穂乃果「幸せはお米から」 (33)

穂乃果「うぅん……、花陽ちゃんダメだよ……。みんなみてるからぁ……」zzz

花陽「――ちゃ――、――果ちゃん、」

穂乃果「私達って米粉パンみたいだよね……ムニャムニャ」zzz

花陽「穂乃果ちゃん!穂乃果ちゃん起きて!」

穂乃果「んぁっ……、花陽ちゃんだ。おはよー……」

花陽「お、おはよう!でもそれどころじゃないよ!」

穂乃果「うん……、じゃあ次……起きたら……きくね……」zzz

花陽「二度寝しちゃだめだよ!会社に遅れちゃうよ!」

穂乃果「んん……、会社……会社!?って今何時なの!?」バサッ

花陽「7時半だよ……」

穂乃果「えええええええっ!?ギリギリだよ!なんで起こしてくれなかったの!?」

花陽「えっと……その……、穂乃果ちゃんが幸せそうに寝てて起こせなくて……」

穂乃果「もう!花陽ちゃんたら///ってそれどころじゃないよ!
着替えるから朝ごはんお願い!」

花陽「う、うん」

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穂乃果(私、高坂穂乃果26歳!大学を卒業後、ちょっと有名な企業に就職しました!
今では高校時代からの彼女である花陽ちゃんと結婚し、大変なこともあるけど毎日
平和にくらいしています!……そのはずでした)

穂乃果「えっと、化粧はもう会社でするとして……、よし!準備完了!」

穂乃果「花陽ちゃんごはんはー?」

花陽「で、できてるけど……」

穂乃果「どうしたの?って!」

穂乃果(お味噌汁に焼き魚に卵焼きにおひたし、そしてほっかほかの白米
まさに理想的な日本の朝食!だけど今は……)

花陽「うぅ……」

穂乃果「あの、さぁ……、豪華な朝食で嬉しいんだけどできればおにぎりとか
移動中に食べれるものがいいんだけど……」

花陽「ご、ごめんなさい!でも今日の朝に炊いたお米はおにぎり向きじゃなくて!」

穂乃果「あははっ、そっか……」

花陽「大好きな穂乃果ちゃんには一番おいしい食べ方で味わってほしくて……」

穂乃果「うん、ありがとね。でも今回はコンビニで何か買って食べるね」

花陽「うん……」

穂乃果「ごめんね?あとできれば朝はパンにしてほしいな。じゃあいってきます!」

バタン

~~~~~
会社!

穂乃果(うぅ……、時間がなくてイライラしてたとはいえ
花陽ちゃんに強く当たりすぎちゃったよね)

穂乃果(普段は喧嘩しないし……、こういう時にどうしたらいいかわかんないや……)

絵里「ほーのか♪」

穂乃果「え、絵里ちゃん!?」

絵里「今日は朝から元気ないじゃない?みんな心配してるわよ?」

穂乃果「うーん、ちょっと花陽ちゃんとね…」

絵里「花陽と?珍しいわね」

穂乃果「ほとんど穂乃果が悪いんだけどね」

絵里「穂乃果と花陽ならそうでしょうね」

穂乃果「絵里ちゃんひどいっ!」

絵里「ふふっ、冗談よ。それより今日の夜ご飯食べに行かない?
花陽とのことも良かったら相談にのるわよ」

穂乃果「うーん、じゃあちょっと相談にのってもらおうかな」

穂乃果(正直ちょっと花陽ちゃんに会いにくいし、ちょうどいいかな?)

絵里「本当!?あとで迎えに行くから!じゃあお仕事頑張ってね♪」

穂乃果「絵里ちゃんこそね!」

穂乃果(この会社に入ったときは絵里ちゃんがいて驚いたなぁ)

穂乃果(後々聞くと人事の人がμ'sのファンで採用の際に
絵里ちゃんから穂乃果のこと色々聞いたらしい。)

穂乃果(こういうのコネって言うんだろうけど……
正直穂乃果がこの規模の企業にはいれるわけないもんね)

穂乃果(入った以上は全力でファイトだけどね!)


穂乃果「……そうだ花陽ちゃんにメール送っとかないと」ピッピッピ

~~~~~
ほのぱな宅

花陽「はぁ……、穂乃果ちゃん怒っちゃったよね」

花陽「なんでお米のことになると冷静じゃあいられなくなっちゃうんだろう
普通に考えれば食べてく暇ないなんてわかるのに……」

花陽「はぁ……、こんなんじゃ穂乃果ちゃんに愛想つかされちゃうよ……」

<アイハタイヨウー

花陽「穂乃果ちゃんからのメールだ!」

花陽「気を使ってメールくれたのかなっ」ドキドキ

花陽「えっと何々……
『ごめんね、今日夕飯会社の人と食べるから、帰りも遅くなりそう』」

花陽「」

花陽「うわーん!凛ちゃぁぁぁん!!」ピッピッピ

~~~~~
居酒屋!

花陽「ほのかちゃんはおこめのことをまったくわかってないんです!ヒック」

凛「か、かよちんいい加減に飲みすぎにゃ、3時間は飲んでるよ!?」

花陽「まだまだいくよぅ」ヒック

凛「しかも日本酒ばかり……、帰宅したら穂乃果ちゃんも心配するよ?」

花陽「どーせ、穂乃果ちゃんは私の心配なんてしないよ……」ヒックヒック

凛「そんなことないと思うけど……」

花陽「だってお米食べていかなかったんだよぉ!?」

凛「どういうことにゃ……」

花陽「お米=私の魂みたいなものなのにそれを残すとか!
穂乃果ちゃんは私に愛想を尽かしたにきまってるよぅ!」ヒック

凛(これもうだいぶ酔ってるよ……)

凛「り、凛は最初のかよちんの話聞く限りだと時間なかったからだと思うな……」

花陽「そんなのただの口実だよ!結婚してから私がパンを食べさせないから怒ってんだよぉ!」

花陽「ぐびっ……ぐびっ……ぐびっ、店員さん!同じのもう一本追加お願いします!」

凛「まだ飲むのかにゃっ!?」

花陽「当たり前だよ!まだまだ言いたいこともあるもん!閉店までいくよ!
だいたい穂乃果ちゃんは私の気持ちがわかってないんです!」ヒックヒック

凛(ダレカタスケテニャー)

~~~~~
居酒屋

絵里「なんかあっちの方騒がしいわね……」

穂乃果「そうだね、酔って暴れてるのかな?」

絵里(というかこの声って……)

穂乃果「それでね絵里ちゃん」

絵里「えっ、ああ、花陽との喧嘩の話だったわね」

穂乃果「うん、確かに寝坊した私も悪いと思うんだけど
朝食がフルセットってのはひどくない!?」

絵里「ええ、そうね。時間ない中ですものね」

穂乃果「おにぎり用のお米じゃないとか意味わからないよ!
私のこと嫌いになって嫌がらせしてるのかな……」

絵里「お米の話は私もわからないけど……」

穂乃果「んー?ぐびっ……ぐびっ……ぷはっー!仕事終わりのお酒は最高だねっ
店員さん同じのおかわりお願いします!」

絵里「花陽があなたのことを大好きなのはわかったわ」

穂乃果「……なんでさ。花陽ちゃんはきっと私よりお米の方が好きだよ」

絵里(くっ!あまり否定できない!)

絵里「そ、そんなことないんじゃないかしら、そもそもなんで花陽はおにぎりを
作らなかったと思う?」

穂乃果「なんでって、お米がおにぎり用じゃなかったからでしょ?
それか愛想を尽かせた私への嫌がらせとか?」

絵里「私はね花陽は大好きな穂乃果に妥協したものを
食べさせたくなかったんじゃないかと思うの」

穂乃果「え?」

絵里「だいたい考えてもみなさいよ、おにぎりなんてどんな米からでも作れるし
嫌がらせするならもっといい方法がいくらでもあるでしょう?」

穂乃果「……」

絵里「それに本当に嫌いだったら適当なお米で作ったおにぎりを渡せばいいのよ
それができなかったのは本当に穂乃果を愛しているからよ!」

絵里「そう!すべては愛よ!今回の花陽は穂乃果を愛しすぎた故のミスだったのよ!」

穂乃果「……」

絵里(……ちょっと、いやだいぶ強引すぎたかしら
でも花陽が穂乃果のこと嫌うなんてありえないし)

穂乃果「……愛」ジーン

絵里「ほ、ほのか?」

穂乃果「ありがとう、私間違ってた!自分がいかに愛されてるかに気づけたよ」ジーン

絵里(あっ、成功したみたいね。ちょろいわね!)

穂乃果「花陽ちゃんごめんね……、今いくから!」ガタッ

穂乃果「絵里ちゃんごめん!今度ちゃんと埋め合わせするから!」

絵里「ふふっ、わかってるわよ。でも家に帰る前に少しよるところがあるみたいよ?」

穂乃果「えっ?」

絵里「耳を澄ませてみなさい」

穂乃果「うん?」

<ドウセーホノカチャンハー!
<カヨチン!コエデカイ!マワリカラニラマレテルヨ!

穂乃果「えっ、この声!なんで!」

絵里「ふふっ、私にかかればこんなものよ?早く行ってあげなさい」

絵里(まぁ、完全に偶然なんだけどね。別にかっこつけてもいいわよね)

穂乃果「絵里ちゃんは最高の先輩だよ!ありがとう!いってくるね」ダッ

絵里「支払いはあなたのツケにしとくからねー!頑張りなさいよ♪」

~~~~~

花陽「だいたい穂乃果ちゃんは!結婚当初は一日10回キスしてくれたのに
今は8回だよ!このままだと最終的にはまったくしなくなっちゃうよぅ!」ヒック

凛(つらい……、もう惚気なのか愚痴なのかわからないよ……)

花陽「穂乃果ちゃんに喜んでもらいたくてお米だって常に最高級で!
カレー用・丼用・おにぎり用・酢飯用・炊き込み用・その他って使い分けてるのにっ!」ヒック

凛(知らないにゃ!帰りたい……)

花陽「聞いてるの凛ちゃん!ねえ!」

凛(ダレカタスケテー)

穂乃果「花陽ちゃん!」

りんぱな「ほ、ほのかちゃん!?」ヒック

凛(助けがきたよ!)

穂乃果「もう!こんなにお酒飲んでっ、付きあわせちゃってごめんね凛ちゃん」

凛「穂乃果ちゃんが来てくれただけでもう何でも許せるよ……」

花陽「ぐびっ……ぐびっ……」ヒック

穂乃果「また飲んでる!ほら帰るよ花陽ちゃん」グッ

花陽「は、離してくださいぃ」ヒック

穂乃果「だーめ、明日つらいよ?もう手遅れかもしれないけど……」

花陽「穂乃果ちゃんには関係ないじゃないですかぁ……」ヒック

穂乃果「関係あるよ!だって花陽ちゃんは穂乃果のお嫁さんだもん!」

花陽「私のことなんて何とも思ってないくせに!」グビッ

穂乃果「そんなことないよ?やっぱり朝のこと怒ってるんだね……」

花陽「……」

穂乃果「ごめんね、あの時は花陽ちゃんの愛に気づけてなかったの……」

穂乃果「でも今は違うよ!花陽ちゃんがなんでおにぎりにしてくれなかったのか
その本当の意味に気づけたの!」

花陽「ほ、ほのかちゃん……」ヒック

穂乃果「全部私の為だったんだもんね。ごめんね花陽ちゃん
これからは寝坊しないように頑張る!だからまた美味しいご飯を食べさせてほしいな」

花陽「ほ、穂乃果ちゃん!私こそごめんね!美味しいお米を食べてほしいのも
全部が私のわがままだって気づいてたのに!」

穂乃果「そんなことないよ、それも愛だもん!
明日からまた美味しいごはんをお願いね」ギュッ

花陽「最高のお米を食べさせるって約束する!大好きだから!愛してるから!」ギュッ


凛(完全に凛のこと忘れてる……、しかもちょっと寒いにゃぁ……)

穂乃果「ごめんね凛ちゃん、悪いけど花陽ちゃんもらってくね」

花陽「ほ、穂乃果ちゃん///」フラッ

穂乃果「もう、飲みすぎだよ?肩貸してあげるから家まで頑張ろうね」

花陽「うんっ」ギュゥ





凛「二人とも帰って行ったにゃ……」

凛「なんだったんだろう、でも助かったからいっか……」

凛「そういえばお会計って……」

絵里「置いて行かれちゃったわね」

凛「にゃぁっ!?絵里ちゃんいたの!?」

絵里「ええ、穂乃果と飲みにきてたのよ」

凛「そ、そうなんだ。じゃあ凛たちも帰ろうか」

絵里「あら、ダメよ?だって私はまだ全然飲んでないもの」

凛「……凛はもう4時間くらい飲んでて料金の方も凄まじいことになってるんだけど」

絵里「大丈夫よ、全部穂乃果にツケとくから」

凛「ええっ!?結構な額だよ?」

絵里「ああ見えてうちの会社の期待の若手だからね
金銭面はだいぶ余裕なはずよ」

凛(だからかよちんの家に行くと常に最新型の炊飯器あったんだ……)

凛「でも凛ちょっと飲みすぎちゃってもうそろそろ帰りたいなーって!」

絵里「ダメよ、先輩命令よ!」

凛(くっ、でもかよちんと違って明日仕事がある絵里ちゃんなら早めに終われるはず!)

絵里「さてと、明日は休みだし飲み明かすわよ!穂乃果のおごりだしね♪」

凛(終わった……、ダレカタスケテー!)

~~~~~
ほのぱな家!

穂乃果「おはよー!」

花陽「おはよう♪最近起きるの早いね」

穂乃果「えへへ、愛する花陽ちゃんのご飯が待ってると思うと
なんだか早く目が覚めちゃって」

花陽「も、もう!からかわないでくださいっ!」

穂乃果「本当だもん!ねぇ食べようよ!」

花陽「そ、そうだね!」

ほのぱな「いただきます!」

穂乃果(私、高坂穂乃果26歳!大学を卒業後、ちょっと有名な企業に就職しました!
今では高校時代からの彼女である花陽ちゃんと結婚し
喧嘩したこともありましたが、毎日美味しいお米のおかげでラブラブに暮らせてます!)


おわり

かよちんは朝食に気合入れてくれそう
私の朝食は数年間ずっとフルーツグラノーラです。ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月03日 (水) 15:47:19   ID: CZMhGcg_

ほのぱなもいいな

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