委員長「ほんとにもう…」 (385)

男「すいません」

委員長「ホッチキスの止めが甘い。書類を皆に配るんだから、もっと丁寧にやりなさい」

男「あ、俺がやり直しますんで」

委員長「どうせあまり代わり映えしないわ。私がやる。貴方は不要な書類を職員室に持っていって、シュレッダーにかけてきて」

心の中でため息をつく。そんなに雑なことをしてるつもりはないのにな。

言い訳して聞いてくれる人じゃないし、テキパキと不要な書類を集める。

「委員長、男君だけじゃ持ってけねぇ量だから。手伝うわ」

委員長「構わないわ。お願い」

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男「先輩すいません」

先輩「気にすんな、困った時はなんとやらだ」

男「はははっ…」

先輩「しっかし、委員長も口うるさいよなぁ。止めが甘いだけで修正とか、やってられんて」

男「委員長としては、俺の仕事が甘いのかも知れませんから」

先輩「そうか~? 少なくとも男子の中じゃ、几帳面タイプだろお前。筆立てとかティッシュとか、定位置あるだろ」

男「はははっ、かも知れませんねぇ」

図星だったので笑ってごまかす。

先輩「しかし、あいつあんなガミガミいうヤツだったかなぁ」ガリガリガリガリッ

男「前はそうでもなかったんですか?」ガリガリガリガリッ

先輩「まだ委員長に任命されてない時だけどな。口うるさい印象はなかった」ガリガリガリガリッ

男「…きっと、委員長になったからなんでしょう」

先輩「たかだか学校の委員だぜ? そこまで責任感じてやるもんか?」

男「もしかしたら、必要以上に気負うタイプなのかもしれませんよ?」ガリガリガリガリッ

先輩「ふ~ん、あ、つまった」バンバンッ

先輩「委員長、書類の処理終わったぞ~」

委員長「そう、もう帰っていいわ」

先輩「う~い、じゃあ男帰ろうぜ?」

男「あ、はい。じゃあその委員長、先に帰りますね」

委員長「…さよなら」

うぅ、確実に怒ってるな委員長。目が怖い。

先輩「さて帰んべ帰んべ。」

男「委員長だけ残して帰って良かったんですかね?」

先輩「あいつがそういったんだから、いいんじゃね~か?」

男「…まぁ、そうですね」

先輩「? じゃあ俺こっちだから、バイビー」

先輩が手を振って去っていった。

男「(委員長、怒ってるよな~)」

部屋でぼんやり過ごしながら、そう考えていると。

委員長「……」ガラガラッ

無言で委員長が窓から入ってきた。

男「今晩は」

委員長「今晩は、じゃない!」

男「おうふ」

委員長「なんで先に帰るんですか!」プンスカッ

男「のしかからないで、それにあの状況で残るの変でしょ」

委員長「私は先輩は帰っていいと言ったんです」プンスカッ

男「あの言い方は、二人ともになりますよ」

委員長「う~」プンスカッ

どういう関係だろう

男「とにかく降りて下さいね?」

委員長「納得がいく説明が欲しいです。帰り道で待っててもくれなかった」

男「先輩と別れた場所、五分で家に着く距離ですよ?」

委員長「理由になりません」

男「してくださいよ」

委員長「最近、男君が冷たいと思います」

男「それを言うと、学校で委員長が俺にする態度も、周りから見てキツいんですよ」

委員長「どう話しかければいいか、わからないのです」

男「普通でいいじゃないですか、普通で」

委員長「いつもここでいろいろ話すのに、話題が見つかりません」

男「じゃあ、学校用に話題を取っておけば…」

委員長「男君と話すのが楽しみなのに、ひどいです」

男「それは嬉しいですよ。でも、うまくやってください」

委員長「うぅ、ここに引っ越してきた時は、あんなに優しかったのに」

男「引っ越してきた時は、クールなお姉さんだと思ってましたよ」

委員長「その方がいいのですか?」

男「今の可愛らしい感じも嫌いではありません」

委員長「はっきりして欲しいです」

男「どちらも好きですよ。委員長ですから」

委員長「…」ムギュッ

男「今度は抱きつきですか。もうどうにでもしてください」

委員長「辱めの罰です。しばらくこうします」

男「満足したら、離れて下さいね」

委員長「……」クンクンッ

男「匂いまで嗅ぎますか」

委員長「ボディソープの匂いがします」

男「そりゃあ、お風呂に入りましたから」

委員長「あと、抱き心地がいいので、このまま部屋に持っていきます」

男「俺は重いですし、後物ではありません」

委員長「じゃあ来て下さい」

男「あなたのお父さんに、どんな目に遭うか怖いので嫌ですよ」

委員長「愛が足りませんよ」

男「その内足らしますからお待ち下さいな」

委員長「破ったら泣きます」

男「それも嫌ですね。そうならないように頑張ります」

委員長「楽しみにしてます」ギュ~

男「おうふ、少し痛いですよ」

委員長「もう少しだけです」

男「仕方ありませんね」

委員長「……」ギュ~

男「お疲れですか」

委員長「そもそも私はリーダーとか、人をまとめるのは苦手です」

男「そうは見えません」

委員長「なんとか誤魔化してるだけです。人と話すのは苦手です」

男「今の立場になったのは、前委員長の推薦でしたね」

委員長「私には無理と言いましたが、拒否権もなくさせられました」

男「それだけあなたが優秀なんですよ」

委員長「あたふたやってる人間が、優秀だとは思えません」

男「(その心境を出さずにこなせる時点で、優秀なんですけど)」

委員長「満足することにしました」パッ

男「何ともいえない言い方ですね」

委員長「多分、ずっと満足はできないです」

男「難儀な話ですね」

委員長「そうです…、そうそう、こんな物を持ってきました」

男「罰ゲームトランプ。何をするんですか?」

委員長「ババ抜きです」

男「二人でですか」

委員長「二人でです。負けた人は、残った手札の内の一枚にある指示に従ってもらいます。それを選ぶ権利は、買った人にあります」

男「購入した人だと、俺に選択権はないのですか」

委員長「はい」

委員長「むぅ」プク~

男「私の人生の中で、ここまでババ抜きが弱かった人は初めてかも知れません」

委員長「手加減を希望します」

男「ババ抜きで手加減とは、インチキ抜きでどうやるのですか」

委員長「手札の右からしか取らないで下さい」

男「ゲームとしての面白みが無くなりましたね」

委員長「勝てば官軍です」

男「手段を選ばなさすぎですね」シュッ

委員長「そういって右から取る男君は優しいのです」

男「しかし、そのせいで勝ってしまいました」

委員長「インチキです」

男「インチキではありません。それにジョーカーを右に寄せておけば良かったじゃないですか」

委員長「ゲームがつまらなくなります」
男「だったら普通にやりましょう」

委員長「構いませんが、まだ罰が執行されてません」

男「どんな罰があるのですか」

委員長「膝枕する、です」

男「さっきと同じですよね」

委員長「はい」

男「そもそも残ったカードで罰ゲームは、二人でプレイし、ジョーカーを使っている時点で成り立ちませんよね」

委員長「バレました」

男「確信犯ですか」

委員長「何かの提案がなされる時、ひっそりとその提案者が優位に事を進めるものです」

男「それが膝枕ですか。四度目ですよ」

委員長「三度目まで指摘しなかった男君は、やはり優しいです」

男「そうですか(突っ込むタイミングを逸しただけなんだけど)」

委員長「さぁ、罰を執行します。どうぞどうぞ」

男「ここまで罰を率先して受けたがる人も、初めてですね」ゴロンッ

委員長「よしよし」ナデナデ

男「…(自分が罰を受けてる気分だ。気持ちいいけど)」

委員長「今回の罰は、オプション付きです」スッ

男「黒い、凹凸のある綿棒ですか」

委員長「これで、耳掻きしてあげようと、思いまして」

男「なんだか久しぶりですね」

委員長「小学生の頃は、よくやってあげてましたね」

男「させてくれとせがまれましたね」

委員長「男君がして欲しそうにしていたからです」

男「そういうことにしておきます」

委員長「男性なら、優しくそうだったと言うべきですよ」

男「不勉強で申し訳ありません」

委員長「ではいきます」

男「(う、やっぱり久し振りにされるとぞわぞわする)」

委員長「………………」スー、ハー、スー、ハー

男「(委員長の呼吸が、こんなに近く聞こえるのも、懐かしい)」

委員長「ここに、大きいのが…、よし、取れました」

男「(懐かしい気分のせいか、少し眠くなってきた)」

委員長「大まかなのは…、これぐらい……。じゃあ、いきます。ふ~っ」

男「(油断していて、息がかかった瞬間、身体がビクッとした)」

委員長「ビックリしました?」

男「少し油断しました」

委員長「なるほど、こちらは終わりましたので、反対を向いて下さい」

男「はい」ゴロンッ

委員長「…顔が私のお腹を向いて、なんだか抱きしめたくなる状態ですね」

男「今ギュッとされると、息できなくなりますよ」

委員長「善処します。では、綿棒を入れます」

男「(互いに慣れてきたせいか、心地よさの方がましてきた)」

委員長「しょ……、ん…………、ふ…」

男「(少しずつ、まぶたが重くなっていくのを感じる)」

委員長「ここにも、大きいのが…、んしょ」

男「(ボソボソと聞こえる好きな声と、鼻息。なんでか心地いい)」

委員長「よし、こっちも取れた。では、息を吹きかけます。ふ~っ」

男「(事前に言われたせいか、ゾクッとはしなかった)」

委員長「はい、終わりです」

男「(そもそも、ゾクッとする前に、まぶたが閉じて眠気が)」

委員長「? 男君、終わりですよ」

男「(なにか…、いって)」ZZZ...

委員長「寝てしまいましたか。ではしばらくこのまま、頭を撫でてあげますね」ヨシヨシ

今日はここまで。ツンデレ委員長を書きたかっただけなのに、甘い委員長になってしまった

おつ

委員長「だからいつも言ってるでしょう。ここはこうしなさい」ガミガミ

男「すいません……」

「まただな」

「男君、嫌いなのかな。委員長」

委員長「そこ、話してないで手を動かして、男も戻っていいわ。私は先生に報告へ行きます」カツカツ

男「わかりました」

「な~、男。委員長とは知り合いなんだろ?」

男「ですよ」

「昔からああなの?」

男「まぁ、厳しい人ですかね。多分、昔から俺を知ってるから、皆より更に厳しくなるのかと」

「なるほど」

「でも、皆の前であんなに言わなくても良くない?」

「うちの伯母さん、あんな感じだぜ。厳しいけど、ちゃんとしたらお菓子くれたりとかした」

「ふ~ん。男、委員長も学校以外だとそんな感じなの?」

男「…、たまに会う時は普通に話してますよ」

「やっぱりうちの伯母さんと同じだな」

「プライベート分けるタイプって人ね」

男「そういうことかな」

「だけど、あんなにピリピリしてたら可愛いのがもったいない」

「あ~、確かに綺麗だよなぁ」

男「………」

帰り道


男「という話題が出ていました」

委員長「……」シュン

男「へこまないで下さいよ」

委員長「へこみます。べこべこです」

男「優しく指摘すれば、評価も変わりますよ」

委員長「そうですかね……、そもそも、男君に落ち度はないのです」

男「そうですか(うん、知ってます)」

委員長「話すキッカケ作りが、どう言うわけか注意になるのです」

男「もし、委員長じゃなければ、嫌いになるレベルですよ」

委員長「男君に嫌われたら、私はどうすれば…」

男「委員長だから嫌いにはなりません」

委員長「本当ですか?」

男「嘘ついたら、針でも飲みますよ」

委員長「危ないからダメです。パフェを奢るにして下さい」

男「なんというか、俺が委員長を嫌った時のペナルティーはそれぐらいでいいのですか」

委員長「男君は懐が大きいので、この程度で嫌いになるとは思ってません」

男「なるほど」

委員長「でも、ちょっと嫌な気分にさせていることは、申し訳ないと思っています」

男「そうですか(慣れてしまったから特に何も思ってないや)」

委員長「私なりには、こう話しかけようと頭で予行演習はしているのです」

男「結果が今の評価になるわけですね」

委員長「今日は意地悪です」ションボリ

男「気のせいです」

委員長「……」プス~

男「(あ、本格的にふてくされてしまった)」

委員長「……、はぁ」

男「どこかのファミレスとか寄ります?」

委員長「寄り道は規則違反です」

男「そうですね(困ったなぁ)」

委員長「今日も、男君の部屋に行きます」

男「あ、はい」

委員長「ではまた後で」

男「はい、また」

男自室


男「という訳なのです。従兄」

従姉『…私も口下手な方なんだけど』

男「しかし、委員長よりは話せるでしょう」

従姉『…、どちらかというと、男と話すとそうなっているのではないかな』

男「普段は普通ですよ」

従姉『二人きりだったり、家族の前なら気構えなくていいからね』

男「ほほう」

従姉『素の自分をさらけ出すのが、苦手のようだし、そこを直すことを考えた方がいい』

>>29の修正

×男「という訳なのです。従兄」

○男「という訳なのです。従姉」

男「ふむ、やはり従姉は頼りになりますね」

従姉『…私は何も、聞かれたから答えただけだよ』

男「うまくいきましたら、今度水羊羹買っていきますね」

従姉『そうか、楽しみにしているよ』

男「じゃあ、電話切ります。おやすみなさい」

従姉『あぁ、おやすみ』

男「……、まぁ、従姉がいうような結論しか、ないか」

委員長「…………」ガラガラ

男「今晩は」

委員長「今晩は」ヨイショ

男「委員長」

委員長「なんでしょうか」

男「皆の前で素直になるのは苦手ですか」

委員長「やぶからスティックです」

男「そこに原因があるのでは、ということです」

委員長「…、なるほど」

男「触れてこない話題が、もう一つ」

委員長「なんでしょう」コワゴワ

男「親しい友人はいないのですか」

委員長「………」ブワッ

男「ゴメンナサイ、無言で泣かないでください」

委員長「なんで私のNGワードに触れるんですか」ポカポカ

男「痛いです。悪かったです」

委員長「今日は男君が意地悪です、嫌いになりそうです」

男「嫌いになりますか」

委員長「嫌いになれるわけないです。でも嫌いになります」

男「複雑ですね」

委員長「女は複雑なのです」ギュ~

男「今日も抱きつくのですね」

委員長「意地悪された分、抱きついてます。男君養分を摂取します」

男「干からびなければいいのですが」

委員長「男君成分は無尽蔵ですから、その心配はありません」

男「そうですか(とりあえずしばらくは動けないな)」

委員長「……」スリスリ

男「猫みたいですね」

委員長「私の匂いを男君に刷り込んでおきます」

男「所有物扱いですね」

委員長「私のものですから」

男「人権が無くなりました。どうしましょう」

委員長「私が責任を持ちます」

男「そうですか」

委員長「やっぱり友人は居た方がいいのでしょうか」

男「いないよりは良いかと思います」

委員長「…、どうやったら出来るのでしょう」

男「自然にできるものかと思いますよ」

委員長「それは男君が対人能力に優れているからです」

男「通常の範囲だと思います」

委員長「それが通常なら、私は悪性特質持ちということです」

男「コミュニケーションを犠牲にして、何を得たのですか」

委員長「胸ですかね」

男「なんと」

すごく今更な注意

・このSSは気紛れに更新するよ
・たまに作者の趣味が混ざるよ
・ストーリー性は多分ないよ。よく言えば日常系、悪く言えば無秩序だよ
・上と被るけど、メインに書いてるのが別にあるから、話の途中でメインの執筆に移ることがあるよ


まぁ、それで良ければこの作品もよろしく

こちらこそ宜しく

おつ

男「なんでまた胸を」

委員長「男君がよく大きい胸の女性を見ていたからです」

男「そんな理由ですか」

委員長「当時の私はそんなにありませんでしたので、いろいろ研究しました」

男「そうですか(当時って、まだ小学校高学年ぐらいの話じゃ)」

委員長「おかげで男君は他の女性の胸は見なくなりましたね」

男「まぁ、うん。そうかもしれません」

委員長「だから致し方ないのです」

男「もう十分なわけですから、コミュニケーション能力を上げましょうか」

委員長「装備なしでキリマンジャロを登らされる気分です」

男「壮大ですね」

委員長「私にはそれぐらいの試練です」

男「まずは富士山から攻めましょうか」

委員長「どの道険しい行程が待っているようです」

男「あなたの言ったことに合わせた結果ですよ」

委員長「わかりました。家には『上司に気に入られるおべっか10箇条』という本があるので、ここから攻めますね」

男「なんでしょう。クラスメートとの関係とは違う内容な気がします」

委員長「残念ながら、コミュニケーション関連の本はこれぐらいしかありません」

男「ちなみに、何故その本を購入されたのですか」

委員長「教師との接し方という本が無かったからです」

男「普通、教師が生徒との接し方の本を買うならわかるのですが」

委員長「生徒側も、教師との接し方を学ばない姿勢は、怠惰だと思います」

男「間違いではないかと思いますが、違和感がスゴいです」

委員長「そしてそれに近そうだったのが、先ほどの本です」

男「そうですか(先生は上司なのか…)」

男「とりあえず委員長に言えるのは」

委員長「なんでしょうか」

男「必要以上に人間関係を難しく考えるというか、良く見せようとしすぎな気がしますね」

委員長「……」ションボリ

男「本来は悪いことではないのですが、委員長は悪い方向に作用しています」

委員長「ありのままを見せたら、男君離れできない娘(こ)でしかないです」

男「自覚ありでしたか」

委員長「泣いていいですか?」

男「ダメです」ヨシヨシ

委員長「うふふ」

男「俺が委員長を甘やかしているせいかもしれません」

委員長「甘やかしてください」

男「ここはあえて厳しく接しようかと」

委員長「イヤです」

男「ここの出入りを一週間に一度にするとか」

委員長「それなら男君を、私の家にゆう…、連れてくるまでです」

男「さらっと犯罪ワードをいいかけましたね?」

委員長「気のせいです」

男「審議したいところですが、中立的な第三者がいませんね」

委員長「故に無罪です」

男「そうですか(それに本当に誘拐しかねないから困る)」

委員長「確かに周りの目は、いつも気になります」

男「はい」

委員長「でもこの日常を変えてまで、良い評判はいりません」

男「なんと」

委員長「男君がいればいいです」

男「嬉しいのですが、とても残念なことです」

委員長「どうしてですか?」

男「俺は委員長がこんなに可愛らしいと、皆さんに知っていただきたい」

委員長「……てい」ペチコン

男「額へのデコピンはいかがなものかと」

委員長「辱めの罰です」

男「そうですか(時間はだいぶかかりそうだ)」

学校

委員長「男、機材を運ぶのを手伝いなさい」

男「わかりました」

委員長「……」プスー

男「…(他の人はわからないだろうけど、俺には怒ってることはわかる)」

委員長「そっちを持って、かけ声とともに持ち上げるから…、せーの!」

男「…(しかし、努力しているのか。俺を怒ることはない)」

委員長「ここに置くわよ、せーの」

男「ふぅ」

委員長「…、あ~、男。機材室の荷物を運ぶのも手伝って」

男「わかりました」

委員長「失礼します」ガラガラ

男「失礼します」

委員長「…」プスー

男「怒ってます?」

委員長「学校だと男君が他人行儀なので」

男「怒ってたのはその部分もあったのですか」

委員長「はい…。じゃあこれ持ちますよ。せーの」

男「ヨイショ、まぁ、学校には学校用の顔を用意してるので」

委員長「ペルソナですか」

男「誰しも持ち合わせてますよ」

委員長「……」

委員長「もういいわ。皆さんは解散してください」

『は~い』

委員長「…、男。その、今日は助かったわ。ありがとう」

「…(委員長が男に、お礼を言った)」

「……(夢、ではないみたいね)」ギユー

委員長「どうしたの。頬をつねったりして」

「あ、なんでもないですよ。ささ帰るぞ」

「あ、おう。や、ひっぱるなって」

男「…、頑張りましたね」

委員長「男君が言うように、ペルソナというヤツを被りましたから、それに茶化す人も今日は居ませんでしたし」

男「先輩ですか」

委員長「えぇ、さぁ、私達も帰りましょう」

男「はい」

まぁ、今日はこんなとこかな

お互い丁寧語で淡々と話してる感じなのに委員長が可愛い不思議

丁寧語すぎてなんだかなぁ

>>49
>>50
どこかであったまとめで、幼い兄妹が仲良く丁寧語で話してたっていうのが、可愛らしかったのを思い出し、委員長のキャラ付けと、丁寧語のやり取りでもいわゆる萌えは作れるかなと言う実験作みたいなものだよ

帰り道

男「今度はあの調子で、皆と柔らかく接していきましょう」

委員長「出来るでしょうか」

男「俺に出来たんですから、大丈夫ですよ」

委員長「男君は、日頃頑張っていますから、言えただけです」

男「皆も頑張っていますよ」

委員長「……」プシュー

男「…(また考えすぎて、頭から熱が出てるな)」

委員長「が、頑張ります」

男「委員長なら、すぐできますよ」

委員長「とりあえず、力を使い果たしました。今日も男君の栄養を補給しにいきます」

男「それはいつものことですね」

委員長「一日の食事と同じです」

男「食べ物と同じですか」

委員長「なければ私は枯渇します…、あ、本屋に寄ります」

男「何か必要なあるんですか」

委員長「急務のコミュニケーション能力工場のため、それに関する本を書おうかと」

男「そうですか(ここまでコミュニケーションに長けてないとは思えないけれど)」

委員長「善は急げです」

男「じゃあ入りましょう」

男「まず、ラインナップについて言わせていただくと」

委員長「はい」

男「『君は自由になっていい』、自己啓発は少し早いです」

委員長「むぅ」

男「『我が子との接し方』、これは子を持つお父さん向けです」

委員長「一年生向けと思ったのですが」

男「『私はこうして、綺麗になった』、明らかに目的と違います」

委員長「男君のために選んだんですが」

男「…、『部下を効率的に使え』、外してはないですが、皆さんへの指示は的確なので不要ですね」

委員長「全てダメ出しです…」シュン

男「ダメ出しというか、今の委員長に合う本はないかと」

委員長「知識が不足しているのです」

男「どちらかというと、体験の不足ですよ」

委員長「ど、どこにいけば体験を補えるでしょう」オロオロ

男「委員長は、変なところで急ぎすぎです。最初から完全なコミュニケーションができれば、これらの本も皆不要です」

委員長「……」

男「ゆっくりやっていきましょう。ね?」

委員長「わかりました。でもこれは購入します」

男「……」

男自室

委員長「~♪」

男「……(楽しそうに『私はこうして、綺麗になった』を読んでいる)」

委員長「男君」

男「どうしました?」

委員長「やっぱり私も痩せたら綺麗に見えますかね?」

男「委員長はそのままでも綺麗ですよ」

委員長「この世で最も無責任な言葉です」

男「努力が必要な人からすれば、それも最も腹立たしい言葉ですね」

委員長「では、どのように綺麗なのです?」

男「顔立ちは整ってます。綺麗ですが、どちらかというと可愛いという部類です。背は平均より高いですね、そのおかげで胸の大きさは目立ちません。ややスレンダーでしょうか」

委員長「止(と)めてください」カァ~

男「良かったのですか?」

委員長「そういうことで褒められたことはあまりなく…、は、また辱めたのですね」

男「いえ、可能な限りに客観的な見解を申し上げました」

委員長「問答は無用です」ギユー

男「そうですか(結局はこうなるのか)」

委員長「…、ちなみに男君は、どう見えてるのですか」

男「綺麗ですよ? 最初に言ったとおりです」

委員長「無責任だと言ったことは取り消します」

男「わかりました」

委員長「……」ギユー

男「委員長?」

委員長「なんでしょう」

男「妙にドキドキされていませんか?」

委員長「褒められたせいです」ドキドキ

男「良かった、具合が悪いのかと」

委員長「いつも男君病にかかる、病人ではあります」

男「そこはいい加減離れましょうか」

委員長「イヤです」

男「何事も程良い距離感は必要ですよ」

委員長「……」シクシク

男「無言で泣かないでください」ナデナデ
委員長「うふふ」

男は人の前では委員長の言いつけにより敬語、2人の時は砕けた喋り方
委員長はどちらでも敬語だけど当たり方の違いがある

ほうが良かった

おまえの意見は日記にでも書いてろ

>>59
まぁ、それも面白いかもね。元々の実験理由違うからこうなってるけど

>>60
日記はあかんよ。ネタ帳に書いて、膨らまして自分なりの面白い委員長を作って投稿してもらった方がおもろいと思うでb

委員長「時折男君離れを推奨しますが、こうされるのは嫌ですか?」

男「嫌ではありません。ただ、俺ばかりではなく、他の人とも接した方が、委員長にとって良いとの判断です」

委員長「世間は鬼しかいないのです」

男「じゃあ俺も鬼になってしまいますね」

委員長「男君は仏です」

男「手を合わせられても御利益はないですね」

委員長「男君は抱きついて栄養を摂取する仏です」

男「それは委員長にしかない御利益ですよね」

委員長「当たり前です」

>>53の修正

委員長「なければ私は枯渇します…、あ、本屋に寄ります」

男「何か必要なものでもあるんですか」

委員長「急務のコミュニケーション能力向上のため、それに関する本を書おうかと」

男「そうですか(そこまでコミュニケーションに長けてないとは思えないけれど)」

男「断言ですか」

委員長「私以外に御利益があったら許しません」

男「そんな人はいるんですかね」

委員長「居たら許しません」

男「とにかく許さないのですね」

委員長「丑三つ時の準備をします」

男「行けるのですか、夜中に一人で寺などに行くんですよ?」

委員長「…、怖いから男君を連れて行きます」

男「意味がなくなる気がしますよ?」

委員長「ではどうすればいいのですか」プンスカ

男「そんなことをしなければいいのですよ」

委員長「むぅ」

男「そもそも呪いとは非現実な方法だと思いますよ」

委員長「そうでもありません。実例で死人が出た事件があります」

男「なんと」

委員長「詳しくはありませんが、呪われた相手は、自分が恨まれているという思いから精神的にやられ衰弱死したそうです」

男「それは恐ろしい」

委員長「またそれを行った方は、実際に裁判にかけられ、判決が下されたそうです。殺人罪、また呪いとしてではなく、何らかの迷惑罪としてですが」

男「となると、実行したら委員長は捕まってしまいますね」

委員長「は! これは余計な情報を提供してしまいました」

男「する気なのですか?」

委員長「男君と一緒にです」

男「俺は捕まりたくないので、付き合いません」

委員長「付き合いが悪いのはよくありません」

男「時と場合によりますよ」

委員長「私のことは優先事項ではないのですか」ションボリ

男「委員長を犯罪者にしたくはないので、この場合は付き合いません」

委員長「やっぱり男君は優しいです」

男「そういえば、俺の養分は補給できましたか?」

委員長「話に夢中で忘れてました。まだ継続します」ギユー

男「そうですか(忘れてたのか)」

委員長「………………………」ウトウト

男「委員長?」

委員長「あう、なんですか」

男「舟を漕いでましたよ、眠いなら戻った方がいいです」

委員長「明日はお休みだから、大丈夫です」

男「委員長のお父さんに勘違いが怖いのですよ」

委員長「……すぴ~」

男「寝てしまいましたか……、諦めるか」

今日はこんなとこ、寝るまでになんか思いついたらちらっと書くぐらい

仲が良くていい

>>69
なんか動物同士のじゃれあいみたいな二人になったのう

男「…………」

委員長「…く~」Zzz

男「(あのまま寝ちゃったか。相変わらず抱き締められて動けない)」

委員長「すぴ~……」Zzz

男「……」ツンツン

委員長「う……す~」Zzz

男「(無防備だ)」ナデナデ

委員長「…んふふ~……、くか~」Zzz

男「(撫でると笑うのは、何故なんだろう?)」ペチペチ

委員長「ん、やぁ……、すぴ~」Zzz

男「(軽くても、頬を叩かれるのは嫌だよね。やっぱり)」

男「それで、委員長父、カメラで盗撮は如何なものかと」

委員長父「そんな人はおらんよ?」ドカドカ

男「確かに堂々と入ってくれば盗撮じゃないけども」

委員長父「わかってるじゃないか、マイサン」

男「いや、血縁関係はないですって」

委員長父「そのうちなるだろう?」

男「答えづらいことを聞かんでください」

委員長父「まぁ、傷物にした証拠は押さえたしな」

男「その内たたき壊しに行きます、御覚悟を」

委員長父「ギリギリの小遣いで買ってるのに殺生な」

男「知ったこっちゃありませんよ」

委員長「……」Zzz

男「委員長、お迎えが来たので起きてください」ユサユサ

委員長「やぁ……」Zzz

委員長父「娘が嫌がることは止めたまえ」・REC

男「娘を盗撮する父親は、確実に嫌われますがな」

委員長父「私も直で娘の寝顔をみたいのだ」・REC

委員長「……」パチリ

委員長父「…oh」

委員長「…………」ガシッ

委員長父「やめろ! やめてください! カメラこれ以上壊さないで!」

委員長「何度もやめてくださいと、お父さんには御願いしたはずです」ミシミシ

男「怪我したら危ないので、カメラを離しましょうか」

委員長「…、男君がそういうなら」パッ

委員長父「さすがは男だ、話が分かる」

男「ですが」パッ

委員長父「あ、何を」

男「データベースはっと、えい。じゃあ返しますね」

委員長父「…、ぬあぁ、私の秘蔵寝顔データがぁ!」

委員長「お父さん?」ニッコリ

委員長父「な、何かな?」

委員長「誰の、寝顔データなんですか?」ニコニコ

委員長父「oh...」

男「…(折角委員長が確認する前に消してあげたのになぁ)」

今日はこんなとこかの

更新がぁまちどぉしぃぃやぁぁさぁさぁ!

乙乙

>>76
まぁ、そう焦らないで。

この作品は、別の作品の息抜きで書いてるから、たまに更新してるかなぐらいでいいと思うよ

委員長「ふぅ」

男「お疲れ様です。コーヒーを煎れましたよ」

委員長「いつも思うのです」

男「何をですか?」

委員長「よく男君はそのままで呑めますね」

男「委員長は、角砂糖三つとミルクでないと呑めませんからね」

委員長「そのままは美味しくありません」

男「まぁ、俺は苦い方が好みということです」

委員長「何か嫌みに聞こえます」

男「好みに口出しするほど、度量が小さいつもりはありませんよ」

委員長「甘いコーヒーの良さも知ってほしいです」

男「味もありますが、どちらかというと匂いを楽しむものだと思ってます」

委員長「匂い…、しますかね?」ズズッ

男「ミルクが入ってたら、純粋なコーヒーの匂いはしませんよ」ズズッ

委員長「…、一口ください」

男「どうぞ」コトッ

委員長「あう、苦い」

男「香りましたか?」

委員長「…、良い匂いですけど、やっぱりこの苦さは駄目です」

男「コーヒーは、自分なりの楽しみで呑めばいいのですよ」

委員長「でも香りだけなんですか、コーヒーを呑む理由は」ズズッ

男「もちろん、味もありますよ。酸味より苦味が効いてる方が好みです」ズズッ

委員長「ますますよくわかりません。苦いんですよ」

男「そこはある意味味ではなく、コーヒーという雰囲気を楽しむものですからね」

委員長「むぅ」

男「もしかしたら、委員長は酸味が効いてる方が呑めるかもしれませんね」

委員長「今度は酸っぱい…。あうっ」プシュ~

男「俺も美味しい酸味の効いたコーヒーは呑んだことがないんですけどね」

委員長「ないんですか」

男「詳しくは知りませんが、鮮度が命のようです。挽き立てでかつ、淹れたてのコーヒーはそうらしいですよ」

委員長「つまりコーヒー豆の鮮度が命と」

男「なんでしょうかね、きっと。皆が普段呑むコーヒーの多くは、時間が経って酸化した美味しくない酸味だそうです」
委員長「あげて放置したベチャベチャな天ぷらみたいなものと」

男「そうなんじゃないかと」

委員長「同じ苦いなら、緑茶がいいです。ほのかに甘いですから」

男「甘いコーヒーもありますよ」

委員長「砂糖を淹れた訳じゃなくてですか」

男「確かこれも新鮮な豆を丁寧に焙煎して、淹れるそうです。酸味と条件が同じなので、味の違いは豆の種類とかだとは思いますが」

委員長「その甘いコーヒーなら、そのまま私も呑めますね」ズズッ

男「そうですね」ズズッ

委員長「早速探しましょう」

男「半端な知識で探しても後悔するだけかと」

委員長「あうっ」

今日はこんなとこかな~

うちの嫁を見てるみたいだな

>>85

画面の中の?

>>85
嫁さん丁寧語なのか…

>>86
探せばいんでない? 知らんけど

街中


委員長「という訳で、街に出てきました」

男「何故か引っ張られてきました」

委員長「さて、美味しいコーヒーを探しましょう」

男「本気ですか」

委員長「男君がいるので何とかなります」

男「それは無茶ぶりと言うのですよ」

委員長「男君が、私が呑めるコーヒーがあると話したなら、実証しないと駄目です」

男「不思議なそのやる気は、コミュニケーションの話で出すべきですね」

委員長「……、さぁ、行きましょう」

男「そうですか(スルーか)」

男「しかし、当てはあるのですか」

委員長「ありません」

男「帰ることを推奨します」

委員長「私と居たくないのですか」

男「そこではなく、このままいきたあたりばったりで、美味しいコーヒーに巡り会えるとは思えませんよ」

委員長「こことか」ユビサシ

男「バックスターは外れはないと思いますが、これでいいのですか」

委員長「ここのキャラメルマキアーノを呑みましょう」

男「却下します。探すならストレートのコーヒーで、委員長の呑める美味しいコーヒーを探すべきですよ」

委員長「むぅ」

男「コーヒーと言えば喫茶店。あとは豆を専門で売っているところで、淹れてくれる場所もありますね」

委員長「心当たりがあるんですね」

男「ありません、探すならそんなところが妥当という話です」

委員長「てっきりそこも詳しいと思っていました」

男「詳しいとは一言も言ってないですよ。雑学を話しただけですから」

委員長「街にきた理由の一割が失われました」

男「一割だったんですか」

委員長「男君とでかけたかっただけです」

男「そうですか(いろいろ理由をつけて引っ張り回すのはいつものことか)」

委員長「とりあえず、ブラブラしましょう」テクテク

男「目的探しですね」テクテク

委員長「そういうことです」テクテク

男「旅行とかでなんとなくそこにいって、無計画に歩くのは惹かれますが」テクテク

委員長「惹かれますが?」テクテク

男「生憎、見慣れた街はその意欲は沸きませんね」テクテク

委員長「なら、所謂ディープな裏路地とか歩きます?」ユビサシ

男「…、スナックやパブ等がある通りを昼間歩いて何かあるのですかね」

委員長「行きましょう」グイグイ

男「そうですか(妙なとこは積極的だなぁ、ほんと)」

委員長「見事なシャッター街です」テクテク

男「こんな時間にこの手のお店が、開いてるとは思いませんよ」テクテク

委員長「24時間という看板はあります」テクテク

男「失礼になるかはわかりませんが、たまに理由がわからない店名がありますよね」テクテク

委員長「駄目ですよ。男君はお酒はまだ呑めないのですから」テクテク

男「見ただけで入ったこともありませんよ」テクテク

委員長「エライエライ」

男「そうですか(たまにお姉ちゃんぶるんだよな、委員長)」

委員長「……」ムー

男「どうしました?」

委員長「昔は褒めたら喜ぶ可愛い子だったのになと、思いました」

男「今の内容では流石に喜べませんよ」

委員長「そうですか」ションボリ

男「…、まぁ、ありがとうございます」

委員長「うふふ…、あ、反対側に出てしまいました」


男「見慣れない道ですね」

委員長「まだまだ探索続行です。こちらに行きましょう」テクテク

男「わかりました」テクテク

今日はこんなとこかの

おつ

男「ここも商店街な雰囲気ですね」テクテク

委員長「お土産屋さんが多いです」テクテク

男「駅に近いせいですかね」テクテク

委員長「地元の人は、あまり寄らない場所ですから、知らなくて当然ですね」テクテク

男「それでですね」

委員長「なんでしょう」

男「サラリと通り過ぎましたが、ここに喫茶店がありますよ」

委員長「……」

男「当初の目的、達成できるかもしれませんよ」

委員長「…、入らなきゃだめですか」

男「行きましょう」カランカラン

委員長「あう、待ってください」

久しぶりにPCでネットやると新鮮なもんだなぁ…

マスター「いらっしゃい」

男「不躾なことをお聞きしたいのですが」

マスター「…何かね?」

男「ここでは甘いコーヒーは呑めるのですか?」

マスター「ほう」

男「挽きたてで、豆が酸化していなければそういうコーヒーが呑めるという話を聞きまして、この方が興味を持たれまして」

委員長「……」プルプルッ

マスター「それはどうしてまた?」

男「ストレートのコーヒーが呑めなくて、それが克服したいそうです」

マスター「面白いことをいう青年だ。注文はコーヒーを2つということでよいかな?」

男「お願いします」

寝ないでずっと待ってたよ…嘘

マスター「では、好きな席に座るといい」

男「よろしくお願いいたします。委員長、ここに座りましょう」

委員長「なんか、私のせいになってませんか」

男「言いだしっぺは誰ですか?」

委員長「うぅ、普段来ることがない場所なので緊張します」プルプルッ

男「俺もそうですよ」

委員長「あのやりとりを見てると、そうは思えないのです」

男「度胸とはったりです。おどおどしたところで話は進みません」

委員長「……」

男「委員長はゆっくりでいいんですよ」ニコリ

委員長「あう…、あ、良い匂いが」

男「本当だ。入った時もしてましたが、淹れ始めると匂いが数段濃くなりましたね」

委員長「……、なんだかこの匂いだけで男君のいったことがわかった気がします」

男「それはよかった」

委員長「緑茶もホッとするというか、落ち着きますが、コーヒーの匂いは浸りたい気分になります」

マスター「ふふ、なんだその娘(こ)もわかる方なんだな」コトッ

男「委員長は出来がいいので。あ、俺はどっちかっていうとミーハーってやつですよ」

マスター「そうかな? 君も度胸が据わっていて気に入ったよ。ゆっくりしていくといい」スタスタ

男「よかったですね委員長、気に入られたみたいですよ」

委員長「どちらかというと男君がだと思います」

男「うーん、なんにしても本来の目的です。呑みましょう」ズズッ

委員長「………」ズズッ

男「…………」

>>99
寝ないと体に良くないからね。仕方ない。

委員長「…、呑めます」ズズッ

男「うん、すごい。しばらくインスタントで満足できなくなりそうです」

委員長「なんでしょう、苦いには苦いのです。でも、ちょうどいいというか、ないと満足できない味で…、匂いも気持ちいいです」

男「そうですね。一発目で当たりを引けるとは思いませんでした」

委員長「これならケーキなんかの甘いものはいらないです。いえ、邪魔な気すらします」

男「邪魔でしょう。これだけでいいです」

マスター「気に入ってくれたようで何よりだ」

男「こんなに違うものなんですね、知識だけでこんな味とは知りませんでした」

マスター「ちなみに砂糖を少しだけ入れてもいい、濃厚なチョコを食べてる気分に浸れる」

委員長「え、淹れていいんですか?」

マスター「ブラックが正しい飲み方が、なんて言われてるが、エスプレッソなんかは本国じゃ砂糖を入れるのが普通だ。まぁ、これは普通のストレートだからそっちより驚きは薄いかもしれないが」

委員長「じゃあ、お言葉に甘えて」サラサラ

男「俺も久しぶりに入れてみよう…」サラサラ

委員長「……本当だ、チョコレートを食べてるみたいです」

男「うーん、本物を探してみるものだなぁ。考えが全く変わる」

マスター「俺のはまだまだ本物というには程遠いがね」

男「これで本物じゃないといわれると、気の遠くなる話ですね」

マスター「飾ったことを言えば、本物はずっと、遠くにしかないと思っている」

委員長「どういうことですか?」

マスター「追求すれば追求するほど、違うものに思えるということだ。しかし、自分が理想とするそれは、永遠にやってこない」

委員長「……」

マスター「俺はこれでも、この味に折り合いをつけているがね。その上で、さらに満足する味を出せないか、ずーっとこだわり続ける。これからもだ」

男「……、委員長、今日は連れ出してくれてありがとうございました」

委員長「え?」

男「こういう出会いって、探さなきゃ見つからないことを、再認識できましたからね」

マスター「君もなかなかおだてるな」

男「そうですか? 俺は本当にいい店に出会えたんだなって思いましたよ」

マスター「ふふ、ゆっくりしていくといい。若い客はここじゃ珍しいからな」

男「ありがとうございます」

委員長「……」

男「どうしました、委員長?」

委員長「いえ、なんでもないです」

男「そうですか(何か考えてるな、どうしたんだろ)」

今日はここまでかな。メインに移るー。

おつー

学校


委員長「今日はこれでおしまいよ。各自、今の作業が終わり次第帰っていいわ」
「了解です」

「私先にあがりま~す」

「お~う、お疲れ~」

男「(あれから一週間以上経つな)」カキカキ

男「(頻繁にきていた委員長が来なくて、自分の時間が戻ったのはいいけど)」トントン

男「(少し寂しいのは確かだ)」ガタッ

男「じゃあ、俺もあがりますよ」

「お疲れ~」

男「(一緒に帰ったり、委員での接し方も、それこそ普通になったのはいいんだけど)」

男「ふぅ」

「お~い」

男「あ、先輩」

先輩「なんか浮かねぇ顔だな?」

男「そう見えますか」

先輩「覇気がないぜ? せっかく委員長にもガミガミ言われなくて済んでるってのに」

男「あ~、そういえばそうですね」

先輩「あれか、刺激がなくて退屈ってヤツか」

男「そうですね、そうかもしれないです」

先輩「物好きなヤツだな。うし、今日予定ないだろ、付き合え」

男「いいですよ、どこに行くんですか?」

先輩「いいところ、だぜ」

男「そうですか(非常に不安だな…)」

先輩「どうも~っす」カランカラン

男「…、こんにちは」

マスター「うん? 君はこの間の」

先輩「あれ、男叔父さんの店来たことあるのか?」

男「えぇ、つい先日ですけど」

マスター「うん、彼女さんと来ていたぞ」

先輩「マジで!? うわ~、それは裏切りだわ~」

男「委員長とですよ。幼なじみだって話、知らなかったんですか」

先輩「興味ないからな。なんだ付き合ってんの?」

男「兄弟みたいな間柄なんで、たまに一緒に出掛けてるんですよ」

マスター「ふむ、なるほどね。少し裏で連絡を取らなければならないことがあるから、先輩お前がコーヒーを淹れてくれ」

先輩「了解で~す」

男「しかし、親戚の方だったんですね」

先輩「カッコいいだろ? 自慢の叔父さんだぜ。親父いねぇから、その代わりみたいな人さ」

男「へぇ」

先輩「いずれ俺もこんな店やりたいんだよな。だから修行がてら、手伝いしにきてんのさ」トポトポ

男「いいですね」

先輩「ま~、叔父さんの腕にはなかなかいかねぇんだけど、俺もそれなりよ?」コトッ

男「いただきます…」ズズッ

先輩「どうよ?」

男「えぇ、おいしいですよ」

先輩「おう、でもまだ店で出せる味ではないんだけどな」

男「うーん、まぁ、コーヒー呑みまわってるわけじゃないんで、先輩がそういうならそうなんでしょうね」

先輩「そういうもんさ」

男「……」ズズッ

先輩「そういや、委員長と幼馴染ってことだけど、いつからよ?」

男「俺が小3ぐらいの時に隣に越してきたんですよ。それからですかね」

先輩「へー、でも年上じゃん? よく絡むことあったな」

男「そうですねぇ」

過去


男「よろしくお願いします」

委員長母「よろしくねぇ、男君。ほら、委員長も挨拶して」

委員長「よろしく…」

委員長母「それじゃあ、私は夕食の買い物に行ってくるから、しばらく頼んだわよ」

委員長「わかりました。行ってらっしゃい」

男「…(どうしよう。なんか怒ってるみたいだ)」

委員長「……、中に入りましょう」

男「あ、はい」

委員長「…何か飲みたいものはある?」

男「なんでもいいです」

委員長「そう……」

男「……、こんなにたくさん飲めないです」

委員長「…、そう」

男「とりあえず、オレンジジュースいただきます。後は僕がしまいます」

委員長「君は客人だから座ってなさい。私がしまうわ」

男「あ、はい」

男「……(話しにくい人…)」

委員長「…………」

男「……(あんまり話さない人なのかな)」

委員長「………」

男「宿題します」

委員長「そう……」

男「……(これよくわかんない)」ムーッ

委員長「………、ペンが動いてないわよ」

男「ここが、わかんなくて」

委員長「…、教えてあげる」

男「ありがとうございます」ニッコリ

委員長「! …、気にしないで」

男「どうしたらこうなるか、わかんないです」

委員長「そう…、じゃあそれを教える前に、問題はわかるかしら」サラサラ

男「あれ? 答えが出てる」

委員長「その代わり、なぜこの答えが出るかの式の一部がないわね?」

男「本当だ」

委員長「君なら、この空白の部分に、どの数字をいれる?」

男「これです」カリカリ

委員長「そう、正解。でも、この数字を入れても、同じ答えにならない?」

男「なります」

委員長「君が悩んでる問題と、私が書いた問題の違いはわかる?」

男「答えがあるのと、ないのです」

委員長「それも正しいわ。でも、もう一歩踏み込みましょう」

男「………、うーん」

委員長「そうね、ヒントを1つだけあげる。本当に答えがあるとない、だけだった?」

男「…、そっか。委員長さんと僕の答えが2つある」

委員長「そう、正解。答えがない算数は、1つしか答えはない。答えがある算数は複数の答えが存在する」


男「そうですね」

委員長「算数の答えを求める式は、わからない場合いくつかそれらしい計算を考えてみなさい。必ず正しい答えになるとは言わないけれど、答えを導く方法の1つになるから」

男「いろいろ考えるんですか」

委員長「1つの考えだけで詰まるなら、ほかの考え方をやってみたらすんなり出るものよ」

男「ありがとうございます」ニッコリ

委員長「……。いい子ね」ナデナデ

男「! ……(なでられた!)」カチーン

委員長「あ、嫌だった?」

男「あ、大丈夫です!」

委員長「それならよかった」

男「…(びっくりした)」

ここの席、Oボタン効きづらいわ…。

現代(喫茶店)


男「こんな感じですかね、最初にあった時は」

先輩「もろお姉ちゃんだなw」

男「その後もいろいろ勉強を教えてもらいましたよ」ズズッ

先輩「まー、弟みたいに思ってるなら、委員での厳しいだったのも仕方ないのかね?」

男「俺はそう思ってますよ」

先輩「お前が、委員長嫌ってない理由もよくわかったわ。普通あんだけ口うるさく言われたら、男子はあの野郎ってなるからな、普通」

男「まぁ、そうでしょうね」

先輩「ちなみにお前はどう思ってるんよ」

男「何がです?」

先輩「恋愛感情的な話」

男「まぁ、俺も姉みたいな人だと思ってます」

先輩「見た目かわいいやつと一緒にいるのにか~」

男「そういう先輩はどうなんですか?」

先輩「俺? あー、最初はいい女だなーとは思った」

男「今は違うと」

先輩「今も変わらねぇな。ほら、美人に対する社交辞令的な感想ってやつ」

男「わりと硬派ですもんね、先輩」

先輩「そうでもない。たんに、俺の夢優先ってやつで、今女に興味持ってらんねぇっていうか」

男「そういうのが硬派というんですよ」

先輩「マジで? まぁ、叔父さん超えるためには現抜かしてらんねぇって言うかさ。あるじゃん、そういうこと」

男「なんとなくわかりますよ」

マスター「私としては、今は学業に専念してほしいんだがな」

先輩「あ、連絡終わったんすか」

マスター「あぁ、さしたる用ではなかったんだが」

男「コーヒー、ご馳走様でした。お代出しますね」

マスター「先輩の練習台になってくれたんだ、いらんよ」

男「いや、そんなわけには」

マスター「なら、今後もここにきてくれればいい。それと早く帰ったほうがいい、そろそろ親御さん達が心配する時間だぞ」

男「…、すいません。ご好意に甘えます。それじゃあ、先輩また学校で」カランカラン

先輩「おう、じゃあな」

マスター「…、お前がここに友人を連れてくるなんて珍しいな」

先輩「そうっすね」

マスター「気に入ってるのか?」

先輩「そんなとこっす」

マスター「私も気に入っている。なにせ、入ってきて開口一番、甘いコーヒー、要は本物のコーヒーを呑めるかと聞いてきたからな」ククッ

先輩「うわー、怖いもんしらずな」

マスター「かっこつけなら、追い出したんだろうが、いい目をしてた。何事も真面目というか、真摯なタイプだ」

先輩「そうっすね。あいつも学校の委員仕事すら、真面目っすよ」

マスター「そこはお前も見習ってほしいがな」

先輩「俺は叔父さん超えることのほうが忙しいんで」

マスター「はっは、お前も言うようになったな」

先輩「とりあえず、好きなのか突っつきたかったんすけどね。本音はひっぱれんかったっす」

マスター「委員長という娘(こ)のことか。聞くまでもないんじゃないか?」

先輩「自覚させるのが大事だと思うっすよ?」

マスター「同意見だな。が、余計なおせっかいというやつだろう」

先輩「なんすかねー」

マスター「…、私としては、二人は好きとか嫌いとか、そういう次元にはいないだろうからな」

先輩「叔父さんがそういうなら、そうなんっすね。あ、早速今日も教えてくださいよ」

マスター「わかった」

さて、メインに移るかぁ。てか、これいつオチるんだろう。

>>123
落とさせはしないぞ

>>124
エ、オワレナイノ? ^q^

ちなみに完結できるのかって意味でいったけど、違う意味になってる?

スマン
出来るだけ長く引っ張ってメインに行って下さいな

>>126
ふむり。コメの内容から知ってる気がするけど、メインで書いてるのは下ね

こっちは息抜きだから、はっきり言うけど長く書くかはわからんよ。

どんなものにも旬ってあるやん、腐ってるのにぐだぐだ書くのは、読んでくれる人だけじゃなく、作品にも失礼だと思うからさ。

まぁ、この作品が終わるのはまだ先さね。


女騎士「黒パン固ぇwww」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407778080/)

男自室


委員長「真っ直ぐ家に帰らないのは規則違反です」プンスカ

男「」

委員長「どうしたんです。ぽかんとして」

男「いえ、いらっしゃるとは思わなくて」

委員長「最近、習い事をしていて、来られなかっただけです」

男「そうですか(なんの習い事だろう)」

委員長「そして今日はその御披露目です」

男「手品か何かですか」

委員長「それはまだ内緒です。何にしても夕食とお風呂に入らないと駄目です」

男「はぁ…」

男「(何故か自分の部屋を追い出されてしまい、仕方なく全部済ませたけど)」

男「(今度は部屋に押し込まれ、出てくるなど念押しされてしまった)」

男「(…、委員長のこういうところは、未だによくわからないな)」

男「(しかし、待つにしても手持ち無沙汰だ。どうすればいいかな)」

男「(普段、委員長の相手ばかりで、この部屋に暇をつぶせるものはない)」

男「(この部屋にはテーブル、ベッド、タンスしかない。自分でも欲はないはわかってるけど、本当に何にもない部屋だ)」

男「(退屈だな、勉強でもするか)」

委員長「男君、開けてください」コンコン

男「あ、はい」ガチャ

委員長「はい、コーヒーです」

男「」

委員長「今日はずいぶんとぽかんとします。体調が優れませんか?」カチャリ

男「そういう訳ではありませんけどね」

委員長「それならいいのですが、さて座ってください」

男「…(うん、スゴく良い匂いだ。インスタントではないな)」

委員長「ささ、呑んでください」

男「わかりました」ズズッ

委員長「…、どう、です?」

男「……、美味しいですよ」

委員長「うふふ、良かった。習い事した甲斐がありました」ズズッ

男「えっと、コーヒーの淹れ方を勉強してたんですか?」

委員長「はい、あのマスターさんにご無理を言いまして。ただ、マスターさんのを呑んできた後なら物足りないかもしれませんけど」

男「いえ、呑んだのは先輩のです」

委員長「え?」

男「先輩のおじさんだそうですよ。マスターさんは」

委員長「知らなかったです」

男「俺もついさっき知りましたから」

委員長「ちなみに先輩君のコーヒーを呑んだというのは、彼が淹れたんですか」

男「あの喫茶店みたいな店を持つのが夢らしいですよ。先輩もあそこで修行してるそうです」

委員長「…、そうなんですか」

男「どうしました?」

委員長「少し軽い印象が彼にはあったので、見直したところです」

男「口だけですよ先輩は、後は場が重くならないように、ソッと動ける人です」

委員長「…、そうですね」

男「それにしても、なんでまたコーヒーの淹れ方を教わったんですか」

委員長「男君が、インスタントでは満足できないと言いましたから、ちゃんとしたものを私が淹れられるようにならなければと思ったからです」

男「そこまで大したことじゃなかったんですよ」

委員長「それでも、男君には満足したものを提供してあげたいのです」ニコニコ

男「…、ありがとうございます」

委員長「どういたしまして」ニコニコ

男「……(この人には、本当にかなわないなぁ)」ズズッ

今日はこんなとこかのう

おつ
また続き頼みますよ~

かわいい

>>135
はいよ~


>>136
委員長っていう生き物みたいだよね

学校


委員長「今度の文化祭について、我が委員でも出店することに決まりました」

「え、普通クラス単位じゃないんですか」

委員長「本来ならね。ただ学園長の気紛れでそう決まって、所帯が多いこの委員に白羽の矢がたったの」

「クラスのやつも一緒にやるんですか」

委員長「それはないから安心して。確認は取ってあるから」

男「…(皆気づいてないけど、委員長の様子が変だな)」

先輩「で、何するよ。早く決めとかないと、ダブりとかでNG喰らうぜ」

委員長「そうね。皆意見はある?」

「そう言われてもなぁ…」

先輩「なら、喫茶店とかどうよ」

男「先輩いるなら大丈夫ですね」

「え、どういうことですか?」

先輩「ん~、知り合いに店やってる人いるから、コーヒーぐらいは淹れられる」

「お~、いいですね。後はクッキーとか焼けばいいんじゃない?」

「いいねいいね。コーヒー本格的なヤツにするんですか、先輩」

先輩「お古ぐらい借りれると思うぜ。ただ、室内借りれないとな。外の風やら湿気やらで味変わるからな」

「こだわりますね」

先輩「やるからにはな。手は抜けねぇわ」

委員長「では、委員としては喫茶店でいくわよ。他に案はある人はいないかしら?」

男「俺はないです」

「私もないです」

委員長「では喫茶店で話を進めます。具体的な話は先のことだから、後日になります」

『わかりました』

委員長「じゃあ、本来の仕事に戻るわよ。今日は――」

男「…(やっぱり気になるなぁ、委員長の態度)」

男自室


男「委員長」

委員長「なんですか?」

男「本当に、学園長の気まぐれで、うちの委員が出店することになったんですか?」

委員長「…そうです」

男「目を合わせて、話しましょうか?」

委員長「う、疑うのはよくありませんよ」

男「挙動不審な時点で、信用はできませんね」

委員長「……」ウルウル

男「怒りませんから、話してください」

委員長「……、気まぐれなのは確かです」

男「というと?」

委員長「学園長が、空き教室でもどこか出店できないものかねと、雑談まじりに話していまして」

男「ほうほう」

委員長「その時、委員でできれば、文化祭の間、ずっと一緒に男君といられるなと考えまして」

男「ふむふむ」

委員長「委員とかでやればいいんじゃないかと、あえて藪をつついてみたわけです」

男「なるほど」デコピン

委員長「あう、遺体です」

男「今回は皆さん乗り気だからいいですけど、私情で皆さんを巻き込まないでくださいね」

>>142の訂正

×委員長「あう、遺体です」

○委員長「あう、痛いです」

委員長「すいません」ションボリ

男「そもそも、ほぼ毎日一緒にいるでしょう?」

委員長「そういうことじゃないのです。中学生の時の文化祭は、一緒に居られなかったですし、高校は、絶対一緒に過ごすんだと決めていたんです」

男「別に文化祭の時に一緒に回ればいいでしょうに」

委員長「男君は真面目だから、きっと率先してクラスの出店やるでしょうし、私も断りきれないでしょうから、こんな手段にでるしかなかったのです」

男「まぁ、そうなっても不思議ではありませんね」

委員長「それに、男君は二個下ですから、一回しかチャンスはないのです」

男「こればっかりはどうしようもないですからね」

委員長「……、だから男君とは、いろいろな思い出を作りたいのです」ニッコリ

男「そうですか(まぁ、一緒にいられるのは、やぶさかではないけど)」

委員長「怒ってますか?」オドオド

男「呆れただけですよ」ナデナデ

委員長「うふふ」

男「まぁ、過ぎたことは仕方ありません。今後は気をつけてくださいね」

委員長「わかりました」ギュッ

男「…、栄養補給ですか」

委員長「学園長と先生方に割って入るのに、全エネルギーを使い果たしました」

男「そこいらも、省エネでできるように頑張りましょうか」

委員長「難しいお話ですね」

男「委員長ならできますよ」

委員長「そうでしょうか」

男「そうですよ」

委員長「ん、頑張ります」ギュ~

男「…(今日も、抱きつかれたまま寝る羽目になりそうだな)」

委員長「…」ムニャムニャ

さて、今日はこんなもんか

乙です そろそろ見つかりそー

>>148
見つかるかは作者もわからない


書きためなし、行き当たりばったりだからのう

喫茶店


マスター「ふむ、今日も来たのかね」

委員長「はい、文化祭で喫茶店をやる予定なので、更に腕を積んで置こうかと」

マスター「そうか。『二人とも』殊勝なことだ」

委員長「二人?」

先輩「俺だぜ」ヒョッコリ

委員長「」

先輩「あれ、男から聞いてねぇの? ここ俺の叔父さんの店だから居ても不思議じゃないだろ」

委員長「あ」

先輩「お前、たまに抜けてるよな」

マスター「まぁ、仲良くな」クスクスッ

委員長「……」コポコポ

先輩「……」トプトプ

委員長「……」

先輩「委員長さぁ」

委員長「何?」

先輩「男のことどう思ってんの?」

委員長「」

先輩「あれ? そこまで唐突な質問か?」

委員長「いえ、どこまで聞いてるの?」

先輩「幼なじみ、この間二人でこの店に来たってぐらい」

委員長「そう」

先輩「で?」

委員長「…、弟みたいな存在よ」

先輩「ふ~ん?」

委員長「何がいいたいの?」

先輩「あいつ、嫌われるタイプじゃないから、何もしないなら誰かに取られるぜ?」

委員長「……そう」

先輩「気にならない?」

委員長「随分と質問責めね」

先輩「委員長と話す機会がそんなないからな」

委員長「私に興味があるとは、思わなかったわ」

先輩「三年も同じ委員で付き合いあるやつに、無関心も失礼じゃね」

委員長「そんなものかしらね」

先輩「…(なかなか手強いな)」

委員長「…(あう、男君以外とあんまり話さないから、どうすればいいのか)」

マスター「出来たかな?」

先輩「あ、試飲頼むっす」

委員長「お願いします」

マスター「……………」ズズッ

先輩「どうっすか?」

マスター「いいだろう。お喋りしながら淹れたにしては上出来だ」

委員長「す、すいません」

先輩「あはは。修行仲間ができたんすから、多目に見てくださいよ」

マスター「まったく。さて、そろそろ暗くなる。委員長さんは帰りなさい」

委員長「そうですね。今日もありがとうございました。失礼します」カランカラン

マスター「……色恋沙汰には触れず関せずだと思うがな」

先輩「そうっすかね?」

マスター「まさか、付き合いたいのか?」

先輩「それこそまさかっすね、こんな俺にも本命はいるっす」

マスター「知っている。あの寡黙な年上だろう?」

先輩「最近会えなくて寂しいんですけどね。文化祭の話したら、来てくれるみたいなんで気合い十分っすよ」

マスター「そうか。じゃあ再会するとしよう」

先輩「了解っす」

さて、これからでかけますわ

本日の再開は未定なり。メイン書くと思うし

おつ

男自室


委員長「ということがありました」

男「そうですか(ついにバッティングしたか)」

委員長「そうですかじゃないです」プンスカ

男「今後先輩と会わないようにしたいんですか?」

委員長「そういう訳ではないです。人を茶化すことはありますが、仕事は真面目です」

男「まぁ、俺以外と話す機会が増えたという事でいいのではないかと」

委員長「だから問題なのです」

男「何が問題なんですか」

委員長「やはり、男君以外は、話が続かないなと思いました」

男「そこは頑張りましょう」

委員長「なので、今後は男君にも来てもらいます」

男「それは却下ですね」

委員長「なんでですか」プンスカ

男「折角の良い機会なのに、俺がいったら台無しです」

委員長「むぅ」

男「今のうちに、先輩を通して、コミュニケーション能力上げましょう。それに今回の喫茶店は接客な訳ですから、ちょうど良いじゃないですか」

委員長「最近男君が冷たいです」

男「この件に関しては厳しく接してますよ」

委員長「……」ションボリ

男「今後も一緒に居られるためにも、そういうことは疎かにしてはダメですからね」

委員長「卑怯です」

男「?」

委員長「そう言われたらやらなければならないじゃないですか」

男「そうしてもらうための、発言ですから」

委員長「むぅ、でも私からも要求があります」

男「なんでしょう」

委員長「文化祭までの間、男君を抱き枕にします」

男「あまり変わり映えしないような」

委員長「違います。確かに最近、男君の栄養補給で抱きついてる内に、そのまま寝てしまいましたが、今日からちゃんとベッドで寝ます」

男「なんと」

委員長「鞭ばかりは嫌です。飴もください。駄目なら了承を貰うまで抱きつきます」

男「訴えてるのか、許可なしで実行するのかどちらかにしましょうよ」

委員長「嫌です。ここのところ、男君に対するフラストレーションは、上がりに上がってるんですから」

男「…(まぁ、委員長が言うように、厳しくしてたガス抜きをしてなかった訳だけど)」

委員長「……」ターゲットロック

男「…(まだ温いような気も、いや、爆発されても困るしなぁ)」

委員長「……」シュート

男「ごふっ、考えてる時に抱きつくのは止めましょう」

委員長「検討の余地は与えました。抗議開始です」

男「抗議ではなくて、実力行使の間違いではないかと」

委員長「違います」

男「はぁ…」ナデナデ

委員長「うふふ」

男「仕方がないので呑みます」

委員長「やりました」

男「しかし、厳しさは増しますからね」

委員長「あう、これ以上ですか」

男「きっちり飴と鞭を使い分けるだけです」

委員長「……」ギュ~

男「その代わり、ここでは甘えて貰って構いませんからね」

委員長「やっぱり男君は優しいです」ギュ~

男「そうですか(またしばらく、自分の時間がなくなるなぁ)」

委員長「抱き枕さん来てください」

男「人権剥奪のお時間です」

委員長「でも約束しました」

男「イヤだという事ではないですよ」ゴソゴソ

委員長「ならいいのです」ゴソゴソギュッ

男「電気は消しましょうか」

委員長「男君の寝顔がみたいです」

男「まぶしいと寝れません。可能なら豆電球にしてください」

委員長「仕方のないことなので、そうします」カチャッ

男「…(こうやって二人で、ちゃんとベッドで寝るのはいつぐらいかな)」

委員長「うふふ」ギュッ

男「…(女の子が、お気に入りのぬいぐるみに、抱きついてる。そんな感じなのかな)」

委員長「……」スーハー

男「…(委員長が、俺に対してどんな感情を持ってるか。実はよくわかってない)」

委員長「……」ナデナデ

男「…(弟なんだなとは思うけど、好きな人なのかは、こんなにベタベタしてるけどそうは思えないでいる)」

委員長「……」スリスリ

男「…(不得手な人間関係を歪に埋めるためのような、そんな感じに思える)」

男「…(それは、無意識なことなんだろうけど。やっぱり俺は、委員長は皆と居るべき何じゃないかと思う)」

委員長「……」

男「…(だから、委員長は…、うん、頭が回らなくなってきた)」

委員長「……」ボソッ

男「………(ん)」

委員長「……しょ」

男「……………(か、って)」

委員長「…い……て…」

男「………………(…め)」

委員長「……すみ」ギュッ

男「………」Zzz...

今日はこんなとこかな

おつぽん

学校

委員長「という訳で、無事に空き教室の一室を借りることができました」

『お~』

委員長「ただ、警報機の関係でガスコンロの使用は認められませんでした。先輩君、ホットプレートで代用しようと思ってるけど構わない?」

先輩「仕方ねぇわな。調理室が隣ならな」

委員長「二階の空き教室だからね。離れの調理室を往き来するのに、距離がありすぎるわ」

先輩「了解。んでコーヒー以外の出し物、決めたのか?」

「クッキーとサンドイッチです」

先輩「サンドイッチ?」

男「ほとんどの具材が切るだけで済みます。タマゴは事前に準備して置いて、彼が持ってくる小型冷蔵庫に保管する予定です」

「昔景品で当たったやつあるんで、それを持ってきます」

委員長「出し物としてはこれでいいわね。それ以上は管理出来ないでしょうし」
先輩「だな。あとは室内の飾り付けと看板でも用意するか?」

委員長「そうね、出来れば皆さんに来てほしいからそうしましょう」

乙です

男「寸法をあわせてと」カキカキ

「別に持ち看板みたいのでいいんじゃないか?」

男「まぁ、手が空いた人で売り子するのも手だけど、多分人入るだろうから。だから置き型の看板がいいと思う」

「人入るかなぁ?」

男「先輩のコーヒー、美味しいからね。今度試飲させて貰えばいい」

「男がそういうならそうなんだろうな」

「私、カフェインダメなんだよねぇ」

男「それは残念としかいえないかな」ギコギコ

「とりあえず三角の看板二つと、メニューを書いた小さい黒板立てかけるやつ作んのか」

男「そ。それだけでも雰囲気でると思って。ごめん、ここ抑えて」トントン

「しかし、男って万能だよねぇ。どっかの誰かさんと違って」

「悪かったな、不器用でよ」

男「ケンカしない。得手不得手は誰にもあるでしょ」

「男に苦手な事ってあんの?」

「それは確かに聞いてみたいかも」

男「ん~…、なんだろ」

「ねぇんかい…」

「ほんと、ソツなくこなすからね」

男「ははは、それこそ過大評価とかいうのだよ」ヌリヌリ

「何塗ってんだ?」

「ニスだよ、中学とかで工作した時に使わなかった? これを塗ると、光沢がでるし、保護にもなるからね」

「文化祭でここまでやってんの、あたしらぐらいじゃない?」

「主に委員長と先輩、男だけだけどな」

男「皆さんちゃんと手伝ってくれてるんだから、誰ってのはないと思うよ」

「そうそう、あたしだってクッキー作るし」

「食えるもんに作れよ?」

「ひっど。男どう思う?」

男「それなんだけど、一回学校の機材で焼いてみた方がいいと思うんだ」

「へ?」

男「当日初めて機材を使うと、絶対何か起きると思うんだよね」

「あ~、わかる。普段慣れててもかって違うとってやつだろ」

男「そう。面倒は承知だけどさ」

「ん~、まぁ男がそういうなら、そうなのかな」

「許可取れるかな?」

男「委員長に任せれば大丈夫だと思うよ」チラッ

委員長「……」

男自室

委員長「……」プシュー

男「…(交渉疲れで、熱が出ているみたいだな)」

委員長「男君」

男「なんでしょう」

委員長「わざとですよね」

男「何を言ってるかわかりませんよ」

委員長「ふてくされます」ムー

男「ふてくされないでください」ナデナデ

委員長「……」ムー

男「…(こりゃあ、わりとまずいな)」

委員長「男君が交渉しても、変わらなかったはずです」

男「変わらないでしょうね」

委員長「だったらなんでですか」プンスカ

男「忘れたんですか、この出し物の原因を作ったのは、誰ですか?」

委員長「むぅ」

男「その人が積極的に動いて貰った方が話も通りやすい、そう考えただけですよ」

委員長「……やっぱり、イヤだったんですか」

男「楽しいですよ。クラスのと違って、委員長とも作業できますし」

委員長「……」

男「よいしょっと」ギュッ

委員長「!!!」

男「たまには、俺も委員長分を補給しますね」

委員長「あうあうあう」

男「委員長、良い匂いですよね」スンスン

委員長「どど、男君が、あわわ」パニック

男「ここまでパニクった委員長初めてかもしれませんね」

委員長「だだ、だって私が一方的で、男君がこんなこと」

男「俺だって甘えたい時はありますよ」

委員長「」

男「イヤですか?」

委員長「幸福すぎて鼻血がでます」

男「まぁ、最近頑張ってるご褒美です」

委員長「……」プシュー

男「少し過剰すぎましたかね」

委員長「少し、だけ」

男「今後は控えますか」

委員長「許しません」

男「そうですか(うん、いつもの調子に戻ってきたな)」

委員長「してもらえるのも、嬉しいものですね」スリスリ

男「まぁ、俺も恥ずかしいので、毎回は無理ですよ」

委員長「むぅ、それは困ります」

男「それに毎回やっては、ご褒美になりませんからね」

委員長「毎回してもらえるよう、頑張ります」

男「はい、頑張ってください」

今日はここまで

というか男どうしたん? と書いた当人が思う

おつん

学校空き教室

男「はい、コーヒー2杯ですね。お時間いただきますので、空いてるB席にどうぞ」

「ミルクはすいませんないんです。でも、ない方が美味しいですよ」

委員長「先輩君、新規四杯。そこの二人、大至急カップ洗ってきて、頼むわよ」

先輩「あいよ。ふぃ~、マジで盛況だよ。良い修行になるぜ」

委員長「先輩君、口より手をお願い」トポトポ

先輩「お、わりぃ」クツクツ

男「新規オーダー、コーヒースリー、サンドイッチツー。D席さんに、お冷やをお願いします!」

「盛況のようだね」

男「こんにちはです。学園長」

「担当から聞いたよ、美味しいコーヒーが呑めるそうだね」

男「はい」

「ではお客として一杯お願いできるかな」

男「ありがとうございます。今空いてるG席でお願いします。相席になるかもしれませんけれど」

「構わんよ」

男「ありがとうございます。オーダー、コーヒーワン。G席にお冷やをお願いします!」

先輩「じゃ、学園長にこれ頼むわ」カチャッ

「うへぇ、あたし緊張してきたんだけど」

「お前がしてどうする」

「わかってるわよ、もう。行ってきます……。お待たせしました、コーヒーです」コトッ

「うん、いい匂いだ」ズズッ

先輩「……………」トポトポ

「ふふ、盛況にもなるコーヒーだな。豊かな味わいだ」カチャッ

先輩「…………」グッ
男「……(先輩、静かにガッツポーズしたな)」

「美味しかった。お代はこれで。お釣りはいらないよ、君達で使ってくれ」

「え、でもこれ一万円…」

「気にしないでいい……。と、淹れたのは君だったかな?」

先輩「そうっす」

「個人的には、まだ酸い方が好きかな。ではね」カツカツ

先輩「うっす」

委員長「どういう意味かしら」

先輩「温度管理がちょいと甘いとさ」

委員長「手厳しいわね」

先輩「俺はプロのつもりだし、満足できなかったってなら、悔しいな」コポコポ

男「……(満足したからこそ、そう言った気もするし、深い意味は実はないかもしれない)」

男「ようやっと、お客さんが捌けましたね」

先輩「いやぁ、きっついぜぇ。とりあえず、余裕あんのから休憩。委員長と男は先入っちまえ」

男「え、いいんですか?」

先輩「動けるヤツ先行ってもらった方がいいだろ。夕方になるとまたチョコッと人入るしよ」

委員長「わかったわ。皆、悪いけど先に休憩入ります。しばらく任せたわ」

「うっす、二人はゆっくり休んでくださいな」

「ウチらで回せると思うんで大丈夫ですよ~」

委員長「そう、じゃあ行ってくるわ」

男「…………」

先輩「……行ったか」

「パタッと人こなくなりましたねぇ」

先輩「今体育館でライブとかやるみてぇだからな」

「いいなぁ」

先輩「見に行きてぇなら行ってこい。ただし、一時間で戻れよ」

「やったぁ、いこいこ」

「ちょ、ひっぱんなって、先輩行ってきます」

先輩「おう………………………、いらっしゃいませ」

「コーヒー、一杯」

先輩「お時間頂きますので、座ってお待ちください」

「いいよ。ここで君が作業しているのをみたい」

先輩「そうですか」

先輩「……、来てくれて嬉しいですよ」コポコポ

「うん、こちらも何かと忙しくてね」

先輩「大学生は暇って聞いたんですけどねぇ」

「目的がない人間は、そうだろうね」

先輩「そんなもんですか…。はい、コーヒーです」

「……、うんいつも通り美味しい」ズズッ

先輩「学園長には、手厳しく言われましたけどね」

「あの人は、期待してる人間にはそんな感じさ」

先輩「……、そう思うことにします」

「ふふ。じゃあ悪いけどこれで、代金はいくらかな?」

先輩「俺が出しておきますよ。出すって言っても聞きませんからね」

「君は強情だな。それじゃあ」

先輩「次はいつ会えますか」

「そうだな…、お店に会いに行くよ」

先輩「わかりました。待ってますからね、従姉(せんぱい)」

従姉「うん、また会おう。それじゃ」

今日はここまで

学校屋上

委員長「……」モグモグ

男「……(さすがに人目はないとはいえ、くっついてはこないか)」モグモグ

委員長「いい天気です」

男「そうですね」

委員長「ボンヤリとしてきました」

男「寝ますか?」

委員長「あう、寝過ごしてしまいますよ」

男「俺が責任持って起こしますよ」

委員長「…。はい、お願いします」

男「……(肩に頭を預けられた。端から見たらカップルに見られるけど、いいのかな)」

委員長「……」スピー

男「……ふあぁ(まずいな。俺も眠くなってきた)」

委員長「……」クー

男「…………」クカー

「二人、遅いっすね」

「何かあったのかなぁ」

先輩「しゃあねぇ。お前ら番頼む。心当たり探していなかったら戻る。五分ぐらい貰うからな」タタタタッ

「あ、せんぱ。行っちゃった」

「新規さんこなきゃいいけど…」


先輩「(確か、屋上か図書館ってとこだが。飯なら図書館だろうな)」タタタタッ

先輩「(着いた、どこだ?)」キョロキョロ

二人「……」スピー

先輩「寝てやがる…、しかも仲良く」

二人「……」スヤスヤ

先輩「……、ま、寝かせとくか。それと」ゴソゴソ

二人「……」ムニャムニャ

先輩「あったあった。立ち入り禁止の看板、起きたらかたしてくれよ。おやすみ」カチャン

二人「……」スー

>>190
訂正

×先輩「(確か、屋上か図書館ってとこだが。飯なら図書館だろうな)」タタタタッ

○先輩「(確か、屋上か図書館ってとこだが。飯なら屋上で、図書館は暇つぶしだから屋上か)」タタタタッ

先輩、大切なとこ略して思考しすぎ

先輩「戻った、大丈夫か?」

「幸い新規さんはこなかったっすわ」

「二人、見つからなかったんですか?」

先輩「寝てる」

『寝てる?』

先輩「あいつら、遅くまで残ったりしてたから、疲れてたんだろ。寝かせとけ」

「寝かせとけって、どこにいるんすか」

先輩「立ち入りできるとこにはいるさ」

「……(すごく気にならない?)」ボソボソ

「……(なるけどさ。離れちゃまずいだろ)」

「……(いくじなし)」

「……(そういう問題じゃねぇだろ)」

先輩「おい、新規さんきてる。頼むぞ」

「あ、すいません。どうぞこちらに」

先輩「……(ま、下手に騒がせると困るだろうしな)」

「コーヒーワン、クッキーワンです!」

先輩「あいよ~(ま、貸しって事にしとくかな)」クツクツ

今日はここまで

先輩がイケメンな話か

>>195
マスターの影響で性格イケメンですわ

委員長「どうしましょう。寝過ごしてしまいました」アセアセ

男「すいません、俺も寝てしまいました」

委員長「男君が起こしてくれると言うから、安心して寝たのに」プンスコ

男「油断大敵でした」

委員長「開き直って、のん気な発言してますね」プンスカ

男「開き直るというか。ここまでやっちゃったというのは久しぶりで、どうすればいいかわからないだけですよ」

委員長「たしかに皆さんになんて説明すればいいのか」

男「まぁ、あるがままに言うしかないでしょう」

委員長「ごめんなさい、皆さん」ガラガラ

「あ、二人ともどこいってたんすか?」

委員長「屋上でご飯を食べていたんだけれど、そのまま寝てしまったの」

「男もそうなの?」

男「うん、気付いたら寝てた」

「……(寝てたのは嘘じゃないみてぇだな)」ヒソヒソ

「……(でも一緒にご飯食べる仲だっけ?)」

先輩「二人、戻ったなら仕事についてくれ」

委員長「わかったわ」

男「……(とりあえず、騒ぎにはならなかったな)」

先輩「いやぁ終わったなぁ」

「疲れましたっす」

男「そうですね。さすがにこんなに繁盛するとは」

先輩「美味いコーヒーって、実際呑めねぇからな。こんな学校で呑めるとは思わなかったろうよ」

委員長「それにクッキーやサンドイッチもなかなか好評だったわね。事前に作っておいて問題点を出せたから正解だったわ」

「ちゃんと先輩のコーヒーに合わせて、クッキー作りましたからね!」

「意外にちゃんと出来てたな」

「その言い方ひどくない?」

男「まぁまぁ、落ち着いて」

委員長「そうそう、さっき学園長に確認とって、ここでいただいたお金を使って、慰労会をやることにしたわ」

先輩「いいねぇ、腕振るった甲斐があるわ」

委員長「悪いのだけれど、買い出しお願いできる? 当然だけどお酒はダメですからね」

「かしこまりました~! いこいこ」

「あ、ちょっと待てよ!」

男「危なっかしいな、俺も行ってきます」

委員長「えぇ、頼むわ」

先輩「静かになったもんだなぁ、もう夕暮れだもんなぁ」シミジミ

委員長「先輩君」

先輩「ん、なんだよ」

委員長「ありがとう。起こしてくれても良かったのに」

先輩「……、さぁ、俺はなんのことだかわかんねぇや」

委員長「そう、それなら私もそうするわ。だから、ありがとう」フフッ

先輩「なんだ、笑うとやっぱり可愛いじゃん、お前」

委員長「なっ」

先輩「皆にもその顔見せてやりゃ、もっと早く馴染めたんじゃね?」

委員長「そうかしら」

先輩「まぁ、今更だけどな」

委員長「そうかもしれないわね。でも、皆と楽しくこんなことが出来た。私にはそれで満足」

先輩「まぁ、楽しかったな。修行の一環にもなったしよ」

委員長「そうね。自分が作ったもので、人が喜んで貰えるのが、こんなに楽しいとは思わなかったわ」

先輩「だよな」

委員長「……、先輩君は進路どうするの?」

先輩「一応進学、最近じゃ喫茶店的なものに勤めるための専門学校もあるんだぜ?」

委員長「そっか、先輩君ならきっと、うまくやれるわよ」

先輩「お前は?」

委員長「私?」

先輩「お前頭良いだろ。大学進学するんじゃね~の?」

委員長「そうね。そうなるわ」

先輩「だったらいいじゃん」

委員長「でも目的もなく、ただ進学するだけだから。親の負担考えると、このまま就職でもいいかなとか考えたりする」

先輩「ふ~ん」

委員長「もちろん、自分で自分の身を支えるなら、大学を出た方が良いでしょうけどね。高卒で女が一人でやってくのは、難しいものがあるから」

先輩「別にいいんじゃね? 要はやりたいことわかんねぇってことなら、やれることが広くなる大学はいっといて損はないだろ」

委員長「…、そうね」

先輩「さ、重い話はここまで、この騒がしさはあいつら戻って来たろ」

「もどりました~!」

男「無難なジュースとお菓子。後はサラミやチーズです」

「結構使ったのに、学園長のおつり余りました」

委員長「一応、喫茶店の収入として預かるわ。その買い物のレシートと一緒に、集金袋に入れておいて」

「了解っす」

委員長「紙コップもあるわね。じゃあ各々、飲みたいジュースを入れて」

「私はブァンタのグレープ~」

男「俺は緑茶で」

「やっぱコーラだな」

先輩「ジンジャエールをとってくれ」

委員長「私も緑茶にしますか……、それでは皆さん、2日間の日程、ご苦労様でした。いろいろ言いたいことはあるけれど、ひとまずは、乾杯!」

『かんぱ~い』

「やっぱりポテチのコンソメはうまいなぁ」

「コンソメよりワサビーフンでしょ」

男「…、終わりましたね」

委員長「…、えぇ」

これも本日はここまで

おつん



ワサビーフンはシャレなのかミスなのか

>>208
ブァンタと同じでわざとです。商標的なのは一応ぼかしてる

ちなみに、カルビーのノリで「わさビー」にするかでちょっと迷った

が、メーカー違うよなということで、ワサビーフンに

男「皆帰りましたね」

先輩「そうですね」

男「別に片付けは明日でも良かったんじゃないですか?」

委員長「そのままにするのは落ち着きません」

男「なるほど」

委員長「結局、男君といろいろ見ては回れませんでした」シュン

男「俺はこれで良かったと思いますけどね」

委員長「……」

男「皆と、委員長で一つのことが出来たわけですし。楽しかったですよ」

委員長「そうですね」

男「ふぅ、これで終わりましたね」

委員長「はい、これで帰りましょう」ガラガラ

男「委員長?」

委員長「男君、手を繋ぎましょう」

男「いいですけど。あ~廊下まで真っ暗ですね」

委員長「怖いです」プルプル

男「行きましょうか。このままいる訳にもいきませんし」

委員長「はい」プルプル

男「……(委員長、素で怖がってるなぁ。俺も怖いけど)」

男「委員長」

委員長「ひゃい!?」ビクン

男「そんなに驚かなくても。こうやって手を繋ぐの、しませんでしたね」

委員長「お互い、それなりに成長した時に会いましたから」

男「たしかにちょっと気になってくる時期ですかね」

委員長「女の子は特にそうです」

男「という意味では、初めてなことって話になりますか。これは」

委員長「あ、う」

男「いや、今更照れなくても」

委員長「それとこれは別です」

男「いつものですか」

委員長「はい、女心は複雑なのです」

男「委員長の手、しっとりしてて肌触りがいいですね」

委員長「あう、恥ずかしいです」

男「褒めたつもりなんですけど」

委員長「う~、いつもの辱めですね。今日も抱き枕にします」

男「それは構いませんけど」

委員長「え、いいんですか」

男「今日が最終日ですし、委員長は頑張りましたから」

委員長「それは楽しみです。あ、玄関は明かりがついてますね」

男「やれやれ、心臓に悪い。帰りましょう」

委員長「はい、帰りましょう」

(なんも出なかったか)

>>214
何かでちゃったら、委員長倒れちゃうじゃないか

……、でもなぜ廊下の電気が消えてたかは、不思議よね(ニッコリ

男自室

男「(文化祭が終わってから数日が経った)」カリカリ

男「(委員長は、相変わらずマスターの店に行ってる)」ペラ

男「(一緒にいられる時間は、少なくなった)」カチカチ

男「(本来それがいいことなんだけどね)」カリカリ

男「(こうやって、勉強に専念できる時間ができるようになったわけで)」カリカリ

男「(…。まぁ、したいのかって言われれば、習慣みたいなものだけど)」ピタッ

男「ふー」

男「一息入れようかな」

男「(この時間でも来ないってことは、今日はもうこないだろう。インスタントコーヒーでいいな)」ガチャ

男「……」ズズッ

男「おいしくないな」コト

男「(最近は委員長が淹れてくれるコーヒーだったから、なおさらだ。薄っぺらく感じる)」

男「俺も人のことは言えないか」

男「(委員長がいることが当たり前すぎて、いつしか甘えがあったのかもしれない)」

男「(…会いたいな)」

男「だめだだめだ、せっかく委員長がいい方向に向かってるっていうのに」ピルル

男「こんな時間に…、従姉だ」ピ

男「はい、もしもし」

従姉『夜分にすまない。君の家の前なんだが、鍵を開けてほしい』

男「え? あ、わかりました。開けるので、切りますね」ピ

男「…こんな時間とは珍しいな」ガチャ

従姉「久しぶり」

男「お久しぶりです。どうしたんですかこんな夜更けに」

従姉「親御さんからは何も聞いてないのかな」

男「あの人ら、俺放置ですから」

従姉「まぁ、君は出来た息子だからな。信頼してるんだろう」

男「それで、何があったんです?」

従姉「私が住んでいるアパートの取り壊しが決まった」

男「えぇ、マジですか」

従姉「前々から話はあったんだが、決定になってしまってね。親御さんから、それなら自分の家に住めば良いという話になったんだ」

男「相変わらず唐突に話を決めておくんだから…」

従姉「いかんせん、多忙だからな。話す間もなかったんだろう」

男「それで荷物とかは?」

従姉「明日ここに運ばせてもらう。ほとんどが書籍だけどな」

男「あの大量の本ですか」

従姉「私の宝物だからな」ニコリ

男「遅くなったのはその引越し準備ですか」

従姉「あぁ、もっと早く来る予定だったんだが。業者の人も見積もりした以上に梱包が必要で、追加分は負担してくれるといっていた。そんなことでごたごたしてしまってな」

男「そうですか(収納うまいから、ぱっと見てそんなに無いように見えるんだよな)」

従姉「しばらくの間よろしく頼む」

男「えぇ、また引っ越すんですか?」

従姉「甘えてばかりもいられないからな。とはいえ、極貧大学生だ。お金に目処が経ってからになるだろう」

男「そうでしたか。まぁ、知ってのとおり普段俺しかいない家です。ゆっくりしていってください」

従姉「そうさせてもらおう」

委員長「……!」ガラガラ

男「あ、委員長」

委員長「だ、誰ですかあなた!」

従姉「ふむ…、彼女が話に出ていた委員長さんかな?」

委員長「な、何で知ってるんですか!」

男「あー、委員長とりあえず入ってください。説明いたしますので」

委員長「……」ピリピリ

男「この方は俺の従姉です。委員長とは一個上で、同じ高校に行ってたんですけど、見かけたこと無いですかね?」

委員長「いいえ、ないわ」

従姉「まぁ、私は普段教室から出なかったからなぁ。ひたすら持ち込んだ本を読みふけっていたし」

委員長「それで、なんで男の家にいるんでしょうか」ピリピリ

従姉「ここに住むことになった」

委員長「な!?」

委員長「そんな、若い男女が一つ屋根の下なんて不潔です!」

従姉「いや、窓から若い女性が若い男性の家に、毎夜来るのも不潔じゃないか?」

委員長「これは別です!」

従姉「別なのか、男?」

男「俺に振られても非常に困るんですけど」

委員長「嫌だったんですか!」プンスカ

男「それはないです」

委員長「なら問題ありません!」

従姉「倫理観の話を振ったのは、委員長さんのほうだろうに」

委員長「とにかく駄目なものは駄目です!」

従姉「駄目も何も、男の親御さんには了承をいただいた上で、来ているのでなぁ」

委員長「うー」

男「……(このままだと、委員長が爆発しちゃうな)」

男「まぁ、従姉は疲れたでしょう。家の中自由に使っていいんで」

従姉「そうか、少し飲み物を頂きに行くよ」ガチャ

男「さて、と」

委員長「……」プルプル

男「従姉が越してくると聞いたのは、俺もついさっきでして」

委員長「……」プルプル」

男「良い人ですよ。委員長もすぐ馴染めると思います」

委員長「……」プルプル

男「委員長……」

委員長「……」グスン

男「あぁ、泣かないで委員長」フキフキ

委員長「綺麗です。勝てないです」シクシク

男「委員長も可愛いですよ」

委員長「うう、これは想定外です」シクシク

男「俺も想定してないですってば」

委員長「男君は一緒に住んで良いんですか!」

男「良いも悪いも。従姉さん、住む場所今無いですし」

委員長「なんでないんですか!」

男「住んでたアパートの取り壊しが決まったからですよ」

委員長「そのアパートに直談判してきます!」

男「そんな無茶な」

委員長「うーーー」

男「別に委員長が心配するような関係じゃないですからね」

委員長「そういうことじゃないんです!」

男「じゃあ、どういうことですか」

委員長「私は一緒の家に住むの我慢してるのに!」

男「そりゃあ、隣が実家ですからね」

委員長「お父さんには許可自体はもらっています!」

男「許可されてるんですか…」

委員長「後は、男君の許可だけです!」

男「いやいや、俺の許可で勝手に住まわせるわけには」

委員長「男君のご両親にも許可はもらってます!」

男「」

委員長「こうなったら男君の許可をもらうまで家にいます」

男「いやいやいや、委員長の場合は話が変わってきてしまいますよ」

委員長「なんでですか!」

男「不純異性交遊と見られる恐れがあります。これから進学を控えてる委員長にそれはまずいです」

委員長「男君と一緒にいられればいいです!」

男「本当の意味で一緒にいるためにです」

委員長「本当の意味?」

男「委員長はちゃんと学校生活を送ってきた人です、それは皆知ってます。だからこそ変な噂が立てば、当然委員長は好奇の目にさらされます」

委員長「……」

男「耐えられますか?」

委員長「それは……」

男「耐えられたとしても、俺達を取り巻く環境は激変します。本当にこの関係を維持できるかもわからないほどにです」

委員長「愛があれば!」

男「怒りますよ」

委員長「う」

男「俺も、委員長とずっと居たいです」

委員長「え」

男「大切だから、ちゃんとしたいんです」

委員長「…はい」ウルウル

男「わかってくれましたか?」

委員長「…わかりました」

男「今日はもう遅いですから、家に戻ってください。俺も従姉の部屋の簡単な準備ぐらいしなきゃいけません」

委員長「それは嫌です」

男「え」

委員長「今日からずっと、男君と寝ます」

男「ちゃんと説明したじゃないですか、それは」

委員長「一緒に寝るだけです」

男「委員長…」

委員長「男君に怒られてもそれだけは譲れません」

男「どうしてですか」

委員長「不安なんです。従姉さんは見た瞬間でわかりました、私には敵う人じゃありません」

男「…」

委員長「従姉妹という間柄ですし、そんなことが起きるとは本気で思ってはいません。でも、従姉はその気になれば結婚できますし、男君が魅力的な人と過ごすということに、私の気持ちが止められません」

委員長「…面倒ですよね」

男「え?」

委員長「こんな女、面倒ですよね」

男「そんなことはないです」

委員長「男君の優しさにつけこんで、大騒ぎして。学校では酷いこといって、駄目だってわかってるのにどうしようもなくて」

男「……」

委員長「……」プルプル

男「…よっと」ダキッ

委員長「え?」

男「それを含めて、俺は委員長が好きですよ」

委員長「…」プルプル

男「だから、出来ること出来ないことは、ちゃんと委員長のためになることを思って、言ってるつもりです」

委員長「う」

男「……、本当に我慢できないんですね?」

委員長「…、はい無理です」

男「ふぅ……、従姉がいるまでの間だけ、ですからね?」

委員長「はい…」

男「それ以外は、ちゃんと家で生活してもらいます。まぁ、遊びに来るのはいつも通りでいいですけど」

委員長「…、ごめんなさい」

男「謝られるとこっちが辛くなりますよ」

委員長「はい…」

男「じゃあ、従姉の部屋の準備してきますんで、ここで待っててください」

委員長「わかりました」

男「そうだ」

委員長「なんです?」

男「心配な気持ちを払拭したいなら、従姉と話してみるといいですよ」

委員長「……」

男「あの人が、どんな人なのか、わかりますからね。じゃ」ガチャ

委員長「あ…」

委員長「(……男君の言うとおりだ。何も知らないのに勝手に嫉妬なんて、男君に嫌われちゃう)」

委員長「行こう」ガチャ

今日はここまでかなー。

オツリンコ
必死な委員長良いね

>>210
×先輩「そうですね」
○委員長「そうですね」


いや、今見直してたら素で派手なミスだこれ

>>229
必死になる必要はないはずだけど、自信がないからこうなっちゃう子です



てか訂正動揺しすぎてsage忘れた。すんません。

従姉「ふぅ」コトッ

委員長「(麦茶を飲むだけで、こんな絵になる人を、初めて見た)」プルプル

従姉「おや、委員長さん。痴話喧嘩は終わったのかな」

委員長「痴話喧嘩ではありませんよ」

従姉「う~ん、痴話喧嘩と呼ばなければ、なんと呼べばいいのだろうね」

委員長「そんなこと、どうでもいいでしょう?」

従姉「そうだね。それで、何か聞きたいことでもあるのかな」クスクス

委員長「その…、先ほどは失礼な態度をとりまして、申し訳ありません」

従姉「そう」

従姉「しかし、委員長さんが謝ることかな? 夜、好いてる男の部屋、入れば女と一緒に居た。取り乱さない方が、ある意味驚くかな」

委員長「私達のことを、どれぐらい知っているんです?」

従姉「男から大体は。君がどうやったら、皆と仲良くなれるのか。とかね」

委員長「そう、ですか」

従姉「しかし妬けるな。昔はお姉ちゃんお姉ちゃんと懐いていた彼が、いつからか君の話しかしなくなった」

委員長「え」

従姉「私からすれば、君に可愛い弟を盗られた気分だったよ」ニコリ

委員長「……」ビクリ

従姉「いつか会って、どんな人間か確かめたい。そう思っていたけれど、ここまで機会に恵まれなかったからなぁ」

従姉「同じ高校でしたのに、お会いもしませんでしたからね」

従姉「会ってはいるだろう。ただ印象に残っていないだけでね」

委員長「(こんな綺麗な人、見てたら思い出してる)」

従姉「まぁ、あの頃は容姿も気にしてなかったし、分厚いメガネに髪も整えず、色気のいの字もなかった」

委員長「え、まったく想像できないです」

従姉「だから印象に残らないと言ったのさ。今は、気を使う理由が出来たから最低限を維持してるけどね」

委員長「(最低限でこんな綺麗なら、皆苦労しません)」

従姉「私のことはどうでもいいな。私は委員長さんの話を聞きたい」

委員長「私ですか」

従姉「言ったろう。可愛い弟を奪った人間がどんなものか。そう、自分にあったものを盗られたと感じる時、気になるのが女の性(さが)じゃないか?」

委員長「私は大した人間じゃありません。ただ…」

従姉「ただ?」

委員長「男君は、誰にも渡しません」

従姉「ふふ、泥棒猫のくせに」

委員長「ど、泥棒猫なんて失礼な。それに、やっぱり男君にやましい気持ちがあったからここに来たんでしょう?」

従姉「それはないな、私には先約がいるし、彼以外は考えてない」

委員長「ならなんで妬いてるなんていうんです」

従姉「姉という立場は、ある意味第二の母みたいなものでさ。そうだな、弟というより、息子を盗られた気分に似てるのかもしれないな。まぁ、私は純粋に姉って訳じゃないが」

委員長「母親、ですか」

従姉「小2までは、よく面倒をみたもんだよ。それ以降は、家庭の事情であまり顔を出せなくなって、年に一回会うか会わないか。電話かメールでやり取りはちょこちょこしていたがね」

委員長「……従姉さんは」

従姉「うん、なんだい」

委員長「男君を家族として愛してるんですか」

従姉「そういうことになるかな」

今日はここまで

おつおつ

従姉が一人芝居しとるな

>>239
ほんまや。教えてくれてありがとう


と言うわけで>>234訂正

×従姉「同じ高校でしたのに、お会いもしませんでしたからね」

○委員長「同じ高校でしたのに、お会いもしませんでしたからね」

委員長「そうですか」

従姉「まぁ、君はちゃんと異性として愛してるだろう?」

委員長「当然です」

従姉「じゃあ、これだけは言っておくか。あいつははっきり言わないとわからないぞ」

委員長「……」

従姉「私もあいつの口から、委員長さんを愛してる。とは聞いてはいないが、十中八九そうだろう」

委員長「……」ボッ

従姉「……まるで瞬間湯沸かし器みたいに真っ赤になったね」

委員長「き、気にしないでください」

従姉「そうか…。あいつはいい男だ。ただ、気は回るが、この手のことは鈍感というドラマなんかの主人公みたいなやつだからな」クスクス

委員長「それは良く知ってます」

従姉「だろうね。一緒に街にでたり、ずっと話したり、抱きついたりしてるのに。気付かない唐変木だものな」

委員長「でも、男君は悪くありません。言えない私が悪いのです」

従姉「甲斐甲斐しいね。まぁ、そこまでの魅力はあるやつだからな」

委員長「男君はカッコいいですし、優しくて、こんな私をちゃんと守ってくれます」

従姉「ノロケかい? いいね。でも一ついえることがあるなら」

委員長「なんでしょう」

従姉「こんな君だからじゃなくて、君だからこそだろうさ」

委員長「私にそこまでの魅力はありません。男君は可愛い、とは言ってくれましたけれど」

従姉「可愛いじゃないか、委員長さんは。あいつのために、コーヒーの淹れ方を学んだり、こんな夜更けに来てるのに、薄く肌にあまり負担にならない程度化粧もしてる。好きな相手に、必死な女の子は可愛いものだよ」

委員長「……」ボッ

従姉「ふふ、それに魅力があるかないかであいつは動かない。大事にしたい人かどうかが、大切だからな。君は間違いなく、あいつから一番大事にされている人間だよ」

委員長「一番、ですか」

従姉「親しいとは言え、毎日夜にやってくる君を、普通に接し続けてる。当たり前に思ってるかもしれないが、家族、いや家族であっても毎日はキツいことだよ。なのに委員長さんを当たり前に受け入れてる、大切にされてる証拠だ」

委員長「……」

従姉「きっと、大切にしてることは、言ってるとは思うけど。委員長さんは、自分に自信が無くて、いつそうじゃなくなるか不安、というところかな」

委員長「(図星だ。大切にされてるとわかっても、いつか終わってしまうんじゃないかと、不安で。不安で)」

従姉「委員長さんがもったいないのは、その自信のなさかな。何故かは聞く気はないけど、もう少し胸を張ってもいいと思うけどね」

委員長「買いかぶりすぎです」

従姉「やれやれ、根っこが深そうだね」

男「従姉、寝床の準備が出来ましたよ~」テクテク

従姉「この話はここまでみたいだね。女の会話は男に聞かせるものじゃない」

委員長「……、はい」

男「あ、ここに。と、委員長と話してたんですか」

従姉「あぁ、有意義な時間だった。疲れたから、私はこれで寝かせてもらうよ。おやすみ」

男「おやすみなさい……。じゃあ、俺らも寝ますか、委員長」

委員長「……」ギュッ

男「どうしたんですか、委員長」

委員長「何でもないです、戻りましょう」

男「それならいいですけど(何か従姉が煽ったのだろうか)」

今日はこんなとこかな~

委員長可愛い。


早く更新こないかなー?

>>247
この委員長は、こう、手の平に乗りそう

>>248
基本、更新は夜なんや。
酒飲んでたり、寝落ちすることもあるから気長にのう

乙です。

続きを待ってる。

>>250
まったり再開


しかし、この作品も予定より長くなってるのう

男「ふあ~」

男「(委員長、先に起きて家に戻ったか)」

男「(そういう約束だから。うん、自分が言ったことだぞ。寂しがるな)」

男「(しかし、少し早く起きすぎたかな。まぁ、従姉の件やらあったし、気が高ぶってたんだろう)」

男「もう起きるか」

男「(着替えを済ませてと、今日の朝食はなんにするかな)」ガチャ

男「うん?」クンクン

男「(良い匂いがしてるぞ)」

従姉「やぁ、おはよう」グツグツ

男「おはようございます。ご飯作ってくれたんですね」

従姉「居候の身だからな。手伝いをしなければ悪いだろう?」ジュー

男「従姉らしいですね。分担は追々決めましょうか」

従姉「そうだな。ひとまず出来たぞ」コトッコトッ

男「ご飯、味噌汁、目玉焼き、あれ? 漬け物なんてありましたっけ?」

従姉「あぁ、キュウリにごま油と塩をかけただけのやつだよ。中華風なつけものになる」

男「へぇ、ではいただきます」

従姉「いただきます」

男「うん、結構いけますね」パリパリッ

従姉「出来れば鷹の爪が欲しかったが、さすがになかったよ」ズズッ

男「俺しかいないもんで、材料何もないですからね」モグモグ

従姉「使い切れる量しか買わないんだろう?」カチャッ

男「買い溜めしても、一人だと意外と減らないですから」モニュッ

従姉「そうだな、それは言える」パリッ

男「あと、面倒になるとふりかけとか、納豆、たまごに逃げちゃうんですよ」

従姉「一人暮らしは、最悪米を炊いておけばいいからな」

男「御馳走様でした」カチャカチャ

従姉「お茶を淹れよう。時間は大丈夫だろう?」

男「全然大丈夫ですよ」

従姉「良かった。少し待ってくれ」ガタッ

男「(こうやって従姉と過ごすの、久しぶりだな)」

従姉「どうぞ」コトッ

男「どうも」

従姉「てっきり、委員長さんも一緒に食べるかと思ったんだがね。部屋を覗いたら君しか居なかった」ズズッ

男「基本は、家で過ごすようにお願いしてますから」

従姉「ふぅん。あまり強要はしないようにな?」

男「強要も何も、委員長にとってそうした方がいいですし」

従姉「君が考えなく要求しているなんて、まったく思ってはいないさ。しかし、女の情念を舐めてかかると、大変な目に遭うぞ?」

男「大変な目って…」

従姉「男は正しい。しかし、正しすぎれば毒になる。相手も思いやりある正しさだと、どうしようもない欲求が溜まるものさ」

男「でも、一緒に住む訳には行きませんし…」

従姉「なら、お泊まりにくれば良いだけじゃないか」クスクス

男「」

男「いや、何か違いますかそれ?」

従姉「弁明にはなるな。平日は実家で、休日はここで過ごすわけだから、お泊まりには違いないだろう?」

男「それはそうですけど、ちょっと事情が違うというか…」

従姉「何が違うんだ?」

男「健全な意味ですよ。今は毎日夜は一緒に寝る約束をしてるんです」

従姉「ふぅん」

男「正直、それもどうかなとは思ってます。ただ、委員長の気持ちが抑えられないらしくて」

従姉「なんの気持ちだ?」

男「従姉に俺を盗られるんじゃないか、と思ってしまうそうです」

従姉「なるほどねぇ。むしろ盗られたのは私なんだがなぁ」

男「え?」

従姉「いつもお姉ちゃんお姉ちゃんと甘えていた君が、いつの間にか委員長さんの話しかしなくなったからな」

男「ははは……」

従姉「まぁ、そんなことはどうでもいいか。問題は委員長さんの自信の無さだからな」

男「自信、ですか」

従姉「君達の関係を知っていたら、誰しも盗られるなんて思いもしないだろうさ。それでも、彼女は大騒ぎするほどに自信がない」

男「……」

従姉「何か知っていそうだね?」

本日はここまで

男「詳しくは知りません。昔遊びに隣に居た時に、親御さんが前の学校で、委員長がいじめられていた。そんな話を聞いてしまいました」

従姉「ほぅ」

男「人と接するのが苦手なことや、自信の無さはそこからきてるのだとは思います」

従姉「きっと、それが解決しないまま転校となり、心の中が昇華しきれないんだろうな」

男「そうなんでしょうね」

従姉「……、何が言いたいか、わかってという顔だね」

>>261
×従姉「……、何が言いたいか、わかってという顔だね」

○従姉「……、何が言いたいか、わかってるという顔だね」

男「それが解決すれば、俺が思った通りになる、でしょう?」

従姉「そうだ」

男「別に、思った通りになって欲しいわけではありませんよ。委員長が幸せになればいいだけで」

従姉「だから必然、君はそれに向かい合うことになるだろうね」

男「……」

従姉「委員長さんの幸せに、君が絡まない訳ないじゃないか」

男「随分、肩を持ちますね?」

従姉「さてね。ただ、自分の物を盗っていったんだ。それ相応分は楽しませて貰わないとね」

男「悪趣味は変わりませんね」

従姉「それが私だからな」

学校教室

「織田信長は、村の珍しい、それも神格化されたものや~」

男「(委員長は過去を語らない)」

「仏像の回収や破壊を命じ~」

男「(俺が知ってるのは、今の委員長で)」

「さて、なぜこのようなことを~」

男「(あの人のすべては、知らない)」

「したかわかるか。男」

男「はい、自身を神として祭り上げるためです」

「その通りだ。その理由に挙げられる第六天魔王と~」

男「(俺は本当に、委員長を知ってるんだろうか)」

男「ふぅ」

「男、随分浮かない顔してるな?」

男「いろいろあってね。親戚が家に住むことになったんだ」

「あらぁ、折角の一人暮らしなのにな」

男「そのお目付けなんじゃないかな、あの人達からすれば」

「まぁ、若いと間違いが多いからな」

男「はは」

「ちなみに、その親戚、面倒くさいの?」

男「それはない。子供の頃、姉代わりにお世話してくれた人」

「お、思ったより若い?」

男「四つ上だからね」

「じゃあさ、綺麗? 美人?」

男「まぁ、美人かな」

「よし会わせろ」

男「そうか、それもいいかもね。だが断る」

「ひでぇ」

とりあえずここまでかな

とりあえずパンツぬいだ

>>267
替えのパンツは、脱衣所に置いとくよ?

男自室

男「(食事が終わり、部屋に戻ってきた)」

男「(邪魔者だろうからということで、従姉も部屋に戻っていってる)」

男「(その意味もわかっている。きっと、ちゃんと委員長と話せということなんだろう)」

男「(でもどう話せばいいんだろう)」

男「(……。わかってる、俺は今の関係が壊れることを、恐れてるんだ)」

男「(恐れているから、今まで委員長に任せてきた)」

男「(なぜ、そこまで人と接するのが怖いのか、本当の意味で聞けなかった)」

男「(………。卑怯者だな)」

男「(どうしようもなく惹かれてるくせに、俺は逃げてきていた)」

男「(そして、それは今だということなんだ)」

委員長「……」ガラガラ

男「今晩は」

委員長「今晩はです」

男「今日は、どうでした?」

委員長「? いつもどおりですよ」

男「はは、そうですよね…」

委員長「おかしな男君ですね?」

男「そうですか?」

委員長「何か、あったんですか?」

男「まさか、こちらもいつも通りですよ。まぁ、従姉がいることは違いますけどね」

委員長「……」ムー

男「…(やっぱり、その間は触れないほうが良さげだな)」

委員長「まぁいいです」

男「もう寝ます?」

委員長「来たばかりです」プスー

男「申し訳ない。昨日は勢いもありましたけど、こう改まってお泊りだと思うと、緊張があります」

委員長「文化祭の頃は、抱き枕として一緒に寝てたじゃないですか」

男「それもそうなんですけどね」

男「(その時とは、事情が違う。今は、委員長の心をなだめる為に一緒に寝てる)」

委員長「……、変な男君」

男「俺もそう思います」

委員長「本当に、大丈夫ですか? 嫌だとか…」

男「それだけは絶対ありません」

委員長「そ、それならいいんです」

男「……」

委員長「…、男君?」

男「はい」

委員長「私は、男君とずっといました」

男「そうですね」

委員長「だから、男君が変なのは、わかります」

男「あ~、そうですかね」

委員長「男君は、常に堂々としています。でも、何かあると静かです」

男「俺はそんな騒ぐほうではありませんよ」

委員長「知っています。そういうことではなく、男君は何か話しかけられた時に、ちゃんと会話します。でも、今はそうじゃない。話してくれなくなる」

男「……」

委員長「それが、何より、寂しい」

委員長「私では、役に立てませんか」

男「…、いえ」

委員長「男君が悩んでることが、私は嫌です」

男「…」

委員長「言ってほしいんです。私は、悩んでることしかわかりません」

男「それは、その」

委員長「私は、頼りになれませんか。従姉さんみたいに、頼りにできそうな年上じゃないのは確かです」

男「……」

委員長「でも、一緒に悩んだりはできます」

男「………」

委員長「ごめんなさい。やっぱり、私なんかじゃ」グスッ

男「違うんです。そうじゃない」

委員長「何が違うんですか」

男「委員長。聞きたいことがあります」

とまぁ、自分でも気になるとこだが、今日はこれまで。

いいとこで切るね!

>>275
ネカフェの時間切れだっただけだったりする

委員長「なんでしょう」

男「委員長の昔のことです」

委員長「昔ですか…」

男「そうです。引っ越してくる前の委員長のこと、俺は何も知りません」

委員長「…、大したことは何もありませんよ」

男「以前、たまたま親御さん達が、委員長がいじめられていた。という話を聞きました」

委員長「……、そう、ですか」

男「……、話して、くれますか?」

委員長「どうして、今になって、聞くんですか?」

男「……、委員長との関係が、壊れてしまいそうで、聞けませんでした」

委員長「それはどういう意味ですか」

男「言ったでしょう。委員長は大切だって、だからわざわざ波風立てなくて良いかなと思ってました」

委員長「はい」

男「でも、従姉がきた時の委員長の態度を見て、気付きました。そういうことも含めて、ちゃんと委員長と向き合わなきゃいけないんだって」

委員長「男君…」

男「だから話してくれませんか。もし、今がダメなら気持ちの整理が出来てからでもいいです」

委員長「…、男君」

男「なんですか」

委員長「正しいことって、何なんでしょうね」

男「と、いいますと?」

委員長「突き詰めて考えると、正しさは矛盾をはらんでいる。昔、男君と最初にあった時、宿題を教えましたね」

男「えぇ、覚えてます」

委員長「なんでわざわざ、最初に答えのある式を書いたと思います?」

男「答えがわからないなら、いろいろ試して見れば答えが出やすくなる。そう言いませんでしたか?」

委員長「それに間違いはありません。そして、それが当時の私の乱れた気持ちでもあったのです」

男「委員長の、気持ち?」

委員長「正しいという答えはわかっている。しかし、その正しさに行き着くには、いろいろな考えあり。結果は正しいが、自分にとってそうかは別になることもある」

男「……」

委員長「お父さんが言うには、私は純粋過ぎたそうです。だから、正しいことを無条件で受け入れ、良い子に育った」

男「……」

委員長「そしてその正しさを持って、知らず知らずに親しかった友達を、傷つけていた」

男「だから…」

委員長「えぇ、だから私は、孤立しました」

男「孤立、ですか」

委員長「えぇ、口で暴言を吐かれたり、殴られたりはしていません。確かに接触を避けられたわけですから、消極的ないじめ、にはなるかもしれません」

男「……すいません」

委員長「なんで男君が謝るんですか?」

男「俺も、委員長にある意味正しさを、押しつけたみたいなもんです」

委員長「気にしていません。男君が、私を考えて言ってくれたことです。それにちゃんと譲歩もしてくれています」

委員長「でも私は違う。譲歩もなく、ただ押しつけた」

男「委員長…」

委員長「叶うなら、友人に一言だけ、謝りたい」ポロッ

男「……、行きましょう」

委員長「え?」

男「それで出来なかったから、ずっと後ろめたさがあったんでしょう?」

委員長「……」

男「俺もついて行きます」

委員長「でも…」

男「謝りたいんでしょう?」

委員長「…、はい」

男「なら行きましょう。俺は話を聞いた責任があります、ちゃんと見守りますよ」

委員長「…、良かった。いつもの男君です」

男「はい、だから次はいつもの委員長になってもらいます」

委員長「…、わかりました」

今日はこんなとこかの

おつ
男のこのイケメンっぷりよ

おつん
ちょっと委員になってこよう

>>284
委員長が関わるとイケメンです

>>285
あ、うん。後悔しないようにね?

ここまで延ばす予定が無かったため、現在まとめ中。整理でき次第再開予定なり。

待ってるよ
うちのとこ委員長が男なんだが

>>288
委員長が男というのは幻想ですよ


しかし、仕事が忙しくて休日も予定入っててまとめてる時間がとれない…

おつかれさま!

>>290
ありがとう

列車内

男「(ガタンゴトンと列車に揺られて、昔委員長が住んでた場所に向かっている)」

男「(いつも話しかけてくる委員長が、ただ静かで、俺も景色を眺めているだけしかできない)」

男「(それが今、委員長にとって良いことならそうするだけだけど)」

男「(多分、ただぼんやりと過ごすのは苦手なんだろう)」

男「(とても大切なことで行くのに、今俺は退屈を感じてしまっている)」

男「(委員長の生まれ故郷か)」

男「(なんていうか、そこそこ昔から一緒にいたわけで、地元が違うっていう感覚がない)」

男「(だから、そう考えると、すごく不思議な気分でもある)」

男「(そう思えるぐらい、本当に一緒だったな)」

男「(……、お茶飲もう)」

男「(あ、海だ。そうか、話とかで聞いてたけど港町だったな)」

男「(地元は内陸よりだから、新鮮な光景)」

男「(……、もうそろそろで、目的地に着くな)」

今日は軽くこの程度で

ありがとう


無事整理出来たのならなにより

>>295
え、うん

>>295
出来てないねん(キッパリ)

まぁ、かなり鈍足運行になるかと

駅前

男「到着ですね」

委員長「そうですね…」

男「わりと自分とこより田舎な感じですね。観光名所がそこそこあるから、栄えてるイメージでしたが」

委員長「観光名所はあるんですが、アクセスがあまり良い地域ではないのです」

男「なるほど」

委員長「さて、行きましょうか」スタスタ

男「えぇ………、ただ一つ聞きたいのですけど」

委員長「なんでしょうか」

男「場所、覚えてます?」

委員長「すでに見慣れない建物がちらほらあります。数年も経ちましたから、仕方ないですけど」

男「確かにずっと俺と居ましたからね」

委員長「…、戻る機会は何度もあったんですけど。戻れなかった」

男「正月とか夏休み、親御さんだけで帰省してたことですか」

委員長「はい、そうです。後、先にお祖父ちゃんに会ってもいいですか?」

男「構いませんよ」

委員長「ありがとうございます。私のわがままで、お祖父ちゃんがわざわざ会いに来てもらってたのも、心苦しくて…」

男「委員長は真面目ですねぇ」

委員長「委員長ですから。はははっ…」

男「(無理やり笑わなくて、いいのに)」

委員長「確かこっちだったはず…」

男「(見事、迷子になっている。どうしたもんか)」

委員長「うぅ、目印になる建物が見つからない」

男「お爺さんの連絡先、わかりますよね?」

委員長「はい」

男「じゃあかけましょう。このままだと日が暮れますよ」

委員長「そうですね」タッタッタッ

男「(うん、ここお店か)」

委員長「委員長です。はい、お久しぶりです。今――」

男「(駄菓子屋か、こういう地域にはまだ残ってるんだな)」

男「(あ、これ昔よく買ってもらった。三つのガムのうちに、酸っぱいの入ってるヤツ)」

「兄ちゃん、お客かい?」

男「あ、どうも。懐かしいものがあって、見させてもらってました」

「出来れば買っててな、おばちゃんのオススメは、当たり付きアイス一個30円」

男「ではそれを二つ、あとこの綿パチも一つ貰えますか」

「あいよ。合計130円ね」

男「こちらでお願いします」

「ちょうどね、ありがと。また来てな」

男「はい、御機会があれば是非」

委員長「男君がいないです。どうすれば」オロオロ

男「委員長?」

委員長「ひゃい!? お、男君、どこ行ってたんですか!」

男「すぐそこの駄菓子屋ですよ。はい、アイスです」

委員長「むぅ、とりあえずいただきます」

男「当たり付きだそうです」

委員長「その手の当たったことがないです」

男「俺もです」

委員長「これは本当に当たり付きなのでしょうか?」

男「でなければ、詐欺罪あたりに該当しそうですね」

こんなとこかなっと

委員長「店員の方に聞いてみるべきでしょうか」ペロペロ

男「それはお任せしますが、実際アイスは一つ食べられれば十分だと思います」ムグムグ

委員長「確かにそうです」ペロペロ

男「それに当てたところで、大抵店から離れたところで気付き、アイスぐらいで戻るのは気恥ずかしく、結局当たりと書いた棒だけが残るかと」ムグムグ

委員長「駄菓子屋さんで、レシート貰えないこともありますしね」チュー

男「ですね。当たっていいかは別です。嬉しいには嬉しいでしょうけど」

委員長「アイスと言えばツインソーダですね」

男「あぁ、あの棒が二つついてる……。最近は見ませんね」

委員長「二つに分けられるものであれば、定着したのはバビゴですね」

男「吸うタイプのヤツですね。子供の頃は、あの長い棒状の。確かチューペットでしたかね。あれと、似た感覚になります」

委員長「豆知識ですけど、チューペットは、地域によって呼び方が違うので、出身がどこかわかるとか」

男「本当に雑学ですね」

委員長「出身をさり気なく聞き出すのに、アイスの話題出すのは高等技術です」

男「個人的にクールッショなんかの吸うヤツは、あまり好きではないですね」

委員長「どうしてですか?」

男「吸ってる最中に、これは食べ物なのか飲み物なのか、という疑問がわくからです」

委員長「言いたいことはわかりました。男君、わりとそういうことは拘りますよね。牛丼とかも」

男「牛丼の卵は疑問ですよ。牛丼を食べているのか、それとも肉のせ卵かけご飯を食べているのか、悪癖なのは知っていますが、考えてしまうんですよ」

委員長「後は焼き鳥丼も言ってましたね」

男「串から外して、かつご飯に乗せる。焼き鳥としての原型がないのに、焼き鳥丼というべきなのか迷います」

委員長「そういう細々したこと、私以外の女性に言うと嫌われますよ?」

男「普段は内に秘めて、食べてますよ。疑問に思いながら、ですが」

委員長「難儀ですね」

男「こればかりは生まれ持ったサガなんで仕方ありません」

委員長「話を戻しまして好きなアイスはなんです?」

男「ピノッキーですかね」

委員長「あれはもう二つアイスを入れてほしいです」

男「わかります。でも満足手前ぐらいの量が、商売としては良いみたいです」

委員長「二つ買うと敗北感があります。そのくせ二個目の途中で飽きるという」

男「最後に食べるんだと言った星形のヤツは、俺が食べちゃいましたね」

委員長「あの件は許しません。残してあとで食べようと思ったのに」プンスカ

男「どうしたら許してくれますか?」

委員長「それは……、考えておきます」

男「わかりました」

男「ちなみに委員長が好きなアイスは?」

委員長「アイスの果実、カフェオレ味です」

男「委員長、コーヒーは飲めなかった割には、お菓子はコーヒー系統の味を好みますよね」

委員長「お菓子は甘いですからね」

男「そうですか(つまり苦味が無ければいいと)」

委員長「あれは、男君的に言うと、食べた感じがしますからね」

男「あ~、そうですね」

委員長「舐めて良し、カジって良しです」

男「なんか、キャッチフレーズみたいですね」

委員長「手に取るには、勇気がいるキャッチフレーズですね」
男「言われれば確かに……。そう言えばなんでアイスと言えばツインソーダなんですか?」

委員長「良く二人で半分こしたじゃないですか」ニコニコ

男「そう言えばそうでしたね」

委員長「忘れてたんですか?」

男「少し。最近食べてなかったのもあります」

委員長「それなら今度食べましょう。一緒に」

男「えぇ、一緒に」

眠気がきつくなってきたのでこれで

おつおや

委員長祖父宅

委員長「なんやかんやで夕方になってしまいました。今日は予定通りお祖父ちゃんの家に泊まります」

男「ホテルとかじゃなかったんですか」

委員長「そんな余裕ありません。それに遊びに来た訳じゃないですから、旅館なんか行けません」

男「まぁ、部屋を二つ分取る余裕はないですね」

委員長「? なんで二つも取る必要があるんですか」

男「あ~、まぁ気にしないでください」

委員長「ちなみにお祖父ちゃんは、喜んですき焼きの材料を買いに行きました」

男「お手伝いしないと行けませんね」

委員長「それはしない方がいいです」

男「委員長は良いにしても、俺は何もしないって訳にはいきません」

委員長「そういう意味ではなく、お祖父ちゃんは元料亭の板長をしていた人です。足手まといになるだけでしょうし、そこは妥協しない方なのです」

男「なるほど。やるなら配膳ぐらいですね」

委員長「それで良いと思います」

男「……、謝りたい人がまだいるかは――」

委員長「男君。今回は見守るだけで良いんですよ」

男「すいません」

とりあえずここまで

祖父「さぁ、食べなさい」

男&委員長『いただきます』

祖父「しかし、二人ともよく来たね。元気だったかい」

委員長「はい、おかげさまで元気です」

男「こちらこそご無沙汰していました。何か手土産を持ってくるところでしたが、ここに来ると伺ってなかったものですから」

祖父「気にせんでいい。顔を見せてくれただけでも、嬉しいことだからね」

男「そう言っていただけると助かります」

委員長「美味しいです。さすがお祖父ちゃん」モクモク

祖父「まだまだ手伝いに行ったりしてるからな、腕は落ちておらんよ」

男「プロフェッショナルですね」モグモグ

祖父「何、大したことじゃない。腕は落ちてなくても、今は隠居の爺さんさ」

男「(食材の調理をしてる時の目は、真剣そのものだったけどなぁ)」

委員長「お祖父ちゃん、食事が終わったら少し聞きたいことがあります」

祖父「どうした、何かあったのか?」

委員長「大したことではありませんよ」

男「(今委員長はお爺さんから、友人の話を聞きだしている)」

男「(正直、これからしようとしていることが、正しいかはわからない)」

男「(見方によっては、勝手に現れて、勝手に謝るだけなんだから)」

男「(でもそれが、委員長にとって大事なことなら、応援したい)」

男「(だから今回は最低限しか、口出しはしないようにする)」

男「(……、まぁ、大丈夫だよな委員長ならきっと)」

男「和室に布団が一つ…」

委員長「なにか問題ありますか?」

男「大いに、俺の家なら良いですが、他の人に見られる場所で同じ布団で寝るのは抵抗があります」

委員長「お爺ちゃんは私達の中を認めてますよ?」

男「」

委員長「むしろ曾孫がみたいと言ってるぐらいです」

男「……、気のせいですかね委員長、正直俺が知らないところで、親父達含めて話が進みまくってる気がするんですが」

委員長「男君、私のこと嫌いですか?」

男「いや、それはないです」

委員長「なら、私が言えるのは、待ってるということですよ」

男「……」

委員長「…寝ましょう。明日、多分歩くでしょうから」モゾモゾ

男「あ、はい。電気消しますね」パチッ

委員長「ではおやすみです」

男「はい、おやすみなさい」

委員長「…………、お互い意気地なしですね」ボソリッ

委員長「男君?」

男「……」ZZZ...

委員長「寝てしまいましたか」

男「……」ZZZ...

委員長「……、ここまで付き合ってくれるなんて、男君は優しいですね」

男「……」ZZZ...

委員長「明日、どうなるかはわかりません。でも、男君がいると思うだけで、何とかなりそうな気がします」

男「んぅ……」ZZZ...

委員長「……、私は、あなたに………。これは終わってからちゃんと言いますね」

男「……」ZZZ...

委員長「おやすみなさい」

がんばれ

>>324
頑張らない! 適度にやってくよ

まぁ、こっち鈍亀速度だけど、エタる気はないでや

男「……、朝か」

男「委員長は先に起きたのか。多分、緊張してたんだろうな」

男「ふぁ~」

男「(あの素振りからして、きっとその人はまだこの地元に居るんだろうな)」

男「(勢いで来たはいいけど、地元と違う高校行ってるとかじゃなくてよかった)」

男「(……、別に大したことじゃない。俺は見守るだけ)」

男「(委員長にはそれだけで良いと言われてる。出過ぎたまねはしない)」

男「(それに、こういうのは、誰かに手伝ってもらうんじゃなく、自分でやるしかないんだろうしな)」

祖父「取れたての鯵と秋刀魚の刺身だ、食べなさい」

委員長「おいしいです」モグモグ

男「秋刀魚の刺身、初めてですね」モニュモニュ

祖父「サバに似てるが、それより淡泊な味わいだろう?」

男「言われれば確かに、ご飯が進みますね」モクモク

委員長「お祖父ちゃんは食べないのですか?」

祖父「あぁ、もう出る予定があってな。鍵は植木鉢の裏に置いておくから、出かける時はそれを使いなさい。では行ってくるよ」

委員長「わかりました。いってらっしゃい」

男「いってらっしゃいませ」

男「食器洗い、終わりました」

委員長「本来なら私がやるべきなのに、ごめんなさい」

男「仕方ないですよ。また迷子にならないよう、場所の確認は必要です」

委員長「八年弱の間に、いろいろ様変わりしてます。地図を見てピンとあまり来ません」

男「長い時間ですからね。八年は」

委員長「……、とりあえず簡単にメモしました。あとは、会えるかです」

男「まぁ、会えるんじゃないですかね」

委員長「どうしてそう言えるんです?」

男「何の役にもたたない勘、ですよ」

委員長「戸締まり完了です」

男「では行きましょうか。歩ける距離ですか?」

委員長「ちょっと自転車が欲しい距離です」

男「なら、たまの良い運動ってことで行きましょうか」テクテク

委員長「はい、そうですね」テクテク

男「……、風が冷たくなってきてますね。委員長大丈夫ですか?」

委員長「一応厚めの格好をしてきましたから大丈夫です。それに」

男「それに」

委員長「寒ければ男君に抱きつくまでです」

男「なんと」

男「都市部からあまり離れた事がない自分としては、こういう港町を歩くのは新鮮ですね」

委員長「都会っ子宣言ですか」

男「宣言も何も、事実ですし」

委員長「田舎はイヤですか?」

男「イヤというより、新鮮な気分ですよ。それに都会に比べて、穏やかに時間が流れてる感じがします」

委員長「そういって、田舎のスロースタイルに憧れ、だめだった人は何人いるんでしょうかね」

男「恐らくかなりの数に上るでしょうね」

眠気がきついのでここまで

おつかれさま

>>332
ありがとう

委員長「もし…、私が今の町を離れて、田舎で過ごしたいと言ったらどうします?」

男「即答は出来ません。多分、理由や状況を考えての結論になると思います」

委員長「そうですか…」

男「委員長は、俺が海外に住みたいと言ったら、どうします?」

委員長「ビックリします。けれど」

男「けれど?」

委員長「多分、私はついていくと思います」

男「そうですか」

委員長「そうです」

男「ちなみに今、どこに向かってるんですか?」

委員長「港ですよ。多分漁を手伝ってるんじゃないかって、お祖父ちゃんが言ってました」

男「なるほど」

委員長「いるかはわかりません。とはいえ、これ以上確認しようもありません」

男「仕方ないですね」

委員長「…、覚えているでしょうか」

男「覚えてないのに謝っても、仕方はありませんけど、会えるだけでも何か変わるでしょう」

委員長「そうですね…」

委員長「あ、ここは…」

男「どうしました?」

委員長「よく家族とご飯を食べたお店です」

男「まだ、さすがに開店してませんね」

委員長「色々終わったら、食べに来ませんか?」

男「そうですね。楽しみにしておきます」

委員長「……あそこが港ですね」

男「大きいですね」

委員長「この街の産業ですから」

男「…行きましょうか」

委員長「…えぇ」

男「(ここからは俺は見守るだけだ)」



委員長「……」オロオロ

男「(心配だ)」

委員長「……」オハナシチュウ

男「(漁協の人に聞いてるな)」

委員長「……」テクテク

男「(中に入った、後は待つだけか)」

委員長「あ…」

「ん……委員長ちゃん?」

委員長「う、うん。久し振り…」

「引っ越しちゃってからだいぶ経つね。こんな時期にどうしたの」

委員長「う、うん。ちょっと用事でこっちこれる機会があったんだ」

「そっかそっか、まぁ座りなよ」

委員長「うん、ありがとう」

「今までどしてた? 戻ってこれないぐらい、やっぱ忙しいの?」

委員長「うん、学校の委員長とかやってる」

「委員長ちゃんらしいね~」

委員長「そうかな?」

「委員長ちゃん真面目だもん。皆が嫌がること、代わってやってくれるし」

委員長「たまたまだよ」

「そう? だから皆頼りしてた気がするけどなぁ」

委員長「そうだったかな」

「まぁ、掃除とか無理やり変わってもらおうとした男子とかは、すごい怒ってたのは覚えてる」

委員長「あんまり覚えてないなぁ」

「はは、それはちょっと可哀相だね」

委員長「?」

「ま、こっちの話」

委員長「そう…」

「いつまでここにいるの?」

委員長「明日には帰るよ」

「そっかぁ、じゃあまたしばらく会えないねぇ」

委員長「そうだね……」

「…何かあったの?」

委員長「その、ね」

「うん」

委員長「引っ越す前に、喧嘩しちゃったよね」

「うん」

委員長「ごめんね」

「委員長は悪くないよ。むしろあたしが謝んなきゃなんないし」

委員長「どうして?」

「ん~、あの後、皆で無視しちゃってさ。あたしが悪いのに、皆に委員長が悪いって言っちゃったせいなんだよね」

委員長「そうだったんだ」

「私もあの時、怒ってたからさ。仕返しのつもりだったんだけど…」

委員長「うん」

「委員長ちゃん、元気なくなって、謝ろうと、思ってたんだ」

委員長「そんな、私があんまり考えないで言っちゃったから」

「……だから、あたしも、ごめんね」

委員長「そんな、私が悪いんだよ」

「本当に委員長ちゃんは、なんでも自分で背負い込んじゃうよね」

委員長「……」

「もし、そのことを気にしてたんなら、もう気にしないでよ。委員長ちゃんは、何も悪くないんだから」

「………もう、行くね。昼のヤツの手伝いに行かなきゃ」

委員長「あ、うん。お邪魔してごめんね」

「いいよ、今度はゆっくり話そうね」

委員長「うん、でもお酒はダメだからね」

「ははは、委員長ちゃんらしいな。呑めるようになったら呑んで話そうねぇ。じゃ、また」

委員長「うん、また」

今日はここまで

おやすみ

>>344
おそよう


仕事してたけどね

委員長「……」テクテク

男「無事、終わりましたか?」

委員長「はい」

男「じゃ、行きましょうか」

委員長「……、男君」

男「なんですか?」

委員長「ありがとう」

男「……、俺は何もしてませんよ」

委員長「……、行きましょう」グイ

男「わっと、いきなり引っ張らないでくださいよ、委員長」

委員長「今は少しだけ、人肌が恋しいのです」

男「…、わかりました」

委員長「………」テクテク

男「………」テクテク

委員長「………」テクテク

男「………」テクテク

委員長「…聞かないんですか?」

男「聞くのは野暮です」

委員長「……」ギュッ

男「それに今、聞いても委員長の中で、整理も出来てないでしょうし」

委員長「……」

男「話したくなったら、聞きますね」

委員長「ありがとう」ギュッ

男「あ、さっきのお店開いてますね。行きましょう」

委員長「はい」

男「こんにちは~」

「いらっしゃ~い」

委員長「……」

「あら…、もしかして委員長ちゃん」

委員長「はい、覚えていただけて嬉しいです」

「てことはこっちは彼氏さんかな、よろしくねぇ」

男「はい、よろしくお願いします」

委員長「(あれ、男君、否定しなかった)」

「とりあえず、座敷でゆっくりしてって、今お水持ってくるから」

男「わかりました。座りましょう委員長」

委員長「あ、はい」

男「本日のオススメは何ですかね?」

「そうねぇ、キンキの煮付けがいい感じかな」

男「じゃあそれと、後はアジフライ定食を」

「委員長ちゃんはどうする? いつもの?」

委員長「はい、天ざるうどんをお願いします」

「了解。キンキ煮付け、アジ定、天ざるうどんお願いしまーす」

委員長「おばさん、変わってです」

男「グイグイきますね、ちょっと大変でした」

委員長「(そうはまったく見えなかった…)」

>>349
訂正

×委員長「おばさん、変わってです」

○委員長「おばさん、変わってないです」

とりあえずここまで



書いてて思ったけど、腹減ったよ


同じくお腹減ったね

>>352
でも食べ物ターンは続くんや

「はい、お待ちど~」

男「うん、美味しそう」

委員長「久し振りです」

「じゃあごゆっくりね」

男「しかし、アジフライは醤油かソースか迷いますね」

委員長「男君はどっちか決めてないですよね」

男「片方だけなんて、ナンセンスですよ。どちらも良さがありますし」スッ

委員長「そして今回は醤油と」

男「ですね」

委員長「私は天ぷらは天つゆですね」

男「最近は塩が流行ですね」

委員長「つゆが一番です」

男「なるほど。ではいただきます」

委員長「はい、いただきます」

男「うん、美味しい」モグモグ

委員長「……懐かしい」モクモク

男「…新鮮さが段違いですね。サクッとしてアジがホクホクとしてます」

委員長「ふふ、ちなみにここの店主さんはお祖父ちゃんのお弟子さんです」

男「なるほど、美味しいわけです」ズズッ

委員長「お祖父ちゃんいわく、一番手が掛かったお弟子さんらしいですよ」ツルツル

男「つまり目をかけていたお弟子さんと」ポリポリ

委員長「そういうことになりますね」ハムッ

俺も腹減ってきた

>>356
っごはんと味噌汁

委員長「御馳走様でした」

男「御馳走様でした」

「はい、お粗末様。二人とも、ちゃんとそうするなんて、今時珍しいねぇ」

男「そうですかね?」

「ふ~ん、委員長ちゃん、意外としっかり良い男捕まえたみたいね。おばさん安心したわ」

委員長「あ、え」プシュー

「あはは、そんな赤くならなくても、今お茶持ってくるわね」

委員長「………」プシー

男「(オーバーロードしてるな、委員長)」

乙。委員長かわいいな

>>359
凛々しい委員長は飾りです。

男「良い風が流れますね」

委員長「私のお気に入りの場所です」

男「ここから、町が見渡せますね」

委員長「景色だいぶ変わってしまいました。仕方のでしょうが」

男「まぁ、ずっと同じであることは、本当は難しいことですからね」

委員長「……」ギュッ

男「…、でも変わらないといけないこともあります」

委員長「はい」

男「区切りをつけて、先に進めそうですか?」

委員長「進みたい、ですね」

男「なるほど」

>>361
訂正

×委員長「景色だいぶ変わってしまいました。仕方のでしょうが」

○委員長「景色だいぶ変わってしまいました。仕方ないのでしょうが」

男「また来れるといいのですが」

委員長「そうですね」

男「そうだ、従姉にお土産を買っていかないと」

委員長「そうですね」

男「お土産屋さん的なものはあるんでしょうか」

委員長「とりあえず、探してみましょうか」テクテク

男「まぁ、当てもなく歩くのも悪くないですね」テクテク

委員長「流石に地元のお土産屋さんとか、覚えてないです」テクテク

男「仕方ないですね」テクテク

男「ここは」

委員長「道の駅ですね」

男「ここならお土産になりそうなものがありますね」

委員長「ではレッツゴーです」

男「……、港町らしく海産物を扱ったものがたくさんですね」

委員長「イカスティック、イモにイカを混ぜたヤツですかね?」

男「まぁ、外れはないでしょう。コレを一つかな」

委員長「そういうのが従姉さん好きなんですか?」

男「どちらかというと、甘いものを好むかと」

委員長「では何故?」

男「お土産という名の、自分が食べたいものもチョイスしてます」

委員長「なるほど」

今晩は。

今年も残るところ後わずかですが、泣こうが喚こうが来年はきますね。まぁ、来年もいつも通りですが、ここは。


正直、別で書いてる女騎士の息抜きと、ただツンデレ委員長を書きたかっただけでしたが、これもまた長々と続いてるなぁ。

ただ、個人的にはこちらは終わりは近づいてます。終わった後続きを書くかは未定です。


それではまぁ、皆様良いお年を

良いお年をお迎え下さい!

あけましておめでとうございます。良い夢は見れましたか?
(私は富士山が見える湖で、鷹の羽を矢羽にした矢が飛んでくるのを、ひたすら避ける訓練をしている夢でした、最初は)


まぁ、今年もゆるりとお付き合いくださいな。

http://i.imgur.com/L76n3vX.jpg

>>368
こマ?
知らんかったわ

>>368
へ~、知らんかった。じゃあ初夢ないや


>>369
俺も知らんかったわ~

委員長「甘いものは、これですかね」

男「アンパン…、謎のゆるキャラのパッケージですか」

委員長「確実につけておけばいい、そんな発想ですね」

男「ゆるキャラは推しても構わないんですが、ただ作っただけは反応に困るんですよね」

委員長「そういう流行り廃りが、本当に早くなりましたね…」

男「というわけで、この横のジャムを買います」

委員長「せっかく見つけたんですよ?」

男「食べたいと素直に言えば買いますよ」

委員長「あう」

おつかれさま!

>>372
ありがとう

男「そこそこ買いましたね」

委員長「私の家の分は、私が買ってよかったんですよ?」

男「もののついでです」

委員長「じゃあ代わりに荷物を持ちましょう」

男「女性に荷物は持たせませんよ」

委員長「皆にそうするんですか?」

男「ちゃんとしたレディには、です」

委員長「…、こんな街中で言うなんて、辱めですね」プシュー

男「素直に言っただけなんですけどね」

委員長「あうあう」テンパリ

男「(うん、いつもの委員長に戻ってくれたみたいだな)」

委員長「もう、許しませんから、男君」プンスカ

男「お手柔らかにお願いします」

男「(そんなやりとりをして、委員長のお爺さんの家にもう一泊した後、俺達は帰った)」

男「(委員長が無理に一緒に寝ようとすることはなくなり、穏やかな日々が戻ってきている)」

男「(まぁ、部屋に毎日きてるけれど)」

男「(従姉はいつも通り、でもなく、たまにデートへ出掛けている)」

男「(綺麗な人だから驚きはしないけれど、人と交流があまりなかった従姉がどこで、というのは気になっている)」

男「(その内会わせるとは言っていたから、その時にわかるかな)」

男「(俺の日々は、まぁ、そんな感じだ)」

男「(俺はちゃんと、委員長と向き合えたのか。それだけが少し心配ではあるけど)」

男「(まぁ、委員だけとは言え、皆と他愛のない話が、委員長は出来るようになったから、これで良いんだと思う)」

委員長「男君、手が動いてないわよ」

男「あ、すいません」

委員長「まったく…、疲れたなら代わるわよ?」

男「大丈夫です」

委員長「そう」

男「(こんな風に、人前で柔らかく接してくれるようになった)」

男「(だから、これで良いんだ)」

委員長「……」ガラガラッ

男「今晩は」

委員長「今晩は、じゃない!」

男「おうふ」

委員長「どうして先に一人で帰るんですか!」

男「いや、今日は先に帰っていいって」

委員長「それは皆に言っただけで男君には言ってません!」

男「そんな理不尽な…」

委員長「今日は一緒に寝てもらいます」

男「わかりました」

男「(まぁ、これでいいよな)」

委員長「どうしました男君?」

男「多分、これが幸せなんだなと」

委員長「……」プシュー

男「(好きですよ、委員長)」

と言うわけで、これにてこの作品は終了といたします。

元々だいぶこの作品に対する情熱みたいなものがなくなってしまったので、ちょいと急ですが締めさせて頂きました。

後日談などはありませんが、もし続編がありましたら、あらためて投稿したいと思います。

ではこれにて失礼。

なんと!

おつかれさまでした!

お疲れさまー 急どころか結構良い感じで締まったと感じた
楽しく読まさせていただきました ありがとん

おつつー

おつ

おつー








さて固い黒パンたべるか

おつおつ
俺はこの終わり方好きだな

面白かった

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