハハ・・・

鬼怒「全員名取の胸見てたな」アッハッハッ

名取「そ、そういう事言わないで下さい」カアアァ・・・///

五十鈴「名取の胸(それ)は暗器よね……ところで、長月と黒潮は?」キョロキョロ・・・

阿武隈「試合中見てないわね。あの子達何しに来たのよ」ヤレヤレ・・・

名取「私、見てきます」テクテク・・・

長良「うん、お願い。そんじゃ次の試合は―――」


名取「更衣室に向かった筈なんだけど……って、居る?」ガチャッ・・・


長月「えぇい! さっさと行くぞ!」ググググ・・・

黒潮「ちょ、おま! ホンマ無理やて!」ガッシリ・・・

長月「喧しい! だったらオマエだけ其処に居ろ。私だけ行く!」グイグイ・・・


黒潮「殺生な! こんな姿で置いてく気か! 人が来たら如何するねん!?」アワワワ・・・

長月「知らん! 兎に角写真を撮らねば」スッ・・・

黒潮「長月後生や! 鬼怒姐サンのジャージを私に!」ギャーギャー・・・


名取「……何してるの?」タラー・・・

長月「リーダー!? 助けてくれ!!」バッ・・・

名取「えっと」チラッ・・・

黒潮「名取姐サン! 酷いやないですかぁ!」プルプル・・・

名取「えっ。何が」キョトン・・・

黒潮「何って……今時ブルマて! こんなん恥ずかしくて外歩けません!」カアアアァ・・・///

名取「」チーン・・・

長月「だからオマエ! リーダーとか長良さんの前でそれ言うなって言ったろ!」ギロリ・・・

黒潮「だ、だってぇ」ウルウル・・・

長月「私から言わせればスパッツもブルマも変わらん」ヤレヤレ・・・

黒潮「全っ然違うわボケぇ! こんなんブルマん下からパンツ見えるやろ! てかケツも見えるわ!」カアアァ・・・///

長月「穿いておいて何を言うか」ジトー・・・

黒潮「そ、それはノリで」グゥ・・・///

長月「リーダーから体操着借りた時点で察しろ馬鹿者……兎に角、私は行く」ブカブカ・・・

黒潮「だぁからー! このぅ……えぇい! 死なば諸共ぉ!!」ガシッ・・・ズルッ!!



 すぽーんっ・・・・・



長月「へぶっ!!」バタンッ!!

黒潮「ジャージ貰ったり! オマエがブルマ穿けぃ!!」ヌギヌギ・・・

長月「オイ馬鹿止めろぉ!! 脱がすな着せるなぁ!!」ガシッ・・・ググググ・・・

黒潮「いーやーやー! って相変わらず馬鹿力なっ」ウギギギ・・・



  ギャーギャーギャーギャー・・・・・



名取「……―――……、」テクテク・・・

長良「おかえり。次10:30からだって。長月達は?」キョロキョロ・・・

名取「ブルマ賭けてパンツレスリングしてた」サラッ・・・

一同『はい?』キョトン・・・



  バシーン・・・ポーン・・・ポーン・・・バシーン・・・・・



鬼怒「―――うっし! 順調勝利!」ビシッ・・・

阿武隈「流石にしっかり練習してるママさんチームは一筋縄ではいかなかったわね」チラッ・・・


由良「それにしても応援してた子供達、可愛かったわね」フフッ

五十鈴「基地の駆逐艦娘の子達もあのくらいだけどね。ところで……名取」チラッ・・・

名取「正直休日まであの子達の世話したくないんだけど」グデェ・・・

長良「っと、噂をすれば何とやらだよ」クイッ・・・


長月「……、」ゼェゼェ・・・ ← ダボダボジャージ(ズボン)

黒潮「……、」ヨソヨソ・・・ ← ジャージ(上着)を腰に巻いてる


五十鈴「アンタら随分遅かったじゃない」チラッ・・・

長月「ちょっとな……この関西馬鹿が」ジトー・・・

黒潮「いや、この脳筋阿呆が悪いんです」ジトー・・・

由良「何があったか分からないけど仲良くしなきゃダメですよ」メッ・・・

長月・黒潮「「グルルルッ!」」ギラギラ・・・

阿武隈「一体何なのよ」キョトン・・・

名取「……そんなに恥ずかしいのかな、ブルマ(これ)」ハァ・・・

鬼怒「え?」ポカーン・・・

長良「よく分かんないけど、次の試合は出て貰うよ。一応全員参加がルールみたいだから」チラッ・・・

黒潮「ぶっちゃけ動きたくないんやけどなぁ」ウー・・・

長月「私とて同じだ……それより今の内に写真良いか?」スッ・・・

長良「はいはい。そんじゃ皆並んでー」ビシッ・・・

一同『はーい』ビシッ・・・



  カシャッ・・・



長良「よしっと。そんじゃ別のブロック終わったらすぐ試合の予定だから」クイッ・・・

阿武隈「そんじゃ私控え回るわ」スッ・・・

由良「じゃあ私も。ちょっと休みたいです」コクッ・・・

鬼怒「長月、黒潮。頼んだよ」ポンポンッ

長月・黒潮「「はぁ」」ドヨーン・・・



  ワイワイ・・・ガヤガヤ・・・・・



審判「―――整列してください。それでは、『ながらーず』対『○△□高校なんでもクラブ』の試合始めます」Pi!

一同『おねがいしまーす』ペコッ・・・

長月「地元の高校の……何でも倶楽部?」キョトン・・・


名取「ヒマな帰宅部の暇潰し同好会だって」ハハハ・・・

五十鈴「男女半々って、大学の呑みサーか何か? 大抵ああいうのってキャッキャウフフしてるわよね」ジトー・・・

由良「うーん……ヤ●サー?」チラッ・・・

長月「■りさー? 何だそれは」ポカーン・・・

阿武隈「ね、姉さん。あんまりそういう事言わないで」タラー・・・///

鬼怒「何でも良いが、長月にはネット高くないかな」ジー・・・

黒潮「せやね。おチビには厳しいかもしれまへん」フフフ・・・

長月「むっ。馬鹿にしないでくれ。身長が低くとも身体能力でカバーできる」ムンッ・・・

長良「それじゃあ期待しましょうか。由良と阿武隈は下がっててね―――サーブはコッチからだよ」クイッ・・・

鬼怒「はいよー。じゃあいくねー……―――」スッ・・・



  Pi!



鬼怒「―――フンっ!!」シュバッ・・・

なんでもクラブ『うをっ!!』ビクッ・・・

長月・黒潮「「っ!?」」ギョッ・・・


  バッチーン・・・・・


黒潮「まぁじでぇ」タラー・・・

長月「ママさんバレーレベルどころか実業団レベルだぞ……まさか」チラッ・・・

鬼怒「まぁまぁ。あくまで『人間』レベルだよ。それに、速いだけだから合わせられるって」フフッ

長良「現にさっきは結構拾われたからね……次っ」Pi!

鬼怒「あいよー……ほいッ!」ドンッ・・・


  ポーン・・・


長月「合わせられた!」バッ・・・

長良「こんなモンだよ。名取、五十鈴。ブロック」クイッ・・・

五十鈴「はいはい」キュッ・・・

名取「姉さん、カバー」トンッ・・・


  バシンッ!


由良「あ、抜けた!」ジー・・・

阿武隈「鬼怒」チラッ・・・


鬼怒「間に合わない!」グッ・・・

黒潮「ほいっ」ポンッ・・・


五十鈴「おぉ。返った……んっ」ポーン・・・

名取「ナイス黒潮っ」バシンッ!!



  バスンッ・・・



長良「いぃえっす! 動けるね!」ニコニコッ

黒潮「あはは。まぁ伊達に神通姐御の直属訓練受けてませんから」ポリポリ・・・

五十鈴「確かに神通の直属長いものね。そりゃ動けるわ」フフッ

長月「……、」ムッ・・・

鬼怒「そんじゃ続けるぞ―――」



  ポーン・・・ポーン・・・バシンッ・・・・・



阿武隈「―――存外平行線ね」ジー・・・

由良「相手は素人かと思ったけど、結構やり込んでる動きです」ジー・・・

阿武隈「というか数人経験者っぽいかも……反面、こっちは」チラッ・・・

由良「やっぱり黒潮ちゃんと長月ちゃんはルール知ってる程度ね。体力はあっても技術が」アハハ・・・

阿武隈「ええ。あ、いつの間にか長月前衛ね」ジー・・・

由良「大丈夫かしら」ウーン・・・


長良「とりあえず鬼怒のバックアタックに繋げよう。名取はタイミング合えばクイックも。黒潮と五十鈴は好きに打っていって良いわ」チラッ・・・

長月「私は?」ジー・・・

長良「えっと……ブロック漏れ(カバー)を」コクッ・・・

長月「……了解」コクッ・・・

名取「来るよ」ジー・・・


  バシンッ!


鬼怒「おっと」ポンッ・・・

名取「うっ」トンッ・・・

長良「っ! 長月!」タラー・・・

長月「了解!」ピョンッ・・・


  ポスッ・・・・・


黒潮「あっ。網(ネット)に引っ掛った」チラッ・・・

長月「す、すまない」タラー・・・

名取「あはは……ドンマイ」ポンッ・・・


五十鈴「しゃーないわよ。それより、やっぱそのブカブカなジャージじゃ動き辛いんじゃない?」チラッ・・・

長月「これくらい大丈夫だ。次はやってやる」ムムム・・・

長良「まぁまぁ楽しくやりましょ。それより次くるよ」ジー・・・



  ポーン・・・ポーン・・・バシーン・・・・・



阿武隈「あちゃー……長月狙われてるわね。あの子前衛だとそこが空いちゃうわ」ウーン・・・

由良「空気読めないというか、大人げない高校生ですね」ジトー・・・

阿武隈「でも後ろの黒潮(レシーブ)は問題無いから大丈夫だと思うけど……にしても動くわね」ジー・・・

由良「やっぱり二水出身は違います」フフッ


長月「むぅ」ジー・・・

名取「長月、自分の出来る事を頑張って」トンッ・・・

長月「……分かってるよ」ジー・・・

鬼怒「次くるぞ」ジー・・・

黒潮「あいよっ。長月! 上げい!」ポーン・・・

長月「おぅ―――っ!」ブカブカ・・・ツルッ・・・

一同『あっ』ギョッ・・・


 ドシーン・・・・


由良「長月ちゃん、裾踏んじゃった」タラー・・・

阿武隈「やれやれ。交替かしら」ジー・・・


長良「長月!?」スッ・・・

長月「っ……すまない、大丈夫だ。怪我はない」パンパンッ・・・

鬼怒「いや、でもやっぱりジャージが」タラー・・・

長月「大丈夫と言っている。それより申し訳無い。もうミスはしない……裾はヘアピンで抑える」グイッ・・・

五十鈴「あー……長良姉」チラッ・・・

長良「まぁまぁ。本人ああ言ってるし。一番は楽しく、ね」コクッ・・・

名取「……、」ポリポリ・・・



 ポーン・・・ポーン・・・バチンッ・・・・・



阿武隈「何だかんだで良い試合してるわね」フムフム・・・

由良「長月が居るとはいえ他の5人が凄いですから」ジー・・・


阿武隈「でも、あの子凄いわよね」フム・・・

由良「黒潮ちゃんですか。まぁ再三言ってますけど神通さんが」コクッ・・・

阿武隈「じゃなくて、長月よ」ジー・・・

由良「え?」キョトン・・・


長良「―――長月っ!」バッ・・・

長月「ぐっ!」ズサー・・・


 バーン・・・


五十鈴「―――またそっちよ!」ブンッ・・・

長月「チィ!」ゴロン・・・


 キュッキュッ・・・・・


鬼怒「―――おわっ!?」チラッ・・・

長月「私が拾う!」タッタッタッタッ・・・


 ドッシーン・・・


黒潮「―――おーらい……ぃいっ!?」スルッ・・・ガシッ・・・

名取「黒潮ボールいってるよ! 何で腰巻(ジャージ)抑えるの!?」ギョッ・・・

黒潮「い、や、そのっ!!」アタフタ・・・///

長月「肝心な時にッ!!」スパーン・・・


阿武隈「凄く動くし。あんな咋(あからさま)にカモ扱いされたら一水(うちの子)達ならベソ掻いてるわ」アハハ・・・

由良(そりゃまぁ第一水雷戦隊は温室育ちが多いですから)ハハハ・・・


五十鈴「―――ラストポイントね。これ取れば終わりだけど、取られりゃ引き分けと」フム・・・

長良「延長は無いからね……兎に角、問題は途中で入ってきた長身の男子かな」チラッ・・・

鬼怒「いやぁ190はデカいな。女の限界を感じるよ」アハハ・・・

黒潮「あのアタックは角度ありますもんね。レシーブ痛くて痛くて」ハハハ・・・

長月「……、」ジー・・・

名取「長月。大丈夫?」トンッ・・・

長月「問題無い」フゥ・・・



 Pi!  スッ・・・ズバーンッ!!


長良「黒潮! サーブに回転無いよ!」スッ・・・

黒潮「っうぁ!!」ググッ・・・ボンッ・・・

五十鈴「ヤバっ! 凄い方向に上がった」タラー・・・

鬼怒「得点板の方に……こりゃアウトか―――」


長月「……、」ダッ・・・


名取「長月?!」ギョッ・・・

阿武隈「ちょ、危なっ!!」タラー・・・

由良「長月ちゃん止めなさい!」バッ・・・


長月「―――てぇゐっ!!」ドンガラガッシャーン・・・



 ポーン・・・



五十鈴「ちょ!? 何やってんの馬鹿!!」ダラダラ・・・

黒潮「でも奇跡的に良い軌道や!」パッ・・・

長良「名取!」タラー・・・

名取「ッ!!」グンッ・・・



 バッシーン・・・ポン・・・ポン・・・ポン・・・・・Piiii!



鬼怒「お、おぅ。勝っちゃったね」タラー・・・

黒潮「それより長月や! 大丈夫か!?」バッ・・・

長月「痛ぃ……あぁ。問題無い」ヨロヨロ・・・

阿武隈「無茶な真似を」ハァ・・・

長月「この程度何ともないさ」ポンポンッ・・・

由良「もぅ。ちょっと来なさい…―――…たんこぶ出来てるわ。あとはジャージが摩擦で焦げてる」ヤレヤレ・・・

鬼怒「そんなのは別に気にしないよ」ポリポリ・・・

五十鈴「あんだけ派手に転んどいて、その程度で済んで良かったわね」ジトー・・・

長月「鍛え方が違うからな」フンッ・・・

長良「良い意味でも悪い意味でも熱血馬鹿だね」アハハ・・・

黒潮「ホンマ脅かさんといてぇな……ま、でも御蔭サンで試合にも勝てましたね」トンッ・・・

名取「……はぁ」ジトー・・・

五十鈴「何やら素直に喜べないけど。とりあえずお疲れ様」コクッ

長良「次の決勝は二人とも休んでてね。というかもう無茶させられないよ」アハハ・・・


黒潮「おおきに。んじゃ長月。また控えとこか」チラッ・・・

長月「別にまだまだやれるが」ムンッ・・・

名取「長月」ジトー・・・

長月「むっ……分かったよ」タラー・・・

阿武隈「まぁまぁ。兎に角御苦労さま―――」



   ポーン・・・ポーン・・・バシーン・・・・・



長良「―――お疲れ様! なんとか優勝したね」キラキラ・・・

五十鈴「まぁ当然っちゃ当然だけど」アハハ・・・

鬼怒「そんじゃ打ち上げといきますか。まだ日が高いけどお酒OKだよね」フフッ

由良「一応おやすみですし、怒られないんじゃないかな」コクッ

阿武隈「アンタらは如何する? 一緒にくる?」チラッ・・・

黒潮「ええんですか!?」パアアァ・・・

名取「構わないけど、長月」ジー・・・

長月「いや、仮にも我々は任務中だ。一旦基地に帰るよ」スッ・・・

黒潮「えー。ノリ悪いなぁ」ムー・・・

長月「参加したくば仕事を終えてからにしろ。あ、リーダー。鬼怒さん。服は洗って返す」クイッ・・・

名取「うん。気を付けて帰ってね―――」



  にゃーん・・・・・



黒潮「―――いやぁ久々スポーツしたけど楽しかったなぁ。めっさ疲れたけど」アハハッ

長月「……、」ムゥ・・・

黒潮「なんや。何か不満か?」チラッ・・・

長月「……私は点を入れてない」ムスー・・・

黒潮「しゃーないやろ。身体的にムリやて」ハハハ・・・

長月「それでも何か嫌だ」ムムム・・・

黒潮「面倒ぃ奴っちゃなぁ。熱血系も程ほどにしぃよ」ヤレヤレ・・・

長月「むぅ……帰ったら特訓だ」コクッ・・・

黒潮「はぁ? 何の?」エッ・・・

長月「無論バレーだ」キッパリ・・・

黒潮「アホかい」ハァ・・・

長月「真面目だ。そうだ黒潮。少し手伝え」ジー・・・

黒潮「勘弁してぇな! 私は早上がりして姐さん達の打ち上げ合流するー」ウヘェ・・・

長月「そこを何とか」ジー・・・

黒潮「何とかって自分今後バレー選手にでもなるんか? ほんま方向性が迷子やな…―――…あー陽炎達が苦労した理由ってコレかいな」ハハハ・・・



  ガタンゴトン・・・ガタンゴトン・・・・・


    ~ 神無月・2 ~




    ガガガガガガガ・・・・・




長月「―――突然だが、明日の秘書艦は急遽二人体制になった」チラッ・・・

菊月「ふむ」キョトン・・・

長月「司令からの連絡でな。10月にはまだ別の呼び名があったらしい」ヤレヤレ・・・

菊月「まぁ旧暦読みは多々あるからな。で?」フム・・・

長月「元々は初風が秘書艦だが……もう一人は―――」


初霜「むぅ……すぅ」スヤスヤ・・・


菊月「―――……、」ジー・・・・・・

長月「10月は『初霜月』とも言うそうだ。本来時雨(月)と共に一日にさせるべきだったらしいが、事が遅れてな」コクッ

菊月「で、良い子は寝てる時間(23時)に初春型の部屋の前で、扉越しに部屋の中を覗いていると」ハァ・・・

長月「本意ではないが、0時を回る前に伝えなくてはならなくてな」ヤレヤレ・・・

菊月「……で? 如何する? 起こすか?」チラッ・・・

長月「うーん。最悪明日の午後からでも良いんだが」チラッ・・・


初霜「くぅ……むにゃ」Zzz...


菊月「起こし辛いな。因みに、他の姉妹艦は?」キョロキョロ・・・

長月「子日はそこに寝てるだろう。初春は多分、鳳翔さんのとこで一杯やってるだろう。若葉は……分からん」フム・・・

菊月「相変わらず彼奴は謎が多いな」フンッ・・・

長月(お前人の事言えないだろ)ハァ・・・

菊月「何だその目は」ムッ・・・

長月「何でもないよ。とりあえず申し訳無いが起こそう―――」



 『動くな』ジャキッ・・・



長月「―――っ!」ピタッ・・・



 『貴様ら。ノックも無しに何のつもりだ』ガチャン・・・



菊月「その気配(プレッシャー)…―――…若葉か」フム・・・

若葉「……、」ユラリ・・・


長月「あーすまない。初霜に用事でね。中の二人が寝てたもの、で子日を起しては悪いと思い」ポリポリ・・・

菊月「血の気が多いヤツめ。まずは銃を降ろせ」ジー・・・

若葉「つまり何用だ? 要件を言え。武器を下ろすのはそれからだ」フンッ・・・

菊月「は?」イラッ・・・

若葉「あ?」ジロリ・・・

長月「まったく、お前も用心深いヤツだな。実は明日の秘書艦の件で初霜に話が―――」


菊月「―――嫌だ、と言ったら」フンッ・・・


若葉「菊月ぃ……貴様」ガチャッ・・・

長月「なっ!? 何煽ってるんだお前は!?」ギョッ・・・

菊月「……、」ジトー・・・

若葉「……去ね」ギリッ・・・ガチャッ・・・

菊月「貴様の命令に従う道理は無い」サラッ・・・

若葉「その白髪を赤く染められたいか」ゴゴゴ・・・

菊月「やってみろ。ただし……貴様の返り血でだが、な」ギロッ・・・



  ドドドドドドドドド・・・・・



長月(な、何でコイツら険悪な感じになってんの!?)ハラハラ・・・

菊月・若葉「「……、」」ジトー・・・

長月「き、菊よ。穏便に話をだな……若葉も冷静に話を聞いてくれ」タラー・・・

菊月「私は穏やかだよ。ただ、この鉄面皮が殺気を止めないからな」ジー・・・

若葉「馬鹿を言え。貴様が喧嘩を売ってきてるのだろう。長月、貴様も同罪か?」ジー・・・

長月「いやいやいや! 何で明日の秘書艦の話をしにきただけなのにこういう事になる!? 元はといえば菊月! お前が余計な事を!」バッ・・・

菊月「……、」フンッ・・・

若葉「どうした。何か言え」フンッ・・・

菊月「前々から―――貴様の態度が気に食わんのだ。スカしたイカれマゾヒスト女郎」ギロリ・・・

若葉「ああ―――それは同感だな。妄想厨二露出雌ガキ」ギロリ・・・

長月「駄目だこれ同族嫌悪だ!」ダラダラ・・・


   ピキッ・・・・・


若葉「菊月……ついて来い。子日と初霜は起こしたくない」クイッ・・・

長月「いや! もうこれ起きて貰って構わないからね! 寧ろ起きて下さい子日さん初霜さん!」アタフタ・・・

菊月「あぁ上等だ。貴様とて醜態を姉妹に見せたくはないだろうからな。察してやるよ……『初心者マーク』」フフフ・・・

若葉「抜かせ。茶衾縛りにしてクレーンに吊るしてやる。そこから見る朝日は絶景だろうなぁ……『盆暮れ』」ククク・・・

菊月「ふふっ……ふふふふふっ」ギリギリ・・・

若葉「くくっ……くくくくくっ」ギチギチ・・・

菊月・若葉「「はははは……あっはっはっはっはっはっはっ!!」」ゴゴゴゴ・・・

長月「一触即発!?」ンモー!!


  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・


初春「―――なぁにをしとるか莫迦者共」ペシッ・・・ペシッ・・・

菊月・若葉「「あ痛ぁっ!!」」ポコッ・・・

初春「夜分遅くに人の部屋の前で険悪なムード漂わせおってからに。何事じゃ?」ヤレヤレ・・・

若葉「て、鉄扇で殴るな……コイツらが闇打ちを仕掛けようと」ムゥ・・・

菊月「阿呆抜かせ。貴様が私らを背後からブスリと狙って」ムゥ・・・

初春「お前らには聞いとらん厨二共。のぅ長月殿」ヤレヤレ・・・

長月「た、助かった……初春。お前が常識人で心底安心した」ホッ・・・

初春「良いからさっさと説明せい。妾もさっさと寝たいのじゃ」ンモー・・・



  ネェノヒダヨォー・・・ムニャムニャ・・・・・



初春「―――……呆れた」ハァ・・・

長月「私は初めから呆れてるよ」ドヨーン・・・

初春「……若葉ぁ」チラッ・・・

若葉「な、何だ」タラー・・・

初春「『何だ』じゃない莫迦者が。今晩は罰として部屋には入れん。外で頭を冷やせ虚け者」ジトー・・・

若葉「んなっ!?」ギョッ・・・

初春「それとお菊よ」チラッ・・・

菊月「わ、私は何も」アタフタ・・・

初春「倅(そち)はもう少し大人だと思っていたのじゃがな。所詮ただの子供(ガキ)だったとは……幻滅したよ」フンッ・・・

菊月「」ガーン・・・

初春「という訳でおやすみ。あ、初霜には妾から伝えておこう。長月よ、迷惑掛けたのぅ」ニコッ

長月「いや、その、よろしく」アハハハ・・・

若葉「わ、私は何処で寝ろと!」ダラダラ・・・

初霜「知らん。お菊のベットでも貸して貰え……じゃあのー」バタンッ・・・



 シーン・・・・・



菊月「」ゲンメツ、サレタ・・・

若葉「っ!! 貴様の所為でぇ!!」ガシッ・・・

菊月「ひ、人の所為にするなぁ!!」ガシッ・・・



 ギャーギャーギャーギャー・・・・・



長月「ハァ……もう知らん。菊、オマエも部屋に帰ってくんな」トコトコ・・・


子日・初霜「「むぅ……すぅ」」ムニャムニャ・・・

初春「まったく、呑気なものじゃのう。知らぬは当人のみとなぁ」ヤレヤレ・・・

今回は此処まで。長良姉さんの乙女話ができんかったから後で書くつもりです。
次回は、三日月ちゃんと朝潮ちゃんの真面目組予定。初霜&初風も入れようかと。

それから予定(未定)としては…… ・風紀委員メイン話  ・長菊の真剣話 ……かな。
長菊の熱血&クレバー的なのってアバウトにどんなの希望でしょう。戦闘? 談話?

とりま、それ以外のリクエストもありましたらチラホラ下さい。
と言ってる間に11月なりそうで怖いけどね! そんじゃまた次回! ノシッ"

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月01日 (水) 16:36:09   ID: NpyNmOv6

大佐なのに一佐じゃなくて三佐相当なのか

2 :  SS好きの774さん   2015年04月07日 (火) 00:43:21   ID: kavxHJm3

あのー…続きはまだなのです(;・∀・)

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