月「俺は新世界のエヴァパイロットになる!」 (13)

ライト(俺の名前は碇月(ライト)。父親の言いつけで田舎に住んでた中学生だ)

ライト「まったく、父さんもいきなり呼び出すなんて人が悪い」

ライト(まぁ、父さんが実家に残したパソコンから、ネルフという組織形態は大体把握してるから大丈夫なんだけどね)

ライト「それにしても、迎えに来るはずの葛城ミサト一尉遅いな……」

ライト(下品な写真を送ってきて、盛ってるのか?)

ライト「まぁいい。ネルフという組織が人類のために戦っているのならば、僕は迷わずそれに参加するだけだ」


ライト「ん?」


使徒「………」ズシンズシン

ライト(ふむ、あれが使徒か……なるほど自重を明らかに支えられない足、非効率的な造形、おおよそ生物としての基本を無視しているな)フーム


ミサト「お待たせライト君……って、ずいぶん落ち着いてるわね」


ライト「……いえ、あっけにとられてるだけです(ここは中学生らしく振る舞っておくか)」

ミサト「ふーん、まぁいいわ、乗って」

ライト(このままでいけば爆弾を使用するか、エヴァを出撃させるかどちらかだろう。いずれにせよ)

ライト「あの、使徒怖いんであっちの方向から行ってもらっていいですか?」

ミサト「あら、怖がりなのねー。いいわよ」

ライト「………(この人本当にできるのか?)」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1410027444

ネルフ

ミサト「これ読んどいてね、シンジ君」つ手引書

ライト「はぁ……」ペラッ

ライト(こんなのとっくにデータ落として閲覧してる……)ペラッ

ミサト「浮かない顔ね」

ライト(この手際の悪さ、施設の完成度、……底が知れるな…)

ミサト「お父さんと会うのが怖い?」

ライト「……まぁ(何言ってるんだこの人…)」

ミサト「私と一緒ね」

ライト「はぁ……(一緒にされても困るが……)」

格納庫

リツコ「見てもらいたいものがあるわ」

ライト(どうせエヴァだろうが、驚いた方がいいな……)


初号機「………」パッ


ライト「な、なんだこれ!?」

ミサト「エヴァ初号機よ」

ライト「え、エヴァ?」



ゲンドウ「ライト」



ライト「父さん(父さんと直接話せるなら、もう取り繕う必要ないか)」

ゲンドウ「久しぶりだな」

ライト「ええ、で、この初号機に乗って使徒と戦えばいいんですね?」

ゲンドウ「ライト、エヴァ……え?」

ライト「スーツとかに着替えた方がいいんですか? それともこのままでも?」

ライト(このままでも行けることは知っているが、まぁ向こうにも都合があるだろうしな)

ゲンドウ「う、うん、そのままでいいよ」

ライト「ああ、一つ聞いていいかな、父さん」

ゲンドウ「手短にな」



ライト「僕が選ばれたのは、その初号機と僕に何か関係があるからなの?」ジッ



ゲンドウ「………お前が知る必要はない」

ライト「……分かったよ」

ライト(ふむ、間の長さと微妙な頬の痙攣から言って、俺と関係があるのか……)

ゲンドウ「第一種戦闘配備」

ミサト「………」ポカーン

冬月「葛城一尉」

ミサト「ら、ライト君! 急いで搭乗するのよ」

ライト「は、はい(ほんとこの人のテンポ合わないな……)」ハァ…

ライト「これがエントリープラグの中か……心地いいな」

ライト(この感覚、体験したことないが家族に抱かれたような……ふむ、やはりさっきの父さんの反応から言ってこの機体は母さんと関係がありそうだ)

ライト「母さんが作ったのか?」

ライト(いや、それだけじゃこの感覚と父さんの雰囲気の説明がつかない)

ライト「……もしかして、これは……母さん?」


ゲンドウ「違う」


ライト「そうなんだ。わかった」

ゲンドウ「………」ホッ

ライト(面倒くさいな……)



ミサト「初号機発進!」



初号機「………」バシュッ

地上

リツコ「ライト君、歩くことだけを考えて」

ライト「……こんな感じか?」

初号機「………」タタタッ

リツコ「」

マヤ「シンクロ率81%! 初めてとは思えません!」

ゲンドウ「」

冬月(親子だから……じゃ納得しないんだろうな)


ライト「ふむ、やはりこの親和性の高さから言って、システムか素体……もしくは両方に母さんが使用されているのは間違いないだろう」

ライト(だとすれば、母さんのことを黙っていた理由は?)

ライト「事故に巻き込まれたか……まさか、死と引き換えにこれを?」

ゲンドウ「違う」

ライト「わかった」

冬月(ユイ君、君の息子は君に似て随分と頭がいいようだ……)

ライト「ともあれ、まずはあいつを倒さないとな」

ライト(武器は……)

ライト「ナイフ……」

ミサト「最初は動くことに慣れて!」

ライト(は? 戦場で訓練? この人何言ってるんだ?)

ライト「けっこういけそうなんで、ナイフ以外に武器はありませんか?」

リツコ「マゴロクソードを出すわ!」

ミサト「リツコ!?」

リツコ「たぶん行けるでしょ」



――バシュッ!



ライト「あるじゃないか、武器っぽい武器が」ジャキッ

使徒「………」ダッ

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