岡崎泰葉「すりーぴんぐしーぷ」 (32)

智絵里「た、ただいま戻りましたー…」ソーッ

ちひろ「智絵里ちゃん。おかえりなさい」

拓海「おい、P。ゆっくりだぞ?」

P「分かってるよ」

ちひろ「?」

泰葉「くぅくぅ」スヤー

ちひろ「あら」クスッ

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真尋「Pさん。仮眠室でいいの?」

P「いや、ソファーにしようか」

真尋「おっけー!……ありゃ先客いるよ?」

P「ん?………こいつは。拓海、排除」

拓海「ちっ。仕方ねえな。…おら、どけろ」ヒョイ

杏「なにするんだよー!杏が気持ちよく惰眠を貪ってたって言うのにさー!」

P「こっちが優先。イヴ、杏回収して」

イヴ「は・い。ブリッツェン」

ブリッツェン「ブモー」

杏「ちょっと!こらー!杏は今日誕生日なんだぞー!祝えー!離せー!」ジタバタ

イヴ「あっちにケーキありますよ・」

杏「ケーキ?食べる食べる!」

P「よし。下ろすぞ…」ソー

真尋「Pさん、チーズ使う?」

P「うん。肘掛けの辺りに置いてくれ」

真尋「がってん!」ポン

P「…………ふぅ」ポスン

泰葉「くぅくぅ」スヤー

ちひろ「泰葉ちゃん。ぐっすりですね」

P「ちひろさん。ええ。撮影中も眠そうにはしてたんですが、終わって車に乗ったらすぐに」

ちひろ「へー。珍しいですね」

P「はい。事務所についても起きそうになかったんですよね…」

ちひろ「それで、お姫様抱っこですか?」

P「……仕方なくですよ?」

千夏「Pさん、毛布取ってきたわよ」

P「さんきゅ」ファサッ

悠貴「泰葉さん、結局起きませんでしたねっ」

P「よっぽど疲れたのか、寝不足が過ぎたのか…」

乃々「うう…。もりくぼが何でも頼りすぎたから疲れたんでしょうか…」

悠貴「そ、それなら私もっ!大きなスタジオで緊張して、心配かけてましたしっ…」

P「いや、お前らのせいじゃないよ。朝から眠そうだったし」

P「とりあえずこの後泰葉は仕事ないから起きるまではこのままかな。皆は着替えてきな」

「はーい」

泰葉「くぅくぅ」

泰葉(どうも。岡崎泰葉です)

泰葉(実は私、既に起きていたりします…)

泰葉(Pさんに抱っこされてるのに驚いて何も言えなくて…)

泰葉(起きるタイミングを逃しました)

泰葉(……どうしよう)

泰葉「くぅくぅ」スヤー

P「ちひろさん」ヒソヒソ

ちひろ「なんですか?」ヒソヒソ

P「実は泰葉ですが、寝たふりなんですよ」ヒソヒソ

ちひろ「えっ!?」ヒソヒソ

P「運んでる途中で一瞬目が合ったんですよね」ヒソヒソ

ちひろ「そうなんですか?」ヒソヒソ

P「ええ」ニヤリ

ちひろ「あっ。悪い顔してる…」

泰葉「……?くぅくぅ」スヤー

千夏「Pさん。着替えてきたわよ」

智絵里「あの、衣装はどこに…」

ちひろ「こっちに掛けておいてください。まとめてクリーニングに出すので」

乃々「もう帰ってもいいですか?」

P「乃々と智絵里と拓海はまだダメ。この後また撮影あるから」

乃々「うぅ……」

真尋「じゃあ私は走ってくるね!」ウズウズ

P「ちょい待ち」

真尋「?」

P「皆はさ、泰葉をどう思ってる?」

泰葉「?…くぅくぅ」

千夏「イマイチ質問の意図が分からないのだけど?」

P「いや、深い意味はないよ?さっき乃々と悠貴が迷惑かけたとか言ってただろ?」

乃々「あう…」

悠貴「そのっ…」

泰葉(別に迷惑じゃないですよ!)

P「まあ本人は気にしてないだろうけど、俺も結構頼っちゃう場面があるからさ。皆はどうかなーと思って」

拓海「なる程な」

千夏「確かに泰葉ちゃんがいると安心出来るわね」

智絵里「はい。とても同い年には思えなくて…見習わなきゃって思います」

泰葉(そんな、私なんて…)

ちひろ「なるほど、褒め殺しですね」ヒソヒソ

P「果たしていつまで耐えられるかな?」クックックッ

拓海「あー…実はな」

P「どうした?」

拓海「撮影の待ち時間に尻尾回してたら取れちまって、な…」

P「はあ!?」

拓海「いや、で、焦ってたら泰葉が来て『よくありますよね』とか言ってぱぱっと縫い付けてくれたんだよ」

ちひろ「えーと…本当だ。分からないように縫われてますね」

P「通りで。後半振り回してなかったわけだ」

ちひろ「一応補修はしておきますが、このままでも問題はないかも…?」

P「怒ったりはしないから、次からは報告してくれな」

拓海「おう。悪いな。あと泰葉ありがとな」ナデ

泰葉(ひゃっ///別に、本当によくある事でそんな…)

乃々「もりくぼは…」

P「ん?」

乃々「バレンタインの時も、岡崎さんと一緒でした…」

P「そうだな」

乃々「それで…岡崎さんがとても楽しそうにお仕事やってて…」

P「最近の泰葉は本当に毎日楽しそうだからな」

乃々「えっと、それで、ちょっと羨ましくて…」

乃々「今日岡崎さんとまた一緒って聞いて、もりくぼも…私も、頑張ってみようって…」

P「確かに今日の乃々は頑張ってたよな」

乃々「でもやっぱり岡崎さんみたいには上手くいかなくて…結局頼っちゃって…」

泰葉(乃々ちゃん上手でしたよ!)

P「仕事自体は大成功したんだから問題ないよ」ナデナデ

乃々「うぅ…恥ずかしいんですけど」

智絵里「泰葉ちゃんには、いっぱい助けてもらってます」

P「智絵里も?」

智絵里「はい。最近は慣れてきたんですけど、お仕事始めたばかりの時はよく失敗してて…」

P「あー…」

智絵里「でも、そんな時に『私もよくやるから大丈夫ですよ』って励ましてくれたり」

P「へー」チラッ

泰葉「く、くぅくぅ」

智絵里「同い年だから、相談もしやすくってよく頼っちゃうんですけど…」

智絵里「でも、いつか私も泰葉ちゃんを助けられるくらいになれたらな、って」

P「そうか…」

智絵里「えへへ」

泰葉(智絵里さん…)

悠貴「わ、私もっ」

P「悠貴?」

悠貴「そのっ、前にした時よりずっと大きなスタジオでっ、頭が真っ白になっててっ」

P「悠貴にとっては晴れ舞台に近いからな」

悠貴「そしたらっ、泰葉さんがそっと手を握ってくれてっ『みんないるから大丈夫だよ』ってっ」

悠貴「笑顔を忘れずに指先まで意識してね、ってアドバイスまで貰ってっ」

P「ああ、それでやけに指先指先言ってたのか」

悠貴「それでっ、監督さんにも褒められてっ」

P「初めてなのに大したもんだって言ってたぞ」

悠貴「私っ、泰葉さんみたいなアイドルになりたいですっ!」

泰葉(ふぇっ?///私みたいな!?)

P「うん。頑張ろうな」ニヤニヤ

悠貴「はいっ!」

千夏「泰葉ちゃんって凄く気配りができるのよね」

P「これでこの世界長いからな」

千夏「ええ。それもあるのでしょうけど、それだけじゃあそこまでは無理ね」

P「と言うと?」

千夏「拓海さんや悠貴ちゃんじゃないけれど、スタッフ含めて全員に気を配ってるのよ」

真尋「それ分かるかも。困った事があったら大体近くにいるんだよね、泰葉ちゃんって」

泰葉(たまたまですよ)

千夏「本当、細かい所までよく見てるわよね。ムードメーカーと言うわけではないけれど、泰葉ちゃんがいるいないで大分現場の雰囲気変わるんじゃないかしら」

真尋「一現場に一泰葉ちゃん?」

千夏「ああ、それは最高でしょうね
」フフッ

P「おいおい」

千夏「冗談よ。ただ、見習うべき所だらけなのは確かね」

泰葉(そんな、私なんてまだまだ…)

泰葉(うう。だんだん恥ずかしくなってきました…)

泰葉(いつまで聞かされるんでしょうか…)

ちひろ「あら?プロデューサーさん。そろそろ次の時間ですよ?」

P「ああ、本当ですね。じゃ、泰葉可愛い談義はこれくらいにしようか」

泰葉(か、可愛い///)

P「俺は少し準備があるから拓海達は先に降りておいてくれ」

拓海「はいよ」

智絵里「次はなにするのかな?」

乃々「うう。逃げたいんですけど、でもちょっとだけ…」

千夏「私は唯ちゃんと約束があるから帰るわね」

真尋「私は走ってくるね!」

悠貴「えっとっ、私はっ…」

真尋「悠貴ちゃん、一緒に走る?」

悠貴「はいっ。お、お供しますっ!」

P「さて……」

ちひろ「みんな行きましたね…」

泰葉「くぅくぅ…」

P「泰葉、もう起きてもいいぞ」

泰葉「くぅく……………はい」ムクッ

泰葉「あの、Pさん、いつから…」

P「運んでる途中から」

泰葉「えっ?それって、最初からじゃないですか!」

P「そうとも言うかな」

泰葉「それじゃあ、起きてるの知っててさっきの会話を?」

P「うん。たまには人からの評価ってのも聞かないと」

泰葉「すっごく恥ずかしかったんですよ!」

P「だんだんと耳が赤くなってたな」

泰葉「もう!Pさんひどいです!いけずです!」ポカポカ

P「あっはっはっ」

泰葉「もう!もう!」ポカポカ

ちひろ(泰葉ちゃん可愛い…)

泰葉「………」プクー

P「悪かったって」

泰葉「別に、良いです…」フン

P「はぁ…。今度何か美味いもの食わしてやるから」

泰葉「子供じゃないのでそんなので釣られません」ツーン

P「困ったな…」

ちひろ「いたずらが過ぎましたね」

P「うむー…」

泰葉「ふんだ」

泰葉「映画…」

P「えっ?」

泰葉「見たい映画があるんです。今夜一緒に行ってください」

P「それは良いけど、俺また撮影が…」

泰葉「あとご飯も」

P「……遅くなるぞ?」

泰葉「待ってます」

P「ああ、もう!分かった!速攻で終わらせてくるから待ってろ!」

泰葉「はい」エヘヘ


おしまい

以上。読んでくださった方ありがとうございました
まさか月末目玉が泰葉だとは思いませんでしたが、無事三枚取り出来たので良かったです

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