妹「…さて、メイド服を着てみたが」(6)


妹「ぶっちゃけこれ、現代の割烹着だよね?」

兄「そうだな、様相としてはビクトリア朝中期だが、コスプレ喫茶のなんちゃってメイドとは一線引く、伝統的なメイドスタイルだ」

妹「…ふむ、気に入ったよ」

兄「それはなによりだ」


妹「さて、せっかくなので夕食はこのまま作っても?」

兄「…お前の誕生日プレゼントだ。好きに使ってくれて構わん」

妹「そうか、では早速」

兄「まあ、フリル汚れには気をつけろよ」クスクス

妹「ああ、兄上からの贈り物だ。大切に使わせて頂く」

兄「…………」

妹「では、兄上はテレビでも見て待っていてくれ。今夜は抜群のイギリス料理だ」

兄「おう、期待してるぞ」

妹「~♪」


タッタッタッ…


兄「…………」

兄「…はて、イギリス料理?」

兄「いや、今は雑念を捨てねば」

兄「…今の俺のミッションは、あの女を、普通の女の子らしく矯正すること」

兄「それが、あの女の『本当の兄貴』からの依頼だ」

兄「……………」

兄「…やはり、『現代日本の女の子』というジャンルに関し、参考例をニ○動に求めたのは失敗だったか…」

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