モバP「佐久間まゆの祝福」 (91)

アイドルマスターシンデレラガールズ 佐久間まゆのSSです。
やまなしおちなしいみなし、ひたすらままゆといちゃつくだけです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1410021695

P「と、言うわけで休みください」

ちひろ「いやちょっと待ってください」

P「え?」

ちひろ「いやいやいや、別にお休み自体は問題ないんですけど」

P「じゃあいいじゃないですか、入社してから一度もとったことのない有給を消化します」

ちひろ「……理由を、もう一度お聞きしても?」

P「まゆとデートするのでお休みください、できれば一週間くらいで」

ちひろ「駄目です」

P「工エェェ(´д`)ェェエ工 」

ちひろ「どこの世界に担当アイドルとデートしたいからって休み申請するプロデューサーがいるんですか!」

P「ここに」

ちひろ「殴ってもいいですかね」

P「いや、こないだちひろさんにバレちゃったからもう隠さなくていいかなーって」

ちひろ「こないだどころかあなた達がお付き合いし始めた日から私は知ってましたよ」

P「それはまあ置いておいて、お休みをください」

ちひろ「理由がそのままなら私は許可を出すわけにはいきませ……」

???「ちひろさぁん」

ちひろ「……まゆちゃん、いたの?」

まゆ「うふふ、ずうっといましたよ?」

ちひろ「……それで、どうしたのまゆちゃん」

まゆ「駄目、ですか?」ニコ

ちひろ「……だ、だm」

まゆ「どうしても駄目なら、まゆにも考えがありますよぉ……?」

ちひろ「……」

P「ま、まゆ?あまり過激なのは、その……」

まゆ「うふ、大丈夫ですよぉ?『Pさんには』迷惑はかけませんから」

ちひろ「……適当にこっちで理由をつけておきます……」

まゆ「うふふ、よかったですねPさん♪」

P「あ、ああ……」

まゆ「じゃあちひろさん、まゆ達はこれで失礼しますね?」

P「失礼しました……」

バタン

ちひろ「…………」

ちひろ「……こわかったよぉ」ヘナヘナ

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P「……休み取れてよかったなぁ」

まゆ「Pさんは働きすぎですから、たまにはお休みを取って体を休めないと」

P「そうかなあ」

まゆ「そうですよ、だって有給を使ったのもこれが初めてなんでしょう?」

P「まゆの為に働けるんだ、俺が休むわけないじゃないか」

まゆ「その気持ちは嬉しいんですけど……」

P「けど?」

まゆ「まゆ、お休みの日に一緒にいられないのはちょっとさみしいです……」

P「……そうだな、悪かった」

まゆ「うふ、これからはできるだけ一緒にお休みを取りましょうね?」

P「そうだな、約束するよ」

まゆ「そういえば、お休みはいつからなんですかぁ?」

P「ああ、まゆも少しだけ夏休みをもらっただろ?それに合わせてだから……」

まゆ「じゃあ、明後日からですねぇ」

P「そうだな、どこか行きたいところはあるか?」

まゆ「うーん……」

P「どこでもいいぞ、一週間もあれば大体の所に連れて行ってやれると思うし」

まゆ「旅行もいいですけど、やっぱりPさんのおうちがいいです」

P「い、いいのか?」

まゆ「……最近、Pさんとふたりっきりの時間がないじゃないですか」

P「ん……そうだな」

まゆ「だからこれを機に、Pさん分をいっぱい補給しておきたいんです」

P「俺もまゆ分を補給したいしな、じゃあ一週間引きこもるか!」

まゆ「引きこもる……うふ、なんだか杏ちゃんみたいで楽しそうですね」

P「そうと決まればまずは仕事だ、しっかり片付けておかないとな」

まゆ「はい、がんばりますね♪」

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P「……終わったー」

まゆ「お疲れ様ですPさん、コーヒーどうぞ」コト

P「ありがとな……」ズズ

まゆ「お疲れみたいですね……」

P「まあまゆとの時間のためだ、心地よい疲れって奴さ」

まゆ「少し休んでから帰ったほうがいいですよ?」

P「……いや、すぐ片付けて帰ろう」

まゆ「大丈夫ですか?」

P「ああ、休むなら家でゆっくりできるだろ?」

まゆ「……無理したら、だめですよ?」

P「まゆは優しいなあ」ナデナデ

まゆ「あっ……うふふ♪」

P「……」ナデナデ

まゆ「……♪」

P「……この辺でやめとこう、いつまでも続けそうだ」

まゆ「続きはおうちでお願いしますね?」

P「任せとけ」

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P「一週間分の食材って、意外に少ないんだな」

まゆ「Pさんとふたりですから、それほど多くはないですよぉ」

P「そんなもんかな……もっと両手に何個もレジ袋抱えて、みたいなイメージがあったけど」

まゆ「うふ、そのほうがよかったですかぁ?」

P「流石にカンベンしてほしいかな」

まゆ「うふふ、冗談ですよ」

P「こいつめ」

まゆ「きゃ♪」

イチャイチャ

客A(バカップルだ)

客B(バカップルです!!!!!)

客C(バカップルね、わかるわ)

P「それで……ホントに女子寮の方には寄らなくていいのか?」

まゆ「大丈夫ですよぉ、着替えとか荷物はある程度準備してますから」

P「まあもともとウチにもいくつかあるしな」

まゆ「そうですねぇ……あぁ、Pさんのおうち、久しぶりです……」

P「おいおいまだ帰るまで時間かかるぞ?」ハハハ

まゆ「その時間もまゆにとってはかけがえのないものなんですよぉ」

P「まゆ……」

まゆ「Pさぁん……」

P「両手ふさがってるからあとでな」

まゆ「はぁい」

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P「あ、鍵出すの忘れた……まゆ、ちょっとポケットの中にあるから取ってくれないか」

まゆ「いいですよぉ……あれ?」ゴソゴソ

P「あれ、ズボンの方じゃなかったか」

まゆ「上着は……ああ、ありました」

P「開けてもらってもいいか?」

まゆ「はぁい……あっ」ティン!

P「?」

まゆ「ちょっと待っててくださいねぇ?」

ガチャ

タタタ…

イイデスヨー

P「どうしたんだ……?」ガチャ

まゆ「お帰りなさい、あなた……うふふ♪」

P(なんだ、ただの女神か)

まゆ「ご飯にします?お風呂にします?それともまゆ?」

P「まゆ」

まゆ「えっ?」

P「まゆにします」

まゆ「ぴ、Pさん……?目が、こわいですよぉ?」

P「まゆがいいです」

まゆ「えっ、その、きゃああ!」

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ちゃぷん……

まゆ「ひどいです……」シクシク

P「いやぁままゆはかわいいなぁ」ツヤツヤ

まゆ「い、いくらまゆが言ったことだからって玄関であんな……あんな……」シクシク

P「ごめんなーでもまゆが可愛いのがいけないんだぞー?」ナデナデ

まゆ「んっ……もう」

P「……」ナデナデ

まゆ「……うふふ」

P「……あー、ずっとこうしていたい」

まゆ「まゆはいいですよぉ?」

P「駄目だ、前みたいにのぼせたら大変だろ?」

まゆ「うふ、あの時は作戦失敗しちゃいましたけど……」

ぴちゃん

まゆ「……今度は、ばっちり成功ですね♪」

P「……そろそろ、上がるか?」

まゆ「あっ」

P「ん?」

まゆ「もう少しだけ、このままが……」

P「まゆのわがままなら仕方ない、少しだけだぞ?」

まゆ「はぁい♪」

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まゆ「ぴぃさぁん……」

P「それみたことか」

まゆ「まゆ、身もココロもアツくなっちゃいましたぁ……うふふぅ」

P「あーほら動くな、今扇いでやるから」

ぱたぱた…

まゆ「はぁ……きもちいいです」

P「やっぱりのぼせやすいみたいだな、まゆは」

まゆ「そうですかぁ」

P「ちょっとは落ち着いてきたか?」

まゆ「はぁい……」

P「あーちくしょうふにゃふにゃしやがって可愛いなこいつ」

まゆ「Pさんにかわいいって言われちゃいましたぁ……うふふ」

P「今日はこのまま寝よう、な?」

まゆ「えぇー」

P「えーじゃありません、時間ならいっぱいあるんだから」

まゆ「はぁい……」

P「いい子だ」

まゆ「おやすみなさぁい……」

P「ん、おやすみまゆ」

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チュンチュン…

P(ん……)

トントントン

P(ああ、なんか良いにおいが……)

P「……まゆ?」ゴソ

まゆ「あっ、Pさん起きましたか?」

P「……いい」

まゆ「?」

P「朝起きたらまゆがエプロン装備で台所に……いい、凄くいいぞ」

まゆ「うふ、もうすぐ朝ごはんできますからお顔洗って来てくださいね」

P「はーい」

ジャー、キュ

P「ふう、すっきりした」

まゆ「おはようございます、Pさん」

P「おはよう」

まゆ「ちょっと待ってくださいねぇ、今……きゃ」

P「エプロン姿のまゆもかわいいなあ」

まゆ「もう、お台所ではダメですよ?危ないですから」

P「ごめんごめん……ん」

まゆ「ん……うふふ」

P「お皿とか出しとくよ」

まゆ「ごめんなさい、お願いできますかぁ?」

P「任せろ」

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P「ごちそうさまでした」

まゆ「おそまつさまでした」

P「いやいや、すごく旨かったよ」

まゆ「ほんとですかぁ?うふ、嬉しい……」

P「さて、じゃあ皿洗いでも……」

まゆ「あっ、Pさんは座っててください、まゆがやりますから」

P「いーや、皿洗いは男の仕事だ」

まゆ「後片付けまでがお料理なんです」

P「ぐぬぬ」

まゆ「むー」

P「……一緒に片づけしようか」

まゆ「それならいいですよぉ」

カチャカチャ

P「……」

まゆ「なんだか……」

P「どうした?」

まゆ「こうしてると、まるで夫婦みたいですねぇ」

P「いずれはそうなるだろ?」

まゆ「うふ、そうでしたね」

P「まゆがお嫁さんになったら毎日幸せだろうなあ」

まゆ「もう、恥ずかしいですよ」

P「まゆ……」

まゆ「Pさん……」

P「まゆ……!」

まゆ「Pさぁん……!」

P「今両手が泡まみれだから後でな」

まゆ「はぁい」

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まゆ「Pさぁん、お茶が入りましたよ」

P「おっ、ありがとう」ズズズ

まゆ「……」ニコニコ

P「……ん、どうした?」

まゆ「ううん、なんでもないです」

P「そうか?」

まゆ「はい♪」

P「……まゆ、こっちおいで」

まゆ「え?」

P「いいから、ほら」

まゆ「じゃ、じゃあ……」オズオズ

P「……いい匂いがする」

まゆ「ヘンタイさんみたいですよ?」

P「嫌いか?」

まゆ「うふ、どんなPさんでもまゆは好きですよ」

P「愛いやつよのう」ナデナデ

まゆ「うふふ……Pさぁん」ウットリ

P「……」ナデナデ

まゆ「Pさぁん」

P「んー?」

まゆ「その……ぎゅってしても、いいですか?」

P「ダメなわけないだろ、大歓迎だ」

まゆ「じゃあ……えい♪」ギュ

P「おっ、じゃあ俺も」ギュ

まゆ「あぁ……Pさんの匂い……Pさんのぬくもり……」ギュウゥ

P「ま、まゆ?」

まゆ「うふ、うふふふふふふふ」ギュウウウゥゥ

P「おーいまゆー、帰ってこーい」

まゆ「……はっ!?ご、ごめんなさいPさん!大丈夫ですか!?」アタフタ

P「いや、いいんだけどな?」

まゆ「ちょっと我を忘れちゃいました……」

P「大丈夫、そういうまゆも魅力的だから」

まゆ「ううぅ……恥ずかしいです」

P「よしよし」

まゆ「はぁ……」トローン

P「まゆの好きなだけぎゅーっとしてていいんだからなー?」

まゆ「ほんとですかぁ?」

P「もちろん」

まゆ「Pさん……まゆ、今とってもしあわせです」

P「俺もだよ」

まゆ「うふ、両想いですねぇ」

P「そうだな……」

まゆ「Pさぁん」

P「んー?」

まゆ「うふ、呼んでみただけです」

P「王道だな」

まゆ「こういうやりとり、女の子なら一度は憧れるんですよ?」

P「へぇ……そういうものなのか」

まゆ「また一つ、夢が叶っちゃいました」

P「他にはどんなのがあるんだ?」

まゆ「そうですねぇ……やっぱり、ひざまくらで耳かきとか……」

P「おっ、いいなそれ」

まゆ「いいんですかぁ?」

P「うん、ぜひ」

まゆ「じゃあ……どうぞ」ポンポン







※唐突にP視点で地の文入ります 苦手な方は数レス読み飛ばしてください。





まゆの膝枕で耳かきをしてもらうという甘美な誘惑に抗えるはずもなく、俺は黙って横になることにした。

まゆ「じゃあ、はじめますねぇ」

すぐに耳かきが始まる物と思っていたが、まゆは結構本格的に『耳掃除』をするつもりのようで、ゆっくりと耳たぶをつまむようにして揉み始めた。
ぎゅうと摘んで、くにくにとこねる。
痛みが走る一歩手前の、絶妙な力加減だった。
ひとしきり揉み終わると、まるで全身の熱が耳に集まったようになっているのがよくわかる。

まゆ「耳かき使いますよぉ」

これもやはりいきなり耳の穴に突っ込まれるわけではなく、耳の外側……確か耳介とか言ったか、その部分を優しく掻いてくれる。
ごそ、ごそという音が耳に直接届いて、少しムズ痒い。
細かいチリのような耳垢が俺の目の前でどんどんティッシュに溜まっていった。

まゆ「Pさんは、代謝がいいんですねぇ……またPさんの新しいこと、知っちゃいました」

嬉しそうに言いながらも、まゆの手は止まらない。
時折耳かきの先端でぎゅっと押すようにしてくれるのだが、それがまたたまらなく気持ちよかった。
ひとしきり取り終えたのか、今度は耳全体を指でなぞる。
触れるか触れないかの絶妙なタッチで、全身に快感から来る鳥肌が立つのが分かった。

P「これは……何か意味があるのか?」

まゆ「うふ、Pさんの耳のカタチを確かめてました」

こうも嬉しそうに言われてはとても「やめろ」とは言えない。
黙って身を任せることにした。

まゆ「じゃあ……耳の中に入りますから、痛かったら言ってくださいね?」

かすかに自分の熱が移った耳かきが、そっと耳の穴に添えられる。
そのまま入り口すぐのところを綺麗にするつもりなのか、いきなり奥まで突っ込まれるという事はなかった。
かり、かりという音がしばらく続き、耳かきが耳から離れるたびにその成果が目の前に積もっていく。
時折ぷつぷつ言う音が混じるのは、毛か何かだろうか。
自分でする時とは違ってもどかしいくらいの優しい力づかいだが、逆にそれが酷く心地よい。
やがて恐る恐る、と言っても良いくらいのスピードで耳かきが奥へと入っていくのがわかった。
先ほど聞こえていたぷつぷつという音の元凶はやはり耳の毛だったらしく、奥に入った途端一際大きくなる。

まゆ「あまり汚れてないですねぇ」

少しだけ不満そうにまゆが言うのが、なんだかおかしかった。
そうしているうちにも耳かきはどんどんと奥へと進む。
やがて、ちくりという痛みが走った。

P「あいた」

まゆ「奥まで届いちゃいましたけど……少し大きいのがありますねぇ」

どうやら鼓膜を突いたわけではなく、近い所に大きい物があったようだ。
動かないでくださいね、といつになく真剣なまゆの声が聞こえにくいほど、かりかりという音が大きくなる。
周辺をじわじわと剥がしているようで、時折ぺり、という音が混じる。
じわじわとした痛痒感が全身を襲い、自分の意思とは無関係に爪先が震えるのを抑えられない。

まゆ「んっ……もうちょっと」

まゆの声が漏れるのと、べり、という何かが剥がれる音がするのはほぼ同時だった。
今までとは比べ物にならないほどの快感が全身を駆け抜け、自分の物とは思えないほどの情けない声をあげてしまう。
じわりじわりと、慎重極まりない手つきで大物は引き上げられ、やがてするりと耳の中から取り出された。

P「はぁ……」

思わず目をやったそれは、小指の爪ほどのサイズがあった。

P「うわ……こんなのが耳の中にあったのか」

まゆ「あっ、まだ起きちゃダメですよ」

優しく膝に押し戻される。
仕上げなのか、それまでとは違った感触が耳の中に入ってきた。
梵天と呼ばれる耳かきの反対側についている綿のような部分で、耳の中をくるくると掃除される。
ぞわぞわとした感覚が耳から全身へ流れ、思わず呻き声のような物が漏れてしまった。
可愛い声ですね、とまゆに言われたが気にしないことにする。
それからひとしきり声を上げさせられた後、突然異様な感覚が耳を襲い、俺は今度こそ大声を上げさせられてしまった。

まゆ「ふぅっ……」

P「ひゃあ!」

まゆ「うふふ、おしまいです」

P「い、今なにした?」

まゆ「ふうっ、てしただけですよぉ♪」

反対側も、と言われて体勢を変える。
まゆのおなかに顔を押し当てるような形になってしまったが、まゆは嬉しそうなので気にしないことにした。
もう一度耳のマッサージをされていると、ふと眠気に駆られる。
猛烈な、という程ではないはずだったが、まゆの優しい手つきとぬくもりにどんどんと意識が薄れていく。

P「ふぁ……」

まゆ「眠たくなっちゃいましたか?」

P「少しな……」

そのまま寝ちゃっても大丈夫ですよ、というまゆの声が聞こえるか聞こえないかの間に、俺の意識はゆっくりと闇に落ちていった……。

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P「んっ……ううん」

まゆ「……Pさん?」

P「ああ……悪い、寝ちゃってたか」

まゆ「いいんですよ?」

P「まゆのひざまくらと耳かきが気持ちよすぎて……」

まゆ「うふ、よかった」

P「……頭、重くなかったか?」


まゆ「Pさんのなら、平気ですよ」

P「そうか……よいしょ」

まゆ「もういいんですかぁ?」

P「ああ、今度は俺がまゆに膝枕してやろうと思って」

まゆ「じゃあ、お願いします」

P「男の足だから、ちょっと固いかもしれないけど」

まゆ「そんな……Pさんの足、たくましくてまゆは好きですよ」

P「まゆも耳かきしてやろうか?」

まゆ「まゆは一昨日凛ちゃんとしちゃいましたから……」

P「そうか、そりゃ残念」

まゆ「Pさんにしてもらえるなら我慢すればよかったです……」

P「じゃあ、また今度な」

まゆ「約束ですよ?」

P「ん、任せとけ」

まゆ「うふ、楽しみです」

P「それにしてもほんと渋谷さんと仲いいのな」

まゆ「そうですね……凛ちゃんは特に」

P「一見するとタイプが違うから仲良しって聞いたときは驚いたよ」

まゆ「普段はクールに見えますけど、実は結構情熱的なんですよぉ」

P「へぇ……なんか意外だな」

まゆ「恋の悩みなんかもお互い相談したりしてて……」

P「それは……ちょっと興味あるな」

まゆ「だーめ、女の子だけの秘密です」

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凛「……くちゅん!」

凛P「随分可愛らしいくしゃみだな」

凛「もう……誰かうわさでもしてるのかな」

凛P「そりゃあ凛は自慢のアイドルだからな、それこそ日本中の人間がうわさしてるだろうよ」

凛「ううん……この感じは多分まゆかな」

凛P「……特定できるのかよ」

凛「まぁね」ドヤッ

凛P「そのドヤ顔やめろ」

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まゆ「Pさん、晩ごはんはどうします?」

P「んー」

まゆ「たぶん何でもできると思うんですけど……」

P「あ、久しぶりにまゆのハンバーグ食べたい」

まゆ「ハンバーグですね、わかりましたぁ」

P「……あ、そうだ」

まゆ「ふぇ?」

P「せっかくだから俺も手伝おう」

まゆ「二人で並んでお料理……」ポワポワ

P「まゆ?」

まゆ「……素敵ですねぇ」ポワポワ

P「だろ?」

まゆ「じゃあ……お手伝いしてもらっても、いいですか?」

P「どんとこい」

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P「……ぐすっ」ボロボロ

まゆ「……うぅ」ポロポロ

P「たまねぎが……」

まゆ「強敵です……」

P「ダメだ……これ切り終わったら顔を洗いにいこう」

まゆ「はい……」

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まゆ「よいしょ……」コネコネ

P「これ、手を冷やすのは何か意味があるのか?」

まゆ「手の温度がお肉に伝わると、粘りが先に出てつながりにくくなっちゃいますし、脂も溶けちゃってあんまりおいしくなくなっちゃうんですよぉ」コネコネ

P「へぇ……知らなかった」

まゆ「だからあまりこねすぎるのはよくありません……その分しっかりひとこねに愛情をこめるんです」コネコネ

P「まゆは物知りだなあ」

まゆ「うふふ」

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まゆ「できました!」

P「おお……うまそう」

まゆ「うふ、いつものまゆのとは違って今日はPさんもお手伝いしてくれましたから……とってもおいしくできてるはずです♪」

P「よし、じゃあ早速」

まゆ「いただきます」

P「いただきます」

P「……」モグモグ

まゆ「……」モグモグ

P「うまい!」テーレッテレー

まゆ「おいしいです!」

P「やっぱりまゆのハンバーグが一番だな、もう外では食えないよ」

まゆ「うふ、でも今日のはいつものより美味しくできた気がします」

P「俺が手伝ったから?なーんて……」

まゆ「そうですねぇ」

P「いやあ、俺が手伝ったくらいでそんな……」

まゆ「料理は愛情です、誰かの事を一生懸命考えて作ったごはんはそれだけで美味しくなるんですよぉ?」

P「……照れるな」

まゆ「このハンバーグにはPさんとまゆ、ふたりの愛情が詰まってますから……美味しくならないはずがないです♪」

P「なんか恥ずかしくなってきた、食べよう」

まゆ「うふふ、はぁい」

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P「……さて」

まゆ「~♪」カチャカチャ

P「よしよし、今のうちに……」

カラカラ…

ア、ドウモ

カラカラ…

P「まゆー」

ハーイ

P「ちょっと片付け終わったらこっちに来てくれー」

まゆ「もう終わりましたよぉ?」

P「うわびっくりした」

まゆ「?」

P「まぁいいや、ちょっとそっち座って」

まゆ「?はい」

カチッ

まゆ「えっ」

P「……」

まゆ「ぴ、Pさぁん?なんで電気が」

P「……ハッピーバースデー、まゆ」

まゆ「え、えっ?」

カチッ

まゆ「これ……」

P「今日はまゆの誕生日だろ?」

まゆ「……覚えててくれたんですねぇ」

P「おいおい、当たり前だろ……俺がまゆの誕生日を忘れるとでも思ってたのか?」

まゆ「……っ」グスッ

P「ま、まゆ?」

まゆ「ごめんなさい……まゆ、嬉しくて……何て言ったらいいか……」

P「……」ナデナデ

まゆ「Pさんが、まゆを思って、まゆのために、まゆを喜ばせたくて、準備してくれたんですよね……」

P「ああ、といっても大した事はしてやれなかったし、プレゼントもそんなに大層なものじゃ……」

まゆ「……でも」

P「うん?」

まゆ「準備をしてくれてる間、Pさんはずっとまゆの事だけを考えてくれてたんですよね?」

P「当たり前だ、というか普段からまゆのことしか考えてないぞ、俺は」

まゆ「じゃあ、それがまゆにとって最高のプレゼントです」

P「……そっか」

まゆ「……それにしても、こんなケーキいつ用意したんですかぁ?」

P「ん?それはほら、あれ」チョイチョイ

まゆ「え?」

???「ニンニン」シュッ

???「お幸せに、でござる!」シュシュッ

まゆ「……あやめちゃん、とそのPさん……?」

P「忍者ってすごいよなあ」

まゆ「……ここ、確か8階ですよねぇ」

P「深く考えたら負けだよ、多分」

まゆ「はぁい……」

P「よし、じゃあ電気消すぞー」

カチッ

P「……」

ボッ

P「よし、じゃあまゆ」

まゆ「はい……ふぅーっ」

P「お、綺麗に消せたな」

まゆ「うふふ……やりました」

P「じゃあ電気つけて……切り分けるか」

まゆ「あ、まゆが……」

P「だめだ、全部俺がやるからな」

まゆ「あぅ……」

P「ぐ……なんだこれ、切りにくいな」

まゆ「……」ソワソワ

P「……切れた!」

まゆ「……」ホッ

P「よし、そーっと……」

まゆ「……」ジーッ

P「……あっ」ポト

まゆ「あっ」

P「……ごめん」ズーン

まゆ「やっぱりまゆがやりますねぇ」

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まゆ「……けぷ」

P「うっぷ……」

まゆ「ちょっと、多かったですねぇ……」

P「流石に二人でホールはきつかったな……」

まゆ「でも、美味しかったです……」

P「俺は途中から苦痛だったよ……」

まゆ「甘いのは、嫌いですか?」

P「そうでもないつもりだったけど流石に量がな……」






まゆ「Pさんの誕生日は、甘くないケーキにしますね」

P「お願い……」

まゆ「コーヒー淹れましょうかぁ?」

P「ブラックで頼む……」

まゆ「はぁい♪」

P「あー……そうだ、今のうちにプレゼントを」

ゴソゴソ

まゆ「……お待たせしまし、あれ?」

シーン……

まゆ「Pさぁん?」

シーン……

まゆ「Pさぁん?どこですかぁ?」

シーン……

まゆ「……」ジワッ

P「……お、あったあった」

まゆ「!」

P「ああ、コーヒーありがと……」

ドスン

P「ぐふう!?」

まゆ「……」ギュー

P「ま、まゆ……くるし……」

まゆ「……」ギュウウウウ

P「出ちゃう、さっきのケーキとか色々出ちゃう……」

まゆ「……」ギュウウウウウ

P「……あっ」カクン

まゆ「……あっ」

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まゆ「ごめんなさいごめんなさい」

P「いや……まゆをほっといてどっか行った俺も悪かったよ……」

まゆ「穴掘って埋まってます……」

P「いやそれ765さんの芸風だからな、やめとこうな」

まゆ「ううぅ……」

P「よしよし」

まゆ「Pさんがいなくなったのかと思って……怖かったんです……」

P「どこにも行ったりしないって、心配するな」

まゆ「……ほんとですかぁ?」

P「ほんとほんと、だから泣き止んでくれ」

まゆ「ぐす……はい」

P「……今日はまゆを泣かせっぱなしだなぁ」

まゆ「そんな……ぐす」

P「あーほら、また泣く」

まゆ「ごめんなさい……」

P「まゆって結構涙腺弱い?」

まゆ「かも知れません……」

P「泣き虫ままゆ……うん、アリだな」

まゆ「アリ?」

P「ああいや、こっちの話」

まゆ「?」

P「そういや……これ、渡し忘れるところだった」

まゆ「これ……」

P「誕生日プレゼント」

まゆ「……開けても、いいですか?」

P「開けてくれないと困るよ」

まゆ「……じゃあ」

P「……気に入ってくれるといいけど」

まゆ「これ……リボン、ですか?」

P「正確にはチョーカーかな、リボンモチーフの」

まゆ「わぁ……」パァァア

P(あ、もう泣き止んでる可愛い)

まゆ「つけてみてもいいですか?」

P「いいよ、つけてあげるから後ろ向いてごらん」

まゆ「はぁい」

しゅる……

P「これを……留めて……」

まゆ「……」ワクワク

P「……よし、これでオッケー」

まゆ「どうですかPさん、似合ってますかぁ?」クルリ

P「ああ、ばっちりだ。可愛いよまゆ」

まゆ「うふふ……ありがとうございます、Pさん」

P「喜んでもらえてなによりだよ」

まゆ「チョーカー……Pさんの、チョーカー……うふふ」

P「まゆー?」

まゆ「これはつまり『お前は俺のモノだ』ってことですよねぇ……うふ、うふふふふ」

P「あーまあ間違ってないんだけどそろそろ戻ってこーい」

まゆ「おさんぽ……しつけ……あぁ……」ウットリ

P「まゆーキャラがぶれつつあるぞー」

まゆ「……はっ」

P「まゆは しょうきに もどった!」

まゆ「……」ガクッ

P「ま、まゆ―――!?」

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まゆ「……」ズーン

P「まゆー?そろそろ電気消すぞー?」

まゆ「まゆは……まゆは……」

P「まだ気にしてるのか?」

まゆ「Pさんにあんなだらしない姿を見せて……まゆはもう生きていけません……」

P「そんな大げさな……」

まゆ「ううう」

まゆ「ううう」

P「……ほら、こっちおいで」

まゆ「ひゃ……?」

P「どんなまゆでも、俺にとってはたった一人の、かけがえのない女の子だよ」

まゆ「Pさぁん……」

P「だからな、心配しなくていい」

まゆ「……」コクリ

P「まゆは素直でいいこだなぁ」ナデナデ

まゆ「あっ……うふふ」

P「ちょっとちょろすぎる気もするけど」

まゆ「ちょろ……」

P「あ、別に悪気があって言ったわけじゃ……」

まゆ「……まゆがちょろくなるのは、Pさんにだけですよ?」

P「……」ドキ

まゆ「Pさんだから恥ずかしいこともあるし、だらしない所だってつい見せちゃうんです」

P「……へえ」

まゆ「だから……まゆのことだけ、ずうっと見ててくださいねぇ?」

P「……うん、約束する」

まゆ「うふ、よかった」

P「まゆ……」

まゆ「ん……うふふ」

P「……いいか?」

まゆ「……はい」

P「……」ナデ

まゆ「Pさん」

P「ん?」

まゆ「まゆのこと、いっぱいいっぱい、愛してくださいね?」

P「……ああ」







まゆ「うふふ♪まゆ、とっても幸せになれそうです♪」





これにて完結です! この続きは明日にでも……。

あとうちのままゆはちょっとぽんこつ気味でちょっとだけ愛の深い可愛い女の子です。
なんかこれじゃない、って方はごめんなさい。

まゆ、誕生日おめでとう!

あ、あと途中でPがケーキ落としたのは実話です。
お陰でキーボードが酷いことになりました。

まあでもまゆが可愛いからいいか……。

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