【モバマス×遊戯王5D'sTF】コナミ「アイドルにデュエルを教えろ?」その2 (690)

本SSは

【モバマス×遊戯王5D'sTF】コナミ「アイドルにデュエルを教えろ?」
【モバマス×遊戯王5D'sTF】コナミ「アイドルにデュエルを教えろ?」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389976354/)

の続きになってます。


・原作とは異なる設定や、書き手独自の解釈が含まれる場合があります。
・本SSのデュエル描写では、2014年3月21日までのマスタールール2を適用しています。
・↑に伴い、登場カードもその時期までのカードが主になってます。
・デュエルの内容はあんまり期待しないでね。

よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409499564

主な登場アイドル


島村卯月  【アドバンス召喚】


本田未央  【???】


緒方智絵里 【幻獣機】


多田李衣菜 【真紅眼】


城ヶ崎莉嘉 【ディフォーマー】


高垣楓   【???】




渋谷凛   【インフェルニティ】


前スレの登場アイドル


前川みく  【獣族軸金華猫】


相葉夕美  【ギガプラント】


松永涼   【エレキ】


早坂美玲  【X-セイバー】

未央「み………」

卯月「み………」


未央「み……みみみみ水瀬伊織ぃ!?」


コナミ「うぉ……想像以上のリアクションだな……」

未央「コナミん!?何涼しい顔してんのさ!!」

コナミ「いや、確かにすごいやつだとはPさんに聞いてたんだけど……」

未央「すごいなんてもんじゃないよ!竜宮小町!天下の765プロだよ!?全ての女の子達の憧れだよ!?」

未央「ほら!しまむーも何か言ってやって……」


卯月「」ホケー


未央「し、しまむー!しっかり!」

卯月「……はっ!あまりの衝撃にちょっと思考が停止してました……」

未央「まぁ、しまむーの憧れだもんね……特に春香さん」

コナミ「ほえー……そこまでか」

卯月「そうですよコナミさん!765プロですよっ!765プロっっ!」

モバP「まぁまぁ……とりあえず落ち着いてくれ」クチグセウツッテルゾ

卯月「で、でも、よく765プロがウチみたいな新しい事務所の相手してくれましたね……」

モバP「いや、オファーがあったのは765プロからだ」

うづみお「えええええええええ!?」

卯月「あ、あの765プロから指名されたなんて……」

未央「何でそんな事……ハッ!?まさか765プロ直々に新人つぶしを……!」

モバP「まぁ流石にそんな事はないだろうけど……正直俺も最初話を聞いた時は驚いたよ」

モバP「あっちの思惑なんて分からないけど、指名が入ったのは事実だ」

モバP「……それで、どうする未央?」

未央「えっ?」

モバP「今はデュエルライブを受けるという事で話は進めている……だが、最終的に決めるのは未央だ」

モバP「どうだ……水瀬伊織とのデュエルライブ、やってみるか?」

卯月「未央ちゃんが……あの765プロのアイドルと……」

未央「こ、コナミん……どうしよう……?」

コナミ「おいおい、未央にしちゃ随分弱気だな」

未央「だって……私まだ……」

コナミ「そうだな……正直言って、お前はまだ実戦に出て行けるレベルじゃない」

コナミ「ルールは大分覚えてきたけど、プレイングのミスも多い」

コナミ「それにまだデッキの方向性も決まってないし、もっとじっくりやっていこうと思ってたけど……」

未央「だよねー……」ショボン

コナミ「でも、Pさんもそれを分かってて言ってんだろ?」

モバP「ああ、未央にも、それからコナミにも無茶を言っている事は承知してるんだ……」

モバP「戸惑う気持ちも分かる、お前は今回がデビュー戦で、お前を知ってる人なんてまだそういない」

モバP「かたや相手は押しも押されぬトップアイドル……超アウェーになるのは目に見えている」

未央「う……超アウェー……」

モバP「……それでも、だ」

モバP「トップアイドルを目指すなら、その765プロと真っ向から戦う時が必ず来る」

卯月「765プロとの……直接対決……?」

未央「今じゃまだ話が壮大すぎて想像つきにくいね……」

モバP「だが、そう考えた時……この話は、彼女達が今いるのはどんな所なのか」

モバP「自分の肌で感じる絶好のチャンスだし、それを知っておいて欲しいと思っている」

モバP「未央が少しでも前に進めるために……」

未央「前に進めるために、か……」

未央(そっか……そうだよね……)

未央(私がこうしてる間にも、前に進んでるんだよね……)

未央(しまむーも……しぶりんも……皆も……)

未央(私ばっかり……足踏みしてちゃダメだよね……!)

未央「うん……私、やるよ!」

卯月「未央ちゃん!」

未央「その……デュエルの腕は、まだ全然だけどさ」

未央「今の私がどれ位強くならなきゃいけないか分かると思うし、それに……」

未央「あの765プロと同じ舞台に立てるなんて……願ってもないよ!」

モバP「未央……よく言ってくれた!」

未央「えへへ……まぁ、相手にならないかもしれないけど」

コナミ「それは違うぜ、未央」

未央「コナミん……?」

コナミ「デュエルってのは誰に対しても平等……やる前から勝敗なんて決まりはしない」

コナミ「デビュー前だろうが、トップアイドルだろうが……最後に勝つのはカードを最後まで信じたヤツだ」

コナミ「やるからにはいっちょ勝ちに行こうぜ!」

未央「……うん!」

卯月「おお……765プロ相手に勝利宣言……!」

コナミ「はは、まぁ要はやってみなくちゃ分かんねぇだろって事だよ」

モバP「うーん……自分から提案しててなんだけど、恐れ多いというか何と言うか……」

モバP(でも、そういう裏の無い一言に助けられる事もあるんだよな……)

モバP(コナミ、ありがとう……)



未央「よーっし!こうなったら、765プロの鼻明かしてやるぞー!!」

…………
………
……




デュエルライブ当日




未央「と、言ったはいいものの……」


ワアアアアアアアアアアアアア!!

ウオオオオオオオオオオオオオ!!


未央「会場でかっ!!」

コナミ「人もギッシリだ……マジで人気なんだなー」

未央「こんなとこで……私がデュエルを……」

モバP「未央……いけそうか?」

未央「へへ……いけるも何も……」

未央「ここまで来たら……行くしかないでしょ!」

モバP「……よし、その意気だ!」

律子「いい?相手は今波に乗ってるCGプロ……油断したら足元掬われるわよ!」

律子「デビュー戦って言っても、それはまだ何もデータが無いって事なんだから……」

伊織「ハイハイ分かってるわよ、油断せずにいつも通りでしょ?」

律子「……分かってるならよろしい」

伊織「ねぇ律子」

律子「何?」

伊織「アイツが帰ってくるまで……私は負けるつもりはないわ」

伊織「例え、あんな新人が相手だったとしてもね」

律子「……そうね、分かってるわ」

律子「でも、このデュエル……アナタにとってもいい経験になると思ってる」

伊織「ふぅん?あの子にそんな事期待できる訳?」

律子「……まぁ、そこは彼女の頑張り次第かしらね」

伊織「ふふっ、何よそれ……ま、行ってくるわ」

MC「今宵のデュエルライブは、目が離せない注目のカード!」

MC「まずは一人目!今話題沸騰のCGプロが、大番狂わせを起こせるか!本田未央の登場だぁ―――――!」


モバP「よし、行って来い未央!」

コナミ「練習通り、だぜ」

未央「うん……!」

未央「……本田未央、行ってきます!」


ワアアアアアアアア……!パチパチパチ……


未央(おお……私にも歓声と拍手が……)

未央(まるっきりアウェーって事じゃないのかな……)

MC「そして……皆様お待たせ致しました!」

MC「今やトップアイドルの座に昇り詰め、彼女達は栄光のロードをひた走る!」

MC「今宵も、私達にその輝きを見せてくれる事でしょう!」

MC「765プロより、竜宮小町リーダー!水瀬伊織だぁ――――――ッ!!」


ウオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

イオリーン!カワイイー!

伊織「…………」

未央(うぅ……やっぱ歓声が段違いだ……)

未央(あんまり意識せずにいたけど、今になって実感してきた……)

未央(目の前に……あの765プロのアイドルが……)

伊織「ちょっとアンタ、なんて顔してんのよ」

未央「へっ?」

伊織「緊張してるか知らないけど、ここに立った以上、アンタはアイドルとして見られてる訳」

伊織「ちょっとはアイドルとしての自覚を持ちなさい」

未央「は、はいっ!?」

未央(まさか説教されるとは思ってなかった……)

伊織「……デュエルする前に言っとくけど、私はそっちの事情なんて知った事じゃないの」

伊織「アンタにとってのデビュー戦だか何だか知らないけど、手を抜くつもりはないわ」

伊織「せいぜい大勢の目の前で無様な姿を晒さない事ね」

未央「…………!」

未央(……そうだった、相手の事で頭がいっぱいだったけど)

未央(これは私のデビュー戦である前に……お客さんに見てもらうデュエルなんだ!)


バシンッ!!


伊織「!?」

未央「っ……よし、気合注入!」ヒリヒリ

未央「ねぇ、いおりん!」

伊織「い、いおりん……!?いきなり何なのよ!」

未央「へへへ……何か、私みたいなド新人に本気出してくれるみたいだからさ」

未央「だから私も、胸を借りるつもりで……よろしくお願いします!」

未央「でも……お客さんに見てもらうからには」

未央「こっちも簡単にやられるつもり……ないから!」

伊織「……へぇ?その威勢がどこまで続くか……見物ね!」

コナミ「おお……気合は充分だな……」

モバP「よし、物怖じしてない……大丈夫だ」

モバP「今の全力で……ぶつかって来い、未央!」



MC「デュエル!開始ィ―――――!!」

未央伊織「「デュエル!」」


伊織「先攻はアンタにくれてやるわ」

未央「それじゃおかまいなく!私のターン、ドロー!」手札6

未央「モンスターをセット、さらにカードを1枚伏せてターンエンド!」

伊織「あら、もうおしまい?」

未央「へへ、これでいいんだよ!ささ、次のターンどーぞ!」

伊織「そう……なら私のターン!」手札6

伊織「私はジェムレシスを召喚するわ!」


《ジェムレシス/Gem-Armadillo》 †

効果モンスター
星4/地属性/岩石族/攻1700/守 500
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「ジェムナイト」モンスター1体を手札に加える。

ジェムレシス 攻1700


伊織「ジェムレシスは召喚に成功した時、デッキからジェムナイト1体をサーチできる!」

コナミ(ジェムナイトか……!)

伊織「私はジェムナイト・オブシディアを手札に加える!」

伊織「まずは小手調べってとこかしら……ジェムレシスでセットモンスターを攻撃!」


ジェムレシス「キュルキュルキュル……!」攻1700


未央「……よし!」


くるん!

異次元の戦士「…………!」守1000


《異次元の戦士/D.D. Warrior》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1200/守1000
このカードがモンスターと戦闘を行った時、
そのモンスターとこのカードをゲームから除外する。


伊織「異次元の戦士……!」

未央「異次元の戦士は、戦闘した相手モンスターを自身と共に問答無用で除外する!」


異次元の戦士「うおおおおおおおおお!!」

バシュウウウウウウウウン!!


伊織「くっ……!」

伊織(なるほどね……それなら)

伊織「カードを1枚セットして、ターンエン……」

未央「ちょっと待った!エンドフェイズにこっちの速攻魔法、サイクロンを発動するよ!」


《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †

速攻魔法
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。


未央「今伏せたカードを破壊!」


奈落の落とし穴「」バリーン


伊織「ちっ、こざかしいマネしてくれるじゃない」

伊織(まぁいいわ……ここで見極めてあげる)

伊織(アンタが、ここに立つべき人間かどうかをね……!)

伊織「さぁ、アンタのターンよ!」



未央LP8000 手札4
フィールド なし
伊織LP8000 手札5
フィールド なし

短いですが今回はここまでです。

読んでくださった方、ありがとうございました。

未央「私のターン、ドロー!」手札5

未央「コアキメイルベルグザークを召喚!」


《コアキメイル・ベルグザーク/Koa'ki Meiru Bergzak》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻2000/守 200
このカードのコントローラーは自分のエンドフェイズ毎に
手札から「コアキメイルの鋼核」1枚を墓地へ送るか、
手札の戦士族モンスター1体を相手に見せる。
または、どちらも行わずにこのカードを破壊する。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
もう1度だけ続けて攻撃する事ができる。

ベルグザーク 攻2000


未央「ベルグザークで直接攻撃!」


ベルグザーク「はあああああっ!」攻2000


伊織「っ……!」LP6000

未央「よしっ、これでターンエンド!」

未央「……っと、エンドフェイズにベルグザークの維持の為に、手札の戦士族1枚を公開しなくちゃいけないんだっけ」

未央「私は手札のコマンドナイトを公開するよ!」

モバP「ひとまずは先制できたか……」

コナミ「いや……ここからだ」

コナミ「おそらくヤツは……次で来る……!」

伊織(異次元の戦士にコアキメイル・ベルグザーク、そしてコマンドナイト……)

伊織(なるほど、比較的扱いやすいレベル4の戦士族で固めたって事かしら)

伊織(でも、そんな程度のデッキで勝てると本気で思ってるんなら……)

伊織(私も……舐められたものね!)

伊織「私のターン!」手札6

伊織「そろそろギアを上げさせてもらうわ!」

伊織「ジェムナイト・フュージョンを発動!」


《ジェムナイト・フュージョン/Gem-Knight Fusion》 †

通常魔法
(1):自分の手札・フィールドから、
「ジェムナイト」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
自分の墓地の「ジェムナイト」モンスター1体を除外して発動できる。
墓地のこのカードを手札に加える。


未央「あれって……融合?」

コナミ「来たか……!」

伊織「これはジェムナイトモンスター専用の融合カード!」

伊織「私は手札のジェムナイト・アンバーと、ジェムナイト・クリスタを融合!」

伊織「融合召喚!おいでなさい……ジェムナイト・プリズムオーラ!」


《ジェムナイト・プリズムオーラ/Gem-Knight Prismaura》 †

融合・効果モンスター
星7/地属性/雷族/攻2450/守1400
「ジェムナイト」モンスター+雷族モンスター
このカードは融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。
(1):1ターンに1度、手札から「ジェムナイト」カード1枚を墓地へ送り、
フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
その表側表示のカードを破壊する。

プリズムオーラ 攻2450


伊織「プリズムオーラの効果を発動!」

伊織「手札のジェムナイト・オブシディアを墓地へ送り、アンタのコアキメイル・ベルグザークを破壊!」


ベルグザーク「ウワー」ドカーン


未央「なっ、ベルグザークが……!」

伊織「まだよ!今墓地に送ったオブシディアの効果を発動!」


《ジェムナイト・オブシディア/Gem-Knight Obsidian》 †

効果モンスター
星3/地属性/岩石族/攻1500/守1200
(1):このカードが手札から墓地へ送られた場合、
自分の墓地のレベル4以下の通常モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。


伊織「アンバーはデュアルモンスターだから、墓地の中では通常モンスター扱い……よってオブシディアの効果で蘇生できる!」


《ジェムナイト・アンバー/Gem-Knight Amber》 †

デュアルモンスター
星4/地属性/雷族/攻1600/守1400
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●1ターンに1度、手札から「ジェムナイト」と名のついたカード1枚を墓地に送って発動できる。
ゲームから除外されている自分のモンスター1体を選択して手札に戻す。

アンバー 攻1600


伊織「さらに墓地のジェムナイト・フュージョンの効果を発動!墓地のオブシディアを除外して、手札に戻す!」

伊織「そして、アンバーを再度召喚して効果を発動!ジェムナイト・フュージョンを墓地に送ってオブシディアをサルベージする!」

伊織「墓地のクリスタを除外して再びジェムナイト・フュージョンを手札に!」

伊織「そしてまたジェムナイト・フュージョンを発動!今度は手札のジェムナイト・サニクスとオブディシアを融合!」

伊織「融合召喚!出でよ……ジェムナイト・マディラ!」


《ジェムナイト・マディラ/Gem-Knight Citrine》 †

融合・効果モンスター
星7/地属性/炎族/攻2200/守1950
「ジェムナイト」モンスター+炎族モンスター
このカードは融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。
(1):このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで
魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

マディラ 攻2200

未央「これって……!」

モバP「融合カードを使いまわして……連続で融合召喚を!?」

伊織「そしてオブシディアの効果!墓地のサニクスを復活!」


《ジェムナイト・サニクス/Gem-Knight Sardonyx》 †

デュアルモンスター
星4/地属性/炎族/攻1800/守 900
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、
通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
デッキから「ジェムナイト」と名のついたカード1枚を手札に加える事ができる。

サニクス 攻1800


伊織「そしてオブシディアを除外して、ジェムナイト・フュージョンを手札に戻すわ」

MC「な、何とー!?怒涛の連続融合召喚と、素材となったモンスターの効果を織り交ぜる事で……!」

MC「一気にモンスターを4体も展開して来たぞ――――!?」

MC「総攻撃力は8050!直撃すればワンショットキル成立だ――――!!」

未央「う、嘘……!」


伊織「さぁ、覚悟はいいかしら?マディラでプレイヤーを攻撃!」

伊織「マディラが戦闘を行う時、相手はいかなるカードの効果も発動する事はできない!」

伊織「例え手札や墓地で発動して戦闘を無効にするような効果だったとしてもね」


マディラ「おおおおおおおおお!!」攻2200


未央「くっ……!」LP5800

伊織「まさか、これで終わりって事ないでしょうね?今度はアンバーで攻撃!」


アンバー「ふぅん!」攻1600


未央「っ!まだまだぁ!」


ガガガガードナー「ガガッ!」守2000


伊織「!」


《ガガガガードナー/Gagaga Gardna》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1500/守2000
相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを手札から特殊召喚できる。
また、このカードが攻撃対象に選択された時、手札を1枚捨てる事で、
このカードはその戦闘では破壊されない。


未央「相手モンスターが直接攻撃してきた時、ガガガガードナーを手札から特殊召喚できる!」

伊織「へぇ……そんなカードを握ってたなんてね」

伊織「それならプリズムオーラで、ガガガガードナーを攻撃!」


プリズムオーラ「ハアアアッ!!」攻2450


未央「ガガガガードナーのもう一つの効果を発動!攻撃対象になった時に手札を1枚捨てて、その戦闘での破壊を防ぐ!」手札2


ガガガガードナー「グッ……ガガガー!!」


伊織「ま、この攻撃を防げば後続の2体の攻撃を防げるものね」

伊織「いいわ、バトルフェイズはここで終わってあげる」

MC「あわやワンショットキルという場面!しかしここは何とか防いだぞ――――!!」

モバP「あ、危なかった……!」

伊織「でもまだ終わりじゃないわよ!私はレベル4のアンバーとサニクスでオーバーレイ!」

伊織「エクシーズ召喚!ジェムナイト・パール!」


《ジェムナイト・パール/Gem-Knight Pearl》 †

エクシーズモンスター
ランク4/地属性/岩石族/攻2600/守1900
レベル4モンスター×2

パール 攻2600


未央「今度はエクシーズ召喚まで……!」

伊織「カードを1枚伏せて、ターンエンドよ」


未央LP5800 手札2
フィールド ガガガガードナー
伊織LP6000 手札1
フィールド マディラ プリズムオーラ パール 伏せ1

未央「私のターン、ドロー!」手札3

未央(でも……こっちだって!)

未央「私はコマンド・ナイトを召喚!」


《コマンド・ナイト/Command Knight》 †

効果モンスター
星4/炎属性/戦士族/攻1200/守1900
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上に表側表示で存在する戦士族モンスターの攻撃力は400ポイントアップする。
また、自分フィールド上に他のモンスターが存在する場合、
相手は表側表示で存在するこのカードを攻撃対象に選択する事はできない。

コマンド・ナイト 攻1200→1600


未央「行くよ……!私はレベル4のガガガガードナーとコマンド・ナイトで、オーバーレイ!」

モバP「いいぞ!強気で行け、未央!」

未央「エクシーズ召喚!H-C エクスカリバー!」


《H-C エクスカリバー/Heroic Champion - Excalibur》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2000/守2000
戦士族レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動できる。
このカードの攻撃力は、次の相手のエンドフェイズ時まで元々の攻撃力の倍になる。

エクスカリバー 攻2000


伊織「エクスカリバー……!」

未央「さぁ……今度はこっちの番だよ!」

ごめんなさい、短いですが今回はここまでです。

読んでくださった方、ありがとうございました。

未央(よし、レベル4の戦士族2体で戦士族エクシーズを呼び出す……ここは練習通り!)

未央「オーバーレイユニットを2つ取り除いて、エクスカリバーの効果発動!」

未央「次の私のターンがくるまで、攻撃力を元々の攻撃力の倍にする!」


エクスカリバー「ハアアアァァァ……!!」攻2000→4000


モバP「相手のモンスターの攻撃力よりも遥かに上だ!」

未央「バトル!エクスカリバーでプリズムオーラを攻撃!」


エクスカリバー「ウオオオオオオオオ!!」攻4000


未央(エクスカリバーの攻撃力上昇は次の相手ターンまで続くから、それまで手出しできない!)

未央(これなら……!)

伊織「……私に挑んでくる位だからもうちょっとやれると思ったんだけど」

伊織「やっぱり、買いかぶり過ぎだったかしら?」

未央「えっ?」

伊織「速攻魔法発動!決闘融合!」


《決闘融合-バトル・フュージョン/Battle Fusion》 †

速攻魔法
「決闘融合-バトル・フュージョン」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの融合モンスターが
相手モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
その自分のモンスターの攻撃力はダメージステップ終了時まで、
戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分アップする。

伊織「このカードは、自分の融合モンスターが相手モンスターと戦闘を行う時……」

伊織「その相手モンスターの攻撃力を、自分の攻撃力に上乗せする!」

未央「なっ!?それじゃあ……」

伊織「プリズムオーラの攻撃力をアンタのエクスカリバーと同じ……4000ポイント上げる!」

伊織「プリズムオーラ!その身の程知らずを迎え撃ちなさい!」


プリズムオーラ「ぬううううん……!」攻2450→6450

エクスカリバー「ヌワァー」ズガーン


未央「うわああああああああああ!!」LP3350

モバP「つ、強い……!」

未央「くぅ……」

伊織「底が浅いのよ、アンタの戦術!」

未央「な、何を……!」

伊織「さしずめアンタのデッキは、フィールドに呼び出しやすいレベル4のモンスターを並べてエクシーズ召喚を狙う戦術」

伊織「確かにバランスもいいし扱いも難しくない、いい戦術だと思うわ」

伊織「でもそれは言い換えれば、単調な動きしか出来ない無個性な戦術って事よ!」

未央「…………!」

伊織「ゲーム屋のテーブルでするデュエルならそれでいいかもしれないわ……でもこれは、己のステージを賭けた戦い……」

伊織「ここに立ったからには、自分にしかデュエルの形をぶつけあって、見る者を魅了するようなデュエルをする義務がある!」

伊織「それが、本当のアイドルってものよ!」

伊織「はっきり言うわ!それが無い今のアンタには、この舞台で戦う資格さえ無い!」

未央「っ……!」

モバP(違う……未央はそんな生半可な気持ちでここに立ってない……)

モバP(ルールもおぼつかない状態で、俺の無茶な要求に応えようとして)

モバP(ここに立つまでに何度も練習して、何とか勝負になるレベルにまで持ってこれた)

モバP(少しでも競り合って……このデュエルから未央が何かを掴めるようにと思って……)

モバP(でも……これ程の格の違いを見せ付けられるなんて……)

コナミ(前のターンの大量展開に、今の決闘融合……)

コナミ(融合を連続で行う攻撃的なジェムナイトに、さらに攻撃的なカードを織り交ぜている)

コナミ(守りを捨ててでも、それを上回る攻撃力で相手を叩き潰す……それが自分のスタイルだと理解し、実行している)

コナミ(これが……トップアイドルのデュエルって訳か)

未央「……私は」

未央「これで、ターンエンド……」

モバP「未央……すまない……」

伊織(どうやら期待外れだったみたいね、律子)

伊織「私のターン」手札2

伊織「バトルフェイズ!マディラでダイレクトアタック!」


マディラ「ハアッ!」攻2200


未央「…………」LP1150

伊織「つまんないデュエルだったわ……アンタ、一体ここまで何しに来た訳?」

伊織「プリズムオーラ!トドメをさしなさい!」


プリズムオーラ「…………」シーン…


伊織「……?何やってるの!さっさとトドメを……」


バチバチバチバチ―――!!


プリズムオーラ「ぐっ……!」

パール「ぬぅ……!」


伊織「これは……!?」

未央「……何しに来たかって?」

未央「そんなの……勝ちに来たに決まってるでしょ!」

モバP「未央……!」

コナミ「確かにアイツの言うとおりだよ」

コナミ「今出来る戦術はただ同じレベルのモンスターを並べるだけ……単調だとか、無個性だとか言われてもしょうがない」

コナミ「でも……流石にそれだけで勝てるなんて甘い事、考えてねえよ」

コナミ(分かってるよな、未央……ここからは……!)

未央「墓地の超電磁タートルの……効果発動!」


《超電磁タートル》 †

効果モンスター
星4/光属性/機械族/攻 0/守1800
相手ターンのバトルフェイズ時に墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。
そのバトルフェイズを終了する。
「超電磁タートル」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。


未央「相手のバトルフェイズにゲームから除外する事で、デュエル中に1度だけバトルフェイズを強制終了する……!」

伊織「超電磁タートル……なるほど、ガガガガードナーの効果で墓地に送ってたって訳ね」

MC「墓地に密かに送っていた超電磁タートルの効果で、このターンは何とか凌いだ――――!」

MC「デュエルはまだ終わってないぞ――――!?」

伊織「でもさっきの言葉を撤回するつもりはないわ、このデュエル……アンタは私には勝てない!」

伊織「これでターンエンドよ!」



未央LP1150 手札2
フィールド なし
伊織LP6000 手札2
フィールド マディラ プリズムオーラ パール

未央「私のターン……ドロー!」手札3

未央「モンスターをセット……カードを1枚伏せて、ターンエンド」

伊織(勝つために来た、なんて言ってた割には……説得力ないわね!)

伊織「私のターン!」手札2

伊織「マディラ!セットモンスターを攻撃!」


マディラ「フンッ!」攻2200

くるんっ!

マッシブ・ウォリアー「ぬぅん……!」守1200


《マッシブ・ウォリアー/Fortress Warrior》 †

効果モンスター
星2/地属性/戦士族/攻 600/守1200
このカードの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
このカードは1ターンに1度だけ、戦闘では破壊されない。


未央「マッシブ・ウォリアーは、1ターンに一度だけ戦闘では破壊されない!」

モバP「でも、これでは3体目の攻撃を防げない!」

伊織「続いてプリズムオーラでマッシブ・ウォーリアを攻撃!」


プリズムオーラ「おおおおおおっ!!」


未央(ここだ!)

未央「トラップカード、バーバリアン・ハウリング発動!」


《バーバリアン・ハウリング/Battleguard Howling》 †

通常罠
(1):自分フィールドの戦士族モンスターが攻撃対象に選択された時、
または相手モンスターの効果の対象になった時、
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与え、
そのモンスターを手札に戻す。

未央「戦士族がモンスターの攻撃か効果の対象になった時……」

未央「相手モンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを与えて、そのモンスターを手札に戻す!」

伊織「なっ!?」

未央「私はプリズムオーラを選択!2450のダメージを受けてもらうよ!」

伊織「くっ……ああっ!」LP3550


プリズムオーラ「」ヒュン!


伊織「ちっ……いい気にならないで!まだパールの攻撃が残ってるわ!」


パール「ハァー!」攻2600

マッシブ・ウォーリア「グワー」チュドーン


MC「CGプロ本田未央!絶体絶命の窮地から、ここにきて脅威の粘りを見せる!」

MC「しかし手札は1枚、フィールドは空!ジェムナイトはまだ2体残っている!果たして逆転はあるのか――――!?」

伊織「……なるほどね、確かにいい守りだったわ」

未央(おお……いおりんに褒められた……)

伊織「でも所詮時間稼ぎに過ぎない、次のターンでも防ぎきれるかしら?」

未央「へへへ、確かに手札1枚でその2体は厳しいね……」

未央「でも……私だってまだまだ終われない!」

未央「私に、こんなすごいアイドルと戦うチャンスをくれた人と……」

未央「何も知らなかった私に、戦うための力をくれた人……」

未央「私はその人達に……まだ何も見せてない!」

伊織「…………!」




未央「こんなとこで終わったら……その人達に対してカッコつかないでしょ!」





未央LP1150 手札1
フィールド なし
伊織LP3550 手札1
フィールド マディラ パール 伏せ1

未央「いくよ!私の……ターン!」手札2

未央「……き、来た!増援を発動!」


《増援/Reinforcement of the Army》 †

通常魔法(制限カード)
(1):デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える。


未央「私はデッキからフォトン・スラッシャーをサーチ!」

未央「そしてフォトン・スラッシャーは、自分のフィールドにモンスターが居ない時に特殊召喚できる!」


《フォトン・スラッシャー/Photon Thrasher》 †

特殊召喚・効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻2100/守 0
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドにモンスターが存在しない場合に特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在する場合、
このカードは攻撃できない。

フォトン・スラッシャー 攻2100


未央「更に私は……ジャンク・シンクロンを召喚!」


《ジャンク・シンクロン/Junk Synchron》 †

チューナー(効果モンスター)
星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500
このカードが召喚に成功した時、自分の墓地の
レベル2以下のモンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

ジャンク・シンクロン 攻1300


伊織「ジャンク・シンクロン……これは……!」

未央「ジャンクシンクロンが召喚に成功した時、墓地のレベル2以下のモンスターを守備表示で呼び出せる!」

未央「戻っておいで!マッシブ・ウォリアー!」


マッシブ・ウォリアー 守1200


コナミ「そう、ただ同じ数字並べるだけがこのデッキの全てじゃない」

コナミ「チャンスが来るまで、守備的なモンスターやトラップで凌いで……」

コナミ「そして、ここぞって時にはランク4エクシーズや高レベルのシンクロ召喚を狙っていく」

コナミ「……練習通りだぜ、未央」

未央「レベル4のフォトン・スラッシャーとレベル2のマッシブ・ウォーリアーに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!」

☆4+☆2+☆3=☆9

未央「シンクロ召喚!全部吹き飛ばしちゃえ……ミスト・ウォーム!」


《ミスト・ウォーム/Mist Wurm》 †

シンクロ・効果モンスター
星9/風属性/雷族/攻2500/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
(1):このカードがS召喚に成功した場合、
相手フィールドのカードを3枚まで対象として発動する。
その相手のカードを持ち主の手札に戻す。

ミスト・ウォーム 攻2500

一旦切ります。

今日は夜にかけてちょいちょい更新すると思いますー。

伊織「ミスト・ウォーム……!」

未央「ミスト・ウォームがシンクロ召喚に成功したとき……」

未央「相手フィールドのカードを3枚まで手札に戻すことができる!」

モバP「てことは……!」

未央「私はジェムナイト2体とリバースカードを選択!」

未央「ミスト・ウォーム!ジェムナイト達を追い返せー!」


ミスト・ウォーム「ズモモモモモモモ……!」


ビュウウウウウウウウウウウ!!


マディラ「クッ……!」

パール「…………!」


MC「ここで起死回生のミスト・ウォーム召喚!効果が決まれば逆転も見えてくるぞ―――!?」

伊織「……最初から、これを狙ってたって訳?」

未央「まぁ、不器用は不器用なりに、ね」

未央「確かに無骨で単純な戦略だけどさ……」

未央「これは……私とコナミんで見つけた、答えだから!」

未央「だから、誰が何といおうと……私はこのデッキに誇りを持ってるよ」

未央「今の私の全力……いおりんにぶつける!」

伊織(フン、バカみたいに真っ直ぐね……でも)

伊織(デュエルする時は常に一人……でもその後ろには支えてくれる人達がいる)

伊織(デュエルの腕は全然だけど、大事な事は分かってるみたいね)

伊織(だから、後は……)

伊織(次戦う時までにもっと磨いておきなさい……自分のデュエルってやつをね)


ビュオオオオオオオオオ……


ジェムナイト・ジルコニア「…………」攻2900


《ジェムナイト・ジルコニア/Gem-Knight Zirconia》 †

融合モンスター
星8/地属性/岩石族/攻2900/守2500
「ジェムナイト」モンスター+岩石族モンスター


未央「…………!?」

モバP「なっ……モンスターが入れ替わっている!?」

伊織「私はミスト・ウォームの効果にチェーンして、輝石融合を発動させたわ!」


《輝石融合/Pyroxene Fusion》 †

通常罠
自分の手札・フィールド上から、融合モンスターカードによって
決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
「ジェムナイト」と名のついたその融合モンスター1体を
融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。


未央「今度は……相手ターンに融合!?」

伊織「私はこのカードで、ミスト・ウォームの対象となったジェムナイト2体を更に融合させた!」

伊織「ミスト・ウォームの効果は対象をとる効果、つまり……」

コナミ「効果が発揮される前に対象を失えば……不発になる」

モバP「ミスト・ウォームが不発になった今……攻撃力で及ばないジェムナイト・ジルコニアには勝てない……」

伊織「私のターン……」手札2

伊織「ジェムナイト・ガネットを召喚!」


《ジェムナイト・ガネット/Gem-Knight Garnet》 †

通常モンスター
星4/地属性/炎族/攻1900/守 0
ガーネットの力を宿すジェムナイトの戦士。
炎の鉄拳はあらゆる敵を粉砕するぞ。

ガネット 攻1900


コナミ(未央……よくやった)

伊織「終わりよ……ジェムナイト2体で攻撃!」


ジルコニア「ハアアアアア!」攻2900

ミスト・ウォーム「」ドカーン


ガネット「オオオオオオオオオッ!!」攻1900

ドカアアアアアアアアアン……


未央(これが……トップアイドルのデュエル、か……)LP0 ピー



ワアアアアアアアアアアアアアア!!



MC「決着ゥ―――――――!!」

MC「一時は粘りを見せたものの、やはりトップの壁は厚かった!」

MC「今宵も華麗な勝利を届けてくれたのは……」

MC「竜宮小町リーダー!水瀬伊織―――――!!」

未央(負けちゃった……か)

伊織「ちょっと待ちなさい」

未央「えっ?」

伊織「さっき私が言った事……撤回する気はないわ」


はっきり言うわ!それが無い今のアンタには、この舞台で戦う資格さえ無い!


未央(うっ……あれかぁ)

伊織「だけど……」

未央「?」

伊織「アンタが信じたものを貫いて戦ったと思えるなら、それに誇りを持ちなさい」

伊織「誰が何といおうと、それがアンタの答えなんでしょ?」

未央「…………!」

未央「……もちろん、今度は絶対勝つから!」

伊織「無駄な努力にならなければいいけど?」

未央「な、何をー!」

伊織「ふんっ!ま、何度でもかかってきなさい、その度に全力でお相手するわ」

伊織「それが、私の流儀だから」

未央(私の流儀……か)

未央(コナミんに鍛えてもらって、デュエルも練習通りにいったと思った)

未央(でも……全然適わなかったなぁ)

未央(……プロデューサー、やっぱりすごいよ、765プロって)



伊織(いいプロデューサーに巡りあえたみたいね)

伊織(……大切にしなさい、アンタが信じて、アンタを信じてくれる人を、ね)

律子「……お疲れ様、どうだった?」

伊織「まさかあそこまでのド素人だとは思わなかったわ、でも」

伊織「……あんな実力で私に挑んできたクソ度胸だけは認めてやってもいいかもね」

律子「フフッ、そう……」

伊織「それに……」


こんなとこで終わったら……その人達に対してカッコつかないでしょ!


伊織「すごく……まっすぐだった」

律子「そうね……でもそれはアナタも同じだった筈よ?」

伊織「私も?」

律子「そう……何度負けても、失敗しても、トップアイドルって目標に向かってひたすらまっすぐだった」

律子「私達は、ずっとそうしてきたでしょう?」

伊織「律子……」

律子「それが今では皆がトップアイドルになっちゃって、目指すものはなくなったけど」

律子「それでも、私達はまっすぐ前を向いていればいい……後ろなんて気にせずにね」

律子「今日……あの子がそれを見せてくれた気がするわ」

伊織「…………」

律子「あの子も負け続けて……きっと強くなるんでしょうね」

伊織「……そうね」

…………
………
……


デュエル会場ホール 廊下


未央「はぁー……」ホケー

コナミ「おいおい、さっきからずっとそんな調子だな」

未央「いやー、振り返ってみればコテンパンにやられたなーと思って」

コナミ「……そうだな」

コナミ「でも、お前は俺が教えた通りのデュエルをしてた」

コナミ「今回の負けは……俺の負けでもある」

モバP「コナミ……」

未央「私も……アレくらい強くなれるかな?」

モバP「アレくらいっていうか……アレ以上に強くならないといけないんだけどな」

未央「うっ……ですよねー」

コナミ「ま、今回はかなり急いでデッキを間に合わせたからな」

コナミ「あんまり気を落とすなって、お前の力はあんなもんじゃねーよ」

コナミ「それに……」

未央「?」

コナミ「へへ……俺も負けたのは久しぶりだからな、燃えてきたぜ」

コナミ「アイツに勝てる位に、お前をみっちり鍛えてやんねーとな!」

未央「あはは……お手柔らかにお願いするね」

未央「あ、そうだ!プロデューサー!」

モバP「ん?」

未央「あらためてありがとね!私をこの仕事に選んでくれて!」

モバP「なんだ、どうしたんだいきなり」

未央「その……いおりんに負けて、私にはまだまだ足りないものが沢山あるって教えられたから」

未央「自分のデュエルの腕もそうだけど、ステージに上る覚悟とか……」

未央「プロデューサーがこのチャンスをくれなかったから、それに気づけなかったかもしれない」

未央「だから……ありがとっ」

モバP「……ああ、未央がそう感じてくれたならよかったよ」

モバP(……お礼を言うのはこっちの方さ)

モバP(未央は今もてる精一杯を見せてくれた、その先にある可能性も……)

モバP(一時はどうなるかと思ったけど……)

モバP(トップアイドルとのデュエルを通して、未央はいろんな事を感じ取ってくれたみたいだ)

モバP(俺も未央に負けないように成長していかないと――)



「クックック……無様だな」



未央「えっ?」

コナミ「…………!?」



「実に……実につまらんデュエルだった」

「巷では成長株等と言われているから、実験ネズミ程度にはなるかと期待していたが」



黒井「あまりに未熟で、笑いを誘うほどだ」



モバP「……あ、あなたは!?」

一旦ここまで

気力が続けば今日でちゃんみおパートは終われると思います。

お疲れ様です。

今日でちゃんみお編終わらす等と言っていましたが、思ったより進まず
時間的に厳しくなってしまったので、今回はこれで終わろうと思います。
あわよくば楓さん編冒頭まで行きたかったのですが……

次の更新は恐らく再来週になると思います。

以上、相変わらず短めの更新となってしまいましたが、読んでくださりありがとうございました。

ご無沙汰してます、更新滞ってしまい申し訳ありません。

しばらくPCが自由に使えない環境に移ってしまった事もあるのですが……
本当の事を言うと話の方で行き詰っておりました。
アイデア先行で始めたツケがここにきて回ってきた感じです……
ただ、続きの方は書けるときに少しずつ書き進めておりますので
自分で納得いく話が出来次第、更新したいと思います。

楽しみに待ってくださっている方がもしいらっしゃれば
度々ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。

ここまで進めてきた以上、中途半端にはしたくないので
もうしばらく時間をください。

未央「ち、ちょっと!おじさんいきなり何を……!」

黒井「一観客として率直な感想を述べたまでだ、まずは自分の不甲斐なさを省みるべきではないかね?」

未央「うっ……」

黒井「フン、CGプロのアイドルは表現者としてそんな事も心得ていないとは……」

黒井「やはり、凛は移籍して正解だったようだ」

未央「えっ……!」

未央(今、凛って……しぶりんの事!?それじゃあ……)

コナミ(コイツが……黒井!)

黒井「765プロのアイドルとデュエルする等というからどんなものかと来てみれば……」

黒井「ククク……やれやれ、とんだ茶番を見せられた気分だ」

黒井「心底ガッカリしたよ……いや、むしろ安心したといったところか」

未央「安心した……?」

黒井「ああ、今のステージのレベルがここまで低いとは思わなかった」

黒井「あの程度のアイドルが天下を握っているようなら、我が961プロが天下を取り戻すのも時間の問題だ」

黒井「それを確認できたのも、そこの三流アイドルが無様に負けてくれたおかげだ……その点については感謝しようじゃないか」

未央「…………!」

黒井「最も、あの信頼だの団結などとほざいている765プロのステージ……完璧と程遠いのは当然だがな」

黒井「フン、全く何をまかり間違ってあんな連中がトップに居座っているのやら……」

未央「アンタ……いい加減に……!」

モバP「未央!よせ……」


ガッ!


コナミ「…………!」

モバP「こ、コナミ……!?」

黒井「……何のマネだ?小僧」

コナミ「俺にはアイドルの技術の事なんて全然分からない」

コナミ「でも、二人とも……自分の背負ってるもんを賭けてデュエルで真剣に戦ったのは事実だ」

コナミ「その二人を侮辱する権利……お前にあんのかよ!」

黒井「貴様、デュエリストか?」

コナミ「……だったら何だよ?」

黒井「フン、たかがカードゲーマーの分際でしゃしゃり出てくるのは遠慮いただきたいものだな」

黒井「そもそも、あんな紙束遊びを見せられる身にもなって欲しいものだ……くだらん」

コナミ「今……何つった……!?」

モバP「コナミ!」

黒井「聞こえなかったか?あんなくだらん遊びを見せられて不愉快極まりないと言ったのだ」

コナミ「お前っ……!」ギリッ



「やめなさい!」



モバP「!」

律子「その人を殴ったって何にもならないわよ!今すぐその手を離しなさい!」

コナミ「誰だアンタ?今俺はこのオッサンに……」

律子「いいから離しなさい!その子を引退させたいの!?」

コナミ「ちっ……」バッ

黒井「フン!あんなカードで遊んでいる暇があったら、少しは礼儀というものをわきまえたらどうだ?」

律子「アナタ……まだこんな事してるんですか?」

黒井「これはこれは誰かと思えば、何かの間違いでトップに居座ってしまった哀れなプロダクションのプロデューサーではないか」

律子「先程、紙束遊びがどうこうおっしゃってたようですけど……」

律子「自分が嫌いな物をわざわざ見にいらっしゃるなんて、961プロはよっぽど暇のようですね?」

黒井「こちらも来たくて来ている訳ではない……あんなくだらんゲームに付き合わねばならん以上、現状は把握せねばならん」

黒井「最も、レベルが低すぎて参考にもならなかったがな」

律子「…………」

コナミ(何だアイツ……あのオッサンと知り合いなのか……?)

未央(そういえばあの人……!)

黒井「フン……興が冷めたな、私はこれで失礼する」

黒井「三流の連中の相手をしてやるエネルギーが惜しいのでな」

黒井「高木に伝えておけ……私の反逆はこれから始まる、首を洗って待っていろ……とな」

律子「…………」


…………
………
……


律子「ふーっ……相変わらず言いたい放題言ってったわね」

律子「……ごめんなさいね、アナタ達まで嫌な思いさせちゃって」

未央「え……でも私達が先に……」

律子「ああ、たまたまアナタ達と鉢合わせちゃったみたいだけど……多分あの人、私達に絡みにきただけだから」

律子「前々からいろいろ言われてるから、もう慣れちゃったわ……嫌な慣れだけど」

コナミ「……アイツとアンタの関係なんてどうだっていい」

コナミ「アイツはデュエルを……!」

モバP「コナミ……」

律子「……あの人の言ってる事全てが正しいなんて言うつもりはない」

律子「でも、あなたの言い分を認めさせたいなら、ちゃんとしかるべき方法を選びなさい」

律子「あそこで手を出していたら……その子だけじゃない、所属してる女の子全員がアイドルをやめなくちゃいけなかったかもしれないのよ?」

コナミ「…………」

律子「まぁあの人ほど執拗ではないけど、この業界ではああいう事を言われるのは日常茶飯事よ」

律子「不当な評価に謂れのない噂……理不尽な思いをする事なんて山ほどあるわ」

律子「そして、その理不尽から少しでもアイドルを守ってあげるために私達はいるの」

律子「アナタも本気でその子を支えてあげるつもりなら……それだけは忘れないで」

未央「コナミん……」

コナミ「……分かったよ、アンタの言う通りだった」

律子「はいっ、素直でよろしい」

コナミ「ていうか、アンタ一体……」

律子「ああ、自己紹介がすっかり遅くなっちゃったわね」

律子「765プロダクション、竜宮小町プロデューサーの秋月律子です、まぁ……今は全員の面倒を見てるって事になってますけど」

未央「あ!や、やっぱり……!コナミん、本物の律子さんだよ!」

コナミ「……どうしたんだ未央?」

モバP「コナミ、この律子さんは元アイドルのプロデューサーなんだ」

モバP「現役を退いてからも、自身の経験を活かして竜宮小町を人気ユニットに押し上げたんだぞ」

モバP「竜宮小町のブレイクが、今の765プロ人気の根幹になっていると言っても過言ではない」

未央「テレビだって沢山出てる有名人なんだよ!」

律子「わ、私の事はどうだっていいです!テレビだってたまーにちらっと出るだけですから!」

律子「……そう、私の事は置いといて」

律子「CGプロさん、今日は弊プロダクションの水瀬伊織とのデュエルを受けていただき、ありがとうございました」ペコ

モバP「……!と、とんでもない!こちらこそ、あの765プロのアイドルと同じステージに立てるなんて……」

モバP「未央にとっても、これ以上ない位貴重な経験ができたと思います!」

律子「ふふっそれはよかったです、でも、伊織にとってもいい刺激になったと思います」

律子「トップアイドルと呼ばれるようになってから、あの子どうも迷ってたみたいだから……」

未央「迷ってた?あのいおりんが?」

律子「ええ、きっと目指すべき場所に本当にたどり着いちゃったモンだから、次の道が分からなくなってたんだと思う」

律子「だから、今上を目指して頑張ってる子達とデュエルさせてあげたかったんです」

律子「そして未央さんは私の期待以上のデュエルで、あの子にぶつかってくれました」

未央「でも私……」

律子「そうね……確かにテクニックやプレイングでは、アナタは伊織に歯が立たなかったわ」

律子「でも、アナタは最後まで自分のデュエルを貫いた……そうでしょ?」

未央「それはまぁ……それしか出来る事なかったし」

律子「ふふ、それでいいのよ」

未央「えっ?」

律子「悩んでいても、追い詰められていても……今出来る事を精一杯やり切るしかない」

律子「当たり前の事だけど、それを実践するのはとても難しい事なのよね」

律子「追う立場から追われる立場に変わって、周囲の見る目も変わって……いろいろなものが変わってしまったけど」

律子「それでも自分は変わらずに前を向いて、自分らしく進めばいい……忘れかけてくれた、大事な事を思い出させてくれました」

律子「伊織にも……それに私にもね」

律子「だから、お礼を言うのは私の方なんですよ」

未央「律子さん……」


スベテコーワスンダ!オソーレモウンメイーサエアツーイユメーヲー


律子「あっ、ごめんなさい……もしもしあずささん?」

律子「えーっ!またアナタはそんなとこに……はぁ、今行きますから動かないでくださいね」

モバP(あずささんの方向音痴……)

未央(あれって本当だったんだね……)

律子「ふふっ、変わらなすぎるのも考え物ね」

律子「……未央さん」

未央「は、はいっ!」

律子「黒井社長が言ったとおり、私達765プロに完璧なアイドルなんて一人もいないわ」

未央「そ、そんな事……!」

律子「ううん……でもね、完璧じゃなかったからこそ、ここまで来れたと思ってる」

律子「皆どこかに欠点を抱えるけど、それと同じ数……ううん、それ以上にその人の魅力はあるものよ」

律子「そしてそれはアナタもきっと同じ……」

律子「だから……誰に何と言われようと、今のまっすぐでステキなアナタを忘れないようにね」

律子「アナタの今後の活躍、期待してますよ?」

未央「……!あ、ありがとうございます!」

律子「こちらこそ、それじゃあ今日はお疲れ様でした」

…………
………
……

未央「……何か、すっごい濃密な一日だった」

コナミ「……だな」

未央「まっすぐが私のいいところ……かぁ」

コナミ「いいんじゃねぇか、お前らしくて」

未央「うん、でも……」

コナミ「……黒井の事か?」

モバP「未央、それは……!」

未央「大丈夫!律子さんも言ってたでしょ?あれ位じゃ私はへこたれないって!」

未央「でも、ね……」

未央「うん、今の未央ちゃんには足りないものが多すぎ!いろいろ足りなさすぎる!」

未央「今日……嫌って程思い知らされちゃった」

未央「だから……ちょっとずつ埋めていくの手伝ってくれる?」

モバP「……もちろんさ」

コナミ「当たり前だっての」

未央「……うん、ありがと」

…………
………
……

数日後


莉嘉「やったー!またアタシの勝ちー☆」

未央「くはー……またやられたー」

莉嘉「えへへー☆アタシだって毎日成長してるもんね!」

未央「ねぇもう1回!もう1回やろ!」

莉嘉「えーまたー?もう3回目だよー?」

未央「お願い!これで最後だから……」

コナミ「そこまでだ、未央」

未央「コナミん……」

コナミ「今日はこれ以上やっても無駄だ、完全に集中力が切れてる」

未央「だって……このままじゃしまむー達にどんどん置いてかれちゃうし」

コナミ「誰もが都合よく急に強くなれるもんじゃねーよ」

コナミ「はりきるのも分かるけどよ、時間もまだあるしじっくり行こうぜ」

未央「うん……分かった」

コナミ(……つっても、未央が伸び悩んでるのは事実)

コナミ(水瀬伊織とのデュエルがいい刺激になったって言ってたけど……)

コナミ(今の未央は……どこか空回りしてる)

コナミ(張り切るっていうより、焦ってるって感じだ……)

コナミ(ちょっと考えてやんねーとな……)

コナミ「っと……そろそろ時間か」

莉嘉「コナミん、これから用事?」

コナミ「ん、まぁ打ち合わせみたいなもんだよ」

莉嘉「ふーん……」

コナミ(確かPさんと楓さんは……会議室だっけ)

コナミ(楓さんか……そういや俺の周りにはいなかったタイプだよなー)

コナミ(何かミステリアスな人だけど、たまに冗談とか言ってくるようになったし)

コナミ(デュエル教えてる内に大分打ち解けてきた……)


…………
………
……

コナミ(……って思ってたんだけど)


楓「…………」ムスー


コナミ(おい、一体何やらかしたんだよ……!)ヒソヒソ

モバP(いや、それが俺にもよく分からなくてな……)ゴニョゴニョ

楓「……お二人で内緒話、楽しいですか?」ジトッ

コナミ「!?」

モバP「か、楓さん……?俺達何か怒らせるような事でも……」

楓「……怒ってませんっ」プイッ

コナミ(怒ってる……)

モバP(ああ、怒ってるな……)

楓「……別に、私だけレッスンばっかりでほったらかしにされて拗ねてるんじゃありませんっ」

モバP(ああ……)

コナミ(なるほどな……)

楓「…………」ツーン

モバP「楓さん、ごめん……そこまで心配かけてたなんて思ってなくて」

モバP「正直、他の子達のプロデュースに注力しすぎてたのも事実です」

モバP「でも、これまで楓さんにレッスンを頑張ってもらったのもちゃんと考えがあって……」

楓「だからって……せめてその理由を教えてくれてもよかったじゃないですか」

モバP「う……でもそれは社長が……」

楓「すごく、不安だったんですよ?もしかしたら見捨てられたんじゃないかって……」

モバP「み、見捨てる訳ないに決まってるじゃないですか!」

モバP「楓さんは、俺が責任を持ってトップアイドルにしてみせますから!」

楓「……それじゃあ、今度からは私につきっきりでプロデュースしてくれるって事ですね?」

モバP「え!?そ、それは……」

楓「……ふふっ、ちょっとイジワルしすぎました」

モバP「それじゃあ……」

楓「はい、もう許してあげますっ」

モバP「よ、よかったー……」

コナミ「ひとまずは一件落着だな」

楓「でも、何で今になって呼ばれたのかしら……?」

モバP「ああ、それは……」


社長「それについては私から話をさせてもらおうかな」


楓「社長?」

モバP「社長、やはり楓さんには説明があっても……」

社長「いやぁ、どうも不安にさせてしまったようで申し訳ない」

社長「どうもサプライズを重視してしまう性分でね、許してくれたまえ」

楓「はぁ……えっと、それで……」

社長「うむ……まず君のデュエルセンスについてだが、中々のものを持っているとコナミ君から聞いているよ」

楓「……そうなんですか?」

コナミ「ま、最初の段階でもたまにボケッとするのを除けば、全然合格点だったと思うぜ」

コナミ「これまで練習も重ねてきたし、すぐにでもデュエルライブに出られるな」

社長「それに君は日頃のレッスンの甲斐もあって、ダンスや歌でも高い水準を維持している」

社長「他のアイドルのように、早々に自分のデッキを持ってステージデビュー……というのも考えたが」

社長「君なら、他のアイドルとは一味違うステージで勝負する事もできるのではないかと思ってね」

社長「そこで君には、少々高めの要求をさせてもらおうと思ったのだよ」

社長「今までのデュエルのレッスンは、その準備だったと考えてくれたまえ」

楓「高めの要求……」

社長「そう、正確には君と……これから来るもう一人に、だがね」


ガチャ


智絵里「お、お疲れ様……です」


楓「……智絵里ちゃん?」

コナミ「おう、よく来たな」

モバP「入っていいぞー」

智絵里「は、はいっ」トテトテ

楓「智絵里ちゃんも呼ばれてたの?」

智絵里「はい……あの、これって何の打ち合わせなんでしょう?」

楓「それが私にも……」

社長「さぁ、役者も揃った事だし……そろそろ本題に入るとしようか」

コナミ「なぁ、別にこんな大げさにしなくてもよかったんじゃね?」

社長「フフフ、こういうのはシチュエーションが大事なんだよ、君ィ」

社長「何せ、我がプロダクション初めての試みがこれから始動するのだからね」

楓「初めての試み?」

社長「そうとも、まぁ色々と苦難も待ち受けていると思うが……君たち二人が力を合わせれば、きっと大丈夫だ」

智絵里「力を……合わせて……」

楓「それって……」




社長「高垣楓君……そして、緒方智絵里君……」




社長「二人にはデュオユニット……タッグチームを組んでもらう」

今回はここまでです。

ようやく楓さん編突入、ですが現在次の投下の目どころはたってません……
最悪次は12月入ってからになるかも……毎度毎度ノロノロ更新で申し訳ないです。

そしてタッグフォーススペシャル発売決定!
うれしすぎてしばらく吐きそうになってました。
ここは李衣菜(のデッキの型が中々思いつかない私)のために
ゲームオリジナルでいいんで真紅眼の新規ください、なんでもしまむら!

というわけで読んでくださった方、ありがとうございました。

楓「デュオ……ユニット……?」

社長「そう、これまでは各アイドル単独でデュエルライブに挑戦してもらっていた」

モバP「でもデュエルライブにはタッグの部……つまりデュオユニット同士で戦う部門があるんだ」

社長「ステージにおいても、デュエルにおいても、一人でやるのと二人でやるのとでは勝手が全く違う」

社長「そこで、現時点で高い水準を維持している二人を、今回のデュオユニットのメンバーとして抜擢させてもらったと言う訳だ」

社長「今までじっくりタクティクスを磨いてきた高垣君に、ステージで実戦を経験してきた緒方君……」

社長「二人で協力しながら、最高のユニットを作り上げてもらいたい」

智絵里「私と楓さん……二人でデュエルを……」

社長「フフ、まぁ不安もあるかもしれないが、準備する時間は十分あるから安心してくれたまえ」

社長「それで、まずはタッグデュエルについてだが……」



ガチャッ

莉嘉「ちょっとストーップ!」


モバP「莉嘉!なんでここに……」

莉嘉「えへへ、何か面白そうだからコナミんの後つけてきちゃった☆」

モバP「お前なぁ……」

莉嘉「だって4人でデュエルするって事でしょ?すっごいおもしろそうじゃん☆」

莉嘉「アタシもタッグデュエルやってみたい!ねぇねぇコナミん、いいでしょ?」

コナミ「莉嘉にタッグデュエルか……うーん」

智絵里「た、タッグデュエルって、そんなに難しいんですか……?」

コナミ「基本的なルールは同じなんだけど……」

莉嘉「でしょ?アタシだってちゃんと出来るって☆」

コナミ「うーん、まぁまずはタッグデュエルのルールの説明が先かな」

●ターンの回し方
自分&パートナーvs相手A&相手Bの例で考える。
こちらのチームが先攻の場合、ターンは「自分→相手A→パートナー→相手B→自分→…」の順に行う。

厳密には、(「ターンプレイヤーvs相手ターンにカードを使えるプレイヤー」という風に表現すると)

1ターン目 自分vs相手B
2ターン目 相手Avs自分
3ターン目 パートナーvs相手A
4ターン目 相手Bvsパートナー
5ターン目 自分vs相手B





といった風にゲームが進んでいく。

自分のターンが終了した後も、パートナーのターンが来るまで場に立ったまま残る。

●タッグデュエル基本ルール
・攻撃できないのは1ターン目のみ。上記の例でいえば、相手Aのターン以降はバトルフェイズを行うことができる。
・手札、デッキ、エクストラデッキは別々に扱う。
・フィールド、墓地、除外ゾーン、ライフポイントはパートナーと共有する。
・デッキサーチや手札コストは、自分の所しか使えない。
(パートナーの手札・デッキに直接干渉する事はできないが、《おろかな埋葬》などを伏せ、次のパートナーのターンにパートナーが使用する事で、間接的には干渉できる。)
・フィールドからのリリース及び墓地からの蘇生は、共有なのでのカードを使ってもよい。
・パートナーと手札を見せ合う事はできない。
・手札やセットカードを、パートナーと確認・相談してもよい。


参考
遊戯王OCG公式HP「タッグデュエルのあそびかた」
遊戯王カードwiki「タッグデュエル」


コナミ「まとめると、こんな感じかな」

莉嘉「……???」

モバP「莉嘉、頭の上にハテナマーク出てるぞ」

智絵里「でも、思ったよりルールが多くて大変そうです……」

コナミ「まぁ、実戦形式でやってみた方が早いかもな、ちょうど莉嘉が来てくれてよかった」

モバP「あ、確かにデュエルできるのが4人揃ってるな」

莉嘉「えへへ、でしょー☆」

楓「そうね……確かに実際にやったほうが分かり易いかも」

コナミ「それじゃあ今回は、俺と莉嘉のチームと、楓さんと智絵里のチームで軽くやってみるか」

コナミ「俺と莉嘉は用意したデッキを使う、そっちはいつものデッキでいいからな」

コナミ「そして順番だけど……莉嘉、こっちは俺が先でいいか?」

莉嘉「うん、いいよー☆」

智絵里「じゃ、じゃあこっちは私が先に……」

楓「うん、それじゃあお願いね」

コナミ「うし、先攻はこっちがもらうな、それじゃあ……」


4人「デュエル!(☆)」

第1ターン コナミvs楓

智絵里「あれ……?何で楓さんが先に?」

コナミ「ああ、第1ターンはどうしてもそうなっちゃうんだよ」

コナミ「そっちのターンが来た時点で、楓さんから智絵里にチェンジする事になるな」

楓「なるほど……」

智絵里「む、難しいです……」

コナミ「さてと、じゃあ始めるぜ……お、ちょうどおあつらえ向きのカードが来てるな」

コナミ「俺はハイドロゲドンを召喚!」


《ハイドロゲドン/Hydrogeddon》 †
効果モンスター
星4/水属性/恐竜族/攻1600/守1000
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
自分のデッキから「ハイドロゲドン」1体を特殊召喚する事ができる。

ハイドロゲドン 攻1600


コナミ「これでターンエンドだ」

第2ターン 智絵里vsコナミ

智絵里「私のターンですね」

コナミ「ここで通常通り、モンスターでの攻撃ができるようになる」

コナミ「でも智絵里、わりぃけどハイドロゲドンが倒せるモンスター、適当に出してくれるか?」

智絵里「あ、はいっ」

智絵里「えっと……モンスターをセットしてターンエンドです!」


第3ターン 莉嘉vs智絵里

莉嘉「よーっし!アタシのターン!」

コナミ「莉嘉、こっちにはハイドロゲドン……そして相手はセットモンスターだけだ、どうする?」

莉嘉「決まってるじゃん!ハイドロゲドンの効果を使わない手はないっしょ☆」

莉嘉「アタシはキラー・トマトを召喚!」


《キラー・トマト/Mystic Tomato》 †
効果モンスター
星4/闇属性/植物族/攻1400/守1100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力1500以下の闇属性モンスター1体を
自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。

キラー・トマト 攻1400

莉嘉「まずは……ハイドロゲドンで、セットモンスターを攻撃!」

智絵里「セットモンスターは幻獣機オライオンですっ」


《幻獣機オライオン/Mecha Phantom Beast O-Lion》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/風属性/機械族/攻 600/守1000
自分のメインフェイズ時に墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。
手札から「幻獣機」と名のついたモンスター1体を召喚する。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、このカードが墓地へ送られた場合、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)1体を特殊召喚できる。
「幻獣機オライオン」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。

オライオン 守1000


莉嘉「やった!それじゃあ破壊だね!」

莉嘉「そしてここで、ハイドロゲドンの効果を発ど……」

コナミ「ストップだ、莉嘉」

莉嘉「えっ?」

コナミ「さっきのルールで、『デッキサーチや手札コストは、自分の所しか使えない』ってのがあったろ?」

コナミ「ハイドロゲドンのようなデッキや手札に干渉する効果は、そのターンプレイヤーのデッキに適用するんだ」

智絵里「えっと、つまり……」

コナミ「この場合だと、莉嘉のデッキからハイドロゲドンを特殊召喚する事になるな」

莉嘉「えー!でもそれってコナミんのハイドロゲドンだよね?」

コナミ「そう、そこがタッグデュエルの難しい所なんだ」

コナミ「この状況だと、ハイドロゲドンをデッキに入れていない莉嘉は効果を使う事は出来ない」

コナミ「そして今莉嘉が召喚したキラー・トマト……こいつが俺のターンに破壊された時、デッキから特殊召喚するのは俺でなくちゃいけない」

楓「カードの持ち主がそのカード効果を使えるとは限らない……って事ね」

コナミ「そう、タッグデュエルでは、プレイヤーが交互に入れ替わる以外は普通のデュエルとなんら変わりはない」

コナミ「でも、普通のデュエルよりも考えるべき事がたくさんあるんだ」

コナミ「まず、パートナーの戦術がどのような動き方をするのかを把握しなくちゃいけないし……」

コナミ「デッキの相性が悪いと、パートナーと足を引っ張り合う危険だってある」

コナミ「例えば莉嘉、お前の場合だとパワーツールのパワーサーチが実質2ターンに1度しか発動できなくなるな」

莉嘉「た、確かにそれは嫌かも……」

コナミ「それに、装備魔法をガンガンつけていくから、その分パートナーがカードをセットするスペースを奪ってしまう事もある」

莉嘉「うぇ~……タッグデュエルって難しいんだね……」

コナミ「タッグデュエルのコツは、いかにパートナーの行動を阻害しないか……」

コナミ「そして欲を言えば、パートナーの戦術を利用しあってゲームを有利に運ぶ事だな」

楓「パートナーの戦術の邪魔をせずに……むしろ最大限にサポートしあう……」

智絵里「あれ?それって要は……」

コナミ「お、流石智絵里!気づいたみたいだな」

コナミ「このタッグデュエル……実は必勝法がある」

莉嘉「え、なになに?」

コナミ「このタッグデュエルの必勝法、それは……パートナーと同じデッキを使う事なんだ」

莉嘉「……そっか!戦術が同じなら邪魔になる事なんてないもんね☆」

楓「なるほど……それにサポートカードもお互いに自分のカードのように扱える……」

智絵里「それじゃあ、楓さんも幻獣機を?」

コナミ「それが、ご丁寧にもこんなルールがあるんだよな」


デュエルライブ特別ルール

同名カードはパートナーのデッキと合わせて3枚までしか入れることができない。

楓「同じカードは二人合わせて3枚まで……?」

コナミ「つまり、同じカードを片方に3枚積んでしまったら、もう片方には1枚も入れられないって事だな」

コナミ「統一したカテゴリーでデッキを組むとなると、そのデッキの戦術の核となるカードを3枚積まなきゃならない」

コナミ「片方に2枚、もう片方に1枚って組み方をしても、逆に各デッキの内容が薄まってしまう」

コナミ「実質、パートナーと同じテーマのデッキを組むのは不可能と言っていいだろう」

莉嘉「結局、パートナーのデッキとかちゃんと分かんないといけないんだね……」

コナミ「でも二人ともプレイングは丁寧だし、練習すればちゃんと動けるようになると思う」

コナミ「互いにサポートしあう……までは無理でも、互いの動きをしっかり理解すれば十分戦えるはずだ」

コナミ「タッグデュエルの説明はこんなもんかな、社長?」

社長「うむ、さて……君達がこれからデュオとしてやっていく以上、各レッスン等も二人合同でやっていく事になる」

社長「最初にも言ったが、互いに協力、切磋琢磨し、上を目指してもらいたい」

社長「私からは以上だが……何か質問はあるかな?」

楓「あの、そういえばユニット名は……?」

社長「ユニット名か……実はもう決めてあるんだがね」

社長「あえて、ここでは伏せさせてもらおうかな」

コナミ「おいおい、また勿体つけるのかよ?」

社長「まぁまぁ聞いてくれたまえ、確かに君達は今日からユニットとして始動する事になる」

社長「だが、ユニットを名乗るには君達にはまだ足りないものがある」

社長「デュエルや歌、ダンスのテクニックとは違う……もっと大切なものだ」

社長「君達がそれを理解し、本当の意味でパートナーになれた時……ユニット名はその時に発表させてもらおうかな」


…………
………
……

数日後……


コナミ(楓さんにはいろんなデッキを触ってもらったけど、そろそろ決めておかないとな……)

コナミ(今まで幻獣機を自分で動かしたり、逆に相手にする練習をしてきた)

コナミ(幻獣機の動き方は十分分かってるはずだ、となると……)

コナミ(……うん、アレで行ってみるか!)


ガチャ


コナミ「お、Pさん帰ってきたか」

モバP「ああ、ちょうど智絵里と楓さんのレッスンを見てきたんだ」

コナミ「で、どんな感じなの?あの二人」

モバP「それがなぁ……」

――
―――
――――

ダンスレッスンにて……

智絵里(楓さんの足を引っ張らないようにしなくちゃ……)

楓(智絵里ちゃんの動きを意識して……ペースを合わせて……)

トレーナー『二人共、もっと集中して!それと間隔が広がってます!』

智絵里『は、はい!』

楓『……っ!』

トレーナー『ふ、二人とも!今度はポジションが狭まって……!』


どんっ

楓『あっ!』ドテッ

智絵里『ひゃあ!』ビターン


トレーナー『ふ、二人とも大丈夫?』

智絵里『うう……ごめんなさい』

楓『ううん、私こそ……』

トレーナー『珍しいですね……この曲は二人とも何度もやってるはずなんだけど……』

――――
―――
――

モバP「って事があってな……」

コナミ「ふーん……やっぱ二人で踊るのって大変そうだな」

モバP「一人のレッスンではあんな事まずないんだが、やっぱりお互いを意識しすぎてるのかなぁ」

コナミ「意識しすぎてる?」

モバP「ほら、タッグデュエルは下手したら足を引っ張り合うってこないだ話しただろう?」

コナミ「あぁ……あれか」

モバP「もちろんただ単に慣れてないだけって事ならいいんだが、このままだとちょっと心配でな」

コナミ(意識しすぎてる、か……タッグデュエルなんて、本当はそこまで気負う事ないと思うんだけど……)

コナミ(俺、何か余計な事言っちゃったかなぁ……)

今回はここまでです。
思いがけず時間が取れたので、短いですが出来るところまで投下しました。
続きも隙を見てあげていきたい……

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。

…………
………
……

コナミ「……」カサカサ…

コナミ「………」ガサッ…シャカシャカ…

コナミ「……よし、完成っ!」

楓「デッキが出っ来た……ふふっ」ニュッ

コナミ「おわっ!……何だ、楓さんいたのか」

楓「はい……コナミ君、お疲れ様です」

コナミ「おう……ほれ、楓さんのデッキ組んでみたぜ」

楓「わぁ、ありがとうございます……もしかしてずっと……?」

コナミ「へへ、まぁデュエル教える以外だとカード触る位しかやる事ないからな」

楓「ふふっ……それでもうれしいです、大切に使いますね」

コナミ「ああ……楓さんも、今日は初めての合同レッスンだったんだろ?」

コナミ「どうだった?智絵里とうまくやれそう?」

楓「それが……」

コナミ「……まぁPさんから聞いたよ、やっぱ大変そうだよなー」

楓「…………」

コナミ「……楓さん?」

楓「あの、突然なんですけど……コナミ君から見て私ってどうですか?」

コナミ「……どうって?」

楓「その……印象、とか……」

コナミ「印象か……」

楓「あの、率直な意見でいいですから……」

コナミ「率直に言うと、か……うーん」

コナミ「最初会った時は、ミステリアスで掴みどころがないって感じかなぁ」

楓「なるほど……今は?」

コナミ「……酒、ダジャレ、子供っぽい?」

楓「……私の事、そんな風に見てたんですね」ジトッ

コナミ「率直でいいって言ったのに……」

楓「流石にそこまで言われると傷つきます」ムスッ

楓「でも……そうですよね……」

楓「やっぱり、頼れるお姉さんとか、そういうのじゃないですよね……」

コナミ「楓さん……」

楓「……コナミ君、私は何故……智絵里ちゃんのパートナーに選ばれたんでしょう?」

コナミ「何故って、そりゃあ……」

楓「社長の考えている事は分かってるつもりです……私の事を買ってくれているのはうれしく思ってます」

楓「でも、デュエルが出来ればいいのなら卯月ちゃんだっています」

楓「莉嘉ちゃんに李衣菜ちゃん、未央ちゃんだって、コナミ君が教えていればきっと力を付けていきます」

楓「なのに、何で私なんかが選ばれちゃったんだろうって……」

コナミ「私なんかって……」

楓「だって……そうじゃないですか……」

楓「今日のレッスンだって、智絵里ちゃんに迷惑かけちゃいました」

楓「本当は年上の私がしっかりしなくちゃいけないのに……」

楓「でも、どうすればいいか分からないんです」

楓「どんな言葉をかけて、どんな風に振舞えば正解なのか……」

楓「……それにお酒好きでダジャレで子供っぽいですし」ムススー

コナミ(相当根に持ってるな……)

楓「……正直自信が無いんです、智絵里ちゃんにちゃんと信頼されるか」

楓「年上として、智絵里ちゃんを支えられるか……」

コナミ「……信頼なんて、最初からあるもんじゃないと思うよ」

コナミ「誰だって最初は相手の事なんて分からない……信頼なんて生まれようがない」

コナミ「だから俺たちはデュエルするんだ、お互いを理解する為に」

楓「お互いを……理解するために?」

コナミ「おう……何回もデュエルして、いろんな事話して……」

コナミ「そうやって分かっていくんだ……そいつの事が」

コナミ「大事なのは、自分を相手に合わせる事じゃない……相手を知る事じゃないの?」

楓「相手を……知る事……」

コナミ「なぁ楓さん……タッグデュエルではパートナーの足を引っ張ってしまう事もある、俺は確かにそう言った」

楓「……ええ」

コナミ「楓さんも智絵里も、きっとそれを深く考えすぎてしまってるんだと思う」

コナミ「何もかもを相手に合わせないと、タッグでは勝てないって……でもそうじゃないんだ」

コナミ「自分とは違うパートナーだからこそ、息が揃って戦術が噛み合った時に」

コナミ「『コイツとなら、もっとすごい事が出来そうだ!』なんて思えてくる……」

コナミ「そんなデュエルを、二人にはしてほしい」

コナミ「だから俺はいいと思うよ、いつもの楓さんのままでさ」

楓「考えすぎ……ですか」

楓「確かにそうかもしれません……私、自分がどう見られるかばかり考えて……」

楓「……智絵里ちゃんの事、全然考えてなかったみたいです」

楓「パートナーを……智絵里ちゃんをもっと知らないといけないんですね……」

コナミ「そうだな……それに智絵里だって同じだと思うよ?」

楓「智絵里ちゃんも……同じ?それってどういう……」

コナミ「……いや、ここは本人に直接聞いてみようか」

楓「え……?」

コナミ「へへ、さっき言ったろ?相手を知るには……!」



…………
………
……



トレーナー「……はい、今日のメニューは終わりです!二人ともお疲れ様」

トレーナー「うん、動きは昨日よりよくなってました!まだ先は長いですけど、焦らずいきましょう」

二人「お疲れ様でした!」

智絵里「ふぅ~……」

楓「智絵里ちゃん、お疲れ様」

智絵里「あ、楓さん……お疲れ様でした」

智絵里「えへへ、今日はぶつからずに済みましたね」

楓「ふふ、そうね」

智絵里「えと、それじゃこれで……」

楓「あ、あの……今からちょっと時間ある?」

智絵里「は、はい!私でよければ……」

楓「えと、それじゃあ……」



楓「これから……私とデュエル、しない?」




…………
………
……



楓「そ、それじゃあ……」

智絵里「よ、よろしくお願いします……」

楓「ごめんなさい……レッスンの後で疲れてるのに……」

智絵里「い、いえ……!あっ、コナミさんにデッキ作ってもらったんですね」シャカシャカ

楓「うん、お互いにデッキの内容を知っておいた方がいいだろうって」シャカシャカ

智絵里「あ、そうですね……」カサッ

2人「…………」

楓(いざデュエルに誘ってみたけど……)

楓(相手を理解するって……どうすればいいのかしら……)

智絵里「あの、これでターンエンドです……」

楓「あ……それじゃあ私のターンね」スッ

楓「……そういえば、もう実体化したモンスターは大丈夫なの?」パシッ

智絵里「は、はい……まだちょっと怖いですけど、大分慣れてきました」

智絵里「コナミさんが選んでくれたカードが、守ってくれるおかげですね……えへへ」

楓「……そうね」シュッ

智絵里「でも、守られてるだけじゃ……駄目、ですよね」スッ

楓「智絵里ちゃん……?」

智絵里「私がデュエルに迷っている時……コナミさんが言ってくれたんです、最高の戦術を考えて守ってやるって」

智絵里「今も、その言葉には勇気を貰ってます……でも、そのままじゃいけないって最近思うんです」カサッ

智絵里「今は無理かもしれないけど……いつかは守られるデュエルじゃない」

智絵里「今度は私が、皆を勇気付けられるデュエルがしたいんです……!」

智絵里「コナミさんや、プロデューサーさんが……私を勇気づけてくれたように……」パシッ

楓(智絵里ちゃん……)

智絵里「だから、えっと……今回は私が、楓さんをちゃんと守りますから!」

楓「えっ……私を?」

智絵里「はい、楓さんは今回が初めてのステージですし、きっと大変な事も多いと思って」

智絵里「私もまだまだ経験は浅いですけど、何度かステージに立たせてもらってますから」

智絵里「その……デュエルライブの先輩として、私がしっかりしなきゃと思って……!」

楓(ああ、そうか……)

智絵里「だから、楓さんは自分らしく、のびのびデュエルしてください」

智絵里「……なんて、えへへ……本当はどういう風にすればいいか、なんて分からないんですけど……」

智絵里「何か、偉そうな事言っちゃってごめんなさい……」

楓(智絵里ちゃんだって……同じなんだ……)

智絵里「でも、守られてるだけじゃ……駄目、ですよね」スッ

楓「智絵里ちゃん……?」

智絵里「私がデュエルに迷っている時……コナミさんが言ってくれたんです、最高の戦術を考えて守ってやるって」

智絵里「今も、その言葉には勇気を貰ってます……でも、そのままじゃいけないって最近思うんです」カサッ

智絵里「今は無理かもしれないけど……いつかは守られるデュエルじゃない」

智絵里「今度は私が、皆を勇気付けられるデュエルがしたいんです……!」

智絵里「コナミさんや、プロデューサーさんが……私を勇気づけてくれたように……」パシッ

楓(智絵里ちゃん……)

智絵里「だから、えっと……今回は私が、楓さんをちゃんと守りますから!」

楓「えっ……私を?」

智絵里「はい、楓さんは今回が初めてのステージですし、きっと大変な事も多いと思って」

智絵里「私もまだまだ経験は浅いですけど、何度かステージに立たせてもらってますから」

智絵里「その……デュエルライブの先輩として、私がしっかりしなきゃと思って……!」

楓(ああ、そうか……)

智絵里「だから、楓さんは自分らしく、のびのびデュエルしてください」

智絵里「……なんて、えへへ……本当はどういう風にすればいいか、なんて分からないんですけど……」

智絵里「何か、偉そうな事言っちゃってごめんなさい……」

楓(智絵里ちゃんだって……同じなんだ……)

智絵里「あ、あのっ、別に楓さんが頼りないとか、そんな事全然無いんですけど……!」

楓「……ふふっ」

智絵里「楓さん……?」

楓「ううん……コナミくんが言ってた通りだと思って」

智絵里「えっ?」

楓「私も、同じ事考えてたの……年上の私がしっかりしなくちゃって」



楓「……ごめんなさい」ペコ



智絵里「え……えぇ!?ど、どうして楓さんが謝るんですか……!?頭を上げて……」

楓「ううん……私、思い上がってたみたい」

楓「年上だからって、お姉さん振ろうとして……結局考えてたのは自分の事だけでした」

楓「二人で戦わなきゃいけないのに……智絵里ちゃんの事、全然信用しようとしてませんでした」

楓「そんな私が信頼されなくて……当然でした……」

智絵里「そ、それなら私だって謝らないといけません……!」

智絵里「勝手に楓さんの事決め付けて……勝手な責任感を感じてて……」

智絵里「私の方こそ、楓さんの事、全然考えてませんでした……」


智絵里「ご、ごめんなさいっ」ペコリ





二人「…………」





楓「……ぷっ」

智絵里「……ふふっ」



楓「うふ……ふふふっ」

智絵里「ふふっ……あははっ」





智絵里「……やっぱり、ユニットって難しいんですね」

楓「そうね……でも、ちょっと分かった気がする」

智絵里「え?」

楓「コナミ君が言ってたの……いつもの私でいいんだって」

楓「大事なのは相手に合わせる事じゃなくて、ありのままの相手を知る事……」

智絵里「相手を、知る事……」

楓「だから、自分らしく行けばいいと思う……私も、智絵里ちゃんも……ね?」

智絵里「自分らしく……ですか」

楓「うん……年上とか、経験とかに囚われる必要はない」

楓「いつも通りの自分で居れる……そんな簡単な事で、本当はいいのかもしれない」

智絵里「楓さん……」

楓「だから、こんな頼りないお姉ちゃんだけど……」

楓「……改めてよろしくね、智絵里ちゃん」

智絵里「楓さん……こちらこそ、よろしくお願いしますっ」

楓「ふふ、それじゃあ……デュエルの続き、しましょうか」

智絵里「は、はい……えへへ」





「あ、そういえばコナミ君ったらひどいの……私の事……」

「……え?そんな事言ったんですか?」

「えへへ、後でちゃんと叱っておかないと、ですね……」





モバP「何か笑い声が聞こえて来てみたけど……あの二人、何があったんだ?」

コナミ「へへ、まぁいいんじゃないの?うまく回ってるみたいじゃん」

…………
………
……


MC「今宵のデュエルライブは二人のチームワークが勝敗のカギを握るタッグ戦!」

MC「最高のコンビネーションで勝利を勝ち取るのは果たしてどちらか!?」

MC「まずは1組目!フレッシュ☆チアーズ!若林智香、姫川友紀の登場だ―――――!!」

智香「よーし!張り切って行きましょう、友紀さ……」



友紀「…………」ズーン



智香「ゆ、友紀さん!元気出してください!また来年だってありますから!」

友紀「智香ちゃん……来年はあるけど、今シーズンはもう終わっちゃったんだよ……」

智香「う……」

智香「今年はサクッとリーグ制覇してさ……心から思ってたよ、今年は行けるって……」



友紀「なのに……CSで4連敗って何だよぉ~……」



智香(うう……キャッツが日本シリーズ進出逃してからずっとこんな調子だよ……今日大丈夫かなぁ……)

友紀「こうなったら……」

智香「へ?」

友紀「相手の二人には八つ当たりみたいで悪いけど……」

友紀「今日のデュエルはさくっと終わらせてヤケ酒じゃーい!!」

智香「友紀さん!アイドルとしてその発言はマズいですー!」

コナミ「そろそろ出番みたいだな」

モバP「二人とも、そろそろ準備を……」

楓「は、はい……」

智絵里「か、楓さん……大丈夫、ですか?」

楓「ち、智絵里ちゃん……だ、だいじょうぶ……ぐっじょぶ……」

モバP(い、いつものダジャレに……)

コナミ(キレがない……)

社長「ははは……流石の高垣くんでも、この大舞台だと緊張は隠せないようだね」

楓「え……?社長?」

モバP「社長!来てたんですか!」

社長「今日は運よく時間が取れてね、初のデュオユニットの門出を見届けなければ……」

社長「それに……まだユニット名を発表していないじゃないか」

智絵里「あ……そ、それじゃあ……!」

社長「うむ……高垣君、コナミ君に尋ねたようだね?何故今回君を抜擢したかを」

楓「え、えっと……」

社長「はは、構わないさ……今回君を……いや君達を抜擢したのは、デュエルの腕もそうだが……」

社長「タッグデュエルが、君達を成長させてくれると考えたからだよ」

楓「タッグデュエルが……」

智絵里「……私達を、成長させる?」

社長「うむ……私は最初に、君達にはまだ足りないものがあると言ったね?」

社長「それが分からなかった最初は、レッスンで互いに実力を出し切れていなかったのではないかな?」

二人「…………」

社長「タッグデュエルはひとりよがりでは勝てない……互いを思いやる優しさが必要になってくる」

社長「君達は十分それを持っている……だからこそ、相手を意識しすぎてしまったのだろうね」

社長「だが過ぎた優しさは、時に人を臆病にしてしまう」

社長「二人が何も考えず、自分勝手に動いてしまうのは論外……だが」

社長「互いが互いに遠慮して、自分のよさを出し切れない……これも、絆を深めた良い関係とは到底言えまい」

社長「互いの短所を認め、長所を尊重し、自分の持ち味、魅力を遺憾なく引き出せる……」

社長「そんなお互いを高めあえる関係こそ、最高のパートナーというものだと私は思う」

楓「お互いを高めあう……」

智絵里「今の私達に……なれるでしょうか?」

社長「はは……もちろん、今の段階の君達にそこまで望んではいない」

社長「これからユニットで活動していけば、いろんな事がある……苦難も、壁も、時に衝突も……」

社長「だが、協調の中で自分を失う必要は無い……その大切な事に気づけた君達は、きっと大きく成長できる」

社長「これから君達がどんなユニットになっていくか……楽しみにしているよ」

楓「社長……」

社長「それでは発表しよう……君達二人のユニットの名前は……!」







MC「そして2組目!CGプロ発……緒方智絵里、高垣楓のデュオユニット……!」




MC「キルシュの登場だ―――――――!!」




楓「智絵里ちゃん……いきましょう!」

智絵里「……はいっ!」

智香「ほら!対戦相手のお二人が来ましたよ!そろそろ……」

友紀「やぁやぁお二人さん、今日はよろしく!めいっぱい盛り上げてこーね!」

智香「……え?」

智絵里「は、はいっ」

楓「よ、よろしくお願いしますね」




智香「どうしたんですか友紀さん、さっきまであんなに……」

友紀「いやー、私も一応プロだからねー!締める時はキッチリ締めてかないと!」

智香「友紀さん……!」

友紀「ま!それも終わった後のビールのためなんだけどねー!」ケラケラ

智香「今のはちょっとカッコイイと思ったのに……」ジトー

友紀「大丈夫大丈夫!デュエルが終わるまではちゃんとアイドルしてるから!」

智香「はぁ……でも、いつもの調子に戻ってくれて安心しました」

友紀「うんうん、今日もお姉さんに任せときなさいって!」

智香「ふふっ、頼りにしてます☆」



ワアアアアアアアア……!


楓(すごい熱気……歓声も……)

楓(智絵里ちゃんは……いつもこんな所でデュエルを……)

智絵里「……いつもは」

楓「えっ?」

智絵里「いつもは、ステージに上がるといろんな事を考えちゃうんです」

智絵里「プレイミスしちゃったらどうしよう、とか……怖いモンスターが出てきたらどうしよう、とか……」

智絵里「だから、必死に言い聞かせるんです……怖くないって……」

智絵里「でも……今日は隣に楓さんがいますから、何だか気持ちが楽です」

楓「智絵里ちゃん……」

智絵里「そ、その……うまく言えないですけど、楓さんの事、頼りにしてますから……!」

智絵里「だ、だから……楓さんも私の事、頼りにしてくださいね」

楓「……うん!」



MC「デュエル!開始ィ―――――!!」



4人「デュエル!」

第1ターン 智絵里vs友紀


智絵里「いきます……私のターン!」手札6

友紀「おうっばっちこーい!」

智絵里「えっと……モンスターを裏守備表示でセット」

智絵里「さらに、カードを一枚伏せてターンエンドですっ」

モバP「まずは様子見ってところか……」

コナミ「智絵里の幻獣機はトークンが現れてからが勝負だからな」


第2ターン 智香vs智絵里


智香「いきますよー!私のターン☆」手札6

智香「ヴォルカニック・ロケットを召喚!」


《ヴォルカニック・ロケット/Volcanic Rocket》 †
効果モンスター
星4/炎属性/炎族/攻1900/守1400
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
自分のデッキ・墓地から「ブレイズ・キャノン」と名のついたカード1枚を
選んで手札に加える事ができる。

ヴォルカニック・ロケット 攻1900


智香「ヴォルカニック・ロケットが召喚に成功した時、デッキからブレイズ・キャノン1枚を手札に加えます!」手札6

智香「そしてブレイズ・キャノンを発動!」


《ブレイズ・キャノン/Blaze Accelerator》 †
永続魔法
自分のメインフェイズ時に相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
手札から攻撃力500以下の炎族モンスター1体を墓地へ送り、
選択した相手モンスターを破壊する。
この効果を発動するターン、自分のモンスターは攻撃できない。

智香「ブレイズ・キャノンは、手札から攻撃力500以下の炎族を墓地に送ることで相手モンスターを1体破壊できます!」

智香「私は手札のヴォルカニック・バレットを墓地に送って、セットモンスターを破壊!」


レイステイルス「」チュドーン


智絵里「れ、レイステイルスが……!」

智香(幻獣機……厄介ですね……)

智香「さらに今墓地へ送ったヴォルカニック・バレットの効果を発動します!」


《ヴォルカニック・バレット/Volcanic Shell》 †
効果モンスター
星1/炎属性/炎族/攻 100/守 0
このカードが墓地に存在する場合、
自分のメインフェイズ時に1度、500ライフポイントを払う事で、
デッキから「ヴォルカニック・バレット」1体を手札に加える。


智香「自身が墓地に存在する時、1ターンに1度だけ500ライフを払う事でもう一枚デッキから補充します!」LP7500 手札5

智香「ブレイズ・キャノンを発動したターンは攻撃できません……私はカードを2枚伏せてターンエンドです!」

社長「ふむ……手札のモンスターを弾丸にして相手モンスターを破壊する魔法か」

コナミ「本来幻獣機は破壊効果に強いモンスター……相性は悪くないハズだ」

モバP「でも、次智絵里に回るのは4ターン後……」

コナミ「大丈夫だ、楓さんにもアレがあるからな……!」

第3ターン 楓vs智香


楓「私のターン……!」

楓(相手には2枚の伏せカード……様子を見るべきかしら……)

楓(でもただモンスターを召喚しても、ブレイズ・キャノンで破壊されてしまう)

楓(ここは……)チラッ

智絵里(楓さん……思いっきり行ってください……!)コクッ

楓「(それなら……!)私は墓地のレイステイルスをゲームから除外する事で、風の精霊ガルーダを特殊召喚!」


《風の精霊 ガルーダ/Garuda the Wind Spirit》 †
効果モンスター
星4/風属性/鳥獣族/攻1600/守1200
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地に存在する風属性モンスター1体を
ゲームから除外した場合に特殊召喚する事ができる。
相手のエンドフェイズ時、相手フィールド上に表側表示で存在する
モンスター1体を選択し、表示形式を変更する事ができる。

ガルーダ 攻1600


楓「さらに手札から、ドラグニティ-ファランクスを召喚します!」


《ドラグニティ-ファランクス/Dragunity Phalanx》 †
チューナー・効果モンスター
星2/風属性/ドラゴン族/攻 500/守1100
(1):1ターンに1度、このカードが装備カード扱いとして
装備されている場合に発動できる。
装備されているこのカードを特殊召喚する。

ファランクス 攻500

楓「いきます……!レベル4のガルーダに、レベル2のファランクスをチューニング!」

☆4+☆2=☆6

楓「シンクロ召喚!ドラグニティナイト-ヴァジュランダ!」


《ドラグニティナイト-ヴァジュランダ/Dragunity Knight - Vajrayana》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/風属性/ドラゴン族/攻1900/守1200
ドラゴン族チューナー+チューナー以外の鳥獣族モンスター1体以上
(1):このカードがS召喚に成功した時、
自分の墓地のレベル3以下のドラゴン族の
「ドラグニティ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのドラゴン族モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
(2):1ターンに1度、このカードに装備された
装備カード1枚を墓地へ送って発動できる。
このカードの攻撃力はターン終了時まで倍になる。

ヴァジュランダ 攻1900


友紀「ドラグニティ……!」

楓「さらにヴァジュランダの効果を発動します!」

楓「シンクロ召喚に成功した時、墓地のレベル3以下のドラゴン族ドラグニティ1体を、自身に装備できる!」

楓「この効果でヴァジュランダに、墓地のファランクスを装備!そして装備されたファランクスの効果を発動!」

楓「装備カード扱いで装備されている時、装備を解除して特殊召喚する事が出来る!」


ファランクス 攻500

楓「そして……レベル6のヴァジュランダに、レベル2のファランクスをチューニング!」

☆6+☆2=☆8

社長「おお……これは!」

モバP「シンクロモンスターを……更にシンクロ素材に!」

楓「シンクロ召喚!飛翔せよ……!スターダスト・ドラゴン!」


《スターダスト・ドラゴン/Stardust Dragon》 †
シンクロ・効果モンスター
星8/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「フィールド上のカードを破壊する効果」を持つ
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、
このカードをリリースして発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、
この効果を発動するためにリリースした
このカードを墓地から特殊召喚できる。

スターダスト 攻2500


コナミ(来たかスターダスト……頼むぜ……!)

楓(智絵里ちゃんに回るまで……私がこのフィールドを守る……!)

今回はここまでです。

持ち歌が「風」な二人という事で、風属性のタッグにしようという事になりました。
ハーピィもアリだなとは思ったんですが、ハーピィ使いは他のアイドルが内定していましたので
楓さんはドラグニティに落ち着きました。
……え、幻獣機とのシナジー?
ドゥクスファランクスに幻獣機トークン織り交ぜてトリシューラ作れるから……(震え声)

それから二人で3枚ルールについて、制限カードの扱いはどうなるのかという声がありましたが
元々二人に違うデッキを持たせるための口実として作ったルールですので、あまり気にしないで頂ければと思います。
そこまで制限カード連発するような流れにはしないつもりですので……

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。

友紀「げっ!スターダスト……」

モバP「お!あれってアニメの主人公が使ってたカードだよな?」

コナミ「……そうだな」

コナミ「スターダストはフィールドのカードを破壊する効果を、自身をリリースする事で無効にできる」

コナミ「この効果なら智絵里も問題なく使える……これでヴォルカニックに対して強気に攻めていけるはずだ」

コナミ(遊星、お前のカードだ……二人を守ってやってくれ……!)

楓「バトルフェイズ……スターダスト・ドラゴンでヴォルカニック・ロケットを攻撃!」

楓「シューティング・ソニック!」


スターダスト「ギャオオオオオオオオ!!」攻2500

ヴォルカニック・ロケット「」ドカーン


智香「っ……」LP6900

楓「よし……私はカード1枚を伏せて、ターンエンド……!」

第4ターン 友紀vs楓


友紀「よっし、ようやくあたしの打席だね!ドロー!」手札6

友紀(って言ったはいいけど……)


スターダスト「…………」


友紀(アイツがいたんじゃブレイズキャノンが使えないじゃん……)

友紀(それに、まだあたしは動ける段階じゃないし……)

友紀「うーん、流石にこの回は無得点かな……カードを2枚伏せてターンエンド!」

智香(友紀さん……)

友紀(ごめん、智香ちゃん……まだ負担かけちゃうかも)



智絵里手札4・楓手札3 LP8000
フィールド:スターダストドラゴン 伏せ2
智香手札3・友紀手札4 LP6900
フィールド:ブレイズ・キャノン 伏せ4

第5ターン 智絵里vs友紀


智絵里「わ、私のターンですっ」手札5

智絵里(相手のフィールドにモンスターはいないけど……伏せカードが4枚も……)

智絵里(でも今なら楓さんのスターダストがいる……私だって……!)

智絵里「永続罠、空中補給を発動しますっ」


《空中補給/Aerial Recharge》 †
永続罠
1ターンに1度、自分フィールド上に「幻獣機トークン」
(機械族・風・星3・攻/守0)1体を特殊召喚できる。
このカードのコントローラーはお互いのエンドフェイズ毎に、
自分フィールド上のトークンまたは
「幻獣機」と名のついたモンスター1体をリリースする。
または、どちらもリリースせずにこのカードを墓地へ送る。


智絵里「この効果で、私は幻獣機トークン1体を特殊召喚!」


幻獣機トークン 守0


智絵里「そして、幻獣機ハリアードを召喚!」


《幻獣機ハリアード/Mecha Phantom Beast Harrliard》 †
効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻1800/守 800
1ターンに1度、このカード以外のカードの効果を発動するために
自分フィールド上のモンスターがリリースされた時、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)1体を特殊召喚する。
このカードのレベルは自分フィールド上の「幻獣機トークン」のレベルの合計分だけ上がる。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、トークン1体をリリースして発動できる。
手札から「幻獣機」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。

ハリアード 攻1800

智絵里「ハリアードはトークン1体をリリースする事で、手札から幻獣機1体を特殊召喚できる!」

智絵里「おいで、幻獣機コルトウィング!」


《幻獣機コルトウィング/Mecha Phantom Beast Coltwing》 †
効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻1600/守1500
このカードが特殊召喚に成功した時、
このカード以外の「幻獣機」と名のついたモンスターが
自分フィールド上に存在する場合、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)2体を特殊召喚する。
このカードのレベルは自分フィールド上の「幻獣機トークン」のレベルの合計分だけ上がる。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、トークン2体をリリースして発動できる。
相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊し、ゲームから除外する。

コルトウィング 攻1600


智絵里「コルトウィングが特殊召喚された時、幻獣機トークン2体を特殊召喚っ」


幻獣機トークン×2 守0


智絵里「さらにコルトウィングのもう一つの効果です!トークン2体をリリースする事で、相手フィールドのカード1枚を破壊して除外できる!」ヒュンヒュン!


スターライト・ロード「」バリーン


智香(う……よりによってスターライトロードが……)

智絵里「ま、まだです!コルトウィングの効果で幻獣機トークンがリリースされた事で、ハリアードの効果が発動しますっ」

智絵里「幻獣機トークン1体をさらに召喚!」


幻獣機トークン 守0


智絵里「今私達のフィールドに幻獣機トークンは1体……よって、ハリアードとコルトウィングのレベルは7です!」


ハリアード ☆4⇒☆7

コルトウィング ☆4⇒☆7


モバP「レベル7のモンスターが2体……って事は!」

智絵里「私はレベル7のハリアードとコルトウィングで、オーバーレイ!」

智絵里「エクシーズ召喚!来て……幻獣機ドラゴサック!」


《幻獣機ドラゴサック/Mecha Phantom Beast Dracossack》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク7/風属性/機械族/攻2600/守2200
レベル7モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分フィールド上に「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)2体を特殊召喚する。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、自分フィールド上の
「幻獣機」と名のついたモンスター1体をリリースして発動できる。
フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

ドラゴサック 攻2600

モバP「来た!智絵里のエースモンスター!」

智絵里「さらにドラゴサックの効果……幻獣機トークン2体を特殊召喚!」


幻獣機トークン×2 守0


智絵里「そしてもう一つの効果!幻獣機トークン1体をリリースして、伏せカードを1枚破壊しますっ」ヒュン!


グラビティ・バインド「」バリーン


友紀「や、やば……!」

智絵里「バトルフェイズですっ、スターダストドラゴンでダイレクトアタック!」


スターダスト「ギシャアアアアアアアアアアア!!」攻2500


友紀「うぅ……くっ!」LP4400

智絵里「私は空中補給の維持コストとして、幻獣機トークン1体をリリースしてターンエンドです……」

モバP「よし!」

社長「うむ……流石私が見込んだコンビだ!」

コナミ「…………」

第6ターン 智香vs智絵里


智香「私のターンです!」手札4

智香「墓地のヴォルカニック・バレットの効果……500ライフを払って同名カードを手札に加えます」手札5 LP3900

智香「私はカードを2枚伏せ……カードカー・Dを召喚!」


《カードカー・D/Cardcar D》 †

効果モンスター
星2/地属性/機械族/攻 800/守 400
このカードは特殊召喚できない。
このカードが召喚に成功した自分のメインフェイズ1に
このカードをリリースして発動できる。
デッキからカードを2枚ドローし、このターンのエンドフェイズになる。
この効果を発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。

カードカー・D 攻800


智香「このカードは、召喚ターンに自身をリリースする事でカードを2枚ドローできる!」

智香「でもこの効果を発動した後は強制的にエンドフェイズになる……」

楓「えっ……?」

智絵里「か、カードカー・Dの効果にチェーンして、空中補給を発動!幻獣機トークン1体を呼び出しますっ」


幻獣機トークン 守0


智香「ドロー!」手札4

智絵里「……エンドフェイズになったので、空中補給のコストとして幻獣機トークン1体をリリースします」ヒュン!

楓(またモンスターゾーンが空に……?)

コナミ(スターダストの存在で、確かにヴォルカニックにとって動きにくい状況なのは分かる……)

コナミ(だが、これはあまりに動きがなさすぎる……)

コナミ(一体何を狙っている……?)

第7ターン 楓vs智香


楓「私のターン……」手札4

楓(今の私達のフィールドにはスターダストに幻獣機トークンを従えたドラゴサック……)

楓(幻獣機の強力な耐性を考えれば、今私が無理にモンスターを出す必要はなさそう……問題は……)

智香「…………」

MC「残りライフは3900!スターダストとドラゴサックの直接攻撃が決まれば、ここで終わってしまうぞー!?」

楓(確かに……ここで攻めてしまえばこのターンで終わり……)

楓(今まではすんなり攻撃が通っていた……でも、ここを通したら終わりなのは向こうも分かってるはず……)

楓(一体どんな罠が……)

智絵里「か、楓さんっ」

楓「智絵里ちゃん……?」

智絵里「あ、あのっ……えっと……」

楓「……ふふっ、そうだったわね」

智絵里「え?」

楓「頼りにしてるから、頼りにしてほしい……忘れるところでした……」

楓「今回は、私が先に智絵里ちゃんに頼る事になりそうです……」

智絵里「楓さん……は、はいっ、後の事は任せてくださいっ」

楓「はいっ、お願いしますっ」ニコッ

智香「やはり攻めてきますか……」

楓(ここはスターダストとドラゴサックの耐性を信じて……)

楓「スターダスト……直接攻撃……!」


スターダスト「…………!!」攻2500


社長「勝負に出たか……高垣君!」

MC「スターダストの3回目の攻撃!果たして防げるか―――!?」

モバP「通ってくれっ……!」

智香「手札から、速攻のかかしの効果を発動!」


《速攻のかかし/Swift Scarecrow》 †

効果モンスター
星1/地属性/機械族/攻 0/守 0
(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に
このカードを手札から捨てて発動できる。
その攻撃を無効にし、その後バトルフェイズを終了する。


楓「!」

智香「相手の直接攻撃の時に、手札のこのカードを捨てる事でバトルフェイズを強制終了します!」

モバP「ダメか……!」

楓「な、ならば……オーバーレイユニット1つを使ってドラゴサックの効果を発……」

智香「させません!永続罠、デモンズチェーンを発動!」


《デモンズ・チェーン/Fiendish Chain》 †

永続罠
フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターは攻撃できず、効果は無効化される。
選択したモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。


ガシィッ!!

ドラゴサック「…………!?」


智香「これで、ドラゴサックの効果は無効です!」

MC「おおっとー!?ここまで攻められるシーンが多かったフレッシュチアーズ、このターンは完璧に凌いだ――!」

友紀「さっすが智香ちゃん!全盛期のコサカを彷彿とさせる絶妙な守備、いいよいいよー!」

智香「は、はいっ(コサカって誰でしょう……?)」

楓「最後に空中補給の効果でトークンを特殊召喚、そのまま維持コストにしてターンエンドです……」

第8ターン 友紀vs楓


友紀「そろそろあたしもいいとこ見せなきゃね、あたしのターン!」手札5

智香「……友紀さん」

友紀「うん?」

智香「さっきのターンは何とか防ぎきれましたけど、大分厳しくなってきました」

智香「このままじゃ次の友紀さんのターンまで持ちません……」

智香「あの二人は強い……もうこれ以上の時間稼ぎは無理です」

コナミ(時間稼ぎ……?)

友紀「……勝負に行くしかないって事かな?」

智香「……ごめんなさい」

友紀「もー!何謝ってんのさ!」

智香「で、でも……」

友紀「大丈夫大丈夫!智香ちゃん、いっつもあたしの事守ってくれてるもんね!」

友紀「……だから今日くらい、お姉さんに任せときなさいって!」

友紀「デュエルも野球も……追いつめられてからが本番だよ!」

楓(くる……!)

智絵里(ここから一体なにを……?)

友紀「いくよ……伏せカード、マジックプランターを発動!」


《マジック・プランター/Magic Planter》 †

通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する
永続罠カード1枚を墓地へ送って発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。


友紀「あたしはこのカードの効果で、デモンズ・チェーンを墓地へ送って2枚ドローするよ!」

智絵里「えっ?」

楓「自分からドラゴサックのロックを解いた……?」

友紀「ここで引けなきゃ……ドロー!」手札7

友紀「…………!」

友紀「智香ちゃん……おまたせ!」

智香「友紀さん……!」

友紀「あたしは魔法カード……炎熱伝導場を発動!」


《炎熱伝導場/Molten Conduction Field》 †

通常魔法
デッキから「ラヴァル」と名のついたモンスター2体を墓地へ送る。

友紀「このカードはデッキのラヴァルモンスター2体を墓地に送る!」

友紀「あたしは、ラヴァル炎火山の侍女と、ラヴァル・ランスロッドを墓地へ!」

友紀「そして……ラヴァル炎火山の侍女の効果、発動!」


《ラヴァル炎火山の侍女/Laval Volcano Handmaiden》 †

チューナー(効果モンスター)
星1/炎属性/炎族/攻 100/守 200
自分の墓地に「ラヴァル炎火山の侍女」以外の
「ラヴァル」と名のついたモンスターが存在し、
このカードが墓地へ送られた時、
デッキから「ラヴァル」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る事ができる。


友紀「この子が墓地に送られた時、他のラヴァルモンスターが存在していれば、デッキからさらにラヴァルモンスターを墓地に送れる!」

友紀「2枚目のラヴァル炎火山の侍女を墓地へ……さらに!」

楓「また同じ効果で3枚目を……!」

友紀「そういう事!3枚目を墓地へ送って、その効果でラヴァル炎湖畔の淑女を墓地へ!」

社長「これは……1度にモンスターが5体も墓地へ……!」

楓(そういえば、コナミ君が言ってました……)

智絵里(墓地にモンスターを送られるのは、手札を増やされる事の次に厄介だって……!)

コナミ「炎熱伝導場……!」

コナミ(そうか……あいつらの狙いは最初から……!)

友紀「そして、真炎の爆発を発動!」


《真炎の爆発/Rekindling》 †

通常魔法
自分の墓地から守備力200の
炎属性モンスターを可能な限り特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは
このターンのエンドフェイズ時にゲームから除外される。


友紀「墓地の守備力200の炎属性モンスターを、可能な限り特殊召喚する!」

友紀「おいで……あたしのモンスター達!」


ドオオオオオオオオン……!!


《ラヴァル・ランスロッド/Laval Lancelord》 †

効果モンスター
星6/炎属性/戦士族/攻2100/守 200
このカードはリリースなしで召喚できる。
この方法で召喚したこのカードは、エンドフェイズ時に墓地へ送られる。
フィールド上のこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
ゲームから除外されている
自分の炎属性モンスター1体を選択して手札に加える事ができる。

ランスロッド 攻2100


《ラヴァル炎湖畔の淑女/Laval Lakeside Lady》 †

チューナー(効果モンスター)
星3/炎属性/炎族/攻 200/守 200
自分の墓地の「ラヴァル」と名のついたモンスターが3種類以上の場合、
自分の墓地のこのカードと「ラヴァル」と名のついた
モンスター1体をゲームから除外して発動できる。
相手フィールド上にセットされたカード1枚を選択して破壊する。

炎湖畔の淑女 攻200


炎火山の侍女×3 攻100


モバP「一気にモンスターゾーンを埋め尽くした……!」

友紀「さてと、ようやく塁も埋まったし……」


友紀「この回で一気に逆転、させてもらおっかな!」


楓「…………!?」

友紀「まずはレベル6のラヴァル・ランスロッドに、レベル1の炎火山の侍女をチューニング!」

☆6+☆1=☆7

友紀「シンクロ召喚!燃え上がれ……ラヴァル・ステライド!」


《ラヴァル・ステライド/Laval Stennon》 †

シンクロ・効果モンスター
星7/炎属性/炎族/攻2700/守1800
チューナー+チューナー以外の炎属性モンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、自分は手札を1枚墓地へ送る。
このカードがカードの効果の対象になった時、
自分の墓地の「ラヴァル」と名のついた
モンスター1体をゲームから除外する事で、その発動を無効にし破壊する。

ラヴァル・ステライド 攻2700


友紀「っと……この子がシンクロ召喚に成功したら、手札を一枚墓地に送らないとなんだよね」手札4

友紀「そして……レベル7のラヴァル・ステライドに、レベル1……2体目の炎火山の侍女をチューニング!」

☆7+☆1=☆8

友紀「そっちがスターダストなら……こっちは!」

コナミ「まさか……!」

友紀「シンクロ召喚!出でよ……レッド・デーモンズ・ドラゴン!」


《レッド・デーモンズ・ドラゴン/Red Dragon Archfiend》 †

シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードが相手フィールド上に守備表示で存在するモンスターを攻撃した場合、
そのダメージ計算後に相手フィールド上に守備表示で存在するモンスターを全て破壊する。
自分のエンドフェイズ時にこのカードがフィールド上に表側表示で存在する場合、
このカード以外のこのターン攻撃宣言をしていない自分フィールド上のモンスターを全て破壊する。

レッド・デーモンズ・ドラゴン 攻3000

コナミ「レッド・デーモンズ……!」

友紀「バトルフェイズ!最初はやっかいな幻獣機から退場してもらうよ!」

智絵里「う……」

友紀「まずは炎湖畔の侍女で、幻獣機トークンを攻撃!」


侍女「フフフ……」攻100

幻獣機トークン「」バリーン


友紀「これでドラゴサックの破壊耐性は消えたね……」

友紀「次いくよ!レッド・デーモンズ・ドラゴン!ドラゴサックを攻撃!」

友紀「アブソリュート・パワーフォース!」


レモン「ゴアアアアアアアアアアア!!」攻3000


モバP「このままではドラゴサックが……そうだ、空中補給は!」

コナミ「いや……ここで幻獣機トークンを出したところで、巻き戻しが発生して炎湖畔の淑女の攻撃で破壊されてしまう」

コナミ「ここはやられるしかない……!」


ドラゴサック「」チュドーン


楓「くっ……!」LP7600

智絵里「ドラゴサックが……」

楓「でもこれでこのターンの攻撃は終わり……」

友紀「まだまだだよ……言ったじゃん、この回で逆転するってさ!」

友紀「伏せカード発動!緊急同調!」


《緊急同調/Urgent Tuning》 †

通常罠
バトルフェイズ中のみ発動できる。
シンクロモンスター1体をシンクロ召喚する。


モバP「緊急同調……まだシンクロするのか……!」

コナミ(これは……ヤツが来る!)

友紀「さぁ……いよいよお待ちかね、ウチの主砲の登場だよ!」

友紀「あたしはレベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴンに、レベル1の炎火山の侍女とレベル3の炎湖畔の淑女をダブルチューニング!」

☆8+☆1+☆3=☆12

友紀「シンクロ召喚!かっ飛ばせ……!スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン!!」


《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン/Red Nova Dragon》 †

シンクロ・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻3500/守3000
チューナー2体+「レッド・デーモンズ・ドラゴン」
このカードの攻撃力は、自分の墓地に存在するチューナーの数×500ポイントアップする。
このカードは相手の魔法・罠・効果モンスターの効果では破壊されない。
また、相手モンスターの攻撃宣言時、このカードをゲームから除外し、
相手モンスター1体の攻撃を無効にする事ができる。
エンドフェイズ時、この効果で除外したこのカードを特殊召喚する。

スカーレッドノヴァ 攻3500

コナミ「アイツ……スカーレッドノヴァまで……!」

友紀「スカーレッドノヴァは、自分の墓地のチューナー1体につき攻撃力が500上がる!」

友紀「今こっちの墓地にチューナーは4体!よって……!」

智絵里「攻撃力が……2000ポイントも……!」

友紀「スカーレッドノヴァ!スターダストドラゴンを攻撃!」

友紀「バーニングソウル!」


スカーレッドノヴァ「」攻3500→5500

スターダスト「」ドカーン


楓「ああああああっ!」LP4600

MC「な、何とー!姫川友紀、宣言通りキルシュの敷いた強力布陣をわずか1ターンで切り崩した――!!」

智絵里「楓さんっ!」

楓「っ……大丈夫、ありがとう……でも」

友紀「さぁ……ここからは攻守交代だよ!」

楓「…………!」

今回はここまでです。

読んでくださった方、ありがとうございました。

巻き戻させてスタダ殴らせればダメージ減ったんじゃないかな

バトルステップの巻き戻し
バトルステップにおいて、攻撃モンスターと攻撃目標モンスターを宣言後、カード効果などによって攻撃目標モンスターがいなくなったり、新たな相手モンスターが出現する場合があります。
 この時、「巻き戻し」が発生します。
 ターンプレイヤーは、攻撃目標を新たに選び直すことができます。
 そのモンスターの攻撃自体を取りやめることもできますが、その場合このターンでは同じモンスターで再度攻撃ができなくなるので注意して下さい。

モバP「スカーレッド・ノヴァ……!」

コナミ(あらゆる破壊効果への耐性に、墓地のチューナーの数だけ攻撃力を増強させる効果)

コナミ(おまけに相手の攻撃に対して除外できる効果で実質戦闘での破壊も不可能……)

コナミ(流石ジャックの切り札……敵に回すと厄介だぜ……)

智香「友紀さん!やりましたね☆」

友紀「全くだよ~、あのマジック・プランターで真炎の爆発が引けなかったらどうしようかと……」

友紀「何とか引けてよかったよかった、智香ちゃんナイスアシスト!」

智香「はいっ、でも……まだまだこれからです!」

友紀「そだね……あたしのターンはまだ終わりじゃないよ!」

友紀「墓地の炎湖畔の淑女の効果!墓地の自身とラヴァル・ステライドをゲームから除外して、セットカード1枚を破壊する!」

友紀「ま、スカーレッドノヴァの攻撃力は500下がっちゃうけどね……」


スカノヴァ 攻5500→5000

地獄の暴走召喚「」バリーン


楓「っ……!」

友紀「さらにカードを2枚セット!」

楓「私はメインフェイズの最後に空中補給でトークン1体を召喚、エンドフェイズにコストとしてリリースします……」

友紀「これでターンエンド!」

社長「1ターンでここまで状況が逆転してしまうとは……」

コナミ「【フィフティ・フィフティ】……」

モバP「コナミ?」

コナミ「デッキ構成には様々な種類があるけど、相手をロックで封じながら自分は攻撃を行っていく」

コナミ「ロックとビートダウン……二つの相反する戦術を盛り込んだデッキを総称してそう呼ぶ」

コナミ「ラヴァルは1度にフィールドを埋め尽くす程の大量展開を可能とする攻撃的な戦術……」

コナミ「でも、そのためには炎熱伝導場に真炎の爆発……2枚のキーカードが必要になる」

コナミ「そのキーカードを揃えるための時間を稼ぐために、ヴォルカニックを織り交ぜたロックで足止めする」

コナミ「あの二人が使っているのは全くタイプの異なるデッキ……でも」

社長「お互いの動きを理解し、役割分担する事で……そのフィフティ・フィフティの戦術を実現している、と言うことか……」

コナミ「ああ、今回ヴォルカニックの方をうまく封じていた……と思っていたが」

コナミ「あのマジック・プランターで、相手の時間稼ぎがギリギリ間に合ってしまったか……」



智絵里手札3・楓手札4 LP4600
フィールド:空中補給
智香手札3・友紀手札4 LP3900
フィールド:スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン ブレイズ・キャノン 伏せ1

第9ターン 智絵里vs友紀


智絵里「私のターン……ですっ」手札4


ドローカード:弾幕回避

《弾幕回避/Do a Barrel Roll》 †

カウンター罠
自分フィールド上の幻獣機トークンを全てリリースして発動できる。
効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。


智絵里(弾幕回避……うぅ、後1ターン引くのが早ければ……)

智絵里(でも……破壊できないだけなら方法はまだ……!)

智絵里「手札から魔法カード……ガルドスの羽根ペンを発動っ」


《ガルドスの羽根ペン/Quill Pen of Gulldos》 †

通常魔法
自分の墓地に存在する風属性モンスター2体を選択してデッキに戻し、
フィールド上に存在するカード1枚を選択して持ち主の手札に戻す。


智絵里「このカードは、自分の墓地の風属性モンスター2体をデッキに戻すことで……」

智絵里「フィールド上のカード1枚を、手札に戻せるっ」

友紀「げっ!」

智絵里「私は墓地のドラグニティナイト・ヴァジュランダと、幻獣機ハリアードをデッキに戻して……」

智絵里「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンを戻します!」

モバP「そうか!破壊は出来なくてもバウンスなら……!」


友紀「……なーんちゃって」


智絵里「!」

友紀「カウンター罠、フレムベルカウンター発動!」


《フレムベルカウンター/Flamvell Counter》 †

カウンター罠
自分の墓地の守備力200の炎属性モンスター1体を
ゲームから除外して発動できる。
魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。


友紀「墓地のラヴァル・ランスロッドを除外して、ガルドスの羽根ペンを無効にするよ!」


羽根ペン「」ポキー


智絵里「お、折れちゃった……」

友紀「へっへー、残念でした~」

智絵里「うぅ……」

社長「防がれてしまったか……」

コナミ「狙いは悪くなかったんだけどな……確かに破壊できないだけなら、対処する方法はいくらでもある」

コナミ(でも、破壊できない事が如何に厄介かは、智絵里が一番よく分かってる……)

智絵里(ドラゴサックじゃあの子に太刀打ちできない……)

智絵里(今の私が……出来る事は……!)

智絵里「幻獣機メガラプターを召喚っ」


《幻獣機メガラプター/Mecha Phantom Beast Megaraptor》 †

効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻1900/守1000
自分フィールド上にトークンが特殊召喚された時、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)1体を特殊召喚する。
「幻獣機メガラプター」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードのレベルは自分フィールド上の「幻獣機トークン」のレベルの合計分だけ上がる。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、トークン1体をリリースして発動できる。
デッキから「幻獣機」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

メガラプター 攻1900


智絵里「さらに魔法カード、死者蘇生を発動しますっ」


《死者蘇生/Monster Reborn》 †

通常魔法(制限カード)
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。


智絵里「これで、墓地のコルトウィングを特殊召喚!」


コルトウィング 守1500

智絵里「コルトウィングが特殊召喚に成功した時に他の幻獣機がいれば、幻獣機トークン2体を特殊召喚できる!」

智絵里「そしてメガラプターは1ターンに1度、トークンが特殊召喚された時に幻獣機トークン1体を呼び出せる……」

智絵里「合計3体の幻獣機トークンを特殊召喚っ」


幻獣機トークン×3


智絵里「メガラプターのもう一つの効果!トークン1体をリリースする事で、幻獣機1体を手札に加えますっ」

智絵里「私は幻獣機オライオンを手札に加えます!」手札2

智絵里「さらにカードを1枚セット……」

智絵里「そして空中補給の効果で幻獣機トークンを1体特殊召喚……コストとしてメガラプターをリリースして終わりです……」

モバP「幻獣機にトークンが3体……!」

社長「確かにここまでの布陣ならしばらくは持ちこたえられそうだね……」

第10ターン 智香vs智絵里


智香「私のターンです☆ドロー!」手札4

智香(なるほど、トークンの厚い壁を作ってきましたか……)

智香(あの布陣を崩されてもここまで持ち直せるなんて……)

智香(でも……今の手札なら!)

智香「私は幻獣機トークンを対象にブレイズ・キャノンの効果を発動!」

智絵里(攻撃せずにブレイズ・キャノンを……?でも、トークン1体だけなら……!)

智香「私は手札のヴォルカニック・バックショットを墓地へ送り、幻獣機トークンを破壊します!」


幻獣機トークン「」バリーン


智香「そして、ヴォルカニック・バックショットの効果を発動します!」


《ヴォルカニック・バックショット/Volcanic Scattershot》 †

効果モンスター
星2/炎属性/炎族/攻 500/守 0
このカードが墓地へ送られた時、相手ライフに500ポイントダメージを与える。
このカードが「ブレイズ・キャノン」と名のついたカードの効果によって墓地へ送られた場合、
手札・デッキから「ヴォルカニック・バックショット」2体を墓地へ送る事で、
相手フィールド上のモンスターを全て破壊する。


智香「このカードが墓地へ送られた時、500ポイントのダメージを与える!」

智香「そしてブレイズ・キャノンの効果によって墓地へ送られた場合は、同名カードを2枚デッキ・手札から墓地へ送ることで……」

智香「相手フィールドのモンスターすべてを破壊する!」

楓「それじゃあ幻獣機トークン達が……!」

智絵里「っ……!そ、それなら……!」

智絵里(ここで弾幕回避を……あっ、でも……)

智絵里(ここで効果を防がなくても、弾幕回避を発動しても、トークンがいなくなっちゃうのは同じ……)

智絵里(でも、弾幕回避なら1500ダメージは受けなくてすむ……)

智絵里(わ、私は……)


智絵里「こ、このまま……効果は通りますっ!」


楓「えっ?」


幻獣機トークン×2「」バリーン


智香「ヴォルカニック・バックショットが3枚墓地へ送られたので、1500ポイントのダメージを受けてもらいます!」

智絵里「ああああっ!……う、うぅ……」LP3100

智香「私はさらにモンスターをセット……」

智絵里「最後に空中補給でトークンを補給……そのままコストにします……」

智香「これでターンエンドです!」

楓「ち、智絵里ちゃん……どうして……」

智絵里「きっと……そのカードを使う大切な場面が来ると思うんです……」

智絵里「だから、怖いことから逃げる為にこんなところで使っちゃ……ダメ、ですよね」

楓「智絵里ちゃん……」

智絵里「えへへ……これ位のダメージなら、何とかへっちゃらですから……」

第11ターン 楓vs智香


楓「私のターンです……」

楓(智絵里ちゃんが体を張って私まで回してくれた……)

楓(私は……ここで……!)

楓「ドロー!」手札5

楓(来た……!)

楓「魔法カード、テラ・フォーミングを発動!」


《テラ・フォーミング/Terraforming》 †

通常魔法
デッキからフィールド魔法カード1枚を手札に加える。


楓「この効果で、フィールド魔法……竜の渓谷を手札に加え、発動します……!」


《竜の渓谷/Dragon Ravine》 †

フィールド魔法(制限カード)
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に手札を1枚捨て、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキからレベル4以下の
「ドラグニティ」と名のついたモンスター1体を手札に加える。
●デッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る。


智香「竜の渓谷……!」

友紀「来たね……」

楓「私は手札を1枚捨てる事で、竜の渓谷の二つ目の効果で、ドラグニティ・ドゥクスを手札に加える!」

楓「そしてドゥクスを召喚……!」


《ドラグニティ-ドゥクス/Dragunity Dux》 †

効果モンスター
星4/風属性/鳥獣族/攻1500/守1000
このカードの攻撃力は、自分フィールド上の
「ドラグニティ」と名のついたカードの数×200ポイントアップする。
このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のレベル3以下の
「ドラグニティ」と名のついたドラゴン族モンスター1体を選択し、
装備カード扱いとしてこのカードに装備できる。

ドゥクス 攻1500


楓「ドゥクスが召喚に成功した時、墓地のレベル3以下のドラグニティ1体を装備できる!」

楓「来て……ファランクス!」


ドゥクス「…………!」ガシィン!


楓「さらに装備されたファランクスはフィールドに特殊召喚できる!」


ファランクス 守1100


モバP「これは……またシンクロ召喚か!」

コナミ「いや、場にはレベル4の風属性モンスターが2体!この状況なら……!」

楓「私はレベル4のドラグニティ・ドゥクスと、幻獣機コルトウィングでオーバーレイ!」

楓「エクシーズ召喚!羽ばたけ……電光千鳥!」


《電光千鳥/Lightning Chidori》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/雷族/攻1900/守1600
風属性レベル4モンスター×2
このカードがエクシーズ召喚に成功した時、
相手フィールド上にセットされたカード1枚を選択して持ち主のデッキの一番下に戻す。
また、1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択して持ち主のデッキの一番上に戻す。

電光千鳥 守1600

楓「電光千鳥がエクシーズ召喚に成功した時、相手フィールドのセットカード1枚をデッキの1番下に戻す!」

楓「そしてオーバーレイユニット1つを使い、相手の表側表示のカードをデッキの1番上に戻すことが出来る!」

社長「おお、またしてもバウンス効果を……!」

モバP「よし、今度こそ!」

楓「まずはエクシーズ召喚成功時、セットカード1枚を……」

智香「させません!罠カード……ブレイクスルースキル!」


《ブレイクスルー・スキル/Breakthrough Skill》 †

通常罠
(1):相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
(2):自分ターンに墓地のこのカードを除外し、
相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
その相手の効果モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。


楓「なっ!?」

智香「これで電光千鳥の効果をこのターンだけ無効にします!」

楓(しまった……レベルを揃える為にトークンを補給していなかったから、弾幕回避が間に合わない……!)


ビリビリビリー!

電光千鳥「きゅう……」

MC「スカーレッド・ノヴァに次々と襲い掛かるバウンス効果!しかしフレッシュチアーズ、これをことごとく撃退していくぞーー!!」

智絵里「ま、また……」

モバP「これもダメなんて……」

社長「ここまでこちらのバウンスに対処されるとはね……」

コナミ「相手の攻撃の生命線はスカーレッドノヴァ……逆にそれを失えば、相手は攻め手を失う」

コナミ「その為に、スカーレッドノヴァを守る為の手段を用意しているのは当然か……」

楓(せっかく智絵里ちゃんが残してくれたカードが……)

楓(これでこのターンの攻め手も無くなった……)

楓「私は空中補給の効果で幻獣機トークン1体を特殊召喚……」


幻獣機トークン 守0


楓「そして、レベル3の幻獣機トークンに、レベル2のファランクスをチューニング!」

☆3+☆2=☆5

楓「シンクロ召喚!転生竜サンサーラ!」


《転生竜サンサーラ/Samsara, Dragon of Rebirth》 †

シンクロ・効果モンスター
星5/闇属性/ドラゴン族/攻 100/守2600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「転生竜サンサーラ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのこのカードが相手の効果で墓地へ送られた場合、
または戦闘で破壊され墓地へ送られた場合、「転生竜サンサーラ」以外の
自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

サンサーラ 守2600

楓(この子は相手によって墓地に送られれば、墓地のモンスターを呼び出せる)

楓(これなら次の攻撃は何とか防げる……でも)

楓(次の智絵里ちゃんのターンで何とか出来なくちゃ、流石にこれ以上の攻撃は防げない……)

楓(実質……これが私の最後のターンになる……)

楓(智絵里ちゃんの手札はオライオンだけ……サンサーラで呼び出したモンスターも次まで残ってる保障はない)

楓(何か……まだ私が出来る事は……!)


楓(…………!!)


智絵里「か、楓さんっ!」

モバP「智絵里……」

智絵里「だっ大丈夫です、次の私のターンで何とかしますから……」

智絵里「だからっ……」

楓「……ふふっ、ありがとう」

楓「でも、ごめんなさい……今の私が出来る事はもうないみたい……」

智絵里「えっ……」

楓「相手の残りの伏せカード……あれも多分スカーレッドノヴァを守るためのカード……」

智香(察しがいいですね……)

友紀(流石にここまで妨害してたらばれちゃうか……)

楓「強力な破壊耐性に、バウンスを封じる伏せカード……」

楓「今の私達に、スカーレッド・ノヴァを倒す方法は……ない」

智絵里「そ、そんな……!」

楓「私はカードを1枚セット……」

楓「フィールドに幻獣機が居ない今、空中補給を維持する事は出来ません……」


空中補給「」バリーン


楓「……ターンエンド」

モバP「楓さん……」


智絵里手札1・楓手札2 LP3100
フィールド:電光千鳥 サンサーラ 伏せ2
智香手札2・友紀手札4 LP3900
フィールド:スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン 裏守備モンスター ブレイズ・キャノン 伏せ1

一旦ここまでです

>>199 でグスタフマックスとか出せたんじゃね?とツッコミがあるかと思いますが
この時点では入れてなかったという事で……

それから >>191 での巻き戻しに関するご指摘ありがとうございました。
巻き戻しが発生する際、攻撃するモンスターを指定するところまで戻ると勘違いしていました。
しかし、空中補給を発動させて攻撃対象をスタダに変更しても結果はそんなに変わらないかな?と思ったので
今回はこのまま行きました。ご了承ください。

第12ターン 友紀vs楓


智香「友紀さんっ、油断せずいきましょう☆」

友紀「とーぜん!野球は9回2アウトからって言うしね!」

友紀「ドロー!」手札5

友紀(あんな事言ってたけど、電光千鳥にサンサーラ……それにサンサーラで墓地のモンスターを呼べるんだよね……)

友紀(次の智絵里ちゃんが握ってるオライオンは確かチューナーだし、モンスター残しとくとまた厄介かな)

友紀(さっき伏せたカードも気になるけど……ここはもう試合を決めに行く勢いで!)

友紀「あたしはセットモンスター、ヴォルカニック・バレットをリリースして……」

友紀「陽炎獣ヒッポグリフォをアドバンス召喚!」


《陽炎獣ヒッポグリフォ/Hazy Flame Hyppogrif》 †

効果モンスター
星6/炎属性/炎族/攻2100/守 200
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手はこのカードをカードの効果の対象にできない。
また、1ターンに1度、このカード以外の
自分フィールド上の炎属性モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードの攻撃力は300ポイントアップする。

ヒッポグリフォ 攻2100


友紀「さらに、墓地の2体のヴォルカニック・バレットを除外する事で……手札の焔征竜-ブラスターを特殊召喚!」


《焔征竜-ブラスター/Blaster, Dragon Ruler of Infernos》 †

効果モンスター(制限カード)
星7/炎属性/ドラゴン族/攻2800/守1800
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族
または炎属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと炎属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、
フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
このカードが除外された場合、
デッキからドラゴン族・炎属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
「焔征竜-ブラスター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

ブラスター 攻2800

モバP「さらに2体のモンスターを……!」

友紀「いくよ!ブラスターでサンサーラを攻撃!」


ブラスター「ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!」攻2800

サンサーラ「」ドカーン


楓「墓地に送られたサンサーラの効果……自分か相手、両者の墓地のモンスター1体を特殊召喚できる!」

楓「来て……ドラゴサック!」


ドラゴサック 守2200


友紀「そんなの関係ないよ!続いてヒッポグリフォ!電光千鳥を攻撃!」


ヒッポグリフォ「キュオオオオオオオオッ!!」攻2100

電光千鳥「」チュドーン


友紀「そしてスカーレッド・ノヴァで、ドラゴサックを攻撃!」

友紀「バーニングソウル!!」


スカノヴァ「ゴアアアアアアアアアアアア!!」攻5000

ドラゴサック「」ドゴーン

楓「…………」

友紀「んー……流石にダメージはなかったか……」

友紀「まぁ、まだこっちのリードだし……これでターンエンド!」

友紀(これで相手のフィールドは空……よっぽどの事がなければ相手はオライオンを伏せるしかない)

友紀(万が一バウンス効果が来ても、こっちの伏せカードは闇の幻影……)


《闇の幻影/Dark Illusion》 †

カウンター罠
フィールド上に表側表示で存在する闇属性モンスターを対象にする
効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。


友紀(対象を取らないバウンスが来ない限り、これでスカーレッドノヴァを守れる……!)

友紀(次の智香ちゃんのターンで何かモンスターを……最悪ヴォルカニック・バレットでオライオンの後続のトークンを戦闘破壊すれば!)

友紀(スカーレッドノヴァの直接攻撃を防ぐ手は無い……ゲームセットだよ!)

第13ターン 智絵里vs友紀


智絵里「私の……ターン、です」

社長「残りライフは3100か……数値だけ見ればそこまでピンチという程でもないが……」

モバP「フィールドは空……スカーレッドノヴァの直接攻撃を受ければ終わりだ……」

智絵里(ダメ……今引いたカードじゃ、スカーレッドノヴァを倒せない……)

智絵里(せめて次の攻撃を防ぐ方法を……!)



智絵里(思い……つかないっ……)



楓「…………」

智絵里(楓さんが落ち込んでる今こそ……私が頑張らなくちゃいけないのに……!)

智絵里(でも……)

智絵里「楓さん……ごめんなさい……」

智絵里「やっぱり、私にはっ……」



楓「……智絵里ちゃん」








楓「スカーレッド・ノヴァに……好かーれっとる」



智絵里「……へ?」キョトン

楓「……ふふっ」




シーン……




楓「……あっ、今のはスカーレッドに、好かれとるっていうのを掛けてて……」

智絵里「あ、あのっ、そうじゃなくて……」

楓「ふふっ、ごめんなさい……でも智絵里ちゃん、ちょっと怖い顔してましたから」

楓「肩の力を抜いて……リラックスですっ」

智絵里「で、でも、さっき……」

楓「……はい、今の状況ではスカーレッドノヴァは倒せない……それは変わりません」

智絵里「そうです……だからっ」

楓「だからいっそ……"倒すことは"諦めちゃいましょう」

智絵里「あ、諦めるって……!」




智絵里「……倒すのを……諦める?」




智絵里(そういえば……前のターン楓さんが伏せたカード……)


智絵里(…………!)


智絵里「楓さん……これっ……!?」

楓「ふふっ、気づいてくれましたか?」

智絵里(もしかして、さっきのは諦めたんじゃなくて……!)

楓「……今日は智絵里ちゃんに助けられっぱなしでした」

楓「だから智絵里ちゃん……最後くらいは私が智絵里ちゃんを支えますっ」

智絵里「で、でもっ……失敗、しちゃうかも……」

楓「……智絵里ちゃんだけに背負わせたりなんかしません」

楓「私達はパートナーですから……勝つ時も負ける時も、二人いっしょですっ」ニコッ

智絵里(パートナー……そうでした……)

楓「もし負けちゃったら……二人で残念会でもしましょうか」

楓「あっ、勝った時はもちろん祝勝会で……」

智絵里「……ふふっ、それじゃあどっちでも同じですっ」

楓「むぅ……同じじゃないですっ、お酒の味は気分で変わるものですっ」

智絵里「もうっ、あまりお酒の事ばかり考えてたら……めっ、ですよ?ふふっ」

智絵里「……でも、ありがとうございます」

智絵里「楓さんの思い……確かに受け取りましたっ」

楓「……はいっ」

モバP「コナミ……!」

コナミ「あぁ、どうやら持ち直したみたいだな……そして」

社長「うむ、まだ詰んではいないようだ……!」

智香(ライフは互角……でもフィールドの状況はこっちが圧倒的有利!)

友紀(ここから一体どんなモンスターが出てくるか……最も)

友紀(ウチの最強スラッガー……スカーレッドノヴァを打ち取れるモンスターがいればだけどね!)

智絵里「行きます、私は……」



智絵里「私はフィールド魔法、竜の渓谷の効果発動っ!」



友紀「へっ!?」

モバP「智絵里が……竜の渓谷を……!?」

智絵里「手札1枚を捨てて……竜の渓谷の1番目の効果で、デッキのドラゴン族1体を墓地へ送りますっ」

智絵里「私が墓地へ送るのは……ドラゴン族のチューナーモンスター、デルタフライ!」

智絵里「さらにコストとして墓地へ送った、幻獣機オライオンの効果……」


《幻獣機オライオン/Mecha Phantom Beast O-Lion》 †

チューナー(効果モンスター)
星2/風属性/機械族/攻 600/守1000
自分のメインフェイズ時に墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。
手札から「幻獣機」と名のついたモンスター1体を召喚する。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、このカードが墓地へ送られた場合、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)1体を特殊召喚できる。
「幻獣機オライオン」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。


智絵里「このカードが墓地に送られた場合、幻獣機トークン1体を特殊召喚できるっ」


幻獣機トークン 守0


智絵里「そして……!」


――
―――
――――

楓『智絵里ちゃんのデッキに……ドラゴン族を、ですか?』

コナミ『ああ……楓さんの竜の渓谷の効果、智絵里も使えないかと思ってさ』

智絵里『で、でもっ、普通のドラゴン族は墓地に落ちちゃうんですよね?』

智絵里『幻獣機はあんまり墓地を活用するカードは入りませんし……』

コナミ『まぁ、それもそうだよなー……どうするか……』

コナミ『……そういやドラグニティと幻獣機って、どっちも風属性だな』

智絵里『あ……そういえばそうですね……』

コナミ『……いい事思いついた』ティン!

楓『コナミ君?』

コナミ『楓さんもデッキ出して、どうせなら二つとも改造しよう』

楓『私のも、ですか?』

コナミ『交代交代でターンが回るから、ある程度二人のデッキにシナジー持たせないとな』

コナミ『風って事は、こいつを入れると……』

コナミ『あー……でもここまで手を加えるとバランス悪くなるか……』

智絵里(な、何か……)

楓(コナミ君が一番楽しそう……)

コナミ『……そういや、最初に話した事覚えてる?』

楓『最初に、話した事?』

コナミ『タッグデュエルの必勝法』

智絵里『えっと、二人とも一緒のデッキを使えば……っていう……?』

コナミ『そうそう、今回は特別ルールで二人とも違うデッキじゃないといけない……だけど』



――――
―――
――


楓「智絵里ちゃんっ!」

智絵里「はいっ!リバースカード、緊急テレポート発動っ!」


《緊急テレポート/Emergency Teleport》 †

速攻魔法
(1):手札・デッキからレベル3以下の
サイキック族モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、
このターンのエンドフェイズに除外される。


智香「きっ……!?」

友紀「緊急テレポートぉ!?」

モバP「あれって……楓さんがさっき伏せた……!」

智絵里「緊急テレポートは、手札かデッキのレベル3以下のサイキック族を1体特殊召喚する事ができるっ」

智絵里「私が呼び出すのは……ガスタの神裔 ピリカ!」


《ガスタの神裔 ピリカ/Pilica, Descendant of Gusto》 †

効果モンスター
星3/風属性/サイキック族/攻1000/守1500
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
自分の墓地から風属性のチューナー1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
この効果を発動したターン、自分は風属性以外のモンスターを特殊召喚できない。
「ガスタの神裔 ピリカ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

ピリカ 守1500


智絵里「ガスタの神裔 ピリカが特殊召喚に成功した時、墓地の風属性チューナーを効果を無効にして特殊召喚できるっ」

智絵里「先ほど墓地へ送った、デルタフライを特殊召喚!」


《デルタフライ/Delta Flyer》 †

チューナー(効果モンスター)
星3/風属性/ドラゴン族/攻1500/守 900
1ターンに1度、このカード以外の自分フィールド上に表側表示で存在する
モンスター1体を選択してレベルを1つ上げる事ができる。

デルタフライ 守900


智絵里「ただし、ピリカのこの効果を発動したターン……私は風属性以外のモンスターを特殊召喚できない……」

コナミ(二人のデッキは違っても……)

コナミ(それは裏を返せば、二つの戦術を持ち込めるという事……!)

コナミ(確かに無駄はあるかもしれない……でも)

コナミ(パートナーとの連携次第で……想像以上のシナジーを生み出す事だってある!)


コナミ(だから面白いんだ……タッグデュエルってやつは!)


智絵里「楓さん……一緒にいきましょうっ!」

楓「……はいっ!」

智絵里「私達は……レベル3のガスタの神裔 ピリカに!」

楓「レベル3のデルタフライをチューニング!」

☆3+☆3=☆6

智絵里「シンクロ召喚!」

楓「薫風纏いし……湿原の守り手!」

楓智絵里「「ダイガスタ・スフィアード!」」


《ダイガスタ・スフィアード/Daigusto Sphreez》 †

シンクロ・効果モンスター
星6/風属性/サイキック族/攻2000/守1300
チューナー+チューナー以外の「ガスタ」と名のついたモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
自分の墓地の「ガスタ」と名のついた
カード1枚を選択して手札に加える事ができる。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上の「ガスタ」と名のついたモンスターの戦闘によって発生する
自分への戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。
また、このカードは戦闘では破壊されない。

スフィアード 攻2000

モバP「ダイガスタ・スフィアード……!」

社長「おお……!」

智絵里「スフィアードがシンクロ召喚に成功した時、墓地のガスタ1体を手札に加える事ができるっ」

智絵里「私はシンクロ召喚に使ったピリカを手札に!」

智絵里「そしてもう一度召喚っ!」


ピリカ 攻1000


智絵里「そしてピリカの効果!幻獣機オライオンを特殊召喚!」


オライオン 守1000


智絵里「行きます……バトルフェイズ!」

モバP「バトルフェイズって……スカーレッドノヴァの攻撃力は5000も……!」

楓「ダイガスタ・スフィアードの更なる能力……!」

智絵里「このカードがいる限り、自分のガスタモンスターの戦闘によって発生するダメージは……全て相手が受ける!」

社長「攻撃力5000のスカーレッドノヴァに、攻撃力1000のピリカで攻撃すれば……!」

コナミ「その差4000ポイントのダメージを……相手に与える事が出来る!」

モバP「それじゃあ……智絵里と楓さんの逆転勝ちだ!」

智絵里「ガスタの神裔 ピリカ……スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンを攻撃っ!」

智香「ゆ、友紀さん!やばいですっ!」

友紀「……なるほどね、倒す手段が無い、じゃなくて、倒す必要が無いって事か」

友紀「確かにスカーレッドノヴァを倒さなくても、こっちのライフが0になればそれでおしまい……」

友紀「まさかそんな変化球隠し持ってるなんて……だけど!」

友紀「それが分かって、はいそうですかって通す訳ないでしょ!」

友紀「スカーレッド・ノヴァの効果発動!相手の攻撃宣言時に自身を除外することで、その戦闘を無効にする!」


ズズズズズズズ……


モバP「マズい、スカーレッドノヴァにはこれがあった……逃げられる!」

友紀「悪いけど、逆転ホームランなんかそう簡単には……」


ギュウゥ――――――ン!!


友紀「!?」


幻獣機トークン「…………!」

スカノヴァ「…………!?」


社長「幻獣機トークンが……」

モバP「スカーレッドノヴァの退路を……塞いだ!?」


《弾幕回避/Do a Barrel Roll》 †

カウンター罠
自分フィールド上の幻獣機トークンを全てリリースして発動できる。
効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。

友紀「弾幕、回避……!?」

智絵里「楓さんが託してくれた、たった一度のチャンス……ぜ、絶対逃がしませんっ」

智絵里「弾幕回避の効果で、スカーレッドノヴァの戦闘を無効にする効果を無効にします!」

智絵里「破壊耐性を持つスカーレッドノヴァは、効果を無効に出来ても破壊は出来ない……でも、それでいいんですっ」

コナミ「そう……これでスカーレッドノヴァの戦闘無効効果をやり過ごして、ピリカとの一対一に持ち込んだ……!」

MC「ぞ、続行!戦闘は続行だ―――――!!」

友紀「だ、ダメダメ!ストップ!」

楓「バッターボックスから……」

智絵里「で、出てきちゃダメですっ」


ピリカ「やあぁぁ――――――っ!」攻1000

スカノヴァ「グ……ググ……!?」攻5000


楓「スフィアードの効果で……戦闘ダメージを跳ね返します!」

智絵里「これで……おしまいですっ」


キュイィィィィン……!


スフィアード「はああぁぁぁっ!!」


ズガアアアアアアアアアアアアアアン!!!


友紀「うああああぁぁぁ……」LP0 ピー

MC「け……決着ぅ―――――!!」

MC「今宵、最高のコンビネーションで勝利を掴んだのは……キルシュの二人!」

MC「強力無比のモンスターの能力を逆手に取った、見事な逆転勝利だぁ―――――!!」


ワアアアアアアアアアアアアッ!!


智絵里「や、やった……やりましたっ、楓さ……」

楓「終わっ、た……」ヘタリ

智絵里「楓さんっ!?」

楓「本当は……不安だったんです、もし私が何か見落として失敗したらと思って……」

楓「あ、安心したら腰が抜けちゃいました……よいしょ」

智絵里「……ふふっ、大丈夫です、完璧な作戦でしたっ」

智香「全くです!」

楓「あっ……」

友紀「はぁー……キレイにサヨナラ、打たれちゃったか」

智香「最後の友紀さんのターンの展開で、勝てるって思ったのに……あんなのずるいです!」

友紀「ホント、あんな隠し球持ってるなんて聞いてないよー!」

智絵里「ご、ごめんなさい……」

友紀「え?……あはは、冗談冗談!何謝ってんの!」

智香「この後のステージ、私達の分まで頑張ってください!私達は袖で応援してますっ☆」

友紀「うんうん!よく考えたらあたし達応援ユニットだしね!」

智絵里「……はいっ、頑張ってきます!」

楓「お二人の分まで……」

智香「はい!いいデュエル、ありがとうございました☆」

智香「さてとっ」

友紀「…………」ズーン

智香(あちゃー……)

友紀「……ごめん、正直もう勝てるって思ってた」

智香「友紀さんのせいだけじゃないですっ、私だって……」

友紀「へへへ……今日位は任せなさい、なんていいながらこれだもんなぁ」

友紀「これじゃあ面目立たないや……」

智香「……もう!しんみりしてるのは私達らしくないです!」

智香「勝っても負けても、皆を笑顔にするのが私達のお仕事ですから!」

友紀「智香ちゃん……」

智香「だから……今日は帰って残念会しましょう!今日のデュエルと……それと、今年のキャッツのも!」

友紀「……多分、荒れちゃうよ?」

智香「望むところですっ、今日はとことん付き合っちゃいますっ☆」

智香「ついでにプロデューサーさんも巻き込んじゃいましょう!」

友紀「智香ちゃん……!」パァァ

智香「あっ!私はもちろんお酒はダメですよ、未成年ですから!」

友紀「分かってる分かってる!もうこんな相棒を持てたあたしは幸せ者だよー!」

智香「は、はいっ、あの……ああは言いましたけど、出来ればお手柔らかに……」

友紀「よーっし!そうと決まればお店見つけてレッツゴーだよ!」

智香「ゆ、友紀さん!流石にちょっと切り替え早すぎます!お二人の応援はどうするんですかー!」

モバP「二人共、お疲れ様!」

智絵里「はいっ、ありがとうございますっ」

コナミ「最後のアレ、よく思いついたな」

楓「思いついたはよかったですけど……ばれないように必死で、それで……」

楓「顔に出ないように……ずっと、ダジャレを考えてました!」

モバP(あのダジャレ……)

智絵里(その時に考えてたんだ……)

社長「フフフ、飄々としながらもしっかり周りを見れる……高垣君らしい作戦だったよ」

社長「……いいデュエルを見せてくれて、ありがとう」

楓「作戦、というか……あの時はそれ以外選択肢はありませんでした」

楓「それに……私の隣には、頼りになるパートナーがいましたから」

智絵里「楓さん……」

社長「……フフ、それはこれからが楽しみだ」

社長「さて、勝利の余韻に浸りたいところだが……君達にはまだやる事が残っている」

社長「次はステージで、君達のコンビネーションを見せてもらおうかな」

2人「……はいっ」

智絵里「……あっ、楓さんっ」トテトテ

楓「?」

智絵里「あのっ……今日はありがとうございました……」

智絵里「楓さんがあの手を閃いてなかったら……負けてました、よね」

楓「……お礼を言うのは私の方です」

智絵里「えっ?」

楓「あの弾幕回避……あれが無ければスカーレッドノヴァの効果を防げませんでした」

楓「智絵里ちゃんが残してくれたおかげです……こちらこそ、ありがとうございました」

智絵里「は、はいっ、でも楓さんの……あっ」

楓「ふふっ……これ以上はキリが無くなりそうですから、やめておきましょうか」

智絵里「えへへ……はいっ」

楓「あっ……それじゃ智絵里ちゃん、右手を上げてください」

智絵里「えっ?」

楓「ほらっ、勝った時にやるアレですっ」

智絵里「……はい!」スッ

楓(……コナミ君が言ってた事、ちゃんと理解できたかは分かりません)

楓(智絵里ちゃんの事だって、きっとまだ知らないところも沢山あると思います……)

楓(でも、だからこそ、次にタッグを組むのが楽しみになる……そんなものなのかもしれません)

楓(だから……)

楓「これからも……二人でもっとすごい事、しちゃいましょうっ」

智絵里「楓さん……!はいっ、よろしくお願いしますっ!」



楓「それじゃあ……はいっ」

智絵里「たーっちっ」


ぱしんっ

…………
………
……


その頃、事務所では……


莉嘉「んあ~……今日のレッスンちょーキツかったー……」

卯月「最近トレーナーさん達、気合い入ってますもんね……」

ちひろ「ふふっ、皆さんお疲れ様です」

李衣菜「あ、ちひろさん!お疲れ様です!」

ちひろ「今日もみっちりしごかれたみたいですね」

未央「いやー全くですよ……ここ数日ずっとこうだし、ちっとくらい労わってもらいたいってもんですよ!」

ちひろ「きっと期待してるんですよ、皆さんお仕事もちょっとずつ増えてきてますし」

李衣菜「それは分かるけど、見たかったなー……楓さんと智絵里ちゃんのタッグデュエル」

卯月「もう5時かぁ……二人のデュエル、どうなったかな?」

李衣菜「そうだね、そろそろ……」


~~♪アセ…ベイベェ……♪


ちひろ「噂をすれば、終わったみたいですね……」ピッ

ちひろ「もしもし……あっ、プロデューサーさん!お疲れ様です!」

ちひろ「……!……そうですか……はい、お疲れ様でした」

ちひろ「……はいっ、それじゃあ気を付けて帰ってきてくださいね」ピッ

卯月「ど、どうだったんですか?」

ちひろ「……ぶいっ!」

莉嘉「やったー!」

卯月「よかったー!ふふっ、流石あの二人ですねっ!」

李衣菜「うんうん、何だかんだ言っても、あの二人なら何とかなりそうって感じだったしね!」

李衣菜「私も負けてられないなー!ねっ、未央ちゃん!」

未央「…………」

李衣菜「未央ちゃん?おーい……」

未央「……んっ?あ、ああ!そだね!」

未央「いやーめでたいめでたい!まぁ、私もあの二人なら大丈夫って分かってたけどさ!」

卯月「未央、ちゃん?」

未央「あ、そーだ!そうとなれば二人の祝勝会!祝勝会やろっ!ねっ!」

莉嘉「もー未央ちゃん、ちょっと落ち着こ☆」

ちひろ「ふふっ……でもそうですね、二人が帰ってきたら軽くお祝いでも……」


prrrrrrrrrrr!


ちひろ「あら?今度は事務所の電話……」

ちひろ「皆、ちょっと静かにしててね……」ガチャッ

ちひろ「はい、CGプロダクションです」

ちひろ「……はい?はい……はい」

ちひろ「え?……ええ、確かに島村卯月は弊プロダクションの所属ですが……?」


李衣菜「卯月ちゃん?」

卯月「えっ?わ、私……?」

未央「……しまむー、一体何やらかしたのさ」

卯月「そ、そんな!私何にも……!」


ちひろ「え?……ええっ!?ほ、本当ですか!?」


4人「!!」


ちひろ「はい、はい……しょ、承知致しました……!」

ちひろ「は、はい……それでは後日連絡差し上げますので……!」

ちひろ「はい……失礼致します……」ガチャン

李衣菜「ちひろ……さん?」

卯月「わ、私……何か粗相を……?」



ちひろ「卯月ちゃん……」



ちひろ「……大変な事になっちゃいましたよ」

楓さん編終了……といった所で今回はここまでです。

これでひとまず所属アイドル全員の話は一旦終わりました。
見返してみたら一人目の智絵里編が始まったのが5月……ペースガバガバすぎィ!
次回からの展開は、久しぶりの……?

とりあえず、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。

年末まであと1回位は投稿できる……はずです(今回の制限改訂並のガバガバ予告)



翌日


コナミ「うーっす……ん?」


シーン……


コナミ「……誰も、いない?」

莉嘉「あ、コナミん!こっちこっち☆」

コナミ「莉嘉……?」





李衣菜「あ、おはようございます!コナミさん!」

未央「おっはよー!」

コナミ「おう……お前ら何でこんなとこに集まってるんだ?」

智絵里「それが……社長さんに言われて……」

コナミ「社長が?」

楓「ちょっと大事な話があるから、皆ここで待つようにって……」

コナミ「そっか……それで……」チラッ


卯月「…………」ズーン


コナミ「……卯月は何やってんだ?」

李衣菜「あ、あぁ……あれは……」

卯月「コナミ、さん……」

卯月「グスッ、短い間、でしたけどっ……ありがとう、ございました……」ポロポロ

コナミ「えぇ……」

李衣菜「何か昨日事務所に電話がかかってきたんだけど……どうもそれが卯月ちゃんの事についてだったらしくて」

莉嘉「その電話の後、ちひろさんが皆を帰らせちゃったんだよね」

未央「それで、何か問題起こしちゃったんじゃないかって……」

コナミ「……あ、そういえば昨日智絵里と楓さんを送って行った後」

コナミ「緊急事態だって言って、そのまま仕事してたみたいだな……」

コナミ「まぁ、だからってクビになるって決まった訳じゃ……」


卯月「ふえぇぇぇん……」メソメソ


コナミ「聞いちゃいないな……」

智絵里「でも、ホントにどうしたんでしょう……」

李衣菜「確かに電話の後、ちひろさんも大分慌ててたみたいだけど……」


ガチャッ


コナミ「あ……」

楓「社長さん……プロデューサー、ちひろさんも……」

社長「おはよう諸君……どうやら、全員集まっているようだね」

モバP「はい……って卯月!?どうしたんだその顔!?」

卯月「プロデューサーさん……だって、私っ……もうアイドルは……」

モバP「……卯月、何か誤解してないか?」

卯月「ふぇっ……?」

モバP「……ちひろさん、まさか説明してないんですか?」

ちひろ「あ、あはは……私も大分動転してましたから……」

ちひろ「ほらっ、あの時はまだ決定した訳じゃありませんでしたし、不確定な情報を流しても、ね?」

モバP「まぁ……それもそうか」

卯月「え……それじゃあ私、まだアイドルで居られるんですか?」

モバP「当たり前だろ?卯月にはこれからどんどん頑張ってもらわないと!」

卯月「ホントですか!?よかった……」

卯月「あ、あの……それじゃあ私は一体何を……」

モバP「社長……」

社長「……そうだね、これに関してはあまり引き延ばすのもよくないだろう」

卯月「は、はい……ひと思いにやってください」

モバP「またオーバーな……」

社長「フフフ、分かった……それでは、心して聞いてくれたまえ」

社長「島村卯月君、君は……」

卯月「っ……」




社長「今回のDLCの出場者の一人に選抜された」




卯月「……へっ?」

社長「おめでとう……本番で素晴らしいデュエルを見せてくれる事、期待しているよ」ニコリ




卯月「え……」

全員「ええええええええええ!?」



李衣菜「DLC……DLCってまさか!?」

楓「……ダウンロードコンテンツ?」

未央「かえ姉さま!今はボケてる場合じゃないって!」

智絵里「DLC……ええっと、ダイヤモンドライクカーボンでも、データリンクコントロールでもなくて……」

社長「フフフ、違うな……もちろんドッグライフカウンセラーやダイレクトリフトコントロール等でもない」



卯月「デュエルライブカーニバル……!」



莉嘉「そ、それって……!」

社長「そう……今最も勢いのある新人アイドル8人がトーナメントで争う、デュエルライブの祭典……!」

社長「君のお姉さん、城ケ崎美嘉さんがブレイクするきっかけとなった大会だ」

未央「そのDLCに……しまむーが……」

李衣菜「で、でもっ、今回のDLCって確か2週間後ですよね!?」

楓「この開催間近のタイミングで発表だなんて……」

モバP「それなんだが……実は今回のDLC、出場者8名は既に決定していたんだ」

モバP「でもその内1人が、どうも都合が付かないという事で出場を辞退したらしい」

コナミ「そこで、卯月に白羽の矢が立った……って事か」

莉嘉「それじゃあ、卯月ちゃんは補欠……とかじゃなくて……?」

社長「もちろん、他の出場者と同じ扱いとなる」

社長「出場するアイドルは8人、トーナメントだから3回勝てば……優勝だ」

智絵里「3回勝てば……卯月ちゃんがトップアイドルの仲間入り……!」

モバP「おいおい、流石にそれは気が早すぎるな」

モバP「確かにDLCの注目度は高い……でも、優勝できたとしても、そこからブレイクできるかは卯月次第だ」

モバP「それに新人戦とは言え、出場アイドルの実力だって甘くはないはず……」

社長「うむ……彼の言う通り、今乗りに乗っているアイドルばかりが出場する大会……一筋縄ではいかない戦いとなるだろう」

モバP「卯月がデビュー戦で戦った、前川みくも今回エントリーしてるな……」

卯月「みくちゃんが……」

社長「うむ、彼女もより一層腕を上げている事だろう……そして」


社長「961プロの渋谷凛も、今回のDLCにエントリーしている」


全員「…………!」

卯月「凛、ちゃん……!」

社長「彼女の実力は、島村君がよく知っているだろう」

卯月「……はいっ」

モバP「卯月、その……」

卯月「プロデューサーさん……」

モバP「凛は確かに俺が最初に担当したアイドルだ……」

モバP「正直な気持ち、凛に優勝して欲しいって気持ちがない訳じゃない」



凛『ちゃんと、実力で皆に認めてもらえるアイドルになってみせる……そうなれた時は』

凛『……私の事、迎えに来て』



卯月「あっ……」

モバP「でも……もしDLCで凛と当たる事があれば、全力でぶつかってほしいんだ」

モバP「凛の事だ、アイツもきっと……それを望んでいるから」

卯月「……大丈夫です、プロデューサーさん」

卯月「プロデューサーさんの言う通り、手加減されたって知ったら凛ちゃんだってきっと怒ると思うし……それに」

卯月「いつか、凛ちゃんと同じ舞台に立って……リベンジするって約束してましたから!」

モバP「……ああ!」

社長「フフフ、頼もしいね」

社長「とまぁ、DLCにはそうそうたる猛者達が集まる事になる」

社長「まさに、新人アイドルの中での最強を決める戦いな訳だ」

社長「しかし、先ほど彼も言った通り、DLCの注目度は決して低くはない」

社長「例え、トップアイドルまでひとっ跳び!とまではいかなくとも……」

社長「DLCでの優勝……これがトップアイドルへの道のスタートラインとなる事は間違いないだろう」

社長「今からでも、このDLCに力を注がない手はない……そこで」

コナミ「……俺の出番、って事か?」

社長「うむ……残り2週間しかないが、君には島村君の指導を集中的に行ってもらう事になる」

社長「島村君が優勝を狙える、最高の戦術を彼女に授けてあげてほしい」

コナミ「まぁ……ここまで付き合ってきて、断る理由がないしな」

コナミ「……いいよ、ちょうど卯月の新しいデッキをそろそろ決めようと思ってたんだ」

コナミ「それに、今までとはレベルが違う連中が相手って事だろ?」

コナミ「面白い……久しぶりにワクワクしてきた!」

ちひろ「あ、あの……コナミくんがデュエルする訳じゃないんですよ?」

コナミ「わ、分かってるよ」

社長「ははは、こちらも気合いは十分なようだね……結構!」

社長「それで、DLCまではどうしても島村君の各レッスンが中心になってしまう」

社長「他のアイドル諸君のレッスンの時間、その分短くなってしまう事だろう」

社長「しばらく迷惑を掛ける事になるが……是非諸君に協力をお願いしたい」

智絵里「も、もちろんですっ」

李衣菜「こんな滅多にないチャンス、ロックに乗っていくしかないよね!」

楓「ええ……DLCに出るっしー……ふふっ」

莉嘉「いいよ、アタシのコナミん卯月ちゃんに貸してあげる☆」

コナミ「いつからお前のになったんだっての」

莉嘉「えへへー☆」

モバP「はは……未央もそれでいいか?」

未央「……う、うん!もっちろん!」

モバP「そうか……皆、ありがとう!」

社長「うむ、残り2週間!出来るだけの事をやっていこう!」


全員「おーっ!」

…………
………
……

その日の夕方


コナミ(よし……いつもの店で新しいカードは補充できた)

コナミ(明日はこのカードでちょっと試してみるか……)

コナミ(しっかし……卯月のデッキ、中々決まらないな)

コナミ(アイツ、器用貧乏なのか……大体のデッキはそれなりに動かせるんだけど)

コナミ(ただ一つ、コレだ!っていうデッキに中々巡り会えない感じだ……)

コナミ(さて、どうしたもんか……)


ガチャッ


未央「あ……」

コナミ「……未央?どうしたこんな時間まで、皆帰ったぞ?」

未央「あ、あー……ちょっと、デュエルの練習をね?」

未央「レッスンの時間は短くなっても、自分で出来る事はやんないとって思ってさ!」

未央「ほら、自主練ってやつだよ!自主練!」

コナミ「そ、そうか……」

未央「あー……もしかしなくても、お邪魔?」

コナミ「いや、そんな事はない、どうせ俺はずっといるしな……お前がいいならまだいるといい」

未央「う、うん……ありがと」




2人「…………」



未央「……すごいね、しまむー」

コナミ「やっぱ、すごいのか?」

未央「すごいよ……DLCだよ?コナミんはあんまりピンと来ないかもしれないけどさ……」

未央「DLCに優勝したアイドルは、すっごい注目されるんだ」

未央「前回だって、莉嘉ちゃんのお姉ちゃんがしばらくテレビに出ずっぱりだったし」

未央「その出場者に選ばれるだけでも、すごいんだよ……」

未央「……あはは、全く敵わないなぁ」

コナミ「未央?」

未央「それに……しまむーだけじゃないよね」

未央「ちえりんにかえ姉さま、りーなに莉嘉ちゃんだって……皆、自分の戦い方を見つけて」

未央「それで、自分の目標に向かって戦ってる」

未央「あっという間に置いてかれちゃったな……私」

コナミ「…………」


未央「……ねぇコナミん、今からちょっとだけ……弱音吐いてもいい?」


コナミ「……ああ」

未央「えへへ、ありがと」

未央「……しまむーがDLCに出れるって聞いたときね、まぁ、そりゃうれしくない事も無かったんだけどさ」


未央「本当は……すっごく悔しかった」


コナミ「…………」

未央「ちえりんとかえ姉さまが勝ったって聞いた時もそう……心の底から、二人の事祝えなかった」

未央「何で皆うまく行って、私だけがくすぶっちゃってるんだろって」

未央「あはは……何て的外れな事考えてるんだろうね、私」

未央「私が弱いのは……私のせいなのに」

未央「それで、それに気づいた時、すごく嫌な気持ちになるんだ……」

未央「これじゃ……あのおじさんの言う通り、だよね」

コナミ「アイツに……黒井に言われた事、気にしてるのか?」

未央「そりゃあ……全く気にしない程、未央ちゃんも図太くないよ」

未央「あのおじさんにいろいろ言われて、プロデューサーやコナミんに嫌な思いさせたのも……私が弱かったせい」

未央「律子さんは、私のまっすぐさを褒めてくれた……でも」

未央「それでも時々迷っちゃうんだ……私のまっすぐって、何のためにあるんだって」

未央「要は単純で……何も考えてないって事なんじゃないかってさ」

コナミ「未央……」

未央「ホントは……私が一番よく分かってるんだよ」



未央「私には……デュエルの才能がないって」



コナミ「…………」

未央「……あはは、やっぱりアタシ帰るね!これじゃコナミんまで嫌な気分になっちゃう」

未央「こんな事につき合わせちゃって、ごめん……」

未央「しまむーの事、よろしくね!……それじゃ!」

コナミ「待てよ」

未央「っ……、よしてよコナミん、私これ以上は……」

コナミ「お前、どうして自分が水瀬伊織の対戦相手に選ばれたと思う?」

未央「……えっ?」

コナミ「あの話が来た時……俺は卯月か智絵里にやらせた方がいいって、Pさんに言ったんだよ」

コナミ「卯月は場数を踏んでるし、智絵里の幻獣機には安定感がある……」

コナミ「そしてその時のお前は、自分の戦い方さえ定まっていない状態だった」

コナミ「でも……それでもPさんは、どうしてもお前にやらせたいって言ったんだ」

未央「ど、どうして……!?」

コナミ「いや、そこはPさんに言うなって言われてるし」

未央「えぇー!?そこまで言うなら教えてくれたっていいじゃん!」

コナミ「そこは自分で考えろって事だろ」

コナミ「まぁ少なくとも……Pさんがお前に、卯月や智絵里に無い何かがあると思ってたのは確かだけどな」

未央「そ、それは……」

コナミ「それに、お前自分がデュエルの才能が無いって言ってたけど……」

未央「…………」

コナミ「……そこは確かにその通りだな」

未央「ズコー!?」ドテッ

コナミ「……ん?どうした?」

未央「いやいやいや!そこはフォローしてくれるんじゃないの!?」

コナミ「そんなとこで嘘ついたってしょうがないだろ」

コナミ「直情的で熱くなりやすい性格だし、うまく嘘をつけない、考えるより先に体が動く……」

コナミ「確かに、事務所のアイドルの中では一番デュエルに向いてないかもしれないな」

未央「うぅ~、打ちのめされてる女の子に普通そんな追い打ち掛けるかなぁ……」

未央「流石の未央ちゃんもそろそろ泣いちゃうよ!?」

コナミ「褒めてる部分もあるんだけどな……それに」

未央「……?」

コナミ「デュエルが上手くないヤツが、デュエルしちゃいけないなんて決まりはどこにもない」

コナミ「デュエルは平等だ……誰にだって勝つチャンスは与えられてる」

コナミ「本当に必要なものは、カードに真摯に向き合った時間……それだけだ」

未央「カードに向き合った……時間……」

コナミ「例えプレイングや、戦況を読み取る力が無くたって」

コナミ「まだお前が戦える場所は残されてる……そういう事だ」

未央「戦える……場所?」

コナミ「……未央、明日の予定はどうなってる?」

未央「え?明日は学校だし、仕事もレッスンもオフだけど……」

コナミ「そうか……そしたら明日の放課後、ちょっと付き合ってくれ」

未央「つ、付き合う!?……べ、別にいいけど……」

コナミ「おう、ちょっと面白い場所に連れてってやる」

未央「面白い場所?」

コナミ「ああ……」



コナミ「そこに、お前に会わせたいヤツがいる」

今回はここまでです。

そして、これが今年最後の投稿となります。
本SSが始まっておよそ1年、まだまだ終わりが見えず、ペースもガバガバですが
来年も、読んでくださっている方の暇つぶしにでもなれればと、マイペースでやっていきます。

それでは、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

よいお年を。

…………
………
……


翌日


コナミ「……着いたぜ、ここだ」

未央「ここって……」

コナミ「ま、さっさと入るか」


ウイーン


男「いらっしゃい!……何だコナミか」

コナミ「何だとは何だよ、客に向かって」

男「お前いつも遊んでるだけだろ!少しは何か買ってけ!」

コナミ「昨日ここでカード買ってやっただろ?」

男「もっと景気よく買ってけってんだ!」

未央「ここ……カードショップ?」

店長「……ん?今日は随分カワイイ娘連れてるな、デートか?」

未央「ちっ違います!」

店長「はっはっは!これはすまないな……君、こいつまた無茶したりしてないか?」

未央「無茶?」

店長「こいつ初めて店に来た時、金を払わずにカード持っていこうとしやがったんだよ」

未央「え……えぇ!?それって万……!」

店長「ああ……それで問い正したら、この店ではDPは使えないのか?、なんてほざきやがってなぁ」

店長「まぁ今はちゃんと金を持ってるようだし、何も文句は無いんだけど」

店長「ああいうトラブルしょっちゅう起こしてるんじゃないかと内心心配なんだよ」

未央「は、はぁ……(でぃーぴぃー?)」

コナミ「大きなお世話だっての……そんな事より、アイツらはもう来てる?」

店長「ああ、もう来てるぞ、また顔出してやってくれや」

コナミ「そうするわ、行こう、未央」

未央「う、うん」

未央「ここ、よく来るの?」

コナミ「おう、さっきのがこの店の店長」

コナミ「お前らが仕事やらレッスンやらで出払ってる時は暇だからな」

コナミ「ここはいい……何時間居ても飽きないぜ」

未央「あはは、確かにコナミんにとっては天国かもね……それで……」

コナミ「『どうしてこんなとこに連れて来たのか?』って聞きたいのか?」

未央「うん……それに、会わせたいヤツがいるって言ってたし」

未央「アイツらって言ってたけど、一人じゃないの?」

コナミ「ああ、もう来てるみたいだな……まぁおいおい説明する」

未央「ふーん……」

未央(コナミんの知り合い……どんな人達だろう?)

未央(やっぱ皆デュエル強いのかな……)

未央(コナミんの事だし、大会で優勝とかしちゃう人とも知り合ってたりするのかも……)

コナミ「店の奥がデュエルスペースになってる……そこにいるはずだ」

未央「ごくり……」

コナミ「……あ、そういえば先に聞こうかと思ってたんだけど」

未央「?」


コナミ「お前、子供とか好きか?」

未央「へ?」





「あっ、コナミ!久しぶり!」トテトテ



コナミ「おお、いたいた、久しぶりだな」

「うんっ、今日はみんな来てるよ!」

未央「小学……生……?」

「みんなー!コナミがきたー!」


ぞろぞろ……


「おー!コナミじゃん!」

「コナミ、今日もデュエル教えてくれるんでしょ?」

「ねーねー、後ろのお姉ちゃんだーれー?」

「コナミの彼女ー?」

未央「コナミん?会わせたいのって、ひょっとして……?」

コナミ「そんなぞろぞろ来るなって、そいつ困ってんだろうが」

コナミ「後で遊んでやるから、お前らはしばらく向こうに行ってな」

「はーい!」

「おいコナミ!今日こそぶっ倒してやるからな!覚悟しとけよ!」

コナミ「100年はえーよ、お前なんざ初期手札2枚でも勝てるわ」

「何をー!」

「はいはい、行くよー」

未央「今の子達……」

コナミ「ここでデュエルしてたら懐かれた、今ではたまにデュエルを教えてやってるってところだ」

未央「へぇー……コナミん子供好きなんだ」

コナミ「子供が好きっていうか、俺の街では大人も子供も関係なくデュエルしてたからな」

コナミ「俺の仲間に、いつも子供に囲まれてるやつがいた……そいつの影響もあるかもしれない」

未央「そ、そっか……ごめん」

コナミ「はは、気にしてないよ……さて、そろそろ本題に入るとするか」

コナミ「未央、今のお前に足りない物はなんだと思う?」

未央「えっ?……足りない物、いっぱいありそうな気がするんだけど……」

未央「やっぱり、冷静さ……とか?」

未央「何か……どうしても自分の手札だけに目が行っちゃうっていうか」

未央「相手がやって来る事を考えてる余裕がないって感じ、かな……」

未央「それが出来なかったから、いおりんにも負けちゃったと思う……」

未央「ちえりんとか、かえ姉さまみたいにさ、ちゃんと考えてカードが出せるようにしたいんだけど……」

コナミ「相手の戦術に対応するよりも、自分の動きを優先して考えてしまうって事なんだよな」

未央「うん……へへ、私そんなに器用じゃないからさ……」シュン…

コナミ「いや、それなら話は簡単だ」

未央「えっ?」

コナミ「複数の選択肢でどんな敵にも対処しようとするんじゃなくて……」

コナミ「どんな敵でも対処できないような、たった一つの戦術を考えればいい」

未央「へっ!?でも、そんなの……」

コナミ「もちろん、そんな都合のいい戦術なんて存在しない……あったら誰もがその戦術を使うからな」

未央「だよねー……」

コナミ「だから言い方を変えれば、どんな敵が相手でも関係なく勝ちを狙える……」

コナミ「そう……相手が何をしてこようと、自分の戦術を貫けるデッキって事だ」

未央「自分を……貫けるデッキ……」

コナミ「ああ、それで未央……」



コナミ「そのデッキ……お前が自分で作ってみないか?」

未央「私が……自分のデッキを?」

未央「でもさ、りーなは別にして皆レッスンもお仕事もあるし、デッキの事はコナミんに任せてたんだよね?」

コナミ「もちろん実際に本人に動かしてもらって細かい調整はしてたんだけどな」

コナミ「でも、本来は自分のデッキを他人に組んでもらうなんて事はない」

コナミ「様々な役割を考えながら、カードを1枚1枚を吟味する……」

コナミ「デッキを作る時点で、既にデュエルは始まっていると言ってもいい」

未央「戦う前から……」

コナミ「ああ……お前の場合、既に完成された戦術をあてがうより、自分で考えて戦術を組んでもらった方がいいと思った」

コナミ「実際にデュエルしても、プレイングや思考で敵わないんなら……」

コナミ「デュエルする前……デッキを組む時に好きなだけ考えればいい」

コナミ「対戦相手も、流石にデッキを組む段階から妨害するなんて事は出来ないだろ?」ニッ

未央「それが、私の戦える場所……って事?」

コナミ「ま、そうだな……でも、完璧なデッキを作ろうとしなくていい」

コナミ「いろいろなカードに触れる中で、きっかけを見つけるんだ」

コナミ「言ったろ?カードに真摯に向かい合った時間……それが大事なんだ」

未央「自分でデッキを作る、かぁ……それで、さ」チラッ


ワイワイ  キャッキャ


未央「あの子達は一体……はっ!もしやああ見えてジュニアの大会荒らしまわってるとか……!」

コナミ「……いいや、あいつらはどこにでもいる子供だよ」

コナミ「あいつらにとってデュエルは単なる遊びでしかないし、デュエルの知識だって多い訳じゃない」

未央「それじゃあ何で……?」

コナミ「あいつらは、お前のお手本になってくれるかもしれないと思ったんだ」

未央「お手本……?」

コナミ「そう……デュエルが遊びにすぎなくても、あいつらはその遊びに夢中になって取り組んでる」

コナミ「少しでもデッキを強くするために、少ない小遣いをやりくりして……時には仲間とデュエルして、相談して……」

コナミ「そうやって、あいつらなりの最強のデッキを作ろうとしてる」

未央「…………」

コナミ「そりゃあもちろん、無駄を省いて洗練されたデッキには程遠いさ」

コナミ「でも、あいつらがそうやって見つけてきた、あいつらだけのアイデアが詰まってるんだ」

コナミ「そして……そんなアイデアが、ときに強力な戦術を打ち破る事だってある」

コナミ「あいつらはプレイングや、戦略を知らなくても……」

コナミ「自分で考えて、強くなっていく事の喜び……それをよく分かってる」

未央「強くなる事の……喜び……」

コナミ「ま、簡単な話、たまにここに来てあいつらと遊んでやってくれって事」

コナミ「流石に、ここに入り浸ってデッキの事だけ考えてろって訳にもいかないだろうしな……」

未央「でも、さ……」

コナミ「『そんなガキと遊んでて、ホントに強くなれるのか?』って思ってる?」

未央「う……そこまでは言わないけどさ、そうしてる間にも皆にどんどん置いて行かれるって思ったら……」

コナミ「未央、実はこれにはもう一つ狙いがあるんだ」

未央「え、もう一つ?」

コナミ「子供向けの仕事が来た時の為に、この機会に子供の扱いに慣れる事」

コナミ「……これは、Pさんからの宿題だ」

未央「プロデューサー……あはは、抜け目ないなぁ……」

未央「……ん?ここに来るって事、プロデューサーは知ってたの?」

コナミ「……ああ」

未央「てことは、最初から私をここに連れてくる気だったって事?」

コナミ「あの人からも頼まれた……悩んでる未央に力を貸してやってくれってな」

未央「そっか……プロデューサーにもばれてたか……」

コナミ「……お前がくやしい思いしてんのは、あの人がよく分かってるよ」

コナミ「だから今回の話で、デッキ構築に割く時間を作る事を認めてくれたんだ」

コナミ「未央がそれで、強くなれるんなら……ってな」

未央「プロデューサー……」

コナミ「なぁ未央……デュエルモンスターズには、20ターン我慢してようやく勝利できるカードだってあるんだ」

コナミ「時間なら心配ない、お前のプロデューサーは、お前が追いつくのをちゃんと待ってるよ」

コナミ「だから……時間が掛かっても見つけてみないか?お前の戦い方を……」

未央「コナミん……私も、皆に追いつける、かな……?」

コナミ「お前がまっすぐにカードに向き合っていれば……必ず、な」

コナミ「まっすぐなのが、お前の持ち味なんだろ?」ニッ

未央「まっすぐ……まっすぐ、か……」

未央「そっか……うん!」

未央「えへへ、考える事なんて苦手な癖に、いっちょまえに一人で悩んじゃってさ」

未央「ぶきっちょでも自分の道をまっすぐ突き進む……良くも悪くも、これが私なんだよね!」

コナミ「未央……」

未央「もう、追いつくなんてケチな事は言わないよ……」

未央「しまむーを……皆を、いつか追い抜いてみせる!」

コナミ「フフ……ようやく未央らしくなってきたな」

未央「へへへー!いつまでもへこたれてる未央ちゃんじゃないからね!……あ、でも」

コナミ「どうした?」

未央「いざ1からデッキを組めって言われても、どうすれば……」

コナミ「そうだな、デッキ構築にもいろいろ考え方はあるんだけど」

コナミ「1からデッキを作るとなると、まずは何かテーマを決める必要があるな」

未央「りーなでいう所の……レッドアイズみたいなカードって事?」

コナミ「そんなとこだな……って訳で、お前にもお題を与える事にする」スッ

未央「このカード……」

コナミ「そのカードを3枚入れたデッキを作る事、これがお前のテーマだ」

コナミ「今のお前なら、このカードがどんな役割を持つかは分かるはずだ」

「コナミ!いつまで話してるの?はやくデュエル教えてよ!」

コナミ「あー……それなんだけどな、今日からしばらくこの店に来れそうにないんだよ」

「えー!!」

「遊んでくれるって言ったでしょ!うそつきー!」

コナミ「嘘はついてないだろう、遊ぶとは言ったけど、俺が遊ぶとは言ってないし」

未央(お、大人気ないよコナミん……)

コナミ「代わりに、今日からこのお姉ちゃんが遊んでくれるからなー」

「えー……このお姉ちゃん弱そうだもん……」

未央(う……さすが子供さんは容赦ないなぁ……)ぐさぁーっ

コナミ「こら、見た目で強さを判断してるようじゃ、いつまで経っても強くなれないぞ?」

コナミ「まぁ、確かにデュエルの腕はまだまだだけど……」

コナミ「今度はおまえらが、こいつにデュエルを教えてやってくれよ」ニッ

「ふーん……」

「ねぇねぇ、お姉ちゃんもデュエルするの?」

未央「……うん!」

「よっしゃ!じゃあ俺がとっておきのコンボ、特別に教えてやるよ!」

「へんっ!お前のコンボなんて、大した事ないじゃんか!」

「何だとー!」

「やるかー!?」

未央「ちょ、ちょっと!ケンカしちゃダメだってば!」


「うわーん!!」


未央「へっ!?」

「あーあ……また泣いちゃったよ」

「もう、アンタが泣かせちゃったんでしょ」

「だってこいつ、負けたらすぐ泣くんだもん」

未央「こ、コナミん!ちょっと収拾付かなくなってるんだけど……!」


シーン……


店長「……あいつなら、さっき出ていったぞ」

未央「ええええええええ!?」

店長「ははは、何か面倒押し付けられちゃったみたいだな」

店長「でもまぁ、皆根はいい子なんだ……仲良くしてやってくれ」

未央「……もしかして、店長さんもグル?」

店長「まぁあんなヤツだけど、数少ない得意先の頼みだからな」

店長「君だけ特別扱いって事は出来ないが、手伝える事があれば協力させてもらうぜ」ニッ

未央「……ありがとう」

未央(自分のデッキを作る……まだ分からない事ばかりだけど)

未央(それでも……)ピラッ


《スキルドレイン/Skill Drain》 †

永続罠
1000ライフポイントを払って発動できる。
このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上の全ての効果モンスターの効果は無効化される。


未央(私だけの……私を貫けるデッキ、か……)

未央(それを見つけるのが私の戦い、なんだよね)

未央(だから待ってて、プロデューサー、皆……)

未央(必ず見つけてみせる……)


未央(私の……戦い方を!)


「お姉ちゃん何やってるの?早くデュエルしようよ!」




未央「……うん!今行くね!」



デュエルライブカーニバルまで、後13日

今回はここまでです。

とうとう始まったモバマスアニメやら、お空の上とのコラボやらで大満足してたら
新年一発目の投下がこんなに遅く……
これにタッグフォーススペシャル発売したら、SS書く暇あるかこれもう分かんねぇな。

それでは、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

今年もよろしくお願いいたします。

…………
………
……


事務所


卯月「うーん……」



卯月「うーーん……」




卯月「う~~~~ん……」



未央「しっまむー♪」

卯月「ひゃっ!?み、未央ちゃん!?」

未央「うりうり~、なーに悩んでんの?」

智絵里「驚かせちゃってごめんなさい、でも……」

莉嘉「何か随分唸っちゃってるねー」

卯月「み、皆さん……」

楓「これ……デッキ、ですか?」

卯月「はいっ、DLC本番で使うデッキを考えてるんです」

卯月「ここ数日コナミさんにいろんなデッキを試してもらって、方向性を固めてて……」

李衣菜「そういえば、ずっとカードとにらめっこしてたよね」

莉嘉「それで、結局何にしたのー?」

卯月「それが……この二つまで絞れたんですけど、ここから中々決められないんです」

未央「そっか、しまむーもデッキで……」

卯月「"も"?」

未央「……あ、ううん!こっちの話!」

李衣菜「でも残り二つかぁ、もうぱぱっと決めちゃえば?」

智絵里「本番まで残り1週間切っちゃったし、そろそろ決めなくちゃ……」

卯月「うぅー、でもどっちも私にあってる気がするんですよ~」

莉嘉「どっちもあってるなら、どっちでも使いこなせるって事じゃん?大丈夫だって☆」

卯月「でも……」

楓「卯月ちゃん?」

卯月「……やっぱり、生半可な気持ちじゃダメだと思うんです」

卯月「私は元々出場者に選ばれてなかったし、実力的には多分一番下だし……」

卯月「でも、カードをうんと強く信じてれば、その差をちょっとだけ埋められるかもしれないじゃないですか」

卯月「私と一緒に戦ってくれるデッキだから、妥協はしちゃダメかなと思って」

卯月「だから……これだけは、自分でしっかり納得して決めたいんです」

未央「おお、すっごい気合いだね……それにしても」

楓「ええ……ふふっ」

卯月「あ、あれっ?私何か変な事言っちゃいました?」

楓「卯月ちゃん、コナミくんみたいな事言うようになったなーと思って」

李衣菜「ホントホント、デュエルバカが移っちゃったのかと」

卯月「ば、バカって、ひどいですよ~」

未央「で、当のデュエルバ……コナミんは?」

卯月「また徹夜でカードいじってたみたいで……」

李衣菜「あはは、相変わらずだね」

未央「ホント、デュエルさえ出来ればいいって感じ!ね、ちえりん?」

智絵里「……あっ、う、うん」

楓「どうしたの?」

智絵里「あ、あの……凛ちゃんの事、考えてて」

智絵里「短い間だったけど、一緒にレッスンした事もあって……凛ちゃん、いっつも頑張ってたから」

智絵里「だから……凛ちゃんにも勝ってほしいんだけど、でも……」

李衣菜「そっか、勝ち進めば卯月ちゃんが凛ちゃんと当たる可能性もあるもんね」

卯月「はい……えへへ、最初デュエルした時は歯が立たなかったなぁ」

智絵里「ご、ごめんなさい!卯月ちゃんだって頑張ってるのに、私……」

未央「まったく、ちえりんは天使だなぁ!」ヨーシヨシヨシ

智絵里「わっ、み、未央ちゃん……」

卯月「大丈夫です、智絵里ちゃん」

卯月「約束したんです……いつか凛ちゃんと同じ舞台にたって、リベンジするって」

卯月「その時がこんなに早く来るなんて思ってなかったけど……」

卯月「気持ちは今だって変わってません、今の私が凛ちゃんにどれだけ近づけたか、確かめたいんです」

智絵里「卯月ちゃん……」

卯月「えへへ、だから私も内心、凛ちゃんには勝ち上がってほしいなって思ってるんです」

卯月「だから智絵里ちゃん、仲間として凛ちゃんの事も応援してあげてくださいっ」

智絵里「う、うん……あのっ、もちろん卯月ちゃんの事も応援してるから……!」

未央「うんうん、万一当たっちゃったら、どっちも応援するって事で!」

卯月「はいっ、応援お願いしますっ」

莉嘉「そういえば、961プロの社長ってすっごいデュエルギライなんでしょ?」

莉嘉「何でデュエルの大会に出るんだろうねー?」

李衣菜「そりゃあ、優勝すればアイドルとして箔がつく訳だし、嫌いだから出ないって事にはならないんじゃない?」

莉嘉「あ、それもそっか……けどさ」

楓「そういえば……未央ちゃんのお仕事の時、コナミくんと一触即発になったって……」

未央「う、うん……」


あんな紙束遊びを見せられる身にもなって欲しいものだ……くだらん


未央(あのおじさん、何であんなにデュエルが嫌いなんだろ)

未央(勝つためなら何でもする……その噂が本当なら……)

未央(だとしたら、もしかしてしぶりんは……)



ちひろ「あ――――っ!?」


全員「!?」ビクッ


卯月「ちっ、ちひろさん!?」

ちひろ「み、皆さん!こっち!こっちです!」




TV「はいっ引き続きスタジオには、ゲストとして渋谷凛ちゃんに来て頂いてまーす!」



卯月「凛ちゃんが……テレビで特集組まれてる!」

莉嘉「すっごーい!しかも生放送だよ!」



TV「渋谷凛ちゃんは961プロ発のクール系アイドル!」

TV「ファンも着実に増え続け、ブレイク間近と謳われる話題沸騰中の彼女!」

TV「来週開催のデュエルライブカーニバルにも出場予定で、優勝の大本命と言われております!」

TV「本日は、そんな凛ちゃんにいろいろお話を伺ってます!凛ちゃん、引き続きよろしくお願いしまーす!」


TV「よ、よろしくお願いします……」



ちひろ「961プロとしても、DLC直前のこの時期に名前だけでも売り込んでおきたいんでしょうね……」

未央「しかし優勝候補ときたかー……」

李衣菜「あの961プロだし、知名度的にもまぁ納得だけどね……」




TV「えーっと、先ほどまでは凛ちゃんのプライベートのお話を聞かせて頂いたんですが」

TV「ここからはアイドルとしての凛ちゃんに迫っていきたいと思いますっ!」

TV「それでは、今の凛ちゃんのアイドルとしての目標について、教えてください!」


TV「目標……ですか?」


TV「はいっ、どんなアイドルになりたいかってとこですね!」

TV「例えば……ほら!同じDLCでブレイクした、城ケ崎美嘉ちゃんとか!」


TV「……誰かみたいになりたいっていうのは、あんまり考えた事ない、かな」

TV「今はトップアイドルとして、いろんな個性的なアイドルがいるけど……多分私はどれにもなれない」

TV「でも、私にしかなれないアイドルの形も、きっとあると思う」

TV「だから、そんな私をファンの皆さんに好きになってもらえるように、頑張りたいです」

TV「なるほどなるほど……あれっ!?もう時間がない!?」

TV「えーっとそれじゃあ最後、DLCへの意気込みをお願いします!」


TV「意気込み……」


TV「……私がこの舞台に立てるようになるまで、いろいろな人に助けてもらいました」

TV「今所属している961プロのスタッフの皆さん、応援してくれるファンの皆さん……」

TV「オーディションで鎬を削ってきた他のアイドル達、ずっと支えてくれた両親……」

TV「そして……何もなかった私を、アイドルに導いてくれた人……」



卯月「…………!」

TV「ここまで来るのに出会ってきた多くの人達……」

TV「その人達を納得させられるように……」

TV「……強く成長できた私を、見せたいと思います」


TV「おお……!新人とは思えぬ力の入ったコメント……お姉さん関心ですっ!」

TV「あ、もうホントにお別れのお時間みたいですっ」

TV「最後の最後に、テレビの前の皆さんに向けて告知でもしときましょうか!」


TV「デュエルライブカーニバルは、来週日曜日にいよいよ開催」

TV「ここでしか見る事が出来ないアイドル達の真剣勝負……皆、是非見に来てね」


TV「はいっ、渋谷凛ちゃん!ありがとうございましたー!続いてはお天気でーす!」


卯月「凛ちゃん……」

未央「なーんか、相変わらず固かったよねー」

卯月「えっ!?」

莉嘉「ホント、アイドルなんだし、もっと笑顔でいけばいいのに」

卯月「あ、あれ?今のすごくいいインタビューだと思ったんですけど……」

李衣菜「へへ、もちろんそれは思ってるけどさ……それよりも」

卯月「それよりも?」

モバP「全然……変わってなかったな」

未央「うわ!プロデューサー!?」

モバP「すまない……まさか特集されるまでになってるとは思わなかったから……つい、な」

卯月「変わってなかったってどういう……」

智絵里「あ、あのっ、多分悪い意味じゃなくて……」

楓「そう……笑顔は苦手でも、誰よりも強い気持ちを持ってる……」

ちひろ「私にしかなれないアイドルの形……何か、いかにも凛ちゃんって感じでしたね」

モバP「ああ……だから、変わってなくて安心というか」

モバP「あの時の凛のままで、前に進むことが出来たんだなって……」

モバP「そう考えると、何か嬉しくてな……」

卯月(そっか……凛ちゃんはたった一人でも、自分の信じる道を……)

卯月「うん……私、決めました!」

未央「お?」

卯月「凛ちゃんは……961プロに行っても初心を忘れずに、前に進めたって事ですよね」

卯月「だったら私も、迷ってばっかりじゃいられません!」


卯月「私のデッキ……こっちにします!」


全員「おおー!!」







卯月「あ~でもやっぱりこっちも……」


全員「ズコー!」ドテドテッ


莉嘉「もう卯月ちゃん!」

卯月「だってぇ~……」

モバP「ふふ……よし、分かった!」

楓「プロデューサー?」

モバP「卯月が選ばなかったもう一つ……」

モバP「これは俺のデッキにしよう」

李衣菜「えっ!?プロデューサーが!?」

莉嘉「Pくんもデュエルするの!?」

モバP「はは、まだ皆みたいにうまくは出来ないと思うけど……」

モバP「アイドルのプロデューサーとして、俺もそれなりの腕にはならないとな」

モバP「コナミだって、いつまでもここに居てくれる訳じゃないし……それに」

モバP「担当アイドルが悩んでいたら、背中を押してやるのが俺の役目だ」

卯月「プロデューサーさん……分かりました!」

卯月「このデッキで勝ち上がれるように……卯月、頑張りますっ!」

楓「ふふっ、それなら、練習相手も必要ですね?」

卯月「練習相手?」

未央「そうそう!実践練習なら生身の人間を相手にしないとね!」

李衣菜「だったらちょうど、私のレッドアイズもいい感じにまとまってきたとこなんだ」

莉嘉「アタシのディフォーマ―だって絶好調だよ☆」

智絵里「えへへ、いろんなデッキとデュエルした方が、卯月ちゃんも練習になると思うから……」

卯月「皆……!」

未央「よーっし!じゃあ今日は皆で対戦会しよ!」

莉嘉「あ、もちろんPくんも参加だからねー☆」

モバP「お、俺もか……」

未央「ふっふっふー、デュエルの洗礼を浴びせて差し上げよう」

モバP「はは……まぁ、お手柔らかに頼む」


モバP(そうか……凛は、ずっと一人でも立派に成長してくれたんだな……)


モバP(凛……俺は……)




モバP(俺は、お前を迎えにいける器になれたかな……)



デュエルライブカーニバルまで、後6日

大分遅くなってしまいました。

一旦ここまでで

…………
………
……


シャカシャカシャカ……


コナミ「…………」スッパシッ

卯月「…………」パシッシャカシャカ


パシッ


コナミ「…………」

卯月「どう、ですか?」

コナミ「ああ……いい感じだ」ニッ

卯月「ホントですか!よかったー!」

コナミ「でも、まだ改良の余地はありそうだな……別のパターンも試してみるか」

卯月「はいっ、えへへ……」

コナミ「随分機嫌がよさそうだな」

卯月「あ、ごめんなさい……でも」

卯月「コナミさんと出会って、デュエルを教えてもらうようになってからの事を考えたら」

卯月「何だか……我ながらよくここまで来れたなー、なんて思っちゃって……」

コナミ「あー、最初はデッキもまともに組めてなかったもんな」

コナミ「ま、確かにあのデッキでよく勝てたもんだ」

卯月「はい……3日しか準備できる時間なくって、すごく大変だったなぁ……」

コナミ「そうだな……」

卯月「今でも、時々思い出すんです……初めてみくちゃんとステージに立って、デュエルした事」

卯月「私ったら初めてのステージで、負けるのを意識してガチガチになっちゃって」

卯月「そんな時、コナミさんに声を掛けてもらいましたよね……デュエルを楽しむ事を忘れるなって」

コナミ「ああ、そんな事もあったな」

卯月「ふふっ、あの時はすごく恥ずかしかったんですよ?」

卯月「だけど……その時、見えたんです」

卯月「私達のデュエルを見て、楽しんでくれてるお客さんの笑顔……」

コナミ「…………」

卯月「歌とかダンスとか……そういう技術よりも大切な事」

卯月「見てくれている人を笑顔にできる、思わず応援したくなっちゃうような」

卯月「そんなアイドルになりたいなって思ってたんです」

卯月「私の憧れている人が、ちょうどそんなアイドルだから……」

卯月「今の私は多分、まだまだそんなアイドルにはなれてないと思います」

卯月「でも、あのデュエルの時は……ちょっとだけ近づけた気がするんです」

卯月「だから私は、皆が笑顔になれるデュエルが出来たらいいなって」

コナミ「笑顔の為、か……」

卯月「えへへ……でも、やっぱり勝つ事も大事、ですよね」

コナミ「デュエルしてるのはお前らだ、俺は戦い方を教えてるだけに過ぎない」

コナミ「それがお前のデュエルの形なら、それを信じればいい」

コナミ「デュエルする理由は人それぞれ……自由でいいんだ」

卯月「えへへ、そうでしたね」

卯月「……何だか、コナミさんにはいろいろと教えてもらってばかりでした」

卯月「それに、ちゃんと約束も守ってくれましたし」

コナミ「約束?」

卯月「私が凛ちゃんに負けた時、言ってくれたじゃないですか」

卯月「凛ちゃんと、同じ舞台に連れてってくれるって」

コナミ「……それはお前が自分の力で行ったんだ」

卯月「ふふっ……それでも、DLCが終わったらちゃんとお礼したいです」

コナミ「お礼……お前が?」

卯月「はいっ、あんまり大した事は出来ませんけど……」

コナミ「つっても、俺はデュエルさえ出来れば……あ」

卯月「?」

コナミ「そういえば最近……強いヤツとデュエル出来てない」

卯月「デュエル、ですか?それだったら私達とでも……」

コナミ「強いヤツと、って言ったんだけど?」

卯月「むっ……私、もっと頑張ります!」

コナミ「フフ……おう、頑張れ」



コナミ(しかし、皆の笑顔……誰かの為にデュエルをする、か……)

コナミ(ああ、そういえばアイツも……)


キィィィィィン……


コナミ「…………!!」



やったーっ、コナミさん!私たちの優勝ですよ、優勝!!

おかげで、私、将来をどうするかハッキリと決めることができました!

このデュエリストとしての力を活かして……


世界中にある闇のカードを集めて、集めて、集めまくるんです!!


コナミ「あ、れ……?」

卯月「コナミさん?」

コナミ「い、いや……何でもない」


ガチャッ


ちひろ「卯月ちゃん、そろそろレッスンの時間……」

卯月「あ、はいっ」

卯月「それじゃあコナミさん、また後で続きお願いしますっ」

コナミ「……あぁ」


ガチャリ


コナミ(ゆま……?でも、今のは……)




コナミ(今、何を思い出した……?)


…………
………
……



凛「…………」パチッペラッ

凛「…………」シャッ

凛「……よしっ、完成」

黒井「何をしている」

凛「社長……」

黒井「今日のメニューは全て終わったはずだ」

黒井「デッキはプロデュエリストに調整させている、余計な事はしなくていい」

黒井「そんな事をしている暇があったら、今日はもう休んで……」

凛「誰が調整したって、このデッキを使ってデュエルするのは私でしょ」

凛「その私が納得するまでデッキの構成考えるのが、そんなに気に入らない?」

凛「勝つための最大限の努力を怠るな……アンタ、いつもそう言ってなかったっけ?」

黒井「フン……まぁいい、勝手にしろ」

黒井「お前には、勝ち進んでもらわなくては困るからな」

凛「……ねぇ」

黒井「何だ?」

凛「ありがとう」

黒井「?」

凛「正直、良くない噂ばっかりで最初の印象は最悪だったけどさ」

凛「アンタは、私をちゃんと育ててくれた」

凛「歌とか、ダンスとか、ステージでの心構えとか」

凛「私がアイドルとして輝くために必要なもの……いろんな事を教えてくれた」

凛「そこにはちゃんと感謝してる……今まで言う機会、中々無かったからさ」

黒井「……当然だ、お前はその辺の有象無象とは違う」

黒井「本物になれる見込みのない者等、私は相手にしない」

凛「…………」

黒井「本来、ステージはお前のような選ばれた者のみが立つに相応しい」

黒井「いかなる世界においても、圧倒的な強者こそが見るものを魅了し、そして……ルールを作っていく」

黒井「お前にはその力がある……今のくだらんルールを変える力がな」

凛「やっぱり……私はアンタにとって、デュエルを潰すための道具でしかないんだね」

黒井「…………」

凛「アンタがどうしてそこまでデュエルを嫌っているのか、私には分からない」

凛「私だって、デュエルに命かけてるって程じゃないよ?……でもさ」

凛「私のデュエルを見ていてくれる人が、盛り上がってくれるなら」

凛「それが……アイドルとしての私に求められているものなら、全力で向き合いたいんだ」

凛「だから私は、誰が何と言おうとちゃんとデュエルに向き合うよ」

凛「そして、勝ち続ける……それが、私を育ててくれた人達に報いる方法だって信じてる」

凛「もちろん、アンタも含めてね」

凛「アンタがデュエルをどう思っていようと、それは変わらないから」

黒井「……いいだろう、私とて頑なにお前の考えを否定するつもりはない」

黒井「勝ちさえすれば、な」

凛「…………」

黒井「本番までにコンディションを整えておけ……期待しているぞ」

凛「……分かってる」



デュエルライブカーニバルまで、後3日

今回はここまでにします。

中々進まないですが、一応最後までやる気はあるので
のんびり見て頂ければと思います。

それではここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

…………
………
……


デュエルライブカーニバル前夜


コナミ「……」シャカシャカ

コナミ「…………」シャカパチッ


やったーっ、コナミさん!私たちの優勝ですよ、優勝!!


コナミ(確かにアイツとはタッグ大会でちょいちょい一緒だったっけなぁ)

コナミ(でも……何か違和感を感じる)

コナミ(あの時思い出したのは……)

モバP「今日も相変わらずデッキの調整か?」

コナミ「ん?おぉ、Pさんか」

モバP「お前なぁ、流石に今日位は早めに休んだらどうだ?」

コナミ「そういうアンタだって、人の事言えないだろ」

モバP「ははは……俺がこんなに忙しくなったのはお前のおかげだよ」

コナミ「?」

モバP「……思えばお前がここに来たあの日から、全部動き出したんだよな」

モバP「レッスンばかりで、ステージの仕事を与えてやれなかったアイドル達が……」

モバP「お前に授けられたデュエルをきっかけに、少しずつだけど輝き始めている」

モバP「仕事だってまだまだ引っ張りだこって程ではないけど、前まででは考えられない位貰えてるんだ」

モバP「もちろん全員がうまくいった訳じゃないけど、自分が向かい合うべき事に気付けた子もいる」

モバP「そして卯月は、これまでにない大きな舞台に挑もうとしている」

モバP「お前がデュエルを教えてくれたから、皆前に進むことができたんだ」

モバP「俺も皆も、本当に感謝しているよ……ありがとう」

コナミ「へへ……少なくとも、最初の『得体のしれないヤツ』からランクアップできたみたいだな」

モバP「う……あの時は悪かったよ」

コナミ「……ま、俺もまさか他人にデュエルを教える事になるとは思ってなかったよ」

コナミ「でも随分ここにも馴染んでしまった」

コナミ「すぐに帰るつもりが、もう大分長い事、世話になっちまったな」

モバP「…………」

コナミ「どうかしたか?」

モバP「ああ……いつの間にか、お前がいるのが当たり前になっていたな」

モバP「卯月のDLC出場も決まって、お前には負担をかけてしまっている」

モバP「でも、お前にもあるんだよな……帰るべき場所が」

コナミ「……そうだな」

モバP「時々考える事があるんだ」

モバP「お前にいつまでもこんな事をさせていていいのかって」

モバP「お前を……ここに縛りつけてしまっているんじゃないかって」

コナミ「何だよ、心配してくれてんのか?」

モバP「正直、まだ半信半疑ではあるよ」

モバP「でも、何故かお前が嘘を言ってるとも思えない……あのデュエルディスクの事もあるしな」

モバP「はは、今更だけど不思議な感じだ……別世界から来たなんてヤツを、俺たちはすっかり受け入れてる」

コナミ「……俺が帰れないのは、アンタのせいじゃないよ」

モバP「それは分かっている、でも……」

コナミ「それに、"こんな事"とはちょっと心外だな」

モバP「え?」

コナミ「……俺だって、ちょっとは感謝してるんだぜ?アンタに」

コナミ「俺に、この世界のデュエルを見せてくれた」

コナミ「デュエルの腕前は、まだまだこれからって所もあるけど」

コナミ「……アイツらは、本当にいい顔でデュエルする」

コナミ「そして、デュエルを見ている人が皆笑顔になって応援するんだ」

コナミ「初めてだった……他人のデュエルを見るのがこんなに楽しいと思ったのは」

コナミ「すごいよ、アイツらは」

モバP「コナミ……」

コナミ「……Pさん、俺には共に戦うパートナーがいたんだ」

モバP「パートナー?タッグデュエルのパートナーって事か?」

コナミ「ああ、まぁそんなとこ」

コナミ「いつもクールで、無口な事も多かったけど」

コナミ「誰よりも、人の絆を大切にする……そんなヤツだった」

コナミ「いつも人々の中心にいて皆を導いて、絆を繋いで……」

コナミ「アイツのデュエルは、皆に希望を与えた」

コナミ「俺の最高のパートナーで、最も尊敬するデュエリストだ」

コナミ「皆のデュエルを見てるとたまに思い出すんだ、そいつと戦った時の事を」

モバP「……その人が、お前の帰る場所なんだな」

コナミ「フフ……まぁ、ある意味そうとも言えるかな」

コナミ「最初デュエルを教える事になった時は、正直深い事はあまり考えてなかった」

コナミ「でも、今はこう思っている」

コナミ「……そいつも、今の俺と同じ事をしたんじゃないかって」

モバP「…………」

コナミ「ま……結局、俺にはデュエルしかないんだ」

コナミ「どんな時も、デュエルと共に突き進んできた」

コナミ「俺は信じるよ、デュエルはちゃんと俺たちの絆を繋げている……必ず、また俺たちを引き合わせてくれる」

コナミ「どんな形であれ、デュエルを続けている限り、きっとな」

コナミ「だからそんな顔をするな、心配しなくても帰ってやるさ」

コナミ「俺の場所……俺の大好きだった街へ」

モバP「デュエルが絆を繋いでいる、か……」

モバP「何だかお前らしい答えだな、流石はデュエルバカだ」

コナミ「フフ、上等だ」

モバP「しかしそんな言葉、今までの俺なら鼻で笑ってただろうに」

モバP「お前が言うと、本当にそう言う風に思えてくる」

モバP「やっぱり不思議なヤツだ、お前は」

モバP「……案外、プロデューサーに向いてたりしてな」

コナミ「俺が?」

モバP「ああ、アイドルをその気にさせる力も必要だからな」

モバP「あいつらも、今ではすっかりお前を信頼している」

モバP「社長がお前を見込んだ理由、今なら分かる気がするよ」

コナミ「俺がプロデューサー……いいや、無理だな」

モバP「どうして?」

コナミ「アンタみたいに忙しくなると、デュエルをする暇が無くなる」

モバP「ははは、そこもお前らしいな」

モバP「……今日はもう上がるか、明日は大事な日だからな」

コナミ「……ああ」

モバP「コナミ」

コナミ「?」

モバP「この借りは、必ず返すからな」

モバP「お前は俺に感謝しているなんて言ったけど、俺達はそれ以上にお前から貰ってるんだ」

モバP「だから、お前がいる内に必ず……」

コナミ「……迷惑じゃないか?こんな得体の知れないヤツをこれ以上置いといて」

モバP「迷惑なもんか、お前はもう仲間だ」

モバP「お前がもし助けが求めていたら、絶対に助けてやるからな」

コナミ「ほぉ、つまりPさんが俺を元の世界に帰してくれるって事だな?」

モバP「う……そこはまぁ、出来る範囲でという事で」

コナミ「フフ、分かってる、まぁ期待させてもらうぜ」

モバP「ああ、その代わりあそこまで言ったんなら、お前が帰る日までとことん協力してもらうからな!」

コナミ「……おう、望むところだ」ニッ

コナミ(仲間、か……この世界でもそんなものが出来るなんてな)

コナミ(……やっぱりここは、あの世界とは根本的に違う)

コナミ(この世界では皆が心からデュエルを楽しんでいて)

コナミ(誰かを傷つけるためにデュエルする事も……)

コナミ(デュエルモンスターズが争いを生む事もない)

コナミ(なぁ遊星、こんな世界なら)



コナミ(……こんな未来だったら、アイツらも笑えてたのかな)

一旦ここまでで

毎度毎度引っ張る割に話全然進まなくてすみません
今週はもう一回投下できそうなので、もし良ければどうぞ

それでは

…………
………
……


そして……


ザワザワ……


李衣菜「いよいよかぁ……」

莉嘉「すっごーい☆スタジアムだよ!」

未央「私がいおりんとデュエルした時よりもずっとデカい!」

楓「カメラも沢山……やっぱり、すごい注目度なのね……」

智絵里「うぅ……私の方が緊張してきちゃった……」

卯月「…………」

モバP「卯月、大丈夫か?えらく口数少ないけど……」

モバP「やっぱり、こんな大舞台だと緊張するか?」

卯月「あっ、いえ……」

卯月「何か、実感が沸かないっていうか……」

卯月「ホントにあの真ん中でデュエルするんだなぁ、なんて思っちゃって」

モバP「……ここまで、よく頑張ったな」

卯月「えへへ……皆さんのおかげです」

卯月「ずっと目指してました、こんな大きな舞台に立てる日を……でも……」

卯月「ホントに……ホントに、こんなところまで来ちゃったんだなぁ……」


「卯月チャーン!!」


李衣菜「あ、あれって……」

卯月「みくちゃん!」

みく「久しぶり!DLCに出るって聞いてすっごくびっくりしたにゃ!」

卯月「えへへ、私も聞いた時びっくりしちゃって……」

みく「ふふっ……でも卯月チャンなら、ここまで来たのも納得にゃ」

みく「何せ初めてのデュエルライブでみくに勝ったにゃ!これ位はやってもらわないと困るにゃ!」

卯月「みくちゃん……」

みく「でも、みくだってちゃーんとパワーアップしてるんだからね!」

みく「今日はこの間みたいにはいかないにゃ!」

みく「当たったら覚悟しといてよね!」

卯月「はい!私も負けませんっ!」

みく「うん!……それじゃみくは控え室に行ってるにゃ、また後でね!」

卯月「みくちゃんかぁ……あの時は、DLCに出れるなんて思ってもなかったなぁ」

モバP「そうだな……でも、それはもう過去の話だ」

卯月「えっ?」

モバP「さっき、まだ実感は沸いてないって言ってたけど……」

モバP「あの8人に選ばれたって事は、確かにいるんだ」

モバP「卯月がこれまで頑張ってきた事をずっと見てきて、認めてくれた人達が……」

卯月「私の、事を……」

モバP「そう……だから今日は、卯月がその人達に見せてあげるんだ」

モバP「お前にしかできない、最高のデュエルをな」

卯月「……そうですよね、それが私の仕事……」

卯月「よーっし!初心忘れずに、私頑張りますっ!」

モバP「ああ、その意気だ!」

コナミ「…………」キョロキョロ

未央「コナミん?さっきから何キョロキョロしてんの?」

コナミ「ん?……ああ、沢山人入ってるなと思ってさ」

未央「もー!そんな事よりさ!ここはデュエルトレーナーとしてしまむーに一つ激励の言葉とかをだね……」

コナミ「はは、悪ぃ悪ぃ……」

コナミ(……こんだけ人が入ってりゃ)

コナミ(ひょっとしたら、俺の世界の事知ってるヤツがいるかも)

コナミ(何て、流石にそんな都合いい事簡単には……)キョロキョロ

コナミ「……お」

卯月「コナミさん?」

コナミ「ほら、アイツ……」

卯月「……あっ!」





卯月「凛ちゃん!」

凛「……卯月!」

卯月「えへへ、お久しぶりですっ」

凛「うん……あのオーディション以来、だね」

卯月「何とか凛ちゃんに追いつけました!えへへ……」

凛「ふふっ、流石にこんなに早く追いつかれるなんて思わなかったな」

凛「……すごく今更だけど、出場おめでとう……今日はお互い頑張ろうね」

卯月「はいっ!」

凛「…………」

卯月「凛ちゃん?」

凛「卯月……私、卯月に言えなかった事が……!」

卯月「……分かってます、凛ちゃん」

凛「えっ?」

卯月「プロデューサーさんに聞きました、凛ちゃんの事」

卯月「どうして961プロに行ったのかも、凛ちゃんが何を背負ってるのかも」

凛「……そっか、もう全部聞いてるんだね」

凛「ごめん、隠すつもりは無かったんだ……でもあの時はびっくりして、タイミング逃してさ」

凛「……皆、元気にしてる?」

卯月「はいっ、皆お仕事頑張ってます!」

卯月「デュエルも、とっても優秀な先生に教えてもらってるんですよ?」

凛「ふふっ、そっか……」

卯月「この前テレビで凛ちゃんが特集されてた時も、皆で見てました!」

凛「う、あれか……何か、愛想悪く映っちゃってたよね」

卯月「そんな事ないですっ、皆すっごく喜んでたんですよ?」

凛「喜んでた?皆が?」

卯月「はい、もちろん凛ちゃんがTVに出ちゃう程、有名になった事もそうですけど……」

卯月「でも、それ以上に喜んでたのは……凛ちゃんが変わってなかった事です」

凛「変わってなかった、事……?」

卯月「不器用でも、誰よりも強い気持ちを持ってて……」

卯月「そしていっつも前を見つめてた、あの時の凛ちゃんのままだって」

卯月「プロデューサーさんも、とっても喜んでました」

凛「プロデューサーが……そっか」

凛「……正直、不安だったんだ」

凛「例えこのDLCで優勝して、皆の元に戻ろうとした所で」

凛「一度プロダクションを離れた私を、皆受け入れてくれるのかなって」

卯月「大丈夫です……皆、ちゃんと分かってます」

卯月「どこに行っても、凛ちゃんは凛ちゃんだって!」

凛「卯月……」



莉嘉「わー!凛ちゃんだー!」

未央「おおー!しぶりん!」

凛「み、皆……!」

智絵里「凛ちゃん、元気そうでよかった……」

李衣菜「久しぶり!もうすっかり人気者だね!」

莉嘉「やっぱりいろんなお仕事してるの?教えてー☆」

卯月「……ねっ?私の言った通りですっ」

凛「……うん」

未央「しぶりん大丈夫?あのおじさんに苛められたりしてない?」

凛「未央……ふふっ、大丈夫だってば」

凛「……でも、ありがとう」


凛「皆……久しぶり!」


モバマスアニメ始まっちゃうんで一旦休憩します。
アニメ終わったら、キリのいいとこまで書いちゃう予定。




ワイワイ……


モバP「…………」

楓「行かなくていいんですか?プロデューサー」

モバP「楓さん……」

楓「確かに居場所や立場は変わってしまいました」

楓「でも、この間確認したはずですよ?居場所が変わったって、凛ちゃんは変わってないって」

楓「今凛ちゃんが一番声を掛けてほしい人が誰か、分かってますよね?」

モバP「う、それは分かってるんですが……いざ目の前にすると……」

楓「もうっ、何今更ヘタレてるんですかっ」グイッ

モバP「あ!ちょ、ちょっと!」

楓「凛ちゃん、こんにちは♪」

凛「楓さん!久しぶ……あっ」

楓「ふふっ、プロデューサーがお話したいんですって」

モバP「ちょっと楓さ……」

楓「ごゆっくり~♪」

モバP「全くあの人は……」

凛「プロデューサー……」

モバP「凛……」

モバP「……頑張ってるみたいだな」

凛「うん……いろんな事、教えてもらったんだ」

モバP「そうか……」

モバP「正直、後悔した事もあった……本当にお前を行かせてよかったのかって」

モバP「でもお前は、俺が思ってたより、強く……大きな存在になったんだな」

モバP「よくここまで成長したな……お前の事、心の底から誇りに思うよ」

凛「ふふっ、そういう言葉は私が優勝した時にいうものじゃないの?」

モバP「今のままでも、十分お前は成長したよ……そして、これからも」

モバP「……今日ばかりは、俺たちはライバル同士だけど」

モバP「それでも、ちゃんと見てるからな」

凛「……うん、ありがと」


未央「へいへいりーな、何だいこの決戦の舞台に似つかわしくない空間は」

李衣菜「いやーでもさ、せっかくのこの空気を壊すのもロックじゃないよね……」


凛「ちょ、ちょっと二人とも!何言って……!」

未央「はいはい、ご馳走様♪」

凛「もう……それじゃ、そろそろ行くね?」

モバP「……ああ、頑張ってこい」

凛「うん……卯月」

卯月「凛ちゃん?」

凛「負けたりしちゃダメだよ?あの時のリベンジ、するんでしょ?」

卯月「凛ちゃん……はい!強くなった私、凛ちゃんにも見せますから!」

凛「うん、待ってる」ニコ



李衣菜「待ってる、かぁ……何だかんだで、自分は既に勝ち上がる気満々って感じだね」

未央「うんうん、しまむーもしぶりん位の自信持っていかないと!」

コナミ「そうだな」ヌッ

智絵里「ひゃっ!」

モバP「お前、どこ行ってたんだ」

コナミ「フフ……あれは俺の出る幕じゃなかっただろ?」

未央「あはは、コナミんなりに気を利かせてくれたんだね」

モバP「ああ……そろそろ、卯月も準備しにいかないとな」

卯月「は、はいっ!」

未央「よっし!それじゃあコナミん、何か一言!」

コナミ「つってもなぁ、今になって言う事なんて……」

未央「えぇー、何かあるでしょ!何か!」

コナミ「そうだな、強いて言うとするなら……」

卯月「コナミさんっ!」

コナミ「うん?」


卯月「ピンチでも笑顔で、デュエルを楽しむっ!」ニコッ


コナミ「……もう、言わなくても分かってるみたいだな」

コナミ「ならもう大丈夫だ、俺から言う事はねーよ」

未央「むぅ……何か釈然としないけど、それじゃあしまむーを送り出しますか!」

卯月「えぇ!そんな大げさな……」

未央「なーに言ってんの!しまむーは私達の代表なんだから、ね!」

卯月「未央ちゃん……」

智絵里「あ、あの!緊張、しすぎないようにね?」

楓「カッチリしすぎると、勝ちが逃げちゃうわよ?……ふふっ」

莉嘉「うんうん、楽しんでいこー☆」

李衣菜「私のロック、卯月ちゃんに送り続けるからね!」

未央「私達の気持ち、しまむーに預けた!」

卯月「皆……!」

モバP「ステージに立てば一人だ、でも……後ろには俺たちがついてるから……」

モバP「思いっきり、楽しんで来い!」



卯月「はい……!」


卯月「島村卯月、行ってきますっ!」

…………
………
……


卯月(衣装もよし、メイクもしてもらったし……)

卯月(デッキもちゃんと見直して、戦略もばっちり!)

卯月(後は、ステージに上がるだけ……)

卯月(……そういえば、対戦カード毎に控室が用意されてるんだよね?)

卯月(つまり、今この部屋に私と一緒にいる人が……)チラッ


お姉さん「…………」


卯月(わぁ、キレイな人……モデルさんみたい)

卯月(この人が私の……)


お姉さん「……オイ」


卯月「へっ!?」

卯月(あ、あれっ!?)

お姉さん「何チラチラ見てんだコラ」

卯月「あ、あの……違……!」

お姉さん「どうした……アタシにケンカでも売ってんのか?」ギンッ!

卯月「ひっ……」ガクブル

お姉さん「……あ!や、やべぇ!またやっちまった……!」

卯月「え……?」

お姉さん「悪ぃ!勝負事の前はどうも気が立っちまってよ……」

お姉さん「ビビらしちまってすまねぇ、そんなつもりは無かったんだ」

卯月「はい……大丈夫、です……?」

お姉さん「悪かったな……オマエ、アタシの対戦相手だろ?」

拓海「アタシは向井拓海、まぁ今日はよろしくな」

卯月「し、島村卯月です!よ、よろしくお願いします……」

拓海「ゴメンな……アタシの事アイドルっぽくないなとか思っただろ」

卯月「そ、そんな事ないですっ!」

拓海「はは、いいって」

拓海「正直、アタシ自身も思ってるよ……アイドルなんてガラじゃないってさ」

拓海「アイツに会わなけりゃ、こんな恰好する事もなかったんだろうけどな」

卯月「拓海さんの、プロデューサーさんですか?」

拓海「まぁな……アタシをアイドルにしたいなんて、とんだ物好きだと思ったが」

拓海「アイツについて行ってたら、何だかんだでこんなとこまで来ちまってた」

拓海「……この大会、新人の中でも特にすげーヤツが集まるんだろ?」

拓海「だが、アタシは正直大した事してきたなんて思ってない」

拓海「本当にすごいのは……そいつの方なんだよ」

卯月「拓海さん……」

拓海「だからアタシは今日、そいつに報いなくちゃならねぇ」

拓海「アタシを見つけて、ここまで連れてきてくれたアイツにな」

卯月「……それが、拓海さんのデュエルする理由なんですね」

拓海「へへ、悪ぃ……人に話すような事でもなかったな」

卯月「いいえ……それにしてもアイドルとしての魅力、ちゃんとあるじゃないですか!」

拓海「あぁ?」

卯月「だって拓海さん、その人の事話してた時、すごくいい顔してました!」

卯月「その人の事、とっても信頼してるんだなって思って」

拓海「ばっ……!そんなんじゃねーよ!」

拓海「これは……そう、ここまでされてアタシが結果出さねーとアタシのプライドが許さないっていうか……」

拓海「ったく、さっきまでびびってた癖に調子のんなっての!」



ワアアアアアアアアアアアア!!



拓海「!」

卯月「……!」



MC「会場の皆様……大変長らくお待たせ致しました!」

MC「年に1度のデュエルライブの祭典……!」

MC「デュエルライブカーニバルの開幕を、ここに宣言します!!」

MC「戦いのステージに集いしは、選ばれし8人の乙女達!」

MC「たった一つの栄光を掴むのは、果たして誰なのかァ――――!!」

MC「それでは1回戦第1試合!早速スタートだ―――!!」



拓海「フン、出番みたいだな……行くぜ」

卯月「……はいっ!」



MC「注目の一戦目!火花を散らすのはこの二人!」

MC「漢気溢れる姉御肌、向井拓海!そして……!」

MC「新世代の風を巻き起こせるか!島村卯月の登場だ―――――!!」


未央「うおー!しまむーきたあああああーー!!」

莉嘉「卯月ちゃん!ファイトだよー☆」

モバP「とうとう、始まるんだな……」

コナミ「ああ……」

コナミ(観客の歓声……興奮……)


コナミ(思い出すな……WRGPを……)

拓海「さっきは少々馴れ合っちまったが、勝負は別だ」

拓海「全力で潰しに行くぜ……覚悟しな!」

卯月「……望むところです!」

卯月(……思ったより、落ち着いてる)

卯月(みくちゃんとデュエルした時はあんなにガチガチだったのにな)

卯月(あの時から、どれ位強くなれたか……よく分からない、だけど)

卯月(ピンチも笑顔で……デュエルを楽しむ!)

卯月(それが出来れば、きっと大丈夫!)

卯月(よろしくね……私のデッキ!)


MC「デュエルライブカーニバル……それは、選ばれし新星達が輝きを放つ場所!」

MC「しかし、ここはまだ栄光へのスタートラインにすぎない!」

MC「たった一人のみに与えられる栄光のステージに登るため……」

MC「激闘を制し、準決勝進出に名乗りを上げるのは果たしてどちらか!?」


MC「それでは、1回戦第1試合……」




MC「デュエル、開始イィィ―――――!!」




卯月拓海「「デュエル!」」


拓海「先攻はアタシがもらう!ドロー!」手札6

拓海「……モンスターをセット!そしてカードを1枚伏せて終了」

拓海「オマエのターンだ、来な!」

卯月「わ、私のターン!」手札6

卯月(……よし!)

卯月「フォトンスラッシャーを特殊召喚!」


《フォトン・スラッシャー/Photon Thrasher》 †

特殊召喚・効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻2100/守 0
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドにモンスターが存在しない場合に特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在する場合、
このカードは攻撃できない。

フォトンスラッシャー 攻2100


卯月「自分のフィールドにモンスターが居なければ、このカードは特殊召喚できる!」

卯月「そして、ドドドドライバーを召喚!」


《ドドドドライバー/Dododo Driver》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1800/守 200
このカードが「ドドド」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚されたターン、
自分フィールド上の「ドドド」と名のついたモンスター1体を選択し、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
この効果は1ターンに2度まで使用できる。
●選択したモンスターのレベルを1つ上げる。
●選択したモンスターのレベルを1つ下げる。

ドドドドライバー 攻1800



李衣菜「レベル4のモンスターが2体……という事は!」


拓海(ほぉ……)

卯月「行きます!レベル4のゴブリンドバーグとドドドドライバーで、オーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!来て……ラヴァルバル・チェイン!」


《ラヴァルバル・チェイン/Lavalval Chain》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/海竜族/攻1800/守1000
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。
●デッキからモンスター1体を選んでデッキの一番上に置く。

チェイン 攻1800


卯月「ラヴァルバル・チェインの効果!オーバーレイユニットを1つ使う事で、デッキのカード1枚を墓地に送る!」

卯月「私が墓地に送るのは、ゴゴゴゴーレム!」

卯月「そしてバトルフェイズ!ラヴァルバル・チェインでセットモンスターを攻撃!」


チェイン「TUEEEEEEEEEEE!!」

セットモンスター「」バリーン



楓「よしっ」

智絵里「まずは先制パンチですっ」


卯月(うん……これでゴゴゴゴーレムを墓地に送れた!)

卯月(次のターンで……!)


ジャラジャラジャラジャラ……!


卯月「えっ……?」


莉嘉「な、何あれ!」

李衣菜「相手の墓地から鎖が伸びてきて……!」


拓海「1ターン目は次のターンのための布石を打ったか」

拓海「初っ端から無理に攻め込まねぇように、慎重に動いたつもりのようだが……その攻撃は少々うかつだったな」


拓海「オマエのようなおりこうさんが、一番崩しやすいんだぜ!」



ガシィン!



卯月「っ!?」


未央「鎖がしまむーの左腕に!」

モバP「これは……!」


アマゾネスの鎖使い「…………!」


《アマゾネスの鎖使い/Amazoness Chain Master》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1500/守1300
(1):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、
1500LPを払って発動できる。
相手の手札を確認し、その中からモンスター1体を選んで自分の手札に加える。



コナミ(ち……また厄介なモンに引っかかっちまったな)


拓海「存分に味わってもらうぜ……侵略される恐怖を!」

今回はここまでにします。
デュエル構成自体はもう出来てるんで、次は案外すぐ出来そうです(すぐ出来るとは言ってない)

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。


モバマスアニメ半分終わってしまったのか……(絶望)

フォトンスラッシャーがゴブリンドバーグになってる

>>389 指摘ありがとうございます、書き直す前のが残ってたみたいです

短いですが、続きいきます

拓海「アマゾネスの鎖使い……こいつは戦闘で破壊され墓地に送られた時に効果を発動する!」

拓海「ライフコストは1500と少々高くつくが、相手の手札を確認する事ができる!」LP6500


楓「ピーピング効果……!」


拓海「さぁ、とっとと手札を晒しなぁ!」


アマゾネスの鎖使い「フッ!」


ぐいっ!


卯月「あぅ……!」


卯月手札

エクシーズ・ギフト ゴブリンドバーグ ゴゴゴジャイアント BF-精鋭のゼピュロス


拓海「更にその中にモンスターカードがあれば、どれか1枚をアタシの手札にする!」


モバP「なっ!?」

未央「相手から手札を奪う効果なんて……!」


拓海「アタシが選ぶのは……こいつだ!」


ゴブリンドバーグ「あいやー」ヒュン


李衣菜「ゴブリンドバーグが……!」

莉嘉「寝取られたー!」

モバP「莉嘉、お前どこでそんな言葉覚えてくるんだ……」


拓海「バトルフェイズはこれで終わりだな、どうする?」

拓海「最も、今の手札じゃ特にできる事なんてないだろうけどな」

卯月「……これで、ターンエンドです」


拓海LP6500 手札5
フィールド 伏せ1
卯月LP8000 手札3
フィールド ラヴァルバルチェイン

拓海「アタシのターン!ドロー!」手札6

拓海「それじゃあ早速使わせてもらうぜ……」

拓海「アタシはゴブリンドバーグを召喚!」


《ゴブリンドバーグ/Goblindbergh》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1400/守 0
このカードが召喚に成功した時、
手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる。
この効果を使用した場合、このカードは守備表示になる。

ゴブリンドバーグ 攻1400


拓海「コイツが召喚に成功した時、さらに手札から下級モンスター1体を特殊召喚できる!」

拓海「アタシはアマゾネス訓練生を特殊召喚する!」


《アマゾネス訓練生/Amazoness Trainee》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1500/守1300
このカードが戦闘によって破壊したモンスターは
墓地へ送らず持ち主のデッキの一番下に戻す。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
このカードの攻撃力は200ポイントアップする。

アマゾネス訓練生 攻1500

ゴブリンドバーグ 攻1400→守0

拓海「今のオマエに攻撃を止める手段はねぇ……攻めさせてもらうぜ!」

卯月「…………!」

拓海「アタシはレベル4のゴブリンドバーグとアマゾネス訓練生でオーバーレイ!」

拓海「エクシーズ召喚!来い……機甲忍者ブレード・ハート!」


《機甲忍者ブレード・ハート/Blade Armor Ninja》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/戦士族/攻2200/守1000
戦士族レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
自分フィールド上の「忍者」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。
このターン、選択したモンスターは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。

ブレード・ハート 攻2200


拓海「ブレード・ハートの効果発動!コイツはオーバーレイユニット一つを使う事で」

拓海「このターンのみ、自分の忍者モンスター1体を2回攻撃できるようにする!」

拓海「アタシはブレード・ハート自身を選択……さぁ行くぜ!

拓海「ブレード・ハートでラヴァルバルチェインを攻撃!」


ブレード・ハート「成敗!」

チェイン「」ズバーン


卯月「くっ……!」LP7600

拓海「まだ終わりじゃねぇぞ!今度は直接攻撃だ!」


ブレード・ハート「イヤーッ!」


ズバッ!

卯月「ああっ!」LP5400


楓「いきなりライフが……」

李衣菜「相手にこっちの手もバレてるし、案外大ピンチなんじゃ……」

コナミ「ヤツのデッキはアマゾネス……」

コナミ「確かにゴブリンドバーグなら、下級モンスターの多いアマゾネスの展開を補助できる」

コナミ「おまけに種族も属性も一緒だから、ああいう素材指定のエクシーズ召喚も狙えるわけか」

莉嘉「コナミんちょっと落ち着きすぎ!」

コナミ「お前らがうろたえすぎなんだよ」


卯月(確かにこっちの手は相手にばれちゃってる……)

卯月(でも、次の私のターンに回れば!)

拓海「ターンエンドだ」

卯月(よし!)

卯月「私の……ターン!」手札4

卯月「私は手札の……」

拓海「待ちな」

卯月「えっ?」

拓海「オマエのスタンバイフェイズに、トラップを発動させてもらうぜ」

拓海「トラップカード……マインドクラッシュを発動!」


《マインドクラッシュ/Mind Crush》 †

通常罠
カード名を1つ宣言して発動する。
宣言したカードが相手の手札にある場合、相手はそのカードを全て墓地へ捨てる。
宣言したカードが相手の手札に無い場合、自分は手札をランダムに1枚捨てる。


拓海「コイツはアタシが宣言したカードが相手の手札にあれば、そいつ全て捨てさせるカード」


智絵里「そんな……!」

モバP「今の卯月の手札は相手に筒抜けだ……」

拓海「オマエが手札を晒した時点で、狙ってる事なんざバレバレなんだよ」

拓海「ランク4エクシーズの召喚なんざ、みすみすやらせると思ったか?」

卯月「!」

拓海「アタシが宣言するのは当然、ゴゴゴジャイアントだ!」

拓海「さぁ、もう一度手札を晒しな!」


未央「ちょ、ちょっと!」

莉嘉「手札ならさっき見せたでしょ!手札にあるって分かってるなら、見せる必要ないじゃん!」

コナミ「いや、マインドクラッシュは宣言したカード全てを捨てさせるカード」

コナミ「今の卯月のドローでゴゴゴジャイアントの2枚目をドローしている可能性がある以上」

コナミ「相手にはそれを確認する権利がある」


卯月「…………」スッ


拓海「……ゴゴゴジャイアントは1枚か、そいつを捨ててもらうぜ」

卯月「……分かりました」手札3

李衣菜「まだ卯月ちゃんの2ターン目なのに、手札がすっかりボロボロに……」

未央「こ、コナミん!ホントにマズいって!」

コナミ「お前らが騒いでてもどうしようもないっての」

コナミ「もうちょっとどっしり構えとけって」

智絵里「でも……」

コナミ「大丈夫だって、見ろよ」


拓海(……フン、手札ボロボロにしてやるつもりだったが)

拓海(運を味方に付けたか)

卯月「私は今ドローした魔法カード……オノマト連携を発動します!」


《オノマト連携/Onomatopaira》 †

通常魔法
手札を1枚墓地へ送って発動できる。
デッキから以下のモンスターの内1体ずつ、
合計2体までを手札に加える。
「オノマト連携」は1ターンに1枚しか発動できない。
●「ズババ」と名のついたモンスター
●「ガガガ」と名のついたモンスター
●「ゴゴゴ」と名のついたモンスター
●「ドドド」と名のついたモンスター


コナミ「この程度……ピンチの内にも入んねーよ」

卯月「手札を1枚墓地に送って、2枚目のゴゴゴジャイアントとドドドバスターを手札に加えます!」

卯月「そしてゴゴゴジャイアントを召喚!」


《ゴゴゴジャイアント/Gogogo Giant》 †

効果モンスター
星4/地属性/岩石族/攻2000/守 0
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の「ゴゴゴ」と名のついた
モンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
その後、このカードは守備表示になる。
また、このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。

ゴゴゴジャイアント 攻2000


卯月「ゴゴゴジャイアントが召喚に成功した時、墓地のゴゴゴモンスター1体を守備表示で特殊召喚できる!」

卯月「来て!ゴゴゴゴーレム!」


《ゴゴゴゴーレム/Gogogo Golem》 †

効果モンスター
星4/地属性/岩石族/攻1800/守1500
フィールド上に表側守備表示で存在するこのカードは、
1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。

ゴゴゴゴーレム 守1500

ゴゴゴジャイアント 攻2000→守0

拓海(ち……結局並べられちまったか)

卯月(手札を散々荒らされちゃったし、ここは体制を立て直す!)

卯月「私はレベル4のゴゴゴゴーレムとゴゴゴジャイアントでオーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!現れよ……No.55!ゴゴゴゴライアス!」


《No.55 ゴゴゴゴライアス》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/岩石族/攻2400/守1200
レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分の墓地から岩石族・地属性・レベル4モンスター1体を選択して手札に加える。
「No.55 ゴゴゴゴライアス」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上の全てのモンスターの守備力は800ポイントアップする。

ゴゴゴゴライアス 攻2400


卯月「ゴゴゴゴライアスの効果発動!オーバーレイユニット一つを使う事で、墓地のゴゴゴジャイアントを手札に加える!」


未央「しまむー!」

楓「これなら、次のターンもエクシーズ召喚を狙える……!」


卯月「行きます!バトルフェイズ!」

卯月「ゴゴゴゴライアスで、ブレード・ハートを攻撃!」


ゴゴゴゴライアス「ゴゴゴゴゴゴゴ……!!」

ブレード・ハート「」ドカーン


拓海「ち……」LP6300

卯月「これでターンエンドです!」


拓海LP6300 手札4
フィールド なし
卯月LP5600 手札3
フィールド ゴゴゴゴライアス

拓海「アタシのターン!」手札5

拓海(思ったより食らいついてきやがるな……)

拓海(なら……そろそろコイツを使うか)

拓海「アタシはフィールド魔法、アマゾネスの里を発動!」


《アマゾネスの里/Amazoness Village》 †

フィールド魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上に表側表示で存在する「アマゾネス」と名のついた
モンスターの攻撃力は200ポイントアップする。
「アマゾネス」と名のついたモンスターが戦闘または
カードの効果によって破壊され墓地へ送られた時、
その「アマゾネス」と名のついたモンスターのレベル以下の
「アマゾネス」と名のついたモンスター1体を自分のデッキから特殊召喚する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。


卯月「フィールド魔法……!」


コナミ(来たか、アマゾネスの真骨頂が……)


拓海「……アタシはモンスターをセット、これでターンエンドだ」

拓海(踏み込んで来い……アタシのテリトリーに!)

一旦ここまで切りますー。

この休み中には卯月vs拓海はなんとか終わりそうです。

それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。

卯月「私のターン、ドロー!」手札4

卯月「ゴゴゴゴライアスの効果発動!オーバーレイユニット一つを使って、ゴゴゴジャイアントを手札に加えます!」手札5

卯月「そしてゴゴゴジャイアントを召喚!」


ゴゴゴジャイアント 攻2000


卯月「その効果で、墓地のゴゴゴゴーレムを蘇生!」


ゴゴゴゴーレム 守1500

ゴゴゴジャイアント 攻2000→守0


卯月「レベル4のゴゴゴゴーレムと、ゴゴゴジャイアントでオーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!出でよ……No.39!希望皇ホープ!」


《No.39 希望皇ホープ/Number 39: Utopia》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
レベル4モンスター×2
(1):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
(2):このカードがX素材の無い状態で
攻撃対象に選択された場合に発動する。
このカードを破壊する。

ホープ 攻2500


卯月「更に私は魔法カード、エクシーズ・ギフトを発動!」


《エクシーズ・ギフト/Xyz Gift》 †

通常魔法
自分フィールド上にエクシーズモンスターが
2体以上存在する場合に発動できる。
自分フィールド上のエクシーズ素材を2つ取り除き、
デッキからカードを2枚ドローする。


卯月「私はホープのオーバーレイユニットを2つ取り除き、2枚ドローします!」手札5

卯月「そして、私はホープ1体を素材にエクシーズチェンジ!」

卯月「現れよ……SNo.39!希望皇ホープONE!」


《SNo.39 希望皇ホープONE/Number S39: Utopia Prime》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2510/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上に
このカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
自分のライフポイントが相手より3000ポイント以上少ない場合、
このカードのエクシーズ素材を3つ取り除き、
ライフポイントを10ポイントになるように払って発動できる。
相手フィールド上の特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、ゲームから除外する。
その後、この効果で除外したモンスターの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える。

ホープONE 攻2510



未央「おおー!しまむーうまい!」

コナミ「ああ、いい動きだ」

李衣菜「うん!エクシーズ・ギフトで手札を増やせたのも大きいけど」

楓「そのコストで墓地に落としたゴゴゴモンスターを、次のターンのゴゴゴジャイアントで吊り上げる事ができる……!」

モバP「そして、オーバーレイユニットが無くなったホープの自壊デメリットをエクシーズチェンジで回避してるって訳か……」


拓海「毎ターン切れ目なく行われるエクシーズ召喚……」

拓海「オマケに、アタシが序盤に荒らした手札をここまで回復するとはな」

拓海「流石に、一筋縄ではいかねぇか……だが気をつけな」

拓海「うかつに攻撃すれば、また手の内をさらす事になるぜ?」

卯月「っ……!」

卯月(確かに、増えた手札をまたピーピングされるのは痛い……)

卯月(だけど警戒するにしても、いつかは攻撃しなくちゃライフは削れない……)

卯月(今なら、ホープONEにゴライアス……布陣もそろってる)

卯月(ここは、強気で行きますっ!)

卯月「バトルフェイズ!ゴゴゴゴライアスでセットモンスターを攻撃しますっ!」


ゴゴゴゴライアス「ゴゴゴゴゴゴ!!」

アマゾネスの賢者「」ドカーン


モバP「鎖使いじゃない!」

智絵里「よかった……」

李衣菜「あんなの見せられちゃ、攻撃の度に冷や冷やしちゃうね……」


拓海「臆せず向かってきたか、その勇気は褒めてやるぜ……」

拓海「だが、ここでアマゾネスの里の効果発動!」

拓海「アマゾネスが戦闘で破壊された時、そのアマゾネスのレベル以下のアマゾネスを呼び出す!」

卯月「アマゾネスのリクルート効果……!」

拓海「アタシが呼ぶのは……!」


アマゾネスの鎖使い 守1300


未央「け、結局出てきた!」

莉嘉「この泥棒猫ー!」

拓海「さぁどうする、ホープONEで攻撃するか?」

拓海「その瞬間、コイツの鎖が再びオマエの手札に襲い掛かるぜ!」

卯月「戦闘で破壊した瞬間にまた手札を1枚とられちゃう……」

卯月「でも、私もこれ以上手の内を見せてあげる訳にはいきません!」

拓海「それなら大人しく引き下がるんだな」

卯月「いいえ、引き下がってもらうのは……その子です!」

拓海「何……?」

卯月「私はこれでバトルフェイズを終了……そして、手札のホープ・バスターを発動!」


《ホープ・バスター/Utopia Buster》 †

通常魔法
自分フィールド上に「希望皇ホープ」と名のついた
モンスターが存在する場合に発動できる。
相手フィールド上の攻撃力が一番低いモンスター1体を破壊し、
破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。


卯月「ホープ・バスターは自分のフィールドにホープがいる時、攻撃力が一番低い相手モンスターを一体破壊できる!」

卯月「今の拓海さんのフィールドには鎖使いしかいない、よって!」


アマゾネスの鎖使い「」チュドーン


拓海「なっ……!?」

卯月「そして、その攻撃力分のダメージを受けてもらいます!」

拓海「くっ……!?」LP4600

卯月「鎖使いの効果は、戦闘で破壊されなければ発動できない……そうですよね?」


MC「おおっと――!島村卯月!効果破壊を用いる事で鎖使いの効果を破った!」

MC「フィールド、手札ともに形勢を完全に逆転したぞ―――!!」


未央「よっしゃ!」

李衣菜「このままいけば……!」

莉嘉「卯月ちゃん!あと一息☆」

卯月(アマゾネスの里のリクルート効果は1ターンに1度しか使えない)

卯月(つまり、3体以上のモンスターの攻撃はブロックしきれない!)

卯月(次のターン押し切れば……勝てる!)


卯月「これで、ターンエンド!」


拓海LP4600 手札3
フィールド アマゾネスの里
卯月LP5600 手札4
フィールド ホープONE ゴゴゴゴライアス

拓海(効果破壊……抜け道を的確についてきたか)

拓海(この状況、確かにアタシが圧倒的に不利……だが)

拓海「アタシのターン!」手札4

拓海「貪欲な壺を発動!」


《貪欲な壺/Pot of Avarice》 †

通常魔法(制限カード)
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから2枚ドローする。


アマゾネスの鎖使い
アマゾネス訓練生
機甲忍者ブレード・ハート
アマゾネスの賢者
アマゾネスの鎖使い


拓海「アタシはこの5体のモンスターをデッキに戻し、2枚ドローする!」手札5

拓海「…………」

拓海「……モンスターをセット、カードを一枚伏せてターンエンドだ」


MC「向井拓海!ここもモンスターをセットしただけだ!」

MC「今は守りを固めるしかないという事か――――!?」

卯月「よし……!私のターン!」手札5

卯月「ゴゴゴジャイアントを召喚!」


ゴゴゴジャイアント 攻2000


卯月「そして召喚時効果で、ゴゴゴゴーレムを蘇生!」


ゴゴゴゴーレム 守1500

ゴゴゴジャイアント 攻2000→守0


卯月「よし、これでエクシーズ召喚すればこちらは3体!」

卯月「これなら拓海さんにダメージを……!」

拓海「それはどうかな?」

卯月「えっ?」

拓海「待ってたぜ……そうやって攻め急いでくれる事をな」


拓海「罠カード発動!激流葬!」


《激流葬/Torrential Tribute》 †

通常罠
(1):モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。
フィールドのモンスターを全て破壊する。


拓海「モンスターがフィールドに呼び出された時、フィールドの全てのモンスターを破壊する!」

卯月「しまっ……!?」


ザバアアァァァァァン!!


智絵里「そ、そんな……」

モバP「今まで出したモンスターが……!」

コナミ「これで卯月のゴゴゴジャイアントの弾が切れちまった……そしてそれだけじゃない」


拓海「アタシがセットしていたモンスターは、アマゾネスの格闘士……アマゾネスモンスターだ」

拓海「よって、アマゾネスの里の効果発動!アタシはアマゾネスの聖戦士を特殊召喚!」


《アマゾネスの聖戦士/Amazoness Paladin》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1700/守 300
自分のフィールド上の「アマゾネス」という名のついたモンスターカード1枚につき、
このカードの攻撃力は100ポイントアップする。

アマゾネスの聖戦士 攻1700→1800→2000

未央「あそこまで圧倒してたのに……!」

李衣菜「あのフィールド魔法の効果で、逆に相手がモンスターを呼び出すなんて……」

コナミ(あそこで攻めたい気持ちは確かに分からなくはない……でも、流石に攻め急ぎすぎたか)


拓海「このフィールド魔法は、アマゾネスがどこで破壊されようがリクルート効果を発揮するカード」

拓海「だがアマゾネスのステータスは低いし、リクルートも1ターンに1度までだ」

拓海「ならそれ以上の物量で押し切ればいい……恐らくそう考えたんだろう」

卯月「…………!」

拓海「考え方は悪くねぇが……その思考が隙を作っちまったようだな」

拓海「さぁ……これまでの礼をたっぷりさせてもらうぜ」

卯月「……ターンエンド」


拓海LP4600 手札3
フィールド アマゾネスの里 アマゾネスの聖戦士
卯月LP5600 手札4
フィールド なし

拓海「アタシのターン!」手札4

拓海「アマゾネスの剣士を召喚!」


《アマゾネスの剣士/Amazoness Swords Woman》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1500/守1600
このカードが戦闘を行う事によって受ける
コントローラーの戦闘ダメージは相手が受ける。

アマゾネスの剣士 攻1500→1700

アマゾネスの聖戦士 攻2000→2100


拓海「さらに、一族の結束を発動!」


《一族の結束/Solidarity》 †

永続魔法
(1):自分の墓地の全てのモンスターの元々の種族が同じ場合、
自分フィールドのその種族のモンスターの攻撃力は800アップする。


拓海「こいつは自分の墓地のモンスターの種族が全て同じなら、その種族のモンスターの攻撃力を800上げる!」

拓海「今アタシの墓地には戦士族しかいない!よって……!」


アマゾネスの聖戦士 攻2100→2900

アマゾネスの剣士 攻1700→2500


楓「下級モンスターで、あそこまで攻撃力を……!」


拓海「言ったはずだ、これまでの礼をさせてもらうってな!」

拓海「覚悟はいいか!アマゾネスの剣士でダイレクトアタック!」


MC「強化されたアマゾネス達の猛攻が襲い掛かる!」

MC「まともに食らったら後がないぞ―――――!?」


未央「しまむー!」

モバP「卯月!」


卯月「手札のガガガガードナーの効果発動!」


《ガガガガードナー/Gagaga Gardna》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1500/守2000
相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを手札から特殊召喚できる。
また、このカードが攻撃対象に選択された時、手札を1枚捨てる事で、
このカードはその戦闘では破壊されない。


卯月「相手から直接攻撃を受ける時、手札から特殊召喚できる!」


ガガガガードナー 守2000


拓海「それがどうした!アマゾネスの剣士で、ガガガガードナーを攻撃!」


アマゾネスの剣士「はあーっ!」攻2500

ガガガガードナー「」バリーン


拓海「フン、防いだか……だが破壊回避効果は使わないなら……!」

拓海「アマゾネスの聖戦士でダイレクトアタック!」


アマゾネスの聖戦士「はあっ!」攻2900


ザシュッ!!

卯月「あああああああっ!」LP2700

拓海「さて、ここまででオマエの手の内は十分見せてもらった……」

拓海「だがもう見飽きちまったぜ……ここで封じさせてもらう!」

拓海「アタシはレベル4のアマゾネスの聖戦士と、アマゾネスの剣士でオーバーレイ!」

拓海「エクシーズ召喚!現れろ……H-C ガーンデーヴァ!」


《H-C ガーンデーヴァ/Heroic Champion - Gandiva》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/戦士族/攻2100/守1800
戦士族レベル4モンスター×2
相手フィールド上にレベル4以下のモンスターが特殊召喚された時、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、
その特殊召喚されたモンスターを破壊する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

ガーンデーヴァ 攻2100→2900


拓海「コイツはオマエが下級モンスターを特殊召喚した時、オーバーレイユニットを使ってそのモンスターを破壊する!」

卯月「う……!」

卯月(これじゃあゴゴゴジャイアントを引いたとしても、吊り上げたモンスターがやられちゃう……)

拓海(そして、念には念をいれさせてもらうぜ……)

拓海「さらにアタシはカード1枚を伏せ、ターンエンドだ!」

拓海「アタシの布陣はこれで完成した……そろそろ終わりにさせてもらうぜ!」

卯月「…………!」

一旦ここで切ります。

続きは今日の夜に

まだ終わってない部分もありますが、書きながら小出しで投下します。

ここまで見て頂ければ分かる通り、卯月の新デッキは【希望皇ホープ】なんですが
今回はホープ・ザ・ライトニングは使わない方向で行きたいと思っています。

どうしてもライトニングを出すの安定な場面が頻発してしまい
デュエル描写が大味な感じになってしまうのが主な理由です。
個人的にはかなり好きなカードなんですが、書き手の力量不足ですね。
それこそ、アマゾネスなんか相手だとライトニング1枚で里と鎖使いが機能停止しちゃうので……。

以上、完全に書き手の都合で申し訳ありませんが、ご了承ください。

それでは続き行きますー。

拓海「さっきのターンの激流葬で、オマエのモンスターは根こそぎ破壊した」

拓海「そして、ガーン・デーヴァ……コイツで実質エクシーズ召喚も封じてる、なのに……」

拓海「……負ける気なんてさらさらありませんって目をしてやがるな」

卯月「確かに、私のフィールドはもう空っぽです」

卯月「でも私には残ってます……手札も!ライフも!」

卯月「これだけあれば、まだ全然戦えます!」

卯月「それなのに……負ける事なんて考えてる暇、ありません!」

拓海「はっ……面白れぇ、ここからアタシを倒すってか」

拓海「いいねぇ……オマエ、気に入ったぜ!」

拓海「さぁ見せてみろよ、この状況をどうひっくり返す!?」


李衣菜「勝負所だね……」

未央「しまむー……頑張れ!」

コナミ「大丈夫だよ、今の卯月なら……」

卯月「行きます!私の……ターン!」

卯月(ピンチでも……笑顔で!)

卯月「ドロー!」手札4

卯月「……よしっ!」

拓海(さぁ……どうくる!)

卯月「まずは魔法カード!死者蘇生発動!」


《死者蘇生/Monster Reborn》 †

通常魔法(制限カード)
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。


卯月「私が蘇生させるのは……希望皇ホープ!」


ホープ 攻2500


拓海(素材のないホープを蘇生?一体何を……)

卯月「そして更に魔法カード!ジェネレーション・フォースを発動!」


《ジェネレーション・フォース/Generation Force》 †

通常魔法
自分フィールド上にエクシーズモンスターが存在する場合に発動できる。
デッキから「エクシーズ」と名のついたカード1枚を手札に加える。


卯月「自分のフィールドにエクシーズモンスターがいる時、"エクシーズ"と名の付くカード1枚を手札に加える事ができる!」

卯月「私が手札に加えるのは……エクシーズ・チェンジ・タクティクス!」

卯月「そして、今手札に加えたこのカードを発動!」


《エクシーズ・チェンジ・タクティクス/Xyz Change Tactics》 †

永続魔法
自分フィールド上に「希望皇ホープ」と名のついた
モンスターがエクシーズ召喚された時、
500ライフポイントを払い、このカードの効果を発動できる。
デッキからカードを1枚ドローする。
「エクシーズ・チェンジ・タクティクス」は
自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。


拓海「ホープがエクシーズ召喚する度にドローできるカード……」

拓海「フン、エクシーズチェンジで手札を少しでも稼ぐつもりか」

卯月「それだけじゃありません……」

卯月「私は、墓地の精鋭のゼピュロスの効果を発動!」


《BF-精鋭のゼピュロス/Blackwing - Zephyros the Elite》 †

効果モンスター
星4/闇属性/鳥獣族/攻1600/守1000
「BF-精鋭のゼピュロス」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドの表側表示のカード1枚を持ち主の手札に戻して発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚し、自分は400ダメージを受ける。


卯月「このカードはデュエル中に1度だけ、私のフィールドの表側のカードを手札に戻す事で、墓地から特殊召喚できる!」

卯月「私はエクシーズ・チェンジ・タクティクスを手札に戻して、ゼピュロスを特殊召喚!」


ゼピュロス 守1000


卯月「でもこの効果を使った時、私は400のダメージを受ける……」LP2300

拓海「なるほど、オノマト連携で墓地に送っていたか……だが!」

拓海「ガーン・デーヴァの効果発動!相手が下級モンスターを特殊召喚した時、オーバーレイユニット一つを使ってそのモンスターを破壊する!」


ゼピュロス「」バリーン


卯月「っ……!」

拓海「忘れたか!ガーンデーヴァの前では特殊召喚された下級モンスターは生き残れない!」

卯月「私は再び、エクシーズ・チェンジ・タクティクスを発動!」

卯月「そして、ホープ1体を素材にして、エクシーズチェンジ!」

卯月「現れよ……CNo.39! 希望皇ホープレイ!」


《CNo.39 希望皇ホープレイ/Number C39: Utopia Ray》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上に
このカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
自分のライフポイントが1000以下の場合、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、
エンドフェイズ時までこのカードの攻撃力を500ポイントアップして
相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力を1000ポイントダウンする。

ホープレイ 攻2500

卯月「ここで、エクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果発動!」

卯月「ホープのエクシーズ召喚に成功した時、500のライフを払って1枚ドローできる!」LP1800 手札3

拓海「だが、これ以上のドローはもうできねぇな」

拓海「さぁ……この状況を打開する切り札は引けたかよ?」


モバP「卯月……!」


卯月「……違います、拓海さん」

拓海「あぁ?」

卯月「エクシーズ・チェンジ・タクティクス……」

卯月「それ自体が、この状況を打開する為の私の切り札です!」

拓海「……どういう事だ?」


卯月「私は……手札のドドドバスターを召喚!」


莉嘉「あ、あれって……!」

楓「あの時のオノマト連携で加えたカード……!」

未央「でも、ドドドバスターって自分のフィールドにモンスターがいたら特殊召喚できないんじゃ……」

李衣菜「っていう事は、アドバンス召喚……?」

智絵里「でもリリースするモンスターが……あっ!」


拓海「まさかオマエ……!」

卯月「そう、そのまさかです」


卯月「私がリリースするのは……ホープレイ!」


ホープレイ「」ヒュン!


卯月「そしてアドバンス召喚!来て、ドドドバスター!」


《ドドドバスター/Dododo Buster》 †

効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻1900/守 800
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
この方法で特殊召喚したこのカードのレベルは4になる。
また、このカードがアドバンス召喚に成功した時、
自分の墓地の「ドドド」と名のついたモンスター1体を選択し、
表側守備表示で特殊召喚できる。

ドドドバスター 攻1900


拓海「ホープをリリースしただと……?」


コナミ「ドドドバスターの効果は大きく分けて2つある」

コナミ「1つは、相手フィールドのみにモンスターが存在する場合にレベルを4に下げて特殊召喚できる効果」

コナミ「そして……!」


卯月「このカードがアドバンス召喚に成功した時、墓地のドドドモンスター1体を守備表示で特殊召喚できる!」

卯月「来て!ドドドドライバー!」


ドドドドライバー 守200


モバP「そうか……ガーンデーヴァの効果は1ターンに1度しか使えない!」


拓海「ゼピュロスは……囮か!」

拓海(そして、その囮のためにエクシーズ・チェンジ・タクティクスを……!)

卯月「そしてドドドバスターの効果で特殊召喚された事で、ドドドドライバーの効果を発動!」

卯月「特殊召喚に成功したこのターンだけ、2回までドドドモンスターのレベルを1つ変動させる事が出来る!」

卯月「私はこの効果で、ドドドドライバー自身のレベルを4から6にします!」


ドドドドライバー ☆4→☆5→☆6

楓「レベル6のモンスターが2体……!」

拓海「こいつは……!」

卯月「レベル6のドドドバスターと、ドドドドライバーでオーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!No.39……!! 」

卯月「希望皇!ビヨンド・ザ・ホープ!!」


《No.39 希望皇ビヨンド・ザ・ホープ/Number 39: Utopia Beyond》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク6/光属性/戦士族/攻3000/守2500
レベル6モンスター×2
このカードはルール上、「希望皇ホープ」と名のついたカードとしても扱う。
このカードがエクシーズ召喚に成功した時、
相手フィールド上の全てのモンスターの攻撃力は0になる。
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して除外し、
自分の墓地の「希望皇ホープ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
その後、自分は1250ライフポイント回復する。
この効果は相手ターンでも発動できる。

ビヨンド・ザ・ホープ 攻3000


卯月「ビヨンド・ザ・ホープがエクシーズ召喚に成功した時、全ての相手モンスターの攻撃力を0にする!」

卯月「さらにホープのエクシーズ召喚に成功した事で、1枚ドロー!」LP1300 手札3


ガーン・デーヴァ 攻2900→0


拓海「何……!」


李衣菜「ガーン・デーヴァの攻撃力が0に!」

智絵里「これなら……!」


卯月「ビヨンド・ザ・ホープ!ガーン・デーヴァを攻撃!」

卯月「ホープ剣……ビヨンド・スラッシュ!!」


ビヨンド・ザ・ホープ「ウオオオオオオオオオオオオ!!」攻3000


拓海「させるかぁ!罠発動!バーバリアン・ハウリング!」


《バーバリアン・ハウリング/Battleguard Howling》 †

通常罠
(1):自分フィールドの戦士族モンスターが攻撃対象に選択された時、
または相手モンスターの効果の対象になった時、
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与え、
そのモンスターを手札に戻す。


拓海「自分の戦士族が攻撃を受ける時、相手モンスター1体を手札に戻し、攻撃力分のダメージを与える!」

拓海「ビヨンド・ザ・ホープを戻し、3000のダメージを喰らいな!」


莉嘉「や、やば……!」

コナミ「まだだ!」


卯月「ビヨンド・ザ・ホープの更なる効果!オーバーレイユニットを1つ使って、自分のエクシーズモンスター1体を除外する!」

卯月「私は、ビヨンド・ザ・ホープ自身を除外!」ヒュン!

卯月「そして、墓地のホープ1体を特殊召喚!来て……希望皇ホープONE!」


ホープONE 攻2510

卯月「そして私は、1250のライフを回復する……!」LP2550

拓海(かわしたか……だが、これでいい!)

卯月「ホープONEで、再びガーン・デーヴァを攻撃!」


ホープONE「ハアアアアアアアアアア!!」攻2510

ガーン・デーヴァ「」バリーン


拓海「ぐあああああっ!」LP2090

拓海(っ……ライフが削られちまったが)

拓海(今ならホープONEを破壊するのは難しくねぇ!)

拓海(ライフが残ってさえいりゃあ、いくらでも……!)


卯月「速攻魔法……!」


拓海「な、何ぃ!?」

拓海(バカな……これ以上何が!?)

卯月「ランクアップマジック……クイック・カオス、発動!」


《RUM-クイック・カオス/Rank-Up-Magic Quick Chaos》 †

速攻魔法
(1):「CNo.」モンスター以外の自分フィールドの「No.」Xモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターよりランクが1つ高く、同じ「No.」の数字を持つ「CNo.」モンスター1体を、
対象のモンスターの上に重ねてエクストラデッキからX召喚する。

卯月「私はこの効果で、ホープONEを1つ上のランクにランクアップさせます!」

拓海「ランクアップマジック……!」

拓海「引き当てやがったのか……エクシーズ・チェンジ・タクティクスで!」

卯月「ランクアップ!エクシーズチェンジ!」

卯月「現れよ……CNo.39!」


卯月「希望皇!ホープレイ・ヴィクトリー!!」


《CNo.39 希望皇ホープレイ・ヴィクトリー/Number C39: Utopia Ray Victory》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/戦士族/攻2800/守2500
レベル5モンスター×3
このカードが攻撃する場合、
相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。
また、このカードが「希望皇ホープ」と名のついたモンスターを
エクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードが相手の表側表示モンスターに攻撃宣言した時、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
ターン終了時まで、その相手モンスターの効果は無効化され、
このカードの攻撃力はその相手モンスターの攻撃力分アップする。

ホープレイ・ヴィクトリー 攻2800


卯月「これで終わりです!ホープレイ・ヴィクトリーで攻撃!」


拓海(死者蘇生もドドドバスターも、前のアタシの攻撃を防ぐために使えたはず……)

拓海(温存してたのか……この攻撃の為だけに!)

拓海(おりこうさんだと……?はっ、とんでもねぇ)

拓海(読み切れなかったか、コイツの覚悟を……!)


卯月「ホープ剣!ヴィクトリースラッシュ!!」


ヴィクトリー「ウオオオオオオオオオオオーーー!!」


ズバッ!ズバッ!

ズバアアアアアアアアアン……!!


拓海「うわああああああ……!!」LP 0 ピー


MC「けっ……決着ゥ――――――!!」

MC「ホープの猛攻が、アマゾネス達の包囲網を突き崩した!」


MC「島村卯月!準決勝進出だァ――――!!!」

莉嘉「やったー!」

未央「しまむー勝ったーーーー!!」

智絵里「す、すごい……!」

楓「ええ、あの猛攻は……」

李衣菜「うん!あそこから一気に勝っちゃうなんて……!」

コナミ「はは、だーから大丈夫だって言っただろ?」

モバP「コナミ……?」

コナミ「あれが今の卯月の戦術だ」

コナミ「エクストラデッキの大部分をホープで固め、メインにサポートカードを取り入れてる」

コナミ「ランク4デッキ特有の器用さは失ったが、それ以上に有り余った攻撃力で相手をねじ伏せる」

コナミ「このままじゃ他の出場者には敵わないって考えた、卯月の答えだ」

モバP「卯月の……」

コナミ「でも卯月は、お前らが……そして本人が思ってる以上に強くなってる」

コナミ「このDLCで、それこそ優勝も狙える位にな……」


卯月「拓海さん……」


拓海「あああああああああああっ!!クソっ!!」


卯月「っ!?」ビクッ

拓海「ハァ……ハァ……!」


拓海「……ふぅ、ちっと落ち着いた」

拓海「悪いな、最後までビビらせちまって」

拓海「……そんでおめでとうさん、オマエの勝ちだ」

卯月「……!こちらこそ、ありがとうございました!」

拓海「エクシーズ封じ、決まったと思ったんだがな……」

拓海「それにあのエクシーズ・タクティクス・チェンジ、てっきり苦し紛れに出したもんだと思ったが」

拓海「まさか、そいつでアタシにとどめを刺す1枚を引きやがるとは」

拓海「オマエ……アタシが思ってた以上に肝が据わってやがるな」

卯月「わ、私はただ必死で……」

拓海「はっ、何今更謙遜してやがる……アタシに勝つまでが終わりじゃねえんだぞ?」

卯月「……優勝、すんだろ?」

卯月「優勝……!」

拓海「このアタシをぶっ倒したんだ」

拓海「……負けんじゃねえぞ」ニッ


卯月「……はいっ!!」

今回はここまでで終わりです。

この先はまだ全く書いてないので、またお時間かかっちゃうと思います。
お暇なら見てやってください。

それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。

チェンジとタクティクスって何か似てて順番間違いやすくないですか?(暴論)
次は間違えないように気を付けますね。

デュエル描写は展開考えるだけで、デッキの内容まではきちっと考えてないです。
1人1人ちゃんとデッキ考えて、最後の方でレシピ公開できちゃう書き手さんは個人的にすごいなと思います。

短いですが、また小出しで投下しますね

…………
………
……


1回戦終了後


コナミ(1回戦……最初はペースを乱されたけど)トコトコ

コナミ(最後の方はいい感じに動けてたな)トコトコ

コナミ(この調子でいけば、きっと大丈夫だ)トコトコトコ

コナミ(しかし……)トコ…



コナミ(……完全に迷ったな、これ)

コナミ(ダメ元でいろいろ探してみようかと思って動いてみたけど)

コナミ(ここってスタッフとかが入る場所なんじゃ……)


「……!」


コナミ「……ん?」



スタッフ「……、……」

黒井「………!……」


コナミ「あ、アイツ……」


黒井「では、くれぐれも頼んだぞ」

スタッフ「は、はい……」


黒井「……ん?」

コナミ「あ……」

黒井「……警備は何をやってる、ネズミが一匹紛れ込んでいるぞ」

コナミ「今、何の話してたんだ?」

黒井「お前には関係ない事だ……そもそもここは部外者立ち入り禁止だ、何故ここに居る?」

コナミ「……ちょっと散歩してたんだよ」

黒井「ならばさっさと消えろ、目障りだ」

コナミ「悪かったな……それより、アイツのデュエル見なくていいのか?ちょうど今やってる頃じゃないか?」

黒井「必要ないな、既に凛の勝利は決まっている」

コナミ「大した自信だな」

黒井「フン、当然だ……これ以上お前と話す事等ない、早く消えろ」

コナミ「はいはい、分かってるよ」

コナミ「…………」

黒井「……客席に行くならそこを右に曲がってまっすぐだ」

コナミ「へへ、サンキュ」

黒井「いいからさっさと行け」

コナミ「ああ、悪いな」

コナミ「……道を教えてくれたお礼に一つ教えてやるよ」

黒井「何?」

コナミ「最初から勝敗が決まってるデュエルなんてない」

コナミ「強いカードを強いヤツが使えば必ず勝てると思ってるなら大間違いだぜ、社長さん」

コナミ「……それじゃな」

黒井「……フン」

…………
………
……


莉嘉「コナミん!どこ行ってたの?」

コナミ「ああ、ちょっと道に迷った」

未央「もう!しぶりんのデュエル終わっちゃったよ?」

コナミ「あー、やっぱもう終わってたか……で、どうだっt」

莉嘉「めっちゃすごかった!」

李衣菜「圧勝だったね……」

未央「手札が消えたと思ったら、モンスターがこれでもかってくらい出てきた!」

智絵里「あんな戦い方があるなんて……」

モバP「ああ……正直、ここまでとは思ってなかった」

コナミ「そうか……フフッ」

楓「コナミ君?」

未央「何かやけに嬉しそうだね?」

コナミ「いや、そこまで強くなってるなら卯月も倒しがいがあるなと思ってさ」

未央「むっ!コナミんもしぶりん応援するんだよ?」

莉嘉「そうだよ!どっちも応援するの!」

コナミ「え、でも俺は卯月を教えてた訳で……」

未央莉嘉「「コナミん!」」

コナミ「分かった分かった、どっちも応援するよ……アイツもいろいろ頑張ってるみたいだし」

コナミ(しかし手札が消えた、か……って事は戦術は変わってないみたいだな)

…………
………
……


一方……


卯月(よかった……何とか勝てた)

卯月(やっぱり、ステージに立ってのデュエルは中々慣れないなぁ……)

卯月(……でも、今日はこれで終わりじゃない)

卯月(勝てばもっと、お客さんに私のデュエルを見てもらえる……)

卯月(うん!拓海さんと優勝するって約束しましたし……)

卯月(後2回、頑張らなきゃ!)

みく「一人で考え事かにゃ?」

卯月「あっ、みくちゃん!」

みく「お疲れ様、1回戦突破おめでとにゃ」

卯月「ありがとうございますっ……あの、みくちゃんは?」

みく「ふっふーん、楽勝にゃ♪」

卯月「よかったー!おめでとうございますっ!」

みく「ありがとっ、でもまだまだこれからにゃ」

卯月「えへへ、そうですね……次も頑張らなくちゃ!」

みく「うん、もうちょっとすれば準決勝の組み合わせ発表されると思うけど……」

卯月「…………」

みく「……卯月チャン?どこ見てるにゃ?」

卯月「みくちゃん、あの子……」


女の子「…………」カチャカチャ…

みく「……何やってるにゃ?」

卯月「さぁ……ドライバーとか持って機材いじってるみたいですね」

みく「てことはスタッフさん?それにしては……」

女の子「……ん?私に何か用か?」

卯月「あ!ご、ごめんなさい!何でもないですっ」

女の子「……そうか?」

みく「……卯月チャン!この子!」

卯月「えっ?知り合いですか?」

みく「違うにゃ!池袋晶葉チャン!みく達と同じ出場者にゃ!」

晶葉「ほう……という事は、君達も出場者という事か」

卯月「は、はいっ!島村卯月です!」

みく「で、そんな晶葉チャンはここで何やってるにゃ?」

晶葉「ああこれか、ちょっとこの機材から使えそうな部品を拝借しようと思ってね」

卯月「拝借って……」

みく「それって泥棒にゃ!」

晶葉「泥棒とは何だ、人聞きが悪い」

晶葉「もう使われない機材から部品を再利用しようとしてるだけだ」

卯月「だ、だからってダメですよ!勝手にいじったりなんかしちゃ……!」

晶葉「こんなところに捨ててあるんだ、使わないなら多少いじっても……」


男「ダメに決まってるだろう」


卯月「あっ」

みく「にゃ?」

晶葉「げっ、助手!」

晶葉P「全く、デュエルが終わってどこに行ったかと思えば……」

晶葉P「晶葉……ダメじゃないか、勝手にそんな事しちゃ」

晶葉「じ、助手……これは私の研究にいずれ必要となるものでだな……」

晶葉「それに、最近忙しくて部品だって買いにいけないじゃないか!」

晶葉P「言い訳はそれだけかい?」

晶葉「う……」

晶葉P「仕方ないな、言う事が聞けないならあの話は……」

晶葉「なっ!?汚いぞ助手!」

晶葉P「汚くて結構だよ、さぁ、どうすればいいか分かるね?」

晶葉「むぅ……仕方ない、ここは引き下がるとしよう」

晶葉「でも優勝したら、あの約束は守ってもらうぞ?」

晶葉P「ああ、もちろん」

晶葉「ふふ、ならばこうしては居られないな……次の準備をしておくとしよう」

晶葉「私は先に行ってるぞ、助手」




晶葉P「……やれやれ、好奇心旺盛なのはいいんだけど」

晶葉P「研究の為となると、どうも周りが見えなくなるようでね……僕も困っているんだ」

晶葉「ウチの子が迷惑かけてしまったね、すまない」

卯月「はぁ……」

晶葉P「君……島村卯月さん、だよね?」

卯月「は、はい……?」

晶葉P「あぁやっぱり……1回戦突破おめでとう、君のデュエル、見ていて気持ちがいいね」

卯月「えっ?……あ、ありがとうございますっ!」

晶葉P「うん、次はお互いに頑張ろう……それじゃ」

みく「……行っちゃったにゃ」

卯月「はい……」

卯月(褒められちゃった……)

卯月(見ていて気持ちがいい、かぁ……えへへ)

みく「っていうか失礼な人だにゃ!ここには卯月チャンだけじゃなくてみくだっているにゃ!」

みく「こういう時は、二人とも褒めるべ……き……」

卯月「みくちゃん?」

みく「アレ……」

卯月「?」


DLC準決勝第一試合

島村卯月 vs 池袋晶葉


卯月「あ……」

みく「なるほど、お互い頑張ろうってそういう事だったにゃ」

卯月「池袋……晶葉ちゃん……」

みく「みくの対戦相手は……あ!」


DLC準決勝第二試合

前川みく vs 渋谷凛


みく「やっぱり凛ちゃんが上がってきたにゃ!」

卯月「みくちゃんと凛ちゃんかぁ……」

みく「むむむ……強敵だにゃ」

みく「こうしちゃ居られないにゃ!卯月チャン、みくは行くにゃ!」

卯月「は、はいっ、お互い頑張りましょうっ!」

みく「決勝であの時のリベンジするんだから、ちゃんと勝ち上がってよね!」

卯月「も、もちろんですっ!」

みく「うんっ、それじゃまたね!」


卯月(みくちゃんに、凛ちゃん……)

卯月(どっちにも勝って欲しいけど、勝ち上がるのは一人だけ……なんですよね)

卯月(……って、他の人の事ばかり考えてる場合じゃないですよね)

卯月(まずは、私が勝たなくちゃ……!)

…………
………
……


MC「さぁ!DLCも中盤戦……準決勝に突入だ!熱戦はまだまだ続くぞーーーー!!」

MC「まずは第一試合!島村卯月……そして、池袋晶葉の登場だあああああああ!!」



ワアアアアアアアアアアアアアアッ!!



晶葉「準決勝の相手は君だったか」

卯月「えへへ……さっきぶりですね」

晶葉「どうやら助手が君を随分評価していたようだが……」

晶葉「私にも優勝しなくてはならない理由があってね」

晶葉「悪いが、ここで消えてもらう!」

卯月「簡単には……消されませんっ!」

晶葉「フッ、そうこなくてはな!」




楓「準決勝……あと2回、ですね」

智絵里「はぁ、やっぱりこっちまで緊張しちゃう……」

未央「大丈夫!ちえりん!」

智絵里「未央ちゃん?」

未央「1回戦、あんなすごいデュエルしたんだもん」

未央「コナミんの言う通りだよ……しまむーはすっごく強くなってる」

未央「きっと私達が心配しててもしまむーには届かない……だったらさ」

未央「どうせならみんなで楽しんじゃおう、しまむーのデュエル!」

未央「……だよねっ!コナミん!」

コナミ「未央……ああ、きっとその方が卯月にも届く」

未央「でしょ!だからちえりん、笑顔だよ!笑顔!」

智絵里「笑顔……はいっ」ニコッ




MC「ここはまだまだ栄光のステージへの通過点!」

MC「果たして決勝進出への切符を手に入れるのはどちらか!」

MC「それでは、準決勝第一試合……」



MC「デュエル、開始イィィ―――――!!」



卯月晶葉「「デュエル!」」



今回はここまでです。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

晶葉「私の先攻……ドロー!」手札6

晶葉「ギアギアングラーを召喚!」


《ギアギアングラー/Geargiauger》 †

効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻 500/守 500
このカードが召喚に成功した時、
デッキから「ギアギアングラー」以外の
機械族・地属性・レベル4モンスター1体を手札に加える事ができる。
この効果を発動したターン、
自分は攻撃宣言できず、機械族モンスターしか特殊召喚できない。

ギアギアングラー 攻500


晶葉「ギアギアングラーが召喚に成功した時、デッキから機械族・地属性・レベル4のモンスターを手札に加える!」

晶葉「私はこの効果で、ギアギアクセルを手札に!」

晶葉「そしてギアギアクセルを特殊召喚!」


《ギアギアクセル/Geargiaccelerator》 †

効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1400/守 800
自分フィールド上に「ギアギア」と名のついたモンスターが存在する場合、
このカードは手札から表側守備表示で特殊召喚できる。
また、このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、
自分の墓地から「ギアギアクセル」以外の
「ギアギア」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える事ができる。

ギアギアクセル 守800

晶葉「ギアギアクセルは、自分フィールドにギアギアモンスターがいれば手札から特殊召喚できる!」

晶葉「レベル4のギアギアングラーと、ギアギアクセルでオーバーレイ!」

晶葉「エクシーズ召喚!起動せよ……ギアギガントX!」


《ギアギガント X/Gear Gigant X》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/機械族/攻2300/守1500
機械族レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分のデッキ・墓地からレベル4以下の
機械族モンスター1体を選んで手札に加える。
また、このカードがフィールド上から離れた時、
自分の墓地からレベル3以下の
「ギアギア」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。

ギアギガントX 攻2300


晶葉「ギアギガントXの効果発動!オーバーレイユニット一つを使って、デッキからA・ジェネクス・バードマンを手札に加える!」

晶葉「最後にカードを1枚セット……これでターンエンドだ」

卯月「行きます!私のターン!」手札6

卯月「ゴブリンドバーグを召喚!」


《ゴブリンドバーグ/Goblindbergh》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1400/守 0
このカードが召喚に成功した時、
手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる。
この効果を使用した場合、このカードは守備表示になる。

ゴブリンドバーグ 攻1400


卯月「ゴブリンドバーグが召喚に成功した時、手札の下級モンスター1体を特殊召喚できる!」

卯月「来て、ゴゴゴゴーレム!」


《ゴゴゴゴーレム/Gogogo Golem》 †

効果モンスター
星4/地属性/岩石族/攻1800/守1500
フィールド上に表側守備表示で存在するこのカードは、
1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。

ゴゴゴゴーレム 守1500

ゴブリンドバーグ 攻1400→守0

卯月「さらに永続魔法、エクシーズ・チェンジ・タクティクスを発動!」


《エクシーズ・チェンジ・タクティクス/Xyz Change Tactics》 †

永続魔法
自分フィールド上に「希望皇ホープ」と名のついた
モンスターがエクシーズ召喚された時、
500ライフポイントを払い、このカードの効果を発動できる。
デッキからカードを1枚ドローする。
「エクシーズ・チェンジ・タクティクス」は
自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。


楓「エクシーズ・チェンジ・タクティクスが出た……!」

未央「という事は!」


卯月「レベル4のゴブリンドバーグと、ゴゴゴゴーレムでオーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!現れよ……No.39!希望皇ホープ!」


《No.39 希望皇ホープ/Number 39: Utopia》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
レベル4モンスター×2
(1):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
(2):このカードがX素材の無い状態で
攻撃対象に選択された場合に発動する。
このカードを破壊する。

ホープ 攻2500


卯月「エクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果で1枚ドロー!」LP7500 手札4


李衣菜「来た!ホープ!」

莉嘉「やっちゃえー☆」



卯月「バトルフェイズ!ホープでギアギガントXを攻撃!」


ホープ「オオオオオオオオオオオオッ!!」攻2500

ギアギガントX「」ドカーン


晶葉「ふむ……」LP7800

卯月「カード1枚を伏せて、ターンエンド!」


晶葉LP7800 手札5
フィールド 伏せ1
卯月LP7500 手札3
フィールド 希望皇ホープ 伏せ1 エクシーズ・チェンジ・タクティクス

投下し始めて早々ですが、いったん中断します

晶葉「私のターン!」手札6

晶葉「ギアギアーマーを召喚!」


《ギアギアーマー/Geargiarmor》 †

効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1100/守1900
このカードは1ターンに1度だけ裏側守備表示にする事ができる。
このカードがリバースした時、
デッキから「ギアギアーマー」以外の
「ギアギア」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。

ギアギアーマー 攻1100


晶葉「そして魔法カード、アイアンコールを発動!」


《アイアンコール/Iron Call》 †

通常魔法
自分フィールド上に機械族モンスターが存在する場合に発動できる。
自分の墓地のレベル4以下の機械族モンスター1体を選択して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズ時に破壊される。


晶葉「私はこのカードで、墓地のギアギアクセルを特殊召喚する!」


ギアギアクセル 守800


卯月「これでまたレベル4が2体……!またエクシーズを……」

晶葉「フフフ、それはどうかな?」

卯月「えっ?」

晶葉「あの助手が褒める程の腕前なんだ」

晶葉「悪いが……初めから全力で行かせてもらう!」

晶葉「私はギアギアクセルを手札に戻すことで、手札のA・ジェネクス・バードマンを特殊召喚!」


ギアギアクセル「」ヒュン!


《A・ジェネクス・バードマン/Genex Ally Birdman》 †

チューナー・効果モンスター(制限カード)
星3/闇属性/機械族/攻1400/守 400
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を持ち主の手札に戻して発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
この効果を発動するために風属性モンスターを手札に戻した場合、
このカードの攻撃力は500アップする。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

バードマン 守400


晶葉「このモンスターは自分フィールドのモンスターを手札に戻して特殊召喚できる!」


モバP「フィールドと手札のモンスターを入れ替えた……?」

コナミ「いいや、違う……これは」

晶葉「そして、私の場にはもう一体、ギアギアーマーがいる……」

卯月「という事は……!」

晶葉「その通り……ギアギアクセルを再び特殊召喚!」


ギアギアクセル 守800


晶葉「私はレベル4のギアギアクセルに、レベル3のA・ジェネクス・バードマンをチューニング!」

☆4+☆3=☆7

晶葉「シンクロ召喚!カラクリ将軍 無零、見参!」


《カラクリ将軍 無零/Karakuri Shogun mdl 00 "Burei"》 †

シンクロ・効果モンスター
星7/地属性/機械族/攻2600/守1900
チューナー+チューナー以外の機械族モンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
自分のデッキから「カラクリ」と名のついたモンスター1体を
特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度、フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、
表示形式を変更する事ができる。

無零 攻2600


晶葉「無零がシンクロ召喚に成功した時、デッキからカラクリモンスター1体を特殊召喚する!」

晶葉「来い、カラクリ守衛 参壱参!」


《カラクリ守衛 参壱参/Karakuri Watchdog mdl 313 "Saizan"》 †

チューナー(効果モンスター)
星4/地属性/機械族/攻 600/守1800
このカードは攻撃可能な場合には攻撃しなければならない。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された時、
このカードの表示形式を変更する。
このカードの戦闘によって自分が戦闘ダメージを受けた時、
自分フィールド上に表側表示で存在する「カラクリ」と名のついた全てのモンスターの
攻撃力・守備力は、エンドフェイズ時まで800ポイントアップする。
また、このカードはフィールド上に表側攻撃表示で存在する限り戦闘では破壊されない。

参壱参 攻600


卯月「これでチューナーと非チューナーがまた……!」

晶葉「まだだ!」

卯月「!」

晶葉「ギアギアーマーの効果発動!1ターンに1度、自身を裏側守備表示にする事が出来る!」


クルン パタン


晶葉「そして無零のもう一つの効果を発動!モンスター1体の表示形式を変更する!」

晶葉「選択するのはギアギアーマー!」


ギアギアーマー 攻1100


晶葉「ギアギアーマーのリバース効果発動!デッキからギアギアモンスター1体をサーチする!」

晶葉「私が手札に加えるのはもちろん……ギアギアクセル!」

晶葉「当然!フィールドにギアギアモンスターがいるため、特殊召喚できる!」


ギアギアクセル 守800


晶葉「レベル4のギアギアクセルに、レベル4の参壱参をチューニング!」

☆4+☆4=☆8

晶葉「シンクロ召喚!出陣せよ!カラクリ大将軍 無零怒!」


《カラクリ大将軍無零怒/Karakuri Steel Shogun mdl 00X "Bureido"》 †

シンクロ・効果モンスター
星8/地属性/機械族/攻2800/守1700
チューナー+チューナー以外の機械族モンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
自分のデッキから「カラクリ」と名のついたモンスター1体を
特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在する
「カラクリ」と名のついたモンスターの表示形式が変更された時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。

無零怒 攻2800


晶葉「そしてこの無零怒も!シンクロ召喚に成功した時にカラクリモンスターをデッキから呼び出す事が出来る!」


モバP「なっ!」

智絵里「これって……!」

楓「シンクロ召喚の度にチューナーが増えて、更にシンクロ召喚を……!」


晶葉「2体目の参壱参を特殊召喚!」


参壱参 攻600


晶葉「レベル4のギアギアーマーに、レベル4の参壱参をチューニング!」

☆4+☆4=☆8

晶葉「シンクロ召喚!カラクリ大将軍 無零怒……2体目だ!」


無零怒 攻2800


晶葉「そして再び、カラクリモンスターを呼び出す!カラクリ無双 八壱八!」


《カラクリ無双 八壱八/Karakuri Muso mdl 818 "Haipa"》 †

効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻2100/守1100
このカードは攻撃可能な場合には攻撃しなければならない。
フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された時、
このカードの表示形式を守備表示にする。
このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。

八壱八 攻2100


卯月「これは……!」


MC「な、何と――――!?僅か1ターンで強力カラクリ軍団が出現した――――!!」

MC「果たしてこの猛攻を防ぎきれるのか――――――!?」


卯月「まさかたった1ターンで……!」

晶葉「どんなに精密で高性能な機械も、それを構成しているのはいずれも細かい部品ばかり」

晶葉「しかしだからこそ、その部品の良し悪しがマシンの性能に直結する……」

晶葉「よく回るぞ……私のギア達は!」

卯月「…………!」

晶葉「バトルフェイズ!無零で希望皇ホープを攻撃!」


無零「ゴゴゴゴゴゴ……!!」攻2600


卯月「希望皇ホープの効果!オーバーレイユニット1つを使って、モンスターの攻撃を無効にする!」

卯月「ムーンバリア!」


ホープ「フンッ!」シャキーン!



晶葉「当然防いでくるか……だが、まだだ!」

晶葉「続いて無零怒!ホープを攻撃!」


無零怒「ガシン……ガシン……!!」攻2800


卯月「ホープの効果をもう一度発動!ムーンバリア!」


ホープ「クッ……!」シャキーン!


李衣菜「な、何とか防いでるけど……」


晶葉「だがこれでもうホープはムーンバリアを張れない……」

晶葉「八壱八でホープを攻撃!」


八壱八「ギギギギギギ……!」攻2100


晶葉「そしてオーバーレイユニットを失ったホープは……!」


ホープ「」バリーン


晶葉「攻撃対象にされた瞬間に破壊される!」

晶葉「攻撃対象がいなくなったので、八壱八の攻撃は巻き戻される……プレイヤーにダイレクトアタック!」

卯月「まだです!リバースカードオープン!エクシーズ・リボーン!」


《エクシーズ・リボーン/Xyz Reborn》 †

通常罠
自分の墓地のエクシーズモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターを特殊召喚し、このカードを下に重ねてエクシーズ素材とする。


卯月「墓地のエクシーズモンスター1体を蘇生させる事が出来る!」

卯月「私は墓地のホープを……!」

晶葉「カウンタートラップ……魔宮の賄賂!」


《魔宮の賄賂/Dark Bribe》 †

カウンター罠
相手の魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。
相手はデッキからカードを1枚ドローする。


卯月「!」

晶葉「エクシーズ・リボーンをこれで無効にする!」

晶葉「流石にこれ以上攻撃を防がれるのは難儀なんでね、1枚ドローで手を打ってくれ」

卯月「うっ……」手札4

晶葉「さぁ、八壱八の攻撃を受けてもらう!」


ズバッ!


卯月「っ!」LP5400

晶葉「そして2体目の無零怒の攻撃も残っている!」


無零怒「ウイィィィィィン……!!」攻2800


ズガアアアアアアアン!!


卯月「あああああっ!……くっ!」LP2600

晶葉「私はこれでバトルフェイズを終了……ここで攻撃を行った八壱八は守備表示になる」


八壱八 攻2100→守1100


晶葉「そして無零怒の効果!自分のカラクリモンスターの表示形式が変更した時、カードを1枚ドローする!」

晶葉「私のフィールドに無零怒は2体!よって2枚ドローできる!」手札5

晶葉「カードを1枚伏せ、これでターンエンド!」

楓「シンクロモンスターの大量展開にドロー補助まで……!」

智絵里「でも、卯月ちゃんなら……お、応援しなきゃ!」

李衣菜「智絵里ちゃん……そうそう!こんなとこで、終わらないよね!」

未央「うん、しまむー!これからこれから!」

莉嘉「まだまだイケるよ☆ファイトー!」


卯月「いったた~……」

晶葉「フフフ、少々こたえたかな?」

卯月「まだまだ、これからですよ!」

卯月「私のターン、ドロー!」手札5

卯月(拓海さんとは全然違う、速攻型の戦術……)

卯月(でも、この状況でこれだけライフが残ってるなら!)


コナミ(付け入る隙はいくらでもある!)

卯月「Vサラマンダーを召喚!」


《Vサラマンダー/V Salamander》 †

効果モンスター
星4/炎属性/魔法使い族/攻1500/守1300
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の「希望皇ホープ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。
自分のメインフェイズ時、フィールド上のこのモンスターを
自分の「CNo.39 希望皇ホープレイV」に装備できる。
このカードが装備されている場合、1ターンに1度、
装備モンスターのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
装備モンスターの効果を無効にし、
相手フィールド上のモンスターを全て破壊し、
その数×1000ポイントダメージを相手ライフに与える。

Vサラマンダー 攻1500


卯月「Vサラマンダーが召喚に成功した時、墓地のホープ1体を特殊召喚できる!」

卯月「来て……ホープ!」


ホープ 攻2500


卯月「そしてホープ1体でエクシーズチェンジ!SNo.39!希望皇ホープONE!」


《SNo.39 希望皇ホープONE/Number S39: Utopia Prime》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2510/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上に
このカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
自分のライフポイントが相手より3000ポイント以上少ない場合、
このカードのエクシーズ素材を3つ取り除き、
ライフポイントを10ポイントになるように払って発動できる。
相手フィールド上の特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、ゲームから除外する。
その後、この効果で除外したモンスターの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える。

ホープONE 攻2510


卯月「エクシーズ・チェンジ・タクティクスで1枚ドロー!」LP2100手札5

卯月「そして……ランクアップマジック!リミテッド・バリアンズ・フォース!!」


《RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース/Rank-Up-Magic Limited Barian's Force》 †

通常魔法
自分フィールド上のランク4の
エクシーズモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターよりランクが1つ高い
「CNo.」と名のついたモンスター1体を、
選択した自分のモンスターの上に重ねて
エクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。


晶葉「ランクアップマジック……!」


モバP「よし!」

未央「ここから反撃!」


卯月「ランクアップ!エクシーズチェンジ!」

卯月「来て……CNo.39! 希望皇ホープレイV!」


《CNo.39 希望皇ホープレイV/Number C39: Utopia Ray V》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/戦士族/攻2600/守2000
レベル5モンスター×3
このカードが相手によって破壊された時、
自分の墓地のエクシーズモンスター1体を選択して
エクストラデッキに戻す事ができる。
また、このカードが「希望皇ホープ」と名のついた
モンスターをエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを破壊し、
破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

ホープレイV 攻2600


卯月「更にカードを1枚ドロー!」LP1600手札5

晶葉「これは……!」

卯月「そしてホープレイVの効果発動!このカードがホープをオーバーレイユニットとして持っている場合……!」

卯月「オーバーレイユニット1つを使い、相手モンスター1体を破壊して、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!」

卯月「私は、無零怒を選択!ホープ剣・Vブレードシュート!」


無零怒「」ドカーン


晶葉「くっ……!?」LP5000

卯月「そして、VサラマンダーをホープレイVに装備!」

卯月「ホープレイVがVサラマンダーを装備した時、オーバーレイユニット1つを使う事で相手モンスター全てを破壊して……」

卯月「そして、破壊したモンスター1体につき1000ポイントのダメージを与える!」

晶葉「な、何ぃ!?」

晶葉(しまった……!私のフィールドにはまだ!)

卯月「さっきのお返しですっ!Vサラマンダー・インフェルノ!!」


ホープレイV「はあああああああああっ!!」


ドカアアアアアアアアアアアン!!


晶葉「ぐあああああああああっ!」LP2000



李衣菜「よっし!」

智絵里「すごい……これって!」

モバP「ホープレイVの攻撃が通れば卯月の勝ちだ!」


卯月「ホープレイV!晶葉ちゃんにダイレクトアタック!」


ホープレイV「うおおおおおおおおっ!!」攻2600


晶葉「くっ……罠カード、ギアギアギア発動!」


《ギアギアギア/Geargiagear》 †

通常罠
デッキから「ギアギアーノ」と名のついたモンスター2体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターのレベルは1つ上がる。
「ギアギアギア」は1ターンに1枚しか発動できない。


卯月「!」

晶葉「このカードは、デッキからギアギアーノ2体を特殊召喚できる!」

晶葉「来い!ギアギアーノ Mk-III!!」


《ギアギアーノ Mk-III/Geargiano Mk-III》 †

効果モンスター
星3/地属性/機械族/攻1000/守1000
このカードが「ギアギア」と名のついた
カードの効果によって特殊召喚に成功した時、
自分の手札・墓地から「ギアギアーノ Mk-III」以外の
「ギアギア」と名のついたモンスター1体を選んで表側守備表示で特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
「ギアギアーノ Mk-III」の効果は1ターンに1度しか使用できず、
この効果を発動するターン、
自分は「ギアギア」と名のついたモンスター以外のモンスターを特殊召喚できない。

ギアギアーノ×2 守1000 ☆3→☆4


晶葉「更に!ギアギアーノ Mk-IIIがギアギアの効果で特殊召喚に成功した時、手札か墓地からギアギアモンスターを特殊召喚できる!」

晶葉「私は墓地のギアギアーマーと、ギアギアクセルを呼び出す!」


ギアギアーマー 守1900

ギアギアクセル 守800


卯月「ホープレイV!ギアギアーマーを攻撃!」


ギアギアーマー「」ドカーン


晶葉(返しの1ターンでこれほど状況を巻き返してくるとは……!)

卯月「さぁ……デュエルはまだまだこれからですっ!」

今日はここまでにしときます

1キル系デッキ同士だと、大分大味な展開になっちゃっいました

あとたくみんボイスおめでとナス!
書いてたキャラにボイスが付くとちょっとうれしいですね

それでは、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました

MC「おおっと――――!!ここでホープレイVが、カラクリ軍団を粉砕!」

MC「お返しと言わんばかりの大ダメージを与えた!」

MC「僅か数ターンで互いのライフの殆どを削り合う、壮絶な殴り合い―――――――!!」


ウオオオオオオオオオオ!!


智絵里「防がれちゃった……」

李衣菜「でも惜しかったね」

モバP「互いにライフは2000以下……直接攻撃を受けた方が負け、か……」


晶葉(互いに速攻型の戦術……という訳か)

卯月(今の時点で私も晶葉ちゃんも、手札はドローソースで十分確保してる……)

晶葉(このデュエル……)

卯月(如何に攻撃を絶やさないかがカギになる……!)


卯月「カードを1枚伏せて……ターンエンド」


晶葉LP2000 手札4
フィールド ギアギアーノ Mk-III×2 ギアギアクセル
卯月LP1600 手札4
フィールド ホープレイV(装備:Vサラマンダー) 伏せ1 エクシーズ・チェンジ・タクティクス

晶葉「私のターン!」手札5

晶葉「私はレベル4のギアギアーノ2体でオーバーレイ!」

晶葉「エクシーズ召喚!再び起動せよ、ギアギガントX!」


ギアギガントX 攻2300


晶葉「ギアギガントXの効果発動!オーバーレイユニット一つを使い、機械族の下級モンスターをサーチする!」

晶葉(ここまで来てしまってはカラクリ主体の戦術は難しい……だが!)

晶葉「私は、マシンナーズ・ギアフレームを手札に加える!」

晶葉「そしてそのまま召喚!」


《マシンナーズ・ギアフレーム/Machina Gearframe》 †

ユニオンモンスター
星4/地属性/機械族/攻1800/守 0
このカードが召喚に成功した時、
自分のデッキから「マシンナーズ・ギアフレーム」以外の
「マシンナーズ」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとして
自分フィールド上の機械族モンスターに装備、
または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。)

ギアフレーム 攻1800

晶葉「コイツが召喚に成功した時、マシンナーズモンスター1体をサーチできる!」

晶葉「マシンナーズ・フォートレスを手札に!」

晶葉「そしてこのマシンナーズ・フォートレスは、手札からレベル合計が8以上になるように機械族を捨てれば、手札か墓地から特殊召喚できる!」

晶葉「手札からギアギアタッカーとフォートレス自体を捨てる事で、墓地から特殊召喚する!」


《マシンナーズ・フォートレス/Machina Fortress》 †

効果モンスター
星7/地属性/機械族/攻2500/守1600
このカードは手札の機械族モンスターを
レベルの合計が8以上になるように捨てて、
手札または墓地から特殊召喚する事ができる。
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する。
また、自分フィールド上に表側表示で存在する
このカードが相手の効果モンスターの効果の対象になった時、
相手の手札を確認して1枚捨てる。

フォートレス 攻2500


晶葉「そして更に、ギアフレームとギアギアクセルでオーバーレイ!」

晶葉「エクシーズ召喚!来い、ダイガスタ・エメラル!」


《ダイガスタ・エメラル/Daigusto Emeral》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/岩石族/攻1800/守 800
レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分の墓地のモンスター3体を選択して発動できる。
選択したモンスター3体をデッキに加えてシャッフルする。
その後、デッキからカードを1枚ドローする。
●効果モンスター以外の
自分の墓地のモンスター1体を選択して特殊召喚する。

エメラル 守800

晶葉「そしてダイガスタ・エメラルは、オーバーレイユニット一つを使って墓地のモンスター3体をデッキに戻し、1枚ドローできる!」


カラクリ大将軍 無零怒
カラクリ守衛 参壱参
カラクリ無双 八壱八


晶葉「私が戻すのはこの3体!」

晶葉「そして1枚ドロー!」手札5


楓「あのギアギアギアから、また相手の戦線が復活したわね……」

莉嘉「もー、せっかくさっき全部倒したのにー!」


晶葉(マシンナーズ・フォートレスで特攻し、道連れにしてもいいが……ここは!)

晶葉「更に月の書を発動!」


《月の書/Book of Moon》 †

速攻魔法(制限カード)
(1):フィールドの表側表示のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを裏側守備表示にする。


卯月「!」

晶葉「ホープレイVを裏側守備表示に変更!」


モバP「ホープレイVの守備力は2000、破壊されたら直接攻撃が……!」


卯月「チェーンしてトラップカード発動!ナンバーズ・ウォール!」


《ナンバーズ・ウォール/Number Wall》 †

永続罠
自分フィールド上に「No.」と名のついたモンスターが存在する場合に発動できる。
このカードがフィールド上に存在する限り、
お互いのフィールド上の「No.」と名のついたモンスターは、
カードの効果では破壊されず、
「No.」と名のついたモンスター以外との戦闘では破壊されない。
自分フィールド上の「No.」と名のついたモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。


卯月「このカードがある限り、ナンバーズはナンバーズとの戦闘でしか破壊する事が出来ない!」

晶葉「くっ!」


ホープレイV「」パタン…


卯月「そして、Vサラマンダーは装備対象を失い墓地に送られる……」

晶葉(戦闘破壊できない以上、戦闘は無意味か……)

晶葉「カード1枚を伏せ、ターンエンド……」

卯月「私のターン!」手札5

卯月「ゴゴゴジャイアントを召喚っ!」


《ゴゴゴジャイアント/Gogogo Giant》 †

効果モンスター
星4/地属性/岩石族/攻2000/守 0
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の「ゴゴゴ」と名のついた
モンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
その後、このカードは守備表示になる。
また、このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。

ゴゴゴジャイアント 攻2000


卯月「ゴゴゴジャイアントの効果!墓地のゴゴゴゴーレムを蘇生!」


ゴゴゴゴーレム 守1500

ゴゴゴジャイアント 攻2000→守0


卯月「レベル4のゴゴゴゴーレムと、レベル4のゴゴゴジャイアントでオーバーレイ!」

卯月「再び現れよ!希望皇ホープ!」


ホープ 攻2500


卯月「そして1枚ドロー!」LP1100手札5

卯月「更にカオスエクシーズチェンジ!」

卯月「現れよ……CNo.39!希望皇ホープレイ!」


《CNo.39 希望皇ホープレイ/Number C39: Utopia Ray》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上に
このカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
自分のライフポイントが1000以下の場合、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、
エンドフェイズ時までこのカードの攻撃力を500ポイントアップして
相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力を1000ポイントダウンする。


卯月「1枚ドロー!」LP600手札6


李衣菜「手札は結構羽振りいい感じになったけど、もうライフが600しかない……!」

未央「し、しまむー……ちょっと欲張りすぎなんじゃないの?」

智絵里「未央ちゃん、多分卯月ちゃんの狙いは……!」


卯月「ホープレイの効果……発動!」

卯月「自分のライフが1000以下の時、オーバーレイユニットを一つ取り除く毎に!」

卯月「ホープレイの攻撃力を500アップして、相手モンスター1体の攻撃力を1000下げる!」

晶葉「効果発動条件を満たすために……わざとライフを削ったのか!」


卯月「オーバーレイチャージ!」


ホープレイ「ハアアアアアアアアアア……!!」攻2500→4000

ギアギガントX 攻2300→1300

フォートレス 攻2500→500


卯月「そしてホープレイVを反転召喚!」


ホープレイV 攻2600


卯月「ホープレイ!ギアギガントXを攻撃!」


ホープレイ「うおおおおおおおおおお!!」攻4000


モバP「よしっ!」

未央「これが決まれば!」


晶葉「トラップ発動!攻撃の無敵化!」


《攻撃の無敵化/Impenetrable Attack》 †

通常罠
バトルフェイズ時にのみ、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターはこのバトルフェイズ中、
戦闘及びカードの効果では破壊されない。
●このバトルフェイズ中、自分への戦闘ダメージは0になる。


卯月「!」


晶葉「私はこのカードで、このバトルフェイズ中の自分への戦闘ダメージを0にする!」


ギアギガントX「」ドカーン


晶葉「当然、モンスターは破壊されるがね……」

晶葉「だがギアギガントXも効果を発動する!フィールドから離れた時、墓地からレベル3以下のギアギアモンスター1体を特殊召喚する!」

晶葉「私はギアギアーノ Mk-IIIを特殊召喚する!」


ギアギアーノ Mk-III 守1000


卯月「ホープレイVで、ダイガスタ・エメラルを攻撃!」


ホープレイV「おおおおおおおおおおおっ!」攻2600

エメラル「」ズバーン



MC「なおも続く両者の猛攻!しかし先ほどとは打って変わって、ライフダメージは互いに0だ!」

MC「果たして先に決定打を与えるのはどちらなのか――――!?」


未央「あぁーっ!惜っしい!」

李衣菜「もうちょっとなんだけどね……」


卯月「これでターンエンド……」

卯月(ナンバーズ・ウォールがあれば、ホープ達を守れる……次こそ決めます!)

晶葉(あのナンバーズ・ウォールは厄介だ……張られている限り私に勝機はほぼない……)

晶葉(だが……アレを呼べば!)


晶葉LP2000 手札3
フィールド ギアギアーノ Mk-III マシンナーズ・フォートレス
卯月LP600 手札6
フィールド ホープレイV ホープレイ エクシーズ・チェンジ・タクティクス ナンバーズ・ウォール

短いですが、ここまでにします。

読んでくださった方、ありがとうございました。

晶葉「私の……ターン!」手札4

晶葉「よし!私はギアギアーノ Mk-IIを召喚!」


《ギアギアーノ Mk-II/Geargiano Mk-II》 †

効果モンスター
星3/地属性/機械族/攻1000/守 500
このカードが召喚・反転召喚に成功した時、
自分の手札・墓地から「ギアギア」と名のついた
モンスター1体を選んで表側守備表示で特殊召喚できる。

ギアギアーノ Mk-II 攻1000


晶葉「こいつが召喚に成功した時、手札が墓地からギアギアモンスター1体を特殊召喚できる!」

晶葉「墓地のもう一体のギアギアーノ Mk-IIIを特殊召喚する!」


ギアギアーノ Mk-III 守1000


晶葉「更にギアギアーノ Mk-IIIの効果で、墓地のギアギアーマーを特殊召喚する!」


ギアギアーマー 守1900


モバP「ここに来てまだこれだけの展開を……」


卯月(ギアギアーノ Mk-IIIの効果を使うターンは、ギアギアモンスターしか特殊召喚できない!)

卯月(ここから一体何を……!)

晶葉「行くぞ!私はレベル3のギアギアーノ3体で……オーバーレイ!」

晶葉「エクシーズ召喚!発進せよ……ギアギアギアXG!!」


《ギアギアギア XG/Geargiagear Gigant XG》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク3/地属性/機械族/攻2500/守1300
レベル3モンスター×3
自分フィールド上の機械族モンスターが戦闘を行うバトルステップ時、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールド上に表側表示で存在するカードの効果は
そのダメージステップ終了時まで無効になり、
そのダメージステップ終了時まで
相手は魔法・罠・効果モンスターの効果を発動できない。
また、このカードがフィールド上から離れた時、
自分の墓地からこのカード以外の
「ギアギア」と名のついたカード1枚を選択して手札に加える事ができる。

XG 攻2500


卯月「ギアギアギア……XG!」

晶葉「これが私の最終兵器……まさかコイツが出てくる事になるとはな」

晶葉「さぁ行くぞ……フォートレス!ホープレイを攻撃!」

卯月(攻撃?でも私にはナンバーズ・ウォールが……!)

晶葉「この瞬間!ギアギアギアXGの効果発動!」

晶葉「オーバーレイユニット1つを使う事で、相手フィールドの表側のカード効果及びカード効果の発動を……」

晶葉「その戦闘のダメージステップ終了まで、全て無効にする!」

卯月「カード効果を……無効!?」

晶葉「そう……この戦闘が終わるまで、君のナンバーズ・ウォールは力を失う!」


フォートレス「ウィーン……ピピー!」攻2500

ホープレイ「クッ!」攻2500


ドカアアアアアァァン……


卯月「相……討ち……?」

晶葉「そう……だが、ただの相討ちではない!」

晶葉「ここでフォートレスの効果を発動!戦闘で破壊された時、相手フィールドのカード1枚を破壊する!」

晶葉「このタイミングではまだ戦闘は終わっていない……ナンバーズ・ウォールはまだ復活はしない!」

卯月「そんな……!」

晶葉「破壊するのはもちろん……ホープレイV!!」


ホープレイV「」チュドーン


智絵里「せ、せっかく守ってたのに……」

李衣菜「ホープレイだけじゃなくて、ホープレイVまでやられるなんて……」

モバP「これで卯月のフィールドはガラ空き……そして、XGの攻撃が残っている……!」

未央(戦闘が終わるまでカード効果を発動できないって……)

未央(それって、いおりんが使ってたジェムナイト・マディラと同じ……!)


マディラが戦闘を行う時、相手はいかなるカードの効果も発動する事はできない!

例え手札や墓地で発動して戦闘を無効にするような効果だったとしてもね


未央(それじゃあ、この攻撃は何をやっても防げないって事じゃん……!)


晶葉「XG……プレイヤーへダイレクトアタック!!」

晶葉「この攻撃を防ぐ術はない……これで終わりだ!」


XG「ガシン……ガシン……!」攻2500


MC「ギアギアギアXGがガラ空きのフィールドに迫る!」

MC「この巨体の前に、カード効果の発動は許されない!」

MC「島村卯月、絶対絶命―――――!?」


コナミ(いや……まだだ!)

コナミ(気付け、卯月!)

すみません、ちょっと中断します。

続きは今夜中には投下します。

続き行きます。

XGをどうやって止めるか?
引っ張った割には「あ、それだけの事か」って感じで拍子抜けしてしまうと思いますが……

それでは、よろしくお願いします。


卯月(これをもらったら負け、こんな時に伏せカードが……!)

卯月(て、手札!手札に何か……あ、ガガガガードナー!)

卯月(……って、カード効果は発動出来ないんでしたー!)


XG「ガシン……ガシン……!」


卯月(あぁもうそこまで来てる!)

卯月(ど、どうしよう!)

卯月(…………?)


晶葉「…………」


卯月(晶葉ちゃん、何で効果を発動しないんでしょう……?)

卯月(……あ、そうか!先に発動したら、私がその後にチェーン発動出来るかもしれないんだ!)

卯月(そうすれば、逆順処理で私のカードがあっちより先に処理される!)

卯月(だから私がカードを発動するのを待って……)

卯月(……あれ?)


自分フィールド上の機械族モンスターが戦闘を行うバトルステップ時、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。

そのダメージステップ終了時まで
相手は魔法・罠・効果モンスターの効果を発動できない。


卯月("効果を発動できない効果"を……"発動"……?)

卯月(それって……も、もしかしたら!)

卯月「ガガガガードナーの効果発動!直接攻撃を受ける時に特殊召喚できる!」

卯月(お願いっ、出てきて……!)

晶葉「往生際が悪いぞ!XGの効果発動!」

晶葉「これで君のガガガガードナーは出てこれ……!?」


ガガガガードナー「ガガガー!!」守2000


コナミ「よし……!」


卯月「や、やった!」

晶葉「何っ!?」


李衣菜「XGの効果で、カード効果は使えないんじゃ……!」

莉嘉「な、何で出てこれたの!?戦闘中は無敵なんでしょ!?」

楓「……違う、これでいいんだわ!」

智絵里「えっ?」

コナミ「楓さんの言う通りだ、確かにアイツは攻撃中は一見無敵に見える……」

コナミ「でもXGが無効にするカード効果は、その時に表側だったカードのものだけ……それ以外は、あくまで効果を発動できなくするだけなんだ」

コナミ「そして、その効果はオーバーレイユニットを消費して"発動"しなくてはいけない」

未央「でも、ガガガガードナーの効果は発動して……あっ!」

コナミ「XGの効果は、ガガガガードナーの効果発動にチェーンして発動された……」

コナミ「だがXGの効果が発動した時点で、既にガガガガードナーの効果の発動が宣言されている」

コナミ「先にガガガガードナーが発動しているなら、その後に発動した"カード効果を発動できない効果"には捕まらない……」

モバP「そうか……そしてカード効果を発動できないだけで、効果が無効になる訳ではない……ガガガガードナーを止める事は出来ない!」

コナミ「最も、表側のカードの効果は無効にされるから、ガガガガードナーの破壊無効は使えないけどな」

コナミ(よく気づいたな、それとも偶然か……いずれにしろ)



XG「ウオオオオオオ――――!!」攻2500

ガガガガードナー「」ドカーン


MC「間一髪!ギアギアギアXGの鉄拳は、ガガガガードナーが身を挺して防いだ!」

MC「手札から現れた守護神が、1回戦に続いてまたしても窮地を救ったぞ――――――!!」


李衣菜「よっし!」

未央「いいぞー!守護神ー!」


晶葉「なるほど、この効果にそんな穴があったか……」

晶葉(結局、このターンでとどめは刺せなかった……)

晶葉(それにナンバーズ・ウォールを完全に攻略出来た訳ではない)

晶葉(フフ……だが私とて科学者の端くれでね、諦めが早くてはやっていけないんだ)

晶葉「私はこれでターンエンド……さぁ、君のターンだ!」


卯月(何とか防いで、自分のターンまで帰ってこれた……)

卯月(このチャンスを……!)

卯月「私の……ターン!」手札6

卯月「…………!」

卯月「私はフィールド魔法、希望郷-オノマトピア-を発動!」


《希望郷-オノマトピア-/Onomatopia》 †

フィールド魔法
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
自分フィールドに「希望皇ホープ」モンスターが特殊召喚される度に、
このカードにかっとビングカウンターを1つ置く。
(2):自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、
このカードのかっとビングカウンターの数×200ポイントアップする。
(3):1ターンに1度、このカードのかっとビングカウンターを2つ取り除いて発動できる。
デッキから「ズババ」、「ガガガ」、「ゴゴゴ」、「ドドド」
モンスターの内いずれか1体を特殊召喚する。


卯月「ホープが特殊召喚される度に、このカードにかっとビングカウンターが1つ点灯して」

卯月「そのカウンターの数だけ、ホープの攻撃力が200アップする!」

晶葉「なるほど、ホープをエクシーズ召喚すればその攻撃力が上がりXGを戦闘破壊できると言う訳か」

晶葉「だが、ギアギアギアXGの効果は君のターンでも発動できる」

晶葉「攻撃力を上げても、効果が無効になれば相討ちだぞ?」

卯月「そう……だから、こうするんです!」

卯月「私はさらに!魔法カード、エクシーズ・リベンジを発動!」


《エクシーズ・リベンジ/Xyz Revenge》 †

通常魔法
相手フィールド上にエクシーズ素材を持った
エクシーズモンスターが存在する場合、
自分の墓地のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを特殊召喚し、
相手フィールド上のエクシーズ素材1つを、
選択したモンスターの下に重ねてエクシーズ素材とする。
「エクシーズ・リベンジ」は1ターンに1枚しか発動できない。


卯月「このカードは、相手フィールドにオーバーレイユニットを持ったエクシーズモンスターがいる時……!」

卯月「自分の墓地のエクシーズモンスター1体を蘇生して、その相手モンスターのオーバーレイユニット1つを奪う!」

晶葉「なっ!?」


XG ORU1→0

ホープ ORU0→1



未央「これでXGのオーバーレイユニットがゼロに……という事は!」

楓「XGの効果を封じたわ!」


卯月「そしてオノマトピアの効果で、かっとビングカウンターが1つ点灯!」


オノマトピア 1かっとビング

ホープ 攻2500→2700


卯月「そして、ゴゴゴゴーストを召喚!」


《ゴゴゴゴースト/Gogogo Ghost》 †

効果モンスター
星4/闇属性/アンデット族/攻1900/守 0
このカードが特殊召喚に成功した場合、
自分の墓地の「ゴゴゴゴーレム」1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
その後、このカードは守備表示になる。
「ゴゴゴゴースト」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

ゴゴゴゴースト 攻1900→2100


卯月「ホープで、ギアギアギアXGを攻撃!」

卯月「ホープ剣スラッシュ!」


ホープ「ウオオオオオオオオオ!!」攻2700

XG「」ドカーン


晶葉「くっ……!」LP1800


卯月「そして、ゴゴゴゴーストで……ダイレクトアタック!」


ゴゴゴゴースト「ハアアアアアアアア!」攻2100


ズバアアアアアアアッ!!


晶葉「ああああああぁぁぁ……!!」LP0 ピー


MC「決着―――――――!!」

MC「互いに速攻型の戦術の織りなす攻防!」

MC「強力な攻撃が入り乱れる壮絶な乱打戦を見事制して……!」


MC「CGプロ島村卯月!ついに決勝進出――――――――!!」


ウオオオオオオオオオオオオオオ!!



莉嘉「やったー!!」

智絵里「すごい……すごい、卯月ちゃん!」

李衣菜「うおー!すごいロックなデュエルだー!!」

コナミ「ふぅ……」

楓「あら?コナミ君……今ホッとしましたね?」

未央「ほんとだ!『今の卯月なら絶対大丈夫だ!(キリッ』なんて言ってた癖にー!」

コナミ「なっ、別にそんなんじゃねーよ」

コナミ「まぁ、ガガガガードナーが出せる事に気付くかどうか、ちょっと冷や冷やしたけどな」

コナミ「それに……」

未央「?」

コナミ「アイツ、何だかんだで来るとこまで来ちまったんだなーと思ってさ」

未央「……そだね」

モバP「ああ……」

モバP「とうとう……卯月がDLCの決勝に……!」



卯月「晶葉ちゃん……ありがとうございましたっ!」

晶葉「ああ、素晴らしい攻撃だった……フフ、助手が惚れ込んだのも分かる」

卯月「そんな……えへへ」

晶葉「しかし、負けてしまったか……」

晶葉「遠のいてしまったなぁ……デュエルディスク」

卯月「へ?」

晶葉「ん、ああ……優勝したら買ってもらえる約束だったんだ、デュエルディスク」

卯月「えっ?でゅ、デュエルディスクをですか?」

晶葉「何だその反応は、デュエルディスクは高額なんだぞ?それも最新式を頼むつもりだったしな」

卯月「で、でも、デュエルライブではデュエルディスクは支給されるじゃないですか」

晶葉「私の目的は研究だ、デュエルディスクの部品はどうも代用できるパーツが少なくてな……」

晶葉「実は今、現在の電動デュエルディスクを全く新しいエネルギーで動かせないか研究中なんだ」

晶葉「これが実現すれば今のソリッドビジョン技術はもっと高度なものになるだろう」

晶葉「それどころか、現在の物理法則をひっくり返す程の……」ペラペラ

卯月「は、はぁ……」

卯月(何だかこの時が一番ウキウキしてるような……)

晶葉「ふぅ……だが負けてしまったものは仕方がない」

晶葉「デュエルディスクはひとまず諦めるとするか」

晶葉「何せ、研究は機材でなく気合いだからな!」

卯月「ふふっ、はい、頑張ってください!」

卯月「あっでも、もう部品を勝手にとったりしちゃダメですよ?」

晶葉「む、それは善処するとしよう」

晶葉「……次は決勝か」

晶葉「ここまで来たんだ、優勝する気以外ないんだろう?」

卯月「……もちろんですっ!」

晶葉「フフ……ならば君がどんなデュエルをするか、楽しみにさせてもらうよ」

卯月「はいっ、頑張りますっ!」


…………
………
……


卯月「はぁ……終わって気付いたら心臓すごいバクバクしてました……」

卯月「よかった……ガガガガードナー出てくれてホントによかったよぉ……」

卯月「……でも、ここまで来ちゃったんだ」

卯月「後1回……1回勝てば……!」


未央「しまむー!」

卯月「み、未央ちゃん!」

未央「うん、まずは決勝進出おめでと!」

卯月「ありがとうございますっ、見ててくれたんですね!」

未央「へへ、当ったり前でしょ!」

卯月「それで、どうしてこんなところに……?」

未央「あ、そうだった!あのね、もうすぐしぶりんとみくにゃんのデュエル始まるって!」

卯月「えっ、も、もうですか!?」

未央「うん!だけど今から急げば、途中からでも見られるかも!」

未央「どっちかが決勝の相手になる訳だし、ちょっとでも見といた方がいいと思ってさ!」

卯月「そ、そうですね……分かりました、見に行きましょう!」

未央「おっけー!それじゃレッツゴー!」


タッタッタッ……


卯月(凛ちゃんにみくちゃん、勝った方が私の……!)


…………
………
……


卯月「つ、着きました!」

未央「始まってからまだそんなに経ってないはず!」

未央「今どっちが勝って……!」


ズガアアアアアアアアアアン……!


未央「!」

卯月「嘘……!」


MC「けっ……決着ゥ――――――!!」

MC「ま、まさに圧倒!ひと時の反撃をも許さぬ怒涛の攻撃が炸裂!」

MC「280プロの新鋭、前川みくを全く寄せ付けず……」


MC「961プロ渋谷凛!決勝進出だぁ――――――!!」


凛「みく……」

みく「にゃはは……負けちゃったにゃ」

みく「流石は凛チャンだにゃ、もうちょっと勝負になると思ったんだけどにゃあ」

みく「でも……あそこまでされたら、仕方ないにゃ」

凛「あ、あの……みく」

みく「凛チャン?」

凛「……ごめん」

みく「……凛チャンは優しいんだね」

凛「えっ?」

みく「でも、もしみくに申し訳ないなんて思ってるなら……それは違うよ」

みく「こういうのは、どうしても勝つ方と負ける方に別れちゃう」

みく「だからみくは一生懸命やったにゃ、それに凛チャンも」

みく「これは……正々堂々デュエルした結果なの」

凛「っ……!」


みく「だからみくはこの結果を受け入れるし、謝ってほしくなんかない」

みく「だから凛チャンは、もっと胸を張って前に進んでほしいな」

凛「……うん、分かった」

凛「ごめん……私が、間違ってた……」

みく「ふふっ、ううん!決勝進出おめでとにゃ!」

みく「卯月チャンにリベンジするつもりだったけど、ここは凛チャンに譲るにゃ!」

みく「決勝戦、みくの分までファイトにゃ!」ニコッ

凛「……ありがとう、みく」


凛「…………」


MC「これにて、準決勝の全てのデュエルが終了しました!」

MC「デュエルライブカーニバル!今回の決勝戦を戦うのは……」



MC「CGプロ、島村卯月!そして……961プロの渋谷凛だぁ―――――!!」

今回はここまでです。

コンマイ語難しすぎィ!
XGとガガガガードナーのくだり、理屈が正しいか実はあまり自信ないんですが
事務局にあの状況でガガガガードナーが出せる事は確認しましたので、処理は間違ってないと思います。

それでは、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

…………
………
……

モバP「凛……来たか」

卯月「すごい……」

コナミ(最初に卯月とデュエルした時よりもずっと強くなってる……)

コナミ(でも攻撃力なら渡り合えるはずだ)

李衣菜「……とうとう来ちゃったね」

楓「ええ……」

智絵里「卯月ちゃんと……凛ちゃんのデュエル……」

モバP「卯月、時間はあるけど準備しとくようにな」

卯月「は、はいっ!」

モバP「それから……」

卯月「……大丈夫です、プロデューサーさん」

卯月「凛ちゃんも、ちゃんと分かってます……お互いに、全力でデュエルします」

モバP「……ああ、期待してるぞ」ニッ

卯月「はい……それから、コナミさん」

コナミ「ん?」


卯月「……最初コナミさんに出会った、あの日」

卯月「あの時は、こんな舞台に立てるなんて思ってもみませんでした」

卯月「それも、DLCの決勝を戦うなんて」

コナミ「でも今お前はそこに立ってる……それは、お前自身の力で」

卯月「それでも、戦い方を教えてくれたのはコナミさんです……だから」

卯月「次の決勝戦……コナミさんに、私の出来る限りの最高のデュエルを見せますからっ!」

コナミ「俺を楽しませる位のデュエル、って事か」

卯月「えへへ……それが、私が出来るコナミさんへの最高の恩返しかなって思って……」

コナミ「……分かった、まぁ期待せずに待っとくよ」

卯月「はいっ!……期待せずにって何ですか~!」

モバP「フフ……そういえば、未央は?」

李衣菜「決勝まで時間あるから、スタジアムの中ブラブラしてくるって」

モバP「そうか、落ち着かないヤツだなぁ」

卯月「えへへ、未央ちゃんらしいですけどね」


…………
………
……

未央(はー……やっぱデカいなぁ、このスタジアム)

未央(私も、こんなとこでデュエルしてみたいな……)

未央(……それにしても)

未央(しまむーにしぶりん……すごかったな)

未央(……ホントに、追いつけるのかな)

未央(…………)

未央(……いやいやいや!何弱気になってるんだい未央ちゃん!)

未央(ゆっくりでもいいから、私らしくまっすぐに進むって決めたじゃん!)

未央(プロデューサーも、コナミんも、待っててくれてる)

未央(私はまだまだこれから……だよね!)

未央「よしっ」

未央(あんまり感傷にふけっちゃうのもガラじゃないし)

未央(そろそろ、皆の所に……)




「ふざけないで!!」




未央「!?」

未央「今の声……!」






黒井「……こんなところまで連れ出したかと思えば、何を熱くなっている」

凛「とぼけないでよ……アンタ私のデュエルディスクに何したの!?」


未央(やっぱりしぶりん!それにあの人……!)

未央(な、何?何揉めてるんだろ……)


凛「……1回戦、最初妙にいい手札が揃ったと思った」

凛「最初から理想に近い動きが出来たし、次もこの調子でいければって……」

凛「でもその次のみくとのデュエル……」


凛「1回戦と初手の内容が全く同じだった!カードの順番まで……1ターン目にドローするカードだって!」


未央(……!それって!)


凛「ねぇ、アンタがやらせたの!?」

黒井「…………」

凛「答えてよ!」


黒井「……フン、そんな事か」

凛「そんな事……!?」

黒井「決まっているだろう……対戦相手のデュエルディスクに細工できるとすれば、手札を事故らせる位しかできん」

黒井「お前の対戦に限って対戦相手にまともな動きがなければ、観客も不自然に思うだろう」

黒井「そしてお前に疑いが掛かる……対戦相手のデュエルディスクに細工か、もしくは根回しをしているのではないかとな」

黒井「しかしお前の手札を固定するならば、カードの出し方を多少変えていけばいい」

黒井「観客に手札の情報が見えている訳ではないからな……」

黒井「だからお前のデュエルディスクに細工した、特定のカードが初手に来るようにな……」

凛「どうして……どうしてそんな事……!」

黒井「…………」

凛「……アンタがデュエル嫌いなのは分かってた」

凛「私の事を、駒のようにしか思ってない事も」

凛「私だってアンタを心の底から信用してる訳じゃない……961プロにも、私が上に行くために利用してやるってつもりで入った」

凛「でも、アンタは私にいろんな事を教えてくれた……」

凛「こんな大舞台にだって出れる位に、私を成長させてくれた……ホントに、感謝してたのに……」

凛「私の実力は、私が成長した事は……それだけは認めてくれてると思ってたのに……!」


未央(しぶりん……)

黒井「……お前は何か勘違いしている」

黒井「私はお前を高く評価している、技術の面ももちろんだが……」

黒井「新たな技術を貪欲に自分のものにしようという姿勢、何事にも物怖じしない強かさ」

黒井「お前はトップに立つべき器だと、心の底から思っている」

凛「……だったら何で!」

凛「積み込み等、ポーカーや麻雀等のギャンブルの世界では常に行われている事だ」

黒井「たかがカードゲーム……何をそこまで熱くなる必要がある」

黒井「私はただ、お前の勝率を上げたにすぎん」

凛「本気で……言ってるの……?」

黒井「お前が確実に勝てるために当然の事をしたまでだ」

凛「私はそんな事してなんて頼んでない……!」

凛「こんな事して勝ったって……私は……!」

黒井「では凛、お前は何故棄権しなかった?」

凛「えっ……?」

黒井「準決勝……初手をドローした段階で気づいたはずだ」

黒井「デュエルディスクに細工がされている、とな」

黒井「だが何故、お前はここにいる……細工に気付きながら、何故棄権しなかった?」

凛「そ、それは……!」

黒井「お前の心の中にあったのは、デュエルディスクが細工されている事への罪悪感等ではない」

黒井「どうやって怪しまれずにカードを切るか、という事だったのではないか?」

凛「ち、違う!そんな……そんな事……!」

黒井「……フン、まぁいい」

黒井「お前がそこまで言うのなら、私から提案がある」

凛「提案……?」

黒井「次の決勝戦、デュエルディスクには何の細工もしない」

黒井「お前の実力で、島村卯月とデュエルさせてやる」

黒井「そして勝てれば、私は今後のお前の活動に一切手出ししないと約束しようではないか」

凛「手出しって……」

黒井「今回のデュエルディスクの件に準ずるような行為をしない、という事だ」

黒井「お前が本当に真剣勝負を望むのならな」

凛「……もし、負けたら?」

黒井「アイドルを辞めてもらう」


未央(えっ!?)


凛「…………!」

黒井「この間も言ったと思うが、私は頑なにお前の考えを否定するつもりはないのだ」

黒井「お前が勝ちさえすれば、私から言う事等何もない」

黒井「だがお前が自分の信念を優先し、それで負けるような事があれば……」

黒井「お前がステージに立つ事は2度とない」

黒井「それを、肝に銘じておいてもらおう」

凛「……分かった、それでいい」

凛「だから、もうあんな事しないで……」

黒井「いいだろう……決勝戦、素晴らしいデュエルを期待している」

凛「…………」



未央(しぶりんが……イカサマを……?)

未央(ち、違う……あのおじさんが勝手にやった事なのに……)

未央(しぶりんは悪くなんかない……なのに……)



未央(負けたら、アイドル辞めるって……)

一旦中断

…………
………
……


社長「おおー!ここだったか!ようやく見つけたよ」

ちひろ「よかったー、何とか間に合いましたね!」

モバP「社長!それにちひろさんも!」

莉嘉「2人ともおっそーい!」

社長「いやーすまんすまん、今日は是非応援に行こうと思ってたんだが」

社長「ちょっとのっぴきならない事情があってね……」

社長「いやしかし、決勝に間に合ってよかったよかった」

ちひろ「卯月ちゃん、本当に決勝まで残っちゃうなんて……」

モバP「ええ……本当によく頑張ってくれました」

社長「うむ……どうやら、早速始まるようだ」


MC「年に1度の祭典もいよいよ大詰め……」

MC「これより……栄光を手にするたった一人を決める戦い!」

MC「デュエルライブカーニバル……決勝戦を開始いたします!」


ウオオオオオオオオオオオオオオオ!!


MC「それでは、決戦に臨むファイナリスト2人をご紹介致しましょう!」


李衣菜「プロデューサーさん、あそこ!」

楓「2人とも入ってくるわ……!」


MC「何度劣勢に追い込まれようと、持前の勝負強さでひっくり返してきた!」

MC「この決勝の舞台で、その手に希望を掴みとれるか!」

MC「CGプロ、島村卯月!……そして!」

MC「ここまで圧倒的な実力でライバル達を退けてきた優勝候補!」

MC「ハンドレスコンボが勝利を手繰り寄せるか!」

MC「961プロ、渋谷凛の登場だぁ―――――――!!」


ワアアアアアアアアアアアア……!!


卯月「とうとう……決勝まで来ちゃいましたね」

凛「……うん」

卯月「あのオーディションの日……最初にデュエルした時は、凛ちゃんに全然敵いませんでした」

卯月「でも、何とか私なりに強くなって……こうやって、凛ちゃんと一緒のステージに立つ事が出来ました」

卯月「凛ちゃんともう一回戦うっていう約束、守れてよかったです……えへへ」

卯月「今日は一緒に会場の皆さんを……」

凛「卯月」

卯月「えっ?」

凛「……負けないから」

卯月「……凛、ちゃん?」

凛「…………」スタスタ…


モバP「…………」

社長「やはり、複雑かね?」

モバP「社長……」

モバP「……いえ、これは2人のデュエルですから」

モバP「俺は……見守るだけです」

社長「きっと、あの2人なら素晴らしいデュエルを見せてくれるよ」

社長「終わったら、目一杯褒めてあげなさい……2人ともね」

モバP「……はい」


ちひろ「とうとう始まっちゃうのね……」

智絵里「2人とも……頑張って……」

莉嘉「どきどき……」

未央「…………」

コナミ「どうした未央?何か随分おとなしいな」

未央「う、ううん!ちょっと緊張しちゃって……」

コナミ「そっか、まぁ決勝だもんな」

未央「うん……」

未央(どうしよう……もうすぐ決勝始まっちゃう)

未央(しぶりんがイカサマさせられてたって……だ、誰かに言わなきゃ!)

未央(だけど言ったら、もしかしたらしぶりんは……)

未央(うぅ……でもこのまま黙ってる訳にもいかないし……)

未央(それに、しぶりんが負けても結局アイドル辞めなくちゃいけないじゃん……!)

未央(かと言って、しまむーにわざと負けてなんて言える訳ないよ!)

未央(どうしよう……どうしよう……!)



MC「シンデレラガールへの階段を突き進むのは、果たしてどちらか!?」

MC「たった一つの栄光を賭けて、いざ!運命の決勝戦……!」


MC「デュエル開始イィ―――――!!」


卯月凛「「デュエル!」」


モバP「とうとう始まった……!」

未央(は、始まっちゃった……)

卯月「いきます!私のターン……ドロー!」手札6

卯月「……モンスターをセット、カードを1枚伏せて終わりです」

凛「……私のターン!」手札6

凛「…………」

凛(手札の積み込みは……されてないみたいだね)

凛「……ダーク・グレファーを召喚!」


《ダーク・グレファー/Dark Grepher》 †

効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1700/守1600
このカードは手札からレベル5以上の闇属性モンスター1体を捨てて、
手札から特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度、手札から闇属性モンスター1体を捨てる事で、
自分のデッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る。

ダーク・グレファー 攻1700


凛「効果発動!1ターンに1度、闇属性モンスター1体を手札、デッキから1体墓地へ送る!」

凛「私は手札からインフェルニティ・リベンジャー、デッキからインフェルニティ・デーモンを墓地へ!」

凛「ダーク・グレファー!セットモンスターを攻撃!」


ダーク・グレファー「…………!」攻1700


ガキン!


ゴゴゴゴーレム「ゴゴッ!」守1500


《ゴゴゴゴーレム/Gogogo Golem》 †

効果モンスター
星4/地属性/岩石族/攻1800/守1500
(1):守備表示のこのカードは、1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。


卯月「ゴゴゴゴーレムは守備表示の時、1ターンに1度戦闘では破壊されない!」

凛「……私はカードを3枚伏せ、ターンエンド」


MC「序盤は両者共に静かな立ち上がり!」

MC「果たして先に動くのはどちらなのか―――!?」


卯月LP8000 手札4
フィールド ゴゴゴゴーレム 伏せ1 
凛 LP8000 手札1
フィールド ダークグレファー 伏せ3

今回はここまでにしときます。

それでは読んでくださった方、ありがとうございました。

卯月「私のターン!」手札5

卯月「BF-精鋭のゼピュロスを召喚!」


《BF-精鋭のゼピュロス/Blackwing - Zephyros the Elite》 †

効果モンスター
星4/闇属性/鳥獣族/攻1600/守1000
「BF-精鋭のゼピュロス」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドの表側表示のカード1枚を持ち主の手札に戻して発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚し、自分は400ダメージを受ける。

ゼピュロス 攻1600


卯月「そして、エクシーズ・チェンジ・タクティクスを発動!」


《エクシーズ・チェンジ・タクティクス/Xyz Change Tactics》 †

永続魔法
自分フィールド上に「希望皇ホープ」と名のついた
モンスターがエクシーズ召喚された時、
500ライフポイントを払い、このカードの効果を発動できる。
デッキからカードを1枚ドローする。
「エクシーズ・チェンジ・タクティクス」は
自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。


社長「これは……」

コナミ「……卯月が動く!」


卯月「いきます!レベル4のゴゴゴゴーレムと、精鋭のゼピュロスでオーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!出でよ……No.39!希望皇ホープ!」


《No.39 希望皇ホープ/Number 39: Utopia》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
レベル4モンスター×2
(1):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
(2):このカードがX素材の無い状態で
攻撃対象に選択された場合に発動する。
このカードを破壊する。

ホープ 攻2500


卯月「ホープのエクシーズ召喚成功時に1枚ドローできる!」LP7500手札4

凛「その効果にチェーンして、トラップ発動!サンダー・ブレイク!」


《サンダー・ブレイク/Raigeki Break》 †

通常罠
(1):手札を1枚捨て、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。


凛「手札を1枚捨てて、ホープを破壊する!」手札0

卯月「させません!永続トラップ、ナンバーズ・ウォール発動!」


《ナンバーズ・ウォール/Number Wall》 †

永続罠
自分フィールド上に「No.」と名のついたモンスターが存在する場合に発動できる。
このカードがフィールド上に存在する限り、
お互いのフィールド上の「No.」と名のついたモンスターは、
カードの効果では破壊されず、
「No.」と名のついたモンスター以外との戦闘では破壊されない。
自分フィールド上の「No.」と名のついたモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。


卯月「このカードがある限り、No.はNo.との戦闘でしか倒せない!」

凛「っ……!」


卯月(今の段階じゃこれ以上の展開は不可能……ここは!)

卯月「バトルフェイズ……ホープでダーク・グレファーを攻撃!」


ホープ「ハアッ!」攻2500

ダーク・グレファー「」ズバーン


凛「く……」LP7200


智絵里「まずは卯月ちゃんが先制……」

李衣菜「でも、さっきのサンダー・ブレイクで凛ちゃんのハンドレスが完成してる!」


凛「この瞬間、墓地のインフェルニティ・リベンジャーの効果発動!」


《インフェルニティ・リベンジャー/Infernity Avenger》 †

チューナー(効果モンスター)
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードが墓地に存在し、自分の手札が0枚の場合、
「インフェルニティ・リベンジャー」以外の自分フィールド上のモンスターが
相手モンスターとの戦闘によって破壊され自分の墓地へ送られた時、
このカードを墓地から特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したこのカードは、
その戦闘によって破壊された自分のモンスターの元々のレベルと同じレベルになる。

リベンジャー 守0


凛「戦闘によって自分のモンスターが破壊された時、手札が0ならば墓地のこのカードを特殊召喚できる!」

凛「そしてこの効果で特殊召喚に成功した時、このカードのレベルは戦闘で破壊されたモンスターと同じになる!」


リベンジャー ☆1→☆4


卯月「……ターンエンドです」



凛(攻撃を2回まで防ぐホープに、ホープを守るナンバーズ・ウォール……)

凛(早く何とかしなくちゃ、どんどん卯月のペースになる)

凛(勝つ……何が何でも!)

凛「私のターン!」手札1

凛「カードを1枚セット、そして……」

凛「リバースカードオープン!リビングデッドの呼び声!」


《リビングデッドの呼び声/Call of the Haunted》 †

永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。


凛「私は墓地のインフェルニティ・デーモンを特殊召喚!」


《インフェルニティ・デーモン/Infernity Archfiend》 †

効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守1200
(1):手札が0枚の場合にこのカードをドローした時、
このカードを相手に見せて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「インフェルニティ」カード1枚を手札に加える。
この効果は自分の手札が0枚の場合に発動と処理ができる。

インフェルニティ・デーモン 攻1800


莉嘉「き、来た!」

楓「インフェルニティ・デーモン……!」

モバP「ハンドレスコンボが始まる!」


凛「そしてインフェルニティ・デーモンが特殊召喚に成功した時、手札が0ならデッキからインフェルニティカード1枚をサーチできる!」

凛「私が加えるのは……インフェルニティ・ガン!そのまま発動するよ!」


《インフェルニティガン/Infernity Launcher》 †

永続魔法(制限カード)
1ターンに1度、手札から「インフェルニティ」と名のついた
モンスター1体を墓地へ送る事ができる。
また、自分の手札が0枚の場合、
フィールド上のこのカードを墓地へ送る事で、
自分の墓地の「インフェルニティ」と名のついた
モンスターを2体まで選択して特殊召喚する。


凛「そしてレベル4のインフェルニティ・デーモンに、レベル4になったインフェルニティ・リベンジャーをチューニング!」

☆4+☆4=☆8

凛「シンクロ召喚!現れよ……煉獄龍 オーガ・ドラグーン!」


《《煉獄龍 オーガ・ドラグーン/Void Ogre Dragon》 †

シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守3000
闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の手札が0枚の場合、1ターンに1度、
相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

オーガ・ドラグーン 守3000


卯月(凛ちゃんのエースモンスター……!)


凛「更に手札が0の時、フィールドのインフェルニティ・ガンを墓地に送る事で、墓地のインフェルニティ2体を特殊召喚できる!」

凛「インフェルニティ・デーモンと、インフェルニティ・リベンジャーを特殊召喚!」


デーモン 攻1800

リベンジャー 守0


凛「そしてデーモンが特殊召喚に成功した事で、私はインフェルニティ・ネクロマンサーをサーチする!」

凛「インフェルニティ・ネクロマンサーを召喚!」


《インフェルニティ・ネクロマンサー/Infernity Necromancer》 †

効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 0/守2000
このカードは召喚に成功した時、守備表示になる。
また、自分の手札が0枚の場合、このカードは以下の効果を得る。
1ターンに1度、自分の墓地から「インフェルニティ・ネクロマンサー」以外の
「インフェルニティ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。

ネクロマンサー 攻0→守2000


凛「レベル4のデーモンとレベル3のネクロマンサーに、レベル1のリベンジャーをチューニング!」

☆4+☆3+☆1=☆8

凛「シンクロ召喚!出でよ……ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン!」


《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン/Hundred Eyes Dragon》 †

シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
闇属性チューナー+チューナー以外の悪魔族モンスター1体以上
1ターンに1度、自分の墓地に存在するレベル6以下の
闇属性の効果モンスター1体をゲームから除外して発動する事ができる。
このカードはこのターンのエンドフェイズ時まで、
この効果を発動するためにゲームから除外した効果モンスターと
同名カードとして扱い、同じ効果を得る。
また、このカードが破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから「地縛神」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

百目龍 攻3000


卯月「ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン……?」

凛「ワンハンドレッド・アイ・ドラゴンは墓地のレベル6以下の闇属性モンスター1体を除外し、その効果をコピーする!」

凛「コピーするのは、インフェルニティ・ネクロマンサー!」


コナミ「ネクロマンサーは手札が0枚の時、インフェルニティを蘇生できる……!」

ちひろ「という事はまた……!」


凛「インフェルニティ・ネクロマンサーとなったワンハンドレッド・アイ・ドラゴンの効果!」

凛「再び蘇れ……インフェルニティ・デーモン!」


インフェルニティ・デーモン 攻1800


凛「そして特殊召喚に成功したので、私はインフェルニティ・ブレイクを手札に加える……そしてカードを1枚セット!」


MC「ああっと―――!?ここで渋谷凛のハンドレスコンボが炸裂!」

MC「ワンハンドレッド・アイ・ドラゴンとオーガ・ドラグーン!2体のドラゴンが並び立った――――!!」


凛「……ターンエンド」

凛(よし……これで卯月を崩す!)


ちひろ「……なんで、攻撃しないのかしら?破壊出来なくてもダメージは通るはず、ですよね?」

コナミ「今ホープのユニットになっているのはゴゴゴゴーレムと精鋭のゼピュロス……どちらも墓地で真価を発揮するカード」


凛(下手に攻撃したら効果を発動されてあの2体を墓地に落とされてしまいかねない……)

凛(ここは次のターンまで待つ……!)


卯月LP7500 手札4
フィールド ホープ ナンバーズ・ウォール エクシーズ・チェンジ・タクティクス 
凛 LP7200 手札0
フィールド 煉獄龍 百目龍 インフェルニティ・デーモン 伏せ3 リビングデッドの呼び声


卯月「私のターン……ドロー!」手札5

凛「アンタのスタンバイフェイズに、インフェルニティ・ブレイクを発動!」


《インフェルニティ・ブレイク/Infernity Break》 †

通常罠
自分の手札が0枚の場合に発動できる。
自分の墓地の「インフェルニティ」と名のついた
カード1枚を選択してゲームから除外し、
相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。


凛「ナンバーズ・ウォールを破壊!」


ナンバーズ・ウォール「」バリーン


卯月(これでもう、ホープを守る事は出来ない……)

卯月(それに凛ちゃんのオーガ・ドラグーンで、1ターンに1度はこっちの魔法・罠が不発……)

卯月(凛ちゃんの伏せは後2枚……だけど、オーガ・ドラグーンを野放しにしてたらどんどん不利になっちゃう)

卯月(ここで……攻め込むしかない!)

卯月「魔法カード、精神操作を発動!」


《精神操作/Mind Control》 †

通常魔法(制限カード)
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
このターンのエンドフェイズ時まで、選択したモンスターのコントロールを得る。
この効果でコントロールを得たモンスターは攻撃宣言できず、リリースする事もできない。


卯月「相手モンスター1体のコントロールを奪う!」

卯月「私が選択するのは……オーガ・ドラグーン!」

凛(っ……!ここは、無効にするしか……!)

凛「オーガ・ドラグーンの効果発動!1ターンに1度、相手の魔法・罠カードの発動を無効にする!」


精神操作「」バリーン


MC「渋谷凛!相手の魔法・罠をことごとく無力化していく―――!!」


卯月(でも……これでいい!)

卯月「更に魔法カード、テラ・フォーミングを発動!」


《テラ・フォーミング/Terraforming》 †

通常魔法
デッキからフィールド魔法カード1枚を手札に加える。


卯月「私がサーチするのは、希望郷-オノマトピア-!」


《希望郷-オノマトピア-/Onomatopia》 †

フィールド魔法
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
自分フィールドに「希望皇ホープ」モンスターが特殊召喚される度に、
このカードにかっとビングカウンターを1つ置く。
(2):自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、
このカードのかっとビングカウンターの数×200ポイントアップする。
(3):1ターンに1度、このカードのかっとビングカウンターを2つ取り除いて発動できる。
デッキから「ズババ」、「ガガガ」、「ゴゴゴ」、「ドドド」
モンスターの内いずれか1体を特殊召喚する。


卯月「行きます!私はホープ1体をエクシーズチェンジ!」

卯月「姿を変え、現れよ!SNo.39! 希望皇ホープONE!」


《SNo.39 希望皇ホープONE/Number S39: Utopia Prime》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2510/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上に
このカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
自分のライフポイントが相手より3000ポイント以上少ない場合、
このカードのエクシーズ素材を3つ取り除き、
ライフポイントを10ポイントになるように払って発動できる。
相手フィールド上の特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、ゲームから除外する。
その後、この効果で除外したモンスターの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える。

ホープONE 攻2510


卯月「さらに1枚ドロー!」LP7000手札4


オノマトピア 1かっとビング


卯月「そして、ゴブリンドバーグを召喚!」


《ゴブリンドバーグ/Goblindbergh》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1400/守 0
このカードが召喚に成功した時、
手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる。
この効果を使用した場合、このカードは守備表示になる。

ゴブリンドバーグ 攻1400



卯月「ゴブリンドバーグの効果!召喚に成功した時、下級モンスター1体を手札から特殊召喚できる!」

卯月「ドドドドライバーを特殊召喚!」


《ドドドドライバー/Dododo Driver》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1800/守 200
このカードが「ドドド」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚されたターン、
自分フィールド上の「ドドド」と名のついたモンスター1体を選択し、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
この効果は1ターンに2度まで使用できる。
●選択したモンスターのレベルを1つ上げる。
●選択したモンスターのレベルを1つ下げる。

ドドドドライバー 守200

ゴブリンドバーグ 攻1400→守0


卯月「レベル4のゴブリンドバーグと、ドドドドライバーでオーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!再び現れよ!希望皇ホープ!」


ホープ攻2500


卯月「1枚ドロー!」LP6500手札3


オノマトピア 2かっとビング


卯月「そして、エクシーズチェンジ!来て……CNo.39! 希望皇ホープレイ!」


《CNo.39 希望皇ホープレイ/Number C39: Utopia Ray》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上に
このカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
自分のライフポイントが1000以下の場合、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、
エンドフェイズ時までこのカードの攻撃力を500ポイントアップして
相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力を1000ポイントダウンする。

ホープレイ 攻2500


卯月「さらに1枚ドロー!」LP6000手札4


楓「ホープの連続エクシーズ召喚……!」

智絵里「これで卯月ちゃんの手札が回復して……」

コナミ「いや、狙いはこれだけじゃない……」


オノマトピア 3かっとビング


卯月「今オノマトピアのカウンターは3つ!よってモンスターの攻撃力を600アップします!」


ホープONE 攻2510→3110

ホープレイ  攻2500→3100


コナミ(フィールド魔法による攻撃力の底上げ……これが卯月の狙い!)


凛(しまった……!あの時の精神操作は囮……!)


卯月「ホープONE!ワン・ハンドレッドアイ・ドラゴンを攻撃!」


ホープONE「フッ!」攻3110


凛(でもまだまだ!)

凛「トラップ発動!次元幽閉!」


《次元幽閉/Dimensional Prison》 †

通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時、
攻撃モンスター1体を選択して発動できる。
選択した攻撃モンスターをゲームから除外する。


凛「攻撃してきたモンスターをこれで除外……」

卯月「速攻魔法……ランクアップマジック!クイック・カオス!」


《RUM-クイック・カオス/Rank-Up-Magic Quick Chaos》 †

速攻魔法
(1):「CNo.」モンスター以外の自分フィールドの「No.」Xモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターよりランクが1つ高く、同じ「No.」の数字を持つ「CNo.」モンスター1体を、
対象のモンスターの上に重ねてエクストラデッキからX召喚する。


凛「なっ!?」

卯月「私はホープONEをランクアップします!これで対象を失った次元幽閉は不発!」


卯月「ランクアップ!エクシーズ・チェンジ!」

卯月「現れよ……CNo.39!希望皇ホープレイV!」


《CNo.39 希望皇ホープレイV/Number C39: Utopia Ray V》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/戦士族/攻2600/守2000
レベル5モンスター×3
このカードが相手によって破壊された時、
自分の墓地のエクシーズモンスター1体を選択して
エクストラデッキに戻す事ができる。
また、このカードが「希望皇ホープ」と名のついた
モンスターをエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを破壊し、
破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

ホープレイV 攻2600


オノマトピア 4かっとビング


卯月「ホープレイV!引き続きワン・ハンドレッドアイ・ドラゴンを攻撃!」


ホープレイV「オオオオオオオオオッ!!」攻3400

百目龍「」ドカーン


凛「っ……!」LP6800


卯月「さらにホープレイで、インフェルニティ・デーモンを攻撃!」


ホープレイ「ヌンッ!」攻3300

デーモン「」ズバーン


凛「あああっ……!」LP5300

凛「クッ……墓地のリベンジャーの効果……自身を特殊召喚する!」


リベンジャー 守0 ☆1→☆4


卯月「まだです!更にメインフェイズ2で、ホープレイVの効果!」

卯月「オーバーレイユニット一つを使い、相手モンスター1体を破壊し、攻撃力分のダメージを与える!」

凛「!」

卯月「オーガ・ドラグーンを破壊!Vブレードシュート!」

凛「しまっ……!」


ホープレイV「ハアアアアアアアアアッ!!」


ドカアアアアアアアン……!!


凛「うあああああああっ!」LP2300


MC「ここでホープの猛攻が容赦なく迫る!」

MC「島村卯月!ハンドレスコンボによって出現した布陣を見事粉砕した!」

MC「対して渋谷凛、次の攻撃を防ぐ手立てがなければ後が無くなってしまうぞ――――!?」


凛「くっ……!」

凛(しまった……ここまでやられるなんて……)

凛(でも、フィールドにはまだリベンジャーがいる……)

凛(ひとまず、墓地のカードを確認して……)


凛「あっ……!」


凛(あの時、墓地のこのカードを発動していれば……!)

凛(どうして、よりによってこんな時にこんなミスを……!)






黒井(CGプロ、島村卯月……フン、思ったよりやるようだ)

黒井(しかし、今の凛は少々浮足だっているようだ)

黒井(あのインフェルニティ・ブレイク……あのタイミングでなくとも、もう少し状況を見て破壊すべきカードを選ぶ事もできたはず)

黒井(やはり、あの件で冷静さを欠いてしまったか……)

黒井(だが……ここまで、だな)




カチッ……



凛(卯月の場には攻撃力3000以上のホープが2体……)

凛(次を防げなければ……負ける……!)


お前がステージに立つ事は2度とない


凛(……違う、負ける訳にはいかない!)

凛(引くしかない……何でもいい……)

凛(この状況を凌ぐ1枚を……!)


シャカ……


凛「えっ?」


シャカシャカシャカシャカ……


凛「な、何で……!」

凛(デュエルディスクが……勝手に……!?)


カシンッ


凛「…………!」

凛(今の動き、デッキトップが……!)


凛(……まさか!)


黒井「…………」

今日はここまでです。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

MC「……どうしたのでしょうか?渋谷凛、カードをドローしようとしません」

MC「何かアクシデント発生でしょうか?」


智絵里「凛ちゃん、どうしちゃったのかな……?」

莉嘉「何か考え事かな?」

コナミ「いや、どこか様子がおかしい……」

李衣菜「でも追い込まれたって言っても、まだフィールドにチューナーもいるし……」

楓「そうね……まだ負けが確定したような状況ではないわ」

未央「……違うよ」

李衣菜「えっ?」

未央「負けられないんだよ……絶対に……」

李衣菜「いや、そりゃあそうだろうけどさ……」

未央「違う!だって……このデュエルに負けたら、しぶりんは……!」

未央「負けたら……終わっちゃうんだよ……」

モバP「未央、それはどういう……」

未央「っ……」

モバP「未央……?」

未央「プロデューサー、ごめんっ……」ポロ…

未央「私っ、どうすればいいか分かんなくて……」ポロポロ

智絵里「み、未央ちゃん……!?」オロオロ

ちひろ「お、落ち着いて未央ちゃん!一体何があったの?」

凛(デッキトップが……操作された……)

凛(……ダメだ、こんなの)

凛(私はこんな勝ち方、望んでない……)

凛(サレンダーしなきゃ……)

凛(……でも)

凛(本当にトップが操作されているとしたら……次に引くカードは恐らく……)


《インフェルニティ・デーモン/Infernity Archfiend》 †

効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守1200
(1):手札が0枚の場合にこのカードをドローした時、
このカードを相手に見せて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「インフェルニティ」カード1枚を手札に加える。
この効果は自分の手札が0枚の場合に発動と処理ができる。


凛(インフェルニティ・デーモン……)

凛(このカードをドローすれば、まだ逆転の可能性は十分ある……)

凛(……勝てるかも、しれない)

凛(勝たなきゃ……だけど……!)

スタッフ「渋谷さん、どうしましたか?」

凛「あ、あの……」

スタッフ「……デュエルディスクの件なら、問題ありません」ボソッ

凛「っ!」

スタッフ「黒井社長から、お話は伺ってます」

スタッフ「この事が公になる事はありません」

スタッフ「……デュエルを続けてください」

黒井(あの時、お前は答えられなかった……細工に気付きながら、デュエルを続け勝利した理由を)

黒井(そして今も、約束を破った私への憤りよりも、頭を巡っている事だろう)

黒井(操作されたデッキトップ……しかしこれを引けば、まだ自分に勝機があるのではないか、と)

黒井(……凛、どうして私がお前に目を付けたと思う?)

黒井(もちろん、歌やダンス、表現力……様々な才能を持っていた事もある)

黒井(だが、お前にはそれ以上に重要な資質が備わっていた)


黒井(勝利へ突き進むための貪欲さ……その意思の強さ……)


黒井(その勝ちたいという純粋な気持ち、それが私が一番求めていたものだ)

黒井(だが凛……勝ち続け頂点に立つためには、犠牲にせねばならないものもある)

黒井(それが例え、自分の信念を曲げる事になってもな)


凛「っ……!」


黒井(お前も理解しているはずだ……どんな事をしてでも勝つしかないと)

黒井(今トップに置かれているインフェルニティ・デーモンをドローする……)

黒井(今の自分にはそれしか選択肢がないと……だが、それでいい!)

黒井(勝つために不要なものは全て捨てろ)

黒井(そして引き込め……その悪魔を!)


モバP「……未央、本当なのか?」

智絵里「嘘……」

楓「凛ちゃんが、イカサマを……?」

未央「うん……あの人が仕込んでたって……」

未央「しぶりんは、それをやめさせるために……」

李衣菜「だからって、負けたらアイドル辞めろなんて……!」

莉嘉「そんなの……ないよ……!」

モバP「……未央、よく話してくれたな」

モバP(凛……)

モバP(どうしてそんな約束を……!)

コナミ「…………」

コナミ(アイツ……あの時、スタッフと何か話してやがった……)

コナミ(それに……)


必要ないな、既に凛の勝利は決まっている


コナミ「…………!」ギリッ



凛(……何やってるんだろう、私)

凛(全然デュエルに集中してなくて……それで無様にやられて……)

凛(挙句、こんな事してまで……まだ勝ちたいなんて思ってる……)

凛(私は……何て弱いんだろう……)

凛(プロデューサー……)


――
――――
――――――


モバP『また、うまくいかなかったのか?』

凛『カメラマンに注意されっぱなしだった……笑顔が不自然だって』

凛『だから向いてなかったんだよ、私にアイドルなんてさ』

モバP『そ、そんな事ないぞ!お前はきっとトップアイドルになれる!俺が保証する!』

凛『根拠は?』

モバP『こ、根拠か?うーん……』

モバP『ティン!と来たから!』

凛『ふふっ、何それ』

モバP『……ほら、笑えたじゃないか』

凛『あ……』

モバP『やっぱり凛の笑顔は最高だ、お前をスカウトして正解だった』

モバP『俺は皆に知ってほしいな、凛のそんな笑顔を』

凛『そんなの、都合よく出せないってば』

モバP『……じゃあ、こんなのどうだ?』

凛『こんなのって?』

モバP『自分自身がカッコいい!って思った瞬間を思い出すんだ、自然と笑顔になってこない?』

凛『……私、そんなにナルシストじゃないんだけど?』

モバP『何だ……結構大事な事なんだぞ?自分のいい所を見つけるっていうのは』

凛『そんなもんかな……?』

モバP『そうさ……なぁ、凛』


――――
―――
――


凛が自分自身をもっと好きになれたら

きっと、沢山の人が凛を好きになってくれるよ



凛(ごめん、プロデューサー)


…………!


凛(今のこんな私じゃ……)


凛…ゃ…!


凛(好きになんて……)



卯月「凛ちゃん!!」



凛「!!」


卯月「……!」ハァ…ハァ…


凛「卯月……?」

卯月「凛ちゃん、あの、大丈夫ですか?どこか具合でも悪いんですか?」

凛「えっ……?」

卯月「ご、ごめんなさい……凛ちゃん、どこか余裕がなさそうだったの気付いてたはずなのに……」

卯月「私が、もっとしっかりしてれば……」

凛「…………」

凛(そんな顔、しないでよ……)

凛(私、アンタを裏切ろうとしてるんだよ……?)

凛(卯月……どうしてアンタは……)

卯月「…………?」

凛「……ねぇ、卯月」

凛「最初にデュエルした後の事、覚えてる?」

卯月「え……?最初デュエルした後、ですか……?」

凛「あの時、アンタに聞きそびれてた事があったんだ……覚えてる?」


だ、大丈夫です!凛ちゃんのライバルとして早く同じ舞台に立てるように頑張りますから!

……だからその質問は、その時に聞かせてくださいね?


卯月「あ……あぁ!思い出しました!」

卯月「私が凛ちゃんのライバルとして同じ舞台に立てた時に、それを聞くって……」

卯月「でも、何で今それを……」

凛「…………」

卯月「凛ちゃん?」


凛「卯月は……どうしてそんなに楽しそうにデュエルできるの?」


卯月「えっ?」

凛「私は……今までずっと、勝ち続ける事しか考えてなかった」

凛「でも、卯月はどこか違う……」

凛「私は卯月みたいに、気楽にデュエルを楽しめない……」

凛(そして……そんな卯月が、羨ましかったのかもしれない……)

卯月「……えっと、その、うまく言えないですけど」

卯月「私だって、負けてもいいだなんて……思ってません」

凛「卯月……」

卯月「だけど、答えがあるとするなら……これが、私のデュエルだからです」

凛「卯月の……デュエル?」

卯月「……私にデュエルを教えてくれた人が、言ってたんです」

卯月「デュエリストの数だけ……それぞれのデュエルする理由があるんだって」

卯月「デュエルで友達を作ったり、負けたくないライバルが居たり、デュエルで人助けをしたり……」

卯月「いろんな人がいて、それがぶつかるからデュエルは面白くて……」

卯月「だから、デュエルは自由なものなんだって、そう教えてくれました」

凛「デュエルは……自由……」

卯月「だから、私は決めたんです」

卯月「アイドルとして、見ている人が自然と笑顔になれるように……私自身も、めいっぱい楽しんでデュエルしようって」

卯月「凛ちゃんからしたら、甘い考えだって思っちゃうかもしれません」

卯月「だけど……例え甘くったって、これが私のデュエルなんです」

卯月「凛ちゃんにだって、きっとあるんじゃないですか?デュエルする理由……」

凛「私にも……?」

卯月「……な、何て!あはは、私ったら何言っちゃってるんでしょう?」

卯月「今のアイドルにとって、デュエルするのは当然なのに……」

卯月「いきなりデュエルする理由なんて言われても、困っちゃいますよね!えへへ……」

凛(そう……デュエルする理由なんて、考えた事もなかった……)

凛(デュエルで勝ち続ける事……)

凛(それが、私に求められてるものだと思ってたから)

凛(……デュエルは自由、か)

凛(だから、楽しむ事は卯月のデュエルの形なんだね)


凛(……じゃあ、私は?)

凛(何だったっけ……このDLCで、私がやりたかった事は……)


ここまで来るのに出会ってきた多くの人達……

その人達を納得させられるように……

……強く成長できた私を、見せたいと思います


凛(じゃあ……私が見せたかった強さって何?)

凛(どんな事をしてでも、デュエルに勝つこと……?)


凛(……違う)


凛(私が……本当に見せたかった強さは……!)


莉嘉「どうしよう……さっきからずっとこのままだよ……」

コナミ「…………」スッ

楓「コナミ君?」

李衣菜「どこ行くの?」

コナミ「決まってるだろ……このデュエルを止める」

智絵里「だ、だけど、そんな事したら……!」

コナミ「いつまでもああさせとく訳にもいかないだろう」

コナミ「それに、多分今もデュエルディスクに細工されてる」

莉嘉「えっ!?」

未央「ど、どうして……!」

コナミ「遠目だから見え辛いけど、今のアイツの様子……」

コナミ「あれは、ドローするのを躊躇ってるっていうより、ドローするのを迷ってる感じだ」

コナミ「おそらく、凛のドロー前のタイミングでデッキトップを操作されてる」

コナミ「多分デッキトップはインフェルニティ・デーモン……」

コナミ「負けられない勝負の手前、凛はそれをドローするか迷っている」

コナミ「……自分の、アイドル生命が掛かってるんだからな」

コナミ「こんなデュエル……!」

モバP「……待ってくれ、コナミ」

未央「プロデューサー……」

コナミ「……止めるのか?」

モバP「いや……俺も行く」

コナミ「!」

ちひろ「そんな、プロデューサーさんまで!」

モバP「……行かせてください」

モバP「俺が、止めなきゃダメなんです……」

モバP「俺が……!」

ちひろ「プロデューサーさん……」

社長「君は自分が言ったことも忘れてしまったのか」

モバP「っ!」


社長「君は私にこう言ったはずだ」

社長「……これは2人のデュエルで、自分は見守るだけだと」

モバP「ですが……!」

社長「分かっている……だが、君は自分のアイドルにもっと自信を持つべきだ」

社長「君が見初めたアイドルは、そんなに弱いアイドルだったかね?」

社長「……見たまえ」

モバP「……!」

コナミ「あれは……」



凛「…………」スタスタ…

卯月「り、凛ちゃん……?」



MC「おおっと、渋谷凛選手、島村卯月選手におもむろに近づいていきます!」

MC「一体何があったのでしょうか?」



社長「どうやら、君達が出ていくにはまだ早いようだよ」


凛「……卯月」

卯月「…………?」

凛「このデッキ……シャッフルしてくれない?」

卯月「えっ?」

スタッフ「し、渋谷さん!」

凛「さっき、オートシャッフルが誤作動起こしちゃったみたいなんだ」

凛「これでカードの並びが変な事になったりしたら、公平性を欠くってヤツでしょ?」

凛「だから、ここは対戦相手にシャッフルしてもらうのが筋かなって思ってさ」

凛「ねぇ……これ位、別にいいよね?」

スタッフ「そ、それは……確かに相手の同意があれば構いませんが……」

凛「だってさ、はいっ」

卯月「り、凛ちゃんがいいなら……」

卯月「でも、シャッフルするだけなら凛ちゃんがやっても……」

凛「ううん、これは卯月にやってほしいんだ」

凛「……お願い」

卯月「……分かりました!私、気合い入れてシャッフルしちゃいます!」

凛「うん、よろしくね」

スタッフ「で、ですが……」

凛「それから、このデュエルディスク壊れてるんだけど?新しいの持ってきてよ」

スタッフ「えっ!?」

凛「アンタが何を吹き込まれたか分かんないけどさ……」

凛「ごめん、やっぱりこんなの……私がやりたい事じゃないんだ」

スタッフ「…………」

凛「悪いけど、あの人に伝えといて」

凛「私のデュエルは……アンタのものじゃないってさ」

スタッフ「……分かりました、お待ち下さい」


MC「ど、どうやら、渋谷凛選手のデュエルディスクに不具合が見つかったようです!」

MC「デュエルディスクの交換が終わり次第、デュエルを再開するぞ―――!」


黒井「何!?」

黒井(何故だ……ヤツもデッキトップがどのカードにすり替わったか気付いているハズ!)

黒井(どうしてみすみす勝機を逃すような真似をする!?)


モバP「凛……!」

社長「不具合、か……彼の言う通り、やはり細工はされていたようだね」

社長「でも彼女は、それに手を染めなかった」

社長「彼女は、選んだよ……島村君との真剣勝負を」

社長「そして、自分の力で勝ってみせると……その意思を伝えたんだ、今の自分の上司にね」

モバP(凛、お前は……そうか)

モバP(自分が決めた道は、簡単には曲げない……そういう子だったな)

モバP(ああ、そうだった……)

モバP(凛は……何も変わってなんかいないじゃないか)

モバP「……俺の出る幕じゃ、ないみたいですね」

モバP「コナミ」

コナミ「……ああ、分かってる」

コナミ「人の真剣勝負に水差すようなヤツは、デュエリストじゃない」


卯月「……はいっ、シャッフル終わりました」

凛「うん」

凛「……ごめんね、何か混乱させるような事になっちゃってさ」

卯月「そんな事ないです!凛ちゃんに何もないみたいで、安心しました!」

凛(何もない、か……)

凛「……ホントはね」

卯月「えっ?」

凛「本当は、さっきまで私はデュエルなんてしてなかったんだ」

卯月「デュエル……してなかった?」

凛「ちょっと、心の中でモヤついてた事があってさ」

凛「私は、デュエルの間……その事だけしか考えてなかった」

凛「デュエルの相手を……卯月の事を全然見てなかった」

卯月「凛ちゃん……」

凛「でも、今は大丈夫……もう、アンタの前で揺らいだりしない」

凛「私のデュエルで、卯月に勝ちにいくから」

凛「だから……よかったら、さ」


凛「これから……私と、デュエルしてくれる?」


卯月「…………!」

卯月「……はいっ、よろこんで!」ニコッ

凛「……ありがとう」

凛(私は、もう迷わない……)

凛(デュエルする理由なんて、今は分からない……だけど)

凛(だからこそ……せめて今は、私が出来る最高のデュエルをする!)

凛(それだけが、私の強さの証明なんだ!)

凛(大人の思惑なんて関係ない……誰にも邪魔させない……!)

凛(だって……これは、私と卯月だけのデュエルだから!)


MC「デュエルディスクの交換が終わったようだ!」

MC「追い込まれている渋谷凛!この状況をひっくり返せるか!」

MC「ライフが0にならない限り、デュエルの行方はまだ分からない!!」

MC「このデュエルの先に、果たしてどんなドラマが待っているのか―――――!?」



凛「さぁ……始めよう、卯月!」

凛「他の誰のものでもない……私達だけのデュエルをさ!」

卯月「はいっ!」


MC「デュエル!再開だぁぁ―――――!!」


卯月凛「「デュエル!」」

今回はここまでです。

読んでくださった方、ありがとうございました。


李衣菜「凛ちゃん……デュエルを続ける気なの?」

智絵里「で、でも……」

未央「……そっか」

未央(もう、止まるつもりはないんだね……しぶりん)

智絵里「未央ちゃん?」

未央「……しぶりんがデュエルを続ける事を選んだならさ」

未央「もう、私たちは出来る事を全力でやるしかないと思う」

李衣菜「今……私達が出来る事、か……」

智絵里「それって……!」

莉嘉「そんなの……一つしかないっしょ!」

未央「……うんっ!」

未央「しぶりん!頑張れ―――!!」

李衣菜「ロックな展開、期待してるよ!!」

智絵里「う、卯月ちゃんも、負けないで……!」

莉嘉「どっちもファイトー!☆」


モバP「…………」

楓「本当に、強くなりましたね……凛ちゃん」

モバP「はい……はは、ダメだな俺」

モバP「凛に、ちゃんと見てるって約束したのにな……」

楓「プロデューサー……」

モバP「今度こそ……見守ります、最後の瞬間まで……」

楓「……ええ」


凛「いくよ!私の……ターン!」手札1

凛(……よしっ!)

凛「ヘルウェイ・パトロール召喚!」


《ヘルウェイ・パトロール/Stygian Street Patrol》 †

効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1200
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターのレベル×100ポイントダメージを相手ライフに与える。
自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、
手札から攻撃力2000以下の悪魔族モンスター1体を特殊召喚する。

ヘルウェイ・パトロール 攻1600


凛「レベル4のヘルウェイ・パトロールに、レベル4となったリベンジャーをチューニング!」

☆4+☆4=☆8

凛「シンクロ召喚!現れよ……魔王龍ベエルゼ!」


《魔王龍 ベエルゼ/Beelze of the Diabolic Dragons》 †

シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守3000
闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されない。
また、このカードの戦闘または相手のカードの効果によって
自分がダメージを受けた時に発動する。
このカードの攻撃力は、そのダメージの数値分アップする。

ベエルゼ 攻3000


凛「そしてバトルフェイズ……ベエルゼでホープレイVを攻撃!」


ベエルゼ「グオオオオオ……!」攻3000


卯月「私のターン……ドロー!」手札4

卯月(今私の手の中にあの子を倒せるカードはない……)

卯月(私が出来る事は……)

卯月「墓地の精鋭のゼピュロスの効果発動!エクシーズ・チェンジ・タクティクスを手札に戻し、特殊召喚する!」


ゼピュロス 攻1600


卯月「この後、400ポイントのダメージを受ける……更にゴゴゴゴーストを召喚!」LP5600


《ゴゴゴゴースト/Gogogo Ghost》 †

効果モンスター
星4/闇属性/アンデット族/攻1900/守 0
このカードが特殊召喚に成功した場合、
自分の墓地の「ゴゴゴゴーレム」1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
その後、このカードは守備表示になる。
「ゴゴゴゴースト」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

ゴゴゴゴースト 攻1900


卯月「そして、エクシーズ・チェンジ・タクティクスを貼り直し、レベル4のゼピュロスと、ゴゴゴゴーストでオーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!No.39……希望皇ホープ!」


ホープ 攻2500


卯月「1枚ドロー!」LP5100手札4


オノマトピア 5かっとビング


卯月(オノマトピアで攻撃力を上げつつ、ホープで少しでも時間稼ぎを……!)

卯月「これで……ターンエンド!」


凛「私のターン!」手札1

凛「私は伏せていた魔法カード、闇の誘惑を発動!」


《闇の誘惑/Allure of Darkness》 †

通常魔法(制限カード)
(1):自分はデッキから2枚ドローし、手札の闇属性モンスター1体を除外する。
手札に闇属性モンスターが無い場合、手札を全て墓地へ送る。


凛「私はカードを2枚ドローし、手札のインフェルニティ・ジェネラルを除外する!」手札2

凛「……私はカードを1枚セット、そして墓地のヘルウェイ・パトロールの効果発動!」

凛「墓地のこのカードを除外して、手札の攻撃力2000以下の悪魔族1体を特殊召喚する!」

凛「私が呼び出すのは……インフェルニティ・ミラージュ!」


《インフェルニティ・ミラージュ/Infernity Mirage》 †

効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。
自分の手札が0枚の場合、このカードをリリースし、
自分の墓地の「インフェルニティ」と名のついた
モンスター2体を選択して発動できる。
選択したモンスターを特殊召喚する。

ミラージュ 守0


卯月「このモンスターは……!」


凛「インフェルニティ・ミラージュの効果発動!このカードをリリースする事で、墓地からインフェルニティ2体を特殊召喚する!」

凛「蘇れ……インフェルニティ・デーモン!インフェルニティ・リベンジャー!」


デーモン 攻1800

リベンジャー 守0


凛「デーモンが特殊召喚された事で効果発動!デッキから2体目のネクロマンサーをサーチして、召喚!」


ネクロマンサー 攻0→守2000


凛「レベル4のデーモン、レベル3のネクロマンサーに、レベル1のリベンジャーをチューニング!」

☆4+☆3+☆1=☆8

凛「シンクロ召喚!現れよ……!えん魔竜 レッド・デーモン!」


《えん魔竜 レッド・デーモン/Hot Red Dragon Archfiend》 †

シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分のメインフェイズ1でのみ発動できる。
このカード以外のフィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスターを全て破壊する。
この効果を発動するターン、このカード以外のモンスターは攻撃できない。

レッド・デーモン 攻3000


凛「レッド・デーモンの効果発動!このカード以外の攻撃表示のモンスター全てを破壊する!」

卯月(しまった……!)

凛「真紅の地獄炎(クリムゾン・ヘル・バーン)!!」


レッド・デーモン「グオオオオオオオオオオオ!!」


ドカアアアアアアアアン!!


卯月「くっ、ホープ達が……!」

凛「ベエルゼには破壊耐性がある……レッド・デーモンの効果では破壊されない」

凛「最もこの効果を使ったターン、攻撃はレッド・デーモンしか出来ないんだけどね」

卯月「…………!」

凛「さぁ行くよ、卯月……レッド・デーモンでダイレクトアタック!」

凛「極獄の裁き(アブソリュート・ヘル・ジャッジ)!!」


レッド・デーモン「ゴアアアアアアアアアアアア!!」攻3000


ズガアアアァァァン!!


卯月「ああああああっ!」LP2100


MC「えん魔竜レッド・デーモンの全体破壊効果が炸裂――――!!」

MC「直接攻撃も決まり、形勢が完全に逆転してしまったか――――!!」


凛「……これでターンエンド!」


未央「ホープ達が全滅……」

李衣菜「これで分からなくなったね……」

コナミ「いや……今の状況、卯月が不利だ」

莉嘉「えっ……?」

コナミ「卯月はもう3体のホープを全て出し尽くしてしまった」

コナミ「卯月としては、本当はそうなる前に決着をつけるべきだったんだ」

コナミ「墓地からエクストラに戻さない限り、もうホープのエクシーズ召喚はできない」

コナミ「これでエクシーズ・チェンジ・タクティクスやオノマトピアの効果も使えないだろう」

コナミ「いわば、今の卯月のデッキは息切れを起こしている状態だ」

智絵里「息切れ……」

コナミ(そして凛の魔王龍ベエルゼ……コイツは恐らく、卯月が倒すのは困難だ)

コナミ(倒す手段があるとすれば……)

コナミ(攻撃時に相手モンスターの効果を無効にするホープレイヴィクトリー)

コナミ(或いはホープレイに装備して同等の効果が得られるゼアル・ウェポン、一角獣皇槍位しかねぇ……)

コナミ(どうする……卯月)


卯月LP2100 手札4
フィールド エクシーズ・チェンジ・タクティクス オノマトピア(5かっとビング)
凛 LP1900 手札0
フィールド ベエルゼ レッドデーモン 伏せ1 リビングデッドの呼び声


卯月「私のターン……ドロー!」手札5

卯月(もうホープを呼び出す事は出来ない……だけど!)

卯月「手札1枚を捨て、オノマト連携を発動!」


《オノマト連携/Onomatopaira》 †

通常魔法
手札を1枚墓地へ送って発動できる。
デッキから以下のモンスターの内1体ずつ、
合計2体までを手札に加える。
「オノマト連携」は1ターンに1枚しか発動できない。
●「ズババ」と名のついたモンスター
●「ガガガ」と名のついたモンスター
●「ゴゴゴ」と名のついたモンスター
●「ドドド」と名のついたモンスター


卯月「ガガガガードナーとゴゴゴジャイアントを手札に!」

卯月「ゴゴゴジャイアントを召喚!」


《ゴゴゴジャイアント/Gogogo Giant》 †

効果モンスター
星4/地属性/岩石族/攻2000/守 0
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の「ゴゴゴ」と名のついた
モンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
その後、このカードは守備表示になる。
また、このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。

ゴゴゴジャイアント 攻2000


卯月「更にゴゴゴジャイアントが召喚に成功した時、墓地のゴゴゴゴーレムを特殊召喚できる!」


ゴゴゴゴーレム 守1500

ゴゴゴジャイアント 攻2000→守0



卯月「レベル4のゴゴゴゴーレムと、ゴゴゴジャイアントでオーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!来て……No.55!ゴゴゴゴライアス!」


《No.55 ゴゴゴゴライアス/Number 55: Gogogo Goliath》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/岩石族/攻2400/守1200
レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分の墓地から岩石族・地属性・レベル4モンスター1体を選択して手札に加える。
「No.55 ゴゴゴゴライアス」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上の全てのモンスターの守備力は800ポイントアップする。

ゴゴゴゴライアス 攻2400→3400


凛(攻撃力が……!)

凛(厄介だね、そのフィールド魔法!)


卯月「効果発動!オーバーレイユニットとなっているゴゴゴジャイアントを取り除き、そのまま手札に!」

卯月「ゴゴゴゴライアス!レッド・デーモンを攻撃!」


ゴゴゴゴライアス「ゴゴゴゴゴゴ……!!」攻3400

レッド・デーモン「」ドカーン


凛「っ……!」LP1500


凛「……ここでトラップ発動!シャドーインパルス!」


《シャドー・インパルス/Shadow Impulse》 †

通常罠
「シャドー・インパルス」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドのSモンスターが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた時、
そのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターと同じレベル・種族で
カード名が異なるSモンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。


凛「シャドーインパルスは、自分のシンクロモンスターが破壊され墓地に送られた時発動できる!」

凛「破壊されたモンスターとレベルと種族が同じの、名前が違うシンクロモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する!」

凛「出でよ……インフェルニティ・デス・ドラゴン!」


《インフェルニティ・デス・ドラゴン/Infernity Doom Dragon》 †

シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2400
闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の手札が0枚の場合、1ターンに1度、
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手モンスターを破壊し、
破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

インフェルニティ・デス・ドラゴン 攻3000


卯月「私はカードを1枚伏せ、ターンエンド……」


凛「ふぅ……」

卯月「すごい……やっぱり凛ちゃんはすごいですっ!」

凛「えっ?」

卯月「次から次にモンスターが出てきて、全然気が抜けません!」

凛「……それを言うなら、卯月だって」

卯月「わ、私は、今のところちょっと追い込まれちゃってますから……えへへ」

凛(違う……すごいのはアンタの方だよ、卯月)

凛(この状況でも楽しんでるんだからさ……私とのデュエルを)

凛「……ふふっ」

卯月「凛ちゃん?」

凛「……ううん、何でもない」

凛「それより……褒めてくれるのはうれしいけどさ、自分の心配した方がいいんじゃない?」

凛「このままじゃ、私がすぐに終わらせちゃうよ?」

卯月「そ、そんな事ないですっ!」

卯月「デュエルはまだまだこれからですから!」

凛「……そうこなくっちゃ!」


未央「お互いにどっちも引かない……」

莉嘉「こっちまで息が詰まっちゃいそうだよ……」

李衣菜「だけど、さ」

智絵里「うん……」


智絵里「何だか2人共、とっても楽しそう……!」


凛「行くよ……私のターン!」


凛(すぐに続きをやりたい……でも、終わらせたくもない……)

凛(何だか、変な気持ち……)

凛(こんな気持ち、今まで感じた事なんてなかった)

凛(だけど言い表すとしたなら、今の私……)




凛(最高に満足してる!)




凛「ドロー!」手札1



凛「……手札が0枚の場合にこのカードをドローした時!」


卯月「っ……!?」


モバP「まさか……!」


凛「このカードを相手に見せ、特殊召喚する事が出来る!」

凛「インフェルニティ・デーモン!」


インフェルニティ・デーモン 攻1800


ちひろ「ここでこのカードなんて……!」

コナミ(何て勝負強さだ……!)ゾクッ…


凛「インフェルニティ・デーモンが特殊召喚されたので、私はデッキから2体目のインフェルニティ・ミラージュをサーチする!」

凛「そしてミラージュを通常召喚し、効果発動!」

凛「自身をリリースする事で、墓地のインフェルニティ・デーモンとインフェルニティ・リベンジャーを特殊召喚する!」


インフェルニティ・デーモン 攻1800

インフェルニティ・リベンジャー 守0


凛「インフェルニティ・デーモンの効果!私がサーチするのは……インフェルニティ・バリア!」


凛「カードを1枚セット!そして、インフェルニティ・デス・ドラゴンの効果発動!」

凛「このターンこのカードがバトルしない代わりに、相手モンスター1体を破壊して攻撃力の半分のダメージを与える!」

凛「ゴゴゴゴライアスを破壊!インフェルニティ・デス・ブレス!」


ゴゴゴゴライアス「」バリーン


卯月「うぅ……っ!」LP400

卯月「……この瞬間!トラップカード、ガードゴー!発動!」


《ガードゴー!/Guard Go!》 †

通常罠
(1):自分フィールドの「ガガガ」、「ドドド」、「ゴゴゴ」モンスターの
いずれかが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、
そのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
その後、手札から「ガガガ」、「ドドド」、「ゴゴゴ」モンスターを
合計2体まで守備表示で特殊召喚できる。


卯月「私はこの効果で、今破壊されたゴゴゴゴライアスを特殊召喚!」


ゴゴゴゴライアス 守1200→2000→3000


卯月「更に、手札からゴゴゴジャイアントを特殊召喚!」


ゴゴゴジャイアント 守0→800→1800


李衣菜「卯月ちゃん、壁モンスターを切らさない!」

未央「でも、しぶりんにはまだ……!」


凛「レベル4のインフェルニティ・デーモン2体に、レベル1のインフェルニティ・リベンジャーをチューニング!」

☆4+☆4+☆1=☆9

凛「シンクロ召喚!現れよ……氷結界の龍!トリシューラ!」


《氷結界の龍 トリシューラ/Trishula, Dragon of the Ice Barrier》 †

シンクロ・効果モンスター(制限カード)
星9/水属性/ドラゴン族/攻2700/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
(1):このカードがS召喚に成功した時に発動できる。
相手の手札・フィールド・墓地のカードを
それぞれ1枚まで選んで除外できる。

トリシューラ 攻2700


凛「トリシューラの効果発動!相手の手札、フィールド、墓地のカードを1枚ずつ除外する!」

凛「墓地のゴゴゴゴーレム、フィールドのオノマトピア、そして手札からは……!」


トリシューラ「ヒュオオオオオオ……!!」


パリィィン……!


卯月「っ……!」手札2

卯月(ガガガガードナーが……!)


凛「まだだよ……ベエルゼとトリシューラでバトル!」


ベエルゼ「グゴゴゴゴゴゴ……!」攻3400

ゴゴゴゴライアス「」ドカーン


トリシューラ「キュルルルルルル!!」攻2700

ゴゴゴジャイアント「」チュドーン


MC「なおも続くハンドレスコンボによる攻勢!このデュエルもとうとう終わりの時が近づいてきたか!?」

MC「島村卯月!辛うじてライフは残っているが、頼みの守護神、ガガガガードナーを失ってしまった――――!」

MC「立ちはだかるは3体のドラゴン!果たして攻略する事は出来るのか――――!?」


凛(違う……)

卯月「…………!」

凛(まだ、卯月は諦めてなんかいない!)

凛「これで……ターンエンド!」


卯月LP400 手札2
フィールド エクシーズ・チェンジ・タクティクス
凛 LP1500 手札0
フィールド ベエルゼ デスドラゴン トリシューラ 伏せ1 リビングデッドの呼び声

今回はここまでになります。

それではここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

今何となく読み返してたらばっさり抜けてるところが……

すみません、>>615>>616の間に以下の文章が入ります。




卯月(攻撃力が低いモンスターで攻撃を……?)

卯月「む、迎え撃って!ホープレイV!」


ホープレイV「フンッ!」攻3400


ドオオオオオン……


ベエルゼ「…………」

ホープレイV「ぬぅ……」


卯月「フィールドには変化がない……」

凛「そう、ベエルゼは戦闘及び効果で破壊する事はできない……」LP1900

凛「そしてベエルゼは、自身の戦闘か相手の効果によるダメージを私が受けた時、その数値分攻撃力を上げる!」


ベエルゼ 攻3000→3400


楓「破壊する事ができないモンスター……!」


卯月(攻撃力がホープレイVにならんだ……このままじゃ!)

凛「これで、ターンエンド……」


卯月LP6000 手札3
フィールド ホープレイ ホープレイV エクシーズ・チェンジ・タクティクス オノマトピア(4かっとビング)
凛 LP1900 手札0
フィールド ベエルゼ 伏せ1 リビングデッドの呼び声



コナミ(卯月のライフは残り400……もうエクシーズ・チェンジ・タクティクスも使えない……)

コナミ(そして今はインフェルニティ・バリアもある)

コナミ(これでは頼みのランクアップマジックも撃てない……!)

コナミ(それでも……)


MC「追い込まれた島村卯月!ラストターンになってしまうのか――――!?」


卯月「私の、ターン……」

卯月(凛ちゃんの残りライフは1500……)

卯月(まだ……行ける!)


コナミ(この状況でも、いい顔をしてるな)

コナミ(……そういや、俺がそういう風に言ったんだっけ)


私の出来る限りの最高のデュエルを見せますからっ!


コナミ(フフ、おもしろい)

コナミ(見せてくれ卯月、お前が出来る最高の攻撃ってやつを!)


卯月「ドロー!」手札3

卯月「…………」

凛(卯月もここで決めないといけない事は分かってるはず……)

凛(卯月の最後の攻撃……全力で迎え撃つ!)

卯月「……Vサラマンダー、召喚」


《Vサラマンダー/V Salamander》 †

効果モンスター
星4/炎属性/魔法使い族/攻1500/守1300
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の「希望皇ホープ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。
自分のメインフェイズ時、フィールド上のこのモンスターを
自分の「CNo.39 希望皇ホープレイV」に装備できる。
このカードが装備されている場合、1ターンに1度、
装備モンスターのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
装備モンスターの効果を無効にし、
相手フィールド上のモンスターを全て破壊し、
その数×1000ポイントダメージを相手ライフに与える。

Vサラマンダー 攻1500


卯月「そして、Vサラマンダーの効果……発動!」


莉嘉「Vサラマンダーの効果って確か!」

李衣菜「召喚に成功した時、墓地のホープを蘇生させる効果……」


凛「…………」


楓「凛ちゃん、インフェルニティ・バリアを使わない……!」

コナミ「確かに今の状況……ユニットのないホープ1体でどうこう出来る状況ではない」

コナミ(やはり、狙いは……)



卯月「出でよ……希望皇ホープ!」


ホープ 攻2500


卯月「そして……」



卯月「ランクアップマジック、クイック・カオス……!」



コナミ(きた……!)

凛(やっぱり卯月の狙いはランクアップ!)

凛(ここを防げば……!)



卯月「…………」



未央「……あれ?」


凛(発動、しない……?)


李衣菜「た、確かに今はインフェルニティ・バリアで防がれるけど……」

莉嘉「それじゃあ何で凛ちゃんに見せたの?」

コナミ「ランクアップマジック……そうか!」

コナミ「RUMを"消費"する事で召喚できる、ホープの名を持つモンスター……!」


卯月「このカードは、手札のランクアップマジック1枚を捨てる事で!」


凛(ランクアップマジックを捨てた……!?)


卯月「フィールドのホープ1体を素材にして、エクシーズ召喚する事が出来る!」


コナミ「ランクアップマジックをコストに要求する召喚ルール効果!」

コナミ「これはインフェルニティ・バリアで止める事は出来ない……!」


卯月「行くよ……凛ちゃん!」

卯月「ハイパーランクアップ……エクシーズチェンジ!」



卯月「現れよ、ナンバーズの終焉にして頂点!」



卯月「No.99……希望皇龍!ホープドラグーン!!」


《No.99 希望皇龍ホープドラグーン/Number 99: Utopic Dragon》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク10/光属性/ドラゴン族/攻4000/守2000
レベル10モンスター×3
このカードは手札の「RUM」魔法カード1枚を捨て、
自分フィールドの「希望皇ホープ」モンスターの上に
このカードを重ねてX召喚する事もできる。
(1):1ターンに1度、自分の墓地の「No.」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
(2):このカードを対象とするモンスターの効果が発動した時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

ホープドラグーン 攻4000


凛「ホープドラグーン……!」


モバP「ここで攻撃力4000のモンスターを……!」


卯月「バトル!ホープドラグーンでインフェルニティ・デス・ドラゴンを攻撃!」


ホープドラグーン「グオオオオオオオオオオ!!」攻4000

デス・ドラゴン「」ドカーン


凛「っ……!」LP500


MC「こ、ここで攻撃力4000のモンスターが登場――――!」

MC「希望皇龍と魔王龍!フィールドには王の名を冠する2体のドラゴンが睨みあう!」

MC「ライフは互いに風前の灯!このデュエル、終着点はまだ分からないぞ―――――!!」


李衣菜「ライフが並んだ……!」

未央「でも、これでしまむーの攻撃は終わり……」


凛「ホープの特殊召喚の時点でバリアを発動しておくべきだった、か……」

凛「でもまだ私にはベエルゼがいる……この壁を突破できないようなら私は倒せないよ!」

卯月「……確かに、今の私じゃベエルゼをどうする事もできません」

卯月「次のターンを凛ちゃんに渡せば、きっともうダメージは与えられません」

卯月「でも、今のターンなら……インフェルニティモンスターが居ない今なら!」


卯月「凛ちゃんはインフェルニティ・バリアを撃てない!」


凛「…………!」

凛(このターン、まだ何か仕掛けるっていうの……?)

卯月「更に魔法カード、死者蘇生を発動!」


《死者蘇生/Monster Reborn》 †

通常魔法(制限カード)
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。


卯月「私が蘇生するのは……ゴゴゴジャイアント!」


ゴゴゴジャイアント 攻2000


未央「レベル4が2体っていう事は……!」

李衣菜「ここに来てエクシーズ召喚!?」

智絵里「でも、一体どのモンスターを……!?」

コナミ「……そうか」

莉嘉「コナミん?」

コナミ「最初から卯月はベエルゼを何とかしようとは思ってなかったんだ」

コナミ「考えていたのは、どうやってライフを削りきるか……」

莉嘉「で、でももう攻撃は終わっちゃったよ?」

コナミ「いいや……今の攻撃で、凛のライフはセーフティラインを越えた……!」

智絵里「セーフティ……ライン……?」

未央「それってもしかして……!」


卯月「レベル4のVサラマンダーと、ゴゴゴジャイアントでオーバーレイ!」

卯月「エクシーズ召喚!来て……ガガガガンマン!」


《ガガガガンマン/Gagaga Cowboy》 †

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/戦士族/攻1500/守2400
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このカードの表示形式によって以下の効果を適用する。
●攻撃表示:このターン、このカードが
相手モンスターを攻撃するダメージステップの間、
このカードの攻撃力は1000アップし、
その相手モンスターの攻撃力は500ダウンする。
●守備表示:相手に800ダメージを与える。

ガガガガンマン 守2400


凛「ガガガガンマン……!」


コナミ「ガガガガンマンがオーバーレイユニットを消費して発動する効果は、表示形式によって変わる……!」

コナミ「攻撃表示の時は、ダメージステップ中に自身の攻撃力を上げ、相手モンスターの攻撃力を下げる効果……」

コナミ「そして……!」

卯月「ガガガガンマンが守備表示の時、オーバーレイユニット一つを使う事で800ポイントのダメージを与える!」


未央「しぶりんのライフは残り500……って事は!」

智絵里「これが通れば……卯月ちゃんの勝ち……!」


卯月「行きます……凛ちゃん!」

卯月「ガガガガンマンの効果発動!相手プレイヤーに800ポイントのダメージを与える!」


ガガガガンマン「ガガッ……!」スチャッ



ズギュンズギュン!!



凛「…………!」


MC「な、何と――――!!島村卯月、ここに来てバーン効果による攻撃を温存していた!」

MC「インフェルニティ・バリアはもう発動できない!一転して渋谷凛、万事休すか―――――!?」

MC「ガガガガンマンから放たれた弾丸が今!標的に向かって――――」



ギュン!



卯月「えっ!?」


ガガガガンマン「ガガッ!?」




卯月(弾道が曲がっ……!?)




ジャキンッ!!




卯月「!!」






インフェルニティ・デス・ガンマン「…………」




ちひろ「これは……!」

モバP「ガンマンが……2人いる!」

コナミ(流石に、そう簡単にはいかないか……!)


凛「墓地のインフェルニティ・デス・ガンマンの効果、発動……」


※《インフェルニティ・デス・ガンマン/Infernity Death Gunman》 †

効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100
自分の手札が0枚の場合、相手がダメージを与える
魔法・罠・効果モンスターの効果を発動した時、
墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、
自分が受けるその効果ダメージを無効にする。
その後、相手は以下の効果を適用させるかどうか選択できる。
●自分のデッキの一番上のカードをめくる。
そのカードがモンスターだった場合、自分は2000ポイントのダメージを受ける。
魔法・罠カードだった場合、相手ライフに2000ポイントダメージを与える。
その後、デッキをシャッフルする。

※遊☆戯☆王5D's TAG FORCE5 収録カード


凛「手札が0枚の時に相手からの効果ダメージが発生した時、墓地のこのカードを除外してそのダメージを無効にする」

凛(そう、あの5ターン目に発動出来なかったカード……)


楓「ガガガガンマンの効果が、不発……」

ちひろ「って言う事は、まだデュエルは続くって事……?」


凛「だけどこのカードの効果には続きがある、そして」

凛「続きの効果を適用するかは……卯月、アンタが選ぶ事が出来る」


未央「続きの、効果……?」


凛「私はこれからデッキからカードを1枚ドローする」

凛「そして、ドローしたカードがモンスターなら私が……」

凛「ドローしたカードが魔法・罠カードなら卯月が、2000ポイントのダメージを受ける……」

卯月「…………!」


モバP「モンスターか、それ以外か……ドローカードの種類によって、どちらかが2000ポイントのダメージを受ける……」

楓「互いのライフは残りわずか……続きの効果を使うとしたら……」

社長「その時点で、このデュエルの勝者も決定する……!」


未央「ドローしたカードがモンスターならしまむーの勝ち、それ以外ならしぶりんの勝ち……!」

李衣菜「い、一体デッキトップにはどっちが……!」

智絵里「でも、この効果を使うかどうかは卯月ちゃんが決めるんだよね……?」

コナミ(インフェルニティはハンドレスを維持するため、必然的にモンスターが少なめのデッキ構成になる)

コナミ(そしてこのデュエル、確か凛のデッキから出てきたカードはモンスターが11枚、魔法・罠が8枚……)

コナミ(恐らくデッキに残っているのは大半が魔法・罠だろう……)

コナミ(……だが)


卯月「……受けます」

凛「!」

卯月「デス・ガンマンの効果を……適用します!」

凛「……分かった」


コナミ(卯月にはホープドラグーンがいるが、ベエルゼを攻略できた訳ではない)

コナミ(このターンで手札を使い果たしてしまった今、凛にターンを回してしまったら勝算はほぼ無くなる……)

コナミ(ここは、乗るしかない)


ガガガガンマン「…………」スッ

デス・ガンマン「…………」クルッ


卯月「あれ……?」

凛「これは……」



ザッ……ザッ……ザッ……





ザンッ!



卯月「2人のガンマンが向かいあった……?」

凛「……なるほど、粋な演出ってヤツだね」

卯月「演出……?」

凛「ドローしたカードがモンスターなら卯月のガガガガンマン、それ以外なら私のデス・ガンマンが勝つ……」

凛「つまり、ガンマン同士の早撃ち勝負……ってとこかな?」

卯月「早撃ち、勝負……!」


MC「戦況が二転三転したこのデュエル、このような決着を迎えるとは一体誰が予想できたでしょうか!?」

MC「さながら西部劇の一幕!勝敗のカギを握るのは、これからドローするたった1枚のカード!」

MC「デュエルライブカーニバル決勝戦!その決着は2人のガンマンに委ねられた―――――!!」



モバP「とうとう決まる……!」

ちひろ「泣いても笑っても、これで……!」

未央「しまむー……しぶりん……!」



凛「そうか……これでもう、終わっちゃうんだね」

卯月「えっ?」

凛「もったいない気もするんだ……このデュエル終わらせるの」

凛「何か、これまでに無い位いいデュエルだったからさ」

凛「……最後の相手が、卯月でよかった」

卯月「凛ちゃん……」

卯月「……じゃあ、何度だってデュエルしましょう!」

凛「えっ?」

卯月「デュエルはどこでも、誰とでも楽しめるものですから!」

卯月「やろうと思えば、いつだって出来ますよ!」

卯月「だから、またデュエルしましょう!」ニコッ

卯月「……えへへ、これも私の先生の受け売りなんですけどね」

凛「……ふふっ、そっか」


凛(デュエルは自由、だったね……)


凛「……卯月」




凛「またやろう、デュエル」

卯月「……はいっ」



卯月(もう私が出来る事は何もない……)

卯月(凛ちゃんがこれから引くカード、それが全て……)


凛(……大丈夫、もう迷わないって決めたから)

凛(このカードが何であろうと……)



凛(私に、後悔は無い……!!)





凛「……ドロー!」



ガガガガンマン「っ!」バッ!

デス・ガンマン「……!」ガチャッ!





バアァァァン……!

今回はここまでです。

前スレのみくにゃん戦で、ゲームオリカはもう出ませんなんて言ってたんですが出てきてしまいました。
しかし、先にアナウンスしてしまうと展開分かっちゃうかもしれないと思ったので今回は特に書いていませんでした。
ご了承ください。

それでは、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。



次回、第一部完結



卯月「…………!」


凛「…………」



MC「けっ……!」


MC「決着ゥ―――――――――!!!」



MC「デュエルライブカーニバルの頂点、カードが選んだ勝者は……!」








凛(卯月がくれた最高の時間……)


凛(……プロデューサー)




凛(この時間だけは、私が好きな私でいられた、かな……)










《終末の騎士/Armageddon Knight》 †

効果モンスター(制限カード)
星4/闇属性/戦士族/攻1400/守1200
(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る。



凛「ありがとう、卯月……」LP0 ピー



MC「息詰まる攻防を制し、たった一つの栄光を撃ち抜いたのは……!!」








MC「CGプロダクション、島村卯月だあぁぁぁ―――――――――――!!!!」






ワアアアアアアアアアアアアアア!!!




凛「……おめでとう、卯月」

卯月「勝った……凛ちゃんに?」

凛「私のカードが選んだみたい、卯月に勝って欲しいってさ」

卯月「そう、ですか……」ジワ…

卯月「あ、あれ……何で私、涙が……」ポロ

卯月「笑わなくちゃ、なのにっ……」ポロポロ

凛「もう、顔ぐちゃぐちゃになっちゃうよ」

凛「勝った方がそんな顔してどうするの?」

卯月「ごめん、なさい……でも、本当に優勝できるなんて……」

卯月「本当によかった、ですっ」

卯月「よかったよぉ……」

凛(卯月……)

凛「……やっぱり、卯月は不思議だね」

卯月「ふぇ?」

凛「後悔は無いって自分で思っててもさ」

凛「実際負けたら、やっぱり悔しくてたまらないんだろうなって思ってた」

凛「でも今は違う……」

凛「何だか、卯月が勝ってよかったなって思う」

卯月「凛ちゃん……」

凛「うん……よかったね」

凛「本当に……頑張ったね、卯月」ヨシヨシ

卯月「うぅ……私の方がお姉さんなのにぃ……」

凛「ふふっ、ホントだよ」

凛「……見て、卯月」

卯月「?」



パチパチパチパチパチパチ……!



「すごいデュエルだった!」

「俺、今日見に来てよかったよ!」

「もう一回!もう一回見たいー!」




凛「私達のデュエルを見てくれた人達……」

凛「皆、すごくいい顔してる」

凛「……これが、卯月のデュエルなんだね」

卯月「……凛ちゃんのおかげです」

凛「えっ?」

卯月「デュエルしてる時……すごく伝わってきました、凛ちゃんの強い気持ち」

凛「……うん、私にも伝わったよ、卯月のデュエルを心から楽しむ気持ち」

卯月「はい……凛ちゃんが、私と全力でデュエルしてくれたから」

卯月「だから……私達の気持ちが、お客さんに伝わったんだと思います」

卯月「……きっと今のデュエルは、あの時の私達じゃないと出来ません」


凛「……ふふっ、そりゃああんなデュエル、もう出来る気なんてしないよね」

卯月「えへへ……」

凛「ほら、皆待ってるよ」

凛「卯月がステージに立つのをさ」

卯月「あ……」

凛「ここからは卯月の仕事だよ」

凛「……私達の分まで、ステージを盛り上げてくること」

卯月「凛ちゃん……はいっ!行ってきますっ!」

凛「……うん」ニコッ




凛「…………」



未央「…………」

李衣菜「……いいデュエルだったね」

莉嘉「うん……」

智絵里「すごかったな……私に、出来るのかな……」

未央「……きっと出来るよ、ちえりん」

智絵里「えっ?」

未央「プロデューサーも言ってたでしょ?DLCはスタートラインだって」

未央「私達は、しまむーやしぶりんとは違う……まだスタートラインに立ててない」

未央「でもさ……カードを信じてれば必ず届くって、しまむーが見せてくれた」

未央「しぶりんだって……自分の思いを貫いてさ、あんなすごい勝負を見せてくれた」

未央「……あんなデュエル見せられて、熱くなるなって方が無理だよ」

未央「だから今度は、私達があそこに立つ番……だよね!」

智絵里「未央ちゃん……!」



李衣菜「……次のDLC、1年後だよ?」

未央「わ、分かってるってば!ああいう舞台に私も立つって事!」

李衣菜「へへ……でも、そうだね!」

莉嘉「アタシも……アタシだって、ステージに立ちたい!」

智絵里「わ、私もいつか……あんなデュエルを……!」

未央「うん、しまむーやしぶりんにも出来たんだもん!」

未央「私達に出来ない道理はないっ!」

未央(……そうだよね、しぶりん)



社長「…………」ニコリ

楓「……あら?プロデューサーさんは?」

ちひろ「そういえば、コナミ君も……」


…………
………
……


黒井「……何の用だ」

モバP「ウチのアイドルが聞いていました」

モバP「凛のデュエルディスク、細工していたそうですね」

黒井「……何を言い出したかと思えば、言い掛かりはやめて頂きたいな」

黒井「そっちの小娘が何を聞いたか知らんが、そんな証拠がどこにある」

モバP「…………!」ギリッ

黒井「仮に私が不正をしていたとして、結局勝ったのはそちらだ」

黒井「そんな下手な言い掛かりを繰り返す意味も薄いと思うが?」

モバP「……そんな事を言ってるんじゃない」

モバP「あなたは、凛の中にある才能を見出したからウチから引き抜いたんじゃないんですか?」

モバP「そんな凛を裏切るような事を、あなたはどうして……!」

黒井「裏切る……?いいや、信じていたとも」

黒井「凛ならば、目の前の勝利の為に全てを捨て去れるような器になれるとな」

黒井「……だがヤツは結局、最後まで勝ちに拘り続ける事が出来なかった」

黒井「何としてでも勝つという覚悟が足りなかった」

黒井「それがこの結果だ……くだらん、ヤツを少々買い被りすぎていたようだ」

モバP「あなたは……!」

モバP「あなたはあのデュエルを見て、まだそんな事を仰るんですか……!?」

黒井「何?」

モバP「確かに、デュエルには勝ち負けが存在します」

モバP「その勝ち負けが、アイドル達の道を決める事だってあるでしょう」

モバP「でも……それが全てなんかじゃない」

モバP「今日のアイツらは……いいや、アイツらだけじゃない!」

モバP「このDLCに臨んだアイドル達全員が、勝ち負けを超えて最高のパフォーマンスを見せてくれた!」

モバP「自分の持っている力をぶつけて、見ている人達を笑顔にして、魅了する……」

モバP「そのアイドルの本質と、何が違うっていうんですか!」


モバP「……だから俺は、胸を張って言います」



モバP「あのデュエルに、敗者なんていない!」

モバP「もし敗者がいるとすれば……それはあなただ!」



黒井「…………」


モバP「…………!」


黒井(……何かと癇に障る連中だと思っていたが)

黒井(あの目……そういう事か)

黒井(この小僧も、あのデュエリストも……!)


黒井(ヤツと同じ目をしている……)


黒井「謂れのない言い掛かりを付けておきながら……」

黒井「今度は私が敗者、か……随分大きく出たな、小僧?」

黒井「……今の言葉、後悔する事にならなければいいがな」


モバP「どんな理不尽からも、少しでもアイドル達を守る」

モバP「それが、プロデューサーの仕事ですから」


黒井「……失礼する」ザッ


…………
………
……


モバP「…………」

コナミ「……よかったのか?あんな事言って」

モバP「コナミ……」

モバP「俺は……間違ってるかな」

モバP「……いいや、間違ってなんかないさ」

コナミ「アンタの正しさは、アイツらが証明してくれた……俺もそう思ってる」

モバP「……そう、か」


コナミ「……実はな、俺もアイツと同じような事を考えた事があるんだ」

モバP「え?」

コナミ「卯月と凛がオーディションでデュエルした日……」

コナミ「凛とのデュエルに負けた卯月は、泣き出してしまってな」

コナミ「アンタがくれたチャンスをダメにしてしまった事を、心から悔いていた」

モバP「そんな事が……」

コナミ「だから俺は思った、アイツらにとってデュエルは自分の未来を決めるための大切なもの」

コナミ「勝っても負けても楽しくって訳にはいかない……勝てなくちゃ認めてもらえないんだって」

コナミ「……だけどな、卯月は言ってくれたんだ」

コナミ「楽しいデュエルを教えてくれたから、凛と仲良くなれたって」

コナミ「勝ちに拘りすぎて、無くしてはいけないものがある事に気付けたってな」


コナミ「……そしてアンタの言う通り、卯月は今日それを証明した」

コナミ「あんな心が震える名勝負、俺の街でも中々お目にかかれない」

コナミ「アンタのアイドル達は……本当にすごい事をしたと思う」

モバP「……そうだな」

モバP「……ありがとう、コナミ」

モバP「卯月がここまでこれたのは、本当にお前のおかげだよ」

コナミ「……礼を言うのは俺の方だ」

コナミ「いいデュエル、見せてもらったぜ」

コナミ「……まずは労ってやろう、アンタのアイドル達を」

コナミ「それが、アンタの仕事だろ?」

モバP「……ああ」



モバP「コナミ」

コナミ「ん?」

モバP「俺も、デュエルを始める事にしたんだ」

モバP「アイツらのプロデューサーとして、俺が戦い方を知らないのもダメだと思ってさ」

コナミ「……いいのか?始めるからには、とことん付き合ってもらうぜ?」ニッ

モバP「フフ、ああ……望むところだ」


…………
………
……


~~~♪






卯月「……島村卯月で、S(mile)ING!でした!」


卯月「皆さんの応援、本当に……本当に、ありがとうございました!」



ワアアアアアアアアアアアア!!



凛「…………」


凛(私のおかげ、か……)

凛(私が最後までデュエルを続けられたのは、卯月のおかげなんだよ)

凛(……ふふっ、だけど)

凛(最後の最後で、私もアイドルらしい事……できたって事かな)

凛(ありがとう、卯月)









凛「……さよなら」




スタッフ「島村さん、お疲れ様でした」

スタッフ「続いて表彰式になります、準備の方お願いします」

卯月「は、はい!……あの、凛ちゃんは?」

スタッフ「渋谷さん、ですか……」

卯月「確か準優勝者も表彰はされるんですよね?」

スタッフ「それが……」



スタッフ「渋谷さんは、表彰式を辞退すると……」



卯月「……え?」



こうして、デュエルライブカーニバルは幕を閉じた



島村卯月は、この優勝をきっかけに大ブレイクを果たし

トップアイドルへの階段を駆け上がっていく事になる



あの6ターン目、デュエルディスクに何が起こっていたか

それが表沙汰になる事はなかった



そして、この決勝戦の2日後





準優勝者、渋谷凛のアイドル引退が報じられた







第一部 コナミ「アイドルにデュエルを教えろ?」完








第二部 コナミ「チームシンデレラガールズ?」







これで第一部終了です。
このスレでの更新はひとまずこれで終わりにしたいと思います。

まずは、このような退屈で無駄に長く続いてしまったSSに
お付き合い頂きまして、誠にありがとうございました。
根気よくレスして頂いた方、本当に励みになりました。

ここまではモバマスアイドル主体の話で、結局コナミ君は最初の一回しかデュエルしませんでしたが
第二部ではコナミ君自身の話も書いていくつもりです。デュエルの出番も結構あると思います。
というか、コナミ君をこんなキャラにしてしまい本当に申し訳ありませんでした。
コナミと言う名前のオリキャラでハーレムしてるだけという指摘には、返す言葉もございません。
しかし、話も折り返しに差し掛かろうというところまで来てしまったので
最後まで、このキャラなりのストーリーを考えていこうと思います。

デュエル描写については、次からはマスタールール3を適用したいと思います。
これに伴い、登場カテゴリも最新のものまで取り入れるつもりです。
この分だと、アークファイブ終了までに終われるかどうかも怪しいので……

リアルの都合で、第二部のスタートは大分遅れてしまいます。
始まる頃にはもう覚えてる人は誰もいない事になってるかもしれませんが
もし覚えてくださっていたら、またお付き合い頂けるとうれしいです。


それでは第一部、最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
そして、本当にお疲れ様でした。

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