西園寺「わたしの席がない・・・」 (153)

スーパーダンガンロンパ2

鬱、キャラ崩壊注意

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レストラン


左右田「おぉー!さっすが花村だぜ!」

終里「うまそーな昼飯じゃねぇか!」

花村「んっふっふ。ガンガン食べてね!」

花村「おかわりならいくらでもあるから!」

小泉「蜜柑ちゃん、いっしょに食べよっか」

罪木「は、はいぃ!」

西園寺「あれ・・・」

西園寺「ねぇ・・・わたしのご飯は?」

花村「・・・知らないよ。自分で作ったら?」

西園寺「えっでも・・・」

狛枝「一人だけ席がないなんて、絶望的だね」

日向「あぁ、そうだな・・・」

日向「・・・クスクス」

狛枝「日向くん、笑ってるじゃないか」

日向「あぁ、すまん。つい声にでちまったよ」

西園寺「・・・」

西園寺(どうしてこうなってしまったんだろう・・・)

西園寺(わたしがお風呂に入っていないのを認めた瞬間、みんながわたしのことをいじめてくるようになった)


西園寺「・・・グスン」

西園寺「・・・小泉おねぇ、いっしょにマーケットにい小泉「ア、アタシトイレ行ってくるね!」ガタッ

西園寺「あっ・・・」

九頭龍「やめとけや、小泉に頼るのはよぉ」

西園寺「な、なによ・・・」

九頭龍「わかんねぇのか。おめぇに関わられるとあいつが迷惑するんだよ」

西園寺「小泉おねぇはわたしの味方だもん・・・!」

狛枝「一つ教えてあげるよ」

狛枝「小泉さんがもし西園寺さんの味方をするのなら・・・」

狛枝「次の標的は小泉さん、彼女になるかもしれないってね」

西園寺「・・・!!」

狛枝「だから小泉さんは西園寺さんに関わりたくないんだと思うよ」

西園寺「そ、そんな・・・うぅ・・・」

西園寺「うわぁぁぁぁぁん!!!!」

七海「・・・」

七海「」バチーン

西園寺「・・・!?お、おねぇ、痛いよ・・・」

七海「」バチーン

左右田「うわぁ・・・すっげぇビンタだな・・・」

澪田「めちゃ痛そうっす!」

七海「」バチーン

西園寺「ひっ!ご、ごめんなさい・・・グスン」

七海「うるさいから泣かないで」

西園寺「・・・うぅ・・・」

澪田「よーし!じゃあ今からアレするっすよー!」

弐大「アレじゃと?」

澪田「ばばーん!王様ゲームっす!」

澪田「凪斗ちゃん以外の14人でやるっすよー!」


ワイワイガヤガヤ


西園寺「・・・」

西園寺(わたしは参加させてくれないんだ・・・)

西園寺(マーケットにいこう・・・お腹すいたよぉ・・・)

罪木「・・・」

罪木「す、すみませぇん!私は、少し気分が悪いのでコテージに戻りますねぇ・・・」

辺古山「風邪か?」

豚神「無理はするな。ゆっくり休んでこい」

澪田「えー!じゃあ蜜柑ちゃんの代わりに凪斗ちゃん入っていいっすよー!」

日向「それだと狛枝の一人勝ちになるんじゃねぇか・・・?」

狛枝「あははっ・・・」



マーケット



西園寺「グミでいいや・・・」ガサゴソ

罪木「さ、西園寺さぁん!」

西園寺「・・・!?」


西園寺「・・・なんでここにいるの」

西園寺「・・・みんなで遊んでたんじゃないの?」

罪木「あ、あのぅ・・・そのぅ・・・」

罪木「これ、レストランの昼食にあったパンを持ってきましたので・・・よかったら食べてください・・・」

罪木「わ、私の分ですけど、その、口はつけてないのできれいですぅ・・・!」

西園寺「・・・」

西園寺「なんでわたしにくれるの」

西園寺「アンタもわたしをいじめて楽しんでいるんでしょ」

罪木「わ、私は・・・弱いのでみんなを止めることはできませんし、西園寺さんを守ってあげることもできないんですけど・・・」

罪木「でも、私は・・・西園寺さんの味方でありたいんですぅ!」

西園寺「・・・やめときなよ。アンタも標的にされてもしらないよ」

罪木「そ、それでも・・・西園寺さんはこんな私にかまってくれた・・・」

罪木「初めてお友達になれそうな方でしたので・・・ふゆぅ・・・」

罪木「す、すみませぇん!こんなの、迷惑ですよね・・・私なんかがおこがましいことを言ってしまい、すみませぇん・・・」

西園寺「・・・」

西園寺「あ、ありがとう・・・ヒッグ・・・グスン」

罪木「さ、西園寺さん・・・?泣いているのですか・・・?」

西園寺「な、泣いて・・・ないし・・・うぅっ・・・」


西園寺「うわぁぁぁぁん!!」


罪木「西園寺さん・・・私には西園寺さんの気持ちがわかりますぅ」

罪木「私もずっといじめられてきましたので・・・」

罪木「だから私の前でなら、素直な気持ちを吐き出してくれてもいいんですよぉ」

西園寺「うぅっ・・・グスン」



その日の夜


西園寺(豚足ちゃんが決めたルールは、食事のときはレストランに集まるってこと)

西園寺(それを破ったらいろいろとめんどうなことになりそうだからレストランに行くしかないんだけど・・・)

西園寺(行きたくないなぁ・・・)


レストラン


ワイワイガヤガヤ


西園寺「こ、こんばんは・・・」

日向「・・・」

左右田「・・・」

西園寺(全員無視か・・・)

西園寺(あ、あそこにいるのは!)

西園寺「ゲロブタ!」

罪木「・・・」

西園寺「ねぇ、一緒に食べようよ」

罪木「・・・」

罪木「小泉さん・・・一緒に食べませんかぁ?」

小泉「うん、いいよ」


西園寺(・・・そっか)

西園寺(罪木が優しくしてくれるのは・・・みんながいないところだけなんだ)

西園寺(結局、わたしは一人のまま・・・)


小泉「・・・」

小泉「どいて、日寄子ちゃん」ドンッ

西園寺「いたっ!」

西園寺「お、おねぇ・・・」

西園寺「・・・」グスン


ヒラヒラ


西園寺(小泉おねぇ、何か紙を落とした・・・)

西園寺「・・・」ペラッ


『日寄子ちゃん、ごめんね・・・』


西園寺「・・・!!」

西園寺(謝るぐらいなら、こんなひどいことしないでよ・・・)

西園寺(こんなひどいことするなら、謝らないでよ・・・)

西園寺「・・・うぅっ・・・グスン」

澪田「日寄子ちゃーん!こっち座るっすよー!」

西園寺「えっ・・・」

日向「料理冷めちまうぞ。早く来いよ」

西園寺「う、うん・・・」

澪田「唯吹が食べさせてあげるっす!」

西園寺「えっ・・・」

澪田「はい!口開けるっす!」

西園寺「こ、こう・・・?」

西園寺「」モグモグ

西園寺「!?」

西園寺「お、おぇ・・・なにこれ・・・」

澪田「あー吐いちゃだめっすよ!」

日向「せっかくお前のために、消臭剤付きのパンを作ったんだからな」

西園寺「しょ、消臭剤なんて食べれないって・・・」

狛枝「文句はいいからさぁ、早く食べなよ」

狛枝「料理をもらえるだけありがたいと思いなよ」

澪田「どんどんつっこむっすよー!」

西園寺「うっんうぅぅ・・・!!」


西園寺「おえぇぇぇぇ」ビチャビチャ


日向「うわっ!」

左右田「おい!きたねぇぞ!」

豚神「何をしているんだ。さっさと掃除しろ」

西園寺「うぅ・・・おぇ・・・」


小泉「・・・日寄子ちゃん」


西園寺「お、おねぇ・・・助け・・・て・・・」



小泉「早く掃除してよ。こっちは食事中なんだから」



西園寺「!!」


西園寺(あぁ・・・そっか・・・)


西園寺(わたしに味方なんて・・・・もういないんだ・・・)


罪木「・・・」



コテージ


西園寺「うぅ・・・まだ気持ち悪い・・・」

西園寺「お風呂・・・入りたいけど・・・着つけできないから入れない・・・」

西園寺「・・・そうだ、もう着付けしてくれるおねぇはいないんだ・・・」


ピンポーン


西園寺「!?」ビクッ

西園寺「だ・・・だれ・・・?」

罪木「わ、私ですぅ・・・」

西園寺「罪木・・・」


ガチャッ


罪木「さ、さっきはすみません・・・」

罪木「西園寺さんが苦しんでいたのに・・・私、何もすることができなくて・・・そのぅ・・・」

西園寺「いいよ別に。わたしを助けたらアンタに飛び火がいくかもしれないし」

罪木「ふ、ふゆぅ・・・」

西園寺「・・・」

罪木「あ、あのぅ・・・着付け・・・困ってるかなと思って・・・」

罪木「私なんかでよければ、着付けをさせてもらいたいんですけど・・・」

罪木「す、すみませぇん・・・なんだか私、偉そうなことばかり言ってしまって・・・」

西園寺「・・・着付けして、ほしい」

罪木「わ、わかりましたぁ!」

西園寺「・・・それと、罪木が嫌じゃないなら・・・」

西園寺「一緒にお風呂、入りたい」

罪木「・・・!!ふ、ふつつかものですがよろしくお願いしますぅ!」

罪木「わ、私コテージからパジャマ持ってきますのですぐ戻りま・・・ひゃう!」スッテンコロリン


西園寺「ちょっ大丈夫!?」

罪木「ふぇぇん!転んでしまいましたぁ・・・!」

西園寺「プークスクス!ゲロブタってほんとにこけすぎだよー!」

罪木「ふ、ふゆぅ・・・すみませぇん!」

罪木「でも西園寺さん、やっと笑ってくれましたぁ・・・!」

西園寺「えっ・・・?」

罪木「えへへっ。やっぱり私は、笑っている西園寺さんが好きですぅ!」

西園寺「・・・」

西園寺「ば、ばか・・・さっさとパジャマとってきなよ・・・!」

罪木「ふゆぅ!!す、すみませぇん!」

西園寺「・・・罪木」



西園寺「ありがとう」





ピンポーン


罪木「西園寺さぁん!ただいま戻りましたぁ・・・!」


ガチャッ


西園寺「ゲロブタ遅いよー!またこけてたんじゃないの?」クスクス

罪木「そ、そんなことないですよぉ!」


???「・・・」


???「ふぅん、そういうことか」



翌日


西園寺(レストランにいかなきゃ・・・)

西園寺(今日もまた、ゲロブタと遊びたいな)


レストラン


日向「西園寺、おはよう」

狛枝「おはよう、今日も希望に満ちた朝だね」

西園寺「・・・えっ?」

澪田「日寄子ちゃんおはようございまむ!」

西園寺「な、なによいきなり・・・」

澪田「なにって、普通に挨拶しただけっすよ?」

左右田「それのどこが普通なんだよ!」

豚神「朝から騒がしいやつらだ」

西園寺(どういうこと・・・昨日までとは様子が違う・・・)

澪田「日寄子ちゃん!早くご飯食べようっす!」

西園寺「あっうん・・・」

西園寺(わたしの席がある・・・わたしの朝食がある・・・)

花村「今日は西園寺さんのために腕をふるったからね!」

小泉「朝から変態発言はやめてよ」

花村「いやいやいや今のは普通に言っただけだってば!」

終里「おー!うまそうなパンじゃねぇか!」ガツガツ

辺古山「では、いただくとしよう」


西園寺(パン・・・また消臭剤が入っているのかな・・・)

西園寺「・・・」

小泉「日寄子ちゃん?どうしたの?」

西園寺「おねぇ・・・いや、その・・・」

小泉「そのパン美味しいから食べてみてよ」

西園寺「う、うん・・・」モグモグ

西園寺「・・・!!」

西園寺「お、おいしい・・・」

小泉「」パシャッ

西園寺「!?」

小泉「あははっごめん。食べてる日寄子ちゃんが可愛いからつい撮っちゃった・・・」

西園寺「あっうん、大丈夫だよー!」

狛枝「西園寺さん、そっちのパンも美味しいよ、よかったら食べてみてよ」

日向「狛枝、お前はご飯でも食べてろよ」

狛枝「あははっ日向くんは手厳しいね」

西園寺(よくわからない・・・けど)

西園寺(わたしは解放されたの・・・?)

西園寺(もういじめられなくてすむの・・・?)

九頭龍「おい、顔色悪いぞ、大丈夫か?」

西園寺「・・・!!」

西園寺「大丈夫だって!」

九頭龍「ならいいけどよぉ、あんま無理すんなよ」


西園寺(みんな・・・優しい)

西園寺(わたしも・・・今日から楽しく過ごせるんだ・・・!)


西園寺「・・・」


西園寺「あれっ・・・?」






西園寺「罪木の席はどこ?」







澪田「・・・」

澪田「蜜柑ちゃんの席はあそこっすよ」

西園寺「えっ?」

西園寺「・・・!!」

西園寺(振り返った、レストランの隅にそいつは這いつくばっていた)

西園寺(床に乱雑にこぼされた牛乳を、彼女は舐めるように飲んでいた)

西園寺「ちょっちょっと・・・」

西園寺「どういうことなの・・・」

狛枝「あぁっ罪木さんのことを忘れていたよ」

日向「おい、床は綺麗に掃除できたのか?」

罪木「す、すみませぇん・・・すぐ綺麗にします・・・」ペロペロ

九頭龍「早くしろや!」

罪木「す、すみませぇん・・・グスン」ペロペロ

西園寺(泣きながら・・・暴言を浴びせられながら・・・)

西園寺(舐めている・・・床を・・・)

なんかこれどっかの漫画でみたこと有るわ


西園寺(みんなの気が変わったんじゃなかった)


西園寺(いじめる標的が変わっただけだったんだ・・・)


西園寺(た、助けなきゃ!)


西園寺「罪木!こっちに来て!」


罪木「さ、西園寺さん・・・」


左右田「おいおい、いいのかよそんなこと言って」

狛枝「あんまり余計なことしたら、また昨日までの日々に逆戻りになっちゃってもしらないよ?」

西園寺「・・・!!」

西園寺(そうだ・・・ここで罪木を助けたら・・・またわたしが標的に・・・)


西園寺(でも、わたしは罪木に・・・何度も助けられて・・・)


西園寺(罪木だけは・・・わたしの味方でいてくれたんだ・・・)


罪木「さ、西園寺さん・・・」




罪木「助けてくださぁい・・・!!」




西園寺(助けな・・・)






また昨日までの日々に逆戻りするよ?






西園寺「・・・!!」





罪木「さ、西園寺さん・・・」



西園寺「・・・」







西園寺「わたしに近づくな、このゲロブタが」








(今日はここまで)



>>34

特に参考にした漫画とかないからそれ偶然っす


その日の夜


西園寺「小泉おねぇ!一緒に洗いっこしよー!」

小泉「あーごめん、今日はやることがあって・・・」

小泉「本当にごめん!また明日でいいかな?」

西園寺「そっか・・・うん、わかった!」

西園寺(仕方ない・・・今日はお風呂我慢しよっと・・・)


ピンポーン


西園寺「こんな時間に誰だろう・・・」


ガチャッ


罪木「あ、あのぅ・・・」

西園寺「・・・!!」


西園寺「な、何の用だよ・・・」

罪木「その・・・着付けに困ってるかなって思って・・・」

罪木「今日も一緒にお風呂に入りませんか・・・?」

西園寺「・・・」






西園寺「帰って」






罪木「えっ・・・」

西園寺「帰ってよ!もう来ないで!」

西園寺「せっかく楽しい日常を取り戻せそうなんだよ!もうあんな日々を過ごしたくない!」






西園寺「だからもう・・・わたしに関わるな!!」






罪木「・・・」

罪木「わ、わかりましたぁ・・・グスン」

西園寺「はぁ・・・はぁ・・・」


罪木「じゃあ帰りますね・・・おやすみなさいですぅ・・・」

西園寺「あっ・・・」

西園寺(泣いてた・・・あいつ)

西園寺(あいつはわたしを助けてくれたのに・・・)

西園寺(どうしてひどいこと言っちゃったんだろう・・・)

西園寺(明日、謝らないと・・・)



翌日


レストラン


西園寺(罪木はまだ来てないのか・・・)

澪田「日寄子ちゃんおはよーっす!」

日向「おはよう」

狛枝「今日も希望に満ち溢れた朝だね!」

左右田「おめぇそればっかり言ってるよな」



ソニア「あの・・・みなさん、少しいいですか?」



左右田「どうしました?ソニアさん」

ソニア「その・・・やはりわたくしは今のみなさんの行動には納得がいきません」

ソニア「いじめはとても残忍な行為だと思うので、もうやめませんか?」


西園寺(そういえば、ソニアはいじめに加担していなかった、わたしがいじめられていたときも)


西園寺(こいつなら・・・罪木を助けてくれるかも)


狛枝「ソニアさん・・・今のボクたちに必要なものって何だと思うかな?」

狛枝「いきなりこんな島に閉じ込められて、いつ帰れるのかさえわからない。それが今の現状だよね」

ソニア「いじめをして、この現状を打破できるとは思えません」

狛枝「それは違うよ。今のボクたちに必要なもの、それは結束力さ」

狛枝「そのためには、共通の敵を作るのが最も確実だと思うんだ」

澪田「そーっすよ!ソニアちゃんもわかってほしいっす!」

日向「おれたちも悪気があってやっているわけじゃないんだ」

ソニア「それが・・・あなた方の答えなんですね」

ソニア「・・・気分が悪くなってきましたので、わたくしはコテージに戻らさせていただきます」

左右田「ソニアさん・・・?大丈夫ですか?」

ソニア「・・・」スタスタ

西園寺(こんなに反発しているのに、誰もソニアのことは標的にしない)

西園寺(たぶん、王女だから手を出しづらいのかも)

西園寺(ソニアを味方につけることができたら・・・)

罪木「お、おはようございますぅ・・・」

日向「・・・」

澪田「・・・」

九頭龍「・・・」

左右田「・・・」

狛枝「・・・ずいぶん来るのが遅かったんだね」

罪木「す、すみません・・・」

澪田「・・・んっ?」


澪田「ぎゃぁぁぁぁ!!ゴキブリちゃんが死んでるっすぅぅ!!」


日向「はっ?」


九頭龍「うわっ!まじで死骸があるじゃねぇか!」

狛枝「なんで死んでるのかは知らないけど・・・」

狛枝「これ、今日の罪木さんの朝食ってことでいいんじゃないかな?」

西園寺(えっ・・・?)

澪田「それもそーっすね!」

日向「おい罪木、さっさと食べろよ」

罪木「は、はいぃ・・・」

小泉「・・・っ!」

西園寺「ちょっさすがにやりすぎだって!」

狛枝「できるよね?罪木さん」

罪木「で、できます・・・」


西園寺(うそっやめてよ・・・)


西園寺(と、止めないと!)


西園寺(でも、怖くて体が動かない・・・)


罪木「・・・」




ドンッ




罪木「ひゃう!?」ステーン


左右田「・・・」


狛枝「・・・左右田くん、どうして罪木さんを突き飛ばしたの?」


左右田「いや・・・さすがに見るに耐えなくてよ」


左右田「わりぃな」


日向「・・・」


七海「・・・」


九頭龍「まっ、あんなもん食ってるところ見たら、食欲もなくなっちまうしな」

小泉「ほ、ほら!みんな早く朝食を食べよっ!」

狛枝「・・・助かったね、罪木さん」

狛枝「でも次はそうはいかないからね」

罪木「ふ、ふゆぅ・・・」


西園寺(左右田おにぃ・・・)


西園寺(今のは罪木を助けてあげたの・・・?)


西園寺「左右田おにぃ、ちょっといい?」

左右田「な、なんだよ」

西園寺「一緒に来てほしいところがあるんだけど」


ソニアのコテージ


左右田「ソニアさんに何か用でもあんのか?」


ピンポーン


ガチャッ


ソニア「西園寺さん、それと・・・左右田さん」

西園寺「おねぇ、大事な話をしたいの」

西園寺「中、入ってもいい?」

ソニア「・・・わかりました」

西園寺「左右田おにぃも」

左右田「えっ?おれも入っていいんですかソニアさん?」

ソニア「・・・」



ソニア「はい、どうぞ」



左右田「よっしゃぁぁっ!!」


西園寺「喜びすぎでしょ・・・」

ソニア「話とはなんですか?」

西園寺「・・・」

西園寺「罪木のこと・・・なんだけど」

左右田「おい!その話はやめろよ・・・!」

ソニア「・・・続けてください」

西園寺「わたしもあいつにはひどいこと言っちゃったんだけど・・・」

西園寺「でも、やっぱりかわいそうだよ・・・」

西園寺「わたしも・・・いじめられていたときはとっても辛かったん・・・だ・・・もん・・・うぅ」

西園寺「うわぁぁぁぁぁん!!」

ソニア「・・・わたくしも同感です」

ソニア「あんなことが正当化されていいはずがないのです・・・!」

ソニア「そうですよね、左右田さん・・・!」

左右田「えっいや・・・その・・・」

ソニア「わたくしは失望しました。左右田さんならあんなこと、絶対にしないと信じていました。なのに、あなたもあの方たちと同じ考えでしたなんて・・・」

左右田「・・・おれだって」

左右田「おれだっていじめなんていけないことだってわかってますよ・・・」

左右田「でも反発したら自分がやられるんじゃないかって・・・そう思うと逆らうことなんてできないんですよ・・・」

西園寺「でもおにぃ、さっき罪木を助けてあげてたじゃん・・・!」

西園寺「わたしは何もできなかったけど、おにぃは違うかったじゃん!」

左右田「そ、それは・・・」

西園寺「・・・だからおにぃをここに呼んだの」

左右田「・・・どういうことだよ」


西園寺「ソニアおねぇ、左右田おにぃ」



西園寺「罪木を助けるのを手伝ってよ!」



西園寺「わたし一人じゃ・・・怖くてできないから・・・」



西園寺「でもこのままじゃ・・・悔しくて・・・うぅっ・・・」



ソニア「西園寺さん・・・」


ソニア「わかりました。わたくしでよければご協力いたしますわ!」


西園寺「おねぇ・・・ありがとう・・・」


ソニア「左右田さんはどうなのですか?」

ソニア「わたくしたちにつくか、あの方たちの方に戻るか」

左右田「えっとですね・・・」

ソニア「あちら側につくと言うならば、容赦はしませんよ」ニッコリ

左右田「ソニアさんについていきます!どこまでも!」

西園寺「やっぱりチョロいやつ選んで正解だったよー!」

ソニア「しかし、どのように攻めていけばいいのでしょうか」

西園寺「おにぃ何か考えてよ」

左右田「おれかよ!」

ソニア「それより、ここに罪木さんを呼ばなくていいのですか?」

西園寺「いや、罪木とは距離を置いたほうがいいと思う」

西園寺「だって、罪木がわたしたちと話し合ってるのを誰かに見られたら・・・」

左右田「罪木へのいじめがもっとひどくなるかもしれねぇもんな」

ソニア「なら、左右田さんが標的になるように仕向けたら、罪木さんは解放されるのではないですか?」

左右田「ソニアさん!?おれを犠牲にしないでくださいよ!」

西園寺「うーん、でもそれって根本的な解決にはならないじゃん」

ソニア「それもそうですね・・・やはりあの方たちに考えを改めてもらわないと意味がないのでしょうか」



ソニア「では、まずは対戦相手を確認しましょう」

左右田「いじめの主犯は狛枝、澪田、日向だな」

西園寺「うん・・・」

ソニア「ですが、いきなりその人たちを攻めるのは少し危険ではないでしょうか?」

左右田「いじめっこは集団でいるほど強いですからねぇ」

左右田「一人ずつ改心させて数を減らしていくのが一番安全だと思いますよ?」

ソニア「そうですね・・・下手に主犯格を刺激してしまうと、どんな行動を起こしてくるかわかりませんので・・・」

西園寺「特に狛枝おにぃとか危険なにおいしかしないもんね・・・」

左右田「あといじめに加担しているやつは・・・」

西園寺「左右田おにぃ!」

左右田「お、おれは元だっつーの!」

西園寺「前科持ちだねー!」

左右田「わ、悪かったって言ってんじゃねーか・・・ジュース奢ってやるから許してくれよ・・・」

ソニア「わぁっ!左右田さんのわりには気が利きますね!」

左右田「ソニアさんのためなら何本でも奢ります!!」

左右田「っで、話を戻すけどよぉ・・・」

ソニア「九頭龍さん、七海さんもあちら側でしたね」

左右田「後は花村と十神もあっち側だな」

西園寺「小泉おねぇは見て見ぬふりしてるし・・・」

ソニア「でも、小泉さんの行動を責めることは、わたくしたちにはできませんよ」

西園寺「そうだね・・・わたしも小泉おねぇの立場だったら、きっとそうしてるだろうし・・・」

左右田「終里や弐大はいじめが起こってることに気づいてすらなさそうだな・・・」

西園寺「あいつらは脳筋バカだから・・・」

ソニア「ですが、事情を話してそのお二人に協力してもらえたら、かなり優位に立てるのではないでしょうか?」

左右田「たしかにそうだけど・・・なんか危ない気がしませんか?」

西園寺「あの二人とバトったら死人がでそうなんだけど・・・」

ソニア「・・・」

ソニア「辺古山さんはどうでしょうか?」

左右田「あいつはたぶん・・・見て見ぬふりを貫くと思います」

左右田「辺古山は九頭龍と仲が良いらしいから・・・少なくとも九頭龍がいじめに加担しているうちは」

西園寺「こっちにはきてくれないってことだねー」

左右田「田中に至っては完全に見て見ぬふりしてるしな・・・」

西園寺「田中おにぃのセリフだけないと思ったらそういうことだったんだね」

ソニア「完全なる沈黙・・・さすがです!」

左右田「そこ褒めるところなんですか!?」

ソニア「では、わたくしたちの敵は」

ソニア「狛枝さん、澪田さん、日向さん、九頭龍さん、七海さん、花村さん、十神さん、左右田さんということでよろしいでしょうか?」

西園寺「うん」

左右田「オッケーですソニアさん!」

左右田「じゃないですよ!なんでおれも入ってるんですか!?」

西園寺「わー!ノリツッコミしてるよー!」

ソニア「では、さっそくいきましょう。これ以上被害が大きくなる前に!」

西園寺「で、でもわたし・・・ちょっと怖くなってきた・・・」

ソニア「西園寺さん、ご心配をなさらないでください」

ソニア「西園寺さんが標的にされたときは、左右田さんが命を張ってお守りしますよ!」

左右田「あのーソニアさん?命まで張らなくてもよくないですかね・・・?」

ソニア「だから西園寺さん、一緒に正義を貫きましょう!」

西園寺「・・・うん、わかった」

西園寺「やってみる・・・ついでにわたしにひどい目に遭わせたお返しをしてやる!」

左右田「まずはチョロそうな七海からいこうぜ!」


西園寺「・・・!!」


西園寺「七海おねぇ・・・」ビクビクッ


ソニア「西園寺さん?大丈夫ですか?」

左右田「おい、震えてんのか・・・?」

西園寺「だ、大丈夫・・・」


西園寺(七海おねぇからうけたビンタ、とっても痛くて・・・)


西園寺(とっても怖かった。今でも震えが止まらない・・・)


西園寺(でも・・・やるんだ!戦わないと、いつまでもこの恐怖におびえるなんて嫌だ!)


ソニア「では、七海さんを探しにいきましょうか」



レストラン



罪木「・・・」








罪木「うふふふふふっ」





ジャキン





バタン










砂浜


ソニア「七海さん!」

七海「あっ・・・」

七海「・・・何か用かな?」

ソニア「罪木さんのことでお話したいことがあります」

西園寺「・・・」コソコソ

七海「・・・」

左右田「七海・・・?」


七海「私はね、西園寺さんも悪いと思うんだ」


ソニア「な、なぜですか!」

左右田「西園寺は風呂に入ってなかっただけで、別に何もしてねぇじゃねぇか!」

七海「あれ?左右田くんも西園寺さんのことをいじめてたよね?」

左右田「か、過去のことは関係ねぇよ!」

西園寺「いや、関係あるだろ」

七海「西園寺さん、コソコソしてないでちゃんとお話しようよ」

西園寺「・・・」

七海「大丈夫だよ、もう痛いことはしないから」

七海「それに、あのときは強くやりすぎちゃってごめんね?」

西園寺「う、うん・・・」

ソニア「それで、西園寺さんが何か悪いことをしたというのはどういうことでしょうか?」

七海「・・・それは西園寺さん自身が知ってるんじゃないかな?」

左右田「おい、何かしたのかおめぇは?」

西園寺「わ、わたしは何もしてないもん!」

西園寺「それなのに・・・お風呂に入ってないって言っただけで・・・あんなことを・・・うぅっ・・・」

七海「うーん、私はそのことに怒ったわけじゃないんだけどなぁ」

西園寺「わ、わたしが何したって言いたいの?」

七海「だって西園寺さん」










七海「狛枝くんのことをいじめていたんだよね?」










ソニア「な、なんと!?」

左右田「おいどういうことだよ!」

西園寺「ちょっ待ってよ!わたしいじめなんてしてないって!」

七海「ううん、私は狛枝くんから確かに聞いたよ」

七海「すぐ足を蹴ってきたり、虫を採ってこいって言われたり」

七海「コテージまでおぶらされたり、触ったら変態扱いされたり」

七海「もう限界だよって狛枝くんが言ってたよ」

左右田「そ、それって・・・」

ソニア「いじめ・・・ですね・・・」

西園寺「ち、ちがうって!」

西園寺「それは・・・その・・・狛枝おにぃと仲良くしようと思って・・・してただけだし・・・」

七海「やられた方がいじめだと思ったら、それはいじめになる・・・っと、思うよ」

左右田「なるほどな、それで怒った狛枝が仕返しに西園寺をいじめるようになったってことか」

七海「そうだね、実際に私もその話を聞いたとき、西園寺さんに少し罰を与えないといけないと思ったの」

七海「たぶん、澪田さんや日向くんたちも、狛枝くんからその話を聞いて、いじめに協力したんだと思う」

ソニア「それで、西園寺さんが最初のいじめの標的になったのですね」

ソニア「ちなみに、左右田さんはその話を聞いていじめに参加していたのですか?」

左右田「いやーおれはですねぇ・・・流れに乗っかっただけというか・・・まぁ便乗しただけです・・・はい」

ソニア「ええい!この不届き者!」

左右田「ありがとうございます!」

七海「・・・最初は少しいじめて終わる予定だったんだけど」

七海「みんな気づいちゃったんだ。いじめをしているとき、それは結束力を作り上げることができているときなんだって」

七海「それからは、狛枝くんたちはいじめをして結束力を高めることがこの島で生き抜くことだと思っているの」

左右田「だから標的はあっさり変わったんだな」

七海「うん、最初は西園寺さんをいじめることが目的だったけど、今は違う」

七海「今は誰でもいいんだと思う。とにかくいじめをするってことが目的になってるから」

西園寺「な・・・」


西園寺「七海おねぇは、まだ誰かをいじめたいと思っているの?」


七海「ううん、私は狛枝くんの話を聞いて、西園寺さんに少しいじめられる痛みをわかってもらおうと思っただけだったから」

ソニア「では七海さん、わたくしたちと一緒に、狛枝さんたちを止めにいきましょう!」

七海「・・・」










七海「それはできない・・・かな」










左右田「なんでだよ!おめぇもいじめが良くないことぐらいわかってんだろ!」

ソニア「何か理由でもあるのですか・・・!?」


七海「理由はある・・・けど」


七海「今は・・・言えない・・・かな」


七海「でも、ソニアさんたちのやろうとしていることは間違ってはない・・・と思うよ」

七海「私は協力できないから、こんなことを言うのは無責任かもしれないけど」






七海「狛枝くんたちを、止めて」






七海「お願い」






ソニア「七海さん・・・」

西園寺「・・・」

西園寺「わかった」

西園寺「七海おねぇ、いろいろと教えてくれてありがとう」

七海「何か困ったときは、相談にきてほしいな」

七海「私にできることは、これぐらいしかないから・・・」

左右田「あぁ、わかったぜ」

ソニア「では、次のところにいきましょうか」

西園寺「じゃあね、七海おねぇ」



七海「・・・」



狛枝「七海さん」



七海「・・・いつからいたの?狛枝くん」


狛枝「・・・」


狛枝「あははっ偶然今通りかかっただけだよ」


七海「・・・そうなんだ」


狛枝「・・・ねぇ七海さん」










狛枝「大事な話をするときは気を付けたほうがいいよ」










狛枝「どこかで聞き耳を立ててる人がいるかもしれないからさ」












その日の夜


西園寺(昼食時と夕食時は特に何もなかった)

西園寺(ソニアおねぇと左右田おにぃとはあの後、コテージで話し合って、また明日いろいろと行動することになった)


西園寺「そういえばまだ罪木に謝れてなかったな・・・」


西園寺「・・・」


ピンポーン


西園寺「・・・居ないのかな?」


西園寺(もう22時だし、寝てるのかも・・・)


西園寺(明日こそは謝らないと・・・)



翌日


西園寺(レストランに行かなきゃ)

西園寺(・・・あれは!?)

西園寺(狛枝おにぃと澪田おねぇが旧館から出てきた)

西園寺「・・・」


旧館


西園寺「誰かいるの・・・?」

七海「・・・」

西園寺「七海おねぇ・・・!!」

西園寺「こ、これって・・・」

西園寺(旧館には七海おねぇと・・・壊された大量のゲームが散在していた)


七海「ひどいよ・・・狛枝くん・・・澪田さん・・・」


七海「私の・・・ゲームが・・・」


西園寺「お、おねぇ・・・」


七海「・・・西園寺さん」


西園寺「ご、ごめん・・・きっと昨日の会話が・・・誰かに聞かれてて・・・」


七海「それで標的が七海おねぇに・・・」


七海「・・・ううん、私は大丈夫だよ」


七海「でも・・・今は一人にしてもらっていいかな?」


西園寺「・・・」


西園寺(犯人はわかっているのに・・・何もできない)


西園寺(怖い・・・怖いよ・・・)


西園寺(どうすればいいの・・・?)



レストラン


狛枝「西園寺さん、おはよう」

澪田「おはようございまむ!」

西園寺「お、おはよう・・・」

ソニア「おはようございます」

小泉「日寄子ちゃん、おはよっ」

西園寺「うん、おはようおねぇ・・・」

西園寺「・・・」

西園寺「あれ?ゲロブタは・・・?」

澪田「それが、来てないんすよね・・・」

辺古山「寝坊でもしているのだろうか」

花村「日向くんも七海さんも来てないよね?」

狛枝「・・・とりあえずさ、ボクたちは先に朝食をいただこうよ」

終里「おう、さっさと食っちまおうぜ!」ガツガツ

左右田「おめぇはもう食ってんじゃねぇか!」



澪田「結局あの3人来なかったっすね」

豚神「ふん、あいつらにも何か考えがあるんだろう。放っておけ」

澪田「うっきゃー!白夜ちゃんツンデレっすか!!??」

豚神「わけのわからんことを言うな」


西園寺(罪木・・・来なかったな・・・)


西園寺(早く謝りたいのに・・・)


小泉「日寄子ちゃん・・・大丈夫?」


西園寺「えっ!?」


小泉「なんだか暗い顔してたからさ・・・」


西園寺「う、うん!わたしは大丈夫だよー!」


小泉「ならいいんだけど・・・」



小泉「何かあったらすぐに言ってね?」



西園寺「・・・」










西園寺「うん」












同時刻


日向(うわっ寝坊しちまった)

日向(十神に怒られるな・・・はぁ・・・)

日向(仕方ない・・・レストランに向かうか)



日向(ん?なんで旧館の扉が開いてるんだ?)



日向「・・・」




旧館




日向「な、七海!」


七海「・・・」


日向「おい、大丈夫か?」


七海「・・・あっ日向くん」


日向(壊されている・・・七海の大切なゲームが・・・)


日向「誰にやられたんだ・・・?」

日向「西園寺か?それとも罪木か?」

七海「・・・」

日向「まさか・・・」



日向「狛枝と・・・澪田か・・・?」



七海「・・・」コク

日向「あいつら・・・」

日向「安心しろ、おれがあいつらを・・・」

七海「・・・ダメだよ日向くん」

日向「でも!」


七海「そんなことをしたら、日向くんの秘密がばらされちゃうかもしれない」


七海「日向くんに、辛い現実がやってくるかもしれないんだよ?」


日向「・・・でもこのままだと、次は七海が」


七海「私は大丈夫だよ。それに」










七海「私はもう、狛枝くんからは逃げられないから」










日向「・・・ちくしょう」


日向「どうすれば・・・いいんだよ・・・」



>>1に書き忘れてましたが死ネタ、2の本編ネタバレありますのでご注意ください)



ピンポーン


ソニア「罪木さん、やはり居らっしゃらないですね」

左右田「どこ行ったんだ?」

西園寺(昨日の夜から姿が見えないから、様子を見に来たんだけど・・・)

西園寺「探しにいこう」

ソニア「そうですね、少し心配です」

左右田「んじゃ、手分けして探すか」


ビーチハウス


西園寺「ここにもいない・・・」

小泉「何してるの?」

西園寺「こ、小泉おねぇ!」

小泉「もう、何か困ってることがあったらすぐに言ってよ!」

小泉「アタシも協力するよ?」

西園寺「・・・」


西園寺「ゲロブタを探してるの」

小泉「あっ・・・」

小泉「・・・」

小泉「あはは・・・アタシ、ほんとにダメだね」

西園寺「えっ?」

小泉「自分のことしか考えてなくて、自分が巻き込まれないように振る舞って」

小泉「日寄子ちゃんのことも、蜜柑ちゃんのことも助けてあげられなかった・・・」

小泉「ごめんね・・・ごめんね・・・うぅっ」グスン

西園寺「おねぇ・・・泣かないでよ!」

西園寺「わたしは大丈夫だし、罪木も怒ってないって・・・!」

西園寺「わたしだって、罪木のこと助けてあげられなかったもん・・・」

小泉「日寄子ちゃん・・・」

小泉「ごめんね・・・本当にごめん・・・」

西園寺「・・・おねぇ」

西園寺「罪木に謝りにいこう。わたしと一緒に」


小泉「でも・・・」

西園寺「大丈夫だよ」

西園寺「こう言うのもひどいことかもしれないけど・・・」


西園寺「罪木はもう標的じゃないと思うから」


小泉「それって・・・」

西園寺「今朝、七海おねぇがいじめられているところを見たの」

小泉「えっ・・・千秋ちゃんが・・・?」

西園寺「うん、たぶん今の標的は七海おねぇになってる」

西園寺「だからもし罪木に会ったのがあいつらにばれても・・・・もう大丈夫だと思う」

小泉「そうだったんだ・・・」


小泉「・・・」


小泉「日寄子ちゃん、アタシも一緒に行かせてもらっていいかな?」


小泉「千秋ちゃんをおとりに使っている感じになっちゃうかもしれない、結局アタシは保身しか考えていない」


小泉「それでも、今謝らないと一生後悔しそうだから・・・」


西園寺「おねぇ・・・」


西園寺「うん、じゃあ罪木を探しに行こうよ!」



(念のためもう一度言っておきます)

(死ネタ&2本編のネタバレ盛大にありますのでご注意ください。>>1に書き忘れてしまいすみませぬ・・・)







ライブハウス



狛枝「・・・」

澪田「凪斗ちゃんどうしたんすか?何か暗いっすよ?」

狛枝「いや、少し考え事をしていただけだよ」


狛枝「・・・」


狛枝「澪田さん、本当に覚えてないの?」


澪田「えっ?何がっすか?」


狛枝「・・・」










狛枝「ここで罪木さんに殺されたことだよ」











澪田「ぎゃぁぁぁ!凪斗ちゃんがヒステリックモードに入ったっすうぅぅ!!」


澪田「っていうか唯吹はここにいるじゃないっすか!」


澪田「殺されるなんて勘弁してほしいっす!」


狛枝「・・・そうだね、ごめんね澪田さん」


狛枝「最近変な夢を見ることが多くてさ、つい現実と混合しちゃうんだよね」



狛枝(やっぱり、ボクだけが覚えている・・・)


狛枝(ボクたちは確かにここでコロシアイをさせられたはずだ)


狛枝(このライブハウスも、超高校級のみんなのことも、ボクはすべて知っている)


狛枝(ボクのコテージには、超高校級のみんなのプロフィールが書かれていた資料もおいてあった。そこにはボクの記憶になかった七海さんの正体のことも書かれていた)


狛枝(まさか七海さんがあの時の裏切り者だったなんてね)


狛枝(でもおかしい。あの時ボクは確かに死んだはず)










狛枝(じゃあこの世界はなんだ・・・?)











狛枝(あの時はモノミとモノクマもいたはずだ)


狛枝(でも今、この島にはボクたち16人しかいない)


狛枝(コロシアイという定義すらなくなっている)


狛枝(コロシアイがない・・・そもそもモノクマがいない時点でボクたちは脱出する方法すらない)


狛枝(ただ一つ、あの時と違うのは・・・)










狛枝(ボクが求めているものだ)










狛枝(あの時のボクはみんなの希望が見たかったはずだ)


狛枝(でもボクは覚えている。ここにいる七海さん以外のみんなが超高校級の絶望だってことを)


狛枝(そして今のボクは、絶望に陥っていくみんなを見ることに喜びを感じているんだ)


狛枝(・・・)



狛枝「・・・あはっ」

澪田「おーい凪斗ちゃーん!マジで大丈夫っすかー?」

狛枝「・・・うん、大丈夫だよ」

狛枝「ところで、澪田さんは絶望したことがあるかい?」

澪田「うっきゃー!いきなりぶっとんだ質問っすね!答えはもちろんノーっすよ!」

澪田「唯吹に限ってそんなことはないないないないっすよ!」

狛枝「そうなんだ。でも君は間違いなく絶望した過去があるはずだよ」

澪田「ありりー?なんで凪斗ちゃんがそんなこと言えるんすか?」


狛枝「・・・エスパーだから、かな」


狛枝(そうだ。この世界のこと、生き残ること、そんなことはボクにはどうでもよかったんだ)


狛枝(ボクはただ、この島でみんなの絶望的な瞬間を見たいだけなんだ)




狛枝「じゃあ澪田さん、そろそろ行こうか。そして始めようか」




狛枝(だったらやることは決まってるよね)










狛枝「七海さんへのお仕置きタイムを」












軍事施設


罪木「・・・」


西園寺「あ、あれは!」



小泉「蜜柑ちゃん!」



罪木「・・・!!」

罪木「西園寺さん!おはようございますぅ!」

罪木「もしかして、私を探してくれたんですかー?」

西園寺「当たり前じゃん!だって、昨日の夜から姿が見えなくて・・・」

西園寺「心配したんだから・・・」

罪木「西園寺さん・・・勝手にいなくなってすみませぇん」

西園寺「もしかして・・・昨日からここにいたの・・・?」

罪木「は、はいぃ!なんだかここ、すごく居心地が良いんですよぉ・・・」

西園寺「つ、罪木・・・」



西園寺「ごめんなさい・・・」


罪木「ふゆぅ?」

西園寺「わたし、罪木に助けてもらってばっかりだった」

西園寺「それなのに、前はあんなひどいこと言っちゃって・・・」

西園寺「ごめん・・・うぅっ」



西園寺「うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」



罪木「西園寺さん・・・」

罪木「泣かないでください・・・!私は西園寺さんのこと、全然怒っていませぇん・・・!」

罪木「むしろ、今は西園寺さんにとっても感謝してるんです!」

西園寺「うぅっ・・・感謝なんてやめてよ・・・わたしは罪木を見捨てようとしちゃったんだもん・・・」

罪木「でも、今はこうして探しに来てくれたじゃないですか・・・」

罪木「私なんか、ドジでノロマで誰にも必要とされない人間なのに、西園寺さんは探しに来てくれた・・・」

罪木「それだけで、私はとっても嬉しいんですぅ・・・!!」

西園寺「罪木・・・」

罪木「それに、西園寺さんは初めてできた大切なお友達ですので」

罪木「そんなことぐらいで怒るわけないですよぉ!」

西園寺「罪木・・・わたしのこと、まだ友達って思ってくれてるの?」

罪木「あ、当たり前じゃないですかぁ・・・!私はずっと、死ぬまで西園寺さんのお友達でありたいんですぅ!」

西園寺「うぅっ・・・」

西園寺「ありがとう・・・」

西園寺「仕方ないから今は友達のままでいてあげるよー!」

西園寺「感謝してよね、ゲロブタ」クスクス

罪木「ふ、ふゆぅ!?ゲロブタですみませぇぇん!!!」

西園寺「きゃははっ!ゲロブタを見てたらなんだか元気がでてきたよー!」

罪木「え、えへへっ・・・//」

罪木「ところで・・・」










罪木「どうしてあなたが一緒にいるんですかぁ?」











小泉「み、蜜柑ちゃん・・・アタシもこの前のこと、謝りたくて・・・」

罪木「あれあれあれーー?私、小泉さんに何かされた記憶はないですよぉ?」

小泉「アタシ、蜜柑ちゃんが辛い思いをしていたときに、何も助けてあげられなかった・・・」

罪木「あーそういえばそうでしたよねー」


西園寺(な、なに?)


西園寺(罪木の様子が・・・おかしい)




罪木「確かに小泉さんは、西園寺さんのことも、私のことも見捨ててましたよねー」





小泉「ち、違うの!本当は助けてあげたかったよ!でもアタシ、怖くて・・・」


罪木「怖かったんですよね。その気持ちはわかりますよー」

罪木「別にいいんです。誰も助けてほしいって頼んでませんから」

小泉「み、蜜柑ちゃん・・・?」

西園寺「罪木、落ちついてよ!」




罪木「でもー、あの時は見捨てたのにー」




罪木「どうして今さら関わってくるんですか」




罪木「私と西園寺さんの邪魔を・・・」










罪木「邪魔をしないでくださいよぉぉぉぉ!!!!」










小泉「ひっ・・・!」ビクッ


西園寺「つ、罪木・・・やめてよ!」


西園寺「小泉おねぇは悪くないんだって!」


罪木「うふふふっ大丈夫ですよぉ」


罪木「すぐにおとなしくさせますので」


罪木「そのあとは西園寺さぁん、私と二人でたくさんおしゃべりしましょうねぇ、うふふっ」


小泉「ご、ごめっ・・・」


小泉「・・・えっ?」


罪木「うふふっ、うふふふふふっ」



西園寺(罪木がポケットから何かを出した)



西園寺(そしてそれを右手に握った)



西園寺(そう、握られたそれは、厨房の包丁・・・)



西園寺「・・・!!」




西園寺「つ、罪木・・・やめて・・・やめてって!」




小泉「い、いや・・・」










小泉「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」














ガシッ




罪木「西園寺・・・さん?」

西園寺「な、なに考えてんだよ!」

西園寺「小泉おねぇに怪我させるなら、お前とは一生友達にならないから!」

罪木「・・・」



罪木「す、すみませぇん!」


罪木「許してくださぁい!好きなところに落書きしてくれてもいいです!」


罪木「ダーツの的にしてくれてもいいです!だから・・・許してくださぁぁぁい!!!」


罪木「うぇぇん、うっ・・・」グスン


西園寺「・・・とりあえず包丁を捨てて」


罪木「は、はいぃ!」




カランカラン





西園寺「じゃあ次は、小泉おねぇに謝って」

罪木「わ、わかりましたぁ・・・」

罪木「小泉さぁん・・・すみませぇん・・・」

罪木「許してくださぁい・・・ふゆぅ」

西園寺「・・・小泉おねぇ、ゲロブタもきっと疲れてたんだと思う」

西園寺「だからおねぇ、こいつを許してあげてよ・・・」

西園寺「わたしは小泉おねぇにケンカなんてしてほしくないもん・・・!」


小泉「あっあっ・・・」


小泉「あぁっ・・・」




西園寺「・・・おねぇ?」




小泉「く、狂ってる・・・」










小泉「狂ってるよ・・・蜜柑ちゃん・・・」











西園寺「おねぇ・・・!」


罪木「・・・」


小泉「は、離れてよ・・・」






小泉「日寄子ちゃんから離れてよ!この殺人鬼!」






西園寺「おねぇ!やめてよ!」


小泉「なんで・・・日寄子ちゃん・・・」


小泉「今見たよね・・・蜜柑ちゃん、アタシを殺そうとしてきた・・・」


小泉「日寄子ちゃん危ないよ!そいつは狂ってるんだって!」


小泉「こっちに来て!一緒に逃げよう!早く!」


西園寺「お、おねぇ・・・どうしちゃったの・・・」










西園寺「どうして罪木のことを、そんな風に言うの・・・?」










罪木「うふふっ」


罪木「うふふふふっ」


罪木「私と西園寺さんはお友達だからぁ、離れるなんてありえませんよぉ」


罪木「そうですよねぇ?西園寺さぁん」


西園寺「えっ?」



西園寺「う、うん・・・」



小泉「・・・し、知らない」






小泉「アタシはもう・・・知らないから・・・!」ダッ






西園寺「あっ小泉おねぇ!」

罪木「ふ、ふゆぅ・・・」



罪木「それより西園寺さん、向こうの公園でお話しませんか-?」






罪木「ずっと、ずーーーーっとお話しましょうよ」






西園寺「・・・えっ?」



罪木「うふふっ。だってわたしと西園寺さんは」










罪木「ずっと、ずーーーーっとお友達なんですから」












レストラン


左右田「結局、罪木のやつ見つからなかったですね」

ソニア「そうですね、いったいどこにいってしまわれたのでしょうか」

終里「おい!腹減ったぞ!」

豚神「飯はまだか」

狛枝「やぁ、こんにちはだね」

澪田「おはこんにちまむ!」

花村「みんなーお待たせー!昼食ができたよー!」



左右田「あれ?西園寺が来てねぇじゃねぇか」

ソニア「罪木さんもやはり来ていませんね」

左右田「もしかしたら西園寺と罪木は一緒にいるのかもしれませんよソニアさん!」


小泉「・・・」

狛枝「小泉さん、どうしたの?」

狛枝「何か思いつめた表情をしてるけど」

小泉「う、ううん、なんでもない!」

澪田「っていうか日寄子ちゃんと蜜柑ちゃんが来てないっすね!」

辺古山「日向と七海も来ていないな」

左右田「なんか、集まり悪いな・・・」

狛枝「・・・」

狛枝「何かあったのかもしれないね」


日向「・・・悪い、来るのが遅くなった」

澪田「創ちゃんおはこんにちまむ!」

狛枝「日向くん、やぁ」

日向「・・・あぁっ」

日向「・・・七海は来てないのか?」

左右田「・・・来てねぇな」


日向「まさか・・・」


狛枝「・・・」

澪田「・・・」


日向「・・・っ!!」


日向「くそっ!」ダッ


左右田「お、おい日向!」

ソニア「行ってしまわれましたね」


狛枝(今の日向くんの表情、なんて絶望的だったんだ)


狛枝(あははははっ!ゾクゾクするなぁ!)




ソニア(その日の夕食にも、西園寺さんと罪木さん、それに七海さんは姿を現しませんでした)




ソニア(日向さんは七海さんを探しましたが、見つからなかったそうです)




ソニア(いったい、みなさんはどこに消えてしまったのか・・・わたくしには見当もつきません)





次の日の朝


日向(七海のやつ、どこに行ったんだ・・・)


日向(・・・狛枝と澪田の仕業だ、間違いない)


日向(・・・)


日向「レストランに行くか」



日向(そしておれがレストランに入ろうと足を踏み入れた瞬間、それは起きた)










花村「うわぁぁぁぁ!!!!!」










日向「!!」

日向「今のは花村の声!」

九頭龍「おい!なんだ今の叫び声は!」

ソニア「な、なにかあったのですか!?」

狛枝「レストランの中から聞こえたね」

日向「とにかく入ろう!」


レストラン


日向「おい花村!どうした!!??」


花村「あ・・・あれっ・・・!」







花村が指差したのはレストランのテーブルの上









そこにあったのは

















血を流し横たわっている七海千秋の姿だった


















日向「う、うそ・・・だろ・・・」

日向「七海ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

狛枝「なんて絶望的なんだ・・・」

九頭龍「ま、まじかよ・・・」

九頭龍「マジで死んでんのか・・・?」

狛枝「・・・」ピタッ

狛枝「冷たい身体・・・残念だけど、もう息はなさそうだね」

澪田「おはようございまむ!みんなどうしたんす・・・」

澪田「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

澪田「あばばばばばっ!ど、どういうことっすか!」



日向「お前らが!お前らがやったのか!!」


日向「狛枝!澪田!」


澪田「ちちち違うっすよ!こんなこと唯吹がするわけないじゃないっすか!」

狛枝「・・・とにかく、まずはみんなを呼ぼうよ」

狛枝「捜査をしよう。そして犯人を見つけ出さないといけない」

九頭龍「は、犯人って・・・」

ソニア「わたくしたちの中に・・・そのような人がいるというのですか!?」

狛枝「当たり前だよ。この島にはボクたちしかいないんだから」

狛枝「日向くん、君も捜査しないといけないよ」




狛枝「七海さんの仇をとらないとね」




日向「お前・・・!」

日向「・・・」


日向「おれは絶対に、許さないからな」


日向「七海の仇を・・・必ずとってやる!」


狛枝「・・・」




狛枝「ふぅん」



左右田「な、七海が・・・嘘だろ・・・」

弐大「なんということじゃぁぁぁぁ!!!」

小泉「う、うそ・・・」

終里「おい!誰がこんなことしたんだよ!」

狛枝「とにかく、この中の誰かが犯人なのは間違いないし、犯人を突き止める必要がありそうだね」

日向「・・・」

狛枝「あぁ、ちょっと待ってよ日向くん」

狛枝「日向くんはボクのことを疑っているようだね」

日向「当たり前だ、お前以外にこんなことができる奴がいるとは思えない」

狛枝「あははっ、殺人鬼に見られるなんて絶望的だなぁ」

狛枝「でも、残念ながらボクじゃないんだよ。信じるかどうかは別だけどね」

日向「・・・」

狛枝「それでもボクが犯人って言いたいのなら、その証拠を探すといいよ」

狛枝「見つかるはずがないからさ」

日向「・・・くそっ」


小泉「・・・」

小泉「・・・日寄子ちゃんと蜜柑ちゃんは来てないの?」

澪田「さっきコテージに呼びに行ったんすけど、いなかったんすよ」

九頭龍「こんな朝にどこ行ってんだよあいつらは」

西園寺「朝から騒がしいなー」

罪木「な、何かあったんですかぁ?」

狛枝「あっ西園寺さん、罪木さん」

ソニア「じつは、七海さんが殺されてしまったのです・・・」

西園寺「・・・えっ?」

罪木「ふ、ふゆぅ?」

西園寺「・・・!!」

西園寺「な、七海おねぇ!!」

罪木「ひぃぁぁぁ!!??な、七海さぁん!!」

西園寺「ど、どうして!誰がやったんだ!」

狛枝「二人とも、少し落ち着いて」

罪木「お、落ち着いてって言われても・・・だって、人が死んでるなんて・・・」

狛枝「その犯人はボクたちの中にいるはずだよ。だからその犯人を今から探しだすところさ」


西園寺「・・・おにぃだ」

左右田「はっ?」

西園寺「狛枝おにぃと澪田おねぇが犯人なんだろ!」

澪田「またこのパターンっすか!」

狛枝「参ったな・・・ボクはそこまで殺人鬼に見えちゃうのかな」

西園寺「ふ、二人が七海おねぇをいじめて・・・それで殺したんだ・・・」

狛枝「殺人といじめを同列に扱うなんて、随分発想が極端だね」

弐大「いじめじゃと?」

狛枝「待ってよ弐大くん。今はこの事件の犯人を見つけることに専念するべきじゃないかな?」

狛枝「それに、西園寺さんも随分と強気になったね」

西園寺「だ・・・だって・・・」

西園寺「私にはもう、仲間がいるんだもん・・・!」

狛枝「・・・ふぅん」


小泉「・・・違うでしょ」


ソニア「小泉さん?どうかされましたか?」

小泉「狛枝も唯吹ちゃんも犯人じゃないよ」

日向「なんでそんなことが言えるんだ?」


小泉「アタシは犯人を知ってるんだから!」


弐大「なんじゃとぉぉ!!??」

左右田「ほ、本当なのか!?」

日向「おい!犯人は誰なんだ!」

小泉「殺人なんて狂ったことをできるなんて一人しかいないよ!」



小泉「そうだよね!蜜柑ちゃん!」




西園寺「・・・!!」

左右田「はぁぁぁ!!??」

ソニア「そ、そんなこと・・・!」

九頭龍「こ、こんな奴に殺人なんてできんのか・・・?」

西園寺「小泉おねぇ!何言ってんの!?」

西園寺「ゲロブタにそんなことできるわけないじゃん!」

罪木「・・・」

狛枝「あはっ、罪木さんは狂っていると思われてるらしいよ」

日向「罪木・・・どうなんだ?」

罪木「ふ、ふゆぅ・・・」


罪木「私が七海さんを殺すわけないじゃないですかぁ」


狛枝「・・・」


ソニア(結局、手がかりは何もなく、みなさんは解散しました)

ソニア(そして、七海さんの死体は彼女のコテージに安置することになったのです)

左右田「そ、ソニアさんは誰が怪しいと思いますか・・・?」

ソニア「わたくしは・・・誰も疑いたくはありません」

ソニア「ですが・・・小泉さんの様子が少し気になります」

左右田「罪木のことをひたすら狂っているとか言ってましたよね」

ソニア「何か嫌な予感がします・・・」


工場


日向「・・・」

狛枝「やぁ日向くん、何か用かな?」

日向「・・・いや、なんでもない」

狛枝「・・・そう」


狛枝「もう今までみたいに平和に暮らせないかもしれないね」


日向「・・・」


日向「あぁ、そうだな」







グサッ







狛枝「・・がはっ」


日向「もう、戻れないかもしれないな」


狛枝「・・・あはっ」


狛枝「これが君の絶望・・・なん・・・だ・・」







ドサッ







日向「はぁ・・・はぁ・・・」


日向「・・・七海、仇はとってやったからな」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月13日 (土) 18:51:24   ID: GX3Dz3KA

いやー いいすっね!この調子で、どんどん絶望させていきましょう。

2 :  SS好きの774さん   2014年09月14日 (日) 03:44:11   ID: QLm2pu6n

胸糞
悪くない

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